(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-10
(45)【発行日】2023-11-20
(54)【発明の名称】脂肪酸酸化の植物由来インヒビターを含む食品安定化組成物
(51)【国際特許分類】
A23L 29/00 20160101AFI20231113BHJP
A23L 5/00 20160101ALI20231113BHJP
【FI】
A23L29/00
A23L5/00 L
(21)【出願番号】P 2020543716
(86)(22)【出願日】2018-10-25
(86)【国際出願番号】 EP2018079351
(87)【国際公開番号】W WO2019081681
(87)【国際公開日】2019-05-02
【審査請求日】2021-10-12
(32)【優先日】2017-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】520145975
【氏名又は名称】ナチュレックス エスアー
【氏名又は名称原語表記】NATUREX SA
【住所又は居所原語表記】250 rue Pierre Bayle Cedex 9 BP 81218,84911 Avignon,France
(74)【代理人】
【識別番号】110003971
【氏名又は名称】弁理士法人葛和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビルティック,シモーナ
(72)【発明者】
【氏名】フードレ,メラニエ マリー-ポール パトリシア
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンティエゲム,ベレンゲレ
(72)【発明者】
【氏名】テノン,マチュー
(72)【発明者】
【氏名】ピエール,フランソワーズ-ザビエル
(72)【発明者】
【氏名】ビリー,アントワーヌ チャールズ
【審査官】戸来 幸男
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-256464(JP,A)
【文献】特開2002-058427(JP,A)
【文献】国際公開第2017/085099(WO,A1)
【文献】NAT Stabil, Natural ingredients for food presevation (November 2011 Edition),2011年11月,pp.1-8,retrieved on 2023.04.07, retrieved from the internet,https://rh.naturex.fr/data/classes/docu_fichier/docu_fichier_11_21.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 29/00
A23L 5/00
FSTA/CAplus/AGRICOLA/BIOSIS/
MEDLINE/EMBASE(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
Google
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
脂肪酸酸化の、少なくとも1つの植物由来インヒビターを含む食品安定化組成物であって、少なくとも1つの植物由来のインヒビターが、
(I) (a)シソ科(Lamiacease)ファミリーの植物から得られた抽出物またはジュースまたは生産物;および
(b)マメ科(Fabaceae)ファミリー、ヒユ科(Amaranthaceae)ファミリー、キントラノオ科(Malpighiaceae)ファミリー、疑似穀類およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの植物から得られた抽出物またはジュースまたは生産物、
(II) エンドウマメからの抽出物
または
(III) (i)マメ科ファミリーの植物からの抽出物;および
(ii)ヒユ科ファミリー、シソ科ファミリー、ミソハギ科(Lythraceae)ファミリー、キントラノオ科ファミリー、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの植物から得られた抽出物またはジュースまたは生産物
を含む、前記食品安定化組成物。
【請求項2】
少なくとも1つの植物由来インヒビターが、植物の葉および/または果実から抽出される、請求項1に記載の食品安定化組成物。
【請求項3】
少なくとも1つの植物由来インヒビターが、以下:
(a)シソ科ファミリーの植物から得られた抽出物;および
(b)マメ科ファミリーの植物から得られた抽出物;および/または
ヒユ科ファミリーの植物から得られた抽出物
を含む、請求項1または2に記載の食品安定化組成物。
【請求項4】
少なくとも1つの植物由来インヒビターが、以下:
(a)シソ科ファミリーの植物から得られた抽出物;および
(b)少なくとも1つの疑似穀類から得られた抽出物;および/または
ヒユ科ファミリーから得られた抽出物
を含む、請求項1または2に記載の食品安定化組成物。
【請求項5】
少なくとも1つの植物由来インヒビターが、以下:
(i)マメ科(Fabaceae)ファミリーの植物からのアルコールまたは水アルコール抽出物;および
(ii)シソ科ファミリーの植物から得られた抽出物;および/または
ミソハギ科ファミリーから得られた抽出物;および/または
ヒユ科ファミリーから得られた抽出物
を含む、請求項1または2に記載の食品安定化化合物。
【請求項6】
マメ科ファミリーから選択される少なくとも1つの植物が、エンドウマメであり;
シソ科ファミリーから選択される少なくとも1つの植物が、ローズマリーであり;
ヒユ科ファミリーから選択される少なくとも1つの植物が、ホウレンソウであり;
ミソハギ科ファミリーから選択される少なくとも1つの植物が、ザクロであり;および
キントラノオ科ファミリーから選択される少なくとも1つの植物が、アセロラである、
請求項1~5のいずれか一項に記載の食品安定化組成物。
【請求項7】
少なくとも1つの植物由来インヒビターが、ホウレンソウ、エンドウマメ、ザクロ、およびローズマリーおよびそれらの組み合わせから得られた抽出物である、請求項1~6のいずれか一項に記載の食品安定化組成物。
【請求項8】
少なくとも1つの植物由来インヒビターが、以下:(i)ローズマリーおよびホウレンソウ;(ii)ローズマリーおよびエンドウマメ;(iii)エンドウマメ;(iv)エンドウマメおよびホウレンソウ;または(v)エンドウマメおよびザクロから得られた抽出物またはジュースまたは生産物を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の食品安定化組成物。
【請求項9】
少なくとも1つの植物由来インヒビターが、少なくとも1つの植物由来インヒビターの少なくとも0.1重量%のポリフェノールを含有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の食品安定化組成物。
【請求項10】
少なくとも1つの植物由来インヒビターが、少なくとも1つの植物由来インヒビターの5重量%未満のクエン酸を含有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の食品安定化組成物。
【請求項11】
少なくとも1つの植物由来インヒビターが、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリーからなる群から選択される2つの異なる植物から得られた抽出物、ジュース、または生産物の組み合わせであり、ここで、各抽出物、ジュースまたは生産物の重量比が1:99~99:1である、請求項1~10のいずれか一項に記載の食品安定化組成物。
【請求項12】
食料品、または栄養素および健康マトリックスを請求項1~11のいずれか一項に記載の安定化組成物と接触させるステップを含む、食料品、または栄養素および健康マトリックスを安定化するための方法。
【請求項13】
食品安定化組成物が、食料品、または栄養素および健康マトリックスの酸化を阻害または予防する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
食品安定化組成物が、食料品、または栄養素および健康マトリックス中で多価不飽和脂肪酸(PUFA)油の2,4-ヘプタジエナールおよび/または2,4-デカジエナールへの変換を阻害または予防する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
食品安定化組成物が、食料品、または栄養素および健康マトリックス中で食料品、または栄養素および健康マトリックスの0.1重量%~5重量%の量において存在する、請求項12~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
請求項1~11のいずれか一項に記載の食品安定化組成物を含む、食料品。
【請求項17】
食料品が、水中油エマルションを含む、請求項16に記載の食料品。
【請求項18】
水中油エマルションが、実質的にEDTAを含まない、請求項17に記載の食料品。
【請求項19】
食料品が、水中油エマルションを含む、請求項12~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
(i)任意に請求項1~11のいずれか一項に記載の安定化組成物とともに、第一の水相を混合する;
(ii)任意に請求項1~11のいずれか一項に記載の安定化組成物とともに、油をステップ(i)において得られた生産物に添加する;および
(iii)少なくとも1つのさらなる水相をステップ(ii)において得られた生産物に添加する、
ステップを含む、請求項
17に記載の水中油エマルション
を含む食料品を調製する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脂肪酸酸化の少なくとも1つの植物由来インヒビターを含む食品安定化組成物、かかる組成物を提供するプロセスおよびかかる組成物を含む組成物および食料品の方法および使用に関する。
抗酸化剤およびキレート剤などの、安定化化合物および組成物は、油酸化などの酸化的変性に影響を受けやすい食品生産物において広く使用される。
抗酸化剤は、酸化的変性に影響を受けやすい食品生産物において広く使用される。抗酸化剤は、食品医薬品局(21CFR170.3)によって、「酸化による劣化、酸敗、または変色を遅延することによって食品を保存することに使用される物質」として定義される。
【0002】
油酸化などの酸化的変性は、鉄および銅イオンなどの遊離金属イオンによって典型的に触媒される。伝統的に、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)が、食品生産物の酸化的変性およびその結果得られる食品生産物の損傷を、その金属をキレートする能力によって、予防するために食品生産物において使用されてきた。EDTAは、しかしながら、合成または人工成分であり、および近年、食品生産物内の合成または人工成分の使用は、それらが消費者の健康に有することのある可能性のある負の効果により、懸念となってきた。
【0003】
これは、大衆の人工食品成分に対する天然の代替品への需要の増加という結果をもたらしている。
この目的で、スパイスまたは植物ジュースまたは植物抽出物または植物生産物が、抗酸化剤としておよびフレーバーまたは色または他の食品マトリックスの感覚刺激性の特色を添えるようjに食品に使用されてもよい。かかる抽出物の1つの利点は、EDTAおよびブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)およびブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)などの他の抗酸化剤と比較したとき、それらが天然成分として把握されていることである。しかしながら、スパイスおよびまたは植物ジュースまたは植物抽出物または植物生産物は、それらが中へ取り込まれると消費者に望ましくないと証明されることのある、食品を変色または着色することができる構成要素を含有していてもよい。
【0004】
果実、野菜、作物、ハーブおよびスパイスなどの複数の異なる植物材料が、抗酸化剤化合物の潜在的な供給源として研究されてきた。抗酸化剤化合物は、植物の成長および発展を助けることにおけるそれらの重要性により、植物材料中に典型的に存在する。
しかしながら、天然の植物材料の抗酸化剤の有効性は、非常に変動する。この観点において、どの植物材料または植物抽出物が十分な安定化/抗酸化活性を提供するだろうかまたは食品中のある抽出物のどのくらいの量が必要とされるだろうかを予測することは、単純なことではない。
【0005】
加えて、いくつかのケースにおいて、十分な安定化/抗酸化活性を提供するために必要とされる植物材料または抽出されたもしくは発現された植物の量は、非経済的と証明されることがあるか、または規制または法律制定の制約により許容され得るだろうレベルであることがあるか、またはそれらが消費者に望ましくない方法において取り込まれる食品を着色し得るかまたはその味に強い影響を与え得る。
【発明の概要】
【0006】
本発明者らは、驚くべきことに、脂肪酸酸化の植物由来インヒビターの少なくとも1つを含む組成物が酸化変性に影響を受けやすい食品生産物を安定化することにおいて高度に有効であることを見出している。例えば、酸化的変性を減少/予防することによって。
本明細書に使用されるとき、用語「脂肪酸酸化の植物由来インヒビター」は、酸化の対象となる食料品中に存在するものなどの脂肪酸を減少、阻害または予防する、植物供給源からの抽出物またはジュースまたは生成物を意味する。例えば、脂肪酸酸化の植物由来インヒビターは、キレート化合物として作用してもよい。
【0007】
とりわけ、「脂肪酸酸化の植物由来インヒビター」は、安定化組成物の欠乏下で生じたであろう酸化の量と比べて、与えられた期間にわたり酸化を減少、阻害または予防するように作用してもよい。例えば、本発明の食品安定化組成物中に存在する「脂肪酸酸化の植物由来インヒビター」は、Cu2+およびFe2+などの遷移金属をキレートすることによって酸化を減少、阻害または予防してもよく、および/またはフリーラジカル捕捉活性を提供してもよい。
本発明者は、少なくとも1つの植物由来インヒビターが特に有効である穀類、疑似穀類(pseudo-cereal)、マメ科(Fabaceae)ファミリー、シソ科(Lamiaceae)ファミリー、キントラノオ科(Malpighiaceae)ファミリー、ヒユ科(Amaranthaceae)ファミリーおよびミソハギ科(Lythraceae)ファミリー、およびそれらの組み合わせから得られたまたはから得られる抽出物またはジュースまたは生産物である、脂肪酸酸化の少なくとも1つの植物由来インヒビターを含む組成物が特に有効であると見出した。
【0008】
安定化組成物
本発明は、「本発明の組成物」として、以下言及され得る、脂肪酸酸化の少なくとも1つの植物由来インヒビターを含む食品安定化組成物を提供する。例えば、本発明の食品安定化組成物は、多価不飽和脂肪酸(PUFA)油の2,4-ヘプタジエナールおよび/または2,4-デカジエナールへの変換を阻害または予防することによるなどして、食品の酸化的変性を阻害または予防してもよい。
本明細書において少なくとも1つの植物由来インヒビターとして代わりに言及される、脂肪酸酸化の少なくとも1つの植物由来インヒビターは、本明細書に記載のようなプロセスを使用する少なくとも1つの植物種から得られたまたはから得られる、抽出物またはジュースまたは生産物であってもよい。
【0009】
本発明の組成物において、脂肪酸酸化の少なくとも1つの植物由来インヒビターは、単一の植物種から得られたまたはから得られるか、または2、3または4以上の植物種から得られたまたはから得られる抽出物またはジュースまたは生産物であってもよい。
【0010】
例えば、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、穀類、疑似穀類、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、キントラノオ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの植物から得られたまたはから得られる抽出物、ジュースまたは生産物であるか、またはその部分を形成してもよく、好ましくは、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、(i)ローズマリーおよびホウレンソウ;(ii)ローズマリーおよびエンドウマメ;(iii)エンドウマメ;または(iv)ザクロなどの、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリーからなる群から選択される少なくとも1つの植物またはそれらの混合物から得られたまたはから得られる抽出物またはジュースまたは生産物であるか、またはその部分を形成してもよい。
【0011】
本発明の側面において、少なくとも1つの植物由来インヒビターがシソ科ファミリーから得られたまたはから得られる抽出物またはジュースまたは生産物である場合、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、マメ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリーからなる群から選択される少なくとも1つの植物、およびそれらの組み合わせおよび混合物から得られたまたはから得られる抽出物またはジュースまたは生産物を含まなければならない。
【0012】
典型的に、少なくとも1つの植物が穀類または疑似穀類であるとき、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、植物の種子の外皮からなど、植物の種子から抽出されてもよい。少なくとも1つの植物がマメ科ファミリー、シソ科ファミリー、キントラノオ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリーの植物であるとき、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、植物の果実からなどの植物の葉および/または果実から抽出されててもよい。
【0013】
とりわけ、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、キントラノオ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの混合物からからなる群から選択される少なくとも1つの植物から得られたまたはから得られる抽出物またはジュース、すなわち、ホウレンソウ、エンドウマメ、ザクロ、アセロラおよびローズマリーおよびそれらの組み合わせから得られたまたはから得られる抽出物またはジュースであるか、またはその部分を形成してもよく、好ましくは、少なくとも1つの植物由来のインヒビターは、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、キントラノオ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリーおよびそれらの組み合わせおよび混合物からなる群から選択される少なくとも1つの植物、すなわち、(i)ローズマリーおよびホウレンソウ;(ii)ローズマリーおよびエンドウマメ;(iii)エンドウマメ;または(iv)ザクロなどの、ホウレンソウ、エンドウマメ、ザクロおよびローズマリーおよびそれらの組み合わせから得られたまたはから得られる抽出物またはジュースであってもよい。
【0014】
少なくとも1つの植物由来インヒビターが1、2、3または4以上の植物種から得られたまたはから得られる抽出物であるとき、抽出物は、単一の抽出によって一緒に得られてもよく、または個別におよび個々に得られた抽出を一緒に合わせ、少なくとも1つの植物由来インヒビターを提供してもよい。これは、使用される異なる植物種が異なる抽出技法を必要とする場合、特に利点があり得る。
乾燥ジュースが、異なる塩の炭酸および/またはヒドロキシルとともに濃縮果実ジュースから得られてもよい。
【0015】
本発明の食品安定化組成物は、少なくとも1つの植物由来インヒビターを含んでもよく、ここで、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、以下:
(a)少なくとも1つの穀類から得られたまたはから得られる抽出物;および任意に
(b)(i)シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および/または
(ii)ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および/または
(iii)ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物、
を含む。
【0016】
本発明の食品安定化組成物は、少なくとも1つの植物由来インヒビターを含んでいてもよく、ここで少なくとも1つの植物由来インヒビターは、以下:
(a)少なくとも1つの疑似穀類から得られたまたはから得られる抽出物;および任意に
(b)(i)シソ科ファミリーからの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および/または
(ii)ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物および/または
(iii)ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物を含んでいてもよい。
【0017】
本発明の食品安定化組成物は、少なくとも1つの植物由来インヒビターを含んでもよく、ここで、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、以下:
(a)マメ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および任意に
(b)(i)シソ科ファミリーの植物から得られるまたはから得られた抽出物:および/または
(ii)ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および/または
(iii) ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物を含む。
【0018】
例えば、本発明の食品安定化組成物は、少なくとも1つの植物由来インヒビターを含んでもよく、ここで、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、以下:
(a)マメ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および任意にシソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物を含む。
【0019】
本発明の食品安定化組成物は、少なくとも1つの植物由来インヒビターを含んでもよく、ここで、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、以下:
(a)シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および任意に
(b)(i)キントラノオ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物(すなわちジュース);および/または
(ii)ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる植物を含む。
【0020】
例えば、本発明の食品安定化組成物は、少なくとも1つの植物由来インヒビターを含んでもよく、ここで、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、以下:
(a)シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および
(b)(i)マメ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および/または
(ii)ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物を含む。
【0021】
本発明の食品安定化化合物は、少なくとも1つの植物由来インヒビターを含んでもよく、ここで少なくとも1つの植物由来インヒビターは、以下:
(a)ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および任意に
(b)(i)シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および/または
(ii)ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物を含む。
【0022】
例えば、本発明の食品安定化組成物は、少なくとも1つの植物由来インヒビターを含んでもよく、ここで、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物を含む。食品安定化組成物は、組成物の約20重量%~約80重量%または約40重量%~約60重量%などの、これまでに定義されたような少なくとも1つの植物由来インヒビターの約1重量%~約100重量%を含んでもよい。
ある側面において、本発明の食品安定化組成物は、上に定義されるように少なくとも1つの植物由来インヒビターからなるかまたはから本質的になってもよい。
【0023】
例えば、組成物は、少なくとも1つの穀類、少なくとも1つの疑似穀類、マメ科ファミリーの植物、シソ科ファミリーの植物、キントラノオ科ファミリーの植物、ヒユ科ファミリー植物またはミソハギ科ファミリーの植物またはそれらの組み合わせから得られたまたはから得られる少なくとも1つの植物由来インヒビターであってもよく、あるいは本発明の食品安定化組成物は、
(a)少なくとも1つの穀類から得られたまたはから得られる抽出物;および任意に
(b)(i)シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および/または
(ii)ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および/または
(iii)ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;
または
(a)少なくとも1つの疑似穀類から得られたまたはから得られる抽出物;および任意に
(b)(i)シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および/または
(ii)ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物および/または
(iii)ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物
または
(a)マメ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および任意に
(b)(i)シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および/または
(ii)ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;
(iii)ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;
から得られたまたはから得られる少なくとも1つの植物由来インヒビターからなるまたはから本質的になってもよい。
【0024】
例えば、マメ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および任意にシソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物である。
または
(a)シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および任意に
(b)(i)キントラノオ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および/または
(ii)ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物。
【0025】
例えば、シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および
(i)マメ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および/または
(ii)ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物。
または
(a)ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および 任意に
(b)(i)シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および/または
(ii)ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物。
【0026】
例えば、ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物。
本発明の1つの側面において、食品安定化組成物は、(i)ローズマリーおよびホウレンソウ;(ii)ローズマリーおよびエンドウマメ;(iii)エンドウマメ;または(iv)ザクロから得られたまたはから得られる抽出物(単数)、抽出物(複数)、またはジュースを含む少なくとも1つの植物由来インヒビターを含んでもよい。
【0027】
本明細書に使用されるとき、用語「安定化させる」は、分解を阻害することまたは予防すること、とりわけ安定化組成物の欠乏下で生じたであろう酸化の量と比べて、与えられた期間にわたり酸化を減少させるか、阻害または予防することを意味する。例えば、「安定化組成物」は、Cu2+およびFe2+などの遷移金属をキレートすることによって酸化を減少、阻害または予防してもよく、および/またはフリーラジカル捕捉活性を提供してもよい。
【0028】
本明細書に使用されるときは、用語「穀類」は、可食の種子のために育てられる単子葉のまたは真正双子葉の植物を指す。本明細書に使用されるとき、穀類は、イネ科のファミリーに属するオリザ属(Oryza)、トリチカム属(Triticum)およびそれらの組み合わせからなる属から選択される植物を包含する。例えば、コメ、コムギおよびトウモロコシ/スウィートコーン(maize/sweetcorn)。
少なくとも1つの穀類から得られたまたはから得られる抽出物への本明細書における全ての参照は、典型的に、少なくとも1つの穀類の種子またはジュースから得られたまたはから得られる抽出物を指す。例えば、少なくとも1つの穀類の種子の外皮からまたは皮をむいた全種子から得られた抽出物。種子は、発芽または未発芽である。
【0029】
本明細書に使用されるとき、用語「疑似穀類」は、可食の種子のために育てられる真正双子葉の植物を指す。本明細書に使用されるとき、タデ科(Polygonaceae)、アカザ科(Chenopodiceae)、およびアサ科(Cannabaceae)、およびそれらの組み合わせからなるファミリーから選択される植物を包含する。例えば、ソバ、キノア、チア、アルファルファ、およびアサ、およびそれらの組み合わせ。
少なくとも1つの疑似穀類から得られたまたはから得られる抽出物への本明細書における全ての参照は、少なくとも1つの疑似穀類の種子またはジュースから得られたまたはから得られる抽出物を、典型的に指すだろう。例えば、少なくとも1つの疑似穀類の種子の外皮から得られた抽出物。種子は、発芽しているか、または未発芽である。
【0030】
少なくとも1つの穀類または疑似穀類から得られる抽出物は、上に定義されるように、植物の乾燥のおよび/または挽いて細かくされた部分から得られてもよい。例えば、穀類または疑似穀類からの乾燥のおよび/または挽いて細かくされた種子は、抽出物を得るために使用されてもよい。
エンドウメなどのマメ科ファミリーからの植物から得られたまたはから得られる抽出物への本明細書における全ての参照は、典型的に、マメ科ファミリーからの植物の果実、種子またはジュースから得られたまたはから得られる抽出物を典型的に指すだろう。例えば、種子から得られた抽出物。種子は、発芽しているかまたは未発芽である。
【0031】
シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物(ローズマリーなど)への本明細書における全ての参照は、シソ科ファミリーの植物の葉から得られたまたはから得られる抽出物を典型的に指すだろう。シソ科抽出物は、脱臭されるかおよび/または脱色されていてもよい。例えば、シソ科抽出物は、全ての揮発性の油性化合物を除去されていてもよい。
アセロラなどの、キントラノオ科ファミリーからの植物から得られたまたはから得られる抽出物への本明細書における全ての参照は、典型的に、植物のジュースから得られたまたはから得られるの抽出物を指すだろう。例えば、植物の果実のジュースから得られた抽出物。
【0032】
ホウレンソウなどの、ヒユ科ファミリーからの植物から得られたまたはから得られる抽出物への本明細書における全ての参照は、植物の着生部分から得られたまたはから得られる抽出物を典型的に指すだろう。例えば、植物の葉または茎から得られた抽出物。
ザクロなどの、ミソハギ科からの植物から得られたまたはから得られる抽出物への本明細書における全て参照は、種子の外皮からなど植物の果実または種子の皮から得られたまたはから得ることができる抽出物を、典型的に指すだろう。例えば、果実の皮から得られた抽出物。抽出物が種子から得られる場合、種子は、発芽しているかまたは未発芽であってもよい。
【0033】
いくつかの側面において、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、水のみを使用して、それぞれの植物から抽出されただろう。例えば、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせ、すなわち(i)ローズマリーおよびホウレンソウ;(ii)ローズマリーおよびエンドウマメ;(iii)エンドウマメ;または(iv)ザクロなどの、穀類、疑似穀類、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、キントラノオ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの植物から得られたまたはから得られる少なくとも1つの植物由来インヒビターが、水のみを使用して抽出されていてもよい。この抽出物は、水抽出物と称されてもよい。
ある側面において、抽出物を提供することに使用される水は、酸性であってもよい。例えば、抽出物を提供することに使用される水のpHは、pH3などの、約1~約6または約2~約4であってもよい。この抽出物は、酸性水抽出物と称されてもよい。
【0034】
他の側面において、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、エタノールなどのアルコールを使用して、それぞれの植物から抽出されているだろう。例えば、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせ、すなわち(i)ローズマリーおよびホウレンソウ;(ii)ローズマリーおよびエンドウマメ;(iii)エンドウマメ;または(iv)ザクロなどの、穀類、疑似穀類、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、キントラノオ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの植物から得られたまたはから得られる少なくとも1つの植物由来インヒビターは、エタノールのみなど、アルコールのみを使用して抽出されていてもよい。この抽出物は、エタノール抽出物などのアルコール抽出物と称されてもよい。
【0035】
他の側面において、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、エタノールと水などの、アルコールと水の混合物を使用するそれぞれの植物から抽出されているだろう。例えば、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせ、すなわち(i)ローズマリーおよびホウレンソウ;(ii)ローズマリーおよびエンドウマメ;(iii)エンドウマメ;または(iv)ザクロなどの、穀類、疑似穀類、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、キントラノオ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの植物から得られたまたはから得られる少なくとも1つの植物由来インヒビターは、エタノールと水など、アルコールと水の混合物を使用して抽出されていてもよい。この抽出物は、水エタノール抽出物など、水アルコール抽出物と称されてもよい。
【0036】
他の側面において、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、アセトンなどの、アルコールではない有機溶媒を使用して、それぞれの植物から抽出されるだろう。例えば、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせ、すなわち(i)ローズマリーおよびホウレンソウ;(ii)ローズマリーおよびエンドウマメ;(iii)エンドウマメ;または(iv)ザクロなどの、穀類、疑似穀類、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、キントラノオ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの植物から得られたまたはから得られる少なくとも1つの植物由来インヒビターは、アセトンなどの有機溶媒を使用して抽出されていてもよい。この抽出物は、有機抽出物またはアセトン抽出物と称されてもよい。
【0037】
典型的に、少なくとも1つの植物が穀類または疑似穀類であるとき、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、植物の種子の外皮からなど植物の種子から抽出されてもよい。少なくとも1つの植物がマメ科ファミリー、シソ科ファミリー、キントラノオ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリーであるとき、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、植物の葉および/または果実および/または植物の果実または種子からなどの植物の種子から抽出されてもよい。
【0038】
よって、本発明は、例えば、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせ、すなわち(i)ローズマリーおよびホウレンソウ;(ii)ローズマリーおよびエンドウマメ;(iii)エンドウマメ;または(iv)ザクロなどの、穀類、疑似穀類、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、キントラノオ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの植物から得られたまたはから得られる、水、酸性水、水アルコール、アルコールまたは有機植物由来インヒビターを含む組成物を提供する。
【0039】
本発明の食品安定化組成物は、少なくとも1つの植物由来インヒビターを含むか、からなるかまたはから本質的になってもよく、ここで少なくとも1つの植物由来インヒビターは、以下:
(a)少なくとも1つの穀類から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物;および任意に
(b)(i)シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物;および/または
(ii)ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物;および/または
(iii)ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物を含む。
【0040】
本発明の食品安定化組成物は、少なくとも1つの植物由来インヒビターを含むか、からなるかまたはから本質的になってもよく、ここで、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、以下:
(a)少なくとも1つの疑似穀類から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物;および任意に
(b)(i)シソ科ファミリーからの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物;および/または
(ii)ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物および/または
(iii)ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物
を含む。
【0041】
本発明の食品安定化組成物は、少なくとも1つの植物由来インヒビターを含むか、からなるかまたはから本質的になり、ここで、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、以下:
(a)マメ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物;および任意に
(b)(i)シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物;および/または
(ii)ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物;および/または
(iii)ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物
を含む。
【0042】
例えば、本発明の食品安定化組成物は、少なくとも1つの植物由来インヒビターを含むか、からなるか、またはから本質的になってもよく、ここで、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、以下:
(a)マメ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物;および任意に、シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物含む。
【0043】
本発明の食品安定化組成物は、少なくとも1つの植物由来インヒビターを含むか、からなるか、またはから本質的になってもよく、ここで、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、以下:
(a)シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物;および任意に
(b)(i)キントラノオ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物;および/または
(ii)ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物
を含む。
【0044】
本発明の食品安定化組成物は、少なくとも1つの植物由来インヒビターを含むか、からなるか、またはから本質的になってもよく、ここで、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、以下:
(a)シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物;および
(b)(i)マメ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物;および/または
(ii)ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物
を含む。
【0045】
本発明の食品安定化組成物は、少なくとも1つの植物由来インヒビターを含むか、からなるか、またはから本質的になってもよく、ここで、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、以下:
(a)ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物;および任意に
(b)(i)シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物;および/または
(ii)ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物
を含む。
【0046】
例えば、本発明の食品安定化組成物は、少なくとも1つの植物由来インヒビターを含むか、からなるか、またはから本質的になってもよく、ここで、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる水抽出物、酸性水抽出物、水アルコール抽出物、アルコール抽出物または有機抽出物を含む。
任意に、本発明の組成物は、上に定義される抽出物の組み合わせ(単数または複数)を含むか、からなるか、またはから本質的に(essential)なってもよい。
【0047】
好適な担体は、不活性な個体希釈剤または充填剤、滅菌水性溶液および様々な有機溶媒を包含する。固体担体の例は、ラクトース、白土、スクロース、シクロデキストリン、マルトデキストリン、デキストリン、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム;ステアリン酸、アラビアゴム、加工デンプンおよびセルロースの低級アルキルエーテル、サッカロース、二酸化ケイ素である。液体担体の例は、シロップ、植物油、リン脂質、脂肪酸、脂肪酸アミン、ポリオキシエチレンおよび水である。その上、担体または希釈剤は、単独でまたはワックスと混合される、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの、当該技術分野において知られている任意の持続放出材料を包含してもよい。
【0048】
本明細書に使用されるとき、用語「担体」は、天然物またはそれが起源する天然物とは異なるように変形されているかもしくは改良されている天然を起源とする生産物を指してもよい。
好ましい担体は、マルトデキストリンである。
【0049】
私たちが「から本質的になること」または「から本質的になる」を使用するとき、私たちは、記載されている組成物または抽出物またはジュースが列挙される成分(単数または複数)を含有しなければならず、およびまたいかなる添加成分も組成物または抽出物の不可欠な特性に影響しない少量(small)(例えば2重量%以下、または1%以下または0.1%または0.01重量%以下)の他の成分を含んでいてもよい。私たちが、用語「からなる」を使用するとき、私たちは、記載される組成物が列挙される成分(単数または複数)のみを含有しなければならないことを意味する。それらの用語は、類似のやり方、方法および使用において適用され得る。
【0050】
当業者から正しく理解されるであろうとおり、本明細書に使用されるとき、用語「から得られる」は、抽出物が植物から得られてもよいかまたは植物から単離されてもよいか、または例えば化学合成または酵素的産生によって代替源から得られてもよいことを意味する。それに反して、本明細書に使用されるとき、用語「得られた」は、抽出物が植物供給源から直接的に由来したことを意味する。
本明細書に使用されるとき、用語「穀類」は、可食の種子のために育てられる単子葉のまたは真正双子葉の植物を指す。本明細書に使用されるとき、穀類は、オリザ属、トリチカム属、およびそれらの組み合わせからなる属から選択されるものを包含するイネ科ファミリーに属する植物を包含する。例えば、コメ、コムギおよびトウモロコシ/スウィートコーンおよびそれらの組み合わせ。
【0051】
典型的に、本発明の組成物において少なくとも1つの疑似穀類は、タデ科、アカザ科(Chenopodiceae)、およびアサ科(Cannabaceae)ファミリーから選択される。例えば、ソバ、キノア、チア、アルファルファ、およびアサおよびそれらの組み合わせ。
典型的に、本発明の組成物において、シソ科ファミリーの少なくとも1つの植物は、典型的にローズマリーおよび/またはミソハギ科ファミリーの少なくとも1つの植物は、典型的にザクロおよび/またはヒユ科ファミリーの少なくとも1つの植物は、ホウレンソウである。
典型的に、本発明の組成物において、キントラノオ科ファミリーの少なくとも1つの植物は、アセロラである。
典型的に、本発明の組成物において、マメ科ファミリーの少なくとも1つの植物は、エンドウマメである。
【0052】
本発明の食品安定化組成物は、脂肪酸酸化の少なくとも1つの植物由来インヒビターを含んでもよく、ここで少なくとも1つの植物由来インヒビターは、以下:
- コメ;
- コメおよびローズマリー;
- コメおよびザクロ;
- コメおよびホウレンソウ;
- ソバ;
- ソバおよびローズマリー;
- ソバおよびザクロ;
- ソバおよびホウレンソウ;
- キノア;
- キノアおよびローズマリー;
- キノアおよびザクロ;
- キノアおよびホウレンソウ;
- キノアおよびソバ;
- アルファルファ;
- アルファルファおよびローズマリー;
- アルファルファおよびザクロ;
- アルファルファおよびホウレンソウ;
- アサ;
- アサおよびローズマリー;
- アサおよびザクロ;
- アサおよびホウレンソウ;
- アセロラ;
- アセロラおよびローズマリー;
- アセロラおよびザクロ;
- アセロラおよびホウレンソウ;
- アセロラおよびエンドウマメ;
- ザクロ;
- ザクロおよびローズマリー;
- ザクロおよびホウレンソウ;
- ザクロおよびエンドウマメ;
- ホウレンソウ;
- ホウレンソウおよびローズマリー;
- エンドウマメ
- エンドウマメおよびローズマリー;
- エンドウマメおよびホウレンソウ
から得られたまたはから得られる抽出物(単数)または抽出物(複数)である。
【0053】
好ましくは、本発明の食品安定化組成物は、脂肪酸酸化の少なくとも1つの植物由来インヒビターを含んでいてもよく、ここで少なくとも1つの植物由来インヒビターは、
- ローズマリーおよびホウレンソウ;
- ローズマリーおよびエンドウマメ;
- エンドウマメ;または
- ザクロ
から得られたまたはから得られる抽出物(単数)または抽出物(複数)である。
【0054】
疑義の回避のために、本発明の与えられた側面、特色またはパラメーターについて指し示される好み、選択肢、特有の特色等は、文脈が指し示さない限り、本発明の同じまたは他の側面、特色およびパラメーターについて指し示されるように、ありとあらゆる他の好み、選択肢、特有の特色等との組み合わせにおいて開示されているとして見なされるべきである。
【0055】
少なくとも1つの穀類から得られたまたはから得られる抽出物は、約0.5重量%~約5重量%の有機酸など、抽出物の約0.1重量%~約10重量%の有機酸を含有してもよい。有機酸は、典型的に、抽出物の約0.5重量%~約5重量%の量において存在してもよいフィチン酸であってもよい。
【0056】
少なくとも1つの疑似穀類から得られたまたはから得られる抽出物は、抽出物の少なくとも約0.1重量%ポリフェノール化合物を含有してもよい(Folin Ciocalteuによって決定された)。例えば、抽出物の約0.1重量%~約30重量%、または約0.5重量%~約20重量%または約1重量%~約10重量%のポリフェノール化合物および/または少なくとも1つの疑似穀類から得られたまたはから得られる抽出物は、抽出物の約5重量%未満のクエン酸を含有してもよい。例えば、抽出物の約0.01重量%~約5重量%、または約1重量%~約3重量%のクエン酸。
【0057】
他の化合物はまた、少なくとも1つの疑似穀類から得られたまたはから得られる抽出物に存在してもよい。
存在してもよい他の化合物は、これらに限定されないが、シュウ酸、フィチン酸、フラボノイド、サポニン、プロアントシアニジン(PAC)およびフラバン-3-オールを包含する。
【0058】
例えば、少なくとも1つの疑似穀類から得られたまたはから得られる抽出物を含む組成物は、抽出物の約0.01重量%~約5重量%シュウ酸、約0.1重量%~約5重量%クエン酸、約0.1重量%~約10重量%ポリフェノール、約0.01重量%~約1重量%フラボノイド、約0.1重量%~約5重量%PACを含んでいてもよい。
【0059】
シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物は、抽出物の少なくとも1重量%におけるフェノール酸ジテルペンを含有していてもよい。例えば、シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物は、フェノール酸ジテルペンを、約2.5重量%~約90重量%、約5重量%約85重量%、約10重量%~約80重量%、約15重量%~約60重量%、約20重量%~約50重量%、約25重量%~約40重量%など、1重量%~約30重量%など、約5重量%~約20重量%、約10重量%~約15重量%または約1重量%~約5重量%などの、約1重量%~約95重量%の量で含有していてもよい。
【0060】
シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物は、カルノス酸などのフェノール酸ジテルペンであってもよい。例えば、シソ科ファミリーから得られたまたはから得られる抽出物は、抽出物の少なくとも1重量%の量におけるカルノス酸を含んでいてもよい。例えば、シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物は、カルノス酸を、約2.5重量%~約90重量%、約5重量%から約85重量%、約10重量%~約80重量%、約15重量%~約60重量%、約20重量%~約50重量%、約25重量%~約40重量%など、約1重量%~約30重量%など、約5重量%~約20重量%、約10重量%~約15重量%または約1重量%~約5重量%、例えば抽出物の15重量%~約30重量%、または抽出物の40重量%~65重量%などの、約1重量%~約95重量%の量で含有していてもよい。
【0061】
少なくとも1つの植物由来インヒビターが担体と組み合わせられる場合、構成要素の比較上の割合は、結果的に減少させられるだろう。例えば、いくつかの側面において、カルノス酸の量は、抽出物の約2重量%~約6重量%または5重量%などの約1重量%~約10重量%であってもよい。
シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物はまた、カルノソールおよび12-О-メチルカルノス酸を含む。例えば、シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物は、約15重量%~約30重量%のカルノス酸および約1重量%~約3重量%のカルノソールを含むかまたは含有してもよいか、またはシソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物は、約40重量%~約65重量%のカルノス酸、約2重量%~約10%重量のカルノソールおよび約2重量%~約10重量%の12-О-メチルカルノス酸を含むか、または含有していてもよい。
【0062】
ホウレンソウなどの、ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物は、抽出物の少なくとも約0.1重量%のポリフェノール化合物(Folin Ciocalteuによって決定された)を含有してもよい。例えば、抽出物の約0.1重量%~約20重量%、または約0.5重量%~約10重量%のポリフェノール化合物、および/またはヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物は、抽出物の約5重量%未満のクエン酸を含有してもよい。例えば、抽出物の約0.01重量%~約5重量%、または約1重量%~約3重量%のクエン酸。
【0063】
他の化合物はまた、ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物において存在してもよい。存在してもよい他の化合物は、これらに限定されないが、シュウ酸、フィチン酸、タンパク質および糖を包含する。
例えば、ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物を含む組成物は、抽出物の約0.01重量%~約10重量%のシュウ酸、約0.1重量%~約5重量%のクエン酸、約0.1重量%~約10重量%のポリフェノール、約1重量%~約25重量%のタンパク質(Kjeldahl法によって決定された)および約5重量%~約35重量%の糖(RID CQ-MO-286 vs ionicによって決定された)を含んでいてもよい。
【0064】
エンドウマメなどのマメ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物は、抽出物の少なくとも約0.1重量%のポリフェノール化合物(Folin Ciocalteuによって決定された)を含有してもよい。例えば、抽出物の約0.1重量%~約10重量%、または約0.2重量%~約5重量%のポリフェノール化合物および/またはマメ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物は、抽出物の約10重量%未満のクエン酸を含有していてもよい。例えば、抽出物の約0.01重量%~約10重量%、または約1重量%~約8重量%のクエン酸。
【0065】
他の化合物は、マメ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物中に存在してもよい。存在してもよい他の化合物は、これらに限定されないが、フィチン酸、タンパク質、および糖を包含する。
例えば、マメ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物を含む組成物は抽出物の約0.1重量%~約10重量%のクエン酸、約0.1重量%~約5%のポリフェノール、約1重量%~約15重量%のタンパク質(Kjeldahl法によって決定された)および約10重量%~約60重量%の糖(RID CQ-MO-286 vs ionicによって決定された)を含んでいてもよい。
【0066】
ザクロなどのミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物は、エラグ酸およびプニカラギンを含有していてもよい。エラグ酸の量は、抽出物の約1重量%~約15重量%などの、抽出物の約0.5重量%~約20重量%であってもよい。プニカラギンの量は、抽出物の約1重量%~約10重量%などの、抽出物の約0.5重量%~約15重量%であってもよい。抽出物が固体または液体の形状にあるかどうかによって、エラグ酸およびプニカラギンの量は、異なってもよい。液体の形状において、エラグ酸の量は、約5重量%~約15%重量であってもよく、およびプニカラギンの量は、抽出物の約2.5重量%~約10重量%であってもよい。粉末などの固体の形状において、エラグ酸の量は、約0.5重量%~約5%重量であってもよく、およびプニカラギンの量は、抽出物の約0.5重量%~約10重量%であってもよい。
【0067】
アセロラなどの、キントラノオ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物は、アスコルビン酸を含んでいてもよい。アスコルビン酸の量は、抽出物の約5重量%~約50重量%であってもよい。抽出物が乾燥ジュースから得られたまたはから得られるとき、抽出物は、抽出物の約15重量%~約35重量%のアスコルビン酸を含んでもよい。
本明細書に述べられない限り、列挙される重量パーセンテージは、例えば乾燥抽出物の合計重量などの抽出物の合計重量に基づく。
【0068】
本明細書に使用されるとき、用語「約」は、例として測定可能な値(組成物または反応混合物における特有の構成要素の重量の量など)を指すとき、特定された量の±20%、±10%、±5%、±1%、±0.5%、または特に、±0.1%の変化量を指す。
本発明の食品安定化組成物において、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、2つの異なる植物抽出物などの、1つより多くの植物抽出物、ジュースまたは生産物の組み合わせであり、2つの抽出物の重量パーセントの比率は、約50:1~約1:50または約25:1~約1:25などの約1:99~約99:1、または1:1などの約5:1~約1:5であってもよい。
【0069】
例えば、本発明の食品安定化組成物において、少なくとも1つの食品由来インヒビターは、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリーからなる群から選択される2つの異なる植物から得られたまたはから得られる抽出物、ジュースまたは生産物の組み合わせであってもよく、ここで各抽出物、ジュース、または生産物の重量比率は、約50:1~約1:50または約25:1~約1:25などの約1:99~約99:1、または1:1などの約5:1~約1:5である。
【0070】
本発明の食品安定化組成物において、植物由来インヒビターが少なくとも1つの疑似穀類から得られたまたはから得られる抽出物およびシソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物であり、2つの抽出物の重量パーセントの比率は、約5:1~約1:5などの約10:1~約1:10であってもよい。
【0071】
本発明の食品安定化組成物において、植物由来インヒビターが、キントラノオ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる乾燥ジュースおよびシソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物であり、2つの抽出物の重量パーセントの比率は、約2.5:1~約1:2.5などの、約5:1~約1:5であってもよい。
【0072】
本発明の食品安定化組成物において、植物由来インヒビターが、マメ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物およびシソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物であり、2つの抽出物の重量パーセントの比率は、約2.5:1~約1:2.5などの、約5:1~約1:5であってもよい。
【0073】
本発明の食品安定化組成物において、植物由来インヒビターが、ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物およびシソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物であり、2つの抽出物の重量パーセントの比率は、約20:1~約1:20などの、約30:1~約1:30であってもよい。
【0074】
本発明の食品安定化組成物において、植物由来インヒビターがヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物およびシソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物であり、2つの抽出物の重量パーセントの比率は、約5:1~約1:5などの約10:1~約1:10であってもよい。
【0075】
本発明の食品安定化組成物において、植物由来インヒビターがヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物およびミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物であり、2つの抽出物の重量パーセントの比率は、約20:1~約1:20などの約30:1~約1:30であってもよい。
【0076】
本発明の食品安定化組成物は、多価不飽和脂肪酸(PUFA)油の2,4-ヘプタジエナールおよび/または2,4-デカジエナールへの転換を阻害または予防することに使用されてもよい。例えば、本発明の組成物は、マヨネーズなどの食料品中の2,4-ヘプタジエナールの形成を阻害して、例えば50℃で劣化を加速した15または20日後に10,000ppbより少なくなど、15,000ppbより少なくしてもよい。
【0077】
当業者は、本発明の組成物が典型的に固体の形態において提供されてもよいが、植物のタイプまたは抽出物を得るために使用される抽出プロセスのタイプに依存して液体の形状において提供されてもよいことを理解するだろう。固体の形状により、組成物は粉末、アモルファス固体としてまたは結晶または部分結晶の固体として提供されてもよいことを包含する。
乾燥抽出物は、使用前に液体担体と混合されてもよい。
【0078】
上に議論されるように、本発明の食品安定化組成物は、マルトデキストリンなどの担体を含んでもよい。担体が本発明の組成物において存在する場合、担体は、典型的に組成物または抽出物の約10重量%~約30重量%または25重量%などの、約1重量%~約50重量%の量において存在していてもよい。
【0079】
安定化化合物を得るためのプロセス
脂肪酸酸化の、少なくとも1つの植物由来インヒビターを含む食品安定化組成物は、本明細書の下に記載に一般に記載されるとおりの抽出、ジュース発現および単離プロセス、またはそのルーチン的な改良によって得られてもよいかまたはによって得ることができる。
【0080】
脂肪酸酸化の、少なくとも1つの植物由来インヒビターを含む本発明の食品安定化組成物は、以下のステップ:
(i)穀類、疑似穀類、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、キントラノオ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリーおよびそれらの組み合わせ(マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリーおよびそれらの組み合わせおよび混合物、すなわち(i)ローズマリーおよびホウレンソウ;(ii)ローズマリーおよびエンドウマメ;(iii)エンドウマメ;または(iv)ザクロなど)からなる群から選択される少なくとも1つの植物の少なくとも一部を接触させること、すなわちそれぞれの植物の全種子または種子の外皮を細かく挽くことまたは植物の葉および/または茎などの植物そのものを溶媒とともに細かく挽くこと;および
(ii)溶媒を除去すること
を含むプロセス
によって得られてもよいかまたはによって得ることができてもよい。
【0081】
任意に、植物は、溶媒に接触される前に挽いて細かくされてもよい。
ここで、少なくとも1つの植物由来インヒビターは、乾燥ジュースから得られ、ここで乾燥ジュースは、濃縮果実ジュースから得られる。炭酸および/または異なる塩のヒドロキシルを補われた濃縮果実ジュースなど。
【0082】
例えば、脂肪酸酸化の、少なくとも1つの植物由来インヒビターを含む本発明の食品安定化組成物はまた、以下のステップ:
a.穀類、疑似穀類、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、キントラノオ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせ(マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせおよび混合物、すなわち(i)ローズマリーおよびホウレンソウ;(ii)ローズマリーおよびエンドウマメ;(iii)エンドウマメ;または(iv)ザクロなど)からなる群から選択される少なくとも1つの植物の少なくとも1つの植物または果実を粉砕してジュースを得ること;
b.ジュースから液体を蒸発することまたは炭酸/およびまたはヒドロキシルおよびその対応する塩の存在下でジュースを濃縮すること;
を含むプロセスによって得られるかまたはによって得ることができてもよい。
【0083】
この方法は、典型的に、アセロラなどのキントラノオ科ファミリーの少なくとも1つの植物の果実から得られたまたはから得られる少なくとも1つの植物由来インヒビターを含む本発明の食品安定化組成物を提供するために使用されてもよい。
【0084】
本発明の安定化組成物がこれまでに定義されたとおりの、2以上の植物種からの抽出物を含有する場合、抽出物が上のプロセスを一緒に使用して調製されてもよく、または上のプロセスを独立して使用して各々調製されてもよく、次いで担体(すなわち、マルトデキストリン)などの任意のさらなる任意の成分と本発明の食品安定化組成物を形成するために必要とされる比率において、組み合わせられてもよいことが理解されるべきである。
よって、本発明のプロセスは、得られた抽出物を別の抽出物と任意に組みわせるステップを包含する。
【0085】
穀類、疑似穀類、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、キントラノオ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせ(マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせおよび混合物、すなわち(i)ローズマリーおよびホウレンソウ;(ii)ローズマリーおよびエンドウマメ;(iii)エンドウマメ;または(iv)ザクロ)からなる群から選択される少なくとも1つの植物が、ステップ(i)の前に挽いて細かくされたとき、例えば、種子、植物もしくは種子の皮または外皮は、約0.5mm~約10mm、または約1mm~5mm、例えば2mmなどの約0.1mm~約20mmの範囲内の粒子サイズで顆粒に挽いて細かくされてもよい。任意に、植物は、挽いて細かくされる前に乾燥されてもよい。挽いて細かくすることが、当該技術分野において知られている製粉などの方法を使用してするか、または乳棒および乳鉢を使用してなされてもよい。
【0086】
ステップ(i)において使用されてもよい溶媒は、メタノールおよびエタノールなどのアルコール、水(酸性化された水を包含する)、アルコール/水混合物(エタノールおよび水の混合物など)およびアセトンを包含する。例えば、抽出溶液は、アセトン、水、酸性化された水、水アルコール混合物(水中約10%~約50%アルコール、例として水中約30%アルコール、などの、水中約1%~約99%アルコール)、またはアルコールであってもよい。言及されてもよい特有のアルコールは、メタノールおよびエタノールを包含する。
【0087】
典型的に、本発明のプロセスにおいて、水(存在するとき)は、酸性pHにおいてである。例えば、水は、約1~約5のpH、例として、約pH3である。水は、当該技術分野において知られている技法によって酸性化されもてもよい。例えば、水は、20%の硝酸、リン酸またはクエン酸で酸性化されてもよい。
【0088】
典型的に、本発明のプロセスにおいて、ここで本発明の安定化組成物がシソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物を含み、抽出溶媒は、アセトンである。
典型的に、本発明のプロセスにおいて、本発明の安定化組成物がミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物を含み、抽出溶媒は、エタノールまたは水性エタノールである。
【0089】
典型的に、本発明のプロセスにおいて、本発明の安定化組成物がキントラノオ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物を含み、抽出物は、植物(果実など)からジュースを得ること、およびジュースから液体を除去することによって提供され、あるいは炭酸またはヒドロキシルの存在下で任意に乾燥されてもよい。
典型的に、本発明の安定化組成物がヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物を含む本発明のプロセスにおいて、抽出溶媒は、酸性水である。
【0090】
典型的に、本発明のプロセスにおいて、本発明の安定化組成物が少なくとも1つの穀類または疑似穀類から得られたまたはから得られる抽出物を含み、抽出溶媒は、水、酸性水、エタノールまたは水エタノール溶媒である。
【0091】
ステップ(ii)は、約20℃~約200℃の範囲における温度で、実施されてもよい。例えば、ステップ(ii)の温度は、50℃、55℃、60℃、65℃または70℃などの、約40℃~約100℃の範囲においてであってもよい。
代わりに、ステップ(ii)は、溶媒が還流するような温度で実施されてもよい。
【0092】
任意の好適な抽出装置が、使用されてもよい。例えば、穀類、疑似穀類、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、キントラノオ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせ(マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせおよび混合物、すなわち(i)ローズマリーおよびホウレンソウ;(ii)ローズマリーおよびエンドウマメ;(iii)エンドウマメ;または(iv)ザクロなど)からなる群から選択される少なくとも1つの植物が、ソックスレー装置を使用して抽出されてもよい。
典型的に、抽出プロセスにおいて使用される植物材料に対する溶媒混合物の比率は、約1:3~約 1:8など、グラム対ミリリットル基準において約1:1~約1:10変動する。例えば、10M比率が使用されてもよい。
【0093】
培養期間(すなわち、植物材料が、溶媒と接触している間の期間(ステップ(ii)および(v)))は、典型的に約2時間~約24時間である。任意の非溶解植物材料が、例えば濾過によって、溶媒から除去され、および溶媒中に再溶解されてもよい。培養期間は、次いで繰り返されてもよい。
植物材料および溶媒が、プロセスステップ(ii)において培養された後、溶媒が任意の非溶解植物材料から分離され、および抽出された組成物が、抽出組成物が固体構成要素を有するまで濃縮される(すなわち、溶媒が除去される)。例えば、溶媒が除去されて、固体抽出物が残存するまで。
【0094】
同様の手順が、ジュースが固体の植物材料から分離され、および次いで、固体構成要素が存在するまで濃縮される(すなわち、ジュース中の液体が除去される)ステップb.において使用される。例えば、固体抽出物のみが残存する。
典型的に、本発明のプロセスにおいて、溶媒および/また液体の少なくとも50%、例えば60%、70%、80%、90%、95%または100%が除去される。
【0095】
典型的に、本発明の食品安定化組成物を得るプロセスにおいて(すなわち、本明細書上に記載されたとおりのステップ(i)~(iii)):穀類、疑似穀類、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、キントラノオ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせ(マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせおよび混合物、すなわち(i)ローズマリーおよびホウレンソウ;(ii)ローズマリーおよびエンドウマメ;(iii)エンドウマメ;または(iv)ザクロなど)からなる群から選択される少なくとも1つの植物が、約0.1mm~30mmまでの直径を有する粒子に挽いて細かくされる;溶媒(水、約pH3の水、約pH3の水70%/96°エタノールまたはアセトン30%)に接触され、および約20℃~約100℃の温度で約2時間~約24時間培養される;溶媒は、次いで除去され固体抽出物を産生する。
【0096】
例えば、本発明の食品安定化組成物は、以下のプロセス:
-穀類、疑似穀類、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、キントラノオ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせ(マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせおよび混合物、すなわち(i)ローズマリーおよびホウレンソウ;(ii)ローズマリーおよびエンドウマメ;(iii)エンドウマメ;または(iv)ザクロなど)からなる群から選択される少なくとも1つの植物は、およそ2mmの粒子に挽いて細かくされる;
-挽いて細かくされた粒子は、溶媒(水、酸性pHの水、水70%エタノール96℃ 30%、無水 エタノールまたはアセトン)と接触される
-任意の非溶解材料が、溶媒からろ過されおよび溶媒(水、酸性pHの水、水70% 96°エタノール無水エタノールまたはアセトン30%)中に再溶解される
-任意の非溶解材料が溶媒からろ過され、および2つの溶媒のフラクションを合わせ、溶媒を蒸発させた;
-乾燥固体が、次いで細かい粒子状の固体を形成するように挽いて細かくされる、
によって得られてもよいかまたはによって得ることができる。
【0097】
これまでに述べられたように、本発明の安定化組成物がこれまでに定義された2以上の植物種からの抽出物を含有する場合、抽出物が、上のプロセスを使用して一緒に調製されてもよく、または担体(すなわち、マルトデキストリン)などの任意のさらなる成分と本発明の食品安定化組成物を形成するために必要とされる比率において、次いで合わされてもよい。
【0098】
例えば、少なくとも1つの穀類、または少なくとも1つの疑似穀類、またはマメ科ファミリーの少なくとも1つの植物、またはシソ科ファミリーの少なくとも1つの植物、またはキントラノオ科ファミリーの少なくとも1つの植物、またはヒユ科ファミリーの少なくとも1つの植物またはミソハギ科ファミリーの少なくとも1つの植物が、個々に抽出され、および次いで合わされ本発明の安定化組成物を提供してもよい。
抽出プロセスの完了の後、必要とされる場合、抽出物が、クロマトグラフィーのプロセスを使用して精製されてもよい。
【0099】
かかるプロセスから得られた抽出物は、実質的に他の植物材料を含まない(例として、植物セルロースを含まない)ことができる。
本明細書に使用されるとき、別の材料を「実質的に含まない」材料への参照は、1重量%未満(例として、0.01重量%未満または0.001重量%未満などの、0.1重量%未満)からなる材料を指していてもよい。
本明細書に記載のとおり、本発明の組成物は、本明細書に記載のとおりのプロセスから得られた(またはによって得られる)抽出物(単数)または抽出物(複数)を含んでいてもよい。
【0100】
適用
本発明の食品安定化組成物は、酸化、酸化の阻害または予防が必要とされる任意の適用において利用されてもよい。
食料品、栄養素および健康マトリックス/生産物または化粧品マトリックス/生産物における本発明の組成物の使用は、特に利点があることが見出されている。
本発明の組成物は、安定化組成物の欠乏下で生じたであろう酸化の量と比べて、与えられた期間にわたり酸化の量を減少、阻害、または予防することによって、酸化的変性への影響を受けやすい食料品、栄養素および健康マトリックス/生産物または化粧品マトリックス/生産物を安定化させてもよい。
【0101】
よって、本発明に従って、食料品、栄養素および健康マトリックス/生産物または化粧品マトリックス/生産物を安定化するための方法が提供され、ここで方法は、本明細書に記載されるとおりの食品安定化組成物と食料品を接触するステップを含む。この文脈で、「接触する」は、本発明の組成物を食料品へ取り込むことを包含する。
ここに、食料品、栄養素および健康マトリックス/生産物または化粧品マトリックス/生産物を安定化するための、本明細書に定義されるとおりの食品安定化組成物の使用もまた提供される。
【0102】
「食料品、栄養素および健康マトリックス/生産物または化粧品マトリックス/生産物」は、食料品、栄養素および健康マトリックス/生産物または化粧品マトリックス/生産物の酸化を減少、阻害または予防することを包含する。例えば、食料品を安定化することは、Cu2+およびFe2+などの遷移金属をキレートすることおよび/またはフリーラジカル捕捉活性を提供することによって、食料品の酸化を減少、阻害または予防することを意味していてもよい。
【0103】
本発明の食品安定化組成物は、多価不飽和脂肪酸(PUFA)油の2,4-ヘプタジエナールおよび/または2,4-デカジエナールへの変換を阻害または予防することに使用されてもよい。例えば、本発明の組成物は、マヨネーズなどの食料品中の2,4-ヘプタジエナールの形成を阻害して、50℃で劣化を加速した15または20日後に、例えば10,000ppbより少なくなど、15,000ppbより少なくしてもよい。
【0104】
本発明の組成物は、特に水中油エマルションを含むか、または卵および油を基本とするのソース、例えば例としてマヨネーズ、オランデーズまたはベアルネーズなどの水中油エマルションである食料品における使用のために好適である。
典型的に、食料品は、実質的にいかなるEDTAも含まない。例えば、食料品は、約5%未満のEDTA、または約2.5%未満のEDTAまたは約75ppm未満のEDTAを含有するかまたはEDTAなしであってもよい。
【0105】
食料品
本発明は、さらには、本発明に定義されるとおりの食品安定化組成物を含む食料品を提供する。
【0106】
本発明の組成物は、広範な食料品中の使用に好適である。かかる食料品は、これらに限定されないが、生肉、調理肉、生の鶏肉産物、調理済鶏肉産物、生の魚介生産物、調理済魚介生産物、即席食品、パスタソースおよびケチャップなどの調理ソース、食卓ソース、低温殺菌および無殺菌のスープ、サラダドレッシングおよび他の水中油エマルション、例えばマヨネーズ、油中水エマルション、酪農生産物、製パン製品、製菓製品、果実生産物および脂肪ベースまたは水を含有するフィリングをもつ食品を包含する。好ましくは、食料品は、水中油エマルションを含むかまたは水中油エマルションである。例えば、食料品は、卵および油ベースのソース、例としてマヨネーズ、オランデーズまたはベアルネーズなどの食卓ソースであってもよく、または卵および油ベースのソース、例として、マヨネーズ、オランデーズまたはベアルネーズなどの食卓ソースを含む食料品であってもよい。
典型的に、食料品は、実質的にいかなるEDTAも含まない。例えば、食料品は、約5%未満のEDTAもしくは約2.5%未満のEDTAを含有してもよいか、またはEDTAを含有しなくてもよい。
【0107】
食料品は、典型的に、例えば酸化を減少させ、阻害しまたは予防するためなどの食料品を安定化するために十分な量において本発明の組成物を含有する。典型的に、安定化組成物は、食料品において食料品の約0.01重量%から約10重量%の量において存在する。約0.025%~約5%など、または約0.05%~約2.5%など。例えば、本発明の組成物は、食料品中、約10ppmからなど、約5ppm~約20pmmにおける量で存在してもよい。
【0108】
本発明は、食料品を安定化するためのキットを提供する。キットは、穀類、疑似穀類、マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、およびキンまたはおよびそれらの組み合わせ(マメ科ファミリー、シソ科ファミリー、ヒユ科ファミリーおよびミソハギ科ファミリー、およびそれらの組み合わせおよび混合物、すなわち(i)ローズマリーおよびホウレンソウ;(ii)ローズマリーおよびエンドウマメ;(iii)エンドウマメ;または(iv)ザクロなど)からなる群から選択される少なくとも1つの植物から得られたまたはから得られる抽出物を含む。
【0109】
例えば、キットは:
(a)少なくとも1つの穀類から得れらたまたはから得られる抽出物;および任意に
(b)(i)シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および/または
(ii)ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および/または
(iii)ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物、
あるいは、
(a)少なくとも1つの疑似穀類から得られたまたはから得られる抽出物;および任意に
(b)シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および/または
(c)ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物、
あるいは、
(a)マメ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および任意に
(b)(i)シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および/または
(ii)ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および/または
(iii)ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物、
を含んでいてもよい。
例えば、マメ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および任意にシソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物、あるいは
(a)シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および任意に
(b)(i)キントラノオ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および/または
(iii)ヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物。
例えば、シソ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;およびマメ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物またはジュース;およびヒユ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物、
あるいは
(a)ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物;および任意に、
(b)シソ科ファミリーの植物から得られるまたはから得られた抽出物。
例えば、ミソハギ科ファミリーの植物から得られたまたはから得られる抽出物。
【0110】
キットにおいて、抽出物(a)および任意に(b)および/または(c)は、同一のまたは別個の容器中に、任意に添加混合すること、および/または接触すること、および/または使用のための指示とともに提供されてもよい。
本発明の食品安定化組成物が、卵および油ベースのソース、例としてマヨネーズ、オランデーズまたはベアルネーズなどの食料品の中に組み込まれ、ならびに、与えられた期間にわたり安定化組成物の欠乏において生じたであろう酸化の量を減少、阻害、または予防することによって、安定化効果を提供するとき、本発明の組成物は、それが組み込まれている食料品の色に、不利に影響するべきではない。
【0111】
したがって、所望される安定化効果を達成し、および加えて、卵および油ベースのソース、例としてマヨネーズ、オランデーズまたはベアルネーズなどの食料品に、変化が消費者に容認され得ないだろうように、食料品の色または味覚における同定可能でないまたは最小限の変化を伴って取り込まれ得る安定化組成物を提供することは、本発明の目的である。
【0112】
食料品の調製
(i)本発明は、以下のステップ:第一の水相を、任意に本発明の食品安定化組成物と、混合すること;
(ii)油をステップ(i)において得られた生産物に、任意に本発明の食品安定化組成物とともに添加すること;
(iii)ステップ(ii)において得られた生産物に少なくとも1つのさらなる水相を添加すること
を含む、本発明の食品安定化組成物を含む水中油エマルション食料品を調製する方法を提供する。
第一の水相は、典型的に水および卵黄を含む。
少なくとも1つのさらなる水相は、典型的に酢を含んでもよい。
【0113】
本発明の食品安定化組成物がステップ(i)において添加される場合、本発明の食品安定化組成物は、ステップ(ii)において添加されず、および逆もまた同じである。しかしながら、ある側面において、本発明の食品安定化組成物は、(i)および(ii)の両方のステップにおいて添加されてもよい。
【0114】
例えば、マヨネーズなどの、水油(oil-water)エマルションは、以下:
(a)水、卵黄、ソルベートおよび本発明の食品安定化組成物を一緒に混合すること(水の中にあらかじめ溶解されてもよい);
(b)以下の混合物:(Cemtex 12688 + Lygomme KCT58)/油の比率1/3を水相に添加すること。および粘性になるまで1分間混合すること;
(c)激しくかき混ぜながら、水相にゆっくり油を添加すること。および油の添加の2/3で、酢および塩を添加し、次いで残存する油を添加し、および1分間混合すること。
(d)水中油エマルション(マヨネーズ)の10gで43mlのガラス瓶を満たすこと、によって調製されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0115】
図の簡単な記載
【
図1】
図1は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することによって得られる、例1において調製されたマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【
図2】
図2は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することによって得られる、例2において調製されたマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【
図3】
図3は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することによって得られる、例3において調製されたマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【0116】
【
図4】
図4は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することによって得られる、例4において調製されたマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【
図5】
図5は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することによって得られる、例5において調製されたマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【
図6】
図6は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することによって得られる、例6において調製されたマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【0117】
【
図7】
図7は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することによって得られる、例7において調製されたマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【
図8】
図8は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することによって得られる、例8において調製されたマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【
図9】
図9は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することによって得られる、例9において調製されたマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【0118】
【
図10】
図10は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することによって得られる、例10において調製されたマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【
図11】
図11は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することによって得られる、例11において調製されたマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【
図12】
図12は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することによって得られる、例12において調製されたマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【0119】
【
図13】
図13は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することにより得られた0.035%ローズマリー抽出物および0.05%アセロラ抽出物を含むマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【
図14】
図14は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することにより得られる、0.4%ソバ25D抽出物および1%ローズマリー(MPG/p80)抽出物を含むマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【
図15】
図15は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することにより得られる、1%ソバ抽出物を含むマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【0120】
【
図16】
図16は、60日の室温における劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することにより得られる、0.047%のローズマリー抽出物および0.066%のエンドウマメ抽出物を含むマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【
図17】
図17は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することにより得られる、1%のローズマリー抽出物および1%のエンドウマメ抽出物を含むマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【
図18】
図18は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することにより得られる、0.06%のエンドウマメ抽出物を含むマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【0121】
【
図19】
図19は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することにより得られる、1%のローズマリー(MPG/P80)抽出物および0.05%のザクロ抽出物を含むマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【
図20】
図20は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することにより得られる、0.05%のザクロ抽出物および1%のホウレンソウ抽出物を含むマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【
図21】
図21は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することにより得られる、0.05%のザクロ抽出物を含むマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【0122】
【
図22】
図22は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することにより得られる、1%のローズマリー(MPG/p80)抽出物および1%のキノア抽出物を含むマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【
図23】
図23は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することにより得られる、1%のキノア抽出物を含むマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【
図24】
図24は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することにより得られる、1%のコメ外皮抽出物を含むマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【0123】
【
図25】
図25は、60日の室温における劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することにより得られる、0.124%のホウレンソウ抽出物および0.047%のローズマリー抽出物を含むマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【
図26】
図26は、50日の加速された劣化試験にわたって2,4-ヘプタジエナール(ppb)の形成を測定することにより得られる、0.124%のホウレンソウ抽出物および0.035%のローズマリー抽出物を含むマヨネーズの酸化的な安定性を表示する。
【
図27】
図27は、チア抽出物とキノアの間の相乗的なキレート効果を表示する。
【
図28】
図28は、植物抽出物の様々な組み合わせの間に見られる相乗的なキレート効果を表示する。
【実施例】
【0124】
例
本発明は、以下の非限定例への参照によって記載されるだろう。
【0125】
一般手順
フェロジン試験および分光法を使用するキレート活性のIn-vitroスクリーニング
試薬の調製
1)pH4.5の緩衝溶液
酢酸溶液(250mL、0.1M)を、pHが4.5に到達するまで、1Lのフラスコ中の酢酸ナトリウム溶液(500mL、0.1M)へゆっくり添加した。
2)0.4mM/LにおけるFeCl2溶液
FeCl2,4H2O(75.5mg)を、100mLメスフラスコ中に入れた。蒸留水のレベルが100mLの印に到達するように、十分な蒸留水をフラスコへ添加した。その後、この溶液を使用して、1/10の希釈を調製した。
3)0.5mM/Lのフェロジン
フェロジン(246.3mg)を、100mLメスフラスコ中に入れた。蒸留水のレベルが100mLの印に到達するように、十分な蒸留水をフラスコへ添加した。その後、この溶液を使用して、1/10の希釈を準備した。
【0126】
試料の調製
20mL用量測定バイアルの中へ植物材料抽出物(120mg)を入れた。緩衝溶液(pH4.5で6mL)を次いでフラスコへ添加した。溶液を均質化するためにバイアルを、次いで超音波浴の中へ入れた。
次にその結果得られる溶液(Smother)を、以下の試料:
1)15mg/mL溶液となるように、1.125mLのSmother+pH4.5の緩衝溶液0.375mL;
2)10mg/mL溶液となるように、0.75mLのSmother+pH4.5の緩衝溶液0.75mL;
3)5mg/mL溶液となるように、0.375mLのSmother+pH4.5の緩衝溶液1.125mL;
4)2.5mg/mL溶液となるように、0.187mLのSmother+pH4.5の緩衝溶液1.310mL;
5)1.25mg/mL溶液となるように、0.094mLのSmother +pH4.5の緩衝溶液1.406mL;
を調製するために使用した;
各濃度で2つの試料を調製し、合計10の試料という結果になった。
【0127】
各濃度での試料の1つを、ブランクとして使用した。各ブランクを、試料の1.5mLを採ることおよび0.15mLのFeCl2およびpH4.5緩衝溶液0.3mLを添加することによって調製した。各濃度において残存する試料を、試験試料として使用した。試験試料を、0.5mLの試料を採り、および0.15mLのFeCl2および0.3mLのフェロジンを添加することによって調製した。
対照を、0.15mLのFeCl2および0.3mLのフェロジンに、pH4.5緩衝溶液0.5mLを添加して調製した。
【0128】
分光光度計SHIMADZU 1700 UV PROBEを使用する分高光度法の分析
25分後、各試料を2分30秒間遠心分離した。液体を次いでデカントし、および液体の吸光度を決定した。
【0129】
データ処理
結合したFe IIのパーセンテージ(すなわち、キレートされたFe%)を、次の通り計算した。
キレートされたFe%=(対照の吸光度-試料の吸光度-ブランクの吸光度)/対照の吸光度)x100
次に濃度対キレートされたFe(II)%の回帰曲線を、回帰の傾きを決定することを可能にするように描いた。
【0130】
HPTLCフィンガープリントと合わせたDPPH方法を使用するIn-vitroフリーラジカル捕捉活性分析
試料の調製
20mg/Lの濃度に反応するまで、植物材料抽出物を水中に溶解した。溶液を次いで65℃に温め、4.5μmフィルターを使用してろ過し、および次いで抽出溶液の4μLをHPTLCマシーン中のプレートに入れた(CAMAG Automatic TLC Sampler 4 ATS4)。
植物材料抽出物を1-ブタノール:水:ギ酸(8:3:2)を有するプレートを横切るように移動し、および次にメタノール中に希釈されたDPPH溶液(0.05%)を用いて明らかにされた。
【0131】
データ処理
移動の結果を、負のシグナルモードにおいて518nmで抽出物のDPPH捕捉を定量するために濃度計によって観察した(Lamp D2&W/Measurement type, remissionおよびmode fluorescenceによって)。
プレートの画像を、次いでCAMAG visualizerによって取得した。
典型的な植物抗酸化剤の存在を、標準分子に対応するプレートにロードすることによって研究した。
次にクロマトグラムを、Rf値対吸光度をプロットすることによって密度計によって得た。
次に各抽出物の活性値と比べる全てのピークの面積の合計を、総フリーラジカル捕捉活性を与えるために計算した。
【0132】
例1-ソバ抽出物26(BW26)
抽出物の調製
ソバ外皮を、およそ2mmの粒子に挽いて細かくした。次に挽いて細かくされた試料を、質量植物の10M比率を表すpH3の水(硝酸20%によって酸性化された)70%/96°エタノール30%の混合物を用いて、65℃で2時間2回抽出した。次に、混合物をろ過した。液体抽出物を、乾燥するまで25%のマルトデキストリンを用いて、ロータリーエバポレーター(Heidolph)によって蒸発した。乾燥抽出物を、次いで引いて細かくした。
【0133】
挽いて細かくされた抽出物は、上に記載のようにキレート活性のIn-vitroスクリーニングおよびIn-vitroフリーラジカル捕捉活性試験を受けた。それらの試験の結果を、表1に示す。
【表1】
【0134】
表1から見られ得るとおり、BW26は、11の傾きおよび81.8%に等しい1%でキレートされたFe(II)%正のキレート活性を有するフェロジン試験に応答した。BW26はまた、42803.9.の面積を有する正のフリーラジカル捕捉活性を有した。
【0135】
ソバ外皮をまた同じプロセスを使用するが、水道水のみによって抽出した。この抽出物は、11の傾き、および83%に等しい1%でキレートされたFe(II)%を有した。よってそれは、BW26と同じキレート活性を有した。
水道水を用いた抽出物はまた、18597の面積を有する正のフリーラジカル捕捉活性を有した。
【0136】
マヨネーズの調製
水相I(20.69%(w/w)の水、5%(w/w)の低温殺菌卵黄(pasteurise egg york)および0.1%(w/w)のカリウムソルベート)をウルトラトゥラックス(ultra Turax)を用いて混合した。次に、包含される場合、BW26抽出物を、相Iと混合した。水相II(Lygomme KCT 58(デンプン、ゲル化剤、ガラクトマンノン(E410、E412、E417)の3タイプおよびカラゲナン(E407)の0.2%(w/w))、Cemtex 12688の0.5%(w/w)および2.1%(w/w)の菜種油)を、次いで混合物に添加した。混合物を均質にした時点で、67・9%(w/w)のナタネ油を激しくかき混ぜながらゆっくりと添加した。油の添加の2/3時点で、水相III(3%(w/wのスピリットビネガーおよび0.5%(w/w)の塩)を添加し、次いで残存する油を混合物の中へ注いだ。
【0137】
5つの異なるマヨネーズを、上の技法を使用して調製した。
1)抽出物が添加されていない対照マヨネーズ;
2)0.4重量%BW26抽出物を含有するマヨネーズ;
3)0.2重量%のBW26抽出物を含有するマヨネーズ
4)0.4重量%BW26抽出物およびローズマリー抽出物を含有するマヨネーズ;および
5)1%のローズマリー抽出物を含有するマヨネーズ。
【0138】
マヨネーズの各々は、50℃のオーブンにおいて5週間にわたって、加速された劣化を受けた。毎週、各マヨネーズを、GC/MSに連結されたHS-SPMEを使用して揮発性化合物の形成について試験した。このプロセスは、次いでセプタム型キャップを用いて、またはミニナートバルブを用いて密封されたバイアル中に試料を入れることからなった。その後、SPME針は、セプタムに穴をあけ、繊維を針をとおして試料の中へ延長した。次に試料マトリックスと定常相の間の分割が生じることを許容した。試料中のアナライトは、平衡に到達するとき、繊維に吸収された。
【0139】
次に、線維を、アナライトが熱的に放出されるガスクロマトグラフの注入ポートへ移動した。
マヨネーズの酸化安定性を、2,4-ヘプタジエナール(ppb)の測定によって評価し、および結果を
図1に示す。
図1からみられるとおり、マヨネーズがBW26抽出物を含有したとき、2,4-ヘプタジエナールの形成を25日間減少させた。
【0140】
色
抽出物は、DL(1%)=-65を有した。
-65のDLで、BW26は、マヨネーズを明るい灰色で着色した。
【0141】
例2-ソバマヨ1(BWマヨ1)
抽出物の調製
ソバ外皮を、およそ2mmの粒子に挽いて細かくした。
次に、挽いて細かくした試料を、質量植物の10M比率を表すpH3の水(硝酸20%によって酸性化された)を用いた還流で2回、2時間、抽出した。次に、混合物をフィルターした。液体抽出物を、乾燥するまで25%のマルトデキストリンを用いてロータリーエバポレーター(Heidolph)によって蒸発した。その後、乾燥抽出物を、挽いて細かくし、挽いて細かくされたBWマヨ1抽出物を産生した。
【0142】
挽いて細かくされた抽出物は、上に記載のとおりキレート活性のIn-vitroスクリーニングおよびIn-vitroフリーラジカル捕捉活性試験を受けた。それらのテストの結果を、表2において示す。
【表2】
表2から見られ得るとおり、BWマヨ1は、13の傾きで、および83.2%に等しい1%キレートされたFe(II)%が正のキレート活性によってフェロジン試験に応答した。BWマヨ1はまた、20 099の面積をもつ正のフリーラジカル捕捉活性を有した。
【0143】
マヨネーズの調製
水相I(20.69%(w/w)の水、5%(w/w)の低温殺菌卵黄および0.1%(w/w)のカリウムソルベート)を、ウルトラトゥラックスによって混合した。次に、包含される場合、BWマヨ1抽出物を相Iと混合した。次いで、水相II(0.2%(w/w)のLygomme KCT 58、0.5%(w/w)のCemtex 12688および2.1%(w/w)のナタネ油)を混合物に添加した。混合物を均質にした時点で、67.9%(w/w)のナタネ油を、トゥラックス(Turax)の脚によせて、激しくかき混ぜながら、ゆっくり添加した。油の添加の2/3の時点で、水相III(3%(w/wのスピリットビネガーおよび0.5%(w/w)の塩)を添加し、次いで残存する油を注いだ。
【0144】
4つの異なるマヨネーズを、上の技法を使用して、調製した。
1)抽出物が添加されていない対照マヨネーズ;
2)0.4重量%のBWマヨ1抽出物を含有するマヨネーズ;
3)0.2重量%のBWマヨ1抽出物を含有するマヨネーズ;および
4)1重量%のBWマヨ1抽出物を含有するマヨネーズ。
マヨネーズの各々は、例1に記載されるとおり50℃のオーブンにおいて5週間にわたり、加速された劣化を受けた。結果を
図2において示す。
図2においてみられ得るとおり、BWマヨ1は、加速された劣化の間を通してマヨネーズの酸化を減少させた。1重量%においてマヨネーズ中に包含されたとき、50℃における加速された劣化の28日後の2,4ヘプタジエナールの比率は、5000ppbを超過しなかった。
色
抽出物は、DL(1%)=-74.76を有した。
-74.76のDLで、BWマヨ1は、マヨネーズを灰茶色で着色した。
【0145】
例3-ソバ25D(BW25D)
抽出物の調製
ソバ外皮を、およそ2mmの粒子に挽いて細かくした。次に、挽いて細かくされた試料を、質量植物の10M比率を表すpH3の水(硝酸20%によって酸性化された)70%/96°エタノール30%の混合物を用いて2回、2時間、抽出した。その後、混合物を、次いでろ過した。次に、混合物を、炭を用いて脱色した。脱色された液体抽出物を、乾くまで25%のマルトデキストリンを用いてロータリーエバポレーター(Heidolph)によって蒸発した。その後、乾燥抽出物を挽いて細かくし、挽いて細かくされたソバ25D抽出物(BW25D)を産生した。
【0146】
挽いて細かくされた抽出物は、上に記載のとおりキレート活性のIn-vitroスクリーニングおよびIn-vitroフリーラジカル捕捉活性試験を受けた。それらの試験の結果を、表3に示す。
【表3】
表3において見られ得るとおり、BW25Dは、傾き17でおよび85.5%に等しい1%キレートされたFe(II)%を有する正のキレート活性によってフェロジン試験に応答した。BW25Dはまた、9336の面積をもつ正のフリーラジカル捕捉活性を有した。
【0147】
マヨネーズの調製
水相I(20.69%(w/w)の水、5%(w/w)の低温殺菌卵黄および0.1%(w/w)のカリウムソルベート)を、ウルトラトゥラックスによって混合した。次に、包含される場合、BW25Dを、相Iと混合した。次いで、水相II(0.2%(w/w)のLygomme KCT 58、0.5%(w/w)のCemtex 12688および2.1%(w/w)のナタネ油)を、混合物へ添加した。混合物を均質にした時点で、67.9%(w/w)のナタネ油を、激しくかき混ぜながらトゥラックスの脚によせてゆっくり添加した。油の添加の2/3時点で、水相III(3%(w/wのスピリットビネガーおよび0.5%(w/w)の塩)を添加し、次いで残存する油を注いだ。
【0148】
5つの異なるマヨネーズを、上の技法を使用して、調製した。
1)抽出物が添加されていない対照マヨネーズ;
2)0.4重量%のBW25D抽出物を含有するマヨネーズ;
3)0.2重量%のBW25D抽出物を含有するマヨネーズ;
4)0.4重量%のBW25D抽出物および0.5重量%ローズマリー抽出物を含有するマヨネーズ;および
5)0.5重量%ローズマリー抽出物を含有するマヨネーズ。
マヨネーズの各々は、例1に記載されるとおり50℃のオーブンにおいて5週間にわたり、加速された劣化を受けた。結果を、
図3において示す。
図3から見られ得るとおり、0.5%カルノス酸およびカルノソール(OSR 0.5)+BW25D 0.4%およびBW25Dの0.4%および0.2%投薬量は、マヨネーズを酸化から予防した。興味深いことに、そのもののみでは、ローズマリーは、酸化を有意に減少させなかった。
色
抽出物は、DL(1%)=-35を有した。
-35のDLで、BW25Dは、マヨネーズを明るい灰色で着色し、しかしBW26より弱くマヨネーズを着色した。
【0149】
例4-キノアC
抽出物の調製
キノアCの外皮を、およそ2mmの粒子に挽いて細かくした。次に、挽いて細かくされた試料を、質量植物の10Mの比率を表すpH3の水(硝酸20%によって酸性化された)70%/96°エタノール30%の混合物によって2回、抽出した。混合物を、ついでろ過した。液体抽出物を、乾くまで25%のマルトデキストリンを用いてロータリーエバポレーター(Heidolph)によって蒸発した。次に、乾燥抽出物を挽いて細かくし、挽いて細かくされたキノアC抽出物を産生した。
【0150】
挽いて細かくされた抽出物は、上に記載のとおり、キレート活性のIn-vitroスクリーニングおよびIn-vitroフリーラジカル捕捉活性試験を受けた。それらの試験の結果を、表4に示す。
【表4】
表4から見られ得るとおり、キノアCは、傾き10でおよび、77.7%に等しい1%キレートされたFe(II)%を有する正のキレート活性によって、フェロジン試験に応答した。キノアCはまた、7320の面積を有する正のフリーラジカル捕捉活性を有した。
【0151】
マヨネーズの調製
水相I(20.69%(w/w)の水、5%(w/w)の低温殺菌卵黄および0.1%(w/w)のカリウムソルベート)を、ウルトラトゥラックスによって混合した。次に、包含される場合、キノアC抽出物を、相Iと混合した。次いで水相II(Lygomme KCT 58の0.2%(w/w)、Cemtex 12688の0.5%(w/w)および2.1%(w/w)のナタネ油)を混合物に添加した。混合物を均質にした時点で、67.9%(w/w)のナタネ油を、激しくかき混ぜながらトゥラックスの脚によせてゆっくり添加した。油の添加の2/3時点で、水相III(3%(w/wのスピリットビネガーおよび0.5%(w/w)の塩)を添加し、次いで残存する油を注いだ。
【0152】
5つの異なるマヨネーズを、上の技法を使用して、調製した。
1)抽出物が添加されていない対照マヨネーズ;
2)0.4重量%のキノアC抽出物を含有するマヨネーズ;
3)0.2重量%のキノアC抽出物を含有するマヨネーズ;
4)0.4重量%のキノアC抽出物および0.5重量%ローズマリー抽出物を含有するマヨネーズ;および
5)0.5重量%ローズマリー抽出物を含有するマヨネーズ。
マヨネーズの各々は、例1に記載されるとおり、50℃のオーブンにおいて5週間にわたり、加速された劣化を受けた。結果を、
図4に示す。
色
抽出物は、DL(1%)=-11を有した。
抽出物は、マヨネーズの色に影響しなかった。
【0153】
例5-キノアA
抽出物の調製
キノアA外皮を、およそ2mmの粒子に挽いて細かくした。
次に、挽いて細かくされた試料を、質量植物の10Mの比率を表すpH3の水(硝酸20%によって酸性化された)70%/96°エタノール30%の混合物を用いた還流で2回、2時間、抽出した。混合物を次いでろ過した。液体抽出物を、乾燥するまでマルトデキストリン25%を用いて、ロータリーエバポレーター(Heidolph)で蒸発した。その後、乾燥抽出物を挽いて細かくし、挽いて細かくしたキノアA抽出物を産生した。
【0154】
挽いて細かくされた抽出物は、上に記載のとおりキレート活性のIn-vitroスクリーニングおよびIn-vitroフリーラジカル捕捉活性試験を受けた。それらの試験の結果を、表5に示す。
【表5】
【0155】
表5から見られ得るとおり、キノアA外皮抽出物は、傾き17でおよび100%に等しい1%キレートされたFe(II)%を有する正のキレート活性によってフェロジン試験に応答した。pH3の水70%/96°エタノール30%によって抽出されたキノアAは、7366の面積を有するフリーラジカル捕捉活性であった。
キノアA外皮をまた、同じプロセスで、しかしpH3の水のみを用いて抽出した。この抽出物は、傾き16および98%に等しい1%キレートされたFe(II)%を有した。よって、それは、キノアA外皮水/EtOH25°と同じキレート活性を有した。
【0156】
マヨネーズの調製
水相I(20.69%(w/w)の水、5%(w/w)の低温殺菌卵黄および0.1%(w/w)のカリウムソルベート)を、ウルトラトゥラックスによって混合した。次に、包含される場合、キノアA抽出物を、相Iと混合した。次いで、水相II(Lygomme KCT 58の0.2%(w/w)、Cemtex 12688の0.5%(w/w)および2.1%(w/w)のナタネ油)を混合物へ添加した。混合物を均質にした時点で、67.9%(w/w)のナタネ油を、激しくかき混ぜながらトゥラックスの脚によせてゆっくり添加した。油の添加の2/3の時点で、水相III(3%(w/wのスピリットビネガーおよび0.5%(w/w)の塩)を添加し、次いで残存する油を注いだ。
【0157】
7つの異なるマヨネーズを、上の技法を使用して、調製した。
1)抽出物が添加されていない、対照マヨネーズ、;
2)0.5重量%のローズマリー抽出物を含有するマヨネーズ
3)0.4重量%のキノアA抽出物を含有するマヨネーズ;
4)0.2重量%のキノアA抽出物を含有するマヨネーズ;
5)0.4重量%のキノアA抽出物および0.5重量%のローズマリー抽出物を含有するマヨネーズ;
6)1重量%のキノアA抽出物を含有するマヨネーズ;および
7)1重量%のキノアA抽出物(水pH3)を含有するマヨネーズ。
次に、マヨネーズの各々は、例1に記載されるとおり50℃のオーブンにおいて5週間にわたり、加速された劣化を受けた。結果を、
図5に示す。
色
抽出物は、DL(1%)=-22を有した。
抽出物は、マヨネーズの色に影響しなかった。
【0158】
例6-キノアB
抽出物の調製
キノアB外皮を、およそ2mmの粒子に挽いて細かくした。その後、挽いて細かくされた試料を、質量植物の10M比率を表すpH3の水(硝酸20%によって酸性化された)による還流で2回、2時間、抽出した。混合物を次いでろ過した。液体抽出物を、乾燥するまで25%のマルトデキストリンでロータリーエバポレーター(Heidolph)で蒸発した。乾燥抽出物を、次いで挽いて細かくし、31.32%の挽いて細かくされたキノアB抽出物を産生した。
【0159】
挽いて細かくされた抽出物は、上に記載のとおりキレート活性のIn-vitroスクリーニングおよびIn-vitroフリーラジカル捕捉活性試験を受けた。それらの試験を、表6において示す。
【表6】
表6から見られ得るとおり、キノアB外皮抽出物は、傾き10でおよび95.6%に等しい1%キレートされたFe(II)%を有する正のキレート活性を用いてフェロジン試験に応答した。
【0160】
マヨネーズの調製
水相I(19.7%(w/w)の水、5%(w/w)の低温殺菌卵黄および0.1%(w/w)のカリウムソルベート)をステファン(stephan)と混合した。次に、包含される場合、キノアB抽出物および/またはローズマリー抽出物を相Iと混合した。次いで、水相II(0.2%(w/w)のLygomme KCT 58、0.5%(w/w)のCemtex 12688および2.1%(w/w)のナタネ油)を、混合物に添加した。混合物を均質にした時点で、67.9%(w/w)のナタネ油を添加した。最終的に、水相III(3%(w/wのスピリットビネガーおよび0.5%(w/w)の塩)を添加した。
【0161】
6つの異なるマヨネーズを、上の技法を使用して、調製した。
1)抽出物が添加されていない対照マヨネーズ;
2)1重量%のローズマリー抽出物(RE WS(水溶性))を含有するマヨネーズ;
3)1重量%のローズマリー抽出物(RE OS(油溶性))を含有するマヨネーズ;
4)0.4重量%のキノアB抽出物を含有するマヨネーズ;
5)0.4重量%のキノアB抽出物および1重量%ローズマリー抽出物(RE OS)を含有するマヨネーズ;および
6)0.4重量%のキノアB抽出物および1重量%ローズマリー抽出物(RE WS)を含有するマヨネーズ。
マヨネーズの各々は、例1に記載されるとおり50℃のオーブンにおいて5週間にわたり、加速された劣化を受けた。結果を、
図6に示す。
図6から見られ得るとおり、RE WSおよびキノアB外皮の組み合わせは、28日間、酸化からマヨネーズを保護した。
色
抽出物は、マヨネーズの色に影響しなかった。
【0162】
例7-レッドキノア外皮
抽出物の調製
キノアレッド外皮を、およそ2mmの粒子に挽いて細かくした。次に、挽いて細かくされた試料を、質量植物の10M比率を表すpH3の水(硝酸20%によって酸性化された)による還流で2回、2時間、抽出した。その後、混合物を、25℃においてデプスフィルタシート、Fibratix AF6 + AF31Hによってろ過した。液体抽出物を、乾燥するまで、25%のマルトデキストリンを用いて、ロータリーエバポレーター(Heidolph)で蒸発した。その後、乾燥抽出物を挽いて細かくし、挽いて細かくされたレッドキノア外皮抽出物の44.88%を産生した。
【0163】
挽いて細かくされた抽出物は、上に記載のようにキレート活性のIn-vitroスクリーニングおよびIn-vitroフリーラジカル捕捉活性試験を受けた。それらの試験の結果を、表7に示す。
【表7】
表7から見られ得るとおり、レッドキノア外皮抽出物は、傾き6でおよび86.6%に等しい1%キレートされたFe(II)%を有する正のキレート活性によってフェロジン試験に応答した。
【0164】
マヨネーズの調製
水相I(19.7%(w/w)の水、5%(w/w)の低温殺菌卵黄および0.1%(w/w)のカリウムソルベート)を、ステファン(stephan)と混合した。次に、包含される場合、レッドキノア外皮抽出物および/またはローズマリー抽出物を、相Iと混合した。次いで、水相II(Lygomme KCT 58の0.2%(w/w)、Cemtex 12688の0.5%(w/w)および2.1%(w/w)のナタネ油)を、混合物に添加した。混合物を均質にした時点で、67.9%(w/w)のナタネ油を添加した。最終的に、水相III(3%(w/wのスピリットビネガーおよび0.5%(w/w)の塩)を添加した。
【0165】
6つの異なるマヨネーズを、上の技法を使用して、調製した。
1)抽出物が添加されていない、対照マヨネーズ;
2)1重量%のローズマリー抽出物(RE WS)を含有するマヨネーズ;
3)1重量%のローズマリー抽出物(RE OS)を含有するマヨネーズ;
4)0.4重量%のレッドキノア外皮抽出物を含有するマヨネーズ;
5)0.4重量%のレッドキノア外皮抽出物および1重量%のローズマリー抽出物(RE OS)を含有するマヨネーズ;および
6)0.4重量%のレッドキノア外皮抽出物および1重量%のローズマリー抽出物(RE WS)を含有するマヨネーズ。
マヨネーズの各々は、例1に記載されるとおり50℃のオーブンにおいて5週間にわたり、加速された劣化を受けた。結果を、
図7において示す。
色
抽出物は、マヨネーズの色に影響しなかった。
【0166】
例8 全キノアC(エタノール抽出物)
抽出物の調製
キノアC全種子を、およそ2mmの粒子に挽いて細かくした。その後、挽いて細かくされた試料を、質量植物の10M比率を表す水(pH3の)/EtOH 30/70によってソックレー装置よって抽出した。その後、混合物をろ過した。液体抽出物を、乾燥するまで25%のマルトデキストリンを用いてロータリーエバポレーター(Heidolph)で蒸発した。次に、乾燥抽出物を、挽いて細かくし、挽いて細かくされた全キノアCを産生した。
【0167】
挽いて細かくされた抽出物は、上に記載のとおりキレート活性のIn-vitroスクリーニングおよびIn-vitroフリーラジカル捕捉活性試験を受けた。それらの試験の結果を、表8において示す。
【表8】
表8から見られ得るとおり、キノアC全抽出物は、傾き10.34でおよび81.11%に等しい1%キレートされたFe(II)%を用いて、正のキレート活性によってフェロジン試験に応答した。
【0168】
マヨネーズの調製
水相I(19.7%(w/w)の水、5%(w/w)の低温殺菌卵黄および0.1%(w/w)のカリウムソルベート)を、ステファン(stephan)と混合した。次に、包含される場合、キノアC抽出物の1%(w/w)を、相Iと混合した。次いで、水相II(Lygomme KCT 58の0.2%(w/w)、Cemtex 12688の0.5%(w/w)および2.1%(w/w)のナタネ油)を、混合物に添加した。混合物を均質にした時点で、67.9%(w/w)のナタネ油を添加した。最終的に、水相III(3%(w/wのスピリットビネガーおよび0.5%(w/w)の塩)を添加した。
2つの異なるマヨネーズを、上の技法を使用して、調製した。
1)抽出物が添加されていない、対照マヨネーズ;
2)1重量%のキノアC全抽出物(EtOH)を含有するマヨネーズ
【0169】
マヨネーズの各々は、例1に記載されるとおり50℃のオーブンにおいて5週間にわたり、加速された劣化を受けた。結果を、
図8において示す。
図8から見られ得るとおり、キノアC全抽出物は、50℃で加速された劣化の間(28日)をとおして酸化からマヨネーズを保護した。
色
抽出物は、マヨネーズの色に影響しなかった。
【0170】
例9-キノアA(水抽出物)
抽出物の調製
キノアA外皮を、およそ2mmの粒子にひいて細かくした。その後、挽いて細かくされた試料を、質量植物の10M比率を表すpH3の水(硝酸20%によって酸性化された)による還流で2回、2時間、抽出した。その後、混合物をろ過した。液体抽出物を、乾燥するまで、25%のマルトデキストリンを用いて、ロータリーエバポレーター(Heidolph)によって蒸発した。乾燥抽出物を次いで引いて細かくし、挽いて細かくしたキノアA抽出物を産生した。
挽いて細かくされた抽出物は、上に記載のようにキレート活性のIn-vitroスクリーニングおよびIn-vitroフリーラジカル捕捉活性試験を受けた。それらの試験の結果を、表9において示す。
【表9】
表9から見られ得るとおり、キノアA外皮抽出物は、傾き19でおよび104.1%に等しい1%キレートされたFe(II)%を用いて正のキレート活性によって、フェロジン試験に応答した。キノアA外皮抽出物は、2 478の面積を有するリーラジカル捕捉活性であった。
【0171】
マヨネーズの調製
水相I(20.69%(w/w)の水、5%(w/w)の低温殺菌卵黄および0.1%(w/w)のカリウムソルベート)を、ウルトラトゥラックスを用いて混合した。次に、包含される場合、キノアA抽出物を相Iと混合した。次いで水相II(Lygomme KCT 58の0.2%(w/w)、Cemtex 12688の0.5%(w/w)および2.1%(w/w)のナタネ油)を、混合物に添加した。混合物を均質にした時点で、67.9%(w/w)のナタネ油を、激しくかき混ぜながらトゥラックスの脚によせてゆっくり添加した。油の添加の2/3の時点で、水相III(3%(w/wのスピリットビネガーおよび0.5%(w/w)の塩)を添加し、次いで残存する油を注いだ。
【0172】
3の異なるマヨネーズを、上の技法を使用して、調製した。
1)抽出物が添加されていない対照マヨネーズ;
2)1重量%のキノアA抽出物を含有するマヨネーズ;および
3)0.6重量%のキノアA抽出物を含有するマヨネーズ
その後、マヨネーズの各々は、例1に記載されるとおり50℃のオーブンにおいて5週間にわたり、加速された劣化を受けた。結果を、
図9に示す。
図9から見られ得るとおり、キノアA外皮抽出物は、50℃における加速された劣化の間(28日)をとおして、酸化からマヨネーズを保護した。
色
抽出物は、DL(1%)=-11を有した。
抽出物は、マヨネーズの色に影響しなかった。
【0173】
例10-チアジュース
抽出物の調製
チア種子を、11日間発芽した。各日、種子を水で噴霧した。11日目において、発芽した種子を水ですすぎ、および次いでセントリフュージジュース(centrifuge juice)(Hurom)によって遠心分離した。液体混合物を、20分間4000rpmにおいてさらに2時間遠心分離した。液体を次いで収集し、および乾燥するまでロータリーエバポレーター(Heidolph)によって蒸発した。乾燥抽出物を、最終的に挽いて細かくした。
【0174】
挽いて細かくされた抽出物は、上に記載のとおりキレート活性のIn-vitroスクリーニングおよびIn-vitroフリーラジカル捕捉活性試験を受けた。それらの試験の結果を、表10に示す。
【表10】
表10から見られ得るとおり、チアジュースは、11の傾きでおよび86.9%に等しい1%キレートされたFe(II)%を用いて正のキレート活性によってフェロジン試験に応答した。チアジュースは、709の面積を有するフリーラジカル捕捉活性を有した。
【0175】
マヨネーズの調製
水相I(20.69%(w/w)の水、5%(w/w)の低温殺菌卵黄および0.1%(w/w)のカリウムソルベート)を、ウルトラトゥラックスを用いて混合した。次に、包含される場合、チア抽出物を相Iと混合した。次いで、水相II(Lygomme KCT 58、0.5%(w/w)のCemtex 12688および2.1%(w/w)のナタネ油)を、混合物へ添加した。混合物を均質にした時点で、67.9%(w/w)のナタネ油を、激しくかき混ぜながらトゥラックスの脚によせてゆっくり添加した。油の添加の2/3の時点で、水相III(3%(w/wのスピリットビネガーおよび0.5%(w/w)の塩)を添加し、次いで残存する油を注いだ。
【0176】
3つの異なるマヨネーズを、調製した。
1)抽出物が添加されていない対照マヨネーズ;
2)0.5重量%のローズマリーOS抽出物を含有するマヨネーズ;および
3)0.5重量%のローズマリーOS抽出物および1重量%のチアジュース抽出物を含有するマヨネーズ。
次に、マヨネーズの各々は、例1に記載されるように50℃のオーブンにおいて5週間にわたり、加速された劣化を受けた。結果を、
図10に示す。
色
チアジュースは、わずかに青/緑に変わる、より暗い色にマヨネーズを着色した。
【0177】
例11-アルファルファ発芽種子
アルファルファ種子を、8日の間発芽した。各日、種子を水で噴霧した。次に11日目において、発芽した種子を水ですすぎ、および8時間にわたって水70%/96°エタノール30%を用いたソックレー装置を用いた還流で抽出した。抽出のための溶媒は、質量植物の10M比率を表した。冷却された時点で、混合物をろ過した。液体抽出物を、乾燥するまで25%のマルトデキストリンを用いてロータリーエバポレーター(Heidolph)によって、蒸発した。乾燥抽出物を最終的に挽いて細かくした。
挽いて細かくされた抽出物は、上に記載のとおりキレート活性のIn-vitroスクリーニングおよびIn-vitroフリーラジカル捕捉活性試験を受けた。それらの試験の結果を、表11に示す。
【表11】
表11から見られ得るとおり、アルファルファ発芽種子抽出物は、傾き13.1でおよび80.3%に等しい1%キレートされたFe(II)%を有する、正のキレート活性によって、フェロジン試験に応答した。しかしながら、アルファルファ発芽種子は、1795の面積を有するフリーラジカル捕捉活性のみ有した。
アルファルファ発芽種子をまた、同じプロセスを使用して、しかし水pH3によって抽出した。抽出物は、5.8の傾きおよび48.1%に同等の、1%キレートされたFe(II)%を有した。
【0178】
マヨネーズの調製
水相I(20.69%(w/w)の水、5%(w/w)の低温殺菌卵黄および0.1%(w/w)のカリウムソルベート)を、ウルトラトゥラックスによって混合した。次に、包含される場合、アルファルファ抽出物を、相Iと混合した。次いで、水相II(Lygomme KCT 58の0.2%(w/w)、Cemtex 12688の0.5%(w/w)および2.1%(w/w)のナタネ油)を、混合物に添加した。混合物を均質にした時点で、67.9%(w/w)のナタネ油を、激しくかき混ぜながらトゥラックスの脚によせてゆっくり添加した。油の添加の2/3時点で、水相III(3%(w/wのスピリットビネガーおよび0.5%(w/w)の塩)を添加し、次いで残存する油を注いだ。
【0179】
3つの異なるマヨネーズを調製した。
1)抽出物が添加されていない対照マヨネーズ;
2)0.5重量%のローズマリーOS抽出物を含有するマヨネーズ;および
3)0.5重量%のローズマリーOS抽出物および1重量%のアルファルファ発芽種子抽出物を含有するマヨネーズ。
その後、マヨネーズの各々は、例1に記載されるとおり50℃のオーブンにおいて5週間にわたり、加速された劣化を受けた。結果を、
図11に示す。
色
アルファルファ発芽種子抽出物は、わずかに青/緑に変わる、より暗い色にマヨネーズを着色した。
【0180】
例12-アサ種子抽出物
皮付きアサ種子を、pH3の水(硝酸20%によって酸性化された)を用いた還流において8時間にわたってソックレー装置で抽出した。抽出のための溶媒は、質量植物の10Mの比率を表した。液体抽出物を、乾燥するまで、25%のマルトデキストリンを用いてロータリーエバポレーター(Heidolph)で蒸発した。乾燥抽出物を最終的に挽いて細かくした。
【0181】
挽いて細かくされた抽出物は、上に記載のようにキレート活性のIn-vitroスクリーニングおよびIn-vitroフリーラジカル捕捉活性試験を受けた。それらの試験の結果を、表12に示す。
【表12】
表12から見られ得るとおり、アサ種子抽出物は、傾き8.2でおよび68.3%に等しい1%キレートされたFe(II)%を有する正のキレート活性によってフェロジン試験に応答した。アサ種子をまた同じプロセス、しかしpH3の水のみによって抽出した。この抽出物は、傾き4.9および38.9%に等しい1%でキレートされたFe(II)%を有した。
【0182】
マヨネーズの調製
水相I(20.69%(w/w)の水、5%(w/w)の低温殺菌卵黄および0.1%(w/w)のカリウムソルベート)を、ウルトラトゥラックスを用いて混合した。次に、包含される場合、アサ種子抽出物を相Iと混合した。次いで、水相II(Lygomme KCT 58の0.2%(w/w)、Cemtex 12688の0.5%(w/w)および2.1%(w/w)のナタネ油)を、混合物に添加した。混合物を均質にした時点で、67.9%(w/w)のナタネ油を、激しくかき混ぜながらトゥラックスの脚によせてゆっくり添加した。油の添加の2/3の時点で、水相III(3%(w/wのスピリットビネガーおよび0.5%(w/w)の塩)を添加し、次いで残存する油を注いだ。
【0183】
3つの異なるマヨネーズを調製した。
1)抽出物が添加されていない対照マヨネーズ;
2)0.5重量%のローズマリーOS抽出物を含有するマヨネーズ;および
3)0.5重量%のローズマリーOS抽出物および1重量%のアサ種子抽出物。
マヨネーズの各々は、例1に記載されるとおり50℃のオーブンにおいて5週間にわたり、加速された劣化を受けた。結果を、
図12に示す。
色
抽出物は、マヨネーズの色に影響しなかった。
【0184】
例13-エンドウ豆の抽出
エンドウマメを、pH3の水(硝酸またはリン酸またはクエン酸による)、70%エタノールを使用して抽出した。
生のエンドウマメ材料(粉砕された)および溶媒を、原材料各グラムに対して10mlの溶媒の比率において、丸底フラスコ(またはより大量のための、丸い反応装置ベッセル)に入れた。その後、混合物を機械的に振り、抽出し、および次いで遠心分離した。原材料を、同じ条件下で、2回目の抽出のために回収した。2つの液体抽出物をろ過し、および次いで真空蒸発のために一緒にプールした。担体の(乾燥抽出物の)25%を添加し、および抽出物を、蒸発し乾燥した。その後、得られた抽出物を、モーターにおいて機械的に挽いて細かくされる前に、-18℃で次いで冷凍し、および凍結乾燥し、および続いてデシケーター中に保った。
上に記載の一般的な手順を使用して試験したとき、エンドウマメ抽出物は、100を超えるキレート活性の傾きを有した。
【0185】
例14-ホウレンソウの抽出
ホウレンソウの原材料を、乾燥および粉砕し、および抽出において変えられることなく使用した。
ホウレンソウの原材料を、水を使用して抽出した。
原材料および溶媒を、原材料の各グラムに対して15mLの溶媒比率でジャケット付きの反応装置ベッセルの中に入れ、および機械的に振った。抽出物を、次いで遠心分離し、ろ過し、およびもう一度ろ過した。液体抽出物を、真空蒸発した。マルトデキストリンの(乾燥抽出物の)25%を添加し、および抽出物を乾燥まで蒸発した。それを、モーターにおいて手動で粉砕する前に、-18℃で次いで凍結し、および凍結乾燥した。抽出物を、続いてデシケーター中に保存した。
上に記載の一般的な手順を使用して試験したとき、ホウレンソウ抽出物は、25を超えるキレート活性の傾きを有し、およびHPTLC-DPPH法によって得られたホウレンソウ抽出物の捕捉活性は、DPPHの39000表面積であった。
【0186】
例15-ホウレンソウおよび/またはエンドウ豆を含むマヨネーズの調製
ホウレンソウおよび/またはエンドウマメ抽出物を、(例1~12におけるとおり調製した)マヨネーズに単独でまたは他の抽出物と組み合わせのいずれかで添加し、およびそれぞれ室温、40℃または50℃で、2または1か月間劣化し、および
図16、17、18、25および26において示されるとおり、マヨネーズ中の2,4ヘプタジエナールの発生を予防した。
【0187】
例16-キレート活性:相乗作用
異なる抽出物を、フェロジン試験単独または組み合わせによってそれらのキレート活性を試験した。各抽出物のキレート活性を合計し、およびそれらの合計を、対応する抽出物の組み合わせのキレート活性と比較した。抽出物の組み合わせのキレート活性が個々の抽出物のキレート活性の合計よりも高いと見出された場合、それは、相乗効果であった。結果を、
図27および28に示す。