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特許7382084水崩壊性錠剤から連続用量の水分散トリートメントを送達するように構成されているシャワーヘッド
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-08
(45)【発行日】2023-11-16
(54)【発明の名称】水崩壊性錠剤から連続用量の水分散トリートメントを送達するように構成されているシャワーヘッド
(51)【国際特許分類】
   A47K 3/28 20060101AFI20231109BHJP
【FI】
A47K3/28
【請求項の数】 8
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022068263
(22)【出願日】2022-04-18
(62)【分割の表示】P 2019540005の分割
【原出願日】2017-01-20
(65)【公開番号】P2022095928
(43)【公開日】2022-06-28
【審査請求日】2022-04-18
(73)【特許権者】
【識別番号】519262272
【氏名又は名称】2ビー1ケー インポーツ ピーティーワイ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ベン ジャン コーエン
(72)【発明者】
【氏名】ベニー リッシャー
(72)【発明者】
【氏名】ノア ロート
(72)【発明者】
【氏名】サミール マーバニ
【審査官】七字 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-087599(JP,A)
【文献】特開2002-282156(JP,A)
【文献】特開2016-049499(JP,A)
【文献】特開2014-050543(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2006-0059625(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水崩壊性錠剤から連続用量の水分散トリートメントを送達するように構成されているシャワーヘッドであって、前記シャワーヘッドは、
1つの領域における制限された水入口開口部と別の領域における水出口とを有する中空の閉塞されていないシャワーヘッド本体であって、前記水出口は、有孔板内の穿孔によって画定されている、中空の閉塞されていないシャワーヘッド本体と、
前記制限された水入口開口部と前記有孔板との間の前記中空の閉塞されていないシャワーヘッド本体内に配置されている穿孔メッシュ構造物と
を含み、
前記制限された水入口開口部は、平面内の前記中空の閉塞されていないシャワーヘッド本体の中にを送達するように構成されており、前記平面は、前記有孔板に平行であり、かつ、前記有孔板から間隔を置かれており、前記中空の閉塞されていないシャワーヘッド本体は、前記の少なくとも一部を前記制限された入口開口部から前記有孔板に向かって下向きに導くように成形されており、その結果、前記中空の閉塞されていないシャワーヘッド本体は、使用時、前記水が前記有孔板を通って前記中空の閉塞されていないシャワーヘッド本体から出ることに先立って、前記中空の閉塞されていないシャワーヘッド本体内で加圧された回転する乱流水流を生成し、前記加圧された回転する乱流水流は、前記有孔板に接線方向に前記中空の閉塞されていないシャワーヘッド本体内で少なくとも部分的に周回し、
前記穿孔メッシュ構造物は、前記中空の閉塞されていないシャワーヘッド本体内で、前記有孔板を通して外への前記加圧された回転する乱流水流を閉塞しないように構成されており、これにより、使用に先立ち前記制限された水入口開口部と前記穿孔メッシュ構造物との間の前記中空の閉塞されていないシャワーヘッド本体の中に導入された、前記水崩壊性錠剤は、前記加圧された回転する乱流水流によって、前記穿孔メッシュ構造物に対して攪拌され、かつ、前記水崩壊性錠剤の水崩壊を補助するために前記穿孔メッシュ構造物に対して繰り返しすり減るように、前記中空の閉塞されていないシャワーヘッド本体内で、かつ、前記有孔板を通して前記加圧された回転する乱流水流を閉塞することなく、前記中空の閉塞されていないシャワーヘッド本体内で、かつ、前記中空の閉塞されていないシャワーヘッド本体にわたって自由に移動し、これにより、前記水が前記有孔板を通って前記中空の閉塞されていないシャワーヘッド本体から出ることに先立って、前記加圧された回転する乱流水流中に分散させられる、シャワーヘッド。
【請求項2】
前記穿孔メッシュ構造物は、固定されたメッシュ構造物であり、前記穿孔メッシュ構造物は、前記有孔板に隣接して配置されているが、前記有孔板から間隔を置かれている、請求項1に記載のシャワーヘッド。
【請求項3】
前記固定されたメッシュ構造物は、平坦基部領域および傾斜する側を有し、前記有孔板から離れるほうに開いているクレードル部分を画定するように構成されており、前記クレードル部分は、前記水崩壊性錠剤が前記シャワーヘッド内に最初に挿入されるとき、前記水崩壊性錠剤が前記有孔板に向かって移動するように前記水崩壊性錠剤を配置する、請求項2に記載のシャワーヘッド。
【請求項4】
前記穿孔メッシュ構造物は、前記水崩壊性錠剤をカプセルに包むように構成されているメッシュポッドであり、これにより、前記メッシュポッド全体が、前記加圧された回転する乱流水流内で移動し、前記水崩壊性錠剤は、すり減る様式で前記メッシュポッド内で移動し、これにより、前記水が前記有孔板を通って前記中空の閉塞されていないシャワーヘッド本体から出ることに先立って、前記加圧された回転する乱流水流中に分散させられる、請求項1に記載のシャワーヘッド。
【請求項5】
前記シャワーヘッドは、前記中空の閉塞されていないシャワーヘッド本体の前記制限された水入口開口部の上流に配置されている曝気前処理チャンバをさらに備えている、請求項1に記載のシャワーヘッド。
【請求項6】
前記有孔板は、前記中空の閉塞されていないシャワーヘッド本体の中に空気を取り込むように構成されている、請求項5に記載のシャワーヘッド。
【請求項7】
前記シャワーヘッドおよびその中で使用される崩壊性錠剤は、50KPa~200KPaの範囲内の圧力および摂氏10度~摂氏40度の範囲内の温度における温水供給源の使用中、前記崩壊性錠剤が、2分~4分で崩壊し、水分散トリートメントの流動をユーザに提供するように構成されている、請求項3に記載のシャワーヘッド。
【請求項8】
前記制限された水入口開口部は、10mm~14mmの最大長および2mm~3mmの最大幅を有する断面を有する、請求項1に記載のシャワーヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トリートメント適用装置と、ある範囲の毛髪トリートメントと、関連付けられる毛髪トリートメントプロセスおよび方法とを含む毛髪トリートメントシステムに関する。
【0002】
本発明は、主として、サロン環境における毛髪ケア専門家による使用のために開発されているが、この特定の使用分野に限定されない。
【背景技術】
【0003】
本明細書全体を通した従来技術のいずれの議論も、いかようにも、そのような従来技術が広く公知であるか、またはこの分野における共通の一般的知識の一部を形成するという承認として見なされるべきではない。
【0004】
現在までの毛髪トリートメントプロセスの大部分は、最初に毛髪をぬらし、クレンザまたはトリートメント製品をぬれた、もしくは湿らせた毛髪に別個に適用し、濯ぎ、次いで、要求に応じて、さらなるトリートメントを適用する不連続プロセスに基づいている。
【0005】
毛髪をぬらすプロセス中、ある形態の水運搬コンディショナまたはクレンザ製品を適用する手段を提供する利用可能なシステムが存在するが、これらは、限界を有する。例えば、液体クレンザを固定式バスルームシャワーヘッドの中に自動的に送達する製品は、いかなる用量制御も提供せず、毛髪および頭皮の異なる領域に制御された様式で導かれることができない。
【0006】
同様に、ハンドヘルドシャワーヘッドにおけるクレンザまたは水コンディショナの固体錠剤の使用を提案する専門的システムは、以下を含む1つ以上の問題を有する:クレンザの送達の制御された速度を達成することの困難;出口板における孔または穿孔を閉塞すること;または、錠剤の溶解の速度を低減させるために通常の水流条件を意図的に阻止する特殊な容器を使用し、その後に除去することを必要とすること。多くの場合、後者のシステムのユーザは、単純に、洗面器内の水中で錠剤を溶解させ、次いで、結果として生じる溶液中に顧客の毛髪を浸すことを選定する。
【0007】
従来技術の上で議論される不利点を克服または改善すること、または少なくとも有用な代替物を提供することが、本発明の目的である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
(シャワーヘッド装置)
第1の側面によると、本発明は、水崩壊性錠剤形態トリートメント源から連続用量の水分散トリートメントを送達するように構成されたシャワーヘッドを提供し、シャワーヘッドは、
1つの領域における狭い制限された水入口開口部と別の領域における水出口とを有する中空の閉塞されていないシャワーヘッド本体であって、水出口は、有孔板によって画定されている、中空の閉塞されていないシャワーヘッド本体と、
水入口開口部と有孔板との間の中空本体内に配置されたメッシュ構造物と
を含み、
狭い制限された水入口開口部は、有孔板に向かって略傾斜されている中空本体の後壁に密接に隣接して退出し、中空本体の全体的形状と有孔板の構成との組み合わせは、使用時、有孔板を通って退出することに先立って閉塞されていない中空のシャワーヘッド本体内で加圧された回転する乱流水流を生成し、メッシュ構造物は、中空本体と共に、有孔板を通して外への加圧された回転する乱流水流に最小の乱れを提供するように構成され、それによって、使用に先立ち中空本体の中に導入された好適に構成された水崩壊性固体錠剤形態トリートメント源が、回転する乱流水流によって、すり減る様式でメッシュ構造物に対して攪拌されるように、実質的に水流を閉塞せずに閉塞されていない中空本体内でおよびそれにわたって自由に移動し、それによって、有孔板から退出する水流中に分散させられる。
【0009】
「水崩壊性」とは、錠剤が、ある期間にわたって水流にさらされると、崩壊するであろうことを意味する。錠剤の成分は、水中で可溶性であり得るが、錠剤が水流にさらされたときに崩壊するために、全ての成分が水溶性であることは、不可欠ではないことを理解されたい。
【0010】
用語「メッシュ」は、それに対して錠剤がすり減り得ると同時に、中空本体内の、および有孔板を通した水流を実質的に妨害しない、剛体要素のマトリクスを画定する任意の剛体穿孔構造を指すように本明細書で使用される。それは、織成構造物に限定されることを意図していない。
【0011】
好ましくは、固定メッシュ構造物は、有孔板に隣接して配置されているが、それからわずかに間隔を置かれている。望ましくは、水入口開口部は、有孔板に略平行であり、それから間隔を置かれた平面内で中空本体の中に水を送達するように構成され、中空本体は、その水流の少なくとも一部を入口から板に向かって下向きに導き、それによって、本体内で乱流水流を生成するように成形される。
【0012】
望ましくは、本体の内部形状は、少なくとも部分的に板に接線方向に本体内で周回する回転水流路が作成されるように構成される。
【0013】
このように、概して、循環する乱流が、生成され、それは、固体トリートメント錠剤を取り込み、それが乱流内で回転または別様に移動し、崩壊プロセスを補助するメッシュ構造物に対して繰り返しすり減ることを引き起こす。
【0014】
好ましくは、メッシュは、中空本体内の通常の流動、および有孔板を通した通常の流動に最小の乱れを提供するように構成される。
【0015】
より好ましくは、メッシュは、有孔板から離れるほうに開いているボウル様クレードル部分を画定するように構成される。好ましくは、メッシュ構造物は、中空本体内からの水によってアクセス可能な有孔板の全面積を横断して延びている。理想的には、クレードルは、外向きに傾斜する側も有する。このクレードル形状は、適切にサイズを決定および成形されたトリートメント錠剤がシャワーヘッド内に最初に挿入されるとき、錠剤が有孔板に向かって移動するように錠剤を配置するように作動し、傾斜側は、水流によってメッシュに向かって押し進められるゆっくりと崩壊する錠剤を乱流領域および/または中空本体の中心部分に戻すように偏向させることに役立つように作動する。
【0016】
望ましくは、シャワーヘッドは、水流を曝気する手段も含む。1つの好ましい形態では、それは、中空本体への入口の上流に配置された曝気前処理チャンバの提供によって達成される。一実施形態では、曝気は、前処理チャンバ内に微粒子状物質を閉じ込めるように配置することによって達成され、それによって、微粒子状物質の周囲でのこのチャンバを通した水の通行は、空気の気泡が作成されることを引き起こし、それは、水とともに中空本体の中に入る。空気は、有孔板を通しても中空本体の中に取り込まれ得、それは、好ましくは、デバイスの外側から視認されると、わずかに凹状である。
【0017】
好ましくは、微粒子状物質は、ビーズ形態である。より好ましくは、微粒子状物質は、例えば、水をイオン化することによってその性質を強化するように水と相互作用もする材料を含む。好適なビーズ材料は、トルマリン、銀、白鉛鉱、ビタミンC、ビタミンD、およびKoa Glass Companyによって生産され、徐々に放出されるガラス網目構造中に保持される銀イオンを伴う抗菌性ガラス粉末であるMillion GuardTM等の製品を含む。望ましくは、シャワーヘッドは、使用時、水が、上側領域から中空本体に進入し、それによって、滝様流れを作成し、そして、中空本体内の下側のぬれた面と衝突することによってレナード効果を強化し、負イオンを生産するように構成されている。そのようなイオンは、微粒子状物質が含まれる場合、水が前処理チャンバ内のぬれた微粒子状物質と衝突するので、すでに存在していることもある。
【0018】
好ましくは、シャワーヘッドは、塩素等の不要な不純物を濾過して除去する手段も含む。これは、負イオンを生成する手段の一部であるか、またはそれと別個であり得る。
【0019】
好ましくは、シャワーヘッドおよび崩壊性錠剤は、典型的な圧力および毛髪洗浄温度における温水供給源との使用中、錠剤が、約2~4分で崩壊し、水分散トリートメントの流動をユーザに提供するように構成される。シャワーヘッドへの典型的な水入口圧力の例は、50~200KPaの圧力範囲、摂氏10~40度の温度範囲、および流量調整器によって制御され得るような1分あたり4~12リットル、好ましくは、1分あたり5~8リットルの出口流率を含む。
【0020】
望ましくは、シャワーヘッドは、増加圧力低減水使用シャワーヘッドとして構成される。
【0021】
1つの好ましい形態では、増加圧力および低減水使用は、少なくとも部分的に0.2~0.35ミリメートルの厚さ範囲と、好ましくは、直径が0.02~0.03ミリメートルの丸形形状の穿孔とを有し、合計で約300~500個の穿孔、より好ましくは、約400個の穿孔を伴う有孔板の使用によって達成される。好ましくは、穿孔のパターンは、集束スプレーパターンを提供するために、有孔板の中心領域の周囲に集中するように配列され、板の全周外側部分に広がらず、それによって、(トリートメントの有無を問わず)水は、トリートメントを受ける頭部の領域に注意深く導かれ、スプレーがトリートメント洗面器を越えて広がるリスクを低減させることができる。好ましくは、中空本体への入口は、中空本体に進入する水の圧力を増加させるように小さい。1つの好ましい形態では、入口は、約10~14mmの最大長および約2~3mmの最大幅を伴うスリット開口部の形態である。シャワーヘッドは、トリートメント錠剤を挿入するための中空本体への再密封可能アクセスを可能にする手段を含む。一形態では、アクセスは、有孔板を格納するシャワーヘッドの部分を除去することによって提供され、それは、好ましくは、バヨネット式取り付け具等の迅速解放機構によって固定される。
【0022】
別の実施形態では、アクセスは、中空本体の中への小さい再密封可能開口部として提供される。
【0023】
本発明の好ましい形態は、中空本体内に固定メッシュを含むが、別の形態では、メッシュは、茶こしポッドと類似する様式で錠剤をカプセルに包むように設計され得、それによって、メッシュポッド全体が、乱流内で移動し、錠剤は、すり減る様式でメッシュポッド内で移動し、それによって、有孔板から退出する水流中に分散させられる。
(毛髪トリートメント)
【0024】
第2の側面によると、本発明は、乳化剤と、増粘剤と、油と、レオロジー改質剤とを含む、水崩壊性錠剤を提供する。
【0025】
「水崩壊性」とは、錠剤が、ある期間にわたって水流にさらされると、崩壊するであろうことを意味する。錠剤の成分は、水中で可溶性であり得るが、錠剤が水流にさらされたときに崩壊するために、全ての成分が水溶性であることは、不可欠ではないことを理解されたい。錠剤は、固体ワックス状錠剤であり得る。
【0026】
本発明の実施形態では、錠剤は、毛髪トリートメントを含み得る、美容目的のために使用される。
【0027】
本発明の錠剤中で使用されるレオロジー改質剤は、製造中に錠剤の流体成分の粘度を増加させるために好適な任意の化合物または組成物であり得る。レオロジー改質剤は、錠剤の形成を補助するために、水中油型および油中水型エマルションを安定化させることによって流体成分の粘度を増加させ得る。「好適」とは、結果として生じる成分の粘性混合物中の成分が、比較的に均一に分散させられ、活性状態のままであり、経時的に(水にさらされていないとき)劣化または崩壊に耐性があることを意味する。当業者は、レオロジー改質剤が、本質的に、低粘度を伴う流体成分またはエマルションの混合物に添加されると、流体成分またはエマルションの混合物の粘度を増加させ得る化合物、または少なくともエマルションの粘度を維持し、概して、安定したエマルションの維持を補助し得る化合物であることを理解するであろう。
【0028】
レオロジー改質剤は、無機または有機分子を含み得、概して、水相として流体成分またはエマルションの混合物に添加され得る。それは、好ましくは、有機ポリマー等の有機分子である。レオロジー改質剤として本発明において使用するために好適な有機分子は、限定ではないが、ポリアクリレート、ポリウレタン、およびポリエーテルを含む。
【0029】
本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、水溶性である有機ポリマーを含む。
【0030】
レオロジー改質剤は、コポリマーでもあり得る。当業者は、コポリマーが2つ以上のタイプのモノマーを含む任意のポリマーであることを理解するであろう。
【0031】
本発明の錠剤中での使用のためのコポリマー中の各モノマーのパーセンテージならびに任意の有機ポリマーの長さは、レオロジー改質剤の所望の性質に依存するであろう。レオロジー改質剤の所望の性質は、錠剤中の他の成分の性質によっても影響を受け得、例えば、錠剤が固体または液体であるUVRフィルタリング剤を含むかどうか、および/またはタンパク質抽出物が油、水、もしくは溶剤可溶性または混和性であったかどうかは、レオロジー改質剤の選定に影響を及ぼし得ることが当業者によって理解されるであろう。これに加えて、錠剤中の全油含有量も、レオロジー改質剤の選定に影響を及ぼし得る。レオロジー改質剤の選定は、特定の錠剤の要求される溶解速度によっても影響を受け得る。
【0032】
本発明の好ましい実施形態では、レオロジー改質剤は、カルボマーおよびポリエチレングリコールから成る群から選択される水溶性有機ポリマーである。
【0033】
好ましい実施形態では、レオロジー改質剤は、ポリエチレングリコールまたはその誘導体である。特に好ましい実施形態では、レオロジー改質剤は、PEG-4000である。
【0034】
本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、約5~50%(重量比)の濃度におけるレオロジー改質剤を含み得る。より好ましくは、錠剤は、約20~50%(重量比)の濃度におけるレオロジー改質剤を含み得る。さらに好ましい実施形態では、錠剤は、約30%~40%(重量比)の濃度におけるレオロジー改質剤を含み得る。他の好ましい実施形態では、錠剤は、約20%、25%、30%、35%、40%、または45%(重量比)の濃度におけるレオロジー改質剤を含み得る。
【0035】
代替実施形態では、レオロジー改質剤は、グリセリン、グリセロールエステル、またはそれらの誘導体である。グリセロールエステルは、例えば、オレイン酸グリセリルまたはステアリン酸グリセリルであり得る。グリセロールエステルは、アニオン性乳化剤としても挙動し得ることを理解されたい。
【0036】
特に好ましい実施形態では、本発明の錠剤は、約30%~45%(重量比)の濃度におけるポリエチレングリコールを含む。
【0037】
本発明の他の好ましい実施形態では、錠剤は、約30%、35%、40%、または45%(重量比)の濃度におけるPEG-4000を含む。
【0038】
特に好ましい実施形態では、本発明の錠剤は、約10%~20%、15%~25%、5%~15%、20%~40%、または35%~45%(重量比)の濃度におけるグリセロールエステルを含む。
【0039】
本発明の他の好ましい実施形態では、錠剤は、約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、または45%(重量比)の濃度におけるグリセロールエステルまたはその誘導体を含む。
【0040】
特に好ましい実施形態では、本発明の錠剤は、約10%~20%、15%~25%、5%~15%、20%~40%、または35%~45%(重量比)の濃度におけるステアリン酸グリセリルまたはその誘導体を含む。
【0041】
特に好ましい実施形態では、本発明の錠剤は、約10%~20%、15%~25%、5%~15%、20%~40%、または35%~45%(重量比)の濃度におけるオレイン酸グリセリルまたはその誘導体を含む。
【0042】
本発明の錠剤中で使用される乳化剤は、通常混合しないであろう物質の混合物(エマルション)を生産するために好適な任意の化合物または組成物であり得る。一般に、乳化剤は、好水性の親水性頭部と、好油性の疎水性尾部とを含む。乳化剤は、水中油型または油中水型乳化剤であり得る。
【0043】
本発明の実施形態では、乳化剤は、イオン性(カチオン性もしくはアニオン性)乳化剤、双性イオン性乳化剤、または非イオン性乳化剤であり得る。
【0044】
本発明の錠剤中で使用するために好適なカチオン性乳化剤の非限定的例は、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ステアラルコニウム、および塩化セトリモニウム等の第4級アンモニウム化合物を含む。
【0045】
カチオン性乳化剤は、いくつかの微生物の細胞膜を破壊するカチオン性界面活性剤の公知の能力に照らして、抗菌剤としての役割も果たし得ることを理解されたい。
【0046】
本発明の錠剤中で使用するために好適なアニオン性乳化剤の非限定的例は、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、ラウリル硫酸アンモニウム(ALS)、またはそれらのエトキシル化コンパニオン、ラウレス硫酸ナトリウム(SLES)、ドキュセートナトリウム、タウレート、イセチオン酸塩、オレフィンスルホン酸塩、およびスルホコハク酸塩を含む。
【0047】
本発明の錠剤中で使用するために好適な双性イオン性乳化剤の非限定的例は、ラウリミノジプロピオン酸ナトリウムおよびラウロアンホ二酢酸二ナトリウムを含む。
【0048】
本発明の錠剤中で使用するために好適な非イオン性乳化剤の非限定的例は、Tween(ポリソルベート)等のソルビタンエステルおよびソルビタンエステルのポリオキシエチレン誘導体、セチルアルコール、セテアリルアルコール、ラウリアルコール、オレイルアルコール、ステアリルアルコール等の長鎖(脂肪)アルコール、セテアレス、セテス、オレス、ステアレス、およびラウレス等の脂肪アルコールのポリオキシエチレンエーテル、脂肪アルコールエトキシレート、脂肪アルコールアルコキシレート、ならびにノニフェニルエトキシレートを含む。
【0049】
錠剤は、セテアリルアルコール、セテアレス、Tween乳化剤、アルコールアルコキシレート、アルコールエトキシレート、およびノニフェニルエトキシレートからなる群から選択される非イオン性乳化剤である1つ以上の乳化剤を含み得る。
【0050】
本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、セテアリルアルコールと、セテアレス-20とを含むEmulagade(登録商標) 1000NI(BASF)として公知の非イオン性乳化剤を含む。
【0051】
本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、TERIC BL8(登録商標)(Huntsman)として公知のアルコールアルコキシレートを含む。
【0052】
本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、TERIC 16A30(登録商標)(Huntsman)として公知のアルコールエトキシレートを含む。
【0053】
本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、TERIC N9(登録商標)またはTERIC N5(登録商標)(Huntsman)として公知のノニフェニルエトキシレートを含む。
【0054】
本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、非イオン性乳化剤であるTween-80を含む。
【0055】
本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、カチオン性乳化剤である塩化セトリモニウムを含む。
【0056】
本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、2つ以上の異なる乳化剤を含み得る。2つ以上の異なる乳化剤は、異なる非イオン性乳化剤、または異なるアニオン性乳化剤、または異なるカチオン性乳化剤、または異なる双性イオン性乳化剤、もしくは非イオン性、アニオン性、カチオン性、および/または双性イオン性乳化剤の組み合わせであり得る。
【0057】
本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、2つの異なるタイプの乳化剤を含む。本発明のより好ましい実施形態では、2つのタイプの乳化剤は、非イオン性乳化剤およびカチオン性乳化剤である。
【0058】
本発明の特に好ましい実施形態では、錠剤は、少なくとも1つのカチオン性乳化剤と、少なくとも2つの異なる非イオン性乳化剤とを含む。本発明のさらに好ましい実施形態では、錠剤は、1つのカチオン性乳化剤と、少なくとも3つの異なる非イオン性乳化剤とを含む。錠剤は、少なくとも4つの異なる非イオン性乳化剤を含み得る。
【0059】
好ましい実施形態では、錠剤は、セテアリルアルコール、セテアレス、Tween乳化剤、ノニフェニルエトキシレート、アルコールアルコキシレート、アルコールエトキシレート、および第4級アンモニウム化合物から成る群から選択される少なくとも3つの乳化剤を含む。
【0060】
好ましい実施形態では、錠剤は、セテアリルアルコール、セテアレス、Tween乳化剤、ノニフェニルエトキシレート、アルコールエトキシレート、アルコールアルコキシレート、および第4級アンモニウム化合物から成る群から選択される少なくとも4つの乳化剤を含む。
【0061】
好ましい実施形態では、錠剤は、セテアリルアルコール、セテアレス-20、Tween-80、TERIC(登録商標) N5、TERIC(登録商標) N9、TERIC(登録商標) BL8、TERIC(登録商標) 16A30、および塩化セトリモニウムから成る群から選択される少なくとも3つの乳化剤を含む。
【0062】
本発明の実施形態では、錠剤中の乳化剤の全濃度は、約10%~40%または10%~20%(重量比)である。
【0063】
好ましい実施形態では、錠剤は、約1%~10%(重量比)の濃度におけるEmulagade(登録商標) 1000NIを含む。本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、約1%~5%(重量比)の濃度におけるEmulagade(登録商標) 1000NIを含み得る。
【0064】
本発明の実施形態では、錠剤中のカチオン性乳化剤の全濃度は、約1%~10%(重量比)である。好ましい実施形態では、錠剤中のカチオン性乳化剤の全濃度は、約4%~6%、5%~7%、6%~8%、または7%~8%(重量比)である。
【0065】
好ましい実施形態では、錠剤中のカチオン性乳化剤は、塩化セトリモニウムであり、約4%~5%、5%~6%、6%~7%、または7%~8%(重量比)の濃度において存在する。
【0066】
本発明の実施形態では、錠剤中の非イオン性乳化剤の全濃度は、約5%~30%(重量比)である。好ましい実施形態では、錠剤中の非イオン性乳化剤の全濃度は、約10%~20%または10%~15%(重量比)である。
【0067】
好ましい実施形態では、錠剤は、約1%~5%(重量比)の濃度におけるセテアリルアルコールを含む。本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、約1%~3%(重量比)の濃度におけるセテアリルアルコールを含み得る。
【0068】
好ましい実施形態では、錠剤は、約1%~5%(重量比)の濃度におけるセテアレスを含む。本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、約1%~3%(重量比)の濃度におけるセテアレスを含み得る。
【0069】
好ましい実施形態では、錠剤は、約1%~10%(重量比)の濃度におけるTween乳化剤を含む。本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、約4%~7%(重量比)の濃度におけるTween乳化剤を含み得る。
【0070】
好ましい実施形態では、錠剤は、約1%~10%(重量比)の濃度におけるアルコールアルコキシレートを含む。本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、約4%~7%(重量比)の濃度におけるアルコールアルコキシレートを含み得る。
【0071】
好ましい実施形態では、錠剤は、約1%~15%(重量比)の濃度におけるアルコールエトキシレートを含む。本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、約5%~10%、4%~8%、または5%~7%(重量比)の濃度におけるアルコールエトキシレートを含み得る。
【0072】
好ましい実施形態では、錠剤は、約0.2%~10%(重量比)の濃度におけるノニフェニルエトキシレートを含む。本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、約0.5%~3%、3%~7%(重量比)の濃度におけるノニフェニルエトキシレートを含む。
【0073】
本発明の非常に好ましい実施形態では、錠剤は、約2%~4%(重量比)の濃度におけるEmulagade(登録商標) 1000NI、約4%~6%(重量比)の濃度における塩化セトリモニウム、約4%~6%(重量比)の濃度におけるTween-80、約3%~6%(重量比)の濃度におけるTERIC(登録商標) N5、約0.5%~2%(重量比)の濃度におけるTERIC(登録商標) N9、および約4%~6%(重量比)の濃度におけるTERIC(登録商標) BL8から成る群から選択される少なくとも3つの乳化剤を含み得る。
【0074】
本発明の非常に好ましい実施形態では、錠剤は、約3%~5%(重量比)の濃度におけるEmulagade(登録商標) 1000NI、約6%~8%(重量比)の濃度における塩化セトリモニウム、約0.5%~2%(重量比)の濃度におけるTERIC(登録商標) N9、および約4%~6%(重量比)の濃度におけるTERIC(登録商標) 16A30(登録商標)から成る群から選択される少なくとも3つの乳化剤を含み得る。
【0075】
本発明の錠剤中で使用される増粘剤は、それが固体錠剤に形成され得るように混合物を十分に固化させるために好適な任意の化合物または組成物であり得る。増粘剤は、非水相濃厚剤であり得、炭水化物が豊富、ミネラルが豊富、または脂質が豊富な作用物質であり得る。
【0076】
ミネラルが豊富な増粘剤は、無機および/または親水性粘土もしくはシリカから選択される群から選択され得る。非限定的例は、ベントナイト粘土、アタパルジャイト粘土、有機粘土、およびヘクトライト粘土を含む。
【0077】
増粘剤は、セルロース、キサンタン、またはゼラチン等の炭水化物が豊富な作用物質であり得る。本発明の実施形態では、増粘剤は、葛粉である。
【0078】
より好ましくは、増粘剤は、脂質が豊富な作用物質である。脂質が豊富な増粘剤の非限定的例は、蜜蝋ならびにカーボワックスおよび/またはPEG-40としても公知である水添ヒマシ油を含む。
【0079】
水溶性ワックスである水添ヒマシ油は、水中に迅速に溶解するが、錠剤の固体結合を可能にすることを理解されたい。
【0080】
本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、約1%~15%(重量比)の濃度における増粘剤を含み得る。より好ましくは、錠剤は、約5%~15%、1%~1%、1%~5%、または1%~3%(重量比)の濃度における水添ヒマシ油を含む。
【0081】
本発明の錠剤中の油は、毛髪との使用のために好適な任意の油であり得、任意の数の異なる油の任意の混合物であり得る。好ましい実施形態では、錠剤は、少なくとも2%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも30%(重量比)の油を含み得る。
【0082】
本発明の錠剤中の油は、任意の油産生植物に由来する任意の油であり得、任意の数の異なる植物油の任意の混合物であり得る。好ましい実施形態では、錠剤は、少なくとも2%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも30%(重量比)の植物油を含み得る。
【0083】
好ましい実施形態では、錠剤は、約15%~20%、15%~25%、20%~25%、または25%~25%(重量比)の植物油を含み得る。
【0084】
使用される植物油は、天然保湿性質を有する油であり得る。本発明の好ましい実施形態では、全植物油は、ココナッツ油、シア油/バター、オリーブ油、アーモンド油、ペパーミント油、杏仁油、トゥルシ油、レモングラス油、ラベンダー油、ヒマワリ種子油、麦芽油、アルガン油、ツバキ油、ヒマシ油、マカダミア油、メドウフォーム種子油、麻実油、ホホバ油、ブドウ種子油、マルラ油、米糠油、アボカド油、ラズベリー種子油、柑橘油、およびニンジン種子油から成る群から選択される少なくとも1つの他の植物油を含む。
【0085】
本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、ココナッツ油を含む。本発明の特に好ましい実施形態では、錠剤は、最大20%(重量比)のココナッツ油を含み得る。好ましい実施形態では、錠剤は、少なくとも2%、少なくとも5%、少なくとも7%、または少なくとも10%(重量比)のココナッツ油を含み得る。他の好ましい実施形態では、錠剤は、約1%~5%または3%~5%(重量比)のココナッツ油を含み得る。
【0086】
本発明の好ましい実施形態では、ココナッツ油に加えて、全植物油は、マカダミア油、シア油/バター、オリーブ油、ペパーミント油、麦芽油、マルラ油、アルガン油、ツバキ油、ヒマシ油、ホホバ油、ラズベリー種子油、およびニンジン種子油から成る群から選択される少なくとも1つの油を含む。
【0087】
本発明の好ましい実施形態では、本発明は、約10%~40%(重量比)の濃度における1つ以上の乳化剤と、約1%~15%(重量比)の濃度における脂質が豊富な増粘剤と、約15%~25%(重量比)の濃度における1つ以上の植物油と、約30%~45%(重量比)の濃度における水溶性有機レオロジー改質剤とを含む毛髪トリートメントを含み得る美容目的のために使用される水崩壊性錠剤である。
【0088】
本発明の好ましい実施形態では、本発明は、約10%~20%(重量比)の濃度における1つ以上のカチオン性および/または非イオン性乳化剤と、約1%~5%(重量比)の濃度における脂質が豊富な増粘剤と、約15%~25%(重量比)の濃度における1つ以上の植物油と、約40%~45%(重量比)の濃度における水溶性有機レオロジー改質剤とを含む毛髪トリートメントのために使用される水崩壊性錠剤である。
【0089】
本発明の好ましい実施形態では、本発明は、約10%~20%(重量比)の濃度における1つ以上のカチオン性および/または非イオン性乳化剤と、約1%~5%(重量比)の濃度における水添ヒマシ油と、約15%~25%(重量比)の濃度における1つ以上の植物油と、約20%~45%(重量比)の濃度におけるグリセロールエステルとを含む、毛髪トリートメントのために使用される水崩壊性錠剤である。
【0090】
本発明の錠剤が、保存剤、防腐剤、軟化剤、タンパク質抽出物、紫外線照射(UVR)フィルタリング剤、芳香剤、活性剤、賦形剤、希釈剤、および着色剤も含み得ることが当業者によって理解されるであろう。
【0091】
本発明の錠剤中で使用される軟化剤は、毛幹からの水の蒸発の防止を補助し得る、毛幹上の少なくとも部分的に防水性の層を形成することを補助し得る任意の化合物または組成物であり得る。軟化剤は、脂質系またはシリコーン系軟化剤であり得る。
【0092】
本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、約5%~20%(重量比)の濃度における軟化剤を含み得る。より好ましくは、錠剤は、約5%~15%(重量比)の濃度における軟化剤を含み得る。他の好ましい実施形態では、錠剤は、約6%~12%または5%~10%(重量比)の濃度における軟化剤を含み得る。
【0093】
本発明の非常に好ましい実施形態では、錠剤は、約5%~15%、5%~1%、または7%~10%(重量比)の濃度におけるセチオール-C5を含む。
【0094】
本発明の錠剤中で使用されるタンパク質抽出物は、毛髪上で使用するために好適であり、毛幹の強化することを補助し得るタンパク質、ペプチド、および/またはアミノ酸を含む任意の抽出物であり得る。
【0095】
タンパク質抽出物は、限定ではないが、加水分解シルク、ケラチン、コムギタンパク質、コラーゲン、およびダイズタンパク質を含む任意の加水分解タンパク質抽出物、シルク系タンパク質抽出物、植物系タンパク質抽出物であり得る。
【0096】
本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、約0.5~5%(重量比)の濃度におけるタンパク質抽出物を含み得る。
【0097】
本発明の非常に好ましい実施形態では、錠剤は、約0.5%~3%(重量比)の濃度における加水分解ダイズタンパク質を含む。
【0098】
本発明の非常に好ましい実施形態では、錠剤は、約0.5%~3%(重量比)の濃度における加水分解ケラチンを含む。
【0099】
本発明の錠剤中で使用される保存剤は、微生物成長および錠剤の劣化の防止を補助する任意の物質であり得る。
【0100】
保存剤は、抗菌剤または抗酸化剤であり得る。本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、0.5%~5%(重量比)の濃度における保存剤を含み得る。より好ましくは、錠剤は、1%~3%(重量比)の濃度における保存剤を含み得る。
【0101】
本発明の非常に好ましい実施形態では、錠剤は、0.5%~3%(重量比)の濃度におけるフェノキシエタノールおよび/または安息香酸ナトリウムを含む。
【0102】
本発明の錠剤中で使用されるUVRフィルタリング剤は、UVRを吸収、遮断、または反射する能力を有する任意の化合物であり得、UVRは、約280nm~約400nmの範囲内の波長において起こる。この波長範囲は、UVAおよびUVBの両方の波長範囲を包含することが当業者によって理解されるであろう。
【0103】
UVRフィルタリング剤は、主として、UVAまたはUVBを吸収、遮断、もしくは反射し得るか、または、それは、UVAおよびUVBの両方の範囲内に該当する波長において発生するUVRを吸収、遮断、もしくは反射する広域スペクトルUVRフィルタリング剤であり得る。
【0104】
UVRフィルタリング剤は、化学的日焼け防止剤または物理的日焼け防止剤であり得る。錠剤中で使用されるUVRフィルタリング剤または複数のUVRフィルタリング剤の選定は、安全性および規制上の考慮事項、作用物質が液体であるか、または固体であるか、および水溶性美容錠剤を形成するために他の成分と組み合わせられるUVRフィルタリング剤の能力等の因子によって影響を受けるであろう。
【0105】
好ましい実施形態では、UVRフィルタリング剤は、(オーストラリア承認学名(AAN)を使用する)ベモトリジノール(ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェノールトリアジン、ベモトリジノラム、エスカロールS、チノソーブS、10%)、ベンジリデンカンファースルホン酸(アルファ-(2-オキソボーン-3-イリデン)トルエン-4-スルホン酸、メロキシルSL、6%)、ブチルメトキシジベンゾイルメタン(BMDM、4-tert-ブチル-4’-メトキシジベンゾイルメタン、1-(4tertブチルフェニル)-3(4-メトキシフェニル)-プロパン-1,3-ジオン、アボベンゾン、5%)、カンファーベンザルコニウムメトサルフェート(N,N,N-トリメチル-4-(オキソボーン-3-イリデンメチル)アニリニウムメチルサルフェート、メロキシルSO、6%)、シノキセート(2-エトキシエチルパラ-メトキシケイ皮酸、6%)、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート(安息香酸、2-[4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]-ヘキシルエステル、ウビヌルA Plus、10%)、ジオキシベンゾン(ベンゾフェノン8、3%)、フェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム(1H-ベンゾイミダゾール-4,6-ジスルホン酸、2,2’-(1,4-フェニレン)ビス-,二ナトリウム塩、ビスイミダジレート、ネオヘリオパンAP、10%)、ドロメトリゾールトリシロキサン(2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-メチル-6[2-メチル-3-[1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]-ジシロキサニル]-プロピルフェノール、シラトリゾール、メキソリルXL、15%)、エカムスル(テレフタリリデンジカンファースルホン酸、メキソリルSX、10%)、ホモサラート(ホモメンチルサリチレート、3,3,5-トリメチルシクロヘキシル2-ヒドロキシベンゾエート、15%)、メトキシケイ皮酸イソアミル(イソアミルp-メトキシケイ皮酸、イソアミル-4-メトキシケイ皮酸、イソペンテニル-4-メトキシケイ皮酸、アミロキサート、10%)、4-メチルベンジリデンカンファー(3-(4-メチルベンジリデン)-dl-カンファー、エンザカメン、4%)、アントラニル酸メンチル(メンチル2-アミノ安息香酸、5-メチル-2-(1-メチルエチル)シクロヘキサノール-2-アミノ安息香酸、メラジメート、5%)、メチレンビス-ベンゾ-トリアゾリル-テトラメチル-ブチルフェノール(2,2’-メチレン-ビス-6-(2H-ベンゾトリアゾール-2イル)-4-(テトラメチル-ブチル)-1,1,3,3-フェノール、ビソクトリゾール、チノソーブM、10%)、オクトクリレン(オクトクリレン、2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリル酸、2-エチルヘキシルエステル、2-エチルヘキシル-2-シアノ-3,3ジフェニルアクリレート、ウビヌルN、10%)、メトキシケイ皮酸オクチル(メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、オクチノキサート、ウビヌルMC、10%)、サリチル酸オクチル(サリチル酸エチルヘキシル、2-サリチル酸エチルヘキシル、オクチサレート、5%)、オクチルトリアゾン(エチルヘキシルトリアゾン、2,4,6-トリアナリノ-(p-カルボ-2’-エチルヘキシル-1’オキシ)-1,3,5-トリアジン、ウビヌルT、5%)、パディメートO(エチルヘキシルジメチルPABA、2-エチルヘキシル4-ジメチルアミノベンゾエート、オクチルジメチルPABA、8%)、PEG-25 PABA(エトキシル化エチル4-アミノ安息香酸、PEG25 PABA、ウビヌルP、10%)、フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸(-フェニルベンゾイミダゾール-5-スルホン酸、2-フェニル-5-スルホベンゾイミダゾール、エンスリゾール、4%)、ポリシリコーン-15(ジメチコジエチルベンザルマロネート、ジエチルベンジリデンマロネートジメチコン、ジエチルマロニルベンジリデンオキシプロペンジメチコン、パルソールSLX、10%)、スリソベンゾン(ベンゾフェノン4、5-ベンゾイル-4-ヒドロキシ-2-メトキシベンゼンスルホン酸、ウビヌルMS、10%)、スリソベンゾンナトリウム(ベンゾフェノン5、5-ベンゾイル-4-ヒドロキシ-2-メトキシベンゼンスルホン酸、ナトリウム塩、10%)、二酸化チタン(E171、25%)、サリチル酸トリエタノールアミン(TEA-サリチル酸、サリチル酸トロラミン、12%)、酸化亜鉛(白色色素4、限界なし)(括弧は、同義語、略語、商標、およびオーストラリアで許容される最大濃度を含んでいる)から成る群から選択される商業的に入手可能なUVRフィルタリング剤であり得る。
【0106】
前述のリストは、オーストラリアにおいて使用が承認されたUVRフィルタリング剤をまとめたものであり、このリストは、新しい化合物が含まれ得る一方、いくつかの化合物を除外するために経時的に変化し得る。リストに追加される任意の化合物も、本発明において使用するために好適なUVRフィルタリング剤であろうことを理解されたい。
【0107】
好ましい実施形態では、UVRフィルタリング剤は、メトキシケイ皮酸エチルヘキシルである。
【0108】
本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、10%未満(重量比)の濃度における1つ以上のUVRフィルタリング剤を含み得る。より好ましくは、錠剤は、5%未満(重量比)の濃度における1つ以上のUVRフィルタリング剤を含み得る。他の好ましい実施形態では、錠剤は、3%未満(重量比)または約0.5~2%(重量比)の濃度における1つ以上のUVRフィルタリング剤を含み得る。
【0109】
本発明の種々の実施形態では、錠剤は、例えば、強化トリートメント、カラーケアトリートメント、または水和トリートメント等の特定のトリートメントを毛髪に提供するために調合される。異なるトリートメントを毛髪に提供するために、各錠剤の具体的調合は、修正され得ることを理解されたい。
【0110】
故に、本発明の特に好ましい実施形態では、乳化剤と、増粘剤と、油と、レオロジー改質剤とを含む毛幹を強化するための水崩壊性強化トリートメント錠剤が、提供され、油は、タンパク質が豊富な油である。
【0111】
好ましい実施形態では、強化トリートメント錠剤は、タンパク質抽出物をさらに含む。
【0112】
さらに好ましい実施形態では、タンパク質が豊富な油は、アルガン油、マルラ油、またはツバキ油である。
【0113】
本発明の好ましい実施形態では、強化トリートメント錠剤は、非イオン性乳化剤と、カチオン性乳化剤と、水溶性有機ポリマーレオロジー改質剤と、脂質が豊富な増粘剤と、タンパク質抽出物と、タンパク質が豊富な油と、少なくとも1つの他の植物油とを含む。
【0114】
本発明の好ましい実施形態では、強化トリートメント錠剤は、少なくとも3つの乳化剤の組み合わせを含む。より好ましい実施形態では、毛髪強化錠剤は、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも25%(重量比)の全濃度の乳化剤を含む。
【0115】
本発明の好ましい実施形態では、強化トリートメント錠剤は、約20%~25%(重量比)の濃度における乳化剤と、約25%~35%(重量比)の濃度における水溶性有機ポリマーレオロジー改質剤と、約4%~7%(重量比)の濃度における脂質が豊富な増粘剤と、約5%~15%(重量比)の濃度におけるアルガン油と、約10%~15%(重量比)の濃度における少なくとも1つの他の植物油とを含む。
【0116】
本発明の他の好ましい実施形態では、強化トリートメント錠剤は、約15%~20%(重量比)の濃度における乳化剤と、約40%~45%(重量比)の濃度における水溶性有機ポリマーレオロジー改質剤と、約1%~3%(重量比)の濃度における脂質が豊富な増粘剤と、約0.5%~2%(重量比)の濃度におけるタンパク質抽出物と、約1%~5%(重量比)の濃度におけるタンパク質が豊富な油と、約5%~15%(重量比)の濃度における少なくとも1つの他の植物油とを含む。
【0117】
本発明の他の好ましい実施形態では、強化トリートメント錠剤は、約15%~20%(重量比)の濃度における乳化剤と、約40%~45%(重量比)の濃度における水溶性有機ポリマーレオロジー改質剤と、約1%~3%(重量比)の濃度における脂質が豊富な増粘剤と、約0.5%~2%(重量比)の濃度におけるタンパク質抽出物と、約1%~5%(重量比)の濃度におけるタンパク質が豊富な油と、約5%~15%(重量比)の濃度における少なくとも1つの他の植物油と、約5%~10%(重量比)の濃度における軟化剤とを含む。
【0118】
本発明の好ましい実施形態では、強化トリートメント錠剤は、セテアリルアルコールと、セテアレスと、PEG-4000と、セチオール-C5と、ココナッツ油と、Tween-80と、シアバターと、アルガン油と、TERIC(登録商標) N9と、TERIC(登録商標) N5と、TERIC(登録商標) BL8と、オリーブ油と、塩化セトリモニウムと、水添ヒマシ油と、フェノキシエタノールとを含む。
【0119】
本発明のさらに好ましい実施形態では、強化トリートメント錠剤は、セテアリルアルコールと、セテアレスと、PEG-4000と、セチオール-C5と、ココナッツ油と、シアバターと、アルガン油と、マルラ油と、ツバキ油と、ダイズ抽出物と、TERIC(登録商標) N9と、TERIC(登録商標) 16A30と、オリーブ油と、塩化セトリモニウムと、水添ヒマシ油と、フェノキシエタノールとを含む。
【0120】
本発明の特に好ましい実施形態では、乳化剤と、増粘剤と、レオロジー改質剤と、UVRフィルタリング剤とを含むカラートリートメントされた毛髪の色を維持するための水崩壊性カラーケア錠剤が、提供される。
【0121】
さらに好ましい実施形態では、UVRフィルタリング剤は、メトキシケイ皮酸エチルヘキシルである。
【0122】
本発明の好ましい実施形態では、カラーケア錠剤は、非イオン性乳化剤と、カチオン性乳化剤と、水溶性有機ポリマーレオロジー改質剤と、脂質が豊富な増粘剤と、少なくとも1つの植物油と、UVRフィルタリング剤とを含む。
【0123】
本発明の好ましい実施形態では、カラーケア錠剤は、少なくとも3つの乳化剤の組み合わせを含む。より好ましい実施形態では、カラーケア錠剤は、少なくとも10%、少なくとも15%、または少なくとも20%(重量比)の全濃度の乳化剤を含む。
【0124】
本発明の好ましい実施形態では、カラーケア錠剤は、約15%~20%(重量比)の濃度における乳化剤と、約30%~40%(重量比)の濃度における水溶性有機ポリマーレオロジー改質剤と、約8%~13%(重量比)の濃度における脂質が豊富な増粘剤と、約2%~10%(重量比)の濃度におけるUVRフィルタリング剤と、約10%~20%(重量比)の濃度における植物油とを含む。
【0125】
本発明の他の好ましい実施形態では、カラーケア錠剤は、約15%~20%(重量比)の濃度における乳化剤と、約40%~45%(重量比)の濃度における水溶性有機ポリマーレオロジー改質剤と、約1%~3%(重量比)の濃度における脂質が豊富な増粘剤と、約0.5%~5%(重量比)の濃度におけるUVRフィルタリング剤と、約10%~20%(重量比)の濃度における植物油とを含む。
【0126】
本発明の他の好ましい実施形態では、カラーケア錠剤は、約15%~20%(重量比)の全濃度における1つ以上のカチオン性および/または非イオン性乳化剤と、約40%~45%(重量比)の濃度における水溶性有機レオロジー改質剤と、約1%~3%(重量比)の濃度における脂質が豊富な増粘剤と、約0.5%~5%(重量比)の濃度におけるUVRフィルタリング剤と、約10%~20%(重量比)の濃度における植物油と、約5%~10%(重量比)の濃度におけるセチオールC5とを含む。
【0127】
本発明の好ましい実施形態では、カラーケア錠剤は、セテアリルアルコールと、セテアレスと、PEG-4000と、セチオール-C5と、ココナッツ油と、マカダミア油と、ニンジン種子油と、シアバターと、麦芽油と、TERIC(登録商標) N9と、TERIC(登録商標) N5と、塩化セトリモニウムと、水添ヒマシ油と、フェノキシエタノールと、メトキシケイ皮酸エチルヘキシルとを含む。
【0128】
本発明の好ましい実施形態では、カラーケア錠剤は、セテアリルアルコールと、セテアレスと、PEG-4000と、セチオール-C5と、ココナッツ油と、アーモンド油と、ラズベリー種子油と、アルガン油と、マカダミア油と、ニンジン種子油と、シアバターと、麦芽油と、TERIC(登録商標) N9と、TERIC(登録商標) 16A30と、塩化セトリモニウムと、水添ヒマシ油と、フェノキシエタノールと、メトキシケイ皮酸エチルヘキシルとを含む
【0129】
本発明の特に好ましい実施形態では、乳化剤と、増粘剤と、レオロジー改質剤とを含む毛髪の水分レベルを維持するための水崩壊性水和錠剤が、提供される。
【0130】
本発明の好ましい実施形態では、水和錠剤は、非イオン性乳化剤と、カチオン性乳化剤と、水溶性有機ポリマーレオロジー改質剤と、脂質が豊富な増粘剤と、少なくとも1つの植物油とを含む。
【0131】
本発明の好ましい実施形態では、水和錠剤は、少なくとも3つの乳化剤の組み合わせを含む。より好ましい実施形態では、水和錠剤は、少なくとも10%または少なくとも15%(重量比)の全濃度の乳化剤を含む。
【0132】
本発明の好ましい実施形態では、水和錠剤は、約15%~20%(重量比)の濃度における乳化剤と、約35%~45%(重量比)の濃度における水溶性有機ポリマーレオロジー改質剤と、約10%~15%(重量比)の濃度における脂質が豊富な増粘剤と、約15%~25%(重量比)の濃度における植物油とを含む。
【0133】
本発明のさらに好ましい実施形態では、水和錠剤は、約15%~20%(重量比)の濃度における乳化剤と、約40%~45%(重量比)の濃度における水溶性有機ポリマーレオロジー改質剤と、約1%~3%(重量比)の濃度における脂質が豊富な増粘剤と、約10%~20%(重量比)の濃度における植物油とを含む。
【0134】
本発明のさらに好ましい実施形態では、水和錠剤は、約15%~20%(重量比)の全濃度における1つ以上のカチオン性および/または非イオン性乳化剤と、約40%~45%(重量比)の濃度における水溶性有機レオロジー改質剤と、約1%~3%(重量比)の濃度における水添ヒマシ油と、約10%~20%(重量比)の濃度における植物油と、約5%~10%(重量比)の濃度における軟化剤とを含む。
【0135】
本発明の好ましい実施形態では、水和錠剤は、セテアリルアルコールと、セテアレスと、PEG-4000と、セチオール-C5と、ココナッツ油と、マカダミア油と、ニンジン種子油と、シアバターと、オリーブ油と、TERIC(登録商標) N9と、TERIC(登録商標) N5と、塩化セトリモニウムと、水添ヒマシ油と、フェノキシエタノールとを含む。
【0136】
本発明の好ましい実施形態では、水和錠剤は、セテアリルアルコールと、セテアレスと、PEG-4000と、セチオール-C5と、ココナッツ油と、マカダミア油と、ニンジン種子油と、シアバターと、オリーブ油と、アルガン油と、アーモンド油と、ヒマシ油と、ホホバ油と、TERIC(登録商標) N9と、TERIC(登録商標) 16A30と、塩化セトリモニウムと、水添ヒマシ油と、フェノキシエタノールとを含む。
【0137】
本発明の第3の側面では、発泡剤と、非イオン性界面活性剤と、崩壊剤とを含む、毛髪を浄化するための水溶性クレンジング錠剤も、提供される。
【0138】
クレンジング錠剤は、好ましくは、水中で溶解する圧縮乾燥錠剤である。好ましくは、クレンジング錠剤は、トリートメント錠剤のうちの1つ以上のものを用いて毛髪をトリートメントすることに先立って使用するためのものである。
【0139】
本発明の実施形態では、クレンジング錠剤は、5%~30%(重量比)に及ぶパーセンテージにおけるリン酸塩、クエン酸塩、カルシウム塩、炭酸塩、およびケイ酸塩等の緩衝塩の混合物も含む。
【0140】
本発明の実施形態では、クレンジング錠剤は、精油も含む。好ましくは、精油は、5%~30%、5%~10%、10%~30%、または10%~20%(重量比)に及ぶパーセンテージにおけるペパーミント油である。
【0141】
発泡剤は、石鹸泡を生成することが可能な任意の界面活性剤であり得る。好ましくは、発泡剤は、アニオン性界面活性剤である。
【0142】
本発明の実施形態では、クレンジング錠剤中のアニオン性界面活性剤は、ナトリウムC14-C16オレフィンスルホン酸塩、ラウレス硫酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、ラウレススルホコハク酸二ナトリウム、およびメチルココイルタウリン酸ナトリウムから成る群から選択される。
【0143】
発泡剤は、好ましくは、固体である。クレンジング錠剤の実施形態では、錠剤は、約10%~70%(重量比)の発泡剤を含む。好ましい実施形態では、錠剤は、約20%~30%、25%~50%、20%~40%、30%~50%、40%~60%、または50%~70%(重量比)の発泡剤を含む。
【0144】
好ましい実施形態では、アニオン性界面活性剤は、ココイルイセチオン酸ナトリウム、またはラウリルスルホ酢酸ナトリウム、または、ココイルイセチオン酸ナトリウムとラウリルスルホ酢酸ナトリウムとの組み合わせである。
【0145】
実施形態では、クレンジング錠剤は、約20%~30%、30%~40%、40%~50%、50%~60%、または60%~70%(重量比)のココイルイセチオン酸ナトリウム、またはラウリルスルホ酢酸ナトリウム、または、ココイルイセチオン酸ナトリウムとラウリルスルホ酢酸ナトリウムとの組み合わせを含む。
【0146】
好ましくは、クレンジング錠剤は、約20%、30%、40%、50%、60%、または70%(重量比)のココイルイセチオン酸ナトリウム、またはラウリルスルホ酢酸ナトリウム、または、ココイルイセチオン酸ナトリウムとラウリルスルホ酢酸ナトリウムとの組み合わせを含む。
【0147】
崩壊剤は、水中での錠剤の崩壊を補助する任意の化合物であり得る。崩壊剤は、錠剤が分離し始めるように水にさらされると膨張することによって、水中での錠剤の崩壊を補助し、溶解を促進し得る。
【0148】
本発明の実施形態では、崩壊剤は、架橋ポリマーまたは改質デンプンもしくはセルロース製品である。
【0149】
好ましくは、崩壊剤は、架橋ポリマーである。本発明の好ましい実施形態では、架橋ポリマーは、ポリビニルピロリドンである。
【0150】
他の好ましい実施形態では、崩壊剤は、微結晶性セルロースである。
【0151】
クレンジング錠剤の実施形態では、錠剤は、0.1%~10%(重量比)の崩壊剤を含む。好ましい実施形態では、錠剤は、0.1%~5%(重量比)の崩壊剤を含む。好ましくは、クレンジング錠剤は、1%~5%(重量比)のポリビニルピロリドンを含む。他の好ましい実施形態では、クレンジング錠剤は、0.1%~3%の微結晶性セルロースを含む。
【0152】
非イオン性界面活性剤は、水と錠剤との間の表面張力を低下させることによって水中での錠剤の湿潤を補助する、任意の非荷電界面活性剤化合物であり得る。非イオン性界面活性剤は、錠剤の発泡性質にも寄与し得る。
【0153】
本発明の実施形態では、非イオン性界面活性剤は、アルコールポリエチレングリコールエーテルである。
【0154】
本発明の他の実施形態では、非イオン性界面活性剤は、サポニン群に属する両親媒性配糖体である。
【0155】
本発明の好ましい実施形態では、アルコールポリエチレングリコールエーテルは、アルキルポリエチレングリコールエーテルである。
【0156】
クレンジング錠剤の実施形態では、錠剤は、10%~40%(重量比)の非イオン性界面活性剤を含む。好ましい実施形態では、錠剤は、10%~20%、5%~15%、または20%~30%(重量比)の非イオン性界面活性剤を含む。
【0157】
好ましくは、クレンジング錠剤は、20%~30%(重量比)のアルキルポリエチレングリコールエーテルを含み得る。
【0158】
好ましくは、クレンジング錠剤は、10%~15%(重量比)または1つ以上のサポニンを含み得る。
【0159】
本発明の好ましい実施形態では、クレンジング錠剤は、アニオン性界面活性剤と、架橋ポリマーと、アルコールポリエチレングリコールとを含む。特に好ましい実施形態では、クレンジング錠剤は、20%~30%(重量比)のココイルイセチオン酸ナトリウムと、1%~5%(重量比)のポリビニルピロリドンと、20%~30%(重量比)のアルキルポリエチレングリコールエーテルと、緩衝塩とを含む。
【0160】
本発明の好ましい実施形態では、クレンジング錠剤は、アニオン性界面活性剤と、微結晶性セルロースと、1つ以上のサポニンとを含む。特に好ましい実施形態では、クレンジング錠剤は、50%~60%(重量比)のココイルイセチオン酸ナトリウムと、0.1%~3%(重量比)の微結晶性セルロースと、10%~20%(重量比)のサポニンと、緩衝塩とを含む。
【0161】
本発明の好ましい実施形態では、クレンジング錠剤は、アニオン性界面活性剤と、微結晶性セルロースと、サポニンとを含む。特に好ましい実施形態では、クレンジング錠剤は、50%~60%(重量比)のココイルイセチオン酸ナトリウムと、1%~10%(重量比)のラウリルスルホ酢酸ナトリウムと、0.1%~3%(重量比)の改質セルロース製品と、10%~15%(重量比)のサポニンと、緩衝塩とを含む。
【0162】
本発明のクレンジング錠剤は、保存剤、防腐剤、軟化剤、芳香剤、活性剤、賦形剤、希釈剤、および着色剤も含み得ることが当業者によって理解されるであろう。
【0163】
本発明の錠剤は、本発明のシャワーヘッド装置内での使用のために好適な任意の形状またはサイズにおいて製造され得る。好ましくは、錠剤は、約3~7グラムである。より好ましくは、錠剤は、約5グラムである。
【0164】
本発明の第4の側面では、非イオン性乳化剤と、カチオン性乳化剤と、カチオン性シリコーンエマルションとを含む、本発明の錠剤のうちの1つ以上のものを用いて毛髪を浄化および/またはトリートメントした後に使用するためのトリートメントスプレーも、提供される。
【0165】
本発明の実施形態では、トリートメントスプレーは、保存剤をさらに含む。保存剤は、前述で説明されるような任意の保存剤であり得る。好ましくは、保存剤は、フェノキシエタノールである。
【0166】
本発明の実施形態では、トリートメントスプレーは、0.1%~5%(重量比)の保存剤を含む。好ましくは、トリートメントスプレーは、0.1%~0.5%(重量比)のフェノキシエタノールを含む。
【0167】
非イオン性乳化剤は、前述で説明されるような任意の非イオン性乳化剤であり得る。好ましくは、非イオン性乳化剤は、Tween乳化剤である。
【0168】
本発明の好ましい実施形態では、トリートメントスプレーは、非イオン性乳化剤であるTween-20を含む。
【0169】
本発明の実施形態では、トリートメントスプレー中の非イオン性乳化剤の濃度は、約0.1%~10%(重量比)である。好ましい実施形態では、トリートメントスプレー中の非イオン性乳化剤の濃度は、約0.5%~5%(重量比)である。
【0170】
好ましい実施形態では、トリートメントスプレーは、約0.5%~5%(重量比)の濃度におけるTween乳化剤を含む。本発明の好ましい実施形態では、トリートメントスプレーは、約1%~3%(重量比)の濃度におけるTween-20を含む。
【0171】
カチオン性乳化剤は、前述で定義されるような任意のカチオン性乳化剤であり得る。本発明の実施形態では、カチオン性乳化剤は、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ステアラルコニウム、および塩化セトリモニウムから成る群から選択される第4級アミン乳化剤である。
【0172】
本発明の好ましい実施形態では、トリートメントスプレーは、塩化セトリモニウムを含む。
【0173】
本発明の実施形態では、トリートメントスプレー中のカチオン性乳化剤の濃度は、約5%~20%(重量比)である。好ましい実施形態では、トリートメントスプレー中のカチオン性乳化剤の濃度は、約10%~15%(重量比)である。
【0174】
好ましい実施形態では、トリートメントスプレー中のカチオン性乳化剤は、塩化セトリモニウムであり、約10%~15%(重量比)の濃度において存在する。
【0175】
カチオン性シリコーンエマルションは、シリコーンと、カチオン性アミン乳化剤と、レオロジー改質剤とを含む、任意の安定化された正荷電エマルションであり得る。正荷電エマルションは、負荷電毛髪に対して親和性を有するであろうことを理解されたい。
【0176】
好ましい実施形態では、トリートメントスプレーは、約5%~15%(重量比)のカチオン性シリコーンエマルションを含む。
【0177】
シリコーンは、アミン官能化シリコーンポリマーであり、アミノプロピルジメチコン、アモジメチコン、ビスアミノプロピルジメチコン、ジメチコン、およびトリメチルシリルアモジメチコンから成る群から選択される任意のポリマーであり得る。好ましくは、カチオン性シリコーンエマルション中のアミン官能化シリコーンポリマーは、アモジメチコンである。
【0178】
本発明の好ましい実施形態では、カチオン性シリコーンエマルションは、約5%~50%(重量比)の濃度におけるアミン官能化シリコーンポリマーを含み得る。より好ましくは、カチオン性シリコーンエマルションは、約20%~50%(重量比)の濃度におけるアミン官能化シリコーンポリマーを含む。さらに好ましい実施形態では、カチオン性シリコーンエマルションは、約30%~40%(重量比)の濃度におけるアミン官能化シリコーンポリマーを含む。
【0179】
特に好ましい実施形態では、カチオン性シリコーンエマルションは、約30%~40%(重量比)の濃度におけるアモジメチコンを含む。
【0180】
本発明の他の好ましい実施形態では、カチオン性シリコーンエマルションは、約30%、35%、または40%(重量比)の濃度におけるアモジメチコンを含む。
【0181】
レオロジー改質剤は、前述で定義されるような任意のレオロジー改質剤であり得、レオロジー改質剤は、カチオン性シリコーンエマルションを安定化させることに役立つことを理解されたい。好ましくは、レオロジー改質剤は、例えば、ポリエチレングリコールのトリデシルエーテル等のポリエチレングリコールのエーテルである。
【0182】
カチオン性アミン乳化剤は、前述で定義されるような任意のカチオン性アミン乳化剤であり得る。好ましくは、カチオン性アミン乳化剤は、塩化セトリモニウムである。
【0183】
本発明の好ましい実施形態では、トリートメントスプレーは、Tween乳化剤と、第4級アミン乳化剤と、カチオン性シリコーンエマルションとを含む。特に好ましい実施形態では、トリートメントスプレーは、1%~3%(重量比)のTween-20と、10%~15%(重量比)のカチオン性シリコーンエマルションと、10%~15%(重量比)の塩化セトリモニウムと、保存剤とを含む。
【0184】
本発明の第5の側面では、アニオン性乳化剤と、カチオン性乳化剤と、増粘剤と、植物油とを含む、本発明の錠剤のうちの1つ以上のものを用いて毛髪を浄化および/またはトリートメントした後に使用するためのクリームスプレーも、提供される。
【0185】
カチオン性乳化剤は、前述で定義されるような任意のカチオン性乳化剤であり得る。好ましくは、カチオン性乳化剤は、塩化セトリモニウムである。
【0186】
本発明の実施形態では、クリームスプレー中のカチオン性乳化剤の全濃度は、約1%~10%(重量比)である。好ましい実施形態では、クリームスプレー中のカチオン性乳化剤の全濃度は、約1%~7%、2%~6%、3%~5%、または約4%(重量比)である。
【0187】
好ましい実施形態では、錠剤中のカチオン性乳化剤は、塩化セトリモニウムであり、約1%~2%、2%~3%、3%~5%、4%~6%、または8%~10%(重量比)の濃度において存在する。
【0188】
アニオン性乳化剤は、前述で定義されるような任意のアニオン性乳化剤であり得る。好ましくは、アニオン性乳化剤は、例えば、グリセリルステアレートクエン酸等のグリセロールエステルまたはその誘導体である。他の実施形態では、アニオン性乳化剤は、ココイルイセチオン酸ナトリウムである。さらなる実施形態では、アニオン性乳化剤は、グリセロールエステルまたはその誘導体およびココイルイセチオン酸ナトリウムの組み合わせである。
【0189】
特に好ましい実施形態では、本発明のクリームスプレーは、約1%~10%、5%~20%、1%~5%、3%~8%、または8%~10%(重量比)の濃度におけるグリセロールエステルおよび/または塩化セトリモニウムを含む。
【0190】
特に好ましい実施形態では、本発明のクリームスプレーは、約3%、4%、5%、6%、7%、または10%(重量比)の濃度におけるステアリン酸グリセリルまたはその誘導体を含む。
【0191】
特に好ましい実施形態では、本発明のクリームスプレーは、約1%、2%、2%、4%、5%、6%、7%、8%、または9%、もしくは10%(重量比)の濃度における塩化セトリモニウムを含む。
【0192】
増粘剤は、前述で定義されるような任意の増粘剤であり得る。好ましくは、増粘剤は、例えば、水添ヒマシ油等の脂質が豊富な作用物質である。
【0193】
本発明の好ましい実施形態では、錠剤は、約0.5%~15%(重量比)の濃度における増粘剤を含み得る。より好ましくは、錠剤は、約5~15%、1%~1%、1%~5%、または2%~4%(重量比)の濃度における水添ヒマシ油を含む。
【0194】
植物油は、前述で定義されるような任意の植物油であり得る。本発明の好ましい実施形態では、植物油は、マカダミア油、オリーブ油、ホホバ油、ラズベリー種子油、およびアーモンド油から成る群から選択される少なくとも1つの油を含む。
【0195】
好ましい実施形態では、クリームスプレーは、少なくとも2%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも30%(重量比)の植物油を含み得る。
【0196】
他の好ましい実施形態では、クリームスプレーは、約5%~20%または5%~15%(重量比)の植物油を含み得る。
【0197】
実施形態では、クリームスプレーは、軟化剤をさらに含む。軟化剤は、前述で定義されるような任意の軟化剤であり得る。好ましくは、軟化剤は、セチオールC5である。本発明の好ましい実施形態では、クリームスプレーは、約5%~20%(重量比)の濃度における軟化剤を含み得る。より好ましくは、クリームスプレーは、約5%~15%(重量比)の濃度における軟化剤を含み得る。他の好ましい実施形態では、クリームスプレーは、約6%~12%(重量比)の濃度における軟化剤を含み得る。本発明のさらに好ましい実施形態では、クリームスプレーは、約5%~15%、5%~10%、または10%~12%(重量比)の濃度におけるセチオール-C5を含む。
【0198】
本発明の好ましい実施形態では、クリームスプレーは、1%~5%(重量比)の塩化セトリモニウムと、1%~5%(重量比)のグリセリルステアレートクエン酸と、1%~3%(重量比)のココイルイセチオン酸ナトリウムと、1%~5%の水添ヒマシ油と、5%~10%の植物油とを含む。
【0199】
本発明の好ましい実施形態では、クリームスプレーは、1%~10%(重量比)のカチオン性乳化剤と、1%~5%(重量比)のグリセリルステアレートクエン酸と、1%~5%(重量比)のアニオン性乳化剤と、1%~10%のレオロジー改質剤と、5%~10%の植物油と、5%~10%(重量比)の軟化剤とを含む。
【0200】
本発明の第6の側面では、シリコーンまたはその誘導体と、UVRフィルタリング剤と、植物油とを含む、本発明の錠剤のうちの1つ以上のものを用いて毛髪を浄化および/またはトリートメントした後に使用するための仕上げスプレーも、提供される。
【0201】
シリコーンは、毛髪トリートメントのために好適な任意のシリコーン製品またはその誘導体であり得る。非限定的例では、シリコーンは、有機ケイ素化合物である。
【0202】
好ましい実施形態では、シリコーンまたはその誘導体は、非水溶性であるか、または少なくとも部分的に非水溶性である。非水溶性または部分的に非水溶性のシリコーンの非限定的例は、セテアリルメチコン、セチルジメチコン、シクロペンタシロキサン、ジメチコン、フェニルトリメチコン、ステアリルジメチコン、トリメチルシリルアモジメチコン、アモジメチコン、シクロヘキサシロキサン、アミノプロピルジメチコン、およびビスアミノプロピルジメチコンを含む。
【0203】
本発明の好ましい実施形態では、シリコーンまたはその誘導体は、シクロペンタシロキサンである。好ましい実施形態では、仕上げスプレーは、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも70%、または少なくとも80%(重量比)の有機ケイ素を含む。他の好ましい実施形態では、仕上げスプレーは、非水溶性または少なくとも部分的に非水溶性である約20%~60%もしくは50%~90%(重量比)の有機ケイ素化合物を含む。本発明の好ましい実施形態では、シリコーンまたはその誘導体は、シクロペンタシロキサンである。好ましい実施形態では、仕上げスプレーは、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも70%、または少なくとも80%(重量比)のシクロペンタシロキサンを含む。
【0204】
植物油は、前述で定義されるような任意の植物油であり得る。本発明の好ましい実施形態では、植物油は、ラズベリー種子油、ニンジン種子油、および麦芽油からなる群から選択される少なくとも1つの油を含む。
【0205】
好ましい実施形態では、仕上げスプレーは、少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも4%、少なくとも7%、または少なくとも10%(重量比)の植物油を含む。他の好ましい実施形態では、仕上げスプレーは、約1%~10%または1%~5%(重量比)の植物油を含み得る。
【0206】
UVRフィルタ剤は、前述で定義されるような任意のフィルタリング剤であり得る。本発明の好ましい実施形態では、仕上げスプレーは、10%未満(重量比)の濃度における1つ以上のUVRフィルタリング剤を含み得る。より好ましくは、仕上げスプレーは、5%未満(重量比)の濃度における1つ以上のUVRフィルタリング剤を含み得る。他の好ましい実施形態では、仕上げスプレーは、3%未満(重量比)または約0.5%~2%(重量比)の濃度における1つ以上のUVRフィルタリング剤を含み得る。
【0207】
実施形態では、仕上げスプレーは、軟化剤をさらに含む。軟化剤は、前述で定義されるような任意の軟化剤であり得る。好ましくは、軟化剤は、セチオールC5である。本発明の好ましい実施形態では、仕上げスプレーは、約5%~20%(重量比)の濃度における軟化剤を含み得る。より好ましくは、クリーム仕上げスプレーは、約5%~15%(重量比)の濃度における軟化剤を含み得る。本発明のさらに好ましい実施形態では、仕上げスプレーは、約5%~15%、5%~10%、または7%~10%(重量比)の濃度におけるセチオール-C5を含む。
【0208】
本発明の好ましい実施形態では、仕上げスプレーは、1%~5%(重量比)の植物油と、10%~90%(重量比)の有機ケイ素と、1%~3%(重量比)のUVフィルタリング剤と、5%~10%(重量比)の軟化剤とを含む。
【0209】
本発明の好ましい実施形態では、仕上げスプレーは、1%~5%(重量比)の植物油と、10%~90%(重量比)の有機ケイ素と、1%~3%(重量比)のUVRフィルタリング剤と、5%~10%(重量比)の軟化剤とを含む。
【0210】
本発明の好ましい実施形態では、仕上げスプレーは、1%~5%(重量比)の植物油と、50%~90%(重量比)のシクロペンタシロキサンと、1%~3%(重量比)のUVフィルタリング剤と、5%~10%(重量比)のセチオールC5とを含む。
【0211】
本発明のスプレーのうちのいずれかは、追加の保存剤、防腐剤、軟化剤、芳香剤、活性剤、賦形剤、希釈剤、および着色剤も含み得ることが当業者によって理解されるであろう。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
水崩壊性錠剤形態トリートメント源から連続用量の水分散トリートメントを送達するように構成されたハンドヘルドシャワーヘッドであって、前記シャワーヘッドは、
1つの領域における水入口開口部と別の領域における水出口とを有する中空本体であって、前記水出口は、有孔板によって画定されている、中空本体と、
前記水入口開口部と前記有孔板との間の前記中空本体内に配置されたメッシュ構造物と
を含み、
前記水入口開口部、中空本体、および有孔板は、使用時、水流が前記有孔板を通って退出することに先立って、前記中空本体内で加圧乱流水流を生成するように構成され、それによって、好適に構成された水崩壊性固体錠剤形態トリートメント源が、使用に先立ち前記中空本体の中に導入され、そして、前記トリートメント源は、前記乱流水流によって、すり減る様式で前記メッシュ構造物に対して攪拌され、それによって、前記有孔板から退出する前記水流中に分散させられる、シャワーヘッド。
(項目2)
前記メッシュ構造物は、固定メッシュ構造物であり、前記メッシュ構造物は、前記有孔板に隣接して配置されているが、それからわずかに間隔を置かれている、項目1に記載のシャワーヘッド。
(項目3)
前記固定メッシュ構造物は、前記有孔板から離れるほうに開いているボウル様クレードル部分を画定するように構成され、前記クレードル部分は、適切にサイズを決定および成形されたトリートメント錠剤が前記シャワーヘッド内に最初に挿入されるとき、前記錠剤が前記有孔板に向かって移動するように前記錠剤を配置するように作動する、項目2に記載のシャワーヘッド。
(項目4)
前記メッシュ構造物は、前記錠剤をカプセルに包み、ポッドを形成するように構成され、それによって、前記メッシュポッド全体が、前記乱流内で移動し、前記錠剤は、すり減る様式で前記メッシュポッド内で移動し、それによって、前記錠剤は、前記有孔板から退出する前記水流中に分散させられる、項目1に記載のシャワーヘッド。
(項目5)
前記水入口開口部は、前記有孔板に略平行であり、それから間隔を置かれた平面内で前記中空本体の中に水を送達するように構成されている、項目1-4のいずれか1項に記載のシャワーヘッド。
(項目6)
前記中空本体の内部形状は、回転水流路が作成されるように構成され、前記回転水流路は、少なくとも部分的に前記板に接線方向に前記本体内で周回する、項目1-5のいずれか1項に記載のシャワーヘッド。
(項目7)
前記メッシュは、前記中空本体内の通常の流動、および前記有孔板を通した通常の流動に最小の乱れを提供するように構成されている、項目1-6のいずれか1項に記載のシャワーヘッド。
(項目8)
前記水流を曝気する手段をさらに備えている、項目1-7のいずれか1項に記載のシャワーヘッド。
(項目9)
前記有孔板は、空気を前記中空本体の中に取り込むように構成されている、項目8に記載のシャワーヘッド。
(項目10)
前記中空本体の上流に位置する前処理チャンバ内に微粒子状物質を閉じ込めるように配置することによって曝気が達成され、それによって、前記微粒子状物質の周囲でのこのチャンバを通した水の通行は、空気の気泡が作成されることを引き起こし、前記空気の気泡は、前記水とともに前記中空本体の中に入る、項目8または項目9に記載のシャワーヘッド。
(項目11)
前記微粒子状物質は、その性質を強化するために前記水と相互作用もする材料を含む、項目10に記載のシャワーヘッド。
(項目12)
不要な不純物を濾過して除去する手段をさらに備えている、項目1-11のいずれか1項に記載のシャワーヘッド。
(項目13)
使用時、前記水が上側領域から前記中空本体に進入し、それによって、滝様流れを作成し、次に、前記滝様流れが、前記中空本体内の下側のぬれた面と衝突することによってレナード効果を強化し、負イオンを生産するように構成されている、項目1-12のいずれか1項に記載のシャワーヘッド。
(項目14)
前記シャワーヘッドおよびその中で使用される崩壊性錠剤は、典型的な圧力および毛髪洗浄温度における温水供給源との使用中、錠剤が、約2~4分で崩壊し、水分散トリートメントの流動をユーザに提供するように構成されている、項目1-13のいずれか1項に記載のシャワーヘッド。
(項目15)
乳化剤と、増粘剤と、油と、レオロジー改質剤とを含む水崩壊性錠剤。
(項目16)
レオロジー改質剤は、カルボマー、グリセロールエステル、およびポリエチレングリコールから成る群から選択される水溶性有機分子である、項目15に記載の錠剤。
(項目17)
30%~45%(重量比)ポリエチレングリコールを含む、項目16に記載の錠剤。
(項目18)
少なくとも1つの非イオン性乳化剤と、1つのカチオン性乳化剤とを含む、項目15-17のいずれか1項に記載の錠剤。
(項目19)
セテアリルアルコール、セテアレス、Tween乳化剤、ノニルフェニルエトキシレート、アルコールアルコキシレート、アルコールエトキシレート、および第4級アンモニウム化合物から成る群から選択される2つ以上の異なる乳化剤を含む、項目18に記載の錠剤。
(項目20)
前記錠剤中の乳化剤の全濃度は、約10%~20%(重量比)である、項目18または項目19に記載の錠剤。
(項目21)
前記増粘剤は、脂質が豊富な作用物質である、項目15-20のいずれか1項に記載の錠剤。
(項目22)
前記脂質が豊富な作用物質は、水添ヒマシ油である、項目21に記載の錠剤。
(項目23)
1%~10%水添ヒマシ油を含む、項目22に記載の錠剤。
(項目24)
前記油は、植物油である、項目15-23のいずれか1項に記載の錠剤。
(項目25)
ココナッツ油、マカダミア油、シア油/バター、オリーブ油、マルラ油、ペパーミント油、麦芽油、アルガン油、ツバキ油、ヒマシ油、ホホバ油、ラズベリー種子油、およびニンジン種子油から成る群から選択される少なくとも1つの植物油を含む、項目24に記載の錠剤。
(項目26)
軟化剤をさらに含む、項目15-25のいずれか1項に記載の錠剤。
(項目27)
保存剤をさらに含む、項目15-26のいずれか1項に記載の錠剤。
(項目28)
UVRフィルタリング剤をさらに含む、項目15-27のいずれか1項に記載の錠剤。(項目29)
非イオン性乳化剤と、カチオン性乳化剤と、水溶性有機レオロジー改質剤と、脂質が豊富な増粘剤と、タンパク質抽出物と、タンパク質が豊富な油と、少なくとも1つの他の植物油とを含む、項目15に記載の錠剤。
(項目30)
約10%~15%(重量比)の濃度における非イオン性乳化剤と、約5%~10%(重量比)の濃度におけるカチオン性乳化剤と、約40%~45%(重量比)の濃度における水溶性有機レオロジー改質剤と、約1%~3%(重量比)の濃度における脂質が豊富な増粘剤と、約0.5%~2%(重量比)の濃度におけるタンパク質抽出物と、約1%~5%(重量比)の濃度におけるタンパク質が豊富な油と、約5%~15%(重量比)の濃度における少なくとも1つの他の植物油とを含む、項目29に記載の錠剤。
(項目31)
非イオン性乳化剤と、カチオン性乳化剤と、水溶性有機レオロジー改質剤と、脂質が豊富な増粘剤と、植物油と、UVRフィルタリング剤とを含む、項目15に記載の錠剤。
(項目32)
約10%~15%(重量比)の濃度における非イオン性乳化剤と、約5%~10%(重量比)の濃度におけるカチオン性乳化剤と、約40%~45%(重量比)の濃度における水溶性有機レオロジー改質剤と、約1%~3%(重量比)の濃度における脂質が豊富な増粘剤と、約0.5%~2%(重量比)の濃度におけるUVRフィルタリング剤と、約10%~20%(重量比)の濃度における植物油とを含む、項目31に記載の錠剤。
(項目33)
非イオン性乳化剤と、カチオン性乳化剤と、水溶性有機レオロジー改質剤と、脂質が豊富な増粘剤と、植物油とを含む、項目15に記載の錠剤。
(項目34)
約10%~15%(重量比)の濃度における非イオン性乳化剤と、約5%~10%(重量比)の濃度におけるカチオン性乳化剤と、約40%~45%(重量比)の濃度における水溶性有機レオロジー改質剤と、約1%~3%(重量比)の濃度における脂質が豊富な増粘剤と、約10%~20%(重量比)の濃度における植物油とを含む、項目33に記載の錠剤。
(項目35)
発泡剤と、非イオン性界面活性剤と、崩壊剤とを含む毛髪を浄化するための水溶性クレンジング錠剤。
(項目36)
前記発泡剤は、アニオン性界面活性剤を含む、項目35に記載のクレンジング錠剤。
(項目37)
前記崩壊剤は、架橋ポリマーまたは改質デンプンもしくはセルロース製品である、項目35または項目36に記載のクレンジング錠剤。
(項目38)
前記非イオン性界面活性剤は、両親媒性配糖体である、項目35-37のいずれか1項に記載のクレンジング錠剤。
(項目39)
非イオン性乳化剤と、カチオン性乳化剤と、カチオン性シリコーンエマルションとを含む、本発明の錠剤のうちの1つ以上のものを用いて毛髪を浄化および/またはトリートメントした後の使用のためのトリートメントスプレー。
(項目40)
前記カチオン性シリコーンエマルションは、シリコーンと、カチオン性アミン乳化剤と、レオロジー改質剤とを含む、項目39に記載のトリートメントスプレー。
(項目41)
アニオン性乳化剤と、カチオン性乳化剤と、増粘剤と、植物油とを含む、本発明の錠剤のうちの1つ以上のものを用いて毛髪を浄化および/またはトリートメントした後の使用のためのクリームスプレー。
(項目42)
前記カチオン性乳化剤は、第4級アンモニウム化合物である、項目41に記載のクリームスプレー。
(項目43)
前記アニオン性乳化剤は、グリセロールエステルまたはその誘導体、またはココイルイセチオン酸ナトリウム、またはそれらの組み合わせである、項目41または項目42に記載のクリームスプレー。
(項目44)
前記増粘剤は、脂質が豊富な作用物質である、項目41-43のいずれか1項に記載のクリームスプレー。
(項目45)
シリコーンまたはその誘導体と、UVRフィルタリング剤と、植物油とを含む、本発明の錠剤のうちの1つ以上のものを用いて毛髪を浄化および/またはトリートメントした後の使用のための仕上げスプレー。
(項目46)
前記シリコーンは、有機ケイ素化合物である、項目45に記載の仕上げスプレー。
(項目47)
項目1-14のいずれか1項に記載のシャワーヘッド内での使用のための項目15-38のいずれか1項に記載の錠剤。
(定義)
【0212】
本発明の文脈では、単語「~を備えている(comprise)」、「~を備えている(comprising)」等は、「限定ではないが、~を含む(including,
but not limited to)」の意味において、それらの排他的意味とは対照的に、それらの包括的意味において解釈されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0213】
本発明の好ましい実施形態が、ここで、付随の図面を参照して、例としてのみ説明されるであろう。
【0214】
図1図1は、本発明の第1の側面による、第1の実施形態のハンドヘルドシャワーヘッドの斜視図である。
【0215】
図2図2は、図1に示されるシャワーヘッドの構成要素の分解図である。
【0216】
図3図3は、ホースアダプタを伴う前述の図のシャワーヘッドの正面図である。
【0217】
図4図4は、図3の線4-4上で得られるシャワーヘッドの断面図である。
【0218】
図5図5は、中空本体への水入口の断面形状を図示する、図4の線5-5上で得られるシャワーヘッドの断面部分図である。
【0219】
図6図6は、図4の線6-6上で得られる断面図である。
【0220】
図7図7は、前述の図に示されるメッシュ構造物の拡大斜視図である。
【0221】
図8図8(a)および8(b)は、前述の図のシャワーヘッドにおいて使用するためのワックス式(包装)トリートメント錠剤および圧縮粉末(非包装)トリートメント錠剤の好ましい形状のさらなるサンプルを示す。
【0222】
図9図9は、使用の間のシャワーヘッド内の水流および錠剤移動を示すように注釈を付けられた、図4に示されるようなシャワーヘッドの拡大断面図である。
【0223】
図10図10は、水崩壊性錠剤を伴う開放構成におけるメッシュポッドの側面図である。
【0224】
図11図11は、示されるような図10のメッシュポッドとの使用のために修正されるようなシャワーヘッドの拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0225】
本発明は、ここで、あらゆる点で例証的かつ非制限的として見なされるべきである、以下の例を参照して説明されるであろう。
【0226】
図面を参照すると、本発明による、第1の実施形態のハンドヘルドシャワーヘッド1が、示される。シャワーヘッドは、中空本体部分2を含み、中空本体部分2は、水入口3と、有孔板5における穿孔4の形態における水出口とを有する。
【0227】
板5に隣接して配置される、概して、6において示される固定メッシュ構造物が、提供される。メッシュ構造物6は、有孔板からわずかに間隔を置かれ、好ましくは、理想的には中心に位置するボウル様クレードル部分8を含む。図示される実施形態におけるメッシュ構造物は、有孔板を完全に横断して延び、クレードル部分8は、略平坦基部領域9と、わずかに傾斜する側10とを有する。このクレードル形状は、適切にサイズ決定および成形されたトリートメント錠剤11が使用に先立ってシャワーヘッド内に最初に挿入されるとき、錠剤11をおおよそ配置し、錠剤11が有孔板に向かって移動するように作動し、傾斜側は、水流によってメッシュに向かって押し進められるゆっくりと崩壊する錠剤を乱流領域および/または中空本体の中心部分に戻すように偏向させることに役立つように作動する。好ましくは、メッシュは、中空本体内および有孔板5を通した通常の流動に最小の乱れを提供するように構成される。
【0228】
図示される実施形態では、クレードルは、可撤性である。これは、要求される場合、この特徴を含むように別様に好適に構成されたシャワーヘッドの随意の変換を促進し、または、特徴が必要とされない場合、省略されることを促進する。これは、延長カラー12を提供することによって可能にされ、延長カラー12は、シール13を有し、シール13は、ねじ山付きヘッド出口開口部14と通常出口板アセンブリとの間に挿入され得、通常出口板アセンブリは、板保持リング15、有孔板5、およびシール16を含む。
【0229】
現在開発されている他の実施形態では、追加のカラー12およびシール13は、要求されず、メッシュは、出口アセンブリと一体的に形成されている。
【0230】
中空本体2の入口端および入口3から延びているものは、端部カバー20に接続されるハンドル部分18であり、ハンドル部分18は、水フィルタと、好適な水供給源(図示せず)に接続されるホースへの取り付けのための接続栓19とを含む。栓とホース(図示せず)との間に挿入されるアダプタも、要求される場合、異なるタイプのホースへの接続を可能にするために提供され得る。
【0231】
ハンドル自体の設計と出口板5に対する傾斜の角度とは、好ましくは、人間工学的であるように選択され、オペレータによる快適な長期使用を可能にする。
【0232】
ハンドル設計に加えて、中空本体も、本体内で乱流を達成するように注意深く構成される。図4、5、および9に図示されるような1つの特に好ましい形態では、入口3は、略スリット様構成を有し、それは、有孔板5に向かってわずかに傾斜された中空本体の後壁22に密接に隣接して退出する。これは、水流が板に向かって曲げられるようにする。板内の開口が非常に小さいので、全ての水が、自由に退出できるわけではなく、その結果、乱流の略循環流動パターンが、図9に図示されるように誘発される。
【0233】
望ましくは、シャワーヘッドは、水流が中空本体に進入する前に水流を前処理する手段も含む。図示されるような1つの好ましい形態では、これは、中空本体への入口の上流に配置される曝気前処理チャンバ24の提供によって達成される。一実施形態では、処理および/または曝気は、前処理チャンバ内に微粒子状物質を閉じ込めて配置することによって達成され、それによって、微粒子状物質の周囲でのこのチャンバを通した水の通行は、空気の気泡が作成されることを引き起こし、空気の気泡は、水とともに通過し中空本体の中に入る。空気は、有孔板を通しても中空本体の中に取り込まれ得、有孔板は、好ましくは、デバイスの外側から視認されると、わずかに凹状である。
【0234】
好ましくは、微粒子状物質は、図9に示されるようなビーズ25の形態である。より好ましくは、微粒子状物質は、例えば、水をイオン化することによってその性質を強化するように水と相互作用もする材料を備えている。好適なビーズ材料は、トルマリン、銀、白鉛鉱、ビタミンC、ビタミンD、およびKoa Glass Companyによって生産され、徐々に放出されるガラス網目構造中に保持される銀イオンを伴う抗菌性ガラス粉末であるMillion GuardTM等の製品を含む。
【0235】
望ましくは、シャワーヘッドは、使用時、水が、上側領域から中空本体に進入し、それによって、滝様流れを作成するように構成され、滝様流れは、次に、中空本体内の下側のぬれた面と衝突することによってレナード効果を強化し、負イオンを生産する。そのようなイオンは、ぬれた微粒子状物質が含まれる場合、水が前処理チャンバ内のぬれた微粒子状物質と衝突するので、すでに存在していることもある。
【0236】
好ましくは、シャワーヘッドは、塩素等の不要な不純物を濾過して除去する手段も含む。これは、負イオンを生成する手段の一部であるか、またはそれと別個であり得る。
【0237】
追加の微細メッシュフィルタ26も、シャワーヘッド内、好ましくは、図9に図示されるようなハンドル内に含まれ得る。
【0238】
好ましくは、シャワーヘッドおよび崩壊性錠剤は、典型的な圧力および毛髪洗浄温度における温水供給源との使用中、錠剤が、約2~4分で崩壊し、水分散トリートメントの流動をユーザに提供するように構成される。シャワーヘッドへの典型的な水入口圧力の例は、50~200KPaの圧力範囲、摂氏10~40度、好ましくは、摂氏25~32度の温度範囲、および流量調整器によって制御され得るような1分あたり4~12リットル、好ましくは、1分あたり5~8リットルの出口流率を含む。しかしながら、装置および錠剤は、要求される場合、異なる動作条件下で機能するように構成され得ることを理解されたい。
【0239】
1つの好ましい形態では、シャワーヘッドは、増加圧力低減水使用シャワーヘッドとして機能するように構成される。
【0240】
1つの好ましい形態では、増加圧力および低減水使用は、少なくとも部分的に0.2~0.35ミリメートルの厚さ範囲と、好ましくは、直径が0.02~0.03ミリメートルの丸形形状の穿孔とを有し、合計で約300~500個の穿孔、より好ましくは、約400個の穿孔を伴う、有孔板の使用によって達成される。好ましくは、穿孔のパターンは、集束スプレーパターンを提供するために、有孔板の中心領域の周囲に集中するように配列され、板の全周外側部分に広がらず、それによって、(トリートメントの有無を問わず)水は、トリートメントを受ける頭部の領域に注意深く導かれ、スプレーがトリートメント洗面器を越えて広がるリスクを低減させることができる。好ましくは、中空本体への入口は、中空本体に進入する水の圧力を増加させるために小さい。1つの好ましい形態では、入口は、約10~14mmの最大長および約2~3mmの最大幅を伴うスリット開口部の形態である。同一の原理が、前処理チャンバへの入口および板内の穿孔等の他の開口部に適用される。
【0241】
好ましくは、崩壊性錠剤は、使用時、退出する水流中への錠剤の漸進的崩壊を引き起こすように、錠剤が流動に巻き込まれ、メッシュ構造物6に対して繰り返し衝突させられるように、シャワーヘッド1の中空本体内の乱流によって容易に運搬されるであろう形状を有する。好適な形状の一例が、図2に示される。この点で、1つの略平坦主面の組み込みが、錠剤が乱流内で容易に運搬されることを確実にすることを補助し得ることが見出されている。
【0242】
図10および11に示されるもの等の本発明の別の形態では、メッシュは、茶こしと類似する様式で錠剤をカプセルに包み、メッシュポッド30を利用するように設計され得、それによって、メッシュポッド全体が、乱流内で移動し、錠剤は、すり減る様式でメッシュポッド内で移動し、それによって、有孔板から退出する水流中に分散させられる。メッシュポッドは、それが、要求に応じて、トリートメント錠剤を受け取るように開放され得る限り、任意の好適な形状であり得る。図10に示される例では、ポッドは、33においてヒンジ式に接続され、キャッチ34を介して閉鎖可能である2つの半体構造物31および32を含む。
【0243】
本発明による好ましい毛髪トリートメントシステムでは、錠剤は、クレンザと、ある範囲のトリートメント錠剤とを含む。一範囲では、クレンジング錠剤は、圧縮粉末形態であり、トリートメント錠剤は、ワックス様形態である。ワックス様深部トリートメントまたはコンディショニング錠剤のための1つの好ましい形状の例が、カプセル式包装において図8(a)に示され、圧縮粉末クレンジング錠剤(非包装)の例が、図8(b)に示される。本発明のワックス様トリートメント錠剤の使用は、毛髪トリートメントのために好ましいが、そのような錠剤は、有孔出口スクリーンに対して軟化し、孔を閉塞する傾向を有することを理解されたい。しかしながら、本発明のシャワー装置のメッシュ構造物は、それが閉塞が起きることを防止するので、この形態の錠剤の使用を可能にするように動作する。
【0244】
クレンジングおよびトリートメント錠剤のための好適な調合の例が、本発明のシャワーヘッドおよび錠剤を使用する推奨されるトリートメント手順の詳細とともに、下で記載される。
【0245】
本発明のシャワーヘッド装置内での使用のためのクレンジング錠剤の好ましい実施形態は、約20%(重量比)のペパーミント精油と、約27%(重量比)のアルキルポリエチレングリコールエーテルと、約25%(重量比)のココイルイセチオン酸ナトリウムと、約3.5%(重量比)のポリビニルピロリドンと、約25%の緩衝塩とを含む。
【0246】
本発明のシャワーヘッド装置内での使用のためのクレンジング錠剤の別の好ましい実施形態は、約8%(重量比)のペパーミント精油と、約5%(重量比)のラウリルスルホ酢酸ナトリウムと、約60%(重量比)のココイルイセチオン酸ナトリウムと、約12.5%(重量比)のサポニンと、約0.5%(重量比)の微結晶性セルロースと、約5%(重量比)のステアリン酸カルシウムと、約5%(重量比)のクエン酸とを含む。
【0247】
本発明のシャワーヘッド装置内での使用のための強化トリートメント錠剤の好ましい実施形態は、約3%(重量比)のEmulgade(登録商標) 1000NIと、約29%(重量比)のPEG-4000と、約7%(重量比)のセチオール-C5と、約5%(重量比)のTween-80と、約4.5%(重量比)の塩化セトリモニウムと、約1%(重量比)のTERIC(登録商標) N9と、約5%(重量比)の水添ヒマシ油と、約1.3%(重量比)のフェノキシエタノールと、約6%(重量比)のTERIC(登録商標) BL8と、約4%(重量比)のTERIC(登録商標) N5と、約20%(重量比)の植物油とを含み、錠剤は、約8%(重量比)のアルガン油を含む。
【0248】
本発明のシャワーヘッド装置内での使用のための強化トリートメント錠剤の別の好ましい実施形態は、約4%(重量比)のEmulgade(登録商標) 1000NIと、約43%(重量比)のPEG-4000と、約7%(重量比)のセチオール-C5と、約6%(重量比)のTERIC(登録商標) 16A30と、約7.5%(重量比)の塩化セトリモニウムと、約0.5%(重量比)のTERIC(登録商標) N9と、約2%(重量比)の水添ヒマシ油と、約1.0%(重量比)のフェノキシエタノールと、約1%(重量比)のダイズタンパク質抽出物と、約16%(重量比)の植物油とを含み、錠剤は、約2%(重量比)のアルガン油および/またはマルラ油を含む。
【0249】
本発明のシャワーヘッド装置内での使用のためのカラーケア錠剤の好ましい実施形態は、約5.5%(重量比)のEmulgade(登録商標) 1000NIと、約34%(重量比)のPEG-4000と、約8%(重量比)のセチオール-C5と、約5.5%(重量比)の塩化セトリモニウムと、約1%(重量比)のTERIC(登録商標) N9と、約10%(重量比)の水添ヒマシ油と、約2.5%(重量比)のフェノキシエタノールと、約5%(重量比)のTERIC(登録商標) N5と、約5%(重量比)のメトキシケイ皮酸エチルヘキシルと、約15%(重量比)の植物油とを含む。
【0250】
本発明のシャワーヘッド装置内での使用のためのカラーケア錠剤のさらに好ましい実施形態は、約5%(重量比)のEmulgade(登録商標) 1000NIと、約43%(重量比)のPEG-4000と、約7%(重量比)のセチオール-C5と、約6%(重量比)のTERIC(登録商標) 16A30と、約7.5%(重量比)の塩化セトリモニウムと、約0.5%(重量比)のTERIC(登録商標) N9と、約2%(重量比)の水添ヒマシ油と、約1.0%(重量比)のフェノキシエタノールと、約2%(重量比)のメトキシケイ皮酸エチルヘキシルと、約15%(重量比)の植物油とを含む。
【0251】
本発明のシャワーヘッド装置内での使用のための水和錠剤の好ましい実施形態は、約4%(重量比)のEmulgade(登録商標) 1000NIと、約40%(重量比)のPEG-4000と、約4%(重量比)のセチオール-C5と、約6%(重量比)の塩化セトリモニウムと、約1%(重量比)のTERIC(登録商標) N9と、約11%(重量比)の水添ヒマシ油と、約2.5%(重量比)のフェノキシエタノールと、約6%(重量比)のTERIC(登録商標) N5と、約16%(重量比)の植物油とを含む。
【0252】
本発明のシャワーヘッド装置内での使用のための水和錠剤の別の好ましい実施形態は、約5%(重量比)のEmulgade(登録商標) 1000NIと、約43%(重量比)のPEG-4000と、約8%(重量比)のセチオール-C5と、約6%(重量比)のTERIC(登録商標) 16A30と、約7.5%(重量比)の塩化セトリモニウムと、約0.5%(重量比)のTERIC(登録商標) N9と、約2%(重量比)の水添ヒマシ油と、約1.0%(重量比)のフェノキシエタノールと、約16%(重量比)の植物油とを含む。
【0253】
本発明のシャワーヘッド装置とともに本発明の1つ以上の錠剤を使用して毛髪を浄化および/またはトリートメントした後に使用するためのトリートメントスプレーの好ましい実施形態は、約1.5%(重量比)のTween-20と、約12.5%(重量比)の塩化セトリモニウムと、約0.5%(重量比)のフェノキシエタノールと、約10%(重量比)のカチオン性シリコーンエマルションと、水とを含む。
【0254】
本発明のシャワーヘッド装置とともに本発明の1つ以上の錠剤を使用して毛髪を浄化および/またはトリートメントした後に使用するためのクリームスプレーの好ましい実施形態は、約4%(重量比)の塩化セトリモニウムと、約3.5%(重量比)のグリセリルステアレートクエン酸と、2%(重量比)のココイルイセチオン酸ナトリウムと、約3%(重量比)の水添ヒマシ油と、約10%(重量比)のセチオールC5と、6%の植物油とを含む。
【0255】
本発明のシャワーヘッド装置とともに本発明の1つ以上の錠剤を使用して毛髪を浄化および/またはトリートメントした後に使用するための仕上げスプレーの好ましい実施形態は、4%(重量比)の植物油と、85%(重量比)のシクロペンタシロキサンと、2%(重量比)のメトキシケイ皮酸エチルヘキシルと、1%(重量比)のフェノキシエタノールと、8%(重量比)のセチオールC5とを含む。
(毛髪トリートメントの方法)
【0256】
本発明の好ましい実施形態では、毛髪トリートメントの方法も提供され、方法は、
約2~3分にわたってクレンジング錠剤を備えているシャワー装置を用いて毛髪を濯ぐステップ、および/または、
約2~3分にわたってトリートメント錠剤を備えているシャワー装置を用いて毛髪を濯ぐステップと、
随意に、浄化および/またはトリートメント後に、約3~6mlのトリートメントスプレー、クリームスプレー、または仕上げスプレーを用いて毛髪にスプレーするステップとを含む。
【0257】
本発明は、具体的例を参照して説明されたが、本発明は、多くの他の形態において具現化され得ることが当業者によって理解されるであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11