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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-09
(45)【発行日】2023-11-17
(54)【発明の名称】熱交換器
(51)【国際特許分類】
   F28F 27/00 20060101AFI20231110BHJP
   F28D 1/06 20060101ALI20231110BHJP
   F28D 7/10 20060101ALI20231110BHJP
【FI】
F28F27/00 511C
F28D1/06 A
F28D7/10 Z
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019219726
(22)【出願日】2019-12-04
(65)【公開番号】P2021089104
(43)【公開日】2021-06-10
【審査請求日】2022-08-19
(73)【特許権者】
【識別番号】306022513
【氏名又は名称】日鉄エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100145012
【弁理士】
【氏名又は名称】石坂 泰紀
(74)【代理人】
【識別番号】100153969
【弁理士】
【氏名又は名称】松澤 寿昭
(72)【発明者】
【氏名】小倉 竜一
(72)【発明者】
【氏名】松本 駿斗
(72)【発明者】
【氏名】進谷 隆明
【審査官】河野 俊二
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-061478(JP,A)
【文献】特開2014-085081(JP,A)
【文献】特開2010-272342(JP,A)
【文献】特開2015-130825(JP,A)
【文献】特開平09-143484(JP,A)
【文献】特開平04-369350(JP,A)
【文献】米国特許第04249893(US,A)
【文献】国際公開第2017/149661(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28F 27/00
F28D 1/06
F28D 7/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体容器と、
前記本体容器に蒸気を供給するように構成された供給部と、
前記本体容器内の液体の液面レベルを調節可能に構成されたレベル調節部と、
前記本体容器内を上下方向に縦断するように前記本体容器に対して貫通して配置されており、被加熱流体が流通するように構成された伝熱管と、
前記本体容器内の圧力を計測するように構成された圧力計測部と、
前記伝熱管のうち前記本体容器よりも下流側を流通する被加熱流体の温度を計測するように構成された温度計測部と、
前記本体容器内の液体の液面レベルを計測するように構成されたレベル計測部と、
制御部とを備え、
前記制御部は、
前記温度計測部によって計測される温度と、前記伝熱管のうち前記本体容器よりも下流側を流通する被加熱流体の目標温度との差分に基づいて演算を行い、その結果である出力値を出力することと
前記出力値に基づいて、前記本体容器内の圧力の目標値である目標圧力を設定することと、
前記圧力計測部で計測される圧力が前記目標圧力に近づくように、前記供給部を制御することと、
前記出力値と所定の閾値との比較に基づいて、前記本体容器内における液面レベルの目標値である目標レベルを設定することと、
前記レベル計測部で計測される液面レベルが前記目標レベルに近づくように、前記レベル調節部を制御することと、
前記本体容器内の液面レベルを変更するために前記レベル調節部が制御された場合に、所定時間が経過するまで前記目標レベルの変更を禁止することとを実行するように構成されている、熱交換器。
【請求項2】
前記目標レベルを設定することは、前記出力値が所定の下限値を下回った場合に前記目標レベルをより大きな値に設定することを含み、
前記レベル調節部を制御することは、前記レベル計測部で計測される液面レベルが前記目標レベルに近づくように前記本体容器内に液体を供給することを含む、請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】
前記出力値が所定の下限値を下回ることは、前記出力値が所定の下限値を所定時間継続して下回ることである、請求項2に記載の熱交換器。
【請求項4】
前記目標レベルを設定することは、前記出力値が所定の上限値を上回った場合に前記目標レベルをより小さな値に設定することを含み、
前記レベル調節部を制御することは、前記レベル計測部で計測される液面レベルが前記目標レベルに近づくように前記本体容器内から液体を排出することを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項5】
前記出力値が所定の上限値を上回ることは、前記出力値が所定の上限値を所定時間継続して上回ることである、請求項4に記載の熱交換器。
【請求項6】
前記目標レベルを設定することは、前記制御部による前記目標レベルの設定変更が許容されている場合に限り、前記目標レベルを設定することを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項7】
前記制御部は、前記目標レベルが所定の最大値に設定されており、前記出力値が所定の最低値以下となる場合に、前記供給部及び前記レベル調節部を停止することをさらに実行するように構成されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項8】
前記出力値が所定の最低値以下となることは、所定時間継続して前記出力値が所定の最低値以下となることである、請求項7に記載の熱交換器。
【請求項9】
前記供給部及び前記レベル調節部を停止することは、前記制御部による前記供給部及び前記レベル調節部の自動制御が許容されている場合に限り、前記供給部及び前記レベル調節部を停止することを含む、請求項7又は8に記載の熱交換器。
【請求項10】
前記制御部は、前記供給部及び前記レベル調節部が停止されており、前記出力値が所定の起動値を上回った場合に、前記供給部及び前記レベル調節部の自動制御を許容する設定に変更することをさらに実行するように構成されている、請求項7~9のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項11】
前記出力値が所定の起動値を上回ることは、前記出力値が所定の起動値を所定時間継続して上回ることである、請求項10に記載の熱交換器。
【請求項12】
前記本体容器内に空気を供給するように構成された空気供給部をさらに備え、
前記制御部は、
起動信号が入力された場合に、前記本体容器内に空気を導入するように前記空気供給部を制御することと、
前記空気供給部を制御することに続いて、前記本体容器内に蒸気を供給するように前記供給部を制御することとさらに実行するように構成されている、請求項1~11のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項13】
前記空気供給部を制御することは、前記温度計測部で計測された被加熱流体の温度が所定温度よりも低い場合に、前記本体容器内に空気を導入するように前記空気供給部を制御することを含む、請求項12に記載の熱交換器。
【請求項14】
前記制御部は、起動信号が入力された場合に、前記本体容器内の液体の少なくとも一部を前記本体容器から排出するように前記レベル調節部を制御することをさらに実行するように構成されている、請求項12又は13に記載の熱交換器。
【請求項15】
前記本体容器内に蒸気が満たされるまでは前記本体容器からの排気を許容し、前記本体容器内に蒸気が満たされた場合に前記本体容器からの排気を停止するように構成された排気部を更に備える、請求項12~14のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項16】
前記空気供給部は、ボイラからの空気又は蒸気を前記本体容器内に供給するように構成された前記供給部を含む、請求項12~15のいずれか一項に記載の熱交換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、蒸気との熱交換により、被加熱流体であるLNGを加温するように構成された熱交換器を開示している。熱交換器は、LNG温度を目標温度に近づけるために、熱交換器内の蒸気圧力と設定値との偏差に基づいて、熱交換器内の凝縮水の液面レベル(液面高さ)を制御するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平9-143484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば、被加熱流体の温度が設定値よりも低く、蒸気と被加熱流体との熱交換を促進する必要がある場合には、蒸気圧力を上げ且つ液面レベルを下げる制御が行われる。一般に、制御対象である被加熱流体の温度の変動に対して、蒸気圧力の応答速度のほうが、液面レベルの応答速度よりもはるかに速い。そのため、蒸気圧力が目標値に到達した後に液面レベルが遅れて目標値に到達することとなる。
【0005】
蒸気圧力が目標値に達した時点で、蒸気と被加熱流体との間で十分な熱交換が行われるので、液面レベルが目標値に到達する頃には熱交換が過剰となってしまう。そのため、被加熱流体の温度が目標値を上回ってしまう。そうすると、蒸気圧力を下げ且つ液面レベルを上げる制御が行われるが、やはり、蒸気圧力が目標値に到達した後に液面レベルが遅れて目標値に到達することとなる。蒸気圧力が目標値に達した時点で、蒸気と被加熱流体との間で熱交換が抑制されるので、液面レベルが目標値に到達する頃には熱交換が過少となってしまう。そのため、被加熱流体の温度が目標値を下回ってしまう。すなわち、制御対象である被加熱流体の温度にハンチングが発生してしまうことがある。
【0006】
そこで、本開示は、被加熱流体の温度を安定的に制御することが可能な熱交換器を説明する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
例1.本開示の一つの例に係る熱交換器は、本体容器と、本体容器に蒸気を供給するように構成された供給部と、本体容器内の液体の液面レベルを調節可能に構成されたレベル調節部と、本体容器内を上下方向に縦断するように本体容器に対して貫通して配置されており、被加熱流体が流通するように構成された伝熱管と、本体容器内の圧力を計測するように構成された圧力計測部と、伝熱管のうち本体容器よりも下流側を流通する被加熱流体の温度を計測するように構成された温度計測部と、本体容器内の液体の液面レベルを計測するように構成されたレベル計測部と、制御部とを備える。制御部は、温度計測部の出力に基づいて、本体容器内の圧力の目標値である目標圧力を設定することと、圧力計測部で計測される圧力が目標圧力に近づくように、供給部を制御することと、温度計測部の出力と所定の閾値との比較に基づいて、本体容器内における液面レベルの目標値である目標レベルを設定することと、レベル計測部で計測される液面レベルが目標レベルに近づくように、レベル調節部を制御することと、本体容器内の液面レベルを変更するためにレベル調節部が制御された場合に、所定時間が経過するまで目標レベルの変更を禁止することとを実行するように構成されている。
【0008】
この場合、本体容器内の圧力は、温度計測部の出力に基づいて設定される目標圧力に追従するように継続的に制御される。一方、本体容器内の液面レベルは、温度計測部の出力と所定の閾値との比較に基づいて設定される目標レベルに追従するように制御されるので、温度計測部の出力と所定の閾値との比較の結果、目標レベルが変更されなければ、液面レベルが変化しない。しかも、目標レベルが変更されたときには、その後、所定時間が経過するまで再び目標レベルが変更されない。すなわち、液面レベルが一定の条件のもとで段階的に変更されるので、制御対象の被加熱流体の温度にハンチングが生じ難くなる。したがって、応答速度が比較的速い本体容器内の圧力の制御と、応答速度が比較的遅い本体容器内の液面レベルの制御とを通じて被加熱流体の温度を所定の目標温度に制御する場合であっても、被加熱流体の温度を安定的に制御することが可能となる。
【0009】
例2.例1の熱交換器において、目標レベルを設定することは、温度計測部の出力が所定の下限値を下回った場合に目標レベルをより大きな値に設定することを含み、レベル調節部を制御することは、レベル計測部で計測される液面レベルが目標レベルに近づくように本体容器内に液体を供給することを含んでいてもよい。温度計測部の出力が所定の下限値を下回る場合、被加熱流体の温度が目標温度よりも高すぎるにもかかわらず、本体容器内の圧力の制御によっては被加熱流体の温度を十分に下げることができていないことを意味する。そこで、目標レベルをより大きな値に設定して、液面レベルを高くすることにより、本体容器内において蒸気と接する伝熱管の表面積が小さくなる。そのため、蒸気と被加熱流体との間で熱交換が生じ難くなるので、被加熱流体の温度を効果的に下げることが可能となる。
【0010】
例3.例2の熱交換器において、温度計測部の出力が所定の下限値を下回ることは、温度計測部の出力が所定の下限値を所定時間継続して下回ることを含んでいてもよい。この場合、温度計測部の出力が短時間だけ突発的に低くなるような状況において、目標レベルが変更されなくなる。そのため、被加熱流体の温度をより安定的に制御することが可能となる。
【0011】
例4.例1~例3のいずれかの熱交換器において、目標レベルを設定することは、温度計測部の出力が所定の上限値を上回った場合に目標レベルをより小さな値に設定することを含み、レベル調節部を制御することは、レベル計測部で計測される液面レベルが目標レベルに近づくように本体容器内から液体を排出することを含んでいてもよい。温度計測部の出力が所定の上限値を上回る場合、被加熱流体の温度が目標温度よりも低すぎるにもかかわらず、本体容器内の圧力の制御によっては被加熱流体の温度を十分に上げることができていないことを意味する。そこで、目標レベルをより小さな値に設定して、液面レベルを低くすることにより、本体容器内において蒸気と接する伝熱管の表面積が大きくなる。そのため、蒸気と被加熱流体との間で熱交換が生じやすくなるので、被加熱流体の温度を効果的に上げることが可能となる。
【0012】
例5.例4の熱交換器において、温度計測部の出力が所定の上限値を上回ることは、温度計測部の出力が所定の上限値を所定時間継続して上回ることを含んでいてもよい。この場合、温度計測部の出力が短時間だけ突発的に高くなるような状況において、目標レベルが変更されなくなる。そのため、被加熱流体の温度をより安定的に制御することが可能となる。
【0013】
例6.例1~例5のいずれかの熱交換器において、目標レベルを設定することは、制御部による目標レベルの設定変更が許容されている場合に限り、目標レベルを設定することを含んでいてもよい。この場合、例えば、オペレータの判断に基づいて手動で液面レベルを制御するような状況などに対応することが可能となる。
【0014】
例7.例1~例6のいずれかの熱交換器において、制御部は、目標レベルが所定の最大値に設定されており、温度計測部の出力が所定の最低値以下となる場合に、供給部及びレベル調節部を停止することをさらに実行するように構成されていてもよい。温度計測部の出力が所定の最低値以下となる場合、被加熱流体の温度が目標温度よりも高すぎるにもかかわらず、本体容器内の圧力の制御によっては被加熱流体の温度を十分に下げることができていないことを意味する。しかも、目標レベルが所定の最大値に設定されているので、液面レベルを高くして被加熱流体と蒸気との熱交換を抑制することもできない。そこで、供給部及びレベル調節部を停止することにより、熱交換器における被加熱流体と蒸気との熱交換も停止する。すなわち、熱交換器に入る前に被加熱流体が十分に加熱されている場合に、熱交換器がスタンバイ状態となる。そのため、熱交換器と被加熱流体との間での不要な熱交換を抑制することが可能となる。
【0015】
例8.例7の熱交換器において、温度計測部の出力が所定の最低値以下となることは、所定時間継続して温度計測部の出力が所定の最低値以下となることを含んでいてもよい。この場合、温度計測部の出力が短時間だけ突発的に低くなるような状況において、熱交換器がスタンバイ状態に移行しなくなる。そのため、被加熱流体の温度をより安定的に制御することが可能となる。
【0016】
例9.例7又は例8の熱交換器において、供給部及びレベル調節部を停止することは、制御部による供給部及びレベル調節部の自動制御が許容されている場合に限り、供給部及びレベル調節部を停止することを含んでいてもよい。この場合、例えば、オペレータの判断に基づいて手動で熱交換器をスタンバイ状態にしたり、熱交換器をスタンバイ状態にすることが望まれないような状況などに対応することが可能となる。
【0017】
例10.例7~例9のいずれかの熱交換器において、制御部は、供給部及びレベル調節部が停止されており、温度計測部の出力が所定の起動値を上回った場合に、供給部及びレベル調節部の自動制御を許容する設定に変更することをさらに実行するように構成されていてもよい。熱交換器がスタンバイ状態にあるときに、温度計測部の出力が所定の起動値を上回る場合、被加熱流体の温度が目標温度よりも低くなってきたことを意味する。そこで、スタンバイ状態において停止されていた供給部及びレベル調節部の自動制御を再開することで、熱交換器と被加熱流体との間で熱交換を行えるようになる。したがって、温度計測部の出力と所定の起動値との比較に基づいて、熱交換器を自動的に起動させることが可能となる。
【0018】
例11.例10の熱交換器において、温度計測部の出力が所定の起動値を上回ることは、温度計測部の出力が所定の起動値を所定時間継続して上回ることを含んでいてもよい。この場合、温度計測部の出力が短時間だけ突発的に起動値を上回るような状況において、熱交換器の起動が回避される。そのため、熱交換器の起動とスタンバイ状態への移行とが短時間で繰り返されてしまうことを抑制することが可能となる。
【0019】
例12.例1~例11のいずれかの熱交換器は、本体容器内に空気を供給するように構成された空気供給部をさらに備え、制御部は、起動信号が入力された場合に、本体容器内に空気を導入するように空気供給部を制御することと、空気供給部を制御することに続いて、本体容器内に蒸気を供給するように供給部を制御することとさらに実行するように構成されていてもよい。この場合、熱交換器の起動時において、空気が本体容器に供給された後に、蒸気が本体容器に供給される。そのため、本体容器内において蒸気が空気と混合されるので、熱交換器の停止によって冷えていた本体容器内に蒸気が供給されても、蒸気が急激に凝縮し難くなる。したがって、水撃(ウォーターハンマー)の発生を抑制することが可能となる。
【0020】
例13.例12の熱交換器において、空気供給部を制御することは、温度計測部で計測された被加熱流体の温度が所定温度よりも低い場合に、本体容器内に空気を導入するように空気供給部を制御することを含んでいてもよい。温度計測部で計測された被加熱流体の温度が所定温度よりも低い場合、起動直前の熱交換器における本体容器内の液体の温度も同程度の低温であると推定される。そのため、このような場合に、蒸気の前に空気を本体容器内に供給するようにすることで、水撃の発生を効果的に抑制することが可能となる。
【0021】
例14.例12又は例13の熱交換器において、制御部は、起動信号が入力された場合に、本体容器内の液体の少なくとも一部を本体容器から排出するようにレベル調節部を制御することをさらに実行するように構成されていてもよい。この場合、水撃の発生原因となる液体が本体容器から排出されるので、水撃の発生をより効果的に抑制することが可能となる。
【0022】
例15.例12~例14のいずれかの熱交換器は、本体容器内に蒸気が満たされるまでは本体容器からの排気を許容し、本体容器内に蒸気が満たされた場合に本体容器からの排気を停止するように構成された排気部を更に備えていてもよい。この場合、空気が供給された本体容器内に蒸気が供給されると、初めのうちは蒸気及び空気の混合気体が排気部を介して本体容器から排出される。その後、本体容器内にさらに蒸気が供給されると、空気と蒸気との置換が進行して本体容器内が蒸気で満たされ、本体容器からの排気が停止される。そのため、本体容器からの排気を排気部によって自動的に停止することが可能となる。
【0023】
例16.例12~例15のいずれかの熱交換器において、空気供給部は、ボイラからの空気又は蒸気を本体容器内に供給するように構成された供給部を含んでいてもよい。ボイラが運転中である場合には、ボイラで生成された蒸気が供給部によって本体容器内に供給される。一方、熱交換器と共にボイラが起動された直後は、ボイラで蒸気が生成されていないので、ボイラ内の空気が供給部によって本体容器内に供給される。すなわち、一つの供給部を用いて、空気と蒸気とをそれぞれ本体容器内に供給することが可能となる。
【発明の効果】
【0024】
本開示に係る熱交換器によれば、被加熱流体の温度を安定的に制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、温水供給システムの一例を示す概略図である。
図2図2は、熱交換器を示すブロック図である。
図3図3は、コントローラのハードウェア構成を示す概略図である。
図4図4は、液面レベル上昇制御を説明するためのフローチャートである。
図5図5は、液面レベル下降制御を説明するためのフローチャートである。
図6図6は、スタンバイ制御を説明するためのフローチャートである。
図7図7は、スタンバイ状態からの復帰制御を説明するためのフローチャートである。
図8図8は、水撃防止制御を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、本開示に係る実施形態の一例について、図面を参照しつつより詳細に説明する。以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0027】
[温水供給システムの構成]
図1図3を参照して、温水供給システム1の構成について説明する。温水供給システム1は、発電と、発電により生じた排熱の回収と、回収された熱による高温水の生成とを行えるように構成されている。温水供給システム1は、図1に示されるように、ボイラ2と、需要家施設3と、熱交換器10とを備える。
【0028】
ボイラ2は、例えば、ガスタービン発電システム及び/又はガスエンジン発電システム等によるコジェネレーションシステムであってもよい。ボイラ2での発電の過程で生じた蒸気は、熱交換器10に供給される。
【0029】
需要家施設3は、水又は低温水(被加熱流体)を熱交換器10に供給し、蒸気との間での熱交換により生成された高温水を給湯可能に構成されている。需要家施設3は、水が流通するように構成された伝熱管3aを含む。水又は低温水は、伝熱管3aを通じて本体容器11(後述する)の上部に導入されると、下方に向けて流れる過程で本体容器11内の蒸気と熱交換して高温水となり、本体容器11の下部から需要家施設3に向けて排出される。
【0030】
熱交換器10は、本体容器11と、タンク12(レベル調節部)と、ポンプ13(レベル調節部)と、温度計14(温度計測部)と、圧力計15(圧力計測部)と、水位計16(レベル計測部)と、配管D1~D5と、バルブV1~V4と、コントローラCtr(制御部)とを備える。
【0031】
本体容器11は、配管D1(供給部、空気供給部)を通じてボイラ2から蒸気又は空気を導入可能に構成されている。本体容器11は、ボイラ2から導入された蒸気が凝縮した凝縮水を貯留可能に構成されていてもよい。本体容器11には、本体容器11を貫通するように伝熱管3aが取り付けられている。伝熱管3aのうち本体容器11内を貫通している部分は、本体容器11内を上下方向に縦断していてもよい。
【0032】
タンク12は、配管D2(レベル調節部)を通じて本体容器11から排出された凝縮水を一時的に貯留可能に構成されている。ポンプ13は、コントローラCtrからの制御信号に基づいて動作し、配管D3(レベル調節部)を通じてタンク12内の凝縮水を本体容器11に供給するように構成されている。
【0033】
温度計14は、伝熱管3aのうち本体容器11よりも下流側を流通する高温水の温度を計測するように構成されている。温度計14は、計測した温度のデータをコントローラCtrに送信するように構成されている。
【0034】
圧力計15は、本体容器11内の圧力を計測するように構成されている。圧力計15は、計測した圧力のデータをコントローラCtrに送信するように構成されている。
【0035】
水位計16は、本体容器11内の凝縮水の液面レベル(本体容器11の底壁から凝縮水の液面までの高さ)を計測するように構成されている。水位計16は、計測した水位のデータをコントローラCtrに送信するように構成されている。
【0036】
配管D1は、ボイラ2と本体容器11との間を接続している。配管D1の中途には、コントローラCtrからの動作信号に基づいて開閉可能に構成されたバルブV1(供給部、空気供給部)が設けられている。ボイラ2が動作中の場合、配管D1は、バルブV1の開閉に応じて、ボイラ2において生じた蒸気を本体容器11に供給するように構成されている。ボイラ2が停止中又は起動中の場合、配管D1は、バルブV1の開閉に応じて、ボイラ2内の空気を本体容器11に供給するように構成されている。
【0037】
蒸気の供給量が増加して本体容器11内が高圧になると、蒸気温度が高くなるので、蒸気と伝熱管3aを流れる水との熱交換が促進される。一方、蒸気の供給量が低下して本体容器11内が低圧になると、蒸気温度が低くなるので、蒸気と伝熱管3aを流れる水との熱交換が抑制される。すなわち、コントローラCtrがバルブV1の開度を制御することにより、得られる高温水の温度を制御することができる。
【0038】
配管D2は、本体容器11とタンク12との間を接続している。配管D2の中途には、コントローラCtrからの動作信号に基づいて開度を変更可能に構成されたバルブV2(レベル調節部)が設けられている。配管D2は、バルブV2の開度に応じて、本体容器11内に凝縮水を貯留したり、本体容器11内の凝縮水をタンク12に供給したりするように構成されている。
【0039】
バルブV2の部分的な又は完全な開放によって本体容器11内の凝縮水がタンク12に排出されると、本体容器11内の液面レベルが低下する。そのため、本体容器11内を上下に縦断している伝熱管3aのうち凝縮水から露出する面積が増加するので、蒸気と伝熱管3aを流れる水との熱交換が促進される。なお、ここでの「バルブV2の部分的な開放」には、バルブV2が閉状態から開状態に移行する過程において、バルブV2の開度が徐々に大きくなる途中の状態も含まれる。
【0040】
バルブV2の部分的な又は完全な閉鎖によって本体容器11内の凝縮水がタンク12に貯留されると、本体容器11内の液面レベルが上昇する。そのため、本体容器11内を上下に縦断している伝熱管3aのうち凝縮水から露出する面積が低下するので、蒸気と伝熱管3aを流れる水との熱交換が抑制される。なお、ここでの「バルブV2の部分的な閉鎖」には、バルブV2が開状態から閉状態に移行する過程において、バルブV2の開度が徐々に小さくなる途中の状態も含まれる。
【0041】
配管D3は、タンク12と本体容器11との間を接続している。配管D3は、ポンプ13の動作に応じて、タンク12内の凝縮水を本体容器11に供給するように構成されていてもよい。この場合、ポンプ13の動作によってタンク12内の凝縮水が本体容器11に供給されると、本体容器11内の液面レベルが上昇する。そのため、本体容器11内を上下に縦断している伝熱管3aのうち凝縮水から露出する面積が減少するので、蒸気と伝熱管3aを流れる水との熱交換が抑制される。
【0042】
このように、コントローラCtrがバルブV2の開度及びポンプ13の動作を制御することにより、得られる高温水の温度を制御することができる。
【0043】
配管D4の上流側端部は、タンク12に接続されていてもよい。配管D4の下流側端部は、例えば、排水設備に接続されていてもよい。配管D4の中途には、コントローラCtrからの動作信号に基づいて開閉可能に構成されたバルブV3が設けられていてもよい。配管D4は、バルブV3の開閉に応じて、タンク12内の凝縮水を熱交換器10の外部に排出するように構成されていてもよい。
【0044】
配管D5(排気部)の上流側端部は、本体容器11に接続されている。配管D5の下流側端部は、例えば、熱交換器10の外部に開放されている。配管D5の中途には、バルブV4(排気部)が設けられている。配管D5は、バルブV4の開閉に応じて、本体容器11内の気体(蒸気、空気等)を本体容器11の外部に排出するように構成されている。バルブV4は、本体容器11内に蒸気が満たされるまでは本体容器11からの排気を許容し、本体容器11内に蒸気が満たされた場合に本体容器11からの排気を停止するように構成されていてもよい。バルブV4は、例えば、蒸気と空気との温度差で自動的に開閉する弁であってもよい。バルブV4は、例えば、バイメタル式の蒸気用エアベントであってもよいし、バランスドプレッシャー式の蒸気用エアベントであってもよい。
【0045】
コントローラCtrは、図2に示されるように、機能モジュールとして、温度制御部M1(温度計測部)と、圧力制御部M2(圧力計測部)と、水位制御部M3(レベル計測部)と、停止制御部M4と、起動制御部M5とを含む。これらの機能モジュールは、コントローラCtrの機能を便宜上複数のモジュールに区切ったものに過ぎず、コントローラCtrを構成するハードウェアがこのようなモジュールに分かれていることを必ずしも意味するものではない。各機能モジュールは、プログラムの実行により実現されるものに限られず、専用の電気回路(例えば論理回路)、又は、これを集積した集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)により実現されるものであってもよい。
【0046】
温度制御部M1は、温度計14によって計測された高温水の温度Tと、高温水の目標温度T0との差分εTに基づいて演算を行い、その結果を圧力制御部M2及び水位制御部M3に出力するように構成されている。温度制御部M1は、例えば、差分εTに基づいてPID演算を行い、その結果を出力するように構成されていてもよい。温度制御部M1が出力する値は、例えば、0%~100%のいずれかの値であってもよい。
【0047】
圧力制御部M2は、温度制御部M1からの出力uTに基づいて、本体容器11内の圧力の目標値である目標圧力P0を設定するように構成されている。圧力制御部M2は、例えば、出力uTと目標圧力P0とが対応付けられたテーブルを参照して、出力uTに応じた目標圧力P0を設定するように構成されていてもよい。当該テーブルにおいて、例えば、出力uTが0%~10%のうちの所定の値に対して、目標圧力P0として0.1MPaが対応付けられていてもよい。当該テーブルにおいて、出力uTが10%~70%のうちの所定の値に対して、目標圧力P0として0.25MPaが対応付けられていてもよい。当該テーブルにおいて、出力uTが70%~100%のうちの所定の値に対して、目標圧力P0として0.3MPaが対応付けられていてもよい。
【0048】
圧力制御部M2は、圧力計15によって計測された本体容器11内の圧力Pと、目標圧力P0との差分εPに基づいて演算を行い、その結果に基づいてバルブV1の開度を制御するように構成されている。圧力制御部M2は、例えば、差分εPに基づいてPID演算を行い、その結果を出力するように構成されていてもよい。すなわち、圧力制御部M2によるバルブV1の制御に伴い、本体容器11内の圧力Pが目標圧力P0に近づくように制御される。
【0049】
水位制御部M3は、温度制御部M1からの出力uTに基づいて、液面レベルの目標値である目標レベルL0を設定するように構成されている。
【0050】
水位制御部M3は、例えば、出力uTが所定の下限値を下回った場合に、目標レベルL0をより大きな値に設定するように構成されていてもよい。このとき、水位制御部M3は、出力uTが所定の下限値を所定時間継続して下回った場合に、目標レベルL0をより大きな値に設定するように構成されていてもよい。ここでの出力uTの下限値は、例えば10%程度であってもよい。ここでの所定時間は、例えば、2分~3分程度であってもよい。
【0051】
水位制御部M3は、例えば、出力uTが所定の上限値を上回った場合に、目標レベルL0をより小さな値に設定するように構成されていてもよい。このとき、水位制御部M3は、出力uTが所定の上限値を所定時間継続して上回った場合に、目標レベルL0をより小さな値に設定するように構成されていてもよい。ここでの出力uTの上限値は、例えば90%程度であってもよい。ここでの所定時間は、例えば、2分~3分程度であってもよい。
【0052】
目標レベルL0は、出力uTの変化に応じて連続的に変化してもよいし、出力uTの変化に応じて段階的に変化してもよい。目標レベルL0が段階的に変化する場合、例えば、3段階~5段階程度の間で目標レベルL0が切り替えられてもよい。以下では、目標レベルL0がレベル1~レベル3の3段階に変化する場合を例にとって説明する。例えば、本体容器11の高さが50cm程度の場合、レベル1が35cmに設定され、レベル2が40cmに設定され、レベル3が45cmに設定されていてもよい。
【0053】
水位制御部M3は、前回の目標レベルL0の変更から所定時間が経過するまでは、目標レベルL0の変更を行わないように構成されていてもよい。ここでの所定時間は、水位計16によって計測された液面レベルLを目標レベルL0に変更するように要する時間よりも長い時間であってもよいし、液面レベルLを1段階変更するのに要する時間よりも長い時間であってもよい。所定時間は、例えば、2分~3分程度であってもよい。
【0054】
水位制御部M3は、コントローラCtrによる目標レベルL0の設定変更が許容されている場合に限り、出力uTに基づいて目標レベルL0を設定するように構成されていてもよい。コントローラCtrによる目標レベルL0の設定変更を許容するか否かは、オペレータの判断に基づいて手動で設定されていてもよいし、コントローラCtrによる熱交換器10の制御の過程において自動的に設定されてもよい。
【0055】
水位制御部M3は、水位計16によって計測された液面レベルLが最大値(レベル3)であるときに、目標レベルL0をより大きな値に設定しないように構成されていてもよい。水位制御部M3は、水位計16によって計測された液面レベルLが最小値(レベル1)であるときに、目標レベルL0をより小さな値に設定しないように構成されていてもよい。
【0056】
水位制御部M3は、水位計16によって計測された液面レベルLと、目標レベルL0との差分εLに基づいて演算を行い、その結果に基づいてバルブV2の開度及び/又はポンプ13の動作を制御するように構成されている。水位制御部M3は、例えば、差分εLに基づいてPID演算を行い、その結果を出力するように構成されていてもよい。すなわち、水位制御部M3によるバルブV2及び/又はポンプ13の制御に伴い、本体容器11内の液面レベルLが目標レベルL0に近づくように制御される。
【0057】
停止制御部M4は、温度制御部M1からの出力uTと、水位計16によって計測された液面レベルLとに基づいて、バルブV1,V2を閉鎖するように構成されている。停止制御部M4によってバルブV1,V2が閉鎖された場合、熱交換器10はスタンバイ状態となる。停止制御部M4は、例えば、出力uTが所定の最低値以下であり、液面レベルLが最大値(レベル3)であるときに、バルブV1,V2を閉鎖するように構成されていてもよい。このとき、停止制御部M4は、所定時間継続して出力uTが所定の最低値以下であり、液面レベルLが最大値(レベル3)であるときに、バルブV1,V2を閉鎖するように構成されていてもよい。ここでの出力uTの最低値は、例えば0%~5%程度であってもよい。ここでの所定時間は、例えば、2分~3分程度であってもよい。
【0058】
停止制御部M4は、コントローラCtrによるバルブV1,V2の自動的な閉鎖が許容されている場合に限り、出力uTと水位計16によって計測された液面レベルLとに基づいて、バルブV1,V2を閉鎖するように構成されていてもよい。コントローラCtrによるバルブV1,V2の自動的な閉鎖を許容するか否かは、オペレータの判断に基づいて手動で設定されていてもよい。
【0059】
起動制御部M5は、バルブV1,V2が閉鎖された状態(スタンバイ状態)において、温度制御部M1からの出力uTに基づいて、バルブV1を開放するように構成されている。起動制御部M5は、例えば、出力uTが所定の起動値を上回っているときに、バルブV1を開放するように構成されていてもよい。このとき、起動制御部M5は、出力uTが所定の起動値を所定時間継続して上回っているときに、バルブV1を開放するように構成されていてもよい。ここでの出力uTの起動値は、例えば5%~10%程度であってもよい。ここでの所定時間は、例えば、10秒~1分程度であってもよいし、30秒程度であってもよい。
【0060】
起動制御部M5は、温度計14によって計測された高温水の温度Tに基づいて、バルブV1を開放するように構成されていてもよい。起動制御部M5は、例えば、温度計14によって計測された高温水の温度Tが所定温度よりも低い場合に、温度制御部M1からの出力uTに基づいて、バルブV1を開放するように構成されていてもよい。ここでの所定温度は、例えば、60℃以下であってもよい。
【0061】
起動制御部M5は、バルブV1を開放する際に、バルブV2も制御するように構成されていてもよい。例えば、起動制御部M5は、バルブV2の制御により、本体容器11内の凝縮水の少なくとも一部をタンク12に排出するように構成されていてもよい。
【0062】
コントローラCtrのハードウェアは、例えば一つ又は複数の制御用のコンピュータにより構成されていてもよい。コントローラCtrは、ハードウェア上の構成として、例えば図3に示される回路Ctr1を含んでいてもよい。回路Ctr1は、電気回路要素(circuitry)で構成されていてもよい。回路Ctr1は、具体的には、プロセッサCtr2(制御部)と、メモリCtr3(記憶部)と、ストレージCtr4(記憶部)と、入出力ポートCtr5とを含む。プロセッサCtr2は、メモリCtr3及びストレージCtr4の少なくとも一方と協働してプログラムを実行し、入出力ポートCtr5を介した信号の入出力を実行することで、上述した各機能モジュールを構成する。入出力ポートCtr5は、プロセッサCtr2、メモリCtr3及びストレージCtr4と、熱交換器10の各部(例えば、ポンプ13、温度計14、圧力計15、水位計16、バルブV1~V3)との間で、信号の入出力を行う。
【0063】
熱交換器10は、例えば、一つのコントローラCtrを備えていてもよいし、複数のコントローラCtrで構成されるコントローラ群(制御部)を備えていてもよい。熱交換器10がコントローラ群を備えている場合には、上記の機能モジュールがそれぞれ、一つ又は複数のコントローラCtrによって実現されていてもよい。コントローラCtrが複数のコンピュータ(回路Ctr1)で構成されている場合には、上記の機能モジュールがそれぞれ、一つ又は複数のコンピュータ(回路Ctr1)によって実現されていてもよい。コントローラCtrが複数のプロセッサCtr2を含んでいる場合には、上記の機能モジュールがそれぞれ、一つ又は複数のプロセッサCtr2によって実現されていてもよい。
【0064】
[液面レベル上昇制御]
続いて、図4を参照して、水位制御部M3が液面レベルLを自動的に上昇させる制御(液面レベル上昇制御)について説明する。液面レベル上昇制御の実行中は、圧力制御部M2による本体容器11内の圧力Pの制御(圧力制御)も継続して実行されている。
【0065】
まず、水位制御部M3は、ステップS11を実行する。ステップS11において、水位制御部M3は、出力uTが所定の下限値(例えば、10%)を所定時間(例えば、2分~3分)継続して下回ったか否かを判断する。出力uTが所定の下限値以上である場合、又は、出力uTが所定の下限値を下回っている時間が所定時間よりも短い場合(ステップS11でNO)、水位制御部M3は、ステップS11を再び実行する。
【0066】
一方、出力uTが所定の下限値を所定時間継続して下回っている場合(ステップS11でYES)、水位制御部M3は、ステップS12を実行する。ステップS12において、水位制御部M3は、前回の目標レベルL0の変更から所定時間(例えば、2分~3分)が経過したか否かを判断する。前回の目標レベルL0の変更から所定時間が経過していない場合(ステップS12でNO)、水位制御部M3は、ステップS11を再び実行する。
【0067】
一方、前回の目標レベルL0の変更から所定時間が経過している場合(ステップS12でYES)、水位制御部M3は、ステップS13を実行する。ステップS13において、水位制御部M3は、水位計16によって計測された現在の液面レベルLが最大値(例えば、レベル3)でないか否かを判断する。現在の液面レベルLが最大値である場合(ステップS13でNO)、水位制御部M3は、ステップS11を再び実行する。
【0068】
一方、現在の液面レベルLが最大値でない場合(ステップS13でYES)、水位制御部M3は、ステップS14を実行する。ステップS14において、水位制御部M3は、コントローラCtrによる目標レベルL0の設定変更が許容されているか否かを判断する。コントローラCtrによる目標レベルL0の設定変更が許容されていない場合(ステップS14でNO)、水位制御部M3は、ステップS11を再び実行する。
【0069】
一方、コントローラCtrによる目標レベルL0の設定変更が許容されている場合(ステップS14でYES)、水位制御部M3は、ステップS15を実行する。ステップS15において、水位制御部M3は、目標レベルL0をより大きな値に設定する。例えば、現在の目標レベルL0がレベル1であった場合には、目標レベルL0を一つ大きいレベル2に変更してもよい。現在の目標レベルL0がレベル2であった場合には、目標レベルL0を一つ大きいレベル3に変更してもよい。
【0070】
次に、水位制御部M3は、ステップS16を実行する。ステップS16において、水位制御部M3は、本体容器11内の液面レベルLが目標レベルL0に近づくように、バルブV2の開度及び/又はポンプ13の動作を制御する。本体容器11内の液面レベルLが目標レベルL0に到達すると、液面レベル上昇制御が終了する。
【0071】
[液面レベル下降制御]
続いて、図5を参照して、水位制御部M3が液面レベルLを自動的に下降させる制御(液面レベル下降制御)について説明する。液面レベル下降制御の実行中は、圧力制御部M2による本体容器11内の圧力Pの制御(圧力制御)が継続して実行されている。
【0072】
まず、水位制御部M3は、ステップS21を実行する。ステップS21において、水位制御部M3は、出力uTが所定の上限値(例えば、90%)を所定時間(例えば、2分~3分)継続して上回ったか否かを判断する。出力uTが所定の上限値以下である場合、又は、出力uTが所定の上限値を上回っている時間が所定時間よりも短い場合(ステップS11でNO)、水位制御部M3は、ステップS21を再び実行する。
【0073】
一方、出力uTが所定の上限値を所定時間継続して上回っている場合(ステップS21でYES)、水位制御部M3は、ステップS22を実行する。ステップS22において、水位制御部M3は、前回の目標レベルL0の変更から所定時間(例えば、2分~3分)が経過したか否かを判断する。前回の目標レベルL0の変更から所定時間が経過していない場合(ステップS22でNO)、水位制御部M3は、ステップS21を再び実行する。
【0074】
一方、前回の目標レベルL0の変更から所定時間が経過している場合(ステップS22でNO)、水位制御部M3は、ステップS23を実行する。ステップS23において、水位制御部M3は、水位計16によって計測された現在の液面レベルLが最小値(例えば、レベル1)でないか否かを判断する。現在の液面レベルLが最小値である場合(ステップS23でNO)、水位制御部M3は、ステップS21を再び実行する。
【0075】
一方、現在の液面レベルLが最小値でない場合(ステップS23でYES)、水位制御部M3は、ステップS24を実行する。ステップS24において、水位制御部M3は、コントローラCtrによる目標レベルL0の設定変更が許容されているか否かを判断する。コントローラCtrによる目標レベルL0の設定変更が許容されていない場合(ステップS24でNO)、水位制御部M3は、ステップS21を再び実行する。
【0076】
一方、コントローラCtrによる目標レベルL0の設定変更が許容されている場合(ステップS24でYES)、水位制御部M3は、ステップS25を実行する。ステップS25において、水位制御部M3は、目標レベルL0をより小さな値に設定する。例えば、現在の目標レベルL0がレベル2であった場合には、目標レベルL0を一つ小さいレベル1に変更してもよい。現在の目標レベルL0がレベル3であった場合には、目標レベルL0を一つ小さいレベル2に変更してもよい。
【0077】
次に、水位制御部M3は、ステップS26を実行する。ステップS26において、水位制御部M3は、本体容器11内の液面レベルLが目標レベルL0に近づくように、バルブV2の開度及び/又はポンプ13の動作を制御する。本体容器11内の液面レベルLが目標レベルL0に到達すると、液面レベル下降制御が終了する。
【0078】
[スタンバイ制御]
続いて、図6を参照して、停止制御部M4が熱交換器10をスタンバイ状態とする制御(スタンバイ制御)について説明する。
【0079】
まず、停止制御部M4は、ステップS31を実行する。ステップS31において、停止制御部M4は、所定時間(例えば、2分~3分)継続して出力uTが所定の最低値(例えば、0%~5%)以下であるか否かを判断する。出力uTが所定の最低値を超える場合、又は、出力uTが所定の最低値以下である時間が所定時間よりも短い場合(ステップS11でNO)、停止制御部M4は、ステップS31を再び実行する。
【0080】
一方、所定時間継続して出力uTが所定の最低値以下である場合(ステップS31でYES)、停止制御部M4は、ステップS32を実行する。ステップS32において、停止制御部M4は、前回の目標レベルL0の変更から所定時間(例えば、2分~3分)が経過したか否かを判断する。前回の目標レベルL0の変更から所定時間が経過していない場合(ステップS32でNO)、停止制御部M4は、ステップS31を再び実行する。
【0081】
一方、前回の目標レベルL0の変更から所定時間が経過している場合(ステップS32でYES)、停止制御部M4は、ステップS33を実行する。ステップS33において、停止制御部M4は、水位計16によって計測された現在の液面レベルLが最大値(例えば、レベル3)であるか否かを判断する。現在の液面レベルLが最大値でない場合(ステップS33でNO)、停止制御部M4は、ステップS31を再び実行する。
【0082】
一方、現在の液面レベルLが最大値である場合(ステップS33でYES)、停止制御部M4は、ステップS34を実行する。ステップS34において、停止制御部M4は、コントローラCtrによるバルブV1,V2の自動的な閉鎖が許容されているか否かを判断する。コントローラCtrによるバルブV1,V2の自動的な閉鎖が許容されていない場合(ステップS34でNO)、停止制御部M4は、ステップS31を再び実行する。
【0083】
一方、コントローラCtrによるバルブV1,V2の自動的な閉鎖が許容されている場合(ステップS34でYES)、停止制御部M4は、ステップS35を実行する。ステップS35において、停止制御部M4は、バルブV1,V2を閉鎖させる。これにより、熱交換器10における熱交換が停止して熱交換器10がスタンバイ状態となり、スタンバイ制御が終了する。
【0084】
[スタンバイ状態からの復帰制御]
続いて、図7を参照して、起動制御部M5が熱交換器10をスタンバイ状態から復帰させる制御(復帰制御)について説明する。
【0085】
まず、起動制御部M5は、ステップS41を実行する。ステップS41において、起動制御部M5は、熱交換器10がスタンバイ状態にあるか否か(コントローラCtrによってバルブV1,V2が閉鎖されているか否か)を判断する。熱交換器10がスタンバイ状態にない場合(ステップS41でNO)、起動制御部M5は、ステップS41を再び実行する。
【0086】
一方、熱交換器10がスタンバイ状態にある場合(ステップS41でYES)、起動制御部M5は、出力uTが所定の起動値(例えば、5%~10%)を所定時間(例えば、10秒~1分)継続して上回ったか否かを判断する。出力uTが所定の起動値以下である場合、又は、出力uTが所定の起動値を上回った時間が所定時間よりも短い場合(ステップS42でNO)、起動制御部M5は、ステップS41を再び実行する。
【0087】
一方、出力uTが所定の起動値を所定時間継続して上回っている場合(ステップS42でYES)、起動制御部M5は、ステップS43を実行する。ステップS43において、起動制御部M5は、水撃防止制御を実行する。水撃防止制御の説明は後述する。
【0088】
次に、起動制御部M5は、ステップS44を実行する。ステップS44において、起動制御部M5は、コントローラCtrによる目標レベルL0の設定変更を許容する。これにより、圧力制御部M2による圧力制御と、水位制御部M3による液面レベル制御とが可能となり、復帰制御が終了する。
【0089】
[水撃防止制御]
続いて、図8を参照して、熱交換器10の起動時(スタンバイ状態からの復帰を含む)における、起動制御部M5による水撃防止制御について説明する。
【0090】
まず、起動制御部M5は、ステップS51を実行する。ステップS51において、起動制御部M5は、温度計14によって計測された高温水の温度Tが所定温度(例えば、60℃)よりも低いか否かを判断する。温度Tが所定温度以上である場合(ステップS51でNO)、起動制御部M5は、水撃防止制御を終了する。
【0091】
一方、温度Tが所定温度よりも低い場合(ステップS51でYES)、起動制御部M5は、ステップS52を実行する。ステップS52において、起動制御部M5は、バルブV2を開放する。これにより、本体容器11内の凝縮水の少なくとも一部がタンク12に排出される。
【0092】
次に、起動制御部M5は、ステップS53を実行する。ステップS53において、起動制御部M5は、バルブV1を開放する。熱交換器10の起動時はボイラ2も起動直後であるので、バルブV1の開放により、ボイラ2から蒸気ではなく空気が本体容器11に供給される。その後、時間の経過と共にボイラ2で蒸気が生成され、本体容器11には蒸気のみが供給されるようになる。この過程で、蒸気と空気との混合気体は、本体容器11が蒸気で満たされるまで、配管D5及びバルブV4を介して本体容器11から排出される。その後、本体容器11が蒸気で満たされると、バルブV4が自動的に閉鎖され、水撃防止制御が終了する。
【0093】
[作用]
以上の例によれば、本体容器11内の圧力Pは、温度制御部M1の出力に基づいて設定される目標圧力P0に追従するように継続的に制御される。一方、本体容器11内の液面レベルLは、温度制御部M1の出力と所定の閾値との比較に基づいて設定される目標レベルL0に追従するように制御されるので、温度制御部M1の出力と所定の閾値との比較の結果、目標レベルL0が変更されなければ、液面レベルLが変化しない。しかも、目標レベルL0が変更されたときには、その後、所定時間が経過するまで再び目標レベルL0が変更されない。すなわち、液面レベルLが一定の条件のもとで段階的に変更されるので、高温水の温度Tにハンチングが生じ難くなる。したがって、応答速度が比較的速い本体容器11内の圧力Pの制御と、応答速度が比較的遅い本体容器11内の液面レベルLの制御とを通じて高温水の温度Tを所定の目標温度T0に制御する場合であっても、高温水の温度Tを安定的に制御することが可能となる。
【0094】
以上の例によれば、温度制御部M1の出力が所定の下限値を下回った場合に、目標レベルL0をより大きな値に設定している。目標レベルL0をより大きな値に設定して、液面レベルLを高くすることにより、本体容器11内において蒸気と接する伝熱管3aの表面積が小さくなる。そのため、蒸気と伝熱管3aを流通する水との間で熱交換が生じ難くなるので、高温水の温度Tを効果的に下げることが可能となる。
【0095】
以上の例によれば、温度制御部M1の出力が所定の下限値を所定時間継続して下回った場合に、目標レベルL0をより大きな値に設定している。そのため、温度制御部M1の出力が短時間だけ突発的に低くなるような状況において、目標レベルL0が変更されなくなる。したがって、高温水の温度Tをより安定的に制御することが可能となる。
【0096】
以上の例によれば、温度制御部M1の出力が所定の上限値を上回った場合に、目標レベルL0をより小さな値に設定している。目標レベルL0をより小さな値に設定して、液面レベルLを低くすることにより、本体容器11内において蒸気と接する伝熱管3aの表面積が大きくなる。そのため、蒸気と伝熱管3aを流通する水との間で熱交換が生じやすくなるので、高温水の温度Tを効果的に上げることが可能となる。
【0097】
以上の例によれば、温度制御部M1の出力が所定の上限値を所定時間継続して上回った場合に、目標レベルL0をより小さな値に設定している。そのため、温度制御部M1の出力が短時間だけ突発的に高くなるような状況において、目標レベルL0が変更されなくなる。したがって、高温水の温度Tをより安定的に制御することが可能となる。
【0098】
以上の例によれば、コントローラCtrによる目標レベルL0の設定変更が許容されている場合に限り、水位制御部M3によって目標レベルL0が変更されうる。そのため、例えば、オペレータの判断に基づいて手動で液面レベルLを制御するような状況などに対応することが可能となる。
【0099】
以上の例によれば、目標レベルL0が所定の最大値に設定されており、温度制御部M1の出力が所定の最低値以下となった場合に、バルブV1,V2を閉鎖している。そのため、熱交換器10に入る前に伝熱管3aを流通する水が十分に加熱されている場合に、熱交換器10がスタンバイ状態となる。したがって、熱交換器10と伝熱管3aを流通する水との間での不要な熱交換を抑制することが可能となる。
【0100】
以上の例によれば、所定時間継続して温度制御部M1の出力が所定の最低値以下となった場合に、バルブV1,V2を閉鎖している。そのため、温度制御部M1の出力が短時間だけ突発的に低くなるような状況において、熱交換器10がスタンバイ状態に移行しなくなる。従って、高温水の温度Tと目標圧力P0とが対応をより安定的に制御することが可能となる。
【0101】
以上の例によれば、コントローラCtrによるバルブV1,V2の自動的な閉鎖が許容されている場合に限り、停止制御部M4によってバルブV1,V2が閉鎖されうる。そのため、例えば、オペレータの判断に基づいて手動で熱交換器10をスタンバイ状態にしたり、熱交換器10をスタンバイ状態にすることが望まれないような状況などに対応することが可能となる。
【0102】
以上の例によれば、熱交換器10がスタンバイ状態にあり、温度制御部M1の出力が所定の起動値を上回った場合に、バルブV1,V2の自動制御を許容する設定に変更される。そのため、温度制御部M1の出力と所定の起動値との比較に基づいて、熱交換器10を自動的に起動させることが可能となる。
【0103】
以上の例によれば、温度制御部M1の出力が所定の起動値を所定時間継続して上回った場合に、バルブV1,V2の自動制御を許容する設定に変更される。そのため、温度制御部M1の出力が短時間だけ突発的に起動値を上回るような状況において、熱交換器10の起動が回避される。したがって、熱交換器10の起動とスタンバイ状態への移行とが短時間で繰り返されてしまうことを抑制することが可能となる。
【0104】
以上の例によれば、熱交換器10の起動時(スタンバイ状態からの復帰を含む)において、本体容器11内にまず空気を導入し、続いて蒸気を供給している。そのため、本体容器11内において蒸気が空気と混合されるので、熱交換器10の停止によって冷えていた本体容器11内に蒸気が供給されても、蒸気が急激に凝縮し難くなる。したがって、水撃の発生を抑制することが可能となる。
【0105】
以上の例によれば、温度計14で計測された高温水の温度Tが所定温度よりも低い場合に、本体容器11内に空気を供給している。そのため、水撃が発生しやすい状況において、本体容器11内に空気が供給される。したがって、水撃の発生を効果的に抑制することが可能となる。
【0106】
以上の例によれば、熱交換器10の起動時(スタンバイ状態からの復帰を含む)に、本体容器11内の凝縮水の少なくとも一部を本体容器11から排出するようにバルブV2が制御されている。そのため、水撃の発生原因となる凝縮水が本体容器11から排出されるので、水撃の発生をより効果的に抑制することが可能となる。
【0107】
以上の例によれば、熱交換器10は、本体容器11内に蒸気が満たされるまでは本体容器11からの排気を許容し、本体容器11内に蒸気が満たされた場合に本体容器11からの排気を停止するように構成されたバルブV4を含んでいる。そのため、空気が供給された本体容器11内に蒸気が供給されると、初めのうちは蒸気及び空気の混合気体がバルブV4を介して本体容器11から排出される。その後、本体容器11内にさらに蒸気が供給されると、空気と蒸気との置換が進行して本体容器11内が蒸気で満たされ、バルブV4が閉鎖される。したがって、本体容器11からの排気をバルブV4によって自動的に停止することが可能となる。
【0108】
以上の例によれば、ボイラ2が運転中である場合には、ボイラ2で生成された蒸気が配管D1及びバルブV1によって本体容器11内に供給される。一方、熱交換器10と共にボイラ2が起動された直後は、ボイラ2で蒸気が生成されていないので、ボイラ2内の空気が配管D1及びバルブV1によって本体容器11内に供給される。すなわち、本体容器11に空気を供給するための機構を本体容器11に別途設けることなく、空気と蒸気とをそれぞれ本体容器11内に供給することが可能となる。
【0109】
[変形例]
本明細書における開示はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特許請求の範囲及びその要旨を逸脱しない範囲において、以上の例に対して種々の省略、置換、変更などが行われてもよい。
【0110】
バルブV4は、コントローラCtrからの制御信号に基づいて開閉されてもよい。
【0111】
空気は、ボイラ2とは別の空気源から、配管D1とは別の配管を介して本体容器11に供給されてもよい。
【符号の説明】
【0112】
1…温水供給システム、2…ボイラ、3…需要家施設、10…熱交換器、11…本体容器、12…タンク(レベル調節部)、13…ポンプ(レベル調節部)、14…温度計(温度計測部)、15…圧力計(圧力計測部)、16…水位計(レベル計測部)、Ctr…コントローラ(制御部)、D1…配管(供給部、空気供給部)、D2,D3…配管(レベル調節部)、D5…配管(排気部)、M1…温度制御部(温度計測部)、M2…圧力制御部(圧力計測部)、M3…水位制御部(レベル計測部)、V1…バルブ(供給部、空気供給部)、V2…バルブ(レベル調節部)、V4…バルブ(排気部)。
図1
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図8