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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-09
(45)【発行日】2023-11-17
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21V 29/76 20150101AFI20231110BHJP
   F21S 8/04 20060101ALI20231110BHJP
   F21V 29/503 20150101ALI20231110BHJP
   F21V 29/77 20150101ALI20231110BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20231110BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20231110BHJP
【FI】
F21V29/76
F21S8/04 110
F21V29/503
F21V29/77
F21V23/00 120
F21Y115:10
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019088186
(22)【出願日】2019-05-08
(65)【公開番号】P2020184456
(43)【公開日】2020-11-12
【審査請求日】2022-02-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 庄太
(72)【発明者】
【氏名】樋口 暁紀
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-012516(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0086472(US,A1)
【文献】国際公開第2015/087626(WO,A1)
【文献】特開2013-182777(JP,A)
【文献】国際公開第2013/175688(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 29/76
F21S 8/04
F21V 29/503
F21V 29/77
F21V 23/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を発光する光源部材と、前記光源部材が取り付けられたヒートシンクと、前記光源部材に電力を供給する電源ユニットと、を備えた照明器具であって、
前記ヒートシンクは、
前記光源部材が取り付けられるベース部と、
前記ベース部に下端面が接続され、前記ベース部から上方に向かって立ち上がるフィンと、
前記フィンの上端面に接続され、前記フィンの上面を覆う庇部と、
前記電源ユニットをスライドさせて着脱自在に取り付けるための係合部と、を有しており、
前記電源ユニットには、前記係合部にスライドさせて係合する電源脚部が設けられており、
前記フィンは、
中心に設けられた筒部と、
前記筒部の外周から放射状に突き出した複数の板部と、を有し、
少なくとも一部の前記板部は、下端面が前記ベース部に接合されて接続され、
少なくとも一部の前記板部は、上端面が前記庇部に接合されて接続されている照明器具。
【請求項2】
前記係合部は、前記庇部に設けられている請求項1に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天井等の被取付部に取り付けられる照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、照明器具は、光を発光する光源ユニットからの発熱を放熱させるヒートシンクを備えた構成が知られている。例えば特許文献1に開示された照明装置は、電源ケースと、LEDと、電源基板と、透光カバーと、アームと、を備えた構成である。電源ケースは、電源基板を収納する収納部と、下面側にLEDを載置させる載置部と、を有している。載置部の上面には、ヒートシンクとして複数のフィンが上方向に突出するように設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-14232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された照明装置は、フィンの上面を覆う部材が存在しないので、長期使用によって、フィンとフィンとの間に埃が溜まり、放熱機能が低下するおそれがある。フィンとフィンとの間に溜まる埃を防止するために、フィンの上面を覆う庇を設けることが考えられる。しかし、この場合、ヒートシンクとは別に庇を保持する柱部材等の保持部材等を設ける必要があり、部材点数及び加工の手間が増えて、装置の組立作業が複雑となる。なお、特許文献1には、電源ケースに庇部が設けられているが、フィンの上面を覆う構成ではないので、長期使用によってフィンとフィンとの間に埃が溜まる。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、器具の組立作業を容易に行うことができる、照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る照明器具は、光を発光する光源部材と、前記光源部材が取り付けられたヒートシンクと、前記光源部材に電力を供給する電源ユニットと、を備えた照明器具であって、前記ヒートシンクは、前記光源部材が取り付けられるベース部と、前記ベース部に下端面が接続され、前記ベース部から上方に向かって立ち上がるフィンと、前記フィンの上端面に接続され、前記フィンの上面を覆う庇部と、前記電源ユニットをスライドさせて着脱自在に取り付けるための係合部と、を有しており、前記電源ユニットには、前記係合部にスライドさせて係合する電源脚部が設けられており、前記フィンは、中心に設けられた筒部と、前記筒部の外周から放射状に突き出した複数の板部と、を有し、少なくとも一部の前記板部は、下端面が前記ベース部に接合されて接続され、少なくとも一部の前記板部は、上端面が前記庇部に接合されて接続されているものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の照明器具によれば、庇部がフィンの上端面に接続されただけの簡易な構成であり、庇部を取り付けるための特別な構成部材を設ける必要がないので、器具の組立作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る照明器具を示した斜視図である。
図2】実施の形態1に係る照明器具であって、上方側から見た状態を示した分解斜視図である。
図3】実施の形態1に係る照明器具であって、下方側から見た状態を示した分解斜視図である。
図4】実施の形態1に係る照明器具であって、電源ユニットとヒートシンクを示した斜視図である。
図5】実施の形態1に係る照明器具であって、電源ユニットとヒートシンクを示した正面図である。
図6】実施の形態2に係る照明器具を示した斜視図である。
図7】実施の形態2に係る照明器具を示した分解斜視図である。
図8】実施の形態2に係る照明器具のヒートシンクを示した分解斜視図である。
図9】実施の形態2に係る照明器具のヒートシンクを構成するフィンの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付して、その説明を適宜省略又は簡略化する。また、各図に記載の構成について、その形状、大きさ、及び配置等は、本発明の範囲内で適宜変更することができる。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る照明器具を示した斜視図である。図2は、実施の形態1に係る照明器具であって、上方側から見た状態を示した分解斜視図である。図3は、実施の形態1に係る照明器具であって、下方側から見た状態を示した分解斜視図である。図4は、実施の形態1に係る照明器具であって、電源ユニットとヒートシンクを示した斜視図である。図5は、実施の形態1に係る照明器具であって、電源ユニットとヒートシンクを示した正面図である。
【0011】
本実施の形態1に係る照明器具100は、図1図3に示すように、天井等の被取付部に取り付けられる支持部1と、支持部1に保持される光源ユニット5と、を備えている。支持部1は、被取付部に取り付けられるアーム部材2と、アーム部材2を光源ユニット5へ接続する保持部材3と、照明器具100の落下防止部材4と、を有している。光源ユニット5は、光を発光する光源部材6と、直方体形状のヒートシンク7と、光源部材6に電力を供給する電源ユニット8と、光源部材6を覆うカバー部材9と、を有している。
【0012】
アーム部材2は、図1図3に示すように、照明器具100を天井等の被取付部に取り付けるための取付部材である。アーム部材2は、逆U字形状である。アーム部材2の両端部には、軸孔20と弧状孔21とが上下に並べて形成されている。アーム部材2は、両端部が保持部材3を介して軸孔20に通したボルト22及び弧状孔21に通したボルト23によって、ヒートシンク7の側面に回動自在に取り付けられている。
【0013】
保持部材3は、図1図3に示すように、アーム部材2をヒートシンク7に回動自在に取り付けるために設けられている。保持部材3は、ヒートシンク7の側面に当接する矩形状の平板部30と、平板部30の上端部から突き出してヒートシンク7の上面に当接する上部取付部31と、平板部30の下端部から突き出してヒートシンク7の下面に当接する下部取付部32と、を有している。平板部30には、ボルト22の軸部を通す貫通孔34と、ボルト23の軸部を通す貫通孔35が形成されている。また、平板部30の内面側には、ボルト22及びボルト23を締め付けるナット33が取り付けられている。上部取付部31には、ネジ等の接続部材を通す貫通穴が形成されている。上部取付部31は、接続部材によってヒートシンク7の上面に固定される。また、下部取付部32には、ネジ等の接続部材を通す貫通穴が形成されている。下部取付部32は、接続部材によってヒートシンク7の下面に固定される。なお、下部取付部32は、カバー部材9のフランジ部90をヒートシンク7の下面とで挟み付けて、カバー部材9が落下しないように保持する機能も有する。
【0014】
落下防止部材4は、図1図3に示すように、照明器具100の落下を防止するために設けられている。落下防止部材4は、ワイヤー40と、ワイヤー40の一端に設けられて被取付部に固定される第1取付部41と、ワイヤー40の他端に設けられてヒートシンク7に取り付けられる第2取付部42と、を有している。
【0015】
光源部材6は、図2及び図3に示すように、基板60に複数の発光素子61が実装された構成である。光源部材6は、ヒートシンク7の下面に接着等で取り付けられ、電源ユニット8から電力の供給を受けて発光素子61を発光させるものである。
【0016】
ヒートシンク7は、図1図5に示すように、光源部材6の発熱を放熱させるものである。ヒートシンク7は、光源部材6が取り付けられるベース部70と、ベース部70に下端面が接続され、ベース部70から上方に向かって立ち上がるフィン72と、フィン72の上端面に接続され、フィン72の上面を覆う庇部71と、を有している。ベース部70は、ヒートシンク7の下面を形成している。庇部71は、ヒートシンク7の上面を形成している。ヒートシンク7は、例えばアルミ材等の放熱性の良い材料が用いられており、押出成型で略直方体形状に形成されている。
【0017】
フィン72は、下端面がベース部70に一体的に接続され、ベース部70から上方に立ち上がる複数の板部72aを、一定の間隔をあけて並列させて設けた構成である。板部72aは、上端面が庇部71に一体的に接続されている。板部72aは、ベース部70及び庇部71に対して直交させて設けられているが、当該直交に限定されず、ベース部70及び庇部71と交差する角度であればよい。なお、図示することは省略したが、フィン72は、一部の板部72aの上端面のみが、庇部71に一体的に接続された構成でもよい。
【0018】
複数の板部72aのうち、ヒートシンク7の側面を形成する両端の板部72aには、保持部材3のナット33と、ボルト22及びボルト23との干渉を防ぐ貫通孔7aが形成されている。なお、貫通孔7aは、ボルト22及びボルト23の軸部をねじ込むネジ孔としてもよい。この場合、ナット33は、省略することができる。また、板部72aは、ネジ孔を形成する部分のみを肉厚とした構成でもよい。因みに、板部72aと、ナット33とボルト22及びボルト23との干渉を防ぐ手段としては、貫通孔7aに限定されず、例えばナット33とボルト22及びボルト23が嵌まる溝形状でもよい。溝形状は、貫通孔7aを形成する場合と異なり、ヒートシンク7を成型する際の押出成型で一緒に形成することができる。そのため、ヒートシンク7の加工の手数を減らすことができるので、製造コストを抑制できる。
【0019】
上記したように、ヒートシンク7は、フィン72とベース部70及び庇部71とが、一体的に接続されているので、ベース部70から伝熱される光源部材6の発熱を、フィン72から庇部71へと伝熱させて、フィン72と庇部71とで放熱することができる。そのため、本実施の形態1におけるヒートシンク7は、例えばフィン72を構成する板部72aの枚数を少なくして軽量化を図ることができ、且つ伝熱面積が大きく放熱効率を高めることができる。
【0020】
庇部71には、中央部分において、一端縁側から他端縁側まで延びる凹部71aが形成されている。凹部71aには、電源ユニット8が着脱自在に取り付けられる係合部73が設けられている。係合部73は、外向きに屈曲させた1対のL字の爪部73aであり、凹部71aの長手方向に沿ってレール状に形成されている。また、図4に示すように、凹部71aの一端縁側には、光源部材6と電源ユニット8とを接続し、光源部材6に電力を供給する電源電線84が嵌め込まれる切り欠き状の保持部71bが形成されている。
【0021】
電源ユニット8は、光源部材6に電力を供給するものである。電源ユニット8は、図1図5に示すように、筒状で直方体形状の電源ケース80と、電源ケース80の内側に設けられた点灯回路部(図示なし)と、電源ケース80の両端の開口を塞ぐ端板81と、を有している。電源ケース80の下面には、ヒートシンク7に形成された係合部73に係合する電源脚部83が設けられている。電源脚部83は、内向きに屈曲させた1対のL字の爪部83aであり、電源ケース80の長手方向に沿ってレール状に形成されている。また、端板81は、例えば板金で形成されており、パッキンを挟んで電源ケース80に取り付けられている。また、2つの端板81のうち、一方の端板81には、点灯回路部に接続される電源電線84を電源ケース80の内部に通すための開口が形成されており、該開口部分に電源電線84を保持するソケット82が設けられている。
【0022】
電源ユニット8は、庇部71の凹部71aの一端側から係合部73に電源脚部83が挿し込まれ、他端側に向かってスライドさせることで、ヒートシンク7に取り付けることができる。そして、電源ユニット8は、スライドさせた方向への位置ずれを防止するため、電源ケース80がヒートシンク7にネジなどの接合部材85で固定されている。照明器具100は、電源ユニット8をヒートシンク7と一体になるように取り付けることで、電源ユニット8の発熱をヒートシンク7に伝熱することができるので、電源ユニット8の温度上昇を抑制することができる。なお、係合部73の向きと、電源脚部83の爪部83aの向きは、逆でもよい。また、係合部73の爪部73aと電源脚部83の爪部83aとは、スライドさせて係合させる構成に限定されず、弾性変形を利用して押し込むように係合させる構成でもよい。
【0023】
カバー部材9は、光源部材6と対向する側に開口を有する箱形であり、ヒートシンク7のベース部70に取り付けられた光源部材6を覆って保護するものである。カバー部材9は、例えば透過性のある材料で形成されている。カバー部材9には、開口縁に沿って外方に突き出すフランジ部90が設けられている。フランジ部90には、ネジ等の接合部材91の軸部を通す貫通孔90aが複数形成されている。カバー部材9は、フランジ部90をヒートシンク7のベース部70に当接させ、貫通孔90aに通した接合部材91を用いてヒートシンク7に取り付けられている。
【0024】
なお、図示することは省略したが、カバー部材9は、内側にレンズユニット又はリフレクタを設けた構成としてもよい。カバー部材9の内側にレンズユニットを設ける場合には、光源部材6をレンズユニットと一体化した後に、カバー部材9をヒートシンク7に固定するとよい。これにより、発光素子61とレンズユニットとの位置ずれを抑制でき、組立作業を容易に行うことができる。
【0025】
以上のように、本実施の形態1に係る照明器具100は、光を発光する光源部材6と、光源部材6が取り付けられたヒートシンク7と、を備えている。ヒートシンク7は、光源部材6が取り付けられるベース部70と、ベース部70に下端面が接続され、ベース部70から上方に向かって立ち上がるフィン72と、フィン72の上端面に接続され、フィン72の上面を覆う庇部71と、を有している。よって、照明器具100は、庇部71でフィン72の上面を覆っているので、フィン72に埃が溜まる事態を防止することができる。また、庇部71がフィン72の上端面に接続されただけの簡易な構成であり、庇部71を取り付けるための特別な構成部材を設ける必要がないので、器具の組立作業を容易に行うことができる。
【0026】
フィン72は、下端面がベース部70に一体的に接続され、ベース部70から立ち上がる複数の板部72aを、間隔をあけて並列させて設けた構成である。そして、少なくとも一部の板部72aは、上端面が庇部71に一体的に接続されている。よって、照明器具100は、庇部71を有するヒートシンク7を例えば押出成型品として一体的に製造することができるので、構成部品を簡略化することができ、組立作業を容易に行うことができる。また、庇部71を取り付けるために、フィン72に曲げ加工又は穴加工を行う必要もないので、加工に手間が掛かることがなく、製造コストを抑制することができる。
【0027】
また、ヒートシンク7は、フィン72とベース部70及び庇部71とが、一体的に接続されているので、ベース部70から伝熱される光源部材6の発熱を、フィン72から庇部71へと伝熱させて、フィン72と庇部71とで放熱することができる。よって、照明器具100は、フィン72を構成する板部72aの枚数を少なくしてヒートシンク7の軽量化を図ることができ、且つ伝熱面積が大きく放熱効率を高めることができる。
【0028】
また、本実施の形態1に係る照明器具100は、光源部材6に電力を供給する電源ユニット8を有している。庇部71には、電源ユニット8を着脱自在に取り付けるための係合部73が設けられている。一方、電源ユニット8には、係合部73に係合する電源脚部83が設けられている。よって、照明器具100は、必要に応じてヒートシンク7から電源ユニット8を容易に着脱させることができるので、使い勝手に優れている。
【0029】
実施の形態2.
次に、本実施の形態2に係る照明器具を図6図9に基づいて説明する。図6は、実施の形態2に係る照明器具を示した斜視図である。図7は、実施の形態2に係る照明器具を示した分解斜視図である。図8は、実施の形態2に係る照明器具のヒートシンクを示した分解斜視図である。図9は、実施の形態2に係る照明器具のヒートシンクを構成するフィンの平面図である。なお、実施の形態1で説明した照明器具と同一の構成要素については、同一の符号を付して、その説明を適宜省略する。
【0030】
本実施の形態2に係る照明器具101は、図6及び図7に示すように、天井等の被取付部に取り付けられる支持部1と、支持部1に保持される光源ユニット5と、を備えている。支持部1は、被取付部に取り付けられるアーム部材2と、アーム部材2を光源ユニット5へ接続する保持部材3と、照明器具101の落下防止部材4と、を有している。光源ユニット5は、光を発光する光源部材6と、直方体形状のヒートシンク7と、光源部材6に電力を供給する電源ユニット8と、光源部材6を覆うカバー部材9と、を有している。
【0031】
本実施の形態2の照明器具101は、ヒートシンク7の構成が実施の形態1の照明器具100と異なる。本実施の形態2の照明器具101のヒートシンク7は、図8及び図9に示すように、光源部材6が取り付けられる平板状のベース部74と、ベース部74に下端面が接続され、ベース部74から上方に向かって立ち上がるフィン76と、フィン76の上端面に接続され、フィン76の上面を覆う庇部75と、を有している。
【0032】
ベース部74、庇部75及びフィン76は、例えばアルミ材等の放熱性の良い材料で形成されている。ベース部74は、四角形状であり、図9に示すように、ピン又はネジ等の接合部材77を通すための貫通孔74aが複数形成されている。同様に、庇部75も、四角形状であり、ピン又はネジ等の接合部材78を通すための貫通孔75aが複数形成されている。
【0033】
フィン76は、図8及び図9に示すように、中心に設けられた筒部76aと、筒部76aの外周から放射状に突き出した複数枚の板部76bと、を有している。筒部76aは、円筒であるが、例えば角筒など、中空状で有ればよい。また、板部76bの枚数は、図示した12枚に限定されない。本実施の形態2におけるフィン76は、押出成型で形成されたものである。フィン76は、押し出し材を必要となる長さに切断して形成される。フィン76は、切断面がベース部74及び庇部75に接続される端面となる。つまり、フィン76は、すべての板部76bの上下方向の長さを均一にすることができるので、すべての板部76bの端面をベース部74及び庇部75に均一に当接させることができる。
【0034】
複数枚の板部76bのうち一部の板部76bには、端面がベース部74に接合されて接続され、端面が庇部75に接合されて接続されている。具体的には、複数の板部76bのうち一部の板部76bには、接合部材77及び接合部材78を挿入するための受け部79が形成されている。ヒートシンク7は、フィン76の下端面にベース部74を当接させ、接合部材77を貫通孔74aと受け部79に挿入し、フィン76の上端面に庇部75を当接させ、接合部材78を貫通孔75aと受け部79に挿入して形成されている。
【0035】
なお、本実施の形態2に係る照明器具101は、図6及び図7に示すように、電源ユニット8がヒートシンク7の庇部75の上面に載置されて、接合部材85で接合された構成を示しているが、実施の形態1で説明したように、庇部75に電源ユニット8を着脱自在に取り付けるための係合部73を設け、電源ユニット8に係合部73に係合する電源脚部83を設けた構成としてもよい。
【0036】
以上のように、本実施の形態2の照明器具101は、庇部75でフィン76の上面を覆っているので、長期使用によってフィン76に埃が溜まる事態を防止することができる。また、庇部75がフィン76の上端面に接続されただけの簡易な構成であり、庇部75を取り付けるための特別な構成部材を設ける必要がないので、組立作業を容易に行うことができる。また、フィン76とベース部74及び庇部75とを均一に当接させることができるので、ベース部74及び庇部75と当接する端面での放熱性能を向上させることができる。
【0037】
以上に実施の形態に基づいて照明器具100及び101を説明したが、照明器具100及び101は上述した実施の形態の構成に限定されるものではない。例えば、照明器具100及び照明器具101は、天井以外の被取付部に取り付けてもよい。また、図示した照明器具100及び照明器具101は、一例であって、他の構成要素を含んでもよい。また、フィン72及びフィン76の構成は、図示した形態に限定されず、他の形態でもよい。また、庇部71に設けた係合部73は、必ずしも設ける必要はなく、省略してもよい。また、電源ユニット8に設けた電源脚部83を省略し、庇部71の係合部73のみで、電源ユニット8を着脱自在に構成してもよい。要するに、照明器具100及び101は、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更及び応用のバリエーションの範囲を含むものである。
【符号の説明】
【0038】
1 支持部、2 アーム部材、3 保持部材、4 落下防止部材、5 光源ユニット、6 光源部材、7 ヒートシンク、7a 貫通孔、8 電源ユニット、9 カバー部材、20 軸孔、21 弧状孔、22、23 ボルト、30 平板部、31 上部取付部、32 下部取付部、33 ナット、34、35 貫通孔、40 ワイヤー、41 第1取付部、42 第2取付部、60 基板、61 発光素子、70 ベース部、71 庇部、71a 凹部、71b 保持部、72 フィン、72a 板部、73 係合部、73a 爪部、74 ベース部、74a 貫通孔、75 庇部、75a 貫通孔、76 フィン、76a 筒部、76b 板部、77、78 接合部材、79 受け部、80 電源ケース、81 端板、82 ソケット、83 電源脚部、83a 爪部、84 電源電線、85 接合部材、90 フランジ部、90a 貫通孔、91 接合部材、100、101 照明器具。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9