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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-13
(45)【発行日】2023-11-21
(54)【発明の名称】眉毛テンプレート製造システム
(51)【国際特許分類】
   G06T 1/00 20060101AFI20231114BHJP
   H04N 1/387 20060101ALI20231114BHJP
   H04N 1/393 20060101ALI20231114BHJP
   A45D 40/30 20060101ALI20231114BHJP
【FI】
G06T1/00 340A
H04N1/387 110
H04N1/393
A45D40/30
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019234774
(22)【出願日】2019-12-25
(65)【公開番号】P2021103859
(43)【公開日】2021-07-15
【審査請求日】2022-10-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086911
【弁理士】
【氏名又は名称】重野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100144967
【弁理士】
【氏名又は名称】重野 隆之
(72)【発明者】
【氏名】戸島 幹智
(72)【発明者】
【氏名】菅沼 美由起
【審査官】松永 隆志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2009/0151741(US,A1)
【文献】特開2015-208019(JP,A)
【文献】特開2007-293649(JP,A)
【文献】特開2000-011144(JP,A)
【文献】特開2004-318205(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 1/00-19/20
H04N 1/00-1/64
A45D 40/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の眉パターンの画像データを記憶する記憶部と、
利用者の自眉から眉毛テンプレートを製造する自眉モード及び前記複数の眉パターンのいずれかを用いて眉毛テンプレートを製造する眉パターンモードのいずれかのモードの選択を受け付けるモード選択部と、
基材シートに眉毛画像をプリントして眉毛テンプレートを出力するプリンタと、
利用者を撮影して、撮影画像を生成する撮影装置と、
撮影中の前記利用者から前記撮影装置までの距離と、前記撮影装置の焦点距離と、前記撮影画像内の前記利用者のサイズとを用いて、前記利用者の実サイズを算出する被写体サイズ算出部と、
前記眉パターンモード選択時に、前記複数の眉パターンのうち1つの眉パターンの選択を受け付ける眉毛選択部と、
前記眉パターンモード選択時に、前記撮影画像内の眉毛を除去し、前記選択された眉パターンを合成し、合成画像を生成する合成処理部と、
前記合成画像を表示する表示部と、
前記自眉モード選択時に、前記撮影画像内の眉領域の実サイズを算出し、前記眉パターンモード選択時に、前記合成画像内の前記利用者のサイズと前記眉パターンのサイズとの比率、及び前記利用者の実サイズに基づいて、前記眉パターンのプリント出力サイズを算出する眉毛サイズ算出部と、
前記自眉モード選択時に、前記プリンタからの前記眉領域のプリント出力サイズが前記眉領域の実サイズとなるように、前記眉領域を含む前記眉毛画像のサイズを拡縮し、前記眉パターンモード選択時に、前記プリンタからの前記眉パターンのプリント出力サイズが前記眉毛サイズ算出部により算出されたサイズとなるように、前記眉パターンを含む前記眉毛画像のサイズを拡縮する画像拡縮部と、
前記画像拡縮部によりサイズが拡縮された前記眉毛画像を前記プリンタへ転送するプリント処理部と、
を備える眉毛テンプレート製造システム。
【請求項2】
前記自眉モード選択時に、前記眉毛サイズ算出部は、前記撮影画像内の前記利用者のサイズと前記眉領域のサイズとの比率、及び前記利用者の実サイズに基づいて、前記眉領域の実サイズを算出することを特徴とする請求項1に記載の眉毛テンプレート製造システム。
【請求項3】
前記基材シートは、表面に受容層が設けられた透明基材を有し、
前記プリンタは、前記受容層に色材を転写して前記眉毛画像を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の眉毛テンプレート製造システム。
【請求項4】
前記撮影装置からの水平方向の距離が一定となるように固定された椅子をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の眉毛テンプレート製造システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、眉毛テンプレート製造システムに関する。
【背景技術】
【0002】
対象者の顔画像に対し、化粧品を塗布した状態を仮想的に生成する化粧シミュレーションを行ったり、シミュレーション画像に対応する化粧方法を対象者に提示したりする化粧シミュレーション装置が提案されている(例えば特許文献1,2参照)。
【0003】
しかし、化粧方法を提示されても、シミュレーションと同じように化粧を行うことは困難であった。特に、眉毛は、顔の印象を大きく変えるものであるが、左右非対称になるなど、上手く描くことが困難であった。眉毛を描く道具として、眉毛テンプレートが知られている。眉毛テンプレートは、眉型のラインに沿って穴が開いたシートであり、穴に合わせてアイブロウをのせることで、簡単に眉毛を描くことができる。
【0004】
例えば、アーチ型、平行型、細眉型など様々なタイプの眉毛テンプレートがセットになったものが販売されている。しかし、顔や目は人によって大きさや形が異なるため、市販の眉毛テンプレートは、各ユーザに合った最善のものにはならない。また、実際に眉毛テンプレートを使って自分の顔に眉を描いてみないと、自分好みの眉になるか分からなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2001-346627号公報
【文献】特開2009-53981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来の実状に鑑みてなされたものであり、各ユーザに合わせた眉毛テンプレートを製造できる眉毛テンプレート製造システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による眉毛テンプレート製造システムは、基材シートに眉毛画像をプリントして眉毛テンプレートを出力するプリンタと、利用者を撮影して、撮影画像を生成する撮影装置と、前記撮影画像内の眉領域の実サイズを算出する眉毛サイズ算出部と、前記プリンタからの前記眉領域のプリント出力サイズが前記実サイズとなるように、前記眉領域を含む前記眉毛画像のサイズを拡縮する画像拡縮部と、前記画像拡縮部によりサイズが拡縮された前記眉毛画像を前記プリンタへ転送するプリント処理部と、を備えるものである。
【0008】
本発明の一態様による眉毛テンプレート製造システムは、撮影中の前記利用者から前記撮影装置までの距離と、前記撮影装置の焦点距離と、前記撮影画像内の前記利用者のサイズとを用いて、前記利用者の実サイズを算出する被写体サイズ算出部をさらに備え、前記眉毛サイズ算出部は、前記撮影画像内の前記利用者のサイズと前記眉領域のサイズとの比率、及び前記利用者の実サイズに基づいて、前記眉領域の実サイズを算出する。
【0009】
本発明による眉毛テンプレート製造システムは、基材シートに眉毛画像をプリントして眉毛テンプレートを出力するプリンタと、利用者を撮影して、撮影画像を生成する撮影装置と、撮影中の前記利用者から前記撮影装置までの距離と、前記撮影装置の焦点距離と、前記撮影画像内の前記利用者のサイズとを用いて、前記利用者の実サイズを算出する被写体サイズ算出部複数の眉パターンの画像データを記憶する記憶部と、前記複数の眉パターンのうち1つの眉パターンの選択を受け付ける選択部と、前記撮影画像内の眉毛を除去し、前記選択された眉パターンを合成し、合成画像を生成する合成処理部と、前記合成画像を表示する表示部と、前記合成画像内の前記利用者のサイズと前記眉パターンのサイズとの比率、及び前記利用者の実サイズに基づいて、前記眉パターンのプリント出力サイズを算出する眉毛サイズ算出部と、前記プリンタからの前記眉パターンのプリント出力サイズが前記眉毛サイズ算出部が算出したサイズとなるように、前記眉パターンを含む前記眉毛画像のサイズを拡縮する画像拡縮部と、前記画像拡縮部によりサイズが拡縮された前記眉毛画像を前記プリンタへ転送するプリント処理部と、を備えるものである。
【0010】
本発明の一態様による眉毛テンプレート製造システムにおいて、前記基材シートは、表面に受容層が設けられた透明基材を有し、前記プリンタは、前記受容層に色材を転写して前記眉毛画像を形成する。
【0011】
本発明の一態様による眉毛テンプレート製造システムは、前記撮影装置からの水平方向の距離が一定となるように固定された椅子をさらに備える。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、各ユーザに合わせた眉毛テンプレートを製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態に係る眉毛テンプレート製造システムの概略構成図である。
図2】演算制御装置の概略構成図である。
図3】眉毛データを説明する図である。
図4】眉毛テンプレート製造プログラムの実行により実現される機能ブロック図である。
図5】同実施形態に係る眉毛テンプレート製造方法を説明するフローチャートである。
図6】眉領域選択画面を示す図である。
図7】(a)~(c)は眉毛テンプレートの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1に、本発明の実施形態に係る眉毛テンプレート製造システム1の概略構成を示す。この眉毛テンプレート製造システム1は、利用者Pの顔のサイズや目の位置に合わせた眉毛テンプレートを製造するものであり、利用者Pの自眉から眉毛テンプレートを製造する自眉モードと、複数の眉パターンから気に入った形状の眉を選んで眉毛テンプレートを製造する眉パターンモードとを有する。
【0016】
自眉モードは、例えば、メイクサロンや化粧品売場でメイクを施してもらった利用者Pの顔を撮影し、撮影画像から抽出した眉領域を用いてテンプレートを製造する。眉パターンモードは、例えば、利用者Pの顔を撮影し、複数の眉パターンの中から利用者Pが選択した眉毛に置換した顔画像を表示し、利用者Pが自分に似合うと思った眉パターンの眉毛をテンプレートにする。
【0017】
眉毛テンプレート製造システム1は、利用者Pを撮影する撮影装置11、撮影画像データに対して画像処理を施す演算制御装置10、利用者Pから各種指示を受け付けると共に、各種画像を表示するタッチパネル(指示受付部及び表示部)12、音声案内等を出力するスピーカ13、撮影空間に光を照射する照明部14、眉毛テンプレートを出力するプリンタ15等を備える。
【0018】
利用者Pは、椅子3に座って撮影を行う。椅子3は高さ方向に移動可能であり、水平方向には移動しないように固定され、撮影装置11からの水平方向の距離は一定となっている。
【0019】
また、眉毛テンプレート製造システム1は、利用者Pが所有するスマートフォン等の携帯端末(図示略)と通信を行うことができる通信装置16を備えている。
【0020】
眉毛テンプレート製造システム1には、利用者が支払う貨幣を受け入れたり、釣銭を払い出したりする課金部(図示せず)がさらに設けられていてもよい。
【0021】
撮影装置11は、例えばデジタルカメラである。撮影装置11は、利用者Pを撮影し、撮影画像データを生成する。撮影装置11は、撮影画像データを演算制御装置10へ出力する。
【0022】
タッチパネル12は、操作ボタンを表示し、操作ボタンが押されると、その操作ボタンに対応した操作指示を受け付ける。例えば、タッチパネル12は、利用者Pから、眉毛テンプレートの製造モードの選択指示を受け付ける。選択できるモードは、上述の自眉モードと眉パターンモードである。
【0023】
タッチパネル12は、自眉モード選択時に、利用者Pの顔画像における眉毛領域の確認画面を表示する。また、タッチパネル12は、眉パターンモード選択時に、利用者Pの顔画像に、利用者Pが選択した眉毛を合成した合成画像を表示する。
【0024】
プリンタ15は、眉毛テンプレートを出力する。例えば、プリンタ15は、PET等の透明基材の表面に受容層が設けられた基材シートを利用し、受容層に、染料や顔料等の色材を転写して眉毛画像を形成し、眉毛テンプレートを出力する。プリンタ15のプリント方式は特に限定されず、昇華型熱転写方式、溶融型熱転写方式、インクジェット方式等を用いることができる。
【0025】
演算制御装置10は、眉毛テンプレート製造システム1の各部の制御やデータの受け渡しを行う。図2に、演算制御装置10のハードウェア構成を示す。演算制御装置10は、CPU(中央演算処理部)101、メインメモリ102、ディスク装置103、及び入出力部104を有する。演算制御装置10の各部はバスを介して接続されている。
【0026】
ディスク装置103は、例えばハードディスクドライブであり、CPU101により実行される眉毛テンプレート製造プログラム105、眉毛データ106等を格納する。
【0027】
眉毛データは、眉パターンモード選択時に、利用者Pの顔画像に合成可能な複数の眉パターンの画像データを含む。例えば、図3に示すような平行型やアーチ型の様々な形状、太さの眉画像のデータである。
【0028】
CPU101は、ディスク装置103内の眉毛テンプレート製造プログラム105をメインメモリ102にロードして、眉毛テンプレート製造プログラム105を実行する。
【0029】
図4に、CPU101が眉毛テンプレート製造プログラム105を実行することで実現される機能ブロック図を示す。眉毛テンプレート製造プログラム105の実行により、モード選択部110、撮影処理部111、被写体サイズ算出部112、眉毛サイズ算出部113、画像サイズ算出部114、画像拡縮部115、合成処理部116、眉毛選択部117、及びプリント処理部118が実現される。各部の処理を図5に示すフローチャートに沿って説明する。
【0030】
図5は、眉毛テンプレート製造システム1を用いて眉毛テンプレートを製造する方法を説明するフローチャートである。まず、利用者Pが眉毛テンプレート製造システム1の筐体内に入り、タッチパネル12を操作して眉毛テンプレートの製造開始を指示すると、モード選択部110が、製造モード選択画面をタッチパネル12に表示する。
【0031】
利用者Pは、モード選択画面で眉毛テンプレートの製造モードを選択する(ステップS1)。
【0032】
例えば、メイクサロン等でメイクを施してもらった現在の自分の眉毛をテンプレートとする場合は、自眉モードを選択する。自眉モードの選択後、撮影処理部111が、撮影装置11を制御して、椅子3に座った利用者Pの撮影を行う(ステップS2)。撮影装置11は、利用者Pの顔、又は顔を含む上半身を撮影する。撮影装置11により生成された撮影画像データは演算制御装置10へ転送される。
【0033】
被写体サイズ算出部112が、撮影画像を解析して、被写体(利用者P)の実サイズを算出する(ステップS3)。椅子3が固定されているため、撮影装置11から椅子3に座る被写体までの距離は予め定まっている。被写体サイズ算出部112は、撮影装置11から焦点距離の情報を取得する。被写体サイズ算出部112は、撮影装置11から被写体までの距離と、撮影装置11の焦点距離とを用いて、撮影装置11の撮影領域の実サイズを算出する。そして、被写体サイズ算出部112は、撮影画像における被写体の大きさと、撮影領域の実サイズとから、被写体の実サイズを算出する。
【0034】
眉毛サイズ算出部113が、図6に示すように、撮影画像をタッチパネル12に表示し、顔検出から決定した眉領域Rをあわせて表示する。利用者Pは、眉毛が眉領域Rに収まっていない場合、タッチパネル12を操作して、眉領域Rの位置やサイズを調整できる。
【0035】
眉領域Rが決定すると(ステップS4)、眉毛サイズ算出部113が眉領域の実サイズを算出する(ステップS5)。例えば、被写体に対する眉領域の比率と、被写体の実サイズとから、眉領域の実サイズが求まる。
【0036】
プリンタ毎に出力サイズに必要な画像サイズ(ピクセルサイズ)が決まっており、画像サイズ算出部114は、プリンタ15のスペックに合わせて、眉領域の実サイズと、プリンタ15からの眉領域のプリント出力サイズとが一致する画像サイズを算出する(ステップS6)。画像拡縮部115は、眉領域を含む眉毛画像を、算出した画像サイズに拡縮する(ステップS7)。
【0037】
プリント処理部118が、眉毛画像データをプリンタ15へ転送する。例えば、プリンタ15は、透明PET基材の表面に設けられた受容層に色材を転写して眉毛画像を形成する(ステップS8)。これにより、図7(a)に示すような眉毛テンプレート4が作製される。利用者Pは、眉毛テンプレート4に印刷された眉毛のラインの内側をハサミなどで切り取る。
【0038】
ステップS1のモード選択画面で利用者Pが眉パターンモードを選択すると、撮影処理部111が、撮影装置11を制御して、椅子3に座った利用者Pの撮影を行う(ステップS11)。被写体サイズ算出部112が、撮影画像を解析して、被写体(利用者P)の実サイズを算出する(ステップS12)。この処理はステップS3と同様である。
【0039】
合成処理部116が顔検出処理を行い、撮影した顔画像から眉領域を除去する(ステップS13)。眉毛選択部117が、眉毛データを用いて、タッチパネル12に複数の眉パターンを表示し(ステップS14)、利用者Pから眉パターンの選択を受け付ける(ステップS15)。
【0040】
合成処理部116が、顔画像の眉領域に、選択された眉パターンを合成し、タッチパネル12に合成画像を表示する(ステップS16)。利用者Pは、タッチパネル12を操作して、眉毛の位置や大きさを調整できる(ステップS17)。
【0041】
別の眉タイプを合成する場合は(ステップS18_Yes)、ステップS15~S17を再度行う。
【0042】
タッチパネル12に表示された合成画像を気に入った場合(ステップS18_No)、利用者Pはタッチパネル12の承認ボタン(図示略)を押す。眉毛サイズ算出部113が合成画像内での被写体サイズに対する眉パターンサイズの比率と、被写体の実サイズとから、眉パターンの実サイズ(プリント出力サイズ)を算出する。そして、画像サイズ算出部114が、プリンタ15のスペックに合わせて、眉パターンのプリント出力サイズが算出した値となるような画像サイズを算出する(ステップS19)。画像拡縮部115が、眉パターンを含む眉毛画像を、算出した画像サイズに拡縮する(ステップS20)。
【0043】
プリント処理部118が、サイズ拡縮後の眉毛画像データをプリンタ15へ転送し、プリント出力させる(ステップS8)。これにより、利用者Pが選択した眉パターンの眉毛テンプレートが作製される。
【0044】
このように、本実施形態によれば、利用者Pを撮影して被写体の実サイズを算出し、被写体と眉毛との比率から眉毛の実サイズを算出し、算出した実サイズで基材に眉毛画像を印刷する。そのため、個々の利用者Pに合わせたサイズの眉毛テンプレートを製造できる。
【0045】
プリンタ15にカッティングプロッタ等の切断機構を設け、印刷した眉毛のライン輪郭に沿って基材シートを切断してもよい。
【0046】
図7(b)に示すように、左右の眉毛の中央に補助線AL1を印刷してもよい。また、図7(c)に示すように、縦方向及び横方向の補助線AL2、AL3、AL4を印刷してもよい。
【0047】
上記実施形態における眉毛テンプレート製造システムは、化粧シミュレーション装置に適用してもよい。例えば、撮影装置11が利用者Pを撮影する。演算制御装置10が化粧シミュレーション処理を実行し、顔画像に対して化粧品を塗布した状態を仮想的に生成する。化粧シミュレーション処理は、公知の手法を用いることができる。そして、生成された化粧シミュレーション画像の眉から、眉毛テンプレートを製造する。
【0048】
上記実施形態では、固定された椅子3に座った利用者Pを撮影する例について説明したが、椅子3を省略し、床に立ち位置を表示して、その立ち位置に合わせて立った利用者Pを撮影してもよい。また、撮影装置11から利用者Pまでの距離を別途センサで検出してもよい。
【0049】
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0050】
1 眉毛テンプレート製造システム
10 演算制御装置
11 撮影装置
12 タッチパネル
14 照明部
15 プリンタ
110 モード選択部
111 撮影処理部
112 被写体サイズ算出部
113 眉毛サイズ算出部
114 画像サイズ算出部
115 画像拡縮部
116 合成処理部
117 眉毛選択部
118 プリント処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7