IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ハ ミョン ホンの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-15
(54)【発明の名称】インプラント用アバットメント
(51)【国際特許分類】
   A61C 8/00 20060101AFI20231108BHJP
【FI】
A61C8/00 Z
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2021578170
(86)(22)【出願日】2020-06-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-15
(86)【国際出願番号】 KR2020008096
(87)【国際公開番号】W WO2021002620
(87)【国際公開日】2021-01-07
【審査請求日】2022-02-07
(31)【優先権主張番号】10-2019-0078988
(32)【優先日】2019-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521102339
【氏名又は名称】ハ ミョン ホン
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ハ ミョン ホン
【審査官】大橋 俊之
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-535653(JP,A)
【文献】特開平05-003885(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0011847(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 8/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィクスチャーと人工補綴物を連結するインプラント用アバットメントにおいて、
前記フィクスチャーと結合するアバットメント下部;
前記人工補綴物と結合するアバットメント上部;および
前記アバットメント上部と前記アバットメント下部の間に介在される微動部を含み、
前記アバットメント下部の上端部と前記アバットメント上部の下端部との一方の部は、固定部であって、他方の部の端部直径よりも小さく前記他方の部に向かって突出する固定部を含み、
前記他方の部は、前記固定部の突出長さおよび直径に対応する固定部挿入溝を含み、
前記微動部は、中央において空洞部を有する円柱であり、前記空洞部と該円柱の底面における端部との間において凹凸形状を有する結着レッグを含み、
前記固定部は、前記微動部の前記空洞部を貫通して前記固定部挿入溝に結合され、
前記一方の部は、前記固定部を除く端面上に、前記微動部の前記円柱の前記底面が装着される装着部と、前記装着部の中央において前記他方の部に向けて突出する装着段部と、を含み、
前記装着段部は、エンボス形状を有し、前記装着部よりも高い外縁であり、前記微動部の前記結着レッグに雄雌結合により結合され、
前記固定部は、前記微動部の前記空洞部内に接触する接触部と、前記固定部挿入溝に嵌合結合される多角構造と、を含み、
前記多角構造は、前記接触部よりも小さい直径を有して前記固定部挿入溝からの脱落が防止され、
前記微動部は、シリコーン、ポリカーボネート、ポリエチレンオキサイド、フルオロカーボン、ポリエーテルのうちの少なくとも1つを含む熱可塑性ポリマー素材からなり、
前記微動部は、25~70℃で塑性変形し、前記フィクスチャーおよび該アバットメントを歯肉上に載置した際の咀嚼時の体温で軟化する特性によりアバットメントの微動作用を実現する、
インプラント用アバットメント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はインプラント用アバットメントに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的にインプラントとは、失った歯の代わりに人工物を上、下顎骨に植え込んで全体的な口腔の機能と歯の機能を回復する術式を意味する。インプラントは対象歯や隣接歯を削除しないことができ、入れ歯のように着脱による不便を最小化することができ、補綴物の維持や安定性に優れており、咀嚼性を向上させるという多くの長所を有するため、最近大衆的に利用されている。
【0003】
インプラントは大きくフィクスチャーとアバットメントおよび上部補綴物で構成され得る。フィクスチャーは天然歯の歯根に該当する部分であって歯槽骨に埋め込まれて固定される部分であり、アバットメントはフィクスチャーと上部補綴物を連結する支台柱の部分である。具体的には、アバットメントの下部は結合部によってフィクスチャーと結合されて歯茎の内部に位置し、アバットメントの上部は歯茎の上に露出されるものの上部補綴物が結合される部分である。
【0004】
このようなインプラントは従来の入れ歯に比べ、天然歯に類似する咀嚼、審美などの長所はあるものの、人工補綴物という限界のため天然歯と同一の口腔内環境を具現するのが難しい。特に、天然歯は齒周靭帶が歯根を囲んでいるため咀嚼圧などの外部の衝撃を吸収し、外部から受ける力を歯が微動しながら力のバランスを取ってくれる。しかし、インプラントは歯槽骨に植え込まれるフィクスチャーの動揺度が全くないため、天然歯のような外部衝撃の吸収や咀嚼圧の適切な分散などは期待できないという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、アバットメント上に微動部を介在させて咀嚼時に天然歯が与えることができる微動を具現するとともに、咀嚼圧力が歯槽骨および顎骨や顎関節まで伝達しないように咀嚼圧力を吸収できるインプラント構造物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記のような技術的課題を解決するために、本発明の一実施例のインプラント構造物は、フィクスチャーと人工補綴物を連結するインプラント用アバットメントにおいて、前記フィクスチャーと結合するアバットメント下部;前記人工補綴物と結合するアバットメント上部;および前記アバットメント上部と前記アバットメント下部の間に介在されるか、前記アバットメント上部の一部または全体に介在される微動部を含み、前記アバットメント下部と前記アバットメント上部は一体に形成されるか分離結合されることを特徴とするインプラント用アバットメントを提供する。
【0007】
本発明の一実施例において、前記微動部は熱可塑性ポリマー素材であることを特徴とするインプラント用アバットメントで構成され得る。
【0008】
本発明の一実施例において、前記熱可塑性ポリマー素材はシリコン、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリエーテルウレタン、ポリエチレンオキサイド、フルオロカーボン、ポリエーテルの中の一つまたは二つ以上の結合で構成され得る。
【0009】
本発明の一実施例において、前記熱可塑性ポリマー素材は25~70℃で塑性変形を起こすもので構成され得る。
【0010】
本発明の一実施例において、前記微動部は内部が満たされているかまたは中央が空いている空洞の柱であり得る。
【0011】
本発明の一実施例において、前記アバットメント下部の上端部または前記アバットメント上部の下端部は前記上端部または下端部の直径より小さく、上方向または下方向に突出した固定部;および前記アバットメント上部の下端部または前記アバットメント下部の上端部は前記固定部の突出長さと直径に対応する固定部挿入溝を含み、前記微動部は中央が空いている空洞の円柱であり、前記固定部は前記微動部の空洞を貫通して前記固定部挿入溝に結合され得る。
【0012】
本発明の一実施例において、前記微動部は円柱の横面の中央に前記円柱の底面より広い直径の突出段;および前記アバットメント下部の上端部または上部の下端部は前記固定部を除いた上端面または下端面である装着部より高い外郭縁である装着段を含み、前記微動部の突出段は前記装着段、前記微動部の円柱の底面は前記装着部にそれぞれ装着されるもので構成され得る。
【0013】
本発明の一実施例において、前記微動部は円柱の底面が陰刻凹凸形状の結着レッグ;および前記アバットメント下部の上端部は前記固定部を除いた上端面である装着部の中央に装着部より高い装着段を含み、前記微動部の結着レッグは前記装着段とオスメス結合または接着剤で結合することができる。
【0014】
本発明の一実施例において、前記微動部は内部が満たされている円柱であり、円柱の横面の中央に前記円柱の底面より広い直径の突出段;前記アバットメント下部の上端部は上端面である上部装着部より高い外郭縁である下部装着段;および前記アバットメント上部の下端部は下端面である下部装着部より高い外郭縁である上部装着段;を含み、前記微動部の突出段は前記上下部装着段、前記微動部の円柱の底面は前記上下部装着部にそれぞれ装着されるもので構成され得る。
【0015】
本発明の一実施例において、前記微動部は前記アバットメント上部を囲むもので構成することができる。
【0016】
本発明の一実施例において、前記アバットメント上部の上端面には微動部結合溝が形成されており、前記微動部は前記アバットメント上端面に結合されるものの、前記微動部下端部には下端面より小さい直径の突出した固定部を含んでおり、前記固定部は前記結合溝に装着されるもので構成され得る。
【発明の効果】
【0017】
前記のような本発明はアバットメント上に微動部を介在させることによって、天然歯が与えることができる微動を具現して咀嚼圧力を歯槽骨および顎骨や顎関節まで伝達しないように咀嚼圧力を吸収する効果がある。
【0018】
また、過度に堅固な飲食物の咀嚼時に衝撃を吸収したり力を分散させる微動部によって人工補綴物が容易に壊れる現象を防止する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施例のインプラント用アバットメントの構成を説明するための一例示図である。
【0020】
図2】本発明の他の実施例のインプラント用アバットメントの構成を説明するための一例示図である。
図3】本発明の他の実施例のインプラント用アバットメントの構成を説明するための一例示図である。
図4】本発明の他の実施例のインプラント用アバットメントの構成を説明するための一例示図である。
図5】本発明の他の実施例のインプラント用アバットメントの構成を説明するための一例示図である。
図6】本発明の他の実施例のインプラント用アバットメントの構成を説明するための一例示図である。
図7】本発明の他の実施例のインプラント用アバットメントの構成を説明するための一例示図である。
図8】本発明の他の実施例のインプラント用アバットメントの構成を説明するための一例示図である。
図9】本発明の他の実施例のインプラント用アバットメントの構成を説明するための一例示図である。
図10】本発明の他の実施例のインプラント用アバットメントの構成を説明するための一例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の構成および効果を十分に理解するために、添付した図面を参照して本発明の好ましい実施例を説明する。しかし、本発明は以下で開示される実施例に限定されるものではなく、多様な形態で具現され得、多様な変更を加えることができる。ただし、本実施例に対する説明は本発明の開示を完全なものとし、本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。添付された図面で構成要素は説明の便宜のためにその大きさを実際より拡大して図示したものであり、各構成要素の比率は誇張または縮小され得る。
【0022】
「第1」、「第2」等の用語は多様な構成要素の説明に使われ得るが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使われ得る。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく「第1構成要素」は「第2構成要素」と命名され得、同様に「第2構成要素」も「第1構成要素」と命名され得る。
【0023】
また、単数の表現は文脈上明白に異なるように表現しない限り、複数の表現を含む。本発明の実施例で使われる用語は異なって定義されない限り、該当技術分野で通常の知識を有する者に通常的に知られている意味で解釈され得る。
【0024】
以下では、図1図10を参照して、本発明の一実施例に係るインプラント構造物を説明することにする。
【0025】
図1は本発明の一実施例のインプラント構造物の構成を説明するための一例示図であって、(a)は結合図、(b)は垂直断面図、(c)は分解斜視図である。
【0026】
図面を参照すると、本発明の一実施例のインプラント構造物のうちアバットメントは、アバットメント上部10、微動部20、アバットメント下部30、歯槽骨内に植え込まれるフィクスチャーと結合する結合部40を含む。
【0027】
本発明の一実施例では、アバットメント下部30は歯茎内に位置し、アバットメントの上部10は歯茎の上に露出されるものの、人工補綴物が結合される。以下各実施例の説明においても同一であり得、これに対する説明は重複するため省略することにする。
【0028】
アバットメント下部30の上端面には固定部30aがあるのでアバットメント上部10と結合する。この時、固定部30aはアバットメント下部30の上端面の直径より小さい直径で上方向に突出した構造であり、アバットメント上部10は固定部30aと結合され得るように、固定部30aの突出長さと直径だけ下端面の内部に溝が形成された固定部挿入溝がある。固定部30aの表面はアバットメント上部10の固定部挿入溝と嵌合されるものの、脱落されないように表面が多角構造30cで具現され得る。
【0029】
一方、アバットメント上部10の下端面とアバットメント下部30の上端面間に微動部20が介在される。微動部20は咀嚼時の咀嚼圧に対応してインプラント構造物を微動させるものであり、インプラント構造物の微動によって咀嚼圧が顎骨と顎関節まで伝達されることを防止し、これによって人工補綴物が壊れる現象などを防止することができ、天然歯のような歯の微動を与えることができる。
【0030】
このような微動部20は熱可塑性ポリマー素材が使われ得る。熱可塑性ポリマー素材は特定温度では軟化するが、特定温度以外では硬化する特徴がある。本発明の微動部20には熱可塑性ポリマー素材として、シリコン、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリエーテルウレタン、ポリエチレンオキサイド、フルオロカーボン、ポリエーテルが一つまたは二つ以上使用され得る。このようなポリマー素材は25~70℃で塑性変形を起こす性質を有しているため、歯茎に植え込んだ場合、体温で軟化して咀嚼時にアバットメントが微動できるようになる。
【0031】
一方、インプラント構造物は歯槽骨内に植え込まれるものであるので、歯茎や歯茎の内部に炎症が起こったり出血が発生する場合が多い。出血が発生して血が凝固する場合、炎症が発生してインプラントを取り換えなければならないか、取り換えはしないとしてもインプラントが有している本来の機能を正しく遂行できない場合が発生する可能性がある。本発明のポリマー素材は血栓抵抗効果が高いので、歯茎などに出血があっても血が素材に付着して凝固する場合が顕著に低く、咀嚼時にポリマー本来の微動が可能である。
【0032】
微動部20は円柱状であって、アバットメント下部の固定部30aが貫通できるように内部が空いている空洞の形態である。アバットメント下部の上端部は固定部を除いた装着部30eがあるので、微動部20が装着部30eに装着されてアバットメント下部30と結合される。
【0033】
この時、微動部20の空洞の内部と接触される固定部30aの接触部30dは、微動部20との密着のために多角形の構造ではなく円の構造である。微動部20は接着剤によってアバットメント下部の装着部30eとアバットメント上部10に結合される。
【0034】
本発明の一実施例では微動部20が円形のものが図示されているが、これに限定されるものではない。
【0035】
図2は本発明の他の実施例のインプラント構造物のアバットメントの構成を説明するための一実施例示図であって、(a)は結合図、(b)は垂直断面図、(c)は分解斜視図である。図1と同一の構成に対してはその説明を省略することにする。
【0036】
図面を参照すると、本発明の一実施例のインプラント構造物のアバットメントは、微動部21がアバットメントの下部31とアバットメント上部11の間に介在される。本発明の微動部21は内部が空いている空洞の円柱であるが、横面の中央部に円柱の底面21aより広い直径の突出段21bが形成されている。
【0037】
アバットメント下部の固定部31aはアバットメント上部11と結合できるように突出した形態であり、アバットメント上部11と結合するための多角構造31cは図1(c)と同一である。
【0038】
一方、アバットメント下部の上端部は固定部を除いた上端面である装着部31eより高い外郭縁である装着段31fが形成されている。これによって微動部21がアバットメント下部31と結合時、微動部21の底面21aは装着部31eに装着され、微動部の突出段21bは装着段31fに対応して介在される。
【0039】
微動部21がアバットメントの下部とアバットメント上部の下端部間に介在される時に接着剤によって介在されることは図1と同一である。
【0040】
図3は本発明の他の実施例のインプラント構造物のアバットメントの構成を説明するための一例示図であって、(a)は結合図、(b)は垂直断面図、(c)は分解斜視図である。図1と同一の構成に対してはその説明を省略することにする。
【0041】
図面を参照すると、本発明の一実施例のインプラント構造物のアバットメントは、微動部22がアバットメントの下部32の上端部とアバットメント上部12の下端部間に介在される。本発明の微動部22は内部がすべて満たされた円柱であるが、円柱の横面の中央に円柱の底面22aより広い直径の突出段22bが形成されている。
【0042】
一方、微動部22が装着されるアバットメント下部の装着部32eは縁である下部装着段32fより低く形成されている。これによって微動部22がアバットメント下部32と結合時、微動部22の底面22aは下部装着部32eに装着され、微動部の突出段22bは下部装着段32fに対応して介在される。
【0043】
アバットメント上部12の下端部は下端面である下部装着部より高い外郭縁である上部装着段(図示されず)が形成され、微動部22の底面22aは上部装着部に装着され、微動部の突出段22bは上部装着段に対応して介在される。微動部22がアバットメントの下部とアバットメント上部の下端部間に介在される時に接着剤によって介在されることは図1と同一である。
【0044】
図4は本発明の他の実施例のインプラント構造物のアバットメントの構成を説明するための一実施例示図であって、(a)は結合図、(b)は垂直断面図、(c)は分解斜視図である。図1または図2と同一の構成に対してはその説明を省略することにする。
【0045】
図面を参照すると、本発明の一実施例ではアバットメント上部13の上端部に植立時に道具が締結される道具挿入溝13gが形成され得る。
【0046】
その他の構成に対しては図2と同一であるため、その詳細な説明を省略することにする。
【0047】
図5は本発明の他の実施例のインプラント構造物のアバットメントの構成を説明するための一実施例示図であって、(a)は結合図、(b)は垂直断面図、(c)は分解斜視図である。
【0048】
図面を参照すると、本発明の一実施例のインプラント構造物のアバットメントは、微動部24がアバットメントの下部34とアバットメント上部14の下端部間に介在される。本発明の微動部24は内部が空いている空洞の円柱であるが、横面の中央部に円柱の底面24aより広い直径の突出段24bが形成されている。
【0049】
固定部14aはアバットメント上部14の下端部に位置してアバットメント下部34と結合できるように突出した形態であり、アバットメント下部34と結合するための多角構造14cである。
【0050】
一方、アバットメント下部の装着部34eは装着部34eの縁である微動部装着段34fより低く形成されている。これによって微動部24がアバットメント下部34と結合時、微動部24の底面24aは装着部34eに装着され、微動部の突出段24bは装着段34fに対応して介在される。
【0051】
微動部24がアバットメントの下部とアバットメント上部の下端部間に介在される時に接着剤によって介在される。
【0052】
図6は本発明の他の実施例のインプラント構造物のアバットメントの構成を説明するための一実施例示図であって、(a)は結合図、(b)は垂直断面図、(c)は分解斜視図である。
【0053】
図面を参照すると、アバットメント下部の上端部は固定部35aを有しており、前記固定はアバットメント上部15と結合できるように突出した形態であり、アバットメント上部15と結合するための多角構造35cである。一方、固定部を除いた上端面である装着部35eの中央に装着部より高い陽刻装着段35fを含む。また固定部35aはアバットメント下部35の直径より小さい直径を有している。
【0054】
微動部25は内部が空いている空洞の円柱であるが、底面が陰刻凹凸形状の結着レッグ25aを有しているため、前記アバットメント下部の陽刻装着段35fとオスメス結合する。
【0055】
この時、結合はオスメス嵌合、接着剤結合のいずれも可能である。
【0056】
またアバットメント上部15面にはスクリュー55が結合できるスクリュー挿入溝15gが形成され得る。
【0057】
図7は本発明の他の実施例のインプラント構造物のアバットメント構成を説明するための一例示図であって、(a)は結合図、(b)は垂直断面図、(c)は分解斜視図である。
【0058】
図面を参照すると、本発明の微動部26は内部がすべて満たされた円柱であるが、横面の中央部に円柱の底面26aより広い直径の突出段26bが形成されている。
【0059】
一方、アバットメント上部16と下部36はそれぞれ固定部56、66を有している。固定部56、66は微動部装着部56e、66eと結合スクリュー56c、66cで構成され、微動部26の底面26aがそれぞれ装着部56e、66eに装着されて結合され、結合スクリュー56c、66cはスクリュー締結具36g、56gを通じてアバットメント上部16とアバットメント下部36と結合される。
【0060】
一方、微動部26が装着されるアバットメント下部の装着部56e、66eは縁である微動部装着段56f、66fより低く形成されている。これによって微動部26がアバットメント下部36および上部16の下端と結合時、微動部26の底面26aは装着部56e、66eに装着され、微動部の突出段26bは装着段56f、66fに対応して介在される。
【0061】
微動部26がアバットメントの下部とアバットメント上部の下端部間に介在される時に接着剤によって介在される。
【0062】
図8は本発明の他の実施例のインプラント構造物のアバットメント構成を説明するための一例示図であって、(a)は結合図、(b)は垂直断面図、(c)は分解斜視図である。
【0063】
図面を参照すると、固定部57にスプリングが介在されることを除いては図1と同一である。
【0064】
図9は本発明の他の実施例のインプラント構造物のアバットメント構成を説明するための一例示図であって、(a)は結合図、(b)は垂直断面図、(c)は分解斜視図である。
【0065】
図面を参照すると、アバットメント下部38とアバットメント上部18が一体に形成されており、微動部28はアバットメント上部18を囲む形態、すなわち、アバットメント上部18と同一の形状を上から被せた形態であり、微動部28がアバットメント上部18に介在時に微動部28の下部は装着部38eに装着される。
【0066】
一方、アバットメント上部の上段には道具挿入溝18gが存在し得、微動部28の上端にも同一に道具挿入溝28gが形成される。
【0067】
図10は本発明の他の実施例のインプラント構造物のアバットメント構成を説明するための一例示図であって、(a)は結合図、(b)は垂直断面図、(c)は分解斜視図である。
【0068】
図面を参照すると、アバットメント上部19と下部39は一体に形成されており、アバットメントの上部の上端面に微動部29結合溝19eが形成されているため微動部29を収容することができる。
【0069】
微動部29は前記アバットメントの上端面に結合されるものの、前記微動部の下端部には下端面より小さい直営の突出した固定部29aが設けられていて結合溝19eに装着されるように構成される。
【0070】
以上、本発明に係る実施例が説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当該分野で通常の知識を有する者であればこれから多様な変形および均等な範囲の実施例が可能であることが理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は次の特許請求の範囲によって定められるべきである。
図1(a)】
図1(b)】
図1(c)】
図2(a)】
図2(b)】
図2(c)】
図3(a)】
図3(b)】
図3(c)】
図4(a)】
図4(b)】
図4(c)】
図5(a)】
図5(b)】
図5(c)】
図6(a)】
図6(b)】
図6(c)】
図7(a)】
図7(b)】
図7(c)】
図8(a)】
図8(b)】
図8(c)】
図9(a)】
図9(b)】
図9(c)】
図10(a)】
図10(b)】
図10(c)】