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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-13
(45)【発行日】2023-11-21
(54)【発明の名称】基板支持組立体及び基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20231114BHJP
【FI】
H01L21/68 N
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022510863
(86)(22)【出願日】2020-07-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-20
(86)【国際出願番号】 KR2020009804
(87)【国際公開番号】W WO2021033934
(87)【国際公開日】2021-02-25
【審査請求日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】10-2019-0100882
(32)【優先日】2019-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】509123895
【氏名又は名称】ユ-ジーン テクノロジー カンパニー.リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002398
【氏名又は名称】弁理士法人小倉特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ,サン ドン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨン キ
(72)【発明者】
【氏名】シン,ヤン シク
(72)【発明者】
【氏名】ソン,スン ギュン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジェ ウ
【審査官】杢 哲次
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-187102(JP,A)
【文献】特開2007-250796(JP,A)
【文献】特表2011-525717(JP,A)
【文献】特開2006-294868(JP,A)
【文献】特開2000-260854(JP,A)
【文献】特開2007-242954(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0214290(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一面から穿設される挿入孔を一つ以上有し,前記挿入孔は内側遊動孔と前記内側遊動孔の外側に位置するねじ孔とを有する支持フレームと,
一側が前記挿入孔に挿入配置されるシャフト本体と,前記シャフト本体に連結されて基板を接触支持するピンシャフトと,を備え,前記シャフト本体は,前記挿入孔に挿入配置された状態で前記内側遊動孔に位置する内側ねじ本体と,前記内側ねじ本体と前記ピンシャフトとの間に配置され,前記ねじ孔に位置する連結本体とを備える基板支持体を含み,
前記ねじ孔の内周面に雌ねじが形成され,前記雌ねじに対応する雄ねじが前記内側ねじ本体の外周面に形成され,
前記ねじ孔の前記雌ねじの内径は前記内側遊動孔の直径及び前記内側ねじ本体の前記雄ねじの外径より小さく,前記内側ねじ本体は回転によって前記ねじ孔を通過する基板支持組立体。
【請求項2】
前記支持フレームは,前記ねじ孔の外側に位置する外側遊動孔を更に有し,
前記シャフト本体は,前記連結本体と前記ピンシャフトとの間に配置される外側本体を更に備え,
前記ねじ孔の前記雌ねじの谷の径は前記外側遊動孔の直径及び前記外側本体の直径より小さい請求項1記載の基板支持組立体。
【請求項3】
前記支持フレームは前記ねじ孔の外側に位置し,中心に向かって内側に傾斜する外側遊動孔を更に有し,
前記シャフト本体は前記連結本体と前記ピンシャフトとの間に配置され,中心に向かって内側に傾斜する外側本体を更に備え,
前記ねじ孔の前記雌ねじの谷の径は前記外側遊動孔の直径及び前記外側本体の最小直径より小さい請求項1記載の基板支持組立体。
【請求項4】
前記連結本体の長さは前記ねじ孔の長さより大きい請求項1乃至請求項3いずれか1項記載の基板支持組立体。
【請求項5】
前記支持フレームは,
環状のベースと,
前記ベースの上面に配置され,前記内側遊動孔及び前記ねじ孔が形成される支持ロッドと,を備える請求項1乃至請求項3いずれか1項記載の基板支持組立体。
【請求項6】
反応チェンバと,
前記反応チェンバ内で被処理基板を支持する支持台と,
前記被処理基板を前記支持台から持ち上げた状態で支持可能な基板支持組立体と,を含み,
前記基板支持組立体は,
一面から穿設した挿入孔を一つ以上有し,前記挿入孔は内側遊動孔と前記内側遊動孔の外側に位置するねじ孔とを有する支持フレームと,
一側が前記挿入孔に挿入配置されるシャフト本体と,前記シャフト本体に連結されて基板を接触支持するピンシャフトと,を備え,前記シャフト本体は,前記挿入孔に挿入配置された状態で前記内側遊動孔に位置する内側ねじ本体と,前記内側ねじ本体と前記ピンシャフトとの間に配置され,前記ねじ孔に位置する連結本体とを備える基板支持体を含み,
前記ねじ孔の内周面に雌ねじが形成され,前記雌ねじに対応する雄ねじが前記内側ねじ本体の外周面に形成され,
前記ねじ孔の前記雌ねじの内径は前記内側遊動孔の直径及び前記内側ねじ本体の前記雄ねじの外径より小さく,前記内側ねじ本体は回転によって前記ねじ孔を通過する基板処理装置。
【請求項7】
前記支持フレームは,前記ねじ孔の外側に位置する外側遊動孔を更に有し,
前記シャフト本体は,前記連結本体と前記ピンシャフトとの間に配置される外側本体を更に備え,
前記ねじ孔の前記雌ねじの谷の径は前記外側遊動孔の直径及び前記外側本体の直径より小さい請求項6記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記支持フレームは前記ねじ孔の外側に位置し,中心に向かって内側に傾斜する外側遊動孔を更に有し,
前記シャフト本体は前記連結本体と前記ピンシャフトとの間に配置され,中心に向かって内側に傾斜する外側本体を更に備え,
前記ねじ孔の前記雌ねじの谷の径は前記外側遊動孔の直径及び前記外側本体の最小直径より小さい請求項6記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,基板支持組立体及び基板処理装置に関し,より詳しくは,安定的に基板を支持する基板支持組立体及び基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの電子製品は微細な電子素子を含んでおり,そのような素子を形成するために食刻装置,薄膜形成装置など,数多くの基板処理装置などが使用されている。例えば,半導体素子の場合は円形のウェハの上に数多くの素子が形成され,平板ディスプレイの場合は四角形のガラス基板の上に数多くのトランジスタ,キャパシタ,レジスタのような電子素子が集積されて形成されている。
【0003】
このような基板処理装置は,円形のウェハ又は又は四角形のガラス基板を支持する基板支持台の上に置いてから工程が行われ,工程が完了された被処理基板はリフトピンによって持ち上げられた後,移送ロボットによって次の工程のための基板処理装置に移送される。
【0004】
一方,リフトピンはベースに締結固定され,基板支持台の昇降又は又はベースの昇降のためリフトピンがベースから外れる現象が発生し,それによってリフトピンがベースから離脱するか,又はリフトピンの高さが異なって被処理基板が一方向に偏るか,悪い事態では,取り外されて破損する不良を引き起こすことになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は,基板を安定的に支持する基板支持組立体及び基板処理装置を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は,リフトピン又は基板支持体がベースから分離されることを防止する基板支持組立体及び基板処理装置を提供することにある。
【0007】
本発明のまた他の目的は,下記発明の詳細な説明と添付した図面からより明確になるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施例によると,基板支持組立体は,一面から穿設される挿入孔を一つ以上有し,前記挿入孔は内側遊動孔と前記内側遊動孔の外側に位置するねじ孔とを有する支持フレームと,一側が前記挿入孔に挿入配置されるシャフト本体と,前記シャフト本体に連結されて基板を接触支持するピンシャフトと,を備え,前記シャフト本体は,前記挿入孔に挿入配置された状態で前記内側遊動孔に位置する内側ねじ本体と,前記内側ねじ本体と前記ピンシャフトとの間に配置され,前記ねじ孔に位置する連結本体とを備える基板支持体を含み,前記ねじ孔の谷の径は前記内側遊動孔の直径及び前記内側ねじ本体の外径より小さく,前記内側遊動孔の直径は前記内側ねじ本体の外径より大きく,前記内側ねじ本体は回転によって前記ねじ孔を通過する。
【0009】
前記支持フレームは,前記ねじ孔の外側に位置する外側遊動孔を更に有し,
前記シャフト本体は,前記連結本体と前記ピンシャフトとの間に配置される外側本体を更に含むが,前記ねじ孔の谷の径は前記外側遊動孔の直径及び前記外側本体の直径より小さい。
【0010】
前記支持フレームは,前記ねじ孔の外側に位置し,中心に向かって内側に傾斜する外側遊動孔を更に含み,前記シャフト本体は前記連結本体と前記ピンシャフトとの間に配置され,中心に向かって内側に傾斜する外側本体を更に含むが,前記ねじ孔の谷の径は前記外側遊動孔の直径及び前記外側本体の最小直径より小さい。
【0011】
前記連結本体の長さは前記ねじ孔の長さより大きい。
【0012】
前記支持フレームは,環状のベースと,前記ベースの上面に配置され,前記内側遊動孔及び前記ねじ孔が形成される支持ロッドと,を備える。
【0013】
本発明の一実施例によると,基板処理装置は,反応チェンバと,前記反応チェンバ内で被処理基板を支持する支持台と,前記被処理基板を前記基板支持台から持ち上げた状態で支持可能な基板支持組立体と,を含み,前記基板支持組立体は,一面から穿設した挿入孔を一つ以上有し,前記挿入孔は内側遊動孔と前記内側遊動孔の外側に位置するねじ孔とを有する支持フレームと,一側が前記挿入孔に挿入配置されるシャフト本体と,前記シャフト本体に連結されて基板を接触支持するピンシャフトと,を備え,前記シャフト本体は,前記挿入孔に挿入配置された状態で前記内側遊動孔に位置する内側ねじ本体と,前記内側ねじ本体と前記ピンシャフトとの間に配置され,前記ねじ孔に位置する連結本体とを備える基板支持体を含み,前記ねじ孔の谷の径は前記内側遊動孔の直径及び前記内側ねじ本体の外径より小さく,前記内側遊動孔の直径は前記内側ねじ本体の外径より大きく,前記内側ねじ本体は回転によって前記ねじ孔を通過する。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一実施例によると,基板支持体の内側ねじ本体が内側遊動孔に位置し,基板支持体の連結本体がねじ孔に位置するため,振動などによってリフトピン又は基板支持体がベースから分離されることを防止する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】従来の基板支持組立体の構造を概略的に示す図である。
図2】従来の基板支持組立体の構造を概略的に示す図である。
図3】本発明の一実施例による基板処理装置を概略的に示す図である。
図4図3に示すベース及び支持ロッド,そして基板支持体を概略的に示す図である。
図5図4に示す基板支持体及び支持ロッドの一実施例を示す図である。
図6図5に示す基板支持体が支持ロッドに配置された状態を示す図である。
図7図4に示す基板支持体及び支持ロッドの他の実施例を示す図である。
図8図7に示す基板支持体が支持ロッドに配置された状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下,本発明の好ましい実施例を,添付した図1及び図8を参照してより詳細に説明する。本発明の実施例は様々な形態に変形されてもよく,本発明の範囲が以下で説明する実施例に限ると解釈されてはならない。本実施例は,本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に本発明をより詳細に説明するために提供されるものである。よって,図面に示す各要素の形状は説明をより明確にするため強調されている可能性がある。
【0017】
図1及び図2は,従来の基板支持組立体の構造を概略的に示す図である。図1に示すように,基板支持組立体は支持フレーム2及び基板支持体(又はリフトピン3)を含む。支持フレーム2は鉛直方向に形成される挿入孔4を有し,基板支持体3は挿入孔4に挿入配置される。支持フレーム2は水平方向に形成される貫通孔1を有し,貫通孔1は挿入孔4に連通する。作業者は基板支持体3を挿入孔4に挿入した後,固定具(図示せず)などを貫通孔1に挿入して,貫通孔1の上に位置する基板支持体3を加圧する方式で基板支持体3を固定する。
【0018】
又は,図2に示すように,基板支持組立体は支持フレーム20及び基板支持体(又はリフトピン)を含む。支持フレーム20は鉛直方向に形成される挿入孔22を有し,挿入孔22の内周面にねじ山が形成される。基板支持体は,ピンシャフト32,支持本体34,ねじ本体36を備え,ねじ本体36はねじ結合方式で挿入孔22に挿入配置される。作業者は挿入孔22の下部を介して工具(例えば,ドライバ)を挿入し,ねじ本体36の下部に形成される工具溝38に挿入した後,工具を利用してねじ本体36を回転させることでピンシャフト32などを支持フレーム20に固定する。
【0019】
しかし,上述した方式はいずれの場合も支持フレーム(又はベース)が昇降する過程で発生する振動に脆弱であり,一定期間使用したらねじ結合が外れて支持体が支持フレームから離脱されるか基板支持体の高さが互いに異なって,被処理基板が傾くなどの問題を引き起こす。
【0020】
図3は本発明の一実施例による基板処理装置を概略的に示す図であり,図4図3に示すベース及び支持ロッド,そして基板支持体を概略的に示す図である。基板処理装置は,反応チェンバ110,基板支持台120,及び基板支持組立体を含む。
【0021】
反応チェンバ110は側面に形成される通路112を有し,被処理基板(図示せず)は通路112を介して反応チェンバ110の内部に移動してから基板支持台120に置かれる。被処理基板は反応チェンバ110内で多様な工程を経て,例えば,被処理基板を食刻するか又は薄膜が形成される。このような工程のために,シャワーヘッド(図示せず)又は電源供給部材(図示せず),ガス供給部材(図示せず)などが反応チェンバ110の内部又は外部に配置される。また,反応チェンバ110は側面に形成される排気ポート114を有し,排気ポンプ116は排気ポート114に配置される。上述した工程が行われる間,反応チェンバ110内で形成された反応副産物又は未反応ガスは排気ポンプ116を利用して排気ポート114を介して排出される。反応チェンバ110は円筒状又は六面体状など,多様な形状を有する。
【0022】
基板支持台120は反応チェンバ110内に配置される。例えば,基板支持台120は四角形のプレート又はディスク状である。基板支持台120は被処理基板を加熱するためのヒータを備え,基板を固定するための静電チャックを備える。基板支持台120は複数のガイド孔122を有し,基板支持体230はガイド孔を介して基板支持台120の上部に突出されるなどして昇降する。
【0023】
基板支持組立体は支持フレーム及び基板支持体230を含む。支持フレームは基板支持台120の下部に配置され,昇降軸130が反応チェンバ110の底壁を貫通して支持フレームに連結される。昇降軸130はアクチュエータ140に連結されて支持フレームと共に昇降し,基板支持体230は支持フレームに配置されて支持フレームと共に昇降しながら被処理基板を持ち上げる。蛇腹132は昇降軸130に配置されて反応チェンバ110内部の気密を維持する。
【0024】
詳しくは,通路112を介して基板が反応チェンバ110の内部に移動し,基板支持体230が上昇した状態で基板支持体230の上部に置かれる。次に,基板支持体230が下降したら被処理基板は基板支持台120の上部面に置かれ,上述した工程が行われる。この工程の完了後アクチュエータ140が駆動して基板支持体230が上昇し,被処理基板は基板支持台120から離隔される。次に,ロッドアームによって被処理基板が反応チェンバ110から引き抜かれる。
【0025】
一方,前記説明とは異なって,基板支持体230は反応チェンバ110に固定された状態を維持し,アクチュエータ140は基板支持台120を上下に駆動することで,被処理基板を基板支持台120に置くか基板支持台120から離隔させる。アクチュエータ140は空圧シリンダ,油圧シリンダ,リードスクリュー,ソレノイドスクリュー,ステップモータなどである。
【0026】
支持フレームはベース211及び支持ロッド212を備える。ベース211は環状であり,支持ロッド212はベース211の上部面に固定される。基板支持体230は支持ロッド212に挿入配置され,上述したように,基板支持体230が昇降するか基板支持台120が昇降することで,基板支持体230に加えられる振動のため支持ロッド212から分離される恐れがある。
【0027】
図5図4に示す基板支持体及び支持ロッドの一実施例を示す図であり,図6図5に示す基板支持体が支持ロッドに配置された状態を示す図である。まず,図5に示すように,支持ロッド212は一面から一方向に穿設形成される挿入孔を有する。挿入孔は支持ロッド212の内部まで延長されるか,支持ロッド212を貫通して形成される。挿入孔は内側から外側に向かって,内側遊動孔242,ねじ孔244,外側遊動孔246,そして傾斜孔248が順次に配置されて区分される。
【0028】
基板支持体230はシャフト本体とシャフト238を備え,シャフト本体は内側ねじ本体232,連結本体234,外側本体236,そしてシャフト本体237を備える。シャフト本体は挿入孔に挿入配置される部分であり,ピンシャフト238は基板と接触して支持する部分である。
【0029】
基板支持体230のシャフト本体を支持ロッド212の挿入孔に挿入配置する過程を説明すると以下のようである。
【0030】
まず,ねじ孔244は内周面に形成されるねじ山を有し,内側ねじ本体232は外周面に形成されるねじ山を有し,両ねじ山は互いに対応する。よって,作業者が内側ねじ本体232を外側遊動孔246に挿入した状態で一方向に回転すると,内側ねじ本体232はねじ孔244とねじ結合を開始して内側遊動孔242に向かって移動し,図6に示すように,ねじ孔244を通過したら内側遊動孔242に位置する。この際,内側ねじ本体232とねじ孔244はねじ結合が解除される。
【0031】
内側遊動孔242はねじ山がなくなめらかな内周面を有するため,内側ねじ本体232は内側遊動孔242の上で自由な状態になる。同じく,連結本体232及び外側本体236はねじ孔244及び外側遊動孔246内でそれぞれ自由な状態になる。
【0032】
より詳しくは,雄ねじのねじ山は外径(major diameter)と谷の径(minor diameter)を有し,雌ねじのねじ山は内径と谷の径を有し,前記外径は雄ねじのねじ山に接する仮想の円筒の直径を意味し,前記内径は雌ねじのねじに接する仮想の円筒の直径を意味し,前記谷の径は雄ねじのねじ谷底又は雌ねじのねじ谷底に接する仮想の円筒の直径を意味する。内側ねじ本体232の外径d1’は外側遊動孔246の直径D3より小さいため,内側ねじ本体232は外側遊動孔246に挿入された状態で自由な状態になる。
【0033】
上述したように,内側ねじ本体232がねじ山244を通過したら内側ねじ本体232とねじ山244は自重によってねじ結合が解除され,内側ねじ本体232の外径d1’は内側遊動孔242の直径D1より小さいため,内側ねじ本体232は内側遊動孔242に挿入された状態で自由な状態になる。
【0034】
一方,上述したように,内側ねじ本体232とねじ山244は自重によってねじ結合が解除されるだけでなく,内側ねじ本体232は自重によってねじ孔244から離隔されるため,基板支持体130は振動などによって支持ロッド212から分離されない。つまり,基板支持体130は作業者の意図と異なって内側ねじ本体232とねじ孔244がねじ結合されないため,基板支持体130が支持ロッド212から分離されない。
【0035】
言い換えれば,ねじ孔244の谷の径D2が内側遊動孔242の直径D1及び内側ねじ本体232の外径d1’より小さいため,基板支持体130は支持ロッド212の挿入孔から分離されない。また,ねじ孔244の谷の径D2は外側の本体236の直径d3より小さいため,外側本体236によって基板支持体230が更に挿入されることが制限される。
【0036】
また,連結本体234はねじ孔244より長い長さを有し,連結本体234の直径はねじ孔244の谷の径D2より小さい。よって,連結本体234はねじ孔244内で自由な状態になる。また,外側本体236の外径d3は外側遊動孔246の直径D3より小さいため,外側本体236は外側遊動孔246内で自由な状態になる。
【0037】
一方,傾斜孔248は外側遊動孔246の上端から外側に傾斜して上部に向かって延長され,基板支持体130を挿入孔内に案内する。
【0038】
図7図4に示す基板支持体及び支持ロッドの他の実施例を示す図であり,図8図7に示す基板支持体が支持ロッドに配置された状態を示す図である。以下では上述した説明の内容と異なる構成に対してのみ説明する。上述した説明の内容は以下に同じく適用される。
【0039】
外側遊動孔246は最小直径D3を有し,ねじ孔244とは反対方向に外側に傾斜する形状を有する。同じく,外側本体336は最小直径d3を有し,連結本体334とは反対方向に外側に傾斜する形状を有する。両者は互いに対応する形状を有するが,上述した説明とは異なり傾斜孔248は省略されてもよい。
【0040】
内側ねじ本体332の外径d1’は外側遊動孔346の最小直径D3より小さいため,内側ねじ本体332は外側遊動孔346に挿入された状態で自由な状態になる。また,外側本体336の最小直径D3は外側遊動孔346の最小直径より小さいため,外側本体336は外側遊動孔346内で自由な状態になる。
【0041】
本発明を好ましい実施例を介して詳細に説明したが,これとは異なる形態の実施例も可能である。よって,以下に記載の請求項の技術的思想と範囲は好ましい実施例に限らない。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は,多様な形態の半導体の製造設備及び製造方法に応用される。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8