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特許7383011加熱式タバコ製品を試験するためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-09
(45)【発行日】2023-11-17
(54)【発明の名称】加熱式タバコ製品を試験するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A24C 5/34 20060101AFI20231110BHJP
【FI】
A24C5/34
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021510201
(86)(22)【出願日】2019-08-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-27
(86)【国際出願番号】 US2019047624
(87)【国際公開番号】W WO2020046691
(87)【国際公開日】2020-03-05
【審査請求日】2022-07-26
(31)【優先権主張番号】16/115,387
(32)【優先日】2018-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】594112886
【氏名又は名称】アール・ジエイ・レイノルズ・タバコ・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アデメ,バラジャー
【審査官】木村 麻乃
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-333758(JP,A)
【文献】特開平06-050964(JP,A)
【文献】特開平08-009949(JP,A)
【文献】特表2006-520594(JP,A)
【文献】特開2004-305151(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106324031(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第102109393(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第104535396(CN,A)
【文献】中国実用新案第202404079(CN,U)
【文献】中国実用新案第2779369(CN,Y)
【文献】中国実用新案第206804607(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第102680141(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24C 5/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
着火性および温度プロファイル試験システムであって、
タバコ製品を試験するためのタバコ製品配置領域を画定するシステム本体と、
タバコ配置領域に対して移動可能であり、且つタバコ製品の第1の端部を加熱するように構成されたヒータキャリアと、
タバコ製品配置領域内のタバコ製品の第2の端部に流体的に結合するように構成されたパフシミュレータであって、タバコ製品を通して空気を引き込み、それによってタバコ製品のパフをシミュレートするように構成されたパフシミュレータと、
タバコ製品配置領域内に配置されたタバコ製品内で、またはタバコ製品に沿って1つ以上の熱電対を選択的に配置するように構成された熱電対配置リグと、
システム本体内に延在し、且つタバコ製品配置領域内に配置されたタバコ製品内の位置に1つ以上の孔を選択的に穿孔するように構成されたドリルと、
ヒータキャリア、パフシミュレータ、熱電対配置リグおよびドリルに通信可能に結合されたコントローラと、
を備え、コントローラが、
熱電対配置リグの構成に基づいて、タバコ製品に孔を穿孔するための少なくとも1つの位置を特定し、
ドリルを制御して、タバコ製品の少なくとも1つの位置に孔を穿孔し、
熱電対配置リグを介して、タバコ製品内でまたはタバコ製品に沿って1つ以上の熱電対を位置決めし、
パフシミュレータを制御して、タバコ製品を通して空気を引き込み、
パフシミュレータがタバコ製品を通して空気を引き込みながら、熱電対からの温度データに基づいて、タバコ製品の温度プロファイルを生成する、
命令を実行する、着火性および温度プロファイル試験システム。
【請求項2】
タバコ製品を含む、試験される1つ以上のタバコ製品を貯蔵するように構成されたホッパをさらに備える、請求項1に記載の着火性および温度プロファイル試験システム。
【請求項3】
ホッパのシュートに配置された攪拌機を回転させるように構成されたモータをさらに備え、攪拌機が、ホッパに貯蔵された1つ以上のタバコ製品を受け取るためのトラックを有し、1つ以上のタバコ製品をトラックからスロットに落下させる、請求項2に記載の着火性および温度プロファイル試験システム。
【請求項4】
ホッパの下方に配置され、スロットに配置されたタバコ製品をシステム本体のタバコ製品配置領域に押し込むように構成されたプッシャをさらに備える、請求項3に記載の着火性および温度プロファイル試験システム。
【請求項5】
コントローラが、
温度データに基づいて、タバコ製品の第1の端部に隣接するヒータがタバコ製品を十分に加熱して蒸気を生成するかどうかを判定するようにさらに構成されている、請求項1に記載の着火性および温度プロファイル試験システム。
【請求項6】
コントローラが、
温度データに基づいて、ヒータによって生成された熱が、タバコ製品内に配置されたタバコの燃焼に対応するタバコ燃焼閾値を下回っているかどうかを判定するようにさらに構成されている、請求項1に記載の着火性および温度プロファイル試験システム。
【請求項7】
コントローラが、
温度データに基づいて、ヒータによって生成された熱が熱傷閾値を下回っているかどうかを判定するようにさらに構成されている、請求項1に記載の着火性および温度プロファイル試験システム。
【請求項8】
パフシミュレータが、
内部チャンバを有するパフシリンダと、
パフシリンダの内部チャンバに配置されたピストンであって、パフシリンダから後退するときに内部チャンバに空気を引き込むように構成されたピストンと、を備える、請求項1に記載の着火性および温度プロファイル試験システム。
【請求項9】
熱電対配置リグが、
タバコ製品上またはタバコ製品内の熱電対の利用可能な位置を画定する複数のスロットを備え、複数のスロットの少なくとも1つが、タバコ製品内の熱電対の利用可能な位置に対応し、複数のスロットの少なくとも1つが、タバコ製品の外面に沿った熱電対の利用可能な位置に対応する、請求項1に記載の着火性および温度プロファイル試験システム。
【請求項10】
タバコ製品をさらに備える、請求項1に記載の着火性および温度プロファイル試験システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年8月28日に出願された米国特許出願第16/115,387号の優先権を主張し、その内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、加熱式タバコ製品の試験システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
例えば、タバコ、無煙タバコ、蒸気ペンまたは電子タバコなどを含む、複数の異なるタバコ製品が現在市場に出ている。最近、加熱式タバコ製品が開発されている。例えば、それぞれが参照によりその全体が組み込まれる、米国特許第4,708,151号明細書、米国特許第4,714,082号明細書、米国特許第4,732,168号明細書、米国特許第4,756,318号明細書、および米国特許第5,469,871号明細書を参照されたい。そのようなタバコ製品は、タバコを十分に加熱して蒸気を生成するが、タバコ製品内のタバコを燃焼または点火させない。
【0004】
一般にタバコ製品を試験するためのいくつかの試験システムが開発されてきた。いくつかの試験システムは、タバコの点火(または燃焼)の成功を判定するために加熱源の温度を測定することができる。例えば、その全体が参照により組み込まれる、米国特許第9,903,784号明細書を参照されたい。いくつかの試験システムは、それによって生成される煙生成物を分析するためにパフをシミュレートすることができる。例えば、参照によりその全体が組み込まれる、米国特許出願公開第2012/0285271号明細書を参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許第4,708,151号明細書
【文献】米国特許第4,714,082号明細書
【文献】米国特許第4,732,168号明細書
【文献】米国特許第4,756,318号明細書
【文献】米国特許第5,469,871号明細書
【文献】米国特許第9,903,784号明細書
【文献】米国特許出願公開第2012/0285271号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
異なるタバコ製品の様々な試験システムが知られているが、加熱式タバコ製品をシミュレートするためのタバコ製品の連続的なまたは一連の試験を提供する公知の試験システムはない。したがって、加熱式タバコ製品の構成を最適化するために、加熱式タバコ製品をより容易且つ効率的にシミュレートするためのシステムおよび方法を提供することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記および他の必要性は、第1の態様において、着火性および温度プロファイル試験システムを提供する本開示の態様によって満たされる。試験システムは、タバコ製品を試験するためのタバコ製品配置領域を画定するシステム本体を含む。試験システムは、タバコ配置領域に対して移動可能であり、且つタバコ製品の第1の端部を加熱するように構成されたヒータキャリアを含む。試験システムは、タバコ製品配置領域内のタバコ製品の第2の端部に流体的に結合するように構成されたパフシミュレータを含む。パフシミュレータは、タバコ製品を通して空気を引き込むように構成され、それによってタバコ製品のパフをシミュレートする。試験システムは、タバコ製品配置領域内に位置するタバコ製品内またはタバコ製品に沿って1つ以上の熱電対を選択的に配置するように構成された熱電対配置リグを含む。試験システムは、システム本体内に延在し、タバコ製品配置領域内に位置するタバコ製品内の位置に1つ以上の孔を選択的に穿孔するように構成されたドリルを含む。試験システムは、ヒータキャリア、パフシミュレータ、熱電対配置リグおよびドリルに通信可能に結合されたコントローラを含む。コントローラは、熱電対配置リグの構成に基づいて、タバコ製品に穿孔するための少なくとも1つの位置を特定するための命令を実行するように構成されている。コントローラは、さらに、タバコ製品の少なくとも1つの位置に穿孔するようにドリルを制御するように構成されている。コントローラは、さらに、熱電対配置リグを介して、1つ以上の熱電対をタバコ製品内またはタバコ製品に沿って配置するように構成されている。コントローラは、さらに、タバコ製品を通して空気を引き込むようにパフシミュレータを制御するように構成されている。パフシミュレータがタバコ製品を通して空気を引き込む間、コントローラは、さらに、熱電対からの温度データに基づいて、タバコ製品の温度プロファイルを生成するように構成されている。
【0008】
第2の態様では、加熱式(HNB)タバコ製品の着火性を試験する方法が提供される。この方法は、タバコ製品を試験のためにホッパから熱電対配置リグに隣接する試験位置に移送することを含む。この方法は、さらに、熱電対配置リグの構成にしたがって、タバコ製品の外面内または外面に沿って1つ以上の熱電対を位置決めすることを含む。この方法は、さらに、タバコ製品の第1の端部から離れた場所にヒータを位置決めすることを含む。この方法は、さらに、タバコ製品の第2の端部を通して空気を引き込むことによって、ヒータがタバコ製品の第1の端部を加熱する間、間隔を置いて分離された一連のパフをシミュレートするようにパフシミュレータを制御することを含む。この方法は、さらに、1つ以上の熱電対からのデータに基づいて、タバコ製品の温度プロファイルを生成することを含む。この方法は、さらに、温度プロファイルに基づいて、ヒータとタバコ製品の第1の端部との間の距離がタバコ製品を十分に加熱して蒸気を生成するかどうかを判定することを含む。
【0009】
第3の態様では、加熱式(HNB)タバコ製品をシミュレートする方法が提供される。この方法は、熱電対配置リグの構成にしたがって、タバコ製品の外面内または外面に沿って1つ以上の熱電対を位置決めすることを含む。この方法は、さらに、タバコ製品の第1の端部から離れた場所にヒータを位置決めすることを含む。この方法は、さらに、タバコ製品の第2の端部を通して空気を引き込むことによって、ヒータがタバコ製品の第1の端部を加熱する間、間隔を置いて分離された一連のパフをシミュレートするようにパフシミュレータを制御することを含む。この方法は、さらに、1つ以上の熱電対からのデータに基づいて、タバコ製品の温度プロファイルを生成することを含む。この方法は、さらに、温度プロファイルに基づいて、ヒータとタバコ製品の第1の端部との間の距離が閾値を満たす温度にタバコ製品を加熱するかどうかを判定することを含む。
【0010】
本開示のさらなる特徴および利点は、以下の説明においてより詳細に記載されている。
【0011】
一般用語で本開示をそのように説明してきたが、ここで、必ずしも縮尺通りに描かれていない添付図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】例示的な実施形態に係る試験システムの正面斜視図である。
図2図1の試験システムの概略図である。
図3図1の試験システム用の移送アセンブリの斜視図である。
図4図1の試験システム用の熱電対配置リグの斜視図である。
図5図4の熱電対配置リグを介して配置されたタバコ製品および熱電対を含むタバコ製品配置領域の俯瞰図である。
図6図1の試験システム用のパフシミュレータセンブリである。
図7図1の試験システムを介して生成された例示的な温度プロファイルである。
図8】加熱式タバコ製品をシミュレートする例示的な方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示は、本開示の全てではないがいくつかの態様が示されている添付の図面を参照して、以下により完全に説明される。実際、本開示は、多くの異なる形態で具体化されることができ、本明細書に記載の態様に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が徹底的且つ完全であり、本開示の範囲を当業者に完全に伝え、適用される法的要件を満たすように提供される。同様の符号は、全体を通して同様の要素を指す。本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の指示対象を含む。
【0014】
着火性および温度プロファイル試験システム
本明細書に記載の様々な実施形態は、加熱式(HNB)タバコ製品を試験するための着火性および温度プロファイル試験システムに関する。システム本体は、タバコ製品を試験するためのタバコ製品配置領域を画定する。ヒータキャリアは、タバコ製品配置領域に対して移動可能であり、且つタバコ製品がタバコ製品配置領域に配置されたときにタバコ製品の第1の端部を加熱するように構成されることができる。パフシミュレータは、タバコ製品配置領域内のタバコ製品の第2の端部に流体的に結合するように構成されている。パフシミュレータは、タバコ製品を通して空気を引き込むように構成され、それによってタバコ製品のパフをシミュレートする。熱電対配置リグは、タバコ製品配置領域内に位置するタバコ製品内またはタバコ製品に沿って1つ以上の熱電対を選択的に位置決めするように構成されている。ドリルは、システム本体内に延在し、且つタバコ製品内の位置に1つ以上の孔を選択的に穿孔するように構成されている。熱電対は、タバコ製品上またはタバコ製品内に位置決めされ、パフシミュレータが1回以上のパフをシミュレートするときに、タバコ製品の検出温度に対応するデータを生成する。本明細書に記載の試験システムは、以下により詳細に記載されるように、HNBタバコ製品中のタバコ製品に関して加熱温度およびヒータの位置を最適化するために使用されることができる。
【0015】
図1および図2を参照すると、試験システム100が示されている。試験システム100は、着火性を試験し、HNBタバコ製品に対応する温度プロファイルを生成するために使用されることができる。試験システム100は、システム本体102を含む。いくつかの実施形態では、システム本体102は、ヒータキャリア104と、パフシミュレータ106と、ドリル108と、熱電対配置リグ110とを担持し、支持し、収容し、またはそうでなければそれらを含んでもよい。システム本体102は、試験システム100によって、または試験システムを用いて試験されるタバコ製品を支持するためのタバコ製品配置領域112を含むか、またはそうでなければ画定することができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、システム本体102は、ホッパ114を含むことができる。ホッパ114は、試験システム100を介して試験されるタバコ製品を貯蔵する。ホッパ114のためにシュート120の下方に配置された攪拌機118に結合された攪拌機モータ116は、攪拌機118を回転させて、タバコ製品122をシュート120から攪拌機118の下方のトラック124に落下させることができる。プッシャ128に結合されたプッシャモータ126は、タバコ製品122をトラック124に沿ってタバコ製品配置領域112に押し込むことができる。熱電対配置リグ110は、1つ以上の熱電対130を、タバコ製品配置領域112内のタバコ製品122に沿って、またはタバコ製品122内に位置決めする。熱電対130がタバコ製品122内に位置決めされる場合、ドリル108は、熱電対130をタバコ製品122内の孔に配置するために、タバコ製品122に穿孔する。熱電対130は、様々な位置でタバコ製品122の検出された温度に対応するデータを生成する。ヒータキャリア104は、タバコ製品122から離れて位置決めされることができ、パフシミュレータ106は、タバコ製品122のパフをシミュレートして、タバコ製品122を通して空気を引き込むことができる。熱電対130は、タバコ製品122の温度に対応するデータを生成することができ、これは、タバコ製品122の様々な特性を分析するために使用されることができる。
【0017】
試験システム100は、移送アセンブリ132と、試験アセンブリ134と、パフシミュレータアセンブリ136とを含んでもよい。いくつかの実施形態では、移送アセンブリ132、試験アセンブリ134、およびパフシミュレータアセンブリ136は、システム本体102に装着、取り付け、固定、または他の方法で結合される。
【0018】
移送アセンブリ132は、ホッパ114と、攪拌機118と、プッシャ128(および対応するモータ116、126)とを含んでもよい。ホッパ114は、試験されるタバコ製品122を貯蔵する。攪拌機118は、タバコ製品122をホッパ114から(例えば、シュート120を介して)トラック124に移動させる。プッシャ128は、タバコ製品122をトラック124に沿ってタバコ製品配置領域112に押し込む。
【0019】
試験アセンブリ134は、ヒータキャリア104と、ドリル108と、熱電対配置リグ110とを含んでもよい。ヒータキャリア104は、熱に変換されるエネルギ(例えば、電気エネルギ、化学エネルギなど)をエネルギ供給源138から受け取る。ヒータキャリア104は、タバコ製品122(例えば、そこに含まれるタバコに最も近いタバコ製品122の端部)から様々な距離に選択的に(例えば、自動または手動で)位置決めされることができる。したがって、ヒータキャリア104は、タバコ製品122内のタバコを加熱する。
【0020】
熱電対配置リグ110は、熱電対130を位置決めするためのいくつかのトラック140を含んでもよい。熱電対130は、選択された位置においてトラック140に沿ってスライドする。熱電対130は、タバコ製品122に対応する温度を検出することができる。場合によっては、熱電対130は、タバコ製品122の表面(例えば、外面)に沿った温度を検出することができる。場合によっては、熱電対130は、タバコ製品122内の温度を検出することができる。したがって、いくつかのトラック140は、内部温度に対応することができ、いくつかのトラック140は、外部温度に対応することができる。
【0021】
ドリル108は、熱電対130が内部温度に対応するトラック140上に配置されている場合、タバコ製品122に選択的に穿孔することができる。ドリル108は、内部温度を測定する熱電対130が配置される場所において、タバコ製品122に穿孔するように自動的に制御されることができる(例えば、以下にさらに詳細に説明されるように、コントローラによって)。次に、熱電対130は、ドリル108によって穿孔された孔の内側に位置決めされることができ、したがって、タバコ製品122の内部温度を測定することができる。
【0022】
パフシミュレータアセンブリ136は、パフシミュレータ106を含む。パフシミュレータ106は、パフシリンダ142と、パフシリンダ142内に配置されたピストン144とを含んでもよい。ピストン144は、ピストンモータ146によって制御されることができる。ピストン144は、パフシリンダ142内で上下に移動することができる。ピストン144がパフシリンダ142内で上昇すると、空気がパフシリンダ142内に引き込まれる。パフシリンダ142は、タバコ製品配置領域112においてタバコ製品122に流体的に結合されることができる。(ヒータキャリア104によって加熱される)タバコ製品122は、タバコ製品122を通して空気を引き込むことによりタバコ製品122のパフをシミュレートすることによって試験されることができる。熱電対130は、タバコ製品122の内部またはタバコ製品の外面に沿ったタバコ製品122の温度を検出することができる。
【0023】
試験システム100は、コントローラ148を含んでもよい。コントローラ148は、試験システム100のために様々な機能を実行するように構成された構成要素または構成要素のグループとすることができるか、またはそれらを含むことができる。例えば、コントローラ148は、プロセッサおよびメモリを含んでも良い。プロセッサは、本明細書に記載の機能を実行するように設計された、汎用シングルまたはマルチチッププロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、またはそれらの任意の組み合わせとすることができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ、または任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンとすることができる。プロセッサはまた、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた1つ以上のマイクロプロセッサ、または他の任意のそのような構成などのコンピューティングデバイスの組み合わせとして実装されることができる。いくつかの実施形態では、特定のプロセスおよび方法は、所与の機能に固有の回路によって実行されることができる。
【0024】
メモリ(例えば、メモリ、メモリユニット、ストレージデバイス)は、本開示に記載される様々なプロセス、層、およびモジュールを完了または促進するためのデータおよび/またはコンピュータコードを記憶するための1つ以上のデバイス(例えば、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、フラッシュメモリ、ハードディスクストレージ、または他の任意の媒体)を含むことができる。メモリは、揮発性メモリまたは不揮発性メモリとすることができか、またはそれらを含むことができ、データベースコンポーネント、オブジェクトコードコンポーネント、スクリプトコンポーネント、または本開示に記載される様々な活動および情報構造をサポートするための任意の他のタイプの情報構造を含んでもよい。例示的な実施形態によれば、メモリは、処理回路を介してプロセッサに通信可能に接続され、本明細書に記載された1つ以上のプロセスを(例えば、処理回路またはプロセッサによって)実行するためのコンピュータコードを含む。
【0025】
以下により詳細に説明するように、コントローラ148は、モータ制御システム150と、誘導および制御システム152と、温度プロファイラ154とを含んでもよい。簡単に言えば、モータ制御システム150は、様々なモータ(例えば、攪拌機モータ116、プッシャモータ126、ピストンモータ146など)を制御することができる。モータ制御システム150は、タバコ製品122をホッパ114からタバコ製品配置領域112に移送するために様々なモータを逐次制御することができ、ピストンモータ146を制御してタバコ製品122のパフをシミュレートすることができる。誘導および制御システム152は、ドリル108を様々な場所に移動させて、タバコ製品122に孔を穿孔することができる。誘導および制御システム152は、ヒータキャリア104をタバコ製品122に関する様々な位置に移動させることができる。温度プロファイラ154は、温度プロファイルを生成するために熱電対130からデータを受信することができる。温度プロファイラ154は、温度プロファイルに基づいて、タバコ製品122および加熱構成の様々な特性を判定することができる。
【0026】
ここで図2および図3を参照すると、移送アセンブリ132がより詳細に示されている。ホッパ114は、ホッパ114の上部にホッパ開口部300を含むことができる。ホッパ114は、第1のサイドプレート302と、第2のサイドプレート304と、フロントプレート306と、バックプレート308と、シュート120とを含むことができる。第1のサイドプレート302、第2のサイドプレート304、フロントプレート306、バックプレート308、およびシュート120は、タバコ製品122を貯蔵するための受容区画310を一体に画定することができる。攪拌機118は、ホッパ114のシュート120に露出されることができる。攪拌機118は、タバコ製品122が受容区画310から出るのを防ぐことができる。むしろ、攪拌機118は、タバコ製品122を受容区画310からトラック124に運ぶことができる。攪拌機118は、隆起部314を有する外面312を含むことができる。隆起部314は、ホッパ114内にタバコ製品122を受け入れるようなサイズとすることができる。したがって、タバコ製品122は、攪拌機118の隆起部314の間に挟持されることができる。
【0027】
攪拌機118は、攪拌機モータ116によって回転されることができる。攪拌機モータ116は、場合によってはステッピングモータとすることができるが、任意のタイプのモータが許容されることができる。攪拌機モータ116は、攪拌機118に対して回転することができる。攪拌機118が回転すると、隆起314の間に挟持されたタバコ製品は、攪拌機118とともに回転することができる。モータ制御システム150は、攪拌機モータ116を制御することができる。いくつかの実施形態では、モータ制御システム150は、攪拌機モータ116を回転させるための信号を通信することができる。例えば、信号は、パルス幅変調(PWM)信号とすることができる。モータ制御システム150は、例えば、(例えば、コントローラ148に通信可能に結合されたコンピュータ上、試験システム100用のボタンまたは他の入力デバイス上などの)試験開始コマンドのユーザ選択に応答して信号を通信することができる。モータ制御システム150によって生成された信号は、タバコ製品をホッパ114からトラックに落下させるための攪拌機118の回転量に対応することができる。例えば、回転量は、180度とすることができる。モータ制御システム150は、信号を攪拌機モータ116に通信することができ、攪拌機モータ116は、それに応じて攪拌機118を回転させることができる。攪拌機118は、ホッパ114からトラック124にタバコ製品122を提供することができる。タバコ製品122は、トラック124に対して(例えば、その方向に平行に)長手方向に延在することができる。
【0028】
プッシャ128は、タバコ製品122をトラック124に沿って押し込むことができる。プッシャ128は、タバコ製品122をホッパ114/攪拌機118の下方からタバコ製品配置領域112に押し込むことができる。プッシャ128は、例えば、リニアモータ、油圧または空気圧アクチュエータなどとすることができる。プッシャモータ126は、プッシャ128を駆動することができる。プッシャモータ126は、モータ制御システム150によって制御されることができる。モータ制御システム150は、プッシャモータ126がプッシャ128を駆動するための信号を生成することができる。いくつかの実施形態では、モータ制御システム150は、攪拌機モータ116の信号を生成した後、プッシャモータ126の信号を生成することができる。例えば、モータ制御システム150は、モータ制御システム150が攪拌機モータ116の信号を生成した後、プッシャモータ126の信号を所定の期間生成することができる。所定の期間は、少なくとも、攪拌機モータ116が攪拌機118を十分に回転させて、トラック124にタバコ製品122を提供するための期間とすることができる。いくつかの実施形態では、タバコ製品122がトラック124内に配置された時を検出するために、センサ(図示せず)がトラック124の下方に配置されてもよい。センサは、圧力または重量センサ、カメラセンサなどとすることができる。これらの実施形態のそれぞれにおいて、モータ制御システム150は、プッシャモータ126がプッシャ128を駆動するための信号を生成することができる。プッシャ128は、トラック124に沿ってタバコ製品122をタバコ製品配置領域112に押し込むことができる。プッシャ128は、トラック124に沿って延在することができる。図5を簡単に参照すると、プッシャ128は、タバコ製品122を受容器500に押し込むことができる。受容器500は、パフシミュレータ106に接続されることができる。タバコ製品122が受容器500と係合するとき、タバコ製品122は、タバコ製品配置領域112内に配置されることができる。
【0029】
ここで図2および図4から図5を参照すると、熱電対配置リグ110がより詳細に示されている。熱電対配置リグ110は、複数のトラック140を含むように示されている。図5に最もよく見られるように、トラック140は、上部内面400および下部内面402に沿って延在することができる。上部内面400のトラック140は、下部内面402の対応するトラック140と位置合わせされることができる。各トラック140は、タバコ製品122に関する熱電対130の特定の位置に対応することができる。熱電対130は、上面および下面に面する表面406、408(例えば、上部内面400および下部内面402に面する表面)に隆起部404を有することができる。隆起部404は、トラック140と係合するようなサイズとすることができる。示されるように、熱電対配置リグ110は、18本のトラック140を含む。しかしながら、いくつかの実施形態では、熱電対配置リグ110は、図4に示されるよりも多いかまたは少ないトラック140を含んでもよい。いくつかのトラックは、タバコ製品122の内部温度の測定に対応することができ、いくつかのトラックは、タバコ製品122の外部(または表面)温度の測定に対応することができる。熱電対配置リグ110は、上部内面400、下部内面402、および側壁412、414によって画定される内部熱電対通路410を有することができる。通路410は、熱電対130を受け入れるようなサイズとすることができる。通路410は、図4に示される第1の開口部416、および図5に示される第2の開口部502を含むことができる。図5に最もよく見られるように、熱電対130は、第2の開口部502から外向きに延在することができる。熱電対130は、タバコ製品122の上方、上、または中に延在することができる。
【0030】
図1図2および図5に戻ると、ドリル108は、コントローラ148に通信可能に結合されることができる。誘導および制御システム152は、ドリル108のためのコマンドまたは信号を生成することができる。誘導および制御システム152は、ドリル108を移動するため、およびドリル108を作動させるための信号を生成することができる。いくつかの実施形態では、ドリル108は、様々なアクチュエータに取り付けられ、装着され、またはそうでなければ結合されることができる。誘導および制御システム152は、ドリル108を移動させるために様々なアクチュエータを制御することができる。アクチュエータは、ドリル108に様々な自由度を提供することができる。誘導および制御システム152は、アクチュエータがドリル108を様々な場所に移動させるための制御信号を通信することができる。誘導および制御システム152は、熱電対130の位置に基づいてドリル108を移動させることができる。誘導および制御システム152は、熱電対配置リグ110内の様々な熱電対130の位置を検出することができる。誘導および制御システム152は、熱電対130の位置に基づいて、熱電対130が内部温度に対応するスロットに配置されているかどうかを判定することができる。誘導および制御システム152は、ユーザ提供の設定に基づいて、熱電対配置リグ110内のセンサに基づいてなど、熱電対130の位置を検出することができる。誘導および制御システム152は、タバコ製品122の内部温度を測定するために熱電対130が配置されている場所においてタバコ製品122に孔を穿孔するためのドリル108を移動させるようにアクチュエータを制御することができる。ドリル108が適切に位置決めされると、誘導および制御システム152は、ドリル108を制御して、熱電対130の温度感受性端部504に対応するサイズを有するドリルビットを回転させることができる。誘導および制御システム152は、タバコ製品122に孔を穿孔するためにドリル108を制御することができる。誘導および制御システム152は、ドリルビットを熱電対130の温度感受性端部504に対応する深さまでタバコ製品122に押し込み、ドリルビットをタバコ製品122から後退させることができる。
【0031】
ヒータキャリア104は、タバコ製品122を加熱するように構成されている。具体的には、ヒータキャリア104は、タバコ製品122の第1の端部506を加熱することができる。第1の端部506は、タバコを含むタバコ製品の端部とすることができる。ヒータキャリア104は、第1の端部506から距離を置いて配置されることができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、ヒータキャリア104を操作して、タバコ製品122の第1の端部506からの距離を変更することができる。いくつかの実施形態では、誘導および制御システム152は、ヒータキャリア104を制御して、タバコ製品122の第1の端部506からの距離を変更することができる(例えば、上述したドリル108を制御する誘導および制御システム152と同様の方法で)。この距離は、加熱式(HNB)タバコ製品におけるタバコ製品からのヒータの距離に対応することができる。そのような製品では、タバコは、ヒータによって高温(例えば、蒸気を生成するのに十分な温度)に加熱されるが、タバコを燃焼させるための温度よりも低い。ヒータキャリア104は、タバコ製品122の第1の端部506からの距離を変更するように操作されることができる。第1の端部506からの距離が増加するにつれて、ヒータキャリア104からタバコ製品122の第1の端部506に放射される熱は少なくなる。それに対応して、第1の端部506に放射される熱が少ないほど、ヒータがタバコ製品122内のタバコを加熱することが少なくなる。
【0032】
ここで図1図2、および図6を参照すると、パフシミュレータ106は、タバコ製品122の1回以上のパフをシミュレートすることができる。簡単に上述したように、パフシミュレータ106は、パフシリンダ142およびピストン144を含んでもよい。パフシリンダ142は、内部部分600を含むことができる。内部部分600は、内径602を含むことができる。ピストン144は、パフシリンダ142の内部部分600の内径602に係合するようなサイズとすることができる。ピストン144は、パフシリンダ142の内部部分600内で上向きおよび下向きに移動することができる。例えば、ピストンモータ146は、パフシリンダ142の内部部分600内のピストン144の動きを制御することができる。ピストン144は、リニアシャフト604に結合されることができる。ピストンモータ146は、リニアシャフト604と係合するギア606を回転させることができる。ギア606が回転すると、リニアシャフト604(およびピストン144)は、パフシリンダ142の内部部分600内で上下に移動することができる。ピストン144がパフシリンダ142内で上向きに移動すると、空気がパフシリンダ142内に引き込まれることができる。ピストン144がパフシリンダ142内で下向きに移動すると、空気がパフシリンダ142から押し出されることができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、パフシミュレータ106は、ダイバータバルブ608を含んでもよい。ダイバータバルブ608は、パフシリンダ142、(図5の)受容器500、および出口に流体的に結合されることができる。ダイバータバルブ608は、ピストン144がパフシリンダ142内で上向きに移動するときに、受容器500とパフシリンダ142との間に通路を形成することができる。ダイバータバルブ608は、ピストン144がパフシリンダ142内で下向きに移動するときに、パフシリンダ142と出口との間に通路を形成することができる。いくつかの実施形態では、コントローラ148は、ダイバータバルブ608を制御することができる。モータ制御システム150は、ピストンモータ146と共にダイバータバルブ608を制御することができる。例えば、モータ制御システム150がピストンモータ146を制御してピストン144をパフシリンダ142内で上向きに移動させるとき、モータ制御システム150は、ダイバータバルブ608を制御して、パフシリンダ142と受容器500との間の通路を開くことができる。受容器500は、タバコ製品122の第2の端部508とのシールを形成することができる。したがって、ピストン144がパフシリンダ142内で上向きに移動すると、空気は、タバコ製品122を通って、受容器500を通って、パフシリンダ142内に(例えば、様々な導管を介して)引き込まれることができる。モータ制御システム150がピストンモータ146を制御してピストン144をパフシリンダ142内で下向きに移動させるとき、モータ制御システム150は、ダイバータバルブ608を制御して、パフシリンダ142と出口との間の通路を開くことができる。モータ制御システム150は、それに対応して、空気がタバコ製品122を通して押し出されないように、受容器500への開口部を密閉することができる。
【0034】
一般的に言えば、ヒータキャリア104は、タバコ製品122の第1の端部506を加熱することができる。パフシミュレータ106は、タバコ製品122を通して空気を引き込むことによって、タバコ製品122の1回以上のパフをシミュレートすることができる。熱電対130は、タバコ製品122上で、タバコ製品122に沿って、またはタバコ製品122内で検出された温度に対応するデータを生成することができる。熱電対130は、生成されたデータをコントローラ148に通信することができる。コントローラ148は、温度プロファイラ154を含むことができる。温度プロファイラ154は、熱電対130からのデータを経時的にプロットすることができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、パフシミュレータ106は、一連のパフをシミュレートすることができる。ここで図7を参照すると、例示的な実施形態に係る、試験システム100を使用して生成された例示的な温度プロファイルが示されている。図7に示される例示的な温度プロファイルでは、3つの熱電対130が温度データを生成するために使用される。第1の熱電対130はトラック3に配置され、第2の熱電対130はトラック8に配置され、第3の熱電対130はトラック11に配置される。図7に示す例では、トラック8およびトラック11は内部温度に対応することができ、トラック3は外部(または表面)温度に対応することができる。トラック3は、タバコ製品122の第2の端部508の近くにある温度感受性端部504に対応することができる。トラック8は、タバコ製品122の内側にあり、且つ中央に向かっている温度感受性端部504に対応することができる。トラック11は、タバコ製品122の第1の端部の内側に向かっている(例えば、ヒータキャリア104に最も近い)温度感受性端部504に対応することができる。パフシミュレータ106は、パフをシミュレートすることができ、これは、温度プロファイルの垂直方向に延びる強調表示された部分として示されている。
【0036】
示されるように、パフシミュレータ106は、第1の間隔(例えば、パフ間の1秒から3秒などの短い期間)によって分離された第1の一連のパフをシミュレートすることができる。第1の一連のパフは、タバコ製品122を開始するための最初のパフをシミュレートすることができる。次に、パフシミュレータ106は、第2の間隔(例えば、パフ間の10秒~30秒などのより長い期間)によって分離された第2の一連のパフをシミュレートすることができる。第2の一連のパフは、タバコ製品122を喫煙するためのパフをシミュレートすることができる。熱電対130は、タバコ製品122における、タバコ製品122に沿った、またはタバコ製品122内の温度に対応するデータを生成することができる。温度プロファイラ154は、パフがシミュレートされるときに熱電対130からのデータに基づいてタバコ製品122の温度プロファイルを生成することができる。見られるように、トラック11の熱電対130の温度感受性端部504によって検出された温度は、パフごとに上昇する温度を示し、これは、ヒータキャリア104によって加熱されているタバコに対応する。トラック8の熱電対130の温度感受性端部504は、温度が上昇しているが、定常状態の温度に向かって先細りしていることを示している。トラック3の熱電対130の温度感受性端部504は、パフ全体に亘って温度が比較的一定であることを示している。
【0037】
いくつかの実施形態では、温度プロファイラ154は、ディスプレイ上においてプロットされたデータ(例えば、温度プロファイル)をユーザに表示することができる。コントローラ148は、ディスプレイに通信可能に結合されることができ、温度プロファイラ154は、表示のために温度プロファイルをディスプレイに通信することができる。温度プロファイラ154は、温度プロファイルを各熱電対130のディスプレイに出力することができる。したがって、ディスプレイは、熱電対配置リグ110内の各位置における、各熱電対130の温度プロファイルを表示することができる。上記のように、タバコ製品122に沿ったいくつかの場所は、タバコ製品122の内部温度の測定に対応することができる。例えば、第2の端部の近くの場所(例えば、ユーザが吸入のためにタバコ製品122の周りを唇で包む場所)は、外部(または表面)温度に対応することができ、第1の端部およびタバコ製品122の中央の近くの場所は、内部温度に対応することができる。熱電対130は、熱電対130の位置に応じて、タバコ製品122の内部またはタバコ製品122の外面に沿って対応する温度データを生成する。いくつかの実施形態では、温度プロファイラ154は、いくつかは内部温度に対応し、いくつかは外部温度に対応する、各熱電対130の温度プロファイルを生成する。温度プロファイラ154は、プロットを表示するために温度プロファイルに対応するデータをディスプレイに通信することができる。
【0038】
温度プロファイラ154は、温度プロファイルおよび/または温度データに基づいて、タバコ製品122の様々な特性を特定することができる。いくつかの実施形態では、温度プロファイラ154は、様々な検出された温度を閾値と比較することができる。温度プロファイラ154は、そのような閾値をメモリに記憶することができる。いくつかの実施形態では、温度プロファイラ154は、蒸気生成閾値、タバコ燃焼閾値、および熱傷閾値を記憶することができる。蒸気生成閾値は、タバコが蒸気(または煙)を生成する原因となるタバコの温度とすることができる。蒸気生成閾値は、例えば、150から350℃の間とすることができる。タバコ燃焼閾値は、タバコが燃焼する温度とすることができる。タバコ燃焼閾値は、例えば、約480℃とすることができる。熱傷閾値は、ユーザに傷害を引き起こす可能性のあるタバコ製品の温度とすることができる。熱傷閾値は、ユーザの皮膚に長期間さらされた場合、ユーザの皮膚を火傷する可能性があるタバコ製品の表面の温度に対応することができる。熱傷閾値は、例えば、40℃未満とすることができる。
【0039】
温度プロファイラ154は、温度プロファイルに基づいて、試験されるタバコ製品が様々な閾値を満たすかどうかを判定することができる。例えば、温度プロファイラ154は、検出された温度を様々な閾値と比較することができる。温度プロファイラ154は、タバコ製品122の第1の端部506に関連するヒータキャリア104の特定の構成が、タバコを十分に加熱するかどうかを判定することができる。ヒータキャリア104は、温度プロファイルが様々な閾値を満たすときに、第1の端部506を十分に加熱することができる。例えば、ヒータキャリア104は、ヒータキャリア104がタバコをタバコ燃焼閾値よりも低いが蒸気生成閾値内にある温度に加熱するときに、第1の端部506を十分に加熱することができる。ヒータキャリア104は、人と接触しているタバコ製品122の表面の温度が熱傷閾値よりも低い場合、第1の端部506を十分に加熱することができる。
【0040】
温度プロファイラ154が、タバコ製品122が様々な閾値を満たさないと判定した場合、ヒータキャリア104と第1の端部506との間の距離が変更されることができる(例えば、ヒータキャリア104は、第1の端部506に近づける、または遠ざけることができる)。いくつかの実施形態、特にエネルギ供給源138がヒータキャリア104に電気エネルギを提供する実施形態では、ヒータキャリア104の温度が変更されることができる。これらの実施形態のそれぞれにおいて、ヒータキャリア104と第1の端部506との間の関係は、タバコ製品122が様々な閾値を満たすまで様々な特性を変化させるように変更されることができる。これに関して、本明細書に記載の構成は、タバコ製品122およびヒータキャリア104の構成の最適化を提供することができる。構成が最適化されると、試験システム100からの最適化を介して生成された仕様(例えば、ヒータキャリア104とタバコ製品122の第1の端部との間の距離、ヒータキャリア104の温度など)にしたがって、対応する加熱式タバコ製品が製造されることができる。
【0041】
加熱式(HNB)タバコ製品をシミュレートする方法
様々な実施形態において、本明細書に記載された本発明は、(例えば、図1から図7に関して上述した試験システム100を介して)加熱式タバコ製品をシミュレートする方法に関する。
【0042】
図8を参照すると、例示的な実施形態に係る、加熱式タバコ製品をシミュレートする方法800のフロー図が示されている。方法800は、詳細に上述した試験システム100の様々な構成要素によって実行されることができる。いくつかの実施形態では、様々なステップが、図8に示される方法800に追加または削除されることができる。したがって、本開示は、図8の特定のステップに限定されるものではない。
【0043】
方法800は、ステップ802において、タバコ製品122が、試験するためにホッパ114から熱電対配置リグ110に隣接するタバコ製品配置領域112に移送されるときに開始される。モータ制御システム150は、攪拌機モータ116を制御して、タバコ製品をホッパ114からトラック124に移送することができる攪拌機118を回転させることができる。モータ制御システム150は、プッシャモータ126を制御して、プッシャ128に、トラック124に沿ってタバコ製品をタバコ製品配置領域112に押し込ませることができる。
【0044】
ステップ804において、1つ以上の熱電対130は、熱電対配置リグ110の構成にしたがってタバコ製品122の外面内部または外面に沿って位置決めされる。熱電対配置リグ110は、タバコ製品122内またはタバコ製品122に沿った熱電対130の位置に対応するいくつかのトラックを含むことができる。熱電対130がタバコ製品122内の位置に位置決めされる場合、誘導および制御システム152は、熱電対130の温度感受性端部がタバコ製品122内に位置することができるように、ドリル108を制御して、タバコ製品122の位置に孔を穿孔することができる。
【0045】
ヒータステップ806において、ヒータキャリア104は、タバコ製品122の第1の端部から距離を置いて位置決めされる。ヒータキャリア104は、(例えば、誘導および制御システム152によって)タバコ製品122の第1の端部から所定距離に移動するように制御されることができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、ヒータキャリア104を制御することができる。ヒータキャリア104は、タバコ製品122の第1の端部を加熱することができる。
【0046】
ステップ808において、パフシミュレータ106は、ヒータキャリア104がタバコ製品122の第1の端部を加熱している間、間隔によって分離された一連のパフをシミュレートするように制御される。パフシミュレータ106は、タバコ製品122を通して空気を引き込んで、タバコ製品122のパフをシミュレートすることができる。パフシミュレータ106は、タバコ製品122を開始するためのタバコ製品122の最初のパフをシミュレートすることができ、パフシミュレータ106は、タバコ製品122を喫煙するためのタバコ製品122のその後のパフをシミュレートすることができる。そのようなパフは、異なる間隔によって分離されることができる。
【0047】
ステップ810において、温度プロファイルは、熱電対130からのデータに基づいてタバコ製品122について生成される。熱電対130は、パフシミュレータ106がタバコ製品122のパフをシミュレートするときに温度データを生成することができる。熱電対130の温度感受性端部504は、様々な位置で、およびタバコ製品122の外面に沿って(熱電対配置リグ110の構成に応じて)タバコ製品122の内部の温度を検出することができる。熱電対130は、コントローラ148に温度を提供することができ、温度プロファイラ154は、経時的に温度をプロットして、タバコ製品122の温度プロファイルを生成することができる。
【0048】
ステップ812において、温度プロファイラ154は、ヒータキャリア104とタバコ製品122の第1の端部との間の距離が、タバコ製品122を閾値を満たす温度に十分に加熱するかどうかを判定する。温度プロファイラ154は、熱電対130から検出された温度を様々な閾値と比較することができる。温度プロファイラ154は、タバコ製品122の第1の端部506に関連するヒータキャリア104の特定の構成がタバコを十分に加熱するかどうかを判定することができる。ヒータキャリア104は、温度プロファイルが様々な閾値を満たすときに、第1の端部506を十分に加熱することができる。例えば、ヒータキャリア104は、ヒータキャリア104がタバコをタバコ燃焼閾値よりも低いが蒸気生成閾値内にある温度に加熱するときに、第1の端部506を十分に加熱することができる。ヒータキャリア104は、人と接触しているタバコ製品122の表面の温度が熱傷閾値よりも低い場合、第1の端部506を十分に加熱することができる。
【0049】
本明細書に記載された本開示の多くの変更および他の態様は、前述の説明および関連する図面に提示された教示の利益を有することをこれらの開示が関係する当業者が思い付くであろう。したがって、本開示は、開示された特定の態様に限定されるものではなく、均等、変更、および他の態様は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。本明細書では特定の用語が使用されているが、それらは、一般的且つ説明的な意味でのみ使用され、限定のためではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8