(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-13
(45)【発行日】2023-11-21
(54)【発明の名称】プラズマ閉じ込めシステムおよび使用方法
(51)【国際特許分類】
H05H 1/06 20060101AFI20231114BHJP
G21B 1/05 20060101ALI20231114BHJP
G21B 1/11 20060101ALI20231114BHJP
【FI】
H05H1/06
G21B1/05
G21B1/11 E
(21)【出願番号】P 2022123443
(22)【出願日】2022-08-02
(62)【分割の表示】P 2019545269の分割
【原出願日】2018-02-23
【審査請求日】2022-08-02
(32)【優先日】2017-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514104933
【氏名又は名称】ユニヴァーシティ オブ ワシントン
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】シュムラク,ウリ
(72)【発明者】
【氏名】ネルソン,ブライアン,エー.
(72)【発明者】
【氏名】ゴリンゴ,レイモンド
【審査官】大門 清
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-527079(JP,A)
【文献】MICHAEL PATRICK,Ross,Exploring plasma stability and confinement with high resolution density measurements on the Zap-HD F,A dissertion submitted in partial fulfilment of the requirement for the degree of Doctor of Philosop,米国,2016年
【文献】U. Shumlak, et al.,High Energy Density Z-Pinch Plasmas Using Flow Stabilization,AIP Conference Proceedings,1639,米国,American Institute of Physics,2016年05月18日,p.76-79
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05H 1/06
G21B 1/05
G21B 1/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマ閉じ込めシステムであって、
外部電極と、
内部電極であって、前記内部電極の第1の端部は、前記外部電極の第1の端部と前記外部電極の第2の端部との間にあり、前記内部電極および前記外部電極は、同じ軸に関して放射相称を有する、内部電極と、
前記内部電極と前記外部電極の第2の端部との間のセラミック絶縁体と、
前記内部電極および前記外部電極を少なくとも部分的に囲むステンレス鋼真空チャンバと、
前記外部電極の外側からガスを導くように構成される二つ以上の電気的作動型弁と、
せん断された軸流を有するZピンチプラズマを
、前記内部電極と前記外部電極との間に
軸対称のプラズマ前面を発展させることによって確立させるように、前記内部電極と前記外部電極との間に電圧を印加するように構成される電源と、
を備える、プラズマ閉じ込めシステム。
【請求項2】
前記電源は、50μs乃至400μsの範囲内の期間にわたって前記電圧を印加するように構成される、請求項1に記載のプラズマ閉じ込めシステム。
【請求項3】
前記二つ以上の電気的作動型弁は、前記外部電極の第2の端部に配置される、請求項1または2に記載のプラズマ閉じ込めシステム。
【請求項4】
前記内部電極および前記外部電極は同心である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプラズマ閉じ込めシステム。
【請求項5】
前記外部電極は、前記内部電極によって占有される体積の大半を囲む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のプラズマ閉じ込めシステム。
【請求項6】
前記外部電極は、前記内部電極を実質的に囲む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のプラズマ閉じ込めシステム。
【請求項7】
前記内部電極および前記外部電極の各々は、実質的に円筒状の本体を有する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のプラズマ閉じ込めシステム。
【請求項8】
前記外部電極の第1の端部は、前記外部電極の第2の端部の向かい側にある、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のプラズマ閉じ込めシステム。
【請求項9】
前記せん断された軸流は、前記同じ軸に関して放射状にせん断される、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のプラズマ閉じ込めシステム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載のプラズマ閉じ込めシステムを操作するための方法であって、前記方法は、
前記外部電極の外側から前記二つ以上の電気的作動型弁を介して導かれるガスを、加速領域内にかつ前記内部電極の第1の端部および前記外部電極の第1の端部の方へ軸方向に流れるプラズマに変換することであって、前記加速領域は、前記外部電極の第2の端部と前記内部電極の第1の端部との間にあることと、
前記電源を介して、前記内部電極と前記外部電極との間に前記Zピンチプラズマを確立するように、前記内部電極と前記外部電極との間に前記電圧を印加することであって、前記確立の際に、前記Zピンチプラズマは、前記外部電極内の集合領域の中で前記内部電極の第1の端部と前記外部電極の第1の端部との間に流れることと、
を備える、方法。
【請求項11】
前記加速領域は、実質的に環状の断面を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記集合領域は、前記外部電極によって囲まれる円筒状の体積である、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
前記電源は、50μs乃至400μsの範囲内の期間にわたって前記電圧を印加する、請求項10乃至12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
印加される電圧が、30kV/m乃至500kV/mの範囲内で前記加速領域内に放射電界を生じる、請求項10乃至13のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2017年2月23日に出願された米国仮特許出願第62/462,779号の利益を主張するものであり、その内容全体を参照によって本願明細書に引用したものとする。
【0002】
連邦支援の研究または開発に関する言明
本発明は、エネルギー省[DOE]によって与えられた認可番号DE-AR0000571、DE-FG02-04ER54756、およびDE-NA0001860の下で政府の支援サポートにより行われた。政府は本発明において一定の権利を有する。
【背景技術】
【0003】
本願明細書に示されない限り、このセクションに記載されている材料は、本願の請求項に対する従来技術でなくて、このセクションへの包含によって従来技術であると認められない。
【0004】
核融合は、2つの核を結合するプロセスである。鉄のそれより小さい原子番号を有する元素の2つの核が融合するときに、エネルギーは放出される。エネルギーの放出は、反応物と核融合反応の生成物の間の質量のわずかな違いによるものであって、ΔE=Δmc2により決定される。エネルギーの放出は、反応核の間の反発静電力に打ち勝つ反応核の間の引力のある強い核力にも依存する。
【0005】
最も低いプラズマ温度を必要とする核融合反応は、ジュウテリウム(1つの陽子と1つの中性子を有する水素核)とトリチウム(1つの陽子と2つの中性子を有する水素核)の間で発生する。この反応は、ヘリウム4核と中性子を生じる。
【0006】
核融合を達成する1つの方法は、リアクタチャンバ内で融合反応物を含むガスにエネルギーを与えることである。エネルギーを与えられたガスは、イオン化を経てプラズマになる。融合のための充分な温度および密度を有する状態を達成するために、プラズマを閉じ込めることが必要である。
【発明の概要】
【0007】
本開示の第1の態様は、内部電極、内部電極を実質的に囲む外部電極、ガスを内部電極内から内部電極と外部電極の間の加速領域に導くように構成される一つ以上の第1の弁、ガスを外部電極の外側から加速領域に導くように構成される二つ以上の第2の弁、および内部電極と外部電極の間に電圧を印加するように構成される電源を含むプラズマ閉じ込めシステムである。
【0008】
本開示の第2の態様は、プラズマ閉じ込めシステムを操作する方法である。方法は、内部電極内から内部電極と内部電極を実質的に囲む外部電極の間の加速領域に、一つ以上の第1の弁を介して、ガスを導くステップと、外部電極の外側から加速領域に、二つ以上の第2の弁を介して、ガスを導くステップと、内部電極と外部電極の間に、電源によって、電圧を印加し、それによって導かれたガスの少なくとも一部を実質的に環状の断面を有するプラズマに変換するステップと、を含み、プラズマは、加速領域の中を内部電極の第1の端部および外部電極の第1の端部の方へ軸方向に流れて、その後に、外部電極の第1の端部と内部電極の第1の端部の間に流れるZピンチプラズマを確立する。
【0009】
本開示の第3の態様は、内部電極、内部電極を実質的に囲む中間電極、中間電極を実質的に囲む外部電極、内部電極内から内部電極と中間電極の間の加速領域にガスを導くように構成される一つ以上の第1の弁、中間電極の外側から加速領域にガスを導くように構成される二つ以上の第2の弁、内部電極と中間電極の間に電圧を印加するように構成される第1の電源、および内部電極と外部電極の間に電圧を印加するように構成される第2の電源を含むプラズマ閉じ込めシステムである。
【0010】
本開示の第4の態様は、プラズマ閉じ込めシステムを操作する方法である。方法は、内部電極内から、一つ以上の第1の弁を介して、内部電極と内部電極を実質的に囲む中間電極の間の加速領域にガスを導くステップと、中間電極の外側から、二つ以上の第2の弁を介して、加速領域にガスを導くステップと、第1の電源によって、内部電極と中間電極の間に電圧を印加し、それによって導かれたガスの少なくとも一部を実質的に環状の断面を有するプラズマに変換するステップとを含み、プラズマは、加速領域の中を内部電極の第1の端部および外部電極の第1の端部の方へ軸方向に流れて、第2の電源によって、内部電極と外部電極の間に電圧を印加して、外部電極の第1の端部と内部電極の第1の端部の間に流れるZピンチプラズマを確立する。
【0011】
本開示の第5の態様は、内部電極、内部電極を実質的に囲む外部電極、内部電極に面する中間電極、内部電極内から内部電極と外部電極の間の加速領域にガスを導くように構成される一つ以上の第1の弁、外部電極の外側から加速領域にガスを導くように構成される二つ以上の第2の弁、内部電極と外部電極の間に電圧を印加するように構成される第1の電源、および内部電極と中間電極の間に電圧を印加するように構成される第2の電源を含むプラズマ閉じ込めシステムである。
【0012】
本開示の第6の態様は、プラズマ閉じ込めシステムを操作する方法である。方法は、内部電極内から、一つ以上の第1の弁を介して、内部電極と内部電極を実質的に囲む外部電極の間の加速領域にガスを導くステップと、外部電極の外側から、二つ以上の第2の弁を介して、加速領域にガスを導くステップと、第1の電源によって、内部電極と外部電極の間に電圧を印加し、それによって導かれたガスの少なくとも一部を実質的に環状の断面を有するプラズマに変換するステップとを含み、プラズマは、加速領域の中を内部電極の第1の端部および外部電極の第1の端部の方へ軸方向に流れて、第2の電源によって、内部電極と中間電極の間に電圧を印加して、中間電極と内部電極の第1の端部の間に流れるZピンチプラズマを確立し、そこにおいて中間電極は外部電極の第1の端部に配置される。
【0013】
用語「実質的に」または「だいたい」が本願明細書に使われるとき、詳述される特徴、パラメータ、または値が、厳密に達成される必要がないが、例えば、許容度、測定誤差、測定精度限界、および当業者に知られている他の要因を含む、偏差または変動が、特徴が提供することを目的とした効果を排除しない量で起こる場合があることを意味する。本願明細書に開示されるいくつかの実施例において、「実質的に」または「だいたい」は、詳述された値の+/-5%内を意味する。
【0014】
これらの態様、ならびに他の態様、利点、および変形例は、必要に応じて添付図面を参照して、以下の詳細な説明を読むことによって当業者にとって明らかになる。更に、本願明細書に提供されているこの概要および他の説明および図が、実施例だけで本発明を例示することを目的とすること、従って多数のバリエーションが可能であることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムの略断面図である。
【
図2】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムの略断面図である。
【
図3】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムの略断面図である。
【
図4】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムを操作する方法のブロック図である。
【
図5A】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムおよび操作方法のいくつかの態様を示す。
【
図5B】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムおよび操作方法のいくつかの態様を示す。
【
図5C】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムおよび操作方法のいくつかの態様を示す。
【
図5D】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムおよび操作方法のいくつかの態様を示す。
【
図5E】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムおよび操作方法のいくつかの態様を示す。
【
図5F】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムおよび操作方法のいくつかの態様を示す。
【
図6】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムを操作する方法に関連した電圧波形を示す。
【
図7】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムを操作する方法に関連したガス圧力プロフィールを示す。
【
図8】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムを操作する方法のブロック図である。
【
図9A】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムおよび操作方法のいくつかの態様を示す。
【
図9B】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムおよび操作方法のいくつかの態様を示す。
【
図9C】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムおよび操作方法のいくつかの態様を示す。
【
図9D】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムおよび操作方法のいくつかの態様を示す。
【
図9E】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムおよび操作方法のいくつかの態様を示す。
【
図9F】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムおよび操作方法のいくつかの態様を示す。
【
図10】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムを操動する方法に関連した電圧波形を示す。
【
図11】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムを操動する方法に関連したガス圧力プロフィールを示す。
【
図12】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムを操動する方法のブロック図である。
【
図13A】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムおよび操作方法のいくつかの態様を示す。
【
図13B】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムおよび操作方法のいくつかの態様を示す。
【
図13C】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムおよび操作方法のいくつかの態様を示す。
【
図13D】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムおよび操作方法のいくつかの態様を示す。
【
図13E】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムおよび操作方法のいくつかの態様を示す。
【
図13F】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムおよび操作方法のいくつかの態様を示す。
【
図14】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムを操作する方法に関連した電圧波形を示す。
【
図15】例示の実施形態による、プラズマ閉じ込めシステムを操作する方法に関連したガス圧力プロフィールを示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
プラズマ閉じ込めシステムおよびそれらの使用方法のさまざまな実施形態が、本願明細書に開示される。開示される実施形態は、既存のシステムおよび方法と比較するときに、向上したプラズマ安定性、より強いせん断されたプラズマ流、より小さいZピンチプラズマ半径、より高い磁場、および/またはより高いプラズマ温度を容易にすることができる。開示される実施形態のいくつかは、プラズマ加速およびプラズマ圧縮の独立制御を同様に呈する。
【0017】
図1は、プラズマ閉じ込めシステム100の略断面図である。プラズマ閉じ込めシステム100は、内部電極102および内部電極102を実質的に囲む外部電極104を含む。プラズマ閉じ込めシステム100はまた、内部電極102内から内部電極102と外部電極104の間の加速領域110にガスを導くように構成される一つ以上の第1の弁106および外部電極104の外側から加速領域110にガスを導くように構成される二つ以上の第2の弁112を含む。プラズマ閉じ込めシステム100はまた、内部電極102と外部電極104の間に電圧を印加するように構成される電源114を含む。
【0018】
内部電極102は、実質的に円筒状の本体116を有する導電性(例えば、ステンレス鋼)シェルという形を一般にとる。内部電極102は、第1の端部118(例えば、丸い端部)および対向する第2の端部120(例えば、実質的に円形の端部)を含む。より詳しくは、第1の端部118は、丸い先端を有する円錐形状を有することができる。内部電極102は、一つ以上の第1の弁106から加速領域110にガスを送るための一つ以上の導管またはチャネル(図示せず)を含むことができる。
【0019】
外部電極104はまた、実質的に円筒状の本体128を有する導電性(例えば、ステンレス鋼)シェルという形を一般にとる。外部電極104は、第1の端部122(例えば、実質的にディスク形の端部)および対向する第2の端部124(例えば、実質的に円形の端部)を含む。
図1に示すように、内部電極102の第1の端部118は、外部電極104の第1の端部122と外部電極104の第2の端部124の間にある。外部電極104は、内部電極102の大部分を囲む。内部電極102および外部電極104は、同心円であり、そして同じ軸に関して放射相称を有することができる。外部電極104は、二つ以上の第2の弁112から加速領域110にガスを送るための一つ以上の導管またはチャネル(図示せず)を含むことができる。
【0020】
一つ以上の第1の弁106は、「パフ弁」という形をとることができるが、内部電極102内から内部電極102と外部電極104の間の加速領域110にガス(例えば、水素またはジュウテリウム)を導くように構成されるいかなるタイプの弁も含むことができる。
図1に示すように、一つ以上の第1の弁106は、内部電極102の第1の端部118と内部電極102の第2の端部120の間に軸方向に配置される。あるいは、一つ以上の第1の弁は、内部電極102の第1の端部118または第2の端部120に配置されるかもしれない。
図1において、一つ以上の第1の弁106は、内部電極102内に配置されるが、他の実施例も可能である。後述するように、一つ以上の第1の弁106は、一つ以上の第1の弁106に制御電圧を提供することによって操作できる。
【0021】
加速領域110は、内部電極102と外部電極104の形状により画成される実質的に環状の断面を有する。
【0022】
二つ以上の第2の弁112は、「パフ弁」という形をとることができるが、外部電極104の外側から加速領域110にガス(例えば、水素またはジュウテリウム)を導くように構成されるいかなるタイプの弁も含むことができる。
図1に示すように、二つ以上の第2の弁112は、外部電極104の第1の端部122と外部電極104の第2の端部124の間に軸方向に配置される。あるいは、二つ以上の第2の弁は、第2の端部124に、または第1の端部122に設置できる。二つ以上の第2の弁112は、通常、外部電極104のまわりに配置される。
図1に示すように、一つ以上の第1の弁106は、二つ以上の第2の弁112に軸方向に合わせられるが、他の実施例も可能である。後述するように、二つ以上の第1の弁112は、二つ以上の第2の弁112に制御電圧を提供することによって作動できる。
【0023】
電源114は、例えば、最高500kJまたは最高3~4MJを格納できるコンデンサバンクという形を通常とる。電源114の陽極端子は、内部電極102に、あるいは外部電極104に連結できる。
【0024】
プラズマ閉じ込めシステム100は、内部電極102の第1の端部118と外部電極104の第1の端部122の間の外部電極104内に集合領域126を含む。プラズマ閉じ込めシステム100は、後述するように、集合領域126内にZピンチプラズマを維持するように構成される。
54
【0025】
プラズマ閉じ込めシステム100はまた、ガス供給源130(例えば、加圧ガスタンク)およびガス供給源130からそれぞれの一つ以上の第1の弁106を通してのガス流を制御するように構成される一つ以上の第1の調整器132を含む。一つ以上の第1の調整器132と一つ以上の第1の弁106の間の連結部(例えば、パイピング)は、明確にするため
図1において省略される。
【0026】
プラズマ閉じ込めシステム100はまた、ガス供給源130からそれぞれの2つ以上の第2の弁112を通してのガス流を制御するように構成される2つ以上の第2の調整器134を含む。一つ以上の第2の調整器134と二つ以上の第2の弁112の間の連結部(例えば、パイピング)は、明確にするため
図1において省略される。
【0027】
プラズマ閉じ込めシステム100はまた、内部電極102と外部電極104の間に電気的絶縁を維持するために、外部電極104の第2の端部124と内部電極102の間に絶縁体136を含む。絶縁体136(例えば、セラミック材料)は、一般に環状断面を有する。
【0028】
図1に示すように、プラズマ閉じ込めシステムはまた、内部電極102および外部電極104を少なくとも部分的に囲む真空チャンバ138(例えば、ステンレス鋼容器)を含む。
【0029】
図2は、プラズマ閉じ込めシステム200の略断面図である。プラズマ閉じ込めシステム200は、内部電極202、内部電極202を実質的に囲む中間電極203、および中間電極203を実質的に囲む外部電極204を含む。プラズマ閉じ込めシステム200はまた、内部電極202内から内部電極202と中間電極203の間の加速領域210にガスを導くように構成される一つ以上の第1の弁206を含む。プラズマ閉じ込めシステム200はまた、中間電極203の外側から加速領域210にガスを導くように構成される二つ以上の第2の弁212を含む。プラズマ閉じ込めシステム200はまた、内部電極202と中間電極203の間に電圧を印加するように構成される第1の電源214および内部電極202と外部電極204の間に電圧を印加するように構成される第2の電源215を含む。
【0030】
内部電極202は、実質的に円筒状の本体216を有する導電性(例えば、ステンレス鋼)シェルという形を一般にとる。内部電極202は、第1の端部218(例えば、丸い端部)および対向する第2の端部220(例えば、実質的に円形の端部)を含む。より詳しくは、第1端部218は、丸い先端を有する円錐形状を有することができる。内部電極202は、通常、上記の内部電極102と類似している。内部電極202は、一つ以上の第1の弁206から加速領域210にガスを送るための一つ以上の導管またはチャネル(図示せず)を含むことができる。
【0031】
外部電極204はまた、実質的に円筒状の本体228を有する導電性(例えば、ステンレス鋼)シェルという形を一般にとる。外部電極204の第1の端部222は、実質的にディスク形であり、そして外部電極の第2の端部224は、実質的に円形である。外部電極204は、内部電極202の大部分および中間電極203の大部分を囲む。内部電極202、中間電極203、および外部電極204は、同心であり、そして同じ軸に関して放射相称を有することができる。
【0032】
中間電極203は、実質的に円筒状の本体229を有する導電性(例えば、ステンレス鋼)という形を一般にとる。中間電極203は、実質的に円形である第1の端部219および実質的に円形である第2の対向端部221を含む。中間電極203は、二つ以上の第2の弁212から加速領域210にガスを送るための一つ以上の導管またはチャネル(図示せず)を含むことができる。
【0033】
内部電極202の第1の端部218は、外部電極204の第1の端部222と外部電極204の第2の端部224の間にある。中間電極203の第1の端部219は、外部電極204の第1の端部222と外部電極204の第2の端部224の間にある。
【0034】
一つ以上の第1の弁206は、「パフ弁」という形をとることができるが、内部電極202内から内部電極202と中間電極203の間の加速領域210にガス(例えば、水素またはジュウテリウム)を導くように構成されるいかなるタイプの弁も含むことができる。
図2に示すように、一つ以上の第1の弁206は、内部電極202の第1の端部218と内部電極202の第2の端部220の間に軸方向に配置される。あるいは、一つ以上の第1の弁は、内部電極202の第1の端部218または第2の端部220に設置してもよい。
図2において、一つ以上の第1の弁206は、内部電極202内に配置されるが、他の実施例も可能である。後述するように、一つ以上の第1の弁206は、一つ以上の第1の弁206に制御電圧を提供することによって操作できる。
【0035】
加速領域210は、内部電極202と中間電極203の形状により画成される実質的に環状の断面を有する。
【0036】
二つ以上の第2の弁212は、「パフ弁」という形をとることができるが、中間電極203の外側から加速領域210にガス(例えば、水素またはジュウテリウム)を導くように構成されるいかなるタイプの弁も含むことができる。
図2に示すように、二つ以上の第2の弁212は、中間電極203の第2の端部221に配置されるが、他の実施例も可能である。二つ以上の第2の弁212は、例えば、外部電極204外に、且つ中間電極203外に配置される。他の実施例において、二つ以上の第2の弁は、外部電極内部に、且つ中間電極の外側に設置できる。二つ以上の第2の弁212は、第1の絶縁体236と第2の絶縁体237の間にガスを導くように構成される。後述するように、二つ以上の第1の弁212は、二つ以上の第2の弁212に制御電圧を提供することによって作動できる。
【0037】
第1の電源214および第2の電源215は、例えば、最高100~200kJまたは3~4MJを格納できるそれぞれのコンデンサバンクという形を通常とる。
【0038】
プラズマ閉じ込めシステム200は、内部電極202の第1の端部218と外部電極204の第1の端部222の間の外部電極204内に集合領域226を含む。プラズマ閉じ込めシステム200は、後述するように、集合領域226の中にZピンチプラズマを維持するように構成される。
【0039】
プラズマ閉じ込めシステム200はまた、ガス供給源230(例えば、加圧ガスタンク)およびガス供給源230からそれぞれの一つ以上の第1の弁206を通してのガス流を制御するように構成される一つ以上の第1の調整器232を含む。一つ以上の第1の調整器232と一つ以上の第1の弁206の間の連結部(例えば、パイピング)は、明確にするため
図2において省略される。
【0040】
プラズマ閉じ込めシステム200はまた、ガス供給源230からそれぞれの二つ以上の第2の弁212を通してのガス流を制御するように構成される二つ以上の第2の調整器234を含む。二つ以上の第2の調整器234と二つ以上の第2の弁212の間の連結部(例えば、パイピング)は、明確にするため
図2において省略される。
【0041】
プラズマ閉じ込めシステム200はまた、外部電極204の第2の端部224と中間電極203の間に第1の絶縁体236を含む。第1の絶縁体236は、一般に環状断面を有する。
【0042】
プラズマ閉じ込めシステム200はまた、中間電極203の第2の端部221と内部電極202の間に第2の絶縁体237を含む。第2の絶縁体237は、一般に環状断面を有する。
【0043】
図2に示すように、プラズマ閉じ込めシステム200はまた、内部電極202、中間電極203、および外部電極204を少なくとも部分的に囲む真空チャンバ238(例えば、鋼鉄容器)を含む。
【0044】
図3は、プラズマ閉じ込めシステム300の略断面図である。プラズマ閉じ込めシステム300は、内部電極302、内部電極302を実質的に囲む外部電極304、および内部電極302に面する中間電極303を含む。プラズマ閉じ込めシステム300はまた、内部電極302内から内部電極302と外部電極304の間の加速領域310にガスを導くように構成される一つ以上の第1の弁306および外部電極304の外側から加速領域310にガスを導くように構成される二つ以上の第2の弁312を含む。プラズマ閉じ込めシステム300はまた、内部電極302と外部電極304の間に電圧を印加するように構成される第1の電源314および内部電極302と中間電極303の間に電圧を印加するように構成される第2の電源315を含む。
【0045】
内部電極302は、実質的に円筒状の本体316を有する導電性(例えば、ステンレス鋼)シェルという形を一般にとる。内部電極302は、第1の端部318(例えば、丸い端部)および対向する第2の端部320(例えば、実質的に円形の端部)を含む。より詳しくは、第1の端部318は、丸い先端を有する円錐形状を有することができる。内部電極302は、上記の内部電極102および内部電極202と大体類似している。内部電極302は、一つ以上の第1の弁306から加速領域310にガスを送るための一つ以上の導管またはチャネル(ラベルをつけず)を含むことができる。
【0046】
外部電極304はまた、実質的に円筒状の本体328を有する導電性(例えば、ステンレス鋼)シェルという形を一般にとる。外部電極304の第1の端部322は、実質的に円形であり、そして外部電極の第2の端部324は、実質的に円形である。外部電極304は、内部電極302の大部分を囲む。内部電極302および外部電極304は、同心であり、そして同じ軸に関して放射相称を有することができる。内部電極302の第1の端部318は、外部電極304の第1の端部322と外部電極304の第2の端部324の間にある。外部電極304は、二つ以上の第2の弁312から加速領域310にガスを送るための一つ以上の導管またはチャネル(図示せず)を含むことができる。
【0047】
中間電極303はまた、通常、導電性材料(例えば、ステンレス鋼)という形をとって、実質的にディスク形である。
【0048】
一つ以上の第1の弁306は、「パフ弁」という形をとることができるが、内部電極302内から内部電極302と外部電極304の間の加速領域310にガス(例えば、水素またはジュウテリウム)を導くように構成されるいかなるタイプの弁も含むことができる。
図3に示すように、一つ以上の第1の弁306は、内部電極302の第1の端部318と内部電極302の第2の端部320の軸方向中間に配置される。あるいは、一つ以上の第1の弁は、内部電極302の第1の端部318または第2の端部320に設置してもよい。
図3において、一つ以上の第1の弁306は、内部電極302内に配置されるが、他の実施例も可能である。後述するように、一つ以上の第1の弁306は、一つ以上の第1の弁306に制御電圧を提供することによって操作できる。
【0049】
加速領域310は、内部電極302と外部電極304の形状により画成される実質的に環状の断面を有する。
【0050】
二つ以上の第2の弁312は、「パフ弁」という形をとることができるが、外部電極304の外側から加速領域310にガス(例えば、水素またはジュウテリウム)を導くように構成されるいかなるタイプの弁も含むことができる。
図3に示すように、二つ以上の第2の弁312は、外部電極304の第1の端部322と外部電極304の第2の端部324の間に軸方向に配置される。あるいは、二つ以上の第2の弁は、第2の端部324に、または第1の端部322に設置できる。二つ以上の第2の弁312は、通常、外部電極304のまわりに(例えば、外側に)配置される。
図3に示すように、一つ以上の第1の弁306は、二つ以上の第2の弁312に軸方向に合わせられるが、他の実施例も可能である。後述するように、二つ以上の第1の弁312は、二つ以上の第2の弁312に制御電圧を提供することによって操作できる。
【0051】
第1の電源314および第2の電源315は、例えば、最高100~200kJまたは3~4MJを格納できるそれぞれのコンデンサバンクという形を通常とる。
【0052】
プラズマ閉じ込めシステム300は、内部電極302の第1の端部318と中間電極303の間の外部電極304内に集合領域326を含む。プラズマ閉じ込めシステム300は、後述するように、集合領域326の中にZピンチプラズマを維持するように構成される。
【0053】
プラズマ閉じ込めシステム300はまた、ガス供給源330(例えば、加圧ガスタンク)およびガス供給源330からそれぞれの一つ以上の第1の弁306を通してガス流を制御するように構成される一つ以上の第1の調整器332を含む。一つ以上の第1の調整器332と一つ以上の第1の弁306の間の連結部(例えば、パイピング)は、明確にするため
図3において省略される。
【0054】
プラズマ閉じ込めシステム300はまた、ガス供給源330からそれぞれの二つ以上の第2の弁312を通してガス流を制御するように構成される二つ以上の第2の調整器334を含む。一つ以上の第2の調整器334と二つ以上の第2の弁312の間の連結部(例えば、パイピング)は、明確にするため
図3において省略される。
【0055】
プラズマ閉じ込めシステム300はまた、内部電極302と外部電極304の間に電気的絶縁を維持するために、外部電極304と内部電極302の間に(例えば、環状断面を有する)第1の絶縁体336を含む。
【0056】
プラズマ閉じ込めシステム300はまた、内部電極303と外部電極304の間に電気的絶縁を維持するために、外部電極304の第2の端部322と内部電極303の間に(例えば、環状断面を有する)第2の絶縁体337を含む。
【0057】
プラズマ閉じ込めシステム300はまた、内部電極302、中間電極303、および/または外部電極304を少なくとも部分的に囲む真空チャンバ338を含む。
【0058】
図4は、プラズマ閉じ込めシステム(例えば、プラズマ閉じ込めシステム100)を作動する方法400のブロック図である。一緒に見られる
図1、5A~F、6、および7は、後述するように方法400の態様のいくつかを例示する。
図5A~Fは、プラズマ閉じ込めシステム100の機能を表すだけでなく、プラズマ閉じ込めシステム100の部分の簡略図を含む。
【0059】
ブロック402で、方法400は、内部電極内から内部電極と内部電極を実質的に囲む外部電極の間の加速領域に、一つ以上の第1の弁を介して、ガスを導くステップを含む。
【0060】
例えば、一つ以上の第1の弁106は、内部電極102内から内部電極102と内部電極102を実質的に囲む外部電極104の間の加速領域110にガス412(
図5A~B参照)を導くことができる。
図5Aは、加速領域110に入るガス412の初期量を示し、そして
図5Bは、加速領域110に入るガス412の追加量を示す。
【0061】
図6は、方法400のいくつかの他の可能性がある特徴を表す。
図6に表される電圧、波形、および時間は、必ずしも一定の比率で示されるというわけではない。いくつかの実施形態では、一つ以上の第1の弁106を介してガス412を導くことは、第2の弁電圧422を(例えば、直流電源によって)一つ以上の第1の弁106に供給することが続く、(示されないコンデンサバンクのような電源によって)第1の弁電圧420を一つ以上の第1の弁106に(例えば、一つ以上の第1の弁106の制御端子に)供給することを含む。
【0062】
この文脈において、第1の弁電圧420は、通常、270~330ボルト、290~310ボルト、または295~305ボルトである。本願明細書に詳述される電圧は、通常、特に明記しない限り直流電圧である。第1の弁電圧420は、90~110μs、95~105μs、または98~102μsの期間424の間に提供されることができる。第1の弁電圧420および第2の弁電圧422のそれぞれの波形が、実際には矩形波という形をとらなくて、通常、より滑らかな波形を有して、RLC回路に特有の第1の弁電圧420と第2の弁電圧422の間で推移する点に留意する必要がある。
【0063】
第2の弁電圧422は、13.5~16.5ボルト、14~16ボルト、または14.5~15.5ボルトであるかもしれない。例えば、第2の弁電圧422は、0.5~5ms、0.65~3.5ms、または0.75~2msの期間426の間に提供されるかもしれない。通常は、第1の弁電圧420は、第2の弁電圧422より大きく、そして第2の弁電圧422は、第1の弁電圧420を供給すると直ちに供給される。
【0064】
一つ以上の第1の弁106の動作の後に、一つ以上の第1の弁106に隣接したガス圧力428(
図7参照)は、内部電極102と外部電極104の間の電圧414(
図6参照)が電源114により印加される前に、1000~5800トル(例えば、5450~5550トル)であるかもしれない。
【0065】
一つ以上の第1の弁106を介してガス412を導くことは、1.1~2ミリ秒(ms)または1.3~1.5msの期間の間に一つ以上の第1の弁106を開くことを含むかもしれない。加えて、一つ以上の第1の弁106を介してガス412を導くことは、電源114によって内部電極102と外部電極104の間に電圧414を印加する前に、一つ以上の第1の弁106を1.0~1.6msまたは1.3~1.5msの間に開けることを含むかもしれない。
【0066】
ブロック404で、方法400は、二つ以上の第2の弁を介して、外部電極の外側から加速領域にガスを導くステップを含む。例えば、二つ以上の第2の弁112は、
図5A~Bに示すように、ガス412の一部を加速領域110に導くことができる。
【0067】
いくつかの実施形態では、二つ以上の第2の弁112を介してガス412を導くことは、第4の弁電圧432を(例えば、直流電源によって)二つ以上の第2の弁112へ供給することが続く、(示されないコンデンサバンクのような電源によって)第3の弁電圧430(
図6参照)を二つ以上の第2の弁112に(例えば、二つ以上の第2の弁112の制御端子に)供給することを含む。
【0068】
この文脈において、第3の弁電圧430は、通常、270~330ボルト、290~310ボルト、または295~305ボルトである。第3の弁電圧430は、90~110μs、95~105μs、または98~102μsの期間434の間に提供されるかもしれない。第3の弁電圧430および第4の弁電圧432のそれぞれの波形が、実際には矩形波という形をとらなくて、通常、より滑らかな波形を有して、RLC回路に特有の第3の弁電圧430と第4の弁電圧432の間で推移する点に留意する必要がある。
【0069】
第4の弁電圧432は、通常、13.5~16.5ボルト、14~16ボルト、または14.5~15.5ボルトである。第4の弁電圧432は、0.5~5ms、0.65~3.5ms、または0.75~2msの期間436の間に提供されるかもしれない。第3の弁電圧430は、通常は、第4の弁電圧432より大きい。第4の弁電圧432は、通常は、第3の弁電圧430を提供すると直ちに供給される。
【0070】
二つ以上の第2の弁112の動作の後に、二つ以上の第2の弁112に隣接したガス圧力438(
図7参照)は、内部電極102と外部電極104の間の電圧414が電源114により印加される前に、1000~5800トル(例えば、5450~5550トル)であるかもしれない。
【0071】
二つ以上の第2の弁112を介してガス412を導くことは、0.75~1ミリ秒(ms)または0.8~0.95msの期間の間に二つ以上の第2の弁112を開くことを含むかもしれない。
【0072】
加えて、二つ以上の第2の弁112を介してガス412を導くことは、電源114によって内部電極102と外部電極104の間に電圧414を印加する前に、二つ以上の第2の弁112を0.6~1.2msまたは0.7~0.9msの間に開けることを含むかもしれない。
【0073】
一つ以上の第1の弁106および二つ以上の第2の弁112の動作の後に、加速領域110内のガス圧力440(
図7参照)は、内部電極102と外部電極104の間の電圧414が電源114により印加される前に、1000~5800トル(例えば、5450~5550トル)であるかもしれない。加速領域内のガス圧力は、通常、ガスが加速領域にもはや導入されなくなると、ガス挿入の位置からの距離が増加するとともに、且つ時間がたつとともに減少する。
【0074】
ブロック406で、方法400は、電源によって、内部電極と外部電極の間に電圧を印加し、それにより誘導されたガスの少なくとも一部を実質的に環状の断面を有するプラズマに変換するステップであって、プラズマは、内部電極の第1の端部および外部電極の第1の端部の方へ加速領域内を軸方向に流れるステップと、その後で、外部電極の第1の端部と内部電極の第1の端部の間に流れるZピンチプラズマを確立するステップとを含む。
【0075】
例えば、電源114は、内部電極102と外部電極104の間に電圧414を印加し、それにより誘導されたガス412の少なくとも一部を実質的に環状の断面を有するプラズマ416(
図5C~D参照)に変換するかもしれない。それ自体の電流によって発生する磁場のため、プラズマ416は、
図5C~Dに示すように、内部電極102の第1の端部118および外部電極104の第1の端部122の方へ加速領域110内を軸方向に流れることができる。プラズマ416が、加速領域110を越えて移動するとき、Zピンチプラズマ418(
図5E~F参照)が確立されて、外部電極104の第1の端部122と内部電極102の第1の端部118の間に流れる。
【0076】
Zピンチプラズマ418は、通常、内部電極102の第1の端部118と外部電極104の第1の端部122の間の外部電極104内で集合領域126に流れる。
【0077】
内部電極102と外部電極104の間に電源114により印加される電圧414は、2kV~30kVであるかもしれない。電圧414は、50~400μsの期間442(
図6参照)の間に印加されるかもしれない。
【0078】
内部電極102と外部電極104の間に印加される電圧414は、30kV/m~500kV/mの範囲で加速領域110内に放射電界を生じるかもしれない。
【0079】
Zピンチプラズマ418は、せん断された軸流を呈して、0.1mm~5mmの半径、900~2000eVのイオン温度、500eVより大きい電子温度、1×1023イオン/m3より大きいイオン数密度または1×1023電子/m3を超える電子数密度、8T以上の磁場を有することができて、そして/または少なくとも10μsの間は安定でありえる。
【0080】
図8は、プラズマ閉じ込めシステム(例えば、プラズマ閉じ込めシステム200)を操作する方法800のブロック図である。一緒に見られる
図2、9A~F、10、および11は、後述するように方法800の態様のいくつかを例示する。
図9A~Fは、プラズマ閉じ込めシステム200の機能を表すだけでなく、プラズマ閉じ込めシステム200の部分の簡略図を含む。
【0081】
ブロック802で、方法800は、内部電極内から内部電極と内部電極を実質的に囲む中間電極の間の加速領域に、一つ以上の第1の弁を介して、ガスを導くステップを含む。
【0082】
例えば、一つ以上の第1の弁206は、内部電極202内から内部電極202と内部電極202を実質的に囲む中間電極203の間の加速領域210にガス812を導くことができる。
図9Aは、加速領域210に入るガス812の最初の量を示し、そして
図9Bは、加速領域210に入るガス812の追加量を示す。
【0083】
図10は、方法800のいくつかの他の可能性がある特徴を表す。
図10に表される電圧、波形、および時間は、必ずしも一定の比率で示されるというわけではない。いくつかの実施形態では、一つ以上の第1の弁206を介してガス812を導くことは、第2の弁電圧822を(例えば、直流電源によって)一つ以上の第1の弁206に供給することが続く、(示されないコンデンサバンクのような電源によって)第1の弁電圧820を一つ以上の第1の弁206に(例えば、一つ以上の第1の弁206の制御端子に)供給することを含む。
【0084】
この文脈において、第1の弁電圧820は、通常、270~330ボルト、290~310ボルト、または295~305ボルトである。本願明細書に詳述される電圧は、特に明記しない限り直流電圧である。第1の弁電圧820は、90~110μs、95~105μs、または98~102μsの期間424の間に提供されることができる。第1の弁電圧820および第2の弁電圧822のそれぞれの波形が、実際には矩形波という形をとらなくて、通常、より滑らかな波形を有して、RLC回路に特有の第1の弁電圧820と第2の弁電圧822の間で推移する点に留意する必要がある。
【0085】
第2の弁電圧822は、13.5~16.5ボルト、14~16ボルト、または14.5~15.5ボルトであるかもしれない。例えば、第2の弁電圧822は、0.5~5ms、0.65~3.5ms、または0.75~2msの期間826の間に提供されるかもしれない。通常は、第1の弁電圧820は、第2の弁電圧822より大きく、そして第2の弁電圧822は、第1の弁電圧820を供給すると直ちに供給される。
【0086】
一つ以上の第1の弁206の動作の後に、一つ以上の第1の弁206に隣接したガス圧力828(
図11参照)は、内部電極202と中間電極203の間の電圧814(
図10参照)が電源214により印加される前に、1000~5800トル(例えば、5450~5550トル)であるかもしれない。
【0087】
一つ以上の第1の弁206を介してガス812を導くことは、1.1~2ミリ秒(ms)または1.3~1.5msの期間の間に一つ以上の第1の弁206を開くことを含むかもしれない。加えて、一つ以上の第1の弁206を介してガス812を導くことは、電源214によって内部電極202と中間電極203の間に電圧814を印加する前に、一つ以上の第1の弁206を1.0~1.6msまたは1.3~1.5msの間に開けることを含むかもしれない。
【0088】
ブロック804で、方法800は、二つ以上の第2の弁を介して、中間電極の外側から加速領域にガスを導くステップを含む。例えば、二つ以上の第2の弁212は、
図9A~Bに示すように、ガス812の一部を加速領域210に導くことができる。
【0089】
いくつかの実施形態では、二つ以上の第2の弁212を介してガス812を導くことは、第4の弁電圧832を(例えば、直流電源によって)二つ以上の第2の弁212へ供給することが続く、(示されないコンデンサバンクのような電源によって)第3の弁電圧830を二つ以上の第2の弁212に(例えば、二つ以上の第2の弁212の制御端子に)供給することを含む。
【0090】
この文脈において、第3の弁電圧830は、通常、270~330ボルト、290~310ボルト、または295~305ボルトである。第3の弁電圧830は、90~110μs、95~105μs、または98~102μsの期間434の間に提供されるかもしれない。第3の弁電圧830および第4の弁電圧832のそれぞれの波形が、実際には矩形波という形をとらなくて、通常、より滑らかな波形を有して、RLC回路に特有の第3の弁電圧830と第4の弁電圧832の間で推移する点に留意する必要がある。
【0091】
第4の弁電圧832は、通常、13.5~16.5ボルト、14~16ボルト、または14.5~15.5ボルトである。第4の弁電圧832は、0.5~5ms、0.65~3.5ms、または0.75~2msの期間836の間に提供されるかもしれない。第3の弁電圧830は、通常は、第4の弁電圧832より大きい。第4の弁電圧832は、通常は、第3の弁電圧830を提供すると直ちに供給される。
【0092】
二つ以上の第2の弁212の動作の後に、二つ以上の第2の弁212に隣接したガス圧力838(
図11参照)は、内部電極202と中間電極203の間の電圧814が電源214により印加される前に、1000~5800トル(例えば、5450~5550トル)であるかもしれない。
【0093】
二つ以上の第2の弁212を介してガス812を導くことは、0.75~1ミリ秒(ms)または0.8~0.95msの期間の間に二つ以上の第2の弁212を開くことを含むかもしれない。
【0094】
加えて、二つ以上の第2の弁212を介してガス812を導くことは、電源214によって内部電極202と中間電極203の間に電圧814を印加する前に、二つ以上の第2の弁212を0.6~1.2msまたは0.7~0.9msの間に開けることを含むかもしれない。
【0095】
一つ以上の第1の弁206および二つ以上の第2の弁212の動作の後に、加速領域210内のガス圧力840(
図11参照)は、内部電極102と中間電極203の間の電圧814が電源214により印加される前に、1000~5800トル(例えば、5450~5550トル)であるかもしれない。加速領域内のガス圧力は、通常、ガスが加速領域にもはや導入されなくなると、ガス挿入の位置からの距離が増加するとともに、且つ時間がたつとともに減少する。
【0096】
ブロック806で、方法800は、第1の電源によって、内部電極と中間電極の間に電圧を印加し、それにより誘導されたガスの少なくとも一部を実質的に環状の断面を有するプラズマに変換するステップであって、プラズマは、内部電極の第1の端部および外部電極の第1の端部の方へ加速領域内を軸方向に流れるステップを含む。
【0097】
例えば、第1の電源214は、内部電極202と中間電極203の間に電圧814(
図10参照)を印加し、それにより誘導されたガス812の少なくとも一部を実質的に環状の断面を有するプラズマ816(
図9C~D参照)に変換できる。それ自体の電流によって発生する磁場のため、プラズマ816は、
図9C~Dに示すように、内部電極202の第1の端部218および外部電極204の第1の端部222の方へ加速領域210内を軸方向に流れることができる。
【0098】
内部電極202と中間電極203の間に電源214により印加される電圧814は、2kV~30kVであるかもしれない。電圧814は、50~400μsの期間842(
図10参照)の間に印加されるかもしれない。
【0099】
内部電極202と中間電極203の間に印加される電圧814は、30kV/m~500kV/mの加速領域210内の放射電界を生じるかもしれない。
【0100】
ブロック808で、方法800は、外部電極の第1の端部と内部電極の第1の端部の間に流れるZピンチプラズマを確立するために、内部電極と外部電極の間に電圧を、第2の電源によって、印加するステップを含む。
【0101】
例えば、第2の電源215は、外部電極204の第1の端部222と内部電極202の第1の端部218の間に流れるZピンチプラズマ818(
図9E~F参照)を確立するために、内部電極202と外部電極204の間に電圧815(
図10参照)を印加するかもしれない。プラズマ816が、加速領域210を越えて移動するときに、Zピンチプラズマ818は、内部電極202の第1の端部218と外部電極204の第1の端部222の間の外部電極204内の集合領域226に確立される。
【0102】
ブロック806および808がまた、当業者が認めるように、(a)内部電極202と中間電極203の間の電圧および(b)中間電極203と外部電極204の間の電圧を制御する他の手段により実施されるかもしれない点に留意する必要がある。例えば、電源は、内部電極と外部電極の間の代わりに、中間電極203と外部電極204の間に電圧を供給するかもしれない。
【0103】
内部電極202と外部電極204の間に電圧を印加することは、内部電極202と中間電極203の間に電圧を印加するのを開始した後に17~27μsまたは19~22μsの間に内部電極202と外部電極204の間に電圧を印加するのを開始することを含むかもしれない。
【0104】
内部電極202と外部電極204の間に電源215により印加される電圧815は、通常、2kV~30kVである。電圧815は、50~400μsの期間844の間に印加されるかもしれない。
【0105】
Zピンチプラズマ818は、せん断された軸流を呈して、0.1mm~5mmの半径、900~2000eVのイオン温度、500eVより大きい電子温度、1×1023イオン/m3より大きいイオン数密度または1×1023電子/m3を超える電子数密度、8T以上の磁場を有することができて、そして/または少なくとも10μsの間は安定でありえる。
【0106】
図12は、プラズマ閉じ込めシステム(例えば、プラズマ閉じ込めシステム300)を作動する方法900のブロック図である。一緒に見られる
図3、13A~F、14、および15は、後述するように、方法900の態様のいくつかを例示する。
図13A~Fは、プラズマ閉じ込めシステム300の機能を表すだけでなく、プラズマ閉じ込めシステム300の部分の簡略図を含む。
【0107】
ブロック902で、方法900は、一つ以上の第1の弁を介して、内部電極内から内部電極と内部電極を実質的に囲む外部電極の間の加速領域にガスを導くステップを含む。
【0108】
例えば、一つ以上の第1の弁306は、内部電極302内から内部電極302と内部電極302を実質的に囲む外部電極304の間の加速領域310にガス912(
図13A~B参照)を導くことができる。
図13Aは、加速領域310に入るガス912の最初の量を示し、そして
図13Bは、加速領域310に入るガス912の追加量を示す。
【0109】
図14は、方法900のいくつかの他の可能性がある特徴を表す。
図14に表される電圧、波形、および時間は、必ずしも一定の比率で示されるというわけではない。いくつかの実施形態では、一つ以上の第1の弁306を介してガス912を導くことは、第2の弁電圧922を(例えば、直流電源によって)一つ以上の第1の弁306に供給することが続く、(示されないコンデンサバンクのような電源によって)第1の弁電圧920を一つ以上の第1の弁306に(例えば、一つ以上の第1の弁306の制御端子に)供給することを含む。
【0110】
この文脈において、第1の弁電圧920は、通常、270~330ボルト、290~310ボルト、または295~305ボルトである。本願明細書に詳述される電圧は、通常、特に明記しない限り直流電圧である。第1の弁電圧920は、90~110μs、95~105μs、または98~102μsの期間924の間に提供されることができる。第1の弁電圧920および第2の弁電圧922のそれぞれの波形が、実際には矩形波という形をとらなくて、通常、より滑らかな波形を有して、RLC回路に特有の第1の弁電圧920と第2の弁電圧922の間で推移する点に留意する必要がある。
【0111】
第2の弁電圧922は、13.5~16.5ボルト、14~16ボルト、または14.5~15.5ボルトであるかもしれない。例えば、第2の弁電圧922は、0.5~5ms、0.65~3.5ms、または0.75~2msの期間926の間に提供されるかもしれない。通常は、第1の弁電圧920は、第2の弁電圧922より大きく、そして第2の弁電圧922は、第1の弁電圧920を提供すると直ちに供給される。
【0112】
一つ以上の第1の弁306の動作の後に、一つ以上の第1の弁306に隣接したガス圧力928(
図15参照)は、内部電極302と外部電極304の間の電圧914(
図14参照)が電源314により印加される前に、1000~5800トル(例えば、5450~5550トル)であるかもしれない。
【0113】
一つ以上の第1の弁306を介してガス912を導くことは、1.1~2ミリ秒(ms)または1.3~1.5msの期間の間に一つ以上の第1の弁306を開くことを含むかもしれない。加えて、一つ以上の第1の弁306を介してガス912を導くことは、電源314によって、内部電極302と外部電極304の間に電圧914を印加する前に、一つ以上の第1の弁306を1.0~1.6msまたは1.3~1.5msの間に開けることを含むかもしれない。
【0114】
ブロック904で、方法900は、二つ以上の第2の弁を介して、外部電極の外側から加速領域にガスを導くステップを含む。例えば、二つ以上の第2の弁312は、
図13A~Bに示すように、ガス912の一部を加速領域310に導くことができる。
【0115】
いくつかの実施形態では、二つ以上の第2の弁312を介してガス912を導くことは、第4の弁電圧932を(例えば、直流電源によって)二つ以上の第2の弁312へ供給することが続く、(示されないコンデンサバンクのような電源によって)第3の弁電圧930を二つ以上の第2の弁312に(例えば、二つ以上の第2の弁312の制御端子に)供給することを含む。
【0116】
この文脈において、第3の弁電圧930は、通常、270~330ボルト、290~310ボルト、または295~305ボルトである。第3の弁電圧930は、90~110μs、95~105μs、または98~102μsの期間934の間に提供されることができる。第3の弁電圧930および第4の弁電圧932のそれぞれの波形が、実際には矩形波という形をとらなくて、通常、より滑らかな波形を有して、RLC回路に特有の第3の弁電圧930と第4の弁電圧932の間で推移する点に留意する必要がある。
【0117】
第4の弁電圧932は、通常、13.5~16.5ボルト、14~16ボルト、または14.5~15.5ボルトである。第4の弁電圧932は、0.5~5ms、0.65~3.5ms、または0.75~2msの期間936の間に提供されるかもしれない。第3の弁電圧930は、通常、第4の弁電圧932より大きい。第4の弁電圧932は、通常、第3の弁電圧930を提供すると直ちに提供される。
【0118】
二つ以上の第2の弁312の動作の後に、二つ以上の第2の弁312に隣接したガス圧力938(
図15参照)は、内部電極302と外部電極304の間の電圧914が電源314により印加される前に、1000~5800トル(例えば、5450~5550トル)であるかもしれない。
【0119】
二つ以上の第2の弁312を介してガス912を導くことは、0.75~1ミリ秒(ms)または0.8~0.95msの期間の間に二つ以上の第2の弁312を開くことを含むかもしれない。
【0120】
加えて、二つ以上の第2の弁312を介してガス912を導くことは、電源314によって内部電極302と外部電極304の間に電圧914を印加する前に、二つ以上の第2の弁312を0.6~1.2msまたは0.7~0.9msの間に開けることを含むかもしれない。
【0121】
一つ以上の第1の弁306および二つ以上の第2の弁312の動作の後に、加速領域310内のガス圧力940(
図15参照)は、内部電極302と外部電極304の間の電圧914が電源314により印加される前に、1000~5800トル(例えば、5450~5550トル)であるかもしれない。加速領域内のガス圧力は、通常、ガスが加速領域にもはや導入されなくなると、ガス挿入の位置からの距離が増加するとともに、且つ時間がたつとともに減少する。
【0122】
ブロック906で、方法900は、第1の電源によって、内部電極と外部電極の間に電圧を印加し、それにより誘導されたガスの少なくとも一部を実質的に環状の断面を有するプラズマに変換するステップであって、プラズマは、内部電極の第1の端部および外部電極の第1の端部の方へ加速領域内を軸方向に流れるステップを含む。
【0123】
例えば、電源314は、内部電極302と外部電極304の間に電圧914を印加し、それにより誘導されたガス912の少なくとも一部を実質的に環状の断面を有するプラズマ916(
図13C~D参照)に変換するかもしれない。それ自体の電流によって発生する磁場のため、プラズマ916は、
図13C~Dで示すように、内部電極102の第1の端部318および外部電極304の第1の端部322の方へ加速領域310内を軸方向に流れることができる。
【0124】
内部電極302と外部電極304の間に電源314により印加される電圧914は、2kV~30kVであるかもしれない。電圧914は、50~400μsの期間942(
図14参照)の間に印加されるかもしれない。
【0125】
内部電極302と外部電極304の間に印加される電圧914は、30kV/m~500kV/mの加速領域310内の放射電界を生じるかもしれない。
155
【0126】
ブロック908で、方法900は、第2の電源によって、中間電極と内部電極の第1の端部の間に流れるZピンチプラズマを確立するために、内部電極と中間電極の間に電圧を印加するステップを含む。この文脈において、中間電極は、外部電極の第1の端部に配置される。
【0127】
例えば、電源315は、中間電極303と内部電極302の第1の端部318の間に流れるZピンチプラズマ918を確立するために、内部電極302と中間電極303の間に電圧915を印加するかもしれない。Zピンチプラズマ918は、プラズマ916が加速領域310を越えて移動するときに確立される。Zピンチプラズマ918は、内部電極302の第1の端部318と中間電極303の間で外部電極304内の集合領域326に流れる。
【0128】
内部電極302と中間の電極303の間に電圧を印加することは、内部電極302と外部電極304の間に電圧を印加するのを開始した後に、内部電極302と中間電極303の間に17~27μsまたは19~22μsの間に電圧を印加するのを開始することを含むかもしれない。
【0129】
ブロック906および908がまた、当業者が認めるように、(a)内部電極302と外部電極304の間の電圧および(b)内部電極302と中間電極303の間の電圧を制御する他の手段により実施されるかもしれない点に留意する必要がある。例えば、電源は、内部電極と中間電極の間の代わりに、中間電極303と外部電極304の間に電圧を供給するかもしれない。内部電極102と中間電極303の間に電源315により印加される電圧915は、2kV~30kVであるかもしれない。電圧915は、50~400μsの期間942(
図14参照)の間に印加されるかもしれない。
【0130】
Zピンチプラズマ918は、せん断された軸流を呈して、0.1mm~5mmの半径、900~2000eVのイオン温度、500eVより大きい電子温度、1×1023イオン/m3より大きいイオン数密度または1×1023電子/m3を超える電子数密度、8T以上の磁場を有することができて、そして/または少なくとも10μsの間は安定でありえる。
【0131】
さまざまな例示態様および例示実施形態が、本願明細書に開示されたが、他の態様および実施形態も当業者にとって明らかである。本願明細書に開示されたさまざまな例示態様および例示実施形態は、説明のためであって、制限することを目的としない。本当の範囲および精神は、以下の請求項により示される。