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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-13
(45)【発行日】2023-11-21
(54)【発明の名称】中空構造板
(51)【国際特許分類】
   B32B 3/26 20060101AFI20231114BHJP
【FI】
B32B3/26 Z
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020019289
(22)【出願日】2020-02-07
(65)【公開番号】P2021123053
(43)【公開日】2021-08-30
【審査請求日】2022-08-17
(73)【特許権者】
【識別番号】591006944
【氏名又は名称】三甲株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111095
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 光男
(72)【発明者】
【氏名】小林 章一
【審査官】藤原 敬士
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-101893(JP,A)
【文献】特表2008-520456(JP,A)
【文献】特開2004-082671(JP,A)
【文献】特開2011-157032(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0165723(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00 - 43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
略平板状のベース部と、前記ベース部から上方、又は、下方のうち一方の方向に突出する複数の凸部とを具備する芯材と、略平板状をなす上下一対の表面材とを備え、前記芯材、及び、前記表面材は樹脂により構成されるとともに、前記一対の表面材の間に前記芯材を配置して互いに固着させることで構成された中空構造板において、
前記芯材は、隣り合う前記凸部間を連結する連結リブを備え、
前記芯材は、真空成形により一体的に形成され、前記連結リブは、前記芯材を構成する略平板状の基材が折り畳まれるようにして形成され、且つ、折り畳まれた前記基材が重ね合わされて互いに溶着された溶着部を備えていることを特徴とする中空構造板。
【請求項2】
前記連結リブのうち前記ベース部からの突出方向先端部の少なくとも一部は、前記凸部の前記ベース部からの突出方向先端側面と同じ高さ位置とされていることを特徴とする請求項1に記載の中空構造板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軽量で剛性の高い中空構造板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、容器等を構成する樹脂製の板状体として、略平板状のベース部と、ベース部から突出する複数の凸部とを具備する芯材と、平板状をなす上下一対の表面材とを備え、一対の表面材の間に芯材を配置して互いに固着させることで構成された中空構造板が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-107144号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の芯材は、凸部が設けられていない平坦な部位が芯材の所定の側辺部から反対側の側辺部にまで連続して延在しており、当該部位に沿って中空構造板が湾曲される等した場合に、中空構造板が変形、及び、損傷等し易くなってしまうことが懸念される。
【0005】
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであって、その目的は、強度、及び、剛性の向上を図ることのできる中空構造板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記課題等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
【0007】
手段1.略平板状のベース部と、前記ベース部から上方、又は、下方のうち一方の方向に突出する複数の凸部とを具備する芯材と、略平板状をなす上下一対の表面材とを備え、前記芯材、及び、前記表面材は樹脂により構成されるとともに、前記一対の表面材の間に前記芯材を配置して互いに固着させることで構成された中空構造板において、
前記芯材は、隣り合う前記凸部間を連結する連結リブを備え、
前記芯材は、真空成形により一体的に形成され、前記連結リブは、前記芯材を構成する略平板状の基材が折り畳まれるようにして形成され、且つ、折り畳まれた前記基材が重ね合わされて互いに溶着された溶着部を備えていることを特徴とする中空構造板。
【0008】
手段1によれば、隣り合う凸部間を連結する連結リブが設けられており、該連結リブによって芯材のうち凸部が設けられていない部位の強度、及び、剛性が高められるとともに、凸部自体の強度、及び、剛性をも高めることができる。特に、凸部、及び、連結リブを具備する芯材は、真空成形により一体的に形成されることから、製造作業性の向上等が図られる。さらに、連結リブは、基材を2層とした構造とされることから、連結リブ自体の強度、及び、剛性についても十分に確保することができる。従って、芯材を包含する中空構造板の生産性の低下を招くことなく、中空構造板の強度、及び、剛性の向上を図ることができる。
【0010】
また、基材が重ね合わされて互いに溶着された溶着部を備えることで、2層の基材が互いに変形等を協働して抑制するといった作用効果がより一層高められる。さらに、連結リブにおいて折り畳まれた基材間を溶着することで、当該折り畳まれた基材間が広がるような変形等を防止することができる。従って、溶着部を具備する連結リブ、ひいては、中空構造板の強度、及び、剛性をより一層高めることができる。
【0011】
尚、「前記溶着部は、前記連結リブのうち、前記ベース部からの突出方向先端部から前記ベース部との連結部位にかけて設けられていること」としてもよい。この場合、連結リブ自体が厚くなり、溶着部によって連結リブの強度、及び、剛性を高めるといった上記手段2の作用効果がより顕著に奏される。さらに、ベース部のうち連結リブの溶着部との連接部位同士を溶着することができ、連結リブにおいて折り畳まれた基材間が広がるような変形をより確実に防止することができる。従って、連結リブを設けることにより中空構造板の強度等を高めるといった作用効果がより一層奏される。
【0012】
手段2.前記連結リブのうち前記ベース部からの突出方向先端部の少なくとも一部は、前記凸部の前記ベース部からの突出方向先端側面と同じ高さ位置とされていることを特徴とする手段1に記載の中空構造板。
手段2によれば、凸部の突出方向先端部だけでなく、連結リブの突出方向先端部においても、中空構造板を構成する別の樹脂板層(表面材でもよいし、別の芯材でもよい)と連結することができる。さらに、例えば、連結リブのうち凸部と連接する部位の突出方向先端部が凸部の突出方向先端部と同じ高さの場合には、凸部の突出方向先端側の部位をより一層補強することができる。従って、連結リブを設けることにより中空構造板の強度等を高めるといった作用効果がより一層奏される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】中空構造板を示す斜視図である。
図2】中空構造板の部分拡大断面図である。
図3】中空構造板の分解斜視図である。
図4】芯材を示す部分拡大斜視図である。
図5】芯材、及び、表面材の一部断面を含む部分拡大斜視図である。
図6】芯材、及び、表面材の一部断面を含む部分拡大斜視図である。
図7】別の実施形態における芯材、及び、表面材の一部断面を含む部分拡大斜視図である。
図8】別の実施形態における中空構造板の一部断面を含む部分拡大斜視図である。
図9】別の実施形態における芯材の一部断面を含む部分拡大斜視図である。
図10】別の実施形態における芯材の一部断面を含む部分拡大斜視図である。
図11】別の実施形態における連結リブを示す模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、一実施形態について図面を参照して説明する。図1図3等に示すように、本実施形態の中空構造板1は、ポリプロピレンにより構成される3層の樹脂板層2が互いに固着されることにより構成されている。3層の樹脂板層2は、略平板状のベース部4と、当該ベース部4から(上方に)突出する複数の凸部5とを具備する芯材3と、略平板状をなす表面材6とにより構成されている。そして、上下一対の表面材6の間に芯材3を配置した状態で互いに熱溶着されることにより一体化されている。
【0015】
図4等に示すように、各凸部5は、ベース部4からの突出方向先端部側(上側)に向けて漸次縮径する略円錐台形状をなしており、ベース部4から(上方に)突出する断面略円環状の周壁部7と、周壁部7の突出方向先端部側(上側)の開口を閉鎖する略平板状の天壁部8とを備えている。本実施形態では、芯材3を平面視した場合の所定の側辺部と平行な方向において所定間隔毎に並ぶ複数の凸部5よりなる第1の列と、第2の列とが、前記所定の側辺部に対して直交する方向において交互に設けられ、第1の列の凸部5と、第2の列の凸部5とは、前記所定の側辺部と平行な方向において半ピッチずれて配置されているとともに、前記所定の側辺部に対して直交する方向において半ピッチずれて配置されている。そして、第1の列の凸部5同士、及び、第2の列の凸部5同士が互いに離間している上、第1の列の凸部5と、第2の列の凸部5とについても互いに離間している。
【0016】
また、芯材3は、隣り合う凸部5の間、すなわち、第1の列の凸部5と、第2の列の凸部5との間を連結する連結リブ9を備えている。図2図5図6等に示すように、各凸部5は、基本的には(芯材3の端縁において形成されたものでなければ)、隣り合う4つの凸部5に対して、それぞれ(前記所定の側辺部に対して傾斜した方向に延びる)連結リブ9により連結されている。さらに、芯材3は、真空成形により一体的に形成される。このため、連結リブ9は、芯材3を構成する略平板状の基材10(図4参照)が折り畳まれるようにして形成されている(図5参照)。
【0017】
本実施形態では、連結リブ9のベース部4からの突出方向先端部(上辺部)の全体が、凸部5のベース部4からの突出方向先端部(上面)と同じ高さとされている。さらに、図5図6に示すように、連結リブ9は、折り畳まれた基材10間が離間している離間部11と、折り畳まれた基材10が重ね合わされて互いに溶着された溶着部12とを備えている。本実施形態では、連結リブ9のうち、各凸部5との連接部位が離間部11により構成され、各凸部5の間の中間位置が溶着部12とされている。また、溶着部12は、連結リブ9のうち、ベース部4からの突出方向先端部からベース部4との連結部位にかけて設けられている。さらに、ベース部4のうち溶着部12との連接部位同士が互いに溶着されている。
【0018】
尚、図示は省略するが、芯材3を形成する金型には、凸部5の内側面を成形する凸部成形部と、凸部成形部に隣接して設けられ、連結リブ9を成形するリブ成形部と、ベース部を成形するベース成形部とが設けられている。リブ成形部は、各連結リブ9に対応して一対で設けられ、当該一対のリブ成形部は互いに若干の距離を離間している上、互いに対向している端部側の部位の幅が、互いに近付く側に向けて漸次狭くなるように構成されている。そして、加熱して軟化させた板状の基材10(樹脂シート)を前記金型に合わせて真空吸引(真空引き)することにより芯材3が形成される。また、真空吸引された基材10のうち凸部5間の部位に関しては、リブ成形部において、互いに離間する2層構造の離間部11が形成される上、所定の連結リブ9を成形する一対のリブ成形部の間において、折り畳まれた基材10同士が溶着された溶着部12が形成されるようになっている。
【0019】
以上詳述したように、本実施形態によれば、芯材3には、隣り合う凸部5間を連結する連結リブ9が設けられており、当該連結リブ9によって芯材3のうち凸部5が設けられていない部位の強度、及び、剛性が高められるとともに、凸部5自体の強度、及び、剛性をも高めることができる。特に、凸部5、及び、連結リブ9を具備する芯材3は、真空成形により一体的に形成されることから、製造作業性の向上等が図られる。さらに、連結リブ9は、基材10を2層とした構造とされることから、連結リブ9自体の強度、及び、剛性についても十分に確保することができる。従って、芯材3を包含する中空構造板1の生産性の低下を招くことなく、中空構造板1の強度、及び、剛性の向上を図ることができる。
【0020】
また、連結リブ9は、折り畳まれた基材10が重ね合わされて互いに溶着された溶着部12を備えている。このため、2層の基材10が互いに変形等を協働して抑制するといった作用効果がより一層高められる。さらに、連結リブ9において折り畳まれた基材10間を溶着することで、当該折り畳まれた基材10間が広がるような変形等を防止することができる。従って、溶着部12を具備する連結リブ9、ひいては、中空構造板1の強度、及び、剛性をより一層高めることができる。
【0021】
さらに、溶着部12は、連結リブ9のうち、ベース部4からの突出方向先端部からベース部4との連結部位にかけて設けられている。これにより、連結リブ9自体が厚くなり、溶着部12によって連結リブ9の強度、及び、剛性を高めるといった上記作用効果がより顕著に奏される。さらに、ベース部4のうち連結リブ9の溶着部12との連接部位同士を溶着することができ、連結リブ9において折り畳まれた基材10間が広がるような変形をより確実に防止することができる上、芯材3のベース部4と、(下側の)表面材6とをより好適に溶着することができる。従って、連結リブ9を設けることにより中空構造板1の強度等を高めるといった作用効果がより一層奏される。
【0022】
加えて、連結リブ9のうちベース部4からの突出方向先端部(本例では、連結リブ9の全域)は、凸部5のベース部4からの突出方向先端側面と同じ高さ位置とされている。このため、連結リブ9と連接する凸部5の突出方向先端側の部位をより一層補強することができる。さらに、凸部5の突出方向先端部だけでなく、連結リブ9の突出方向先端部においても、中空構造板1を構成する別の樹脂板層2(本例では、表面材6)と連結(溶着)することができる。従って、連結リブ9を設けることにより中空構造板1の強度等を高めるといった作用効果がより一層奏される。
【0023】
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
【0024】
(a)上記実施形態では、中空構造板1が、2枚の表面材6と、1枚の芯材3とにより構成されているが、図7図8に示すように、2枚の表面材6と、2枚の芯材3とにより構成することとしてもよい。すなわち、一対の芯材3を用意して、凸部5のベース部4からの突出方向先端部側の面同士(及び、連結リブ9のベース部4からの突出方向先端部同士)を当接させて熱溶着し、さらに、当該一対の芯材3を間に挟む格好で一対の表面材6を配置して熱溶着することで、中空構造板を構成してもよい。
【0025】
また、上記実施形態では、芯材3と、表面材6とが熱溶着される構成となっているが、例えば、熱可塑性樹脂を接着層として、芯材3と、表面材6とを固着させるように構成してもよい。さらに、表面材6と芯材3との間に対し補強を目的として繊維シート、金属製のシート、及び、ゴム製のシート等を介在させてもよいし、表面材6の表面に対し、表面加工(意匠性の向上、滑り止め等)、或いは、耐久性の向上(衝撃の吸収等)を目的として、繊維シート、プリントが施された樹脂フィルム、ゴム製のシート、及び、金属製のシート等を取着してもよい。
【0026】
(b)上記実施形態では、連結リブ9において、溶着部12が、連結リブ9のベース部4からの突出方向先端部からベース部4との連結部位にかけて設けられているが、例えば、図9図10に示すように、溶着部12の形成範囲を、連結リブ9のベース部4からの突出方向先端部から、連結リブ9の高さ方向の中間位置まで(当該中間位置よりもベース部4側は離間部11)としてもよい。
【0027】
また、上記実施形態では、連結リブ9のベース部4からの突出方向先端部(上辺部)の全体が、凸部5のベース部4からの突出方向先端部(上面)と同じ高さとされているが、一部が凸部5の突出方向先端部と同じ高さとされてもよい。例えば、離間部11の突出方向先端部は、凸部5の突出方向先端部と同じ高さ位置とされ、溶着部12の突出方向先端部は、離間部11の突出方向先端部よりもベース部4側に位置する(突出長が短い)構成としてもよい。
【0028】
さらに、例えば、連結リブ9の全体が、凸部5の突出方向先端部よりもベース部4側に位置する(突出長が短い)ように構成してもよい。加えて、上記実施形態では、凸部5の内面側を成形する凸部成形部等を具備する金型を使用して芯材3を真空成形することとしているが、凸部5の外面側を成形する凸部成形部等を具備する金型を使用して芯材を真空成形するように構成してもよい。
【0029】
また、上記実施形態では、連結リブ9において離間部11と溶着部12とが設けられ、連結リブ9の延在方向において縦断面形状の異なる部位が設けられているが、いずれも縦断面形状が同じとなるように構成してもよい。例えば、連結リブ9の全体が溶着部12で構成されてもよいし、連結リブ9の全体が離間部11で構成されてもよい(連結リブ9の全体を図11(a)~(f)のような断面形状で構成してもよい)。但し、連結リブ9の形成位置を規定するべく、(金型にリブ成形部が設けられるように)連結リブ9のうち凸部5との連接部位は離間部11とされることが望ましい。その一方で、連結リブ9に溶着部12が設けられることで(特に、溶着部12が凸部5の近くに設けられる程)、凸部5に対して押し潰されるような力が作用した場合の凸部5の変形をより確実に防止することができる。例えば、連結リブ9のうち凸部5と連結される両端部を含む部位については、図11の(a)、(c)、(e)、(f)のように構成し、連結リブ9の中央部を含む部位については、図11の(a)、(b)、(c)、(d)のように構成することとしてもよい。
【0030】
さらに、上記実施形態では、全ての連結リブ9が同じ形状とされているが、異なる形状の連結リブを併用することとしてもよい。尚、溶着部12の厚みとしては、連結リブ9の高さや離間部11の幅等の様々な要因により変化し得るものであるが、基本的には、ベース部4(基材10単体)の厚みよりも厚くなっている。
【0031】
(c)上記実施形態において、芯材3の凸部5の数、配置、形状等は特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、凸部5を行列状に設けることとしてもよい。また、凸部5の周壁部7は、水平断面形状が正円の円環状でなくてもよく、三角、四角、六角等の多角形の環状とされてもよいし、楕円の円環状とされてもよい。さらに、凸部5の天壁部8は平板状でなくてもよく、例えば、芯材3が別の樹脂板層2と固着される前の状態において凸部5の外方に若干膨らんだ形状とされてもよいし、凸部5の内方に若干凹んだ形状とされてもよい。加えて、上記実施形態では、全ての凸部5が連結リブ9を介して繋がっているような構成となっているが、例えば、繋がっていない凸部5が存在してもよいし、右隣の凸部5とは連結されているが、左隣の凸部5とは連結されていないといったような構成を採用してもよい。
【0032】
(d)上記実施形態では、中空構造板1(芯材3、及び、表面材6)はポリプロピレンにより構成されているが、ポリエチレン、PET、ポリアミド、ポリオレフィン等その他の樹脂材料により構成されることとしてもよい。また、上記実施形態では特に言及していないが、中空構造板1は、容器、パレット、台車、及び、棚等の構成材料、仕切り用、或いは、対象物を保護するためのパネル・敷物等として適用可能である。さらに、上記実施形態において、中空構造板1の外周から芯材3(凸部5等)が視認されないように、中空構造板1の外周部において上側の表面材6と下側の表面材6との間を潰す格好で圧着させることとしてもよいし、中空構造板1の外周部に対して上側の表面材6と下側の表面材6との間を閉鎖する閉鎖板を取着(熱溶着等)するように構成してもよい。この場合、意匠性の向上を図りつつ、中空構造板1の外周部の補強、埃等の進入防止等を図ることができる。
【符号の説明】
【0033】
1…中空構造板、2…樹脂板層、3…芯材、4…ベース部、5…凸部、6…表面材、7…周壁部、8…天壁部、9…連結リブ、10…基材、11…離間部、12…溶着部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11