(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-09
(45)【発行日】2023-11-17
(54)【発明の名称】駐車場
(51)【国際特許分類】
E04H 6/42 20060101AFI20231110BHJP
E04H 6/12 20060101ALI20231110BHJP
E03B 3/03 20060101ALI20231110BHJP
E03B 3/02 20060101ALI20231110BHJP
【FI】
E04H6/42 Z
E04H6/12 A
E03B3/03 B
E03B3/02 Z
(21)【出願番号】P 2019126427
(22)【出願日】2019-07-05
【審査請求日】2022-05-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000198363
【氏名又は名称】IHI運搬機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108497
【氏名又は名称】小塚 敏紀
(72)【発明者】
【氏名】ムハンマド カマル リッズアン
【審査官】伊藤 昭治
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-336384(JP,A)
【文献】特開2016-079603(JP,A)
【文献】登録実用新案第3195948(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 6/00 - 6/44
E03B 1/00 - 11/16
E04H 9/00 - 9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を駐車させる駐車場であって、
車両を駐車させる複数の駐車区画を設定する駐車空間を形成する駐車空間構造と、
入出庫する車両を受入れる空間である入出庫空間に出入りする車両が通過する入出庫口を形成する入出庫口構造を有する入出庫空間構造と、
前記入出庫口を正面に見て前記入出庫口構造の手前に位置し前記入出庫口に沿って水平方向に延びる様に上に向いて開いた開口を設けられたタンク状の構造である貯留タンク構造と、
前記貯留タンク構造の前記開口を覆うことができるパネル状の構造であるパネル構造と、
を備え、
前記パネル構造が前記開口を覆うとき車両が公道と前記入出庫空間のとの間を前記パネル構造を踏んで出入りでき、
前記パネル構造がその姿勢を前記貯留タンク構造の前記開口を覆う姿勢である第一姿勢と前記貯留タンク構造の前記開口を覆わない姿勢である第二姿勢との間で変化でき、
前記パネル構造が水平方向にスライドして、その姿勢を前記第一姿勢と前記第二姿勢との間で変化する、
ことを特徴とする駐車場。
【請求項2】
前記貯
留タンク構造は前記入出庫口を正面に見て入出庫空間構造の手間に位置し一辺が前記入出庫口から所定の距離を空けて前記入出庫口に沿って水平方向に延びる様に上を向いて開いた開口を設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車場。
【請求項3】
前記入出庫口と前記開口との間に車両が入出庫のために前記入出庫口の前で待機できる空間である待機空間を形成する、
ことを特徴とする請求項2に記載の駐車場。
【請求項4】
貯留タンク構造は車両が入出庫のために前記入出庫口の前で待機できる空間である待機空間に待機する車両の下に特定の深さをもつ、
ことを特徴とする請求項3に記載の駐車場。
【請求項5】
車両を駐車させる駐車場であって、
車両を駐車させる複数の駐車区画を設定する駐車空間を形成する駐車空間構造と、
入出庫する車両を受入れる空間である入出庫空間に出入りする車両が通過する入出庫口を形成する入出庫口構造を有する入出庫空間構造と、
前記入出庫口を正面に見て前記入出庫口構造の手前に位置し前記入出庫口に沿って水平方向に延びる様に上に向いて開いた開口を設けられたタンク状の構造である貯留タンク構造と、
前記貯留タンク構造の前記開口を覆うことができるパネル状の構造であるパネル構造と、
を備え、
前記パネル構造が前記開口を覆うとき車両が公道と前記入出庫空間のとの間を前記パネル構造を踏んで出入りでき、
前記パネル構造がその姿勢を前記貯留タンク構造の前記開口を覆う姿勢である第一姿勢と前記貯留タンク構造の前記開口を覆わない姿勢である第二姿勢との間で変化でき、
前記パネル構造が前記入出庫口に近い1辺を揺動軸として揺動しつつ上方にスライドして、さらに前記入出庫口から離れた他辺を揺動軸として揺動しつつ入出庫口に近づく様に水平にスライドして、その姿勢を前記第一姿勢から前記第二姿勢に変化する、
ことを特徴とする駐車場。
【請求項6】
車両を駐車させる駐車場であって、
車両を駐車させる複数の駐車区画を設定する駐車空間を形成する駐車空間構造と、
入出庫する車両を受入れる空間である入出庫空間に出入りする車両が通過する入出庫口を形成する入出庫口構造を有する入出庫空間構造と、
前記入出庫口を正面に見て前記入出庫口構造の手前に位置し前記入出庫口に沿って水平方向に延びる様に上に向いて開いた開口を設けられたタンク状の構造である貯留タンク構造と、
前記貯留タンク構造の前記開口を覆うことができるパネル状の構造であるパネル構造と、
を備え、
前記パネル構造が前記開口を覆うとき車両が公道と前記入出庫空間のとの間を前記パネル構造を踏んで出入りでき、
前記パネル構造がその姿勢を前記貯留タンク構造の前記開口を覆う姿勢である第一姿勢と前記貯留タンク構造の前記開口を覆わない姿勢である第二姿勢との間で変化でき、
前記パネル構造が全体を上下方向にスライドして、その姿勢を前記第一姿勢と前記第二姿勢との間で変化する、
ことを特徴とする駐車場。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両を駐車区画に駐車させる駐車場に係る。
【背景技術】
【0002】
車両を駐車させるのに駐車場が用いられる。
駐車場には、自走式駐車場と駐車装置とがある。
自走式駐車場では、車両が自走して駐車する駐車区画を設定される。
駐車装置では、車両を搬送して駐車させる複数の駐車区画を設定される。
【0003】
駐車装置には、車両をパレットに乗せてハンドリングする形式と直接に車両を支持してハンドリングする形式とがある。
例えば、車両が入庫するとき、車両が公道から入出庫口を経由して入出庫空間に入り、入出庫空間に位置決めされたパレットに自走して乗る。その後、車両を載せたパレットを駐車区画に運ぶ。
車両が出庫するとき、車両を載せたパレットを駐車区画から入出庫空間に移動し、車両が入出庫空間に位置決めされたパレットから自走して下り、入出庫口を経由して公道へでる。
【0004】
乾期のとき、雨水を溜めたいという要請がある。
【0005】
他方、雨期には、雨水が駐車場に流れ込む恐れが想定される。
降雨量の多い地域では、洪水状態になった雨水が入出庫空間の入出庫口から侵入することが考えられる。
雨水が入出庫空間に入ったとき、駐車場に無視できない損傷を与えることが予想される。
雨水が入出庫空間に入ったとき、駐車装置の機器に無視できない損傷を与えることが予想される。
特に、駐車空間が入出庫空間より下側に配置される駐車場では、入出庫空間に入った雨水が駐車空間に漏れて、駐車場の機器に無視できない損傷を与えることが予想される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は以上に述べた要請に鑑み案出されたもので、雨水の利用ができ、または雨水の浸入を阻止できる駐車場を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る車両を駐車させる駐車場を、車両を駐車させる複数の駐車区画を設定する駐車空間を形成する駐車空間構造と、入出庫する車両を受入れる空間である入出庫空間に出入りする車両が通過する入出庫口を形成する入出庫口構造を有する入出庫空間構造と、前記入出庫口を正面に見て前記入出庫口構造の手前に位置し前記入出庫口に沿って水平方向に延びる様に上に向いて開いた開口を設けられたタンク状の構造である貯留タンク構造と、前記貯留タンク構造の前記開口を覆うことができるパネル状の構造であるパネル構造と、を備え、前記パネル構造が前記開口を覆うとき車両が公道と前記入出庫空間のとの間を前記パネル構造を踏んで出入りできる、ものとした。
【0008】
上記本発明の構成により、駐車空間構造が、車両を駐車させる複数の駐車区画を設定する駐車空間を形成する。入出庫空間構造が、入出庫する車両を受入れる空間である入出庫空間に出入りする車両が通過する入出庫口を形成する入出庫口構造を有する。貯留タンク構造が、前記入出庫口を正面に見て前記入出庫口構造の手前に位置し前記入出庫口に沿って水平方向に延びる様に上に向いて開いた開口を設けられたタンク状の構造である。パネル構造が、前記貯留タンク構造の前記開口を覆うことができるパネル状の構造である。前記パネル構造が前記開口を覆うとき車両が公道と前記入出庫空間のとの間を前記パネル構造を踏んで出入りできる。
その結果、貯留タンク構造に雨水を貯留でき、車両が公道と前記入出庫空間のとの間を前記パネル構造を踏んで駐車場に出入りできる。
【0009】
以下に、本発明の実施形態に係る駐車場を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0010】
本発明の実施形態に係る駐車場は、前記パネル構造が前記貯留タンク構造の前記開口を水密に覆うことができる部材である。
上記の実施形態の構成により、前記パネル構造が前記貯留タンク構造の前記開口を水密に覆うことができる部材である。
その結果、パネル構造が開口を覆うとき、雨水が開口から貯留タンク構造に侵入するのを抑制できる。
【0011】
本発明の実施形態に係る駐車場は、前記パネル構造がその姿勢を前記貯留タンク構造の前記開口を覆う姿勢である第一姿勢と前記貯留タンク構造の前記開口を覆わない姿勢である第二姿勢との間で変化できる。
上記の実施形態の構成により、前記パネル構造がその姿勢を前記貯留タンク構造の前記開口を覆う姿勢である第一姿勢と前記貯留タンク構造の前記開口を覆わない姿勢である第二姿勢との間で変化できる。
その結果、第一姿勢で雨水が開口から貯留タンク構造にはいるのを抑制し、第二姿勢で雨水が開口から貯留タンク構造に入るのを許容できる。
【0012】
本発明の実施形態に係る駐車場は、前記パネル構造がその姿勢を前記第二姿勢にしたときに前記入出庫口を車両の走行する地面から特定の高さまで覆う。
上記の実施形態の構成により、前記パネル構造がその姿勢を前記第二姿勢にしたときに前記入出庫口を車両の走行する地面から特定の高さまで覆う。
その結果、第二姿勢で車両が前記入出庫口から出入りするのを抑制できる。
【0013】
本発明の実施形態に係る駐車場は、前記パネル構造がその姿勢を前記第二姿勢にしたときに前記入出庫口を車両の走行する地面から特定の高さまで水密に覆う。
上記の実施形態の構成により、前記パネル構造がその姿勢を前記第二姿勢にしたときに前記入出庫口を車両の走行する地面から特定の高さまで水密に覆う。
その結果、第二姿勢で雨水が前記入出庫口から侵入するのを抑制できる。
【0014】
本発明の実施形態に係る駐車場は、前記貯留タンク構造と外部の排水システムとを連通する排水路を形成する排水路構造を、備える。
上記の実施形態の構成により、排水路構造が、前記貯留タンク構造と外部の排水システムとを連通する排水路を形成する。
その結果、雨水が貯留タンク構造に流入しオーバーフローしそうになるのを抑制できる。
【0015】
本発明の実施形態に係る駐車場は、前記排水路構造が上部を前記貯留タンク構造に連通する立て坑と前記立て坑の下部に連結し外部の排水システムへ排水できる排水管とを有する。
上記の実施形態の構成により、前記排水路構造が立て坑と排水管とを有する。立て坑が、上部を前記貯留タンク構造に連通する。排水管が、前記立て坑の下部に連結し外部の排水システムへ排水できる
その結果、流入した雨水を迅速に排水できる。
【0016】
本発明の実施形態に係る駐車場は、前記駐車空間が前記入出庫空間より下側に位置し、
前記立て坑が前記駐車空間に沿って上下方向に延びる様に設置される。
上記の実施形態の構成により、前記駐車空間が前記入出庫空間より下側に位置する。前記立て坑が前記駐車空間に沿って上下方向に延びる様に設置される。
その結果、流入した雨水を重力により迅速に排水できる。
【0017】
本発明の実施形態に係る駐車場は、前記パネル構造がパネル状の部材であるパネル部材と前記入出庫口構造に押し寄せる洪水の水位を計測できる水位計とを有し、
前記水位計の計測する水位が予め設定した水位である設定水位を越えたとき前記パネル部材の姿勢を第一姿勢から第二姿勢に変化させる、
上記の実施形態の構成により、前記パネル構造がパネル状の部材であるパネル部材と水位計とを有する。水位計が前記入出庫口構造に押し寄せる洪水の水位を計測できる。前記水位計の計測する水位が予め設定した水位である設定水位を越えたとき前記パネル部材の姿勢を第一姿勢から第二姿勢に変化させる、
その結果、一定レベルを超える洪水があったとき、雨水を貯留タンク構造に受入れることができる
【0018】
本発明の実施形態に係る駐車場は、貯留タンク構造は水を貯留できる貯留タンク構造本体と貯留タンク構造本体に溜まった水を前記排水路構造にながす箇所に設けられる関とを有する。
上記の実施形態の構成により、貯留タンク構造は貯留タンク構造本体と関とを有する。貯留タンク構造本体と水を貯留できる。関が貯留タンク構造本体に溜まった水を前記排水路構造にながす箇所に設けられる。
その結果、貯留タンク構造に本体に溜まった水の排水量を溜まった水位に応じて調整できる。
【0019】
本発明の実施形態に係る駐車場は、駐車場の上部に降った雨水を集めて前記貯留タンク構造に導く機器である集水機器と、を備える。
上記の実施形態の構成により、集水機器が、駐車場の上部に降った雨水を集めて前記貯留タンク構造に導く機器である。
その結果、貯留タンク構造に雨水を溜めることができる。
【0020】
本発明の実施形態に係る駐車場は、前記パネル構造がその姿勢を第一姿勢にするとき前記貯留タンク構造の前記開口に連通し、且つ第二姿勢にするとき上方に位置する箇所に水が通過する貫通穴を形成される。
上記の実施形態の構成により、前記パネル構造がその姿勢を第一姿勢にするとき前記貯留タンク構造の前記開口に連通し、且つ第二姿勢にするとき上方に位置する箇所に水が通過する貫通穴を形成される。
その結果、第一姿勢で雨水が開口から貯留タンク構造に流れ込み、第二姿勢で雨水が前記入出庫口に侵入にくい。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明に係る駐車場は、その構成により、以下の効果を有する。
駐車場の前記入出庫口構造の前面に前記入出庫口に沿って水平方向に延びる様に上に向いて開いた開口を設けられたタンク状の構造である貯留タンク構造と前記貯留タンク構造の前記開口を覆うことができるパネル状の構造であるパネル構造とを設け、前記パネル構造が前記開口を覆うとき車両が公道と前記入出庫空間のとの間を前記パネル構造を踏んで出入りできる、様にしたので、貯留タンク構造に雨水を貯留でき、車両が公道と前記入出庫空間のとの間を前記パネル構造を踏んで駐車場に出入りできる。
前記パネル構造が前記貯留タンク構造の前記開口を水密に覆うことができる様にしたので、パネル構造が開口を覆うとき、雨水が開口から貯留タンク構造に侵入するのを抑制できる。
第一姿勢で前記パネル構造が前記貯留タンク構造の前記開口を覆い、第二姿勢で前記パネル構造が前記貯留タンク構造の前記開口を覆わない様にしたので、第一姿勢で雨水が開口から貯留タンク構造にはいるのを抑制し、第二姿勢で雨水が開口から貯留タンク構造に入るのを許容できる。
前記パネル構造がその姿勢を前記第二姿勢にしたときに入出庫口を地面から特定の高さまで覆う様にしたので、第二姿勢で車両が入出庫口から出入りするのを抑制できる。
前記パネル構造がその姿勢を前記第二姿勢にしたときに入出庫口を地面から特定の高さまで水密に覆う様にしたので、第二姿勢で雨水が入出庫口から侵入するのを抑制できる。
排水路構造が、前記貯留タンク構造と外部の排水システムとを連通する排水路を形成する様にしたので、雨水が貯留タンク構造に流入しオーバーフローしそうになるのを抑制できる。
立て坑が上部を前記貯留タンク構造に連通し、排水管が前記立て坑の下部に連結し外部の排水システムへ排水できる等にしたので、流入した雨水を迅速に排水できる。
前記立て坑が前記入出庫空間より下側に位置する前記駐車空間に沿って上下方向に延びる様に設置される様にしたので、流入した雨水を重力により迅速に排水できる。
前記入出庫口構造の前部に押し寄せる洪水の水位を計測できる水位計が予め設定した水位である設定水位を越えたとき前記パネル部材の姿勢を第一姿勢から第二姿勢に変化させる様にしたので、一定レベルを超える洪水があったとき、雨水を貯留タンク構造に受入れることができる
貯留タンク構造本体に溜まった水を前記排水路構造にながす箇所に関を設けられる様にしたので、貯留タンク構造に本体に溜まった水の排水量を溜まった水位に応じて調整できる。
集水機器が、駐車場の上部に降った雨水を集めて前記貯留タンク構造に導く様にしたので、貯留タンク構造に雨水を溜めることができる。
前記パネル構造がその姿勢を第一姿勢にするとき前記開口に連通し、且つ第二姿勢にするとき上方に位置する箇所に水が通過する貫通穴を形成される様にしたので、第一姿勢で雨水が開口から貯留タンク構造に流れ込み、第二姿勢で雨水が入出庫口に侵入にくい。
従って、雨水の利用ができ、または雨水の浸入を阻止できる駐車場を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の第一の実施形態に係る駐車場の概念図である。
【
図2】本発明の第一の実施形態に係る駐車場の部分図その1である。
【
図3】本発明の第一の実施形態に係る駐車場の部分図その2である。
【
図4】本発明の第一の実施形態に係る駐車場の部分図その3である。
【
図5】本発明の第一の実施形態に係る駐車場の部分図その4である。
【
図6】本発明の第二の実施形態に係る駐車場の概念図である。
【
図7】本発明の第三の実施形態に係る駐車場の概念図である。
【
図8】本発明の第四の実施形態に係る駐車場の概念図である。
【
図9】本発明の実施形態に係る駐車場の作用説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照して説明する。
【0024】
本発明の実施形態にかかる駐車場は、車両を駐車させるものである。
例えば、駐車場は自走式駐車場である。
例えば、駐車場は駐車装置である。
【0025】
本発明の第一の実施形態にかかる駐車場を、図を基に、説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態に係る駐車場の概念図である。
図2は、本発明の第一の実施形態に係る駐車場の部分図その1である。
図3は、本発明の第一の実施形態に係る駐車場の部分図その2である。
図4は、本発明の第一の実施形態に係る駐車場の部分図その3である。
図5は、本発明の第一の実施形態に係る駐車場の部分図その4である。
【0026】
本発明の第一の実施形態にかかる駐車場は、駐車空間構造10と入出庫空間構造20と貯留タンク構造40とパネル構造50とで構成される。
本発明の第一の実施形態にかかる駐車場は、駐車空間構造10と入出庫空間構造20と車両搬送機器30と貯留タンク構造40とパネル構造50とで構成されてもよい。
本発明の第一の実施形態にかかる駐車場は、駐車空間構造10と入出庫空間構造20と貯留タンク構造40とパネル構造50と排水路構造60とで構成されてもよい
本発明の第一の実施形態にかかる駐車場は、駐車空間構造10と入出庫空間構造20と車両搬送機器30と貯留タンク構造40とパネル構造50と排水路構造60とで構成されてもよい。
【0027】
駐車空間構造10は、車両を駐車させる複数の駐車区画を設定する駐車空間Pを形成する構造である。
【0028】
駐車空間Pが、入出庫空間Eと同レベルに位置してもよい。
駐車空間Pが、入出庫空間Eより上側に位置してもよい。
駐車空間Pが、入出庫空間Eより下側に位置してもよい。
例えば、入庫の場合、車両5が、公道から入出庫空間Eに入り、入出庫空間Eから駐車空間Pに下りて、駐車空間Pに駐車する。出庫の場合、駐車空間Pに駐車する車両5が、駐車空間Pから入出庫空間Eに上り、入出庫空間Eから公道に出る。
【0029】
入出庫空間構造20は、入出庫空間Eを形成する構造である。
入出庫空間構造20は、入出庫口構造21で構成される。
入出庫空間構造20は、入出庫口構造21と入出庫床構造22とで構成されてもよい。
入出庫空間構造20は、入出庫口構造21と入出庫床構造22と入出庫空間壁構造23とで構成されてもよい。
入出庫口構造21は、入出庫する車両を受入れる空間である入出庫空間に出入りする車両が通過する入出庫口を形成する構造である。
入出庫床構造22は、入出庫空間Eの床を形成する構造である。
入出庫空間壁構造23は、入出庫空間Eの壁を形成する構造である。
例えば、入出庫口Wを正面に見て、入出庫空間壁構造23は入出庫空間Eの左右1対の壁を構成する。
例えば、入出庫口Wを正面に見て、入出庫空間壁構造23は入出庫空間Eの奥の壁および左右1対の壁を構成する。
駐車場が自走式駐車場である場合、入出庫口にゲートバーが設けられてもよい。
駐車場が駐車装置である場合、入出庫口に開閉可能な入出庫扉が設けられてもよい。
【0030】
駐車場が駐車装置であるとき、駐車場は車両搬送機器30を備える。
車両搬送機器30は、車両を駐車空間Pと入出庫空間Eとの間で搬送する機器である。
入庫時、車両搬送機器30は、車両を入出庫空間Eから駐車空間Pへ搬送する。
出庫時、車両搬送機器30は、車両を駐車空間Pから入出庫空間Eへ搬送する。
例えば、車両搬送機器30は、リフタ31と水平移動機構32とで構成される。
リフタ31は、車両を上下方向に搬送する機器である。
水平移動機構32は、車両を水平方向に搬送する機器である。
【0031】
貯留タンク構造40は、入出庫口Wを正面に見て入出庫口構造21の手前に位置し入出庫口Wに沿って水平方向に延びる様に上に向いて開いた開口Oを設けられたタンク状の構造である。
例えば、貯留タンク構造40は、入出庫口を正面に見て入出庫口構造21の手前に位置し入出庫口Wに沿って隣接して水平方向に延びる様に上に向いて開いた開口Oを設けられたタンク状の構造である。
【0032】
貯留タンク構造40は、貯留タンク構造本体41で構成される。
貯留タンク構造40は、貯留タンク構造本体41と関42とで構成されてもよい。
貯留タンク構造本体41は、水を貯留できる構造である。
関42は、貯留タンク構造本体41に溜まった水を後述する排水路構造60にながす箇所に設けられる関である。
関は、貯留タンク構造本体41に貯留する雨水の水位に対応する流速で液体を流す。
図2乃至3は、V字型の関42を示す。
【0033】
パネル構造50は、貯留タンク構造50の開口Oを覆うことができるパネル状の構造である。
【0034】
パネル構造50は、貯留タンク構造40の開口Oを水密に覆うことができるパネル状の構造であってもよい。
【0035】
パネル構造50が、その姿勢を第一姿勢と第二姿勢との間で変化できてもよい。
第一姿勢は、パネル構造50が貯留タンク構造40の開口Oを覆う姿勢である。
第一姿勢は、パネル構造50が貯留タンク構造40の開口Oを水密に覆う姿勢であってもよい。
第一姿勢は、パネル構造50が貯留タンク構造40の開口Oの全部を覆う姿勢であってもよい。
第二姿勢は、パネル構造50が貯留タンク構造40の開口Oを覆わない姿勢である
第二姿勢は、パネル構造50が貯留タンク構造40の開口Oの全部を覆わない姿勢であってもよい。
例えば、第二姿勢は、貯留タンク構造40の開口Oの全部を開放する姿勢である
【0036】
パネル構造50が、その姿勢を第二姿勢にしたときに、入出庫口Wを車両の走行する地面から特定の高さまで覆ってもよい。
パネル構造50が、その姿勢を第二姿勢にしたときに、入出庫口Wを車両の走行する地面から特定の高さまで水密に覆ってもよい。
【0037】
パネル構造50は、パネル部材51で構成される。
パネル構造50は、パネル部材51と水位計52とパネル構造駆動機器53とで構成されてもよい。
パネル部材51は、パネル状の部材である。
パネル部材51は、開口Oを覆う部材である。
パネル部材51は、開口Oの全面を覆う部材であってもよい。
パネル部材51は、開口Oの全面を水密に覆う部材であってもよい。
水位計52は、入出庫口構造21に押し寄せる洪水の水位を計測できる計測計である。
水位計52は、入出庫口を正面にみたとき入出庫口構造21の手間に押し寄せる洪水の水位を計測できる計測計であってもよい。
パネル構造駆動機器53は、パネル部材の姿勢を第一姿勢と第二姿勢との間で変化させる機器である。
水位計52の計測する水位が予め設定した水位である設定水位を越えたとき、パネル部材51の姿勢を第一姿勢から第二姿勢に変化させてもよい。
例えば、水位計52の計測する水位が予め設定した水位である設定水位を越えたとき、パネル構造駆動機器53がパネル部材51の姿勢を第一姿勢から第二姿勢に変化させてもよい。
【0038】
パネル構造50が、その姿勢を第一姿勢にするとき開口Oに連通し且つ第二姿勢にするとき上方に位置する箇所に水が通過する貫通穴を形成されてもよい。
この様にすると、パネル構造50がその姿勢を第一姿勢にするとき、雨水が貫通穴を通過して開口Oに入ることができる。パネル構造50がその姿勢を第二姿勢にするとき、雨水がパネル構造が入出庫口の貫通穴より下方の部分を塞ぐことができる。
【0039】
排水路構造60は、貯留タンク構造40と外部の排水システムとを連通する排水路を形成する構造である。
排水路構造60が、排水管62で構成されてもよい。
排水路構造60が、立て坑61と排水管62とで構成されてもよい。
立て坑61は、上部を貯留タンク構造40に連通する。
立て坑61は、上部を貯留タンク構造本体41に連通してもよい。
排水管62は、立て坑61の下部に連結し外部の排水システムへ排水できる。
外部の排水システムは、公共の排水システムであってもよい。
洪水のとき、公共の排水システムは雨水を河川に導く。
図9は、貯留タンク構造40に溜まった雨水が、公共の排水システムに導かれて河川に流れる様子を示す。
【0040】
駐車空間Pが入出庫空間Eより下側に位置するとき、立て坑61が駐車空間Pに沿って上下方向に延びる様に設置されてもよい。
【0041】
以下に、本発明の第一の実施形態にかかる駐車場のパネル構造の具体例を、図を基に、説明する。
最初に、パネル構造の具体例その1を説明する。
図2は、本発明の第一の実施形態に係る駐車場の部分図その1である。
【0042】
パネル部材51が、1辺を揺動中心として揺動し、その姿勢を第一姿勢と第二姿勢との間で変化する。
パネル部材51が、入出庫口に近い1辺を揺動中心として揺動し、その姿勢を第一姿勢と第二姿勢との間で変化する。
姿勢が第一姿勢であるときに、パネル部材51が開口Oの全体を水密に覆う。
姿勢が第二姿勢であるときに、パネル部材51が入出庫口Wの下部を水密に覆う。
この様にすると、姿勢が第一姿勢であるときに、車が道と入出庫空間のとの間をパネル部材51を踏んで出入りできる。姿勢が第二姿勢であるときに、洪水が開口Oを通過して貯留タンク構造に流れ込む。さらに、洪水が入出庫口Wを通過して入出庫空間に入るのを抑制する。
【0043】
次に、パネル構造の具体例その2を説明する。
図3は、本発明の第一の実施形態に係る駐車場の部分図その2である。
【0044】
パネル部材51が、水平方向にスライドして、その姿勢を第一姿勢と第二姿勢との間で変化する。
パネル部材51が、入出庫口の側に水平方向にスライドして、その姿勢を第一姿勢と第二姿勢との間で変化してもよい。
姿勢が第一姿勢であるときに、パネル部材51が開口Oの全体を水密に覆う。
姿勢が第二姿勢であるときに、パネル部材51が入出庫空間Eの床にスライドする。
この様にすると、姿勢が第一姿勢であるときに、車が道と入出庫空間のとの間をパネル部材51を踏んで出入りできる。姿勢が第二姿勢であるときに、洪水が開口Oを通過して貯留タンク構造に流れ込む。
姿勢が第二姿勢であるときに入出庫口を地面から所定の高さめで塞ぐ別途のパネル状の部材があってもよい。
【0045】
次に、パネル構造の具体例その3を説明する。
図4は、本発明の第一の実施形態に係る駐車場の部分図その3である。
【0046】
パネル部材51が、1辺を揺動軸として揺動つつ上方にスライドして、さらに他辺を揺動軸として揺動しつつ水平にスライドして、その姿勢を第一姿勢と第二姿勢との間で変化する。
パネル部材51が、入出庫口に近い1辺を揺動軸として揺動つつ上方にスライドして、さらに入出庫口から離れた他辺を揺動軸として揺動しつつ入出庫口に近づく様に水平にスライドして、その姿勢を第一姿勢と第二姿勢との間で変化する。
姿勢が第一姿勢であるときに、パネル部材51が開口Oの全体を水密に覆う。
姿勢が第二姿勢であるときに、パネル部材51が揺動しつつスライドして入出庫口Wの下部を水密に覆う。
この様にすると、姿勢が第一姿勢であるときに、車が道と入出庫空間のとの間をパネル部材51を踏んで出入りできる。姿勢が第二姿勢であるときに、洪水が開口Oを通過して貯留タンク構造に流れ込む。さらに、洪水が入出庫口Wを通過して入出庫空間に入るのを抑制する。
【0047】
次に、パネル構造の具体例その4を説明する。
図5は、本発明の第一の実施形態に係る駐車場の部分図その4である。
パネル部材51が、上下方向にスライドして、その姿勢を第一姿勢と第二姿勢との間で変化する。
姿勢が第一姿勢であるときに、パネル部材51が開口Oの全体を水密に覆う。
姿勢が第二姿勢であるときに、パネル部材51が上方にスライドする。
この様にすると、姿勢が第一姿勢であるときに、車が道と入出庫空間のとの間をパネル部材51を踏んで出入りできる。姿勢が第二姿勢であるときに、洪水が開口Oを通過して貯留タンク構造に流れ込む。
姿勢が第二姿勢であるときに入出庫口を地面から所定の高さめで塞ぐ別途のパネル状の部材があってもよい。
【0048】
次に、本発明の第二の実施形態にかかる駐車場を、図を基に、説明する。
図6は、本発明の第二の実施形態に係る駐車場の概念図である。
【0049】
本発明の第二の実施形態にかかる駐車場は、駐車空間構造10と入出庫空間構造20と貯留タンク構造40とパネル構造50と集水機器70とで構成される。
本発明の第二の実施形態にかかる駐車場は、駐車空間構造10と入出庫空間構造20と車両搬送機器30と貯留タンク構造40とパネル構造50と集水機器70とで構成されてもよい。
本発明の第二の実施形態にかかる駐車場は、駐車空間構造10と入出庫空間構造20と貯留タンク構造40とパネル構造50と排水路構造60と集水機器70とで構成されてもよい
本発明の第二の実施形態にかかる駐車場は、駐車空間構造10と入出庫空間構造20と車両搬送機器30と貯留タンク構造40とパネル構造50と排水路構造60と集水機器70とで構成されてもよい。
【0050】
駐車空間構造10と入出庫空間構造20と車両搬送機器30と貯留タンク構造40とパネル構造50との構造は、第一の実施形態に係る駐車場の構造と同じなので、説明を省略し、異なる点のみを説明する。
【0051】
集水機器70は、駐車場の上部に降った雨水を集めて貯留タンク構造に導く機器である。
集水機器70は、集水プール71と移送管72とで構成される。
集水プール71が、駐車場の上部に位置する。
移動管71は、上端部の集水プール71に連通し、下端部を貯留タンク構造本体41に連通する。
この様にすると、駐車場の上部に降った雨水が貯留タンク構造40に溜まる。
貯留タンク構造40に溜まった雨水は、用水として利用される
【0052】
次に、本発明の第三の実施形態にかかる駐車場を、図を基に、説明する。
図7は、本発明の第三の実施形態に係る駐車場の概念図である。
【0053】
本発明の第三の実施形態にかかる駐車場は、駐車空間構造10と入出庫空間構造20と貯留タンク構造40とパネル構造50とで構成される。
本発明の第三の実施形態にかかる駐車場は、駐車空間構造10と入出庫空間構造20と車両搬送機器30と貯留タンク構造40とパネル構造50とで構成されてもよい。
本発明の第三の実施形態にかかる駐車場は、駐車空間構造10と入出庫空間構造20と貯留タンク構造40とパネル構造50と排水路構造60とで構成されてもよい
本発明の第三の実施形態にかかる駐車場は、駐車空間構造10と入出庫空間構造20と車両搬送機器30と貯留タンク構造40とパネル構造50と排水路構造60とで構成されてもよい。
【0054】
駐車空間構造10と入出庫空間構造20と車両搬送機器30と排水路構造60の構造は、第一の実施形態にかかる駐車場のものと同じなので、説明を省略し、異なる点を説明する。
【0055】
貯留タンク構造40は、入出庫口を正面に見て入出庫口構造21の手前に位置し1辺が入出庫口Wに沿って水平方向に延びる様に上に向いて開いた開口を設けられたタンク状の構造である。
例えば、貯留タンク構造40は、入出庫口を正面に見て入出庫口構造21の手前に位置し1辺が入出庫口Wに沿って特定の距離を開けて水平方向に延びる様に上に向いて開いた開口を設けられたタンク状の構造である。
入出庫口Wと開口Oとの間に車両が待機できる空間である待機空間Qを形成できてもよい。
入出庫口を正面に見て、待機空間Qの左右に1対の壁が設けられてもよい。
【0056】
貯留タンク構造の主要構造は、第一の実施形態にかかる駐車場のものと同じなので説明を省略する。
【0057】
パネル構造50は、貯留タンク構造の開口を覆うことができるパネル状の構造である。
【0058】
パネル構造50は、貯留タンク構造の開口を水密に覆うことができるパネル状の構造であってもよい。
【0059】
パネル構造50の主要構造は、前述した構造と同じなので、説明を省略する。
パネル構造50の姿勢が第二姿勢であるときに、パネル部材51を縦に立てる様にすると、洪水が待機空間に入るのを抑制できる。
【0060】
次に、本発明の第四の実施形態にかかる駐車場を、図を基に、説明する。
図8は、本発明の第四の実施形態に係る駐車場の概念図である。
【0061】
本発明の第四の実施形態にかかる駐車場は、駐車空間構造10と入出庫空間構造20と貯留タンク構造40とパネル構造50とで構成される。
本発明の第四の実施形態にかかる駐車場は、駐車空間構造10と入出庫空間構造20と車両搬送機器30と貯留タンク構造40とパネル構造50とで構成されてもよい。
本発明の第四の実施形態にかかる駐車場は、駐車空間構造10と入出庫空間構造20と貯留タンク構造40とパネル構造50と排水路構造60とで構成されてもよい
本発明の第四の実施形態にかかる駐車場は、駐車空間構造10と入出庫空間構造20と車両搬送機器30と貯留タンク構造40とパネル構造50と排水路構造60とで構成されてもよい。
【0062】
駐車空間構造10と入出庫空間構造20と車両搬送機器30と排水路構造60の構造は、第一の実施形態にかかる駐車場のものと同じなので、説明を省略し、異なる点を説明する。
【0063】
貯留タンク構造40は、入出庫口を正面に見て入出庫口構造21の手前に位置し1辺が入出庫口Wに沿って水平方向に延びる様に上に向いて開いた開口を設けられたタンク状の構造である。
例えば、貯留タンク構造40は、入出庫口を正面に見て入出庫口構造21の手前に位置し1辺が入出庫口Wに沿って特定の距離を開けて水平方向に延びる様に上に向いて開いた開口を設けられたタンク状の構造である。
入出庫口Wと開口Oとの間に車両が待機できる空間である待機空間Qを形成できてもよい。
入出庫口を正面に見て、待機空間Qの左右に1対の壁が設けられてもよい。
貯留タンク構造40は、特定の深さをもつ。
例えば、貯留タンク構造40は、駐車空間Pに沿った特定の深さをもつ。
【0064】
貯留タンク構造の主要構造は、第一の実施形態にかかる駐車場のものと同じなので説明を省略する。
【0065】
パネル構造50は、貯留タンク構造40の開口Oを覆うことができるパネル状の構造である。
【0066】
パネル構造50は、貯留タンク構造40の開口Oを水密に覆うことができるパネル状の構造であってもよい。
【0067】
パネル構造50の主要構造は、前述した構造と同じなので、説明を省略する。
パネル構造50の姿勢が第二姿勢であるときに、パネル部材51を縦に立てる様にすると、洪水が待機空間Qに入るのを抑制できる。
【0068】
排水路構造60を、貯留タンク構造40と外部の排水システムとを連通する排水路を形成する構造である。
排水路構造60が排水管62で構成される。
排水管62は、貯留タンク構造40の下部に連結し外部の排水システムへ排水できる。
外部の排水システムは、公共の排水システムであってもよい。
洪水のとき、公共の排水システムは雨水を河川に導く。
【0069】
本発明の実施形態に係る駐車場は、その構成により、以下の効果を有する。
駐車場の入出庫口構造21の前面に入出庫口Wに沿って水平方向に延びる様に上に向いて開いた開口を設けられたタンク状の構造である貯留タンク構造40と貯留タンク構造40の開口を覆うことができるパネル状の構造であるパネル構造50とを設け、パネル構造50が開口を覆うとき車両5が公道と入出庫空間のとの間をパネル構造50を踏んで出入りできる、様にしたので、貯留タンク構造40に雨水を貯留でき、車両5が公道と入出庫空間のとの間をパネル構造50を踏んで駐車場に出入りできる。
パネル構造50が貯留タンク構造40の開口Oを水密に覆うことができる様にしたので、パネル構造50が開口Oを覆うとき、雨水が開口Oから貯留タンク構造40に侵入するのを抑制できる。
第一姿勢でパネル構造50が貯留タンク構造40の開口Oの全部を覆い、第二姿勢でパネル構造50が貯留タンク構造40の開口Oの全部を覆わない様にしたので、第一姿勢で雨水が開口Oから貯留タンク構造40に入るのを抑制し、第二姿勢で雨水が開口Oから貯留タンク構造40に入るのを許容できる。
パネル構造50がその姿勢を第二姿勢にしたときに入出庫口Wを地面から特定の高さまで覆う様にしたので、第二姿勢で車両5が入出庫口Wから出入りするのを抑制できる。
パネル構造50がその姿勢を第二姿勢にしたときに入出庫口Wのを地面から特定の高様で水密に覆う様にしたので、第二姿勢で雨水が入出庫口Wから侵入するのを抑制できる。
排水路構造60が、貯留タンク構造40と外部の排水システムとを連通する排水路を形成する様にしたので、雨水が貯留タンク構造40に流入しオーバーフローしそうになるのを抑制できる。
立て坑が上部を貯留タンク構造40に連通し、排水管62が立て坑の下部に連結し外部の排水システムへ排水できる等にしたので、流入した雨水を迅速に排水できる。
立て坑が入出庫空間Eより下側に位置する駐車空間Pに沿って上下方向に延びる様に設置される様にしたので、流入した雨水を重力により迅速に排水できる。
入出庫口構造21の前部に押し寄せる洪水の水位を計測できる水位計が予め設定した水位である設定水位を越えたときパネル部材の姿勢を第一姿勢から第二姿勢に変化させる様にしたので、一定レベルを超える洪水があったとき、雨水を貯留タンク構造40に受入れることができる
貯留タンク構造本体41に溜まった水を排水路構造60にながす箇所に関を設けられる様にしたので、貯留タンク構造40に本体に溜まった水の排水量を溜まった水位に応じて調整できる。
集水機器70が、駐車場の上部に降った雨水を集めて貯留タンク構造40に導く様にしたので、貯留タンク構造40に雨水を溜めることができる。
パネル構造50がその姿勢を第一姿勢にするとき開口Oに連通し、且つ第二姿勢にするとき上方に位置する箇所に水が通過する貫通穴を形成される様にしたので、第一姿勢で雨水が開口Oから貯留タンク構造40に流れ込み、第二姿勢で雨水が入出庫口Wに侵入にくい。
【0070】
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
発明の詳細な説明では駐車場は駐車装置であるとして説明したがこれに限定されない。例えば、駐車場は、自走式駐車場であってもよい。
【符号の説明】
【0071】
E 入出庫空間
W 入出庫口
P 駐車空間
O 開口
Q 待機空間
5 車両
10 駐車空間構造
20 入出庫空間構造
21 入出庫口構造
22 入出庫床構造
23 入出庫空間壁構造
30 車両搬送機器
31 リフタ31
32 水平移動機構
40 貯留タンク構造
41 貯留タンク構造本体
42 関
50 パネル構造
51 パネル部材
52 水位計
53 パネル部材駆動機器
60 排水路構造
61 立て坑
62 排水管
70 集水機器
71 集水プール
72 移送管
【先行技術文献】
【特許文献】
【0072】
【文献】特開昭60-123614号
【文献】特開平1-142104号
【文献】特開平8-311894号
【文献】特許2015-74940号