(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-16
(54)【発明の名称】周波数安定型低誘電性マイクロ波誘電体セラミック材料及びその調製方法
(51)【国際特許分類】
C04B 35/20 20060101AFI20231108BHJP
H01B 3/02 20060101ALI20231108BHJP
H01G 4/30 20060101ALI20231108BHJP
【FI】
C04B35/20
H01B3/02 A
H01G4/30 500
(21)【出願番号】P 2022536683
(86)(22)【出願日】2021-03-31
(86)【国際出願番号】 CN2021084472
(87)【国際公開番号】W WO2022188219
(87)【国際公開日】2022-09-15
【審査請求日】2022-06-13
(31)【優先権主張番号】202110260060.7
(32)【優先日】2021-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522235249
【氏名又は名称】嘉興佳利電子有限公司
【氏名又は名称原語表記】JIAXING GLEAD ELECTRONICS CO., LTD
【住所又は居所原語表記】No.66, Zhengyuan Road, Tanghui Street, Economic Development Zone Jiaxing, Zhejiang 314003, China
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】劉 順国
(72)【発明者】
【氏名】童 建喜
(72)【発明者】
【氏名】劉 強
(72)【発明者】
【氏名】黄 丹
(72)【発明者】
【氏名】胥 金華
(72)【発明者】
【氏名】史 雪斌
【審査官】田中 永一
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-017359(JP,A)
【文献】特開平10-259055(JP,A)
【文献】特開2000-128635(JP,A)
【文献】特開2009-084109(JP,A)
【文献】特開2013-166687(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107619275(CN,A)
【文献】国際公開第2005/058774(WO,A1)
【文献】特開2005-190945(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111116186(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111995383(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第1890196(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第103864406(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0039957(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C04B 35/16 - 35/457
H01B 3/02
H01B 3/12
H01G 4/12
H01G 4/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
周波数安定型低誘電性マイクロ波誘電体セラミック材料であって、
質量百分率で70%~90%の主相セラミック材料A、10%~30%の副相セラミック材料B、及び0~1.0%の酸化物焼結助剤Cから構成され、
主相セラミック材料A、副相セラミック材料B、及び酸化物焼結助剤Cの質量百分率の合計は100%であり、
主相セラミック材料Aは、化学式Mg
xMe
ySiO
2+x+y
(式中、2.00≦x+y≦2.20、1.80≦x≦2.15、0<y≦0.40)を満たし
MeはCo又はZnであり、副相セラミック材料Bの組成は、aRO-bRe
2O
3-cTiO
2(
式中、1.0≦a≦2.0、0.05≦b≦0.50、1.0≦c≦1.5)を満たし
Rは、Ca又はSrの少なくとも1つであり、
Re
2
O
3
は、Al
2
O
3
とSm
2
O
3
、又はAl
2
O
3
とNd
2
O
3
、又はAl
2
O
3
とY
2
O
3
、又はAl
2
O
3
とLa
2
O
3
であり、
酸化物焼結助剤Cは、MnO
2、MnCO
3、WO
3及びCeO
2の少なくとも1つである、
ことを特徴とする周波数安定型低誘電性マイクロ波誘電体セラミック材料。
【請求項2】
2.00≦x+y≦2.10、1.80≦x≦2.05、0.05≦y≦0.25である、
ことを特徴とする請求項1に記載の周波数安定型低誘電性マイクロ波誘電体セラミック材料。
【請求項3】
1.0≦a≦1.5、0.05≦b≦0.30、1.0≦c≦1.2である、
ことを特徴とする請求項1に記載の周波数安定型低誘電性マイクロ波誘電体セラミック材料。
【請求項4】
請求項1~
3のいずれか一項に記載の周波数安定型低誘電性マイクロ波誘電体セラミック材料の調製方法であって、
次のステップを含み、
(1)主相セラミック材料Aの合成:
化学式Mg
xMe
ySiO
2+x+yの量論比に従って原材料MgO、SiO
2、ZnO、CoOを秤量して混合し、脱イオン水を溶媒とし、16~24hボールミル混合した後に乾燥させ、乾燥後の混合材料を40メッシュスクリーンに通し、酸化アルミニウム坩堝に入れ、1150℃~1300℃で2~4h焼成して主相粉材Aを合成し、研磨し、40メッシュスクリーンに通して使用に備え、
(2)副相セラミック材料Bの合成:
化学式aRO-bRe
2O
3-cTiO
2の組成に従って原材料CaCO
3、SrCO
3、Sm
2O
3、Nd
2O
3、Y
2O
3、Al
2O
3及びLa
2O
3を秤量して混合し、脱イオン水を溶媒とし、16~24hボールミル混合した後に乾燥させ、次に、40メッシュスクリーンに通し、酸化アルミニウム坩堝に入れ、1100℃~1300℃で2~4h焼成して合成副相粉材Bを合成し、研磨し、40メッシュスクリーンに通して使用に備え、
(3)一定の割合で、調製した主相セラミック材料A、副相セラミック材料B、及び酸化物焼結助剤Cを混合し、ZrO
2ボールを研磨媒体とし、混合材料と脱イオン水の重量比1:1.5~2で脱イオン水を加え、12~18h湿式混合した後に120℃で乾燥させ、重量含有量が1%~3%のポリビニルアルコール接着剤を加えて研磨して造粒し、40メッシュスクリーンに通した後に80~120MPaの圧力で直径20mm、厚さ10mmのグリーン体にプレスし、空気雰囲気において1300℃~1450℃で2~4h焼結して、前記周波数安定型低誘電性マイクロ波誘電体セラミック材料を得る、
ことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、材料科学技術の分野に属し、特に、周波数安定型低誘電性マイクロ波誘電体セラミック材料及びその調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロ波誘電体セラミックは、マイクロ波周波数帯回路に応用して1つ又は複数の機能を実現する機能セラミック材料であり、現代通信技術の応用に重要な役割を果たし、誘電体共振器、誘電体フィルタ及び誘電体導波フィルタなどのデバイスを製造するキー材料である。次世代移動通信と高周波ネットワーク通信は信号伝送の低遅延と信頼性に対する要求がますます高くなることに従い、誘電常数が低くかつ温度係数安定性が優れたマイクロ波誘電体セラミック材料はますます注目されている。5G基地局におけるフィルタのような典型的な応用では、一般的に-40℃~110℃の周波数温度係数が±5ppm/℃以内であることが要求され、これにより、温度差の変化が大きい環境において、デバイスの高い周波数安定性が保証される。
【0003】
Mg2SiO4は、性能が優れた周波数安定型低誘電性マイクロ波誘電体セラミック材料であり、そのεr=6.8、Q×f=270,000GHzであるが、そのτfが-70ppm/℃であり、通常、マイクロ波デバイスの製造に適用される前に、CaTiO3のような正のτfの材料をドープ又は導入することによってτfを0の近くに調整する必要がある。特許CN101863655は、MgをCaに置き換えて調製されたMg2SiO4とMgCaSiO4セラミックを開示している。τfは0に近く、調整可能であるが、Q×f値は低すぎて、約20000GHzに過ぎない。一方、Mg2SiO4セラミックはまた、比較的高い熱膨張係数(~10ppm/℃程度)を有し、温度変化する環境でのデバイスの亀裂のリスクを低減し、製品の信頼性を向上させることができる。低誘電体材料でもあるコーディエライトセラミックの熱膨張係数は、わずか約2ppm/℃である。
【0004】
Ling Liuらは、《Journal of Materials Science: Materials in Electronics》で2014年26巻1316~1321頁に発表した「Microstructures and microwave dielectric properties of Mg2SiO4-Ca0.9Sr0.1TiO3 ceramics」において、Ca2+をSr2+に置き換えたCa0.9Sr0.1TiO3により、Mg2SiO4のτfを-3.62ppm/℃に調整したとともに、比較的高いQ×f値を得た。しかしながら、実際の適用では、簡単なペロブスカイト構造のCaTiO3、SrTiO3又はCa 1-xSrxTiO3の温度係数の線形性が比較的悪いため、対応する製品の全温度範囲(例えば、-40℃~110℃)における周波数温度係数が同時にτf≦±5ppm/℃の要件を満たすことは困難であり、関連デバイスの周波数安定性が比較的悪く、移動基地局での使用が制限される。
【0005】
一方、焼結過程でMg2+のSi4+拡散速度には比較的大きな差があるため、第二相MgSiO3又は不完全に反応したSiO2が非常に容易に形成される。MgSiO3の損失はMg2SiO4相よりはるかに大きいため、Mg2SiO4セラミックの誘電特性が大幅に低下する。過剰なSiO2は焼結過程で液相を形成しやすいため、結晶粒が異常に成長し、材料の誘電特性と機械的強度も低下する。特許CN101429015には、Mg/Siの比率を調整して第二相を除去する方法が開示されているが、焼結温度が比較的高く、τfが0の近くに調整されていないため、材料の用途が制限されやすい。
【発明の概要】
【0006】
上記の技術的問題を解決するために、本発明の第1目的は、周波数安定型低誘電性マイクロ波誘電体セラミック材料を提供することできる。この材料は、比較的高いQ×f値を有し、比較的広い温度範囲内に比較的小さい周波数温度係数を有する。本発明の第2目は、周波数安定型低誘電性マイクロ波誘電体セラミック材料の調製方法を提供することである。この方法は、焼結プロセスが簡単であり、再現性がよい。
【0007】
上記の第1の発明の目的を実現するために、本発明は、以下の技術的解決策を採用する。
周波数安定型低誘電性マイクロ波誘電体セラミック材料は、質量百分率で70%~90%の主相セラミック材料A、10%~30%の副相セラミック材料B、及び0~1.0%の酸化物焼結助剤Cから構成され、主相セラミック材料A、副相セラミック材料B、及び酸化物焼結助剤Cの質量百分率の合計は100%であり、主相セラミック材料Aは、化学式MgxMeySiO2+x+yを満たし、MeはCo又はZnであり、副相セラミック材料Bの組成は、aRO-bRe2O3-cTiO2を満たし、Rは、Ca又はSrの少なくとも1つであり、Re2O3は、Sm2O3、Nd2O3、Y2O3、Al2O3及びLa2O3の少なくとも2つであり、酸化物焼結助剤Cは、MnO2、MnCO3、WO3及びCeO2の少なくとも1つである。
【0008】
好ましい技術的解決策として、2.00≦x+y≦2.20、1.80≦x≦2.15、0≦y≦0.40である。
【0009】
好ましい技術的解決策として、1.0≦a≦2.0、0.05≦b≦0.50、1.0≦c≦1.5である。
【0010】
さらに好ましい技術的解決策として、2.00≦x+y≦2.10、1.80≦x≦2.05、0.05≦y≦0.25である。
【0011】
さらに好ましい技術的解決策として、1.0≦a≦1.5、0.05≦b≦0.30、1.0≦c≦1.2である。
【0012】
好ましい技術的解決策として、前記副相セラミック材料Bの化学式におけるRe2O3は、Al2O3とSm2O3、又はAl2O3とNd2O3、又はAl2O3とY2O3 、又はAl2O3とLa2O3である。
【0013】
上記の第2の発明の目的を実現するために、本発明は、以下の技術的解決策を採用する。
【0014】
上記のような周波数安定型低誘電性マイクロ波誘電体セラミックの調製方法は、次のステップを含む。
1)主相セラミック材料Aの合成:
化学式MgxMeySiO2+x+yの量論比に従って原材料MgO、SiO2、ZnO、CoOを秤量して混合し、脱イオン水を溶媒とし、16~24hボールミル混合した後に乾燥させ、乾燥後の混合材料を40メッシュスクリーンに通し、酸化アルミニウム坩堝に入れ、1150℃~1300℃で2~4h焼成して主相粉材Aを合成し、研磨し、40メッシュスクリーンに通して使用に備える。
【0015】
2)副相セラミック材料Bの合成:
化学式aRO-bRe2O3-cTiO2の組成に従って原材料CaCO3、SrCO3、Sm2O3、Nd2O3、Y2O3、Al2O3及びLa2O3を秤量して混合し、脱イオン水を溶媒とし、16~24hボールミル混合した後に乾燥させ、次に、40メッシュスクリーンに通し、酸化アルミニウム坩堝に入れ、1100℃~1300℃で2~4h焼成して合成副相粉材Bを合成し、研磨し、40メッシュスクリーンに通して使用に備える。
【0016】
3)一定の割合で、調製した主相セラミック材料A、副相セラミック材料B、及び酸化物焼結助剤Cを混合し、ZrO2ボールを研磨媒体とし、混合材料と脱イオン水の重量比1:1.5~2で脱イオン水を加え、12~18h湿式混合した後に120℃で乾燥させ、重量含有量が1%~3%のポリビニルアルコール接着剤を加えて研磨して造粒し、40メッシュスクリーンに通した後に80~120MPaの圧力で直径20mm、厚さ10mmのグリーン体にプレスし、空気雰囲気において1300℃~1450℃で2~4h焼結して、前記周波数安定型低誘電性マイクロ波誘電体セラミック材料を得る。
【0017】
従来技術と比較して、本発明は以下の利点を有する。
1、簡単なペロブスカイト構造のCaTiO3とSrTiO3を改善し、セラミックの各成分の割合を調整することによって、セラミック材料の全温度範囲内の周波数温度係数が最適化され、これにより、温度差が大きい環境でデバイスの周波数安定性が高いことが確保される。
【0018】
2、本発明は、Mg2SiO4の非化学量論比設計とA位Mg2+の置換により、第二相MgSiO3及びSiO2相残留の問題を解決し、結晶粒の異常成長を抑制し、比較的広い焼結温度範囲を有し、酸化物焼結助剤の導入により、材料の焼結温度をさらに低下する。本発明は、調製プロセスが簡単で、プロセスの操作性と再現性がよく、マイクロ波誘電特性がよく、次世代移動通信及び高周波ネットワーク通信における誘電体フィルタ、誘電体デュプレクサなどのデバイスの製造に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本出願の一部を構成する添付の図面は、本出願の更なる理解を提供するために使用され、本出願の例示的な実施例及び説明は、本出願を解明するためのものであり、本出願を限定するものではない。
【0020】
【
図1】(a)は比較例1、(b)は比較例2、(c)は実施例3、(d)は実施例6で調製されたマイクロ波誘電体セラミック材料の走査電子顕微鏡画像である。
【
図2】比較例1と2、及び実施例5と8の異なる温度での周波数温度係数の比較図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、具体的な実施形態を用いて、本発明について説明する。
〈実施例1〉
【0022】
1)主相セラミック材料Aの合成
化学式Mg2.00Co0.10SiO4.10の量論比に従って、原材料MgO、SiO2及びCoOを秤量し、混合材料と脱イオン水の比率1:3で脱イオン水を加え、20h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1250℃で3h焼成して、主相予備焼成粉材Aを得た。
【0023】
2)副相セラミック材料Bの合成:
化学組成0.99CaO・0.11SrO-0.06La2O3・0.05Al2O3-1.00TiO2に従って、原材料CaCO3、SrCO3、La2O3、Al2O3及びTiO2を秤量して混合し、混合材料と脱イオン水の比率1:2で脱イオン水を加え、16h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1200℃で3h焼成して、副相予備焼成粉材Bを得た。
【0024】
3)82.3wt%の主相セラミック材料A及び16.7wt%の副相セラミック材料Bを混合し、0.25wt%のCeO2及び0.75%のMnO2を混合し、ZrO2ボールを研磨媒体とし、混合材料:酸化ジルコニウムボール:脱イオン水の重量比1:5:1.8で脱イオン水を加え、15h湿式混合した後に120℃で乾燥させ、2wt%のポリビニルアルコール(PVA粘結剤)を加えて研磨して造粒し、40メッシュスクリーンに通した。次に、造粒した粉材を100MPaの圧力で直径20mm、高さ10mmの円柱形グリーン体にプレスし、1300℃で3h保温し、周波数安定型低誘電セラミック材料を得て、誘電特性をテストした。
〈実施例2〉
【0025】
1)主相セラミック材料Aの合成:
化学式Mg2.02Zn0.05SiO4.07の量論比に従って、原材料MgO、SiO2及びZnOを秤量し、混合材料と脱イオン水の比率1:3で脱イオン水を加え、16h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1200℃で3h焼成して、主相予備焼成粉材Aを得た。
【0026】
2)副相セラミック材料Bの合成:
化学組成1.05CaO・0.12SrO-0.08Nd2O3・0.06Al2O3-1.05TiO2に従って、原材料CaCO3、SrCO3、Nd2O3、Al2O3及びTiO2を秤量して混合し、混合材料と脱イオン水の比率1:2で脱イオン水を加え、20h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1200℃で3h焼成して、副相予備焼成粉材Bを得た。
【0027】
3)81.8wt%の主相セラミック材料A、17.7wt%の副相セラミック材料B、0.2wt%のWO3及び0.3wt%のMnO2を混合し、ZrO2ボールを研磨媒体とし、混合材料:酸化ジルコニウムボール:脱イオン水の重量比1:5:1.8で脱イオン水を加え、12h湿式混合した後に120℃で乾燥させ、2wt%のポリビニルアルコール(PVA粘結剤)を加えて研磨して造粒し、40メッシュスクリーンに通した。次に、造粒した粉材を100MPaの圧力で直径20mm、高さ10mmの円柱形グリーン体にプレスし、1350℃で3h保温し、周波数安定型低誘電セラミック材料を得て、誘電特性をテストした。
〈実施例3〉
【0028】
1)主相セラミック材料Aの合成
化学式Mg1.95Co0.10SiO4.05の量論比に従って、原材料MgO、SiO2及びCoOを秤量し、混合材料と脱イオン水の比率1:3で脱イオン水を加え、20h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1150℃で4h焼成して、主相予備焼成粉材Aを得た。
【0029】
2)副相セラミック材料Bの合成:
化学組成1.25CaO・0.20SrO-0.15La2O3・0.12Al2O3-1.20TiO2に従って、原材料CaCO3、SrCO3、La2O3、Al2O3及びTiO2を秤量して混合し、混合材料と脱イオン水の比率1:2で脱イオン水を加え、16h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1250℃で2h焼成して、副相予備焼成粉材Bを得た。
【0030】
3)79.5wt%の主相セラミック材料A、20.1wt%の副相セラミック材料B、0.3%のCeO2及び0.1%のWO3を混合し、ZrO2ボールを研磨媒体とし、混合材料:酸化ジルコニウムボール:脱イオン水の重量比1:5:1.8で脱イオン水を加え、15h湿式混合した後に120℃で乾燥させ、2wt%のポリビニルアルコール(PVA粘結剤)を加えて研磨して造粒し、40メッシュスクリーンに通した。次に、造粒した粉材を100MPaの圧力で直径20mm、高さ10mmの円柱形グリーン体にプレスし、1300℃で3h保温し、周波数安定型低誘電セラミック材料を得て、誘電特性をテストした。
〈実施例4〉
【0031】
1)主相セラミック材料Aの合成:
化学式Mg2.00Co0.05SiO4.05の量論比に従って、原材料MgO、SiO2及びCoOを秤量し、混合材料と脱イオン水の比率1:3で脱イオン水を加え、20h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1200℃で3h焼成して、主相予備焼成粉材Aを得た。
【0032】
2)副相セラミック材料Bの合成:
化学組成0.85CaO・0.45SrO-0.15Sm2O3・0.10Al2O3-1.10TiO2に従って、原材料CaCO3、SrCO3、Sm2O3、Al2O3及びTiO2を秤量して混合し、混合材料と脱イオン水の比率1:2で脱イオン水を加え、20h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1150℃で4h焼成して、副相予備焼成粉材Bを得た。
【0033】
3)84.6wt%の主相セラミック材料A、14.9wt%の副相セラミック材料B、及び0.5wt%のMnO2を混合し、ZrO2ボールを研磨媒体とし、混合材料:酸化ジルコニウムボール:脱イオン水の重量比1:5:1.8で脱イオン水を加え、18h湿式混合した後に120℃で乾燥させ、2wt%のポリビニルアルコール(PVA粘結剤)を加えて研磨して造粒し、40メッシュスクリーンに通した。次に、造粒した粉材を100MPaの圧力で直径20mm、高さ10mmの円柱形グリーン体にプレスし、1400℃で2h保温し、周波数安定型低誘電セラミック材料を得て、誘電特性をテストした。
〈実施例5〉
【0034】
1)主相セラミック材料Aの合成:
化学式Mg1.90Zn0.20SiO4.10の量論比に従って、原材料MgO、SiO2及びZnOを秤量し、混合材料と脱イオン水の比率1:3で脱イオン水を加え、16h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1150℃で2h焼成して、主相予備焼成粉材Aを得た。
【0035】
2)副相セラミック材料Bの合成:
化学組成0.95CaO・0.15SrO-0.10Y2O3・0.08Al2O3-1.05TiO2に従って、原材料CaCO3、SrCO3、Nd2O3、Al2O3及びTiO2を秤量して混合し、混合材料と脱イオン水の比率1:2で脱イオン水を加え、24h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1100℃で3h焼成して、副相予備焼成粉材Bを得た。
【0036】
3)80.6wt%の主相セラミック材料A、18.4wt%の副相セラミック材料B、0.5wt%のCeO2、及び0.5wt%のMnO2を混合し、ZrO2ボールを研磨媒体とし、混合材料:酸化ジルコニウムボール:脱イオン水の重量比1:5:1.8で脱イオン水を加え、12h湿式混合した後に120℃で乾燥させ、2wt%のポリビニルアルコール(PVA粘結剤)を加えて研磨して造粒し、40メッシュスクリーンに通した。次に、造粒した粉材を100MPaの圧力で直径20mm、高さ10mmの円柱形グリーン体にプレスし、1300℃で4h保温し、周波数安定型低誘電セラミック材料を得て、誘電特性をテストした。
〈実施例6〉
【0037】
1)主相セラミック材料Aの合成:
化学式Mg2.00Zn0.03SiO4.10の量論比に従って、原材料MgO、SiO2及びZnOを秤量し、混合材料と脱イオン水の比率1:3で脱イオン水を加え、16h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1200℃で3h焼成して、主相予備焼成粉材Aを得た。
【0038】
2)副相セラミック材料Bの合成:
化学組成1.10CaO・0.20SrO-0.18Nd2O3・0.12Al2O3-1.20TiO2に従って、原材料CaCO3、SrCO3、Nd2O3、Al2O3及びTiO2を秤量して混合し、混合材料と脱イオン水の比率1:2で脱イオン水を加え、20h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1250℃で2h焼成して、副相予備焼成粉材Bを得た。
【0039】
3)将79.5wt%の主相セラミック材料A、19.9wt%の副相セラミック材料B、0.1wt%のWO3、及び0.5wt%のMnO2を混合し、ZrO2ボールを研磨媒体とし、混合材料:酸化ジルコニウムボール:脱イオン水の重量比1:5:1.8で脱イオン水を加え、18h湿式混合した後に120℃で乾燥させ、2wt%のポリビニルアルコール(PVA粘結剤)を加えて研磨して造粒し、40メッシュスクリーンに通した。次に、造粒した粉材を100MPaの圧力で直径20mm、高さ10mmの円柱形グリーン体にプレスし、1350℃で3h保温し、周波数安定型低誘電セラミック材料を得て、誘電特性をテストした。
〈実施例7〉
【0040】
1)主相セラミック材料Aの合成:
化学式Mg1.85Co0.25SiO4.10の量論比に従って、原材料MgO、SiO2及びCoOを秤量し、混合材料と脱イオン水の比率1:3で脱イオン水を加え、20h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1250℃で2h焼成して、主相予備焼成粉材Aを得た。
【0041】
2)副相セラミック材料Bの合成:
化学組成1.20CaO・0.25SrO3-0.20La2O3・0.10Al2O3-1.18TiO2に従って、原材料CaCO3、SrCO3、La2O3、Al2O3及びTiO2を秤量して混合し、混合材料と脱イオン水の比率1:2で脱イオン水を加え、16h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1300℃で4h焼成して、副相予備焼成粉材Bを得た。
【0042】
3)76.8wt%の主相セラミック材料A、22.9wt%の副相セラミック材料B、及び0.3wt%のCeO2を混合し、ZrO2ボールを研磨媒体とし、混合材料:酸化ジルコニウムボール:脱イオン水の重量比1:5:1.8で脱イオン水を加え、15h湿式混合した後に120℃で乾燥させ、2wt%のポリビニルアルコール(PVA粘結剤)を加えて研磨して造粒し、40メッシュスクリーンに通した。次に、造粒した粉材を100MPaの圧力で直径20mm、高さ10mmの円柱形グリーン体にプレスし、1400℃で3h保温し、周波数安定型低誘電セラミック材料を得て、誘電特性をテストした。
〈実施例8〉
【0043】
1)主相セラミック材料Aの合成:
化学式Mg2.02Zn0.05SiO4.07の量論比に従って、原材料MgO、SiO2及びZnOを秤量し、混合材料と脱イオン水の比率1:3で脱イオン水を加え、16h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1200℃で3h焼成して、主相予備焼成粉材Aを得た。
【0044】
2)副相セラミック材料Bの合成:
化学組成1.15CaO・0.10SrO-0.10Sm2O3・0.15Al2O3-1.10TiO2に従って、原材料CaCO3、SrCO3、Sm2O3、Al2O3及びTiO2を秤量して混合し、混合材料と脱イオン水の比率1:2で脱イオン水を加え、20h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1200℃で3h焼成して、副相予備焼成粉材Bを得た。
【0045】
3)79.3wt%の主相セラミック材料A、20.2wt%の副相セラミック材料B、0.2wt%のCeO2、及び0.3wt%のMnO2を混合し、主相Aと副相Bの総質量の0.5%を占めるCeO2と0.3%を占めるMnO2を加え、ZrO2ボールを研磨媒体とし、混合材料:酸化ジルコニウムボール:脱イオン水の重量比1:5:1.8で脱イオン水を加え、15h湿式混合した後に120℃で乾燥させ、2wt%のポリビニルアルコール(PVA粘結剤)を加えて研磨して造粒し、40メッシュスクリーンに通した。次に、造粒した粉材を100MPaの圧力で直径20mm、高さ10mmの円柱形グリーン体にプレスし、1370℃で3h保温し、周波数安定型低誘電セラミック材料を得て、誘電特性をテストした。
〈実施例9〉
【0046】
1)主相セラミック材料Aの合成:
化学式Mg1.90Co0.10SiO4.00の量論比に従って、原材料MgO、SiO2及びCoOを秤量し、混合材料と脱イオン水の比率1:3で脱イオン水を加え、20h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1250℃で2h焼成して、主相予備焼成粉材Aを得た。
【0047】
2)副相セラミック材料Bの合成:
化学組成1.25CaO・0.25SrO-0.15Y2O3・0.15Al2O3-1.08TiO2に従って、原材料CaCO3、SrCO3、La2O3、Al2O3及びTiO2を秤量して混合し、混合材料と脱イオン水の比率1:2で脱イオン水を加え、20h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1300℃で3h焼成して、副相予備焼成粉材Bを得た。
【0048】
3)75.7wt%の主相セラミック材料A、24.0wt%の副相セラミック材料B、及び0.3wt%のWO3を混合し、ZrO2ボールを研磨媒体とし、混合材料:酸化ジルコニウムボール:脱イオン水の重量比1:5:1.8で脱イオン水を加え、18h湿式混合した後に120℃で乾燥させ、2wt%のポリビニルアルコール(PVA粘結剤)を加えて研磨して造粒し、40メッシュスクリーンに通した。次に、造粒した粉材を100MPaの圧力で直径20mm、高さ10mmの円柱形グリーン体にプレスし、1350℃で4h保温し、周波数安定型低誘電セラミック材料を得て、誘電特性をテストした。
〈比較例1〉
【0049】
1)主相セラミック材料Aの合成:
化学式Mg2.00SiO4.00の量論比に従って、原材料MgOとSiO2を秤量し、混合材料と脱イオン水の比率1:3で脱イオン水を加え、24h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1300℃で3h焼成して、主相予備焼成粉材Aを得た。
【0050】
2)副相セラミック材料Bの合成:
化学式CaTiO3の組成に従って、原材料CaCO3とTiO2を秤量して混合し、混合材料と脱イオン水の比率1:2で脱イオン水を加え、16h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1100℃で3h焼成して、副相予備焼成粉材Bを得た。
【0051】
3)85wt%の主相セラミック材料A及び15wt%の副相セラミック材料Bを混合し、ZrO2ボールを研磨媒体とし、混合材料:酸化ジルコニウムボール:脱イオン水の重量比1:5:1.8で脱イオン水を加え、18h湿式混合した後に120℃で乾燥させ、2wt%のポリビニルアルコール(PVA粘結剤)を加えて研磨して造粒し、40メッシュスクリーンに通した。次に、造粒した粉材を100MPaの圧力で直径20mm、高さ10mmの円柱形グリーン体にプレスし、1420℃で3h保温し、比較例のマイクロ波誘電体セラミックを得て、誘電特性をテストした。
〈比較例2〉
【0052】
1)主相セラミック材料Aの合成:
化学式Mg2.05SiO4.00の量論比に従って、原材料MgOとSiO2を秤量し、混合材料と脱イオン水の比率1:3で脱イオン水を加え、24h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1300℃で3h焼成して、主相予備焼成粉材Aを得た。
【0053】
2)副相セラミック材料Bの合成:
化学組成CaTiO3に従って、原材料CaCO3とTiO2を秤量して混合し、混合材料と脱イオン水の比率1:2で脱イオン水を加え、16h混合し研磨した後、120℃のオーブン内で乾燥させ、石英乳鉢で研磨した後、40メッシュスクリーンに通し、次に、粉末を酸化アルミニウム坩堝に入れ、1300℃で4h焼成して、副相予備焼成粉材Bを得た。
【0054】
3)82.4wt%の主相セラミック材料A、17.3wt%の副相セラミック材料B、及び0.3wt%のCeO2を混合し、ZrO2ボールを研磨媒体とし、混合材料:酸化ジルコニウムボール:脱イオン水の重量比1:5:1.8で脱イオン水を加え、18h湿式混合した後に120℃で乾燥させ、2wt%のポリビニルアルコール(PVA粘結剤)を加えて研磨して造粒し、40メッシュスクリーンに通した。次に、造粒した粉材を100MPaの圧力で直径20mm、高さ10mmの円柱形グリーン体にプレスし、1370℃で3h保温し、比較例のマイクロ波誘電体セラミックを得て、誘電特性をテストした。
【0055】
表1は、比較例と実施例1~9の対応する誘電特性である。誘電特性については、Agilent 8719ETネットワークアナライザを採用し、Hakki-Coleman共振空洞法に従って、
誘電常数εrとQ×f値を測定し、周波数温度係数τf=(f80-f25)/(f25×55)を計算により確定した。f 80とf 25はそれぞれ80℃と25℃でのサンプルの中心周波数である。
【0056】
【0057】
上記の表に列挙される各実施例のQ×f値は、比較例と比較して明らかに向上し、且つ焼結温度は比較的低いので、本発明の方法によって調製された材料は、比較的高いQ×f値を有し、焼結温度を著しく低下させることが分かる。
図1(a)、(b)、(c)及び(d)はそれぞれ比較例1、比較例2、実施例3及び実施例6の走査電子顕微鏡写真である。本発明によって調製された誘電体セラミックの結晶粒のサイズが均一で、緻密性が良好で、かつ異常な成長現象がないことが分かる。
図2は、比較例1、比較例2、実施例5及び実施例8の-40℃~110℃温度係数比較図である。比較例1及び比較例2と併せて、CaTiO
3がドーピングによって変性されていない場合、全温度範囲での片側(即ち、-40℃又は110℃)の温度係数を<±5ppm/℃に調整することしかできないことが分かる。比較例と実施例5及び8とを比較すると、本発明の方法によって副相セラミックBを変性した後、材料の全温区範囲での温度係数を<±5ppm/℃以内に改善することができることがわかる。
【0058】
なお、本発明の説明において、「含む」、「包含」などの用語は、非排他的な包含をカバーすることを意図し、明示的に記載されていない他の幾つかのプロセス、方法、原材料などをさらに含むことに留意されたい。「実施例」又はある「具体的な実施例」などは、実施例に関連して説明される具体的な特徴、構造、材料、又は特性が本発明の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。
【0059】
従って、以上では、具体的な実施例を使用して発明を説明したが、上記の実施例は、発明の方法及び核心事項を理解するために使用され、本発明を限定するものとして解釈されるべきではないことを理解されたい。当業者は、本発明の原理及び主旨を逸脱することなく、本発明の範囲内で上記の実施例を変更、修正、置換及び変形することができる。本発明の技術的本質に従って上記の実施例に対して行われた任意の簡単な修正、同等の変更及び修飾は、本発明の保護範囲と見なされるものとする。