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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-09
(45)【発行日】2023-11-17
(54)【発明の名称】表示モジュール及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20231110BHJP
   H10K 50/10 20230101ALI20231110BHJP
   H10K 50/86 20230101ALI20231110BHJP
   H10K 59/10 20230101ALI20231110BHJP
   H10K 59/38 20230101ALI20231110BHJP
   H10K 59/60 20230101ALI20231110BHJP
   H10K 59/95 20230101ALI20231110BHJP
   G02B 5/30 20060101ALI20231110BHJP
【FI】
G09F9/00 366Z
G09F9/00 324
H10K50/10
H10K50/86
H10K59/10
H10K59/38
H10K59/60
H10K59/95
G02B5/30
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023507353
(86)(22)【出願日】2021-08-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-05
(86)【国際出願番号】 CN2021110519
(87)【国際公開番号】W WO2022028471
(87)【国際公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-02-01
(31)【優先権主張番号】202010778799.2
(32)【優先日】2020-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トアン、チュンチエ
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第111366242(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109411519(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110764301(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110049214(CN,A)
【文献】中国実用新案第204155595(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第107241467(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第108881538(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0310724(US,A1)
【文献】国際公開第2020/124370(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
H05B 33/00-33/28
44/00
45/60
H10K 50/00-99/00
G02B 5/00-5/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示モジュールであって、第一のフィルター層と、発光層と、第二のフィルター層と、受光素子と、駆動アセンブリとを含み、前記発光層は、前記第一のフィルター層と前記第二のフィルター層との間に設置され、前記第二のフィルター層は、前記発光層と前記受光素子との間に設置され、前記第二のフィルター層は、前記受光素子と対向して設置され、前記駆動アセンブリは、前記第二のフィルター層に接続され、
ここで、前記駆動アセンブリは、回転するように前記第二のフィルター層を駆動することで、前記第二のフィルター層が第一の状態と第二の状態を有し、
前記第一の状態において、前記第一のフィルター層と前記第二のフィルター層は、環境光フィルター構造を構成し、前記第二の状態において、前記第一のフィルター層と前記第二のフィルター層は、環境光通過構造を構成し、
前記受光素子の第一の受光量は、前記受光素子の第二の受光量よりも小さく、前記第一の受光量は、前記第二のフィルター層が前記第一の状態にある場合、前記受光素子の受光量であり、前記第二の受光量は、前記第二のフィルター層が前記第二の状態にある場合、前記受光素子の受光量である、表示モジュール。
【請求項2】
前記第一の状態において、前記第二のフィルター層の偏光方向は、前記第一のフィルター層の偏光方向に垂直であり、前記第二の状態において、前記第二のフィルター層の偏光方向は、前記第一のフィルター層の偏光方向と平行である、請求項1に記載の表示モジュール。
【請求項3】
前記第一のフィルター層は、第一の直線偏光板と、第一の1/4波長板とを含み、前記第一の1/4波長板は、前記第一の直線偏光板と前記発光層との間に設置される、請求項1に記載の表示モジュール。
【請求項4】
前記第二のフィルター層は、第二の直線偏光板と、第二の1/4波長板とを含み、前記第二の1/4波長板は、前記第二の直線偏光板と前記発光層との間に設置される、請求項1に記載の表示モジュール。
【請求項5】
前記発光層は、有機発光ダイオード発光層である、請求項1に記載の表示モジュール。
【請求項6】
前記発光層と前記第二のフィルター層との間に、遮光層がさらに設置され、前記遮光層の前記第二のフィルター層に対向する位置には、光透過孔が開設されている、請求項1に記載の表示モジュール。
【請求項7】
前記駆動アセンブリは、動力部材と、伝達部材と、第一のスリーブと、第二のスリーブとを含み、前記第一のスリーブは、前記第二のスリーブに外嵌され、前記動力部材は、前記伝達部材を介して前記第一のスリーブに接続され、且つ前記伝達部材を介して、前記第二のスリーブの周りに回転するように前記第一のスリーブを駆動し、前記受光素子は、前記第二のスリーブ内に設けられ、前記第二のフィルター層は、前記第一のスリーブに設置される、請求項1に記載の表示モジュール。
【請求項8】
前記伝達部材は、伝達ギヤであり、且つ前記伝達ギヤは、前記第一のスリーブに外嵌され、前記伝達ギヤは、前記第一のスリーブに固定的に接続される、請求項7に記載の表示モジュール。
【請求項9】
前記第二のスリーブの外壁には、ストッパー部が設置される、請求項7に記載の表示モジュール。
【請求項10】
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の表示モジュールを含む、電子機器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電子技術分野に属し、具体的に、表示モジュール及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話製品での全画面の応用の普及に伴い、携帯電話におけるフロントセンサは、カメラ、距離センサ、フォトセンサ、ピックアップなどを含み、引き続き機能することを確保するためにどのように設計するかを考慮する必要があり、現在、いくつかの伸縮カメラ方案、画面下のセンシング方案及びマイクロスリット方案などが現れている。
実際の使用中、表示モジュールは、一般的には、外部の環境光に対する検出を実現することができるが、同時に表示モジュールにおける発光層にも光線が発生するため、上記光線は、環境光の検出結果に干渉を与え、これで分かるように、現在、環境光に対する検出結果の精度は、比較的に低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本出願の実施例の目的は、現在、環境光に対する検出結果の精度が比較的に低いという課題を解決できる表示モジュール及び電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記技術課題を解決するために、本出願は、以下のように実現される。
【0005】
本出願の実施例は、電子機器を提供し、この電子機器は、第一のフィルター層と、発光層と、第二のフィルター層と、受光素子と、駆動アセンブリとを含み、前記発光層は、前記第一のフィルター層と前記第二のフィルター層との間に設置され、前記第二のフィルター層は、前記発光層と前記受光素子との間に設置され、前記第二のフィルター層は、前記受光素子と対向して設置され、前記駆動アセンブリは、前記第二のフィルター層に接続され、
ここで、前記駆動アセンブリは、回転するように前記第二のフィルター層を駆動することで、前記第二のフィルター層が第一の状態と第二の状態を有し、
前記第一の状態において、前記第一のフィルター層と前記第二のフィルター層は、環境光フィルター構造を構成し、前記第二の状態において、前記第一のフィルター層と前記第二のフィルター層は、環境光通過構造を構成し、
前記受光素子の第一の受光量は、前記受光素子の第二の受光量よりも小さく、前記第一の受光量は、前記第二のフィルター層が前記第一の状態にある場合、前記受光素子の受光量であり、前記第二の受光量は、前記第二のフィルター層が前記第二の状態にある場合、前記受光素子の受光量である。
【発明の効果】
【0006】
本出願の実施例では、環境光は、環境光フィルター構造における透過率が比較的に低く、環境光通過構造における透過率が比較的に高いため、第一の状態における受光素子の受光量と第二の状態における受光素子の受光量から計算した環境光の誤差が比較的に小さくなり、それによって環境光の検出結果の精度を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本出願の実施例による表示モジュールの構造概略図のその一である。
図2】本出願の実施例による表示モジュールの構造概略図のその二である。
図3】本出願の実施例による受光素子における時間と感光値との対応関係図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下は、本出願の実施例における図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述し、明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0009】
本出願の明細書と特許請求の範囲における用語である「第一」、「第二」などは、類似している対象を区別するものであり、特定の順序又は前後手順を記述するためのものではない。理解すべきこととして、このように使用されるデータは、適切な場合に交換可能であり、それにより本出願の実施例は、ここで図示又は記述されたもの以外の順序で実施されることが可能であり、且つ「第一」、「第二」などによって区別される対象は、一般的には同一の種類であり、対象の個数を限定せず、例えば第一の対象は、一つであってもよく、複数であってもよい。なお、明細書及び請求項における「及び/又は」は、接続される対象のうちの少なくとも一つを表し、文字である「/」は、一般的には前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0010】
以下では、図面を結び付けながら、具体的な実施例及びその応用シナリオによって本出願の実施例による電子機器を詳細に説明する。
【0011】
図1-2を参照すると、本出願の実施例は、表示モジュールを提供し、図1-2に示すように、表示モジュールは、第一のフィルター層10と、発光層20と、第二のフィルター層30と、受光素子40と、駆動アセンブリ80とを含み、前記発光層20は、前記第一のフィルター層10と前記第二のフィルター層30との間に設置され、前記第二のフィルター層30は、前記発光層20と前記受光素子40との間に設置され、前記第二のフィルター層30は、前記受光素子40と対向して設置され、前記駆動アセンブリは、前記第二のフィルター層30に接続され、
ここで、前記駆動アセンブリ80は、回転するように前記第二のフィルター層30を駆動することで、前記第二のフィルター層30が第一の状態と第二の状態を有し、
前記第一の状態において、前記第一のフィルター層10と前記第二のフィルター層30は、環境光フィルター構造を構成し、前記第二の状態において、前記第一のフィルター層10と前記第二のフィルター層30は、環境光通過構造を構成し、
前記受光素子40の第一の受光量は、前記受光素子40の第二の受光量よりも小さく、前記第一の受光量は、前記第二のフィルター層30が前記第一の状態にある場合、前記受光素子40の受光量であり、前記第二の受光量は、前記第二のフィルター層30が前記第二の状態にある場合、前記受光素子40の受光量である。
【0012】
つまり、前記第二のフィルター層30が前記第一の状態にある場合、前記受光素子40の受光量は、前記第二のフィルター層30が前記第二の状態にある場合、前記受光素子40の受光量よりも小さい。
【0013】
ここで、環境光は、環境光フィルター構造における透過率が比較的に低く、環境光通過構造における透過率が比較的に高いため、受光素子40が第一の状態で受信した光エネルギーは、受光素子40が第二の状態で受信した光エネルギーよりも低く、即ち受光素子40の第一の状態における受光量は、受光素子40の第二の状態における受光量よりも小さい。
【0014】
受光素子40が第一の状態で受信した光線は、環境光(実質的に無視されてもよい)と、発光層20の光とを含んでもよく、受光素子40が第二の状態で受信した光線は、環境光と、発光層20の光とを含んでもよく、そして受光素子40が第一の状態と第二の状態で受信した光線の差分値を計算し、この差分値は、環境光の検出結果であり、受光素子40が第一の状態で受信した環境光が少なければ少ないほど、環境光の検出結果の誤差は、小さくなり、即ち環境光の検出結果の精度は、高くなる。例えば、環境光の環境光通過構造における透過率は、100%であってもよく、環境光フィルター構造における透過率は、比較的に低くてもよく(例えば20%、10%又は0)、環境光の環境光フィルター構造における透過率が0である場合(即ち、この場合、第二のフィルター層30が第一の状態にある)、環境光の検出結果の誤差は、比較的に小さくなる。
【0015】
説明すべきこととして、本出願の実施例における表示モジュールはいずれも、電子機器に適用することができる。
【0016】
環境光の検出結果の精度を向上させるために、選択的な実施の形態として、前記第一の状態において、前記第二のフィルター層30の偏光方向は、前記第一のフィルター層10の偏光方向に垂直であり、この時、前記発光層20が発する第一の光線のみは、前記第二のフィルター層30を透過して前記受光素子40に伝送され、前記第二の状態において、前記第二のフィルター層30の偏光方向は、前記第一のフィルター層10の偏光方向と平行であり、この時、前記発光層20が発する第一の光線と外部環境における第二の光線(環境光と呼ばれてもよい)は、いずれも前記第二のフィルター層30を透過して前記受光素子40に伝送される。
【0017】
ここで、本出願の実施例の作動原理は、以下の表現を参照すればよい。
【0018】
第二のフィルター層30は、駆動アセンブリ80の駆動作用で、回転することができ(回転中心は、受光素子40の幾何学的中心であってもよく、即ち第二のフィルター層30は、受光素子40の幾何学的中心を垂直に通る軸を軸心として回転することができ)、それによって第二のフィルター層30は、第一の状態と第二の状態を有することができるが、第一の状態にある場合、第二のフィルター層30の偏光方向は、第一のフィルター層10の偏光方向に垂直(直交と呼ばれてもよい)であり、この時、発光層20が発する第一の光線のみは、第二のフィルター層30を透過して受光素子40に伝送され、即ち外部環境における第二の光線は、第一のフィルター層10と第二のフィルター層30を透過して受光素子40に伝送されることができない。第二の状態にある場合、第二のフィルター層30の偏光方向は、第一のフィルター層10の偏光方向と平行であり、この時、発光層20が発する第一の光線と外部環境における第二の光線(環境光と呼ばれてもよい)は、いずれも第二のフィルター層30を透過して受光素子40に伝送される。このように、第二の状態にある時に受光素子40に検出された光線の値から、第一の状態にある時に受光素子40に検出された光線の値を減算すれば、外部環境における第二の光線の値を得ることができ、発光層20の自発光(即ち第一の光線)の受光素子40の検知結果の精度に対する影響を低減し、環境光の検出結果の誤差を小さくし、環境光の検出結果の精度を向上させる。
【0019】
説明すべきこととして、二つの受光素子40を設置する方式と比べて、本出願の実施例において、一つの受光素子40だけを採用する必要があり、受光素子40の電子機器内を占有している空間を低減することによって、電子機器全体の体積を小さくしているとともに、二つの受光素子40のうちの一方の受光素子40が第一の光線を検出し、他方の受光素子40が第一の光線と第二の光線を検出する方式と比べ、上記二つの受光素子40は、一般的には並列に設置され、このように、上記二つの受光素子40の位置の違いによって上記二つの受光素子40により検出された光線の値に誤差があるが、本出願の実施例において、一つの受光素子40のみを採用して光線を検出することで、上記誤差を低減し、検出結果の精度を高める。また、本出願の実施例において、一つの受光素子40だけを必要とするため、製造難易度と組み立て難易度を低減し、製造効率と組み立て効率を向上させる。
【0020】
また、第二のフィルター層30の回転中、第二のフィルター層30の偏光方向と第一のフィルター層10の偏光方向は、直交と平行の間にあり、受光素子40により受信されたのは、大きさが変わっている信号であり、ここで、信号のピーク点は、E1であり、信号のボトム点は、E2であり、図3の通りである。予め設定されるアルゴリズムでピーク値とボトム値を取得すると、E1とE2をそれぞれ得ることができ、E1とE2によって外部環境における第二の光線の強度と画面光の強度(即ち発光層20が発する第一の光線の強度)を計算することができる。
【0021】
例えば、上記発光層20が発する光を有機発光ダイオード(OrganicLight-Emitting Diode、OLED)が発する光とし、Eとし、外部環境光がEとする。ここで、上記受光素子40のエネルギー値は、表1の通りである。
【0022】
【表1】
【0023】
第一の状態において、受光素子40の照度値は、E1であり、受光素子40に到着した環境光E1eとOLEDの自発光E1oからなるとすると、同様に、第二の状態において、受光素子40の照度値は、E2であり、受光素子40に到着した環境光E2eとOLEDの自発光E2oからなるとする。
【0024】
E1とE2は、受光素子40によって読み取られ、EとEは、取得したいデータである。この時、簡単な関係でEとEoを得ることができる。
【0025】
【数1】

【数2】

求めると、
【数3】

【数4】

を得る。
【0026】
説明すべきこととして、選択的な実施の形態として、前記受光素子40は、フォトセンサと、赤外センサと、指紋センサと、カメラモジュールとのうちの少なくとも一つを含む。このように、受光素子40の多様性を高めるとともに、電子機器のスマート度を高める。
【0027】
ここで、受光素子40がフォトセンサを含み、且つ上記外部環境における第二の光線の値を計算した場合、電子機器のコントローラは、ターゲット操作を実行するように電子機器内の他の部材を制御することができ、上記ターゲット操作は、表示画面の表示輝度を調節することと、表示画面のコントラストを調節することと、表示画面のバックライト色を調節することとのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0028】
受光素子40が赤外センサを含み、且つ上記外部環境における第二の光線の値を計算した場合、上記第二の光線は、発光層20により発され、且つ表示画面から投射されて障害物に遭遇して戻ってくる反射赤外光であってもよく、このように、上記第二の光線の値を計算した場合、この値に基づいて障害物と電子機器との間の距離を決定し、この距離に基づいて表示画面の状態が画面オン状態であるか画面オフ状態であるかを決定することができる。
【0029】
受光素子40が指紋センサ又はカメラモジュールを含む場合、第一の状態又は第二の状態で画像を取得することができる。例えば、第一の状態で画像を取得し、この時、第一の光線のみが受光素子40に伝送されるため、外部環境における第二の光線の結像品質に対する影響を小さくし、第二の状態で画像を取得し、この時、第一の光線と第二の光線がいずれも受光素子40に伝送されることができるため、取得された画像の表示輝度を高める。
【0030】
ここで、選択的な実施の形態として、前記電子機器は、プリント基板50をさらに含み、前記受光素子40は、前記プリント基板50に設置される。このように、プリント基板50によって受光素子40に給電することを実現することができるとともに、プリント基板50は、受光素子40を支持する役割を果たすことができる。
【0031】
説明すべきこととして、電子機器に第一のスリーブ84と第二のスリーブ83が設置される場合(具体的に、以下の該当する表現を参照すればよく、ここでこれ以上説明しない)、第一のスリーブ84と第二のスリーブ83は、プリント基板50に設置されてもよく、受光素子40は、第二のスリーブ83内に設置されてもよいとともに、受光素子40は、プリント基板50に電気的に接続される。このように、同様に第一のスリーブ84と第二のスリーブ83を支持する役割を果たすことができる。
【0032】
ここで、第一のフィルター層10と第二のフィルター層30の具体的な構造は、ここで限定されず、第一のフィルター層10と第二のフィルター層30は、いずれも光線の偏光方向を変えるために用いられる。
【0033】
また、図1を参照すると、電子機器はさらに、透光性カバープレート60を含んでもよく、透光性カバープレート60は、第一のフィルター層10の発光層20から離反する面に当接することによって、第一のフィルター層10に対する保護を実現することができる。
【0034】
選択的な実施の形態として、図1を参照すると、前記第一のフィルター層10は、第一の直線偏光板11と、第一の1/4波長板12とを含み、前記第一の1/4波長板12は、前記第一の直線偏光板11と前記発光層20との間に設置される。
【0035】
選択的な実施の形態として、図1を参照すると、前記第二のフィルター層30は、第二の直線偏光板32と、第二の1/4波長板31とを含み、前記第二の1/4波長板31は、前記第二の直線偏光板32と前記発光層20との間に設置される。
【0036】
本出願の実施の形態では、第一のフィルター層10は、第一の直線偏光板11と、第一の1/4波長板12とを含み、第二のフィルター層30は、第二の直線偏光板32と、第二の1/4波長板31とを含むため、光線をフィルタリングすることを実現した上で、使用コストを低減し、組み立てプロセスを簡略化することができる。
【0037】
ここで、第一の1/4波長板12と第二の1/4波長板31は、それぞれ1/4波長板又は1/4λ波長板と呼ばれてもよいが、第一のフィルター層10の偏光方向は、第一の直線偏光板11の偏光方向であってもよく、第二のフィルター層30の偏光方向は、第二の直線偏光板32の偏光方向であってもよい。例えば、図2を参照すると、第一の直線偏光板11の偏光方向は、X方向又はY方向であってもよく、それに応じて、第二の直線偏光板32の偏光方向は、X方向又はY方向であってもよい。
【0038】
ここで、選択的な実施の形態として、第一の直線偏光板11と第一の1/4波長板12とは、積層設置されてもよく、第二の直線偏光板32と第二の1/4波長板31とは、積層設置されてもよく、別の選択的な実施の形態として、第一の直線偏光板11と第一の1/4波長板12とは、間隔をあけて設置されてもよく、第二の直線偏光板32と第二の1/4波長板31とは、間隔をあけて設置されてもよい。例えば、第一の直線偏光板11と第一の1/4波長板12とは、接着層を介して間隔をあけて設置されてもよく、又は、第一の直線偏光板11と第一の1/4波長板12とは、隙間を有してもよく、それに応じて、第二の直線偏光板32と第二の1/4波長板31との間の位置関係は、上記第一の直線偏光板11と第一の1/4波長板12の関連表現を参照すればよく、ここでこれ以上説明しない。
【0039】
ここで、発光層20の具体的なタイプは、ここで限定されず、選択的な実施の形態として、前記発光層20は、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)発光層である。このように、発光層20の発光効果を比較的に良くすることができる。
【0040】
説明すべきこととして、発光層20がOLED発光層である場合、発光層20と第一のフィルター層10は、組み合わせられて表示モジュールの一部を形成してもよく、即ち発光層と第一のフィルター層10は、OLED表示モジュールの二つの部分を構成してもよい。
【0041】
選択的な実施の形態として、図1を参照すると、前記発光層20と前記第二のフィルター層30との間に、遮光層70がさらに設置され、前記遮光層70の前記第二のフィルター層30に対向する位置には、光透過孔71が開設されている。このように、遮光層70における光透過孔71が開設されていない位置は、光線を遮光する役割を果たすことができるため、他の光線の受光素子40の検知結果の精度に対する影響をさらに低減し、即ち受光素子40の検知結果の精度をさらに向上させる。
【0042】
ここで、遮光層70の具体的な材料は、ここで限定されず、例えば遮光層70は、遮光フォーム層であってもよく、このように、使用コストを低減し、発光層20と第二のフィルター層30の間で緩衝作用を果たすことができる。また、遮光層70は、遮光ゴム層又は遮光メッキ層などであってもよい。
【0043】
選択的に、図1図2を参照すると、前記駆動アセンブリ80は、動力部材81と、伝達部材82と、第一のスリーブ84と、第二のスリーブ83とを含み、前記第一のスリーブ84は、前記第二のスリーブ83に外嵌され、前記動力部材81は、前記伝達部材82を介して前記第一のスリーブ84に接続され、且つ前記伝達部材82を介して、前記第二のスリーブ83の周りに回転するように前記第一のスリーブ84を駆動し、前記受光素子40は、前記第二のスリーブ83内に設置され、前記第二のフィルター層30は、前記第一のスリーブ84に設置される。
【0044】
ここで、第二のフィルター層30は、第一のスリーブ84の発光層20に向かう端面に設置されてもよい。
【0045】
このように、受光素子40が第二のスリーブ83内に設置されるため、受光素子40に対する固定効果、及び第二のフィルター層30に対する支持効果を高める。
【0046】
ここで、第一のスリーブ84と第二のスリーブ83は、円筒状ブラケットであってもよい。また、第一のスリーブ84と第二のスリーブ83の材質は、ここで限定されず、例えば、第一のスリーブ84と第二のスリーブ83は、金属製ブラケット又は絶縁ブラケットなどであってもよい。
【0047】
選択的に、図2を参照すると、伝達部材82は、伝達ギヤであり、且つ前記伝達ギヤは、前記第一のスリーブ84に外嵌され、前記伝達ギヤは、前記第一のスリーブ84に固定的に接続される。このように、伝達ギヤと第一のスリーブ84の接続面を大きくすることによって、第一のスリーブ84に対する伝達効果を高める。
【0048】
ここで、動力部材81は、駆動モータであってもよく、無論、駆動モータは、ドライブモータと呼ばれてもよい。また、伝達部材82は、ギヤセットであってもよい。又は、伝達部材82は、伝送軸と伝達ギヤの組み合わせであってもよい。具体的な方式は、ここで限定されず、それによって駆動アセンブリ80の多様性と柔軟性を高める。
【0049】
ここで、選択的な実施の形態として、前記第二のスリーブ83の外壁には、ストッパー部が設置される。このように、第二のスリーブ83の外壁にストッパー部が設置されるため、第一のスリーブ84が第二のスリーブ83の軸方向に沿って摺動することを防止することができ、さらに第一のスリーブ84に対するストッパー作用を高め、第一のスリーブ84をストッパー部の位置する側の領域内で第二のスリーブ83の周りに回転させる。
【0050】
本出願の実施例は、上記実施例における表示モジュールを含む電子機器をさらに提供し、本出願の実施例による電子機器が上記実施例における表示モジュールを含むため、上記実施例と同じ有益な技術的効果を有するが、表示モジュールの構造は、上記実施例における該当する表現を参照すればよく、具体的には、ここでこれ以上説明しない。
【0051】
以上は、図面を結び付けながら、本出願の実施例を記述したが、本出願は、上記の具体的な実施の形態に限らない。上記の具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本出願の示唆で、本出願の趣旨と請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式を行うこともでき、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0052】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2020年8月5日に中国で提出された中国特許出願番号No.202010778799.2の優先権を主張しており、同出願の内容のすべては、ここに参照として取り込まれる。

図1
図2
図3