(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-10
(45)【発行日】2023-11-20
(54)【発明の名称】検査装置
(51)【国際特許分類】
G01N 21/85 20060101AFI20231113BHJP
G01N 21/3563 20140101ALI20231113BHJP
【FI】
G01N21/85 A
G01N21/3563
(21)【出願番号】P 2020550951
(86)(22)【出願日】2019-10-01
(86)【国際出願番号】 IB2019058319
(87)【国際公開番号】W WO2020075000
(87)【国際公開日】2020-04-16
【審査請求日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】P 2018191849
(32)【優先日】2018-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000153878
【氏名又は名称】株式会社半導体エネルギー研究所
(72)【発明者】
【氏名】野村 真澄
(72)【発明者】
【氏名】米田 誠一
【審査官】井上 徹
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-3134(JP,A)
【文献】中国実用新案第207097825(CN,U)
【文献】特開2006-170669(JP,A)
【文献】特開2004-20470(JP,A)
【文献】特開2004-132773(JP,A)
【文献】特開2013-73965(JP,A)
【文献】特開2007-81203(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/00-G01N 21/01
G01N 21/17-G01N 21/61
G01N 21/84-G01N 21/958
B07C 1/00-B07C 99/00
G01B 11/00-G01B 11/30
H10K 30/00-H10K 39/38
H10K 50/00-H10K 65/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性を有する基板上に、複数の第1の画素アレイと、複数の第2の画素アレイと、を有する検査装置であって、
前記複数の第1の画素アレイのそれぞれは、平面視において帯状の形状を有し、且つ第1の方向に長手方向を有し、
前記複数の第2の画素アレイのそれぞれは、平面視において帯状の形状を有し、且つ前記第1の方向に長手方向を有し、
平面視において、前記複数の第1の画素アレイと、前記複数の第2の画素アレイとは、前記複数の第1の画素アレイの一と前記複数の第1の画素アレイの別の一との間に、前記複数の第2の画素アレイの一が位置するように配置され、
前記複数の第1の画素アレイの各々は、光電変換素子を有し、
前記複数の第2の画素アレイの各々は、赤外光を放射する機能を有する第1の発光素子と、可視光を放射する機能を有する第2の発光素子と、を有し、
前記第1の発光素子から放射される前記赤外光と、前記第2の発光素子から放射される前記可視光と、は、青果物に照射され、
前記光電変換素子には、前記青果物に照射される前記赤外光の反射光と、前記青果物に照射される前記可視光の反射光と、が入射され、
前記光電変換素子により、第1の画像乃至第3の画像が撮像され、
前記第1の画像は、前記赤外光の前記反射光を含む光に基づく画像であり、
前記第2の画像及び前記第3の画像のそれぞれは、前記可視光の前記反射光を含む光に基づく画像であり、
前記可撓性を有する基板は、前記青果物の周囲を囲むように湾曲され、
前記基板の湾曲方向は、前記第1の方向と同じ方向である検査装置。
【請求項2】
請求項
1において、
前記第1の発光素子および前記第2の発光素子のそれぞれは、有機EL素子である検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、検査装置に関する。本発明の一態様は、検査装置の動作方法に関する。
【0002】
なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本明細書等で開示する本発明の一態様の技術分野としては、半導体装置、撮像装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、記憶装置、電子機器、照明装置、入力装置、入出力装置、それらの動作方法、又はそれらの製造方法、を一例として挙げることができる。半導体装置は、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を指す。
【背景技術】
【0003】
農作業者にとって、得られる収穫物の熟度などの判定は、収穫物の価値を知るうえで重要である。特許文献1には収穫物の熟度判定の一例が示されている。また、収穫物の判定に撮像装置を用いる場合がある。
【0004】
撮像装置は写真や動画を撮影する用途だけでなく、顔認証や指紋認証などの生体認証や、タッチセンサまたはモーションセンサなどの入力デバイスなどに応用されるなど、用途が多様化している。また撮像装置の高性能化や多機能化も進んでいる。例えば特許文献2では、酸化物半導体を有するオフ電流が極めて低いトランジスタを画素回路の一部に用い、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)回路が作製可能なシリコンを有するトランジスタを周辺回路に用いる構成の撮像装置が開示されている。
【0005】
また、特許文献3では、シリコンを有するトランジスタと、酸化物半導体を有するトランジスタと、結晶性シリコン層を有するフォトダイオードを積層する構成の撮像装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2018-4646号公報
【文献】特開2011-119711号公報
【文献】特開2013-243355号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の一態様は、複数の機能を有する検査装置を実現することを課題の一とする。または、本発明の一態様は、検査装置の性能を向上することを課題の一とする。または、本発明の一態様は、検査装置の構成を簡略化することを課題の一とする。または、本発明の一態様は、撮像装置の構成を簡略化することを課題の一とする。
【0008】
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、これら以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から抽出することが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、可撓性を有する基板上に設けられた第1の光源、第2の光源および撮像部を有し、第1の光源は、赤外光を放射する機能を有し、第2の光源は、可視光を放射する機能を有し、第1の光源から放射される赤外光と、第2の光源から放射される可視光と、は、青果物に照射され、撮像部には、青果物に照射される赤外光の反射光と、青果物に照射される可視光の反射光と、が入射され、撮像部により、第1の画像乃至第3の画像が撮像され、第1の画像は、赤外光の反射光を含む光に基づく画像であり、第2の画像および第3の画像は、可視光の反射光を含む光に基づく画像であり、第1の画像に基づき、青果物の糖度、酸度、生理障害のうち一以上を検知する機能を有し、第2の画像に基づき、青果物の表面の色あるいは傷のうち一以上を検知する機能を有し、第1の画像および第2の画像に基づき、青果物の等級を判定する機能を有し、第3の画像に基づき、青果物の大きさを検知して階級を判定する機能を有する検査装置である。
【0010】
または、本発明の一態様は、可撓性を有する基板上に設けられた画素アレイを有し、画素アレイは複数の画素を有し、複数の画素のそれぞれは、第1の発光素子、第2の発光素子および光電変換素子を有し、第1の発光素子は、赤外光を放射する機能を有し、第2の発光素子は、可視光を放射する機能を有し、第1の発光素子から放射される赤外光と、第2の発光素子から放射される可視光と、は、青果物に照射され、光電変換素子には、青果物に照射される赤外光の反射光と、青果物に照射される可視光の反射光と、が入射され、光電変換素子により第1の画像乃至第3の画像が撮像され、第1の画像は、赤外光の反射光を含む光に基づく画像であり、第2の画像および第3の画像は、可視光の反射光を含む光に基づく画像であり、第1の画像に基づき、青果物の糖度、酸度、生理障害のうち一以上を検知する機能を有し、第2の画像に基づき、青果物の表面の色あるいは傷のうち一以上を検知する機能を有し、第1の画像および第2の画像に基づき、青果物の等級を判定する機能を有し、第3の画像に基づき、青果物の大きさを検知して階級を判定する機能を有する検査装置である。
【0011】
また上記構成において、第1の発光素子および第2の発光素子は、有機EL素子であることが好ましい。
【0012】
また上記構成において、基板は、円筒の側面に沿う形状を有することが好ましい。
【0013】
また上記構成において、円筒の直径が可変であることが好ましい。
【0014】
または、本発明の一態様は、可撓性を有する基板上に設けられた画素アレイを有し、画素アレイは複数の画素を有し、複数の画素のそれぞれは、第1の発光素子、第2の発光素子および光電変換素子を有し、第1の発光素子から赤外光が青果物に照射される第1のステップと、第1のステップにおいて青果物に照射された赤外光が青果物の表面およびその近傍で反射され、光電変換素子において第1の画像が撮像される第2のステップと、第2のステップにおいて撮像された第1の画像に基づき、青果物の糖度、酸度、および生理障害のうち一以上が検知される第3のステップと、第2の発光素子から可視光が青果物に照射される第4のステップと、第4のステップにおいて青果物に照射された可視光が青果物の表面およびその近傍で反射され、光電変換素子において第2の画像および第3の画像が撮像される第5のステップと、第2の画像に基づき、表面の色あるいは傷のうち一以上が検知される第6のステップと、第3のステップの検知結果と第6のステップの検知結果が統合され、青果物の等級が判定される第7のステップと、第3の画像に基づき、青果物の大きさを検知して階級分けが行われる第8のステップと、を有する検査装置の動作方法である。
【0015】
また上記構成において、第1の発光素子および第2の発光素子は、有機EL素子であることが好ましい。
【0016】
また上記構成において、基板は、円筒の側面に沿う形状を有することが好ましい。
【0017】
また上記構成において、円筒の直径が可変であることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明の一態様により、複数の機能を有する検査装置を実現することができる。また、本発明の一態様により、検査装置の性能を向上することができる。また、本発明の一態により、検査装置の構成を簡略化することができる。また、本発明の一態様により、撮像装置の構成を簡略化することができる。
【0019】
なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。なお、これら以外の効果は、明細書、図面、請求項などの記載から抽出することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1A、
図1Bは、検査装置の構成の一例を説明する図である。
図2A、
図2Bは、検査装置の構成の一例を説明する図である。
図3A、
図3Bは、画素アレイの一例を説明する図である。
図4A、
図4Bは、画素アレイの一例を説明する図である。
図5Aは、検査装置の動作の一例を説明する図である。
図5Bは、検査装置の構成の一例を説明する図である。
図6は、検査装置の構成の一例を説明する図である。
図7Aは、検査装置の一部を示す断面図である。
図7Bは、検査装置の一部を示す断面図である。
図7Cは、検査装置の一部の展開した様子を示す上面図である。
図8Aは、検査装置の一部を示す断面図である。
図8Bは、検査装置の一部を示す断面図である。
図8Cは、検査装置の一部の展開した様子を示す上面図である。
図9は、検査装置の構成の一例を説明する図である。
図10は、画素の一例を説明する図である。
図11A、
図11B、
図11Cは、検査装置の動作の一例を説明するタイミングチャートである。
図12は、検査装置の動作の一例を説明するフロー図である。
図13A、
図13Bは、画素の一例を示す断面図である。
図14A、
図14B、
図14C、
図14Dは、トランジスタの一例を示す断面図である。
図15は、市場イメージを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、実施の形態について図面を参照しながら説明する。ただし、実施の形態は多くの異なる態様で実施することが可能であり、趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は、以下の実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0022】
なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、同様の機能を指す場合には、ハッチパターンを同じくし、特に符号を付さない場合がある。
【0023】
なお、本明細書で説明する各図において、各構成の大きさ、層の厚さ、または領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。
【0024】
なお、本明細書等における「第1」、「第2」等の序数詞は、構成要素の混同を避けるために付すものであり、数的に限定するものではない。
【0025】
(実施の形態1)
実施の形態では、本発明の一態様である検査装置について、図面を参照して説明する。
【0026】
本発明の一態様の検査装置は、青果物の検査を行う機能を有する。
【0027】
図1Aには、本発明の一態様の検査装置80を示す。検査装置80は、撮像する機能を有する。また、検査装置80は発光する機能を有する。検査装置80は、可視光と、赤外光とを発光する機能を有することが好ましい。本発明の一態様で用いる可視光は例えば、波長が380nm以上700nm未満の光であることが好ましい。また、本発明の一態様で用いる赤外光は例えば、700nm以上2500nm以下の波長であることが好ましい。
【0028】
検査装置80は、基板79および画素アレイ81を有する。画素アレイ81は基板79上に設けられる。画素アレイ81は複数の画素を有する。画素アレイ81が有するそれぞれの画素は、光電変換素子および発光素子の少なくともいずれかを有する。
【0029】
基板79は可撓性を有することが好ましい。基板79が可撓性を有することにより、基板79と画素アレイ81を含む一体物を、所望の形状とするのが容易である。例えば、
図1Aに示すように、円筒型の形状とすることができる。
【0030】
基板79と画素アレイ81を含む一体物が円筒型の形状を有することにより例えば、
図1Bに示すように画素アレイ81の表面から青果物90の表面までの距離のばらつきを小さくすることができる。よって、青果物90の表面において、画素アレイ81の表面から照射される光89の照射強度のばらつきを小さくすることができる。照射強度のばらつきを小さくすることにより、傷などの検知がし易くなり、検査の精度が向上する。また、青果物90の周囲を発光面が囲むように配置されるため、青果物90の向きを揃えずにベルトコンベア上に搭載することができ、作業者の負担を低減することができるため、作業の効率化が可能である。また、上下左右の4方向に加えて、斜め方向など、任意の角度からの光を照射することができる。よって、例えば後述する角柱などの形状に比べて、影ができづらい場合があり、そのような場合には検査の精度が向上する。
【0031】
基板79と画素アレイ81を含む一体物は、青果物90の種類に合わせて、上下に移動する機能を有することが好ましい。例えば、メロン、すいか、等の大きな青果物を検査する場合に比べて、より小さい青果物、例えばみかん、りんご等、を検査する場合には、円筒を下方に移動し、光源を近づけることができる。光源を近づけることにより、青果物90に照射される光の強度を高めることができる場合がある。強度を高めることにより、検査の精度が向上する場合がある。このように検査装置80は、複数の種類の青果物を検査できる。
【0032】
また、基板79と画素アレイ81を含む一体物が円筒の形状を有する場合には、円筒の断面積の直径を可変にする構成としてもよい。可撓性を有する基板79を用いることにより、円筒の断面積の直径を可変にすることが容易である。このような構成とすることにより、より小さい青果物に合わせて光源を近づけることができる。
【0033】
図1には基板79と画素アレイ81を含む一体物が円筒型の形状を有する例を示すが、基板79と画素アレイ81を含む一体物は例えば、楕円柱、半円柱、角柱、等の様々な形状を有することができる。
【0034】
図1Aに示すように、ベルトコンベア86上に複数の青果物90が載せられ、検査装置80の内部に導入される。
【0035】
検査装置80において、画素アレイ81から放射される光が青果物90に照射される。青果物に放射された光は、青果物90の表面、およびその近傍において反射され、その一部は画素アレイ81に入射する。画素アレイ81に入射された光は、画素アレイ81により撮像される。
【0036】
画素アレイ81により撮像されるデータを用いて、検査装置80は青果物90の検査を行う。検査の種類としては、青果物90のサイズ、形状、色、傷、生理障害、糖度、酸度、熟度、等の評価が挙げられる。生理障害の評価として例えば、青果物90の内部の鬆の検知等が挙げられる。
【0037】
青果物90のサイズ、形状、色および傷の評価には例えば、可視光を青果物90に照射し、撮像を行い、得られた像を解析すればよい。
【0038】
青果物90の糖度、酸度および生理障害の評価には例えば、赤外光を青果物90に照射し、撮像を行えばよい。ここで例えば、撮像の際に、青果物90からの反射光の分光を行ってもよい。
【0039】
青果物90の糖度に依存して赤外光の反射光の強度が変化する。一方、赤外光の反射光は、青果物90の糖度以外にも依存してその強度が変化する。例えば、青果物90と画素アレイ81との距離、青果物90の表面の平坦性、および青果物90の表面の向き、等によりその強度が変化する。赤外光を測定する場合、可視光を基準として強度を決定することができる。
【0040】
本発明の一態様の検査装置は、可視光と赤外光を発光する機能を有する。本発明の一態様の検査装置は、可視光を用いる検査と赤外光を用いる検査を同じ装置内で行うことができるため、可視光を用いる検査装置と赤外光を用いる検査装置を個別に準備する場合に比べ、検査に要するコストを削減できる場合がある。
【0041】
検査装置80は、制御回路を有する。検査装置が有する制御回路は、画素アレイ81の撮像および光の照射を制御する機能を有する。また、検査装置が有する制御回路は、撮像されたデータに基づき、青果物90の検査結果を導出する機能を有する。
【0042】
青果物90の検査において、画像解析等の解析を行う場合がある。画像解析等の解析は、検査装置80が有する制御回路を用いて行ってもよいし、検査装置80に端末等を接続し、該端末等により解析を行ってもよい。
図1Aに示す例では、検査装置80に携帯端末96を接続し、画像の解析を行う。携帯端末96に搭載される集積回路は、機械学習を用いて画像の解析を行う機能を有することが好ましい。携帯端末96は表示部を有する。検査装置80の使用者は、携帯端末96の表示部に表示される画像を用いて、検査に必要な項目の入力等を行うことができる。携帯端末96と検査装置80と、は有線接続でも無線接続でもよい。
【0043】
検査装置80による検査結果に基づき、青果物90はグループ分けされる。青果物90が属するグループに基づき、例えば、
図1に示すように、区切られたエリアに搬送される。
図1Aに示す例では、第1のグループに属する青果物90はエリア98に、第2のグループに属する青果物90はエリア99に、それぞれ搬送される。
【0044】
ベルトコンベア86は、可視光を透過する材料で構成することができる。これにより、ベルトコンベア86を透過して、青果物90の下部に可視光を照射することができる。青果物90の下部に可視光を照射することにより例えば、下部にある傷等を検知することができる。
【0045】
また、ベルトコンベア86は、赤外光を透過する材料で構成してもよい。また、ベルトコンベア86は網目状としてもよい。ベルトコンベア86を網目状とすることにより、網目の隙間を通り可視光、および赤外光が青果物90の下部に照射される。
【0046】
次に
図2を用いて、検査装置80が有する画素アレイについて説明する。
図2Aに示す検査装置80は、画素アレイ81を有する。
図2Bに示す検査装置80は、画素アレイ83および画素アレイ84を有し、画素アレイ83および画素アレイ84はそれぞれ帯状の形状を有する。
図2Bに示す検査装置80において、帯状の画素アレイ83と帯状の画素アレイ84が交互に配置されている。
【0047】
図3Aに、画素アレイ81、および画素アレイ81が有する画素10の一例を示す。
図3Aに示す画素アレイ81は、マトリックス状に配置された複数の画素10を有する。それぞれの画素10は、光電変換素子11、発光素子12および発光素子13を有する。発光素子12は例えば可視光として白色光を放射する機能を有する。発光素子13は例えば赤外光を放射する機能を有する。
【0048】
また画素アレイ81が有する画素10として、
図3Bに示す画素10を用いてもよい。
図3Bに示す画素10は、光電変換素子11、発光素子12および発光素子13を有する。
図3Bに示す発光素子12は例えば可視光として赤色光、緑色光および青色光をそれぞれ放射する機能を有する。発光素子13は例えば赤外光を放射する機能を有する。
【0049】
図4Aは帯状の画素アレイ83と帯状の画素アレイ84が交互に配置されている様子を示す。画素アレイ83はマトリックス状に配置された複数の画素10aを有する。画素10aは、光電変換素子11を有する。画素アレイ84はマトリックス状に配置された複数の画素10bを有する。画素10bは、発光素子12および発光素子13を有し、発光素子12は可視光として白色光を放射する機能を有し、発光素子13は赤外光を放射する機能を有する。
【0050】
画素アレイ84が有する画素10bとして、
図4Bに示す画素10bを用いてもよい。
図4Bに示す画素10bは、発光素子12および発光素子13を有し、発光素子12は可視光として赤色光、緑色光および青色光をそれぞれ放射する機能を有し、発光素子13は赤外光を放射する機能を有する。
【0051】
図2Bに示す検査装置80のように帯状の画素アレイ83と帯状の画素アレイ84を交互に配置することにより、撮像を行う領域、ここでは画素アレイ83と、発光する領域、ここでは画素アレイ84、とを分けることができる。撮像領域と発光する領域を分けることにより例えば、それぞれの領域に異なるレンズ等を用いることができる。
【0052】
また、画素アレイ84に換えて、LED、ハロゲンランプ、等の光源を用いてもよい。
【0053】
また、
図5Aに示すように、検査装置80は青果物90の大きさに合わせて、円筒の側面に沿う形状である基板79の半径を変化させることができる。例えば、
図1Bに示すように青果物90が林檎である場合に比べて、
図5Bに示すように青果物90が苺である場合には、半径を小さくする。半径を小さくすることにより、青果物90と画素アレイ81の距離が小さくなり、青果物90に照射される光の強度を高めることができる。また、青果物90の表面およびその近傍からの反射光を検知しやすくすることができる。このように、検査装置80は、可撓性を有する基板79を用いることにより、サイズ、色、形状、等が大きく異なる複数の種類の青果物についても、単一の装置を用いて検査を行うことができる。
図1Aおよび
図5Bには林檎と苺の例を示すが、青果物として例えば柑橘類、メロン、西瓜、マンゴー、バナナ、マンゴスチン等の果物、および芋類、トマト、なす、等の野菜、等の様々な青果物の検査を行うことができる。
【0054】
また、
図6に示すように、検査装置80が有する基板79および画素アレイ81は角柱の側面に沿う形状とすることができる。
【0055】
図7Aには、
図2Aの検査装置80において、一点鎖線A-Bにおける断面を示す。
図7Aに示すように、基板79の断面は円に沿う形状を有し、該円の内側の面の上に画素アレイ81が設けられる。なお、
図7A等において、見やすくするため、画素アレイ等の厚さを誇張して表現する場合がある。
図7Aに示す基板79の断面は輪の形状を有しており、一続きに繋がる例を示すが、
図7Bに示すように、例えば断面の一部に切り込み78などを有してもよい。
図7Cには、円筒状の形状を有する基板79および基板79上の画素アレイ81を平面に展開し、上面からみた図を示す。
【0056】
図8Aおよび
図8Bには、
図2Bの検査装置80において、二点鎖線C-Dにおける断面および一点鎖線E-Fにおける断面を示す。
図8Cには、円筒状の形状を有する基板79と、基板79上の画素アレイ83および画素アレイ84を平面に展開し、上面からみた図を示す。
【0057】
図7Aおよび
図8A等において、基板79の断面は円形に沿う形状を有するが、円形の他に、楕円形など、様々な曲線に沿う形状を有することができる。また、多角形に沿う形状を有する場合には例えば、五以上の角(あるいは頂点ともいう)を有する多角形であることが好ましい。多角形の角が多いほど、角の角度が広くなり、発光素子からの光を遮りづらくなるため、影を生じづらくすることができる。また、角が丸みを帯びることが好ましい。角が丸みを帯びることにより、影を生じづらくすることができる。
【0058】
次に、上述の画素アレイを用いた検査装置について、以下に説明する。
【0059】
本発明の一態様の検査装置は、発光素子を有する。発光素子が発し、被写体から反射された光を画素が有する光電変換素子で受光する。発光素子には例えば、EL素子を用いることができる。EL素子を用いることにより、薄型の光源付撮像装置を構成することができる。
【0060】
また、発光素子として赤外光を発する素子を用いることで有機物、特に青果物の検査などの用途に用いることができる。また、グローバルシャッタ方式での撮像が可能な画素を用いることで、被写体を静止させなくても歪みのない画像を得ることができる。また、グローバルシャッタ方式での撮像が可能な画素を用いることで、高速で撮像を行うことができる。
【0061】
光電変換素子に入射する光はカラーフィルターにより分離されてもよい。光電変換素子には、分光された光が入射されてもよい。本発明の一態様の撮像装置は例えば、分光のための回折格子などを有してもよい。回折格子により波長ごとに分けられた光はそれぞれ、対応する領域の光電変換素子に入射する。波長に対応するそれぞれの領域に、異なる画素を割り当てることができる。例えば、回折格子により分けられた光のうち、第1の波長およびその近傍の光は第1の画素に入射し、第2の波長およびその近傍の光は第2の画素に入射し、第3の波長およびその近傍の光は第3の画素に入射する。波長に対応する領域の光電変換素子に入射される光の強度を算出することにより、反射光の波長を算出することができる。
【0062】
本発明の一態様の検査装置は、可撓性を有する基板上に画素アレイを有し、該画素アレイが有する光源を有機EL素子等で構成することができるため、軽量な装置を実現できる。
【0063】
図9は、本発明の一態様の検査装置を説明するブロック図である。当該検査装置は、マトリクス状に配列された画素10を有する画素アレイ81と、画素アレイ81の行を選択する機能を有する回路22(ロードライバ)と、画素10からデータを読み出す機能を有する回路23と、電源電位を供給する回路28を有する。画素10は、光電変換素子11、発光素子12および発光素子13を有する。検査装置80が制御回路31のうち、一部のみを有する構成とすることもできる。また
図9に示すように、回路22、回路23および回路28に制御回路31が電気的に接続されることが好ましい。また、制御回路31の一部の機能を、前述の携帯端末96が担うこともできる。
【0064】
制御回路31がニューラルネットワークの演算を行う機能を有してもよい。検査装置80が行う等級の判定や階級の判定に、AI(Artificial Intelligence)デバイスを用いることができる。AIデバイスを用いて例えば、精度の高い画像処理を行うことができる。AIデバイスは例えば、ニューラルネットワークを用いた演算を行う。また、AIデバイスは、検査装置の検査結果等を用いた学習を行うことにより、ある時間が経過した後の糖度などの各種パラメータの変化を予測することができる。例えば、検査時には糖度が好ましい範囲より低い場合においても、店頭に並ぶ時、あるいは消費者が青果物を食する時に糖度が好ましい範囲まで向上することを見込んで出荷を行うことができる。生産地から販売店まで到達するまでに日数を有する場合などにも有効である。また、AIデバイスを用いて賞味期限を算出できる可能性がある。
【0065】
回路23は、画素アレイ81の列を選択する機能を有する回路24(カラムドライバ)と、画素10の出力データに対して相関二重サンプリング処理を行うための回路25(CDS回路)と、回路25から出力されたアナログデータをデジタルデータに変換する機能を有する回路26(A/D変換回路等)などを有することができる。
【0066】
画素アレイ81が有する画素10には、回路28からの信号を与える機能を有する配線(例えば後述する配線121、配線122)と、回路23へ信号を与える機能を有する配線(例えば後述する配線124)と、が電気的に接続される
【0067】
図9には、画素アレイとして画素アレイ81を用いる例を示すが、画素アレイとして画素アレイ83および画素アレイ84を用いてもよい。この場合には例えば、画素アレイ83には回路28からの信号を与える機能を有する配線が電気的に接続され、画素アレイ84には回路23へ信号を与える機能を有する配線が電気的に接続される。
【0068】
<画素の回路構成例>
図10は、画素10の構成例を説明する回路図である。画素10は、光電変換素子11が設けられた撮像回路100と、発光素子12または発光素子13が設けられた表示回路130と、を有する。撮像回路は撮像装置と呼ばれる場合がある。表示回路は表示装置と呼ばれる場合がある。
【0069】
<<撮像回路の構成例>>
撮像回路100は、光電変換素子11の他、トランジスタ101と、トランジスタ102と、トランジスタ103と、トランジスタ104と、容量素子105と、を有する。なお、容量素子105を設けない構成としてもよい。
【0070】
光電変換素子11の一方の電極は、トランジスタ101のソース又はドレインの一方と電気的に接続されている。トランジスタ101のソース又はドレインの他方は、トランジスタ102のソース又はドレインの一方と電気的に接続されている。トランジスタ102のソース又はドレインの一方は、トランジスタ103のゲートと電気的に接続されている。トランジスタ103のゲートは、容量素子105の一方の電極と電気的に接続されている。トランジスタ103のソース又はドレインの一方は、トランジスタ104のソース又はドレインの一方と電気的に接続されている。
【0071】
ここで、トランジスタ101のソース又はドレインの他方、トランジスタ102のソース又はドレインの一方、トランジスタ103のゲート、及び容量素子105の一方の電極が電気的に接続されているノードをノードFDとする。ノードFDは電荷蓄積部として機能させることができる。
【0072】
トランジスタ101のゲートは、配線111と電気的に接続されている。トランジスタ102のゲートは、配線112と電気的に接続されている。トランジスタ104のゲートは、配線114と電気的に接続されている。光電変換素子11の他方の電極は、配線121と電気的に接続されている。トランジスタ102のソース又はドレインの他方は、配線122と電気的に接続されている。トランジスタ104のソース又はドレインの他方は、配線124と電気的に接続されている。容量素子105の他方の電極は、配線125と電気的に接続されている。
【0073】
配線111、配線112、及び配線114は走査線としての機能を有し、配線111、配線112、配線114を介して各トランジスタのゲートに供給される信号により、各トランジスタの導通を制御することができる。配線124はデータ線としての機能を有し、光電変換素子11により取得された撮像データは配線124を介して撮像回路100の外部に出力される。
【0074】
配線121、配線122、及び配線125は電源線としての機能を有する。
図10に示す撮像回路100は、光電変換素子11のカソードがトランジスタ101のソース又はドレインの一方と電気的に接続され、光電変換素子11のアノードが配線121と電気的に接続される構成である。よって、配線121を低電位、配線122を高電位とすることにより、ノードFDを高電位にリセットして動作させる構成とすることができるので、光電変換素子11を逆バイアスで動作させることができる。なお、配線125は、低電位とすることができる。
【0075】
本明細書等において、高電位とは、低電位よりも高い電位を示す。例えば、高電位は正電位とすることができ、低電位は接地電位又は負電位とすることができる。
【0076】
トランジスタ101は、転送トランジスタとしての機能を有する。トランジスタ101を導通状態とすることにより、ノードFDの電位を、光電変換素子11の露光量に応じた電位とすることができる。これにより、撮像回路100が撮像データを取得することができる。
【0077】
トランジスタ102は、リセットトランジスタとしての機能を有する。トランジスタ102を導通状態とすることにより、ノードFDの電位を配線122の電位にリセットすることができる。
【0078】
トランジスタ103は、増幅トランジスタとしての機能を有し、ノードFDの電位に応じた出力を行うことができる。
【0079】
トランジスタ104は、選択トランジスタとしての機能を有する。トランジスタ104を導通状態とすることにより、撮像データを配線124に出力することができる。具体的には、配線124の電流を、撮像データに対応する値とすることができる。
【0080】
<<表示回路の構成例>>
表示回路130は、発光素子12または発光素子13の他、トランジスタ131と、トランジスタ132と、トランジスタ133と、容量素子134と、を有する。
【0081】
トランジスタ131のソース又はドレインの一方は、トランジスタ132のゲートと電気的に接続されている。トランジスタ132のゲートは、容量素子134の一方の電極と電気的に接続されている。トランジスタ132のソース又はドレインの一方は、トランジスタ133のソース又はドレインの一方と電気的に接続されている。トランジスタ133のソース又はドレインの一方は、容量素子134の他方の電極と電気的に接続されている。容量素子134の他方の電極は、発光素子12または発光素子13の一方の電極と電気的に接続されている。
【0082】
トランジスタ131のソース又はドレインの他方は、配線141と電気的に接続されている。トランジスタ132のソース又はドレインの他方は、配線142と電気的に接続されている。トランジスタ133のソース又はドレインの他方は、配線143と電気的に接続されている。トランジスタ131のゲート、及びトランジスタ133のゲートは、配線144と電気的に接続されている。発光素子12または発光素子13の他方の電極は、配線145と電気的に接続されている。
【0083】
配線141はデータ線としての機能を有し、発光素子12または発光素子13の発光輝度に関する情報を有するデータが、配線141を介して表示回路130に供給される。配線143はモニタ線としての機能を有し、配線143を流れる電流を検出すること等により、発光素子12または発光素子13の電気特性等を検出することができる。配線144は走査線としての機能を有し、配線144を介してトランジスタ131及びトランジスタ133のゲートに供給される信号により、トランジスタ131及びトランジスタ133の導通を制御することができる。
【0084】
配線142及び配線145は電源線としての機能を有する。
図10に示す表示回路130は、発光素子12または発光素子13のアノードがトランジスタ132のソース又はドレインの一方と電気的に接続され、発光素子12または発光素子13のカソードが配線145と電気的に接続される構成である。よって、配線142を高電位、配線145を低電位とすることにより、発光素子12または発光素子13を順バイアスで動作させることができるので、発光素子12または発光素子13に、表示回路130に供給されたデータに対応する大きさの電流を流すことができる。これにより、発光素子12または発光素子13を、表示回路130に供給されたデータに対応する輝度で発光させることができる。
【0085】
図10に示す構成の表示回路130において、トランジスタ131を導通状態とすることにより、トランジスタ132のゲートの電位を、配線141から供給されるデータに対応する電位とすることができる。これにより、表示回路130にデータを書き込むことができる。
【0086】
トランジスタ132は、駆動トランジスタとしての機能を有し、当該トランジスタに供給される電位に応じて発光素子12または発光素子13に流れる電流を制御することができる。
【0087】
また、トランジスタ133を導通状態とすることにより、配線143に電流を流すことができる。これにより、発光素子12または発光素子13の電気特性等を取得することができる。
【0088】
図10では、撮像回路100と、表示回路130と、が電気的に接続されない構成としている。これにより、撮像回路100と、表示回路130と、を独立して制御することができる。なお、撮像回路100と、表示回路130と、が電気的に接続される構成とする場合、撮像回路100の動作と、表示回路130の動作と、を互いに依存させて制御することができる。
【0089】
光電変換素子11としては、フォトダイオードを用いることができる。本発明の一態様では、赤外線を用いた撮像を行う。したがって、光電変換素子11には、赤外領域の光を光電変換できるフォトダイオードを用いる。例えば、単結晶シリコンを光電変換部に用いたpn接合型フォトダイオード、多結晶シリコンまたは微結晶シリコンを光電変換層に用いたpin型フォトダイオードなどを用いることができる。または、化合物半導体など、赤外領域の光を光電変換できる材料を用いてもよい。
【0090】
トランジスタ101は、ノードFDの電位を制御する機能を有する。トランジスタ102は、ノードFDの電位をリセットする機能を有する。トランジスタ103はソースフォロア回路として機能し、ノードFDの電位を画像データとして配線124に出力することができる。トランジスタ104は画像データを出力する画素を選択する機能を有する。
【0091】
トランジスタ101およびトランジスタ102にはチャネル形成領域に金属酸化物を用いたトランジスタ(以下、OSトランジスタ)を用いることが好ましい。OSトランジスタは、オフ電流が極めて低い特性を有する。トランジスタ101およびトランジスタ102にOSトランジスタを用いることによって、ノードFDで電荷を保持できる期間を極めて長くすることができる。そのため、回路構成や動作方法を複雑にすることなく、全画素で同時に電荷の蓄積動作を行うグローバルシャッタ方式を適用することができる。
【0092】
図11Aはローリングシャッタ方式の動作方法を模式化した図であり、
図11Bはグローバルシャッタ方式を模式化した図である。Enはn列目(nは自然数)の露光(蓄積動作)、Rnはn列目の読み出し動作を表している。
図11A、
図11Bでは、1行目からM行目(Mは自然数)までの動作を示している。
図11Aおよび
図11Bにおいて、1行目をLine[1]、2行目をLine[2]、3行目をLine[3]、と以下、順に名付け、M行目をLine[M]と名付ける。
【0093】
ローリングシャッタ方式は、露光とデータの読み出しを順次行う動作方法であり、ある行の読み出し期間と他の行の露光期間を重ねる方式である。露光後すぐに読み出し動作を行うため、データの保持期間が比較的短い回路構成であっても撮像を行うことができる。しかしながら、撮像の同時性がないデータで1フレームの画像が構成されるため、動体の撮像においては画像に歪が生じてしまう。
【0094】
一方で、グローバルシャッタ方式は、全画素で同時に露光を行って各画素にデータを保持し、行毎にデータを読み出す動作方法である。したがって、動体の撮像であっても歪のない画像を得ることができる。
【0095】
画素にチャネル形成領域にSiを用いたトランジスタ(以下、Siトランジスタ)などの比較的オフ電流の高いトランジスタを用いた場合は、電荷蓄積部からデータ電位が流出しやすいためローリングシャッタ方式が用いられる。Siトランジスタを用いてグローバルシャッタ方式を実現するには、別途メモリ回路などを設ける必要があり、さらに複雑な動作を高速で行わなければならない。一方で、画素にOSトランジスタを用いた場合は、電荷蓄積部からのデータ電位の流出がほとんどないため、容易にグローバルシャッタ方式を実現することができる。
【0096】
なお、トランジスタ103およびトランジスタ104にもOSトランジスタを適用してもよい。また、OSトランジスタおよびSiトランジスタを任意に組み合わせて適用してもよい。また、全てのトランジスタをOSトランジスタまたはSiトランジスタとしてもよい。Siトランジスタとしては、アモルファスシリコンを有するトランジスタ、結晶性のシリコン(代表的には、低温ポリシリコン、単結晶シリコンなど)を有するトランジスタなどが挙げられる。
【0097】
発光素子12および発光素子13にはEL素子を用いることができる。当該EL素子としては赤外光、あるいは可視光を発する素子を用いることができる。赤外光を発する素子は、特に波長700nm以上2500nm以下にピークを有する近赤外光を発するEL素子であることが好ましい。例えば、波長760nmおよびその近傍の光は静脈中のヘモグロビンに吸収されやすいため、手のひらや指などからの反射光などを受光して画像化することで静脈の位置を検出することができる。当該作用は生体認証として利用することができる。また、適切な波長の近赤外光を利用して食品内の異物検査や工業製品の不良解析などの非破壊検査に利用することもできる。また、グローバルシャッタ方式と組み合わせることで、被写体に動きがあっても精度の高いセンシングが可能となる。
【0098】
また、発光素子12および発光素子13としてEL素子を用いることで、薄型の光源付撮像装置を実現することができ、様々な機器へ搭載が容易となり、携帯性も向上させることができる。
【0099】
次に、
図10に示す画素10の動作の一例を
図11Cのタイミングチャートを用いて説明する。なお、本明細書におけるタイミングチャートの説明においては、高電位を“H”、低電位を“L”で表す。配線121には常時“L”が供給され、配線123には常時“H”が供給されている状態とする。
【0100】
なお、少なくとも蓄積動作の期間に適切に発光させるための電源電位が発光素子12または発光素子13に供給される状態とする。
【0101】
期間T1において、配線112の電位を“H”、配線111の電位を“H”、配線114の電位を“L”とすると、トランジスタ101およびトランジスタ102が導通し、ノードFDには配線122の電位“H”が供給される(リセット動作)。
【0102】
期間T2において、配線112の電位を“L”、配線111の電位を“H”、配線114の電位を“L”とすると、トランジスタ102が非導通となってリセット電位の供給が遮断される。また、光電変換素子11の動作に応じてノードFDの電位が低下する(蓄積動作)。
【0103】
期間T3において、配線112の電位を“L”、配線111の電位を“L”、配線114の電位を“L”とすると、トランジスタ101が非導通となり、ノードFDの電位は確定し、保持される(保持動作)。このとき、ノードFDに接続されるトランジスタ101およびトランジスタ102にオフ電流の低いOSトランジスタを用いることによって、ノードFDからの不必要な電荷の流出を抑えることができ、データの保持時間の延ばすことができる。
【0104】
期間T4において、配線112の電位を“L”、配線111の電位を“L”、配線114の電位を“H”とすると、トランジスタ104が導通し、トランジスタ103のソースフォロア動作によりノードFDの電位が配線124に読み出される(読み出し動作)。
【0105】
【0106】
<検査装置の動作例>
図12は、検査装置80の動作例を説明するフローチャートである。
【0107】
ステップS000において、処理を開始する。
【0108】
次にステップS001において、画素アレイ81が有する発光素子が発光する。発光された光は青果物90に照射される。ここで例えば、画素アレイ81から赤外光が発光され、その後、可視光が発光される。あるいは、赤外光と可視光と同時に発光される場合もある。
【0109】
青果物90に照射された光は反射し、画素アレイ81が有する光電変換素子へ入射される。ステップS002において、反射光のうち赤外光が検出される。ステップS003において、反射光のうち可視光が検出される。
【0110】
次にステップS004において、検出された赤外光を用いて赤外の画像を構成する。
【0111】
次にステップS005において、構成された赤外の画像に基づき、青果物90の糖度および酸度が判定される。
【0112】
次にステップS006において、検出された可視光を用いてカラーの画像を構成する。あるいはグレーの画像を構成してもよい。
【0113】
また、ステップS006において得られたカラーの画像に基づき、ステップS007あるいはステップS008において階級の判定を行うことができる。あるいは、ステップS006の後に別途、階級の判定を行うための画像を構成してもよい。
【0114】
次にステップS007において、構成されたカラーの画像に基づき、青果物90の色味および傷が判定される。なお、ステップS007は、ステップS005と同時に行われてもよい。また例えばステップS005の前にステップS006が行われてもよい。
【0115】
次にステップS008において、ステップS005で得られた判定結果とステップS007で得られた判定結果が統合され、等級判定が行われる。
【0116】
ステップS999において、処理が終了される。
【0117】
本実施の形態は、他の実施の形態の記載と適宜組み合わせることができる。
【0118】
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様の検査装置に適用可能な画素アレイが有する画素等について説明する。
【0119】
<画素の構成例>
図13Aには、画素10の断面図の一例を示す。画素10は、基板79と基板50との間に、トランジスタ101、トランジスタ132、光電変換素子11、発光素子12または発光素子13を有する。ここで、トランジスタ101及びトランジスタ132には、例えばチャネル形成領域に金属酸化物を用いたトランジスタ(以下、OSトランジスタ)を用いることができる。
【0120】
導電層21はトランジスタ101のソースおよびドレインのいずれか一方に電気的に接続される。
【0121】
基板79として、可撓性を有する基板を用いることが好ましい。可撓性を有する基板として用いることができる材料には例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)に代表されるプラスチックがある。または、一例としては、アクリル等の合成樹脂などがある。または、一例としては、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリフッ化ビニル、又はポリ塩化ビニルなどがある。または、一例としては、ポリアミド、ポリイミド、アラミド、エポキシ、又は無機蒸着フィルムなどがある。また、金属、ステンレス・スチル、ステンレス・スチル・ホイルを有する板、タングステン、タングステン・ホイルを有する板、紙類又は半導体(例えば単結晶又はシリコン)などを用いてもよい。
【0122】
光電変換素子11は、例えばpn接合型フォトダイオード、又はpin接合型フォトダイオードとすることができる。
図13Aに示す光電変換素子11は、導電層21上に形成された半導体層999を有し、半導体層999上に導電層113を有する。導電層113は透光性を有することが好ましい。
【0123】
あるいは光電変換素子11としてセレンを有する変換素子を用いてもよい。
【0124】
導電層113上には絶縁層214が設けられ、絶縁層214上には発光素子12または発光素子13が設けられる。
【0125】
発光素子12または発光素子13は、導電層191、発光層998および導電層115を有する。導電層191はトランジスタ132のソースおよびドレインのいずれか一方に電気的に接続される。発光層998としてEL層を用いることができる。すなわち、発光素子12および発光素子13をEL(Electro-Luminescence)素子とすることができる。導電層115は透光性を有することが好ましい。
【0126】
導電層115上に絶縁層135が設けられ、絶縁層135上に基板50が設けられる。また、基板50と絶縁層135の間にブラックマトリクスBMを有してもよい。
【0127】
発光素子12および発光素子13から光89が射出される。光89は青果物90に照射され、青果物90において反射された光88が光電変換素子11に入射される。
【0128】
また
図13Bに示すように、光電変換素子11と、発光素子12および発光素子13と、を同じ層に形成してもよい。この場合には、導電層113および導電層115は、同じ工程にて作製することができる。
【0129】
<トランジスタの構成例>
図14Aに、トランジスタ101等に適用することができるOSトランジスタの詳細な構成例を示す。
図14Aに示すOSトランジスタは、金属酸化物層及び導電層の積層上に絶縁層を設け、当該金属酸化物層に達する溝を当該絶縁層及び導電層に設けることでソース電極205及びドレイン電極206を形成する、セルフアライン型の構成である。
【0130】
OSトランジスタは、金属酸化物層207に形成されるチャネル形成領域210、ソース領域203、及びドレイン領域204の他、ゲート電極201、ゲート絶縁層202、及びバックゲート電極235を有する構成とすることができる。ここで、上記溝には少なくともゲート絶縁層202及びゲート電極201が設けられる。当該溝には、さらに金属酸化物層208が設けられていてもよい。また、絶縁層85は、バックゲート電極235のゲート絶縁層としての機能を有する。
【0131】
OSトランジスタは、
図14Bに示すように、ゲート電極201をマスクとして金属酸化物層にソース領域203及びドレイン領域204を形成するセルフアライン型の構成としてもよい。
【0132】
又は、OSトランジスタは、
図14Cに示すように、ソース電極205又はドレイン電極206とゲート電極201とが重なる領域を有するノンセルフアライン型のトップゲート型トランジスタであってもよい。
【0133】
バックゲート電極235は、
図14Dに示すトランジスタのチャネル幅方向の断面図のように、対向して設けられるトランジスタのフロントゲートであるゲート電極201と電気的に接続してもよい。なお、
図14Dは
図14Aのトランジスタを例として示しているが、その他の構造のトランジスタも同様である。また、バックゲート電極235にフロントゲートとは異なる固定電位を供給することができる構成であってもよい。
【0134】
金属酸化物層207として例えば、In-M-Zn酸化物(元素Mは、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、ホウ素、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、又はマグネシウムなどから選ばれた一種、又は複数種)等の金属酸化物を用いるとよい。また、酸化物207として、In-Ga酸化物、In-Zn酸化物を用いてもよい。
【0135】
また、金属酸化物層207として例えば、キャリア濃度の低い金属酸化物を用いることが好ましい。金属酸化物のキャリア濃度を低くする場合においては、金属酸化物中の不純物濃度を低くし、欠陥準位密度を低くすればよい。本明細書等において、不純物濃度が低く、欠陥準位密度の低いことを高純度真性または実質的に高純度真性という。なお、金属酸化物中の不純物としては、例えば、水素、窒素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、鉄、ニッケル、シリコン等がある。
【0136】
特に、金属酸化物に含まれる水素は、金属原子と結合する酸素と反応して水になるため、金属酸化物中に酸素欠損を形成する場合がある。金属酸化物中のチャネル形成領域に酸素欠損が含まれていると、トランジスタはノーマリーオン特性となる場合がある。さらに、酸素欠損に水素が入った欠陥はドナーとして機能し、キャリアである電子が生成されることがある。また、水素の一部が金属原子と結合する酸素と結合して、キャリアである電子を生成する場合がある。従って、水素が多く含まれている金属酸化物を用いたトランジスタは、ノーマリーオン特性となりやすい。
【0137】
酸素欠損に水素が入った欠陥は、金属酸化物のドナーとして機能しうる。しかしながら、当該欠陥を定量的に評価することは困難である。そこで、金属酸化物においては、ドナー濃度ではなく、キャリア濃度で評価される場合がある。よって、本明細書等では、金属酸化物のパラメータとして、ドナー濃度ではなく、電界が印加されない状態を想定したキャリア濃度を用いる場合がある。つまり、本明細書等に記載の「キャリア濃度」は、「ドナー濃度」と言い換えることができる場合がある。
【0138】
よって、金属酸化物層207中の水素はできる限り低減されていることが好ましい。具体的には、金属酸化物において、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)により得られる水素濃度を、1×1020atoms/cm3未満、好ましくは1×1019atoms/cm3未満、より好ましくは5×1018atoms/cm3未満、さらに好ましくは1×1018atoms/cm3未満とする。水素などの不純物が十分に低減された金属酸化物をトランジスタのチャネル形成領域に用いることで、安定した電気特性を付与することができる。
【0139】
また、チャネル形成領域の金属酸化物のキャリア濃度は、1×1018cm-3以下であることが好ましく、1×1017cm-3未満であることがより好ましく、1×1016cm-3未満であることがさらに好ましく、1×1013cm-3未満であることがさらに好ましく、1×1012cm-3未満であることがさらに好ましい。なお、チャネル形成領域の金属酸化物のキャリア濃度の下限値については、特に限定は無いが、例えば、1×10-9cm-3とすることができる。
【0140】
また、ソース電極205およびドレイン電極206と、金属酸化物層207とが接することで、金属酸化物層207中の酸素が電極へ拡散し、電極が酸化する場合がある。電極が酸化することで、電極の導電率が低下する蓋然性が高い。なお、金属酸化物層207中の酸素が電極へ拡散することを、電極が金属酸化物層207中の酸素を吸収する、と言い換えることができる。
【0141】
また、金属酸化物層207中の酸素がソース電極205およびドレイン電極206へ拡散することで、金属酸化物層と電極との間に異層が形成される場合がある。当該異層は、ソース電極205およびドレイン電極206よりも酸素を多く含むため、当該異層は絶縁性を有すると推定される。このとき、ソース電極205またはドレイン電極206と、当該異層と、金属酸化物層207との3層構造は、金属-絶縁体-半導体からなる3層構造とみなすことができ、MIS(Metal-Insulator-Semiconductor)構造と呼ぶ、またはMIS構造を主としたダイオード接合構造と呼ぶ場合がある。
【0142】
また、チャネル形成領域にとして機能する金属酸化物は、バンドギャップが2eV以上、好ましくは2.5eV以上のものを用いることが好ましい。このように、バンドギャップの大きい金属酸化物を用いることで、トランジスタのオフ電流を低減することができる。
【0143】
本実施の形態は、他の実施の形態の記載と適宜組み合わせることができる。
【0144】
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様の半導体装置を用いることができる市場イメージについて説明する。
【0145】
<市場イメージ>
まず、本発明の一態様の半導体装置を用いることができる市場イメージを
図15に示す。
図15において、領域701は、チャネル形成領域に酸化物半導体を有するトランジスタを適用したディスプレイ(Display)に応用可能な製品領域(OS Display)を表し、領域702は、チャネル形成領域に酸化物半導体を有するトランジスタを適用したLSI(Large Scale Integration)をアナログ(analog)に応用可能な製品領域(OS LSI analog)を表し、領域703は、チャネル形成領域に酸化物半導体を有するトランジスタを適用したLSIをデジタル(digital)に応用可能な製品領域(OS LSI digital)を表す。本発明の一態様の半導体装置は、
図15に示す領域701、領域702、及び領域703の3つの領域、別言すると3つの大きな市場に好適に用いることができる。
【0146】
また、
図15において、領域704は、領域701と、領域702とが重なった領域を表し、領域705は、領域702と、領域703とが重なった領域を表し、領域706は、領域701と、領域703とが重なった領域を表し、領域707は、領域701と、領域702と、領域703とが、それぞれ重なった領域を表す。
【0147】
OS Displayでは、例えば、Bottom Gate型のOS FET(BG OSFET)、Top Gate型のOS FET(TG OS FET)などのFET構造を好適に用いることができる。なお、Bottom Gate型のOS FETには、チャネルエッチ型のFET、及びチャネル保護型のFETも含まれる。また、Top Gate型のOS FETには、TGSA(Top Gate Self-Aligned)型のFETも含まれる。
【0148】
また、OS LSI analog及びOS LSI digitalでは、例えば、Gate Last型のOS FET(GL OS FET)を好適に用いることができる。
【0149】
なお、上述のトランジスタは、それぞれ、ゲート電極が1つのSingle Gate構造のトランジスタ、ゲート電極が2つのDual Gate構造のトランジスタ、またはゲート電極が3つ以上のトランジスタを含む。また、Dual Gate構造のトランジスタの中でも特に、S-channel(surrounded channel)構造のトランジスタを用いると好適である。
【0150】
なお、本明細書等において、S-channel構造のトランジスタとは、一対のゲート電極の電界によって、チャネル形成領域を電気的に取り囲むトランジスタの構造を表す。
【0151】
また、OS Display(領域701)に含まれる製品としては、LCD(liquid crystal display)、EL(Electro-Luminescence)、及びLED(Light Emitting Diode)を表示デバイスに有する製品が挙げられる。または、上記表示デバイスと、Q-Dot(Quantum Dot)とを組み合わせることも好適である。
【0152】
なお、本実施の形態において、ELとは、有機EL、及び無機ELを含む。また、本実施の形態において、LEDとは、マイクロLED、ミニLED、及びマクロLEDを含む。なお、本明細書等において、チップの面積が10000μm2以下の発光ダイオードをマイクロLED、チップの面積が10000μm2より大きく1mm2以下の発光ダイオードをミニLED、チップの面積が1mm2より大きい発光ダイオードをマクロLEDと記す場合がある。
【0153】
また、OS LSI analog(領域702)に含まれる製品としては、様々な周波数の音域(例えば、周波数が20Hz~20kHzの可聴音、または20kHz以上の超音波など)に対応する音源定位デバイス、あるいはバッテリ制御用デバイス(バッテリ制御用IC、バッテリ保護用IC、またはバッテリマネジメントシステム)などが挙げられる。
【0154】
また、OS LSI digital(領域703)に含まれる製品としては、メモリーデバイス、CPU(Central Processing Unit)デバイス、GPU(Graphics Processing Unit)デバイス、FPGA(field-programmable gate array)デバイス、パワーデバイス、OS LSIと、Si LSIとを積層または混在させたハイブリッドデバイス、発光デバイスなどが挙げられる。
【0155】
また、領域704に含まれる製品としては、表示領域に赤外線センサ、または近赤外線センサを有する表示デバイス、あるいはOS FETを有するセンサ付き信号処理デバイス、または埋め込み型バイオセンサデバイスなどが挙げられる。また、領域705に含まれる製品としては、A/D(Analog to Digital)変換回路などを有する処理回路、あるいは、当該処理回路を有するAIデバイスなどが挙げられる。また、領域706に含まれる製品としては、Pixel AI技術が適用された表示デバイスなどが挙げられる。なお、本明細書等において、Pixel AI技術とは、ディスプレイの画素に搭載されたOS FETなどにより構成されるメモリを活用する技術をいう。
【0156】
また、領域707に含まれる製品としては、上記領域701乃至領域706に含まれる、あらゆる製品を組み合わせた複合的な製品が挙げられる。
【0157】
以上のように、本発明の一態様の半導体装置は、
図15に示すように、あらゆる製品領域に適用することが可能である。すなわち、本発明の一態様の半導体装置は、多くの市場に適用することが可能である。
【0158】
本実施の形態は、他の実施の形態の記載と適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0159】
10:画素、10a:画素、10b:画素、11:光電変換素子、12:発光素子、13:発光素子、21:導電層、22:回路、23:回路、24:回路、25:回路、26:回路、28:回路、31:制御回路、50:基板、79:基板、80:検査装置、81:画素アレイ、83:画素アレイ、84:画素アレイ、85:絶縁層、86:ベルトコンベア、88:光、89:光、90:青果物、96:携帯端末、98:エリア、99:エリア、100:撮像回路、101:トランジスタ、102:トランジスタ、103:トランジスタ、104:トランジスタ、105:容量素子、111:配線、112:配線、113:導電層、114:配線、115:導電層、121:配線、122:配線、123:配線、124:配線、125:配線、130:表示回路、131:トランジスタ、132:トランジスタ、133:トランジスタ、134:容量素子、135:絶縁層、141:配線、142:配線、143:配線、144:配線、145:配線、191:導電層、201:ゲート電極、202:ゲート絶縁層、203:ソース領域、204:ドレイン領域、205:ソース電極、206:ドレイン電極、207:金属酸化物層、208:金属酸化物層、210:チャネル形成領域、214:絶縁層、235:バックゲート電極、701:領域、702:領域、703:領域、704:領域、705:領域、706:領域、707:領域、998:発光層、999:半導体層