(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-13
(45)【発行日】2023-11-21
(54)【発明の名称】ケーソン
(51)【国際特許分類】
E02D 31/06 20060101AFI20231114BHJP
E02D 23/00 20060101ALI20231114BHJP
E02B 3/10 20060101ALI20231114BHJP
【FI】
E02D31/06 Z
E02D23/00 C
E02B3/10
(21)【出願番号】P 2020075665
(22)【出願日】2020-04-21
【審査請求日】2022-08-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000004123
【氏名又は名称】JFEエンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002963
【氏名又は名称】弁理士法人MTS国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100080458
【氏名又は名称】高矢 諭
(74)【代理人】
【識別番号】100144299
【氏名又は名称】藤田 崇
(72)【発明者】
【氏名】内田 賢一
(72)【発明者】
【氏名】吉田 通保
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼羽 麻希子
【審査官】松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】特開昭55-009977(JP,A)
【文献】特開2001-288757(JP,A)
【文献】特開2015-232168(JP,A)
【文献】実開昭61-198343(JP,U)
【文献】特開2020-020701(JP,A)
【文献】特開平07-018475(JP,A)
【文献】特開2002-167683(JP,A)
【文献】特開平08-283969(JP,A)
【文献】特開昭59-177380(JP,A)
【文献】実公昭42-019849(JP,Y1)
【文献】実開平05-040334(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 31/06
E02D 23/00
E02B 3/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外面が外部に露出する外周部として鋼板で形成された外周鋼板を備え、水域に設置されるケーソンであって、
前記外周鋼板の前記外面に取り付けられ、前記外周鋼板と電気的に接続している電気防食アノードを備え、
前記外周鋼板の前記電気防食アノードが取り付けられた外面には、前記外面から斜め下方に向けて突出して形成された鋼部材からなる突出部位が形成され、
前記電気防食アノードは、前記突出部位の下方に配置され、外部上方から投入される石材が前記電気防食アノードに衝突することを避けるように構成されていることを特徴とするケーソン。
【請求項2】
前記外周鋼板の前記電気防食アノードが取り付けられた外面に形成された前記突出部位は、前記防食アノードの側方を保護するように突出して形成された鋼部材からなる側方突出部位が形成されている一方、前記電気防食アノードの下方は露出するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のケーソン。
【請求項3】
外面が外部に露出する外周部として鋼板で形成された外周鋼板を備え、水域に設置されるケーソンであって、
前記外周鋼板と電気的に接続している電気防食アノードを備え、
外部上方から投入される石材が前記電気防食アノードに衝突することを避けるため、前記外周鋼板に外部に開口して設けられる凹部内に収まるように前記電気防食アノードが配置されており、
前記凹部の開口側には、前記電気防食アノードと外部との空間的な連通を制限する保護カバーが取り付けられており、
前記保護カバーには、前記凹部の内空部と外部とを連通する貫通孔が設けられていることを特徴とするケーソン。
【請求項4】
外面が外部に露出する外周部として鋼板で形成された外周鋼板を備え、水域に設置されるケーソンであって、
前記外周鋼板と電気的に接続している電気防食アノードと、
内空部を有するダクト部材と、
を備え、
前記ダクト部材は、前記外周鋼板の内面に取り付けられて、前記ケーソンの上端近傍まで上方に延びて配置されており、
前記ダクト部材の前記内空部は、前記ケーソンの上方からアクセス可能である一方、前記外周鋼板には、前記ダクト部材の前記内空部と外部とを連通する貫通孔が設けられており、
前記電気防食アノードは、外部上方から投入される石材との衝突を避けるため、前記ダクト部材の前記内空部内に収まるように配置されていることを特徴とするケーソン。
【請求項5】
前記電気防食アノードは、棒状部材の下端部に取り付けられた状態で、前記ダクト部材の前記内空部に配置されており、前記棒状部材を上方に引き上げることにより、前記電気防食アノードを前記ケーソンの上方に引き上げることができることを特徴とする請求項4に記載のケーソン。
【請求項6】
前記外周鋼板の前記貫通孔には、前記電気防食アノードと外部との空間的な連通を制限する保護カバーが取り付けられており、
前記保護カバーには、前記ダクト部材の前記内空部と外部とを連通する貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項
4または
5に記載のケーソン。
【請求項7】
前記保護カバーは、スリット部材又は格子部材であることを特徴とする請求項3または6に記載のケーソン。
【請求項8】
埋め立て地の護岸構造に用いられていることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載のケーソン。
【請求項9】
前記電気防食アノードは、前記外周鋼板のうち、前記埋め立て地と隣接する前記外周鋼板に取り付けられていることを特徴とする請求項8に記載のケーソン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はケーソンに関し、詳細には、電気防食アノードにより電気防食がなされたケーソンに関する。
【0002】
なお、本願では、電気防食に用いる犠牲陽極(流電陽極)を、電気防食アノードと記載する。
【背景技術】
【0003】
埋め立て地の護岸構造等にケーソンが広く用いられており、ケーソンの中には、外面が外部に露出しているケーソン外周部として鋼板が立設して形成されているタイプがある(以下、外面が外部に露出しているケーソン外周部として立設された鋼板を、単に外周鋼板と記すことがある。)。このようなタイプのケーソンを永久構造物として用いる場合、外周鋼板を防食することが必要となる。
【0004】
ここで、水中に存する鋼板を防食するものとしては、干満帯およびその近傍領域ならびにそれらの領域よりも上方の領域は重防食被覆等を行って対応するとともに、水中部は電気防食を行うことが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
外周鋼板を備えるケーソンを埋め立て地の護岸構造に用いる場合、水域側の外周鋼板だけでなく、水域とは反対側(埋め立て側)の外周鋼板にも電気防食アノードを取り付けて電気防食を施すことがあり、また、水域とは反対側(埋め立て側)の外周鋼板の外側側方には、埋め立てに先んじて裏込石を投入することがある。
【0007】
このケースについて具体的に工事の手順を説明すると次のようになる。まず、
図21に示すように、埋め立て予定地の端部領域(埋め立て後は、埋め立て地と水域300との境目の護岸構造となる領域)に、捨石を投入して捨石マウンド200を作製し、この捨石マウンド200の上にケーソン100を配置する。配置したケーソン100においては、埋め立て後に水域側となる外周鋼板102Aに電気防食アノード104が取り付けられており、また、埋め立て後に水域300とは反対側(埋め立て側)となる外周鋼板102Bにも電気防食アノード104が取り付けられている。捨石マウンド200の上にケーソン100を配置した後、
図22に示すように、ケーソン100の側方の埋め立て側の領域(外周鋼板102Bの外側側方の領域)に裏込石202を投入して積み上げ、その後に、埋め立て土砂204を投入して埋め立てを行う。
【0008】
上記の工事の手順および内容を本発明者は精査し、その結果、投入した裏込石202が、水域とは反対側(埋め立て側)の外周鋼板102Bに取り付けた電気防食アノード104に衝突して、電気防食アノード104が損傷する可能性があることを本発明者は見出した。
【0009】
また、本発明者は、水域側の外周鋼板102Aに取り付けた電気防食アノード104も、台風の襲来時や津波発生時等には、石材等が衝突して損傷する可能性があると考えた。
【0010】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、外周鋼板と電気的に接続している電気防食アノードが衝突物の衝突から防護されたケーソンを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、以下のケーソンにより、前記課題を解決したものである。
【0012】
即ち、本発明に係るケーソンの第1の態様は、外面が外部に露出する外周部として鋼板で形成された外周鋼板を備え、水域に設置されるケーソンであって、前記外周鋼板の前記外面に取り付けられ、前記外周鋼板と電気的に接続している電気防食アノードを備え、外部上方から投入される石材が前記電気防食アノードに衝突することを避けるため、外方に突出するように前記外周鋼板の前記外面に形成された突出部位の下方に前記電気防食アノードを配置したことを特徴とするケーソンである。
【0013】
本願において、本願発明に係るケーソンに関し、「外部」とは、当該ケーソンの外側の領域のことであり、「外面」とは、外部に向いた面のことであり、「内面」とは、当該ケーソンの内側に向いた面のことである。
【0014】
また、本願発明に係るケーソンに関し、上方や側方等の文言のように、位置や方向を観念する文言は、当該ケーソンが実際に現場に配置された状態を基準として、その意味内容を解釈するものとする。
【0015】
また、電気防食アノードが「前記外周鋼板の前記外面に取り付けられ」とは、電気防食アノードが前記外周鋼板の前記外面に直接取り付けられている場合だけでなく、電気防食アノードが他の部材を介して前記外周鋼板の前記外面に間接的に取り付けられている場合も含む。
【0016】
本発明に係るケーソンの第1の態様において、前記突出部位は、前記電気防食アノードが配置されている前記外周鋼板の外面を構成する鋼板と一体で形成されているように構成してもよく、あるいはまた、前記突出部位は、前記電気防食アノードが配置されている前記外周鋼板の外面を構成する鋼板とは別部材で形成されているように構成してもよい。
【0017】
また、本発明に係るケーソンの第1の態様において、前記外周鋼板の外面には、前記電気防食アノードの側方に、前記外周鋼板の外面から外方に突出するように形成された側方突出部位を備えるように構成してもよい。
【0018】
この場合、前記突出部位および前記側方突出部位のうちの少なくとも一方は、前記電気防食アノードが配置されている前記外周鋼板の外面を構成する鋼板と一体で形成されているように構成してもよく、あるいはまた、前記突出部位および前記側方突出部位のうちの少なくとも一方は、前記電気防食アノードが配置されている前記外周鋼板の外面を構成する鋼板とは別部材で形成されているように構成してもよい。
【0019】
本発明に係るケーソンの第2の態様は、外面が外部に露出する外周部として鋼板で形成された外周鋼板を備え、水域に設置されるケーソンであって、前記外周鋼板と電気的に接続している電気防食アノードを備え、外部上方から投入される石材が前記電気防食アノードに衝突することを避けるため、前記外周鋼板に外部に開口して設けられる凹部内に収まるように前記電気防食アノードを配置したことを特徴とするケーソンである。
【0020】
本発明に係るケーソンの第2の態様において、鋼板を組み立ててなる箱体を備えており、前記箱体の内空部が前記凹部の内空部となるように、前記箱体が前記外周鋼板に取り付けられている、ように構成してもよい。
【0021】
本発明に係るケーソンの第2の態様において、前記凹部の開口側には、前記電気防食アノードと外部との空間的な連通を制限する保護カバーが取り付けられており、前記保護カバーには、前記凹部の内空部と外部とを連通する貫通孔が設けられている、ように構成してもよい。
【0022】
本発明に係るケーソンの第3の態様は、外面が外部に露出する外周部として鋼板で形成された外周鋼板を備え、水域に設置されるケーソンであって、前記外周鋼板と電気的に接続している電気防食アノードと、内空部を有するダクト部材と、を備え、前記ダクト部材は、前記外周鋼板の内面に取り付けられて、前記ケーソンの上端近傍まで上方に延びて配置されており、前記ダクト部材の前記内空部は、前記ケーソンの上方からアクセス可能である一方、前記外周鋼板には、前記ダクト部材の前記内空部と外部とを連通する貫通孔が設けられており、前記電気防食アノードは、外部上方から投入される石材との衝突を避けるため、前記ダクト部材の前記内空部内に収まるように配置されていることを特徴とするケーソンである。
【0023】
本発明に係るケーソンの第3の態様において、前記電気防食アノードは、棒状部材の下端部に取り付けられた状態で、前記ダクト部材の前記内空部に配置されており、前記棒状部材を上方に引き上げることにより、前記電気防食アノードを前記ケーソンの上方に引き上げることができる、ように構成してもよい。
【0024】
本発明に係るケーソンの第3の態様において、前記外周鋼板の前記貫通孔には、前記電気防食アノードと外部との空間的な連通を制限する保護カバーが取り付けられており、前記保護カバーには、前記ダクト部材の前記内空部と外部とを連通する貫通孔が設けられている、ように構成してもよい。
【0025】
本発明に係るケーソンの第2および第3の態様において、前記保護カバーは、格子状やスリット状のような部材で構成したものであってもよい。
【0026】
本発明に係るケーソンの第1、第2および第3の態様は、埋め立て地の護岸構造に用いられていてもよい。
【0027】
前記電気防食アノードは、前記外周鋼板のうち、前記埋め立て地と隣接する前記外周鋼板に取り付けられている、ように構成してもよい。
【0028】
ここで、電気防食アノードが「前記外周鋼板に取り付けられている」とは、電気防食アノードが前記外周鋼板に直接取り付けられている場合だけでなく、電気防食アノードが他の部材を介して前記外周鋼板に間接的に取り付けられている場合も含む。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、外周鋼板と電気的に接続している電気防食アノードが衝突物の衝突から防護されたケーソンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るケーソン10を示す斜視図
【
図2】
図1の電気防食アノード14の部位を拡大して示す拡大斜視図
【
図4】本発明の第2実施形態に係るケーソン20を示す斜視図
【
図5】
図4の電気防食アノード14の部位を拡大して示す拡大斜視図
【
図7】本発明の第3実施形態に係るケーソン30を示す斜視図
【
図8】
図7の電気防食アノード14の部位を拡大して示す拡大斜視図
【
図10】本発明の第4実施形態に係るケーソン40を示す斜視図
【
図11】
図10の電気防食アノード14の部位を拡大して示す拡大斜視図
【
図13】本発明の第5実施形態に係るケーソン50を示す斜視図
【
図14】
図13の電気防食アノード14の部位を拡大して示す拡大斜視図
【
図15】
図13の電気防食アノード14の部位を拡大して示す拡大斜視図
【
図17】本発明の第6実施形態に係るケーソン60を示す斜視図
【
図18】
図17の電気防食アノード14の部位を拡大して示す拡大斜視図
【
図19】
図17の電気防食アノード14の部位を拡大して示す拡大斜視図
【
図21】従来のケーソンを用いた埋立工法の一工程を模式的に示す鉛直断面図
【
図22】従来のケーソンを用いた埋立工法の一工程を模式的に示す鉛直断面図
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0032】
(1)第1実施形態
(1-1)第1実施形態の構成および作用効果
図1は、本発明の第1実施形態に係るケーソン10を示す斜視図であり、
図2は、
図1の電気防食アノード14の部位を拡大して示す拡大斜視図であり、
図3は
図2のIII-III線断面図である。
図1では、本第1実施形態に係るケーソン10の構成をわかりやすく示す都合上、ケーソン10に隣接する裏込石202および埋め立て土砂204は、一部のみを記載している。
【0033】
第1実施形態に係るケーソン10は、外周鋼板12と、電気防食アノード14と、上方防護カバー16と、を有してなり、捨石マウンド200の上に配置されている。
【0034】
外周鋼板12は、外面が外部に露出している鋼板部材であり、ケーソン10の外周部に立設されており、ケーソン10の全体の形状を形作る部材である。外周鋼板12の厚さは標準的には12~16mm程度である。
【0035】
外周鋼板12は、外面が外部に露出している鋼板部材であるため腐食が懸念されるが、
図1に示すように、外周鋼板12の上端部付近(詳細には、干潮面302よりも所定の距離(例えば1m)だけ下の位置よりも上方の部位)の外面には重防食被覆10Aがなされており、また、重防食被覆10Aよりも下方に位置する外周鋼板12の部位の外面には、電気防食アノード14が取り付けられていて電気防食がなされており、腐食に対する十分な対応がなされている。
【0036】
また、外周鋼板12は、下部が底版コンクリート10Bに固定されているとともに、内部には隔壁10Cが設けられて補強されており、ケーソン10の全体の形状が安定的に保たれるようになっている。また、底版コンクリート10Bは、転倒や滑動に対するケーソン10全体の安定性を向上させる働きもしている。
【0037】
電気防食アノード14は、干潮面302よりも低い領域の外周鋼板12の防食を行う役割を有し、特に、重防食被覆10Aのなされた領域よりも低い領域の外周鋼板12の防食を行う役割を有する。
【0038】
電気防食アノード14の両端部に取り付けらえた芯金14Aが、外周鋼板12の外面に溶接または機械的な接合により取り付けられており、電気防食アノード14は、芯金14Aを介して外周鋼板12に電気的に接続している。
【0039】
電気防食アノード14を構成する金属としては、犠牲陽極としての働きをすることができる金属であれば用いることができ、具体的には例えば、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム等を電気防食アノード14として用いることができる。
【0040】
上方防護カバー16は、電気防食アノード14の上方に設けられていて、電気防食アノード14に、上方から石材等が衝突することを防止する鋼板部材である。上方防護カバー16は、電気防食アノード14の上方の外周鋼板12の外面部位に一端が溶接で取り付けられており、
図1~3に示すように、外周鋼板12とのなす角が下方に向かって約45度となるように取り付けられている。上方防護カバー16の厚さは標準的には12~16mm程度である。上方防護カバーの材質は鋼に限定されるわけではなく、所定の性能を有していれば、他の材質のものを用いてもよい。また、上方防護カバー16は、外周鋼板12と一体で形成されていてもよく、あるいはまた、外周鋼板12とは別部材で形成されていてもよい。
【0041】
本第1実施形態に係るケーソン10は、電気防食アノード14の上方に上方防護カバー16を備えているので、電気防食アノード14に、上方から石材等が衝突することが防止されており、投入された裏込石202が電気防食アノード14に上方から衝突することが防止されている。上方からの衝突を防止することで、大きな衝撃力の衝突を防止することができる。
【0042】
なお、
図1において、水域300側の外周鋼板12Aに取り付けられた電気防食アノード14は、ケーソン10の陰になるため記載していないが、本第1実施形態に係るケーソン10においては、水域300側の外周鋼板12Aにも、埋め立て側の外周鋼板12と同様に、電気防食アノード14が取り付けられている。また、水域300側の外周鋼板12Aにも、埋め立て側の外周鋼板12と同様に、上方防護カバー16を設けてもよい。
【0043】
(1-2)第1実施形態に係るケーソン10の設置方法
第1実施形態に係るケーソン10は、現場搬入前に、予め外周鋼板12の所定の位置に電気防食アノード14および上方防護カバー16を取り付けておき、取り付け後の状態で現場に搬入する。ケーソン10を埋め立て地の護岸構造に用いる場合、電気防食アノード14および上方防護カバー16を所定の位置に取り付けたケーソン10を、海上輸送で現地に搬入する。海上輸送の方法は、一般的に用いられている方法を採用することができる。
【0044】
現地へ搬入したケーソン10は、捨石マウンド200の上に沈設するが、その沈設方法は、一般的に用いられているケーソンの沈設方法を採用することができる。また、捨石マウンド200上へケーソン10を沈設した後の埋め立て地の造成に際して行う、裏込石202の投入および埋め立て土砂204による埋め立ては、通常用いられている方法を採用することができる。
【0045】
(2)第2実施形態
図4は、本発明の第2実施形態に係るケーソン20を示す斜視図であり、
図5は、
図4の電気防食アノード14の部位を拡大して示す拡大斜視図であり、
図6は
図5のVI-VI線断面図である。
図4では、本第2実施形態に係るケーソン20の構成をわかりやすく示す都合上、ケーソン20に隣接する裏込石202および埋め立て土砂204は、一部のみを記載している。
【0046】
第1実施形態に係るケーソン10においては、電気防食アノード14の上方に上方防護カバー16が設けられていて、石材等が上方から電気防食アノード14に衝突することが防護されているが、本第2実施形態に係るケーソン20においては、
図4~6に示すように、上方防護カバー16に加えて、電気防食アノード14の側方を覆うように側方防護カバー22がさらに設けられている。この点以外は、本第2実施形態に係るケーソン20は、第1実施形態に係るケーソン10と同様であるので、対応する部材および部位には同一の符号を付して説明は原則として省略する。
【0047】
側方防護カバー22は、電気防食アノード14の側方を覆うように設けられていて、電気防食アノード14に、側方から石材等が衝突や接触することを防止する鋼板部材であり、電気防食アノード14の側方の外周鋼板12の外面部位および上方防護カバー16の下端部に溶接で取り付けられている。側方防護カバー22の厚さは標準的には12~16mm程度である。
【0048】
本第2実施形態に係るケーソン20で用いている側方防護カバー22は鋼板部材であるが、側方防護カバーの材質は鋼に限定されるわけではなく、所定の性能を有していれば、他の材質のものを用いてもよい。また、側方防護カバー22は、外周鋼板12と一体で形成されていてもよく、あるいはまた、外周鋼板12とは別部材で形成されていてもよい。
【0049】
本第2実施形態に係るケーソン20においては、上方防護カバー16に加えて、電気防食アノード14の側方を覆うように側方防護カバー22がさらに設けられているので、石材等が上方から電気防食アノード14に衝突することが防護されているだけでなく、石材等が側方から電気防食アノード14に衝突や接触することも防護されており、本第2実施形態に係るケーソン20は、電気防食アノード14に対する防護がより十分になされた実施形態である。
【0050】
なお、
図4において、水域300側の外周鋼板12Aに取り付けられた電気防食アノード14は、ケーソン20の陰になるため記載していないが、本第2実施形態に係るケーソン20においては、水域300側の外周鋼板12Aにも、埋め立て側の外周鋼板12と同様に、電気防食アノード14が取り付けられている。また、水域300側の外周鋼板12Aにも、埋め立て側の外周鋼板12と同様に、上方防護カバー16および側方防護カバー22を設けてもよい。
【0051】
(3)第3実施形態
図7は、本発明の第3実施形態に係るケーソン30を示す斜視図であり、
図8は、
図7の電気防食アノード14の部位を拡大して示す拡大斜視図であり、
図9は
図8のIX-IX線断面図である。
図7では、本第3実施形態に係るケーソン30の構成をわかりやすく示す都合上、ケーソン30に隣接する裏込石202および埋め立て土砂204は、一部のみを記載している。
【0052】
第1実施形態に係るケーソン10においては、電気防食アノード14の上方に上方防護カバー16が設けられていて、石材等が上方から電気防食アノード14に衝突することが防護されているが、本第3実施形態に係るケーソン30においては、上方防護カバー16を設けることに替えて、
図7~9に示すように、埋め立て側の外周鋼板32に凹部34を設けて、その凹部34の中に電気防食アノード14を設けている。この点以外は、本第3実施形態に係るケーソン30は、第1実施形態に係るケーソン10と同様であるので、対応する部材および部位には同一の符号を付して説明は原則として省略する。
【0053】
本第3実施形態に係るケーソン30においては、埋め立て側の外周鋼板32に、外部に開口した凹部34を設けており、電気防食アノード14は、その凹部34からはみ出すことなく凹部34内に配置されている。具体的には、鋼板を組み立ててなる箱体36の内空部36Aが凹部34の内空部となるように、
図7~9に示すように、埋め立て側の外周鋼板32の内面に溶接で箱体36が取り付けられており、電気防食アノード14は、その箱体36の内空部36Aからはみ出すことなく内空部36A内に配置されている。箱体36を構成する鋼板の厚さは標準的には12~16mm程度である。
【0054】
凹部34の内空部の大きさ、即ち、箱体36の内空部36Aの大きさは、配置する電気防食アノード14の大きさに合わせて適宜に設定すればよいが、通常用いられる電気防食アノード14の大きさを勘案すると、最大高さは2500mm程度、最大幅は500mm程度、最大深さは500mm程度である。
【0055】
電気防食アノード14の両端部に取り付けらえた芯金14Aが、箱体36の底鋼板36Bに溶接または機械的な接合により取り付けられており、電気防食アノード14は、芯金14Aを介して箱体36に電気的に接続している。したがって、電気防食アノード14は、箱体36を介して外周鋼板32に電気的に接続している。
【0056】
本第3実施形態に係るケーソン30で用いている箱体36は鋼板部材であるが、用いる箱体の材質は鋼に限定されるわけではなく、所定の性能を有していれば、他の材質のものを用いてもよい。ただし、用いる箱体の材質が導電性を有していない場合は、ケーブル(図示せず)等を用いて、電気防食アノード14を外周鋼板32に電気的に接続する。
【0057】
本第3実施形態に係るケーソン30においては、電気防食アノード14は、外周鋼板32に設けられた凹部34からはみ出すことなく凹部34内に配置されている。このため、電気防食アノード14に、上方から石材等が衝突することが防止されており、投入された裏込石202が上方から電気防食アノード14に衝突することも防止されている。
【0058】
なお、
図7において、水域300側の外周鋼板32Aには、箱体36を設けておらず、したがって凹部34は設けていないが、水域300側の外周鋼板32Aにも外面に電気防食アノード14を設けている。また、水域300側の外周鋼板32Aにも、埋め立て側の外周鋼板32と同様に凹部34を設けて、凹部34の内空部に電気防食アノード14を設けるようにしてもよい。
【0059】
(4)第4実施形態
図10は、本発明の第4実施形態に係るケーソン40を示す斜視図であり、
図11は、
図10の電気防食アノード14の部位を拡大して示す拡大斜視図であり、
図12は
図11のXII-XII線断面図である。
図10では、本第4実施形態に係るケーソン40の構成をわかりやすく示す都合上、ケーソン40に隣接する裏込石202および埋め立て土砂204は、一部のみを記載している。
【0060】
第3実施形態に係るケーソン30においては、電気防食アノード14は、外周鋼板32に設けられた凹部34からはみ出すことなく凹部34内に配置されていて、石材等が上方から電気防食アノード14に衝突することが防護されているが、本第4実施形態に係るケーソン40においては、防護効果をさらに高めるべく、
図10~12に示すように、凹部34の開口側に、保護カバー42が設けられている。この点以外は、本第4実施形態に係るケーソン40は、第3実施形態に係るケーソン30と同様であるので、対応する部材および部位には同一の符号を付して説明は原則として省略する。
【0061】
保護カバー42は、鋼製の格子部材であり、
図10~12に示すように、凹部34の開口側に取り付けられていて、電気防食アノード14と外部との空間的な連通を制限する。
【0062】
ここで、ケーソンを用いた埋め立て工法で用いる裏込石には、一般的に、300kg未満/個程度の雑割石や5~15cmの大きさの栗石が用いられる。したがって、鋼製の格子部材である保護カバー42の縦横に配置された桟部材同士の間の間隔は、5cm以下とするのが好ましい。
【0063】
保護カバー42の取り付け方法は特には限定されず、溶接や機械的な接合等を用いることができる。保護カバー42を設けることにより、電気防食アノード14に、側方から石材等が衝突や接触することも防止される。保護カバー42としては、具体的には例えばグレーチングを用いることができる。
【0064】
本第4実施形態に係るケーソン40で用いている保護カバー42は鋼製であるが、保護カバーの材質は鋼に限定されるわけではなく、所定の性能を有していれば、他の材質のものを用いてもよい。また、保護カバー42は格子状の部材であるが、スリット状の部材としてもよい。
【0065】
本第4実施形態に係るケーソン40においては、電気防食アノード14は、外周鋼板32に設けられた凹部34からはみ出すことなく凹部34内に配置されている上に、保護カバー42が、凹部34の開口側に溶接で取り付けられているので、石材等が上方から電気防食アノード14に衝突することが防護されているだけでなく、石材等が側方から電気防食アノード14に衝突や接触することも防護されており、本第4実施形態に係るケーソン40は、電気防食アノード14に対する防護がより十分になされた実施形態である。
【0066】
なお、
図10において、水域300側の外周鋼板32Aには、箱体36を設けておらず、したがって凹部34は設けていないが、水域300側の外周鋼板32Aの外面にも電気防食アノード14は設けられている。また、水域300側の外周鋼板32Aにも、埋め立て側の外周鋼板32と同様に凹部34を設けて、凹部34の内空部に電気防食アノード14を設け、さらに保護カバー42を設けるようにしてもよい。
【0067】
(5)第5実施形態
図13は、本発明の第5実施形態に係るケーソン50を示す斜視図であり、
図14、
図15は、
図13の電気防食アノード14の部位を拡大して示す拡大斜視図であり、
図16は
図14のXVI-XVI線断面図である。
図13では、本第5実施形態に係るケーソン50の構成をわかりやすく示す都合上、ケーソン50に隣接する裏込石202および埋め立て土砂204は、一部のみを記載している。
図14~16では、棒状部材58を引き上げた状態と下降させた状態の両方を描いている。
図15は、
図14の拡大斜視図に隠れ線も記載した拡大斜視図である。
【0068】
第3実施形態に係るケーソン30においては、電気防食アノード14を配置する凹部34を形成するために、鋼板を組み立ててなる箱体36を用いたが、本第5実施形態に係るケーソン50においては、箱体36に替えてダクト部材54を用いている。また、電気防食アノード14は、ダクト部材54内に配置される棒状部材58の下端部に取り付けられている。これらの点以外は、本第5実施形態に係るケーソン50は、第3実施形態に係るケーソン30と同様であるので、対応する部材および部位には同一の符号を付して説明は原則として省略する。
【0069】
本第5実施形態に係るケーソン50においては、埋め立て側の外周鋼板52の内面に、鋼板を組み立ててなるダクト部材54が取り付けられており、埋め立て側の外周鋼板52には、ダクト部材54の内空部54Aと外部とが連通する貫通孔56が設けられている。ダクト部材54は、ケーソン50の天端近傍まで上方に延びており、また、ダクト部材54の上端部には、図示せぬ蓋部材が開閉可能に取り付けられており、ダクト部材54の内空部54Aには、ケーソン50の上方からアクセス可能になっている。
【0070】
電気防食アノード14は、棒状部材58の下端部に取り付けられており、棒状部材58とともに、はみ出すことなくダクト部材54内に配置されている。ダクト部材54を構成する鋼板の厚さは標準的には12~16mm程度である。棒状部材58は鋼製であり、電気防食アノード14の両端部に取り付けらえた芯金14Aが、棒状部材58に溶接または機械的な接合により取り付けられている。電気防食アノード14は、芯金14A、棒状部材58およびダクト部材54を介して外周鋼板52と電気的に接続されている。棒状部材58として用いることができる部材の断面形状(長手方向と直交する平面で切断して得られる断面の形状)は特には限定されず、具体的には例えばH形鋼、T形鋼、C形鋼、L形鋼、パイプ鋼管等を棒状部材58として用いることができる。
【0071】
棒状部材58は、通常の状態では、ダクト部材54の内空部54A内に下降させておき、電気防食アノード14が、貫通孔56を介して外部と対向するようにしておく。電気防食アノード14を交換するときには、棒状部材58を上方に引き上げて、電気防食アノード14をケーソン50の天端よりも引き上げて、電気防食アノード14の交換を行う。
【0072】
本第5実施形態に係るケーソン50で用いているダクト部材54および棒状部材58は鋼製であるが、用いるダクト部材および棒状部材の材質は鋼に限定されるわけではなく、所定の性能を有していれば、他の材質のものを用いてもよい。ただし、用いるダクト部材および棒状部材の材質が導電性を有していない場合は、ケーブル(図示せず)等を用いて、電気防食アノード14を外周鋼板52に電気的に接続する。
【0073】
本第5実施形態に係るケーソン50においては、電気防食アノード14は、外周鋼板52に設けられたダクト部材54の内空部54Aからはみ出すことなく内空部54A内に配置されている。このため、電気防食アノード14に、上方から石材等が衝突することが防止されており、投入された裏込石202が電気防食アノード14に上方から衝突することも防止されている。
【0074】
ダクト部材54の内空部54A内に配置した棒状部材58は、内空部54A内で上下に移動させることができ、棒状部材58を上方に引き上げて、電気防食アノード14をケーソン50の天端よりも引き上げて、電気防食アノード14の交換を行うことができる。したがって、本第5実施形態に係るケーソン50においては、裏込石202および埋め立て土砂204を配置した後であっても、電気防食アノード14の交換を容易に行うことができる。
【0075】
なお、
図13において、水域300側の外周鋼板52Aには、ダクト部材54を設けていないが、水域300側の外周鋼板52Aの外面には電気防食アノード14が設けられている。また、水域300側の外周鋼板52Aにも、埋め立て側の外周鋼板52と同様にダクト部材54および貫通孔56を設けて、ダクト部材54の内空部54Aに、棒状部材58の下端部に取り付けた電気防食アノード14を配置するようにしてもよい。
【0076】
(6)第6実施形態
図17は、本発明の第6実施形態に係るケーソン60を示す斜視図であり、
図18、
図19は、
図17の電気防食アノード14の部位を拡大して示す拡大斜視図であり、
図20は
図18のXX-XX線断面図である。
図17では、本第6実施形態に係るケーソン60の構成をわかりやすく示す都合上、ケーソン60に隣接する裏込石202および埋め立て土砂204は、一部のみを記載している。
図17~19では、棒状部材58を引き上げた状態と下降させた状態の両方を描いている。
図19は、
図18の拡大斜視図に隠れ線も記載した拡大斜視図である。
【0077】
第5実施形態に係るケーソン50においては、電気防食アノード14は、外周鋼板52の内面に取り付けられたダクト部材54の内空部54Aからはみ出すことなく内空部54A内に配置されていて、石材等が上方から電気防食アノード14に衝突することが防護されているが、本第6実施形態に係るケーソン60においては、防護効果をさらに高めるべく、
図17~20に示すように、貫通孔56に、保護カバー62が設けられている。この点以外は、本第6実施形態に係るケーソン60は、第5実施形態に係るケーソン50と同様であるので、対応する部材および部位には同一の符号を付して説明は原則として省略する。
【0078】
保護カバー62は、鋼製の格子部材であり、
図17~20に示すように、貫通孔56に取り付けられていて、電気防食アノード14と外部との空間的な連通を制限する。
【0079】
第4実施形態に係るケーソン40の保護カバー42についての説明の中で記載した理由と同様の理由により、鋼製の格子部材である保護カバー62の縦横に配置された桟部材同士の間の間隔は、5cm以下とするのが好ましい。
【0080】
保護カバー62の取り付け方法は特には限定されず、溶接や機械的な接合等を用いることができる。保護カバー62を設けることにより、電気防食アノード14に、側方から石材等が衝突や接触することも防止される。保護カバー62としては、具体的には例えばグレーチングを用いることができる。
【0081】
本第6実施形態に係るケーソン60で用いている保護カバー62は鋼製であるが、保護カバーの材質は鋼に限定されるわけではなく、所定の性能を有していれば、他の材質のものを用いてもよい。また、保護カバー62は格子状の部材であるが、スリット状の部材としてもよい。
【0082】
本第6実施形態に係るケーソン60においては、電気防食アノード14は、外周鋼板52の内面に取り付けられたダクト部材54の内空部54Aからはみ出すことなく内空部54A内に配置されている上に、保護カバー62が、貫通孔56に取り付けられているので、石材等が上方から電気防食アノード14に衝突することが防護されているだけでなく、石材等が側方から電気防食アノード14に衝突や接触することも防護されており、本第6実施形態に係るケーソン60は、電気防食アノード14に対する防護がより十分になされた実施形態である。
【0083】
なお、
図17において、水域300側の外周鋼板52Aには、ダクト部材54を設けておらず、したがって貫通孔56は設けていないが、水域300側の外周鋼板52Aの外面には電気防食アノード14を設けている。また、水域300側の外周鋼板52Aにも、埋め立て側の外周鋼板52と同様に、ダクト部材54および貫通孔56を設けて、ダクト部材54の内空部54Aに電気防食アノード14を設け、さらに保護カバー62を設けるようにしてもよい。
【0084】
(7)補足
第1~6実施形態に係るケーソン10、20、30、40、50、60では、埋め立て地の護岸構造に用いることを前提に説明をしたが、本発明に係るケーソンの適用対象が埋め立て地の護岸構造に限定されるわけではない。
【符号の説明】
【0085】
10、20、30、40、50、60、100…ケーソン
10A…重防食被覆
10B…底版コンクリート
10C…隔壁
12、12A、32、32A、52、52A、102A、102B…外周鋼板
14、104…電気防食アノード
14A…芯金
16…上方防護カバー
22…側方防護カバー
34…凹部
36…箱体
36A…内空部
36B…底鋼板
42、62…保護カバー
54…ダクト部材
54A…内空部
56…貫通孔
58…棒状部材
200…捨石マウンド
202…裏込石
204…埋め立て土砂
300…水域
302…干潮面