IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ランドスケイプの特許一覧

特許7383456情報管理システム、識別情報付与モジュール及び情報管理方法
<>
  • 特許-情報管理システム、識別情報付与モジュール及び情報管理方法 図1
  • 特許-情報管理システム、識別情報付与モジュール及び情報管理方法 図2
  • 特許-情報管理システム、識別情報付与モジュール及び情報管理方法 図3
  • 特許-情報管理システム、識別情報付与モジュール及び情報管理方法 図4
  • 特許-情報管理システム、識別情報付与モジュール及び情報管理方法 図5
  • 特許-情報管理システム、識別情報付与モジュール及び情報管理方法 図6
  • 特許-情報管理システム、識別情報付与モジュール及び情報管理方法 図7
  • 特許-情報管理システム、識別情報付与モジュール及び情報管理方法 図8
  • 特許-情報管理システム、識別情報付与モジュール及び情報管理方法 図9
  • 特許-情報管理システム、識別情報付与モジュール及び情報管理方法 図10
  • 特許-情報管理システム、識別情報付与モジュール及び情報管理方法 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-10
(45)【発行日】2023-11-20
(54)【発明の名称】情報管理システム、識別情報付与モジュール及び情報管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/9538 20190101AFI20231113BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20231113BHJP
【FI】
G06F16/9538
G06Q50/10
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019205092
(22)【出願日】2019-11-12
(65)【公開番号】P2021077239
(43)【公開日】2021-05-20
【審査請求日】2021-12-01
(73)【特許権者】
【識別番号】598125567
【氏名又は名称】ユーソナー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141427
【弁理士】
【氏名又は名称】飯村 重樹
(72)【発明者】
【氏名】福富 七海
(72)【発明者】
【氏名】吉川 大基
【審査官】齊藤 貴孝
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-194587(JP,A)
【文献】特開2016-038658(JP,A)
【文献】特開2019-045937(JP,A)
【文献】特開2018-032159(JP,A)
【文献】特開2017-102878(JP,A)
【文献】特開2010-026602(JP,A)
【文献】特開2013-030041(JP,A)
【文献】特開2004-152114(JP,A)
【文献】特開2009-223688(JP,A)
【文献】特表2004-535015(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
事業者の属性に関する事業者情報が格納されたデータベースを有するサーバ、及び該サーバにアクセス可能なユーザ端末を備え、該ユーザ端末を介したユーザの要求に基づいて前記事業者情報が検索される情報管理システムにおいて、
任意の検索条件に基づいて検索されたネットワーク上の前記事業者のウェブサイトの情報を前記ユーザ端末で閲覧可能なブラウザと、
該ブラウザを介して入力された任意の前記検索条件に基づいて前記データベースから前記事業者情報を検索し、検索した前記事業者情報と前記ブラウザを介して検索された前記事業者の前記ウェブサイトの情報とを任意の基準に基づいて関連づけて前記ユーザが識別可能な識別情報を前記ブラウザに列挙されて表示される前記ウェブサイトの情報の検索結果に付与する識別情報付与モジュールと、を備え、
該識別情報付与モジュールが付与した前記識別情報を介して該識別情報と関連づけられた前記事業者情報が前記ユーザ端末に提供されることを特徴とする情報管理システム。
【請求項2】
前記識別情報付与モジュールは、
前記基準のうち第1基準に基づいて前記ユーザと取引関係のある前記事業者の前記ウェブサイトの情報を前記事業者情報と関連づけることを特徴とする請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項3】
前記識別情報付与モジュールは、
前記基準のうち第2基準に基づいて前記ユーザと取引関係のない前記事業者の前記ウェブサイトの情報を前記事業者情報と関連づけることを特徴とする請求項1または2に記載の情報管理システム。
【請求項4】
前記識別情報付与モジュールは、
前記基準のうち第3基準に基づいて前記データベースを参照して前記ユーザと取引関係のない前記事業者であって前記ユーザ以外の他のユーザが取引開始に向けた事業活動を行っている事業者の前記ウェブサイトの情報を前記事業者情報と関連づけることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の情報管理システム。
【請求項5】
前記ブラウザを介して検索された前記事業者の前記ウェブサイトの情報の検索結果から任意の条件に基づいてウェブスクレイピングするウェブスクレイピングモジュールを備え、
該ウェブスクレイピングモジュールによってウェブスクレイピングされた前記事業者の前記ウェブサイトの情報の検索結果がリスト化されて前記ブラウザに表示されることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の情報管理システム。
【請求項6】
前記事業者情報は、
複数の媒体から取得した前記事業者に関する情報が集積されて構成されることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の情報管理システム。
【請求項7】
事業者の属性に関する事業者情報が格納されたデータベースを有するサーバ、及び該サーバにアクセス可能なユーザ端末を備え、該ユーザ端末を介したユーザの要求に基づいて前記事業者情報が検索される情報管理システムで前記事業者情報が検索される際に用いられる識別情報付与モジュールであって、
任意の検索条件に基づいて検索されたネットワーク上の前記事業者のウェブサイトの情報を前記ユーザ端末で閲覧可能なブラウザを介して入力された任意の前記検索条件に基づいて前記データベースから前記事業者情報を検索し、検索した前記事業者情報と前記ブラウザを介して検索された前記事業者の前記ウェブサイトの情報とを任意の基準に基づいて関連づけて前記ユーザが識別可能な識別情報を前記ブラウザに列挙されて表示される前記ウェブサイトの情報の検索結果に付与する、
識別情報付与モジュール。
【請求項8】
事業者の属性に関する事業者情報が格納されたデータベースを有するサーバ、及び該サーバにアクセス可能なユーザ端末を備え、該ユーザ端末を介したユーザの要求に基づいて前記事業者情報が検索される情報管理システムを用いた情報管理方法において、
前記サーバが、
任意の検索条件に基づいて検索されたネットワーク上の前記事業者のウェブサイトの情報を前記ユーザ端末で閲覧可能なブラウザを介して入力された任意の前記検索条件に基づいて前記データベースから前記事業者情報を検索し、検索した前記事業者情報と前記ブラウザを介して検索された前記事業者の前記ウェブサイトの情報とを任意の基準に基づいて関連づけて前記ユーザが識別可能な識別情報を前記ブラウザに列挙されて表示される前記ウェブサイトの情報の検索結果に付与し、
付与した前記識別情報を介して該識別情報と関連づけられた前記事業者情報を前記ユーザ端末に提供する、
ことを特徴とする情報管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報管理システム、識別情報付与モジュール及び情報管理方法、特に、事業者の属性に関する事業者情報が格納されたデータベースを有するサーバ、及びサーバにアクセス可能なユーザ端末を備える情報管理システム、この情報管理システムで用いられる識別情報付与モジュール及び情報管理システムを用いた情報管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、事業者の名称や連絡先、あるいは所在地といった事業者の属性に関する事業者情報をデータベース化して管理し、ユーザの要求に応じて必要な情報をデータベースから検索する情報管理システムが広く利用されている。
【0003】
特許文献1には、事業者の属性に関する事業者情報が格納されたデータベースを備え、検索条件に基づいて検索された事業者のインターネットウェブサイトの情報と、その検索条件に基づいてデータベースから検索した事業者情報とをユーザの端末に同時に表示する情報管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2006-127284公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、この種の情報管理システムを用いてユーザが事業者情報を検索する際に、そのユーザとの取引関係の有無といったユーザの事業活動に影響を及ぼす可能性のある事業者情報を峻別することができる指標があれば、ユーザにとって便宜である。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ユーザの事業活動に影響を及ぼす可能性がある事業者の事業者情報を効率的に検索することができる情報管理システム、識別情報付与モジュール及び情報管理方法を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明に係る情報管理システムは、事業者の属性に関する事業者情報が格納されたデータベースを有するサーバ、及びサーバにアクセス可能なユーザ端末を備え、ユーザ端末を介したユーザの要求に基づいて事業者情報が検索される情報管理システムにおいて、任意の検索条件に基づいて検索されたネットワーク上の事業者のウェブサイトの情報をユーザ端末で閲覧可能なブラウザと、ブラウザを介して入力された任意の検索条件に基づいてデータベースから事業者情報を検索し、検索した事業者情報とブラウザを介して検索された事業者のウェブサイトの情報とを任意の基準に基づいて関連づけてユーザが識別可能な識別情報をブラウザに表示されるウェブサイトの情報の検索結果に付与する識別情報付与モジュールと、を備え、識別情報付与モジュールが付与した識別情報を介して識別情報と関連づけられた事業者情報がユーザ端末に提供されることを特徴としている。
【0008】
これによれば、ユーザは、ブラウザに任意の検索条件を入力することによって、ユーザが要望する事業者情報をデータベースから検索することができることから、事業者情報を検索するに際して、目的とする事業者情報に含まれる属性と一致するような複雑かつ煩雑な検索条件を入力することなく、簡易に事業者情報を検索することができる。
【0009】
このとき、検索された事業者情報と事業者のウェブサイトの情報とが任意の基準に基づいて関連づけられて、その基準に基づいてウェブサイトの情報の検索結果に識別情報が付与されることから、ユーザは、その事業活動に影響を及ぼす可能性がある事業者の事業者情報を効率的に検索することができる。
【0010】
この情報管理システムの識別情報付与モジュールは、基準のうち第1基準に基づいてユーザと取引関係のある事業者のウェブサイトの情報を事業者情報と関連づけることを特徴としている。
【0011】
情報管理システムの識別情報付与モジュールは、基準のうち第2基準に基づいてユーザと取引関係のない事業者のウェブサイトの情報を事業者情報と関連づけることを特徴としている。
【0012】
さらに、情報管理システムの識別情報付与モジュールは、基準のうち第3基準に基づいてデータベースを参照してユーザと取引関係のない事業者であってユーザ以外の他のユーザが取引開始に向けた事業活動を行っている事業者のウェブサイトの情報を事業者情報と関連づけることを特徴としている。
【0013】
この情報管理システムは、ブラウザを介して検索された事業者のウェブサイトの情報の検索結果から任意の条件に基づいてウェブスクレイピングするウェブスクレイピングモジュールを備え、ウェブスクレイピングモジュールによってウェブスクレイピングされた事業者のウェブサイトの情報の検索結果がリスト化されてブラウザに表示されることを特徴としている。
【0014】
しかも、情報管理システムの事業者情報は、複数の媒体から取得した事業者に関する情報が集積されて構成されることを特徴としている。
【0015】
上記目的を達成するための本発明に係る識別情報付与モジュールは、事業者の属性に関する事業者情報が格納されたデータベースを有するサーバ、及びサーバにアクセス可能なユーザ端末を備え、ユーザ端末を介したユーザの要求に基づいて事業者情報が検索される情報管理システムで事業者情報が検索される際に用いられる識別情報付与モジュールであって、ブラウザを介して入力された任意の検索条件に基づいてデータベースから事業者情報を検索し、検索した事業者情報とブラウザを介して検索された事業者のウェブサイトの情報とを任意の基準に基づいて関連づけてユーザが識別可能な識別情報をブラウザに表示されるウェブサイトの情報の検索結果に付与する、ものである。
【0016】
上記目的を達成するための本発明に係る情報管理方法は、事業者の属性に関する事業者情報が格納されたデータベースを有するサーバ、及びサーバにアクセス可能なユーザ端末を備え、ユーザ端末を介したユーザの要求に基づいて事業者情報が検索される情報管理システムを用いた情報管理方法において、ブラウザを介して入力された任意の検索条件に基づいてデータベースから事業者情報を検索し、検索した事業者情報とブラウザを介して検索された事業者のウェブサイトの情報とを任意の基準に基づいて関連づけてユーザが識別可能な識別情報をブラウザに表示されるウェブサイトの情報の検索結果に付与し、付与した識別情報を介して識別情報と関連づけられた事業者情報をユーザ端末に提供する、ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、ユーザは、その事業活動に影響を及ぼす可能性がある事業者の事業者情報を効率的に検索することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施の形態に係る情報管理システムの構成の概略を説明するブロック図である
図2】同じく、本実施の形態に係る情報管理システムの情報管理サーバ、ユーザ端末及びウェブサーバのハードウェア構成の概略を説明するブロック図である。
図3】同じく、本実施の形態に係る情報管理システムの情報管理サーバのストレージの構成の概略を説明するブロック図である。
図4】同じく、本実施の形態に係る情報管理システムで管理される事業者情報の構成の概略を説明するブロック図である。
図5】同じく、本実施の形態に係る情報管理システムで管理される事業者情報の例を示す図である。
図6】同じく、本実施の形態に係る情報管理システムのユーザ端末のストレージの構成の概略を説明するブロック図である。
図7】同じく、本実施の形態に係る情報管理システムの識別情報付与モジュールでの処理の概略を説明するブロック図である。
図8】同じく、本実施の形態に係る情報管理システムのウェブスクレイピングモジュールによってウェブスクレイピングする際の任意の条件が入力される条件入力インターフェースの概略を説明する図である。
図9】同じく、本実施の形態に係る情報管理システムのブラウザに入力された任意の検索条件に基づいて検索されたウェブサイトの情報の検索結果がブラウザに表示された場合の概略を説明する図である。
図10】同じく、本実施の形態に係る情報管理システムのウェブサーバのストレージの構成の概略を説明するブロック図である。
図11】同じく、本実施の形態に係る情報管理システムのブラウザに表示されたウェブメールの情報の概略を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、図1図11に基づいて、本発明の実施の形態に係る情報管理システムについて説明する。
【0020】
図1は、本実施の形態に係る情報管理システムの構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、情報管理システム10は、情報管理サーバ20、ユーザ端末30及びウェブサーバ40を主要構成として備え、これらがインターネット網100を介して互いにアクセス可能に接続される。
【0021】
情報管理サーバ20は、本実施の形態では、事業者に関する情報を管理するサービスを提供する情報管理事業者1に配備され、ユーザ端末30は、情報管理事業者1が提供するサービスを利用するユーザ2に配備される。
【0022】
なお、ユーザ2も、本実施の形態では、情報管理事業者1に情報を管理される事業者(あるいはその事業者の従業者)である。
【0023】
ウェブサーバ40は、本実施の形態では、例えば、インターネット網100上の複数の事業者のウェブサイトを管理する事業者であるインターネットサービス事業者に配備される。
【0024】
これら情報管理サーバ20、ユーザ端末30及びウェブサーバ40は、本実施の形態では、ほぼ同様のハードウェア構成を具備するコンピュータ、例えばデスクトップ型あるいはノート型のコンピュータによって実装される。
【0025】
図2は、情報管理サーバ20、ユーザ端末30及びウェブサーバ40が実装されるコンピュータのハードウェア構成の概略を説明するブロック図である。
【0026】
図示のように、コンピュータは、プロセッサ101、メモリ102、ストレージ103、送受信部104、及び入出力部105を主要構成として備え、これらが互いにバス106を介して電気的に接続される。
【0027】
プロセッサ101は、コンピュータの動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御や、アプリケーションプログラムの実行に必要な処理等を行う演算装置である。
【0028】
このプロセッサ101は、本実施の形態では例えばCPU(Central Processing Unit)であり、後述するストレージ103に格納されてメモリ102に展開されたアプリケーションプログラムを実行して各処理を行う。
【0029】
メモリ102は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶装置、及びフラッシュメモリやHDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶装置を備える。
【0030】
このメモリ102は、プロセッサ101の作業領域として使用される一方、コンピュータの起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、及び各種の設定情報等が格納される。
【0031】
ストレージ103は、アプリケーションプログラムや各種の処理に用いられるデータ等が格納されている。
【0032】
送受信部104は、コンピュータをネットワークに接続する。この送受信部104は、Bluetooth(登録商標)やBLE(Bluetooth Low Energy)といった近距離通信インターフェースを具備するものであってもよい。
【0033】
入出力部105には、必要に応じて、キーボードやマウスといった情報入力機器やディスプレイ等の出力機器が接続される。本実施の形態では、キーボード、マウス及びディスプレイがそれぞれ接続される。
【0034】
バス106は、接続したプロセッサ101、メモリ102、ストレージ103、送受信部104及び入出力部105の間において、例えばアドレス信号、データ信号及び各種の制御信号を伝達する。
【0035】
図3は、情報管理サーバ20のストレージ103の構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、ストレージ103は、ストレージ103の記憶領域によって実現されるデータベース21、及び情報管理プログラム22を備える。
【0036】
データベース21には、本実施の形態では、事業者の属性に関する事業者情報D1が格納される。この事業者情報D1は、ユーザ2の事業活動に利用される目的でユーザ2に供される。
【0037】
図4は、事業者情報D1の構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、事業者情報D1は、複数の媒体から取得した事業者に関する情報が集積されて、集積された各種の情報から抽出された事業者の属性(例えば事業者名、所在地、資本金、売上高等)を含んで構成される。
【0038】
複数の媒体から取得した事業者に関する情報としては、例えば、名刺d1、顧客データd2、セミナーリストd3、ウェブログd4、あるいは顧客問い合わせデータdnといった各種の情報が想定される。
【0039】
図5は、事業者情報D1の例を示す図である。図示のように、事業者情報D1は、例えば社名、所在地、電話番号、会社状況等といった事業者の属性を有する拠点情報daと、例えば上場区分、資本金、業種、従業員数、売上高等といった事業者の属性を有する企業情報dbを含んで構成される。
【0040】
図3で示す情報管理プログラム22は、ユーザ端末30を介したユーザ2の要求に基づいてデータベース21を参照して、ユーザ2の要望する事業者情報D1を検索するプログラムである。
【0041】
この情報管理プログラム22は、本実施の形態では、ユーザ端末30のディスプレイあるいは情報管理サーバ20のディスプレイに表示されてユーザ端末30あるいは情報管理サーバ20で情報の入出力が可能な画面インターフェースによって実装される。
【0042】
図6は、ユーザ端末30のストレージ103の構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、ストレージ103には、ブラウザ31及びブラウザ付加プログラム32が格納される。
【0043】
ブラウザ31は、ユーザ2によってユーザ端末30を介して入力される任意の検索条件に基づいて検索されたインターネット網100上のウェブサイトの情報をユーザ端末30で閲覧することが可能なソフトウェアである。
【0044】
ブラウザ付加プログラム32は、本実施の形態では、ブラウザ31に付加されてブラウザ31に一部の機能を追加するものであって、一般的にプラグイン、アドオン、アドイン等と称されるソフトウェアによって実装される。
【0045】
このブラウザ付加プログラム32は、本実施の形態では、識別情報付与モジュール32a、ウェブスクレイピングモジュール32b及び事業者規模表示モジュール32cを備える。
【0046】
識別情報付与モジュール32aは、本実施の形態では、第1処理P1、第2処理P2及び第3処理P3を実行するモジュールである。
【0047】
第1処理P1では、ブラウザ31を介して入力された任意の検索条件に基づいて、情報管理サーバ20の情報管理プログラム22を介してデータベース21を参照して、入力された検索条件に対応する事業者の事業者情報D1を検索する。
【0048】
続く第2処理P2では、任意の基準に基づいて、検索された事業者の事業者情報D1と、ブラウザ31を介して入力された任意の検索条件に基づいて検索されたインターネット網100上の事業者のウェブサイトの情報とを関連づける。
【0049】
図7は、識別情報付与モジュール32aで第2処理P2及び第3処理P3を実行する場合の概略を説明するブロック図である。図示のように、第2処理P2での関連づけは、本実施の形態では、第1基準S1、第2基準S2及び第3基準S3が用いられる。
【0050】
第1基準S1には、ユーザ2がその事業者と取引をしたことがあることが基準として設定され、第2基準S2には、ユーザ2がその事業者とまだ取引に至っていないことが基準として設定され、第3基準S3には、ユーザ2がその事業者とまだ取引に至っておらず、かつユーザ2以外の他のユーザが取引開始に向けた事業活動を行っていることが基準として設定される。
【0051】
第2処理P2において、データベース21から検索される事業者の事業者情報D1に含まれる属性に基づいて、ユーザ2がその事業者と取引をしたことがあると判断される場合は、第1基準S1に基づいて、検索されたその事業者情報D1の事業者のウェブサイトの情報について、ユーザ2と取引関係のある事業者のウェブサイトの情報であると関連づける。
【0052】
一方、第2処理P2において、データベース21から検索される事業者の事業者情報D1に含まれる属性に基づいて、ユーザ2がその事業者とまだ取引に至っていないと判断される場合は、第2基準S2に基づいて、検索されたその事業者情報D1の事業者のウェブサイトの情報について、ユーザ2と取引関係のない事業者のウェブサイトの情報であると関連づける。
【0053】
さらに、第2処理P2において、データベース21から検索される事業者の事業者情報D1に含まれる属性に基づいて、ユーザ2がその事業者とまだ取引に至っていないと判断され、かつユーザ2以外の他のユーザが取引開始に向けた事業活動を行っていると判断される場合は、第3基準S3に基づいて、検索されたその事業者情報D1の事業者のウェブサイトの情報について、ユーザ2と取引関係のない事業者ではあるがユーザ2以外のユーザが取引開始に向けた事業活動を行っている事業者のウェブサイトの情報であると関連づける。
【0054】
その後、第3処理P3では、事業者情報D1と関連づけられたインターネット網100上の事業者のウェブサイトの情報の検索結果に、関連づけを行った際に用いられた第1基準S1~第3基準S3に応じて、ユーザ1が識別可能な識別情報をブラウザ31に表示されるウェブサイトの情報の検索結果に付与する。
【0055】
本実施の形態では、第1基準S1に基づいて事業者情報D1と関連づけられたインターネット網100上の事業者のウェブサイトの情報の検索結果に、「既存」の識別情報ID1を付与する。
【0056】
一方、第2基準S2に基づいて事業者情報D1と関連づけられたインターネット網100上の事業者のウェブサイトの情報の検索結果に、「未連携」の識別情報ID2を付与する。
【0057】
さらに、第3基準S3に基づいて事業者情報D1と関連づけられたインターネット網100上の事業者のウェブサイトの情報の検索結果に、「案件」の識別情報ID3を付与する。
【0058】
この第3処理P3で、事業者のウェブサイトの情報の検索結果に各識別情報ID1~ID3が付与されると、ユーザ2がユーザ端末30を介して各識別情報ID1~ID3をクリックすれば、各識別情報ID1~ID3が付与されたウェブサイトの情報と関連づけられた事業者情報D1が、ユーザ端末30にブラウザ31を介して提供される。
【0059】
図6で示すように、ウェブスクレイピングモジュール32bは、ブラウザ31を介して検索された事業者のウェブサイトの情報の検索結果から任意の条件に基づいてウェブスクレイピングするモジュールである。
【0060】
図8は、ウェブスクレイピングする際の任意の条件が入力される条件入力インターフェースの概略を説明する図である。図示のように、条件入力インターフェースIFには、本実施の形態では、所在地、業種、例えば売上高や資本金あるいは系列といった事業者の詳細な属性がウェブスクレイピングの条件として入力される。
【0061】
条件入力インターフェースIFにウェブスクレイピングの条件が入力されて実行されると、入力されたウェブスクレイピングの条件に基づいて、ウェブスクレイピングされた事業者のウェブサイトの情報の検索結果が例えばCSV形式のテキストデータとしてリスト化されて、ブラウザ31に表示される。
【0062】
図6で示すように、事業者規模表示モジュール32cは、ブラウザ31を介して検索された事業者のウェブサイトの情報の検索結果に、その事業者の事業規模を表示するモジュールである。
【0063】
この事業者規模表示モジュール32cは、ブラウザ31を介して入力された任意の検索条件に基づいて、情報管理サーバ20の情報管理プログラム22を介してデータベース21を参照して、入力された検索条件に対応する事業者の事業者情報D1を検索し、検索した事業者情報D1のうち事業者の規模に関する属性(資本金、従業員数、売上高等)に基づいて、事業者の規模を視覚的に表示する。
【0064】
図9は、任意の検索条件に基づいて検索された事業者のウェブサイトの情報の検索結果がブラウザ31に表示された場合の概略を説明する図である。図示のように、ブラウザ31には、任意の検索条件として例えば「産業用」及び「ドローン」が入力された場合のウェブサイトの情報の検索結果が表示される。
【0065】
このとき、本実施の形態では、各事業者のそれぞれのウェブサイトの情報の検索結果に付与された「既存」の識別情報ID1、「未連携」の識別情報ID2及び「案件」の識別情報ID3が表示される。
【0066】
一方、ブラウザ31には、ウェブスクレイピングモジュール32bを起動するコマンドCが表示される。このコマンドCを入力すると、図8で示した条件入力インターフェースIFがポップアップ形式でブラウザ31に表示される。
【0067】
さらに、ブラウザ31には、各事業者のそれぞれのウェブサイトの情報の検索結果に、事業者の規模を視覚的に表した例えばブロック状の複数の目盛りによって構成された事業者規模インジケータGが表示される。
【0068】
図10は、ウェブサーバ40のストレージ103の構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、ストレージ103は、リクエスト処理プログラム41を備える。
【0069】
このリクエスト処理プログラム41は、ブラウザ31を介して入力される任意の検索条件をユーザ2からのリクエストとして受け付けて、このリクエストに応じてHTMLファイルやイメージファイルを実行するプログラムである。
【0070】
次に、本実施の形態に係る情報管理システム10の運用について説明する。
【0071】
例えば、ユーザ2が、産業用ドローンの製造販売を行っている事業者や、産業用ドローンを用いた点検業務等を行っている事業者の情報を必要としている場合において、ユーザ端末30のブラウザ31に任意の検索条件として「産業用」及び「ドローン」を入力する。
【0072】
ブラウザ31への検索条件の入力により、検索条件に基づいて事業者のウェブサイトの情報が検索されるとともに、情報管理サーバ20のデータベース21が参照されて検索条件に対応する事業者の事業者情報D1が検索される。
【0073】
検索された事業者のウェブサイトの情報の検索結果と検索された事業者の事業者情報D1とは、本実施の形態では、第1基準S1~第3基準S3に基づいて関連づけがなされる。
【0074】
第1基準Sに基づいて事業者情報D1と関連づけられたウェブサイトの情報の検索結果には「既存」の識別情報ID1が付与され、第2基準S2に基づいて事業者情報D1と関連づけられたウェブサイトの情報の検索結果には「未連携」の識別情報ID2が付与され、かつ第3基準S3に基づいて事業者情報D1と関連づけられたウェブサイトの情報の検索結果には「案件」の識別情報ID3が付与される。
【0075】
これにより、図8で示したように、ブラウザ31には、産業用ドローンに関する複数の事業者のそれぞれのウェブサイトの情報の検索結果が表示されるとともに、各事業者のそれぞれウェブサイトの情報の検索結果に付与された識別情報ID1~識別情報ID3が表示される。
【0076】
ユーザ2が、ユーザ端末30を介してブラウザ31に表示されるウェブサイトの情報の検索結果に付与された識別情報ID1~識別情報ID3をクリックすると、各識別情報ID1~ID3が付与されたウェブサイトの情報と関連づけられた事業者情報D1が、ユーザ端末30にブラウザ31を介して提供される。
【0077】
例えば、ユーザ2が、産業用ドローンの事業において、かつて取引をしたことがある事業者の事業者情報D1を参照する場合には、「既存」の識別情報ID1をクリックすれば、ユーザ2が要望する事業者の事業者情報D1がユーザ端末30に提供される。
【0078】
一方、ユーザ2が、産業用ドローンの事業において、これまで取引をしたことがない事業者の事業者情報D1を参照する場合には、「未連携」の識別情報ID2をクリックすれば、ユーザ2が要望する事業者の事業者情報D1がユーザ端末30に提供される。
【0079】
さらに、ユーザ2が、産業用ドローンの事業において、これまで取引をしたことがない事業者であって、ユーザ2以外の他のユーザが取引開始に向けた事業活動を行っている事業者の事業者情報D1を参照する場合には、「案件」の識別情報ID3をクリックすれば、ユーザ2が要望する事業者の事業者情報D1がユーザ端末30に提供される。
【0080】
このように、ユーザ2は、ブラウザ31に任意の検索条件を入力することによって、ユーザ2が要望する事業者情報D1をデータベース21から検索することができることから、事業者情報D1を検索するに際して、目的とする事業者情報D1に含まれる属性と一致するような複雑かつ煩雑な検索条件を入力することなく、簡易に事業者情報D1を検索することができる。
【0081】
このとき、検索された事業者情報D1と事業者のウェブサイトの情報とが任意の基準に基づいて関連づけられて、その基準に基づいてウェブサイトの情報の検索結果に識別情報ID1~ID3が付与されることから、ユーザ2は、ユーザ2の事業活動に影響を及ぼす可能性がある事業者の事業者情報D1を効率的に検索することができる。
【0082】
特に、本実施の形態では、ユーザ2は、ウェブサイトの情報の検索結果に付与された識別情報ID1~ID3に基づいて、ユーザ2と取引関係がある事業者の事業者情報D1であるか否か、ユーザ2以外の他のユーザ(例えば競合他社)がアプローチしている事業者の事業者情報D1であるか否かといった、ユーザ2の事業活動の方向性を定める事業者の事業者情報D1であるかどうかを判断することができる。
【0083】
一方、産業用ドローンに関する複数の事業者のそれぞれのウェブサイトの情報の検索結果が例えば5000件である場合において、ブラウザ31に表示されるウェブスクレイピングモジュール32bを起動するコマンドCを入力すると、条件入力インターフェースIFがポップアップ形式でブラウザ31に表示される。
【0084】
この条件入力インターフェースIFに、例えば、売上高1億円以上といった事業者の属性をウェブスクレイピングの条件として入力して実行すると、5000件の事業者のウェブサイトの情報の検索結果から売上高1億円以上の事業者のウェブサイトの情報がウェブスクレイピングされ、ウェブスクレイピングされた事業者のウェブサイトの情報の検索結果がリスト化されて、ブラウザ31に表示される。
【0085】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0086】
上記実施の形態では、事業者のウェブサイトの情報の検索結果に「既存」の識別情報ID1、「未連携」の識別情報ID2及び「案件」の識別情報ID3が付与される場合を説明したが、例えば図11に示すように、ブラウザ31にウェブサイトの情報として表示される事業者のウェブメールの情報の検索結果に「既存」の識別情報ID1、「未連携」の識別情報ID2及び「案件」の識別情報ID3が付与されるものであってもよい。
【0087】
上記実施の形態では、事業者のウェブサイトの情報の検索結果に「既存」の識別情報ID1、「未連携」の識別情報ID2及び「案件」の識別情報ID3が付与される場合を説明したが、これらに限られるものではなく、例えばユーザ2が現在、取引開始に向けた活動を行っている事業者の検索結果に「活動」の識別情報が付与されるものであってもよい。
【0088】
一方、検索されたウェブサイトの情報に関する事業者がニュースサイト等を運営するメディア事業者の場合には、例えば「メディア」の識別情報が付与されるものであってもよいし、メディア事業者の場合に限られることなく、特定の事業を運営する事業者のウェブサイトの情報に、その事業者の特性を表す識別情報が付与されるものであってもよい。
【0089】
上記実施の形態では、ユーザ端末30に提供される事業者情報が、情報管理事業者1の情報管理サーバ20に格納されている事業者情報D1である場合を説明したが、情報管理事業者1以外の事業者が管理する事業者情報がユーザ端末30に提供されるものであってもよい。
【0090】
さらに、事業者情報D1には、図5で示した事業者情報D1に加えて、例えば事業者を評価したスコアが含まれるものであってもよいし、事業者情報D1とリンクされたウェブサイトの情報、例えば図5で示した事業者情報D1の拠点情報daの「所在地」とリンクされた地図情報等が含まれるものであってもよい。
【0091】
上記実施の形態では、事業者あるいは事業者の従業者であるユーザ2が、情報管理システム10を用いてユーザ2の事業活動に影響を及ぼす可能性がある事業者の事業者情報D1を検索する場合を説明したが、求職者が、求人活動を行っている事業者の事業者情報D1を検索する場合や、ある商品等の購入を検討しているユーザが、その商品等を取り扱っているeコマースサイトを運営する事業者の事業者情報D1を検索する場合に用いられるものであってもよい。
【0092】
上記実施の形態では、ユーザ端末30がデスクトップ型あるいはノート型のコンピュータによって実装される場合を説明したが、スマートフォンやタブレット型端末等のコンピュータによって実装されてもよい。
【0093】
上記実施の形態では、情報管理サーバ20のストレージ103のデータベース21に事業者情報D1が格納される場合を説明したが、情報管理サーバ20から独立したデータベースサーバを配備して、このデータベースサーバに事業者情報D1が格納されるものであってもよい。
【符号の説明】
【0094】
1 情報管理事業者
2 ユーザ
10 情報管理システム
20 情報管理サーバ
21 データベース
22 情報管理プログラム
30 ユーザ端末
31 ブラウザ
32 ブラウザ付加プログラム
32a 識別情報付与モジュール
32b ウェブスクレイピングモジュール
32c 事業者規模表示モジュール
40 ウェブサーバ
D1 事業者情報
ID1~ID3 識別情報
S1 第1基準
S2 第2基準
S3 第3基準
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11