(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-15
(54)【発明の名称】いなり寿司製造装置
(51)【国際特許分類】
A23L 7/10 20160101AFI20231108BHJP
【FI】
A23L7/10 G
(21)【出願番号】P 2019234038
(22)【出願日】2019-12-25
【審査請求日】2022-11-07
(73)【特許権者】
【識別番号】591094262
【氏名又は名称】鈴茂器工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101971
【氏名又は名称】大畑 敏朗
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 美奈子
(72)【発明者】
【氏名】大澤 賢明
【審査官】関根 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-75737(JP,A)
【文献】特開平11-75738(JP,A)
【文献】特開2013-90582(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 7/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下面を貫通する貫通孔が形成された載置領域を備え、当該載置領域に載置された油揚げを間欠的に搬送する搬送手段と、
前記搬送手段の搬送経路上に配置され、前記貫通孔を介して油揚げの切口部側の上下皮をそれぞれ掴んで開口する上下一対の開口部、および前記切口部が開口した前記油揚げの内部に寿司飯を挿入する挿入部材を備えた寿司飯挿入手段と、
前記搬送手段における前記油揚げの搬送方向上流側に配置された予備開口手段とを有し、
前記予備開口手段は、
前記搬送手段に形成された前記貫通孔を閉塞する閉塞部と、
前記貫通孔が閉塞された前記搬送手段に前記油揚げの前記切口部を押圧する押圧部と、
前記油揚げの内部に差し込み可能に設けられ、前記押圧部で押圧されている前記油揚げの内部に空気を注入して当該油揚げの内部の上下皮を剥離する空気注入部とを備える、
ことを特徴とするいなり寿司製造装置。
【請求項2】
前記閉塞部は、下方から前記貫通孔内に嵌まり込んで当該貫通孔を閉塞する嵌入構造、または前記搬送手段の裏面から前記貫通孔を覆うようにして当該貫通孔を閉塞する被覆構造である、
ことを特徴とする請求項1記載のいなり寿司製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、いなり寿司製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
いなり寿司製造装置は、予め甘辛く煮付けられた油揚げの内部に計量分割された寿司飯を機械的に押し込むことにより、いなり寿司を自動的に製造する装置である。
【0003】
いなり寿司製造装置において、寿司飯の挿入作業に際しては、ベルトコンベア(搬送手段)上を間欠搬送される油揚げの切口部側の上下皮をそれぞれ上下一対のチャックで掴み互いに離れる方向に引っ張って切口部を開口した後、その開口を通じて油揚げの内部に寿司飯を供給している。
【0004】
ここで、特開平11-075737号公報には、寿司飯の挿入に先立って、油揚げの切口部を押圧部で押圧しながらエア注入ノズルを刺して内部にエアを注入して膨らませる予備開口を行い、寿司飯が奥まで確実に入るようにした技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、下側のチャックが上昇してベルトコンベア2上の油揚げQの切口部Qcを掴むことができるようにするために、当該ベルトコンベア2には、下側のチャックが貫通可能な貫通孔2hが形成されている。
【0007】
すると、
図5に示すように、予備開口における押圧ブロック40が貫通孔2hの位置を押圧するようになってしまい、押圧ブロック40に押された油揚げQが貫通孔2hに入り込んでしまう。これにより、エア注入ノズル41の先端が油揚げQの内部に到達できなくなり、エアの注入が不十分になって上下皮を剥離することができなくなる。すると、寿司飯の挿入の際にチャックで油揚げQを開口することが難しくなる。
【0008】
このような事態を回避するために、貫通孔2hを避けて押圧ブロック40で油揚げQを押圧すると、
図6に示すように、エア注入ノズル41を刺す位置が切口部Qcから離れてしまう。すると、やはりエアの注入が不十分になって上下皮を剥離できず、寿司飯の挿入の際にチャックで油揚げQを開口することが難しくなる。
【0009】
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、いなり寿司製造時の油揚げの予備開口において、当該油揚げ内に十分にエアを行き渡らせることが可能ないなり寿司製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明のいなり寿司製造装置は、上下面を貫通する貫通孔が形成された載置領域を備え、当該載置領域に載置された油揚げを間欠的に搬送する搬送手段と、前記搬送手段の搬送経路上に配置され、前記貫通孔を介して油揚げの切口部側の上下皮をそれぞれ掴んで開口する上下一対の開口部、および前記切口部が開口した前記油揚げの内部に寿司飯を挿入する挿入部材を備えた寿司飯挿入手段と、前記搬送手段における前記油揚げの搬送方向上流側に配置された予備開口手段とを有し、前記予備開口手段は、前記搬送手段に形成された前記貫通孔を閉塞する閉塞部と、前記貫通孔が閉塞された前記搬送手段に前記油揚げの前記切口部を押圧する押圧部と、前記油揚げの内部に差し込み可能に設けられ、前記押圧部で押圧されている前記油揚げの内部に空気を注入して当該油揚げの内部の上下皮を剥離する空気注入部とを備える、ことを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の本発明のいなり寿司製造装置は、請求項1記載のいなり寿司製造装置において、前記閉塞部は、下方から前記貫通孔内に嵌まり込んで当該貫通孔を閉塞する嵌入構造、または前記搬送手段の裏面から前記貫通孔を覆うようにして当該貫通孔を閉塞する被覆構造である、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、いなり寿司製造時の油揚げの予備開口において、搬送手段に形成された貫通孔を閉塞部で閉塞した後に、押圧部による油揚げの切口部の押圧と、それに続く空気注入部による油揚げの内部への空気注入が行われるようになっている。よって、押圧部が油揚げの切口部を押圧したときに、当該押圧部に押された油揚げが貫通孔に入り込むことがなくなる。
【0013】
これにより、空気注入部を油揚げに差し込んだとき、その先端が油揚げの内部に確実に到達することになってエアを油揚げの内部に十分行き渡らせることが可能になり、油揚げの上下皮が確実に剥離される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施の形態に係るいなり寿司製造装置の要部斜視図である。
【
図2】
図1のいなり寿司製造装置の一部を抽出して示す斜視図である。
【
図3】
図1のいなり寿司製造装置における予備開口部の予備開口開始時の動作を示す説明図である。
【
図4】
図1のいなり寿司製造装置における予備開口部の予備開口実行時の動作を示す説明図である。
【
図5】従来のいなり寿司製造装置におけるいなり寿司の予備開口実行時の状態の一例を示す説明図である。
【
図6】従来のいなり寿司製造装置におけるいなり寿司の予備開口実行時の状態の他の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0016】
図1は本発明の一実施の形態に係るいなり寿司製造装置の要部斜視図、
図2は
図1のいなり寿司製造装置の一部を抽出して示す斜視図、
図3は
図1のいなり寿司製造装置における予備開口部の予備開口開始時の動作を示す説明図、
図4は
図1のいなり寿司製造装置における予備開口部の予備開口実行時の動作を示す説明図である。
【0017】
本実施の形態のいなり寿司製造装置1は、予め甘くまたは甘辛く煮付けられた複数枚の油揚げQ(
図3,
図4)の各々の内部に計量分割された寿司飯(図示せず)を機械的に挿入することにより複数個のいなり寿司を自動的に製造する装置であり、無端状のベルトコンベア(搬送手段)2と、寿司飯挿入部(寿司飯挿入手段)3と、予備開口部(予備開口手段)4とを備えている。
【0018】
なお、後述するように、本実施の形態のいなり寿司製造装置1では、2個のいなり寿司が同時に処理(予備開口および寿司飯挿入)されるようになっているが、1個のみあるいは3個以上が同時に処理されるようになっていてもよい。
【0019】
さて、ベルトコンベア2は、無端状のベルトで構成されて間欠的に周回可能な状態で設けられており、一定の間隔を空けて載置された油揚げQ(寿司飯が挿入される前の平坦状の油揚げQ)を寿司飯挿入部3の前の寿司飯挿入位置に搬送する。したがって、油揚げQはベルトコンベア2によって間欠搬送される。
【0020】
このベルトコンベア2の上面には、予め設定された間隔毎に複数の載置領域2sが、区画板2wで区画されて形成されている。この載置領域2sの各々には、油揚げQが、その一辺の切口部Qc(
図3,
図4)を外側に向けた状態で載置される。
【0021】
また、載置領域2sの各々には、ベルトコンベア2の上下面を貫通する長孔である貫通孔2hが形成されている。この貫通孔2hは、油揚げQを開口する際に下側のチャック(図示せず)を通すために使用される。
【0022】
寿司飯挿入部3は、寿司飯を計量分割して油揚げQの内部に供給する動作を実行するようになっており、上下一対に配置されたチャック(開口部)7と、寿司飯供給機構部8と、挿入部材11とを備えている。
【0023】
寿司飯供給機構部8は、寿司飯を解してから予め設定された大きさ、形状および重さになるように計量分割して挿入部材11に供給する動作を実行するもので、計量分割部(図示せず)と、その下方に設けられたターンテーブル8aとを備えている。
【0024】
計量分割部には、左右一対のローラが上下方向に複数段(例えば3段)に配置され、その下方に分割用のカッタが設けられている。一対のローラは、上段から下段に向かうに従って小径で、かつその間隔が狭くなっている。これにより、図示しない解し部で解されて計量分割部に送り込まれた寿司飯は、米粒の密度が一定に保たれたまま一対のローラにより圧縮されて下方に送られ、予め設定された大きさ、形状および重さとなるタイミングでカッタにより分割され、ターンテーブル8aにおいて一定の間隔を開けて周方向に形成された成形孔8a1に投入される。
【0025】
ターンテーブル8aは周方向に間欠回転するようになっており、前述した寿司飯の投入される成形孔8a1と、投入された寿司飯を上下から圧縮して所定形状に成形する成形型(図示せず)とを備えている。さらに、ターンテーブル8aは、成形型により成形された寿司飯を成形孔8a1から押し出して挿入部材11上に落下供給する押出型8a2を備えている。
【0026】
挿入部材11は、寿司飯供給機構部8から落下供給された寿司飯を載置してこれを油揚げQ内へ挿入する部材であり、押出型8a2の下方に設けられている。この挿入部材11は、ベルトコンベア2に向かって前進する方向およびベルトコンベア2から離間する方向に移動可能な状態で設けられており、寿司飯を油揚げQの内部に挿入する際に、先端部が油揚げQの内部に入り込む位置まで移動して、挿入棒(図示せず)により寿司飯を油揚げQの内部へと案内する。
【0027】
一対のチャック7は、油揚げQの内部に寿司飯を挿入する前に油揚げQの切口部Qc側の上下皮を掴んで油揚げQを開口させた状態で保持する。この一対のチャック7は、寿司飯挿入位置においてベルトコンベア2を挟むように上下対になって配置されており、それぞれ上下方向に移動可能な状態で設けられている。下側のチャックは、ベルトコンベア2の貫通孔2hを通じて油揚げQの下皮を掴むことが可能になっている。
【0028】
予備開口部4は、ベルトコンベア2における寿司飯挿入部3よりも1つ手前、つまり油揚げQの搬送方向上流側に配置されている。この予備開口部4は、挿入部材11により寿司飯を油揚げQの内部に挿入するのに先立って、油揚げQの内部に空気を注入することにより油揚げQの内側の上下皮を剥離する動作を実行するようになっており、
図2に示すように、押圧ブロック(押圧部)40、エア注入ノズル(空気注入部)41、および閉塞バー(閉塞部)42を備えている。
【0029】
押圧ブロック40とエア注入ノズル41とは、エアシリンダ(図示せず)により上下動するロッド43の上端において横方向に向けて固定されたアーム44に取り付けられており、ベルトコンベア2の載置領域2sの上方において昇降可能になっている。また、閉塞バー42は、同じくエアシリンダ(図示せず)により上下動する水平プレート45に取り付けられており、ベルトコンベア2の載置領域2sの下方において昇降可能になっている。
【0030】
ここで、押圧ブロック40は、前述したアーム44の下降により、当該押圧ブロック40において貫通孔2hと対向する位置に形成された押圧片40aにより油揚げQの切口部Qcをベルトコンベア2に押圧して閉鎖する。なお、押圧ブロック40とアーム44との間にはコイルバネ47が介在されている。したがって、これにより押圧片40aが油揚げQを押圧したときにコイルバネ47が圧縮変形して押圧力が緩和され、油揚げQが過度に圧縮されないようになっている(
図3および
図4参照)。
【0031】
また、エア注入ノズル41は、圧縮された空気を生成するコンプレッサ(図示せず)に接続され、アーム44に設けられた旋回板46に取り付けられている。この旋回板46は、アーム44の下降に伴ってエア注入ノズル41の先端が油揚げQに向かうように旋回し、押圧片40aにより油揚げQの切口部Qcが押圧されたタイミングでエア注入ノズル41の先端を押圧位置の近傍から油揚げQの内部に差し込む構造になっている。
【0032】
そして、上昇した待機位置から下降した空気注入位置になると、押圧片40aが油揚げQの切口部Qcを押圧して閉鎖するとともに、エア注入ノズル41の先端が油揚げQの内部に差し込まれ、次に、エア注入ノズル41の先端から油揚げQの内部に空気が注入される。これにより、油揚げQの内部に空気が充填されて上下皮が剥離される。
【0033】
さて、閉塞バー42は、下降した待機位置から上昇した閉塞位置になると、先端部42aがベルトコンベア2の上下面を貫通する貫通孔2h内に嵌まり込んで閉塞する。ここで、閉塞バー42は、押圧ブロック40(の押圧片40a)による油揚げQの切口部Qcの押圧に先立って上昇し、貫通孔2hを閉塞するようになっている。したがって、予備開口は、閉塞バー42による貫通孔2hの閉塞、押圧ブロック40による油揚げQの切口部Qcの押圧、エア注入ノズル41による油揚げQの内部への空気注入の順で実行される。
【0034】
次に、本実施の形態のいなり寿司製造装置の動作について、
図3および
図4を用いて説明する。
【0035】
装置の動作が開始すると、寿司飯の計量が行われ、その途中から予備開口が行われて油揚げQに空気が吹き込まれて広げられ、その後、挿入部材11によって寿司飯が油揚げQの内部に挿入される。
【0036】
ここで、予備開口部4による油揚げQの予備開口(油揚げQの内部の上下皮を予め剥離しておく処理)について説明する。
【0037】
図3に示すように、予備開口においては、先ず水平プレート45が上昇して閉塞バー42の先端部42aがベルトコンベア2の貫通孔2hに嵌まり込むことにより、当該貫通孔2hが閉塞される(
図3の矢印Aで示す動作)。
【0038】
続いて、アーム44がベルトコンベア2に向かって下降し、アーム44に設けられた押圧ブロック40の押圧片40aが油揚げQの切口部Qcをベルトコンベア2に押圧し、切口部Qcが閉鎖される(
図3の矢印Bで示す動作)。その後、旋回してきたエア注入ノズル41が押圧片40aの押圧位置近傍から油揚げQの内部に差し込まれ(
図3の矢印Cで示す動作)、その先端から油揚げQの内部に空気が注入されて油揚げQの内部に空気が充填され、これによって油揚げQの上下皮が剥離される。
【0039】
このように、本実施の形態のいなり寿司製造装置1では、閉塞バー42によりベルトコンベア2の貫通孔2hを閉塞した後に、押圧ブロック40による油揚げQの切口部Qcの押圧と、それに続くエア注入ノズル41による油揚げQの内部への空気注入が行われるようになっている。よって、
図4に示すように、押圧ブロック40(の押圧片40a)が油揚げQの切口部Qcを押圧したときに、当該押圧ブロック40に押された油揚げQが貫通孔2hに入り込むことがなくなる。
【0040】
したがって、押圧片40aの押圧位置近傍からエア注入ノズル41を油揚げQに差し込んだとき、その先端が油揚げQの内部に確実に到達することになる。これにより、エアが油揚げQの内部に十分行き渡らせることが可能になり、油揚げQの上下皮が剥離される(
図4の破線で示す油揚げQの形状を参照)。
【0041】
このようにして油揚げQの予備開口が実行されたならば、ベルトコンベア2が動作して当該油揚げQが寿司飯挿入位置に搬送される。そして、上下一対のチャック7によりベルトコンベア2上の油揚げQの上下皮の切口部Qcを掴む。このとき、下側のチャックにより油揚げQの下皮の切口部Qcを掴んだまま、上側のチャック7を油揚げQの上皮の切口部Qcを掴んで上昇させて油揚げQの切口部Qcを開口状態にする。この状態において、挿入部材11によって寿司飯が油揚げQの内部に挿入される。寿司飯が油揚げQに挿入された後、一対のチャック7を開いて油揚げQを離した後、挿入部材11が待機位置へと戻る。
【0042】
このような一連の処理を、ベルトコンベア2の間欠的な搬送動作とともに予備開口部4および寿司飯挿入部3が油揚げQの各々に対して順に施すことにより、いなり寿司が量産される。
【0043】
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではない。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
【0044】
例えば、前述した実施の形態においては、閉塞部としての閉塞バー42は、上昇してベルトコンベア2の貫通孔2h内に嵌まり込んで当該貫通孔2hを閉塞する嵌入構造となっているが、ベルトコンベア2の裏面から貫通孔2hを覆うようにして当該貫通孔2hを閉塞する被覆構造であってもよい。なお、嵌入構造の場合、上昇ではなく、上方に旋回して貫通孔2h内に嵌まり込むようにすることもできる。
【0045】
また、前述した実施の形態においては、搬送手段としてベルトコンベア2を用いた場合について説明したが、これに限定されるものではなく種々変更可能であり、例えば間欠的に回転するターンテーブルを用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明のいなり寿司製造装置において詰め込まれる寿司飯としては、例えば、ちらし寿司等、様々なものが適用される。
【符号の説明】
【0047】
1 いなり寿司製造装置
2 ベルトコンベア(搬送手段)
2h 貫通孔
2s 載置領域
2w 区画板
3 寿司飯挿入部(寿司飯挿入手段)
4 予備開口部(予備開口手段)
7 チャック(開口部)
8 寿司飯供給機構部
8a ターンテーブル
8a1 成形孔
8a2 押出型
11 挿入部材
40 押圧ブロック(押圧部)
40a 押圧片
41 エア注入ノズル(空気注入部)
42 閉塞バー(閉塞部)
42a 先端部
43 ロッド
44 アーム
45 水平プレート
46 旋回板
47 コイルバネ
Q 油揚げ
Qc 切口部