(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-10
(45)【発行日】2023-11-20
(54)【発明の名称】配管シール装置
(51)【国際特許分類】
F16L 19/06 20060101AFI20231113BHJP
F16L 29/00 20060101ALI20231113BHJP
【FI】
F16L19/06
F16L29/00
(21)【出願番号】P 2021578154
(86)(22)【出願日】2020-07-03
(86)【国際出願番号】 KR2020008740
(87)【国際公開番号】W WO2021002727
(87)【国際公開日】2021-01-07
【審査請求日】2021-12-28
(31)【優先権主張番号】10-2019-0079739
(32)【優先日】2019-07-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0086071
(32)【優先日】2019-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0088002
(32)【優先日】2019-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0111114
(32)【優先日】2019-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0014094
(32)【優先日】2020-02-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518141608
【氏名又は名称】カン、スージャエ
【氏名又は名称原語表記】KANG,Sugjae
【住所又は居所原語表記】37-9,Baegok-daero2605beon-gil,Mohyeon-up,Cheoin-gu Yongin-si,Gyeonggi-do 17035(KR)
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】カン、スージャエ
【審査官】伊藤 紀史
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第00103777(EP,A1)
【文献】英国特許出願公告第01008313(GB,A)
【文献】韓国登録実用新案第20-0444547(KR,Y1)
【文献】中国特許出願公開第108279093(CN,A)
【文献】国際公開第1998/051958(WO,A1)
【文献】国際公開第1999/032821(WO,A1)
【文献】特開2001-074192(JP,A)
【文献】特開昭62-293096(JP,A)
【文献】特開2012-189230(JP,A)
【文献】米国特許第05676174(US,A)
【文献】登録実用新案第3122465(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2015/0369689(US,A1)
【文献】特開2019-015407(JP,A)
【文献】中国実用新案第206875031(CN,U)
【文献】特開平07-243576(JP,A)
【文献】特開平09-278288(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106526770(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109990163(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 19/06
F16L 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管の端部に設けられる配管シール装置であって、
円筒状且つ中空状であ
る延在部(24)と、内側に配管(26)が挿入される挿入口(18)と、外側に配管末端側の外径が逐次大きくなる傾斜部(23)と、を有する
中空状である第1の部分(11)と、
円筒状且つ中空状であり、内側に前記傾斜部(23)に対応して、配管末端側の内径が逐次大きくなる傾斜部(23)を有し、配管末端側の端面に閉塞面(32)を有する第2の部分(15)とを備えることを特徴とする配管シール装置。
【請求項2】
前記閉塞面(32)は、反弾力を有することを特徴とする請求項1に記載の配管シール装置。
【請求項3】
前記第2の部分(15)は、前記閉塞面(32)に、反弾力を有するようにすることで、配管(26)にかかる圧力を解消するための安全部が設けられることを特徴とする請求項1に記載の配管シール装置。
【請求項4】
前記第2の部分(15)の配管中心側の外側に、外部締付け部(51)を設けることを特徴とする請求項1に記載の配管シール装置。
【請求項5】
配管の端部に設けられる配管シール装置であって、
円筒状且つ中空状であり、外側は、配管に挿入されるように平行であり、内側に配管末端側の内径が逐次小さくなる傾斜部(23)を有する第1の部分(11)と、円筒状であり、外側に前記傾斜部(23)に対応して、配管末端側の外径が逐次小さくなる傾斜部(23)を有する第2の部分(15)とを備え、
前記第1の部分(11)と前記第2の部分(15)の間に、中間部(45)が設けられることを特徴とする配管シール装置。
【請求項6】
前記第2の部分(15)は、一側に流体出入部(43)を設けることを特徴とする請求項1または5に記載の配管シール装置。
【請求項7】
前記第1の部分(11)は、配管の端部側の一端又は配管中心側の一端に設けられる、弾性素材からなる弾性変形部(19)を有することを特徴とする請求項1または5に記載の配管シール装置。
【請求項8】
前記第2の部分(15)は、中央に貫通口(55)を設けることを特徴とする請求項5に記載の配管シール装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配管の施工時に必要な装置に関する。詳しくは、配管の端を閉塞又は連結するに際して使用する装置に関し、これを用いて、配管のシール試験と配管の施工を容易に行うことができる。
【背景技術】
【0002】
一般に、配管を閉塞又は連結する装置は、主に、シールの維持手段として用いられ、様々な形状を有している。螺合や溶接などで作業が行われ、これは、多くの作業工具を要するため、多くのコストと時間がかかるという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、前述した問題点を解決するためになされたもので、別の作業工具なく、容易に配管を閉塞又は連結することができ、流体出入部を供することで、配管が完了しない状態でも、全ての地点で容易にシール試験が行えることにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、配管の施工時に必要な装置に関し、配管の端部に設けられる配管シール装置であって、円筒状且つ中空状であり、内側に配管26が挿入される挿入口18を有し、外側に配管末端側の外径が逐次大きくなる傾斜部23を有する第1の部分11と、円筒状且つ中空状であり、内側に前記傾斜部23に対応して、配管末端側の内径が逐次大きくなる傾斜部23を有し、配管末端側の端面に閉塞面32を有する第2の部分15とを備えることを特徴とする。
【0005】
前記第1の部分11と前記第2の部分15の傾斜部23が当接するために、配管末端29側の間に弾性部41を設ける。
【0006】
また、施工された配管の圧力の有無が分かるように、閉塞面32は、弾性のある素材からなる。
【0007】
前記第2の部分15は、一側に安全部を設ける。
【0008】
また、円筒状且つ中空状であり、外側は、配管26に挿入されるように平行であり、内側に配管末端側の内径が逐次小さくなる傾斜部23を有する第1の部分11と、円筒状であり、外側に前記傾斜部23に対応して、配管末端側の外径が逐次小さくなる傾斜部23を有する第2の部分15とを備える。
【0009】
前記第2の部分15は、一側に流体出入部43を設ける。
【0010】
前記第1の部分11の配管末端側の末端に、過進入を防止するストップ部37を設ける。
【0011】
前記第2の部分15は、中央に貫通口55を設け、前記貫通口55の配管末端側入口から延ばした流体出入部43を設ける。
【0012】
また、円筒状且つ中空状であり、内側に配管26が挿入される挿入口18を有し、外側に配管末端側の外径が逐次大きくなる傾斜部23を有する第1の部分11と、円筒状且つ中空状であり、内側に前記第1の部分11の外側に対応するように、配管末端側の内径が逐次大きくなる傾斜部23を有する第2の部分15と、前記第2の部分15を長さ方向に対称して両方に形成する対称部57とを備え、前記対称部57は、両側の第2の部分15にそれぞれ、第1の部分11を対称して形成する。
【0013】
前記中間部45の一側に、締付け部47を設ける。
【0014】
前記第2の部分15は、配管中心側の外側に外部締付け部51を設ける。
【0015】
前記第1の部分の一端に、弾性変形部19を設ける。
【0016】
更に、円筒状且つ中空状であり、内側に配管26が挿入される挿入口18を有し、外側に配管末端側の外径が逐次大きくなる傾斜部23を有する第1の部分11と、円筒状且つ中空状であり、内側に前記第1の部分11の外側に対応するように、配管末端側の内径が逐次大きくなる傾斜部23を有する第2の部分15と、前記第2の部分15を長さ方向に1つ更に設ける直列部69とを備え、前記直列部69は、両側の第2の部分15にそれぞれ、第1の部分11を並んで形成し、第1の部分11と第2の部分15の密着のために、締付け装置を設ける。
【0017】
前記第1の部分11は、配管中心側に延在部24を有する。
【0018】
前記第1の部分11と前記第2の部分15は、密着のために、締付け部47を設ける。
【0019】
前記第1の部分11と前記第2の部分15の間に、中間部45を設ける。
【0020】
前記締付け装置は、直列部69の一端部に、牽引締付け部61を設ける。
【0021】
また、互いに異なる外径の配管を連結するために、装置の両方の直径が異なるように形成することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によると、配管を閉塞又は連結するに際して、ネジ山を加工するか、溶接を行わなければならなかったが、本発明の配管シール装置は、加工や溶接を行うことなく、容易に配管を閉塞又は連結することができる。
【0023】
また、本発明によると、従来には、配管を仕上げてからシール試験を行っているが、本発明を活用すると、必要な区間毎にその都度容易にシール試験が可能である。
【0024】
更に、本発明によると、金属パイプの他にも、pvcパイプで排水配管を施工するとき、空気孔が多くため、漏水検査が困難であったが、本装置により、容易に漏水検査を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】
図1は、本発明の一実施例による配管シール装置の斜視図である。
【
図2】
図2は、配管シール装置の第1の部分と第2の部分の分解斜視図である。
【
図3】
図3は、配管シール装置の断面図と閉塞面の正面図である。
【
図4】
図4は、流体出入部が設けられた配管シール装置の断面図である。
【
図5】
図5は、中間部が設けられた配管シール装置の断面図である。
【
図6】
図6は、外側締付け部が設けられた配管シール装置の断面図である。
【
図7】
図7は、弾性変形部が設けられた配管シール装置の断面図である。
【
図8】
図8は、第6の実施例の配管シール装置の斜視図と断面図である。
【
図9】
図9は、第7の実施例の流体出入部が設けられた配管シール装置の斜視図と断面図である。
【
図10】
図10は、第8の実施例の中間部が設けられた配管シール装置の斜視図と断面図である。
【
図11】
図11は、第9の実施例の弾性変形部が設けられた配管シール装置の断面図である。
【
図12】
図12は、第10の実施例の配管シール装置の斜視図である。
【
図13】
図13は、第10の実施例の配管シール装置の分解斜視図である。
【
図14】
図14は、第10の実施例の配管シール装置の断面図である。
【
図15】
図15は、第11の実施例の配管シール装置の断面図である。
【
図16】
図16は、第12の実施例の配管シール装置の斜視図である。
【
図17】
図17は、第12の実施例の配管シール装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下では、図面を参照して、本発明の好適な実施例について説明する。
【0027】
但し、本発明の実施例は、複数の他の形態に変形可能であり、本発明の範囲が後述する実施例に限定されることではない。また、本発明の実施例は、当業界で平均の知識を有する者にとって、本発明を更に完全に説明するために提供されることである。そこで、図面における要素の形状及びサイズなどは、より明確な説明のために誇張されることがあり、図面上の同一の符号として示される要素は、同一の要素である。
【0028】
本発明は、配管施工時に必要な装置に関し、配管の閉塞又は連結を容易にする装置に関する。
【0029】
第1の実施例として、
図1乃至
図3に示しているように、配管シール装置は、円筒状且つ中空状であり、内側に配管26が挿入される
挿入口18を有し、外側に配管末端29側の外径が逐次大きくなる傾斜部23を有する第1の部分11と、円筒状且つ中空状であり、内側に前記第1の部分11の前記傾斜部23に対応するように、配管末端29側の内径が逐次大きくなる傾斜部23を有し、配管末端29側の端面に閉塞面32が設けられる第2の部分15とを有する。
【0030】
前記傾斜部23は、前記第1の部分11と配管26の間の摩擦力が、前記第2の部分15の閉塞面32が受ける圧力で生じる運動力よりも大きくなるように、小さな角で形成される。前記第2の部分15の前記閉塞面32は、配管に圧力がかかっているか否かが分かるように、反弾力を有するようにすることで、過度な圧力がかかると、圧力を解消するために、安全部を設ける。また、前記第1の部分11は、配管の中心方向側に平行な円筒状の延在部24を設けることで、装置の取外しに便利を供する。
図3は、閉塞面32に半切開形状の安全部35を設けていることを示している。第1の部分11と第2の部分15の密着のために、締付け部47を設ける。配管に流体圧力を加えるとき、初期の圧力流出を防止するために、第1の部分11と第2の部分15の傾斜部23が常時当接するように、第1の部分11と第2の部分15の配管末端29側の間に、弾性部41を設ける。第1の部分11の配管末端29側に、第1の部分11の過進入を防止するストップ部37を設ける。ここで、配管末端側とは、配管シール装置が装着された場合において、配管の端部が置かれる方向をいい、配管中心側とは、配管シール装置が装着された場合において、配管の中心に向かう方向を言う。傾斜部23は、全面で均一に当接されると、第1の部分11と第2の部分15が一体化して、力を受けると共に動くので、これを防止するために、傾斜部23を様々な形状に形成することができる。第1の部分11にのみ、傾斜部23を設け、第2の部分15は、突出部で形成するか、又は、第2の部分15にのみ、傾斜部23を設け、第1の部分11は、突出部で形成してもよく、更に、傾斜部は、線形で短い区間にのみ設けることもでき、非線形でもよく、必要によって様々な形状に形成可能であり、これは、本発明の全ての傾斜部に該当する。
【0031】
本発明では、形状が異なっても、同じ役割を果たすと、同じ用語を使えるという意味として理解すべきである。
【0032】
前記実施例を詳細に説明すると、配管26の一端を塞ぐために、前記第1の部分11と前記第2の部分15を組み合わせて、前記挿入口18を通じて配管の一端に挿入し、配管の他端側から圧力を加えると、圧力は、第2の部分15の閉塞面32を押すことになり、すると、第2の部分15が押し出されて、前記第1の部分11の傾斜部23を押圧し、第1の部分11は、縦方向の力よりも横方向の力を多く受けることで、第1の部分11は、その場で停止していることになり、第2の部分15は、傾斜部23に沿って少し動いてから、傾斜角によって、脱出限界点で停止する。
【0033】
第2の実施例として、
図4に示しているように、第2の部分15の配管末端側の一側に、流体出入部43を設けて、配管のシール試験のために、押圧器や圧力計に連結する。
【0034】
詳述すると、第2の部分15の閉塞面32に孔を開けて、垂直に延ばす流体出入部43を設けることで、配管サイクルに圧力をかかるか、圧力を検知する。
【0035】
第3の実施例として、
図5に示しているように、第1の部分11と第2の部分15の間に、中間部45を設ける。圧力による第2の部分15の脱出力よりも傾斜部23による第1の部分11の配管26に対する摩擦力が大きくなるためには、傾斜角が小さくする必要があるが、この場合、第2の部分15と第1の部分11は嵌合しすぎて、これを元に戻るには困難がある。これを解決するために、第1の部分11と第2の部分15の間に、円筒状且つ中空状である中間部45を設け、前記中間部45の傾斜部23は、内側の傾斜角よりも外側の傾斜角を大きく形成する。前記中間部45の内側傾斜部23は、第1の部分11の外側傾斜部23に対応して設けられ、外側傾斜部23は、第2の部分15の内側傾斜部23に対応するように設けられる。前記中間部45は、弾性のある素材からなる。
【0036】
前記中間部45の配管中心側に平行な円筒状の延在部を設け、前記延在部に締付け部47を設ける。前記締付け部47は、回転自在であり、螺合で進退される締付金具48を有する。
【0037】
詳述すると、配管シール装置を配管の端部に装着し、前記締付け部47の締付金具48を締め付けて、中間部45を最大限で第2の部分15に密着し、配管中心側方向に進入させる。装置を配管26に装着するために、第1の部分11と中間部45、そして、第2の部分15の間には、余裕空間と弾性などの流動性が必要であった。これは、第2の部分15が圧力を受けることになると、流動性分だけ後退するようになることを意味し、後退の幅は、小さいほど良いので、前記締付け部47を設けることで、流動性を減らすことができる。中間部45の締付け部47が設けられる一側は、弾性のない素材からなる。中間部45は、多重に形成可能である。配管への圧力が解除され、装置を回収するとき、第2の部分15と中間部45の間の傾斜角が大きいため、第2の部分15は、中間部45から容易に離脱され、中間部45は、弾性があるので、膨張して容易に第1の部分11から離脱される。
【0038】
第4の実施例として、
図6に示しているように、第2の部分15の配管中心側の外側に、外部締付け部51を設ける。前記外部締付け部51は、回転自在であり、螺合で進退される外部締付金具53を有する。前記外部締付け部51の前記外部締付金具53は、第2の部分15と結合される部分が傾斜して設けられ、結合の深さによって、第2の部分15を押圧することになる。第2の部分15の外部締付け部の一側は、弾性を有する素材からなる。
【0039】
詳述すると、配管シール装置を配管26に装着し、外部締付金具53を締め付けて第2の部分15を縮小して、第2の部分15を第1の部分11に密着させる。すると、圧力がかかったとき、第2の部分15の後退の幅を減らすことができ、シール試験などを終えて装置を元に戻す場合、外部締付け部51を解いて第2の部分15が元に戻ると、容易に第2の部分15が第1の部分11から離脱される。
【0040】
第5の実施例として、
図7に示しているように、第1の部分の配管端部側の一端に弾性変形部19を設けて、第1の部分でシールが完成するようにする。弾性変形部19は、弾性の大きい素材からなり、第2の部分と面接触し、膨張が制限される。このようにすると、第1の部分と第2の部分の境界面は、シールから自由となり、非弾性な素材からなることもできる。第1の部分と弾性変形部19は、一体型で形成しても、分離型で形成してもよい。
【0041】
詳述すると、配管の他端から圧力がかかると、貫通した第1の部分の一側から延ばして、第1の部分の一側を閉塞する弾性変形部に圧力をかけ、弾性変形部は、後退することになり、第2の部分に面接触し阻止されて、膨張を止めることになる。すると、第1の部分と第2の部分の境界面は、シールから自由となり、弾性の小さい素材で形成することもでき、これは、装置の取り外しに容易である。
【0042】
第6の実施例として、
図8に示しているように、配管シール装置を配管26内に設けており、円筒状且つ中空状であり、外側は平行であり、内側は、配管末端側への径が逐次小さくなる傾斜部23を有する第1の部分11と、前記第1の部分11内に位置し、円筒状であり、外側が前記第1の部分11の内側傾斜部23に対応するように、配管末端側への外径が逐次小さくなる傾斜部23を形成する第2の部分15とを有する配管シール装置である。
【0043】
また、第1の部分11の配管末端側の端部にストップ部37を設けて、装置が配管26内に過進入することを防止する。第2の部分15に締付け部47を設けて、配管26に装着された装置が脱落されることを防止し、第2の部分15が配管26内に入り込むことを防止することができる。
【0044】
第7の実施例は、
図9に示しているように、第6の実施例と殆ど同一であり、第2の部分15の中心部に貫通口55を設け、貫通口55の配管末端側の入口に流体出入部43を設ける。貫通口55は、流体の流れを可能とし、流体出入部43は、圧力を加減又は検知する。
【0045】
第8の実施例として、
図10に示しているように、配管26内に挿入される配管シール装置において、第1の部分11と第2の部分15の間に中間部45を設ける。圧力による第2の部分15の脱出力よりも傾斜部23による第1の部分11の配管に対する摩擦力が大きいためには、傾斜角が小さいべきであるが、この場合、第2の部分15と第1の部分11は嵌合しすぎて、これを元に戻すには困難がある。これを解決するために、第1の部分11と第2の部分15の間に、円筒状且つ中空状に中間部45を設け、前記中間部45の傾斜部23は、外側の傾斜角よりも内側の傾斜角を大きく形成する。前記中間部45の外側傾斜部23は、第1の部分11の内側傾斜部23に対応して形成し、内側傾斜部23は、第2の部分15の外側傾斜部23に対応するように形成する。前記中間部45は、弾性のある素材からなる。配管に圧力が解除され、装置を回収するとき、第2の部分15と中間部45の間の傾斜角が大きいので、第2の部分15は、中間部45から容易に離脱され、中間部45は、弾性があるので、容易に第1の部分11から離脱される。
【0046】
また、中間部45に締付け部47を設ける。配管シール装置を配管の端部に装着し、前記締付け部47を締め付けて、中間部45を最大限で第2の部分15に密着させる。中間部45は、多重に形成することもできる。
【0047】
第9の実施例として、
図11に示しているように、第1の部分の配管中心側の一端に、高弾力の弾性変形部19を設ける。すると、第1の部分でシールが完成し、弾性変形部は、第2の部分と第1の部分に面接触しながら膨張が制限される。すると、第1の部分と第2の部分の境界面は、シールから自由となり、非弾性の素材からなることもできる。
【0048】
第10の実施例として、
図12乃至
図14に示しているように、配管シール装置は、円筒状且つ中空状であり、内側に配管26が挿入される平行な形状の
挿入口18があり、外側には、配管末端側の外径が逐次大きくなる傾斜部23を有する第1の部分11と、円筒状且つ中空状であり、内側に第1の部分11の傾斜部23に対応する配管末端側の内径が逐次大きくなる第2の部分15と、前記第2の部分15を長さ方向に対称して両方に形成する対称部57と、前記第1の部分11を前記対称部57の両方の第2の部分15に連動するように、長さ方向に対称して両方に形成する。
【0049】
第1の部分11と第2の部分15の間を密着するために、締付け部を設ける。締付け部47は、回転自在であり、螺合で進退される締付金具48を有する。第1の部分11は、弾性のある素材からなる。第1の部分11の締付け部47は、弾性のない素材からなることもできる。
【0050】
詳述すると、装置を配管に装着するために、第1の部分11の挿入口18に配管を挿入し、締付け部47の締付金具48を回転して、第1の部分11と第2の部分15を密着すると、第2の部分15が押されながら、傾斜部23により、第1の部分11が圧力を受けて配管に密着され、第2の部分15も、後退限界地点で停止することになる。このように、配管シール装置の両側の作業を終えると、配管のシールが維持され、配管も固定される。
【0051】
第1の部分11と第2の部分15の間に、中間部45を設けることもできる。
【0052】
互いに異なる外径の配管を連結するために、装置の両方の直径を異なって形成することもできる。
【0053】
第11の実施例は、第10の実施例と同様であり、
図15に示しているように、第2の部分15の端部側の外側に、外部締付け部51を設ける。外部締付け部51は、回転自在であり、螺合で進退される外部締付金具53を有する。外部締付け部51の外部締付金具53は、第2の部分15との結合部分が傾斜して設けられ、結合の深さによって、第2の部分15を押圧することになる。第2の部分15の外部締付け部51の一側は、弾性を有する素材からなることもできる。
【0054】
詳述すると、配管の両側が固定されている場合、配管シール装置の両側に配管を挿入し、両方の締付金具48を共に回転して、第2の部分15の進退なく、第1の部分11に沿わせることで、第1の部分11と第2の部分15を最大限で密着させる。そして、外部締付金具53を回転し、第2の部分15を縮小して、配管のシールを完成する。
【0055】
第12の実施例は、第10の実施例と同様であり、
図16及び
図17に示しているように、配管シール装置は、第2の部分15を長さ方向で且つ同じ方向に2つを並んで設ける直列部69を有し、第1の部分11も、前記直列部の2つの第2の部分15に対応するように、同じ方向に並んで2つを設ける。配管シール装置は、両端部に締付け装置を形成する。前記締付け装置は、一側に締付け部47が設けられ、他側には、牽引締付け部61が設けられる。前記締付け部47は、回転自在であり、螺合で進退される締付金具48を有し、前記牽引締付け部61は、その一側が突出金具65と係止金具67により結合され、他側は、螺合で結合される牽引締付金具を有する。
【0056】
詳述すると、締付け部47と牽引締付け部61は、第2の部分15を同じ方向に押すことで、両側の配管が固定している場合に使用することができる好適な方法であると言える。両方の締付け部47は、1つのボディを押して引くことで、少しずつ交互に締め付けるか、同時に締め付けることが望ましい。牽引締付け部61の突出金具65と係止金具67は、自由回転し、牽引することを可能とし、螺合は、回転により進退できるようにする。一側の締付け部47は、締付金具48を回転させることにつれ、第2の部分15を押すことになって、一側の第1の部分11が一側の配管に密着され、牽引締付け部61は、牽引締付金具63を回転させることにつれ、第2の部分15を引くことになって、他側の第1の部分11も、他側の配管に密着される。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明の配管シール装置は、簡便で且つ容易に配管の閉塞と連結などを行う。配管を施工する様々な現場における配管のシール試験は、殆ど必須的に行わなければならない作業であり、従来は、溶接して閉塞するか、配管が完了した後にシール試験を行っているが、本発明の装置によると、配管を溶接して閉塞しなくてもよく、必要な区間毎に直ぐシール試験を行うことができる。pvcパイプの排水配管などには、空気孔が多いため、シール試験が困難であったが、本発明の配管シール装置により、空気孔も容易に塞ぐことができるので、シール試験を容易に行うことができる。配管の連結時には、配管を嵌合式で行えば良いので、容易で且つ簡単に配管を施工することができる。