(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-09
(45)【発行日】2023-11-17
(54)【発明の名称】包装箱の折り畳みロック構造
(51)【国際特許分類】
B65D 5/66 20060101AFI20231110BHJP
B65D 5/02 20060101ALI20231110BHJP
【FI】
B65D5/66 301J
B65D5/02 H
B65D5/66 301Z
(21)【出願番号】P 2019173038
(22)【出願日】2019-09-24
【審査請求日】2022-08-03
(73)【特許権者】
【識別番号】596126465
【氏名又は名称】アサヒ飲料株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142804
【氏名又は名称】大上 寛
(72)【発明者】
【氏名】菅沼 剛
【審査官】加藤 信秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-011956(JP,A)
【文献】特開2018-002260(JP,A)
【文献】特開2006-225015(JP,A)
【文献】特許第4715050(JP,B2)
【文献】特開2013-032176(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/66
B65D 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳んだ状態で対向し合う胴部パネル同士をロックするための包装箱の折り畳みロック構造であって、
前記胴部パネルは、前板部と、前記前板部と対向する後板部と、互いに対向し合う第一の側板部及び第二の側板部と、を有して構成され、
前記前板部と前記後板部の面内には、折り畳んだ状態で対向し合う一対のロック片がそれぞれ形成され、
一方のロック片は、他のロック片と離れる方向に立ち上げられて貫通穴を形成し、
他方のロック片は、形成された前記貫通穴に差し込まれて前記貫通穴に係止され、
前記第一の側板部及び前記第二の側板部には、H字形状の切込み線が形成され、前記前板部と、前記後板部と、前記第一の側板部と、前記第二の側板部と、には、それぞれフラップが設けられることで、包装箱がラップアラウンド形式に構成され、
前記第一の側板部と前記後板部の境界部の罫線によって折り曲げて畳むことで、前記前板部と前記後板部にそれぞれ設けた前記ロック片が対向するものであり、
一方のロック片は、横方向に延びる横切目線と、横切目線の両端から斜め下方向に互いに近づく方向に延びる一対の斜め切目線と、一対の斜め切目線の下端を結ぶように横方向に延びる罫線と、に囲まれ、
横切目線が罫線よりも長い台形状に構成され、
他方のロック片は、横方向に延びる横切目線と、横切目線の両端から斜め上方向に互いに離れる方向に延びる一対の斜め切目線と、一対の斜め切目線の上端を結ぶように横方向に延びる罫線と、に囲まれ、横切目線が罫線よりも短い台形状に構成され、
一方のロック片と、他方のロック片は、互いに台形を上下反転させた関係となるように形成され、
一方のロック片が形成する前記貫通穴において幅の広い横切目線の部分が切断されることによる縁部分が形成され、前記縁部分に対し他方のロック片の幅の広い罫線側の部分が係止される、
包装箱の折り畳みロック構造。
【請求項2】
折り畳んだ状態で対向し合う胴部パネル同士をロックするための包装箱の折り畳みロック構造であって、
前記胴部パネルは、前板部と、前記前板部と対向する後板部と、互いに対向し合う第一の側板部及び第二の側板部と、を有して構成され、
前記前板部と前記後板部の面内には、折り畳んだ状態で対向し合う一対のロック片がそれぞれ形成され、
一方のロック片は、他のロック片と離れる方向に立ち上げられて貫通穴を形成し、
他方のロック片は、形成された前記貫通穴に差し込まれて前記貫通穴に係止され、
前記第一の側板部及び前記第二の側板部には、H字形状の切込み線が形成され、前記前板部と、前記後板部と、前記第一の側板部と、前記第二の側板部と、には、それぞれフラップが設けられることで、包装箱がラップアラウンド形式に構成され、
一対のロック片は二組設けられ、各組は、前記前板部と前記後板部の長辺方向における両端部に近い位置にそれぞれ配置され
、
前記第一の側板部と前記後板部の境界部の罫線によって折り曲げて畳むことで、前記前板部と前記後板部にそれぞれ設けた前記ロック片が対向するものであり、
一方のロック片は、横方向に延びる横切目線と、横切目線の両端から斜め下方向に互いに近づく方向に延びる一対の斜め切目線と、一対の斜め切目線の下端を結ぶように横方向に延びる罫線と、に囲まれ、
横切目線が罫線よりも長い台形状に構成され、
他方のロック片は、横方向に延びる横切目線と、横切目線の両端から斜め上方向に互いに離れる方向に延びる一対の斜め切目線と、一対の斜め切目線の上端を結ぶように横方向に延びる罫線と、に囲まれ、横切目線が罫線よりも短い台形状に構成され、
一方のロック片と、他方のロック片は、互いに台形を上下反転させた関係となるように形成され、
一方のロック片が形成する前記貫通穴において幅の広い横切目線の部分が切断されることによる縁部分が形成され、前記縁部分に対し他方のロック片の幅の広い罫線側の部分が係止される、包装箱の折り畳みロック構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄される包装箱を折り畳んだ状態で維持することで、集積性を向上させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、特許文献1に示すように、使用済のダンボール等の厚紙からなる包装箱を折り畳んだ際に、その折り畳んだ状態を維持することで、嵩を低くし、集積性の向上を図る技術は知られている。
【0003】
特許文献1では、4枚の胴部パネルにより形成した四角筒状の本体と、該本体の開口面を封緘するフラップとより成る包装箱において、罫線をはさんで隣り合う胴部パネルに、該罫線を横断する2本の切断線または易切断線を切り込んで設けて、その切断線間または易切断線間に、前記罫線をはさんで向き合う折畳みロック片を形成し、かつ罫線をはさんで向き合った折畳みロック片の両端縁のうち一方または双方の端縁を区画する切断線または易切断線を、前記罫線に関しずれた位置に切り込んで設ける構成について開示をしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の構成において、包装箱を廃棄するために解体する際には、まずフラップを開いて筒状の状態とし、二本の罫線の部分で折り畳んだ後、ロック片を折り曲げてロックがなされるものである。
【0006】
しかしながら、上記筒状の筒状の筒軸の方向を奥行き方向とし、奥行方向と直交する方向を幅方向とした場合に、ロック片は幅方向の両端に位置することになる。
【0007】
このため、幅方向の中央部分に位置し互いに対向する胴部パネル同士は、特にロックされあうものではなく、隙間が生じたままになってしまうことになり、複数の包装箱を紐で括るのではなく、単体で廃棄する際には、包装箱の幅方向の中央部分が開きがちになり、取り扱いが不便なこととなってしまう。
【0008】
本発明は、以上の問題に鑑み、折り畳んだ状態で対向し合う胴部パネル同士をロックし合うことで、単体でも取り扱い性に優れ、集積性にも優れた新規な構成の包装箱を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0010】
本発明の一態様によれば、
折り畳んだ状態で対向し合う胴部パネル同士をロックするための包装箱の折り畳みロック構造であって、
前記各胴部パネルの面内には、折り畳んだ状態で対向し合う一対のロック片がそれぞれ形成され、
一方のロック片は、他のロック片と離れる方向に立ち上げられて貫通穴を形成し、
他方のロック片は、形成された前記貫通穴に差し込まれて前記貫通穴に係止される、
構成とする、包装箱の折り畳みロック構造とするものである。
【0011】
また、本発明の一態様によれば、
一対のロック片は二組設けられ、各組は、各胴部パネルの長辺方向における両端部に近い位置にそれぞれ配置される、こととする。
【0012】
また、本発明の一態様によれば、
前記胴部パネルは、前板部と、前板部と対向する後板部と、それぞれ側面を構成する第一の側板部、第二の側板部と、を有して構成され、前板部、第一の側板部、後板部、第二の側板部の順に配置されるものであり、前記第一の側板部と前記後板部の境界部の罫線によって折り曲げることで、前記前板部と前記後板部にそれぞれ設けた前記ロック片が対向する、こととする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の構成によれば、ロック片によるロックが、胴部パネルの面内で行われるため、折り畳んだ状態の包装箱の幅方向の中央部分において胴部パネル同士を係合させることができ、中央部分の隙間の発生が抑えられ、開きがちになって取り扱いが不便になるといったことを防止できる。
【0014】
また、長辺方向において二箇所でロックされることになり、折り畳んだ状態をより確実に維持できるようになる。
【0015】
また、二つ折りによる折り畳みが可能となり、折り畳んだ状態において、横方向の中央部分にロック片を配置させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】(A)は実施例1に係る包装箱の外観の斜視図であり、(B)は実施例1に係る包装箱の使用状態の斜視図である。
【
図3】(A)は開口蓋の部位について説明する図であり、(B)は開口蓋を開いた状態について説明する図である。
【
図4】開口蓋を固定する構造について説明する図である。
【
図5】(A)は実施例2に係る包装箱の外観の斜視図であり、(B)は実施例2に係る包装箱の使用状態の斜視図である。
【
図7】(A)は開口蓋の部位について説明する図であり、(B)は開口蓋を開いた状態について説明する図である。
【
図8】開口蓋を固定する構造について説明する図である。
【
図10】ロック片の構成について説明する図である。
【
図11】包装箱を折り畳んだ状態について説明する図である。
【
図12】(A)はロックした状態について説明する図であり、(B)は(A)を斜めからみた状態について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下本発明の実施形態について、実施例を用いて説明する。
【実施例1】
【0018】
図1(A)は実施例1に係る包装箱2の外観の斜視図であり、
図1(B)は実施例1に係る包装箱2の使用状態の斜視図である。
図2は、実施例1に係る包装箱2の展開図である。
図3(A)は開口蓋40の部位について説明する図であり、
図3(B)は開口蓋40を開いた状態について説明する図である。
図4は開口蓋40を固定する構造について説明する図である。以下の説明では、便宜のため、
図2における紙面上下方向を上下方向又は高さ方向とし、紙面左右方向を左右方向、水平方向、又は横方向として説明する。
【0019】
図1(A)(B)に示すように、包装箱2は、直方体形状の箱型に構成されるものであり、飲料容器であるペットボトル3が複数本収容される。包装箱2の前面側となる前板部11には、切目線(ミシン目)を破断することで画成される開口蓋40が設けられており、この開口蓋40を跳ね上げるようにすることで、取出口50が形成されるものである。
【0020】
図2は、包装箱2を展開したものに対応するブランクであり、このブランクは、段ボールシートから成り、使用状態において前面側となる前板部11と、前板部11と対向する後板部12と、それぞれ側面を構成する側板部13,14と、を有する。一方の側板部14の外側縁には継代15が連設されている。また、各板部の長手方向の両端縁には、それぞれフラップ11a、11b、12a・・・が連設されている。
【0021】
図2及び
図3(A)に示すように、前板部11の長手方向の一側端部、及び、フラップ11aには、開口蓋40を形成するための切目線4が連続的に設けられる。切目線4は、前板部11内において横方向に間隔を開けて上下方向に延びる縦ライン4a,4b(
図3(A))と、各縦ライン4a,4bの下端部からフラップ11a内に向かって互いに近づくように湾曲する湾曲ライン4c,4d(
図3(A))と、フラップ11a内において湾曲ライン4c,4dの下端部を連結する横ライン4e(
図2)と、を有する。
【0022】
図2及び
図3(A)に示すように、縦ライン4a,4bの上端は谷折線となる罫線5aで結ばれる。また、前板部11とフラップ11aの間には罫線5bが存在し、この罫線5bを跨ぐように切目線4(湾曲ライン4c,4d(
図3(A)))が形成されている。
【0023】
以上のように構成される切目線4を破断することで、
図4に示すような開口蓋40が形成され、罫線5aに沿って折り曲げつつ跳ね上げることで、取出口50が形成される。
【0024】
図4に示すように、前板部11において罫線5aの上方となる位置には、開口蓋40の係止片40aを差し込むための係止孔11mが設けられる。この係止孔11mは、
図3(A)に示すように、前板部11に設けた横方向の切目線6aと、その両端の斜め方向の切目線6b,6bを破断するとともに、切目線6aの下方に平行に設けた罫線6cで山折りすることで開口される。
【0025】
図2及び
図4に示すように、開口蓋40の係止片40aは、フラップ11aに存在していた部位であり、罫線5bに沿って折り曲げられる部位である。
【0026】
以上のようにして、
図4に示すように、開口蓋40の係止片40aと、係止孔11mにより固定構造を構成することとし、開口蓋40を跳ね上げて係止片40aを係止孔11mに差し込むと、
図3(B)に示すように、開口蓋40が開かれたままの状態を維持することができる。
【0027】
このように開口蓋40が開かれたままの状態が維持されることで、開口蓋40が中途半端に開くことで、開口蓋40を手で抑えるなどの煩わしい状況が発生することものなく、収容されているペットボトル3を常に容易に取り出すことができる。
【0028】
また、開口蓋40が跳ね上げられることで、前板部11に沿わせるようにして開口蓋40を収めることができ、開口蓋40が半開きになって邪魔になるようなこともない。
【0029】
なお、仮に、開口蓋40を手前に下げるような構成であると、開口蓋40が包装箱2の前面に突き出るなどして邪魔になることになるが、上述のように跳ね上げられるため、一切邪魔になることがない。また、開口蓋40を開いて任意に包装箱2からペットボトル3を取り出すように設置する場合においても、開口蓋40が突き出ないため、設置スペースの自由度が広がり、また、省スペースの構成を実現できる。
【実施例2】
【0030】
図5(A)は実施例2に係る包装箱2の外観の斜視図であり、
図5(B)は実施例2に係る包装箱2の使用状態の斜視図である。
図6は、実施例2に係る包装箱2の展開図である。
図7(A)は開口蓋40の部位について説明する図であり、
図7(B)は開口蓋40を開いた状態について説明する図である。
図8は開口蓋40を固定する構造について説明する図である。以下の説明では、便宜のため、
図5における紙面上下方向を上下方向又は高さ方向とし、紙面左右方向を左右方向、水平方向、又は横方向として説明する。
【0031】
図5(A)(B)に示すように、包装箱20は、直方体形状の箱型に構成されるものであり、飲料容器であるペットボトル3が複数本収容される。包装箱20の前面側となる前板部21には、切目線(ミシン目)を破断することで画成される開口蓋60が設けられており、この開口蓋60を跳ね上げるようにすることで、取出口70が形成されるものである。
【0032】
図6は、包装箱20を展開したものに対応するブランクであり、このブランクは、段ボールシートから成り、使用状態において前面側となる前板部21と、前板部21と対向する後板部22と、それぞれ側面を構成する側板部23,24と、を有する。一方の側板部24の外側縁には継代25が連設されている。また、各板部の長手方向の両端縁には、それぞれフラップ21a、21b、22a・・・が連設されている。
【0033】
図6及び
図7(A)に示すように、前板部21の長手方向の一側端部には、開口蓋60を形成するための切目線64が連続的に設けられる。
図7(A)に示すように、切目線64は、前板部21内において横方向に間隔を開けて上下方向に延びる縦ライン64a,64bと、各縦ライン64a,64bの下端部から互いに斜め下方に広がる方向に広がる斜めライン64c,64dと、斜めライン64c,64dの下端から互いに近づく方向に広がる横ライン64e,64fと、横ライン64e,64fの下端部をつなぐ横ライン64gと、を有する。
【0034】
図6及び
図7(A)に示すように、縦ライン64a,64bの上端は谷折線となる罫線25aで結ばれる。また、縦ライン64a,64bの下端部と、横ライン64gの両端の間には、円弧状の罫線25b,25cが形成されている。
【0035】
以上のように構成される切目線64を破断することで、
図8に示すような開口蓋60が形成され、罫線25aに沿って折り曲げつつ跳ね上げることで、取出口70が形成される。
【0036】
図8に示すように、前板部21において罫線25aの上方となる位置には、横方向に間隔を開けて開口蓋60の係止片60a,60bを差し込むための係止孔21m,21nが設けられる。各係止孔21m,21nは、前板部21に設けた略V字状の罫線26aと、罫線26aの両端を繋ぐ円弧状の切目線26bと、切目線26bの中央部から罫線26aのV字の角部に延びる直線上の切目線26cと、を有する。切目線26b,26cを破断すると、一対の係止片27,27が形成されるとともに、係止孔21m,21nが開口される。なお、
図8において、左側の係止孔21mは開口されていない状態であり、右側の係止孔21nは開口された状態を示すものである。
【0037】
図8に示すように、開口蓋60の係止片60a,60bは、罫線65b,65cに沿って折り曲げられる部位である。
【0038】
以上のようにして、
図8に示すように、開口蓋60の係止片60a,60bと、係止孔21m,21nにより固定構造を構成することとし、開口蓋60を跳ね上げて係止片60a,60bを係止孔21m,21nに差し込むと、
図7(B)に示すように、開口蓋60が開かれたままの状態を維持することができる。
【0039】
また、係止片60a,60bを係止孔21m,21nに差し込んで係止片27,27の裏側に配置することで、係止片60a,60bが係止片27,27に外側から抑えられるようになり、係止片60a,60bが係止孔21m,21nから抜き出されることが防止される。
【0040】
以上のような構成により、実施例2においても実施例1と同様の効果を有する包装箱20を実現することができる。
【実施例3】
【0041】
次に、容器の取出性の向上に関する構成について説明する。
図2に示すように、包装箱2を立てて使用する際に底部を形成するフラップ13a,14aについて、取出口50の側に近い部位が厚みの薄い薄厚部13c,14cで構成されることとしている。
【0042】
図9に示すように、取出口50に近い側が厚みの薄い薄厚部13cで構成されることで、薄厚部13cと厚肉部13dの間に段差13eが形成される。なお、薄厚部13cを形成するための方法は特に限定されるものではなく、例えば、ブランク状態の包装箱2のフラップ13a,14aをローラーやプレス機などで押圧することで、他の部位よりも厚みを薄くすることが可能である。
【0043】
そして、この段差13eが形成されることで、ペットボトル3が薄厚部13c側へと落ちるように案内され、取出口50に近い側へと移動させることができる。
【0044】
また、一度移動したペットボトル3は段差13eによって包装箱2の隅部2sに戻ってしまうことがなく、取出口50に近い側にとどまることになる。
【0045】
以上のようにして、ペットボトル3を包装箱の隅部2sに留まらせることなく、取出口50へと案内することで、ペットボトル3が隅部2sに留まったまま取り出しにくくなってしまうことを防ぐことができ、優れた取出性を実現することができる。
【0046】
なお、上記を実現するためには、段差13eは、例えば、段差13e(段差の開始部13m)から包装箱2の隅部2sまでの距離Wは、ペットボトル3の半径Rの2/3以上、半径R以下とすることができる。半径R以下とすることによれば、他のペットボトルが取り出されることで横からの支えが無くなったペットボトル3を、その自重により直ちに薄厚部13cへと移動させることが可能となる。また、半径Rの2/3以上とすることによれば、一度薄厚部13cに移動したペットボトル3を隅部2sから距離W位置までしか移動しないように制限することが可能となる。
【実施例4】
【0047】
次に、折り畳んだ状態で対向し合う胴部パネル同士をロックするための構成について説明する。
図10はロック片の構成について説明する図である。
図11は包装箱を折り畳んだ状態について説明する図である。
図12(A)はロックした状態について説明する図であり、
図12(B)は(A)を斜めからみた状態について説明する図である。
【0048】
図2に示すように、本実施例では、ブランクが、使用状態において前面側となる前板部11と、前板部11と対向する後板部12と、それぞれ側面を構成する側板部13,14と、を有し、これらの各板部が胴部パネルとして機能するものである。
【0049】
そして、前板部11及び後板部12において、包装箱2を折り畳んだ状態で対向する位置には、それぞれロック片81,82の組が設けられている。本実施例では、2つのロック片の組、即ち、ロック片81,82と、ロック片83,84の各組が上下方向の位置をずらして配置されており、二箇所でロックされるものとしている。
【0050】
図2に示すように、各ロック片81,82は、前板部11及び後板部12の面内に配置される、つまりは、隣り合う他の胴部パネル(側板部13,14)や、フラップ11a、11b、12a・・・や、継代15との境界部分となる罫線(9a,9b・・・)、更には、外周縁部9zを跨ぐことなく、前板部11及び後板部12の面の内側に配置されるものである。
【0051】
図10に示すように前板部11に設けられるロック片81は、横方向に延びる横切目線81aと、横切目線81aの両端から斜め上方向に互いに離れる方向に延びる斜め切目線81b,81cと、斜め切目線81b,81cの上端を結ぶように横方向に延びる罫線81dと、に囲まれて台形状に構成され、各切目線を破断するとともに、罫線81dにて折り曲げることで立ち上がるように構成されている。
【0052】
図10に示すように後板部12に設けられるロック片82は、横方向に延びる横切目線82aと、横切目線82aの両端から斜め下方向に互いに近づく方向に延びる斜め切目線82b,82cと、斜め切目線82b,82cの下端を結ぶように横方向に延びる罫線82dと、に囲まれて台形状に構成され、各切目線を破断するとともに、罫線82dにて折り曲げることで立ち上がるように構成されている。
【0053】
そして、
図11に示すように使用後の包装箱2を解体して前板部11と後板部12が重なるように折り畳んだ状態とし、まず、
図12(A)(B)に示すように、ロック片82を折り曲げて立ち上げ、貫通穴82kを形成する。ついで、この貫通穴82kに入り込ませるようにロック片81を折り曲げつつ、ロック片81の先端を貫通穴82kから突出させる。
【0054】
このようにしてロック片81が貫通穴82kの縁に押し付けられるようにして係止され、ロック片81が貫通穴82kから抜き出されることが抑えられ、前板部11と後板部12が重なった状態が維持される。
【0055】
なお、
図10に示すロック片83はロック片81を上下反転したものであり、ロック片84はロック片82を上下反転したものである。ロック片83、84の組においても、ロック片81、82の組と同様の構成であり、同様の機能を果たすため、説明を省略する。
【0056】
以上のようにして本発明を実現することができる。
即ち、
図1乃至
図4に示すように、
切目線4を破断することで形成される開口蓋40を開くことで前板部11に取出口50が形成される飲料容器包装箱2であって、
開口蓋40は、跳ね上げられて開かれるものであり、
開口蓋40を開いたままで固定するための固定構造を有する、
飲料容器包装箱2とするものである。
【0057】
これにより、開口蓋40が開かれたままの状態が維持されることで、開口蓋40が中途半端に開くことで、開口蓋40を手で抑えるなどの煩わしい状況が発生することものなく、収容されているペットボトル3を常に容易に取り出すことができる。
【0058】
また、
図1乃至
図4に示すように、
固定構造は、開口蓋40に設けられる係止片40aと、
取出口が形成される前板部11に設けられる係止孔11mと、
から構成される、こととするものである。
【0059】
これにより、簡易な構成により本発明を実現できる。
【0060】
また、
図5乃至
図8に示すように、
固定構造は、開口蓋60において横方向に離れた箇所に二箇所に設けられる係止片60a,60bと、
取出口が形成される前板部21の二箇所に設けられる係止孔21m,21nと、
から構成される、こととするものである。
【0061】
これにより、開口蓋60を二箇所で確実に固定することができる。
【0062】
また、
図1(A)(B)に示すように、飲料容器包装箱2は、飲料容器であるペットボトル3が横倒しになるように立てて設置され、取出口50が前板部11の下部に配置され、飲料容器は横方向に引き出すようにして取り出される、こととするものである。
【0063】
これにより、前板部11に沿わせるようにして開口蓋40を収めることができ、開口蓋40が半開きになって邪魔になるようなこともない。仮に、開口蓋40を手前に下げるような構成であると、開口蓋40が包装箱2の前面に突き出るなどして邪魔になることになるが、上述のように跳ね上げられるため、一切邪魔になることがない。また、開口蓋40を開いて任意に包装箱2からペットボトル3を取り出すように設置する場合においても、開口蓋40が突き出ないため、設置スペースの自由度が広がり、また、省スペースの構成を実現できる。
【0064】
また、
図2及び
図9に示すように、取出口50は、使用状態において飲料容器包装箱2の左右方向の中央部に形成されるものであり、飲料容器包装箱2の内側の底面は、飲料容器包装箱2の左右端部の隅部2sから取出口50に向かってそれぞれ延びるフラップ13a,14aにて構成され、フラップ13a,14aにおける取出口50に近い側に厚みの薄い薄厚部13cが設けられる、こととするものである。
【0065】
これにより、ペットボトル3を包装箱の隅部2sに留まらせることなく、取出口50へと案内することで、ペットボトル3が隅部2sに留まったまま取り出しにくくなってしまうことを防ぐことができ、優れた取出性を実現することができる。
【0066】
また、
図2、及び、
図11に示すように、
折り畳んだ状態で対向し合う胴部パネル(前板部11及び後板部12)同士をロックするための包装箱2の折り畳みロック構造であって、
各胴部パネル(前板部11及び後板部12)の面内には、折り畳んだ状態で対向し合う一対のロック片81,82がそれぞれ形成され、
一方のロック片82は、他のロック片81と離れる方向に立ち上げられて貫通穴82kを形成し、
他方のロック片81は、形成された貫通穴82kに差し込まれて貫通穴82kに係止される、
構成とするものである。
【0067】
この構成では、ロック片81,82によるロックが、胴部パネルの面内で行われるため、折り畳んだ状態の包装箱2の幅方向の中央部分において胴部パネル同士を係合させることができ、中央部分の隙間の発生が抑えられ、開きがちになって取り扱いが不便になるといったことを防止できる。そして、折り畳んだ後は、単体でも取り扱い性に優れ、集積性にも優れたものとすることができる。
【0068】
また、
図2、及び、
図11に示すように、
一対のロック片81,82は二組設けられ、各組は、各胴部パネル(前板部11及び後板部12)の長辺方向における両端部に近い位置にそれぞれ配置される、こととするものである。
【0069】
これにより、長辺方向において二箇所でロックされることになり、折り畳んだ状態をより確実に維持できるようになる。
【0070】
また、
図2に示すように、胴部パネルは、前板部11と、前板部11と対向する後板部12と、それぞれ側面を構成する第一の側板部13、第二の側板部14と、を有して構成され、前板部11、第一の側板部13、後板部12、第二の側板部14の順に配置されるものであり、第一の側板部13と後板部12の境界部の罫線9bによって折り曲げることで、前板部11と後板部12にそれぞれ設けたロック片81,82が対向する、構成とするものである。
【0071】
これにより、二つ折りによる折り畳みが可能となり、折り畳んだ状態において、横方向の中央部分にロック片81,82を配置させることができる。
【符号の説明】
【0072】
2 包装箱
3 ペットボトル
9b 罫線
11 前板部
12 後板部
13 側板部
14 側板部
15 継代
81 ロック片
82 ロック片
81a 横切目線
81b 斜め切目線
81c 斜め切目線
81d 罫線
82 ロック片
82a 横切目線
82b 斜め切目線
82c 斜め切目線
82d 罫線
82k 貫通穴