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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-10
(45)【発行日】2023-11-20
(54)【発明の名称】農業機械のシェア支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0645 20230101AFI20231113BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20231113BHJP
【FI】
G06Q30/0645
G06Q50/10
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020046452
(22)【出願日】2020-03-17
(65)【公開番号】P2021149280
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2022-06-22
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110003041
【氏名又は名称】安田岡本弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】芝崎 綾香
(72)【発明者】
【氏名】松元 康史
(72)【発明者】
【氏名】千葉 翔太
(72)【発明者】
【氏名】藤本 周作
【審査官】深津 始
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-168057(JP,A)
【文献】特開2011-159195(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 -G06Q 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の貸し手の個別情報、当該貸し手が所有する農業機械の個別情報、及び貸し出しの条件を予め対応付けて、それぞれ複数の第1情報として記憶している記憶装置と、
前記記憶装置が記憶している複数の前記第1情報のうち、借り手が希望する前記農業機械の借り受け条件を含む所定の第2情報に対応する第1情報を選択し、前記借り手に提示する第1手段と、
前記第1手段が提示する前記第1情報に基づく前記農業機械の借受依頼を前記借り手から受け付ける第2手段と、
前記第1情報に対応する前記農業機械の前記貸し手から前記借り手への輸送手段の設定、及び当該農業機械の前記借り手から前記貸し手への輸送手段の設定、並びに/又は当該農業機械の保守作業の設定を、前記貸し手又は前記借り手から受け付ける第3手段と、
前記第1情報に対応する前記農業機械の保険に関する設定を前記貸し手又は前記借り手から受け付ける第4手段と、
前記第2手段が受け付けた前記借受依頼の承認を前記貸し手から受け付ける第5手段と、
を備え
前記第3手段が受け付けた前記輸送手段の設定及び前記保守作業の設定、並びに前記第4手段が受け付けた前記農業機械の保険に関する設定に基づく連絡を、前記貸し手の確認に応じて行う農業機械のシェア支援システム。
【請求項2】
前記第3手段が、前記農業機械の前記貸し手から前記借り手への輸送手段の設定、及び当該農業機械の前記借り手から前記貸し手への輸送手段の設定を、前記貸し手又は前記借り手から受け付ける農業機械のシェア支援システムにおいて、
前記借受依頼に基づく借受代金の入金を前記借り手から一時的に受け付ける第6手段と、
前記第6手段が前記借受代金の入金を受け付けた場合に、前記第3手段が受け付けた設定に基づいて、前記貸し手に前記農業機械の前記借り手への輸送を指示する第7手段と、
を備えている請求項1に記載の農業機械のシェア支援システム。
【請求項3】
前記第3手段が受け付けた設定に基づく、前記貸し手から前記借り手への前記農業機械の輸送の到着の確認を、前記借り手の操作により行う第8手段と、
前記第8手段が前記農業機械の輸送の到着の確認を行った場合に、前記第3手段が受け付けた設定に基づく、前記借り手から前記貸し手への前記農業機械の輸送の到着の確認を、前記貸し手の操作により行う第9手段と、
前記第9手段が前記農業機械の輸送の到着の確認を行った場合に、前記第6手段が一時的に受け付けた前記借受代金を前記貸し手に入金する第10手段と、
を備えている請求項2に記載の農業機械のシェア支援システム。
【請求項4】
前記第3手段が受け付けた設定に基づく、前記借り手から前記貸し手への前記農業機械の輸送の到着の確認を、前記貸し手の操作により行う第9手段と、
前記第9手段が前記農業機械の輸送の確認を行った場合に、前記借り手による前記貸し手の評価の入力を前記借り手から受け付け、前記貸し手の個別情報に当該入力された評価を登録する第11手段と、
前記第9手段が前記農業機械の輸送の確認を行った場合に、前記貸し手による前記借り手の評価の入力を前記貸し手から受け付け、前記借り手の個別情報に当該入力された評価を登録する第12手段と、
を備え、
前記第1手段が提示する前記第1情報は、前記貸し手の個別情報を含み、
前記借受依頼は、前記借り手の個別情報を含んでいる請求項1~3のいずれか1項に記載の農業機械のシェア支援システム。
【請求項5】
前記第1情報は、前記農業機械に必要な操作能力である第1条件を含み、
前記第2情報は、前記借り手の前記農業機械の操作能力である第2条件を含んでいる請求項1~4のいずれか1項に記載の農業機械のシェア支援システム。
【請求項6】
前記農業機械の操作指導の申込を前記借り手から受け付け、前記操作指導に基づいて前記第2条件を補正する第13手段を備えている請求項5に記載の農業機械のシェア支援システム。
【請求項7】
前記第1情報は、前記貸し手が設定し、且つ前記農業機械が行う作業の内容を示す第3条件を含み、
前記第2情報は、前記借り手が設定し、且つ前記農業機械が行う作業の内容を示す第4条件を含んでいる請求項1~6のいずれか1項に記載の農業機械のシェア支援システム。
【請求項8】
前記農業機械に設けられ且つ当該農業機械の状態を検出する状態検出装置から、前記農業機械の情報を取得する第14手段と、
前記第14手段が取得した情報が前記第4条件を満たさない場合、前記貸し手に通知する第15手段と、
を備えている請求項7に記載の農業機械のシェア支援システム。
【請求項9】
前記第3条件及び前記第4条件は、前記農業機械が作業を行う圃場の位置情報、前記農業機械が作業を行う時間情報、及び前記農業機械の負荷情報のうち、少なくとも一以上の項目を含んでいる請求項8に記載の農業機械のシェア支援システム。
【請求項10】
前記農業機械は、トラクタと前記トラクタに装着可能なインプルメントと、コンバインと、田植機と、の少なくともいずれかを含んでいる請求項1~9のいずれか1項に記載の農業機械のシェア支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラクタやトラクタに装着可能なインプルメント等の農業機械のシェア支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に開示された農機具(農業機械)のシェア支援システムは、1又は複数の農家(貸し手)の個別情報(ID情報)、当該貸し手が所有する農業機械の個別情報(ID情報)、及び貸し出しの条件を予め対応付けて、それぞれ複数の第1情報として記憶している記憶装置と、記憶装置が記憶している複数の第1情報のうち、農業機械を保有しない農家(借り手)が希望する農業機械の借り受け条件を含む所定の第2情報に対応する第1情報を選択する検索手段と、検索手段が検索した農業機械の情報の一覧を提示する提示手段と、提示手段が提示した農業機械の情報の一覧から、借り手によりレンタルする農業機械を選択させる選択手段と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-168057号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の農業機械のシェア支援システムでは、貸し手が保有する農機具を一括管理して、借り手に対して農業機械のレンタルサービスを提供できる。
しかしながら、農業機械は比較的高額であり、且つシェア支援システムが紹介する借り手には必ずしも信用が保証されておらず、貸し手は、見知らぬ借り手に農業機械を貸し出すことに抵抗を感じる場合がある。また、農業機械を貸し渡す際の手続きが煩雑であるため、貸し手と借り手による農業機械のシェアを促進させることができない問題があった。
【0005】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、貸し手と借り手による農業機械のシェアを促進させることができる農業機械のシェア支援システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る農業機械のシェア支援システムは、複数の貸し手の個別情報、当該貸し手が所有する農業機械の個別情報、及び貸し出しの条件を予め対応付けて、それぞれ複数の第1情報として記憶している記憶装置と、記憶装置が記憶している複数の第1情報のうち、借り手が希望する農業機械の借り受け条件を含む所定の第2情報に対応する第1情報を選択し、借り手に提示する第1手段と、第1手段が提示する第1情報に基づく農業機械の借受依頼を借り手から受け付ける第2手段と、第1情報に対応する農業機械の貸し手から借り手への輸送手段の設定、及び当該農業機械の借り手から貸し手への輸送手段の設定、並びに/又は当該農業機械の保守作業の設定を、貸し手又は借り手から受け付ける第3手段と、第1情報に対応する農業機械の保険に関する設定を貸し手又は借り手から受け付ける第4手段と、第2手段が受け付けた借受依頼の承認を貸し手から受け付ける第5手段と、を備え、第3手段が受け付けた輸送手段の設定及び保守作業の設定、並びに第4手段が受け付けた農業機械の保険に関する設定に基づく連絡を、貸し手の確認に応じて行う。
【0007】
また、農業機械のシェア支援システムは、第3手段が、農業機械の貸し手から借り手への輸送手段の設定、及び当該農業機械の借り手から貸し手への輸送手段の設定を、貸し手又は借り手から受け付ける農業機械のシェア支援システムにおいて、借受依頼に基づく借受代金の入金を借り手から一時的に受け付ける第6手段と、第6手段が借受代金の入金を受け付けた場合に、第3手段が受け付けた設定に基づいて、貸し手に農業機械の借り手への輸送を指示する第7手段と、を備えている。
また、農業機械のシェア支援システムは、第3手段が受け付けた設定に基づ、貸し手から借り手への農業機械の輸送の到着の確認を、借り手の操作により行う第8手段と、第8手段が農業機械の輸送の到着の確認を行った場合に、第3手段が受け付けた設定に基づ、借り手から貸し手への農業機械の輸送の到着の確認を、貸し手の操作により行う第9手段と、第9手段が農業機械の輸送の到着の確認を行った場合に、第6手段が一時的に受け付けた借受代金を貸し手に入金する第10手段と、を備えている。
【0008】
また、農業機械のシェア支援システムは、第3手段が受け付けた設定に基づ、借り手から貸し手への農業機械の輸送の到着の確認を、貸し手の操作により行う第9手段と、第9手段が農業機械の輸送の確認を行った場合に、借り手による貸し手の評価の入力を借り手から受け付け、貸し手の個別情報に当該入力された評価を登録する第11手段と、第9手段が農業機械の輸送の確認を行った場合に、貸し手による借り手の評価の入力を貸し手から受け付け、借り手の個別情報に当該入力された評価を登録する第12手段と、を備え、第1手段が提示する第1情報は、貸し手の個別情報を含み、借受依頼は、借り手の個別情報を含んでいる。
【0009】
また、第1情報は、農業機械に必要な操作能力である第1条件を含み、第2情報は、借
り手の農業機械の操作能力である第2条件を含んでいる。
また、農業機械のシェア支援システムは、農業機械の操作指導の申込を借り手から受け付け、操作指導に基づいて第2条件を補正する第13手段を備えている。
また、第1情報は、貸し手が設定し、且つ農業機械が行う作業の内容を示す第3条件を含み、第2情報は、借り手が設定し、且つ農業機械が行う作業の内容を示す第4条件を含んでいる。
【0010】
また、農業機械のシェア支援システムは、農業機械に設けられ且つ当該農業機械の状態を検出する状態検出装置から、農業機械の情報を取得する第14手段と、第14手段が取得した情報が第4条件を満たさない場合、貸し手に通知する第15手段と、を備えている。
また、第3条件及び第4条件は、農業機械が作業を行う圃場の位置情報、農業機械が作業を行う時間情報、及び農業機械の負荷情報のうち、少なくとも一以上の項目を含んでいる。
【0011】
また、農業機械は、トラクタと、トラクタに装着可能なインプルメントと、コンバインと、田植機と、の少なくともいずれかを含んでいる。
【発明の効果】
【0012】
上記農業機械のシェア支援システムによれば、貸し手と借り手による農業機械のシェアを促進させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】農業機械のシェア支援システムの全体図である。
図2】第1表示部に表示される第1登録画面D1を示す図である。
図3】第1表示部に表示される機械入力画面D2aを示す図である。
図4】第1表示部に表示される第1条件画面D2bを示す図である。
図5】第1表示部に表示される第2条件画面D2cを示す図である。
図6】第1表示部に表示される第3条件画面D2dを示す図である。
図7】第2表示部に表示される第3登録画面D3を示す図である。
図8】第2表示部に表示される第4登録画面D4を示す図である。
図9】第2表示部に表示される検索画面D5を示す第1図である。
図10】第2表示部に表示される検索画面D5を示す第2図である。
図11】一覧表示モードにおける検索結果画面D6を示す図である。
図12】マップ表示モードにおける検索結果画面D6を示す図である。
図13】詳細表示モードにおける検索結果画面D6を示す図である。
図14】第2表示部に表示される依頼画面D7を示す第1図である。
図15】第2表示部に表示される依頼画面D7を示す第2図である。
図16】第1表示部に表示される依頼通知画面D8を示す図である。
図17】第2表示部に表示される承認通知画面D9を示す図である。
図18】第2表示部に表示される入金画面D10を示す図である。
図19】第1表示部に表示される入金通知画面D11を示す図である。
図20】第1表示部に表示される第1確認画面D12を示す第1図である。
図21】第1表示部に表示される第1確認画面D12を示す第2図である。
図22】第1表示部に表示される第1指示画面D13を示す図である。
図23】第2表示部に表示される第1輸送画面D14を示す図である。
図24】第2表示部に表示される借受画面D15を示す図である。
図25】第2表示部に表示される第2確認画面D16を示す第1図である。
図26】第2表示部に表示される第2確認画面D16を示す第2図である。
図27】第2表示部に表示される第2指示画面D17を示す図である。
図28】第1表示部に表示される第2輸送画面D18を示す図である。
図29】第2表示部に表示される第1評価画面D19を示す図である。
図30】第1表示部に表示される第2評価画面D20を示す図である。
図31A】第1表示部に表示される超過通知画面D21を示す第1図である。
図31B】第1表示部に表示される超過通知画面D21を示す第2図である。
図31C】第1表示部に表示される超過通知画面D21を示す第3図である。
図32】第1表示部に表示される作業情報画面D22を示す図である。
図33】農業機械のシェア支援システムの流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、農業機械2のシェア支援システム1の全体図である。農業機械2のシェア支援システム1は、農業機械2を所有する個人の農家やレンタル業者等の複数の貸し手が設定した情報(候補情報)と、農業機械2を必要とする借り手が設定した情報(条件情報)等に基づいて、貸し手と借り手を結び付け、貸借取引の補助を行うことで農業機械2のシェアを促進させる。
【0015】
農業機械2とは、圃場で耕耘や作物の収穫等を含む作業を行う機械等であって、例えばトラクタ3、トラクタ3とトラクタ3に装着可能なインプルメントと、コンバインと、田植機と、の少なくともいずれかである。インプルメントは、例えば、耕耘機、モア、テッダー、レーキ等といった作業装置である。本実施形態においては、農業機械2としてトラクタ3、コンバイン、田植機を例に説明する。
【0016】
図1に示すように、農業機械2のシェア支援システム1は、例えば様々な処理を行うサーバ10と、貸し手が操作する第1携帯端末32と、借り手が操作する第2携帯端末36と、を備えている。
サーバ10は、農業機械2のシェア支援サービスを運営する業者(運営会社)等に設けられており、貸し手及び借り手が設定した情報の管理と、借り受けの候補となる農業機械2の提示や依頼の処理を行う。サーバ10は、第1制御装置11と、第1通信装置30と、記憶装置31を有している。第1制御装置11は、CPUや電子回路等から構成され、様々な演算処理を行う。第1通信装置30は、例えば、携帯電話通信網、Wi-Fi(Wireless Fidelity、登録商標)、その他のネットワーク網を介して第1携帯端末32、第2携帯端末36、及び外部等と情報(データ)の送受信を行うことができる。記憶装置31は、不揮発性のメモリ等であって、第1携帯端末32、第2携帯端末36、及び外部等から第1通信装置30が受信した情報や、第1制御装置11の制御プログラム等を記憶する。
【0017】
第1携帯端末32及び第2携帯端末36は、サーバ10や外部等と通信可能であり、様々な情報の表示、及び入力(設定)の受付が可能な端末である。第1携帯端末32及び第2携帯端末36は、PCや比較的演算能力の高いスマートフォン(多機能携帯電話)等で構成されている。以下、第1携帯端末32及び第2携帯端末36は、貸し手及び借り手がそれぞれ所有するスマートフォンを例に説明する。
【0018】
なお、本実施形態において、第1携帯端末32及び第2携帯端末36はスマートフォンであるが、農業機械2のシェア支援システム1は、農業機械2を所有する個人の農家やレンタル業者等の複数の貸し手が設定した情報(候補情報)と、農業機械2を必要とする借り手が設定した情報(条件情報)と、の入力の受付が可能な端末を備えていればよく、その端末は、貸し手及び借り手が所有するスマートフォンに限定されない。例えば、貸し手及び借り手が所定の用紙に候補情報や条件情報を記入し、運営会社等の第三者が代理で当該情報を入力してもよく、斯かる場合、農業機械2のシェア支援システム1は、第1携帯端末32及び第2携帯端末36に代えて、第三者が操作する端末としてPCを備えていてもよいし、その構成は上記構成に限定されない。
【0019】
図1に示すように、第1携帯端末32は、第2制御装置33と、第2通信装置34と、第1表示部35と、を有している。第2制御装置33は、CPUや電気回路等から構成され、第1携帯端末32に関する様々な制御を行う。第2制御装置33は、第1記憶部33aを有しており、第1記憶部33aは、不揮発性のメモリ等であって、第2通信装置34
が受信した情報や、第2制御装置33の制御プログラム等を記憶する。第2通信装置34は、サーバ10等の外部と無線通信を行う装置である。第2通信装置34は、例えば、携帯電話通信網、Wi-Fi(Wireless Fidelity、登録商標)、その他のネットワーク網を介して情報の送受信を行うことができる。なお、第2通信装置34は、サーバ10を介さず、第2携帯端末36と直接通信可能な構成であってもよい。第1表示部35は、第2通信装置34が受信した情報や、第1記憶部33aに記憶されている情報を表示することができる。また、第1表示部35は、指先等で操作可能なタッチパネル等である。なお、第1表示部35がタッチパネルではなく、操作ができない場合、第1携帯端末32は、当該第1携帯端末32を操作可能なダイヤルスイッチや操作ボタンを備えていてもよい。
【0020】
図1に示すように、第2携帯端末36は、第3制御装置37と、第3通信装置38と、第2表示部39と、を有している。第3制御装置37は、CPUや電気回路等から構成され、第2携帯端末36に関する様々な制御を行う。第3制御装置37は、第2記憶部37aを有している。第2記憶部37aは、不揮発性のメモリ等であって、第3通信装置38が受信した情報や、第3制御装置37の制御プログラム等を記憶する。第3通信装置38は、サーバ10等の外部と無線通信を行う装置である。第3通信装置38は、例えば、携帯電話通信網、Wi-Fi(Wireless Fidelity、登録商標)、その他のネットワーク網を介して情報の送受信を行うことができる。第2表示部39は、第3通信装置38が受信した情報や、第2記憶部37aに記憶されている情報を表示することができる。また、第2表示部39は、指先等で操作可能なタッチパネル等である。なお、第2表示部39がタッチパネルではなく、操作ができない場合、第2携帯端末36は、当該第2携帯端末36を操作可能なダイヤルスイッチや操作ボタンを備えていてもよい。
【0021】
図1に示すように、農業機械2のシェア支援システム1は、第1登録部12と、第2登録部13と、第3登録部14と、条件取得部15と、提示部16と、依頼受付部17と、承認受付部18と、入金受付部19と、貸出確認部20と、第1到着確認部21と、返却確認部22と、第2到着確認部23と、送金手続部24と、第1評価部25と、第2評価部26と、申込部27と、情報取得部28と、通知部29と、を備えている。本実施形態において、第1登録部12、第2登録部13、第3登録部14、条件取得部15、提示部16、依頼受付部17、承認受付部18、入金受付部19、貸出確認部20、第1到着確認部21、返却確認部22、第2到着確認部23、送金手続部24、第1評価部25、第2評価部26、申込部27、情報取得部28、及び通知部29は、サーバ10の第1制御装置11が兼用している。
【0022】
なお、本実施形態において、サーバ10の第1制御装置11が第1登録部12、第2登録部13、第3登録部14、条件取得部15、提示部16、依頼受付部17、承認受付部18、入金受付部19、貸出確認部20、第1到着確認部21、返却確認部22、第2到着確認部23、送金手続部24、第1評価部25、第2評価部26、申込部27、情報取得部28、及び通知部29を兼用しているが、農業機械2のシェア支援システム1が第1登録部12、第2登録部13、第3登録部14、条件取得部15、提示部16、依頼受付部17、承認受付部18、入金受付部19、貸出確認部20、第1到着確認部21、返却確認部22、第2到着確認部23、送金手続部24、第1評価部25、第2評価部26、申込部27、情報取得部28、及び通知部29を備えていればよく、上述した構成は第1携帯端末32、第2携帯端末36、又は外部に設けられたサーバ10とは異なる情報処理装置等に設けられていてもよい。
【0023】
第1登録部12は、貸し手の個別情報の登録を行う手段である。第1登録部12は、貸し手の個別情報として、例えば貸し手のログイン用のID、パスワード、貸し手のアカウント名、氏名、及び住所等の情報の登録を行う。第1登録部12は、貸し手のログイン用のID、パスワード、貸し手のアカウント名、氏名、及び住所等の個別情報を文字列で登録する。
【0024】
具体的には、第1登録部12は、図2に示すように貸し手の個別情報の入力を受け付ける画面(第1登録画面D1)を第1表示部35に表示させ、当該画面に入力された個別情
報を第1携帯端末32から取得する。第1登録部12は、取得した個別情報を記憶装置31に記憶させることで、貸し手の個別情報の登録を行う。なお、第1登録部12が貸し手の個別情報として登録する情報は、貸し手のログイン用のID、パスワード、貸し手のアカウント名、氏名、及び住所に限定されず、例えば、貸し手の電話番号やEメールアドレス、貸し手が保有するトラックの仕様等を含んでいてもよい。また、第1登録部12が貸し手の個別情報として登録する情報は、貸し手の本人確認のため、貸し手の運転免許証の撮像データを含んでいてもよい。
【0025】
第2登録部13は、貸し手が所有する農業機械2の個別情報、及び当該農業機械2の貸し出しの条件等の登録を行う手段である。具体的には、第2登録部13は、図3図6に示すように、農業機械2の個別情報、及び貸し出しの条件等の入力を受け付ける画面(第2登録画面D2)を第1表示部35に表示させ、当該入力された個別情報及び条件等を第2携帯端末36から取得する。第2登録部13は、取得した個別情報及び条件を記憶装置31に記憶させることで、農業機械2の個別情報及び条件の登録を行う。
【0026】
また、第2登録部13は、農業機械2の個別情報及び貸し出しの条件等を、第1登録部12が登録した貸し手の個別情報と対応付けて第1情報(候補情報)として記憶装置31に登録する。即ち、複数の貸し手の個別情報、当該貸し手が所有する農業機械2の個別情報、及び貸し出しの条件は、予め対応付けられて、それぞれ複数の候補情報として記憶装置31に記憶される。つまり、第1制御装置11は、農業機械2の個別情報に基づいて、当該農業機械2を所有する貸し手の個別情報を取得可能であり、貸し手の個別情報に基づいて、当該貸し手が所有する農業機械2の個別情報を取得可能である。
【0027】
図1に示すように、第2登録部13は、第1受付部13aと、第2受付部13bと、第3受付部13cと、第4受付部13dと、を含んでいる。第1受付部13aは、農業機械2の個別情報の登録を受け付ける。第1受付部13aは、農業機械2の個別情報として、例えば農業機械2のメーカ、種別、機種、型式、機番、製造年、農業機械2の所在地、アワメータの時間数、購入年月日、農業機械2に取り付けられたナンバープレートの情報、取扱説明書の保有の有無、後付けオプションの情報、及び灯火器類の情報等の登録を受け付ける。
【0028】
第2受付部13bは、農業機械2の貸し出しの条件の登録を受け付ける。第2受付部13bは、農業機械2の貸し出しの条件として、農業機械2の貸し出しが可能な日程(可能日)及び時間、農業機械2の貸し出しが不可能な日程(不可日)及び時間、農業機械2の貸し出し(借り受け)にかかる料金である貸し出し料金(借受代金)、貸し手が行う作業サービスの有無、農業機械2に必要な操作能力(第1条件)、並びに農業機械2が行う作業の内容(第3条件)等の登録を受け付ける。第2受付部13bは、可能日及び時間と、不能日及び時間と、の少なくとも一方の登録を受け付ける。本実施形態において、第2受付部13bは、借受代金を貸出日数当たりの料金で登録を受け付ける。
【0029】
なお、第2受付部13bは、例えばアワメータで換算した単位時間、及び作業を行う圃場の大きさ等に基づいて借受代金の登録を受け付けてもよい。また、第2受付部13bは、借受代金を平日における借受代金と休日における借受代金とで別に登録を受付可能であってもよいし、可能日ごとに登録を受け付けるような構成であってもよい。
また、第2受付部13bが登録を受け付ける作業サービスとは、貸し手が農業機械2を操作して作業するサービスである。詳しくは、第2受付部13bが登録を受け付ける作業サービスは、「貸し手が農業機械を操作してすべての作業を行うサービス」や、「貸し手が農業機械を操作して作業を行い、借り手が所定時間ごとに確認をするサービス」等である。
【0030】
第2受付部13bが登録を受け付ける農業機械2に必要な操作能力は、農業機械2の操作に必要な免許区分の情報や農業機械2の操作経験の情報である。第2受付部13bが登録を受け付ける農業機械2に必要な操作能力の情報は、例えば操作能力を操作の熟練度や経験に基づいて複数の段階に分けたレベルである。第2受付部13bは、農業機械2に必要な操作経験を4段階に分けて、経験が少ない方から順に、「操作経験がない」、「操作はできるがやや不安」、「操作が可能」、「操作経験が豊富」の選択肢の登録を受け付け
る。第2受付部13bが登録を受け付ける農業機械2の操作に必要な免許区分は、例えば小型特殊や大型特殊の区分である。
【0031】
第2受付部13bが登録を受け付ける農業機械2が行う作業の内容とは、耕耘や施肥等の作業の具体的な種別、農業機械2が行う作業の総時間、及び農業機械2に生じ得る負荷の程度等である。
第3受付部13cは、農業機械2の輸送手段の設定、及び/又は保守作業の設定を受け付ける手段(第3手段)である。本実施形態において、第3受付部13cは、農業機械2の輸送手段と保守作業との両方の設定を受け付ける。第3受付部13cは、農業機械2が貸し手から借り手へ輸送されるまでに、農業機械2の輸送手段と保守作業との両方の設定を受け付けることができればよく、第2登録画面D2とは別の画面に入力された情報に基づいて当該設定を受け付けてもよい。
【0032】
第3受付部13cが登録を受け付ける農業機械2の輸送手段は、「貸し手が輸送する」、「借り手が輸送する」、「外部の運送業者が輸送する」、「ディーラが輸送する」等である。また、第3受付部13cが登録を受け付ける農業機械2の保守作業の設定は、「ディーラによる簡易点検を行う」、「ディーラによる整備を行う」、「ディーラによる点検及び整備を行わない」等である。
【0033】
第2登録部13は、第3受付部13cが受け付けた農業機械2の輸送手段の設定、及び/又は保守作業の設定を登録し、第1制御装置11は、当該設定に基づいて、運送業者やディーラに農業機械2の個別情報等を送信し、輸送の依頼を行う。なお、本実施形態において、第3受付部13cは、農業機械2の輸送手段と保守作業との両方の設定を受け付けるが、いずれか一方の設定を受け付けるような構成であってもよい。
【0034】
第4受付部13dは、農業機械2の保険に関する設定を受け付ける手段(第4手段)である。第4受付部13dが登録を受け付ける保険に関する設定は、「運営会社指定の保険に加入する」、「その他の業者の保険に加入する」、「保険に加入しない」等である。第4受付部13dは、農業機械2が貸し手から借り手へ輸送されるまでに、農業機械2の保険に関する設定を受け付けることができればよく、第2登録画面D2とは別の画面に入力された情報に基づいて当該設定を受け付けてもよい。
【0035】
第2登録部13は、第4受付部13dが受け付けた農業機械2の保険に関する設定を登録し、第1制御装置11は、当該設定に基づいて、業者に農業機械2の個別情報等を送信し、保険の加入の依頼を行う。なお、本実施形態において、貸し手が農業機械2の輸送手段、及び/又は保守作業、並びに農業機械2の保険に関する設定を行うが、借り手が農業機械2の輸送手段、及び/又は保守作業、並びに農業機械2の保険に関する設定を行ってもよい。斯かる場合、第2登録部13は、第2表示部39に第2登録画面D2を表示させる。また、貸し手が第1携帯端末32を操作して、貸し手から借り手へ農業機械2を輸送(貸出)する場合の輸送手段を設定し、借り手が第2携帯端末36を操作して、借り手から貸し手へ農業機械2を輸送(返却)する場合の輸送手段を設定し、第3受付部13cが農業機械2の輸送手段の設定を受け付けるような構成であってもよい。
【0036】
第3登録部14は、借り手の個別情報の登録を行う手段である。第3登録部14は、図7図8に示すように、借り手の個別情報等の入力を受け付ける画面(第3登録画面D3及び第4登録画面D4)を第2表示部39に表示させ、当該画面に入力された個別情報を取得する。第3登録部14は、取得した個別情報を記憶装置31に記憶させることで、借り手の個別情報の登録を行う。図1に示すように、第3登録部14は、第5受付部14aと、第6受付部14bと、第7受付部14cと、を含んでいる。
【0037】
第5受付部14aは、借り手のログイン用のID、パスワード、借り手のアカウント名、氏名、及び住所の登録を受け付ける。なお、第5受付部14aが借り手の個別情報として登録を受け付ける情報は、借り手のログイン用のID、パスワード、借り手のアカウント名、氏名、及び住所に限定されず、例えば、借り手の電話番号やEメールアドレス、借り手が保有するトラックの仕様等を含んでいてもよい。
【0038】
第6受付部14bは、借り手の農業機械2の操作能力(第2条件)の登録を受け付ける。第6受付部14bが登録を受け付ける借り手の農業機械2の操作能力は、保有する免許
区分の情報や農業機械2の操作経験の情報である。第6受付部14bは、第2受付部13bが登録を受け付ける情報と対応しており、本実施形態においては、第6受付部14bは、農業機械2の操作経験を4段階に分けて、経験が少ない方から順に、「操作経験がない」、「操作はできるがやや不安」、「操作が可能」、「操作経験が豊富」の選択肢の選択入力に基づいて登録を受け付ける。また、第6受付部14bが登録を受け付ける情報は、借り手の運転免許証の撮像データを含んでいてもよい。
【0039】
第7受付部14cは、借り手が作業を行う圃場及び圃場で行う作業の内容(第4条件)の登録を受け付ける。第7受付部14cが登録を受け付ける圃場の情報は、当該圃場の位置情報、大きさ(面積)である。また、第7受付部14cは、第4条件として耕耘や施肥等の圃場で行う作業の具体的な種別の登録を受け付ける。
条件取得部15は、借り手が希望する農業機械2の借り受け条件を含む所定の第2情報(条件情報)を取得する手段である。借り受け条件は、借り手が希望する農業機械2のメーカ、種別、機種、型式、製造年、農業機械2の所在地と作業を行う圃場との距離、アワメータの時間数、後付けオプションの情報、貸し出し開始の日時、貸し出し終了の日時、借受代金、作業サービスの有無、借り手の農業機械2の操作能力(第2条件)、及び圃場で行う作業の内容(第4条件)等である。条件取得部15は、借り受け条件のうち、借り手の農業機械2の操作能力(第2条件)、及び圃場で行う作業の内容(第4条件)等を、記憶装置31から取得する。また、条件取得部15は、図9及び図10に示すように、上述した借り受け条件とは別の借り受け条件の入力を受け付ける画面(検索画面D5)を第2表示部39に表示させ、当該画面に入力された借り受け条件を取得する。
【0040】
なお、条件取得部15は、条件情報を取得できればよく、借り手の農業機械2の操作能力(第2条件)、及び圃場で行う作業の内容(第4条件)等を記憶装置31から取得せず、条件情報の一部又は全部を第2携帯端末36の画面に入力された情報を取得してもよい。また、条件取得部15は、受付可能な条件情報を全て取得する必要はなく、任意の条件情報のみを取得するような構成であってもよい。
【0041】
提示部16は、記憶装置31が記憶している複数の候補情報のうち、条件情報に対応する候補情報を選択し、借り手に提示する第1手段である。提示部16は、条件取得部15が取得した条件情報に基づいて、当該条件情報を包含可能な候補情報を選択する(条件情報<候補情報)。提示部16は、選択した候補情報を第2携帯端末36に送信し、図11図13に示すように、当該候補情報を含む検索結果画面D6を第2表示部39に表示させることで、借り手に候補情報を提示する。
【0042】
例えば、条件取得部15が取得した条件情報のうち農業機械2の種別が「トラクタ」であり、且つ貸し出し開始の日時として取得した日付が「2020年3月16日」であり、貸し出し終了の日時として取得した日付が「2020年3月23日」である場合、記憶装置31が記憶している複数の候補情報から種別が「トラクタ」、可能日に「2020年3月16日~2020年3月23日」を含む候補情報を選択する。提示部16は、選択した候補情報を第2携帯端末36に送信し、当該候補情報を第2表示部39に表示させる。
【0043】
依頼受付部17は、提示部(第1手段)16が提示する候補情報(第1情報)に基づく農業機械2の借受依頼を借り手から受け付ける手段(第2手段)である。借受依頼は、候補情報及び条件情報の少なくとも一部を含んでおり、例えば貸し手の個別情報及び借り手の個別情報を含んでいる。
本実施形態において、依頼受付部17は、図14及び図15に示すように、借受依頼の入力を受け付ける画面(依頼画面D7)を第2表示部39に表示させ、当該依頼画面D7に入力された情報を取得することで、候補情報に基づく農業機械2の借受依頼を借り手から受け付ける。詳しくは、依頼受付部17は、候補情報、条件情報、及び依頼画面D7が入力を受け付けた情報に基づく依頼情報を記憶装置31に登録することで、借り手から借受依頼を受け付ける。
【0044】
承認受付部18は、依頼受付部(第2手段)17が受け付けた借受依頼の承認を貸し手から受け付ける手段(第5手段)である。本実施形態において、依頼受付部17が借受依頼を受け付けた場合、承認受付部18は、第1携帯端末32に当該借受依頼に基づく通知(依頼通知)を行い、図16に示すように、依頼通知に対する承認、即ち借受依頼の承認の入力を受け付ける画面(依頼通知画面D8)を第1表示部35に表示させる。承認受付部18は、当該画面に入力された情報を取得することで借受依頼の承認を貸し手から受け付ける。承認受付部18が借受依頼の承認を受け付けた場合、第2携帯端末36に承認通知を行い、図17に示すように、借受依頼の承認を通知する所定の画面(承認通知画面D9)を第2表示部39に表示させる。
【0045】
入金受付部19は、借受依頼に基づく借受代金の入金を受け付ける手段(第6手段)である。本実施形態において、入金受付部19は、図18に示すように、借受代金の入金手段を表示する画面(入金画面D10)を第2表示部39に表示させる。入金受付部19は、借り手から第2携帯端末36を介して借受代金の入金を受け付ける。なお、入金受付部19は、借り手から借受代金の入金を受け付け、借受代金を借り手とは別の口座に一時的に入金する等を行い、当該借受代金の貸し手への入金は行わない。
【0046】
貸出確認部20は、入金受付部(第6手段)19が借受代金の入金を受け付けた場合に、貸し手に農業機械2の輸送を指示する手段(第7手段)である。また、貸出確認部20は、当該指示に基づいて貸し手が農業機械2を貸し出したことを確認する。具体的には、貸出確認部20は、入金通知を行い、図19に示すように、所定の画面(入金通知画面D11)を第1表示部35に表示させ、借受依頼に基づく借受代金の入金を確認した旨の通知を貸し手に行う。
【0047】
また、貸出確認部20は、図20及び図21に示すように、農業機械2を貸し出す前の事前確認の入力を受け付ける画面(第1確認画面D12)を第1表示部35に表示させる。貸出確認部20は、当該画面が入力を受け付けた情報を依頼情報に登録する。貸出確認部20は、事前確認の登録を行うと、図22に示すように、第3受付部13cが受け付けた設定に基づく輸送手段によって農業機械2の貸出を促す画面(第1指示画面D13)を第1表示部35に表示させる。当該画面は、農業機械2の貸出を完了したことの入力を受け付け可能であり、貸出確認部20は、入力された情報を取得することで農業機械2の貸出の完了を確認する。
【0048】
第1到着確認部21は、農業機械2の貸出の完了を貸出確認部20が確認した場合に、貸し手から借り手への農業機械2の輸送、即ち貸し手から借り手への農業機械2の到着の確認を行う手段(第8手段)である。具体的には、第1到着確認部21は、貸出確認部20が農業機械2の貸出を確認した場合、図23に示すように、借り手に対して農業機械2が貸し出された旨の通知を行う所定の画面(第1輸送画面D14)を第2表示部39に表示させる。当該画面は、貸し手から借り手へ農業機械2が到着したことの入力を受け付け可能であり、第1到着確認部21は、入力された情報を取得することで貸し手から借り手へ農業機械2が到着したことを確認する。
【0049】
返却確認部22は、第1到着確認部21が農業機械2の輸送の確認を行った場合に、借り手に農業機械2の輸送を指示し、農業機械2が返却されたことを確認する手段である。具体的には、返却確認部22は、図24に示すように、所定の画面(借受画面D15)を第2表示部39に表示させ、借り手に農業機械2の輸送を指示する。また、返却確認部22は、図25及び図26に示すように、農業機械2を返却する前の事前確認を行う画面(第2確認画面D16)を第2表示部39に表示させる。返却確認部22は、当該画面が入力を受け付けた情報を依頼情報に登録する。返却確認部22は、事前確認の登録を行うと、図27に示すように、第3受付部13cが受け付けた設定に基づく輸送手段によって農業機械2の返却を促す画面(第2指示画面D17)を第2表示部39に表示させる。当該画面は、農業機械2の返却を完了したことの入力を受け付け可能であり、入力された情報を取得することで農業機械2の返却の完了を確認する。
【0050】
第2到着確認部23は、農業機械2の返却の完了を返却確認部22が確認した場合に、借り手から貸し手への農業機械2の輸送、即ち借り手から貸し手への農業機械2の到着の確認を行う手段(第9手段)である。具体的には、第2到着確認部23は、借り手側が農業機械2の返却を完了させたことを返却確認部22が確認した場合、図28に示すように、貸し手に対して農業機械2が返却された旨の通知を行う所定の画面(第2輸送画面D1
8)を第1表示部35に表示させる。当該画面は、借り手から貸し手へ農業機械2が到着したことの入力を受け付け可能であり、第2到着確認部23は、入力された情報を取得することで借り手から貸し手へ農業機械2が到着したことを確認する。
【0051】
送金手続部24は、第2到着確認部23が農業機械2の輸送の確認を行った場合に、入金受付部19が受け付けた借受代金を貸し手に入金する手段(第10手段)である。すなわち、送金手続部24は、貸し手側に農業機械2が到着し、貸し手と借り手との間で農業機械2のレンタルが終了した場合に、入金受付部19が受け付けた借受代金を貸し手に入金する。
【0052】
第1評価部25は、少なくとも第2到着確認部(第9手段)23が農業機械2の輸送の確認を行った場合に、借り手による貸し手の評価の入力を受け付け、貸し手の個別情報に当該入力された評価を登録する手段(第11手段)である。例えば、貸し手の評価は、評価を段階にて表示する評価点数や、評価内容を文字列で示すコメントである。詳しくは、第1評価部25は、図29に示すように、評価の入力を受け付ける画面(第1評価画面D19)を第2表示部39に表示させ、当該画面に入力された情報(第1評価情報)を当該貸し手の個別情報に登録する。第1評価部25が登録した貸し手の評価は、第1表示部35や第2表示部39が貸し手の個別情報を表示させる際に、当該他の個別情報と併せて表示される。
【0053】
また、第2評価部26は、少なくとも第2到着確認部(第9手段)23が農業機械2の輸送の確認を行った場合に、貸し手による借り手の評価の入力を受け付け、借り手の個別情報に当該入力された評価を登録する手段(第12手段)である。本実施形態において、第2評価部26は、図30に示すように、評価の入力を受け付ける画面(第2評価画面D20)を第1表示部35に表示させ、当該画面に入力された情報(第2評価情報)を当該借り手の個別情報に登録する。第2評価部26が登録した借り手の評価は、第1表示部35や第2表示部39が借り手の個別情報を表示する際に、当該個別情報と併せて表示される。なお、第2評価部26は、少なくとも第2到着確認部(第9手段)23が農業機械2の輸送の確認を行った場合に、借り手の個別情報に評価を登録すればよく、第2到着確認部(第9手段)23が農業機械2の輸送の確認を行い、送金手続部24が借受代金の入金を行ったあとに貸し手による借り手の評価の入力を受け付け、借り手の個別情報に当該入力された評価を登録してもよい。
【0054】
申込部27は、農業機械2の操作指導の申込を受け付け、条件情報のうち借り手の農業機械2の操作能力(第2条件)を操作指導に基づいて補正する手段(第13手段)である。申込部27は、操作指導の申込を入力可能な画面を第2表示部39に表示させ、又は所定の画面の一部に画像部(領域)を表示させ、画面や領域に入力された情報に基づいて操作指導の申込を受け付ける。申込部27は、入力を受け付けた操作指導の内容に応じて、記憶装置31に記憶されている第2条件を操作能力が高い側に補正する。例えば、条件情報のうち借り手のトラクタ3の操作能力が「操作経験がない」であり、且つ申込部27がトラクタ3に関する操作指導の申込を受け付けた場合、申込部27は、借り手のトラクタ3の操作能力を一段階高い「操作はできるがやや不安」に補正する。
【0055】
なお、申込部27は、入力を受け付けた操作指導の内容に応じて、記憶装置31に記憶されている第2条件を操作能力が高い側に補正すればよく、申込部27による借り手の農業機械2の操作能力の補正は上記に限定されず、操作指導の内容によっては、二段階高い「操作が可能」に補正してもよい。
情報取得部28は、農業機械2の情報を取得する手段(第14手段)である。情報取得部28は、農業機械2に設けられ、且つ農業機械2の状態を検出する状態検出装置5から農業機械2の情報を取得する。状態検出装置5は、農業機械2の状態を検出する装置である。例えば、トラクタ3に設けられた状態検出装置5を例に説明すると、状態検出装置5は、トラクタ3のアワメータの時間数をカウントするカウント部、油温を検出する油温センサ、水温を検出する水温センサ、燃料の残量を検出する燃料センサ、原動機(例えばエンジン)の回転数やトラクタ3が有するPTO軸の回転数を検出する回転センサ、アクセルの操作量を検出するアクセルペダルセンサ、操舵装置の操舵角を検出する操舵角センサ
、トラクタ3の幅方向(右方向又は左方向)の傾きを検出する傾き検出センサ、トラクタ3の速度を検出する速度センサ、バッテリー等の蓄電池の電圧を検出するバッテリセンサ、トラクタ3の位置情報を検出する位置検出装置等である。また、情報取得部28は、状態検出装置5に代えて、或いは加えて、農業機械2に設けられ且つ当該農業機械2を操作する操作装置の操作情報を取得するような構成であってもよい。
【0056】
なお、上述した状態検出装置5は一例であり、上述したセンサ等に限定されない。状態検出装置5は、携帯電話通信網、Wi-Fi(Wireless Fidelity、登録商標)、その他のネットワーク網を介して、検出した信号を情報取得部28に出力することができる。なお、状態検出装置5は、無線又は有線によってトラクタ3と接続された第3通信装置38を介して、検出した信号を情報取得部28に出力してもよいし、信号の出力方法は上記方法に限定されない。
【0057】
通知部29は、情報取得部28が取得した情報が第4条件を満たさない場合、貸し手に通知を行う手段(第15手段)である。通知部29は、情報取得部28が取得した情報が第4条件を満たさない場合、図31A図31Cに示すように、第1表示部35に所定の画面(超過通知画面D21)を表示させて、貸し手に通知を行う。
まず、情報取得部28が農業機械2の位置情報と動作情報を取得し、第3条件及び第4条件が作業を行う圃場の位置情報を含み、通知部29が第4条件を超えて(圃場の範囲外で)農業機械2が作業を行ったかを判断する場合を例に説明する。具体的には、通知部29は、情報取得部28が取得した農業機械2の位置情報及び農業機械2の動作情報と、第7受付部14cが登録を受け付けた第4条件の作業の内容に基づいて、圃場の位置情報を越えて農業機械2が作業を行ったか否かを判断する。通知部29は、農業機械2が圃場の位置情報を越えて、即ち第7受付部14cが登録を受け付けた圃場の範囲外で農業機械2が作業を行ったと判断した場合、農業機械2が第4条件の作業内容を越えて作業を行った旨を示す超過情報を第1携帯端末32に送信し、図30Aに示すように、当該超過情報を通知する画面(超過通知画面D21)を第1表示部35に表示させる。
【0058】
つぎに、情報取得部28が農業機械2のアワメータの情報を取得し、第3条件及び第4条件が作業を行う総動作時間を含み、通知部29が第4条件(総動作時間)を越えて農業機械2が作業を行ったか否かを判断する場合を例に説明する。具体的には、情報取得部28は、カウント部がカウントしたアワメータと、借受情報に含まれるアワメータの情報とに基づいて、今回の貸出における実際の総動作時間を算出する。通知部29は、算出した実際の総動作時間が、第7受付部14cが登録を受け付けた総動作時間を超過している判断した場合、農業機械2が第4条件の作業内容を越えて作業を行った旨を示す超過情報を第1携帯端末32に送信し、図30Bに示すように、当該超過情報を通知する画面(超過通知画面D21)を第1表示部35に表示させる。
【0059】
また、情報取得部28が農業機械2の負荷情報として原動機の回転数を取得し、第3条件及び第4条件が農業機械2の負荷情報を含み、通知部29が第4条件(負荷の程度)を越えて農業機械2が作業を行ったか否かを判断する場合を例に説明する。斯かる場合、記憶装置31は、農業機械2に生じ得る負荷の程度と、原動機の回転数と、を対応付けたテーブルを予め記憶しており、通知部29は、第7受付部14cが登録を受け付けた負荷の程度に基づいて、当該負荷の程度に対応する原動機の所定回転数(閾値)を取得する。通知部29は、情報取得部28が取得した原動機の回転数が閾値を超えていると判断した場合、農業機械2が第4条件の作業内容を越えて作業を行った旨を示す超過情報を第1携帯端末32に送信し、図30Cに示すように、当該超過情報を通知する画面(超過通知画面D21)を第1表示部35に表示させる。なお、本実施形態において、情報取得部28は農業機械2の負荷情報として原動機の回転数を取得するが、負荷情報は水温や油温、アクセルの操作量であってもよいし、その情報は何でもよい。
【0060】
また、本実施形態において、通知部29は、情報取得部28が取得した情報が第4条件を満たさない場合、貸し手に通知を行うが、農業機械2のシェア支援システム1が農業機械2を制御する制御部6を備え、当該制御部6が第3条件及び第4条件に基づいて農業機械2の動作を制限するような構成であってもよい。例えば、制御部6は、第7受付部14
cが登録を受け付けた負荷の程度に対応する原動機の回転数(制限回転数)を記憶装置31等から取得し、原動機の回転数が制限回転数未満になるように農業機械2を制御するような構成であってもよい。
【0061】
また、図1に示すように、農業機械2のシェア支援システム1は、情報表示部130を備えていてもよい。情報表示部130は、情報取得部28が取得した農業機械2の情報に基づいて、農業機械2の作業情報(農作業情報)の履歴を提示する手段である。情報表示部130は、サーバ10の第1制御装置11が兼用している。具体的には、情報表示部130は、情報取得部28が取得した農業機械2の情報を取得して、それぞれ時間情報と対応付け、履歴情報として記憶装置31に記憶する。情報表示部130は、記憶装置31に記憶した履歴情報に基づいて、図32に示すように、第1表示部35に所定の画面(作業情報画面D22)を表示させて、所定の履歴情報を貸し手に提示する。
【0062】
情報表示部130は、作業情報として、農業機械2の駆動情報、機能情報、及び位置情報を提示する。農業機械2としてトラクタ3を例に説明すると、農業機械2の駆動情報とは、農業機械2が有する機器の情報であって、例えば原動機の回転数、PTO軸の回転数、トラクタ3の速度、トラクタ3が有する昇降装置の高さ、油温、及び水温等の情報である。機能情報とは、農業機械2が有する機能の状態を示す情報であって、例えばトラクタ3が有する2WD・4WD切換機能の状態、トラクタ3の後退時に昇降装置を自動に上昇させるバックアップ機能の設定状態、トラクタ3の旋回時に昇降装置を自動に上昇させるオートアップ機能の設定状態、昇降装置の手動操作を設定する手動昇降機能の状態、及びトラクタ3の自動変速機能の設定状態等である。位置情報は、位置検出装置が検出したトラクタ3の位置の情報であり、情報表示部130は、例えば、位置情報としてトラクタ3が作業を行う圃場における移動軌跡を提示する。
【0063】
以下、農業機械2のシェア支援システム1の一連の流れと、サーバ10が第1携帯端末32(第1表示部35)及び第2携帯端末36(第2表示部39)に表示させる画面と、を説明する。まず、図33に示すように、貸し手が第1携帯端末32を操作して、貸し手の個別情報、農業機械2の個別情報、及び貸し出しの条件等の入力を行い、第1登録部12及び第2登録部13が入力された情報(第1情報、候補情報)の登録を行う(S1)。
【0064】
第1登録部12は、貸し手の個別情報の入力を受け付ける第1登録画面D1を第1表示部35に表示させる。図2に示すように、第1登録画面D1は、第1情報入力部40と、第1確定ボタン41と、を表示する。第1情報入力部40は、第1登録部12が登録を受け付ける貸し手の個別情報の入力を受け付け可能であり、例えば貸し手の個別情報としてログイン用のID、パスワード、貸し手のアカウント名、氏名、及び住所等の入力を受け付ける。
【0065】
具体的には、第1情報入力部40は、第1表示部35に表示されるキーパッド等を貸し手が操作することで、任意の文字列の入力を受け付ける。第1情報入力部40が貸し手の保有するトラックの仕様の入力を受け付け可能である場合、第1情報入力部40は、トラックの保有の有無を選択肢の選択によって入力を受け付ける。また、第1登録部12が貸し手の本人確認のために貸し手の運転免許証を登録する場合、第1情報入力部40は、運転免許証を撮像した撮像データの入力を受け付ける。
【0066】
第1確定ボタン41は、第1表示部35によって操作可能な表示画像であり、操作されると、第1携帯端末32は、第1情報入力部40に入力された貸し手の個別情報を第1登録部12に出力する。第1登録部12は、取得した貸し手の個別情報を対応付けて記憶装置31に記憶、即ち貸し手の個別情報を登録する。このため、貸し手が第1携帯端末32にログイン用ID及びパスワードを入力して、ログインすることによって、サーバ10は第1携帯端末32を使用している貸し手を特定できる。
【0067】
第2登録部13は、貸し手が所有する農業機械2の個別情報、及び貸し出しの条件等の入力を受け付ける第2登録画面D2を第1表示部35に表示させる。本実施形態において、図3図6に示すように、第2登録画面D2は、主に農業機械2の個別情報の入力を受け付ける機械入力画面D2aと、主に貸し出しの条件の入力を受け付ける第1条件画面D2b、第2条件画面D2c、及び第3条件画面D2dと、を含んでいる。なお、本実施形
態においては、第2登録画面D2は、機械入力画面D2a、第1条件画面D2b、第2条件画面D2c、及び第3条件画面D2dを含み、農業機械2の個別情報の入力を受け付ける画面と、貸し出しの条件の入力を受け付ける画面と、が別画面であるが、単一の画面であってもよいし、画面と入力を受け付ける情報の組み合わせは上述した構成に限定されない。
【0068】
第1携帯端末32は、例えば第1登録画面D1の第1確定ボタン41が操作されると、第1表示部35に機械入力画面D2aを表示する。なお、第1携帯端末32は、第1表示部35に所定の画面を表示している場合に、他の操作に基づいて当該第1表示部35の表示を機械入力画面D2aに遷移するような構成であってもよい。
図3に示すように、機械入力画面D2aは、第2情報入力部43と、第2確定ボタン44と、を表示する。第2情報入力部43は、少なくとも農業機械2の個別情報として第2登録部13が登録する情報の入力を受け付ける。本実施形態において、第2情報入力部43は、農業機械2の個別情報として、農業機械2のメーカ、種別、機種、型式、機番、製造年、農業機械2の所在地、アワメータの時間数、購入年月日、農業機械2に取り付けられたナンバープレートの情報、取扱説明書の保有の有無、後付けオプションの情報、灯火器類の情報、及び農業機械2の操作に必要な免許区分の情報等が入力可能である。
【0069】
第2情報入力部43は、例えば予め設定された選択肢を選択することで農業機械2のメーカ、種別、機種、取扱説明書の保有の有無、後付けオプションの情報、灯火器類の情報、及び農業機械2の操作に必要な免許区分の情報の入力を受け付ける。例えば、第2情報入力部43は、種別の入力の選択肢として、「トラクタ単体」、「トラクタとロータリ」、「コンバイン」等の選択入力を受け付ける。第2情報入力部43は、後付けオプションの入力の選択肢として、例えば「農業機械2のセキュリティシステムの有無」や「ウエイトの有無」等の選択入力を受け付ける。第2情報入力部43は、灯火器類の入力の選択肢として、例えば「公道走行に必要な灯火器類があるか否か」の選択入力を受け付ける。また、第2情報入力部43は、免許区分の入力の選択肢として、「小型特殊」、「大型特殊」等の選択入力を受け付ける。
【0070】
第2情報入力部43は、型式、機番、製造年、農業機械2の所在地、アワメータの時間数、購入年月日、及びナンバープレートの情報を任意の文字列として入力を受け付ける。具体的には、第2情報入力部43は、第1表示部35に表示されるキーパッド等を貸し手が操作することで、文字列の入力を受け付ける。
第2確定ボタン44は、第1表示部35によって操作可能な表示画像であり、操作されることで第2情報入力部43が入力を受け付けた情報を確定させ、第1携帯端末32は、第2情報入力部43に入力された情報を第2登録部13に出力する。
【0071】
第1携帯端末32は、例えば第1表示部35が機械入力画面D2aを表示している場合に第2確定ボタン44が操作されると、第1表示部35に第1条件画面D2bを表示する。なお、第1携帯端末32は、第1表示部35に所定の画面を表示している場合に、他の操作に基づいて当該第1表示部35の表示を第1条件画面D2bに遷移するような構成であってもよい。図4に示すように、第1条件画面D2bは、第3情報入力部46と、第3確定ボタン47と、を表示する。第3情報入力部46は、農業機械2の貸し出しの条件として少なくとも第2登録部13が登録する情報の入力を受け付ける。本実施形態において、第3情報入力部46は、農業機械2の貸し出しの条件として、可能日及び時間、並びに借受代金の入力を受け付ける。第3情報入力部46は、カレンダーを表示して日付の選択を受け付けたり、特定の曜日の選択を受け付けたりすることで、可能日の選択を受け付ける。また、第3情報入力部46は、所定の切換操作を行うことで可能日及び時間の入力に代えて、不可日及び時間の入力を受け付けることができる。
【0072】
また、第3情報入力部46は、例えば文字列として時間及び借受代金の入力を受け付ける。具体的には、第3情報入力部46は、第1表示部35に表示されるキーパッド等を貸し手が操作することで、時間及び借受代金を文字列で入力を受け付ける。第3情報入力部46は、例えば借受代金を貸出日数当たりの料金で入力の受付が可能である。
第3確定ボタン47は、第1表示部35によって操作可能な表示画像であり、操作され
ることで第3情報入力部46が入力を受け付けた情報を確定させ、第1携帯端末32は、第3情報入力部46に入力された情報を第2登録部13に出力する。
【0073】
第1携帯端末32は、例えば第1条件画面D2bの第3確定ボタン47が操作されると、第1表示部35に第2条件画面D2cを表示する。なお、第1携帯端末32は、第1表示部35に所定の画面を表示している場合に、他の操作に基づいて当該第1表示部35の表示を第2条件画面D2cに遷移するような構成であってもよい。図5に示すように、第2条件画面D2cは、第4情報入力部49と、第4確定ボタン50と、を表示する。第4情報入力部49は、第2登録部13が登録する情報のうち、作業サービスの有無、農業機械2に必要な操作能力(第1条件)、農業機械2が行う作業の内容(第3条件)等の入力を受け付ける。第4情報入力部49は、例えば予め設定された選択肢を選択することで作業サービスの有無、第1条件、及び第3条件の情報の入力を受け付ける。第4情報入力部49は、作業サービスの有無の入力の選択肢として、「貸し手が農業機械2を操作して全ての作業を行う」、「貸し手が農業機械2を操作して作業を行い、借り手が所定時間ごとに確認をする」、「貸し手と借り手が共同で作業する」、「貸し手以外の補助者が農業機械2を操作して作業を行う」、「借り手が農業機械2を操作して作業を行う」等の選択入力を受け付ける。
【0074】
第4情報入力部49は、第1条件の入力の選択肢として、例えば「農業機械2と同一の種別の操作経験がある」、「農業機械2と同一の種別の操作経験が○○時間以上」、「限定なし」等の選択入力を受け付ける。
第4情報入力部49は、第3条件のうち、作業の種別の入力の選択肢として、例えば「耕耘」、「施肥」、「散布作業」等の選択入力を受け付ける。第4情報入力部49は、第3条件のうち、作業の種別の入力の選択肢として、「圃場の限定の有無」等の選択入力を受け付ける。また、第4情報入力部49は、第3条件のうち、農業機械2に生じ得る負荷の程度を3段階に分けて、負荷が少ない方から順に「小」、「中」、「大」の選択入力を受け付ける。
【0075】
第4情報入力部49は、上述した選択肢とは別に、任意の文字列の入力を受け付け可能であり、具体的には、第1表示部35に表示されるキーパッド等を貸し手が操作することで、任意の文字列の入力を受け付ける。第4情報入力部49は、第3条件のうち、農業機械2が行う作業の総時間として、時間数を文字列で入力を受け付ける。
第4確定ボタン50は、第1表示部35によって操作可能な表示画像であり、操作されることで第4情報入力部49が入力を受け付けた情報を確定させ、第1携帯端末32は、第4情報入力部49に入力された情報を第2登録部13に出力する。
【0076】
第1携帯端末32は、例えば第2条件画面D2cの第4確定ボタン50が操作されると、第1表示部35に第3条件画面D2dを表示する。なお、第1携帯端末32は、第1表示部35に所定の画面を表示している場合に、他の操作に基づいて当該第1表示部35の表示を第3条件画面D2dに遷移するような構成であってもよい。図6に示すように、第3条件画面D2dは、第5情報入力部52と、第5確定ボタン53と、を表示する。第5情報入力部52は、例えば予め設定された選択肢を選択することで農業機械2の輸送手段の設定、保守作業の設定、及び保険に関する設定の入力を受け付ける。
【0077】
第5情報入力部52は、農業機械2の輸送手段の入力の選択肢として、「貸し手が輸送する」、「借り手が輸送する」、「外部の運送業者が輸送する」、「ディーラが輸送する」等の選択入力を受け付ける。第5情報入力部52は、農業機械2の保守作業の設定の入力の選択肢として、「ディーラによる簡易点検を行う」、「ディーラによる整備を行う」、「ディーラによる点検及び整備を行わない」等の選択入力を受け付ける。また、第5情報入力部52は、保険に関する設定の入力の選択肢として、「運営会社指定の保険に加入する」、「その他の業者の保険に加入する」、「保険に加入しない」等の選択入力を受け付ける。
【0078】
第5確定ボタン53は、第1表示部35によって操作可能な表示画像であり、操作されることで第5情報入力部52が入力を受け付けた情報を確定させ、第1携帯端末32は、第5情報入力部52に入力された情報を第2登録部13に出力し、第2登録部13は当該
情報を候補情報として登録する。
図33に示すように、第1登録部12及び第2登録部13による候補情報の登録とは別に、借り手は、第2携帯端末36を操作して、借り手の個別情報の入力を行い、第3登録部14が当該入力された個別情報の登録を行う(S2)。なお、本実施形態においては、説明の都合上、貸し手が候補情報の登録を行い(S1)、借り手が個別情報の登録を行うが(S2)、条件取得部15が条件情報を取得するより以前に、農業機械2のシェア支援システム1が候補情報の登録及び借り手の個別情報の登録を行えばよく、その順序は上述した順序に限定されない。
【0079】
第3登録部14は、借り手の個別情報の入力を受け付ける第3登録画面D3及び第4登録画面D4を第2表示部39に表示させる。図7に示すように、第3登録画面D3は、第6情報入力部55と、第6確定ボタン56と、を表示する。第6情報入力部55は、第5受付部14aが登録を受け付ける借り手の個別情報の入力を受け付け可能であり、例えば借り手の個別情報としてログイン用のID、パスワード、借り手のアカウント名、氏名、及び住所等の入力を受け付ける。
【0080】
具体的には、第6情報入力部55は、第2表示部39に表示されるキーパッド等を借り手が操作することで、任意の文字列の入力を受け付ける。第6情報入力部55が借り手の保有するトラックの仕様の入力を受け付け可能である場合、第6情報入力部55は、トラックの保有の有無を選択肢の選択によって入力を受け付ける。また、第6受付部14bが借り手の本人確認のために借り手の運転免許証の登録を受け付ける場合、第6情報入力部55は、運転免許証を撮像した撮像データの入力を受け付ける。
【0081】
第6確定ボタン56は、第2表示部39によって操作可能な表示画像であり、操作されることで第6情報入力部55が入力を受け付けた情報を確定させ、第2携帯端末36は、第6情報入力部55に入力された情報を第3登録部14に出力する。第3登録部14は、取得した借り手の個別情報を対応付けて記憶装置31に記憶、即ち借り手の個別情報を登録する。このため、借り手が第2携帯端末36にログイン用ID及びパスワードを入力して、ログインすることによって、サーバ10は第2携帯端末36を使用している借り手を特定できる。
【0082】
第2携帯端末36は、例えば第2表示部39が第3登録画面D3を表示している場合に第6確定ボタン56が操作されると、第2表示部39に第4登録画面D4を表示する。図8に示すように、第4登録画面D4は、第7情報入力部58と、第7確定ボタン59と、を表示する。第7情報入力部58は、第6受付部14bが登録を受け付ける借り手の農業機械2の操作能力(第2条件)と、第7受付部14cが登録を受け付ける借り手が作業を行う圃場、及び圃場で行う作業の内容(第4条件)の入力を受け付ける。
【0083】
第7情報入力部58は、例えば予め設定された選択肢を選択することで、借り手の農業機械2の操作能力及び圃場で行う作業の内容の情報の入力を受け付ける。具体的には、第7情報入力部58は、第4条件のうち、作業の種別の入力の選択肢として、例えば「耕耘」、「施肥」、「散布作業」等の選択入力を受け付ける。また、第7情報入力部58は、第4条件のうち、農業機械2に生じ得る負荷の程度を3段階に分けて、負荷が少ない方から順に「小」、「中」、「大」の選択入力を受け付ける。
【0084】
第7情報入力部58は、第2条件の入力の選択肢として、例えば特定の種別の農業機械2ごとに操作能力を段階に分けて入力を受け付ける。本実施形態において、第7情報入力部58は、第2条件(操作経験)の入力を4段階に分けて、経験が少ない方から順に、「操作経験がない」、「操作はできるがやや不安」、「操作が可能」、「操作経験が豊富」の選択入力を受け付ける。なお、第7情報入力部58は、上記選択入力に加えて、特定の種別の農業機械2ごとに「操作経験が○○時間以上」等の選択入力を受け付けてもよい。
【0085】
また、第7情報入力部58は、予め設定された選択肢とは別に、任意の文字列の入力を受け付け可能であり、具体的には、第2表示部39に表示されるキーパッド等を借り手が操作することで、任意の文字列の入力を受け付ける。第7情報入力部58は、第4条件のうち、農業機械2が行う作業の総時間を文字列として入力を受け付ける。さらに、第7情報入力部58は、借り手が作業を行う圃場の位置情報及び大きさを文字列として入力を受
け付ける。なお、第7情報入力部58は、所定のマップを表示して、当該マップでマップの領域を選択することで借り手が作業を行う圃場の位置情報及び大きさの入力を受け付けるような構成であってもよく、その入力方法は上記方法に限定されない。
【0086】
第7確定ボタン59は、第2表示部39によって操作可能な表示画像であり、操作されることで第7情報入力部58が入力を受け付けた情報を確定させ、第2携帯端末36は、第7情報入力部58に入力された情報を第3登録部14に出力する。第3登録部14は、第6情報入力部55に入力された情報と第7情報入力部58に入力された情報とを対応付けて記憶装置31に記憶、即ち借り手の個別情報を登録する。
【0087】
なお、本実施形態において、借り手の個別情報の入力を受け付ける画面は、第3登録画面D3と第4登録画面D4との複数の画面であるが、一の画面であってもよく、その構成は上記構成に限定されない。
図33に示すように、第3登録部14が個別情報の登録を行い(S2)、借り手が第2携帯端末36に所定の操作を行うと、条件取得部15は、条件情報の入力を受け付ける検索画面D5を第2表示部39に表示させ、条件取得部15が当該検索画面D5に入力された条件情報を取得する(S3)。
【0088】
図9図10に示すように、検索画面D5は、検索入力部61と、検索ボタン62と、を表示する。検索入力部61は、条件取得部15が取得する条件情報のうち、少なくとも第3登録部14が登録した借り手の個別情報を除く情報(借り受け情報)の入力を受け付ける。具体的には、図9に示すように、検索入力部61は、貸し出し開始の日時、貸し出し終了の日時、借り手が希望する農業機械2のメーカ、種別、機種、借り手の圃場と農業機械2の所在地との距離、借受代金、及び貸し手の評価情報等の入力を受け付ける。
【0089】
なお、検索入力部61が入力を受け付ける情報は、条件取得部15が取得する条件情報と対応していればよく、図10に示すように、検索入力部61は、上述した情報のほかに借り手が希望する農業機械2の型式、製造年、アワメータの時間数、後付けオプションの情報、灯火器類の情報、農業機械2の操作に必要な免許区分の情報、作業サービスの有無、及び圃場で行う作業の内容(第4条件)の入力を受け付けるような構成であってもよい。斯かる場合において、図9から図10に遷移するように、検索入力部61は、所定の操作に基づいて表示領域を拡張し、入力を受け付ける情報を増加することができ、図10から図9に遷移するように、所定の操作に基づいて表示領域を縮小し、入力を受け付ける情報を減少することができる。
【0090】
検索入力部61は、所定の選択肢を選択したり、第2表示部39に表示されるキーパッド等を操作したりすることで、貸し出し開始の時間、貸し出し終了の時間、及び借り手の圃場と農業機械2の所在地との距離等の情報の入力を受け付ける。
また、図10に示すように、検索入力部61は、条件取得部15が取得する条件情報に加えて、申込部27が受け付ける操作指導の申込を受け付ける画像部を含むような構成であってもよい。本実施形態においては、検索入力部61が当該画像部を兼用し、検索入力部61は、所定の操作指導の申込が「有」、「無」の選択肢の選択入力を受け付ける。
【0091】
検索ボタン62は、第2表示部39によって操作可能な表示画像であり、操作されると、第2携帯端末36は、検索入力部61に入力された情報を条件取得部15と申込部27に出力する。条件取得部15は、第1通信装置30から取得した情報と、記憶装置31から取得した情報と、を条件情報として対応付ける。また、申込部27は、第1通信装置30から取得した操作指導の申込に関する情報に基づいて、条件取得部15が対応付けた条件情報を補正する。例えば、条件情報のうち借り手のトラクタ3の操作能力が「操作経験がない」であり、且つ検索入力部61に入力された選択肢が「所定の操作指導の申込を受ける」である場合、申込部27は、借り手のトラクタ3の操作能力を一段階操作能力が高い側に補正して「操作はできるがやや不安」に補正する。
【0092】
図33に示すように、検索ボタン62が操作され、条件取得部15が条件情報を取得すると(S3)、提示部16が検索結果画面D6を第2表示部39に表示させ、条件情報に対応する候補情報を提示する(S4)。図11図12に示すように、検索結果画面D6は、結果表示部64と、切換ボタン65と、を含んでいる。結果表示部64は、候補情報
を表示する領域であり、切換ボタン65の操作に応じて表示形態を変更可能である。例えば、図11に示すように、結果表示部64は、候補情報を一覧表示する一覧表示モードと、図12に示すように、候補情報を借り手の現在地や住所等の周辺地図上に表示するマップ表示モードと、に表示形態を切換可能である。
【0093】
図11に示すように、一覧表示モードにおいて、結果表示部64は、提示部16が送信した候補情報をそれぞれ示す個別表示部64aを1又は複数表示する。個別表示部64aは、縦又は横方向に並んで配置されており、第2表示部39を操作すると、結果表示部64は、別の個別表示部64aをスクロールして表示する。個別表示部64aは、それぞれの候補情報が含む情報のうち所定の情報を表示する。本実施形態においては、個別表示部64aは、農業機械2のメーカ、種別、機種、農業機械2の所在地と作業を行う圃場との距離、借受代金、及び貸し手の個別情報を表示する。貸し手の個別情報は、例えば貸し手の住所や第1評価部25が登録した貸し手の評価である。
【0094】
図12に示すように、マップ表示モードにおいて、結果表示部64は、候補情報が含む農業機械2の所在地に基づいて、それぞれの候補情報を借り手の現在地や住所等の周辺地図上に表示する。詳しくは、結果表示部64は、借り手の現在地や住所等の周辺地図を示すマップ部64bを表示する。結果表示部64は、マップ部64bの周辺地図上に候補情報を示す候補ピン64b1を表示する。候補ピン64b1は、提示部16が送信した候補情報の位置を示す吹き出し状のアイコンであり、本実施形態においてはアイコンが形成する領域の内部に借受代金を表示可能である。マップ部64bは、所定の操作を行うことで表示する周辺地図の範囲を変更(拡大又は縮小)、移動して表示する。
【0095】
また、検索結果画面D6は、結果表示部64に所定の操作を行うと一覧表示モード及びマップ表示モードから詳細表示モードに遷移する。例えば、検索結果画面D6が一覧表示モードである場合において、借り手が第2表示部39を操作して一の個別表示部64aを選択した場合、検索結果画面D6は、当該一の個別表示部64aに対応する候補情報の詳細な情報を表示する詳細表示モードに遷移する。また、検索結果画面D6がマップ表示モードである場合において、借り手が第2表示部39を操作して一の候補ピン64b1を選択した場合、検索結果画面D6は、当該一の候補ピン64b1に対応する候補情報の詳細な情報を表示する詳細表示モードに遷移する。図13に示すように、詳細表示モードにおいて、結果表示部64は、詳細表示部64cと、第8確定ボタン66と、を表示する。詳細表示部64cは、候補情報の詳細な情報として、貸し手の個別情報、農業機械2の個別情報、及び農業機械2の貸し出しの条件等を表示可能である。また、詳細表示部64cは、所定の操作に基づいて表示領域を拡張又は縮小し、表示する情報を増減させることができる。
【0096】
第8確定ボタン66は、第2表示部39によって操作可能な表示画像である。第8確定ボタン66が操作されると、提示部16が当該操作情報を取得する。提示部16は、操作情報を取得すると、依頼受付部17に候補情報及び条件情報を出力し、借受依頼を受け付けるよう指示する。
なお、詳細表示モードにおいて、切換ボタン65は、操作されると詳細表示モードの遷移前のモードに遷移する戻るボタンである。また、本実施形態において、第7確定ボタン59は、詳細表示モードにおける結果表示部64に表示されるが、他のモードの結果表示部64に表示されていてもよい。
【0097】
依頼受付部17は、提示部16から候補情報及び条件情報を取得し且つ指示を受けると、借受依頼の入力を受け付ける依頼画面D7を第2表示部39に表示させ、借り手の借受依頼を受け付ける。図14図15に示すように、依頼画面D7は、依頼設定部68と、依頼ボタン69と、を含んでいる。依頼設定部68は、候補情報及び条件情報に基づく情報を表示する領域であり、所定の操作に基づいて表示領域を拡張又は縮小し、表示する情報を増減させることができる。本実施形態においては、依頼設定部68は、機種、貸し出し開始の日時、貸し出し終了の日時、及び農業機械2の輸送手段を表示する。また、依頼設定部68は、候補情報に基づく情報の範囲内で設定の変更の入力を受け付ける。具体的には、例えば、依頼設定部68は、候補情報の第1条件や第3条件等の範囲内で、農業機
械2の輸送手段、保守作業、保険、貸し出し開始及び貸し出し終了の日時、借り手の農業機械2の操作能力(第2条件)、並びに圃場で行う作業の内容(第4条件)を設定の変更の入力を受け付ける(S5)。
【0098】
なお、図15に示すように、依頼設定部68は、申込部27とは別に操作指導の申込を受け付けるような構成であってもよい。依頼設定部68は、「所定の操作指導の申込を受ける」、及び「所定の操作指導の申込を受けない」の選択肢の選択入力を受け付ける(S6)。斯かる場合、依頼受付部17は、操作指導の申込を依頼情報に登録する。
依頼ボタン69は、第2表示部39によって操作可能な表示画像である。依頼ボタン69が操作されると、第2携帯端末36は、依頼情報を依頼受付部17に出力する。依頼受付部17は、依頼設定部68に入力された設定を取得し、当該設定情報と取得した候補情報及び条件情報に基づく依頼情報を登録して、借受依頼を受け付ける(S7)。つまり、依頼情報は、候補情報、条件情報、依頼設定部68に入力された設定、及び操作指導の情報を含んでいる。
【0099】
依頼受付部17が借受依頼を受け付けた場合(S7)、承認受付部18は、第1携帯端末32に当該借受依頼に基づく通知(依頼通知)を行い、依頼通知及び当該依頼通知に対する承認、即ち貸し出しの承認の入力を受け付ける依頼通知画面D8を第1表示部35に表示させ、借受依頼の承認を受け付ける(S8)。図16に示すように、依頼通知画面D8は、依頼情報部71と、承認ボタン72と、を表示する。依頼情報部71は、依頼情報を表示する領域であり、例えば、借受依頼の対象の機種、輸送手段、貸し出し開始及び貸し出し終了の日時、並びに依頼通知を取得した日時を表示する。なお、依頼情報部71に表示される情報は上述した情報に限定されず、詳細表示を選択することで借り手の個別情報を含む依頼情報を表示可能な構成であってもよい。
【0100】
承認ボタン72は、第1表示部35によって操作可能な表示画像である。承認ボタン72が操作されると、第1携帯端末32は、借受依頼の承認を承認受付部18に出力する。
承認受付部18は、借受依頼の承認を受け付けると(S8)、第2携帯端末36に承認通知を行い、借受依頼の承認を通知する承認通知画面D9を第2表示部39に表示させる。図17に示すように、承認通知画面D9は、承認情報部74と、入金ボタン75と、を表示する。承認情報部74は、承認された依頼情報を表示する領域であり、例えば、借受依頼の対象の機種、輸送手段、貸し出し開始及び貸し出し終了の日時、並びに承認通知を取得した日時を表示する。なお、承認情報部74に表示される情報は上述した情報に限定されず、詳細表示を選択することで借り手の個別情報を表示可能な構成であってもよい。
【0101】
入金ボタン75は、第2表示部39によって操作可能な表示画像である。入金ボタン75が操作されると、第2携帯端末36が入金受付部19に通知を行い、入金受付部19は、借受代金の入金手段を表示し且つ入金の操作が可能な入金画面D10を第2表示部39に表示させる。図18に示すように、入金画面D10は、クレジットカードや銀行振り込み等の手段を選択の入力を受け付け可能であり、入金受付部19は、入金画面D10が入力を受け付けた手段によって借受代金の入金を受け付ける(S9)。入金受付部19は、借受代金の入金を受け付けると、貸出確認部20に、借受代金の入金を受け付けた旨を通知する。
【0102】
貸出確認部20は、入金受付部19から借受代金の入金を受け付けた旨の通知を受けると、第1携帯端末32に入金通知を行い、当該入金通知に基づく入金通知画面D11を第1表示部35に表示させる。図19に示すように、入金通知画面D11は、入金情報部77と、確認ボタン78と、を表示する。入金情報部77は、入金された借受代金に基づく情報を表示する領域であり、例えば、入金された借受代金の金額、入金日時、入金した手段等を表示する。また、図19に示すように、入金情報部77は、承認された依頼情報を表示してもよく、例えば、借受依頼の対象の機種、輸送手段、貸し出し開始及び貸し出し終了の日時、並びに承認通知を取得した日時を表示する。
【0103】
確認ボタン78は、第1表示部35によって操作可能な表示画像である。確認ボタン78が操作されると、貸出確認部20に当該操作情報を出力する。貸出確認部20が操作情報を取得すると、第2登録部13は、第3受付部13cが受け付けた農業機械2の輸送手
段の設定、及び/又は保守作業の設定を登録し、第1制御装置11は、当該設定に基づいて、運送業者やディーラに農業機械2の個別情報等を送信し、輸送の依頼を行う。第2登録部13は、第4受付部13dが受け付けた農業機械2の保険に関する設定を登録し、第1制御装置11は、当該設定に基づいて、業者に農業機械2の個別情報等を送信し、保険の加入の依頼を行う。
【0104】
また、貸出確認部20は、操作情報を取得すると、農業機械2を貸し出す前の事前確認を行う第1確認画面D12を第1表示部35に表示させ、貸し手に事前確認を行わせる(S10)。
図20図21に示すように、第1確認画面D12は、貸出入力部80と、第9確定ボタン81と、を含んでいる。第1表示部35に所定の操作を行うことで、当該第1表示部35は、図20から図21に遷移するように、第1確認画面D12をスクロールして表示する。貸出入力部80は、貸し手が農業機械2を貸し出す前、即ち農業機械2を輸送する前に確認する項目であり、貸し手が第1表示部35を操作することでそれぞれの情報の入力を受け付ける。貸出入力部80は、「取扱説明書の有無」、「農業機械2の傷、変形、部品の欠品の有無」、「農業機械2の洗浄、清掃程度」、及び「油漏れ、水漏れの有無」等の農業機械2の全般の項目、「エアクリーナの状態」、「エンジンオイルの量」、「燃料タンクが満タンであるか」等のエンジンに関わる項目、並びに「エンジン始動の状態」、「ブレーキの動作」等の試運転時の確認項目の入力を受け付ける。なお、貸出入力部80が入力を受け付ける確認項目は、貸出確認部20が登録を受け付ける項目と対応していればよく、その項目は上記項目に限定されない。
【0105】
また、貸出入力部80は、農業機械2の状態を撮影した撮像データの入力を受付可能である。本実施形態においては、例えば、貸出入力部80は、第1携帯端末32が備える撮像カメラや撮像装置(デジタルカメラ)等によって撮像された撮像データの入力を受け付ける。
第9確定ボタン81は、第1表示部35によって操作可能な表示画像であり、貸出入力部80が情報の入力を受け付けた状態に応じて、操作不能な状態(ディアクティブ状態)と操作可能な状態(アクティブ状態)とに切り替える。例えば、第9確定ボタン81は、貸出入力部80が入力を受け付ける項目がすべて入力されていない場合にグレーアウトし、ディアクティブな状態(ディアクティブ状態)になる。一方、第9確定ボタン81は、貸出入力部80が入力を受け付ける項目がすべて入力されている場合にアクティブな状態(アクティブ状態)になる。第9確定ボタン81は、操作されることで貸出入力部80が入力を受け付けた情報を確定させ、第1携帯端末32は、貸出入力部80に入力された情報を貸出確認部20に出力する。貸出確認部20は、貸出入力部80に入力された情報を取得し且つ依頼情報に登録、即ち事前確認の登録を行うと、第1携帯端末32に第3受付部13cが受け付けた設定に基づく輸送手段によって農業機械2の輸送を促す第1指示画面D13を第1表示部35に表示させ、貸し手に農業機械2の輸送を行わせる(S11)。
【0106】
第1指示画面D13は、貸し手から借り手への農業機械2の輸送を促し、且つ農業機械2の貸出を完了させたか否かの入力を受け付ける画面である。図22に示すように、第1指示画面D13は、第1輸送表示部83と、第10確定ボタン84と、を含んでいる。第1輸送表示部83は、承認された依頼情報を表示する領域であり、例えば、借受依頼の対象の機種、輸送手段、貸し出し開始及び貸し出し終了の日時、並びに承認通知を取得した日時を表示する。なお、第1輸送表示部83に表示される情報は上述した情報に限定されず、詳細表示を選択することで借り手の個別情報を表示可能な構成であってもよい。
【0107】
第10確定ボタン84は、第1表示部35によって操作可能な表示画像であり、操作されると、第1携帯端末32は、貸出確認部20に貸し手が農業機械2の貸出を完了させた旨の通知(貸出完了通知)を行う。これにより、貸出確認部20は、貸出完了通知を取得することで農業機械2の貸出を完了させたことを確認する。
第1到着確認部21は、貸出確認部20が貸出完了通知を取得すると、借り手に対して農業機械2が輸送された旨の通知を行う第1輸送画面D14を第2表示部39に表示させ
る。図23に示すように、第1輸送画面D14は、貸出情報部86と、第1到着ボタン87と、を表示する。貸出情報部86は、承認された依頼情報を表示する領域であり、例えば、借受依頼の対象の機種、輸送手段、貸し出し開始及び貸し出し終了の日時、並びに貸出通知を取得した日時を表示する。なお、貸出情報部86に表示される情報は上述した情報に限定されず、詳細表示を選択することで借り手の個別情報を表示可能な構成であってもよい。
【0108】
第1到着ボタン87は、第2表示部39によって操作可能であり、借り手が貸し手から輸送された農業機械2の到着を確認した場合に操作する表示画像である。第1到着ボタン87が操作されると、第2携帯端末36は、第1到着確認部21に対して農業機械2の借り手側への到着を確認した旨の通知(第1到着通知)を行う。
返却確認部22は、第1到着確認部21が第1到着通知を取得した場合、依頼情報を含む借受画面D15を第2表示部39に表示させる。図24に示すように、借受画面D15は、借受情報部89と、返却ボタン90と、を表示する。借受情報部89は、承認された依頼情報を表示する領域であり、例えば、借受依頼の対象の機種、輸送手段、貸し出し開始及び貸し出し終了の日時を表示する。なお、借受情報部89に表示される情報は上述した情報に限定されず、詳細表示を選択することで借り手の個別情報を表示可能な構成であってもよい。
【0109】
返却ボタン90は、第2表示部39によって操作可能な表示画像である。返却ボタン90が操作されると、第2携帯端末36は、当該操作情報を返却確認部22に出力し、返却確認部22は、農業機械2を返却する前の事前確認を行う第2確認画面D16を第2表示部39に表示させ、借り手に事前確認を行わせる(S12)。
図25及び図26に示すように、第2確認画面D16は、返却入力部92と、第11確定ボタン93と、を表示する。第2表示部39に所定の操作を行うことで、当該第2表示部39は、図25から図26に遷移するように、第2確認画面D16をスクロールして表示する。返却入力部92は、借り手が農業機械2を輸送する前に確認する項目であり、借り手が第2表示部39を操作することでそれぞれの情報の入力を受け付ける。返却入力部92は、「取扱説明書の有無」、「農業機械2の傷、変形、部品の欠品の有無」、「農業機械2の洗浄、清掃程度」、及び「油漏れ、水漏れの有無」等の農業機械2の全般の項目、「エアクリーナの状態」、「エンジンオイルの量」、「燃料タンクが満タンであるか」等のエンジンに関わる項目、並びに「エンジン始動の状態」、「ブレーキの動作」等の試運転時の確認項目の入力を受け付ける。なお、返却入力部92が入力を受け付ける確認項目は、返却確認部22が登録を受け付ける項目と対応していればよく、その項目は上記項目に限定されない。
【0110】
また、返却入力部92は、農業機械2の状態を撮影した撮像データの入力を受付可能である。例えば、返却入力部92は、第1携帯端末32が備える撮像カメラによって撮像された撮像データの入力を受け付ける。
第11確定ボタン93は、第2表示部39によって操作可能な表示画像であり、返却入力部92が情報の入力を受け付けた状態に応じて、操作不能な状態(ディアクティブ状態)と操作可能な状態(アクティブ状態)とに切り替える。第11確定ボタン93は、操作されることで返却入力部92が入力を受け付けた情報を確定させ、第2携帯端末36は、返却入力部92に入力された情報を返却確認部22に出力する。返却確認部22は、返却入力部92に入力された情報を取得し且つ依頼情報に登録、即ち事前確認の登録を行うと、第2携帯端末36に第3受付部13cが受け付けた設定に基づく輸送手段によって農業機械2の輸送を促す第2指示画面D17を第2表示部39に表示させ、借り手に農業機械2の輸送を行わせる(S13)。
【0111】
第2指示画面D17は、借り手から貸し手への農業機械2の輸送を促し、且つ農業機械2の返却を完了させたか否かの入力を受け付ける画面である。図27に示すように、第2指示画面D17は、第2輸送表示部95と、第12確定ボタン96を含んでいる。第2輸送表示部95は、承認された借受依頼に基づく情報を表示する領域であり、例えば、借受依頼の対象の機種、輸送手段、貸し出し開始及び貸し出し終了の日時、並びに承認通知を
取得した日時を表示する。なお、第2輸送表示部95に表示される情報は上述した情報に限定されず、詳細表示を選択することで借り手の個別情報を表示可能な構成であってもよい。
【0112】
第12確定ボタン96は、第2表示部39によって操作可能な表示画像であり、操作されると、第2携帯端末36は、返却確認部22に借り手が農業機械2の返却を完了させた旨の通知(返却完了通知)を行う。これにより、返却確認部22は、返却完了通知を取得することで農業機械2の返却を完了させたことを確認する。
返却通知を取得した第1携帯端末32は、図28に示すように、返却情報部98と、第2到着ボタン99と、を含む第2輸送画面D18を表示する。返却情報部98は、承認された依頼情報を表示する領域であり、例えば、借受依頼の対象の機種、輸送手段、貸し出し開始及び貸し出し終了の日時、並びに返却通知を取得した日時を表示する。なお、返却情報部98に表示される情報は上述した情報に限定されず、詳細表示を選択することで借り手の個別情報を表示可能な構成であってもよい。
【0113】
第2到着ボタン99は、第1表示部35によって操作可能であり、貸し手が借り手から輸送された農業機械2の到着を確認した場合に操作する表示画像である。第2到着ボタン99が操作されると、第1携帯端末32は、返却確認部22に対して農業機械2が貸し手側に到着を確認した旨の通知(第2到着通知)を行う。
図33に示すように、第1評価部25は、第2到着確認部23が第2到着通知を取得した場合、借り手による貸し手の評価の入力を受け付ける第1評価画面D19を第1表示部35に表示させ、借り手に貸し手の評価を行わせる(S14)。図29に示すように、第1評価画面D19は、第1評価入力部101と、第1コメント入力部102と、第1送信ボタン103と、を表示する。第1評価入力部101は、第2表示部39によって、貸し手の評価の入力を受け付ける。第1評価入力部101は、貸し手の評価を示す評価点数を段階に分けて、入力を受け付ける。
【0114】
図29に示すように、第1評価入力部101は、貸し手の評価点数を5段階で表示する5つの星型のアイコン(評価アイコン)を有している。貸し手を最も高く評価する場合、借り手は第2表示部39を操作して評価アイコンをすべて選択する。貸し手を最も低く評価する場合、借り手は第2表示部39を操作して評価アイコンの選択をすべて解除する。なお、評価アイコンの数や形状は上述した内容に限定されず、評価の方法及びその表示方法も上述した方法に限定されない。
【0115】
第1コメント入力部102は、貸し手との取引についてのコメントの入力を受け付ける部分であり、第2表示部39に表示されるキーパッド等を借り手が操作することで、任意の文字列の入力を受け付ける。
第1送信ボタン103は、第2表示部39によって操作可能な表示画像であり、操作されると、第2携帯端末36は、第1評価画面D19に入力された情報(第1評価情報)を第1評価部25に出力する。第1評価情報を取得した第1評価部25は、当該第1評価情報を貸し手の個別情報に対応付けて記憶装置31に記憶する。
【0116】
図33に示すように、第2評価部26は、第2到着確認部23が第2到着通知を取得した場合、貸し手による借り手の評価の入力を受け付ける第2評価画面D20を第2表示部39に表示させ、貸し手に借り手の評価を行わせる(S14)。
図30に示すように、第2評価画面D20は、第2評価入力部105と、第2コメント入力部106と、第2送信ボタン107と、を含んでいる。第2評価入力部105は、第1表示部35によって操作可能であり、借り手の評価点数の入力を受け付ける。第2評価入力部105は、第1評価入力部101と同様に評価の入力を段階的に受付可能である。
【0117】
第2コメント入力部106は、借り手との取引についてのコメントの入力を受け付ける部分であり、第1表示部35に表示されるキーパッド等を貸し手が操作することで、任意の文字列の入力を受け付ける。
第2送信ボタン107は、第1表示部35によって操作可能な表示画像であり、操作されると、第1携帯端末32は、第2評価画面D20に入力された情報(第2評価情報)を第2評価部26に出力する。第2評価情報を取得した第2評価部26は、当該第1評価情
報を貸し手の個別情報に対応付けて記憶装置31に記憶する。
【0118】
また、通知部29は、情報取得部28が取得した情報が第4条件を満たさない場合、貸し手に通知を行う超過通知画面D21を第1表示部35に表示させる。
図31A図31Cに示すように、超過通知画面D21は、超過情報部109と、内容表示部110と、を表示する。超過情報部109は、第4条件を満たさない作業を行っていると判断された依頼情報を表示する領域であり、例えば、借受依頼の対象の機種、輸送手段、貸し出し開始及び貸し出し終了の日時、並びに承認通知を取得した日時を表示する。なお、超過情報部109に表示される情報は上述した情報に限定されず、詳細表示を選択することで借り手の個別情報を表示可能な構成であってもよい。
【0119】
内容表示部110は、第4条件を満たさないと判断された作業の内容を表示する領域である。例えば、農業機械2が圃場の位置情報(第4条件)を越えて作業を行ったと通知部29が判断した場合、図30Aに示すように、内容表示部110は、「農業機械2が第4条件の圃場の範囲外で作業を行った旨」を表示する。第7受付部14cが登録を受け付けた総動作時間(第4条件)を越えて農業機械2が作業を行ったと通知部29が判断した場合、図30Bに示すように、内容表示部110は、「農業機械2が第4条件の総動作時間を越えて作業を行った旨」を表示する。また、情報取得部28の取得した原動機の回転数が閾値を超え、農業機械2が第4条件の作業内容を越えて作業を行ったと通知部29が判断した場合、図30Cに示すように、内容表示部110は、「農業機械2が第4条件の負荷を越えて作業を行った旨」を表示する。
【0120】
第1携帯端末32(第1表示部35)に所定の操作を行った場合、情報表示部130は、当該操作に基づいて第1表示部35に作業情報画面D22を表示させる。図32に示すように、作業情報画面D22は、駆動情報部111と、機能情報部112と、位置情報部113と、を表示する。駆動情報部111は、駆動情報を表示する領域であり、例えば、原動機の回転数、農業機械2の速度、及びPTO軸の回転数をグラフ表示する。駆動情報部111は、各駆動情報を幅方向に延びるグラフで表示しており、当該グラフの縦軸は、各駆動情報の値を示し、横軸は時間を示している。当該グラフの幅方向中央部は、農業機械2の作業のうち任意の時間を示す。
【0121】
なお、駆動情報部111に表示される情報は上述した情報に限定されず、スクロール操作することで、上記情報に代えて、或いは加えて他の駆動情報を表示可能な構成であってもよい。また、駆動情報部111の駆動情報の表示形態は、グラフに限定されず、時間ごとの駆動情報を表示するテーブル等であってもよい。
機能情報部112は、機能情報を表示する領域であり、例えば、2WD及び4WD切換機能の状態、バックアップ機能の設定状態、オートアップ機能の設定状態のON又はOFFをグラフ表示する。機能情報部112は、各機能情報を幅方向に延びるグラフで表示しており、当該グラフの縦軸は、各駆動情報のONとOFFを零又は1で示し、横軸は時間を示している。当該グラフの幅方向中央部は、農業機械2の作業のうち任意の時間を示しており、機能情報部112のグラフと駆動情報部111のグラフの時間情報は一致している。即ち、駆動情報部111のグラフの幅方向中央部と、機能情報部112のグラフの幅方向中央部と、が示す時間は一致している。なお、機能情報部112に表示される情報は上述した情報に限定されず、スクロール操作することで上記情報に代えて、或いは加えて他の機能情報を表示可能な構成であってもよい。また、機能情報部112の機能情報の表示形態は、グラフに限定されず、時間ごとの駆動情報を表示するテーブル等であってもよい。
【0122】
位置情報部113は、トラクタ3の移動軌跡を表示する領域であり、例えば、圃場を示す圃場マップと、圃場マップ上を移動するトラクタ3を示すアイコンと、トラクタ3の移動軌跡と、を表示する。位置情報部113は、所定の操作を行うことで表示する圃場マップの範囲を変更(拡大又は縮小)、移動して表示する。トラクタ3のアイコンは、例えば駆動情報部111及び機能情報部112のグラフの幅方向中央部が示す時間における位置に表示される。
【0123】
上述した農業機械2のシェア支援システム1は、複数の貸し手の個別情報、当該貸し手が所有する農業機械2の個別情報、及び貸し出しの条件を予め対応付けて、それぞれ複数の第1情報として記憶している記憶装置31と、記憶装置31が記憶している複数の第1情報のうち、借り手が希望する農業機械2の借り受け条件を含む所定の第2情報に対応する第1情報を選択し、借り手に提示する第1手段(提示部)16と、第1手段16が提示する第1情報に基づく農業機械2の借受依頼を借り手から受け付ける第2手段(依頼受付部)17と、第2手段17が受け付けた借受依頼の承認を貸し手から受け付ける第5手段(承認受付部)18、第1情報に対応する農業機械2の輸送手段の設定、及び/又は保守作業の設定を受け付ける第3手段(第3受付部)13cと、第1情報に対応する農業機械2の保険に関する設定を受け付ける第4手段(第4受付部)13dと、を備えている。上記構成によれば、貸し手は、農業機械2の輸送負担を軽減することができ、保守作業や保険業者への連絡を一括して管理できるため、貸し手と借り手による農業機械2の貸し借りの手続を円滑に行うことができる。これにより、貸し手と借り手による農業機械2のシェアを促進させることができる。
【0124】
また、農業機械2のシェア支援システム1は、借受依頼に基づく借受代金の入金を受け付ける第6手段(入金受付部)19と、第6手段19が借受代金の入金を受け付けた場合に、第4手段13cが受け付けた設定に基づいて、貸し手に農業機械2の輸送を指示する第7手段(貸出確認部)20と、を備えている。上記構成によれば、借り手から借受代金の入金がされたのちに、貸し手が借り手へ農業機械2の輸送を行うため、貸し手は、借受代金が入金されていることを前提に、借り手へ農業機械2を輸送できる。このため、貸し手は、農業機械2を他者に貸渡すことについての心理的負担を軽減できる。
【0125】
また、農業機械2のシェア支援システム1は、第4手段13cが受け付けた設定に基づいて、貸し手から借り手への農業機械2の輸送の確認を行う第8手段(第1到着確認部)21と、第8手段21が農業機械2の輸送の確認を行った場合に、第4手段13cが受け付けた設定に基づいて、借り手から貸し手への農業機械2の輸送の確認を行う第9手段(第2到着確認部)23と、第9手段23が農業機械2の輸送の確認を行った場合に、第6手段19が受け付けた借受代金を貸し手に入金する第10手段(送金手続部)24と、を備えている。上記構成によれば、借り手が農業機械2を返却したのちに、貸し手へ借受代金が入金される。言い換えると、借り手が農業機械2を返却するまで、借り手が入金した借受代金は、貸し手に入金されない。このため、借り手は、借受代金を支払って、農業機械2を他者から借り受けることについての心理的負担を軽減できる。
【0126】
また、農業機械2のシェア支援システム1は、第4手段13cが受け付けた設定に基づいて、借り手から貸し手への農業機械2の輸送の確認を行う第9手段23と、第9手段23が農業機械2の輸送の確認を行った場合に、借り手による貸し手の評価の入力を受け付け、貸し手の個別情報に当該入力された評価を登録する第11手段(第1評価部)25と、第9手段23が農業機械2の輸送の確認を行った場合に、貸し手による借り手の評価の入力を受け付け、借り手の個別情報に当該入力された評価を登録する第12手段(第2評価部)26と、を備え、第1手段16が提示する第1情報は、貸し手の個別情報を含み、借受依頼は、借り手の個別情報を含んでいる。上記構成によれば、貸し手及び借り手は、相手方の過去の貸し借りにおける評価を確認することができる。これにより、貸し手及び借り手は、比較的評価が低い相手との貸し借りを未然に回避することができる。
【0127】
また、第1情報は、農業機械2に必要な操作能力である第1条件を含み、第2情報は、借り手の農業機械2の操作能力である第2条件を含んでいる。上記構成によれば、第1手段16が第2情報に基づいて第1情報を選択する条件として、農業機械2に必要な操作能力を含むことができる。これにより、貸し手側は操作能力が不十分である借り手に農業機械2を貸すことを回避でき、借り手側は第1手段16が提示する第1情報(農業機械2)を自身が操作可能な農業機械2で予め限定することができる。
【0128】
また、農業機械2のシェア支援システム1は、農業機械2の操作指導の申込を受け付け、操作指導に基づいて第2条件を補正する第13手段(申込部)27を備えている。上記構成によれば、借り手の操作能力が農業機械2の操作に必要な能力を満たさない場合であっても、操作指導を受けることで借り受けることができる。これにより、農業機械2の貸
し借りの自由度を向上させることができる。
【0129】
また、第1情報は、貸し手が設定し、且つ農業機械2が行う作業の内容を示す第3条件を含み、第2情報は、借り手が設定し、且つ農業機械2が行う作業の内容を示す第4条件を含んでいる。上記構成によれば、第1手段16が第2情報に基づいて第1情報を選択する条件として、作業の内容を含むことができる。これにより、貸し手側は自身が希望する範囲で農業機械2に作業を行わせることができ、借り手側は第1手段16が提示する第1情報(農業機械2)を希望する作業の内容を行うことができる農業機械2で予め限定することができる。
【0130】
また、農業機械2のシェア支援システム1は、農業機械2の情報を取得する第14手段(情報取得部)28と、第14手段28が取得した情報が第4条件を満たさない場合、貸し手に通知する第15手段(通知部)29と、を備えている。上記構成によれば、借り手が第4条件を超えて農業機械2に作業させた場合に、貸し手は当該事実を認識できる。これにより、借り手が農業機械2で行った作業内容によって、貸し手と借り手との間のトラブルが生じた場合であっても、早期に解決させることができる。
【0131】
また、第3条件及び第4条件は、農業機械2が作業を行う圃場の位置情報、農業機械2が作業を行う時間情報、及び農業機械2の負荷情報のうち、少なくとも一以上の項目を含んでいる。上記構成によれば、貸し手は、借り手が農業機械2を用いて作業を行う場所、時間、農業機械2への負担のいずれかを制限でき、上記項目が所定条件を超過している場合には、当該事実を認識でき、トラブルの早期解消に寄与できる。
【0132】
また、農業機械2は、トラクタ3とトラクタ3に装着可能なインプルメントと、コンバインと、田植機と、の少なくともいずれかを含んでいる。上記構成によれば、貸し手と借り手によるトラクタ3、インプルメント、コンバイン、及び田植機のシェアを促進させることができる。
以上、本発明について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、第1表示部35や第2表示部39に表示される画面は、本発明を説明するための例示に過ぎず、その表示形態や情報の入力方法は、上述した実施形態の方法に限定されない。
【符号の説明】
【0133】
1 シェア支援システム
2 農業機械
3 トラクタ
13c 第3受付部(第4手段)
13d 第4受付部(第5手段)
16 提示部(第1手段)
17 依頼受付部(第2手段)
18 承認受付部(第3手段)
19 入金受付部(第6手段)
20 貸出確認部(第7手段)
21 第1到着確認部(第8手段)
23 第2到着確認部(第9手段)
24 送金手続部(第10手段)
25 第1評価部(第11手段)
26 第2評価部(第12手段)
27 申込部(第13手段)
28 情報取得部(第14手段)
29 通知部(第15手段)
31 記憶装置
図1
図2
図3
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図29
図30
図31A
図31B
図31C
図32
図33