IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東芝メディカルシステムズ株式会社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-10
(45)【発行日】2023-11-20
(54)【発明の名称】医用情報表示装置
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/60 20180101AFI20231113BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20231113BHJP
【FI】
G16H10/60
G06F3/0481
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019153059
(22)【出願日】2019-08-23
(65)【公開番号】P2020038641
(43)【公開日】2020-03-12
【審査請求日】2022-06-22
(31)【優先権主張番号】P 2018161579
(32)【優先日】2018-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】狩野 佑介
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 杏莉
【審査官】今井 悠太
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-197736(JP,A)
【文献】特開2009-104278(JP,A)
【文献】特開2014-206834(JP,A)
【文献】国際公開第2008/013193(WO,A1)
【文献】特開2015-022664(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06F 3/0481
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の時間軸における第1の期間に亘る第1の医用情報と、第2の時間軸における第2の期間に亘る第2の医用情報とを表示する表示制御部と、
表示中の前記第1の医用情報について、前記第1の期間内の指定された時点または範囲の時間情報を取得する取得部と、
前記時間情報に対応する前記第2の時間軸上の位置を決定する決定部と
を具備し、
前記表示制御部は、
前記位置を示す指示子を前記第2の医用情報を表示している領域に表示
前記第1の医用情報を前記領域とは異なる他の領域に表示させ、
前記時間情報に対応する、前記第1の時間軸上の位置および前記第2の時間軸上の位置を、前記他の領域の中心および前記領域の中心と一致するようにそれぞれ位置合わせして表示する、医用情報表示装置。
【請求項2】
前記決定部は、前記時間情報が前記第2の期間に含まれているか否かに基づいて、前記位置を決定する、
請求項1に記載の医用情報表示装置。
【請求項3】
前記時間情報が前記第2の期間に含まれている場合、
前記決定部は、前記時間情報に対応する、前記第2の期間内の前記位置を決定する、
請求項2に記載の医用情報表示装置。
【請求項4】
前記時間情報が前記第2の期間に含まれていない場合、
前記決定部は、前記時間情報に最も近い前記第2の期間内の時間情報に対応する、前記第2の期間内の前記位置を決定する、
請求項2または請求項3に記載の医用情報表示装置。
【請求項5】
前記時間情報が前記第2の期間に含まれていない場合、
前記表示制御部は、前記時間情報に対応する医用情報をプレビューとして前記領域に表示する、
請求項2または請求項3に記載の医用情報表示装置。
【請求項6】
前記領域は、
前記第2の期間を少なくとも含む期間に対応するナビゲーション領域と、
前記ナビゲーション領域内に配置され、前記第2の期間に対応する部分ナビゲーション領域と
を備え、
前記表示制御部は、前記部分ナビゲーション領域の配置される位置にかかわらず、前記第2の時間軸上の位置を示す他の指示子を、表示中の前記ナビゲーション領域に表示する、
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の医用情報表示装置。
【請求項7】
前記領域は、前記第2の医用情報および前記指示子を表示する情報表示領域を備え、
前記表示制御部は、前記時間情報が第2の期間に含まれていない場合、前記情報表示領域内に、前記時間情報に対応する医用情報を表示するプレビュー領域を配置して表示する、
請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の医用情報表示装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、位置合わせ前の前記他の領域および前記領域のそれぞれの表示状態と、位置合わせ後の前記他の領域および前記領域のそれぞれの表示状態とを切り替え可能に表示する、
請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の医用情報表示装置。
【請求項9】
前記取得部は、前記時間情報の取得を解除する解除指示を取得し、
前記表示制御部は、前記解除指示に従って、前記領域から前記指示子を除いて表示する、
請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の医用情報表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、医用情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医師が診断や治療方針を検討するために必要な種々の診療データを、1つの画面上で表示する医用情報表示装置が望まれている。
【0003】
例えば、複数の診療データにそれぞれ対応する複数のパネルに日付の指定を受け付ける操作部品を付与し、日付指定時に他パネル上で選択日付の情報を自動的に表示する医用情報表示装置が知られている。
【0004】
この医用情報表示装置では、日付の自動的な表示切り替え処理が行われるまでは関連データを確認することはできず、選択された日時が所望の日時でなかった場合はそれまでの表示内容が失われてしまう可能性がある。
【0005】
よって、従来の医用情報表示装置は、複数の領域で表示される医用情報の関連性がわかりづらいという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2017-162122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、複数の領域で表示される医用情報の関連性を分かりやすく表示することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態に係る医用情報表示装置は、第1の時間軸における第1の期間に亘る第1の医用情報と、第2の時間軸における第2の期間に亘る第2の医用情報とを表示する表示制御部と、表示中の第1の医用情報について、第1の期間内の指定された時点または範囲の時間情報を取得する取得部と、時間情報に対応する第2の時間軸上の位置を決定する決定部とを備え、表示制御部は、位置を示す指示子を第2の医用情報を表示している領域に表示する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、一実施形態に係る医用情報表示装置が含まれる医療情報システムの構成例を示す図。
図2図2は、図1の医用情報表示装置の構成例を示す図。
図3図3は、図2のディスプレイに表示される診療画面の構成例を示す図。
図4図4は、図2の処理回路にて実行される処理を例示するフローチャート。
図5図5は、図3のバイタルサイン情報領域の別の表示例を示す図。
図6図6は、一実施形態における検体検査情報領域の表示例を示す図。
図7図7は、一実施形態における検体検査情報領域の別の表示例を示す図。
図8図8は、一実施形態において、ナビゲーション領域を含むバイタルサイン情報領域の表示例を示す図。
図9図9は、一実施形態におけるナビゲーション領域の構成例を示す図。
図10図10は、一実施形態において、ナビゲーション領域を含むバイタルサイン情報領域の別の表示例を示す図。
図11図11は、一実施形態における情報領域とナビゲーション領域との関係を例示する図。
図12図12は、一実施形態において、ナビゲーション領域を含む診療記録情報領域の表示例を示す図。
図13図13は、一実施形態において、ナビゲーション領域を含む診療記録情報領域の別の表示例を示す図。
図14図14は、一実施形態において、ナビゲーション領域を含む画像情報領域の表示例を示す図。
図15図15は、一実施形態において、ナビゲーション領域を含む画像情報領域の別の表示例を示す図。
図16図16は、一実施形態において、プレビュー領域を含むバイタルサイン情報領域の表示例を示す図。
図17図17は、一実施形態において、プレビュー領域を含む検体検査情報領域の表示例を示す図。
図18図18は、一実施形態において、プレビュー領域を含む診療記録情報領域の表示例を示す図。
図19図19は、一実施形態において、プレビュー領域を含む画像情報領域の表示例を示す図。
図20図20は、図2のディスプレイに表示される診療画面の別の構成例を示す図。
図21図21は、一実施形態における指示子の表示例を示す図。
図22A図22Aは、一実施形態における指示子の移動方法を例示する図。
図22B図22Bは、一実施形態における指示子の移動方法を例示する図。
図22C図22Cは、一実施形態における指示子の移動方法を例示する図。
図23A図23Aは、一実施形態における指示子の範囲選択方法を例示する図。
図23B図23Bは、一実施形態における指示子の範囲選択方法を例示する図。
図24A図24Aは、一実施形態において、範囲選択された指示子の移動方法を例示する図。
図24B図24Bは、一実施形態において、範囲選択された指示子の移動方法を例示する図。
図25図25は、一実施形態において、コメント上に指示子が表示された診療記録情報領域の表示例を示す図。
図26図26は、図25の指示子を表示する位置を算出する方法を例示する図。
図27図27は、図2のディスプレイに表示される診療画面の別の構成例を示す図。
図28図28は、図27の診療画面において、位置合わせが実行された後の診療画面の構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、医用情報表示装置の実施形態について、詳細に説明する。
【0011】
図1は、一実施形態に係る医用情報表示装置が含まれる医療情報システムの構成例を示す図である。図1に示すように、医療情報システム10は、医用情報表示装置11、病院情報システム(Hospital Information Systems:HIS)12、放射線部門情報管理システム(Radiology Information Systems:RIS)13、医用画像診断装置14、医用画像管理システム(Picture Archiving and Communication Systems:PACS)15およびデータウェアハウス(Data WareHouse:DWH)16を含む。医療情報システム10、医用情報表示装置11、HIS12、RIS13、医用画像診断装置14、PACS15およびDWH16は、例えばLAN(Local Area Network)などのネットワーク(病院内ネットワーク)を介して互いに通信可能に接続されている。
【0012】
医用情報表示装置11は、例えば、医療情報を統合的に観察することが可能な装置である。医用情報表示装置11には、例えば統合ビューアが実装されている。統合ビューアは、医療情報を統合的にユーザに提示するアプリケーションである。統合ビューアに表示される診療画面は、例えば、診療医などの操作者が特定患者の診療情報を統合的に観察し、当該患者の診断および治療などを行うために表示される画面である。統合ビューアは、Webアプリケーション、ファットクライアントアプリケーションまたはシンクライアントアプリケーションなど、いずれの実装形態を採用してもよい。以降、「診療画面」は、「統合ビューアに表示される診療画面」であるものとして説明を行う。尚、医用情報表示装置11の具体的な構成は後述される。
【0013】
HIS12は、例えば、電子カルテに関する情報を管理する電子カルテシステムを含む。電子カルテに関する情報は、例えば、患者情報および診療情報などを含む。
【0014】
患者情報は、患者固有の情報であり、例えば、患者ID、患者氏名、性別、誕生日および年齢などを含む。診療情報は、診療の過程で、患者の身体状況、病状および治療などについて、医療従事者が知り得た情報である。診療情報は、例えば、画像情報、検査履歴情報、心電図情報、バイタルサイン情報、薬歴情報、レポート情報、カルテ記載情報および看護記録情報などを含む。
【0015】
画像情報は、例えば、患者を撮影などすることにより取得された医用画像の所在を表す情報である。画像情報には、例えば、検査が実施された結果、医用画像診断装置14により生成される後述の医用画像ファイルの所在を表す情報が含まれる。
【0016】
検査履歴情報は、例えば、患者に対して検体検査および細菌検査などが行われた結果取得される検査結果の履歴を表す情報である。
【0017】
心電図情報は、例えば、患者から計測された心電図波形に関する情報である。
【0018】
バイタルサイン情報は、例えば、患者の生命に関わる基本的な情報である。バイタルサイン情報には、例えば、脈拍数、呼吸数、酸素濃度、体温、血圧および意識レベルなどが含まれる。薬歴情報は、例えば、患者に投与された薬剤の量の履歴を示す情報である。
【0019】
レポート情報は、例えば、診療科の診療医からの検査依頼に対して、放射線科の読影医がX線画像、CT画像、MRI画像および超音波画像などの医用画像を読影し、患者の状態および疾患についてまとめた情報である。レポート情報には、例えば、読影医がPACS5に記憶された医用画像ファイルを参照して作成された読影レポートを表す読影レポート情報が含まれる。尚、一般的にレポート情報はPACS15に記憶されているため、電子カルテシステムは、PACS15からレポート情報を読み出すことによって、当該レポート情報を表示することができる。
【0020】
カルテ記載情報は、例えば、診療医などにより電子カルテに入力された情報である。カルテ記載情報には、例えば、入院時の診療記録、患者の病歴および薬の処方履歴などが含まれる。
【0021】
看護記録情報は、例えば、看護師などにより電子カルテに入力された情報である。看護記録情報には、入院時の看護記録などが含まれる。
【0022】
また、電子カルテに関する情報には、例えば、検査実施情報が含まれる。検査実施情報は、検査オーダ情報に従い検査を実施した医用画像診断装置14により生成される。検査実施情報は、医用画像診断装置14において実施された検査を表す情報である。検査実施情報には、オーダ番号、検査UID(Unique ID)、患者ID、モダリティ種別、撮影部位および撮影条件などが含まれる。
【0023】
検査UIDは、検査を一意に特定可能な識別子である。モダリティ種別は、撮影に用いたモダリティを表す。モダリティ種別には、例えば、「X線コンピュータ断層撮影装置」、「X線診断装置」、「磁気共鳴イメージング装置」および「超音波診断装置」などが含まれる。撮影部位は、検査オーダ情報に含まれる検査部位に対応する。撮影部位には、例えば、腹部、脳および胸部などが含まれる。撮影条件には、体位、撮影方向および造影剤の使用の有無などが含まれる。
【0024】
また、HIS12は、例えば、予約情報およびオーダ情報などを管理するオーダシステムを含む。尚、HIS12は、電子カルテシステムがオーダリングシステムを含む構成であってもよい。
【0025】
予約情報は、例えば、診察予約および検査予約などに関する情報を含む。診察予約に関する情報は、例えば、診察日、診察時刻、受付番号、依頼医師および依頼科などを含む。検査予約に関する情報は、例えば、検査日、検査時刻および受付番号などを含む。
【0026】
オーダ情報は、例えば、診療医などが依頼するオーダについての情報である。具体的には、オーダ情報は、例えば、画像検査、検体検査、生理検査、処方箋および投薬などを含む。
【0027】
オーダ情報が画像検査を依頼する検査オーダ情報である場合、検査オーダ情報には、例えば検査を識別可能なオーダ番号、患者ID、検査種別、検査部位および依頼元情報などが含まれる。オーダ番号は、検査オーダ情報が入力される際に発行される番号であり、例えば1つの病院内で検査オーダ情報を一意に特定するための識別子である。検査種別には、X線検査、CT(Computed Tomography)検査、MR(Magnetic Resonance)検査およびRI(Radio Isotope)検査などが含まれる。検査部位には、例えば、腹部、脳および胸部などが含まれる。依頼元情報には、例えば、診療科名および担当医名などが含まれる。尚、オーダ情報は、検査予約に関する情報と連携している。
【0028】
RIS13は、放射線検査業務に係る検査予約情報を管理するシステムである。RIS13は、例えばHIS12に含まれるオーダシステムにおいて診療医から入力される検査オーダ情報に各種設定情報を付加して集積し、集積した情報を検査予約情報として管理する。なお、RIS13は、過去の検査の際に医用画像診断装置14において設定された各種設定情報を記録した照射録を用いて、検査オーダ情報に対して各種設定情報を付加してもよい。RIS13は、検査予約情報に従い検査オーダを医用画像診断装置14へ送信する。また、RIS13は、検査が実施された結果、医用画像診断装置14により生成される検査実施情報を、HIS12に含まれる電子カルテシステムに送信する。
【0029】
医用画像診断装置14は、患者を撮影などすることにより検査を実施する装置である。医用画像診断装置14は、例えばX線コンピュータ断層撮影装置、X線診断装置、磁気共鳴イメージング装置、核医学診断装置および超音波診断装置などを含む。医用画像診断装置14は、例えばRIS13から送信される検査予約情報に基づいて検査を実施する。医用画像診断装置14は、検査実施情報を生成し、RIS13に送信する。
【0030】
また、医用画像診断装置14は、検査の実施により医用画像データを生成する。医用画像データは、例えばX線CT画像データ、X線画像データ、MRI画像データ、核医学画像データおよび超音波画像データなどである。医用画像診断装置14は、生成した医用画像データを例えばDICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)規格に準拠した形式に変換することにより、医用画像ファイルを生成する。医用画像ファイルは、例えば、DICOM規格に準拠した形式のファイルである。医用画像診断装置14は、生成した医用画像ファイルをPACS15に送信する。
【0031】
PACS15は、種々の医用画像ファイルを管理するシステムである。PACS15は、例えば、医用画像診断装置14から送信された医用画像ファイルを記憶する。尚、PACS15は、医用画像ファイルに付帯されたレポート情報、或いは複数の医用画像ファイルに関する検査に対するレポート情報を記憶してもよい。
【0032】
DWH16は、例えば、医療・介護などの関係機関で発生した情報、いわゆる診療ビッグデータを一括して蓄積するデータベースシステムである。DWH16は、例えば、一般的なサーバ装置により実現される。DWH16は、例えば、処理回路、メモリおよび通信インタフェースを有する。処理回路、メモリおよび通信インタフェースは、例えば、バスを介して互いに通信可能に接続されている。
【0033】
図2は、図1の医用情報表示装置の構成例を示す図である。図2に示すように、医用情報表示装置11は、処理回路21、入力インタフェース22、ディスプレイ23、メモリ24および通信インタフェース25を含む。処理回路21、入力インタフェース22、ディスプレイ23、メモリ24および通信インタフェース25は、例えば、バスを介して互いに通信可能に接続されている。
【0034】
処理回路21は、ハードウェア資源として、図示していないプロセッサ、ROM(Read-Only Memory)およびRAMなどのメモリを有し、医用情報表示装置11を制御する。処理回路21は、操作受付機能21a、表示状態取得機能21b、連動位置決定機能21c、表示制御機能21dおよびシステム制御機能21eを有する。操作受付機能21a、表示状態取得機能21b、連動位置決定機能21c、表示制御機能21dおよびシステム制御機能21eにて行われる各種機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態でメモリへ記憶されている。処理回路21は、これら各種機能に対応するプログラムをメモリから読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路21は、図2の処理回路21に示された複数の機能などを有することになる。
【0035】
なお、図2において、単一の処理回路21にて前述の各種機能が実現するものとして説明したが、複数の独立したプロセッサがプログラムを実行することにより各種機能を実現するものとして構わない。換言すると、前述の各種機能がプログラムとして構成され、一つの処理回路が各プログラムを実行する場合であってもよいし、特定の機能が専用の独立したプログラム実行回路に実装される場合であってもよい。
【0036】
前述の「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))などの回路を意味する。
【0037】
処理回路21におけるプロセッサは、メモリ24に保存されたプログラムを読み出し実行することで各種機能を実現する。なお、メモリ24にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。また、処理回路21が有する操作受付機能21a、表示状態取得機能21b、連動位置決定機能21c、表示制御機能21dおよびシステム制御機能21eは、それぞれ受付部、取得部、決定部、表示制御部およびシステム制御部の一例である。
【0038】
処理回路21は、操作受付機能21aにより、統合ビューアに表示されている診療画面において、入力インタフェース22を介した操作者の操作を受け付ける。診療画面は、例えば、タイムラインを表す領域(以降、タイムライン領域と呼ぶ)および診療情報を表す領域(以降、診療情報領域と呼ぶ)を含む。
【0039】
タイムライン領域は、例えば、特定患者についての複数の診療情報が日時順に時系列に表示される領域である。診療情報として、例えば、電子カルテの検査履歴情報に対応する「検体検査」、電子カルテの画像情報に対応する「画像検査」、「カルテ記載」および「看護記録」などの情報がある。また、タイムライン領域には、特定患者の入退院日時および手術日時などの情報を示す「イベント」の情報を表示してもよい。上記の個別の診療情報は、例えば、それぞれ個別のアイコンの形態でタイムライン領域に配置される。
【0040】
診療情報領域は、例えば、個別の診療情報を表示可能な一つ以上の領域を有する。具体的には、診療情報領域には、例えば、画像検査における画像情報、バイタルサイン情報、検体検査の情報、およびカルテ記載と看護記録とを含む診療記録の情報などを一つ以上表示させることができる。例えば、矩形の診療情報領域において、左半分の領域に画像検査における画像情報を表示させ、右半分の上部の領域にバイタルサイン情報を表示させ、右半分の下部の領域に診療記録の情報を表示させることができる。
【0041】
換言すると、診療画面は、タイムライン上の診療情報(例えば、第1の医用情報)を第1の期間に亘って表示するタイムライン領域(例えば、第1の領域)と診療情報(例えば、第2の医用情報)を第2の期間に亘って表示する診療情報領域(例えば、第2の領域)とを含む。
【0042】
或いは、診療画面は、第1の時間軸における第1の期間に亘る第1の医用情報と、第2の時間軸における第2の期間に亘る第2の医用情報とが表示される。時間軸は、例えば、ディスプレイの左右方向または上下方向に時系列で配列されることを示す。期間は、例えば、時間軸に沿って配列されるデータのうち、ディスプレイに実際に表示されるデータの期間を示す。
【0043】
なお、第1の期間は、第2の期間よりも長くてもよく、第2の期間を内包してもよい。または、第2の期間は第1の期間よりも長くてもよく、第1の期間を内包してもよい。
【0044】
図3は、図2のディスプレイに表示される診療画面の構成例を示す図である。図3に示すように、診療画面30は、タイムライン領域31と、画像検査の画像を表示する画像情報領域32、バイタルサイン情報を表示するバイタルサイン情報領域33および診療記録の情報を表示する診療記録情報領域34に分割された診療情報領域とを含む。
【0045】
タイムライン領域31は、複数の診療情報などにそれぞれ対応する複数のアイコンを「2017年4月13日」の「04:00」から「21:00」までの期間に亘って時系列に表示する情報表示領域31aを含む。
【0046】
情報表示領域31aには、操作者によって指定された日時(指定日時「2017年4月13日12:00」)の位置を示す指示子31bが含まれる。操作者は、例えば、マウスなどを介してマウスポインタMPを移動させ、情報表示領域31aの任意の位置をクリックすることによって指示子31bを表示させ、日時を指定する。または、操作者は、情報表示領域31aに表示された任意のアイコンを選択することによって指示子31bを表示させ、日時を指定してもよい。操作者によって任意のアイコンが選択された場合、指定日時は、任意のアイコンに対応する診療情報に紐付けられた日時となる。尚、日時の指定は、ダイアログボックスに日時を入力することによって実現されてもよい。情報表示領域31aの時間軸は、左右方向である。
【0047】
また、操作者は、複数の日時を指定してもよい。複数の日時が指定された場合、情報表示領域31aには、複数の指示子が表示されることとなる。これら複数の指示子は、それぞれ異なる態様にしてもよく、例えば、線種または色を変更してもよい。
【0048】
また、操作者は、日時を指定する他に、日付および年月などを指定してもよい。これら日時、日付および年月などは、時間情報と呼ばれてもよい。さらに、時間情報は、日時の範囲の情報でもよい。例えば、時間情報は、2つのデータにそれぞれ対応付けられた2つの日付の範囲の情報でもよいし、データとは関係無く指定された2つの日付の範囲の情報でもよい。
【0049】
画像情報領域32は、特定患者についての検査画像のサムネイルを時系列の順番(例えば、画面の上に位置する画像ほど日時が新しい画像となる順番)となるように、ある期間に亘って表示する情報表示領域32aを含む。即ち、情報表示領域32aの時間軸は、上下方向である。情報表示領域32aには、指定日時に対応する位置を示す指示子32bが含まれる。以降では、「検査画像のサムネイル」を単に「サムネイル」と称する。尚、情報表示領域32aにおける指定日時に対応する位置は、例えば、指定日時に最も近い日時が付帯されたサムネイルの上部または下部に相当する。また、この位置は、サムネイル上であってもよい。
【0050】
バイタルサイン情報領域33は、特定患者についてのバイタルサイン情報を「2017年4月9日から2017年4月19日まで」の期間に亘って表示する情報表示領域33aを含む。情報表示領域33aには、指定日時に対応する位置を示す指示子33bが含まれる。情報表示領域33aの時間軸は、左右方向である。
【0051】
診療記録情報領域34は、特定患者についての医師および看護師のコメントを例えば時系列の順番(例えば、画面の上に位置するコメントほど日時が新しいコメントとなる順番)となるように、ある期間に亘って表示する情報表示領域34aを含む。即ち、情報表示領域34aの時間軸は、上下方向である。情報表示領域34aには、指定日時に対応する位置を示す指示子34bが含まれる。尚、診療記録情報領域における指定日時に対応する位置は、例えば、指定日時に最も近い日時に対応付けられたコメントの上部または下部に相当する。また、この位置は、コメント上であってもよい。
【0052】
概括すると、一実施形態では、診療画面30において、はじめに指示子31bが設定されたことを契機として、指示子32b、指示子33bおよび指示子34bが自動的に設定(或いは、表示)される。
【0053】
なお、前述の説明では、情報表示領域31aにおいて日時を指定するものとしたが、これに限らず、情報表示領域32a、情報表示領域33aおよび情報表示領域34aのいずれの領域においても日時を指定することができる。例えば、一実施形態では、診療画面30において、最初に指示子33bが設定されたことを契機として、指示子31b、指示子32bおよび指示子34bが自動的に設定されてもよい。
【0054】
処理回路21は、表示状態取得機能21bにより、統合ビューアに表示されている診療画面に関する種々の情報を取得する。例えば、処理回路21は、表示中の第1の医用情報について、第1の期間内の指定された時点または範囲の時間情報を取得する。具体的には、処理回路21は、表示状態取得機能21bにより、タイムライン領域に表示されている診療情報の期間、診療情報領域の一つ以上の領域に表示されている診療情報の期間および操作者が選択した領域(例えば、第1の領域)において指定された日時などを取得する。
【0055】
また、処理回路21は、表示状態取得機能21bにより、指定日時の選択を解除する操作指示(第1の指示)を取得してもよい。
【0056】
処理回路21は、連動位置決定機能21cにより、診療画面の任意の領域(例えば、第1の領域)において指定された日時を、当該任意の領域とは異なる別の領域(例えば、第2の領域)についての連動した位置を決定する。例えば、処理回路21は、取得した時間情報に対応する第2の時間軸上の位置を決定する。具体的には、処理回路21は、連動位置決定機能21cにより、第1の領域において指定された日時と当該第1の領域とは異なる第2の領域に表示されている診療情報の期間(例えば、第2の期間)とに基づいて、当該第2の領域における当該指定された日時に関する位置を決定する。
【0057】
より具体的には、処理回路21は、連動位置決定機能21cにより、指定された日時が第2の期間に含まれている否かに基づいて、指定された日時に関する位置を決定する。指定された日時が第2の期間に含まれている場合、処理回路21は、指定された日時に対応する位置を決定する。指定された日時が第2の期間に含まれていない場合、処理回路21は、第2の期間のうちの指定された日時に最も近い日時に対応する位置を決定する。
【0058】
処理回路21は、表示制御機能21dにより、診療画面をディスプレイ23に表示させる。診療画面は、第1の時間軸における第1の期間に亘る第1の医用情報と、第2の時間軸における第2の期間に亘る第2の医用情報とを含む。或いは、診療画面は、少なくとも第1の医用情報を第1の期間に亘って表示する第1の領域と第2の医用情報を第2の期間に亘って表示する第2の領域とを含む。更に、処理回路21は、表示制御機能21dにより、決定された位置を示す指示子を第2の医用情報を表示している第2の領域に表示する。尚、決定された位置の情報は、第2の医用情報に含まれてもよいし、第2の領域に指示子として含まれてもよい。即ち、診療画面のいずれかの領域内において、決定された位置が視認可能に示されればよい。
【0059】
また、処理回路21は、表示制御機能21dにより、決定された位置を示す指示子を含むナビゲーション領域を有する第2の医用情報を第2の領域に表示してもよい。処理回路21は、表示制御機能21dにより、指定された時間情報に対応する医用情報をプレビューとして第2の領域に表示してもよい。或いは、処理回路21は、表示制御機能21dにより、第2の期間にふくまれない指定された時間情報に関する情報を含んだプレビュー領域を有する第2の医用情報を第2の領域に表示してもよい。
【0060】
また、処理回路21は、表示制御機能21dにより、決定された位置が表示領域の中心に位置するように位置合わせした第1の領域および第2の領域をディスプレイ23に表示させてもよい。換言すると、処理回路21は、指定された時間情報に対応する、第1の時間軸上の位置および第2の時間軸上の位置を、第1の領域の中心および第2の領域の中心と一致するようにそれぞれ位置合わせして表示してもよい。
【0061】
また、処理回路21は、表示制御機能21dにより、位置合わせ前の第1の領域および第2の領域のそれぞれの表示状態と、位置合わせ後の第1の領域および第2の領域のそれぞれの表示状態とを切り替え可能にディスプレイ23に表示させてもよい。
【0062】
また、処理回路21は、表示制御機能21dにより、選択解除指示に従って、決定された位置を除いた第2の領域をディスプレイに23に表示させてもよい。換言すると、処理回路21は、選択解除指示に従って、第2の領域から決定された位置を示す指示子を除いて表示してもよい。
【0063】
処理回路21は、システム制御機能21eにより、医用情報表示装置11の入出力および通信などの基本動作を制御する。処理回路21は、システム制御機能21eが実行されると、入力インタフェース22を介して各種要求を受け付ける。処理回路21は、受け付けた各種要求に応じて、各種機能を実行する。
【0064】
操作受付機能21a、表示状態取得機能21b、連動位置決定機能21c、表示制御機能21dおよびシステム制御機能21eは、制御プログラムとして処理回路21に組み込まれてもよく、処理回路21自体に上記各機能を実行可能な専用のハードウェア回路が組み込まれてもよい。
【0065】
入力インタフェース22は、例えば、マウス、キーボード、および操作面へ触れることで指示が入力されるタッチパネルなどにより実現される。入力インタフェース22は、例えば、操作者からの操作を受け付ける。操作者の操作は、例えば、マウスポインタの移動操作、クリック操作およびドラッグアンドドロップ操作などに相当する。また、入力インタフェース22は、操作者からの操作を電気信号へ変換し、当該電気信号を処理回路21へ出力する。
【0066】
ディスプレイ23は、操作者が各種業務を遂行するための種々の情報を表示する。ディスプレイ23には、例えば、処理回路21の制御によって診療画面が表示される。ディスプレイ23として、例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、および当技術分野で知られている他の任意のディスプレイが適宜利用可能である。
【0067】
メモリ24は、種々の情報を記憶する。メモリ24として、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)および集積回路記憶装置などが適宜利用可能である。また、メモリ24は、CD-ROMドライブ、DVDドライブおよびフラッシュメモリなどの可搬性記憶媒体との間で種々の情報を読み書きする駆動装置などであってもよい。
【0068】
通信インタフェース25は、病院内ネットワークを介して接続されたHIS12、RIS13、医用画像診断装置14、PACS15およびDWH16との間でデータ通信を行う。HIS12、RIS13、医用画像診断装置14、PACS15およびDWH16との通信の規格は、如何なる規格であっても良いが、例えば、HL7、DICOM、又はその両方等が挙げられる。
【0069】
図4は、図2の処理回路にて実行される処理を例示するフローチャートである。図4の処理は、例えば、操作者などにより統合ビューアが実行されたことを契機として、処理回路21が指定日時の連動表示に関するプログラムを実行することにより開始される。
【0070】
以降、図3の診療画面30を参照し、第1の領域をタイムライン領域とし、第2の領域をバイタル情報領域として説明を行うが、これに限らない。例えば、第1の領域をバイタル情報領域とし、第2の領域をタイムライン領域としてもよい。また、第1の領域および第2の領域共に同じ情報を表示してもよい。即ち、第1の領域で指定された日時が、第2の領域における当該日時に関する位置に連動して表示されればよい。
【0071】
(ステップST41)
処理回路21は、操作受付機能21aにより、第1の領域において日時を指定する操作者の操作を受け付ける。この操作は、例えば、操作者がマウスポインタMPによって日時を指定することにより指示子31bを表示させる操作に対応する。
【0072】
(ステップST42)
処理回路21は、表示状態取得機能21bにより、第1の領域において指定された日時を取得する。第1の領域は、例えば、情報表示領域31aである。指定された日時は、例えば、指示子31bの位置に対応する日時「2017年4月13日12:00」である。換言すれば、処理回路21は、情報表示領域31aにおいて指定日時「2017年4月13日12:00」を取得する。
【0073】
(ステップST43)
処理回路21は、表示状態取得機能21bにより、第1の領域とは異なる第2の領域における診療情報の表示期間を取得する。第2の領域は、例えば、バイタルサイン情報領域33における情報表示領域33aである。第2の領域の表示期間は、例えば、情報表示領域33aの表示期間「2017年4月9日から2017年4月19日まで」に相当する。換言すれば、処理回路21は、情報表示領域33aにおける表示期間「2017年4月9日から2017年4月19日まで」を取得する。
【0074】
(ステップST44)
処理回路21は、連動位置決定機能21cにより、指定された日時が第2の領域の表示期間に含まれているか否かを判定する。指定された日時が第2の領域の表示期間に含まれている場合(ステップST44:YES)、処理はステップST45へと進み、そうでない場合(ステップST44:NO)、処理はステップST46へと進む。
【0075】
診療画面30によれば、指定された日時「2017年4月13日12:00」が第2の領域の表示期間「2017年4月9日から2017年4月19日まで」に含まれているため、処理はステップST45へと進む。
【0076】
図5は、図3のバイタルサイン情報領域の別の表示例を示す図である。図5に示すように、バイタルサイン情報領域51は、特定患者についてのバイタルサイン情報を「2017年4月16日から2017年4月26日まで」の期間に亘って表示する情報表示領域51aを含む。情報表示領域51aには、指定日時(例えば、「2017年4月13日12:00」)に最も近い日時(「2017年4月15日12:00」)に対応する位置を示す指示子51bが含まれる。
【0077】
仮に、診療画面30におけるバイタルサイン情報領域33がバイタルサイン情報領域51である場合、処理回路21は、ステップST43において、情報表示領域51aにおける表示期間「2017年4月16日から2017年4月26日まで」を取得することとなる。即ち、バイタルサイン情報領域51が表示された診療画面30によれば、指定された日時「2017年4月13日12:00」が第2の領域の表示期間「2017年4月16日から2017年4月26日まで」に含まれていないため、処理はステップST46へと進む。
【0078】
(ステップST45)
処理回路21は、連動位置決定機能21cにより、第2の領域における指定された日時に対応する位置を決定する。指定された日時に対応する位置は、例えば、指示子33bの位置に相当する。ステップST45の後、処理はステップST47へと進む。
【0079】
(ステップST46)
処理回路21は、連動位置決定機能21cにより、第2の領域における指定された日時に最も近い日時に対応する位置を決定する。指定された日時に最も近い日時に対応する位置は、例えば、指示子51bの位置に相当する。ステップST46の後、処理はステップST47へと進む。
【0080】
(ステップST47)
処理回路21は、表示制御機能21dにより、決定された位置と第2の医用情報とを第2の領域に表示する。具体的には、処理回路21は、バイタルサイン情報領域33上に指示子33bを表示する、またはバイタルサイン情報領域51上に指示子51bを表示する。ステップST47の後、処理は終了する。
【0081】
図6は、一実施形態における検体検査情報領域の表示例を示す図である。図6において、検体検査の情報を表示する検体検査情報領域61が示される。検体検査情報領域61は、特定患者についての検体検査の情報を時系列の順番(例えば、画面の右に位置する検査結果ほど日時が新しい検査結果となる順番)となるように、ある期間に亘って表示する情報表示領域61aを含む。検体検査情報領域61におけるある期間とは、例えば、表示されている最も古い検査結果の日時から表示されている最も新しい検査結果の日時までに相当する。
【0082】
情報表示領域61aには、例えば、指定日時「2017年4月10日12:00」に対応する位置を示す指示子61bが含まれる。指示子61bは、例えば、「2017年4月7日18:00」の検査結果と「2017年4月12日20:13」の検査結果との間に表示されている。
【0083】
図7は、一実施形態における検体検査情報領域の別の表示例を示す図である。図7に示すように、検体検査情報領域71は、情報表示領域71aを含む。情報表示領域71aには、例えば、指定日時「2017年4月29日12:00」に最も近い日時の位置を示す指示子71bが含まれる。指示子71bは、例えば、指定日時「2017年4月29日12:00」に最も近い日時である「2017年4月21日19:54」の検査結果の右側に表示されている。
【0084】
図8は、一実施形態において、ナビゲーション領域を含むバイタルサイン情報領域の表示例を示す図である。図8に示すように、バイタルサイン情報領域81は、情報表示領域81aおよびナビゲーション領域82aを含む。
【0085】
情報表示領域81aには、特定患者についてのバイタルサイン情報が「2017年4月9日から2017年4月19日まで」の期間に亘って表示されている。情報表示領域81aには、指定日時に対応する位置を示す指示子81bが含まれる。
【0086】
ナビゲーション領域82aは、情報表示領域81aに表示されている期間に対応する部分ナビゲーション領域82bを含む。部分ナビゲーション領域82bは、情報表示領域81aの表示範囲と指示子81bの位置との相対的な位置関係に基づく指示子82cを含む。具体的には、情報表示領域81aの表示範囲と指示子81bの位置との相対的な位置関係は、部分ナビゲーション領域82bの長さと指示子82cの位置との相対的な位置関係に対応している。
【0087】
図9は、一実施形態におけるナビゲーション領域の構成例を示す図である。図9に示すように、ナビゲーション領域92aの第1の範囲93aは、データの存在期間を示す。データの存在期間は、例えば、最初に登録されたデータの日時から最後に登録されたデータの日時までの期間である。または、データの存在期間は、例えば、最後に登録されたデータの日時から所定の期間(例えば、10年間)を遡った期間でもよい。
【0088】
部分ナビゲーション領域92bの第2の範囲93bは、データの存在期間に対するデータが表示されている期間を示す。データが表示されている期間は、例えば、図8の情報表示領域81aの表示範囲の期間に相当する。尚、部分ナビゲーション領域92bは、第2の範囲93bの画面を遷移させるスクロール機能を有してもよい。
【0089】
換言すれば、ナビゲーション領域は、情報表示領域に表示されている期間を少なくとも含む期間に対応する。また、部分ナビゲーション領域は、ナビゲーション領域内に配置され、情報表示領域に表示されている期間に対応する。
【0090】
指示子92cは、情報表示領域において指定(或いは、決定)された日時がナビゲーション領域92aのどこに位置しているかを示す。例えば、指示子92cが部分ナビゲーション領域92bに表示されている場合、情報表示領域に表示されている指示子は、情報表示領域に表示されている期間に含まれる日時を有していることとなる。
【0091】
例えば、ナビゲーション領域92aに対して部分ナビゲーション領域92bの占める割合が大きいほど、情報表示領域に表示されるデータが多くなる。また、ナビゲーション領域92aに対して部分ナビゲーション領域92bの占める割合が小さいほど、情報表示領域に表示されるデータが少なくなる。
【0092】
なお、ナビゲーション領域92aと部分ナビゲーション領域92bとの関係は、存在するデータの個数によって決定されてもよい。例えば、全データ100のうち、情報表示領域に20のデータが表示されている場合、部分ナビゲーション領域92bは、ナビゲーション領域92aの20%を占めるように表示される。よって、データの表示のされ方によって、データの存在期間は、データの個数に適宜読み替えられてもよい。
【0093】
図10は、一実施形態において、ナビゲーション領域を含むバイタルサイン情報領域の別の表示例を示す図である。図10に示すように、バイタルサイン情報領域101は、情報表示領域101aおよびナビゲーション領域102aを含む。情報表示領域101aは、特定患者についてのバイタルサイン情報が「2017年4月9日から2017年4月19日まで」の期間に亘って表示されている。
【0094】
情報表示領域101aには、指定日時に最も近い日時に対応する位置を示す指示子101bが含まれる。ナビゲーション領域102aは、情報表示領域101aに表示されている期間に対応する部分ナビゲーション領域102bを含む。また、ナビゲーション領域102aは、データの存在期間と指定日時との相対的な位置関係に基づく指示子102cを含む。具体的には、データの存在期間と指定日時との相対的な位置関係は、ナビゲーション領域102aと指示子102cとの相対的な位置関係に対応している。
【0095】
図11は、一実施形態における情報領域とナビゲーション領域との関係を例示する図である。図11に示すように、データ領域111aは、情報表示領域101aを含む。データ領域111aにおける情報表示領域101a以外の領域は、データが存在しているものの、表示されていない領域である。即ち、データ領域111aと情報表示領域101aとの相対的な位置関係は、ナビゲーション領域102aと部分ナビゲーション領域102bとの相対的な位置関係に対応している。
【0096】
指示子102cは、データ領域111aにおける指示子111bの位置に対応する。しかし、指示子111bの位置は、情報表示領域101aに含まれていないため、従来であれば表示されることがない。しかし、一実施形態では、指示子111bの位置から最も近い情報表示領域101aにおける位置に指示子101bを表示することにより、操作者に対して表示領域外を示していることを提示することができる。
【0097】
図12は、一実施形態において、ナビゲーション領域を含む診療記録情報領域の表示例を示す図である。図12に示すように、診療記録情報領域121は、情報表示領域121aおよびナビゲーション領域122aを含む。
【0098】
情報表示領域121aには、特定患者についての医師および看護師のコメントがある期間に亘って表示されている。具体的には、情報表示領域121aには、表示されている最も古いコメントの日時「2017年4月8日15:19」から、表示されている最も新しいコメントの日時「2017年4月13日12:44」までの期間に亘って、医師および看護師のコメントが5つ表示されている。情報表示領域121aには、指定日時に対応する位置を示す指示子121bが含まれる。
【0099】
ナビゲーション領域122aは、情報表示領域121aに表示されている期間に対応する部分ナビゲーション領域122bを含む。部分ナビゲーション領域122bは、情報表示領域121aの表示範囲と指示子121bの位置との相対的な位置関係に基づく指示子122cを含む。具体的には、情報表示領域121aの表示範囲と指示子121bの位置との相対的な位置関係は、部分ナビゲーション領域122bの長さと指示子122cの位置との相対的な位置関係に対応している。
【0100】
図13は、一実施形態において、ナビゲーション領域を含む診療記録情報領域の別の表示例を示す図である。図13に示すように、診療記録情報領域131は、情報表示領域131aおよびナビゲーション領域132aを含む。
【0101】
情報表示領域131aには、特定患者についての医師および看護師のコメントがある期間に亘って表示されている。情報表示領域131aに表示されているコメントは、情報表示領域130aと同様であるため説明を省略する。情報表示領域131aには、指定日時に最も近い日時に対応する位置を示す指示子131bが含まれる。
【0102】
ナビゲーション領域132aは、情報表示領域131aに表示されている期間に対応する部分ナビゲーション領域132bを含む。また、ナビゲーション領域132aは、データの存在範囲と指定日時との相対的な位置関係に基づく指示子132cを含む。具体的には、データの存在範囲と指定日時との相対的な位置関係は、ナビゲーション領域132aと指示子132cとの相対的な位置関係に対応している。尚、データの存在範囲は、例えば、全てのコメントがデータの存在期間に亘って表示されていると仮定する範囲である。
【0103】
図14は、一実施形態において、ナビゲーション領域を含む画像情報領域の表示例を示す図である。図14に示すように、画像情報領域141は、情報表示領域141aおよびナビゲーション領域142aを含む。
【0104】
情報表示領域141aには、特定患者についてのサムネイルが時系列の順番となるように、ある期間に亘って表示されている。具体的には、情報表示領域141aには、表示されている最も古いサムネイル付帯された日時から、表示されている最も新しいサムネイルに付帯された日時までの期間に亘って、サムネイルが5枚表示されている。情報表示領域141aには、指定日時に対応する位置を示す指示子141bが含まれる。
【0105】
ナビゲーション領域142aは、情報表示領域141aに表示されている期間に対応する部分ナビゲーション領域142bを含む。部分ナビゲーション領域142bは、情報表示領域141aの表示範囲と指示子141bの位置との相対的な位置関係に基づく指示子142cを含む。具体的には、情報表示領域141aの表示範囲と指示子141bの位置との相対的な位置関係は、部分ナビゲーション領域142bの長さと指示子142cの位置との相対的な位置関係に対応している。
【0106】
図15は、一実施形態において、ナビゲーション領域を含む画像情報領域の別の表示例を示す図である。図15に示すように、画像情報領域151は、情報表示領域151aおよびナビゲーション領域152aを含む。
【0107】
情報表示領域151aには、特定患者についてのサムネイルが時系列の順番となるように、ある期間に亘って表示されている。情報表示領域151aに表示さているサムネイルは、情報表示領域141aと同様であるため説明を省略する。情報表示領域151aには、指定日時に最も近い日時に対応する位置を示す指示子151bが含まれる。
【0108】
ナビゲーション領域152aは、情報表示領域151aに表示されている期間に対応する部分ナビゲーション領域152bを含む。また、ナビゲーション領域152aは、データの存在範囲と指定日時との相対的な位置関係に基づく指示子152cを含む。具体的には、データの存在範囲と指定日時との相対的な位置関係は、ナビゲーション領域152aと指示子152cとの相対的な位置関係に対応している。尚、データの存在範囲は、例えば、全てのサムネイルがデータの存在期間に亘って表示されていると仮定する範囲である。
【0109】
図16は、一実施形態において、プレビュー領域を含むバイタルサイン情報領域の表示例を示す図である。図16に示すように、バイタルサイン情報領域161は、情報表示領域に表示されていないバイタルサイン情報のデータを表示するプレビュー領域163aを含む。プレビュー領域163aは、指定日時に関するバイタルサイン情報を、指定日時に対応する位置を示す指示子163bと共に表示する。尚、プレビュー領域163aは、例えば、情報表示領域に表示されているデータに対応する日時が指定日時に最も近い位置に表示される。
【0110】
図17は、一実施形態において、プレビュー領域を含む検体検査情報領域の表示例を示す図である。図17に示すように、検体検査情報領域171は、情報表示領域に表示されていない検体検査のデータを表示するプレビュー領域173aを含む。プレビュー領域173aは、指定日時に関する検体検査情報を、指定日時に対応する位置を示す指示子173bと共に表示する。尚、プレビュー領域173aは、例えば、情報表示領域に表示されているデータに対応する日時が指定日時に最も近い位置に表示される。
【0111】
図18は、一実施形態において、プレビュー領域を含む診療記録情報領域の表示例を示す図である。図18に示すように、診療記録情報領域181は、情報表示領域に表示されていないコメントを表示するプレビュー領域183aを含む。プレビュー領域183aは、指定日時に関する医師または看護師のコメントを、指定日時に対応する位置を示す指示子183bと共に表示する。尚、プレビュー領域183aは、例えば、情報表示領域に表示されているコメントに対応する日時が指定日時に最も近い位置に表示される。
【0112】
図19は、一実施形態において、プレビュー領域を含む画像情報領域の表示例を示す図である。図19に示すように、画像情報領域191は、情報表示領域に表示されていないサムネイルを表示するプレビュー領域193aを含む。プレビュー領域193aは、指定日時に関するサムネイルを、指定日時に対応する位置を示す指示子193bと共に表示する。尚、プレビュー領域193aは、例えば、情報表示領域に表示されているサムネイルに付帯された日時が指定日時に最も近い位置に表示される。
【0113】
換言すれば、プレビュー領域は、情報表示領域内に配置され、情報表示領域に表示されている期間に含まれない指定された日時に関する情報を表示する。プレビュー領域が表示されることによって、操作者は、情報表示領域外に存在する指定日時に関する情報を容易に確認することができる。
【0114】
図20は、図2のディスプレイに表示される診療画面の別の構成例を示す図である。図20に示すように、診療画面200は、タイムライン領域201と、画像情報領域202、バイタルサイン情報領域203および診療記録情報領域204に分割された診療情報領域とを含む。
【0115】
タイムライン領域201の情報表示領域には、操作者によって指定された日時の範囲(指定日時範囲「2017年4月13日11:00から2017年4月13日12:59」)を示す指示子201aが含まれる。
【0116】
画像情報領域202の情報表示領域には、指定日時範囲に対応する範囲を示す指示子202aが含まれる。また、画像情報領域202のナビゲーション領域(或いは、部分ナビゲーション領域)には、指定日時範囲に対応する長さを示す指示子202bが含まれる。
【0117】
バイタルサイン情報領域203の情報表示領域には、指定日時範囲に対応する範囲を示す指示子203aが含まれる。尚、バイタルサイン情報領域203の情報表示領域は、ナビゲーション領域を有してもよい。また、当該ナビゲーション領域は、指示子を有してもよい。
【0118】
診療記録情報領域204の情報表示領域には、指定日時範囲に対応する範囲を示す指示子204aが含まれる。また、診療記録情報領域204のナビゲーション領域(或いは、部分ナビゲーション領域)には、指定日時範囲に対応する長さを示す指示子204bが含まれる。
【0119】
概括すると、一実施形態では、診療画面200において、はじめに指示子201aが設定されたことを契機として、指示子202a、指示子202b、指示子203a、指示子204aおよび指示子204bが自動的に設定(或いは、表示)される。
【0120】
なお、前述の説明では、タイムライン領域201の情報表示領域において日時範囲を指定するものとしたが、これに限らず、画像情報領域202の情報表示領域、バイタルサイン情報領域203の情報表示領域および診療記録情報領域204の情報表示領域のいずれの領域においても日時範囲を指定することができる。また、各情報領域に付随するナビゲーション領域において日時範囲を指定してもよい。
【0121】
図21は、一実施形態における指示子の表示例を示す図である。図21では、情報表示領域210aにおいて、様々な種類の指示子が示されている。
【0122】
指示子211は、例えば、日時を指定していない状態の指示子を示す。具体的には、指示子211は、マウスポインタ位置に付随する破線のラインを示す。尚、図1から図19までに示した指示子は、破線のラインの態様であるが、説明の便宜上、日時を指定した状態の指示子と見做す。
【0123】
指示子212は、例えば、日時を指定した状態の指示子を示す。指示子212は、実線ライン212aとスライド部212bと解除部212cとを含む。実線ライン212aは、例えば、マウスのクリック操作により、破線のライン(指示子211)から置き換えられる。スライド部212bは、例えば、マウスのドラッグアンドドロップ操作により、指示子211を移動させることができる操作部である。即ち、移動後の指示子211と移動前の指示子211とは、指定日時が異なる。解除部212cは、例えば、マウスのクリック操作により、日時を指定していない状態の指示子に戻るボタンである。
【0124】
指示子213は、例えば、日時の範囲を指定した状態の指示子を示す。指示子213は、日時範囲213aとスライド部213bと解除部213cとを含む。日時範囲213aは、例えば、マウスのドラッグアンドドロップ操作により、実線のライン(実線ライン212a)を基準としてマウスポインタの移動幅に応じた範囲が指定される。スライド部213bおよび解除部213cは、スライド部212bおよび解除部212cと同様である。
【0125】
なお、指示子の態様は、上記に限らない。また、実線ライン212aおよび日時範囲213aだけを指して単に指示子と呼んでもよい。
【0126】
図22A図22Bおよび図22Cは、一実施形態における指示子の移動方法を例示する図である。操作者は、マウスポインタMPを移動させて日時指定を行う。このとき、指示子221は、マウスポインタMPに付随して移動する。そして、操作者は、日時指定を行いたい位置をクリック操作することにより日時指定を行う。操作者によって日時指定が行われたため、指示子221が実線ライン222aに置き換えられて表示される。そして、操作者は、移動部222bをマウスポインタMPにより矢印AR1の方向へドラッグアンドドロップすることによって移動部222b(指示子)を移動させることができる。
【0127】
図23Aおよび図23Bは、一実施形態における指示子の範囲選択方法を例示する図である。日時を指定する操作は、図22Aと同様である。操作者は、実線ライン232aをマウスポインタMPにより矢印AR2の方向へドラッグアンドドロップすることによって日時範囲を指定する。操作者によって日時範囲の指定が行われたため、実線ライン232aが日時範囲233aに置き換えられて表示される。
【0128】
図24Aおよび図24Bは、一実施形態において、範囲選択された指示子の移動方法を例示する図である。日時範囲を指定する操作は、図23Bと同様である。操作者は、移動部242bをマウスポインタMPにより矢印AR3の方向へドラッグアンドドロップすることによって日時範囲243a(指示子)を移動させることができる。
【0129】
図25は、一実施形態において、コメント上に指示子が表示された診療記録情報領域の表示例を示す図である。図25に示すように、診療記録情報領域251は、情報表示領域251aおよびナビゲーション領域を含む。
【0130】
情報表示領域251aには、特定患者についての医師および看護師のコメントがある期間に亘って表示されている。具体的には、情報表示領域251aには、コメント253a、コメント253bおよびコメント253cを含む5つのコメントが表示されている。コメント253bには、指定日時に対応する位置を示す指示子251bが含まれる。
【0131】
図26は、図25の指示子を表示する位置を算出する方法を例示する図である。コメント253aは、日時A(例えば、「2017年4月13日12:44」)が対応付けられ、コメント幅262aに対応するピクセル数αを有する。コメント253bは、日時B(例えば、「2017年4月13日08:07」)が対応付けられ、コメント幅262bに対応するピクセル数βを有する。コメント253cは、日時C(例えば、「2017年4月12日10:37」)が対応付けられ、コメント幅262cに対応するピクセル数γを有する。
【0132】
コメント253b上に指示子251bを表示する場合、例えば、指定日時は、日時Aおよび日時Bの中間の日時ABと、日時Bおよび日時Cの中間の日時BCとの間に含まれる日時であるとする。コメント253bの下部から指示子251bを表示する位置までのピクセル幅261のピクセル数Xは、例えば、以下の数式(1)を用いて算出する。
【0133】
ピクセル数X=ピクセル数β×{(指定日時-日時BC)/(日時AB-日時BC)} ・・・ (1)
コメント上に指示子が表示されることによって、操作者は、指定日時が当該コメントを含めた前後のコメントのどちらに近いかを容易に把握することができる。尚、指定日時とコメントに対応付けられた日時が一致している場合、当該コメント上に色を変えた指示子が表示されてもよい。
【0134】
図27は、図2のディスプレイに表示される診療画面の別の構成例を示す図である。図27に示すように、診療画面270は、タイムライン領域の情報表示領域271aと、画像検査領域の情報表示領域272aと、バイタルサイン情報領域の情報表示領域273aと、診療記録情報領域の情報表示領域274aと、位置合わせボタン275とを含む。
【0135】
情報表示領域271aには、操作者によって指定された日時(指定日時「2017年4月16日」)の位置を示す指示子271bが含まれる。情報表示領域272aには、指定日時に最も近い日時に対応する位置を示す指示子272bが含まれる。情報表示領域273aには、指定日時に対応する位置を示す指示子273bが含まれる。情報表示領域274aには、指定日時に最も近い日時に対応する位置を示す指示子274bが含まれる。
【0136】
指定日時が選択された状態の診療画面270において、位置合わせボタン275を選択することにより、各情報表示領域の中心に各指示子を位置させることができる。
【0137】
図28は、図27の診療画面において、位置合わせが実行された後の診療画面の構成例を示す図である。図28に示すように、診療画面280は、タイムライン領域の情報表示領域281aと、画像検査領域の情報表示領域282aと、バイタルサイン情報領域の情報表示領域283aと、診療記録情報領域の情報表示領域284aと、戻るボタン285とを含む。
【0138】
位置合わせが実行されたことにより、情報表示領域281aには、指示子271bに対応する指示子281bが表示領域の中心に表示されている。以降同様に、情報表示領域282aには、指示子272bに関する指示子282bが表示領域の中心に表示されている。情報表示領域283aには、指示子273bに対応する指示子283bが表示領域の中心に表示されている。情報表示領域284aには、指示子274bに関する指示子284bが表示領域の中心に表示されている。
【0139】
位置合わせが実行された診療画面280において、戻るボタン285を選択することにより、位置合わせが実行される前の診療画面270に戻ることができる。よって、操作者は、位置合わせ前後の診療画面を切り替えて見ることができる。
【0140】
以上説明したように一実施形態によれば、第1の医用情報を第1の期間に亘って表示する第1の領域と第2の医用情報を第2の期間に亘って表示する第2の領域とをディスプレイに表示させる医用情報表示装置は、第1の領域において指定された時間情報を取得し、指定された時間情報と第2の期間とに基づいて、第2の領域における指定された時間情報に関する位置を決定し、決定された位置と第2の医用情報とを第2の領域に表示する。
【0141】
従って、医用情報表示装置は、第1の領域で指定された日時が、第2の領域における当該日時に関する位置に連動して表示させることができるため、複数の領域で表示される医用情報の関連性を分かりやすく表示することができる。また、この医用情報表示装置によれば、複雑な関係性の診療データにおいても、目的のデータを参照するまでにかかる時間を短縮することができ、複雑な関係性を見逃すリスクを減らすことができる。
【0142】
また、一実施形態によれば、医用情報表示装置は、指定された時間情報が第2の期間に含まれているか否かに基づいて位置を決定する。よって、医用情報表示装置は、指定された時間情報が第2の領域の表示範囲に含まれているか否かによって、時間情報の表示を変化させることができる。
【0143】
また、一実施形態によれば、医用情報表示装置は、指定された時間情報が第2の期間に含まれている場合、指定された時間情報に対応する位置を決定する。よって、医用情報表示装置は、第2の領域の表示範囲内において、指定された時間情報に対応する位置を決定することができる。
【0144】
また、一実施形態によれば、医用情報表示装置は、指定された時間情報が第2の期間に含まれていない場合、第2の期間のうちの指定された時間情報に最も近い時間情報に対応する位置を決定する。よって、医用情報表示装置は、指定された時間情報が、第2の領域の表示範囲外に存在していることを操作者に認知させることができる。
【0145】
また、一実施形態によれば、医用情報表示装置は、第2の期間を少なくとも含む期間に対応するナビゲーション領域と、当該ナビゲーション領域内に配置され、第2の期間に対応する部分ナビゲーション領域とを第2の領域に備え、決定された位置を示す指示子を含む当該ナビゲーション領域を第2の領域に表示する。よって、医用情報表示装置は、第2の領域の表示範囲外に存在するデータがどれくらいあるかを操作者に認知させることができる。
【0146】
また、一実施形態によれば、医用情報表示装置は、第2の医用情報を第2の期間に亘って表示する情報表示領域と、当該情報表示領域内に配置され、第2の期間に含まれない指定された時間情報に関する情報を表示するプレビュー領域とを第2の領域に備え、第2の期間に含まれない指定された時間情報に関する情報を含んだプレビュー領域を第2の領域に表示する。よって、医用情報表示装置は、第2の領域の表示範囲外に存在するデータを、第2の期間を変更させることなく操作者に認知させることができる。
【0147】
また、一実施形態によれば、医用情報表示装置は、位置合わせ前の第1の領域および第2の領域と、位置合わせ後の第1の領域および第2の領域とを切り替え可能にディスプレイに表示する。よって、医用情報表示装置は、位置合わせ前後の診療画面を切り替えて操作者に提示することができる。
【0148】
また例えば、一実施形態によれば、医用情報表示装置は、第1の時間軸における第1の期間に亘る第1の医用情報と、第2の時間軸における第2の期間に亘る第2の医用情報とを表示し、表示中の第1の医用情報について、第1の期間内の指定された時点または範囲の時間情報を取得し、時間情報に対応する第2の時間軸上の位置を決定し、決定された位置を示す指示子を第2の医用情報を表示している領域に表示する。
【0149】
また、一実施形態によれば、医用情報表示装置は、時間情報が第2の期間に含まれているか否かに基づき、第2の時間軸上の位置を決定する。時間情報が第2の期間に含まれている場合、医用情報表示装置は、時間情報に対応する、第2の期間内の位置を決定する。時間情報が第2の期間に含まれていない場合、医用情報表示装置は、時間情報に最も近い第2の期間内の時間情報に対応する、第2の期間内の位置を決定する。或いは、時間情報が第2の期間に含まれていない場合、医用情報表示装置は、時間情報に対応する医用情報をプレビューとして上記領域に表示する。
【0150】
また、一実施形態によれば、医用情報表示装置は、第1の医用情報を上記領域とは異なる他の領域に表示させる。
【0151】
上記領域は、例えば、第2の期間を少なくとも含む期間に対応するナビゲーション領域と、ナビゲーション領域内に配置され、第2の期間に対応する部分ナビゲーション領域とを備える。ここで、医用情報表示装置は、部分ナビゲーション領域の配置される位置にかかわらず、第2の時間軸上の位置を示す他の指示子を、表示中のナビゲーション領域に表示する。
【0152】
また、上記領域は、例えば、第2の医用情報および指示子を表示する情報表示領域を備える。ここで、医用情報表示装置は、時間情報が第2の期間に含まれていない場合、情報表示領域内に、時間情報に対応する医用情報を表示するプレビュー領域を配置して表示する。
【0153】
また、一実施形態によれば、医用情報表示装置は、時間情報に対応する、第1の時間軸上の位置および第2の時間軸上の位置を、上記他の領域の中心および上記領域の中心と一致するようにそれぞれ位置合わせして表示する。また、医用情報表示装置は、位置合わせ前の上記他の領域および上記領域のそれぞれの表示状態と、位置合わせ後の上記他の領域および上記領域のそれぞれの表示状態とを切り替え可能に表示する。
【0154】
また、一実施形態によれば、医用情報表示装置は、時間情報の取得を解除する解除指示を取得し、取得した解除指示に従って、前記領域から前記指示子を除いて表示する。
【0155】
従来の医用情報表示装置は、異なる表示形式の複数のパネルの情報を考慮して日付の選択をしなくてはならない場合(例えば、投薬と検体検査の特定の関係性に興味がある場合)に、いずれかのパネルでの表示切り替え処理を繰り返しながら目的の日時を探さなくてはいけないため、操作が煩雑となっていた。しかし、一実施形態に係る医用情報表示装置は、あるパネルにおいて日付を決定するだけで操作が済むため、従来よりも操作が容易となる。
【0156】
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、複数の領域で表示される医用情報の関連性を分かりやすく表示することができる。
【0157】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0158】
10…医療情報システム
30,200,270,280…診療画面
31,201…タイムライン領域
31a,32a,33a,34a,51a,61a,71a,81a,101a,121a,130a,131a,141a,151a,210a,251a,271a、272a,273a,274a,281a,282a,283a,284a…情報表示領域
31b,32b,33b,34b,51b,61b,71b,81b,82c,92c,101b,102c,111b,121b,122c,131b,132c,141b,142c,151b,152c,163b,173b,182c,183b,192c,193b,201a,202a,202b,203a,204a,204b,211,212,213,221,251b,271b,272b,273b,274b,281b,282b、283b、284b…指示子
32,141,151,191,202…画像情報領域
33,51,81,101,161,203…バイタルサイン情報領域
34,121,131,181,204,251…診療記録情報領域
61,71,171…検体検査情報領域
82a,92a,102a,122a,132a,142a,152a,182a,192a…ナビゲーション領域
82b,92b,102b,122b,132b,142b,152b,182b,192b…部分ナビゲーション領域
93a…第1の範囲
93b…第2の範囲
111a…データ領域
163a,173a,183a,193a…プレビュー領域
212a,222a,232a…実線ライン
212b,213b…スライド部
212c…解除部
213a,233a,243a…日時範囲
222b,242b…移動部
253a,253b,253c…コメント
261…ピクセル幅
262a,262b,262c…コメント幅
275…位置合わせボタン
285…戻るボタン
AR1,AR2,AR3…矢印
MP…マウスポインタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22A
図22B
図22C
図23A
図23B
図24A
図24B
図25
図26
図27
図28