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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-13
(45)【発行日】2023-11-21
(54)【発明の名称】操作入力装置及び超音波診断装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/00 20060101AFI20231114BHJP
【FI】
A61B8/00
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020074469
(22)【出願日】2020-04-20
(65)【公開番号】P2021171074
(43)【公開日】2021-11-01
【審査請求日】2022-12-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】國田 政志
【審査官】佐野 浩樹
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-525794(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108132744(CN,A)
【文献】特開2013-242767(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0119353(US,A1)
【文献】特開2011-244994(JP,A)
【文献】特開2005-129072(JP,A)
【文献】特開2014-061753(JP,A)
【文献】特開2019-152974(JP,A)
【文献】特開2010-142399(JP,A)
【文献】特開2007-152984(JP,A)
【文献】特開2018-169758(JP,A)
【文献】特開2012-247890(JP,A)
【文献】特開2002-315744(JP,A)
【文献】特開2003-256140(JP,A)
【文献】特開平11-004809(JP,A)
【文献】特表2015-503186(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 - 8/15 、
G06F 3/01 、 3/033- 3/039、
3/048- 3/04895、
H01H36/00 -36/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチセンサにより操作接触が感知される操作感知部と、前記操作接触が感知されない不感知部とが連続することで形成された表面を含む操作パネルを備え、
前記操作パネルに個々の操作部が構成され、
前記不感知部にガイド部が構成され、
前記ガイド部は、操作者による触覚により周囲と識別可能な表面形状を有し、
前記個々の操作部は、前記操作感知部及び前記ガイド部を有し、
前記ガイド部は、前記操作パネルの表面を辿って高さレベルが変遷する部位によって構成されている操作入力装置。
【請求項2】
タッチセンサにより操作接触が感知される操作感知部と、前記操作接触が感知されない不感知部とが連続することで形成された表面を含む操作パネルと、
映像及び/又は音声による表示装置と、
制御装置と、を備え、
前記操作パネルに個々の操作部が構成され、
前記操作感知部に、本操作部とガイド部とが構成され、
前記ガイド部は、操作者による触覚により周囲と識別可能な表面形状を有し、
前記個々の操作部は、前記本操作部及び前記ガイド部を有し、
前記制御装置は、前記ガイド部が操作されたとき、当該ガイド部が属する前記操作部の本操作に係るガイダンスを前記表示装置に表示し、
前記ガイド部は、前記操作パネルの表面を辿って高さレベルが変遷する部位によって構成されている操作入力装置。
【請求項3】
前記ガイド部は、前記操作パネルの表面を前記操作感知部の中心から周囲に辿って、前記操作感知部と同高さレベルの表面、当該表面のエッジ、当該エッジを超えて低位に変遷する部位の順で連続した表面形状を有する請求項1又は2に記載の操作入力装置。
【請求項4】
前記ガイド部は、前記操作パネルの表面を前記操作感知部の中心から周囲に辿って、前記操作感知部より高いエッジを有する請求項1又は2に記載の操作入力装置。
【請求項5】
前記ガイド部は、前記操作パネルの表面を前記操作感知部の中心から周囲に辿って、前記操作感知部より低位に変遷する部位、高位に変遷する部位、周囲表面とのエッジの順で連続した表面形状を有する請求項1又は2に記載の操作入力装置。
【請求項6】
前記エッジが、前記操作パネルに正対する操作者にとって手前側及び/又は奥側に配置されている請求項から請求項のうちいずれか一に記載の操作入力装置。
【請求項7】
前記操作パネルの表面を垂直視して前記ガイド部は、前記操作感知部に沿って1周に亘り又は1周に満たない範囲で連続的又は断続的に延在した曲線状に形成されている請求項1から請求項のうちいずれか一に記載の操作入力装置。
【請求項8】
前記操作感知部の表面とその周囲の前記ガイド部の一部表面とが、前記操作パネルの配向に対して傾斜している請求項1から請求項のうちいずれか一に記載の操作入力装置。
【請求項9】
請求項1から請求項のうちいずれか一に記載の操作入力装置を備えた超音波診断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作入力装置及びこれを備えた超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断は、超音波探触子を患者の被検体の体表又は体腔内から当てるという簡単な操作で心臓や胎児の様子が超音波画像として得られ、かつ安全性が高いため繰り返して検査を行うことができる。このような超音波診断を行うために用いられる超音波診断装置が知られている。
【0003】
超音波診断等の操作にあたっては、操作者は被験者や表示画面に目を向ける必要があるので、操作パネルに目を向ける必要をできるだけ無くしたい。
機械式入力装置(ボタンやダイヤルなど)を持つ操作パネルでは、操作パネル表面に複雑な凹凸形状を持ちやすくブラインド操作を可能としやすいが、液体や粉塵と接触した場合には清潔に保つことが難しかった。なお、機械式ボタンでも指で触れていると不意に押し込んでしまうおそれはある。
タッチセンサ式入力装置を持つ操作パネルでは、操作パネル表面を滑らかな形状で構成しやすく、清潔に保ちやすい反面、ボタン等の位置を指で探って確かめることができないため、必ず直前に操作パネルへ目線を移さなければならず、操作者に負担を与えてしまう問題があった。
また、ボタン等の操作を待機している間、指をボタン等に触れない位置に浮かせておかなければならないため、その間手や腕の筋肉を緊張させることになり、操作者に負担を与えてしまう問題があった。
【0004】
特許文献1,2にあっては、タッチセンサ式入力装置であって、操作ボタン等の個々の操作部の操作者が触れる表面が凹凸形状を有するものが記載されている。
特許文献1にあっては、一定の閾値以上の圧力を感知したときに操作入力を有効とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特表2019-525794号公報
【文献】特開2014-68819号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2に記載の発明にあっては、操作部の凹凸形状部がタッチ検出範囲にあるため、操作部の凹凸形状に操作者の指が触れただけで、有効な操作となってしまうおそれがあり、操作するときのみ触れる必要がある。そのため、事前に操作したい操作部を目視確認する必要がある。
特許文献1に記載の発明にあっては、操作部の凹凸形状部が圧力検出範囲にあるが、一定の閾値以上の圧力を超えなければ、指で触って操作部を認識することができる。
しかしながら、特許文献1に記載の発明にあっては、操作するつもりがなく操作部の凹凸形状部に触れているときに一定の閾値以上の圧力を超えてしまうと、誤操作となるおそれがあるとともに、感圧性センサでないと適用できないという不都合がある。
【0007】
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、タッチセンサによる個々の操作部の位置を操作前に触覚により認識することが容易であるとともに、同認識のための接触により誤操作とならない操作入力装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一つの態様の操作入力装置は、タッチセンサにより操作接触が感知される操作感知部と、前記操作接触が感知されない不感知部とが連続することで形成された表面を含む操作パネルを備え、前記操作パネルに個々の操作部が構成され、前記不感知部にガイド部が構成され、前記ガイド部は、操作者による触覚により周囲と識別可能な表面形状を有し、前記個々の操作部は、前記操作感知部及び前記ガイド部を有し、前記ガイド部は、前記操作パネルの表面を辿って高さレベルが変遷する部位によって構成されている
【0009】
また本発明の他の一つの態様の操作入力装置は、タッチセンサにより操作接触が感知される操作感知部と、前記操作接触が感知されない不感知部とが連続することで形成された表面を含む操作パネルと、映像及び/又は音声による表示装置と、制御装置と、を備え、前記操作パネルに個々の操作部が構成され、前記操作感知部に、本操作部とガイド部とが構成され、前記ガイド部は、操作者による触覚により周囲と識別可能な表面形状を有し、前記個々の操作部は、前記本操作部及び前記ガイド部を有し、前記制御装置は、前記ガイド部が操作されたとき、当該ガイド部が属する前記操作部の本操作に係るガイダンスを前記表示装置に表示し、前記ガイド部は、前記操作パネルの表面を辿って高さレベルが変遷する部位によって構成されている
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、タッチセンサによる個々の操作部の位置を操作前に触覚により認識することが容易であるとともに、同認識のための接触により誤操作とならない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係る超音波診断装置及び操作者の模式図である。
図2】本発明の一実施形態に係る超音波診断装置の構成のブロック図である。
図3】本発明の一例の操作部の断面図である。
図4】本発明の他の一例の操作部の断面図である。
図5】本発明の他の一例の操作部の断面図である。
図6】本発明の他の一例の操作部の斜視図である。
図7】本発明の他の一例の操作部の斜視図である。
図8】本発明の他の一例の操作部の平面図である。
図9】本発明の他の一例の操作部の斜視図である。
図10】本発明の他の一例の操作部の断面図である。
図11】本発明の操作部と画面表示の一例を示す。
図12】本発明の操作部と画面表示の一例を示す。
図13】本発明の操作部と画面表示の一例を示す。
図14】本発明の操作部と画面表示の一例を示す。
図15】本発明の操作部と画面表示の一例を示す。
図16】本発明の画面表示の一例を示す。
図17】本発明の画面表示の一例を示す。
図18】本発明の画面表示の一例を示す。
図19】本発明の画面表示の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明の一実施形態につき図面を参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
【0013】
〔第1実施形態〕
図1に示す超音波診断装置10を例として説明する。
超音波診断装置10は、本体部11と、超音波探触子22とを備える。本体部11には、操作パネル12と、操作パネル13と、映像表示装置14と、音声表示装置15とを備える。
映像表示装置14としては、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどが適用される。音声表示装置15としては、アンプ及びスピーカーが適用される。
操作パネル12は、映像表示装置14とは別パネル部分に構成され、かつ、映像表示装置14より下に配置されたものである。操作パネル13は、映像表示装置14と一体パネルで構成され、かつ、映像表示装置14より下に配置されたものである。
本体部11を水平な卓上等に置いたとき、操作パネル12の垂直方向12Vは、水平方向Hより鉛直方向Vに近い方向である。
本体部11を水平な卓上等に置き、映像表示装置14を操作者Pに対して見やすい角度にしたとき、操作パネル13の垂直方向14Vは、鉛直方向Vより水平方向Hに近い方向である。なお、操作パネル13の垂直方向14Vは、映像表示装置14の画面の垂直方向14Vと共通である。
個々の操作部(ボタン、キー、スライダー、ダイヤルなど呼称や形態を問わない)であって、操作パネル12に配置された操作部を12Aとし、操作パネル13に配置された操作部を13Aとする。
【0014】
図2に超音波診断装置10の構成のブロック図を示す。制御装置20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備え、ROMに記憶されているシステムプログラムなどの各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムに従って超音波診断装置10の各部の動作を制御する。超音波測定部21の構成として超音波探触子22が含まれる。制御装置20の指令により超音波測定部21が動作し、超音波探触子22で検出した超音波画像が取得され、映像表示装置14に表示される。
操作パネル12,13は操作者Pによる操作部12A,13Aの操作を感知して操作信号を制御装置20に入力する。制御装置20は、入力された操作信号に対応した動作を制御する。その動作には、超音波測定部21、映像表示装置14、音声表示装置15に関するものなどが相当する。
【0015】
操作部12A,13Aとして適用される個々の操作部の具体例を挙げて説明する。
図3に一例の操作部31が示される。図3に示すように操作パネル12,13は、タッチセンサにより操作接触が感知される操作感知部A(斜線部)と、不感知部Nとが連続することで形成された表面Sを含む。
操作パネル12,13に個々の操作部31が構成される。図3に示す操作部31が操作パネル12又は13に構成される。
不感知部Nにガイド部Gが構成される。このガイド部Gは、操作者Pによる触覚により周囲と識別可能な表面形状を有する。
個々の操作部31は、当該操作に係る操作感知部A及びガイド部Gを有する。
【0016】
図3に示す操作部31にあっては、ガイド部Gは、操作パネル12,13の表面Sを辿って高さレベルが変遷する部位によって構成されている。高さの変化でガイド部Gは、操作者Pの触覚により周囲と識別可能とされる。
【0017】
さらに言うと図3に示す操作部31にあっては、ガイド部Gは、操作パネル12,13の表面を操作感知部Aの中心から周囲に辿って、操作感知部Aと同高さレベルの表面g1、当該表面g1のエッジg2、当該エッジg2を超えて低位に変遷する部位g3の順で連続した表面形状を有する。周囲の低位との高さの変化やエッジg2に対する接触圧でガイド部Gは、操作者Pの触覚により周囲と識別可能とされる。
【0018】
図3に示すように個々の操作部31において、ガイド部Gと操作感知部Aとの相対位置は固定されている。
したがって、図3に示すような操作部31を適用することにより、操作者Pは、操作感知部Aの位置を操作感知部Aを操作する前に、ガイド部Gに触れる触覚により認識することが容易である。したがって、操作パネル12,13を見ずに操作することが容易である。
また、同認識のためのガイド部Gへの接触により誤操作とならない。したがって、操作部31のガイド部Gに指を置いた状態で待機し、必要時に操作部31の操作感知部Aにその指でタッチして即座に操作することが容易であり、その間、一切操作パネル12,13を見ないことも容易である。操作感知部Aの近傍に指を浮かせて待機する必要がなく、操作者Pの負担が軽減される。
【0019】
図3に示したエッジg2を、突起状に形成したものに相当する図4に示す操作部32を適用することもできる。
すなわち、図4に示すように操作部32のガイド部Gは、操作パネル12,13の表面Sを操作感知部Aの中心から周囲に辿って、操作感知部Aより高いエッジg4を有する。
かかる操作部32により、ガイド部Gのエッジg4に対する操作者Pによる触覚探知がしやすくなるとともに、エッジg4が操作感知部Aより高いので、先に指が触れやすく、ガイド部Gを指で探る動作においても誤操作が生じにくい。
【0020】
図4に示すように操作部32にあっては、エッジg4が、操作パネル12,13に正対する操作者Pにとって手前側及び奥側に配置されている。指で手前側から辿って探っても、奥側から辿って探っても、ガイド部Gを探知しやすい。
これに拘わらず、エッジg4が手前側又は奥側に配置されている操作部を実施してもよい(例えば図5)。操作者が使い慣れることで問題なくガイド部へのタッチを経由した操作可能になる。
【0021】
図5に示す操作部33のように、ガイド部Gは、操作パネル12,13の表面Sを操作感知部Aの中心から周囲に辿って、操作感知部Aより低位に変遷する部位g11、高位に変遷する部位g12、周囲表面g14とのエッジg13の順で連続した表面形状を有するものを適用することができる。
これにより、操作感知部Aより高い部位を作らずに、触覚により認識しやすいエッジg13を形成することができる。
【0022】
さらに様々な形態の操作部34-36を図6図10に示す。
図6に示す操作部34のガイド部Gは、操作感知部Aをほぼ半周にわたり連続的に囲むように延在した曲線状に形成されている。図6に示す操作部34のガイド部Gを、指の幅に満たない程度に途切れさせて断続的に形成しても問題ない。
図7に示す操作部35のガイド部Gは、図4に示した突起状のエッジg4を、手前側及び奥側に限定して断続的にしたものに相当する。なお、突起状のエッジg4が途切れる部分は、図3に示したような角部のエッジg2が配置される。なお、図7に示すエッジg2の部分を周囲に対してフラットに形成し、エッジg2を無くしてもよい。この場合でも、突起状のエッジg4を触覚により認識できる。
図8に示す操作部36は、スライダーともいうべき形態の操作部であって、ガイド部Gは、操作感知部Aを1周に亘り連続的に囲むように延在した曲線状に形成されている。図8に示す操作部36のガイド部Gを、指の幅に満たない程度に途切れさせて断続的に形成しても問題ない。
図9に示す操作部37は、ダイヤルともいうべき形態の操作部であって、操作感知部Aは複数がサークル状に配置され、ガイド部Gは、操作感知部Aの外周及び内周を1周に亘り連続的に囲むように延在した曲線状に形成されている。
以上のように操作パネル12,13の表面を垂直視してガイド部Gは、操作感知部Aに沿って1周に亘り又は1周に満たない範囲で連続的又は断続的に延在した曲線状に形成されている。
【0023】
図10に示す操作部38は、操作感知部Aの表面a1とその周囲のガイド部Gの一部表面g21,g22とが、操作パネル13の配向(垂直方向14V)に対して傾斜している。
上述したように操作パネル13は、映像表示装置14と一体パネルで構成され、かつ、映像表示装置14より下に配置されたものである。そのため、操作者Pが操作しやすいように操作感知部Aの表面a1とその周囲のガイド部Gの一部表面g21,g22とが、若干上向きに傾斜している。
操作者Pは、短期間の習熟により、操作部31のガイド部Gに触れているときに、各操作部31の操作感知部Aを位置認識することは容易となる。他の操作部32-38についても同様に、ガイド部Gに触れているときに操作感知部Aを位置認識することは容易となる。
【0024】
〔第2実施形態〕
以上説明した実施形態を第1実施形態とし、これに対し一部変更、追加した実施形態を第2実施形態として以下に説明する。
【0025】
第2実施形態においては、例えば図11に示すように操作感知部に、本操作部AAとガイド部GAとが構成される。すなわち、本操作部AAもガイド部GAも操作感知部であり、それぞれ操作反応がある。個々の操作部36は、当該操作に係る本操作部AA及びガイド部GAを有する。
ガイド部GAの触覚により本操作部AAの位置を認識しやすくする機能、いわばハード的ガイド機能は上記第1実施形態を踏襲する。
この機能に加え、以下のようなソフトウエア的ガイド機能が追加される。
制御装置20は、ガイド部GAが操作されたとき、当該ガイド部GAが属する操作部36の本操作に係るガイダンスを表示装置14,15に表示する。
すなわち、本操作部AAに触れた場合、どのような操作が行えるかを明示する又は示唆する表示が映像及び/又は音声により出力される。
上記第1実施形態のガイド部が触覚を通じたガイド機能であるのに対し、本実施形態での追加の機能は、視覚及び/又は聴覚を通じたガイド機能である。
以下に例を挙げて説明する。
【0026】
図11図12に例は、フォーカス設定の例である。フォーカス設定用の本操作部AAの周囲に設けられた出っ張り部分であるガイド部GAに触れると、図12に示すように映像表示装置14の画面14D上のフォーカス位置表示H1がハイライトされる。
したがって、操作者Pは、ガイド部GAに触れると、フォーカスに影響があることを操作に先立って知ることができ、本操作部AAの操作ミスを防ぐことができる。
なお、ガイド部GAについては、意図せず触れる操作ミスを防ぐ手段は講じられない。
【0027】
図13図14に示す例は、フリーズボタンである。図13に示すようにフリーズボタンである本操作部AAの周囲の出っ張り部分であるガイド部GAに指(P)を置いておくことができ、映像表示装置14の画面14D上にはフリーズの本操作部AA付近に指を置いていることを知らせるガイド表示H2が出現する。
操作者Pは、操作パネル12,13に目線を移さずに、指の触覚と画面の表示H2によって、触れているボタンエッジがフリーズボタンのエッジであることを確認することができる。
フリーズ操作する場合は、指を少しずらすだけでよい(図13図14)。
【0028】
図15に示す例は、複数の機能を割り当てられる多機能キーである操作部39である。
周囲の出っ張り部分であるガイド部GAに指を触れると、中心の本操作部AAに予め割り当てられている機能を明示又は示唆するガイド表示H3が画面14Dに出現する。
割り当て機能とガイド表示の具体例としては、ボディーマークと、図16に示す画面14D上にメニューが少し出てくるガイド表示H31、ドプラと、図17に示す画面14D上にドプラゲートが浮き出てくるガイド表示H32、カラーと、図18に示す画面14D上にROI(関心領域を示す枠)が浮き出てくるガイド表示H33、2画面化と、図19に示す画面14D上に2画面目が少し出てくるガイド表示H34などが挙げられる。
【0029】
以上の実施形態によれば、タッチセンサによる個々の操作部の位置を操作前に触覚により認識することが容易であるとともに、同認識のための接触により誤操作とならないという利点がある。さらに、映像及び/又は音声によるガイダンスにより、どの操作であるかを操作者に認識させることができ、操作を助けることができる。
上記実施形態では映像によるガイダンスを例示したが、音声によるガイダンスに代えてもよいし、映像とともに音声によるガイダンスを同時に出力するようにしてもよい。音声によるガイダンスがあることで、操作者が画面に視線を運ぶことを回避し、ブライド操作をしやすくさせることができる。
ガイド部の触覚により認識させる内容は、操作部(本操作部)の位置のみならず、どの操作であるか(操作の種類)を認識させるために、個々の操作部それぞれで個性をもった形状(触覚に訴えるものが異なるもの)であってもよい。また、そのような個性はなく、音声によるガイダンスとの組み合わせにより、いま触れている操作部がどの操作であるか(操作の種類)を認識させるようにすることも実施し得る。
映像又は音声によるガイダンスは、必ずしも初見(初耳)で操作の内容がわかるものである必要はない。例えば、音色やメロディーパターンが異なることで識別性を与えるもの、画面の全体又は一部の発光色が異なることで識別性を与えるものであってもよい。そのようなものでも、習熟により、いまどの操作部を触っているかを教えるガイダンスとなり得るからである。
なお、個々の操作部は、操作パネルに対して1つでもよいし、操作入力装置に1つでもよい。
【符号の説明】
【0030】
10 超音波診断装置
11 本体部
12,13 操作パネル
12A,13A 操作部
14 映像表示装置
15 音声表示装置
20 制御装置
21 超音波測定部
22 超音波探触子
31 操作部
32 操作部
33 操作部
34 操作部
35 操作部
36 操作部
37 操作部
38 操作部
39 操作部
A 操作感知部
AA 本操作部(操作感知部)
G ガイド部(不感知部)
GA ガイド部(操作感知部)
H1 フォーカス位置表示(ガイド表示)
H2 ガイド表示
H3 ガイド表示
H31 ガイド表示
H32 ガイド表示
H33 ガイド表示
H34 ガイド表示
N 不感知部
P 操作者
S 表面
g13 エッジ
g2 エッジ
g4 エッジ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19