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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-08
(45)【発行日】2023-11-16
(54)【発明の名称】踏面ブレーキ装置及び台車
(51)【国際特許分類】
   F16D 65/76 20060101AFI20231109BHJP
   B61F 5/00 20060101ALI20231109BHJP
   B61H 1/00 20060101ALI20231109BHJP
   B61H 13/20 20060101ALI20231109BHJP
   F16D 65/16 20060101ALI20231109BHJP
   F16D 121/04 20120101ALN20231109BHJP
   F16D 125/04 20120101ALN20231109BHJP
【FI】
F16D65/76
B61F5/00 Z
B61H1/00
B61H13/20
F16D65/16
F16D121:04
F16D125:04
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020089286
(22)【出願日】2020-05-22
(65)【公開番号】P2021183855
(43)【公開日】2021-12-02
【審査請求日】2023-01-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000006655
【氏名又は名称】日本製鉄株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001553
【氏名又は名称】アセンド弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】下川 嘉之
(72)【発明者】
【氏名】水野 将明
(72)【発明者】
【氏名】亀甲 智
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 拓也
【審査官】大谷 謙仁
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-232997(JP,A)
【文献】特開平10-110759(JP,A)
【文献】実公昭48-021767(JP,Y1)
【文献】特開平08-011717(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16D 65/76
B61F 5/00
B61H 1/00
B61H 13/20
F16D 65/16
F16D 121/04
F16D 125/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄道車両用の踏面ブレーキ装置であって、
前記鉄道車両の左右の車輪の踏面に各々対向する左右の制輪子と、
前記左右の制輪子に対応して設けられ、前記左右の制輪子にそれぞれ接続される左右のブレーキシリンダと、
を備え、
前記ブレーキシリンダの各々は、
第1作動流体が供給される第1流体室を含み、前記第1流体室の圧力の上昇によって対応する前記制輪子を前記踏面に接近させるように構成された第1シリンダと、
第2作動流体が封入される第2流体室を含み、対応する前記制輪子が前記踏面に接触したときに当該制輪子からの力が前記第2流体室に作用するように構成された第2シリンダと、
を有し、
前記左右のブレーキシリンダの前記第2流体室同士が連通する、踏面ブレーキ装置。
【請求項2】
請求項1に記載の踏面ブレーキ装置であって、
前記第2作動流体は、非圧縮性流体である、踏面ブレーキ装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の踏面ブレーキ装置であって、
前記ブレーキシリンダの各々において、前記第2シリンダは、前記第1シリンダに直列に接続されている、踏面ブレーキ装置。
【請求項4】
請求項3に記載の踏面ブレーキ装置であって、
前記ブレーキシリンダの各々において、前記第2シリンダは、前記第1シリンダと一体で形成される、踏面ブレーキ装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の踏面ブレーキ装置であって、
前記ブレーキシリンダの各々において、
前記第1シリンダは、前記第1流体室を有する第1シリンダ本体と、前記第1シリンダ本体の内周面に対して摺動可能に配置された第1ピストンとを含み、
前記第2シリンダは、前記第2流体室を有する第2シリンダ本体と、前記第2シリンダ本体の内周面に対して摺動可能に配置された第2ピストンとを含む、踏面ブレーキ装置。
【請求項6】
請求項1から4のいずれか1項に記載の踏面ブレーキ装置であって、
前記ブレーキシリンダの各々において、前記第1シリンダ及び前記第2シリンダの少なくとも一方は、内部の圧力変化に応じて伸縮するベローズ機構又はダイアフラム機構を有する、踏面ブレーキ装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の踏面ブレーキ装置であって、
前記ブレーキシリンダの各々において、前記第1シリンダは、当該ブレーキシリンダに対応する前記制輪子に直結されている、踏面ブレーキ装置。
【請求項8】
鉄道車両用の台車であって、
台車枠と、
前記台車枠に支持され、車軸と、前記車軸に固定される左右の車輪とを有する輪軸と、
前記台車枠に取り付けられる請求項1から7のいずれか1項に記載の踏面ブレーキ装置と、
を備える、台車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、鉄道車両用の踏面ブレーキ装置、及びこの踏面ブレーキ装置を用いた台車に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道車両用の台車は、一般に、前後の輪軸と、台車枠とを備えている。各輪軸は、車軸及び左右の車輪で構成され、軸箱支持装置によって台車枠に弾性的に支持される。
【0003】
鉄道車両用の台車には、前後の輪軸が平行状態を維持し、輪軸間の距離が変化しない通常台車の他、鉄道車両が曲線を通過する際、前後の輪軸間の距離が外軌側で長く、内軌側で短くなるように輪軸を操舵し、輪軸の向きを曲線の向きに合わせて走行する操舵台車が存在する。操舵台車では、曲線通過時の輪軸の操舵に応じ、台車枠に取り付けられた踏面ブレーキ装置の制輪子と車輪の踏面との間隔が変化する。すなわち、輪軸の操舵により、制輪子と踏面とが接近又は離間する。
【0004】
輪軸の操舵により、踏面ブレーキ装置の制輪子と車輪の踏面とが接近して意図せずに接触した場合、走行中の鉄道車両に対して不必要な制動力が発生する。これを回避するため、制輪子と踏面との間隔を予め広く確保しておくことが考えられる。しかしながら、制輪子と踏面との間隔が広くなると、制輪子を踏面に押し付けるためのブレーキシリンダのストロークが大きくなるため、シリンダ内の流体圧を上昇させるのに時間を要する。操舵台車に用いられる踏面ブレーキ装置では、このような問題に対処することが求められる。
【0005】
例えば、特許文献1及び2には、制輪子と車輪との間隔を設定状態に保つための踏面ブレーキ装置が開示されている。各特許文献の踏面ブレーキ装置は、台車枠に対して前後移動可能に取り付けられ、リンク部材によって各輪軸の軸箱に連結されている。そのため、輪軸の操舵に伴って各車輪が前後方向に移動したとき、この車輪に連動して、踏面ブレーキ装置が前後方向に移動する。よって、踏面ブレーキ装置の制輪子と車輪との間隔が設定された大きさに維持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開平8-11717号公報
【文献】特許第6426998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1及び2では、リンク部材を用いた機械的機構により、輪軸の操舵に伴って移動する車輪に踏面ブレーキ装置を追従させている。しかしながら、このような踏面ブレーキ装置では、例えば長期の使用等により、リンク部材や、リンク部材と踏面ブレーキ装置又は軸箱との接続部が摩耗し、あるいは当該接続部にガタが発生する。この場合、輪軸の操舵に伴って移動する車輪に対する制輪子の追従性が低下し、踏面ブレーキ装置が車輪を適切に制動できなくなる可能性がある。
【0008】
本開示は、輪軸の操舵に伴って移動する車輪に対する制輪子の追従性を確保し、車輪の適切な制動を行うことができる踏面ブレーキ装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に係る鉄道車両用の踏面ブレーキ装置は、左右の制輪子と、左右のブレーキシリンダと、を備える。左右の制輪子は、鉄道車両の左右の車輪の踏面に各々対向する。左右のブレーキシリンダは、左右の制輪子に対応して設けられ、左右の制輪子にそれぞれ接続される。ブレーキシリンダの各々は、第1シリンダと、第2シリンダと、を有する。第1シリンダは、第1作動流体が供給される第1流体室を含む。第2シリンダは、第2作動流体が封入される第2流体室を含む。各ブレーキシリンダの第1シリンダは、第1流体室の圧力の上昇により、当該ブレーキディスクに対応する制輪子を踏面に接近させるように構成されている。各ブレーキシリンダの第2シリンダは、当該ブレーキディスクに対応する制輪子が踏面に接触したときに、この制輪子からの力が第2流体室に作用するように構成されている。左右のブレーキシリンダの第2流体室同士は連通している。
【発明の効果】
【0010】
本開示に係る踏面ブレーキ装置によれば、輪軸の操舵に伴って移動する車輪に対する制輪子の追従性を確保し、車輪の適切な制動を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態に係る鉄道車両用台車の概略構成を示す側面図である。
図2図2は、図1に示す台車の平面図である。
図3図3は、図1及び図2に示す台車に含まれる踏面ブレーキ装置の概略構成を示す模式図である。
図4A図4Aは、直線走行時における踏面ブレーキ装置の動作を説明するための模式図である。
図4B図4Bは、直線走行時における踏面ブレーキ装置の動作を説明するための別の模式図である。
図5A図5Aは、曲線走行時における踏面ブレーキ装置の動作を説明するための模式図である。
図5B図5Bは、曲線走行時における踏面ブレーキ装置の動作を説明するための別の模式図である。
図5C図5Cは、曲線走行時における踏面ブレーキ装置の動作を説明するためのさらに別の模式図である。
図6図6は、図3に示す踏面ブレーキ装置と異なる構成を有する踏面ブレーキ装置の模式図である。
図7図7は、図3及び図6に示す踏面ブレーキ装置と異なる構成を有する踏面ブレーキ装置の模式図である。
図8図8は、図3図6、及び図7に示す踏面ブレーキ装置と異なる構成を有する踏面ブレーキ装置の模式図である。
図9図9は、図3、及び図6図8に示す踏面ブレーキ装置と異なる構成を有する踏面ブレーキ装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施形態に係る鉄道車両用の踏面ブレーキ装置は、左右の制輪子と、左右のブレーキシリンダと、を備える。左右の制輪子は、鉄道車両の左右の車輪の踏面に各々対向する。左右のブレーキシリンダは、左右の制輪子に対応して設けられ、左右の制輪子にそれぞれ接続される。ブレーキシリンダの各々は、第1シリンダと、第2シリンダと、を有する。第1シリンダは、第1作動流体が供給される第1流体室を含む。第2シリンダは、第2作動流体が封入される第2流体室を含む。各ブレーキシリンダの第1シリンダは、第1流体室の圧力の上昇により、当該ブレーキディスクに対応する制輪子を踏面に接近させるように構成されている。各ブレーキシリンダの第2シリンダは、当該ブレーキディスクに対応する制輪子が踏面に接触したときに、この制輪子からの力が第2流体室に作用するように構成されている。左右のブレーキシリンダの第2流体室同士は連通している。
【0013】
上記実施形態によれば、左右のブレーキシリンダにおいて、第1シリンダの第1流体室に第1作動流体が供給されたとき、第1流体室内の圧力の上昇により、制輪子が車輪の踏面に接近して押し付けられる。例えば、鉄道車両が直線を走行する場合、車輪と制輪子との間隔が左右で等しいため、左右の車輪の踏面に対して制輪子が同時に押し付けられる。一方、鉄道車両が曲線を走行し、輪軸の操舵が行われた場合、左右の車輪のうち一方の車輪と制輪子との間隔が小さく、他方の車輪と制輪子との間隔が大きくなるため、制輪子が一方の車輪の踏面に先行して接触する。制輪子を先に踏面に接触させた方のブレーキシリンダでは、制輪子からの力が第2シリンダの第2流体室に作用することにより、第2流体室から第2作動流体が流出する。左右のブレーキシリンダの第2流体室は互いに連通しているため、一方のブレーキシリンダの第2流体室から流出した第2作動流体は、他方のブレーキシリンダの第2流体室に流入する。この第2作動流体により、他方のブレーキシリンダが伸長し、もう一方の制輪子も車輪の踏面に接触する。
【0014】
このように、上記実施形態に係る踏面ブレーキ装置によれば、車輪と制輪子との間隔が左右で異なる場合であっても、左右の制輪子各々を車輪に追従させ、接触させることができる。しかも、上記実施形態では、制輪子と車輪との間隔の左右差を吸収するため、機械的機構ではなく、第2流体室内に封入された第2作動流体を用いている。そのため、摩耗やガタ等といった機械的劣化によって制輪子の追従性が低下することがない。また、第2流体室は閉空間であるため、第2流体室内の第2作動流体は外部からの影響を受けにくい。よって、輪軸の操舵に伴って移動する車輪に対する制輪子の追従性を確保することができ、車輪の適切な制動を行うことができる。
【0015】
上記実施形態において、第2作動流体は、非圧縮性流体であることが好ましい。
【0016】
左右のブレーキシリンダの各々において、第2シリンダは、第1シリンダに直列に接続されていることが好ましい。第2シリンダは、第1シリンダと一体で形成されていてもよい。
【0017】
左右のブレーキシリンダの各々において、第1シリンダは、第1流体室を有する第1シリンダ本体と、第1シリンダ本体の内周面に対して摺動可能に配置された第1ピストンと、を含んでいてもよい。このとき、第2シリンダは、第2流体室を有する第2シリンダ本体と、第2シリンダ本体の内周面に対して摺動可能に配置された第2ピストンと、を含んでいてもよい。
【0018】
左右のブレーキシリンダの各々において、第1シリンダ及び第2シリンダの少なくとも一方は、内部の圧力変化に応じて伸縮するベローズ機構又はダイアフラム機構を有することができる。
【0019】
左右のブレーキシリンダの各々において、第1シリンダは、当該ブレーキシリンダに対応する制輪子に直結されていてもよい。
【0020】
実施形態に係る鉄道車両用の台車は、台車枠と、輪軸と、上記踏面ブレーキ装置と、を備える。輪軸は、台車枠に支持される。輪軸は、車軸と、車軸に固定される左右の車輪と、を有する。踏面ブレーキ装置は、台車枠に取り付けられる。
【0021】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。各図において同一又は相当の構成については同一符号を付し、同じ説明を繰り返さない。
【0022】
[台車の構成]
図1及び図2は、それぞれ、本実施形態に係る鉄道車両用台車10の側面図及び平面図である。図1及び図2に示すように、台車10は、輪軸1F,1Rと、台車枠2と、踏面ブレーキ装置3と、を備える。台車10は、鉄道車両が曲線を通過する際、輪軸1F,1R間の距離が外軌側で長く、内軌側で短くなるように輪軸1F,1Rを操舵し、輪軸1F,1Rの向きを曲線の向きに合わせて走行する操舵台車である。以下、台車10の走行方向を前後方向といい、前後方向及び上下方向に垂直な方向を左右方向という。
【0023】
図1及び図2を参照して、輪軸1Fは、台車10の前部に配置されている。輪軸1Rは、台車10の後部に配置されている。輪軸1F,1Rの各々は、車軸11と、左右の車輪12L,12Rとを有する。車軸11は、左右方向に延びている。左右の車輪12L,12Rは、車軸11に固定されている。車軸11の各端部は、軸箱4内に設けられた軸受(図示略)によって回転可能に支持される。
【0024】
台車枠2は、輪軸1F,1Rを支持している。台車枠2は、左右一対の側梁21と、複数の横梁22とを含む。側梁21の各々は、前後方向に延びている。側梁21の各々には、ばね帽5を介し、軸箱4が取り付けられている。ばね帽5には、例えば、図示しないコイルばね及びロールゴムが収容されている。横梁22の各々は、2つの側梁21の間で左右方向に延び、側梁21同士を接続している。
【0025】
踏面ブレーキ装置3は、輪軸1F,1Rごとに設けられている。踏面ブレーキ装置3は、台車枠2に取り付けられる。踏面ブレーキ装置3の各々は、左右の制輪子31L,31Rと、左右のブレーキシリンダ32L,32Rと、左右のケーシング33L,33Rとを備えている。制輪子31L,31Rは、それぞれ、左右の車輪12L,12Rの踏面に対向して配置される。ブレーキシリンダ32L,32Rは、制輪子31L,31Rに対応して設けられている。左のブレーキシリンダ32Lは、左の制輪子31Lに接続され、右のブレーキシリンダ32Rは、右の制輪子31Rに接続される。ブレーキシリンダ32L,32Rは、横梁22に固定される。ケーシング33Lは、制輪子31Lとブレーキシリンダ32Lとの間に配置され、制輪子31Lとブレーキシリンダ32Lとを接続するリンク部材を収容する。ケーシング33Rは、制輪子31Rとブレーキシリンダ32Rとの間に配置され、制輪子31Rとブレーキシリンダ32Rとを接続するリンク部材を収容する。
【0026】
[踏面ブレーキ装置の構成]
以下、図3を参照しつつ、踏面ブレーキ装置3についてより詳細に説明する。図3は、踏面ブレーキ装置3の概略構成を示す模式図である。図3では、説明の便宜上、左右の制輪子31L,31R、ブレーキシリンダ32L,32R、及び車輪12L,12Rをそれぞれ側方から見た状態で示している。以下、特に区別する必要がないときは、制輪子31L,31R及びブレーキシリンダ32L,32Rをそれぞれ制輪子31及びブレーキシリンダ32と総称する。同様に、特に区別する必要がないときは、輪軸1F,1R及び車輪12L,12Rをそれぞれ輪軸1及び車輪12と総称する。
【0027】
図3を参照して、ブレーキシリンダ32の各々は、直列に接続された第1シリンダ321及び第2シリンダ322を有する。各ブレーキシリンダ32は、配管323をさらに有している。
【0028】
第1シリンダ321は、制輪子31によって車輪12を制動するためのシリンダである。第1シリンダ321は、制輪子31と第2シリンダ322との間に配置されている。第1シリンダ321は、第1シリンダ本体321aと、第1ピストン321bとを含む。第1シリンダ本体321a及び第1ピストン321bは、例えば金属で構成される。
【0029】
第1シリンダ本体321aは、第1流体室321cを内部に有する。第1シリンダ321は、この第1流体室321cの圧力の上昇により、制輪子31を車輪12の踏面に接近させる。すなわち、制輪子31によって車輪12を制動する際には、配管323を介し、第1流体室321cに第1作動流体f1が供給される。車輪12の制動を解除する際には、配管323を介し、第1流体室321cから第1作動流体f1が排出される。第1作動流体f1は、例えば圧縮空気である。本実施形態の例では、左側のブレーキシリンダ32Lの配管323は、右側のブレーキシリンダ32Rの配管323と接続されている。各配管323は、例えば、第1シリンダ本体321aと同様の金属で構成される。
【0030】
第1ピストン321bは、第1シリンダ本体321a内に収容されている。第1ピストン321bは、第1シリンダ本体321aの内周面に対して摺動可能に配置されている。第1ピストン321bの外周面には、Oリング等のパッキン321dが装着されている。
【0031】
第1ピストン321bは、制輪子31と接続されている。第1ピストン321bは、リンク部材324,325を介して制輪子31と接続される。第1ピストン321bの制輪子31側の表面には、リンク部材324の取付部321eが設けられている。制輪子31には、リンク部材325の取付部311が設けられている。リンク部材324,325は、それぞれ、第1ピストン321bの取付部321e及び制輪子31の取付部311に対し、左右方向を軸として回転可能に取り付けられている。リンク部材324,325は、ケーシング33L又は33R(図2)内に収容される。リンク部材325の下端部は、ケーシング33L又は33Rに対し、左右方向を軸として回転可能に取り付けられている。リンク部材324,325同士は、左右方向を軸として回転可能に接続されている。
【0032】
第2シリンダ322は、輪軸1の操舵に伴う車輪12のヨー方向の動きを許容するためのシリンダである。第2シリンダ322は、第2シリンダ本体322aと、第2ピストン322bとを含む。第2シリンダ本体322a及び第2ピストン322bは、例えば金属で構成される。
【0033】
第2シリンダ322は、第1シリンダ321と一体で形成されている。より具体的には、第2シリンダ322の第2シリンダ本体322aは、第1シリンダ321の第1シリンダ本体321aと一体で形成されている。すなわち、第2シリンダ本体322aは、第1シリンダ本体321aと直結され、第1シリンダ本体321aとともに1つの有底円筒を構成する。第2シリンダ本体322aは、第2流体室322cを有する。第2流体室322cは、制輪子31が車輪12の踏面に接触したとき、制輪子31からの力が作用する位置に配置される。本実施形態の例では、第2流体室322cは、第2ピストン322bを挟んで第1流体室321cの反対側に配置されている。
【0034】
第2流体室322cには、第2作動流体f2が封入されている。第2作動流体f2は、非圧縮性流体であることが好ましい。非圧縮性流体は、典型的には油である。ブレーキシリンダ32L,32Rの第2流体室322c同士は、互いに連通している。本実施形態では、配管326によって左右の第2流体室322cが接続されている。そのため、第2作動流体f2は、配管326を通り、左右の第2流体室322cを行き来することができる。第2作動流体f2は、左右の第2流体室322c内及び配管326内が所定の圧力となるように、第2流体室322c及び配管326に充填されている。配管326は、例えば、第2シリンダ本体322aと同様の金属で構成される。
【0035】
第2ピストン322bは、第2シリンダ本体322a内に収容されている。第2ピストン322bは、第2シリンダ本体322aの内周面に対して摺動可能に配置されている。第2ピストン322bの外周面には、Oリング等のパッキン322dが装着されている。
【0036】
第2ピストン322bは、第1流体室321cを挟んで第1ピストン321bの反対側に配置されている。第2ピストン322bは、第1流体室321cと第2流体室322cとの間に配置されている。すなわち、各ブレーキシリンダ32において、第1ピストン321b、第1流体室321c、第2ピストン322b、及び第2流体室322cは、制輪子31側からこの順で配置されている。
【0037】
本実施形態の例では、各ブレーキシリンダ32において、2つのピストン321b,322bによって第1流体室321cが区画されている。第1作動流体f1を通過させる配管323は、第2ピストン322bを貫通し、第1流体室321cに開口している。
【0038】
第2ピストン322bは、配管323を通すため、環状に形成されている。第2ピストン322bと配管323との間には、Oリング等のパッキン327が設けられている。パッキン327は、例えば、第2ピストン322bの内周面に装着されている。
【0039】
[踏面ブレーキ装置の動作]
以下、踏面ブレーキ装置3の動作について、図4A図4B及び図5A図5Cを参照しつつ説明する。
【0040】
(直線走行時)
図4A及び図4Bは、台車10(図1及び図2)が直線を走行しているときの踏面ブレーキ装置3の動作を説明するための模式図である。図4Aでは、踏面ブレーキ装置3が車輪12を制動していない状態(非制動状態)を示し、図4Bでは、踏面ブレーキ装置3によって車輪12の制動が行われている状態(制動状態)を示す。
【0041】
図4Aを参照して、直線走行時、左側の車輪12Lと制輪子31Lとの間隔は、右側の車輪12Rと制輪子31Rとの間隔と実質的に等しい。非制動状態では、各ブレーキシリンダ32において、第1流体室321c内に第1作動流体f1が供給されていないため、第1ピストン321bが第2ピストン322bに近接している。また、第1作動流体f1用の配管323内の圧力は、大気圧となっている。
【0042】
図4Bに示すように、非制動状態から制動状態に切り替える際には、各ブレーキシリンダ32において、配管323を介し、第1流体室321c内に第1作動流体f1が供給される。これにより、第1流体室321c内の圧力が上昇するため、第1ピストン321bが車輪12側に移動し、制輪子31が車輪12に接近する。第1流体室321c内の圧力が所定圧力まで上昇することにより、制輪子31は、所定量移動して車輪12に押し付けられる。直線走行時は、制輪子31Lから車輪12Lまでの距離と制輪子31Rから車輪12Rまでの距離とが等しいため、左右の制輪子31L,31Rは、車輪12L,12Rの踏面に同時に押し付けられる。
【0043】
(曲線走行時)
図5A図5Cは、台車10(図1及び図2)が曲線を走行しているときの踏面ブレーキ装置3の動作を説明するための模式図である。図5Aは、非制動状態を示す図であり、図5Bは、制動状態を示す図である。図5Cでは、図5Bの制動状態から非制動状態に戻した状態を示す。
【0044】
図5Aに示すように、曲線走行時は、輪軸1が操舵され、曲線の向きに合わせて左右の車輪12L,12Rがヨー方向に移動するため、車輪12Lと制輪子31Lとの間隔及び車輪12Rと制輪子31Rとの間隔のうち、一方が大きく、他方が小さくなる。図5Aに示す例では、車輪12Lと制輪子31Lとの間隔が小さく、車輪12Rと制輪子31Rとの間隔が大きい。非制動状態では、各ブレーキシリンダ32において、第1流体室321c内に第1作動流体f1が供給されていないため、第1ピストン321bが第2ピストン322bに近接している。また、第1作動流体f1用の配管323内の圧力は、大気圧となっている。
【0045】
図5Bを参照して、直線走行時と同様、非制動状態から制動状態に切り替える際には、各ブレーキシリンダ32において、配管323を介し、第1流体室321c内に第1作動流体f1が供給される。これにより、第1流体室321c内の圧力が上昇するため、第1ピストン321bが車輪12側に移動し、制輪子31が車輪12に接近する。本実施形態の例では、車輪12Rと制輪子31Rとの間隔よりも車輪12Lと制輪子31Lとの間隔が小さいため、左側の制輪子31Lが右側の制輪子31Rに先行して車輪12Lに接触する。
【0046】
制輪子31Lが車輪12Lに接触した後も、各ブレーキシリンダ32では、継続して第1流体室321c内に第1作動流体f1が供給される。左側のブレーキシリンダ32Lでは、制輪子31Lが既に車輪12Lに接触しているため、第1流体室321c内の圧力が上昇すると、第2ピストン322bが第1ピストン321bから離間する方向に移動する。この第2ピストン322bの移動に伴い、第2流体室322c内の第2作動流体f2が配管326へと流出する。
【0047】
ブレーキシリンダ32Lの第2流体室322cから流出した第2作動流体f2は、配管326を通り、ブレーキシリンダ32Rの第2流体室322cに流入する。これにより、右側のブレーキシリンダ32Rでは、第2ピストン322bが車輪12R側に移動する。第2ピストン322bの移動に伴い、第1流体室321c及び第1ピストン321bも車輪12R側に移動する。これにより、制輪子31Rが車輪12Rに接近して接触する。
【0048】
ブレーキシリンダ32R,32Lの各々において、第1流体室321c内の圧力が所定圧力まで上昇した時点で、第1流体室321cへの第1作動流体f1の供給が停止される。これにより、左右の制輪子31L,31Rの双方が車輪12L,12Rの踏面に押し付けられ、車輪12L,12Rに対して均等に制動力が発生する。
【0049】
図5Cを参照して、制動状態から非制動状態に戻る際には、各ブレーキシリンダ32において、配管323を介し、第1流体室321cから第1作動流体f1が排出される。これにより、第1ピストン321bが第2ピストン322b側に移動し、制輪子31L,31Rが車輪12L,12Rから離間する。よって、制輪子31L,31Rによる車輪12L,12Rの制動が解除される。
【0050】
[効果]
本実施形態に係る踏面ブレーキ装置3によれば、車輪12と制輪子31との間隔が左右で異なる場合であっても、各制輪子31を車輪12に追従させることができる。すなわち、本実施形態では、左右のブレーキシリンダ32双方において、車輪12のヨー方向の動きを許容するための第2シリンダ322を設け、第2シリンダ322の第2流体室322cを互いに連通させている。そのため、左右の制輪子31のうちの一方が先に車輪12に接触した場合、一方の第2流体室322cから他方の第2流体室322cに向かって第2作動流体f2が流動し、一方の第2ピストン322bが車輪12側から後退するとともに、他方の第2ピストン322bが車輪12側に前進する。これにより、もう一方の制輪子31も車輪12に接触させることができる。
【0051】
本実施形態では、第2流体室322c内の第2作動流体f2を使用して、車輪12と制輪子31との間隔の左右差を吸収し、制輪子31を車輪12に追従させている。このように流体を使用する場合、機械的機構を使用する場合と異なり、機械的劣化に起因する制輪子31の追従性の低下は発生しない。また、第2流体室322cは閉空間であるため、第2流体室322c内の第2作動流体f2は、実質的に外部からの影響を受けない。そのため、輪軸1の操舵に伴って移動する車輪12に対し、制輪子31の追従性を確保することができる。よって、制輪子31による車輪12の適切な制動を行うことができる。
【0052】
本実施形態において、第2流体室322c内の第2作動流体f2は、好ましくは非圧縮性流体である。非圧縮性流体である第2作動流体f2は、第1ピストン321b、及び第1ピストン321bに接続された制輪子31に対して実質的に反力を生じさせない。よって、制輪子31が接触する車輪12に対し、不要な制動力が生じるのを防止することができる。
【0053】
本実施形態では、各ブレーキシリンダ32において、第1作動流体f1を第1流体室321cに供給するための配管323が設けられている。配管323は、第2ピストン322bを貫通しているが、配管323と第2ピストン322bとの隙間はパッキン327によって密封されている。よって、第2流体室322c内の第2作動流体f2が第1流体室321cに漏出するのを抑制することができる。
【0054】
以上、本開示に係る実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0055】
例えば、上記実施形態では、各ブレーキシリンダ32において、第1シリンダ321と第2シリンダ322とが一体で形成されている。しかしながら、図6に示すように、第1シリンダ321は、第2シリンダ322と分離されていてもよい。この場合、第1シリンダ321の第1シリンダ本体321aは、例えば配管328により、第2シリンダ322の第2シリンダ本体322aに接続される。
【0056】
図6に示すように、第1シリンダ321と第2シリンダ322とが別体である場合、第1作動流体f1のための配管323は、第2ピストン322bを貫通することなく、第1流体室321cに開口する。上記実施形態では、左右のブレーキシリンダ32L,32Rの配管323同士が接続されていたが、左右のブレーキシリンダ32L,32Rの配管323は非接続であってもよい。
【0057】
上記実施形態では、輪軸1の操舵に伴う車輪12のヨー方向の動きを許容するための第2シリンダ322と、制輪子31との間に、車輪12を制動するための第1シリンダ321が配置されている。しかしながら、図7に示すように、第1シリンダ321と制輪子31との間に、第2シリンダ322が配置されていてもよい。図7に示す例では、各ブレーキシリンダ32において、第2シリンダ322の第2ピストン322bが制輪子31に直結されている。また、各ブレーキシリンダ32において、第2シリンダ本体322aは、リンク部材324,325を介し、第1シリンダ321の第1ピストン321bに接続されている。
【0058】
図7に示す例では、第1作動流体f1によって第1流体室321c内の圧力が上昇し、第1ピストン321bが制輪子31側に移動すると、第2シリンダ本体322aも制輪子31側に移動する。左右のブレーキシリンダ32L,32Rは、それぞれ独立して第2シリンダ本体322aを移動させる。そのため、左右の第2シリンダ本体322a同士を接続する配管326は、伸縮性を有する材料で構成されることが好ましい。配管326は、例えばゴムホースである。
【0059】
上記実施形態では、第2シリンダ322が第1シリンダ321に直列に接続されている。しかしながら、第1シリンダ321及び第2シリンダ322は、必ずしも直列に接続されていなくてもよい。例えば、図8に示すように、第1シリンダ321及び第2シリンダ322を並列に配置するとともに、制輪子31と第1シリンダ321とを連結するリンク部材325に対し、第2シリンダ322を直接的に接続することもできる。図8に示す例では、第2シリンダ本体322aがリンク部材325を介して制輪子31に取り付けられ、第2ピストン322bが台車枠2に固定されている。このような構成であっても、各第2流体室322cに対し、車輪12の踏面に接触した制輪子31からの力を作用させることができる。より具体的には、曲線通過時において左右の制輪子31の一方が車輪12の踏面に先に接触した場合、一方のブレーキシリンダ32では、制輪子31からの力を受け、第2シリンダ本体322aが台車枠2側に移動する。これにより、この第2シリンダ本体322aの第2流体室322cから第2作動流体f2が流出する。他方のブレーキシリンダ32では、第2流体室322cに第2作動流体f2が流入し、第2シリンダ本体322aが制輪子31側に移動する。よって、車輪12と制輪子31との間隔の左右差を吸収し、制輪子31を車輪12に追従させることができる。
【0060】
図8に示す例では、左右の制輪子31の一方が車輪12の踏面に先行して接触したとき、一方の第2シリンダ本体322aのみが後退するため、左右の第2シリンダ本体322aの前後方向位置に差異が生じる。そのため、図8に示す例においても、左右の第2シリンダ本体322a同士を接続する配管326は、伸縮性を有する材料で構成されることが好ましい。配管326は、例えばゴムホースである。
【0061】
図8に示すブレーキシリンダ32では、第2シリンダ本体322aが制輪子31に取り付けられ、第2流体室322cが第2ピストン322bよりも制輪子31側に配置されている。一方、図9に示すブレーキシリンダ32では、第2ピストン322bが第2流体室322cよりも制輪子31側に配置され、制輪子31に取り付けられている。このような構成であっても、第2流体室322cに対し、車輪12の踏面に接触した制輪子31からの力を作用させることができる。すなわち、曲線通過時において左右の制輪子31の一方が車輪12の踏面に先に接触した場合、一方のブレーキシリンダ32では、制輪子31からの力が第2ピストン322bを介して第2流体室322cに作用し、第2流体室322cから第2作動流体f2が流出する。他方のブレーキシリンダ32では、第2流体室322cに第2作動流体f2が流入し、第2ピストン322bが制輪子31側に移動する。よって、車輪12と制輪子31との間隔の左右差を吸収し、制輪子31を車輪12に追従させることができる。図9に示す例の場合、配管326は、伸縮性を有する材料(ゴム等)で構成されていてもよいし、非伸縮性の材料(金属等)で構成されていてもよい。
【0062】
上記実施形態において、第1シリンダ321は、リンク部材324,325を介して制輪子31と接続されている。しかしながら、第1シリンダ321は、リンク部材324,325を介さず、制輪子31と直結されていてもよい。ここでいう直結とは、第1シリンダ321と制輪子31とがてこ機構又はリンク機構を用いずに連結されることを意味する。例えば、第1シリンダ321の第1ピストン321bと制輪子31とが一体的に成形されていてもよいし、第1ピストン321b及び制輪子31を固定支持する連結部材によって両者が連結されていてもよい。第1シリンダ321と制輪子31との間にてこ機構又はリンク機構が存在しない場合であっても、流体室321c,322c内の圧力を調整することで、十分な制動力を発揮させることができる。
【0063】
上記実施形態では、輪軸1の操舵に伴う車輪12の動きを許容するための第2シリンダ322において、第2ピストン322bは、第2シリンダ本体322aの内周面を摺動する。しかしながら、第2ピストン322bの構成は、これに限定されるものではない。第2ピストン322bは、左右の第2流体室322c間で第2作動流体f2を流動させられるものであればよい。例えば、第2ピストン322bは、第1流体室321cと第2流体室322cとの間に設けられ、第1流体室321c内の圧力に応じて変位する仕切膜等で構成されていてもよい。
【0064】
上記実施形態では、第1シリンダ321及び第2シリンダ322は、それぞれ、シリンダ本体321a,322a及びピストン321b,322bを有する。しかしながら、第1シリンダ321及び第2シリンダ322の構成は、これに限定されるものではない。例えば、第1シリンダ321及び第2シリンダ322の少なくとも一方が、ベローズ機構又はダイアフラム機構を有するものであってもよい。ベローズ機構及びダイアフラム機構は、いずれも、シリンダの内部の圧力変化に応じ、シリンダ自身を伸縮させる機構である。ベローズ機構又はダイアフラム機構を有するシリンダでは、その一部又は全部をゴム等によって構成することもできる。
【符号の説明】
【0065】
10:台車
1,1F,1R:輪軸
11:車軸
12,12L,12R:車輪
2:台車枠
3:踏面ブレーキ装置
31,31L,31R:制輪子
32,32L,32R:ブレーキシリンダ
321:第1シリンダ
321a:第1シリンダ本体
321b:第1ピストン
321c:第1流体室
322:第2シリンダ
322a:第2シリンダ本体
322b:第2ピストン
322c:第2流体室
f1:第1作動流体
f2:第2作動流体
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9