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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-15
(54)【発明の名称】全繊維バーナタイル、及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   C04B 35/80 20060101AFI20231108BHJP
   C04B 41/50 20060101ALI20231108BHJP
   B28B 1/52 20060101ALI20231108BHJP
   C09D 1/00 20060101ALI20231108BHJP
   C09D 7/61 20180101ALI20231108BHJP
   C09D 7/63 20180101ALI20231108BHJP
   F27D 1/00 20060101ALN20231108BHJP
【FI】
C04B35/80 300
C04B41/50
B28B1/52
C09D1/00
C09D7/61
C09D7/63
F27D1/00 G
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022527213
(86)(22)【出願日】2021-11-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-16
(86)【国際出願番号】 CN2021129448
(87)【国際公開番号】W WO2022100560
(87)【国際公開日】2022-05-19
【審査請求日】2022-05-11
(31)【優先権主張番号】202011246915.2
(32)【優先日】2020-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522040322
【氏名又は名称】山▲東▼▲魯▼▲陽▼▲節▼能材料股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲許▼ 妹▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】▲鄭▼ ▲維▼金
(72)【発明者】
【氏名】任 ▲徳▼利
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 成
(72)【発明者】
【氏名】唐 ▲鋒▼
(72)【発明者】
【氏名】▲馮▼ ▲偉▼
【審査官】末松 佳記
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第110563476(CN,A)
【文献】特開平05-117047(JP,A)
【文献】米国特許第04269887(US,A)
【文献】中国特許出願公開第108033756(CN,A)
【文献】国際公開第2019/163195(WO,A1)
【文献】中国実用新案第200946985(CN,Y)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C04B 35/00-35/84
C04B 41/00-41/91
B28B 1/52
B28B 11/00-11/24
C09D 1/00-1/12
C09D 7/00-7/80
F27D 1/00-1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
全繊維バーナタイルであって、全繊維タイル本体、及び前記全繊維タイル本体の表面に塗布されたコーティングを含み、
前記全繊維タイル本体は、以下の質量比の成分が含まれた原料で製造され、
アルミナ結晶繊維 20%~50%;
非晶質セラミック繊維 5%~20%;
微粉末フィラー 20%~50%;
無機結合剤 30%~50%;
有機結合剤 5%~15%;
凝集剤 1%~5%;
前記アルミナ結晶繊維は、異なる長さの繊維を組み合わせることで形成され、異なる長さの繊維の、前記アルミナ結晶繊維における質量比は以下の通り、即ち、
0.01mm≦長さ<0.05mm 25%~35%;
0.05mm≦長さ<0.1mm 35%~45%;
0.1mm≦長さ<1mm 25%~35%;
前記非晶質セラミック繊維は、異なる長さの繊維を組み合わせることで形成され、異なる長さの繊維の、前記非晶質セラミック繊維における質量比は以下の通り、即ち、
0.01mm≦長さ<0.05mm 25%~35%;
0.05mm≦長さ<0.1mm 35%~45%;
0.1mm≦長さ<1mm 25%~35%
前記コーティングは、以下の質量比の成分が含まれた塗料から形成され、
耐高温無機繊維 10%~50%;
補強フィラー 10%~20%;
高温膨張フィラー 5%~15%;
骨組フィラー 7%~30%;
ナノ粉末 3%~10%;
無機懸濁剤 0%~20%;
無機結合剤 10%~50%;
有機添加剤 3%~15%;
水 上記全ての成分質量の和の10%~50%を占め;
前記耐高温無機繊維の長さは0.01~1mmであり、
前記ナノ粉末はナノシリカ及びナノアルミナ粉のうちの1種または数種から選択され、
前記補強フィラーは針状マイクロシリカ粉及びパイロフィライト粉のうちの1種または数種から選択され、
前記高温膨張フィラーは、藍晶石粉及びシリマナイトのうちの1種または数種から選択され、
前記骨組フィラーは、ムライト粉、及びジルコン粉のうちの1種または数種から選択され、
前記無機懸濁剤はベントナイトであり、
前記有機添加剤は有機結合剤、防腐剤及び凍結防止剤からなる、ことを特徴とするバーナタイル。
【請求項2】
前記微粉末フィラーはアルミナ微粉末であり、
前記微粉末フィラーは、異なる粒度の粒子から形成され、異なる粒度の微粉末フィラーの、前記原料における質量比は以下の通り、即ち、
200~325メッシュのフィラー 10%~20%;
1000メッシュのフィラー 10%~30%
ことを特徴とする請求項1に記載のバーナタイル。
【請求項3】
前記無機結合剤はシリカゾル及び/またはアルミゾルであり、
前記有機結合剤はデンプンであることを特徴とする請求項1に記載のバーナタイル。
【請求項4】
前記凝集剤はポリ塩化アルミニウムであり、
前記全繊維タイル本体の厚さは250~550mmであり、
前記コーティングの厚さは5~10mmであることを特徴とする請求項1に記載のバーナタイル。
【請求項5】
前記塗料において、
前記耐高温無機繊維は、高アルミニウム繊維、ジルコニウム含有繊維及びアルミナ結晶繊維のうちの1種または数種から選択されることを特徴とする請求項1に記載のバーナタイル。
【請求項6】
前記塗料において、
前記無機結合剤はアルミゾル、リン酸二水素アルミニウム及びシリカゾルのうちの1種または数種から選択されることを特徴とする請求項1に記載のバーナタイル。
【請求項7】
請求項1~6の何れか1項に記載の全繊維バーナタイルの製造方法であって、
a)アルミナ結晶繊維、非晶質セラミック繊維、無機結合剤、微粉末フィラー及び有機結合剤と水を混合し、スラリーを取得するステップと、
b)前記スラリーを凝集剤と混合した後、真空吸引濾過及び加圧を行って、ウェットビレットを取得するステップと、
c)前記ウェットビレットを乾燥させ、ドライビレットを取得するステップと、
d)前記ドライビレットの表面に塗料を付与し、乾燥を行って、全繊維バーナタイルを取得するステップと、を含むことを特徴とする製造方法。
【請求項8】
前記ステップa)において、前記スラリーの質量濃度は1%~15%であり、
前記ステップb)において、前記加圧によって、ビレットの厚さを250~550mmに達させることを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2020年11月10日にて中国特許庁に提出され、出願番号が202011246915.2であり、発明名称が「全繊維バーナタイル、及びその製造方法」である中国特許出願の優先権を主張して、その全ての内容は援用されることで、本出願に結合される。
【0002】
本発明は耐火材の分野に関して、特に全繊維バーナタイル、及びその製造方法に関している。
【背景技術】
【0003】
現在、石油化学業界のエチレン分解炉におけるバーナーを必要とする部位は主に、ボトムバーン、サイドバーン、及びトップバーンという3つがあり、使用されるバーナタイルは、ほとんどコランダム材質及び重質キャスタブル材質であり、以上の2つの材質は、バーナタイルの強度が高くて、エチレン分解炉内の天然ガスバーナーの高温での強い洗掘に耐えることができるが、重質キャスタブルにも多くの欠陥があり、以下のように概括し、
1.かさ密度が大きく、重質バーナタイルの重量は270~300kg/セットであり、内張りの荷重圧力を増やし、特に、トップバーン部位のバーナタイルは、非常にアンカー固定され難いため、パレット、支持板、及び保護板を必要とし、18kg/セットであると予測する。
2.重量が高いため、断片化して装着されなければならなくて、吊り掛けの困難さが極めて大きく、少なくとも3人で同時に装着する必要があり、装着空間が狭くて、操作の困難さが極めて大きい。
3.耐熱衝撃性が弱く、バーナーはひび割れやすく、高密度の材料は落ちやすく、人を傷つける恐れがある。
4.熱伝導率が高いため、炉外壁のバーナー部位の温度が高くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記問題を解決するために、業界は全繊維バーナタイルを採用することを推奨し、そのかさ密度が軽くて、70~100kg/セットであり、装着は便利であり、6つの山形鋼のみを必要とし、3kg/セットであると予測し、2人だけで全ての装着作業を完成させることができる。熱伝導率が低くて、耐熱衝撃性が優れて、省エネルギー且つ耐用年数が長い。ただし、従来の全繊維バーナタイルには以下の問題が存在し、即ち、ビレットの強度は、バーナーガスの高温洗掘の要求に達することができず、ウェットビレットの吸引濾過性が悪く、耐用年数が短いなどの問題である。
【0005】
これに鑑みると、本発明は、全繊維バーナタイル、及びその製造方法を提供することを目的とする。本発明が提供したバーナタイルは、強度及び耐高温性を向上させ、耐用年数を高めることができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は全繊維バーナタイルを提供し、全繊維タイル本体、及び前記全繊維タイル本体の表面に塗布されたコーティングを含み、
前記全繊維タイル本体は、以下の質量比の成分が含まれた原料で製造され、即ち、
アルミナ結晶繊維 20%~50%;
非晶質セラミック繊維 5%~20%;
微粉末フィラー 20%~50%;
無機結合剤 30%~50%;
有機結合剤 5%~15%;
凝集剤 1%~5%;
前記アルミナ結晶繊維は、異なる長さの繊維を組み合わせることで形成され、異なる長さの繊維の、前記アルミナ結晶繊維における質量比は以下の通り、即ち、
0.01mm≦長さ<0.05mm 25%~35%;
0.05mm≦長さ<0.1mm 35%~45%;
0.1mm≦長さ<1mm 25%~35%;
前記非晶質セラミック繊維は、異なる長さの繊維を組み合わせることで形成され、異なる長さの繊維の、前記非晶質セラミック繊維における質量比は以下の通り、即ち、
0.01mm≦長さ<0.05mm 25%~35%;
0.05mm≦長さ<0.1mm 35%~45%;
0.1mm≦長さ<1mm 25%~35%。
【0007】
好ましくは、前記微粉末フィラーはアルミナ微粉末であり、
前記微粉末フィラーは、異なる粒度の粒子から形成され、異なる粒度の微粉末フィラーの、前記原料における質量比は以下の通り、即ち、
200~325メッシュのフィラー 10%~20%;
1000メッシュのフィラー 10%~30%。
【0008】
好ましくは、前記無機結合剤はシリカゾル及び/またはアルミゾルであり、前記有機結合剤はデンプンである。
【0009】
好ましくは、前記凝集剤はポリ塩化アルミニウムであり、
前記全繊維タイル本体の厚さは250~550mmであり、
前記コーティングの厚さは5~10mmである。
【0010】
好ましくは、前記コーティングは、以下の質量比の成分が含まれた塗料から形成され、即ち、
耐高温無機繊維 10%~50%;
補強フィラー 10%~20%;
高温膨張フィラー 5%~15%;
骨組フィラー 7%~30%;
ナノ粉末 3%~10%;
無機懸濁剤 0%~20%;
無機結合剤 10%~50%;
有機添加剤 3%~15%;
水 前記全ての成分質量の和の10%~50%を占め;
前記耐高温無機繊維の長さは0.01~1mmである。
【0011】
好ましくは、前記塗料において、
前記ナノ粉末は、ナノシリカ及びナノアルミナ粉のうちの1種または数種から選択され、
前記耐高温無機繊維は、高アルミニウム繊維、ジルコニウム含有繊維及びアルミナ結晶繊維のうちの1種または数種から選択される。
【0012】
好ましくは、前記塗料において、
前記補強フィラーは針状マイクロシリカ粉及びパイロフィライト粉のうちの1種または数種から選択され、
前記高温膨張フィラーは、藍晶石粉及びシリマナイトのうちの1種または数種から選択され、
前記骨組フィラーはアルミナ粉、ムライト粉、ジルコン粉及びコランダム粉のうちの1種または数種から選択される。
【0013】
好ましくは、前記塗料において、
前記無機懸濁剤はベントナイトであり、
前記無機結合剤はアルミゾル、リン酸二水素アルミニウム及びシリカゾルのうちの1種または数種から選択され、
前記有機添加剤は有機結合剤、防腐剤及び凍結防止剤のうちの1種または数種から選択される。
【0014】
本発明は、前記技術案に記載の全繊維バーナタイルの製造方法を提供し、
a)アルミナ結晶繊維、非晶質セラミック繊維、無機結合剤、微粉末フィラー及び有機結合剤と水を混合し、スラリーを取得するステップと、
b)前記スラリーを凝集剤と混合した後、真空吸引濾過及び加圧を行って、ウェットビレットを取得するステップと、
c)前記ウェットビレットを乾燥させ、ドライビレットを取得するステップと、
d)前記ドライビレットの表面に塗料を付与し、乾燥を行って、全繊維バーナタイルを取得するステップと、を含む。
【0015】
好ましくは、前記ステップa)において、前記スラリーの質量濃度は1%~15%であり、前記ステップc)において、前記加圧によって、ビレットの厚さを250~550mmに達させる。
【0016】
本発明は全繊維バーナタイルを提供し、アルミナ結晶繊維と非晶質セラミック繊維とを混合し、両者は、いずれも一定の異なる長さグレーディングの繊維を組み合わせたとともに、異なる粒度グレーディングの微粉末フィラーを添加し、他の添加剤を補足することで、製品の内部構造をより均一且つ一致にして、製品のかさ密度を向上させ、繊維綿生地の吸引濾過性に寄与し、成形及びビレット強度の向上に役に立つ。タイル本体の表面にコーティングを配置することで、タイル本体繊維綿繊維を厳しい環境による腐食から効果的に保護でき、その耐高温性を向上させ、バーナタイルの耐用年数を延長する。
【0017】
実験結果から分かるように、本発明が提供したバーナタイルの常温での抗折強度は1.1MPa以上に達し、常温での耐圧強度は0.6MPa以上に達し、高温での耐圧強度は0.7MPa以上に達し、加熱線形変化量の絶対値は0.8%以下である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は全繊維バーナタイルを提供し、該当全繊維バーナタイルは、全繊維タイル本体、及び前記全繊維タイル本体の表面に塗布されたコーティングを含み、
前記全繊維タイル本体は、以下の質量比が含まれた成分から製造され、即ち、
アルミナ結晶繊維 20%~50%;
非晶質セラミック繊維 5%~20%;
微粉末フィラー 20%~50%;
無機結合剤 30%~50%;
有機結合剤 5%~15%;
凝集剤 1%~5%;
前記アルミナ結晶繊維は、異なる長さの繊維を組み合わせることで形成され、前記アルミナ結晶繊維における異なる長さの繊維の質量比は以下の通り、即ち、
0.01mm≦長さ<0.05mm 25%~35%;
0.05mm≦長さ<0.1mm 35%~45%;
0.1mm≦長さ<1mm 25%~35%;
前記非晶質セラミック繊維は、異なる長さの繊維を組み合わせることで形成され、前記非晶質セラミック繊維における異なる長さの繊維の質量比は以下の通り、即ち、
0.01mm≦長さ<0.05mm 25%~35%;
0.05mm≦長さ<0.1mm 35%~45%;
0.1mm≦長さ<1mm 25%~35%。
【0019】
本発明において、好ましくは、前記各成分質量比の和は100%である。
【0020】
本発明において、アルミナ結晶繊維と非晶質セラミック繊維とを混合し、両者は、いずれも一定の異なる長さグレーディングの繊維を組み合わせたとともに、異なる粒度グレーディングの微粉末フィラーを添加し、他の添加剤を補足することで、製品の内部構造をより均一且つ一致にして、製品のかさ密度を向上させ、繊維綿生地の吸引濾過性に寄与し、成形及びビレット強度の向上に役に立つ。タイル本体の表面にコーティングを配置することで、タイル本体繊維綿繊維を厳しい環境による腐食から効果的に保護でき、その耐高温性を向上させ、バーナタイルの耐用年数を大幅に延長する。
【0021】
バーナタイルの全繊維タイル本体について:
本発明において、アルミナ結晶繊維原料を、特定の長さに予め加工するとともに、異なる長さの繊維を組み合わせる。即ち、前記アルミナ結晶繊維は、異なる長さの繊維を組み合わせることで形成され、前記アルミナ結晶繊維における異なる長さの繊維の質量比は以下の通り、即ち、
0.01mm≦長さ<0.05mm 25%~35%;
0.05mm≦長さ<0.1mm 35%~45%;
0.1mm≦長さ<1mm 25%~35%。
【0022】
本発明のいくつかの実施例において、前記アルミナ結晶繊維の組み合わせは以下の通り、即ち、
0.01mm≦長さ<0.05mm 30%;
0.05mm≦長さ<0.1mm 40%;
0.1mm≦長さ<1mm 30%。
【0023】
本発明において、好ましくは、前記アルミナ結晶繊維は72アルミナ結晶繊維、80アルミナ結晶繊維及び95アルミナ結晶繊維のうちの1種または数種である。本発明において、前記アルミナ結晶繊維は、原料における質量比が20%~50%であり、本発明のいくつかの実施例において、前記質量比は20%、25%または30%である。
【0024】
本発明において、非晶質セラミック繊維原料を特定の長さに予め加工するとともに、異なる長さの繊維を組み合わせる。即ち、前記非晶質セラミック繊維は、異なる長さの繊維を組み合わせることで形成され、異なる長さの繊維は、前記非晶質セラミック繊維における質量比が以下の通り、即ち、
0.01mm≦長さ<0.05mm 25%~35%;
0.05mm≦長さ<0.1mm 35%~45%;
0.1mm≦長さ<1mm 25%~35%。
【0025】
本発明のいくつかの実施例において、前記非晶質セラミック繊維の組み合わせは以下の通り、即ち、
0.01mm≦長さ<0.05mm 30%;
0.05mm≦長さ<0.1mm 40%;
0.1mm≦長さ<1mm 30%。
【0026】
本発明において、好ましくは、前記非晶質セラミック繊維の原料は高アルミニウム吹き付け繊維綿であり、即ち、高アルミニウム吹き付け繊維綿を、異なる長さの繊維に加工して、組み合わせを行う。本発明において、前記非晶質セラミック繊維は、原料における質量比が5%~20%であり、本発明のいくつかの実施例において、前記質量比が5%、10%または20%である。
【0027】
本発明において、好ましくは、前記微粉末フィラーはアルミナ微粉末である。本発明において、前記微粉末フィラーは、前記全繊維タイル本体の原料における質量比が20%~50%であり、本発明のいくつかの実施例において、前記質量比が20%または25%である。
【0028】
本発明において、前記微粉末フィラーは、異なる粒度の粒子から形成され、好ましくは、異なる粒度の微粉末フィラーは、前記全繊維タイル本体の原料における質量比が以下の通り、即ち、
200~325メッシュのフィラー 10%~20%;
1000メッシュのフィラー 10%~30%。
【0029】
本発明において、好ましくは、前記無機結合剤はシリカゾル及び/またはアルミゾルである。本発明において、前記無機結合剤は、前記全繊維タイル本体の原料における質量比が30%~50%であり、本発明のいくつかの実施例において、前記質量比が30%、35%または40%である。
【0030】
本発明において、好ましくは、前記有機結合剤はデンプンである。本発明において、前記デンプンは、前記全繊維タイル本体の原料における質量比が5%~15%であり、本発明のいくつかの実施例において、前記質量比は5%、6%、7%または8%である。
【0031】
本発明において、好ましくは、前記凝集剤はポリ塩化アルミニウムである。本発明において、前記凝集剤の、前記全繊維タイル本体の原料における質量比は1%~5%であり、本発明のいくつかの実施例において、前記質量比は2%、3%、4%または5%である。
【0032】
バーナタイルの表面コーティングについて:
本発明が提供した全繊維バーナタイルにおいて、全繊維タイル本体以外、その表面にはコーティングがさらに塗布される。本発明において、前記コーティングは、以下の質量比の成分が含まれた塗料から形成され、即ち、
耐高温無機繊維 10%~50%;
補強フィラー 10%~20%;
高温膨張フィラー 5%~15%;
骨組フィラー 7%~30%;
ナノ粉末 3%~10%;
無機懸濁剤 0%~20%;
無機結合剤 10%~50%;
有機添加剤 3%~15%;
水 前記全ての成分質量の和の10%~50%を占め;
前記耐高温無機繊維の長さは0.01~1mmである。
【0033】
本発明が提供した高温ナノ複合塗料において、繊維に対して前処理を行って、繊維の長さを制御し、高温補強フィラー、高温膨張フィラー、ナノ粉末、無機懸濁剤、及び他の添加剤を導入し、これらの改良により、得られた高温ナノ複合構造塗料は以下の特点を備え:1.高温で、超高強度及び緻密度を有し、収縮が小さく、高温でひび割れが生じていなく、石油化学業界の分解炉の超強い気流の洗掘、及び雰囲気の腐食を防御でき;2.ナノ粉末の導入によって、塗料の粒度グレーディングがより豊かになって、繊維内張りの表面にスプレーされた場合、浸透性がより強くなり、これによって、繊維内張りとの結合がより堅固になるという目的を達成し;3.繊維の長さ、及び粉末材料の粒度のグレーディングを制御し、無機懸濁剤及び他の添加剤を導入することで、塗料の状態をより均一且つ安定、繊細でシルキーにして、押し出すことで、歯磨きのようなスラリーの流動状態に達することができ、置いている過程で、沈殿層化が生じていなく、小包装の方式を実現でき、繊維モジュール穿孔底部にアンカー固定され、発根された場合、逆ハンマー状に形成され;4.塗料の浸透性が優れて、塗装後、内張りとの結合性がよく、特殊のアンカー固定発根性能のため、塗料と内張りとの結合が二重堅固になり、気流洗掘に効果的に抵抗し、内張りの耐用年数を延長する。
【0034】
本発明において、好ましくは、前記耐高温無機繊維の原料は高アルミニウム繊維、ジルコニウム含有繊維及びアルミナ結晶繊維のうちの1種または数種である。好ましくは、前記アルミナ結晶繊維は72アルミナ結晶繊維、80アルミナ結晶繊維及び95アルミナ結晶繊維のうちの1種または数種である。
【0035】
本発明において、前記耐高温無機繊維は二次加工の繊維であり、本発明は加工処理によって繊維の長さを制御する。本発明において、得られた耐高温無機繊維の長さは0.01~1mmであり、好ましくは、前記耐高温無機繊維の直径は1~6umである。
【0036】
本発明において、前記耐高温無機繊維の、塗料における質量百分率は10%~50%であり、好ましくは、15%~30%であり、本発明のいくつかの実施例において、前記質量比は15%、20%、25%または30%である。
【0037】
本発明において、前記補強フィラーは耐高温補強フィラーであり、好ましくは、針状マイクロシリカ粉及びパイロフィライト粉のうちの1種または数種である。好ましくは、前記針状マイクロシリカ粉のアスペクト比は(15~20):1である。好ましくは、前記パイロフィライト粉の粒度は200~300メッシュである。前記高温補強フィラーの由来に対して、本発明は特に限定していなく、通常の市販製品であればよい。
【0038】
本発明において、前記補強フィラーの、塗料における質量百分率は10%~20%であり、本発明のいくつかの実施例において、前記質量比は10%、13%、15%または20%である。
【0039】
本発明において、好ましくは、前記高温膨張フィラーは藍晶石粉及びシリマナイトのうちの1種または数種である。前記高温膨張フィラーの由来に対して、本発明は特に限定していなく、通常の市販製品であればよい。本発明において、前記高温膨張フィラーの、塗料における質量百分率は5%~15%であり、本発明のいくつかの実施例において、前記質量比は5%、8%または12%である。
【0040】
本発明において、前記骨組フィラーは耐高温骨組フィラーであり、好ましくは、アルミナ粉、ムライト粉、ジルコン粉及びコランダム粉のうちの1種または数種である。本発明において、好ましくは、前記骨組フィラーの粒度は300~1000メッシュである。前記骨組フィラーの由来に対して、本発明は特に限定していなく、通常の市販製品であればよい。
【0041】
本発明において、前記骨組フィラーの、塗料における質量百分率は7%~30%であり、本発明のいくつかの実施例において、前記質量比は7%、10%または15%である。
【0042】
本発明において、好ましくは、前記ナノ粉末はナノシリカ及びナノアルミナ粉のうちの1種または数種である。本発明において、好ましくは、前記ナノ粉末の粒度は1~100nmである。前記ナノ粉末の由来に対して、本発明は特に限定していなく、通常の市販製品であればよい。
【0043】
本発明において、前記ナノ粉末の、塗料における質量百分率は3%~10%であり、本発明のいくつかの実施例において、前記質量比は3%、5%または8%である。
【0044】
本発明において、好ましくは、前記無機懸濁剤はベントナイトである。本発明において、前記無機懸濁剤の、塗料における質量百分率は0%~20%であり、本発明のいくつかの実施例において、前記質量比は0%または5%である。
【0045】
本発明において、好ましくは、前記無機結合剤はアルミゾル、リン酸二水素アルミニウム及びシリカゾルのうちの1種または数種である。本発明において、前記無機結合剤の、塗料における質量百分率は10%~50%であり、本発明のいくつかの実施例において、前記質量比は25%、37%、40%または41%である。
【0046】
本発明において、好ましくは、前記有機添加剤は有機結合剤、防腐剤和凍結防止剤のうちの1種または数種であり、より好ましくは、有機結合剤、防腐剤及び凍結防止剤である。好ましくは、前記有機結合剤はデンプン、デキストリン和繊維素のうちの1種または数種である。好ましくは、前記防腐剤はバイオサイド(biocide、登録商標)である。好ましくは、前記凍結防止剤はエチレングリコールである。
【0047】
本発明において、前記有機添加剤の、塗料における質量百分率は3%~15%であり、本発明のいくつかの実施例において、前記質量比は3%または5%である。
【0048】
本発明において、好ましくは、前記耐高温無機繊維と、補強フィラーと、高温膨張フィラーと、骨組フィラーと、ナノ粉末と、無機懸濁剤と、無機結合剤と、有機添加剤との質量の和は100%である。前記成分以外、塗料系はさらに水を含み、本発明において、前記水の用量は、水以外、前記全ての成分用量の和の10%~50%であり、本発明のいくつかの実施例において、前記水の用量は15%、25%、30%または35%である。
【0049】
本発明が提供した高温ナノ複合塗料は、特定の長さの繊維を採用して、特定の補強フィラー及び高温膨張フィラーを導入することで、高温で超高強度を有するとともに、高温収縮によるひび割れが生じていなく、その同時、一定の骨組フィラー及びナノ構造の材料を導入し、前記材料の間は協力して作用することで、塗料状態を均一且つ安定にして、置いている過程で、沈殿層化が生じていなく、高温での使用過程で、内張りとの結合が堅固であり、高温収縮が小さくて、超高強度のハードシェル障壁を備えて、高温焼成後の収縮が小さくて、ひび割れることがなく、内張りとの結合が堅固であり、高温焼成後の強度が大きくて、その作用は、ボトムバーン、サイドバーン及びトップバーンの気流洗掘と雰囲気腐食に効果的に抵抗でき、繊維モジュールを保護し、外部環境による腐食により粉末化し、脆くなることがなく、また、窯炉の、高温運転過程での熱喪失を阻止でき、内張りの耐用年数の延長、炉外壁の温度の低下を実現し、省エネルギー及び消費を減らすという目的を果たす。本発明が提供した高温ナノ複合塗料は、エチレン分解炉全繊維構造の専用塗料とすることができ、超高強度、繊維内張りとの堅固な結合性、及び特殊なアンカー固定状態を備えて、これによって、工事の利便性を実現し、全繊維構造をタイル壁に代えた応用で主な役割を果たす。
【0050】
本発明において、前記塗料は以下の方法で製造され、
S1:耐高温無機繊維、無機結合剤と水を混合し、繊維分散液を取得し;
S2:前記繊維分散液を、高温膨張フィラー、補強フィラー及び骨組フィラーと混合し、スラリーを取得し;
S3:前記スラリーを、ナノ粉末、無機懸濁剤及び有機添加剤と混合し、塗料を取得する。
【0051】
ステップS1において、好ましくは、前記混合は攪拌混合であり、好ましくは、前記攪拌の時間は10~30minである。前記ステップS2において、好ましくは、前記混合は攪拌混合であり、好ましくは、前記攪拌の時間は3~5minである。前記ステップS3において、好ましくは、材料混合の順序は以下の通り、即ち、まず、ナノ粉末をスラリーに入れて、3~5min攪拌混合してから、無機懸濁剤を入れて、5~10min攪拌混合し、最後、有機添加剤を入れて、10~20min攪拌混合し、塗料を取得する。
【0052】
本発明が提供した全繊維バーナタイルにおいて、好ましくは、全繊維タイル本体の厚さは250~550mmであり、好ましくは、コーティングの厚さは5~10mmである。本発明において、前記コーティングは、全繊維タイル本体の外面全体に塗布される。
【0053】
本発明は、前記技術案に記載の全繊維バーナタイルの製造方法をさらに提供し、以下のステップを含み、即ち、
a)アルミナ結晶繊維、非晶質セラミック繊維、無機結合剤、微粉末フィラー及び有機結合剤と水を混合し、スラリーを取得し;
b)前記スラリーと凝集剤とを混合した後、真空吸引濾過及び加圧を行って、ウェットビレットを取得し;
c)前記ウェットビレットを乾燥させ、ドライビレットを取得し;
d)前記ドライビレットの表面に塗料を付与し、乾燥を行って、全繊維バーナタイルを取得する。
【0054】
ステップa)について:
本発明はまず、混毛機で繊維に対して予備加工を行って、繊維の長さを制御し、そして、異なる長さに従って、繊維に対して一定の組み合わせを行って、原料に投入して使用する。アルミナ結晶繊維と非晶質セラミック繊維との種類、長さ、及び異なる長さの繊維の配合比率などは、いずれも前記技術案の記載と一致するため、ここで、贅言していない。無機結合剤と微粉末フィラーとの種類、及び用量などは、いずれも前記技術案の記載と一致するため、ここで、贅言していない。
【0055】
バーナタイルの体積は大きくて、成形厚さは450mm以上であり、半分の厚さまで吸引した場合、吸引濾過の厚さを増やし難いため、正常な吸引濾過は効果に達し難く、本発明は繊維の長さ、及び粉末材料の強度に対して、グレーディングを調整し、綿パルプの吸引濾過性を増やし、繊維を湿式成形する前に、まず、指定の長さ範囲に加工するように、予備加工を行って、繊維の長さは特定のグレーディングを有するように、繊維の長さを制御したので、水で攪拌され、繊維の長さを制御し難く、綿パルプが細すぎて、吸引濾過し難くて、太すぎる綿生地のかさ密度が小さすぎて、成形過程での吸引濾過が不均一、綿生地の内部構造が不均一であるという問題を解決し、粉末材料フィラーの粒子グレーディングを制御し、吸引濾過の際、綿生地のウェットビレットを成形しやすい。
【0056】
本発明において、前記材料を混合する場合、好ましくは、材料混合の順序は以下の通り、即ち、比率に従って、アルミナ結晶繊維、非晶質セラミック繊維、無機結合剤、微粉末フィラー及び有機結合剤を順に水に入れて、均一に混合する。混合方式に対して、本発明は特に限定していなく、当業者が周知した通常の材料混合方式で、材料を均一に混合すればよい。本発明において、好ましくは、混合して得られるスラリーの質量濃度を1%~15%に制御する。
【0057】
ステップb)について:
本発明において、ステップa)によるスラリーと凝集剤とを混合し、濾過補助を行う。スラリーに凝集剤を入れた後、繊維、微粉末フィラー及び無機結合剤を凝集させ、水を清澄にする。本発明において、好ましくは、凝集剤を入れて、凝集を行う温度は5~40℃であり、好ましくは、時間は1~5minである。凝集されたスラリーを成形プールに入れてから、真空吸引濾過を行って、余計な液体を除去する。前記吸引濾過成形後、ウェットビレットを取得する。前記吸引濾過成形で、本発明は従来技術と違って、成形金型が変更され、伝統の成形方式は上方から材料を供給し成形するしかなく、これに対して、本発明はサイド吸引を追加し、これによって、製品のビレットがより均一且つ緻密になる。
【0058】
本発明において、成形過程で、加圧工程を追加し、成形金型の厚さを増やし、成形金型は綿パルプで埋め尽くされた後、最後の脱液過程で、加圧プロセスを追加し、吸引濾過しながら、加圧を行って、これによって、ウェットビレットがより緻密且つ均一になり、綿生地のかさ密度及び強度を保証する。
【0059】
ステップc)について:
本発明において、好ましくは、前記乾燥の温度は80~120℃であり、好ましくは、前記乾燥の時間は30~120hである。乾燥後、ドライビレットを取得する。
【0060】
ステップd)について:
本発明において、好ましくは、前記塗料の付与方式は以下の通り、即ち、まず、前記ドライビレットの表面で穿孔を行って、孔に接着剤を注入し、塗料の発根を行ってから、ドライビレットの表面全体に塗料を塗布する。穿孔及び塗料の発根の操作に対して、本発明は特に限定していなく、当分野の通常操作に従ってすればよい。矩形のバーナタイル(長さ500mm*幅500mm*高さ320mm)を例として、上下左右前後という6つの表面を含み、穿孔は具体的に、火入り及び側壁表面で行われて、火入り面及び側壁表面の垂直方向に沿って穿孔を行って、火入り面の縁から50mmの箇所から穿孔を始めて、80mmごとに1つの孔を作って、1行あたり5つがあり、5行を作って、合計35個の孔を穿孔し、側壁に対しても、当該方法で穿孔を行って、側面ごとに約24個の孔を作って、合計4つの側面を穿孔し、タイル本体に沿って均一に分布される。穿孔の直径は10mmであり、穿孔の深さは20~50mmである。穿孔後、孔内に接着剤を注入し、塗料の発根を行う。前記塗料は前記技術案に記載の塗料であり、ここで、贅言していない。その後、ドライビレットの表面に塗料を塗布し乾燥し、コーティングを形成する。本発明において、好ましくは、前記乾燥の温度は80~120℃であり、好ましくは、前記乾燥の時間は10~48hであり、好ましくは、形成されるコーティングの厚さは5~10mmである。前記処理後、全繊維バーナタイルを取得する。
【0061】
伝統の高温全繊維異形部品製品は、いずれも表面に無機結合剤をスプレーする表面サイジングで、綿生地の強度を増やし、しかし、綿生地繊維を厳しい環境の腐食から根本的に保護できず、これに対して、表面に塗料を塗布することは、外部の厳しい環境と全繊維ビレットとの接触を根本的に遮断し、これによって、バーナタイルの耐用年数を大幅に延長する。
【0062】
本発明が提供した全繊維バーナタイルは以下の有益な効果を備え、即ち、タイル材料の組み合わせは、製品のかさ密度を向上させ、及び繊維綿生地の吸引濾過性を改善でき、成形及びビレット強度の向上に役に立つ。タイル本体の表面にコーティングを配置することで、タイル本体繊維綿繊維を厳しい環境による腐食から効果的に保護でき、その耐高温性を向上させ、エチレン分解炉用バーナタイルとして、バーナタイルの耐用年数を延長する。
【0063】
本発明をさらに理解するために、以下は実施例を結合して、本発明の好適な実施案を記載するが、理解できるように、これらの記載は本発明の請求項を限定していなく、ただ本発明の特徴及び利点をさらに説明するためのものである。
【0064】
実施例1
1.1 タイル原料の配合方法
72アルミナ結晶繊維 20%;
非晶質セラミック繊維 20%;
微粉末フィラー 20%;
無機結合剤-シリカゾル 30%;
有機結合剤-デンプン 8%;
凝集剤-ポリ塩化アルミニウム 2%;
ただし、アルミナ結晶繊維の長さの組み合わせは、0.01~0.05mm 30%、0.05~0.1mm 40%、0.1~1mm 30%である。
【0065】
非晶質セラミック繊維高アルミニウム吹き付け繊維の長さの組み合わせは、0.01~0.05mm 30%、0.05~0.1mm 40%、0.1~1mm 30%である。
【0066】
微粉末フィラーはアルミナ微粉末であり、粒度の組み合わせは、200~325メッシュ 10%、1000メッシュ 10%である。
【0067】
1.2 塗料配合方法
耐高温無機繊維 15%;
高温補強フィラー-針状マイクロシリカ粉 10%;
高温膨張フィラー-藍晶石粉 12%;
高温骨組フィラー-アルミナ粉 10%;
ナノ粉末-ナノシリカ 5%;
無機結合剤-アルミゾル 40%;
有機添加剤-繊維素粉末2%、バイオサイド0.7%、エチレングリコール0.3% 3%;
無機懸濁剤-ベントナイト 5%;
水 前記全ての成分質量の和の15%を占める。
【0068】
ただし、耐高温無機繊維の原料繊維は高アルミニウム繊維であり、短繊維に加工され、得られた繊維の長さは0.01~1mmであり、直径は1~5umである。
【0069】
塗料の製造:
耐高温無機繊維を計量し、撹拌機に入れて、無機結合剤及び水を計量して入れて、20min攪拌し、繊維を十分に湿潤分散にし、そして、高温膨張フィラー、補強フィラー、骨組フィラーを順に入れてから、5min攪拌し、十分に分散させ、次は、ナノ粉末を入れて、5min攪拌し、無機懸濁剤を入れて、10min攪拌し、十分に膨張させ、懸濁作用を果たし、最後は、有機添加剤を入れて、 20min攪拌し、塗料を取得する。
【0070】
1.3 バーナタイルの製造
S1:比率に従って、一定の長さグレーディングのアルミナ結晶繊維、非晶質セラミック繊維、無機結合剤、微粉末フィラー及び有機結合剤を順に水に入れて、均一に混合し、質量濃度が5%であるスラリーを取得する。
S2:スラリーに凝集剤を入れて、他の材料を凝集させ、水を清澄にして、凝集材を取得する。
S3:凝集材を成形プールに入れて、真空吸引濾過を行って、成形後、ウェットビレットを350mmの厚さに加圧し、乾燥室に輸送して乾燥させ、乾燥温度が120℃であり、時間が120hであり、ドライビレットを取得する。
S4:ドライビレットを切断し、サイズ及び外観を整然にして、長さ490mm*幅480mm*高さ310mmのドライビレットを取得する。
S5:ドライビレットの表面に塗料を付与し、具体的なステップは以下の通り、即ち、ドライビレットの表面での穿孔→塗料の発根→ドライビレットの表面での塗料塗布→乾燥。穿孔の直径は10mmであり、深さは30mmである。塗料塗布の厚さは10mmであり、乾燥温度は120℃であり、時間は24hである。前記処理によって、バーナタイルを取得する。
【0071】
実施例2
1.1 タイル原料配合方法
80アルミナ結晶繊維 25%;
非晶質セラミック繊維 5%;
微粉末フィラー 25%;
無機結合剤-シリカゾル 35%;
有機結合剤-デンプン 7%;
凝集剤-ポリ塩化アルミニウム 3%;
アルミナ結晶繊維の長さの組み合わせは、0.01~0.05mm 30%、0.05~0.1mm 40%、0.1~1mm 30%である。
【0072】
非晶質セラミック繊維高アルミニウム吹き付け繊維の長さの組み合わせは、0.01~0.05mm 30%、0.05~0.1mm 40%、0.1~1mm 30%である。
【0073】
微粉末フィラー、アルミナ微粉末の粒度の組み合わせは、200~325メッシュ 15%、1000メッシュ 10%である。
【0074】
1.2 塗料配合方法
耐高温無機繊維 20%;
高温補強フィラー-パイロフィライト粉 13%;
高温膨張フィラー-シリマナイト 5%;
高温骨組フィラー-ムライト粉 15%;
ナノ粉末-ナノアルミナ粉 3%;
無機結合剤-シリカゾル 41%;
有機添加剤-デンプン粉末2%、バイオサイド0.7%、エチレングリコール0.3% 3%;
水 前記全ての成分質量の和の25%を占める。
【0075】
耐高温無機繊維の原料繊維はジルコニウム含有繊維であり、短繊維に加工され、得られた繊維の長さは0.01~1mmであり、直径は2~6umである。
【0076】
塗料の製造:実施例1と同様である。
【0077】
1.3 バーナタイルの製造:実施例1と同様である。
【0078】
実施例3
1.1 タイル原料配合方法
80アルミナ結晶繊維 30%;
非晶質セラミック繊維 5%;
微粉末フィラー 20%;
無機結合剤-シリカゾル 35%;
有機結合剤-デンプン 5%;
凝集剤-ポリ塩化アルミニウム 5%;
アルミナ結晶繊維の長さの組み合わせは、0.01~0.05mm 30%、0.05~0.1mm 40%、0.1~1mm 30%である。
【0079】
非晶質セラミック繊維高アルミニウム吹き付け繊維の長さの組み合わせは、0.01~0.05mm 30%、0.05~0.1mm 40%、0.1~1mm 30%である。
【0080】
微粉末フィラーはアルミナ微粉末であり、その粒度の組み合わせは、200~325メッシュ 10%、1000メッシュ 10%である。
【0081】
1.2 塗料配合方法
耐高温無機繊維 25%;
高温補強フィラー-針状マイクロシリカ粉 15%;
高温膨張フィラー-藍晶石粉 8%;
高温骨組フィラー-ジルコン粉 7%;
ナノ粉末-ナノアルミナ粉 5%;
無機結合剤-液体リン酸二水素アルミニウム 37%;
有機添加剤-デキストリン粉末2%、バイオサイド0.7%、エチレングリコール0.3% 3%;
水 前記全ての成分質量の和の30%を占める。
【0082】
耐高温無機繊維の原料繊維は72アルミナ結晶繊維であり、短繊維に加工され、得られた繊維の長さは0.01~1mmであり、直径は3~6umである。
【0083】
塗料の製造:実施例1と同様である。
【0084】
1.3 バーナタイルの製造:実施例1と同様である。
【0085】
実施例4
1.1 タイル原料配合方法
80アルミナ結晶繊維 20%;
非晶質セラミック繊維 10%;
微粉末フィラー 20%;
無機結合剤-シリカゾル 40%;
有機結合剤-デンプン 6%;
凝集剤-ポリ塩化アルミニウム 4%;
アルミナ結晶繊維の長さの組み合わせは、0.01~0.05mm 30%、0.05~0.1mm 40%、0.1~1mm 30%である。
【0086】
非晶質セラミック繊維高アルミニウム吹き付け繊維の長さの組み合わせは、0.01~0.05mm 30%、0.05~0.1mm 40%、0.1~1mm 30%である。
【0087】
微粉末フィラーはアルミナ微粉末であり、粒度の組み合わせは、200~325メッシュ 10%、1000メッシュ 10%である。
【0088】
1.2 塗料配合方法
耐高温無機繊維 30%;
高温補強フィラー-パイロフィライト粉 20%;
高温膨張フィラー-シリマナイト 5%;
高温骨組フィラー-コランダム粉 7%;
ナノ粉末-ナノアルミナ粉 8%;
無機結合剤-アルミゾル 25%;
有機添加剤-繊維素粉末3.5%、バイオサイド1%、エチレングリコール0.5% 5%;
水 前記全ての成分質量の和の35%を占める。
【0089】
耐高温無機繊維の原料繊維は95アルミナ結晶繊維であり、短繊維に加工され、得られた繊維の長さは0.01~1mmであり、直径は3~6umである。
【0090】
塗料の製造:実施例1と同様である。
【0091】
1.3 バーナタイルの製造:実施例1と同様である。
【0092】
実施例5
実施例1~4によるバーナタイルの性能を検出し、従来技術における全繊維バーナタイル製品(奇耐聯合繊維公司から提供する)を対照サンプルとして、性能を比較し、結果について、表1を参照する。
【0093】
実施例1-4のバーナタイル性能
【表1】
【0094】
以上のテストの結果から分かるように、従来の全繊維バーナタイルに比べると、本発明が提供したバーナタイルは、常温抗折強度、常温耐圧強度、高温耐圧強度を明らかに向上させ、加熱線形変化(heating linear change)を低減させることができ、バーナタイルの性能を大幅に高める。
【0095】
以上の実施例に対する説明は、ただ本発明の方法及びその中心思想を理解するためのものである。これらの実施例に対する多種の補正は、当業者にとって自明であり、本明細書に定義された一般的な原理は、本発明の精神または範囲から逸脱しない場合、他の実施例で実現されることができる。従って、本発明は、本明細書に示されたこれらの実施例に限定されず、本明細書が開示した原理及び新規性特点と一致する、最も幅広い範囲に合う。
【符号の説明】
【0096】
S1 ステップ
S2 ステップ
S3 ステップ