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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-08
(45)【発行日】2023-11-16
(54)【発明の名称】舌圧子
(51)【国際特許分類】
   A61B 13/00 20060101AFI20231109BHJP
【FI】
A61B13/00
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020026659
(22)【出願日】2020-02-19
(65)【公開番号】P2021020046
(43)【公開日】2021-02-18
【審査請求日】2022-10-24
(31)【優先権主張番号】P 2019031594
(32)【優先日】2019-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2019145354
(32)【優先日】2019-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 寄贈により公開 公開日:令和2年2月10日 公開場所:松阪市健康センター はるる(三重県松阪市春日町一丁目19番地) 公開者:岩崎工業株式会社 寄贈先:松阪市健康センター はるる 内容:岩崎工業株式会社が、岩崎能久が発明した舌圧子を松阪市健康センター はるるに5000本寄贈した。
(73)【特許権者】
【識別番号】000158116
【氏名又は名称】岩崎工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124039
【弁理士】
【氏名又は名称】立花 顕治
(74)【代理人】
【識別番号】100179213
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 未知子
(74)【代理人】
【識別番号】100210251
【弁理士】
【氏名又は名称】大古場 ゆう子
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 能久
【審査官】槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-022702(JP,A)
【文献】中国実用新案第203074764(CN,U)
【文献】米国特許第06045499(US,A)
【文献】特開平05-176934(JP,A)
【文献】中国実用新案第201324249(CN,Y)
【文献】国際公開第2014/129986(WO,A1)
【文献】米国特許第05553627(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
先部と、後部と、上面と、下面とを有する板状の本体部と、
前記先部の先端部に配置されるエラストマー製の第1エラストマー部と、
を備え、
前記本体部は、硬質の樹脂製であり、
前記第1エラストマー部は、前記上面及び下面と面一になるように前記先端部に形成され、
前記第1エラストマー部は、前記下面が下を向くような向きで、前記先部で舌を押さえたときに、前記先端部が前記舌に接触するのを妨げるように構成される、
舌圧子。
【請求項2】
前記先部の側方部に配置されるエラストマー製の第2エラストマー部
をさらに備え、
前記第2エラストマー部は、前記先部で舌を押さえたときに、前記先部の側方部が前記舌に接触するのを妨げるように構成される、
請求項1に記載の舌圧子。
【請求項3】
前記第1エラストマー部は、前記本体部と一体的に形成される、
請求項1又は2に記載の舌圧子。
【請求項4】
前記本体部は、上面を有し、前記第1エラストマー部は、前記先端部から上方又は下方へと反りかえるように構成される、
請求項1から3のいずれかに記載の舌圧子。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、舌圧子に関する。
【背景技術】
【0002】
口腔内の舌、歯牙、喉頭などを視診したり、清拭する際、舌を押さえるために舌圧子が使用される。例えば、特許文献1には、板状の舌圧子本体を備える舌圧子が開示されている。この舌圧子は、舌圧子本体の略中央部を境として一方側の部位で略長方形状の大人用の舌圧板部を構成すると共に、他方側の部位で大人用の舌圧板部より幅細に形成した略長方形状の小人用の舌圧板部を構成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録第3123012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1で開示されているような舌圧子は、木材、プラスチック、金属で構成される平坦な板状を有する。これらの平坦な板状の舌圧子は、舌を押さえたときに人に異物感や痛み等の不快感を与えやすい。さらに、木製の舌圧子には木の粉や欠片が付着し易く、一層人に異物感を与えることがある。また、金属製の舌圧子は舌に冷感を与え、これによって人が不快感を覚えることがある。
【0005】
本発明は、人に与える不快感を緩和することが可能な舌圧子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る舌圧子は、板状の本体部と、エラストマー製の第1エラストマー部とを備える。本体部は、先部と、後部とを有する。第1エラストマー部は、前記先部の先端部に配置される。前記第1エラストマー部は、前記先部で舌を押さえたときに、前記先端部が前記舌に接触するのを妨げるように構成される。
【0007】
なお、「エラストマー」は、弾性を有する高分子材料の総称であり、ゴム及び熱可塑性エラストマーを含むものとする。
【0008】
上記構成によれば、舌などを押圧する本体部の先部の先端部にエラストマー製の第1エラストマー部が配置されるため、押圧された部分が本体部の材質による痛み、冷感、異物感を感じにくく、人に不快感を与えにくい。
【0009】
上記舌圧子は、前記先部の側方部に配置されるエラストマー製の第2エラストマー部をさらに備えることができる。前記第2エラストマー部は、前記先部で舌を押さえたときに、前記先部の側方部が前記舌に接触するのを妨げるように構成される。
【0010】
上記舌圧子において、前記第1エラストマー部は、前記本体部と一体的に形成されることができる。
【0011】
上記舌圧子において、前記本体部は、上面を有し、前記第1エラストマー部は、前記先端部から上方又は下方へと反りかえるように構成されることができる。
【発明の効果】
【0012】
以上の観点によれば、舌圧子の本体部の先端部に第1エラストマー部が配置される。第1エラストマー部は、エラストマー製である。これにより、第1エラストマー部が、本体部の先端部が舌に接触することを妨げ、柔らかい感触を与える。従って、舌を押さえられた人が覚える異物感、冷感及び痛み等の不快感が緩和される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】第1実施形態に係る舌圧子の平面図。
図2】第1実施形態に係る舌圧子の側面図。
図3】第2実施形態に係る舌圧子の斜視図。
図4】第2実施形態に係る舌圧子の平面図。
図5】第2実施形態に係る舌圧子の側面図。
図6A】変形例に係る舌圧子の部分平面図。
図6B】変形例に係る舌圧子の部分平面図。
図7A】変形例に係る舌圧子の部分断面図。
図7B】変形例に係る舌圧子の部分断面図。
図8A】変形例に係る舌圧子の部分側面図。
図8B】変形例に係る舌圧子の部分断面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ、本発明の第1実施形態及び第2実施形態に係る舌圧子について説明する。
<1.第1実施形態に係る舌圧子の構成>
図1は、第1実施形態に係る舌圧子10の平面図であり、図2は側面図である。以下では、説明の便宜のため、図2の上下方向を「上下」、図1の左右方向を「前後」、図1の上下方向あるいは図2の紙面方向を「左右」と称し、これを基準に説明を行う。
【0015】
図1に示すように、舌圧子10は、全体として前後に延びる長手方向を有する板状に形成されている。舌圧子10は、主として上面4が上を向く向きで使用される。舌圧子10は、使用者が長手方向の後側の部分を把持し、前側の部分で他人の舌を押さえるために使用される。
【0016】
図1に示すように、第1実施形態に係る舌圧子10は、本体部1を備える。本体部1は、前後方向に延びる板状を有する。本体部1の前方の部分を先部2、後方の部分を後部3とそれぞれ称する。先部2は、前方に位置する先端部2aと、側方に位置する先部側方部2bとを有する。後部3は、後方に位置する後端部3aと、側方に位置する後部側方部3bとを有する。図1に示すように、本体部1は、前後方向の中央付近で左右方向の幅が最も狭く、前後方向の中央付近から前方にいくに従って幅が緩やかに広がり、先端部2aにおいてなだらかな曲線となるよう形成される。また、本体部1は、前後方向の中央付近から後方に離れるに従って幅が緩やかに広がり、後端部3aにおいてなだらかに連続するように形成される。
【0017】
本体部1は、上面4及び下面7(図2参照)をさらに有する。上面4は、舌圧子10が使用される際に上を向く面である。下面7は、舌圧子10が使用される際に下を向く面である。
【0018】
本体部1の材質は、硬質の樹脂であることが望ましい。硬質の樹脂の一例としては、熱可塑性樹脂が挙げられる。この場合、本体部1は透明又は半透明に形成されることが望ましい。本体部1をこのように形成することで、舌圧子10を使用しつつ、舌圧子10が押さえる部位の表面を観察することが可能になる。また、本体部1を硬質の樹脂で構成することで、木材で構成された従来の舌圧子のように、木片が付着することが防止される。
【0019】
舌圧子10は、先部2の先端部2aに配置される先端エラストマー部(第1エラストマー部)6aをさらに備える。先端エラストマー部6aは、エラストマー製であり、弾性を有する。第1実施形態では、先端エラストマー部6aは、先端部2aにおいて、上面4と下面7と面一になるように、先端部2aと一体的に形成される。これにより、先端エラストマー部6aは、本体部1の先部2で舌を押さえたときに、先端部2a、特に先端部2aのエッジが舌に接触するのを妨げる。
【0020】
舌圧子10は、先部2の先部側方部2bに配置される先側方エラストマー部(第2エラストマー部)6bをさらに備える。先側方エラストマー部6bは、エラストマー製であり、弾性を有する。第1実施形態では、先側方エラストマー部6bは、先部2の左右の先部側方部2bに左右対称に配置され、かつそれぞれの先部側方部2bにおいて、上面4及び下面7と面一になるように、先部側方部2bと一体的に形成される。また、第1実施形態では、先側方エラストマー部6bの最も前側の部分は、それぞれが先端エラストマー部6aの最も後側の両端部と連続するように、一体的に形成される。これにより、先側方エラストマー部6bは、本体部1の先部2で舌を押さえたときに、先部側方部2b、特に先部側方部2bのエッジが舌に接触するのを妨げる。
【0021】
図2に示すように、第1実施形態では、先端エラストマー部6aは、先端部2aから上方又へと反りかえるように構成される。つまり、先端エラストマー部6aは、使用する際に上向きとなる方向へカーブがつけられている。
【0022】
舌圧子10は、例えば2色成形により製造することができる。まず、本体部1を成形するための1次金型に硬質の樹脂材料を注入し、1次金型を開く。次に、成形された本体部1を先端エラストマー部6a及び先側方エラストマー部6b(以下、これらをまとめて「エラストマー部6a,b」と称する)を成形するための2次金型に移す。2次金型にエラストマー部6a,bを成形するエラストマーの原料を注入し、エラストマーの原料を架橋させる。その後2次金型を開くと、本体部1とエラストマー部6a,bとが一体化した状態で舌圧子10が得られる。
【0023】
<2.第2実施形態に係る舌圧子の構成>
図3は、第2実施形態に係る舌圧子20の斜視図であり、図4は平面図であり、図5は側面図である。以下では、説明の便宜のため、図5の上下方向を「上下」、図4の左右方向を「前後」、図4の上下方向あるいは図5の紙面方向を「左右」と称し、これを基準に説明を行う。なお、舌圧子20において、舌圧子10と共通する構成については、同様の符号を付し、説明を省略する。
【0024】
舌圧子20は、本体部21を備え、本体部21は第1実施形態の本体部1と同様に、上面4と下面7とを有する。本体部21は、上面4の側に、上方へと突出する指掛け部5をさらに有する点で本体部1とは相違する。図4に示すように、指掛け部5は、後部3から先部2へと向かうに従って上方へと傾斜する傾斜面5aを有する。
【0025】
舌圧子20は、後部3の後部側方部3bに配置される後側方エラストマー部6cをさらに備える。後側方エラストマー部6cは、エラストマー製であり、弾性を有する。第2実施形態では、後側方エラストマー部6cは、後部3の左右の後部側方部3bに左右対称に配置され、かつそれぞれの後部側方部3bにおいて、上面4及び下面7と面一になるように、後部側方部3bと一体的に形成される。また、第2実施形態では、後側方エラストマー部6cの最も前側の部分は、それぞれが先側方エラストマー部6bの最も後側の部分と連続するように、一体的に形成される。これにより、後側方エラストマー部6cは、後部3を手で把持したときに、後部3の後部側方部3b、特に後部側方部3bのエッジが手に接触するのを妨げる。
【0026】
舌圧子20は、後部3の後端部3aに配置される後端エラストマー部6dをさらに備える。後端エラストマー部6dは、エラストマー製であり、弾性を有する。第2実施形態では、後端エラストマー部6dは、後端部3aにおいて、上面4及び下面7と面一になるように、後端部3aと一体的に形成される。また、第2実施形態では、後端エラストマー部6dの最も前側の両端部は、それぞれが後側方エラストマー部6cの最も後側の部分と連続するように、一体的に形成される。
【0027】
舌圧子20は、指掛け部5の上面を形成する上面エラストマー部6eをさらに備える。上面エラストマー部6eはエラストマー製であり、弾性を有する。第2実施形態では、上面エラストマー部6eは、指掛け部5の傾斜面5aに沿うように、傾斜面5aと一体的に形成される。つまり、上面エラストマー部6eは、後部3から先部2へと向かうに従って上方へと傾斜する。また、図3~5に示すように、第2実施形態では、上面エラストマー部6eは先側方エラストマー部6b及び後側方エラストマー部6cと一体的に形成される。
【0028】
舌圧子20の使用者は、後部3を手に握り込みつつ、人差し指等を指掛け部5の上面エラストマー部6eに掛けることができる。上面エラストマー部6eは、後部3から先部2へと向かうに従って上方へと傾斜するとともに、表面に摩擦抵抗を有することにより、指掛け部5に掛けた指の滑り止めとなる。これにより、使用者は、安定して舌圧子20を把持することができる。
【0029】
図3図5に示すように、本実施形態では、先端エラストマー部6aは、後端エラストマー部6dよりも前後方向の長さが長くなるように形成される。このように、先端部2aと後端部3aとでエラストマー部の長さに差異を設けることにより、使用者が舌圧子20を使用する際に、正しい方向を一目で判別することができる。
【0030】
舌圧子20は、例えば2色成形により製造することができる。まず、本体部21を成形するための1次金型に硬質の樹脂材料を注入し、1次金型を開く。次に、成形された本体部21を先端エラストマー部6a、先側方エラストマー部6b、後側方エラストマー部6c、後端エラストマー部6d及び上面エラストマー部6e(以下、これらをまとめてエラストマー部6a~eと称する)を成形するための2次金型に移す。2次金型にエラストマー部6a~eを成形するエラストマーの原料を注入し、エラストマーの原料を架橋させる。その後2次金型を開くと、本体部21とエラストマー部6a~eとが一体化した状態で舌圧子20が得られる。
【0031】
<3.特徴>
以上のように、第1実施形態の舌圧子10では、本体部1の先端部2aにエラストマー製の先端エラストマー部6aが配置される。先端エラストマー部6aは、本体部1の先部2で舌を押さえたときに、先端部2a、特に先端部2aのエッジが舌に接触するのを妨げる。これにより、舌への当たりが柔らかくなり、舌圧子10が人に与える異物感及び痛み等の不快感が軽減される。このことは、第2実施形態の舌圧子20についても同様である。
【0032】
また、第1実施形態の舌圧子10では、本体部1の先部側方部2bにエラストマー製の先側方エラストマー部6bが配置される。先側方エラストマー部6bは、本体部1の先部2で舌を押さえたときに、先部側方部2b、特に先部側方部2bのエッジが舌に接触するのを妨げる。これにより、舌への当たりが柔らかくなり、舌圧子10が人に与える異物感及び痛み等の不快感が軽減される。このことは、第2実施形態の舌圧子20についても同様である。
【0033】
第2実施形態の舌圧子20では、本体部21の後部側方部3bにエラストマー製の後側方エラストマー部6cが配置される。後側方エラストマー部6cは、後側方エラストマー部6cは、後部3を手で把持したときに、後部側方部3b、特に後部側方部3bのエッジが手に接触するのを妨げる。これにより、手への当たりが柔らかくなるとともに、エラストマーが手の表面の滑りを防ぎ、舌圧子20を安定して持ちやすくなる。
【0034】
さらに、第2実施形態の舌圧子20は、指掛け部5を備え、指掛け部5の傾斜面5aに沿って配置される上面エラストマー部6eをさらに備える。これにより、舌圧子10の使用者は、舌圧子20を把持する際に人差し指等を指掛け部5の上面エラストマー部6eに掛けることができる。上面エラストマー部6eは、後部3から先部2へと向かうに従って上方へと傾斜し、人の皮膚に対して摩擦を有するため、人差し指等が意図せず舌圧子20の先部側へ滑ることが防止される。これにより、舌圧子20を安定して適切に持つことができる。
【0035】
また、上記実施形態の舌圧子10及び20では、本体部1又は21の前後方向の中央付近は、左右方向の幅が最も狭くなるように構成される。これにより、使用者が後部3を握り込みやすくなる。
【0036】
舌圧子20は、本体部21が硬質の樹脂で形成され、エラストマー部6a~eが一体的に形成される場合、2色成形により製造することができる。これにより、本体部1とエラストマー部6a~eとを別体として形成する必要がなく、効率的に製造することができる。このことは、第1実施形態の舌圧子10についても同様である。
【0037】
<4.変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。
【0038】
<4-1>
本体部1及び21の形状は、上記実施形態のものに限定されない。例えば、本体部1及び21の左右方向の幅は、長手方向にわたって一定に形成されてもよい。また、本体部1及び21は、側面視において平坦な形状ではなく、上方又は下方へとカーブしていてもよい。
【0039】
<4-2>
上記実施形態では、エラストマー部6a,b又はエラストマー部6a~eは互いに一体的に形成されたが、エラストマー部6a,b又はエラストマー部6a~eは、個々のエラストマー部が別々に形成されてもよい。また、先側方エラストマー部6b、後側方エラストマー部6c、後端エラストマー部6d及び上面エラストマー部6eのうち、少なくとも1つの構成を省略することもできる。さらに、先側方エラストマー部6b及び後側方エラストマー部6cは左右両側の側方部に配置されなくともよく、片側のみに配置されてもよい。
【0040】
<4-3>
上記第2実施形態では、先端エラストマー部6aと後端エラストマー部6dとは、前後方向の長さに差異が設けられた。しかしながら、先端エラストマー部6aと後端エラストマー部6dとで前後方向の長さに差異を設けなくてもよい。
【0041】
<4-4>
先端エラストマー部6aの側面視における形状は、上記実施形態のものに限られない。例えば、先端エラストマー部6aは舌圧子10の側面視において反りかえるように形成されなくてもよく、平坦に形成されていてもよい。また、先端エラストマー部6aは、先端部2aから下方へ反りかえるように形成されてもよい。
【0042】
<4-5>
先端エラストマー部6a及び先側方エラストマー部6bの平面視における形状は、上記実施形態のものに限られない。例えば、図6Aに示すように、複数の先端エラストマー部6aが先端部2aに配置され、先端部2aが舌に接触するのを妨げるように構成されてもよい。同様に、図6Aに示すように、複数の先側方エラストマー部6bが先部側方部2bに配置され、先部側方部2bが舌に接触するのを妨げるように構成されてもよい。
【0043】
<4-6>
後側方エラストマー部6cの平面視における形状は、上記実施形態のものに限られない。例えば、図6Bに示すように、複数の後側方エラストマー部6cが後部側方部3bに配置され、後部側方部3bが手に接触するのを妨げるように構成されてもよい。
【0044】
<4-7>
先端エラストマー部6aは、上記実施形態のように先端部2aにおいて、上面4と下面7と面一になるように形成されなくてもよい。例えば、図7Aに示すように、先端エラストマー部6aが先端部2aから前方に突出するように先端部2aの下面7に配置され、先端部2aが舌に接触するのを妨げるように構成されてもよい。また、図7Bに示すように、先端エラストマー部6aが先端部2aを挟み込み、先端部2aが舌に接触するのを妨げるように先端部2aの上面4と下面7とに配置されてもよい。
【0045】
<4-8>
先側方エラストマー部6bは、上記実施形態のように先部側方部2bにおいて、上面4及び下面7と面一になるように形成されなくてもよい。例えば、先側方エラストマー部6bが先部側方部2bから左右方向に突出するように先部側方部2bの下面7に配置されてもよい。また、先側方エラストマー部6bが先部側方部2bを挟み込み、先部側方部2bが舌に接触するのを妨げるように先部側方部2bの上面4と下面7とに配置されてもよい。
【0046】
<4-9>
指掛け部5の形状は、上記第2実施形態のものに限られない。指掛け部5は、本体部21の上面4側に配置され、上方へと突出する限り、様々な形状に構成することができる。例えば、図8Aの部分側面図に示すように、傾斜面5aを有さず、側面視において上方に突出した凸状に指掛け部5を構成することができる。また、図8Bの部分断面図に示すように、後部3から先部2へと向かうに従って上方へと傾斜するような上面エラストマー部6eが指掛け部5の上面を形成してもよい。
【符号の説明】
【0047】
1 本体部
2 先部
2a 先端部
2b 先部側方部
3 後部
3a 後端部
3b 後部側方部
4 上面
5 指掛け部
5a 傾斜面
6a 先端(第1)エラストマー部
6b 先側方(第2)エラストマー部
6c 後側方エラストマー部
6d 後端エラストマー部
6e 上面エラストマー部
7 下面
10 舌圧子
20 舌圧子
21 本体部
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B