(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-08
(45)【発行日】2023-11-16
(54)【発明の名称】チェーンソー
(51)【国際特許分類】
B27B 17/02 20060101AFI20231109BHJP
B27B 17/00 20060101ALI20231109BHJP
【ＦＩ】
B27B17/02
B27B17/00 H
B27B17/00 D
【請求項の数】
9
(21)【出願番号】P 2021523433
(86)(22)【出願日】2019-11-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(86)【国際出願番号】 EP2019080193
(87)【国際公開番号】W WO2020094618
(87)【国際公開日】2020-05-14
【審査請求日】2022-07-14
(31)【優先権主張番号】1851377-0
(32)【優先日】2018-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(73)【特許権者】
【識別番号】511234781
【氏名又は名称】フスクバルナ アクティエボラーグ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100126848
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 昭雄
(72)【発明者】
【氏名】アレクス ラソーリ
(72)【発明者】
【氏名】ぺータル ビョルクマン
【審査官】石田 宏之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第２０１１／０１９７４５８（ＵＳ，Ａ１）
【文献】国際公開第２０１８／００３３６８（ＷＯ，Ａ１）
【文献】特開２００２－１０３３０１（ＪＰ，Ａ）
【文献】特開２００８－０４４０９５（ＪＰ，Ａ）
【文献】特開２０１４－００４７６５（ＪＰ，Ａ）
【文献】実開平０２－１３０３０１（ＪＰ，Ｕ）
【文献】国際公開第２０１３／１４２９２０（ＷＯ，Ａ１）
【文献】独国特許出願公開第１０２００９０４０４３６（ＤＥ，Ａ１）
【文献】特開２０１４－２１０３３９（ＪＰ，Ａ）
【文献】国際公開第２０１６／０２４４８６（ＷＯ，Ａ１）
(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)
Ｂ２７Ｂ １７／０２
Ｂ２７Ｂ １７／００
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング（３）と、前記ハウジング（３）から突出し、前記ハウジング（３）内のモータによって駆動されるソーチェーン（７）を装着するように構成されたガイドバー（５）と、１つ以上のハンドル（９）とを備えるチェーンソー（１）であって、前記ガイドバー（５）は、近位端部及び遠位端部と、前記近位端部から前記遠位端部までの中心線によって画定される主な延長方向（１５）とを有する、チェーンソー（１）において、前記ハウジング（３）は、外側シェルを有し、前記外側シェルは、前記ハウジングの他の部分に対して色が対照的なプラスチック材料で充填された少なくとも第１の外側溝（２３）を備え、前記溝は、少なくとも部分的に、前記ガイドバー（５）の主な延長方向（１５）に対して垂直な方向から３度未満逸脱する横断方向（１７）に直線状に延在し、
前記外側シェルは、対照的なプラスチック材料で充填された第２の外側溝（２５）を備え、前記第２の外側溝は、少なくとも部分的に、前記ガイドバーの前記主な延長方向（１５）に対して平行な方向から３度未満逸脱する平行方向（１９）に直線状に延在し、
前記第１の外側溝（２３）及び前記第２の外側溝（２５）は、曲線状の溝部（２７）により相互に接続されて直角溝（１１，１３）を形成していることを特徴とする、チェーンソー。
【請求項2】
２つの直角溝（１１，１３）が前記外側シェルの凹部（２９）の両側に設けられていることを特徴とする、請求項１記載のチェーンソー。
【請求項3】
前記２つの直角溝（１１，１３）の直線部分が、同一の線に沿って延びていることを特徴とする、請求項２記載のチェーンソー。
【請求項4】
前記ハウジングは、プラスチック材料からなり、前記溝並びに前記対照的なプラスチック材料は、二成分射出成形プロセスで形成されることを特徴とする、請求項１～３のうちいずれか１項に記載のチェーンソー。
【請求項5】
前記ハウジングは、アルミニウム、亜鉛、またはマグネシウムを含む合金等の合金からなる、請求項１～３のいずれか１項に記載のチェーンソー。
【請求項6】
前記溝は、深さ０．５ｍｍ以上であることを特徴とする、請求項４又は５記載のチェーンソー。
【請求項7】
前記溝の幅は、１．０～３．０ｍｍであることを特徴とする、請求項４～６のうちいずれか１項に記載のチェーンソー。
【請求項8】
前記溝は、前記ハウジングの前記外側シェルの取り外し可能なカバー（２１）内に形成されていることを特徴とする請求項１～７のうちいずれか１項に記載のチェーンソー。
【請求項9】
前記取り外し可能なカバー（２１）は、前記外側シェルの残部にスナップロックまたはねじによって嵌合されるように構成される、請求項８に記載のチェーンソー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ハウジングと、ガイドバーと、前記ハウジングから突出し、前記ハウジング内のモータによって駆動されるソーチェーンと、１つまたは複数のハンドルとを有するチェーンソーに関し、前記ガイドバーは、近位端部および遠位端部と、前記近位端部から前記遠位端部への中心線によって画定される主な延長方向とを有する。
【背景技術】
【0002】
このようなチェーンソーは、例えば特許文献１に記載されている。チェーンソーに関連する１つの一般的な問題は、木の正確で安全な伐採をいかに容易にするかである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】欧州特許出願公開第１９５２９５９号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本開示の１つの目的は、木の正確かつ安全な伐採を容易にするチェーンソーを得ることである。
【0005】
この目的は、請求項１に定義されているチェーンソーによって達成される。より具体的には、最初に記載された種類のチェーンソーにおいて、ハウジングは、当該ハウジングの他の部分と視覚的に（ｖｉｓｕａｌｌｙ）対照的な（ｃｏｎｔｒａｓｔｉｎｇ）プラスチック材料で充填された少なくとも第１の外側溝を備える外側シェルを有し、第１の外側溝は、少なくとも部分的に、ガイドバーの主な延長方向（ｍａｉｎ ｄｉｒｅｃｔｉｏｎ ｏｆ ｅｘｔｅｎｓｉｏｎ）に垂直な方向から３度未満逸脱する横断方向（ｔｒａｎｓｖｅｒｓｅ ｄｉｒｅｃｔｉｏｎ）に直線状に延びる。対照的な充填物を有するこのような溝は、樹木の伐採中にチェーンソーを方向付けるために使用され得る。樹木の頂部は、溝に沿って見られるように、ほぼ横断方向に着地する。この構成により、充填された溝によって形成される表示は擦り切れないので、チェーンソーの全寿命に亘って持続する。
【0006】
外側シェルは、対照的なプラスチック材料で充填された第２の外側溝を更に含み得、第２の外側溝は、少なくとも部分的に、ガイドバーの主な延長方向に平行な方向から３度未満逸脱する平行方向に直線状に延びる。この溝によって提供される表示は、大きい樹木の茎にソーチェーンが挿入されたときに、チェーンソーを方向付けるために使用することができる。
【0007】
第１及び第２の溝は、曲線状の溝部によって相互接続され、直角状の溝を形成してもよい。これにより、横断方向の表示と平行方向の表示の両方に、生産を容易にする単一の溝を設けることができる。
【0008】
このような２つの直角状の溝は、外側シェル内の凹部の対向する側面に設けられてもよく、２つの直角状の溝の直角部分は、同一の線に沿って延びてもよい。これは、より長い表示をするのに好適である。
【0009】
ハウジングはプラスチック材料で作ることができ、溝並びに対照的なプラスチック材料を二成分射出成形プロセス（ｔｗｏ－ｃｏｍｐｏｎｅｎｔ ｉｎｊｅｃｔｉｏｎ ｍｏｌｄｉｎｇ ｐｒｏｃｅｓｓ）で形成することができる。
【0010】
ハウジングは、軽合金で作られてもよく、アルミニウム、亜鉛又はマグネシウムを含むような合金等の合金であってもよい。
【0011】
主として、溝は、少なくとも０．５ｍｍの深さであってもよく、１．０～３．０ｍｍの幅であってもよい。
【0012】
溝は、ハウジングの外側シェルの取り外し可能なカバー、例えば、スターターカバー（ｓｔａｒｔｅｒ ｃｏｖｅｒ）内に形成されてもよく、これは、スナップロックを用いて、またはねじを用いて、外側シェルの残部に嵌合するように構成されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示は、図１に例示されているように、チェーンソーに関する。チェーンソー１は、ハウジング３と、ハウジング３から突出し、ソーチェーン７が設けられるガイドバー５とを備えている。ソーチェーン７は、ハウジング３内のモータ（図示せず）によって駆動され、このモータは、通常、燃焼エンジンまたは電気モータである。
【0015】
ハウジング３は、少なくとも部分的にはポリアミド、ＰＡなどのプラスチック材料で作ることができる外部シェルを備え、この材料は、典型的には、例えばガラス繊維で補強することができる。しかしながら、シェル又はその部品をアルミニウム、亜鉛又はマグネシウムを含む合金等の軽合金により代替的に製造する例も、可能である。
【0016】
ハンドル９は、ハウジング上に設けられ、図示の場合では、フロントハンドル及びリアハンドルであるが、他の構成も可能である。ガイドバー５は、ハウジングに接続される近位端部と、反対側の遠位端部とを有し、図１に示すように、主な延長方向１５は、近位端部から遠位端部までの中心線によって規定される。これまで説明してきたように、チェーンソーの構成は、それ自体よく知られている。
【0017】
開示されたチェーンソーは、所望の結果を達成するために、主として、木を正しい方向に伐倒するか、または、木の幹にガイドバーを正しく挿入するために、ユーザーがハンドルによってチェーンソーを正しく方向付けるのを助ける特徴を更に含む。これは、素人からは簡単に思えるかもしれないが、大きな樹木の伐採中に大きな樹木の伐採はガイドバーを完全に隠しやすく、従って、ユーザーがガイドバー及びソーチェーンが樹木の幹において伐採作業を行う方法を評価することを難しくしている。
【0018】
図１のチェーンソーは、少なくとも部分的にガイドバーの平面とほぼ平行なハウジングの面上に表示（ｉｎｄｉｃａｔｉｏｎ）を備えており、ガイドバー５の前述の主な延長方向１５に対して垂直な方向から３度未満ずれた横断方向１７を示す。好ましくは、横断方向１７は、従って、主な延長方向１５に対してほぼ垂直であってもよい。伐採の切り込み（ｆｅｌｌｉｎｇ ｃｕｔ）を木に形成する際、利用者は、横断方向の表示を樹の頂部として利用することができ、落下時には、横断方向１７の延長に極めて近く落下することになり、その結果、樹のより正確で安全な伐採をすることができる。図１において、横断方向をわずかに、約１．５度、反時計回り（図示せず）に回す、小さな視差補償を与えることは、有用であり得る。これによって、表示または伐採の目印（ｆｅｌｌｉｎｇ ｍａｒｋ ｐｏｉｎｔｓ）が、樹の頂部が着地する場所から更に近くを示すように、表示と樹の中心との間のオフセットをある程度補償するためである。
【0019】
この表示は、さらに論じるように、対照的なプラスチック材料で充填された第１の外側溝２３を使用し、プラスチックで作られた外側シェルを有するハウジング３内に設けられてもよい。この溝は、少なくとも部分的に、横断方向１７に直線状に延びている。
【0020】
同様に、ガイドバーの主な延長方向１５に平行な方向から３度未満ずれた、図１に示す平行方向１９に少なくとも部分的に直線状に延びる第２の外側溝２５を設けてもよい。これにより、ガイドバーが見えなくなった場合でも、ガイドバーが丸太にまっすぐに挿入されていることをユーザーは確認することができる。これは、大きな樹木を伐倒する際に便利である。
【0021】
このような平行方向の表示は、横断方向の表示がない場合にも有用であろう。このように本開示は、ハウジングと、前記ハウジングから突出し、前記ハウジング内のモータによって駆動されるソーチェーンが装着されるように構成されたガイドバーと、１つまたは複数のハンドルとを有するチェーンソーであって、前記ガイドバーは、近位端部および遠位端部と、前記近位端部から前記遠位端部への中心線によって画定される主な延長方向とを有し、前記ハウジングは、前記ハウジングの他の部分と対照的なプラスチック材料で充填された少なくとも１つの外側溝を有し、前記外側溝は、少なくとも部分的に、前記ガイドバーの前記主な延長方向に対して平行な方向から３度未満逸脱する平行方向に直線状に延びる、少なくとも１つの外側溝を有する、チェーンソーを考慮する。
【0022】
図２は、取り外し可能なカバー２１、例えば図１のチェーンソーのスターターカバーを示す。典型的には、前述の横断方向および／または平行方向を示す充填溝１１、１３は、例えば周知の二成分射出成形プロセスによってカバー２１（または他のハウジング部分）に形成される。このカバー２１は、取り外し可能であり、従って比較的小さな部品であり得る。
【0023】
図示のように、カバー２１は、冷却のために多数の通気開口部３１を備えることができ、次いで、溝は、通気口と交差するリブ３３に沿うように設計することができる。一般的には、溝は、約１．６ｍｍであってもよいが、二成分射出成形を容易にするために少なくとも０．５ｍｍの深さであってもよい。溝の幅は、明確に見えて、更には方向を正確に表示するようにするために、典型的には、幅１．０～３．０ｍｍであってもよく、
【0024】
溝１１、１３は、カバーがプラスチック製であれば、全体としてカバーと同じ材料で充填されてもよいが、対照的な色を用いて、例えば、明るい方の色、例えば、オレンジ等を背景に、対照的な色の濃い色、例えば、黒色の線を形成し、又はその逆をすることにより、対照的な色が明瞭に見えるようにする。また、異なるプラスチック材料、例えばゴム型材料の熱可塑性材料を使用することも可能である。二成分射出成形プロセスは、対照的な色を有する材料間の界面に、化学結合を形成する架橋を与え、それによって本質的に単一部品を形成することができる。溝内のプラスチックの補強は、不要である。
【0025】
図３は、説明を容易にするために、いくつかの詳細（通気口）を省略した図２のスターターカバーを図示している。この部分では、締結手段を収容するために中間部凹部２９が設けられており、例えばネジを用いて又はスナップ式固定具（ｓｎａｐ－ｆｉｔ）を用いてカバーをチェーンソーの残部に取り付けることができるようになっている。
【0026】
図示するように、凹部２９の対向する側に２つの直角溝１１、１３を設けてもよいが、１つで十分である。
【0027】
第１の直角溝１１は、第１の直線部分２３及び第２の直線部分２５を含み、一方の直線部分２３は横断方向に延び、他方の直線部分２５は平行方向１９に延びる。第１の直線部分２３及び第２の直線部分２５は、曲線状の溝部２７によって相互接続されていてもよく、これにより、曲線部を流路として使用する二成分射出成形プロセスにおいて、直線部分及び相互に直交する部分の両方を単一の溝１１によって形成することができる。図示のように、例えば、ステッカー３５で湾曲部分を覆うことが可能である。
【0028】
図示のように、第２の直角溝１３は、第１及び第２の直線部分２３’、２５’及び相互接続する曲線状の溝部２７’によって形成されるカバー２１の中間部凹部２９の他方の側に形成することができる。また、第１及び第２の溝１１，１３の第１の直線部分２３，２３’は、第１及び第２の溝１１，１３の第２の直線部分２５，２５’と同様に、図示のように一致する線に沿って延在してもよい。これにより、横断方向および平行方向に沿ったより長い全体的な表示が得られる。ステッカー３５が曲線部分の上に設けられた場合、ステッカー自体は、横断方向１７及び平行方向１９のマーキング、例えば、横断方向の直線部分２３、２３’を結ぶ一つの線３７、及び図４に示すように平行方向の直線部分２５、２５’を結ぶ別の線３９を含むことができる。しかし、より小さな十字やドットの集合など、他の構成もあり得る。
【0029】
本開示は、上述の例に限定されるものではなく、添付の特許請求の技術的範囲内で異なる方法で変更および変更されてもよい。例えば、図示のように溝がカバー又は蓋に設けられていても、ハウジングの固定部分に表示が形成されてもよく、又は対応する表示がハウジングの他の部分における延長された方向に続いてもよく、必ずしも溝に設けられていなくてもよい。
なお、本発明の実施形態の態様として、以下に示すものがある。
［態様１］
ハウジング（３）と、ガイドバー（５）と、前記ハウジング（３）から突出し、前記ハウジング（３）内のモータによって駆動されるソーチェーン（７）を装着するように構成されたガイドバー（１）と、１つ以上のハンドル（９）とを備えるチェーンソー（１）であって、前記ガイドバー（５）は、近位端部及び遠位端部と、前記近位端部から前記遠位端部までの中心線によって画定される主な延長方向（１５）とを有し、前記ハウジング（３）は、外側シェルを有し、前記外側シェルは、前記ハウジングの他の部分に対して色が対照的なプラスチック材料で充填された少なくとも第１の外側溝（２３）を備え、前記溝は、少なくとも部分的に、前記ガイドバー（５）の主な延長方向（１５）に対して垂直な方向から３度未満逸脱する横断方向（１７）に直線状に延在する、
ことを特徴とする、チェーンソー。
［態様２］
前記外側シェルは、対照的なプラスチック材料で充填された第２の外側溝（２５）を備え、前記第２の外側溝は、少なくとも部分的に、前記ガイドバーの前記主な延長方向（１５）に対して平行な方向から３度未満逸脱する平行方向（１９）に直線状に延在する、態様１に記載のチェーンソー。
［態様３］
前記第１の外側溝（２３）及び第２の外側溝（２５）は、曲線状の溝部（２７）により相互に接続されて直角溝（１１，１３）を形成していることを特徴とする、態様２記載のチェーンソー。
［態様４］
２つの直角溝（１１，１３）が外側シェルの凹部（２９）の両側に設けられていることを特徴とする、態様３記載のチェーンソー。
［態様５］
前記２つの直角溝（１１，１３）の直線部分が、同一の線に沿って延びていることを特徴とする、態様４記載のチェーンソー。
［態様６］
前記ハウジングは、プラスチック材料からなり、溝並びに前記対照的なプラスチック材料は、二成分射出成形プロセスで形成されることを特徴とする、態様１～５のうちいずれかの態様に記載のチェーンソー。
［態様７］
前記ハウジングは、アルミニウム、亜鉛、またはマグネシウムを含む合金等の合金からなる、態様１～５のいずれかの態様に記載のチェーンソー。
［態様８］
前記溝は、深さ０．５ｍｍ以上であることを特徴とする、態様６又は７記載のチェーンソー。
［態様９］
前記溝の幅は、１．０～３．０ｍｍであることを特徴とする、態様６～８のうちいずれかの態様に記載のチェーンソー。
［態様１０］
前記溝は、前記ハウジングの外側シェルの取り外し可能なカバー（２１）内に形成されていることを特徴とする態様１～９のうちいずれかの態様に記載のチェーンソー。
［態様１１］
前記取り外し可能なカバー（２１）は、前記外側シェルの残部にスナップロックまたはねじによって嵌合されるように構成される、態様１０に記載のチェーンソー。
なお、本発明の実施形態の態様として、以下に示すものがある。
［態様１］
ハウジング（３）と、ガイドバー（５）と、前記ハウジング（３）から突出し、前記ハウジング（３）内のモータによって駆動されるソーチェーン（７）を装着するように構成されたガイドバー（１）と、１つ以上のハンドル（９）とを備えるチェーンソー（１）であって、前記ガイドバー（５）は、近位端部及び遠位端部と、前記近位端部から前記遠位端部までの中心線によって画定される主な延長方向（１５）とを有し、前記ハウジング（３）は、外側シェルを有し、前記外側シェルは、前記ハウジングの他の部分に対して色が対照的なプラスチック材料で充填された少なくとも第１の外側溝（２３）を備え、前記溝は、少なくとも部分的に、前記ガイドバー（５）の主な延長方向（１５）に対して垂直な方向から３度未満逸脱する横断方向（１７）に直線状に延在する、
ことを特徴とする、チェーンソー。
［態様２］
前記外側シェルは、対照的なプラスチック材料で充填された第２の外側溝（２５）を備え、前記第２の外側溝は、少なくとも部分的に、前記ガイドバーの前記主な延長方向（１５）に対して平行な方向から３度未満逸脱する平行方向（１９）に直線状に延在する、態様１に記載のチェーンソー。
［態様３］
前記第１の外側溝（２３）及び第２の外側溝（２５）は、曲線状の溝部（２７）により相互に接続されて直角溝（１１，１３）を形成していることを特徴とする、態様２記載のチェーンソー。
［態様４］
２つの直角溝（１１，１３）が外側シェルの凹部（２９）の両側に設けられていることを特徴とする、態様３記載のチェーンソー。
［態様５］
前記２つの直角溝（１１，１３）の直線部分が、同一の線に沿って延びていることを特徴とする、態様４記載のチェーンソー。
［態様６］
前記ハウジングは、プラスチック材料からなり、溝並びに前記対照的なプラスチック材料は、二成分射出成形プロセスで形成されることを特徴とする、態様１～５のうちいずれかの態様に記載のチェーンソー。
［態様７］
前記ハウジングは、アルミニウム、亜鉛、またはマグネシウムを含む合金等の合金からなる、態様１～５のいずれかの態様に記載のチェーンソー。
［態様８］
前記溝は、深さ０．５ｍｍ以上であることを特徴とする、態様６又は７記載のチェーンソー。
［態様９］
前記溝の幅は、１．０～３．０ｍｍであることを特徴とする、態様６～８のうちいずれかの態様に記載のチェーンソー。
［態様１０］
前記溝は、前記ハウジングの外側シェルの取り外し可能なカバー（２１）内に形成されていることを特徴とする態様１～９のうちいずれかの態様に記載のチェーンソー。
［態様１１］
前記取り外し可能なカバー（２１）は、前記外側シェルの残部にスナップロックまたはねじによって嵌合されるように構成される、態様１０に記載のチェーンソー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】