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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-10
(45)【発行日】2023-11-20
(54)【発明の名称】ソケット、光源ユニット及び照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21V 15/01 20060101AFI20231113BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20231113BHJP
   F21S 8/02 20060101ALI20231113BHJP
   F21V 17/00 20060101ALI20231113BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20231113BHJP
   F21V 17/16 20060101ALI20231113BHJP
   F21V 7/00 20060101ALI20231113BHJP
   F21V 7/04 20060101ALI20231113BHJP
   H01L 33/60 20100101ALI20231113BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20231113BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20231113BHJP
【FI】
F21V15/01 330
F21S2/00 100
F21S8/02 420
F21V17/00 155
F21V19/00 110
F21V17/16 300
F21V19/00 450
F21V19/00 510
F21V7/00 510
F21V7/04 121
H01L33/60
H01L33/00 L
F21Y115:10 300
F21Y115:10 500
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019158577
(22)【出願日】2019-08-30
(65)【公開番号】P2021039832
(43)【公開日】2021-03-11
【審査請求日】2022-07-15
(73)【特許権者】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】藤本 佳史
【審査官】下原 浩嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-109156(JP,A)
【文献】特表2017-500701(JP,A)
【文献】特表2015-520910(JP,A)
【文献】特開2011-223389(JP,A)
【文献】特開2009-176630(JP,A)
【文献】特開平08-327828(JP,A)
【文献】特表2011-528490(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 15/01
F21S 2/00
F21S 8/02
F21V 17/00
F21V 19/00
F21V 17/16
F21V 7/00
F21V 7/04
H01L 33/60
H01L 33/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源から出射される光が通過可能な開口部を有する本体部と、
前記開口部を通過した前記光を反射する壁部と
を備え、
前記本体部は、前記開口部を囲み、前記開口部が開口する方向に直交する方向に前記開口部の縁から延びる囲繞部を有し、
前記壁部は、前記開口部が開口する方向に平行な方向に前記囲繞部から延び、前記開口部から離れた位置に配置される、ソケット。
【請求項2】
複数の前記壁部を備え、
前記複数の壁部は、階段形状の一部、または、前記階段形状の全部を構成する、請求項1に記載のソケット。
【請求項3】
記囲繞部は、階段形状を有しており、前記開口部から離れるように、末広がりに延びる、請求項1または請求項2に記載のソケット。
【請求項4】
光源から出射される光が通過可能な開口部を有する本体部と、
前記開口部を通過した前記光を反射する壁部と、
基板と接触する端子を覆いつつ前記端子を保持する端子保持部
を備え、
前記壁部は、前記本体部の厚み方向に沿って前記開口部から離れるように延びる第1壁部であり、または、前記開口部が開口している方向に対して鋭角になるように前記開口部から離れるように延びる第2壁部であり、
前記端子保持部は、
前記開口部に対して、前記壁部より外側に位置し、
前記端子の先端部を保持する先端保持部を有し、
前記先端保持部は、階段形状を有し、
前記先端保持部の階段形状は、前記開口部に向かって延びる、ソケット。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のソケットと、
光源と
を備える、光源ユニット。
【請求項6】
請求項5に記載の光源ユニットを備える、照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソケット、光源ユニット及び照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のLEDモジュール用ソケットは、ソケット本体と、透光カバー体とを備える。ソケット本体はLEDモジュールを保持する。ソケット本体は、LEDモジュールの発光部を露呈させるための中央穴を有する。ソケット本体は、中央穴の周りに傾斜面を有する。透光カバー体は、ソケット本体の上面側を覆う。透光カバー体は、透光性素材からなり、略半球形状を有する。特許文献1に記載のLEDモジュール用ソケットによれば、ソケット本体に塵埃や虫が進入することを抑制できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-118797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のLEDモジュール用ソケットでは、ソケット本体の傾斜面は、LEDモジュールの発光部に対して透光カバー体が配置される側に向かってソケット本体の中央穴から広がっている。したがって、LEDモジュールから出射する光のうち不要な光が傾斜面で反射し、反射した光が照明器具から出射し、照射面に到達する。これにより、照射面における照度ムラが発生する。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、照射面における照度ムラを抑制できるソケット、光源ユニット及び照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示するソケットは、本体部と、壁部とを備える。前記本体部は、光源から出射される光が通過可能な開口部を有する。前記壁部は、前記開口部を通過した前記光を反射する。前記本体部は、前記開口部を囲み、前記開口部が開口する方向に直交する方向に前記開口部の縁から延びる囲繞部を有する。前記壁部は、前記開口部が開口する方向に平行な方向に前記囲繞部から延び、前記開口部から離れた位置に配置される
【0007】
本願に開示するソケットは、複数の前記壁部を備える。前記複数の壁部は、階段形状の一部、または、前記階段形状の全部を構成することが好ましい。
【0008】
本願に開示するソケットにおいて、前記囲繞部は、前記開口部を囲む。前記囲繞部は、階段形状を有しており、前記開口部から離れるように、末広がりに延びる。
【0009】
本願に開示するソケットは、本体部と、壁部と、端子保持部とを備える。前記本体部は、光源から出射される光が通過可能な開口部を有する。前記壁部は、前記開口部を通過した前記光を反射する。前記端子保持部は、前記基板と接触する端子を覆いつつ前記端子を保持する。前記壁部は、前記本体部の厚み方向に沿って前記開口部から離れるように延びる第1壁部であり、または、前記開口部が開口している方向に対して鋭角になるように前記開口部から離れるように延びる第2壁部である。前記端子保持部は、前記開口部に対して、前記壁部より外側に位置する。前記端子保持部は、前記端子の先端を保持する先端保持部を有する。前記先端保持部は、階段状を有する。前記先端保持部の階段形状は、前記開口部に向かって延びる。
【0010】
本願に開示する光源ユニットは、上記ソケットと、光源とを備える。
【0011】
本願に開示する照明器具は、上記光源ユニットを備える。
【発明の効果】
【0012】
本発明のソケット、光源ユニット及び照明器具によれば、照射面における照度ムラを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態1に係る照明器具を示す斜視図である。
図2図1に示す照明器具のII-II断面を示す図である。
図3】実施形態1における光源ユニットを示す斜視図である。
図4】実施形態1におけるソケットから平板を分離した状態の光源ユニットを示す分解斜視図である。
図5】実施形態1におけるソケットから平板を分離した状態の光源ユニットを示す平面図である。
図6】実施形態1における平板が保持された光源ユニットを示す平面図である。
図7図6に示す光源ユニットのVII-VII断面を示す図である。
図8】(a)実施形態1に係るソケットを採用した照明器具の模式図である。(b)図8(a)の照明器具100が出射した光の照度を示す模式図である。
図9】従来例のソケットを示す斜視図である。
図10】従来品のソケットを採用した照明器具の模式図である。(a)は、従来品のソケットを採用した照明器具の模式図である。(b)は、図10(a)に示す照明器具が光を照射した際の照射面を示す模式図を示す。(c)は、図10(b)に示す照射面における照度を示す模式図である。
図11図6に示す光源ユニットのXI-XI断面を示す図である。
図12】本発明の実施形態2に係る光源ユニットを示す図である。
図13】本発明の実施形態3のソケットを示す斜視図である。
図14】実施形態3のソケットを採用した照明器具の模式図である。
図15】本発明の実施形態4に係る光源ユニットを示す平面図である。
図16図15に示す光源ユニットのXVI-XVI断面を示す図である。
図17】本発明の実施形態5に係る光源ユニットの断面を示す図である。
図18】本発明の実施形態6の光源ユニットを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されない。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合がある。また、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0015】
まず、図1を参照して本実施形態の照明器具100を説明する。図1は、本実施形態に係る照明器具100を示す斜視図である。本実施形態の照明器具100は、天井(図示せず)に取り付けられる。より具体的には、本実施形態の照明器具100は、天井(図示せず)に埋め込まれる。
【0016】
図1に示すように、照明器具100は、灯具本体1と、支持部2と、取付部材3と、電源部(図示せず)とを備える。灯具本体1は、放熱体6を有する。支持部2は、固定枠4と、回転枠5とを有する。回転枠5は、光漏洩規制部51を有する。
【0017】
灯具本体1は、光Lを出射する。支持部2は、灯具本体1を支持する。本実施形態の支持部2は、灯具本体1を回転自在且つ傾動自在に支持する。より具体的には、固定枠4が回転枠5を回転自在に支持するとともに、回転枠5が灯具本体1を傾動自在に支持する。
【0018】
具体的には、固定枠4および回転枠5は環状または略環状である。固定枠4は、固定枠4および回転枠5の周方向に回転自在に回転枠5を支持する。ここで、固定枠4が略環状であることは、周方向において固定枠4が一部途切れていることを示す。同様に、回転枠5が略環状であることは、周方向において回転枠5が一部途切れていることを示す。
【0019】
回転枠5の光漏洩規制部51は、回転枠5において上下方向の幅(寸法)が灯具本体1の他の部分と比べて大きい部分である。他の部分は、光漏洩規制部51以外の部分である。なお、上下方向は、例えば、放熱体6から回転枠5に向かう方向に沿った方向を示す。なお、本実施形態の照明器具100は、固定枠4によって、回転枠5を回転自在に支持するとともに、回転枠5が灯具本体1を傾動自在に支持したが、これに限らない。本実施形態の照明器具100は、回転枠5を有さない構成としてもよく、回転枠5が回転自在であること、灯具本体1が傾動自在であることを要しない。
【0020】
光漏洩規制部51は、灯具本体1が傾動した際に灯具本体1と回転枠5との間から光Lが漏洩することを規制する。具体的には、光漏洩規制部51は、灯具本体1が傾動した際に灯具本体1と回転枠5との間に隙間が生じないよう隙間を覆う。あるいは、光漏洩規制部51は、灯具本体1が傾動した際に灯具本体1と回転枠5との間に生じる隙間をより小さくする。本実施形態によれば、回転枠5が光漏洩規制部51を有することにより、灯具本体1が傾動した際に光Lが天井裏へ漏洩し難くなる。よって、灯具本体1を傾動させても、照明器具100の光効率が低下し難くなる。なお、照明器具100の光効率の低下を抑制するために、光漏洩規制部51の内面は、白色塗装されていることが好ましい。あるいは、光漏洩規制部51の内面は、鏡面であることが好ましい。
【0021】
取付部材3は、灯具本体1を取付位置に取り付ける。具体的には、取付部材3は、支持部2に固定されており、支持部2を取付位置に取り付ける。支持部2を取付位置に取り付けることにより、灯具本体1を取付位置に取り付けることができる。本実施形態において、取付位置は、例えば、天井(図示せず)である。
【0022】
具体的には、取付部材3は、長尺の板状部材であり、その基端部がビスB1によって固定枠4に固定されている。取付部材3は、照明器具100が天井(図示せず)に取り付けられていない状態であるとき、固定枠4から固定枠4の径方向外側に突出する。取付部材3は、その先端部が灯具本体1へ近づく方向へ折り曲げ自在である。取付部材3は、照明器具100が天井(図示せず)に取り付けられるとき、折り曲げられて径方向外側に向かって付勢力を発生する。この付勢力により、照明器具100が天井(図示せず)に取り付けられる。取付部材3は、例えば、板バネである。なお、取付部材3は、線バネであり得る。
【0023】
本実施形態の照明器具100は、2個の取付部材3を備える。本実施形態において、2個の取付部材3は、固定枠4の周方向に沿って等間隔に配置される。2個の取付部材3が等間隔に配置されることにより、照明器具100を安定した姿勢で天井(図示せず)に取り付けることができる。なお、取付部材3の個数は複数個でありさえすれば特に限定されるものではない。また、取付部材3を配置する位置も特に限定されるものではなく、複数個の取付部材3の間隔は、等間隔でなくてもよい。
【0024】
放熱体6は、灯具本体1から熱を放熱する。放熱体6は、熱伝導率が高い材料を含む。例えば、放熱体6は、金属製である。具体的には、放熱体6は、アルミニウム製、またはアルミニウム合金製であり得る。
【0025】
放熱体6は、複数の放熱フィン61を有する。複数の放熱フィン61はそれぞれ熱を放熱する。また、複数の放熱フィン61の各々は板状である。放熱体6が複数の放熱フィン61を有することにより、放熱体6の比表面積が大きくなり、放熱体6の放熱性が向上する。
【0026】
続いて、図2を参照して、放熱体6を説明する。図2は、図1に示す照明器具100のII-II断面を示す。
【0027】
放熱体6は、ケース部62を有する。本実施形態において、ケース部62は、円筒状である。具体的には、ケース部62は、光Lが出射される側である光出射側が開放されている。また、ケース部62は、光出射側と反対側に天井部621を有する。
【0028】
引き続き、図2を参照して灯具本体1を更に説明する。図2に示すように、灯具本体1は、光源ユニット7と、反射板8とを更に有する。光源ユニット7は、光を出射する。光源ユニット7は、放熱体6のケース部62に固定される。より具体的には、光源ユニット7は、ケース部62の天井部621の内側面に固定される。したがって、光源ユニット7は、ケース部62の内部に配置される。
【0029】
反射板8は、光源ユニット7から出射された光Lを反射する。反射板8は、光源ユニット7から出射された光Lが光源ユニット7に向かって戻ることを抑制する。反射板8は、放熱体6のケース部62に支持される。反射板8は、筒状である。反射板8の内周面81の直径は、光源ユニット7から離れるのにしたがって漸次大きくなる。例えば、反射板8は、は略円錐台状である。具体的には、反射板8は、略すり鉢形状である。反射板8の内周面81は、鏡面であることが好ましい。
【0030】
反射板8は、第1開口82と第2開口83とを有する。第1開口82と第2開口83とは、略円形状である。第1開口82と第2開口83とは、光Lが出射される方向に並ぶ。第1開口82と第2開口83とは、径が異なる。図2に示すように第1開口82は、光源ユニット7側に位置する開口である。第1開口82の径は、第2開口83の径よりも小さい。第2開口83は、光Lが照射される照射面側に位置する開口である。第2開口83の径は、第1開口82の径よりも大きい。光源ユニット7から出射された光Lは、第1開口82から進入して第2開口83を通過して出射する。反射板8は、例えば合成樹脂により形成される。また、反射板8は、金属から形成されてもよい。
【0031】
次に、図2図4を参照して、光源ユニット7を詳しく説明する。図3は、光源ユニット7を示す斜視図である。なお、図3は、光源ユニット7を反射板8の設置される側から示す斜視図である。図4は、ソケット720から平板750を分離した状態の光源ユニット7を示す分解斜視図である。光源ユニット7は、図1および図2を参照して説明した光Lを発光する。光源ユニット7は、光源モジュール71と、ソケットユニット72とを含む。
【0032】
図4に示すように、光源モジュール71は、光源711と基板712とを含む。光源モジュール71は、基板712の実装面に実装される。例えば、光源711は、複数の発光素子を含む。発光素子は、LED(Light Emitting Diode)アレイである。例えば、発光素子は、複数のLEDを蛍光体で封止することにより形成されるCOB(Chip on Board)タイプである。なお、発光素子は、LEDと蛍光体とを1ユニット化してLEDチップを形成し、複数のLEDチップを基板712の実装面に載置して基板712の導電パターンに電気的に接続するSMD(Surface Mount Device)タイプであってもよい。
【0033】
ソケットユニット72は光源モジュール71を保持する。ソケットユニット72は、平板750と、ソケット720とを含む。
【0034】
平板750は光を透過する。平板750は透明または半透明であり、光源711が出射した光を透過させる。例えば、平板750は、光源711を保護するカバー部材である。平板750は、光源711に塵埃が付着することを抑制できる。また、平板750は、光源711とユーザーの身体の一部が接触することを抑制する。また、光源711とユーザーの身体の一部が接触することを抑制することで、例えば、発光素子の蛍光体の欠損、および、基板712の破損を抑制できる。平板750は、ソケット720に装着される。
【0035】
例えば、平板750は、ガラス、または、樹脂を平板状に成型することによって形成される。樹脂は、例えば、シリコーンである。例えば、平板750は、光拡散材料を混ぜて形成される。例えば、平板750は、透明または半透明の平板状の部材に微小な凹凸を設けることによって形成される。例えば、平板750は、乳白色のような色彩を有していてもよい。例えば、平板750は、レンズ機能を有する形状を有していてもよい。レンズ機能とは、光を屈折させて、光を発散または収束させる機能のことである。
【0036】
本実施形態において、平板750はガラス製であることが好ましい。したがって、本実施形態の平板750は、樹脂よりも耐熱温度が高いため、樹脂製のカバー部材と比べて熱の影響を受け難い。具体的には、熱による変形および変色が発生し難い。よって、本実施形態によれば、樹脂製のカバー部材を使用する場合と比べて、所望の光学特性を維持することができる。具体的には、熱により平板750が変形すると、配光特性が変化する場合がある。また、熱により平板750が変色すると、光源711から出射する光Lの光色に対して、照明器具100から出射される光Lの光色が変化する場合がある。したがって、本実施形態によれば、樹脂製のカバー部材を使用する場合と比べて、熱に起因する配光特性および光色の変化を抑制することができる。
【0037】
平板750は、矩形形状を有する。平板750を矩形形状とすることで、少ない加工工数で平板750を作製できるため、平板750の加工の手間を抑制できる。この結果、カバー部材の作製が容易となる。例えば、ガラス製のカバー部材をドーム型にする場合、平板状の大型のガラス板を所定形状に切断加工した後、ドーム型となるように成型加工する必要がある。これに対し、平板状のガラス製カバー部材は、平板状の大型のガラス板を所定形状に切断加工するだけで作製することができる。なお、平板750は、矩形形状に限定されず、楕円形状、円形状のような任意の形状であってもよい。
【0038】
また、平板750を矩形形状とすることで、平板750の材料の廃棄を少なくすることができる。例えば、大型のガラス板から楕円形状の平板を複数作成する場合、隣り合う楕円形状の平板と楕円形状の平板との間の部分は廃棄部分となる。一方、大型のガラス板から矩形形状の平板750を複数作成する場合、隣り合う平板750と平板750との間の廃棄部分は、楕円形状の平板を作成する場合と比較して少ない。この結果、廃棄する材料を減少させつつ、平板750を作成できる。
【0039】
ソケット720は、光源モジュール71を電気回路に接続するための接点を構成する電気部品である。ソケット720は、接点と絶縁体とにより形成される。具体的には、接点は、絶縁体から露出し、電気回路に接続される。ソケット720には略円形の開口部730が形成される。開口部730には、光源711が位置する。ソケット720は、ネジによって、ケース部62の天井に固定され、ユーザーが容易に着脱できない構成になっている。
【0040】
次に、図3図4とを参照して、光源ユニット7を更に詳しく説明する。図4に示すように、平板750は、入射面752Aと、出射面752Bと、端面751とを有する。入射面752Aは、光源モジュール71が出射した光が入射する面である。出射面752Bは、入射面752Aから平板750の内部に進入した光が出射される面である。端面751は、入射面752Aと出射面752Bとの間に位置する面である。端面751は、平板750の厚み方向に沿った外周面を構成する。端面751は、複数の端面を有する。端面751は、第1端面751A、第2端面751B、第3端面751C、および、第4端面751Dを有する。
【0041】
また、端面751は、複数の切欠き面753を更に有する。複数の切欠き面753は、平板750の角を切り欠いて形成される。角は、平板750の尖って突出した部分を示す。例えば、矩形形状の平板750には、4つの角がある。複数の切欠き面753は、矩形形状の平板750の角を方向Aに切り欠いて形成される。つまり、端面751は、第1端面751A~第4端面751Dの他に、切り欠いて形成された複数の切欠き面753を更に有する。
【0042】
平板750を作成する際に、平板750の外形にバラつきが生じることがある。また、ソケット720にもサイズのバラつきが生じることがある。平板750の外形のバラつきとソケット720のサイズのバラつきとによって、平板750とソケット720の装着部分の一部とが干渉する場合がある。特に、平板750の角に対応するソケット720の装着部分は構造が複雑となり装着部分の精度が低くなりやすい。したがって、平板750の角部分は、ソケット720の装着部分と干渉することがある。つまり、平板750の角部分に対して圧力がかかることがある。また、組立作業者が平板750をソケット720に装着する際に、平板750の角部分に力を加えて、平板750をソケット720に装着させることがある。よって、平板750の角部分に対して圧力がかかることがある。
【0043】
本実施形態の平板750は、平板750の角部分に対して圧力がかかったとしても、圧力を切欠き面753で受けることができる。この結果、切欠き面753を有さない平板と比較して、平板750が角部分から破損するのを抑制できる。破損とは、平板750が割れること、平板750が欠けることを示す。
【0044】
例えば、端面751が切欠き面753を有さない場合、第1端面751Aと第2端面751Bとが直交する箇所には、尖って突出した角ができる。角で圧力を受ける場合、角に力が集中して平板が破損することがある。一方、切欠き面753で圧力を受ける場合、力を受ける部分が角と比較して増加し、力を分散できる。したがって、平板750の破損を抑制できる。
【0045】
また、複数の切欠き面753は、第1切欠き面753A、第2切欠き面753B、第3切欠き面753C、および、第4切欠き面753Dを含む。第1切欠き面753Aは、第1端面751Aと第2端面751Bとの間に位置する。第2切欠き面753Bは、第1端面751Aと第3端面751Cとの間に位置する。第3切欠き面753Cは、第2端面751Bと第4端面751Dとの間に位置する。第4切欠き面753Dは、第3端面751Cと第4端面751Dとの間に位置する。したがって、第1切欠き面753A~第4切欠き面753Dによって、平板750の角が鋭利な角となることを抑制できる。この結果、組立作業者は、平板750の角に注意を払うことなく、平板750に触ることができる。
【0046】
ソケット720は、本体部721と、保持部760とを含む。図3および図4に示すように、本体部721は、開口部730と囲繞部722とを有する。開口部730は、光源711から出射される光が通過可能である。開口部730は、光源711から光が出射できる。開口部730は、光源711が露出できる。開口部730は、貫通孔である。
【0047】
開口部730は、本体部721の厚み方向Zに貫通する孔である。本体部721の厚み方向Zは、方向Aに沿う方向である。方向Aは、入射面752Aと出射面752Bとが並ぶ方向である。方向Aは、方向A1と方向A2とを含む。方向A1は、入射面752Aから出射面752Bへ向かう方向を示す。方向A2は、出射面752Bから入射面752Aへ向かう方向を示す。
【0048】
開口部730は、第1縁731と、第2縁732と、筒状部733とを有する。第1縁731は、方向A1側に位置する縁である。第2縁732は、方向A2側に位置する縁である。第2縁732は、基板712側に位置する。筒状部733は、第1縁731と第2縁732との間の壁である。
【0049】
囲繞部722は平板750を支持する。具体的には、平板750と光源711との間の距離が距離R(図5参照)になるように、囲繞部722は平板750を支持する。したがって、囲繞部722が平板750を支持することで、平板750と光源711とが距離Rだけ離間する。この結果、平板750は、光源711と接触することなく光源711を保護できる。また、平板750と光源711とが距離Rだけ離間する。したがって、囲繞部722と平板750とは、平行となる。この結果、本発明を採用した照明器具100における配光特性は、照明器具100ごとの個体差が小さくなり、ほぼ均一となる。
【0050】
また、囲繞部722は、開口部730を囲む。囲繞部722は、本体部721の厚み方向Zに交差する方向Bに沿って開口部730から開口部730の外側に向かって延びる。本体部721は、外縁729を有する。外縁729は、本体部721の外形を示す縁である。囲繞部722は、第1縁731から外縁729までの間に位置する。
【0051】
保持部760は、平板750を保持する。具体的には、保持部760は、開口部730を覆う位置で平板750を保持する。したがって、光源711に塵埃等が付着することを抑制できる。また、例えば、ドーム型のカバー部材に合わせて、照明器具100の部品を作成する必要がなくなる。したがって、ドーム型のカバー部材を使用する場合と比較して、照明器具100の設計の自由度が向上する。
【0052】
また、保持部760は、ソケット720に形成される。そして、平板750が保持部760に保持されることで、ソケット720と平板750とは1ユニット化される。したがって、平板750を保持する保持部760をケース部62に別途形成する必要が無い。この結果、照明器具100の設計の自由度が向上する。
【0053】
また、平板750は、ドーム型のカバー部材と比較して厚みが薄い。したがって、ソケット720と平板750とを1ユニット化することで、ソケット720にドーム型のカバー部材を取り付ける場合と比較して、ソケットユニット72を薄型化できる。また、ソケット720と平板750とを1ユニット化したソケットユニット72の厚みと、ソケット720のみの厚みとは、等しい。つまり、平板750はソケット720の厚さの範囲内に収まるように、保持部760に保持される。したがって、ソケットユニット72を薄型化できる。
【0054】
また、平板750の位置を光源711の近くに配置できるため、ソケット720にドーム型のカバー部材を取り付ける場合と比較して、反射板8を光源711の近くに配置できる。この結果、ソケット720と反射板8の間から反射板8の外側へ漏れる光の量を低減できるため、照明器具100の出射効率が向上する。出射効率は、光源711から出射された光の量に対する照明器具100から出射される光の量の割合を示す。
【0055】
また、図4に示すように、保持部760は開口部730の外側に位置する。具体的には、保持部760は、第1縁731から外縁729までの間に位置する。つまり、平板750は、開口部730より大きく、保持部760よりも小さい。したがって、平板750は開口部730を覆うことができるため、平板750は光源711を保護できる。この結果、平板750は、光源711に塵埃が付着することを抑制しつつ、光源711とユーザーの身体の一部が接触することを抑制する。
【0056】
保持部760は、図3に示すように、平板750の端面751に対向する。平板750の端面751と保持部760とが対向するため、保持部760は、例えば、図4に示す入射面752Aと平行な方向Bに平板750が移動することを規制する。この結果、平板750が入射面752Aと平行な方向Bに移動して、保持部760から平板750が脱落することを抑制できる。
【0057】
また、保持部760は、保持壁761を有する。保持壁761は、図4に示すように平板750の端面751に沿って延びる。平板750の端面751に沿って保持壁761が延びるため、保持壁761は端面751から漏れた光を反射する。したがって、光の漏出を抑制できる。この結果、光源711から出射された光の出射効率を向上させることができる。
【0058】
具体的には、保持壁761は、本体部721から方向A1に向けて立ち上がる壁である。保持壁761の高さは、平板750の端面751の高さと略一致する。なお、保持壁761の高さは、平板750の端面751の高さより小さくてもよい。
【0059】
保持壁761は、複数の壁部を有する。具体的には、保持壁761は、第1保持壁761A、第2保持壁761B、第3保持壁761C、および、第4保持壁761Dを含む。第1保持壁761Aは、平板750の第1端面751Aに対向する。第2保持壁761Bは、平板750の第2端面751Bに対向する。第3保持壁761Cは、平板750の第3端面751Cに対向する。第4保持壁761Dは、平板750の第4端面751Dに対向する。したがって、第1保持壁761A~第4保持壁761Dによって、平板750が囲われる。この結果、入射面752Aと平行な方向B、または出射面752Bと平行な方向Bに平板750が移動することを規制できる。
【0060】
また、保持壁761は、矩形形状、または略矩形形状である。つまり、平板750の形状と同様の形状である。したがって、保持部760に平板750を位置させる場合、保持部760と平板750との位置合わせが容易となる。この結果、ソケット720の保持部760に平板750を保持させる際の作業効率が向上する。
【0061】
例えば、一般的に、ソケットにカバー部材を装着する場合、ソケットの係止部とカバー部材の係止部とを一致させてソケットにカバー部材を装着する。ソケットの係止部とカバー部材の係止部とを位置合わせする必要があり、作業効率が低下する。一方、本発明のソケット720の保持壁761と平板750とはいずも矩形形状であるため、両者の位置合わせが容易となる。ソケット720と平板750とを1ユニット化する際の組立作業効率が向上する。
【0062】
また、ソケット720の保持壁761を矩形形状とする場合、保持壁761の角部分の形成が不十分となることがある。例えば、角部分の保持壁761の厚みが角部分以外の箇所よりも大きくなることがある。具体的には、角部の厚みが開口部730の方向に大きくなることがある。なお、平板750の切欠き面753は、保持壁761の角部分に対応しており、厚みのある角部分を避けることができる。したがって、保持壁761の角部分の形成が不十分である場合であっても、保持部760が平板750を保持できる。
【0063】
また、第1保持壁761Aは、平板750の第1端面751Aに沿って延びる。第2保持壁761Bは、平板750の第2端面751Bに沿って延びる。第3保持壁761Cは、平板750の第3端面751Cに沿って延びる。第4保持壁761Dは、平板750の第4端面751Dに沿って延びる。したがって、第1端面751A~第4端面751Dから出射した光は、第1保持壁761A~第4保持壁761Dによって光の漏出が阻まれる。この結果、出射面752B以外の面から光が出射されることを抑制できる。
【0064】
次に、図4図5とを参照して、光源ユニット7について更に詳しく説明する。図5は、ソケット720から平板750を分離した状態の光源ユニット7を示す平面図である。なお、図5は、光源ユニット7を反射板8の設置される側から示す。
【0065】
保持部760は、立上壁762を更に有する。図4に示すように、立上壁762は、本体部721から方向A1に向けて立ち上がる壁である。立上壁762は、貫通孔763を囲う。貫通孔763は、矩形状の孔である。貫通孔763には、第4保持壁761Dが位置する。立上壁762の高さは、保持壁761の高さと略一致する。
【0066】
図5に示すように、立上壁762は、複数の壁部を有する。具体的には立上壁762は、第1立上壁762A、第2立上壁762B、第3立上壁762C、および、第4立上壁762Dを有する。
【0067】
第1立上壁762Aは、第4保持壁761Dと対向する。第2立上壁762Bは、第2保持壁761Bの第4保持壁761D側の端部から延設される。具体的には、第2立上壁762Bは、第2保持壁761Bと平行な方向に延設される。第3立上壁762Cは、第3保持壁761Cの第4保持壁761D側の端部から延設される。具体的には、第3立上壁762Cは、第3保持壁761Cと平行な方向に延設される。
【0068】
第4立上壁762Dは、第1立上壁762Aと第4保持壁761Dとを連結する。第4立上壁762Dは、第4保持壁761Dから第1保持壁761Aに向かって延びる。つまり、第4保持壁761Dは第4立上壁762Dに支持された状態で貫通孔763の中央部分に位置する。
【0069】
また、第4立上壁762Dは、第1立上壁762Aの中間部分から第4保持壁761Dの中間部分に向かって延びる。第4立上壁762Dは第4保持壁761Dの中間部分を支持する。つまり、第4保持壁761Dの両端部は、第4立上壁762Dを中心に揺動する。例えば、第4保持壁761Dの両端部は、第1立上壁762Aに接近する方向と、第1立上壁762Aから離隔する方向とに揺動する。
【0070】
したがって、平板750を第1保持壁761A~第4保持壁761Dの間に位置させる際に、第4保持壁761Dの端部を第1立上壁762Aに接近する方向に移動する。つまり、平板750は、第1保持壁761A~第4保持壁761Dに囲まれた状態となる。この結果、平板750の端面751と保持部760とを対向させることが容易となる。また、第4保持壁761Dの端部を第1立上壁762Aに接近する方向に移動させることで第1保持壁761A~第4保持壁761Dの間に位置した平板750を保持部760から分離させることが容易となる。
【0071】
図5に示すように、第2保持壁761Bと第3保持壁761Cとは、切欠き部765を有する。切欠き部765は、例えば、マイナスドライバーの先端を平板750の端面751と接触させるために切り欠かれる。例えば、平板750を保持部760から分離する場合、マイナスドライバーの先端を平板750の端面751と接触させて、平板750を弾性変形させて平板750と固定部770の係合状態を解除することで、方向A1に移動させることが容易となる。この結果、平板750を保持部760から分離させることが容易となる。なお、固定部770を弾性変形させて、固定部770と平板750との係合状態を解除し、マイナスドライバーの先端を平板750の端面751と接触させて、平板750を方向A1に移動させてもよい。
【0072】
次に、図6図10を参照して、ソケット720を詳しく説明する。図6は、平板750が保持された光源ユニット7を示す平面図である。図7は、図6に示す光源ユニット7のVII-VII断面を示す。光源ユニット7のVII-VII断面は、方向Cと直交する断面である。方向Cは、第2保持壁761Bと第3保持壁761Cとが並ぶ方向である。方向Cは、方向C1と方向C2とを含む。方向C1は、第2保持壁761Bから第3保持壁761Cへ向かう方向を示す。方向C2は、第3保持壁761Cから第2保持壁761Bへ向かう方向を示す。図7は、第2保持壁761Bから第3保持壁761Cへ向かう方向C1から光源ユニット7を見た図である。図8(a)は、本実施形態に係るソケット720を採用した照明器具100の模式図である。図8(a)では、説明の便宜のため、ソケット720と光源モジュール71と反射板8とを含む照明器具100を表す。図8(b)は、図8(a)の照明器具100が出射した光の照度を示す模式図である。図9は、従来例のソケットを示す斜視図である。図10は、従来品のソケットを採用した照明器具の模式図である。図10(a)は、従来品のソケットを採用した照明器具の模式図である。図10(b)は、図10(a)に示す照明器具が光を照射した際の照射面を示す模式図を示す。図10(c)は、図10(b)に示す照射面における照度を示す模式図である。
【0073】
図7に示すように、ソケット720は、光源保持部735を更に備える。光源保持部735は、基板712を保持する。光源保持部735は、光源711が開口部730の中央に位置するように、基板712を保持する。
【0074】
また、図7に示すように、ソケット720の囲繞部722は、断面視において、第1面723を有する。第1面723は、光源711が形成された基板712に沿って延びる。基板712は、例えば、方向Dに沿う方向に配置される。つまり、第1面723は方向Dに沿う方向に延びる。よって、囲繞部722は、平坦な面となる。したがって、例えば、図9に示す特開2015-118797号公報に開示されているような、開口203の外側から光源711に向かって基板712の配置される側に傾斜する傾斜面202が、囲繞部722にない。つまり、本実施形態では、光源711から出射された光が傾斜面で反射されない。この結果、傾斜面で反射された光によって発生するフレアに起因する照度ムラを抑制できる。
【0075】
更に、図8に示すように、保持壁761は、開口部730を通過した光を反射できる。保持壁761は、「壁部」の一例に相当する。保持壁761は、本体部721の厚み方向Zに沿って開口部730から離れるように延びる。また、保持壁761は、「第1壁部」の一例に相当する。
【0076】
ソケット720は、例えば、射出成型される。射出成型は、組み合わせた金型に溶融した樹脂を注入し、樹脂を冷却させ、固化した樹脂を金型から取り出す成型方法である。また、固化した樹脂を取り出す際に、組み合わせた金型を分解する。一般的に、固化した樹脂を金型から容易に取り出すために、金型には抜き勾配が設定される。このため、ソケット720の保持壁761には、金型の抜き勾配に沿った勾配が存在し得る。したがって、本発明の第1壁部には、本体部721の厚み方向Zに平行な方向に延びる第1壁部だけでなく、金型の抜き勾配に沿った方向に延びる保持壁761も第1壁部に含まれる。
【0077】
開口部730を通過した光は、照射面に向かう光L1の他に、照射面以外に向かう光を含む。光L2は、照射面以外に向かう光の一部である。照射面以外に向かう光L2が、設計者が所望した照射領域と異なる領域を照射する場合、フレアが発生し、照度ムラの原因となる。保持壁761は、例えば、照射面以外に向かう光L2のうち、少なくとも一部の光L2を反射する。保持壁761は光源711に近い位置に配置されているため、保持壁761における光の入射角および反射角は小さい。したがって、保持壁761によって反射された光L2のほとんどは、更に別の場所で反射される。別の場所は、例えば、保持壁761以外の場所である。保持壁761以外の場所は、例えば、ソケット720、および、反射板8であってもよい。ソケット720、および、反射板8は、光L2を反射できる。反射が繰り返されることで、光L2の光路長が長くなる。光路長が長くなればなるほど、光L2は拡散または減衰する。したがって、設計者が所望した照射領域と異なる領域に向かう光L2を拡散または減衰させることができる。この結果、照射面に到達する光L2は微量となり、照射面におけるフレアの発生を抑制し、照度ムラを抑制できる。
【0078】
また、図8(a)に示すように、保持壁761によって反射された光L2は、例えば、反射板8で更に反射される。したがって、反射板8で反射された光L2の光路長は更に長くなり、光L2の減衰が更に促進される。したがって、照射面にはフレアの原因となる光L2がほとんど届かない。この結果、照度ムラを更に抑制できる。
【0079】
例えば、図8(b)のグラフG1に示すように、照度ムラを抑制できる。図8(b)に示すグラフG1は、照度(lx)と位置Pとの関係を示すグラフである。グラフG1に示す位置Pは、位置A~Gを含む。図8(b)に示す位置A、位置B、位置F、および、位置Gは、光L1の照射領域と異なる位置である。位置C~位置Eは、照射面における光L1の照射領域である。位置Dは、光源711の光軸中心であり、光L1の照射領域で検知できる照度のうち最も大きい値となる位置である。
【0080】
図8(b)に示すように、照射面に光L2がほとんど届かない。つまり、照射面に届く光のほとんどが光L1となる。よって、光L2が照射面に届くことで発生する照度ムラを抑制できる。
【0081】
一方、図9に示す特開2015-118797号公報に開示されているソケット201(以下、従来例と記載する場合がある。)は、傾斜面202で光を反射する。傾斜面202で反射された光は減衰が充分でないため、ほとんどの光が照射面に届く。つまり、設計者が所望した照射領域と異なる領域に光が届く。図9に示す従来例の傾斜面202は、開口203の外側から開口203の中心に向かって傾斜する。
【0082】
例えば、図10(a)に示すように、従来例の光源204から出射された光は、照射面に向かう光L3と、傾斜面202に向かい、傾斜面202で反射されて照射面に向かう光L4とを含む。
【0083】
図10(b)に示す照射面は、第1領域L10、および第2領域L20を含む。第1領域L10は光L3が届く領域を示す。第1領域L10は、第2領域L20の内側にある。第2領域L20は、光L4が届く領域を示す。第2領域L20は、第1領域L10の外側の領域を示す。第2領域L20は、第1領域L10を囲む。
【0084】
図10(c)に示すグラフG2は、照度(lx)と位置Pとの関係を示す。グラフG2に示す位置Pは、位置A~Gを含む。
【0085】
位置A、および、位置Gは、第2領域L20の外縁部分である。位置Aの照度、および、位置Gの照度は、第2領域L20で検知できる照度のうち最も小さい値である。位置B、および、位置Fは、第2領域L20の中間部分である。位置Bの照度、および、位置Fの照度は、第2領域L20で検知できる照度のうち最も高い値である。位置C、および、位置Eは、第1領域L10と第2領域L20との境界部分である。つまり、位置C、および、位置Eは、第2領域L20の内縁部分であり、第1領域L10の外縁部分である。位置Cの照度、および、位置Eの照度は、第2領域L20で検知できる照度のうち最も小さい値である。また、位置Cの照度、および、位置Eの照度は、第1領域L10で検知できる照度のうち最も小さい値である。位置Dは、第1領域L10の中間部分である。位置Dの照度は、第1領域L10で検知できる照度のうち最も高い値である。
【0086】
位置A~位置C、および、位置E~位置Gは、図10(b)に示す第2領域L20に対応する。また、位置C~位置Eは、図10(b)に示す第1領域L10に対応する。図10(c)に示すように、第1領域L10の照度と第2領域L20の照度とは異なる。光L3と照度が異なる光L4とが照射面に届くことで、照射面には照度ムラが生じる。照度ムラが発生することで、図10(b)に示すように照射面に照射された光の照射パターンはドーナツ形状となる。図9図10とを参照して説明したように、従来例のソケットは照度ムラを抑制できない。
【0087】
一方、本実施形態のソケット720を採用する照明器具100は、図8(b)に示すように、光L2のほとんどが照射面に届かない。つまり、図10(b)の従来例に示す第2領域L20に光L2のほとんどが届かない。このため、本実施形態の照明器具100は、図8(b)に示す位置A~位置C、および位置E~位置Gで検知される照度はかなり低くなる。よって、本実施形態のソケット720を採用する照明器具100の照射パターンは、第1領域L10が示すような形状となる。したがって、本実施形態のソケット720は、照度ムラを抑制できる。
【0088】
引き続き、図6図7とを参照して、ソケット720を更に詳しく説明する。図6図7とに示すように、保持部760は、固定部770を有する。固定部770は、平板750の出射面752Bに対向する。そして、固定部770は、平板750を本体部721に固定する。つまり、固定部770は、平板750をソケット720に固定する。したがって、固定部770は平板750がA1方向に移動することを規制する。この結果、平板750が保持部760から脱落することを抑制できる。
【0089】
固定部770は、図6に示すように、複数の第1固定部771と、複数の第2固定部772とを含む。複数の第1固定部771および複数の第2固定部772は、例えば、スナップフィット構造である。
【0090】
複数の第1固定部771は、第1保持壁761Aに配置される。例えば、図6に示すように、複数の第1固定部771は、第1保持壁761Aに2つ配置される。また、複数の第1固定部771の一方は、第1保持壁761Aの端部のうちの一方に位置する。また、複数の第1固定部771の他方は、第1保持壁761Aの端部のうちの他方に位置する。
【0091】
図7に示すように、第1固定部771は基部771Aと爪部771Bとを有する。基部771Aは、第1保持壁761Aから本体部721の方向A1に沿って延びる。基部771Aは、爪部771Bを平板750の出射面752Bより高い位置に位置させる。
【0092】
爪部771Bは、方向Dに沿って延びる。方向Dは、図6に示す第1保持壁761Aと第4保持壁761Dとが並ぶ方向である。方向Dは、方向D1と方向D2とを含む。方向D1は、第1保持壁761Aから第4保持壁761Dへ向かう方向を示す。方向D2は、第4保持壁761Dから第1保持壁761Aへ向かう方向を示す。具体的には、爪部771Bは、第1保持壁761Aから第4保持壁761Dへ向かう方向D1に沿って、基部771Aから突出する。図7に示すように、爪部771Bは、断面視において、方向Cから見たときの形状が矩形状である。
【0093】
爪部771Bは、対向面771Cを有する。対向面771Cは、平板750の出射面752Bと対向する。対向面771Cが出射面752Bと当接することで、平板750がA1方向に移動することを規制できる。なお、本実施形態では、第1固定部771が第1保持壁761Aに2つ配置される例を説明したが、これに限らない。第1固定部771は1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
【0094】
また、複数の第2固定部772は、第4保持壁761Dに配置される。例えば、図6に示すように、複数の第2固定部772は、第4保持壁761Dに2つ配置される。また、複数の第2固定部772の一方は、第4保持壁761Dの端部のうちの一方に位置する。また、複数の第2固定部772の他方は、第4保持壁761Dの端部のうちの他方に位置する。
【0095】
図7に示すように、第2固定部772は、基部772Aと爪部772Bとを有する。基部772Aは、第4保持壁761Dから方向A1に沿って延びる。基部772Aは、爪部772Bを平板750の出射面752Bより高い位置に位置させる。
【0096】
爪部771Bは、方向Dに沿って延びる。具体的には、爪部772Bは、第4保持壁761Dから第1保持壁761Aへ向かう方向D2に沿って、基部772Aから突出する。爪部772Bは、断面視において、方向Cから見たときの形状が略三角形である。
【0097】
爪部772Bは、対向面772Cと傾斜面772Dとを有する。
【0098】
対向面772Cは、平板750の出射面752Bと対向する。対向面772Cが出射面752Bと当接することで、平板750が本体部721の厚み方向Zに移動することを規制できる。したがって、爪部771Bの対向面771Cと、爪部772Bの対向面772Cとが出射面752Bと対向することで、平板750が本体部721の方向A1に移動することを規制できる。この結果、保持部760から平板750が脱落することを更に規制できる。
【0099】
傾斜面772Dは、平板750をソケット720に装着する際に、平板750を囲繞部722に案内する。傾斜面772Dは、開口部730の外側から光源モジュール71に向けて基板712の配置される側に傾斜する。平板750を傾斜面772Dに当接させた状態で平板750を方向A2に押圧することで、平板750は傾斜面772Dを滑って囲繞部722に案内される。
【0100】
具体的には、第1固定部771の対向面771Cと平板750の出射面752Bとが対向するように、平板750を保持部760に位置させる。そして、平板750の入射面752Aと第2固定部772の傾斜面772Dとを当接させる。更に、平板750を方向A2に押圧する。方向A2に押圧された平板750は、傾斜面772Dを押圧する。平板750によって傾斜面772Dが押圧されることで、第4保持壁761Dの両端部は第1立上壁762A側へ移動する。第4保持壁761Dの両端部の移動に伴って、第2固定部772も第1立上壁762A側へ移動する。
【0101】
そして、平板750の入射面752Aは、傾斜面772Dに当接しながら方向A2に移動する。更に、平板750の入射面752Aは囲繞部722に当接する。更に、囲繞部722と平板750の入射面752Aとが当接することで、第4保持壁761Dの両端部が元の位置に復帰する。
【0102】
第4保持壁761Dの両端部が元の位置に復帰することで、第2固定部772の対向面772Cと平板750の出射面752Bとが対向する。つまり、第1固定部771の対向面771Cと平板750の出射面752Bとが対向し、第2固定部772の対向面772Cと平板750の出射面752Bとが対向する。したがって、平板750が方向Aに移動することを抑制できる。
【0103】
なお、本実施形態では、第2固定部772が第4保持壁761Dに2つ配置される例を説明したが、これに限らない。第2固定部772は1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
【0104】
なお、平板750は第1保持壁761A~第4保持壁761Dに囲われた状態となっているため、保持部760と固定部770とによって、平板750は方向Aと方向Cと方向Dとに移動することが抑制される。この結果、保持部760から平板750が脱落することを更に抑制できる。
【0105】
次に、図6図11とを参照して、光源ユニット7を更に詳しく説明する。図11は、図6に示す光源ユニット7のXI-XI断面を示す。図11は、第1保持壁761Aから第4保持壁761Dへ向かう方向D1から光源ユニット7を見た図である。
【0106】
図11に示す光源モジュール71の基板712は、通電部712Aを有する。通電部712Aは、電源部(図示せず)と通電する。基板712の光源711の実装面の裏面は放熱体6に接する。
【0107】
ソケット720は、端子785と、端子保持部780とを更に備える。具体的には、ソケット720は、2つの端子785と、2つの端子保持部780とを更に備える。2つの端子785は、同じ形状のため、一方の端子785を例に説明する。また、2つの端子保持部780は、同じ形状のため、一方の端子保持部780を例に説明する。
【0108】
端子785は、基板712の通電部712Aと接触する。また、端子785は、配線Wと接触する。配線Wは電源部(図示せず)に接続される。したがって、端子785と通電部712Aとが当接することで、電源部(図示せず)が生成した電源電圧を光源711に印加できる。
【0109】
端子785は、配線保持部786と先端部787とを有する。配線保持部786は、図11に示すように、ソケット720の内部に導かれた配線Wを保持する。先端部787は、図11に示すように、基板712の通電部712Aと当接する。
【0110】
端子保持部780は、開口部730に対して、囲繞部722より外側に位置する。端子保持部780は、端子785を保持する。具体的には、端子保持部780は、端子785を覆いつつ、端子785を保持する。
【0111】
端子保持部780は、本体保持部781と先端保持部782とを有する。本体保持部781は、配線保持部786を保持する。したがって、配線保持部786の位置ズレを抑制できる。この結果、配線保持部786が位置ズレして配線Wが本体保持部781から脱落することを抑制できる。
【0112】
先端保持部782は、端子785の先端部787を覆う。具体的には、先端保持部782は、先端部787を覆うように、先端部787に沿って延設される。したがって、先端部787を方向A2に押圧するように、先端保持部782は先端部787を覆う。この結果、先端部787が通電部712Aから離隔することを抑制できる。
【0113】
また、先端保持部782は、断面視において、階段形状を有する。先端保持部782の階段形状は、開口部730に向かって突出する。具体的には、先端保持部782の階段形状は、開口部730に向かって延びる。更に具体的には、断面視において、先端保持部782の階段形状は、開口部730から開口部730の外側に向かうにつれて高くなる。換言すると、先端保持部782は、開口部730から開口部730の外側に向かうにつれて高くなる段差を複数有する。したがって、開口部730の周りに開口部730の外側から光源711に向かって基板712の配置される側に傾斜する傾斜面が無いため、不要な反射光を低減できる。この結果、フレアに起因する照度ムラを抑制できる。
【0114】
先端保持部782の階段形状は、複数の平坦面783と、複数の壁部784とによって構成される。複数の平坦面783と複数の壁部784とは、交互に配置される。
【0115】
複数の平坦面783は、方向Cに沿った面である。複数の平坦面783は、第1平坦面783Aと、第2平坦面783Bとを含む。第1平坦面783Aと第2平坦面783Bとは、第3保持壁761Cと本体保持部781との間に位置する。第1平坦面783Aは、第3保持壁761Cの隣に位置する。第2平坦面783Bは、本体保持部781の隣に位置する。したがって、開口部730の周りに開口部730の外側から光源711に向かって基板712の配置される側に傾斜する傾斜面が無いため、不要な反射光を低減できる。この結果、フレアに起因する照度ムラを抑制できる。
【0116】
複数の壁部784は、開口部730を通過した光Lを反射する。複数の壁部784は、壁部ととらえることができる。複数の壁部784は、階段形状の一部、または、階段形状の全部を構成する。階段形状は、一般的に踏板と蹴込み板とで構成される。本実施形態においては、壁部784は、蹴込み板に相当する。複数の壁部784が階段形状の一部を構成する場合、階段形状のうちの一部の蹴込み板が壁部784となる。また、複数の壁部784が階段形状の全部を構成する場合、階段形状のうちの全ての蹴込み板が壁部784となる。
【0117】
複数の壁部784は、第1壁784A、第2壁784B、および、第3壁784Cを含む。第1壁784Aは、第3保持壁761Cと第1平坦面783Aとの間に位置する。第2壁784Bは、第1平坦面783Aと第2平坦面783Bとの間に位置する。第3壁784Cは、第2平坦面783Bと本体保持部781との間に位置する。
【0118】
複数の壁部784の各々は、方向A1に沿って開口部730から離れるように延びる。複数の壁部784は、例えば、照射面以外に向かう光のうち、少なくとも一部の光を反射する。複数の壁部784によって反射された光は、更に別の場所で反射され、光は拡散または減衰する。したがって、照射面以外に向かう光を拡散または減衰させることができる。この結果、フレアの原因となる光を拡散または減衰させ、照度ムラを抑制できる。
【0119】
[実施形態2]
次に図6図7図12とを参照して、実施形態2の光源ユニット7を説明する。実施形態2の光源ユニット7は、ソケット720の囲繞部722が本体部721の厚み方向Zに鋭角に交差する方向に延びる点で、実施形態1の光源ユニット7と異なる。以下、実施形態2について、実施形態1と異なる事項について説明し、実施形態1と重複する部分についての説明は割愛する。
【0120】
図12は、実施形態2の光源ユニット7を示す図である。図12に示す光源ユニット7は、図7に示すVII-VII断面と同じ方向Cに沿った断面である。また、図12に示す光源ユニット7は、図6に示す方向C1から光源ユニット7を見た図である。
【0121】
図12に示すように、実施形態2の囲繞部722は、断面視において、開口部730から開口部730の外側に向かって広がっており、基板712の配置される側に向かって延びる第2面724を有する。具体的には、囲繞部722は、開口部730から保持部760に向かうにつれて高さが低くなるように傾斜する第2面724を有する。囲繞部722が傾斜するため、図9に示す対向面771Cと囲繞部722との距離は、図7に示す対向面771Cと囲繞部722との距離と比較して大きくなる。したがって、平板750を対向面771Cと囲繞部722との間に位置させることが容易となる。この結果、平板750を容易に保持部760が保持できる。
【0122】
なお、囲繞部722は、断面視において、図7に示す光源711が形成された基板712に沿って延びる第1面723、または、図12に示す基板712の配置される側に向かって延びる第2面724を有してもよい。また、囲繞部722は、断面視において、図7に示す光源711が形成された基板712に沿って延びる第1面723と図12に示す基板712の配置される側に向かって延びる第2面724とを有してもよい。
【0123】
[実施形態3]
次に、図13図14とを参照して、実施形態3のソケット720を説明する。実施形態3のソケット720は、囲繞部722が階段形状を有する点で、実施形態1の光源ユニット7、および、実施形態2の光源ユニット7と異なる。以下、実施形態3について、実施形態1、および、実施形態2と異なる事項について説明し、実施形態1および実施形態2と重複する部分についての説明は割愛する。図13は、実施形態3のソケット720を示す斜視図である。図14は、実施形態3のソケット720を採用した照明器具100の模式図である。図14では、発明の理解を容易にするために、照明器具100の構成の一部を省略している。
【0124】
実施形態3の本体部721は、開口部730を囲む囲繞部722を有する。囲繞部722は、階段形状を有する。具体的には、囲繞部722は、階段形状を有しており、開口部730から離れるように、末広がりに延びる。
【0125】
囲繞部722は、複数の第1面723と複数の壁部725とを有する。複数の第1面723は、平坦な面である。具体的には、図13に示すように、複数の第1面723は、開口部730が開口する方向に直交する方向に沿った面である。開口部730が開口する方向は、ソケット720の厚み方向Zに沿う方向である。開口部730が開口する方向に直交する方向は、例えば、図4に示す方向Bに沿う方向である。
【0126】
複数の第1面723は、第1平坦面723A、第2平坦面723B、第3平坦面723C、および、第4平坦面723Dを含む。第1平坦面723Aは、開口部730と第2平坦面723Bとの間に位置する面である。第2平坦面723Bは、第1平坦面723Aと、第3平坦面723Cとの間に位置する面である。第3平坦面723Cは、第2平坦面723Bと第4平坦面723Dとの間に位置する面である。第4平坦面723Dは、第3平坦面723Cの外側に位置する面である。
【0127】
複数の壁部725は、階段形状の一部、または、階段形状の全部を構成する。第1壁725A、第2壁725B、第3壁725C、および、第4壁725Dを含む。第1壁725Aは、第1平坦面723Aと第2平坦面723Bとの間に位置する壁である。第2壁725Bは、第2平坦面723Bと第3平坦面723Cとの間に位置する壁である。第3壁725Cは、第3平坦面723Cと第4平坦面723Dとの間に位置する壁である。第4壁725Dは、第4平坦面723Dから延びる壁である。第1壁725A、第2壁725B、第3壁725C、および、第4壁725Dの各々は、光を反射できる。第1壁725A、第2壁725B、第3壁725C、および、第4壁725Dの各々は、「第1壁部」の一例に相当する。
【0128】
例えば、図14に示すように、第1壁725Aは、光L2を反射する。第1壁725Aが反射した光は、反射板8に更に反射される。反射板8で光L2の反射が繰り返されることで、光L2は拡散または減衰する。拡散または減衰した光L2は照射面にほとんど届かない。一方、図13に示す光L1は、壁部725に反射されず照射面に向かう。したがって、設計者が所望する領域に光Lを照射できる。この結果、フレアに起因する、照射面における照度ムラを抑制できる。
【0129】
[実施形態4]
次に図15図16とを参照して、実施形態4の光源ユニット7を説明する。実施形態4の光源ユニット7は、囲繞部722が階段形状を有する点で、実施形態1の光源ユニット7、および、実施形態2の光源ユニット7と異なる。また、実施形態4の光源ユニット7の囲繞部722が矩形形状である点で、実施形態3の光源ユニット7と異なる。以下、実施形態4について、実施形態1~実施形態3と異なる事項について説明し、実施形態1~実施形態3と重複する部分についての説明は割愛する。図15は、実施形態4の光源ユニット7を示す平面図である。図16は、図15の光源ユニット7のXVI-XVI断面を示す図である。
【0130】
図15図16とに示すように、実施形態4の本体部721は、開口部730を囲む囲繞部722を有する。囲繞部722は、断面視において、階段形状を有する。
【0131】
囲繞部722は、複数の第1面723と複数の壁部725とを有する。複数の第1面723は、平坦な面である。具体的には、図16に示すように、複数の第1面723は、開口部730が開口する方向に直交する方向に沿った面である。開口部730が開口する方向は、ソケット720の厚み方向Zに沿う方向である。開口部730が開口する方向に直交する方向は、方向Dに沿う方向である。したがって、開口部730の外側から光源711に向かって基板712側に傾斜する傾斜面がないため、光源711から出射された光の不要な反射を低減できる。この結果、照射面におけるフレアに起因する照度ムラを抑制できる。
【0132】
具体的には、複数の第1面723は、開口部730から保持部760に向かうほど、面の位置が高くなる。複数の第1面723は、第1平坦面723A、第2平坦面723B、第3平坦面723C、第4平坦面723D、および、第5平坦面723Eを含む。第1平坦面723Aは、開口部730と第2平坦面723Bとの間に位置する面である。第1平坦面723Aの高さは、光源711の高さと略一致する。第2平坦面723Bは、第1平坦面723Aと、第3平坦面723Cとの間に位置する面である。第3平坦面723Cは、第2平坦面723Bと第4平坦面723Dとの間に位置する面である。第4平坦面723Dは、第3平坦面723Cと第5平坦面723Eとの間に位置する面である。第5平坦面723Eは、第4平坦面723Dと保持壁761との間に位置する面である。第5平坦面723Eは、平板750を支持する。
【0133】
なお、平板750を支持する第1面722Aの高さは、図7に示す実施形態1の囲繞部722と同じ高さである。したがって、平板750と光源711との間の距離Rは変更されない。なお、囲繞部722は、複数の第1面723、または、複数の第2面724を有してもよい。
【0134】
複数の壁部725は、階段形状の一部、または、階段形状の全部を構成する。複数の壁部725は、第1壁725A、第2壁725B、第3壁725C、および、第4壁725Dを含む。第1壁725Aは、第1平坦面723Aと第2平坦面723Bとの間に位置する壁である。第2壁725Bは、第2平坦面723Bと第3平坦面723Cとの間に位置する壁である。第3壁725Cは、第3平坦面723Cと第4平坦面723Dとの間に位置する壁である。第4壁725Dは、第4平坦面723Dと保持壁761との間に位置する壁である。第1壁725A、第2壁725B、第3壁725C、および、第4壁725Dの各々は、光を反射できる。第1壁725A、第2壁725B、第3壁725C、および、第4壁725Dの各々は、「第1壁部」の一例に相当する。
【0135】
例えば、図16に示すように、第1壁725Aは、光L5を反射する。第1壁725Aが反射した光L5は、反射板8に更に反射される。反射板8で光L5の反射が繰り返されることで、光L5は拡散または減衰する。拡散または減衰した光L5は照射面にほとんど届かない。
【0136】
また、図16に示すように、実施形態4の保持壁761は、光L7を反射する。保持壁761が反射した光L7は、反射板8に更に反射される。反射板8で光L7の反射が繰り返されることで、光L7は拡散または減衰する。拡散または減衰した光L7は照射面にほとんど届かない。
【0137】
一方、光L6は、壁部725に反射されず照射面に向かう。したがって、設計者が所望する領域に光Lを照射できる。この結果、フレアに起因する、照射面における照度ムラを抑制できる。
【0138】
[実施形態5]
次に図17を参照して、実施形態5の光源ユニット7を説明する。実施形態5の光源ユニット7は、囲繞部722が壁部725の延びる方向が、実施形態1の光源ユニット7~実施形態4の光源ユニット7と異なる。以下、実施形態5について、実施形態1~実施形態4と異なる事項について説明し、実施形態1~実施形態4と重複する部分についての説明は割愛する。図17は、光源ユニット7の断面を示す図である。
【0139】
実施形態5の本体部721は、開口部730を囲む囲繞部722を有する。囲繞部722は、断面視において、階段形状を有する。
【0140】
囲繞部722は、複数の第1面723と複数の壁部725とを有する。複数の第1面723は、平坦な面である。したがって、開口部730の外側から光源711に向かって基板712側に傾斜する傾斜面がないため、光源711から出射された光の不要な反射を低減できる。この結果、照射面におけるフレアに起因する照度ムラを抑制できる。
【0141】
具体的には、複数の第1面723は、開口部730から保持壁761に向かうほど、面の位置が高くなる。複数の第1面723は、第1平坦面723A、第2平坦面723B、第3平坦面723C、および、第4平坦面723Dを含む。第1平坦面723Aは、開口部730と第2平坦面723Bとの間に位置する面である。第1平坦面723Aの高さは、光源711の高さと略一致する。第2平坦面723Bは、第1平坦面723Aと、第3平坦面723Cとの間に位置する面である。第3平坦面723Cは、第2平坦面723Bと第4平坦面723Dとの間に位置する面である。第4平坦面723Dは、第3平坦面723Cと保持壁761との間に位置する面である。第4平坦面723Dは、平板750を支持する。
【0142】
複数の壁部725は、階段形状の一部、または、階段形状の全部を構成する。複数の壁部725は、第1壁726A、第2壁726B、および、第3壁726Cを含む。第1壁725Aは、第1平坦面723Aと第2平坦面723Bとの間に位置する壁である。第2壁725Bは、第2平坦面723Bと第3平坦面723Cとの間に位置する壁である。第3壁725Cは、第3平坦面723Cと第4平坦面723Dとの間に位置する壁である。第1壁726A、第2壁726B、および、第3壁726Cは、開口部730が開口している方向Eに対して鋭角θになるように開口部730から離れるように延びる。第1壁725A、第2壁725B、および、第3壁725Cの各々は、光を反射できる。第1壁726A、第2壁726B、および、第3壁726Cは、「第2壁部」の一例に相当する。
【0143】
例えば、第1壁726Aは、光を反射する。第1壁726Aが反射した光は、反射板8に更に反射される。反射板8で光の反射が繰り返されることで、光は拡散または減衰する。拡散または減衰した光は照射面にほとんど届かない。一方、壁部725に反射されない光は照射面に向かう。したがって、設計者が所望する領域に光を照射できる。この結果、フレアに起因する、照射面における照度ムラを抑制できる。
【0144】
[実施形態6]
次に図18を参照して、実施形態6の光源ユニット7を説明する。実施形態6の光源ユニット7は、平板750の形状が矩形形状でない点で、実施形態1の光源ユニット7~実施形態5の光源ユニット7と異なる。以下、実施形態6について、実施形態1~実施形態5と異なる事項について説明し、実施形態1~実施形態5と重複する部分についての説明は割愛する。図18は、実施形態6の光源ユニット7を示す斜視図である。
【0145】
実施形態4の平板750は、複数の辺755を有する。複数の辺は、直線の辺755Aと円弧の辺755Bとを含む。直線の辺755Aは、端子保持部780に沿って延びる辺である。直線の辺755Aに対応する平板750の端面751は、端子保持部780と対向する。したがって、平板750が開口部730から端子保持部780側へ移動することを抑制できる。
【0146】
円弧の辺755Bは、固定部770と当接する。具体的には、円弧の辺755Bに対応する端面751は、固定部770に当接する。更に、円弧の辺755Bに対向する出射面752Bは、固定部770と当接する。したがって、開口部730から固定部770に向かう方向への移動を規制できる。更に、開口部730から固定部770に向かう方向への移動を規制できる。この結果、保持部760から平板750が分離することを抑制できる。
【0147】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の各実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の速度、材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の構成から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0148】
(1)実施形態2の囲繞部722は、開口部730から保持部760に向かうにつれて高さが低くなるように傾斜したが、これに限らない。例えば、囲繞部722は、開口部730から保持部760に向かうにつれて高さが低くなる階段形状を有してもよい。
【0149】
(2)実施形態1の本発明のソケット720を有する照明器具100は、天井(図示せず)に埋め込まれるが、これに限らない。本発明のソケット720は、天井(図示せず)に埋め込まずに天井に取り付ける天井直付け灯のソケット、および、壁に取付ける壁直付け灯のソケットとして採用できる。
【産業上の利用可能性】
【0150】
本発明は、ソケット、光源ユニット及び照明器具の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0151】
7 :光源ユニット
72 :ソケットユニット
100 :照明器具
711 :光源
712 :基板
720 :ソケット
721 :本体部
722 :囲繞部
723 :第1面
724 :第2面
730 :開口
750 :平板
751 :端面
760 :保持部
761 :保持壁
770 :固定部
780 :端子保持部
782 :先端保持部
785 :端子
787 :先端
Z :厚み方向
図1
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