(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-10
(45)【発行日】2023-11-20
(54)【発明の名称】骨固定装置および方法
(51)【国際特許分類】
A61B 17/80 20060101AFI20231113BHJP
【FI】
A61B17/80
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021011936
(22)【出願日】2021-01-28
(62)【分割の表示】P 2017530970の分割
【原出願日】2015-08-28
【審査請求日】2021-02-26
(32)【優先日】2014-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502427840
【氏名又は名称】ジンマー,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】ワイナー,ロン エス.
(72)【発明者】
【氏名】カチス,スチュアート ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ペッパー,ジョン アール.
【審査官】和田 将彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0228252(US,A1)
【文献】特表2005-529721(JP,A)
【文献】特開2003-310631(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0233113(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレート部を備える、骨部分を固定する固定装置であって、
前記プレート部が、
貫通して第1の骨部分の中に入る骨固定機構を受けるように構成された、少なくとも1つの固定開口部を有する、近位部と、
貫通して第2の骨部分の中に入る骨固定機構を受けるように構成された、複数の骨固定開口部を有する、遠位部と、
前記近位部及び前記遠位部に対する長手方向における、その前記近位部とその前記遠位部との間の移行部と、
前記第1の骨部分に埋め込むための、前記移行部から延びる、少なくとも一対の骨係合突起と、
上面及び骨係合面であって、前記骨係合面が凹面であり、前記近位部と前記遠位部との交差領域である移行部において、前記近位部及び前記遠位部が足背から足底への方向に互いに角度付けされていることにより、前記骨係合面が骨部分と係合する場合に、前記近位部及び前記遠位部が前記移行部より足背から足底への方向に延び、そして、前記骨係合突起が前記プレート部と一体化しており、そして前記骨係合面から延びている、前記の上面及び骨係合面と、
を有
し、
前記骨係合突起は、前記プレート部より足背から足底への方向に延びている、
骨部分を固定する固定装置。
【請求項2】
前記近位部と前記遠位部とが、ほぼ平面の部分をそれぞれ有する、請求項1に記載の固定装置。
【請求項3】
前記近位部と前記遠位部とが、中央から側方への方向に、互いに対して角度付けされる、請求項1に記載の固定装置。
【請求項4】
前記骨係合突起が、足背から足底への方向に前記プレート部から延び、前記近位部がほぼ水平に配向されたときに、前記遠位部が、前記骨係合突起よりもさらに足背から足底への方向に延びる、請求項1に記載の固定装置。
【請求項5】
前記近位部がほぼ水平に配向されたときに、前記骨係合突起が、前記遠位部の距離よりも長い距離で、足背から足底への方向に前記プレート部から延びる、請求項1に記載の固定装置。
【請求項6】
前記近位部と前記遠位部とが、近位から遠位への方向に伸長し、前記遠位部が、近位から遠位への方向における前記近位部の全長よりも長い、近位から遠位への方向の全長を画定する、請求項1に記載の固定装置。
【請求項7】
前記遠位部の前記複数の骨固定開口部のうちの少なくとも1つが、圧縮スロットである、請求項1に記載の固定装置。
【請求項8】
前記近位部が第1の幅を有し、そして前記遠位部が第2の幅を有し、そして前記第1の幅が実質的に第2の幅と実質的に等しい、請求項1に記載の固定装置。
【請求項9】
プレート部を備える、骨部分を固定する固定装置であって、
前記プレート部が、
貫通して第1の骨部分の中に入る骨固定機構を受けるように構成された、少なくとも1つの固定開口部を有する、近位部と、
貫通して第2の骨部分の中に入る骨固定機構を受けるように構成された、複数の骨固定開口部を有する、遠位部と、
前記近位部及び前記遠位部の間の交差領域と、
前記第1の骨部分と前記第2の骨部分とを互いに対してほぼ固定するように、前記第1の骨部分に埋め込むための、前記プレート部
より足背から足底への方向に延びる、少なくとも一対の骨係合突起とを備え、
前記近位部は、ほぼ直線状に延び、第1の長手方向の軸を有し、そして前記遠位部は、ほぼ直線状に延び、第2の長手方向の軸を有し、前記交差領域は中央から側方への方向に湾曲しており、前記第1の軸及び第2の軸は、中央から側方への方向に、かつ足背から足底への方向に、互いに対して角度付けされる、
骨部分を固定する固定装置。
【請求項10】
前記プレート部が、前記近位部と前記遠位部とによって画定された骨係合面を有し、前記プレート部の前記係合面が凹面である、請求項9に記載の固定装置。
【請求項11】
前記近位部と前記遠位部とが、中央から側方への方向に、約60度以下で互いに対して角度付けされ、かつ
足背から足底への方向に、約60度以下で互いに対して角度付けされる、請求項9に記載の固定装置。
【請求項12】
前記遠位部が、少なくとも2つの骨固定開口部を有する、請求項9に記載の固定装置。
【請求項13】
前記遠位部の
少なくとも2つの骨固定開口部のうちの少なくとも1つが、圧縮スロットである、請求項10に記載の固定装置。
【請求項14】
前記近位部と前記遠位部とが、近位から遠位への方向に伸長し、前記遠位部が、前記近位部によって画定された全長よりも長い全長を画定する、請求項9に記載の固定装置。
【請求項15】
前記骨係合突起が、足背から足底への方向に前記プレート部から延び、前記近位部がほぼ水平に配向されたときに、前記遠位部が、前記骨係合突起よりもさらに足背から足底への方向に延びる、請求項9に記載の固定装置。
【請求項16】
プレート部を備える、骨部分を固定する固定装置であって、
前記プレート部が、
貫通して第1の骨部分の中に入る骨固定機構を受けるように構成された、少なくとも1つの固定開口部を有する、近位部と、
貫通して第2の骨部分の中に入る骨固定機構を受けるように構成された、複数の骨固定開口部を有する、遠位部とを有し、
前記近位部および前記遠位部は、中央から側方への方向に、かつ足背から足底への方向に伸長して、互いに対して角度付けされ、
前記プレート部の前記近位部と前記遠位部とがほぼ平面であり、
前記プレート部は、前記第1の骨部分と前記第2の骨部分とを互いに対してほぼ固定するように、前記第1の骨部分に埋め込むための、前記プレート部
より足背から足底への方向に延びる、少なくとも一対の骨係合突起を含み、
前記プレート部は、前記近位部と前記遠位部との間に延びる弓形の中間部分、及び前記中間部分から延びる前記骨係合突起を含む、
骨部分を固定する固定装置。
【請求項17】
前記中間部分
は、足背への方向に凸となる弓形であり、前記近位部と前記遠位部とが互いに対して傾斜させる、請求項16に記載の固定装置。
【請求項18】
プレート部を備える、骨部分を固定する固定装置であって、
前記プレート部が、
貫通して第1の骨部分の中に入る骨固定機構を受けるように構成された、少なくとも1つの固定開口部を有する、近位部と、
貫通して第2の骨部分の中に入る骨固定機構を受けるように構成された、複数の骨固定開口部を有する、遠位部と、
前記第1の骨部分と前記第2の骨部分とを互いに対してほぼ固定するように、前記第1の骨部分に埋め込むための、前記プレート部から延びる、少なくとも一対の骨係合突起とを備え、
前記近位部は、第1の長手方向の軸を有し、そして前記遠位部は、第2の長手方向の軸を有し、前記第1の軸及び第2の軸は、中央から側方への方向に、かつ足背から足底への方向に、互いに対して角度付けされ、そして
前記近位部がほぼ水平に配向されたときに、前記骨係合突起が、前記遠位部の距離よりも長い距離で、足背から足底への方向に前記プレート部から延びる、
骨部分を固定する固定装置。
【請求項19】
プレート部を備える、骨部分を固定する固定装置であって、
前記プレート部が、
貫通して第1の骨部分の中に入る骨固定機構を受けるように構成された、少なくとも1つの固定開口部を有する、近位部と、
貫通して第2の骨部分の中に入る骨固定機構を受けるように構成された、複数の骨固定開口部を有する、遠位部と、
前記第1の骨部分と前記第2の骨部分とを互いに対してほぼ固定するように、前記第1の骨部分に埋め込むための、前記プレート部
より足背から足底への方向に延びる、少なくとも一対の骨係合突起とを備え、
前記近位部は、第1の長手方向の軸を有し、そして前記遠位部は、第2の長手方向の軸を有し、前記第1の軸及び第2の軸は、中央から側方への方向に、かつ足背から足底への方向に、互いに対して角度付けされ、そして
前記骨係合突起が平面を画定し、前記平面が、前記近位部にほぼ垂直に延びる、
骨部分を固定する固定装置。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、「Bone Fixation Device and Method」という名称の、2014年8月28日に出願された仮出願番号62/043,237に対する優先権を主張し、その全体が、参照することによって本願に明示的に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示は、骨を固定および/または接合する装置、システム、および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
理想的な接合とは、外科的処置の終了時に堅固で持続性のある骨接触を有し、かつ骨を結合する骨再構築工程のための外科的処置に続く数週間にわたって、さらに持続性のある骨接触を維持するものである。持続性のある骨接触を保つように適切な固定を維持できないと、患者に不整合、変形治癒、癒着不能、痛みの継続が生じる場合がある。
【0004】
現行の骨プレートに使用される単一のねじまたはピンは、一般に、固定するために骨同士の間の動きの自由度を全てなくすのに十分とは言えない。結果として、比較的小さい骨まで固定するには、通常は骨を捕捉するために多くのねじまたはピンが必要になるが、これは骨を破壊したり、少なくとも骨を弱くしたりする場合があるため、実用的ではない。多くのねじまたはピンを伴う骨プレートとは異なり、ステープルは目立たないが、圧縮能力が限定される。
【0005】
したがって、骨を固定および/または接合する代替的な装置、システム、および方法が望まれている。
【発明の概要】
【0006】
一態様において、本開示は、骨部分を固定する固定装置を提供する。固定装置は、プレート部と、第1の骨部分に埋め込むための、プレート部から延びる少なくとも一対の骨係合突起とを備える。プレート部は、貫通して第1の骨部分の中に入る骨固定機構を受けるように構成された、少なくとも1つの固定開口部を含む、近位部を有する。プレート部は、貫通して第2の骨部分の中に入る骨固定機構を受けるように構成された、複数の骨固定開口部を含む、遠位部をさらに有する。
【0007】
いくつかの実施形態では、近位部と遠位部とは、ほぼ平面の部分をそれぞれ有する。いくつかの実施形態では、近位部と遠位部とは、内側から外側方向に、互いに対して角度付けされる。いくつかの実施形態では、近位部と遠位部とは、足底から足背方向に、互いに対して角度付けされる。いくつかのこのような実施形態では、骨係合突起は、足底から足背方向にプレート部から延び、遠位部は、近位部がほぼ水平に配向されたときに、骨係合突起よりもさらに足底から足背方向に延びる。いくつかの他のこのような実施形態では、骨係合突起は、近位部がほぼ水平に配向されたときに、遠位部の距離よりも長い距離で、足底から足背方向にプレート部から延びる。
【0008】
いくつかの実施形態では、近位部と遠位部とは、近位から遠位方向に伸長し、遠位部は、近位部の近位から遠位方向の全長よりも長い、近位から遠位方向の全長を画定する。いくつかの実施形態では、近位部と遠位部とは、内側から外側方向の幅をそれぞれ画定し、近位部の幅は、遠位部の幅よりも大きい。いくつかのこのような実施形態では、遠位部は、近位から遠位方向に伸長し、遠位部の幅は、近位部から離れて近位から遠位方向に延びるにつれて先細になる。いくつかのこのような実施形態では、遠位部は、近位から遠位方向において、一対の骨固定開口部同士の間に少なくとも部分的に配置された、内側から外側方向に狭い領域を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、骨係合突起は、近位部の骨係合面から延びる。いくつかのこのような実施形態では、骨係合突起は、近位部の係合面から垂直に延びる。いくつかの実施形態では、骨係合突起は、プレート部から延びる際に、遠位部に向かって延びる。いくつかの実施形態では、骨係合突起は、プレート部の内側から外側方向の側面から延びる。いくつかの実施形態では、遠位部の複数の骨固定開口部のうちの少なくとも1つは、圧縮スロットである。
【0010】
別の態様において、本開示は、骨部分を固定する固定装置を提供する。固定装置は、プレート部と、少なくとも一対の骨係合突起とを備える。プレート部は、貫通して第1の骨部分の中に入る骨固定機構を受けるように構成された、少なくとも1つの固定開口部を有する。プレート部は、貫通して第2の骨部分の中に入る骨固定機構を受けるように構成された、複数の骨固定開口部を含む、遠位部をさらに有する。少なくとも一対の骨係合突起は、第1の骨部分に埋め込むためにプレート部から延びて、第1の部分と第2の部分とを互いにほぼ固定する。近位部と遠位部とは、伸長して、内側から外側方向に、かつ足底から足背方向に、互いに対して角度付けされる。
【0011】
いくつかの実施形態では、プレート部は、近位部と遠位部とによって画定された係合面を有し、プレート部の係合面は凹面である。いくつかの実施形態では、近位部と遠位部とは、内側から外側方向に、約60度以下で互いに対して角度付けされ、かつ足底から足背方向に、約60度以下で互いに対して角度付けされる。いくつかの実施形態では、遠位部は、少なくとも2つの骨固定開口部を有する。このようないくつかの実施形態では、遠位部の少なくとも2つの骨固定開口部のうちの少なくとも1つは、圧縮スロットである。
【0012】
いくつかの実施形態では、近位部と遠位部とは、近位から遠位方向に伸長し、遠位部は、近位部によって画定された全長よりも長い全長を画定する。いくつかの実施形態では、骨係合突起は、足底から足背方向にプレート部から延び、遠位部は、近位部がほぼ水平に配向されたときに、骨係合突起よりもさらに足底から足背方向に延びる。いくつかの実施形態では、骨係合突起は、近位部がほぼ水平に配向されたときに、遠位部の距離よりも長い距離で、足底から足背方向にプレート部から延びる。いくつかの実施形態では、骨係合突起は平面を画定し、この平面は、近位部にほぼ垂直に延びる。
【0013】
いくつかの実施形態では、プレート部の近位部と遠位部とは、ほぼ平面である。いくつかの実施形態では、プレート部は、近位部と遠位部との間に延びる弓形の中間部分を有し、骨係合突起は、中間部分から延びる。いくつかのこのような実施形態では、中間部分は、近位部と遠位部とを互いに対して2つの角度に角度付けするように、内側から外側方向、および足底から足背方向に弓形である。
【0014】
別の態様において、本開示は、ほぼ平面のプレート部と、少なくとも一対の骨係合突起とを備える、骨部分を固定する固定装置を提供する。プレートは、内側から外側方向に第1の幅を画定し、かつ貫通して第1の骨部分と係合する骨固定機構を受けるように構成された、少なくとも一対の固定開口部を含む、近位部を有する。プレート部は、内側から外側方向に、第1の幅よりも小さい第2の幅を画定し、かつ貫通して第2の骨部分と係合する骨固定機構を受けるように構成された、圧縮スロットを含む、遠位部をさらに有する。少なくとも一対の骨係合突起は、第1の骨部分に埋め込むためにプレート部の近位部から延びて、第1の骨部分と第2の骨部分とを互いにほぼ固定する。
【0015】
いくつかの実施形態では、遠位部は、近位から遠位方向に伸長し、遠位部の幅は、近位部から離れて近位から遠位方向に延びるにつれて先細になる。いくつかのこのような実施形態では、遠位部は、近位部に向かって、近位から遠位方向に圧縮スロットから離間された、固定開口部を有する。いくつかのこのような実施形態では、遠位部は、近位から遠位方向において、圧縮スロットと骨固定開口部との間に少なくとも部分的に配置された、内側から外側方向に狭い領域を含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの骨係合突起は、近位部の固定開口部の各々と近接し、近位から遠位方向に、近位部の一端に近接して配置される。いくつかの実施形態では、一対の骨係合突起は、遠位部に向かって、近位から遠位方向に延びる。いくつかの実施形態では、一対の固定開口部は、内側から外側方向に、近位部の対向する端部に近接して配置される。
【0017】
別の態様において、本開示は、骨部分を固定する固定装置を提供する。固定装置は、ほぼ平面のプレート部と、少なくとも一対の骨係合突起とを備える。プレート部は、第2の端部を有し、かつ貫通して第1の骨部分の中に入る骨固定機構を受けるように構成された、少なくとも1つの固定開口部を有する、近位部を含む。
プレート部は、第2の端部を有し、かつ貫通して第2の骨部分の中に入る骨固定機構を受けるように構成された、圧縮スロットを有する、遠位部をさらに含む。
少なくとも一対の骨係合突起は、第1の骨部分に埋め込むために、プレート部の中間部分の、内側から外側方向に対向する側面から延びて、第1の部分と第2の部分とを互いにほぼ固定する。
【0018】
いくつかの実施形態では、プレート部は、非平面形状に変形可能である。いくつかの実施形態では、近位部と遠位部とは、近位から遠位方向に沿って伸長する。いくつかのこのような実施形態では、近位部と遠位部とは、第1の端部と第2の端部とを通って延びる中心軸線に沿ってほぼ直線状に延びる。いくつかの実施形態では、遠位部は、貫通する骨固定機構を受けるように構成された、固定開口部をさらに有する。いくつかのこのような実施形態では、遠位部の圧縮スロットと、固定開口部とが、第1の端部と第2の端部とを通って延びる中心軸線の方向に沿って離間され、遠位部の固定開口部は、第2の端部に近接して配置される。
【0019】
いくつかの実施形態では、少なくとも一対の骨係合突起は、プレート部の中間部分の、内側から外側方向に対向する側面から延びる際に、内側から外側方向に延びて、そこから足底から足背方向に延びる。いくつかの実施形態では、近位部と遠位部とは、内側から外側方向の幅をそれぞれ画定し、遠位部の幅は、近位部の幅よりも大きい。いくつかのこのような実施形態では、近位部は、内側から外側方向の遠位部の幅と等しい、内側から外側方向の幅を画定する部分を含む。
【0020】
本開示のこれらその他の目的、特徴、および利点は、添付の図面と併せて、後述する本開示の様々な態様の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】足の骨部分に装着された、本開示の例示的な固定装置の上面図である。
【0022】
【
図2】本開示による、
図1のリスフラン関節固定装置の下面斜視図である。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【
図10】例示的なリスフラン関節の骨部分に装着された、
図2の固定装置の立面斜視図である。
【0031】
【
図11】本開示による、
図1の踵骨-立方骨関節(Calcaneal-Cuboid joint)固定装置の下面斜視図である。
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【
図19】例示的な踵骨-立方骨関節の骨部分に装着された、
図11の固定装置の立面斜視図である。
【0040】
【
図20】本開示による、
図1の距骨-舟状骨関節(Talar-Navicular joint)固定装置の下面斜視図である。
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【
図28】例示的な関節の距骨-舟状骨の骨部分に装着された、
図20の固定装置の立面斜視図である。
【0049】
【
図29】本開示による、一般的な骨部分固定装置の下面斜視図である。
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【発明の詳細な説明】
【0057】
本開示の様々な実施形態の部品を紹介するときの冠詞「a」、「an」、「the」、および「said」は、部品が1つ以上あるのを意味することが意図される。「備える(comprising)」、「including(含む)」、および「有する(having)」という語は、包括的であることを意図し、列挙した部品以外の別の部品があり得ることを意味する。パラメータの例はいずれも、開示される実施形態の他のパラメータを排除するものではない。任意の特定の実施形態に対して、本明細書で説明、図示、あるいは開示される構成部品、態様、特徴、構成、配置、用途等は、本明細書で開示される他の任意の実施形態に同様に適用される。
【0058】
本開示は、骨固定装置、骨固定システム、および骨固定方法を提供する。開示される装置、システム、および方法は、
図1に示すように、第1の骨部分と第2の骨部分との確実な固定を容易にする。
図1に示すように、本開示の装置、システム、および方法は、骨部分を、矯正された構造に構成または配置するために、第1の骨部分と、第2の骨部分とに結合されるプレート部を備えてもよい。本明細書で用いられる、「骨部分(bone segment)」または単に「部分(segment)」という用語は、骨または骨組織の一部を指す。1つの骨の部分は、異なる骨構造であってもよく、あるいはより大きい骨構造の一部であってもよい。例えば、第1の骨部分は、第1の骨の一部であってもよく、第2の骨部分は、第1の骨の別の部分であってもよく、第1の部分と第2の部分とは、骨折、切断、関節その他の不連続部によって、(少なくとも部分的に)線引きされてもよい。別の例として、第1の骨部分は、第1の骨であってもよく、第2の骨部分は、第1の骨から分離して異なるものになった、第2の骨であってもよい。
【0059】
本明細書で説明され、かつ本明細書で提供する図面に対応する様々な実施形態において、骨固定装置、方法、およびシステムは、足の骨部分について説明される。しかしながら、他の比較的小さい骨等の他の骨部分に、本開示の装置、システム、および方法が使用されてもよい。例えば、手、手首、足首、脊椎、頭蓋等の骨に、本開示の装置、システム、および方法が使用されてもよい。
図1に示して詳しく後述するように、本開示の装置、システム、および方法のいくつかの実施形態は、足の骨部分の固定および/または接合に特に好適な場合がある。例えば、
図1に示すように、本開示は、距骨-舟状骨関節の骨部分の固定および/または接合に特に好適な装置、またはシステム10(および関連する方法)を提供する。
図1にさらに示す他の例のように、本開示は、リスフラン関節の骨部分の固定および/または接合に特に好適な装置、またはシステム110(および関連する方法)を提供する。
図1に示す別の例のように、本開示は、踵骨-立方骨関節の骨部分の固定および/または接合に特に好適な装置、またはシステム210(および関連する方法)を提供する。
図1に示すさらに別の例のように、本開示は、第1中足骨と、隣接する骨部分との固定および/または接合に特に好適な装置、またはシステム(および関連する方法)を提供する。
【0060】
本明細書で説明する骨装置、システム、および方法を実施する前に、第1の骨部分、および第2の骨部分が両方とも切断されてもよい。代替的な実施形態では、第1および第2の骨部分のうちの少なくとも1つは、切断しなくてもよい。いくつかの実施形態では、第1の骨部分と、第2の骨部分とは、少なくとも部分的に骨折が原因で形成されてもよく、本装置、システム、および方法は、骨折した部分の接合(すなわち、骨折の矯正)を容易にするために、骨折の固定用に使用されてもよい。いくつかの実施形態では、本装置のプレート部は、第1の骨部分、および第2の骨部分の上に配置されてもよく、その結果、少なくとも1つの爪またはタイン等の、そこから延びる少なくとも1つの骨係合突起を有する、プレート部の近位部は、第2の骨部分の上に配置され、貫通する骨固定部材を受けるための固定開口部を有する、プレート部の遠位部は、第1の骨部分に配置される。少なくとも1つの骨係合突起は、プレート部を第1の骨部分に結合するかまたは取り付けるために、第2の骨部分に挿入されてもよい。骨固定機構または部材は、第1の骨部分をプレート部に結合するかまたは取り付けるために、プレート部の固定開口部を通して第1の骨部分に挿入されて(例えば、ねじ込まれて)もよい。いくつかの実施形態では、固定開口部は圧縮スロットであってもよく、かつ骨固定部材は、ねじを締め付けることによってプレート部が第1の骨部分に対して平行移動するような、ねじであってもよく、その結果、少なくとも1つの係合突起により、第2の骨部分が第1の骨部分の方へ動いて少なくとも当接し、矯正された構造を形成する。あるいは、圧縮スロットの代わりに、貫通して延びる骨固定部材を介して第1の骨部分を固定位置に固定するか、または角度付けするための、ほぼ円形の開口部および/または非圧縮スロットを有してもよい。
【0061】
本開示による、骨の接合を促進または達成する固定装置10の例が、
図2~
図10に示されている。
図1および
図10に示すように、
図2~
図10の装置10は、リスフラン関節の骨部分の固定に特によく適していてもよい。
図1~
図7に示すように、装置10は、プレート部12の係合面14(例えば、プレート部の下向きの面)から延びる、少なくとも1つの骨係合突起20を有してもよい。一例において、
図2~
図7、および
図9に示すように、装置10は、プレート部12の係合面14から延びる、一対の骨係合突起20-20を有する。
図2~
図7、および
図9に示すように、少なくとも1つの骨係合突起20は、骨部分の中に入り込むように構成された自由端22を画定する。
【0062】
図2~
図7、および
図9に示すように、少なくとも1つの骨係合突起20は、プレート部12の近位部24から延びるか、またはプレート部12の近位部24と遠位部26との間の接合部、もしくは移行部のあたりで延びていてもよい。代替的な実施形態では、プレート部12の遠位部26は、少なくとも1つの骨係合突起20を有してもよい。少なくとも1つの骨係合突起20は、第1および第2の骨部分等の骨その他の組織に当接するか、または覆うように構成されるプレート部12の骨係合面、または骨係合側14から延びてもよい。少なくとも1つの係合突起20の各々は、第2の骨部分内に係合し、かつ取り付けられるように構成されてもよい。少なくとも1つの骨係合突起20は、第2の骨部分(および潜在的には第1の骨部分)への装置10の固定性の向上を補助するために、第2の骨部分に食い込む、あるいはこれを固定するための、歯、返し、表面構造その他任意の表面の凹凸を有してもよい。少なくとも1つの骨係合突起20は、あるいはタイン、ステープル、または爪部材であってもよい。また、少なくとも1つの骨係合突起20は、第2の骨部分への取り付け、および潜在的には第1の骨部分と第2の骨部分との間の圧縮を容易にするために、複数のノッチ、溝、傾斜、平坦部、くぼみ、あるいは不均一な面、構造および/または被覆を有してもよい。
【0063】
図2~
図7、および
図9に示すように、少なくとも1つの骨係合突起20は、装置10の別の部分から、例えば、プレート部12の遠位部2
6から、ある角度で、またはオフセットして、配置あるいは配向されてもよい。例えば、
図4および
図5に示すように、少なくとも1つの骨係合突起20は、プレート部12の近位部24からほぼ垂直に延びてもよいが、プレート部12の遠位部26に対して角度付けされている。少なくとも1つの骨係合突起20は、プレート部12の遠位部26に対して鋭角をなすように配向されてもよく、その結果、少なくとも1つの骨係合突起20は、係合面14から足背から足底方向に延びる際に、近位から遠位方向に角度付けされる。
【0064】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの骨係合突起20は、(例えば、横断面における)断面が、円形、長方形、または多角形であってもよい。他の実施形態では、少なくとも1つの骨係合突起20、または部材は、他の断面形状を有してもよい。少なくとも1つの骨係合突起20は、約1/2mm~約5mmの範囲内で断面幅を画定してもよい。少なくとも1つの骨係合突起20は、約5mm~約30mmの範囲内で、プレート部12の係合面からその自由端までの全長を画定してもよい。
【0065】
前述したように、少なくとも1つの骨係合突起20は、第2の骨部分の中に延びて係合する(かつ/または関節腔内に配置される等、骨部分の側面に当接する)ように構成されてもよい。少なくとも1つの骨係合突起20は、(ねじまたはピン等の)複数の骨固定機構と係合させるには小さすぎるか、またはうまく釣り合いがとれない第2の骨部分を安定させるのに有効な場合がある。少なくとも1つの骨係合突起20(例えば、一対の骨係合突起20-20)によって与えられる固定は、特定の第1の骨部分を安定させるのに必要な場合がある。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの骨係合突起20の各々に対応する開口部または穴が、(例えば、穿孔によって)第2の骨部分に形成されてもよい。第2の骨部分内の穴または開口部の形成は、少なくとも1つの骨係合突起20の各々に対応する距離、向き等で穴を形成するためのガイドを用いて形成されてもよい。このような開口部の形成後に、少なくとも1つの骨係合突起20が、対応する(複数の)開口部に挿入されてもよい。他の実施形態では、少なくとも1つの骨係合突起20は、第2の骨部分に挿入されてもよく、このような下向きのステープル力は、少なくとも1つの骨係合突起20を第2の骨部分に挿入するためにこのような力を印加することが可能な、任意の装置から与えられる。
【0066】
図2、
図3、および
図7~
図10に示すように、いくつかの実施形態では、プレート部12の近位部24は、少なくとも1つ
の骨係合突起20に加えて、少なくとも1つの固定開口部30を有する。
図2、
図3、および
図9に示すように、プレート部12の近位部24の少なくとも1つの固定開口部30は、少なくとも1つの骨係合突起20よりも、さらに近位方向に配置されてもよい。近位部24の少なくとも1つの固定開口部30は、骨ねじ、釘、またはピン等の、貫通する骨固定部材を受ける(図示せず)ように構成されてもよい。プレート部12の近位部24の少なくとも1つの固定開口部30と、対応する少なくとも1つの骨固定部材(図示せず)とは、少なくとも1つの少なくとも1つの骨係合突起20と組み合わせて有効になってもよく、(後述において詳しく説明するように)第2の骨部分をしっかりと保持または係合させて、第1の骨部分との接合を促進するために、第2の骨部分との複数の接触点を設ける。プレート部12の近位部24の少なくとも1つの固定開口部30と、対応する少なくとも1つの骨固定部材とは、約2mm~約6mmの範囲内で、断面の幅または直径を画定してもよい。
図3、
図7、および
図8に示すように、プレート部12の近位部24の少なくとも1つの固定開口部30は、対応する少なくとも1つの骨固定部材の上端をはめ込むために、プレート部12の上面16において、プレート部12の上面16と同じ高さに、または下方に皿穴を有してもよい。
【0067】
本明細書では、骨ねじ、釘、またはピンを、考えられる骨固定機構、あるいは骨固定部材と呼んでいるが、任意の固定部材が、骨ねじ、釘、またはピンの代わりに使用されてもよい。本明細書で提供される装置と共に使用される骨固定部材は、ねじ、ピン、ボルト、釘、ワイヤ等の細長い固定機構または部材であってもよいが、これに限定されない。本開示の骨固定機構は、プレートの固定開口部と相互作用して、プレート部の特定の部分を、その下方に位置する、対応する骨部分と係合させる。
骨固定機構はまた、骨部分への取り付けを促進するための返し、または表面の凹凸等の固定構造を含んでもよい。
【0068】
図2~
図10に示すように、プレート部12の遠位部26は、貫通する骨ねじ、釘、またはピン等の骨固定機構または部材を受けるように構成された、少なくとも1つの骨固定開口部32をさらに有してもよい。例えば、プレートの遠位部26は、2つのほぼ円形の開口部32-32と、近位から遠位方向に離間された、伸長開口部またはスロット(例えば、圧縮スロット)32とを有してもよく、スロット32は、2つの円形開口部32-32より遠位側に配置される。
各開口部を通して、対応する骨固定機構を第1の骨部分の中に挿入するのを容易にするために、プレート部12の遠位部26の各骨固定開口部32に対応して、第1の骨部分に開口部またはパイロット穴が形成されてもよい。プレート部12の遠位部26の少なくとも1つの骨固定開口部32と、対応する(複数の)骨固定部材とは、第1の骨部分をプレート部12の遠位部26に固定するために使用される。このようにして、
図10に示すように、プレート部12は、第1の骨部分と第2の骨部分との間に少なくとも部分的に延びる、関節、骨折部その他の不連続部に架かり、プレート部12の近位部24は、少なくとも1つの骨係合突起20と、少なくとも1つの(ねじ等の)固定機構とを介して、第2の骨部分に固定され、プレート部12の遠位部26は、少なくとも1つの(ねじ等の)骨固定機構を介して、第1の骨部分に固定される。
【0069】
図2~
図10に示すように、プレート部12の遠位部26に圧縮スロット32を含めることは、第1の骨部分と第2の骨部分との接合部を短くする、または圧縮するのに有効な場合がある。例えば、第1の骨部分にパイロット穴が開けられた後に、プレート部12の遠位部26にある圧縮スロット32を通して、骨ねじ等が第1の骨部分にねじ込まれてもよい。圧縮スロット32は、骨ねじが圧縮スロット32の第1の部分を通して第1の骨部分にねじ込まれると、圧縮スロット32は、ねじが動いて圧縮スロット32の第2の部分の中に入るようにする(すなわち、ねじに対してプレート部12が動く)ような形状にされてもよく、その結果、第2の骨部分と第1の骨部分とは、矯正された骨構造を形成するように、互いに向かって動かされる。例えば、圧縮スロット32は、貫通穴に近接して、角度付けされた湾曲した輪郭面を有してもよく、骨固定部材の頭部または拡張部は、骨部分に挿入される際にその輪郭面に接触することができ、骨固定部材と装置10とを互いに対して平行移動させる。いくつかの実施形態では、プレート部12の遠位部26の圧縮スロット32は、遠位部26の最も外側の骨固定開口部32(すなわち、最も遠位の骨固定開口部32)であってもよい。
【0070】
図8に示すように、プレート部12の近位部24、および遠位部26の内側から外側方向の幅W1、W2は、ほぼ同じであってもよい。いくつかの代替的な実施形態では、プレート部12の近位部24と、遠位部26との内側から外側方向の幅W1、W2は、異なっていてもよい。装置10のプレート部12の近位部24、および/または遠位部26の、内側から外側方向の全幅W1、W2は、約4mm~約20mmの範囲内であってもよい。
図9に示すように、近位から遠位方向の、装置10のプレート部12の全長L1は、約10mm~約250mmの範囲内であってもよい。
図6に示すように、足底から足背方向の、装置10のプレート部12の合計厚さT1は、約1mm~約6mmの範囲内であってもよい。
【0071】
プレート部12の足底から足背方向の厚さT1は、プレート部12が、第1および第2の骨部分の配置および形状とほぼ一致する形状にされ、かつそのように輪郭形成されるように、変化してもよい。例えば、開口部30、32の周囲に延びる、プレート部12の近位部24および遠位部26と、少なくとも1つの骨係合突起20とは、第1の厚さを有してもよく、あるいは第1の材料を含むか、または第1の材料で形成されてもよく、これらの間にあるプレート部12の一部は、第2の厚さを有するか、あるいは第2の材料を含むか、または第2の材料で形成されてもよい。第1の厚さは、第2の厚さよりも大きいか、または第2の厚さよりも小さくてもよい。第1の材料は、第2の材料よりも硬くてもよく、第2の材料は、第1の材料よりも可撓性または可鍛性があってもよい。したがって、プレート部12の任意の部分が、異なる材料、異なる厚さ、異なる硬さ、その他異なる機械的特性もしくは特徴からなっていてもよい。いくつかの実施形態では、プレート部12は、金属または合金(例えば、ステンレス鋼、ニチノール、およびチタン)等の、生体適合性材料で作成されてもよい。いくつかの実施形態では、プレート部12は、生体吸収性材料、複合材料、および/またはポリマー材料で作成されてもよい。
【0072】
前述したように、
図2~
図10の装置10は、リスフラン関節で使用するのに特に好適なように構成されてもよく、プレート部12の近位部24は、足根骨のうちの1つ(すなわち、第2の骨部分)に固定され、プレート部12の遠位部26は、対応する中足骨(すなわち、第1の骨部分)に固定される。このような実施形態では、プレート部12の近位部24と遠位部26とは、近位から遠位方向に一直線に並んだり、延びたりしていなくてもよい。
図2~
図10に示すように、プレートの近位部24と遠位部26とは、内側から外側方向に、互いに対してオフセットされるか、または角度付けされてもよい。
図8および
図9に示すように、プレート部12の遠位部26は、プレート部12の近位部24に対して、内側から外側方向にオフセットされるか、または角度付けされてもよい。遠位部26は、プレート部12の近位部24に対して、約5度~約60度の範囲内で、内側から外側方向に角度付けされるか、またはオフセットされてもよい。内側から外側方向における、プレート部12の近位部24と遠位部26との交差領域、または交点は、弓形であるか、または湾曲していてもよく、かつ近位部24と遠位部26とは、ほぼ直線状に延びてもよい。
【0073】
図9の足底から足背方向に見た図に示すように、装置10は、一対の骨係合突起20-20を有してもよく、これは、突起20-20と交差する平面が、プレート部12の近位部24に対して角度付けされるか、またはオフセットされるように配置される。例えば、
図9に示すように、一対の骨係合突起20-20は、突起20と交差する平面が、近位部24が延びる方向に垂直になるように配置されてもよい。このようにして、一対の骨係合突起20-20は、プレート部12の遠位部26に対して、同様にオフセットされるか、または角度付けされてもよい(例えば、突起20と交差する平面が、測定する内側から外側方向の側面に応じて、遠位部26に対して内側から外側方向に、90度プラスマイナス約5度~約60度に角度付けされてもよい)。
【0074】
また、
図2~
図10に示すように、プレート部12の遠位部26は、近位から遠位方向の全長が、プレート部12の近位部24のそれよりも長く画定されてもよい。例えば、プレート部12の遠位部26は、プレート部12全体の近位から遠位方向の全長の約2/3を形成してもよい(したがって、プレート部12の近位部24は、プレート部12全体の近位から 遠位方向の全長の約1/3を形成してもよい)。さらにまた、
図5および
図6に示すように、プレート部12の近位部24と遠位部26とは、足底から足背方向に一直線になっていなくてもよい。例えば、プレート部12の近位部24と遠位部26とは、平面であってもよいが、足底から足背方向に互いに対してオフセットされるか、または角度付けされてもよい。具体的には、プレート部12の近位部24と遠位部26とは、約5度~約60度の範囲内で、足底から足背方向に互いに対してオフセットされるか、または角度付けされてもよい。
図4および
図5に示すように、骨係合突起は、近位部24がほぼ水平に配向されたときに、プレート部12の遠位部26よりも、さらに足底から足背方向に延びてもよい。
【0075】
本開示による、骨の接合を促進または達成する固定装置110の別の例が、
図11~
図19に示されている。装置110は、前述した
図2~
図10の装置10とほぼ同じであり、したがって、前述の装置10の態様および特徴の説明は、等しく装置110に適用される。
図11~
図19の装置110が、
図2~
図10の装
置10と異なる点は、装置110は、
図1および
図19に示すように、踵骨-立方骨関節の骨部分の固定に特によく適していてもよいことである。
図1および
図19に示すように、装置110のプレート部112の近位部124は、踵骨(すなわち、第2の骨部分)に固定されてもよく、プレート部112の遠位部126は、対応する立方骨(すなわち、第1の骨部分)に固定されてもよい。
【0076】
足背から足底方向の、装置110の近位部124と遠位部126との相対的な向きは、踵骨-立方骨関節の固定用に(かつその接合を促進するように)構成されてもよい。
図17および
図18に示すように、装置110のプレート部112の近位部124と遠位部126とは、
図2~
図10の装置10よりも、足背から足底方向に互いに対して大きくオフセットされるか、または大きく角度付けされてもよい。例えば、プレート部112の近位部124と遠位部126とは、足背から足底方向に約0度~約45度の範囲内で、互いに対してオフセットされるか、または角度付けされてもよい。
図13および
図14に示すように、プレート部112の遠位部126は、近位部124がほぼ水平に配向されたときに、少なくとも1つの骨係合突起120よりも、さらに足底から足背方向に延びてもよい。
【0077】
図18および
図19に示すように、プレート部112の近位部124と遠位部
126とは、
図2~
図10の装置10と比較して、内側から外側方向により小さくオフセットされるか、またはより小さく角度付けされてもよい。同様に、少なくとも一対の骨係合突起120-120は、遠位部126に対して、装置10と比較してより小さい角度で配向されてもよい。いくつかの実施形態では、装置110の近位部124、および遠位部126(ならびに潜在的には少なくとも1つの骨係合突起120の配置)は、約0度~約35度の範囲内で、内側から外側方向に互いに対してオフセットされるか、または角度付けされてもよい。また、プレート部112の近位部124と遠位部126との交点は、より小さい半径で画定される等、装置10の交点よりも鋭い移行部であってもよい。
【0078】
図11、
図12、および
図15~
図19に示すように、プレート部112の近位部124は、一対のほぼ円形の固定開口部132を有してもよい。しかしながら、
図11、
図12、および
図15~
図19に示すように、プレート部112の近位部124は、圧縮スロットを含んでいなくてもよい。
【0079】
本開示による固定装置210の別の例が、
図20~
図28に示されている。装置210は、前述した
図2~
図10の装置10、および
図11~
図19の装置110とほぼ同じであり、装置10および100に関する本明細書の説明は、等しく
図20~
図28の装置210に適用される。装置210が、前述した装置10および110と異なる点は、装置210は、
図1および
図28に示すように、距骨-舟状骨関節の骨部分の固定に特によく適合していてもよいことである。
【0080】
図1および
図28に示すように、装置210のプレート部212の近位部224は、舟状骨(すなわち、第2の骨部分)に固定されてもよく、装置210の遠位部226は、対応する距骨(すなわち、第1の骨部分)に固定されてもよい。装置210の近位部224と遠位部226との形状および/または相対的な向きは、距骨-舟状骨関節の固定用に(かつその接合を促進するように)構成されてもよい。
【0081】
図26および
図27に示すように、装置210の近位部224の内側から外側方向の幅W2は、遠位部226の内側から外側方向の幅W3よりもほぼ大きくてもよい。
図26および
図27に示すように、足底から足背方向に見たときに、装置210は、ほぼT字型である。内側から外側方向における、近位部224の外側部分は、ほぼ円形の固定開口部230-230と、固定開口部230-230同士の間に内側から外側方向に配置された、プレート部212の係合面214から延びる、少なくとも1つの骨係合突起220とをそれぞれ有する。
図20~
図25、および
図27に示すように、いくつかの実施形態では、近位部224は、係合面214から延び、固定開口部230-230同士の間に内側から外側方向に配置された、一対の骨係合突起220-220を有してもよい。
【0082】
図26および
図27にさらに示すように、遠位部226は、近位部224から離れて近位から遠位方向に延びる際に、内側から外側方向に先細になってもよい。
図20、
図21、および
図26~
図28に示すように、遠位部226は、少なくとも1つのほぼ円形の固定開口部232と、少なくとも1つの圧縮スロット232とを有してもよく、圧縮スロット232は、円形の固定開口部232よりも、近位部224から離れてさらに近位から遠位方向に配置される。圧縮スロット232は、近位から遠位方向に、遠位部226の端部または先端に近接して配置されてもよい。
図20、
図21、および
図26~
図28に示すように、遠位部226は、近位から遠位方向において、ほぼ円形の固定開口部232と、圧縮スロット232との間に、内側から外側方向に首部または狭い領域を含んでもよい。
【0083】
図22~
図25に示すように、装置210は、足背から足底方向に、ほぼ平坦または平面であってもよい。つまり、プレート部212の近位部224と遠位部226とは、足背から足底方向に一直線になっていてもよい。しかしながら、
図22および
図23に示すように、少なくとも1つの骨係合突起220は、プレート部212の係合面216に対して(すなわち、近位部224および遠位部226に対して)角度付けされてもよい。例えば、少なくとも1つの骨係合突起220は、係合面216から離れて延びる際に、遠位部226に向かって角度付けされてもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの骨係合突起220は、近位部224の係合面216に対して鈍角に角度付けされてもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの骨係合突起220は、近位部224の係合面216に対して、約80度~約90度の範囲で角度付けされてもよい。
【0084】
近位部224の係合面216から延びる、少なくとも1つの骨係合突起220は、近位から遠位方向に、近位部224の縁部に配置されてもよい。
図27に示すように、装置210が一対の骨係合突起220-220を備える場合は、両方の突起220-220は、近位部224の縁部に近接する近位の係合面216から、近位から遠位方向に延びてもよく、各突起220は、対応する固定開口部230に近接して配置されてもよい。
図24および
図25に示すように、少なくとも1つの骨係合突起220は、骨との係合を容易にするために、その長さに沿って、凹所または突起を有してもよい。
【0085】
本開示による固定装置310の別の例が、以降の
図29~
図36に示されている。装置310は、前述した装置10、110、および210とほぼ同じであり、したがって、装置10、110、および210の説明は、等しく装置310に適用される。装置310は、前述した装置10、110、および210とは異なり、様々に異なる第1および第2の骨部分(例えば、第1および第2の小さい骨部分)に普遍的に使用するのに特によく適している。装置310は、特定の第1および第2の骨部分で使用するための、最終的な構成に輪郭形成、および成形(曲げる、ねじる、角度付けする等)されてもよい。このようにして、装置310の最終形状または最終構成は、固定される特定の第1および第2の骨部分の形状、または構成によって決まるか、あるいはこれに関連していてもよい。
【0086】
図35および
図36に示すように、装置310の近位部324は、内側から外側方向に、
遠位部
326よりも少し狭くてもよい。例えば、
図35および
図36に示すように、近位部324は、近位から遠位方向におけるプレート部312の内側または中間部分よりも、近位部324の端部に近位から遠位方向に近接する端部領域において、内側から外側方向に狭くなっていてもよい。
図35および
図36に示すように、近位部324は、少なくとも1つの骨係合突起320に近接して、近位から遠位方向におけるプレート部312の内側または中間部分に、内側から外側方向に比較的広い部分を有してもよい。
図29、
図30、
図35、および
図36に示すように、プレート部312の近位部324の比較的狭い部分は、近位から遠位方向に離間された、一対のほぼ円形の固定開口部330を有してもよい。
【0087】
図35に示すように、装置310の近位部3
24と、遠位部326とは、近位から遠位方向に装置310の自由端を通って延びる、装置310の中心軸線X-Xに沿って、ほぼ直線状に延びてもよい。
図35にさらに示すように、装置310の中心軸線X-Xは、装置310の近位部3
24の内側から外側方向の中央、および/または遠位部326の内側から外側方向の中央の中間を通って延びてもよい。例えば、装置310の近位部3
24と、遠位部326とは、足背から足底方向、および近位から遠位方向にほぼ一直線になっていてもよい。
図29、
図30、
図35、および
図36に示すように、遠位部326は、ほぼ円形の固定開口部332と、近位から遠位方向に離間された圧縮スロット332とを有してもよく、ほぼ円形の固定開口部332は、装置310の遠位側または縁部に、近位から遠位方向に近接して配置される。前述したように、近位部324は、
図29、
図30、
図35、および
図36に示すように、近位から遠位方向に離間された、一対のほぼ円形の固定開口部330を有してもよい。複数の開口部330のうちの1つは、近位から遠位方向に、装置310の遠位側、または縁部に近接して配置されてもよい。
【0088】
図29、
図30、
図35、および
図36に示すように、近位から遠位方向における、装置310のプレート部312の近位部324の縁部は、ほぼ直線状であってもよい。
図29、
図30、
図35、および
図36にさらに示すように、近位から遠位方向における、装置310のプレート部312の遠位部326の縁部は、例えば丸められて、ほぼ凸状であってもよい。
【0089】
また、
図29~
図36の装置310が、本明細書で説明した他の装置10、110、および210と異なる点は、少なくとも1つの骨係合突起320が、プレート部312の内側から外側方向の側面から(内側から外側方向に)延び、かつ/あるいは近位から遠位方向において、プレート部312の内側または中間部分に配置されてもよいことである。
図31、
図32、
図35、および
図36に示すように、装置310は、少なくとも一対の骨係合突起320を有してもよく、これは、プレート部312の近位から遠位方向のほぼ中間点で、プレート部312の、内側から外側方向に対向する側面から延びる。図示されている骨係合突起320-320は、これにより、プレート部312の近位部324、または遠位部326の係合面314から延びるのではなく、プレート部312の内側から外側方向の側面から延びる。
図30、および
図33~
図36に示すように、少なくとも1つの骨係合突起320は、最初はプレート部312の内側から外側方向の側面から、内側から外側方向に延び、次に、ほぼ足背から足底方向に延びるように、湾曲するかまたは曲がってもよい。代替的な実施形態では、少なくとも1つの骨係合突起320の少なくとも一部は、内側から外側方向、外側から内側方向、近位から遠位方向、遠位から近位方向、またはこれらの組み合わせで角度付けされてもよい。
【0090】
第1および第2の骨部分を固定する(または接合を促進する)ために、本明細書に記載の装置およびシステムを使用する外科的技術または方法は、第1および/または第2の骨部分を露出させて切断することを含む。第1および/または第2の骨部分の切断は、骨の上に置かれたガイドに基づいてもよい。代替的な実施形態では、第1および/または第2の骨部分は、切断しなくてもよい。第1の骨部分と第2の骨部分との位置は、その後、所望の補正距離、オフセット、または角度まで、位置合わせ、またはオフセットされてもよい。少なくとも1つの穴が、第2の骨部分の中に形成されてもよく、かつ装置のプレート部が、第1の骨部分と第2の骨部分との上に配置されてもよく、その結果、装置のプレート部の近位部にある少なくとも1つの骨係合突起が、第2の骨部分の(複数の)穴と係合するように配置される。本装置の少なくとも1つの(複数の)骨係合突起は、次に、第2の骨部分の(複数の)穴に挿入されてもよい。代替的な実施形態では、少なくとも1つの骨係合突起は、予め穴を開けることなく、第2の骨部分の中に打ち込まれてもよい。次に、少なくとも1つの骨固定機構が、プレート部の近位部の少なくとも1つの固定開口部を通して、第2の骨部分に挿入されて、第2の骨部分を装置に完全に固定してもよい。少なくとも1つの骨固定機構は、次に、第1の骨部分と第2の骨部分とを装置に完全に固定して、矯正された構造を形成するように、プレート部の遠位部の少なくとも1つの固定開口部(例えば、圧縮スロット)を通して、第1の骨部分に挿入されてもよい。
【0091】
また、本明細書で説明した実施形態は、捕捉するのが困難な骨片を有する、破断または断片化した骨を安定させるために用いられてもよい。また、本明細書で説明した実施形態は、通常は骨関節が破損した後で、骨関節から関節軟骨が剥離したときに、骨関節を接合するために用いられてもよい。
【0092】
本明細書で説明する装置の構成部品、または部分は、装置を形成するために結合されるかまたは取り付けられた、別の構成部品または態様であってもよく、あるいは本装置は、(一体化した構造の)一体部品であってもよい。例えば、プレート部と骨係合突起とは、分離する別の構造体が結合されたものであってもよく、あるいは一体化した構造であってもよい。
【0093】
装置の特定の部分、または特定の装置に対して説明した、ほぼ円形の骨固定開口部の図示および/または説明は、装置の異なる部分、または異なる装置に対して図示または説明した、ほぼ円形の骨固定部に等しく適用されてもよい。同様に、装置の特定の部分、または特定の装置に対して説明した、圧縮スロットの図示および/または説明は、装置の異なる部分、または異なる装置に対して図示または説明した、圧縮スロットに等しく適用されてもよい。
【0094】
本明細書で説明した実施形態は、各々異なる特性を具体化しているが、個々の図の各々に対して本明細書で説明した全ての実施形態の特徴は、本開示の他の図に対して説明した特徴と組み合わせてもよいことが、当業者には理解されよう。さらに、本明細書で説明した実施形態はいずれも、限定することは意図されておらず、当業者によって実施され得る、または実施される、本明細書で説明した実施形態の特徴の任意の組み合わせが認められるべきである。
【0095】
前述の説明は例示のためであって、限定を意図するものではないことが理解されよう。以降の特許請求の範囲、およびその均等物によって定義される通りの本開示の一般的な精神、および範囲から逸脱することなく、当業者によって、これに多くの変更や修正がなされてもよい。例えば、前述した実施形態(および/またはその態様)は、互いに組み合わせて使用されてもよい。また、特定の状況または材料に適合させるために、様々な実施形態の教示に、その範囲から逸脱することなく多くの修正がなされてもよい。本明細書で説明した、材料の寸法および種類は、様々な実施形態のパラメータを定義することが意図されており、これらは限定を意図するものではなく、単に例示的なものである。前述の説明を検討すれば、他の多くの実施形態が、当業者には明らかになるであろう。したがって、様々な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、そのような特許請求の範囲が権利を持つ、均等物の全範囲と共に決定されるべきである。添付の特許請求の範囲において、「含む、備える、有する(including)」、および「ここにおいて(in which)」という語は、「備える(comprising)」および「ここにおいて(wherein)」という各々の語の、平易な英語(plain-English)の均等物として用いられている。さらに、以降の特許請求の範囲における、「第1の」、「第2の」、および「第3の」等の語は、単に標識として用いられ、その対象に数値的条件を与えることは意図されていない。また、「動作可能に連結される」という語は、本明細書では、直接的または間接的に連結される、分離した異なる構成部品、および一体的に形成される構成部品(すなわち一体部品)から生じる、両方の連結のことを指すために用いられる。さらに、後述の特許請求の範囲の制限は、ミーンズプラスファンクション(means-plus-function)の形式では記載されておらず、このようなクレームの限定は、「~する手段(means for)」という語句を明確に使用し、その後に、別の構造を欠いた機能の記述が続いていない限り、米国特許法第112条(35U.S.C.§112)の第6パラグラフに基づくと解釈されることを意図していない。任意の特定の実施形態によって、前述したこのような目的または利点が、必ずしも全て達成されるものではないことが理解されるであろう。したがって、例えば、本明細書で説明したシステムおよび技術は、本明細書で教示したように1つの利点、もしくは一群の利点を達成または最適化する方法で、具体化または実施されてもよく、これは、本明細書で教示または示唆され得るように、他の目的または利点を必ずしも達成しなくてもよいことが、当業者には理解されるであろう。
【0096】
本開示は、ごく限られた数の実施形態に関して詳細に説明してきたが、本開示は、このようにして開示された実施形態に限定されないことが、容易に理解されるであろう。むしろ本開示は、これまでに述べてこなかった任意の数の変形、変更、代替、または均等な配置を組み込むように修正されてもよく、これらはなお本開示の精神および範囲に見合っている。また、本開示の様々な実施形態を説明してきたが、本開示の態様は、説明された実施形態の一部のみを含み得ることが理解されよう。したがって、本開示は、前述した説明によって限定されるとみなされるものではなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0097】
本記載において、最良の態様を含む本開示を開示するため、かつ任意の装置またはシステムを作成および使用し、任意の組み込まれた方法を実行することを含めて、当業者が本開示を実施できるようにするために例を用いる。本開示の特許性のある範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が思いつく他の例を含み得る。このような他の例は、特許請求の範囲の文言と異ならない構造部品を有する場合、もしくは特許請求の範囲の文言とごくわずかしか異ならない均等な構造部品を含む場合は、特許請求の範囲内であることが意図される。