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特許7383521ベルトコンベヤの蛇行調整装置、及びその蛇行調整装置を備えるベルトコンベヤ
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  • 特許-ベルトコンベヤの蛇行調整装置、及びその蛇行調整装置を備えるベルトコンベヤ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-10
(45)【発行日】2023-11-20
(54)【発明の名称】ベルトコンベヤの蛇行調整装置、及びその蛇行調整装置を備えるベルトコンベヤ
(51)【国際特許分類】
   B65G 15/64 20060101AFI20231113BHJP
   B65G 39/16 20060101ALI20231113BHJP
   B65G 39/02 20060101ALI20231113BHJP
   B65G 15/08 20060101ALN20231113BHJP
【FI】
B65G15/64
B65G39/16
B65G39/02 Z
B65G15/08 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020029367
(22)【出願日】2020-02-25
(65)【公開番号】P2020176013
(43)【公開日】2020-10-29
【審査請求日】2023-01-24
(31)【優先権主張番号】P 2019079962
(32)【優先日】2019-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000167233
【氏名又は名称】光洋機械産業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】森永 尚治
【審査官】寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-073019(JP,A)
【文献】実開昭60-103121(JP,U)
【文献】実開昭48-061576(JP,U)
【文献】米国特許第04809845(US,A)
【文献】実開昭50-034984(JP,U)
【文献】実公昭47-013962(JP,Y1)
【文献】登録実用新案第3010767(JP,U)
【文献】特開2014-129151(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 15/64
B65G 39/16
B65G 39/02
B65G 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドプーリ及びエンドプーリと、これらに掛け渡される無端状のベルトとを備えるベルトコンベヤにおいて、
前記ベルトにおけるリターンベルトの裏面側には、複数のリターンローラがそれに接するように設けられ、
前記複数のリターンローラは、
前記リターンベルトの幅方向に沿って数珠つなぎにかつ遊動自在に連結されていることを特徴とする、ベルトコンベヤの蛇行調整装置。
【請求項2】
前記複数のリターンローラは、3つのリターンローラからなり、
前記リターンベルトは、前記リターンローラに接することにより断面視で逆受皿状になって搬送される、請求項1に記載のベルトコンベヤの蛇行調整装置。
【請求項3】
前記3つのリターンローラのうち両端のリターンローラは、
これらを支持する架台との間でシャックル部材によってそれぞれ連結され、
前記3つのリターンローラのうち中央位置にあるリターンローラは、
前記両端のリターンローラとの間でジョイントリンク部材によって連結されている、請求項2に記載のベルトコンベヤの蛇行調整装置。
【請求項4】
前記数珠つなぎされた3つのリターンローラは、
前記リターンベルトの全長において複数の箇所に配置されている、請求項2または3に記載のベルトコンベヤの蛇行調整装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載のベルトコンベヤの蛇行調整装置を備えることを特徴とするベルトコンベヤ。
【請求項6】
ヘッドプーリ及びエンドプーリと、これらに掛け渡される無端状のベルトと、前記ベルトにおけるリターンベルトの途中に設けられる一対のベントプーリ及びウェイトプーリとを備えるベルトコンベヤにおいて、
前記ベルトにおけるリターンベルトの裏面側には、複数のリターンローラがそれに接するように設けられ、
前記複数のリターンローラは、
前記リターンベルトの幅方向に沿って数珠つなぎにかつ遊動自在に連結されているとともに、前記一対のベントプーリの近傍に設けられていることを特徴とする、ベルトコンベヤの蛇行調整装置。
【請求項7】
請求項6に記載のベルトコンベヤの蛇行調整装置を備えることを特徴とするベルトコンベヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば骨材等のコンクリート材料を搬送するベルトコンベヤに関し、特にベルトコンベヤにおけるリターンベルトの蛇行調整に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば骨材等のコンクリート材料を搬送するベルトコンベヤは、ヘッドプーリとエンドプーリとを有し、無端状のベルトが両プーリを掛け渡すようにして設けられている。このベルトコンベヤでは、コンクリート材料の片荷等の影響によりベルトが幅方向の一方に偏って蛇行する場合がある。ベルトが蛇行すると、コンクリート材料の搬送に支障をきたす。
【0003】
そこで、上記蛇行を調整する方法として種々の方法が提案されている。例えば、特許文献1に記載のベルトコンベヤによれば、図8及び図9に示すように、リターンベルト50の幅方向に延びた枠状の支持フレーム51が設けられ、支持フレーム51には、調芯ローラ52を備える一対の支持ブロック53が設けられている。調芯ローラ52は、リターンベルト50の両端側を所定のトラフ角を有して上方から支えるものである。なお、図中の符号54はキャリヤベルト、符号55はキャリヤローラを示す。
【0004】
このベルトコンベヤの支持ブロック53には、複数の長孔56が形成されており(図9参照)、この長孔56を用いて支持ブロック53がボルト止めされている。そのため、調芯ローラ52は、長孔56内でボルトの位置が変更されることにより支持フレーム51に沿って位置調整自在とされる(図9の矢印D参照)。
【0005】
上記ベルトコンベヤにおいてリターンベルト50に蛇行が生じた場合には、いずれかの支持ブロック53を支持フレーム51に沿って変位させることにより、調芯ローラ52とリターンベルト50との接触面積を調整してリターンベルト50の蛇行を抑制するようにしている。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、支持ブロック53は、支持フレーム51にボルト止めされており、これにより、調芯ローラ52の位置が設定される。そのため、リターンベルトに蛇行が生じると、そのたびに長孔56内のボルトを緩めたり締め付けたりして支持ブロック53の位置を変更しなければならず、非常に手間であるといった問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特許第3561301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、リターンベルトの蛇行調整を容易に行うことのできる、ベルトコンベヤの蛇行調整装置を提供することをその課題とする。また、その蛇行調整装置を備えるベルトコンベヤを提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の側面によって提供されるベルトコンベヤの蛇行調整装置は、ヘッドプーリ及びエンドプーリと、これらに掛け渡される無端状のベルトとを備えるベルトコンベヤにおいて、前記ベルトにおけるリターンベルトの裏面側には、複数のリターンローラがそれに接するように設けられ、前記複数のリターンローラは、前記リターンベルトの幅方向に沿って数珠つなぎにかつ遊動自在に連結されていることを特徴としている。
【0010】
本発明のベルトコンベヤの蛇行調整装置において、前記複数のリターンローラは、3つのリターンローラからなり、前記リターンベルトは、前記リターンローラに接することにより断面視で逆受皿状になって搬送されるとよい。
【0011】
本発明のベルトコンベヤの蛇行調整装置において、前記3つのリターンローラのうち両端のリターンローラは、これらを支持する架台との間でシャックル部材によってそれぞれ連結され、前記3つのリターンローラのうち中央位置にあるリターンローラは、前記両端のリターンローラとの間でジョイントリンク部材によって連結されているとよい。
【0012】
本発明のベルトコンベヤの蛇行調整装置において、前記数珠つなぎされた3つのリターンローラは、前記リターンベルトの全長において複数の箇所に配置されているとよい。
【0013】
本発明の第2の側面によって提供されるベルトコンベヤは、本発明の第1の側面によって提供されるベルトコンベヤの蛇行調整装置を備えることを特徴としている。
【0014】
本発明の第3の側面によって提供されるベルトコンベヤの蛇行調整装置は、ヘッドプーリ及びエンドプーリと、これらに掛け渡される無端状のベルトと、前記ベルトにおけるリターンベルトの途中に設けられる一対のベントプーリ及びウェイトプーリとを備えるベルトコンベヤにおいて、前記ベルトにおけるリターンベルトの裏面側には、複数のリターンローラがそれに接するように設けられ、前記複数のリターンローラは、前記リターンベルトの幅方向に沿って数珠つなぎにかつ遊動自在に連結されているとともに、前記一対のベントプーリの近傍に設けられていることを特徴としている。
【0015】
本発明の第4の側面によって提供されるベルトコンベヤは、本発明の第3の側面によって提供されるベルトコンベヤの蛇行調整装置を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、複数のリターンローラは、数珠繋ぎにかつ遊動自在に連結されているので、リターンベルトの裏面側の幅方向のほぼ全体を満遍なく所望の押圧力で付与することができる。よって、仮にリターンベルトが何らかの要因で蛇行した場合であっても、リターンローラは、リターンベルトを正規の搬送状態に戻すように押圧する。よって、リターンベルトの蛇行を自動で調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係るベルトコンベヤの概略構成を示す図である。
図2図1に示すA-A線から見た図である。
図3】第1リンク機構の概略斜視図である。
図4】第3リンク機構の概略斜視図である。
図5】リターンベルトが左側に蛇行した状態を示す図である。
図6】リターンベルトが右側に蛇行した状態を示す図である。
図7】ベルトコンベヤの変形例を示す概略構成図である。
図8】従来のベルトコンベヤの構成を示す図である。
図9】従来のベルトコンベヤの支持フレームを示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0019】
図1は、本発明に係るベルトコンベヤの概略構成を示す図である。図2は、図1に示すA-A線から見た図である。なお、以下の説明では、構成が共通する部材については同符号で示す。また、図1では、架台(後述)等を省略している。
【0020】
このベルトコンベヤ1は、例えばプラント工場等のサイロとバッチャープラント本体(ともに図示せず)との間において、コンクリート材料の砂、砂利等の骨材を比較的長い距離で搬送する場合に用いられるものである。なお、本実施形態に係るベルトコンベヤ1は、上記の用途に限るものではない。
【0021】
ベルトコンベヤ1は、材料の搬送先近傍に設置されるヘッドプーリ(ドライブプーリ)2、材料の搬送元近傍に設置されるテールプーリ3、及びそれらに掛け渡される無端状のベルト4によって概略構成される。
【0022】
ベルト4は、材料が積載されてそれを搬送するためのものである。なお、ベルト4は、便宜上、材料が積載される側に位置するベルトをキャリヤベルト5と、搬送元に戻る側に位置するベルトをリターンベルト6とそれぞれ称する。
【0023】
ベルトコンベヤ1には、キャリヤベルト5の裏面側にこれを支持するための複数のキャリヤローラユニット7が設けられている。一方、リターンベルト6の裏面側にこれの蛇行を調整するための複数のリターンローラユニット8が設けられている。これらキャリヤローラユニット7及びリターンローラユニット8は、ベルト4の全長において所定の間隔を隔てて複数設けられた枠状の架台9(図2参照)に支持されている。
【0024】
キャリヤローラユニット7は、略円柱状の第1ないし第3キャリヤローラ11~13と、一対の内側支持部材14と、一対の外側支持部材15とによって概略構成される。内側支持部材14及び外側支持部材15は、第1ないし第3キャリヤローラ11~13をそれぞれ回転自在に支持するためのものである。
【0025】
一対の内側支持部材14は、架台9から上方に延び所定の間隔を隔てて立設されており、上端部外側にそれぞれ切欠き面14aを有している。また、一方の外側支持部材15は、架台9から上方に延び略への字状に形成されて立設されており、上方部内側にそれぞれ傾斜面15aを有している。
【0026】
第1キャリヤローラ11は、一対の内側支持部材14の対向面上部の間に支持されている。第2キャリヤローラ12は、一方の内側支持部材14の切欠き面14aと、一方の外側支持部材15の傾斜面15aとの間に支持されている。また、第3キャリヤローラ13は、他方の内側支持部材14の切欠き面14aと、他方の外側支持部材15の傾斜面15aとの間に支持されている。
【0027】
上記の支持構造により、第1キャリヤローラ11は、架台9の中央位置で水平に配置され、第2及び第3キャリヤローラ12,13は、第1キャリヤローラ11の両端から所定のトラフ角を有して左右上方へ延びるように配置される。キャリヤベルト5は、これら第1ないし第3キャリヤローラ11~13の配置構成により、その裏面側が第1ないし第3キャリヤローラ11~13に接し、断面視で略受皿状になってその部分に材料が積載されて搬送するようになっている。
【0028】
一方、リターンローラユニット8は、略円柱状の第1ないし第3リターンローラ17~19と、これらを連結する連結機構とによって概略構成されている。連結機構は、第1ないし第4リンク機構21~24からなる。第1及び第2リンク機構21,22は、架台9と第1及び第3リターンローラ17,19とをそれぞれ連結するものである。第3及び第4リンク機構23,24は、第1及び第2リターンローラ17,18同士並びに第2及び第3リターンローラ18,19同士をそれぞれ連結するものである。第1ないし第3リターンローラ17~19は、これら第1ないし第4リンク機構21~24によって数珠繋ぎに連結されている。
【0029】
第1リンク機構21は、図3に示すように、第1U字状部材25及び第1シャックル26等によって構成される。第1U字状部材25は、略U字状に形成されており、架台9の側端近傍に固定されている。第1U字状部材25には、第1シャックル26が遊動自在に取付られている。第1シャックル26は、第1リターンローラ17の一端部に設けられた取付軸17aに回動自在に取付られている。第1シャックル26のボルト27及びナット28は、取付軸17aに形成された図略の貫通孔に挿通されている。この場合、ナット28はいわゆるナイロンナットが用いられ、ナット28にゆるみが生じるのを防止するとともに、第1シャックル26を取付軸17aに対して回動可能に保持している。
【0030】
図2に戻り、第2リンク機構22は、第1リンク機構21と同様の構成とされており、第2U字状部材30及び第2シャックル31等を有する。第2U字状部材30は、架台9に固定され、第2U字状部材30には、第2シャックル31が遊動自在に取付られている。第2シャックル31は、第3リターンローラ19の他端部に設けられた取付軸に回動自在に取付られている。
【0031】
第3リンク機構23は、図4に示すように、第1ジョイントリンク33等からなる。第1ジョイントリンク33は、第1リターンローラ17と第2リターンローラ18とを回動自在に連結するためのものである。第1ジョイントリンク33は、一対のプレート34と、2対のボルト35及びナット36とによって構成される。
【0032】
第1リターンローラ17の他端部には取付軸17bが設けられ、ボルト35及びナット36の一方は、取付軸17bに形成された貫通孔(図略)に挿通される。第2リターンローラ18の一端部には取付軸18aが設けられ、ボルト35及びナット36の他方は、取付軸18aに形成された貫通孔(図略)に挿通される。この場合、ナット36は上記したナット28と同様に、ナイロンナットが用いられている。
【0033】
図2に戻り、第4リンク機構24は、第3リンク機構23と同様の構成とされるが、第1ジョイントリンク33に代えて第2ジョイントリンク37が用いられる。第2ジョイントリンク37は、詳細な説明は省略するが、第2リターンローラ18と第3リターンローラ19とを回動自在に連結するためのものである。
【0034】
本実施形態において、第2リターンローラ18は、架台9の底面から所定の高さを有する中央位置でほぼ水平に配され、第1及び第3リターンローラ17,19は、第2リターンローラ18の両端から所定のトラフ角を有して左右下方に延びるように配される。そのため、リターンベルト6は、その裏面側が第1ないし第3リターンローラ17~19に接し、断面視で略逆受皿状になって搬送するようになっている。
【0035】
次に、上記構成による作用について説明する。
【0036】
ベルトコンベヤ1では、上記したように、リターンベルト6と接する第1ないし第3リターンローラ17~19が、数珠繋ぎに連結されかつ架台9に対して遊動自在とされている。そのため、第1ないし第3リターンローラ17~19は、リターンベルト6の裏面側の幅方向のほぼ全体を満遍なく所望の押圧力で付与することができる。そのため、リターンベルト6は、蛇行のない正規の搬送状態では、ほぼ略逆受皿状の形状を維持して搬送される。
【0037】
ここで、例えば図5に示すように、リターンベルト6が何らかの要因で左側に偏移するように蛇行した場合、第1ないし第3リターンローラ17~19は、数珠繋ぎにかつ遊動自在に連結されているので、各第1ないし第3リターンローラ17~19は、リターンベルト6を正規の搬送状態に戻すように、すなわち中央側に寄らせるように押圧する(図5の矢印B参照)。そのため、第1ないし第3リターンローラ17~19によって、リターンベルト6の蛇行を自動で調整することができる。
【0038】
また、例えば図6に示すように、リターンベルト6が何らかの要因で右側に偏移するように蛇行した場合、数珠繋ぎにかつ遊動自在に連結された各第1ないし第3リターンローラ17~19は、リターンベルト6を正規の搬送状態に戻すように押圧する(図6の矢印C参照)。そのため、第1ないし第3リターンローラ17~19によって、リターンベルト6の蛇行を自動で調整することができる。
【0039】
従来の構成(図8及び図9参照)では、リターンローラ(調芯ローラ52)は、支持ブロック53によって固定された位置に配されるため、一旦、リターンベルト50が蛇行すると、そのたびに支持ブロック53の位置を変更しなければならず、非常に手間であった。しかしながら、本実施形態によれば、第1ないし第3リターンローラ17~19によって、例えば作業員が調整する必要無しにリターンベルト6の蛇行を自動で調整することができる。
【0040】
図7は、ベルトコンベヤの変形例を示す概略構成図ある。このベルトコンベヤ40は、ベルト4のテンションを増大させるいわゆるテイクアップ装置を有するものである。ベルトコンベヤ40のテイクアップ装置としては、リターンベルト6の途中でそれの搬送方向を変える一対のベンドプーリ41が設けられ、これらのベンドプーリ41の間に、ウェイトプーリ(テンションプーリ)42が設けられている。
【0041】
この構成によるベルトコンベヤ40では、ウェイトプーリ42によって図1に示したベルトコンベヤ1と比べてベルト4のテンションを増大させることができる。このようなベルトコンベヤ40でもリターンローラユニット8が設けられ、リターンベルト6において本実施形態の蛇行調整を適切にかつ効果的に行うことができる。特に、リターンローラユニット8の設置位置としては、よりテンションがかかるベンドプーリ41の近傍であることがより望ましい。
【0042】
なお、本発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。例えば、上記実施形態における蛇行調整方法に適用されるベルトコンベヤの各構成部材の形状、大きさ及び数量等は、上記実施形態に限るものではなく、適宜設計変更可能である。
【0043】
また、第1ないし第3リターンローラ17~19を数珠繋ぎにかつ遊動自在に連結する構成としては、上記した第1ないし第4リンク機構21~24に限らず、その他の構成のものが用いられてもよい。
【符号の説明】
【0044】
1 ベルトコンベヤ
4 ベルト
5 キャリヤベルト
6 リターンベルト
7 キャリヤローラユニット
8 リターンローラユニット
9 架台
17 第1リターンローラ
18 第2リターンローラ
19 第3リターンローラ
21 第1リンク機構
22 第2リンク機構
23 第3リンク機構
24 第4リンク機構
25 第1U字状部材
26 第1シャックル
30 第2U字状部材
31 第2シャックル
33 第1ジョイントリンク
37 第2ジョイントリンク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9