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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-09
(45)【発行日】2023-11-17
(54)【発明の名称】コネクタ及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/79 20110101AFI20231110BHJP
   H01R 12/88 20110101ALI20231110BHJP
【FI】
H01R12/79
H01R12/88
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023038083
(22)【出願日】2023-03-10
(62)【分割の表示】P 2021193468の分割
【原出願日】2021-01-21
(65)【公開番号】P2023060900
(43)【公開日】2023-04-28
【審査請求日】2023-03-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100132045
【弁理士】
【氏名又は名称】坪内 伸
(74)【代理人】
【識別番号】100202326
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 大佑
(72)【発明者】
【氏名】萬場 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】藤井 良春
(72)【発明者】
【氏名】中島 伸幸
【審査官】山下 寿信
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-062851(JP,A)
【文献】特開2000-299150(JP,A)
【文献】特開2018-085273(JP,A)
【文献】特開昭53-133790(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 12/79
H01R 12/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被ロック部を有する接続対象物を挿抜可能なコネクタであって、
前記接続対象物が挿入される挿入部を有するインシュレータと、
前記インシュレータに取り付けられているコンタクトと、
前記インシュレータに対して閉じたときの閉位置と、前記インシュレータに対して開いたときの開位置と、の間で前記インシュレータに対して回転可能であり、前記閉位置において前記被ロック部と係合するロック部を有するアクチュエータと、
を備え、
前記コンタクトは、接触片と、弾性変形可能な弾性部と、を有し、
前記接触片は、前記挿入部に前記接続対象物が挿入された挿入状態で前記接続対象物の信号線と接触する接触部と、前記接触部よりも前記挿入部の挿入口側に位置する除去部と、を有し、
前記除去部は、前記挿入部に前記接続対象物が挿入されている半挿入状態で前記信号線と接触し、前記挿入状態で前記弾性部が弾性変形すると前記接続対象物と離間し、
前記ロック部は、前記半挿入状態で前記接続対象物を前記コンタクトに向けて押圧し、
前記挿入部は、前記挿入状態で挿入方向における前記接続対象物の先端面と対向する内面を有し、
前記半挿入状態における前記除去部と前記信号線との第1接点と、前記挿入状態における前記接触部と前記信号線との第2接点と、の間の前記挿入方向に沿った間隔は、前記第2接点と前記内面との間の前記挿入方向に沿った間隔よりも大きい、
コネクタ。
【請求項2】
前記ロック部は、前記接触部よりも前記除去部側に位置する、
請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記半挿入状態において、前記除去部と前記インシュレータとは、前記接触片において前記接触部が突出している方向に沿って前記接続対象物を挟む、
請求項1又は2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記挿入状態において、前記接触部と前記インシュレータとは、前記接触片において前記接触部が突出している方向に沿って前記接続対象物を挟む、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記半挿入状態において、前記接触部の頂点部は、前記接触片において前記接触部が突出している方向で前記除去部の頂点部より前記接続対象物側に位置する、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記除去部は、前記接触片において前記接触部が突出している方向及び前記接続対象物が挿入される挿入方向に直交する方向において、前記接触部の少なくとも一部と重畳する、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記接触片において前記接触部が突出している方向及び前記接続対象物が挿入される挿入方向に直交する方向における前記除去部の幅は、前記直交する方向における前記接触部の幅よりも大きいか、又は同程度である、
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記接触片は、前記接触片において前記接触部が突出している方向と反対方向に前記弾性部から屈曲しながら前記挿入部の挿入口側に延出する、
請求項1乃至7のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記コンタクトは、前記インシュレータに係止する係止部を有し、
前記弾性部は、前記係止部から前記挿入口に向けて斜め下方に延出し、屈曲して斜め上方に延在し、
前記接触片は、前記弾性部の端部から鈍角で屈曲しながら前記挿入部の挿入口側に延出する、
請求項1乃至8のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項10】
前記インシュレータは、前記コンタクトが取り付けられている取付溝を有し、
前記接触片において前記接触部が突出している方向及び前記接続対象物が挿入される挿入方向に直交する方向における前記取付溝の幅は、前記除去部側で大きく、前記接触部側で小さくなる、
請求項1乃至9のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項11】
前記幅は、前記除去部と前記接触部との間で階段状に変化する、
請求項10に記載のコネクタ。
【請求項12】
前記接触片は、前記除去部と前記接触部との間で前記除去部及び前記接触部と同一方向に突出する突起を有する、
請求項1乃至11のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか1項に記載のコネクタを備える電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コネクタ及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子機器において、フレキシブルフラットケーブル(FFC)及びフレキシブルプリント回路基板(FPC)などを含む接続対象物とこのような接続対象物と接続されるコネクタとが使用されていた。このような従来の電子機器は、例えばファクトリーオートメーション(FA)機器、オフィスオートメーション(OA)機器、及びスマートフォンを含む情報処理端末などを含む。
【0003】
例えば、特許文献1には、従来の電子機器に使用されるコネクタであって、特に、接続安定性が向上し、かつ、低背化を図ったコネクタと、当該コネクタに使用されるコンタクトの構造と、が開示されている。
【0004】
近年、例えば産業機器及び車載機器などを含む電子機器において、電子機器の軽量化の観点から重量のある電線に代えてFFC及びFPCなどを含む接続対象物が使用される傾向にある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第5203046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば産業機器及び車載機器などを含む電子機器では従来の電子機器よりも信頼性がさらに求められるが、例えば組立工程などにおいて、埃、粉塵などの異物が接続対象物に付着した場合に、信頼性が低下してしまう。したがって、このような電子機器では、接続対象物とコネクタとが接続されるときに接続対象物に付着した異物が接続対象物から少しでも除去されることが要求される。一方で、近年の電子機器では、信号伝送の高速化が著しく進んでおり、接続対象物と接続されるコネクタにおいても高速伝送に対応した設計が要求される。特許文献1に記載のコネクタは、産業機器及び車載機器などを含む電子機器を対象としたものではなく、信頼性の向上を目的とした構造及び信号伝送特性の向上を目的とした構造の両立について十分に考慮されたものではなかった。
【0007】
このような問題点に鑑みてなされた本開示の目的は、信頼性の向上及び信号伝送特性の向上の両立を可能にするコネクタ及び電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本開示の一実施形態に係るコネクタは、
接続対象物を挿抜可能なコネクタであって、
前記接続対象物が挿入される挿入部を有するインシュレータと、
前記インシュレータに取り付けられているコンタクトと、
を備え、
前記コンタクトは、接触片と、弾性変形可能な弾性部と、を有し、
前記接触片は、前記挿入部に前記接続対象物が挿入された挿入状態で前記接続対象物の信号線と接触する接触部と、前記接触部よりも前記挿入部の挿入口側に位置する除去部と、を有し、
前記除去部は、前記挿入部に前記接続対象物が挿入されている半挿入状態で前記信号線と接触し、前記挿入状態で前記弾性部が弾性変形すると前記接続対象物と離間する、
コネクタ。
【0009】
上記課題を解決するために、本開示の一実施形態に係る電子機器は、
上記のコネクタを備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示の一実施形態に係るコネクタ及び電子機器によれば、信頼性の向上及び信号伝送特性の向上の両立を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】非挿入状態にある一実施形態に係るコネクタ及び接続対象物を上面視で示した外観斜視図である。
図2図1のコネクタ及び接続対象物を下面視で示した外観斜視図である。
図3図1のコネクタの分解斜視図である。
図4】半挿入状態にある一実施形態に係るコネクタ及び接続対象物を上面視で示した外観斜視図である。
図5】挿入状態にある一実施形態に係るコネクタ及び接続対象物を上面視で示した外観斜視図である。
図6図3のインシュレータ単体の上面図である。
図7図3のアクチュエータ単体を下面視で示した外観斜視図である。
図8図1のVIII-VIII矢線に沿う断面図である。
図9図4のIX-IX矢線に沿う断面図である。
図10図5のX-X矢線に沿う断面図である。
図11図1のXI-XI矢線に沿う断面図である。
図12図4のXII-XII矢線に沿う断面図である。
図13図5のXIII-XIII矢線に沿う断面図である。
図14図1のXIV-XIV矢線に沿う断面図である。
図15図4のXV-XV矢線に沿う断面図である。
図16図5のXVI-XVI矢線に沿う断面図である。
図17図1のXVII-XVII矢線に沿う断面図である。
図18図4のXVIII-XVIII矢線に沿う断面図である。
図19図5のXIX-XIX矢線に沿う断面図である。
図20図1のXX-XX矢線に沿う拡大断面図である。
図21図1のコネクタの第1変形例を示す、図20に対応する拡大断面図である。
図22図1のコネクタの第2変形例を示す、図17に対応する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しながら本開示の一実施形態について詳細に説明する。以下の説明中の前後、左右、及び上下の方向は、図中の矢印の方向を基準とする。各矢印の方向は、異なる図面同士で互いに整合している。図面によっては、簡便な図示を目的として、後述する回路基板CBの図示を省略する。
【0013】
図1は、非挿入状態にある一実施形態に係るコネクタ10及び接続対象物70を上面視で示した外観斜視図である。図2は、図1のコネクタ10及び接続対象物70を下面視で示した外観斜視図である。図3は、図1のコネクタ10の分解斜視図である。図4は、半挿入状態にある一実施形態に係るコネクタ10及び接続対象物70を上面視で示した外観斜視図である。図5は、挿入状態にある一実施形態に係るコネクタ10及び接続対象物70を上面視で示した外観斜視図である。図1乃至図5を参照しながら、一実施形態に係るコネクタ10の構成及び接続対象物70の構成について主に説明する。
【0014】
図3に示すとおり、コネクタ10は、インシュレータ20と、第1コンタクト30と、第2コンタクト40aと、金具40bと、アクチュエータ50と、押圧部材60と、を有する。第1コンタクト30、第2コンタクト40a、金具40b、及び押圧部材60は、インシュレータ20に取り付けられる。アクチュエータ50は、閉位置において、押圧部材60の先端部分がアクチュエータ50の直上に位置した状態でインシュレータ20及び第2コンタクト40aにより下方から支持される。
【0015】
本明細書において、「非挿入状態」は、例えばコネクタ10に対して接続対象物70が挿入されていない状態であって、コネクタ10の第1コンタクト30が弾性変形していない状態を含む。「半挿入状態」は、例えばコネクタ10に対して接続対象物70が挿入されている途中の状態であって、第1コンタクト30の後述する除去部36のみが接続対象物70と接触して第1コンタクト30が弾性変形している状態を含む。「挿入状態」は、例えばコネクタ10に対して接続対象物70が挿入された状態であって、第1コンタクト30の後述する接触部35のみが接続対象物70と接触して第1コンタクト30が弾性変形している状態を含む。
【0016】
本明細書において、「閉位置」は、例えばインシュレータ20に対してアクチュエータ50が閉じたときのアクチュエータ50の位置を含む。コネクタ10及び接続対象物70が挿入状態にあり、かつアクチュエータ50が閉位置にあることで、コネクタ10は接続対象物70を保持する。「開位置」は、例えばインシュレータ20に対してアクチュエータ50が所定の角度で傾斜して開いたときのアクチュエータ50の位置を含む。アクチュエータ50は、例えば、閉位置と開位置との間でインシュレータ20に対して回転可能である。
【0017】
以下で使用する「挿抜方向」は、一例として前後方向を意味する。「挿入方向」は、一例として後方向を意味する。「接触部35が突出している方向」は、一例として上方向を意味する。「接触部35が突出している方向と反対方向」は、一例として下方向を意味する。「接触部35が突出している方向及び挿入方向に直交する方向」は、一例として左右方向を意味する。一実施形態に係るコネクタ10では、接触部35が突出している方向及び挿入方向に直交する方向は、第1コンタクト30の板厚方向に対応する。「抜去側」は、一例として前側を意味する。「挿入側」は、一例として後側を意味する。「挿入口23a側」は、一例として前側を意味する。
【0018】
一実施形態に係るコネクタ10は、回路基板CBに実装されている。回路基板CBは、リジッド基板であってよいし、又はそれ以外の任意の回路基板であってもよい。コネクタ10は、コネクタ10に挿入された接続対象物70と回路基板CBとを、第1コンタクト30を介して電気的に接続する。コネクタ10は、接続対象物70を挿抜可能であり、挿入状態で接続対象物70と接続される。
【0019】
以下では、接続対象物70は、コネクタ10が実装されている回路基板CBに対して平行方向にコネクタ10に挿入されるとして説明する。すなわち、接続対象物70は、一例として前後方向に沿ってコネクタ10に挿入される。これに限定されず、接続対象物70は、コネクタ10が実装されている回路基板CBに対して直交方向にコネクタ10に挿入されてもよい。すなわち、接続対象物70は、上下方向に沿ってコネクタ10に挿入されてもよい。
【0020】
接続対象物70は、一例として、フレキシブルフラットケーブル(FFC)である。しかしながら、これに限定されず、接続対象物70は、コネクタ10を介して回路基板CBと電気的に接続されるものであれば、任意のケーブルであってよい。例えば、接続対象物70は、フレキシブルプリント回路基板(FPC)であってもよい。接続対象物70は、上記のようなケーブルに限定されず、任意の対象物を含んでもよい。例えば、接続対象物70は、リジッド基板又はそれ以外の任意の回路基板を含んでもよい。
【0021】
図1及び図2を参照すると、接続対象物70は、接続対象物70の挿入側に位置しかつ挿入状態においてコネクタ10に収容される先端部71を有する。接続対象物70は、先端部71において接続対象物70の挿入側の端面を構成する先端面72を有する。接続対象物70は、コネクタ10に対する挿抜方向に沿って直線的に延びかつ先端面72まで延びる複数の信号線73を有する。接続対象物70は、接続対象物70の抜去側で信号線73を覆う外装74を有する。信号線73は、接続対象物70の抜去側で外装74によって覆われている一方で、先端部71において下方に露出している。
【0022】
接続対象物70は、先端部71における挿入側の左右両側部に形成されている保持部75を有する。接続対象物70は、保持部75と抜去側で隣接し、先端部71の左右両側縁部を切り欠いて形成されている被ロック部76を有する。接続対象物70は、保持部75の挿入側の角部においてR形状として形成されている誘い込み部77を有する。
【0023】
図3を参照すると、コネクタ10は、一例として以下の方法で組み立てられる。すなわち、インシュレータ20の後方から第1コンタクト30をインシュレータ20の内部に圧入する。インシュレータ20の前方から第2コンタクト40a及び金具40bをインシュレータ20の内部に圧入する。インシュレータ20に対してアクチュエータ50を上方から閉位置に配置して、インシュレータ20及び第2コンタクト40aにより下方からアクチュエータ50が支持されている状態でインシュレータ20の後方から押圧部材60をインシュレータ20に圧入する。このとき、押圧部材60の先端部分は、インシュレータ20及び第2コンタクト40aに支持されているアクチュエータ50の直上に位置する。
【0024】
図6は、図3のインシュレータ20単体の上面図である。図3及び図6を参照しながらインシュレータ20の構成について主に説明する。
【0025】
インシュレータ20は、絶縁性かつ耐熱性の合成樹脂材料を射出成形した左右対称の箱形の部材である。これに限定されず、インシュレータ20は、左右非対称に形成されていてもよい。インシュレータ20は、上下左右方向の4つの外壁を有し、全体として矩形状に形成されている外周壁21を有する。外周壁21は、天井壁21aと、底壁21bと、一対の側壁21cと、を有する。インシュレータ20は、インシュレータ20の後部を構成する後壁22を有する。
【0026】
インシュレータ20は、天井壁21a、底壁21b、一対の側壁21c、及び後壁22によって囲まれる挿入部23を有する。インシュレータ20は、前端部において開口として形成されている挿入部23の挿入口23aを有する。インシュレータ20は、側壁21cの前端部において前後方向の外側から内側に向かうほど左右方向の内側に傾斜し挿入部23と連続する第1傾斜面23bを有する。インシュレータ20は、挿入部23の前端部に形成され、前後方向の外側から内側に向かうほど上下方向の内側に傾斜する第2傾斜面23cを有する。挿入部23は、例えば後述する図17において示すとおり、挿入状態で挿入方向における接続対象物70の先端面72の位置決めの基準となる内面23dを有する。
【0027】
インシュレータ20は、後壁22を貫通して、底壁21bの上下方向の内側で前後方向の全体にわたり延設されている第1コンタクト取付溝24を有する。インシュレータ20は、天井壁21a及び底壁21bで前後方向の全体にわたり延設されている第2コンタクト取付溝25を有する。第2コンタクト取付溝25は、天井壁21aの前端部において上下方向の内側に凹設され、かつ当該前端部よりも後方では天井壁21aを上下方向に貫通しながら前後方向に延設されている。第2コンタクト取付溝25は、底壁21bの前後方向の全体にわたり上下方向の内側に凹設されている。
【0028】
複数の第1コンタクト取付溝24は、互いに所定の間隔で離間して左右方向に配列されている。複数の第2コンタクト取付溝25は、互いに所定の間隔で離間して左右方向に配列されている。互いに隣り合う一対の第2コンタクト取付溝25の左右方向の間隔は、互いに隣り合う一対の第1コンタクト取付溝24の左右方向の間隔よりも大きい。第2コンタクト取付溝25は、一対の第1コンタクト取付溝24によって左右方向の両側から挟まれている。
【0029】
インシュレータ20は、側壁21cの前側の下端部において内側に凹設されている金具取付溝26を有する。インシュレータ20は、天井壁21aの全体及び側壁21cの一部にわたり凹設されている取付部27を有する。インシュレータ20は、取付部27内に位置し、天井壁21aの外面から上方に突出する複数のリブ27aを有する。リブ27aは、天井壁21aの外面において前後方向に延在する。インシュレータ20は、天井壁21aの外面において後側で一段上方に位置している部分により構成される取付部27の底面27bを有する。
【0030】
インシュレータ20は、側壁21cの左右方向の内側に凹設されている取付溝28を有する。インシュレータ20は、取付溝28の前部から挿入部23の内部まで上下方向に貫通する貫通孔28aを有する。インシュレータ20は、側壁21cの左右方向の中央部に凹設されている受入部29を有する。
【0031】
第1コンタクト30は、例えば、リン青銅、ベリリウム銅、若しくはチタン銅を含むばね弾性を備えた銅合金又はコルソン系銅合金の薄板を順送金型(スタンピング)を用いて図3に示す形状に成形加工したものである。第1コンタクト30は、例えば抜き加工の工程のみで形成されている。第1コンタクト30の加工方法はこれに限定されず、例えば抜き加工を行った後に板厚方向に屈曲させる工程を含んでもよい。第1コンタクト30の表面には、ニッケルめっきで下地を形成した後に、金又は錫などによる表層めっきが施されている。複数の第1コンタクト30は、互いに所定の間隔で離間して左右方向に配列されている。
【0032】
第1コンタクト30は、上下前後方向に幅広に形成されている係止部31を有する。第1コンタクト30は、係止部31の下端部から後側に向けて斜め下方に延出する実装部32を有する。第1コンタクト30は、係止部31の前側の上端部から延出する弾性変形可能な弾性部33を有する。弾性部33は、係止部31の前側の上端部から前方に向けて円弧状に屈曲しながら延出する。弾性部33は、係止部31の前側の上端部から前方の挿入口23aに向けて斜め下方に延出し、屈曲して斜め上方に延在する。弾性部33は、上下方向に沿って弾性変形可能である。
【0033】
第1コンタクト30は、弾性部33と接続されている接触片34を有する。接触片34は、弾性部33の前端部から鈍角で屈曲しながら挿入部23の挿入口23a側に延出する。接触片34は、弾性部33側で上方に山状に突出する接触部35と、接触部35よりも挿入部23の挿入口23a側に位置する除去部36と、を有する。除去部36は、接触片34の前端部において上方に山状に突出する。接触部35と除去部36とは、前後方向に沿って互いに所定の間隔で離間する。接触片34は、接触片34において接触部35が突出している方向と反対方向に弾性部33から屈曲しながら挿入口23a側に延出する。接触片34は、弾性部33と同様に弾性変形可能に形成されていてもよい。
【0034】
後述の図17乃至図19に示すとおり、接触部35は、前側で後方に向けて斜め上方に傾斜する第1傾斜面35aと、第1傾斜面35aと連続してR形状で形成されている頂点部35bと、頂点部35bから後方に向けて斜め下方に傾斜する第2傾斜面35cと、を有する。除去部36は、前側で後方に向けて斜め上方に傾斜する第1傾斜面36aと、第1傾斜面36aと連続してR形状で形成されている頂点部36bと、頂点部36bから後方に向けて斜め下方に傾斜する第2傾斜面36cと、を有する。
【0035】
第2コンタクト40aは、任意の金属材料の薄板を順送金型(スタンピング)を用いて図3に示す形状に成形加工したものである。第2コンタクト40aは、例えば抜き加工の工程のみで形成されている。第2コンタクト40aの加工方法はこれに限定されず、例えば抜き加工を行った後に板厚方向に屈曲させる工程を含んでもよい。複数の第2コンタクト40aは、互いに所定の間隔で離間して左右方向に配列されている。
【0036】
第2コンタクト40aは、第2コンタクト40aの下端部を構成する実装部41aを有する。第2コンタクト40aは、実装部41aから後方に向けてU字状に延出する基部42aを有する。第2コンタクト40aは、基部42aの先端部の上面により構成される支持面43aを有する。第2コンタクト40aは、基部42aの先端部において下方に向けて山状に突出する接触部44aを有する。
【0037】
金具40bは、任意の金属材料の薄板を順送金型(スタンピング)を用いて図3に示す形状に成形加工したものである。金具40bは、L字状の平板として形成されている。金具40bは、例えば抜き加工の工程のみで形成されている。金具40bの加工方法はこれに限定されず、例えば抜き加工を行った後に板厚方向に屈曲させる工程を含んでもよい。一対の金具40bは、コネクタ10の左右両端にそれぞれ配置されている。
【0038】
金具40bは、金具40bの下端部を構成する実装部41bを有する。金具40bは、実装部41bと連続して形成され、上下前後方向に幅広に形成されている係止部42bを有する。
【0039】
図7は、図3のアクチュエータ50単体を下面視で示した外観斜視図である。図3及び図7を参照しながらアクチュエータ50の構成について主に説明する。
【0040】
アクチュエータ50は、絶縁性かつ耐熱性の合成樹脂材料を射出成形した、図3及び図7に示すような左右方向に延びる左右対称の板状部材である。これに限定されず、アクチュエータ50は、左右非対称に形成されていてもよい。アクチュエータ50は、左右方向に板状に延びる基部51と、基部51の前端部の左右両側から下方に向けて突出する一対のロック部52と、を有する。ロック部52は、前側の下部において後方に向けて斜め下方に傾斜する傾斜面52aを有する。アクチュエータ50は、ロック部52の直上において基部51が切り欠かれて形成されている凹部53を有する。
【0041】
アクチュエータ50は、基部51の左右両端部の後端において下方に半円状に突出する軸部54を有する。アクチュエータ50は、基部51の前端の中央部において前方に突出する操作部55を有する。アクチュエータ50は、基部51において左右方向に沿って一対のロック部52の内側に位置する部分の最下面を構成する第1被支持部56を有する。アクチュエータ50は、第1被支持部56の後方において一段上方に位置する下面を構成する第2被支持部57を有する。アクチュエータ50は、第1被支持部56及び第2被支持部57において前後方向に延在する複数の溝58を有する。
【0042】
押圧部材60は、任意の金属材料の薄板を順送金型(スタンピング)を用いて図3に示す形状に成形加工したものである。押圧部材60は、例えば抜き加工を行った後に板厚方向に屈曲させることでZ字状に形成されている。押圧部材60の加工方法はこれに限定されず、例えば抜き加工の工程のみを含んでもよい。一対の押圧部材60は、コネクタ10の左右両端にそれぞれ配置されている。
【0043】
押圧部材60は、下部において左右方向に幅広に形成されている係止部61を有する。押圧部材60は、係止部61の後端部から屈曲しながら下方に延出する実装部62を有する。押圧部材60は、係止部61の前端部からZ字状に延出する基部63を有する。押圧部材60は、基部63の先端部において波状に屈曲する接触部64を有する。
【0044】
コネクタ10では、第1コンタクト30は、インシュレータ20に取り付けられている。例えば、第1コンタクト30は、係止部31がインシュレータ20の第1コンタクト取付溝24に係止することで後壁22に取り付けられている。同様に、第2コンタクト40aは、基部42aがインシュレータ20の第2コンタクト取付溝25に係止することでインシュレータ20に取り付けられている。金具40bは、係止部42bがインシュレータ20の金具取付溝26に係止することでインシュレータ20に取り付けられている。押圧部材60は、係止部61がインシュレータ20の取付溝28に係止することでインシュレータ20に取り付けられている。
【0045】
コネクタ10では、アクチュエータ50は、インシュレータ20の取付部27に配置されている。アクチュエータ50は、閉位置において、インシュレータ20及び第2コンタクト40aによって下方から支持されている。例えば、アクチュエータ50の軸部54は、インシュレータ20の受入部29に収容され、受入部29の内面と接触する。例えば、アクチュエータ50の第1被支持部56は、インシュレータ20に取り付けられ、かつ第2コンタクト取付溝25の貫通部分から取付部27に露出している第2コンタクト40aの支持面43aと接触する。例えば、アクチュエータ50の第2被支持部57は、インシュレータ20の取付部27の底面27bと接触する。例えば、アクチュエータ50の溝58は、インシュレータ20のリブ27aと嵌合する。
【0046】
コネクタ10では、アクチュエータ50は、インシュレータ20に取り付けられている押圧部材60によって上方から押さえられる。例えば、押圧部材60の接触部64は、アクチュエータ50の凹部53内に位置し、凹部53の底壁と上方から接触する。
【0047】
図1などを参照すると、コネクタ10は、挿抜方向に対して略平行に配置される回路基板CBの上面に形成されている回路形成面に実装される。より具体的には、第1コンタクト30の実装部32は、回路基板CB上のパターンに塗布したはんだペーストに載置される。第2コンタクト40aの実装部41aは、回路基板CB上のパターンに塗布したはんだペーストに載置される。金具40bの実装部41bは、回路基板CB上のパターンに塗布したはんだペーストに載置される。押圧部材60の実装部62は、回路基板CB上のパターンに塗布したはんだペーストに載置される。リフロー炉などにおいて各はんだペーストを加熱溶融することで、実装部32、実装部41a、実装部41b、及び実装部62は、上記パターンにはんだ付けされる。結果、コネクタ10の回路基板CBへの実装が完了する。回路基板CBの回路形成面には、例えば、CPU(Central Processing Unit)、コントローラ、又はメモリなどのコネクタ10とは別の電子部品が実装される。
【0048】
以下では、図8乃至図22を参照しながら、一実施形態に係るコネクタ10の機能について主に説明する。図8は、図1のVIII-VIII矢線に沿う断面図である。図9は、図4のIX-IX矢線に沿う断面図である。図10は、図5のX-X矢線に沿う断面図である。図8乃至図10では、アクチュエータ50のロック部52及び押圧部材60に関連する構成の断面が示されている。
【0049】
図8に示すとおり、非挿入状態でアクチュエータ50が閉位置にあるとき、押圧部材60の接触部64の下面は、アクチュエータ50の凹部53の底壁と接触する。このとき、押圧部材60の基部63は弾性変形していないか、又はわずかに弾性変形する。アクチュエータ50の基部51においてロック部52の後方に位置する部分は、インシュレータ20の天井壁21aの外面に接触する。アクチュエータ50のロック部52は、インシュレータ20の貫通孔28aから挿入部23の内部に突出する。
【0050】
接続対象物70がコネクタ10の挿入部23に挿入されるとき、例えば、接続対象物70の先端がインシュレータ20の第1傾斜面23b及び第2傾斜面23cに沿って挿入部23内に侵入する。このとき、仮に接続対象物70の挿入位置が挿入部23に対して左右方向に若干ずれていたとしても、接続対象物70の誘い込み部77がインシュレータ20の第1傾斜面23b上を摺動して、接続対象物70が挿入部23の内部に誘い込まれる。同様に、仮に接続対象物70の挿入位置が挿入部23に対して上下方向に若干ずれていたとしても、接続対象物70の先端がインシュレータ20の第2傾斜面23c上を摺動して、接続対象物70が挿入部23の内部に誘い込まれる。
【0051】
図9に示すとおり、接続対象物70が挿入部23の内側へとさらに移動すると、接続対象物70の保持部75とアクチュエータ50のロック部52とが接触する。このとき、ロック部52の抜去側の傾斜面52aを介したロック部52と接続対象物70との接触によってアクチュエータ50の開位置に向けた抗力が発生する。したがって、アクチュエータ50に対して開位置に向けた力のモーメントが生じる。
【0052】
ロック部52と保持部75とが接触した状態で挿入部23のさらに内側へと接続対象物70が移動すると、開位置に向けた力のモーメントによってアクチュエータ50が開位置側へ回転する。アクチュエータ50が開位置側へ回転すると、押圧部材60の基部63の弾性変形量がより大きくなる。したがって、押圧部材60の接触部64によるアクチュエータ50への閉位置側への付勢力がより大きくなる。このとき、アクチュエータ50のロック部52は、接続対象物70の保持部75の上面に一度乗り上げる。接続対象物70の後側への移動に伴って、保持部75は、ロック部52の先端部分に対して摺動する。
【0053】
図10に示すとおり、挿入状態では、接続対象物70の保持部75がアクチュエータ50のロック部52を通り過ぎて挿入部23の内部に収容される。例えば、接続対象物70の先端面72がインシュレータ20の挿入部23の内面23dに突き当たる。このとき、ロック部52と保持部75とが上下方向で非接触状態となり、押圧部材60からの付勢力によってアクチュエータ50が閉位置へと自動的に回転する。このようなアクチュエータ50の閉位置において、ロック部52は接続対象物70の被ロック部76と係合する。これにより、アクチュエータ50は、挿入部23に挿入された接続対象物70を抜止保持する。このような状態で、仮に接続対象物70を無理に抜去しようとしても、接続対象物70の保持部75がロック部52に接触する。したがって、接続対象物70がより効果的に抜止保持される。
【0054】
このように、コネクタ10は、作業者又は組立装置などによるアクチュエータ50の任意の操作を必要とすることなく、接続対象物70を挿入するという1つの動作のみによって挿入状態で接続対象物70を抜止保持する。
【0055】
一方で、コネクタ10から接続対象物70を抜去する場合、作業者又は組立装置などは、アクチュエータ50の操作部55を操作して、アクチュエータ50を開位置に維持させる。これにより、アクチュエータ50のロック部52と接続対象物70の被ロック部76とが互いに係合しなくなる。すなわち、ロック部52と被ロック部76との間のロックが解除される。結果として、接続対象物70は、コネクタ10から抜去可能となる。
【0056】
図11は、図1のXI-XI矢線に沿う断面図である。図12は、図4のXII-XII矢線に沿う断面図である。図13は、図5のXIII-XIII矢線に沿う断面図である。図11乃至図13では、アクチュエータ50の軸部54及びインシュレータ20の受入部29に関連する構成の断面が示されている。
【0057】
図11乃至図13に示すとおり、非挿入状態から半挿入状態を介して挿入状態へと移行するときに、アクチュエータ50は、閉位置から開位置を介して閉位置へと戻る。この間、アクチュエータ50の軸部54は、インシュレータ20の受入部29に収容され、受入部29の内面と常時接触する。軸部54と受入部29の内面とのこのような接触によってアクチュエータ50はインシュレータ20に対して回転可能となる。アクチュエータ50が閉位置にあるとき、アクチュエータ50の基部51において軸部54の前方に位置する部分は、インシュレータ20の受入部29の内面と接触する。
【0058】
図14は、図1のXIV-XIV矢線に沿う断面図である。図15は、図4のXV-XV矢線に沿う断面図である。図16は、図5のXVI-XVI矢線に沿う断面図である。図14乃至図16では、アクチュエータ50の第1被支持部56及び第2被支持部57並びに第2コンタクト40aに関連する構成の断面が示されている。
【0059】
図14及び図16に示すとおり、非挿入状態及び挿入状態でアクチュエータ50が閉位置にあるとき、アクチュエータ50の第1被支持部56は、インシュレータ20に取り付けられ、かつ第2コンタクト取付溝25の貫通部分から取付部27に露出している第2コンタクト40aの支持面43aと接触する。アクチュエータ50の第2被支持部57は、インシュレータ20の取付部27の底面27bと接触する。
【0060】
図16に示すとおり、挿入状態では、第2コンタクト40aの接触部44aは、接続対象物70の外装74と接触する。第1被支持部56及び支持面43aに基づいて互いに接触するアクチュエータ50及び第2コンタクト40aは、接触部44aと外装74との接触に基づいて接続対象物70を下方へと押さえる。
【0061】
図17は、図1のXVII-XVII矢線に沿う断面図である。図18は、図4のXVIII-XVIII矢線に沿う断面図である。図19は、図5のXIX-XIX矢線に沿う断面図である。図17乃至図19では、第1コンタクト30に関連する構成の断面が示されている。
【0062】
図17に示すとおり、第1コンタクト30が第1コンタクト取付溝24に取り付けられると、接触片34の一部が挿入部23の内部に露出する。例えば、非挿入状態では、接触片34の接触部35及び除去部36が挿入部23の内部に露出する。このとき、接触片34は、弾性部33から略水平に延出した状態で維持される。すなわち、接触部35の頂点部35bと除去部36の頂点部36bとを結ぶ直線は略水平となる。第1コンタクト30は、第1コンタクト取付溝24内で弾性部33による下方への弾性変形を可能とする。
【0063】
図18に示すとおり、除去部36は、挿入部23に接続対象物70が挿入されている半挿入状態で接続対象物70の信号線73と接触する。例えば、除去部36の頂点部36bが信号線73と接触する。このとき、接触部35は、接続対象物70と接触していない。半挿入状態では、信号線73と接触する除去部36の頂点部36b及び接触部35が挿入部23の内部に露出する。
【0064】
より具体的には、非挿入状態から接続対象物70が挿入部23の内側へと移動すると、接続対象物70の先端が除去部36の第1傾斜面36aと接触する。このとき、第1傾斜面36aを介した第1コンタクト30と接続対象物70との接触によって第1コンタクト30の弾性部33が下方へと弾性変形しようとする抗力が発生する。したがって、挿入部23における接続対象物70の内側への移動、すなわち接続対象物70が挿入される挿入方向への移動に伴って、第1コンタクト30の弾性部33が下方へと弾性変形し、除去部36の頂点部36bが信号線73と接触する。
【0065】
挿入部23において接続対象物70が内側へさらに移動すると、信号線73は除去部36の頂点部36bに対して摺動する。接触片34は、除去部36の頂点部36bが信号線73と接触してから接続対象物70の先端が接触部35の第1傾斜面35aと接触するまでの間、弾性部33から挿入口23aに向けて第1角度θ1で斜め下方に傾斜した状態で維持される。すなわち、接触部35の頂点部35bと除去部36の頂点部36bとを結ぶ直線は後方から前方に向けて水平方向から第1角度θ1で斜め下方に傾斜する。
【0066】
このとき、接触部35の頂点部35bは、接触片34において接触部35が突出している方向で除去部36の頂点部36bより接続対象物70側に位置する。例えば、接触部35の頂点部35bは、除去部36の頂点部36bより高い位置にある。すなわち、接触部35の頂点部35bは、除去部36の頂点部36bより上方に位置する。
【0067】
図19に示すとおり、接触部35は、挿入部23に接続対象物70が挿入された挿入状態で接続対象物70の信号線73と接触する。例えば、接触部35の頂点部35bが信号線73と接触する。挿入状態では、除去部36は、半挿入状態と比較して弾性部33が下方へとより大きく弾性変形することで接続対象物70と離間する。すなわち、除去部36は、接続対象物70と接触していない。挿入状態では、信号線73と接触する接触部35の頂点部35bのみが挿入部23の内部に露出する。
【0068】
より具体的には、半挿入状態から接続対象物70が挿入部23の内側へとさらに移動すると、接続対象物70の先端が接触部35の第1傾斜面35aと接触する。このとき、第1傾斜面35aを介した第1コンタクト30と接続対象物70との接触によって第1コンタクト30の弾性部33が下方へとさらに弾性変形しようとする抗力が発生する。したがって、挿入部23における接続対象物70の内側への移動に伴って、第1コンタクト30の弾性部33が下方へとさらに弾性変形し、除去部36の頂点部36bが信号線73から離間する。一方で、接触部35の頂点部35bが信号線73と接触する。
【0069】
挿入部23において接続対象物70が内側へさらに移動して先端面72が挿入部23の内面23dに突き当たるまでの間、信号線73は接触部35の頂点部35bに対して摺動する。接触片34は、接触部35の頂点部35bが信号線73と接触した後、弾性部33から挿入口23aに向けて第2角度θ2で斜め下方に傾斜した状態で維持される。すなわち、接触部35の頂点部35bと除去部36の頂点部36bとを結ぶ直線は後方から前方に向けて水平方向から第2角度θ2で斜め下方に傾斜する。接触片34は、接続対象物70の先端面72が内面23dに突き当たって挿入状態に完全に移行した後も第2角度θ2を維持する。挿入状態における第2角度θ2は、半挿入状態における第1角度θ1よりも大きい。
【0070】
図18に示すとおり、半挿入状態における除去部36と信号線73との第1接点と、挿入状態における接触部35と信号線73との第2接点と、の間の挿入方向に沿った間隔d1は、第2接点と内面23dとの間の挿入方向に沿った間隔d2よりも大きい。
【0071】
図20は、図1のXX-XX矢線に沿う拡大断面図である。図20では、第1コンタクト30が取り付けられているインシュレータ20の第1コンタクト取付溝24が上方から示されている。例えば、接触片34において接触部35が突出している方向及び接続対象物70が挿入される挿入方向に直交する方向における第1コンタクト取付溝24の幅は、前後方向に沿って均一である。すなわち、除去部36側の幅W1及び接触部35側の幅W2は、互いに同一である。例えば、幅W1及び幅W2は、第1コンタクト30の板厚よりも若干大きい程度であってもよい。
【0072】
接触片34において接触部35が突出している方向及び接続対象物70が挿入される挿入方向に直交する方向における除去部36の幅w1は、同方向における接触部35の幅w2よりも大きいか、又は同程度である。図20では、一例として、幅w1は幅w2と同程度である。
【0073】
第1コンタクト30を上方から見たとき、除去部36は、接触片34において接触部35が突出している方向及び接続対象物70が挿入される挿入方向に直交する方向において、接触部35の少なくとも一部と重畳する。例えば、接触部35と除去部36とは、互いを結ぶ直線が挿入方向と略平行になるように同一直線上で重畳する。すなわち、接触部35と除去部36とは、接続対象物70が挿入される挿入方向に略平行な同一の直線上に位置する。
【0074】
以下では、主にコネクタ10に着目してその効果に関する説明を行うが、コネクタ10を有する電子機器についても同様の説明が当てはまる。
【0075】
以上のような一実施形態に係るコネクタ10によれば、信頼性の向上及び信号伝送特性の向上の両立を可能にする。例えば、一実施形態に係るコネクタ10によれば、接続対象物70に付着した異物の除去及び信号伝送特性の向上の両立を可能にする。例えば、挿入部23に接続対象物70が挿入されている半挿入状態で除去部36が接続対象物70の信号線73と接触することで、接続対象物70の信号線73に付着した異物の除去が可能となる。より具体的には、異物は、半挿入状態で第1コンタクト30の除去部36に付着し、挿入状態で除去部36が信号線73から離間することで、接続対象物70の信号線73から除去される。半挿入状態において、接続対象物70の信号線73が除去部36の頂点部36bに対して摺動することで、接続対象物70の信号線73における挿入方向に沿った所定領域にわたり異物が除去される。
【0076】
加えて、挿入状態で弾性部33が弾性変形すると除去部36が接続対象物70と離間することで、接続対象物70の信号線73は、挿入状態では、第1コンタクト30の接触部35のみと接触する。第1コンタクト30と信号線73との間のこのような一箇所のみでの接触によって、第1コンタクト30及び信号線73を流れる電流のループが抑制可能となる。仮に、従来技術のように第1コンタクト30の接触部35に加えて除去部36も挿入状態で信号線73と接触すると、二箇所での接触に基づいて電流がループする恐れがある。一実施形態に係るコネクタ10は、このような電流ループを抑制して信号伝送特性を向上させることも可能である。
【0077】
半挿入状態において、接触片34において接触部35が突出している方向で接触部35の頂点部35bが除去部36の頂点部36bより接続対象物70側に位置することで、接続対象物70を挿入部23の内側にさらに移動させて挿入状態に移行したときに、接続対象物70の信号線73が頂点部35bに接触しやすくなる。加えて、除去部36が接続対象物70と離間しやすくなるので、上述した信号伝送特性に関する効果がより確実に得られる。
【0078】
除去部36は、接触片34において接触部35が突出している方向及び接続対象物70が挿入される挿入方向に直交する方向において、接触部35の少なくとも一部と重畳する。これにより、接続対象物70の信号線73に付着した異物が除去部36により除去された後に、信号線73において異物が除去された面を第1コンタクト30の接触部35に対して確実に接触させることができる。
【0079】
接触片34において接触部35が突出している方向及び接続対象物70が挿入される挿入方向に直交する方向における除去部36の幅w1は、同方向における接触部35の幅w2よりも大きいか、又は同程度である。これにより、接続対象物70の信号線73に付着した異物が除去部36により除去された後に、信号線73において異物が除去された面を第1コンタクト30の接触部35に対して確実に接触させることができる。
【0080】
接触片34が、接触片34において接触部35が突出している方向と反対方向に弾性部33から屈曲しながら挿入部23の挿入口23a側に延出することで、挿入状態において除去部36が信号線73から離間し、接触部35及び信号線73の一箇所での接触が可能となる。また、第1コンタクト30において除去部36が弾性部33及び接触部35から前方に離間し挿入口23a側の先端に位置することで、半挿入状態における除去部36から接続対象物70への過度の圧力が抑制される。接触片34の先端で除去部36が接続対象物70の信号線73と接触することで、第1コンタクト30は、接続対象物70の信号線73に付着した異物を除去するための必要最低限の圧力を接続対象物70に対して付加することができる。これにより、接続対象物70を挿入部23に挿入する過程での接続対象物70の破損が抑制される。除去部36がR形状の頂点部36bを有することで、このような破損抑制に関する効果がより顕著となる。
【0081】
逆に、第1コンタクト30において接触部35が弾性部33に隣接して位置することで、挿入状態において第1コンタクト30が接続対象物70を下方から押圧するために必要な圧力を得ることが可能となる。コネクタ10は、第1コンタクト30によるこのような下方からの圧力と、押圧部材60、アクチュエータ50、及び第2コンタクト40aに基づく上方からの圧力と、によって接続対象物70を保持することが可能となる。以上により、コネクタ10は、例えば産業機器及び車載機器などを含む電子機器のような振動が大きい環境下で用いられる場合であっても、十分な保持力を得て接続対象物70を安定して保持することができる。また、接触部35がR形状の頂点部35bを有することで、挿入状態においても接続対象物70の破損が抑制される。
【0082】
挿入部23が、挿入状態で挿入方向における接続対象物70の先端面72の位置決めの基準となる内面23dを有することで、コネクタ10に対する接続対象物70の前後方向の位置決めが容易となる。これにより、接続対象物70を挿入部23に対して挿入するときの作業性が向上する。
【0083】
挿入方向に沿った間隔d1が間隔d2よりも大きいことで、接続対象物70の信号線73において除去部36により異物が除去された面を第1コンタクト30の接触部35に対して確実に接触させることができる。これにより、信号線73に異物が付着したままの状態で接触部35が接触することで生じる、イオン化傾向の差異に基づく腐食が抑制される。より具体的には、異物が除去部36に付着して接続対象物70の信号線73から離間することで、信号線73と接触部35との間での異物の介在が抑制される。したがって、上記のような腐食が抑制される。
【0084】
本開示は、その精神又はその本質的な特徴から離れることなく、上述した実施形態以外の他の所定の形態で実現できることは当業者にとって明白である。したがって、先の記述は例示的であり、これに限定されない。開示の範囲は、先の記述によってではなく、付加した請求項によって定義される。あらゆる変更のうちその均等の範囲内にあるいくつかの変更は、その中に包含されるとする。
【0085】
例えば、上述した各構成部の形状、配置、向き、及び個数などは、上記の説明及び図面における図示の内容に限定されない。各構成部の形状、配置、向き、及び個数などは、その機能を実現できるのであれば、任意に構成されてもよい。
【0086】
上述したコネクタ10の組立方法は、上記の説明の内容に限定されない。コネクタ10の組立方法は、それぞれの機能が発揮されるように組み立てることができるのであれば、任意の方法であってもよい。例えば、第1コンタクト30、第2コンタクト40a、金具40b、及び押圧部材60の少なくとも1つは、圧入ではなくインサート成形によってインシュレータ20と一体的に成形されてもよい。
【0087】
上記実施形態では、接触部35の頂点部35bはR形状を有すると説明したが、これに限定されない。頂点部35bは、任意の形状で形成されていてもよい。例えば、頂点部35bは、エッジ状に形成されていてもよい。同様に、上記実施形態では、除去部36の頂点部36bはR形状を有すると説明したが、これに限定されない。頂点部36bは、任意の形状で形成されていてもよい。例えば、頂点部36bは、エッジ状に形成されていてもよい。
【0088】
上記実施形態では、第1コンタクト30の弾性部33及び接触片34は、挿入部23及び接続対象物70に対して下側に配置され、弾性部33の下方への弾性変形に伴って接触片34が下方に傾斜すると説明したが、これに限定されない。例えば、第1コンタクト30の弾性部33及び接触片34は、挿入部23及び接続対象物70に対して上側に配置されていてもよい。このとき、弾性部33の上方への弾性変形に伴って接触片34が上方に傾斜してもよい。
【0089】
上記実施形態では、接触片34は、弾性部33から屈曲しながら挿入部23の挿入口23a側に延出すると説明したが、これに限定されない。接触片34は、信号線73と除去部36との半挿入状態での接触、及び挿入状態での離間、並びに信号線73と接触部35との挿入状態での接触を実現可能な任意の構造で弾性部33と接続されていてもよい。例えば、接触片34が弾性部33の前端部から屈曲するときの角度は鈍角でなくてもよいし、接触片34は弾性部33から屈曲しなくてもよい。例えば、接触片34は、弾性部33の一部として形成されていてもよい。
【0090】
上記実施形態では、除去部36の幅w1が接触部35の幅w2よりも大きいか、又は同程度であると説明したが、これに限定されない。幅w1は幅w2よりも小さくてもよい。
【0091】
上記実施形態では、非挿入状態において、接触部35の頂点部35bと除去部36の頂点部36bとを結ぶ直線は略水平となると説明したが、これに限定されない。接触部35の頂点部35bと除去部36の頂点部36bとを結ぶ直線は略水平でなくてもよい。
【0092】
上記実施形態では、半挿入状態において、接触部35の頂点部35bと除去部36の頂点部36bとを結ぶ直線は斜め下方に傾斜すると説明したが、これに限定されない。接触部35の頂点部35bと除去部36の頂点部36bとを結ぶ直線は傾斜しなくてもよい。
【0093】
上記実施形態では、挿入口23a側から順に除去部36、接触部35、及び弾性部33が位置すると説明したが、これに限定されない。第1コンタクト30は、信号線73と除去部36との半挿入状態での接触、及び挿入状態での離間、並びに信号線73と接触部35との挿入状態での接触を実現可能な任意の構造を有してもよい。例えば、挿入口23a側から順に弾性部33、除去部36、及び接触部35が位置してもよい。例えば、挿入口23a側から順に除去部36、弾性部33、及び接触部35が位置してもよい。
【0094】
上記実施形態では、挿入部23は、挿入状態で挿入方向における接続対象物70の先端面72の位置決めの基準となる内面23dを有すると説明したが、これに限定されない。挿入部23は、このような内面23dを有さなくてもよい。このとき、例えば接続対象物70の左右方向の両端部に対して挿入方向の位置決めを行う任意の構造がインシュレータ20側に形成されていてもよい。
【0095】
上記実施形態では、挿入方向に沿った間隔d1が間隔d2よりも大きいと説明したが、これに限定されない。挿入方向に沿った間隔d1が間隔d2よりも小さくてもよい。
【0096】
上記実施形態では、コネクタ10は、接続対象物70を挿入するという1つの動作のみでアクチュエータ50を操作可能であると説明したが、これに限定されない。コネクタ10は、作業者又は組立装置などによるアクチュエータ50の直接的な任意の操作を必要とするものであってもよいし、アクチュエータ50をそもそも有さなくてもよい。
【0097】
図21は、図1のコネクタ10の第1変形例を示す、図20に対応する拡大断面図である。上記実施形態では、除去部36側の幅W1及び接触部35側の幅W2が互いに同一であると説明したが、これに限定されない。図21に示すとおり、接触片34において接触部35が突出している方向及び接続対象物70が挿入される挿入方向に直交する方向における第1コンタクト取付溝24の幅は、除去部36側で大きく、接触部35側で小さくてもよい。すなわち、幅W2が幅W1よりも小さくてもよい。これにより、接続対象物70に付着している異物の除去部36側での除去を容易としつつ、接続対象物70に付着していた異物が第1コンタクト30の接触部35側に入り込むことを抑制することができる。
【0098】
このとき、接触片34において接触部35が突出している方向及び接続対象物70が挿入される挿入方向に直交する方向における第1コンタクト取付溝24の幅は、除去部36と接触部35との間で階段状に変化してもよい。このように、除去部36と接触部35との間で接触片34において接触部35が突出している方向及び接続対象物70が挿入される挿入方向に直交する方向における第1コンタクト取付溝24の幅が急激に変化することで、第1コンタクト30の接触部35側への異物の入り込み抑制に関する上記の効果がより顕著となる。
【0099】
接触片34において接触部35が突出している方向及び接続対象物70が挿入される挿入方向に直交する方向における第1コンタクト取付溝24の幅は、階段状に限定されず、除去部36と接触部35との間で任意の態様で変化してもよい。例えば、接触片34において接触部35が突出している方向及び接続対象物70が挿入される挿入方向に直交する方向における第1コンタクト取付溝24の幅は、除去部36と接触部35との間で幅W1から幅W2までテーパ状に変化してもよい。
【0100】
図22は、図1のコネクタ10の第2変形例を示す、図17に対応する断面図である。上記実施形態では、接触片34は、接触部35及び除去部36のみにおいて突起が形成されていると説明したが、これに限定されない。接触片34は、除去部36と接触部35との間で除去部36及び接触部35と同一方向に突出する突起37をさらに有してもよい。このような場合であっても、挿入状態で、接触部35のみが接続対象物70の信号線73と接触する。以上により、接続対象物70に付着している異物の除去部36側での除去を可能としつつ、接続対象物70に付着していた異物が第1コンタクト30の接触部35側に入り込むことを抑制することができる。
【0101】
以上のようなコネクタ10は、電子機器に搭載される。電子機器は、例えば、カメラ、レーダ、ドライブレコーダ、及びエンジンコントロールユニットなどの任意の車載機器を含む。電子機器は、例えば、カーナビゲーションシステム、先進運転支援システム、及びセキュリティシステムなどの車載システムにおいて使用される任意の車載機器を含む。その他、電子機器は、任意の産業機器を含む。これらに限定されず、電子機器は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、コピー機、プリンタ、ファクシミリ、及び複合機などの任意の情報機器を含んでもよい。電子機器は、液晶テレビ、レコーダ、カメラ、及びヘッドフォンなどの任意の音響映像機器を含んでもよい。
【0102】
このような電子機器では、接続対象物70に付着した異物の除去及び信号伝送特性の向上の両立を可能にするというコネクタ10の上述の効果により、電子機器の製品としての信頼性が向上する。
【符号の説明】
【0103】
10 コネクタ
20 インシュレータ
21 外周壁
21a 天井壁
21b 底壁
21c 側壁
22 後壁
23 挿入部
23a 挿入口
23b 第1傾斜面
23c 第2傾斜面
23d 内面
24 第1コンタクト取付溝(取付溝)
25 第2コンタクト取付溝
26 金具取付溝
27 取付部
27a リブ
27b 底面
28 取付溝
28a 貫通孔
29 受入部
30 第1コンタクト(コンタクト)
31 係止部
32 実装部
33 弾性部
34 接触片
35 接触部
35a 第1傾斜面
35b 頂点部
35c 第2傾斜面
36 除去部
36a 第1傾斜面
36b 頂点部
36c 第2傾斜面
37 突起
40a 第2コンタクト
40b 金具
41a 実装部
41b 実装部
42a 基部
42b 係止部
43a 支持面
44a 接触部
50 アクチュエータ
51 基部
52 ロック部
52a 傾斜面
53 凹部
54 軸部
55 操作部
56 第1被支持部
57 第2被支持部
58 溝
60 押圧部材
61 係止部
62 実装部
63 基部
64 接触部
70 接続対象物
71 先端部
72 先端面
73 信号線
74 外装
75 保持部
76 被ロック部
77 誘い込み部
CB 回路基板
W1 幅
W2 幅
w1 幅
w2 幅
d1 間隔
d2 間隔
θ1 第1角度
θ2 第2角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22