(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-13
(45)【発行日】2023-11-21
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20231114BHJP
H10K 59/12 20230101ALI20231114BHJP
H01L 33/48 20100101ALI20231114BHJP
【FI】
G09F9/30 338
H10K59/12
H01L33/48
(21)【出願番号】P 2019205701
(22)【出願日】2019-11-13
【審査請求日】2022-10-25
(31)【優先権主張番号】10-2018-0140244
(32)【優先日】2018-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519001383
【氏名又は名称】ソウル ナショナル ユニバーシティ アールアンドディービー ファウンデーション
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】ユン ウイジュン
(72)【発明者】
【氏名】オウ ジェホン
(72)【発明者】
【氏名】リュ ジュンエル
(72)【発明者】
【氏名】リ スンミン
(72)【発明者】
【氏名】キム ジョンミョン
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-087452(JP,A)
【文献】特表2016-522585(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0309678(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0019426(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
H05B 33/00-33/28
44/00
45/60
H10K 50/00-99/00
H01L 33/00-33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース層上の複数の画素と、
前記画素の中で第1画素上に配置された第1発光素子及び第2発光素子と、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子と前記ベース層との間の第1電極と、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子上の第2電極と、を含み、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子の各々は、第1面及び前記第1面に対向する第2面を含み、
前記第1発光素子の前記第1面は、前記ベース層に対向し、
前記第2発光素子の前記第2面は、前記ベース層に対向
し、
前記第1発光素子の前記第1面は、前記第1電極に接触し、
前記第2面は、前記第2電極に接触し、
前記第2発光素子の前記第1面は、前記第2電極に接触し、
前記第2面は、前記第1電極に接触する表示装置。
【請求項2】
前記第1発光素子及び前記第2発光素子の各々は、順次的に積層された第1半導体層、活性層、及び第2半導体層を含み、
前記第1半導体層は、前記第1面に隣接し、
前記第2半導体層は、前記第2面に隣接する請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1発光素子の前記第1面は、前記第1電極に対向し、前記第2面は、前記第2電極に対向し、
前記第2発光素子の前記第1面は、前記第2電極に対向し、前記第2面は、前記第1電極に対向する請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1発光素子は、活性発光素子であり、
前記第2発光素子は、ダミー発光素子である請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1発光素子の中心を通り、前記第1発光素子の両側壁に対して直交する第1中心線が定義され、
前記第2発光素子の中心を通り、前記第2発光素子の両側壁に対して直交する第2中心線が定義され、
前記第1中心線及び前記第2中心線は、互いに交差する請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第1発光素子及び前記第2発光素子の各々の前記第1面上に配置された導電パターンをさらに含む請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第1発光素子及び前記第2発光素子の各々は、その高さに対するその最大幅の比が2乃至50である請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第2面の面積は、前記第1面の面積より大きい請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
ベース層上の複数の画素と、
前記画素の中で第1画素上に配置された複数の発光素子と、を含み、
前記発光素子は、第1発光素子、及び前記第1発光素子に隣接する第2発光素子
、第3発光素子
及び第4発光素子を含み、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子と前記ベース層との間の第1電極と、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子上の第2電極と、をさらに含み、
前記第1発光素子の中心と前記第2発光素子の中心を連結する第1仮想線が定義され、
前記第1発光素子の中心と前記第3発光素子の中心とを連結する第2仮想線が定義され、
前記第1発光素子の中心と前記第4発光素子の中心とを連結する第3仮想線が定義され、
前記第1仮想線乃至前記第3仮想線は、互いに異なる長さを有し、
前記第1仮想線と前記第2仮想線との間の角度は、前記第2仮想線と前記第3仮想線との間の角度と異な
り、
各々の前記発光素子は、第1面及び前記第1面に対向する第2面を含み、
前記第1発光素子の前記第1面は、前記第1電極に接触し、
前記第2面は、前記第2電極に接触し、
前記第2発光素子の前記第1面は、前記第2電極に接触し、
前記第2面は、前記第1電極に接触する表示装置。
【請求項10】
前記発光素子は、前記第1画素上でランダムに2次元的に配列された請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1発光素子の前記第1面は、前記ベース層に対向し、
前記第2発光素子の前記第2面は、前記ベース層に対向する請求項9に記載の表示装置。
【請求項12】
各々の前記発光素子は、順次的に積層された第1半導体層、活性層、及び第2半導体層を含み、
前記第1半導体層は、前記第1面に隣接し、
前記第2半導体層は、前記第2面に隣接する請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
各々の前記発光素子は、その高さに対するその最大幅の比が2乃至100である請求項9に記載の表示装置。
【請求項14】
前記発光素子は、前記第1電極及び前記第2電極の間に設けられている請求項9に記載の表示装置。
【請求項15】
ベース層上で第1方向に配列された複数の画素と、
前記画素の中で第1画素上に配置された第1発光素子及び第2発光素子と、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子と前記ベース層との間の第1電極と、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子上の第2電極と、を含み、
前記第1発光素子の中心を通り、前記第1発光素子の両側壁に対して直交する第1中心線が定義され、
前記第2発光素子の中心を通り、前記第2発光素子の両側壁に対して直交する第2中心線が定義され、
前記第1中心線と前記第1方向とは、第1角度を成し、
前記第2中心線と前記第1方向とは、前記第1角度とは異なる第2角度をな
し、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子の各々は、第1面、及び前記第1面に対向する第2面を含み、
前記第1発光素子の前記第1面は、前記第1電極に接触し、
前記第2面は、前記第2電極に接触し、
前記第2発光素子の前記第1面は、前記第2電極に接触し、
前記第2面は、前記第1電極に接触する表示装置。
【請求項16】
前記第1画素上に配置された第3発光素子をさらに含み、
前記第3発光素子の中心を通り、前記第3発光素子の両側壁に対して直交する第3中心線が定義され、
前記第3中心線と前記第1方向とは、第3角度をなし、
前記第3角度は、前記第1角度及び前記第2角度の両方と異なる請求項15に記載の表示装置。
【請求項17】
前記第1発光素子の前記第1面は、前記ベース層に対向し、
前記第2発光素子の前記第2面は、前記ベース層に対向する請求項15に記載の表示装置。
【請求項18】
前記第1発光素子及び前記第2発光素子の各々は、順次的に積層された第1半導体層、活性層、及び第2半導体層を含み、
前記第1半導体層は、前記第1面に隣接し、
前記第2半導体層は、前記第2面に隣接する請求項17に記載の表示装置。
【請求項19】
前記第1発光素子及び前記第2発光素子の各々は、その高さに対するその最大幅の比が2乃至50である請求項15に記載の表示装置。
【請求項20】
前記第1及び第2発光素子は、前記第1電極及び前記第2電極の間に設けられている請求項15に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置及びその製造方法に係る。
【背景技術】
【0002】
表示装置は発光素子を含むことができる。発光素子は電極と電気的に接続され、電極に印加される電圧に応じて発光することができる。発光素子は電極上に発光素子を直接形成してもよく、発光素子を別に形成した後に前記発光素子を電極に配置してもよい。
【0003】
発光素子はLEDである。LEDは、PN接合ダイオードに順方向に電圧を印加して、正孔と電子の再結合によって生じるエネルギーを光エネルギーに変換させる半導体素子である。LEDは無機LED又は有機LEDによって形成されてもよい。LEDは携帯電話のような小型電子機器のみならず、大型TVにも使用されてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は発光効率が向上された表示装置を提供することにある。
【0005】
本発明が解決しようとする他の課題は生産性が向上された表示装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の概念に係る表示装置は、ベース層上の複数の画素、及び前記画素の中で第1画素上に配置された第1発光素子及び第2発光素子を含むことができる。前記第1発光素子及び前記第2発光素子の各々は、第1面、及び前記第1面に対向する第2面を含み、前記第1発光素子の前記第1面は前記ベース層に対向し、前記第2発光素子の前記第2面は前記ベース層に対向することができる。
【0007】
本発明の他の概念に係る表示装置は、ベース層上の複数の画素、及び前記画素の中で第1画素上に配置された複数の発光素子を含むことができる。前記発光素子は、第1発光素子、及び前記第1発光素子に隣接する第2発光素子及び第3発光素子を含み、前記第1発光素子の中心と前記第2発光素子の中心とを連結する第1仮想線が定義され、前記第1発光素子の中心と前記第3発光素子の中心とを連結する第2仮想線が定義され、前記第1発光素子の中心と前記第4発光素子の中心とを連結する第3仮想線が定義され、前記第1仮想線乃至前記第3仮想線は互いに異なる長さを有し、前記第1仮想線と前記第2仮想線との間の角度は、前記第2仮想線と前記第3仮想線との間の角度と異なることができる。
【0008】
本発明のその他の概念に係る表示装置は、ベース層上で第1方向に配列された複数の画素、及び前記画素の中で第1画素上に配置された第1発光素子及び第2発光素子を含むことができる。前記第1発光素子の中心を通り、前記第1発光素子の両側壁に対して直交する第1中心線が定義され、前記第2発光素子の中心を通り、前記第2発光素子の両側壁に対して直交する第2中心線が定義され、前記第1中心線と前記第1方向とは第1角度を成し、前記第2中心線と前記第1方向とは前記第1角度とは異なる第2角度をなすことができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る表示装置は、発光素子を画素上にランダムに配列させることによって、速く、経済的に製造することができる。特に、本発明に係る表示装置の製造方法は、大面積の表示パネルを有する表示装置を簡単に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態に係る表示装置のブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る画素の等価回路図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る表示装置の表示パネルの平面図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る発光素子を説明するための図であって、各々
図4AのM領域を拡大した断面図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る発光素子を説明するための図であって、各々
図4AのM領域を拡大した断面図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る表示装置の表示パネルを説明するための図であって、
図3の各々の第1画素を拡大した平面図である。
【
図9】本発明の実施形態に係る表示装置の表示パネルを説明するためのものであって、
図3の各々の第1画素を拡大した平面図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る表示装置の表示パネルを製造する方法を説明するための平面図である。
【
図12】本発明の実施形態に係る表示装置の表示パネルを製造する方法を説明するための平面図である。
【
図14】本発明の実施形態に係る表示装置の表示パネルを製造する方法を説明するための平面図である。
【
図16】本発明の実施形態に係る表示装置の表示パネルを製造する方法を説明するための平面図である。
【
図18】本発明の実施形態に係る発光素子を配置するための装置を示した概略図である。
【
図19】本発明の実施形態に係る表示装置の表示パネルの平面図である。
【
図21】
図19に示した表示装置の表示パネルを製造する方法を説明するための平面図である。
【
図23】
図20に示した表示装置の表示パネルを製造する方法を説明するための平面図である。
【
図25】本発明の実施形態に係る表示装置の表示パネルの平面図である。
【
図27】
図25及び
図26に示した表示装置の表示パネルを製造する方法を説明するための平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の構成及び効果を十分に理解するために、添付した図面を参照して本発明の望ましい実施形態を説明する。しかし、本発明は以下で開示される実施形態に限定されることではなく、さまざまな形態に具現されることができ、多様な変更を加えることができる。単なる、本実施形態の説明を通じて本発明の開示が完全になるようにし、本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供される。
【0012】
本明細書で、ある構成要素が他の構成要素上にあると言及される場合に、それは他の構成要素上に直接形成されるか、又はそれらの間に第3の構成要素を介在させることができることを意味する。また、図面において、構成要素の厚さは技術的な内容の効率的な説明のために誇張されたものである。明細書の全体に亘って同一の参照番号に表示された部分は同一の構成要素を示す。
【0013】
本明細書で記述する実施形態は本発明の理想的な例示図である断面図及び/又は平面図を参考して説明される。図面において、膜及び領域の厚さは技術的内容の効率的な説明のために誇張されている。したがって、図面で例示された領域は概略的な属性を有し、図面で例示された領域の模様は素子の領域の特定形態を例示するためのものであり、発明の範疇を制限するためのものではない。本明細書の多様な実施形態で第1、第2、第3等の用語が多様な構成要素を記述するために使用されたが、これらの構成要素がこのような用語によって限定されてはならない。これらの用語は単なる一構成要素を他の構成要素と区別させるために使用されただけである。ここに説明され、例示される実施形態はそれの相補的な実施形態も含む。
【0014】
本明細書で使用された用語は実施形態を説明するためのものであり、本発明を制限するものではない。本明細書で、単数形は文句で特別に言及しない限り、複数形も含む。明細書で使用される‘含む(comprises)’及び/又は‘包含する(comprising)’は言及された構成要素は1つ以上の他の構成要素の存在又は追加を排除しない。
【0015】
図1は本発明の実施形態に係る表示装置のブロック図である。
【0016】
図1を参照すれば、表示装置DDは表示パネルDP、信号制御部TC(又はタイミングコントローラ)、データ駆動部DDV、及びスキャン駆動部GDVを含むことができる。信号制御部TC、データ駆動部DDV、及びスキャン駆動部GDVの各々は回路を含むことができる。
【0017】
表示パネルDPは発光素子を含むことができる。例えば、表示パネルDPはマイクロLEDを含むことができる。表示パネルDPは複数のデータラインDL1-DLm、複数のスキャンラインSL1-SLn、及び複数の画素PXを含むことができる。
【0018】
複数のデータラインDL1-DLmは第1方向D1に延長されることができる。複数のデータラインDL1-DLmは第1方向D1と交差する第2方向D2に沿って配列されることができる。複数のスキャンラインSL1-SLnは第2方向D2に延長されることができる。複数のスキャンラインSL1-SLnは第1方向D1に沿って配列されることができる。
【0019】
画素PXの各々は発光素子及び発光素子と電気的に接続された画素回路を含むことができる。画素回路は複数のトランジスタを含むことができる。第1電源電圧ELVDD及び第2電源電圧ELVSSが各々の画素PXに提供されることができる。
【0020】
画素PXは表示パネルDPの平面上で一定な規則で配置されることができる。画素PXの各々は主要色(primary color)の中の1つ又は混合色の中の1つを表示することができる。前記主要色はレッド、グリーン、及びブルーを含むことができる。前記混合色はイエロー、シアン、マゼンタ、及びホワイトを含むことができる。但し、画素PXが表示する色相がこれに制限されない。
【0021】
信号制御部TCは外部から提供される映像データRGBを受信することができる。信号制御部TCは映像データRGBを表示パネルDPの動作に適合するように変換して変換映像データR’G’B’を生成し、変換映像データR’G’B’をデータ駆動部DDVに出力することができる。
【0022】
信号制御部TCは外部から提供される制御信号CSを受信することができる。制御信号CSは垂直同期信号、水平同期信号、メーンクロック信号、及びデータイネーブル信号を含むことができる。信号制御部TCは第1制御信号CONT1をデータ駆動部DDVに提供し、第2制御信号CONT2をスキャン駆動部GDVに提供することができる。第1制御信号CONT1はデータ駆動部DDVを制御するための信号であり、第2制御信号CONT2はスキャン駆動部GDVを制御するための信号である。
【0023】
データ駆動部DDVは信号制御部TCから受信した第1制御信号CONT1に応答して複数のデータラインDL1-DLmを駆動することができる。データ駆動部DDVは独立された集積回路で具現されて表示パネルDPの一側に電気的に接続されるか、或いは表示パネルDP上に直接実装されることができる。また、データ駆動部DDVは単一チップによって具現されるか、或いは複数のチップを含むことができる。
【0024】
スキャン駆動部GDVは信号制御部TCからの第2制御信号CONT2に応答してスキャンラインSL1-SLnを駆動することができる。一例として、スキャン駆動部GDVは表示パネルDPの1つの領域に集積されることができる。この場合、スキャン駆動部GDVは画素PXの駆動回路と同一の工程、例えばLTPS(Low Temperature Polycrystaline Silicon)工程又はLTPO(Low Temperature Polycrystalline Oxide)工程を通じて形成された複数の薄膜トランジスタを含むことができる。他の例として、スキャン駆動部GDVは独立された集積回路チップによって具現されて表示パネルDPの一側に電気的に接続されることができる。
【0025】
複数のスキャンラインSL1-SLnの中で1つのスキャンラインにゲートオン電圧が印加された間に、これに接続された一行の画素の各々のスイッチングトランジスタがターンオンされることができる。このとき、データ駆動部DDVはデータ駆動信号をデータラインDL1-DLmに提供する。データラインDL1-DLmに供給されたデータ駆動信号はターンオンされたスイッチングトランジスタを通じて該当画素に印加されることができる。データ駆動信号は映像データの階調値に対応するアナログ電圧である。
【0026】
図2は本発明の実施形態に係る画素の等価回路図である。
【0027】
図2を参照すれば、画素PXは複数の信号ラインに接続されることができる。本実施形態に係る信号ラインはスキャンラインSL、データラインDL、第1電源ラインPL1、及び第2電源ラインPL2を含むことができる。
【0028】
画素PXは発光素子ED、第1電極E1、第2電極E2、及び画素回路PXCを含むことができる。画素回路PXCは第1薄膜トランジスタTR1、キャパシタCAP、及び第2薄膜トランジスタTR2を含むことができる。
【0029】
第1薄膜トランジスタTR1は画素PXのオン-オフを制御するスイッチングトランジスタである。第1薄膜トランジスタTR1はスキャンラインSLを通じて伝達されたゲート信号に応答してデータラインDLを通じて伝達されたデータ信号を伝達又は遮断することができる。
【0030】
キャパシタCAPは第1薄膜トランジスタTR1と第1電源ラインPL1との間に接続されることができる。第1薄膜トランジスタTR1から伝達されたデータ信号と第1電源ラインPL1に印加された第1電源電圧ELVDDとの間の電圧差によって、キャパシタCAPに電荷が充電されることができる。
【0031】
第2薄膜トランジスタTR2は第1薄膜トランジスタTR1、キャパシタCAP、及び発光素子EDに接続されることができる。第2薄膜トランジスタTR2はキャパシタCAPに充電された電荷量に対応して発光素子EDに流れる駆動電流を制御することができる。キャパシタCAPに充電された電荷量に応じて第2薄膜トランジスタTR2のターンオン時間が決定されることができる。
【0032】
第1薄膜トランジスタTR1及び第2薄膜トランジスタTR2はNタイプの薄膜トランジスタ又はPタイプの薄膜トランジスタである。また、本発明の他の一実施形態で第1薄膜トランジスタTR1及び第2薄膜トランジスタTR2の中で少なくとも1つはNタイプの薄膜トランジスタであり、他の1つはPタイプの薄膜トランジスタである。
【0033】
発光素子EDは第2薄膜トランジスタTR2と第2電源ラインPL2との間に接続されることができる。
【0034】
例えば、発光素子EDは第2薄膜トランジスタTR2と電気的に接続された第1電極E1及び第2電源ラインPL2と電気的に接続された第2電極E2に接続されることができる。第1電極E1は画素回路PXCと電気的に接続され、第2電極E2は電源電圧、例えば第2電源電圧ELVSSを第2電源ラインPL2を通じて受信することができる。第2薄膜トランジスタTR2を通じて伝達された信号と第2電源ラインPL2を通じて受信された第2電源電圧ELVSSとの間の電圧差によって、発光素子EDが発光することができる。
【0035】
発光素子EDは超小型LED素子である。超小型LED素子は数ナノメートル乃至数百マイクロメートルの間のサイズを有するLED素子である。但し、超小型LED素子のサイズは一例として記載したものであり、超小型LED素子のサイズが前記数値範囲に限定されない。
【0036】
図2では第2薄膜トランジスタTR2と第2電源ラインPL2との間に1つの発光素子EDが接続された構成を例として図示したが、発光素子EDは複数提供されることができる。複数提供された発光素子EDは互いに並列に接続されることができる。
【0037】
図3は本発明の実施形態に係る表示装置の表示パネル平面図である。
図4Aは
図3のA-A’線に沿う断面図である。
図4Bは
図4AのM領域を拡大した断面図である。
図5は
図3の第1画素を拡大した平面図である。
【0038】
図3、
図4A、
図4B、及び
図5を参照すれば、ベース層100上に第1乃至第3画素PX1-PX3が提供されることができる。ベース層100はシリコン基板、プラスチック基板、ガラス基板、絶縁フィルム、又は複数の絶縁層を含む積層構造体を含むことができる。
【0039】
第1乃至第3画素PX1-PX3は2次元的に配列されることができる。一例として、第1乃至第3画素PX1-PX3は第2方向D2に配列されることができる。図示されないが、追加的な画素が提供されてこれらがベース層100上に2次元的に配列されることができる。
【0040】
各々の第1乃至第3画素PX1-PX3は、第1薄膜トランジスタTR1、第2薄膜トランジスタTR2、及び複数の発光素子EDを含むことができる。以下、第1乃至第3画素PX1-PX3の中で第1画素PX1を代表として説明する。
【0041】
第1薄膜トランジスタTR1及び第2薄膜トランジスタTR2はベース層100上に配置されることができる。第1薄膜トランジスタTR1は第1制御電極CE1、第1入力電極IE1、第1出力電極OE1、及び第1半導体パターンSP1を含むことができる。第2薄膜トランジスタTR2は第2制御電極CE2、第2入力電極IE2、第2出力電極OE2、及び第2半導体パターンSP2を含むことができる。
【0042】
第1制御電極CE1及び第2制御電極CE2はベース層100上に提供されることができる。第1制御電極CE1及び第2制御電極CE2は導電物質を含むことができる。第1絶縁層110がベース層100上に提供されて、第1制御電極CE1及び第2制御電極CE2を覆うことができる。即ち、第1制御電極CE1及び第2制御電極CE2は第1絶縁層110とベース層100との間に設けられることができる。
【0043】
第1半導体パターンSP1及び第2半導体パターンSP2が第1絶縁層110上に提供されることができる。第1及び第2半導体パターンSP1、SP2の各々は半導体物質を含むことができる。例えば、前記半導体物質は非晶質シリコン、多結晶シリコン、単結晶シリコン、酸化物半導体、及び化合物半導体の中で少なくともいずれか1つを含むことができる。第1及び第2半導体パターンSP1、SP2の各々は、電子又は正孔が移動することができるチャンネル領域、及び前記チャンネル領域を介して互いに離隔された第1不純物領域及び第2不純物領域を含むことができる。
【0044】
第1半導体パターンSP1上に第1入力電極IE1及び第1出力電極OE1が提供されることができる。第1入力電極IE1及び第1出力電極OE1は各々第1半導体パターンSP1の第1不純物領域及び第2不純物領域と接続されることができる。第2半導体パターンSP2上に第2入力電極IE2及び第2出力電極OE2が提供されることができる。第2入力電極IE2及び第2出力電極OE2は各々第2半導体パターンSP2の第1不純物領域及び第2不純物領域と接続されることができる。
【0045】
第2絶縁層120が第1絶縁層110上に提供されて、第1及び第2半導体パターンSP1、SP2、第1及び第2入力電極IE1、IE2、及び第1及び第2出力電極OE1、OE2を覆うことができる。即ち、第1絶縁層110と第2絶縁層120との間に第1及び第2半導体パターンSP1、SP2、第1及び第2入力電極IE1、IE2、及び第1及び第2出力電極OE1、OE2が設けられることができる。
【0046】
第2絶縁層120上に第3絶縁層130が提供されることができる。第3絶縁層130は平坦な上面を有することができる。第3絶縁層130上に第1出力電極OE1と第2制御電極CE2とを電気的に接続する接続電極CCEが配置されることができる。接続電極CCEは、第2絶縁層120及び第3絶縁層130を貫通して第1出力電極OE1に接続する第1コンタクトを含むことができる。接続電極CCEは、第1乃至第3絶縁層110、120、130を貫通して第2制御電極CE2に接続する第2コンタクトを含むことができる。
【0047】
第4絶縁層140が第3絶縁層130上に提供されて、接続電極CCEを覆うことができる。第4絶縁層140上に第1電極E1が提供されることができる。第1電極E1は、第2乃至第4絶縁層120、130、140を貫通して第2出力電極OE2に接続する第3コンタクトを含むことができる。
【0048】
第4絶縁層140上に隔壁構造体PARが提供されることができる。隔壁構造体PARの底面は第1電極E1の底面と共面をなすことができる。隔壁構造体PARは第1電極E1の上面を露出するリセス領域RSを定義することができる。換言すると、リセス領域RSは隔壁構造体PARの内側壁及び第1電極E1の上面によって定義されることができる。リセス領域RSは隔壁構造体PARの上面から所定の深さDEPを有することができる。
【0049】
リセス領域RS内の第1電極E1上に複数の発光素子EDが提供されることができる。発光素子EDは第1電極E1上で2次元的にランダムに配列されることができる。各々の発光素子EDは第1面SU1及び第1面SU1に対向する第2面SU2を含むことができる。一例として、発光素子EDのPタイプの半導体層が第1面SU1に隣接することができ、発光素子EDのNタイプの半導体層が第2面SU2に隣接することができる。導電パターンCPが発光素子EDの第1面SU1上に提供されることができる。導電パターンCPは溶融点が低い金属(例えば、Ni、Au、Ni、及びAuの合金、又はNi/Auの多層)を含むことができる。
【0050】
発光素子EDは活性発光素子EDa及びダミー発光素子EDdを含むことができる。各々の活性発光素子EDaは、その第1面SU1が第1電極E1(又はベース層100)に対向することができる。活性発光素子EDaと第1電極E1との間に導電パターンCPが設けられることができる。導電パターンCPを通じて活性発光素子EDaの第1面SU1が第1電極E1に電気的に接続されることができる。各々のダミー発光素子EDdは、その第2面SU2が第1電極E1(又はベース層100)と対向することができる。ダミー発光素子EDdの第2面SU2は第1電極E1と直接接することができる。
【0051】
全体発光素子EDの個数に対する活性発光素子EDaの個数の比は約40%乃至約60%である。全体発光素子EDの数に対するダミー発光素子EDdの数の比は約60%乃至約40%である。活性発光素子EDaの数とダミー発光素子EDdの数は互いに実質的に同一であるか、又は異なることができる。
【0052】
第4絶縁層140上に第5絶縁層150が提供されて、発光素子EDの間を満たすことができる。一例として、第5絶縁層150の上面と活性発光素子EDaの第2面SU2は互いに共面をなすことができる。
【0053】
第5絶縁層150及び発光素子ED上に第2電極E2が提供されることができる。第2電極E2は活性発光素子EDaの第2面SU2と接触することができる。換言すると、第2電極E2は活性発光素子EDaの各々の第2面SU2に電気的に接続されることができる。第2電極E2は先に
図2を参照して説明した第2電源ラインPL2に電気的に接続されることができる。即ち、第2電極E2に
図2の第2電源電圧ELVSSが印加されることができる。
【0054】
接続電極CCE、第1電極E1及び第2電極E2の各々は導電物質を含むことができる。一例として、前記導電物質はインジウム亜鉛酸化物(IZO)、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウムガリウム酸化物(IGO)、インジウム亜鉛ガリウム酸化物(IGZO)、及びこれらの組合の中で少なくともいずれか1つを含むことができる。しかし、本発明はこれに制限されない。他の例として、前記導電物質は金属であり、前記金属はモリブデン、銀、チタニウム、銅、アルミニウム、又はこれらの合金を含むことができる。
【0055】
本発明の実施形態によれば、第1電極E1はPタイプの電極であり、第2電極E2はNタイプの電極である。したがって、活性発光素子EDaはPタイプの第1電極E1と第1面SU1に隣接するPタイプの半導体層が導電パターンCPを通じて電気的に接続され、Nタイプの第2電極E2と第2面SU2に隣接するNタイプの半導体層が電気的に接続されるので、表示装置が動作する時に、活性発光素子EDaが発光することができる。反面、ダミー発光素子EDdはPタイプの第1電極E1と第2面SU2に隣接するNタイプの半導体層が互いに接するようになって、Nタイプの第2電極E2と第1面SU1に隣接するPタイプの半導体層が互いに接するようになるので、表示装置が動作する時に、ダミー発光素子EDdが発光することができない。全体発光素子EDの中で約40%乃至約60%が活性発光素子EDaであるので、各々の画素PX1-PX3は正常の画素として機能することができる。
【0056】
第2電極E2上に第6絶縁層160が提供されることができる。第6絶縁層160は平坦な上面を有することができる。第6絶縁層160上に遮光パターンBM及びカラーフィルターCFが提供されることができる。遮光パターンBMはリセス領域RSと垂直方向に重畳される開口部を有することができ、カラーフィルターCFが前記開口部に提供されることができる。一例として、遮光パターンBMはブラックマトリックスである。
【0057】
カラーフィルターCFは赤色カラーフィルター、緑色カラーフィルター、及び青色カラーフィルターの中で少なくともいずれか1つを含むことができる。カラーフィルターCFは、発光素子EDから放出される光を受けて特定波長の光のみを透過させることができる。カラーフィルターCFは、発光素子EDから放出される光の色を異なる色で変換させることができる。一例として、カラーフィルターCFは量子ドット(quantum dots)を含むことができる。即ち、カラーフィルターCFは量子ドットカラーフィルターである。
【0058】
一例として、カラーフィルターCFは透明物質を含むことができる。仮に発光素子EDで放出される光が青色である場合、青色画素のカラーフィルターCFは量子ドット無しで透明物質のみを含むことができる。
【0059】
遮光パターンBM及びカラーフィルターCF上にカバー層CVが提供されることができる。カバー層CVは透明ガラス又は透明プラスチックを含むことができる。カバー層CVはカラーフィルターCF及び発光素子EDを保護することができる。
【0060】
図4Bを再び参照すれば、発光素子EDは順次的に積層された第1半導体層SL1、活性層ACT、第2半導体層SL2、及び第3半導体層SL3を含むことができる。
【0061】
活性層ACT及び第1乃至第3半導体層SL1、SL2、SL3はIII-V化合物半導体を含むことができる。活性層ACT及び第1乃至第3半導体層SL1、SL2、SL3はGaN系半導体を含むことができる。一例として、活性層ACT及び第1乃至第3半導体層SL1、SL2、SL3はGaN、AlN、AlGaN、InGaN、InN、InAlGaN、AlInN、及びこれらの組合の中で少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0062】
第1乃至第3半導体層SL1、SL2、SL3は互いに同一のGaN系半導体を含むことができる。一例として、第1乃至第3半導体層SL1、SL2、SL3はGaNを含むことができる。第1半導体層SL1はPタイプの半導体層である。第1半導体層SL1はマグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、又はバリウム(Ba)のような不純物を含むことができる。第2半導体層SL2はNタイプの半導体層である。第2半導体層SL2は珪素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、セレニウム(Se)又はテルリウム(Te)のような不純物を含むことができる。第3半導体層SL3はアンドープされた半導体層である。他の例として、第3半導体層SL3は弱くドーピングされたNタイプの半導体層である。
【0063】
活性層ACTは第1半導体層SL1と第2半導体層SL2との間に設けられることができる。活性層ACTは第1半導体層SL1を通じて注入される正孔と第2半導体層SL2を通じて注入される電子が再結合される領域である。活性層ACT内で電子と正孔が再結合されることによって光が生成されることができる。活性層ACTは単一量子ウェル構造、多重量子ウェル構造、量子線構造、又は量子ドット構造を有することができる。一例として、活性層ACTはInGaN/GaNを含む多重量子ウェル構造を有することができる。
【0064】
第1半導体層SL1、活性層ACT、第2半導体層SL2、及び第3半導体層SL3は発光素子EDの第1面SU1上で順次的に積層されることができる。さらに、第1半導体層SL1、活性層ACT、第2半導体層SL2、及び第3半導体層SL3は発光素子EDの側壁SW上でも順次的に積層されることができる。換言すると、第1半導体層SL1、活性層ACT、及び第2半導体層SL2の各々の断面の形状はU形状を有することができる。
【0065】
発光素子EDの側壁SWに隣接する活性層ACTは、第1半導体層SL1及び第2半導体層SL2の間に設けられることができる。換言すると、発光素子EDの側壁SWに隣接する活性層ACTは第1半導体層SL1によって覆われて露出されなくともよい。発光素子EDの側壁SWに隣接する第1半導体層SL1は活性層ACTをパッシベーション(passivation)することができる。活性層ACTが第1半導体層SL1によって保護されるので、活性層ACTの電気的特性が向上されることができ、結果的に発光素子EDの発光効率が向上されることができる。
【0066】
本実施形態に係る発光素子EDの側壁SWは発光素子の第1面SU1又は第2面SU2に対して傾くことができる。傾いた側壁SWによって、発光素子EDの断面の形状は切られた逆ピラミッド(Truncated Inverted Pyramid)形状を有することができる。換言すると、発光素子EDの幅Wは第1面SU1から遠くなるほど、増加することができる。発光素子EDの第1面SU1の面積は発光素子EDの第2面SU2の面積より小さくてもよい。
【0067】
発光素子EDの高さHは、発光素子EDの第1面SU1と第2面SU2との間の垂直距離として定義されることができる。発光素子EDの高さHに対する最大幅Wの比(W/H)は1乃至100である。より具体的に、発光素子EDの比(W/H)は2乃至50である。
図4Aに示したリセス領域RSの深さDEPは発光素子EDの高さHより大きいことができる。
【0068】
発光素子EDの側壁SW上に絶縁パターンIPが提供されることができる。絶縁パターンIPは、発光素子EDの側壁SWを覆う反射パターンRP、及び発光素子EDの第2面SU2の一部を覆うパッシベーションパターンPPを含むことができる。
【0069】
絶縁パターンIPの反射パターンRPは、活性層ACTで生成された光が発光素子EDの側壁SWを通じて漏れることを防止することができる。換言すると、反射パターンRPは活性層ACTで生成された光を反射させて、光が発光素子EDの第2面SU2を通じて放出されるように誘導することができる。
【0070】
電気的信号が第1電極E1及び導電パターンCPを通じて発光素子EDの第1面SU1に選択的に印加されることができる。絶縁パターンIPによって、電気的信号が発光素子EDの側壁SWには印加されなくともよい。
【0071】
絶縁パターンIPのパッシベーションパターンPPは第1半導体層SL1の上面、活性層ACTの上面及び第2半導体層SL2の上面を覆うことができる。パッシベーションパターンPPは第3半導体層SL3の上面を選択的に露出することができる。パッシベーションパターンPPによって、第2電極E2は第3半導体層SL3の上面のみに接触することができる。パッシベーションパターンPPによって、第1半導体層SL1、活性層ACT、及び第2半導体層SL2は第2電極E2と直接接続されなくともよい。換言すると、パッシベーションパターンPPによって電気的信号が発光素子EDの第3半導体層SL3に選択的に印加されることができる。
【0072】
図5を再び参照して、第1画素PX1のリセス領域RS内にランダムに配列された発光素子EDに対して具体的に説明する。第1画素PX1の発光素子EDは、第1乃至第8発光素子ED1-ED8を含むことができる。各々の第1乃至第8発光素子ED1-ED8は、その中心CGを有することができる。一例として、発光素子EDの中心CGは発光素子EDの重さ中心である。
【0073】
第1発光素子ED1の中心CGを通る第1中心線CL1が定義されることができる。第1中心線CL1は第1発光素子ED1の長軸(longitudinal axis)と平行することができる。第1中心線CL1は第1発光素子ED1の両側壁SW1、SW2に対して直交することができる。第1発光素子ED1の第1中心線CL1と同様に、第2乃至第4発光素子ED2-ED4の第2乃至第4中心線CL2-CL4が定義されることができる。
【0074】
第1乃至第4中心線CL1-CL4は互いに平行でなくてもよい。即ち、発光素子EDがランダムに配列されたので、第1乃至第4中心線CL1-CL4が互いに平行でなくてもよい。第1乃至第4中心線CL1-CL4は互いに交差することができる。一例として、第1中心線CL1と第2方向D2とは第1角度θ1をなすことができ、第2中心線CL2と第2方向D2とは第2角度θ2をなすことができ、第3中心線CL3と第2方向D2とは第3角度θ3をなすことができ、第4中心線CL4と第2方向D2とは第4角度θ4をなすことができる。第1乃至第4角度θ1-θ4は互いに異なることができる。
【0075】
第5発光素子ED5、第6発光素子ED6、及び第8発光素子ED8が第7発光素子ED7に隣接することができる。第7発光素子ED7の中心CGと第5発光素子ED5の中心CGを連結する第1仮想線VL1が定義されることができ、第7発光素子ED7の中心CGと第6発光素子ED6の中心CGを連結する第2仮想線VL2が定義されることができ、第7発光素子ED7の中心CGと第8発光素子ED8の中心CGを連結する第3仮想線VL3が定義されることができる。
【0076】
第1仮想線VL1、第2仮想線VL2、及び第3仮想線VL3は互いに異なる長さを有することができる。換言すると、第5発光素子ED5、第6発光素子ED6、及び第8発光素子ED8は、第7発光素子ED7から互いに異なる距離で離隔されることができる。
【0077】
第1仮想線VL1と第2仮想線VL2とは第5角度θ5をなすことができ、第2仮想線VL2と第3仮想線VL3とは第6角度θ6をなすことができる。第5角度θ5と第6角度θ6とは互いに異なることができる。
【0078】
図6及び
図7は本発明の実施形態に係る発光素子を説明するためのものであって、各々
図4AのM領域を拡大した断面図である。本実施形態では、先に
図4Bを参照して説明した発光素子と重複される技術的特徴に対する詳細な説明は省略し、相違点に対して詳細に説明する。
【0079】
図6を参照すれば、発光素子EDの側壁SWは発光素子の第1面SU1又は第2面SU2に対して実質的に直交することができる。垂直になる側壁SWによって、発光素子EDの断面の形状は長方形を有することができる。換言すると、発光素子EDの幅Wは第1面SU1から離れても実質的に同様に維持されることができる。発光素子EDの第1面SU1の面積は発光素子EDの第2面SU2の面積と実質的に同一であることができる。
【0080】
図7を参照すれば、発光素子EDの第1半導体層SL1、活性層ACT、第2半導体層SL2、及び第3半導体層SL3は、第1面SU1上で順次的に積層されることができる。発光素子EDの側壁SWは、第1半導体層SL1の側壁、活性層ACTの側壁、第2半導体層SL2の側壁、及び第3半導体層SL3の側壁を含むことができる。絶縁パターンIPが第1半導体層SL1の側壁、活性層ACTの側壁、第2半導体層SL2の側壁、及び第3半導体層SL3の側壁を覆うことができる。本実施形態で、発光素子EDの第2面SU2の一部を覆うパッシベーションパターンPPは省略されることができる。
【0081】
図8及び
図9は本発明の実施形態に係る表示装置の表示パネルを説明するための図であって、各々
図3の第1画素を拡大した平面図である。本実施形態では、先に
図5を参照して説明した第1画素と重複される技術的特徴に対する詳細な説明は省略し、相違点に対して詳細に説明する。
【0082】
図8を参照すれば、第1画素PX1のリセス領域RS内にランダムに配列された発光素子EDが提供されることができる。平面視において、各々の発光素子EDは円形を有することができる。発光素子EDがランダムに配列されているので、第1仮想線VL1、第2仮想線VL2及び第3仮想線VL3は互いに異なる長さを有することができる。発光素子EDがランダムに配列されているので、第1仮想線VL1と第2仮想線VL2との間の第5角度θ5と第2仮想線VL2と第3仮想線VL3との間の第6角度θ6は互いに異なることができる。
【0083】
図9を参照すれば、平面視において、各々の発光素子EDは多角形(例えば、八角形)を有することができる。
【0084】
【0085】
図10及び
図11を参照すれば、ベース層100上に第1薄膜トランジスタTR1及び第2薄膜トランジスタTR2が形成されることができる。第1及び第2薄膜トランジスタTR1、TR2を形成することは、LTPS工程又はLTPO工程を用いることができる。第1及び第2薄膜トランジスタTR1、TR2を互いに電気的に接続する接続電極CCEが形成されることができる。接続電極CCE上に第4絶縁層140が形成されることができる。第4絶縁層140上に第1電極E1が形成されることができる。第1電極E1は第2薄膜トランジスタTR2と電気的に接続されることができる。
【0086】
図12及び
図13を参照すれば、第4絶縁層140上に隔壁構造体PARが形成されることができる。隔壁構造体PARは、第1電極E1の上面を露出するリセス領域RSを定義することができる。リセス領域RSは所定の深さDEPを有するように形成されることができる。
【0087】
図14、
図15、及び
図18を参照すれば、本発明の実施形態に係る発光素子配置装置LPAは、ステージST、移送部TRP、熱処理部ANP、及び制御部COPを含むことができる。ステージSTはベース層100をローディングすることができる。移送部TRPはステージSTと熱処理部ANPを接続することができる。移送部TRPはベース層100をステージSTから熱処理部ANPに移動させるか、或いはベース層100を熱処理部ANPからステージSTに移動させることができる。制御部COPはステージST、熱処理部ANP、及び移送部TRPを制御することができる。
【0088】
ステージST上にベース層100(即ち、
図12及び
図13の結果物)がローディングされることができる。ベース層100上に発光素子EDが提供されることができる。発光素子EDは数ナノメートル乃至数百マイクロメートルの間のサイズを有するLED素子であるため、複数の発光素子EDの集合は粉末形状(powder shape)を有することができる。発光素子EDの提供は、複数の発光素子EDを含む発光素子粉末pEDをベース層100上に塗布することを含むことができる(
図18参照)。
【0089】
ステージSTを振動させることによって塗布された発光素子EDがベース層100上に均一に分散されるようにすることができる。ステージSTは第1方向D1及び第2方向D2に振動することができる。制御部COPは、ステージSTが揺れる振動数(frequency)及びステージSTが振動する振幅(amplitude)を制御することができる。
【0090】
先に説明したように、本発明の実施形態に係る発光素子EDは互いに対向する第1面SU1及び第2面SU2を有することができる。発光素子EDの第1面SU1上に導電パターンCPが付着されている。発光素子EDの高さに対する最大幅の比は1乃至100、より具体的に2乃至50である。
【0091】
ステージSTを制御することによって、発光素子EDがベース層100上で均一に分散されることができる。各々の発光素子EDは第1面SU1がベース層100に対向するように配置されるか、又は第2面SU2がベース層100に対向するように配置されることができる。発光素子EDは、その高さに比べて幅がはるかに大きいので、発光素子EDは立てられた状態に配置されない。即ち、発光素子EDの側壁SWがベース層100に対向しない。
【0092】
発光素子EDの中で一部はリセス領域RS内の第1電極E1上に配置されることができ、発光素子EDの中で残りは隔壁構造体PAR上に配置されることができる。第1電極E1上に配置された発光素子EDの中で活性発光素子EDaは第1面SU1がベース層100に対向するように配置されることができる。第1電極E1上に配置された発光素子EDの中でダミー発光素子EDdは第2面SU2がベース層100に対向するように配置されることができる。
【0093】
発光素子EDがランダムに塗布されたので、第1電極E1上の発光素子EDは2次元的にランダムに配列されることができる。一例として、第1電極E1上の発光素子EDの各々は50%の確率に活性発光素子EDaであるか、又は50%の確率にダミー発光素子EDdである。
【0094】
図16、
図17、及び
図18を参照すれば、隔壁構造体PAR上に配置された発光素子EDが選択的に除去されることができる。ベース層100が移送部TRPを通じて熱処理部ANPに移動されることができる。
【0095】
熱処理部ANPはベース層100上に熱処理を行うことができる。活性発光素子EDaと第1電極E1との間の導電パターンCPが前記熱処理によって溶融されて、導電パターンCPが第1電極E1の上面に接着されることができる。換言すると、活性発光素子EDaが第1電極E1上に接着されて固定されることができる。前記熱処理はスパークアニール(spike anneal)又は電磁気誘導アニール(electromagnetic induction anneal)を含むことができる。
【0096】
図3及び
図4Aを再び参照すれば、発光素子EDの間を満たす第5絶縁層150が形成されることができる。第5絶縁層150上に第2電極E2が形成されることができる。第2電極E2は活性発光素子EDaの第2面SU2と電気的に接続されることができる。
【0097】
第2電極E2上に第6絶縁層160が形成されることができる。第6絶縁層160上に遮光パターンBM及びカラーフィルターCFが形成されることができる。遮光パターンBMはブラックマトリックスである。カラーフィルターCFは赤色カラーフィルター、緑色カラーフィルター、及び青色カラーフィルターの中で少なくともいずれか1つを含むことができる。遮光パターンBM及びカラーフィルターCF上にカバー層CVが形成されることができる。
【0098】
本発明の実施形態に係る製造方法は、発光素子を画素上にランダムに配列させることによって表示装置を実現することができる。高さに対する最大幅の比が大きい発光素子を画素上に配置するので、配置された発光素子の中で約50%は活性発光素子として機能することができる。結果的に、発光素子を画素上に一定に整列させる代わりに発光素子を画素上にランダムに配列させることによって、大面積の表示パネルを速くて経済的に製造することができる。
【0099】
図19は本発明の実施形態に係る表示装置の表示パネル平面図である。
図20は
図19のA-A’線に沿う断面図である。本実施形態では、先に
図3、
図4A、
図4B、及び
図5を参照して説明した表示装置と重複する技術的特徴に対する詳細な説明は省略し、相違点に対して詳細に説明する。
【0100】
図19及び
図20を参照すれば、各々の第1乃至第3画素PX1-PX3内の活性発光素子EDaの数はダミー発光素子EDdの数より多くすることができる。即ち、全体発光素子EDの数に対する活性発光素子EDaの数の比は全体発光素子EDの数に対するダミー発光素子EDdの数の比より大きい。一例として、第1画素PX1内の発光素子EDは6つの活性発光素子EDa及び2つのダミー発光素子EDdを含むことができる。
【0101】
図21及び
図23は
図19及び
図20に示した表示装置の表示パネルを製造する方法を説明するための平面図である。
図22及び
図24は各々
図21及び
図23のA-A’線に沿う断面図である。本実施形態では、先に
図10乃至
図18を参照して説明した製造方法と重複される技術的特徴に対する詳細な説明は省略し、相違点に対して詳細に説明する。
【0102】
図21及び
図22を参照すれば、
図16及び
図17の結果物上の接着されないダミー発光素子EDdが除去されることができる。即ち、第1電極E1の上には熱処理によって第1電極E1上に接着された活性発光素子EDaのみが残留することができる。
【0103】
図23及び
図24を参照すれば、発光素子EDがベース層100上に塗布されてベース層100上に均一に分散されることができる。即ち、先に
図14、
図15、及び
図18で説明した発光素子EDの塗布及び分散が再び行われることができる。残留する活性発光素子EDaを除いた第1電極E1の残りの領域に発光素子EDがランダムに配置されるので、最終的に第1電極E1上に配置される活性発光素子EDaの数はダミー発光素子EDdの数より多くすることができる。その後、ベース層100上に再び熱処理を行うことができる。発光素子ED上に第2電極E2及びカラーフィルターCFが形成されることができる。
【0104】
図25は本発明の実施形態に係る表示装置の表示パネル平面図である。
図26は
図25のA-A’線に沿う断面図である。本実施形態では、先に
図3、
図4A、
図4B、及び
図5を参照して説明した表示装置と重複される技術的特徴に対する詳細な説明は省略し、相違点に対して詳細に説明する。
【0105】
図25及び
図26を参照すれば、発光素子EDは活性発光素子EDaのみを含むことができる。即ち、先に
図3、
図4A、
図4B、及び
図5を参照して説明した表示装置とは異なり、本実施形態に係る表示装置はダミー発光素子EDdが省略されることができる。
【0106】
図27は
図25及び
図26に示した表示装置の表示パネルを製造する方法を説明するための平面図である。
図28は
図27のA-A’線に沿う断面図である。本実施形態では、先に
図10乃至
図18を参照して説明した製造方法と重複される技術的特徴に対する詳細な説明は省略し、相違点に対して詳細に説明する。
【0107】
図27及び
図28を参照すれば、
図12及び
図13の結果物上に発光素子EDが提供されることができる。各々の発光素子EDは、その第1面SU1がベース層100に対向するように配置されることができる。換言すると、発光素子EDは2次元的にランダムにベース層100上に配列されるように提供されることができる。しかし、発光素子EDの第1面SU1は全てベース層100に対向するように整列されることができる。その後、ベース層100上に熱処理を再び遂行することができる。発光素子ED上に第2電極E2及びカラーフィルターCFが形成されることができる。
【符号の説明】
【0108】
100:ベース層
110、120、130、140、150、160:絶縁層
BM:遮光パターン
CCE:接続電極
CF:カラーフィルター
C:カバー層
ED:発光素子
EDa:活性発光素子
EDd:ダミー発光素子
OE1、OE2:出力電極
PAR:隔壁構造体
PX:画素
PXC:画素回路
RS:リセス領域