(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-13
(45)【発行日】2023-11-21
(54)【発明の名称】リールパレット
(51)【国際特許分類】
B65D 19/44 20060101AFI20231114BHJP
【FI】
B65D19/44 A
(21)【出願番号】P 2021560770
(86)(22)【出願日】2019-11-25
(86)【国際出願番号】 JP2019045956
(87)【国際公開番号】W WO2021106035
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-10-21
(73)【特許権者】
【識別番号】309019534
【氏名又は名称】住友電工ウインテック株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】592253323
【氏名又は名称】株式会社ヒガシノ
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】菅原 潤
(72)【発明者】
【氏名】永田 洋一
(72)【発明者】
【氏名】東野 裕子
【審査官】加藤 信秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-085159(JP,A)
【文献】特公平08-005482(JP,B2)
【文献】特開2005-041523(JP,A)
【文献】国際公開第2018/168452(WO,A1)
【文献】特開2003-137288(JP,A)
【文献】特開2011-058218(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 19/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも表面が樹脂製のリールパレットであって、
配置面を有する土台と、
前記土台の前記配置面に設けられた複数のリール支持部と、を備え、
前記複数のリール支持部は、第1リール支持部、第2リール支持部、第3リール支持部および第4リール支持部を含み、
前記第1リール支持部および前記第2リール支持部は互いに第1方向に隣り合い、前記第3リール支持部および前記第4リール支持部は互いに前記第1方向に隣り合い、
前記第1リール支持部および前記第3リール支持部は互いに前記第1方向に交差する第2方向に隣り合い、前記第2リール支持部および前記第4リール支持部は互いに前記第2方向に隣り合い、
前記第1リール支持部および前記第4リール支持部の各々に支持されるリールの軸心の延びる方向が前記第1方向となるように、かつ前記第2リール支持部および前記第3リール支持部の各々に支持されるリールの軸心の延びる方向が前記第2方向となるように前記複数のリール支持部は構成されており、
前記第1リール支持部に支持されるリールと前記第2リール支持部に支持されるリールとの間の前記第1方向に沿う間隔をLaとし、前記第2リール支持部に支持されるリールの前記第1リール支持部とは反対側の端部と前記土台の端部との間の前記第1方向に沿う間隔をLb1とし、前記第1リール支持部に支持されるリールの前記第2リール支持部とは反対側の端面と前記土台の端部との間の前記第1方向に沿う間隔をLb2としたときに、1<La/(Lb1+Lb2)<3の関係を満たし、
前記複数のリール支持部のそれぞれを構成する複数のトレイが前記土台の前記配置面に着脱可能に構成されて
おり、
前記複数のトレイは互いに別体により構成されている、リールパレット。
【請求項2】
前記複数のリール支持部の各々は、リールを挿入する凹部を有し、かつ前記凹部内にリールを支持する曲率部を有し、
前記配置面に対して直交する方向から見た平面視において、前記第2リール支持部に支持されるリールの軸心から前記曲率部の曲率半径Rの寸法分だけ前記第1リール支持部に向かって移動した位置と前記第1リール支持部の前記凹部における前記第2リール支持部側の端部の位置との間の前記第1方向に沿うリール間寸法Laは、(80×2×R)/600以上(120×2×R)/600以下である、請求項1に記載のリールパレット。
【請求項3】
前記リール間寸法Laは10mm以上140mm以下である、請求項2に記載のリールパレット。
【請求項4】
前記平面視において、前記第1リール支持部に対して前記第2リール支持部とは反対側に位置する前記土台の端部と前記第1リール支持部の前記凹部との間の前記第1方向に沿う寸法は60mm以下である、請求項3に記載のリールパレット。
【請求項5】
前記複数のリール支持部の各々は前記土台の前記配置面に対して突き出した部分に設けられている、請求項2に記載のリールパレット。
【請求項6】
前記複数のリール支持部の各々における前記曲率部は、互いに分離された2つの曲率支持部から構成されている、請求項5に記載のリールパレット。
【請求項7】
前記複数のリール支持部の各々における前記曲率部は、互いに分離された4つの曲率支持部から構成されている、請求項5に記載のリールパレット。
【請求項8】
前記複数のリール支持部の各々における前記曲率部は、単一の曲率支持部から構成されている、請求項5に記載のリールパレット。
【請求項9】
前記複数のリール支持部の各々は前記土台の前記配置面に対して窪んだ凹部として設けられている、請求項1に記載のリールパレット。
【請求項10】
前記複数のリール支持部の各々は、絶縁電線を巻き付けられたリールを支持するよう構成されている、請求項1に記載のリールパレット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、リールパレットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のリールパレットとして、釘で固定された複数の木材よりなる木製のリールパレットが用いられている。リールパレットは、たとえば意匠登録第1503582号公報(特許文献1)に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
本開示の一態様に係るリールパレットは、少なくとも表面が樹脂製であり、土台と、複数のリール支持部とを備えている。土台は、配置面を有する。複数のリール支持部は、土台の配置面に設けられる。複数のリール支持部は、第1リール支持部、第2リール支持部、第3リール支持部および第4リール支持部を含む。第1リール支持部および第2リール支持部は互いに第1方向に隣り合い、第3リール支持部および第4リール支持部は互いに第1方向に隣り合う。第1リール支持部および第3リール支持部は互いに第1方向に交差する第2方向に隣り合い、第2リール支持部および第4リール支持部は互いに第2方向に隣り合う。第1リール支持部および第4リール支持部の各々に支持されるリールの軸心の延びる方向が第1方向となるように、かつ第2リール支持部および第3リール支持部の各々に支持されるリールの軸心の延びる方向が第2方向となるように複数のリール支持部は構成されている。第1リール支持部に支持されるリールと第2リール支持部に支持されるリールとの間の第1方向に沿う間隔をLaとし、第2リール支持部に支持されるリールの第1リール支持部とは反対側の端部と土台の端部との間の第1方向に沿う間隔をLb1とし、第1リール支持部に支持されるリールの第2リール支持部とは反対側の端面と土台の端部との間の第1方向に沿う間隔をLb2としたときに、1<La/(Lb1+Lb2)<3の関係が満たされる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】
図1は、一実施形態に係るリールパレットにリールが支持された状態を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、一実施形態に係るリールパレットの構成を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、
図4のIII-III線に沿う概略断面図である。
【
図4】
図4は、一実施形態に係るリールパレットの構成を示す平面図である。
【
図5】
図5は、曲率部が4つの曲率支持部から構成される変形例1の構成を示す斜視図である。
【
図6】
図6は、リール支持部が土台の配置面に対して窪んだ変形例2の構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
[本開示が解決しようとする課題]
木製のリールパレットは耐久性の観点で十分とは言えない。このためリールパレットにおける耐久性の向上が求められる。
【0007】
またリールパレットの大型化を避けつつ、リールパレットに対するリールの積み込み、取り出しによるリールの損傷を抑制することも望まれている。
【0008】
本開示の一態様の目的は、リールパレットの大型化を避けつつ、リールパレットに対するリールの積み込み、取り出しによるリールの損傷を抑制できる、耐久性に優れたリールパレットを提供することである。
【0009】
[本開示の効果]
本開示によれば、リールパレットの大型化を避けつつ、リールパレットに対するリールの積み込み、取り出しによるリールの損傷を抑制できる、耐久性に優れたリールパレットを提供できる。
【0010】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
【0011】
(1)本開示の一態様に係るリールパレットは、少なくとも表面が樹脂製であり、土台と、複数のリール支持部とを備えている。土台は、配置面を有する。複数のリール支持部は、土台の配置面に設けられる。複数のリール支持部は、第1リール支持部、第2リール支持部、第3リール支持部および第4リール支持部を含む。第1リール支持部および第2リール支持部は互いに第1方向に隣り合い、第3リール支持部および第4リール支持部は互いに第1方向に隣り合う。第1リール支持部および第3リール支持部は互いに第1方向に交差する第2方向に隣り合い、第2リール支持部および第4リール支持部は互いに第2方向に隣り合う。第1リール支持部および第4リール支持部の各々に支持されるリールの軸心の延びる方向が第1方向となるように、かつ第2リール支持部および第3リール支持部の各々に支持されるリールの軸心の延びる方向が第2方向となるように複数のリール支持部は構成されている。第1リール支持部に支持されるリールと第2リール支持部に支持されるリールとの間の第1方向に沿う間隔をLaとし、第2リール支持部に支持されるリールの第1リール支持部とは反対側の端部と土台の端部との間の第1方向に沿う間隔をLb1とし、第1リール支持部に支持されるリールの第2リール支持部とは反対側の端面と土台の端部との間の第1方向に沿う間隔をLb2としたときに、1<La/(Lb1+Lb2)<3の関係が満たされる。
【0012】
このようにリールパレットの少なくとも表面が樹脂製であるため、木製よりも耐久性を向上させることができる。
【0013】
La/(Lb1+Lb2)が1以下になると、リールパレットに対するリールの積み込み時または取り出し時にリールを保持する保持具が他のリールに衝突しやすくなるとともに、リール同士が衝突しやすくなる。またLa/(Lb1+Lb2)が3以上になると、リール同士の間隔は大きくできるが、リールパレットが大型化する。
【0014】
そこで本開示の一態様に係るリールパレットは、1<La/(Lb1+Lb2)<3の関係を満たすように構成されている。これによりリールパレットに対してリールを積み込む際または取り出す際に、リールに保持具が衝突すること、およびリール同士が衝突することを抑制しつつ、リールパレットの大型化を抑制することが可能となる。
【0015】
(2)上記(1)のリールパレットでは、複数のリール支持部の各々は、リールを挿入する凹部を有し、かつ凹部内にリールを支持する曲率部を有する。配置面に対して直交する方向から見た平面視において、第2リール支持部に支持されるリールの軸心から曲率部の曲率半径Rの寸法分だけ第1リール支持部に向かって移動した位置と第1リール支持部の凹部における第2リール支持部側の端部の位置との間の第1方向に沿うリール間寸法Laは、(80×2×R)/600以上(120×2×R)/600以下である。
【0016】
これにより、リールをリールパレットに対して積み込む際および取り出す際にリールなどの損傷を抑制できるとともに、リールパレットを小型化することが容易となる。
【0017】
(3)上記(2)のリールパレットでは、上記リール間寸法Laは10mm以上140mm以下である。
【0018】
これによりリールの鍔部における直径が600mmであるときに、リールをリールパレットに対して積み込み、取り出す際にリールなどの損傷を抑制できるとともに、リールパレットを小型化することが容易となる。
【0019】
(4)上記(3)のリールパレットでは、平面視において、第1リール支持部に対して第2リール支持部とは反対側に位置する土台の端部と第1リール支持部の凹部との間の第1方向に沿う寸法は60mm以下である。
【0020】
これにより土台の小型化が可能となり、リールパレットの運搬が容易となる。
(5)上記(1)のリールパレットでは、土台と複数のリール支持部とは一体に構成されている。
【0021】
これにより土台とリール支持部とを一体成形で形成することができる。このため高い強度を有するリールパレットを得ることができる。
【0022】
(6)上記(2)のリールパレットでは、複数のリール支持部の各々は土台の配置面に対して突き出した部分に設けられている。
【0023】
これによりリールを挿入するための凹部を突き出した部分に設けることができる。このため土台自体の厚みを薄くすることが可能となる。
【0024】
(7)上記(6)のリールパレットでは、複数のリール支持部の各々における曲率部は、互いに分離された2つの曲率支持部から構成されている。
【0025】
これにより曲率部の形状をシンプルにすることができる。
(8)上記(6)のリールパレットでは、複数のリール支持部の各々における曲率部は、互いに分離された4つの曲率支持部から構成されている。
【0026】
これによりリールを4点で支持することができる。このためリールを安定して支持することが可能となる。
【0027】
(9)上記(6)のリールパレットでは、複数のリール支持部の各々における曲率部は、単一の曲率支持部から構成されている。
【0028】
これにより曲率部の形状をシンプルにできるとともに、円周方向に沿ってリールを支持する距離を長くすることができる。
【0029】
(10)上記(1)のリールパレットでは、複数のリール支持部の各々は土台の配置面に対して窪んだ凹部として設けられている。
【0030】
これにより土台の配置面に突出部を設ける必要がなくなり、リールパレットの形状をシンプルにすることができる。
【0031】
(11)上記(1)のリールパレットでは、複数のリール支持部の各々は、絶縁電線を巻き付けられたリールを支持するよう構成されている。
【0032】
これにより絶縁電線を巻き付けられた複数のリールを支持した状態で、リールパレットを運搬、保存などをすることができる。
【0033】
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、明細書および図面において、同一の構成要素または対応する構成要素には、同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。また、図面では、説明の便宜上、構成を省略または簡略化している場合もある。また、実施形態と変形例との少なくとも一部は、互いに任意に組み合わされてもよい。
【0034】
(リールパレットの構成)
まず本実施形態のリールパレットの構成について
図1~
図4を用いて説明する。
【0035】
図1は、一実施形態に係るリールパレットにリールが支持された状態を示す斜視図である。
図2および
図4のそれぞれは、一実施形態に係るリールパレットの構成を示す斜視図および平面図である。
図3は、
図4のIII-III線に沿う概略断面図である。
【0036】
なお
図3および
図4においてはリール11A~11Dの外形と、リール11A~11Dの軸心AX1~AX4とが一点鎖線で示されている。また
図4には、複数のリール支持部3A~3Dの各々の中心線C1~C4が二点鎖線で示されている。
【0037】
図1に示されるように、リールパレット1の少なくとも表面が樹脂製である。リールパレット1の全体が樹脂から構成されていてもよい。またリールパレット1の中身が木製で、木の表面に樹脂コーティングがされていてもよい。
【0038】
使用する樹脂は特に限定されないが、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)樹脂、ポリエーテルエーテルケトンが単体または任意の組合せで用いられる。また樹脂には、ガラス繊維、カーボン繊維などのフィラーが適宜添加されることにより、強度が向上されてもよい。
【0039】
リールパレット1の配置面2Aには、たとえば4つのリール11A~11Dが支持される。4つのリール11A~11Dの各々は、たとえば絶縁電線(図示せず)を巻き付けられたリールである。
【0040】
4つのリール11A~11Dの各々は、胴部12と、1対の鍔部13とを有している。胴部12は円筒形状を有している。胴部12の両端部の各々には鍔部13が接続されている。
【0041】
1対の鍔部13の各々は環形状を有している。1対の鍔部13の各々は胴部12の外周面から外周側に向かって張り出している。1対の鍔部13の各々の外径は胴部12の外径よりも大きい。
【0042】
4つのリール11A~11Dの各々は、一端から他端へ貫通する貫通孔を有している。貫通孔は、胴部12および1対の鍔部13の各々を貫通している。
【0043】
4つのリール11A、11B、11C、11Dのそれぞれは、たとえばベルト21A、21B、21C、21Dによりリールパレット1に固定されてもよい。ベルト21A、21B、21C、21Dのそれぞれは、リール11A、11B、11C、11Dの貫通孔の内部を通されている。
【0044】
リールパレット1は、土台2と、複数のリール支持部3A、3B、3C、3Dとを有している。土台2および複数のリール支持部3A~3Dの各々の少なくとも表面は、たとえば樹脂製である。土台2および複数のリール支持部3A~3Dの各々の全体が樹脂から構成されていてもよい。また土台2および複数のリール支持部3A~3Dの各々の中身が木製で、木の表面に樹脂コーティングがされていてもよい。
【0045】
図2に示されるように、土台2は、上面2Aと、上面2Aに対向する下面と、上面2Aと下面との双方に連なる側面とを有している。互いに対向する上面2Aと下面との各々は、たとえば4角形状を有している。土台2の上面2Aは、複数のリール11A~11Dを配置するための配置面2Aである。
【0046】
土台2は、上面2Aのみにリール11A~11Dを配置できる片面使用タイプであってもよい。また土台2は、上面2Aおよび下面のいずれの面にもリール11A~11Dを配置できる両面使用タイプであってもよい。
【0047】
複数のリール支持部3A~3Dは、土台2の配置面2Aに設けられている。複数のリール支持部3A~3Dは、第1リール支持部3Aと、第2リール支持部3Bと、第3リール支持部3Cと、第4リール支持部3Dとを有している。
【0048】
第1リール支持部3Aは、リール11Aを支持するための部分である。第2リール支持部3Bは、リール11Bを支持するための部分である。第3リール支持部3Cは、リール11Cを支持するための部分である。第4リール支持部3Dは、リール11Dを支持するための部分である。
【0049】
複数のリール支持部3A~3Dは、トレイ4A~4Dにより構成されていてもよい。トレイ4A~4Dの各々は、土台2の配置面2Aに着脱可能である。
【0050】
トレイ4A~4Dの各々は、土台2の配置面2Aに配置された状態で、配置面2Aから上方へ突き出している。この状態において、複数のリール支持部3A~3Dの各々は、土台2の配置面2Aに対して上方に突き出した部分に設けられている。
【0051】
また複数のリール支持部3A~3Dの各々は、土台2と一体成形されることにより土台2と一体に構成されていてもよい。
【0052】
複数のリール支持部3A~3Dの各々は、リール11A~11Dを挿入するための凹部を有している。複数のリール支持部3A~3Dの各々は、曲率部3aと、貫通孔3dと、1対の側壁3fとを有している。
【0053】
曲率部3a、貫通孔3dおよび1対の側壁3fの各々は、複数のリール支持部3A、3B、3C、3Dの各々を構成する凹部内に配置されている。
【0054】
図3に示されるように、曲率部3aは、リール11A~11Dの鍔部13の外周面を支持する部分である。このため曲率部3aは、鍔部13の外周と実質的に同じ曲率半径Rを有している。
【0055】
曲率部3aは、たとえば2つの曲率支持部3aa、3abから構成されている。2つの曲率支持部3aa、3abの各々は、リール11A~11Dにおける鍔部13の外周と実質的に同じ曲率半径Rを有している。2つの曲率支持部3aa、3abは、リール11A~11Dの鍔部13の外周の円周方向に沿って互いに分離されている。
【0056】
2つの曲率支持部3aa、3abの間に、貫通孔3dが設けられている。
貫通孔3dは、2つの曲率支持部3aa、3abの間においてリール支持部3A~3Dの各々を貫通している。これにより貫通孔3dから土台2の配置面2Aが露出している。貫通孔3dは、ベルト21A~21D(
図1)の各々を通すための孔である。ベルト21A~21Dの各々は、貫通孔3dを通すことにより土台2に固定することが可能となる。
【0057】
図2に示されるように、1対の側壁3fは、2つの曲率支持部3aa、3abと貫通孔3dとを挟み込むように配置されている。具体的には、2つの曲率支持部3aa、3abと貫通孔3dとの各々の一方端は1対の側壁3fの一方に接続されており、2つの曲率支持部3aa、3abと貫通孔3dとの各々の他方端は1対の側壁3fの他方に接続されている。1対の側壁3fは、互いに対向している。
【0058】
図3に示されるように、リール11A~11Dの各々の鍔径Dfはたとえば600mmである。リール11A~11Dの各々の胴径Dbはたとえば400mmである。リール11A~11Dの各々の胴内幅Wbはたとえば280mmである。リール11A~11Dの各々の鍔厚Tfはたとえば30mmである。
【0059】
図4に示されるように、土台2の配置面2Aに直交する方向から見た視点(平面視)において、第1リール支持部3Aおよび第2リール支持部3Bは第1方向D1に互いに隣り合っている。平面視において第3リール支持部3Cおよび第4リール支持部3Dは第1方向D1に互いに隣り合っている。
【0060】
平面視において第1リール支持部3Aおよび第3リール支持部3Cは第2方向D2に互いに隣り合っている。第2方向D2は、第1方向D1に交差する(たとえば直交する)方向である。平面視において第2リール支持部3Bおよび第4リール支持部3Dは第2方向D2に互いに隣り合っている。
【0061】
第1リール支持部3Aの曲率部3aは第2方向に沿って湾曲している。これにより第1リール支持部3Aは、第1リール支持部3Aに支持されるリール11Aの軸心AX1が第1方向D1に延びるように構成されている。
【0062】
第4リール支持部3Dの曲率部3aは第2方向に沿って湾曲している。これにより第4リール支持部3Dは、第4リール支持部3Dに支持されるリール11Dの軸心AX4が第1方向D1に延びるように構成されている。
【0063】
第2リール支持部3Bの曲率部3aは第1方向に沿って湾曲している。これにより第2リール支持部3Bは、第2リール支持部3Bに支持されるリール11Bの軸心AX2が第2方向D2に延びるように構成されている。
【0064】
第3リール支持部3Cの曲率部3aは第1方向に沿って湾曲している。これにより第3リール支持部3Cは、第3リール支持部3Cに支持されるリール11Cの軸心AX3が第2方向D2に延びるように構成されている。
【0065】
平面視において、配置面2Aの第1辺N1、第2辺N2、第3辺N3、第4辺N4は配置面2Aの四角形の外縁を構成している。また配置面2Aの第1辺N1、第2辺N2、第3辺N3、第4辺N4は土台2の端部を構成している。第1辺N1と第3辺N3とは互いに相対する辺(対辺)である。第2辺N2と第4辺N4とは互いに相対する辺(対辺)である。
【0066】
第1リール支持部3Aと第2リール支持部3Bとは第1辺N1に沿って配置されている。第1リール支持部3Aと第3リール支持部3Cとは第2辺N2に沿って配置されている。第2リール支持部3Bと第4リール支持部3Dとは第4辺N4に沿って配置されている。第3リール支持部3Cと第4リール支持部3Dとは第3辺N3に沿って配置されている。
【0067】
リール11Aの軸心AX1およびリール11Dの軸心AX4の各々は、第1辺N1および第3辺N3の各々とたとえば平行であり、第2辺N2および第4辺N4の各々とたとえば垂直である。リール11Bの軸心AX2およびリール11Cの軸心AX3の各々は、第2辺N2および第4辺N4の各々とたとえば平行であり、第1辺N1および第3辺N3の各々とたとえば垂直である。
【0068】
第1リール支持部3Aの凹部の中心線であって第2方向D2に沿って延びる中心線C1は、軸心AX3よりも第2辺N2の近くに位置している。第2リール支持部3Bの凹部の中心線であって第1方向D1に沿って延びる中心線C2は、軸心AX1よりも第1辺N1の近くに位置している。
【0069】
第3リール支持部3Cの凹部の中心線であって第1方向D1に沿って延びる中心線C3は、軸心AX4よりも第3辺N3の近くに位置している。第4リール支持部3Dの凹部の中心線であって第2方向D2に沿って延びる中心線C4は、軸心AX2よりも第4辺N4の近くに位置している。
【0070】
中心線C1は、第1リール支持部3Aの凹部を第1方向D1に等分する仮想線であり、平面視においてリール11Aにおける1対の鍔部13の中心に位置する。中心線C2は、第2リール支持部3Bの凹部を第2方向D2に等分する仮想線であり、平面視においてリール11Bにおける1対の鍔部13の中心に位置する。
【0071】
中心線C3は、第3リール支持部3Cの凹部を第2方向D2に等分する仮想線であり、平面視においてリール11Cにおける1対の鍔部13の中心に位置する。中心線C4は、第4リール支持部3Dの凹部を第1方向D1に等分する仮想線であり、平面視においてリール11Dにおける1対の鍔部13の中心に位置する。
【0072】
図3に示されるように、第1リール支持部3Aに支持されるリール11Aと第2リール支持部3Bに支持されるリール11Bとの間の第1方向D1に沿う間隔をLaとする。第2リール支持部3Bに支持されるリール11Bの第1リール支持部3Aとは反対側の端部と土台2の端部(配置面2Aの第4辺N4)との間の第1方向D1に沿う間隔をLb1とする。第1リール支持部3Aに支持されるリール11Aの第2リール支持部3Bとは反対側の端面と土台2の端部(配置面2Aの第2辺N2)との間の第1方向D1に沿う間隔をLb2とする。このとき本実施形態のリールパレット1は、1<La/(Lb1+Lb2)<3の関係を満たす。
【0073】
上記間隔Laは、リール11Bの端部の位置P1と、リール11Aの端面の位置P2とから知ることができる。リール11Bの位置P1は、第2リール支持部3Bにおける曲率部3aの曲率半径Rと、リール11Bの軸心AX2の位置とから知ることができる。リール11Bの軸心AX2の位置は、第2リール支持部3Bにおける曲率部3aの曲率形状から知ることができる。具体的には第2リール支持部3Bにおける曲率部3aの曲率形状からリール11Bにおける鍔部13の外周形状を知ることができ、その外周形状における最下端から配置面2Aに対して垂直な方向に沿って曲率半径Rだけ上方に軸心AX2が位置している。
【0074】
またリール11Aの端面の位置P2は、第1リール支持部3Aの凹部における側壁3fの位置から知ることができる。リール11Aが第1リール支持部3Aの凹部に挿入された状態において、リール11における鍔部13の端面が上記凹部の側壁3fに接しているか、また近くに位置しているためである。
【0075】
また寸法Lb1は、リール11Bの端部の位置と配置面2Aの第4辺N4の位置とから知ることができる。リール11Bの端部の位置は、位置P1と同様にして知ることができる。
【0076】
また寸法Lb2は、リール11Aの端面の位置と配置面2Aの第2辺N2の位置とから知ることができる。リール11Aの端面の位置は、位置P2と同様にして知ることができる。
【0077】
図4に示されるように、上記と同様に、第2リール支持部3Bに支持されるリール11Bと第4リール支持部3Dに支持されるリール11Dとの間の第2方向D2に沿う間隔をLaとする。第4リール支持部3Dに支持されるリール11Dの第2リール支持部3Bとは反対側の端部と土台2の端部(配置面2Aの第3辺N3)との間の第2方向D2に沿う間隔をLb1とする。第2リール支持部3Bに支持されるリール11Bの第4リール支持部3Dとは反対側の端面と土台2の端部(配置面2Aの第1辺N1)との間の第2方向D2に沿う間隔をLb2とする。このとき本実施形態のリールパレット1は、1<La/(Lb1+Lb2)<3の関係を満たす。
【0078】
第4リール支持部3Dに支持されるリール11Dと第3リール支持部3Cに支持されるリール11Cとの間の第1方向D1に沿う間隔をLaとする。第3リール支持部3Cに支持されるリール11Cの第4リール支持部3Dとは反対側の端部と土台2の端部(配置面2Aの第2辺N2)との間の第1方向D1に沿う間隔をLb1とする。第4リール支持部3Dに支持されるリール11Dの第3リール支持部3Cとは反対側の端面と土台2の端部(配置面2Aの第4辺N4)との間の第1方向D1に沿う間隔をLb2とする。このとき本実施形態のリールパレット1は、1<La/(Lb1+Lb2)<3の関係を満たす。
【0079】
第3リール支持部3Cに支持されるリール11Cと第1リール支持部3Aに支持されるリール11Aとの間の第2方向D2に沿う間隔をLaとする。第1リール支持部3Aに支持されるリール11Aの第3リール支持部3Cとは反対側の端部と土台2の端部(配置面2Aの第1辺N1)との間の第2方向D2に沿う間隔をLb1とする。第3リール支持部3Cに支持されるリール11Cの第1リール支持部3Aとは反対側の端面と土台2の端部(配置面2Aの第3辺N3)との間の第2方向D2に沿う間隔をLb2とする。このとき本実施形態のリールパレット1は、1<La/(Lb1+Lb2)<3の関係を満たす。
【0080】
平面視において、第2リール支持部3Bに支持されるリール11Bの軸心AX2から曲率部3aの曲率半径Rの寸法分だけ第1リール支持部3Aに向かって移動した位置P1と第1リール支持部3Aの凹部における第2リール支持部3B側の端部の位置P2との間の第1方向D1に沿うリール間寸法は、(80×2×R)/600以上(120×2×R)/600以下である。上記リール間寸法は、リール11Aとリール11Bとの間の第1方向D1に沿う上記間隔Laに等しい。上記リール間寸法Laは、たとえば10mm以上140mm以下である。上記リール間寸法Laは、たとえば80mm以上120mm以下であることが好ましい。
【0081】
また平面視において、第4リール支持部3Dに支持されるリール11Dの軸心AX4から曲率部3aの曲率半径Rの寸法分だけ第2リール支持部3Bに向かって移動した位置P3と第2リール支持部3Bの凹部における第4リール支持部3D側の端部の位置P4との間の第2方向D2に沿うリール間寸法は、(80×2×R)/600以上(120×2×R)/600以下である。上記リール間寸法は、リール11Bとリール11Dとの間の第2方向D2に沿う上記間隔Laに等しい。上記リール間寸法Laは、たとえば10mm以上140mm以下である。上記リール間寸法Laは、たとえば80mm以上120mm以下であることが好ましい。
【0082】
また平面視において、第3リール支持部3Cに支持されるリール11Cの軸心AX3から曲率部3aの曲率半径Rの寸法分だけ第4リール支持部3Dに向かって移動した位置P5と第4リール支持部3Dの凹部における第3リール支持部3C側の端部の位置P6との間の第1方向D1に沿うリール間寸法は、(80×2×R)/600以上(120×2×R)/600以下である。上記リール間寸法は、リール11Cとリール11Dとの間の第1方向D1に沿う上記間隔Laに等しい。上記リール間寸法Laは、たとえば10mm以上140mm以下である。上記リール間寸法Laは、たとえば80mm以上120mm以下であることが好ましい。
【0083】
また平面視において、第1リール支持部3Aに支持されるリール11Aの軸心AX1から曲率部3aの曲率半径Rの寸法分だけ第3リール支持部3Cに向かって移動した位置P7と第3リール支持部3Cの凹部における第1リール支持部3A側の端部の位置P8との間の第2方向D2に沿うリール間寸法は、(80×2×R)/600以上(120×2×R)/600以下である。上記リール間寸法は、リール11Aとリール11Cとの間の第2方向D2に沿う上記間隔Laに等しい。上記リール間寸法Laは、たとえば10mm以上140mm以下である。上記リール間寸法Laは、たとえば80mm以上120mm以下であることが好ましい。
【0084】
平面視において、第1リール支持部3Aに対して第2リール支持部3Bとは反対側に位置する土台2の端部(配置面2Aの第2辺N2)と第1リール支持部3Aの凹部との間の第1方向D1に沿う寸法Lb2は60mm以下である。
【0085】
また平面視において、第2リール支持部3Bに対して第4リール支持部3Dとは反対側に位置する土台2の端部(配置面2Aの第1辺N1)と第2リール支持部3Bの凹部との間の第2方向D2に沿う寸法Lb2は60mm以下である。
【0086】
また平面視において、第3リール支持部3Cに対して第1リール支持部3Aとは反対側に位置する土台2の端部(配置面2Aの第3辺N3)と第3リール支持部3Cの凹部との間の第2方向D2に沿う寸法Lb2は60mm以下である。
【0087】
また平面視において、第4リール支持部3Dに対して第3リール支持部3Cとは反対側に位置する土台2の端部(配置面2Aの第4辺N4)と第4リール支持部3Dの凹部との間の第1方向D1に沿う寸法Lb2は60mm以下である。
【0088】
なお上記においては2つの曲率支持部3aa、3abの各々が単一の曲率半径をなす面のみで構成された場合について説明した。しかし、2つの曲率支持部3aa、3abの各々は、単一の曲率半径をなす面と、その面と段差を構成するように接続された他の面とを有していてもよい。上記他の面は、曲面であってもよく、平面であってもよい。
【0089】
(変形例1)
図5は、曲率部が4つの曲率支持部から構成された変形例1の構成を示す斜視図である。
図5に示されるように、本変形例の曲率部3aは、4つの曲率支持部3aa、3ab、3ac、3adから構成されている。4つの曲率支持部3aa、3ab、3ac、3adの各々は、リール11A~11Dにおける鍔部13の外周と実質的に同じ曲率半径Rを有している。
【0090】
曲率支持部3aaと曲率支持部3abとは、リール11A~11Dにおける鍔部13外周の円周方向に沿って互いに分離されている。また曲率支持部3acと曲率支持部3adとは、リール11A~11Dにおける鍔部13外周の円周方向に沿って互いに分離されている。
【0091】
曲率支持部3aaと曲率支持部3acとは、この曲率部3aによって支持されるリール11A~11Dの軸心AX1~AX4の延びる方向に沿って互いに分離されている。曲率支持部3aaと曲率支持部3acとの間には、底部3cが位置している。曲率支持部3aaと曲率支持部3acとの間の底部3cは平坦な面を構成している。
【0092】
また曲率支持部3abと曲率支持部3adとは、この曲率部3aによって支持されるリール11A~11Dの軸心AX1~AX4の延びる方向に沿って互いに分離されている。曲率支持部3abと曲率支持部3adとの間には、底部3cが位置している。曲率支持部3abと曲率支持部3adとの間の底部3cは平坦な面を構成している。
【0093】
また曲率部3aは、単一の曲率支持部から構成されていてもよい。
(変形例2)
図6は、リール支持部が土台の配置面に対して窪んだ変形例2に係るリールパレットの構成を示す斜視図である。
図6に示されるように、本変形例においては、リールパレット1は、土台2のみからなり、トレイなどを有していない。
【0094】
土台2の配置面2Aには、4つのリール支持部3A、3B、3C、3Dが設けられている。4つのリール支持部3A、3B、3C、3Dの各々は、土台2の配置面2Aに対して窪んでいる。この構成においては、土台2の配置面2Aに設けられた凹部自体がリール支持部3A~3Dを構成している。
【0095】
なお変形例1、2における上記以外の構成は、
図1~
図4に示す実施形態の構成とほぼ同じであるため、同一の要素については同一の符号を付しその説明を繰り返さない。
【0096】
(作用効果)
本実施形態および変形例1、2においては、リールパレット1の少なくとも表面が樹脂製であるため、木製よりも耐久性を向上させることができる。
【0097】
また
図4に示されるように、リール11A~11Dの各々をリールパレット1に対して積み込む際または取り出す際には、リール11A~11Dの各々の貫通孔に保持具が差し込まれる。このためリール11A~11D同士のリール間寸法Laが小さいと、上記保持具がリール11A~11Dに衝突する。またはリール11A~11D同士が衝突する。この衝突によりリール11A~11Dが損傷するおそれがある。
【0098】
ここで、La/(Lb1+Lb2)が1以下になると、リールパレット1に対するリール11A~11Dの積み込み時または取り出し時にリール11A~11Dに保持具が衝突しやすくなるとともに、リール11A~11D同士が衝突しやすくなる。またLa/(Lb1+Lb2)が3以上になると、リール11A~11D同士の間隔を大きくできるが、リールパレット1が大型化する。
【0099】
そこで本実施形態および変形例1、2に係るリールパレット1は、1<La/(Lb1+Lb2)<3の関係を満たすように構成されている。これによりリールパレット1に対してリール11A~11Dを積み込む際または取り出す際に、リール11A~11Dに保持具が衝突すること、およびリール11A~11D同士が衝突することを抑制しつつ、リールパレット1の大型化を抑制することが可能となる。
【0100】
また本実施形態および変形例1、2においては
図4に示されるように、平面視において、第2リール支持部3Bに支持されるリール11Bの軸心AX2から曲率部3aの曲率半径Rの寸法分だけ第1リール支持部3Aに向かって移動した位置P1と第1リール支持部3Aの凹部における第2リール支持部3B側の端部の位置P2との間の第1方向D1に沿うリール間寸法Laは、(80×2×R)/600以上(120×2×R)/600以下である。
【0101】
これによりリールパレット1に対してリール11A~11Dを積み込む際または取り出す際に、リール11A~11Dに保持具が衝突すること、およびリール11A~11D同士が衝突することを抑制しつつ、リールパレット1の大型化を抑制することが可能となる。
【0102】
また位置P3と位置P4との間のリール間寸法La、位置P5と位置P6との間のリール間寸法La、または位置P7と位置P8との間のリール間寸法Laが(80×2×R)/600以上(120×2×R)/600以下であることにより、上記と同様の効果が得られる。
【0103】
また本実施形態および変形例1、2においては
図4に示されるように、位置P1と位置P2との間のリール間寸法La、位置P3と位置P4との間のリール間寸法La、位置P5と位置P6との間のリール間寸法La、または位置P7と位置P8との間のリール間寸法Laは、10mm以上140mm以下である。
【0104】
これによりリール11A~11Dの鍔部13における直径Dfが600mmであるときに、リール11A~11Dをリールパレット1に対して積み込み、取り出す際にリール11A~11Dの損傷を抑制できるとともに、リールパレット1を小型化することが容易となる。
【0105】
上記リール間寸法Laが10mm未満であると、リールパレット1に対するリール11A~11Dの積み込み時または取り出し時にリール11A~11Dに保持具が衝突しやすくなるとともに、リール11A~11D同士が衝突しやすくなる。また上記リール間寸法Laが140mmを超えると、リール11A~11D同士の間隔を大きくできるが、リールパレット1が大型化する。
【0106】
また本実施形態および変形例1、2においては
図4に示されるように、平面視において、第1リール支持部3Aに対して第2リール支持部3Bとは反対側に位置する土台2の端部(配置面2Aの第2辺N2)と第1リール支持部3Aの凹部との間の第1方向D1に沿う寸法Lb2は60mm以下である。
【0107】
これにより土台2の小型化が可能となり、リールパレット1の運搬、保存が容易となる。
【0108】
また土台2の縁部(配置面2Aの第1辺N1)と第2リール支持部3Bの凹部との間の寸法Lb2、土台2の縁部(配置面2Aの第3辺N3)と第3リール支持部3Cの凹部との間の寸法Lb2、または土台2の縁部(配置面2Aの第4辺N4)と第4リール支持部3Dの凹部との間の寸法Lb2が60mm以下であることにより、上記と同様の効果が得られる。
【0109】
また本実施形態および変形例1、2においては、土台2と複数のリール支持部3A~3Dとは一体に構成されていてもよい。
【0110】
これにより土台2とリール支持部3A~3Dとを一体成形で形成することができる。このため高い強度を有するリールパレット1を得ることができる。
【0111】
また本実施形態および変形例1、2においては
図4に示されるように、複数のリール支持部3A~3Dの各々は土台2の配置面2Aに対して突き出した部分に設けられている。
【0112】
これによりリール11A~11Dを挿入するための凹部を突き出した部分に設けることができる。このため土台2自体の厚みを薄くすることが可能となる。
【0113】
また本実施形態においては
図2に示されるように、複数のリール支持部3A~3Dの各々における曲率部3aは、互いに分離された2つの曲率支持部3aa、3abから構成されている。
【0114】
これにより曲率部3aの形状をシンプルにすることができる。
また変形例1においては
図5に示されるように、複数のリール支持部3A~3Dの各々における曲率部3aは、互いに分離された4つの曲率支持部3aa、3ab、3ac、3adから構成されている。
【0115】
これによりリール11A~11Dの各々を4点で支持することができる。このためリール11A~11Dの各々を安定して支持することが可能となる。
【0116】
また複数のリール支持部3A~3Dの各々における曲率部3aは、単一の曲率支持部から構成されていてもよい。
【0117】
これにより曲率部3aの形状をシンプルにできるとともに、円周方向に沿ってリール11A~11Dの各々を支持する距離を長くすることができる。
【0118】
また変形例2においては
図6に示されるように、複数のリール支持部3A~3Dの各々は土台2の配置面2Aに対して窪んだ凹部として設けられている。
【0119】
これにより土台2の配置面2Aに突出部を設ける必要がなくなり、リールパレット1の形状をシンプルにすることができる。
【0120】
また本実施形態および変形例1、2においては、複数のリール支持部3A~3Dの各々は、絶縁電線を巻き付けられたリール11A~11Dを支持するよう構成されている。
【0121】
これにより絶縁電線を巻き付けられた複数のリール11A~11Dを支持した状態で、リールパレット1を運搬、保存などをすることができる。
【0122】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施形態ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0123】
1 リールパレット、2 土台、2A 配置面(上面)、3A 第1リール支持部、3B 第2リール支持部、3C 第3リール支持部、3D 第4リール支持部、3a 曲率部、3aa,3ab,3ac,3ad 曲率支持部、3c 底部、3d 貫通孔、3f 側壁、4A,4B,4C,4D トレイ、11A,11B,11C,11D リール、12 胴部、13 鍔部、21A,21B,21C,21D ベルト、AX1,AX2,AX3,AX4 軸心、C1,C2,C3,C4 中心線、D1 第1方向、D2 第2方向、Db 胴径、Df 鍔径、La リール間寸法、Lb1,Lb2 寸法、N1 第1辺、N2 第2辺、N3 第3辺、N4 第4辺、P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7,P8 位置、R 曲率半径、Tf 鍔厚、Wb 胴内幅。