(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-13
(45)【発行日】2023-11-21
(54)【発明の名称】請求処理装置、精算システム、請求処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/42 20120101AFI20231114BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20231114BHJP
【FI】
G06Q20/42
G06Q30/06
(21)【出願番号】P 2022505778
(86)(22)【出願日】2020-12-24
(86)【国際出願番号】 JP2020048342
(87)【国際公開番号】W WO2021181822
(87)【国際公開日】2021-09-16
【審査請求日】2022-09-07
(31)【優先権主張番号】P 2020044227
(32)【優先日】2020-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】原田 翼
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 輝広
(72)【発明者】
【氏名】下澤 文規
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-248787(JP,A)
【文献】特開2001-005883(JP,A)
【文献】特開2005-235097(JP,A)
【文献】特開2001-222653(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被請求者への請求金額を含む請求情報を取得すると、判断時刻に応じて有効であるか、または無効であるかが定まるワンタイム情報を生成するワンタイム情報生成手段と、
前記請求金額及び前記ワンタイム情報を含む決済要求情報を生成し、前記決済要求情報を示すコードを生成して前記被請求者が管理する被請求者端末に送信するコード生成手段と、
店舗の精算装置から前記コードまたは前記決済要求情報を取得し、当該決済要求情報、又は当該コードが示す前記決済要求情報の認証処理を行い、当該認証処理の結果を前記精算装置に送信する認証手段と、
前記認証手段が前記認証処理の結果を前記精算装置に送信した後、前記請求金額が精算されたことを示す精算完了情報を当該精算装置から取得すると、前記請求情報に関する精算が終了したことを示す収納情報を外部の装置に送信する収納処理手段と、
を備え
、
前記ワンタイム情報生成手段は、その時の時刻を用いて前記ワンタイム情報を生成し、
前記認証手段は、
前記コードまたは前記決済要求情報を前記精算装置から取得した時刻を用いて、前記ワンタイム情報生成手段と同じ方法で認証用のワンタイム情報を生成し、
前記認証用のワンタイム情報と前記決済要求情報に含まれる前記ワンタイム情報が予め定められた関係性を有していた時に、認証が成功したと判断する請求処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の請求処理装置において、
前記コード生成手段は、前記ワンタイム情報を、当該ワンタイム情報の有効期限を示す情報とともに記憶手段に記憶させ、
前記認証手段は、前記記憶手段に記憶されている前記ワンタイム情報と、前記精算装置から取得した前記決済要求情報に含まれる前記ワンタイム情報が一致し、かつ、現在の日時が有効期限内であったときに、認証が成功したと判断する請求処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の請求処理装置において、
前記精算完了情報は前記店舗を識別する店舗識別情報及び精算が行われた日時を示す精算日時情報を含んでおり、
前記収納情報は、前記店舗識別情報及び前記精算日時情報を含んでいる請求処理装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の請求処理装置において、
前記請求情報は、前記請求金額とは異なる他の情報を含んでおり、
前記収納処理手段は、前記収納情報に前記他の情報を含める請求処理装置。
【請求項5】
請求処理装置と、
店舗に設置される精算装置と、
を備え、
前記請求処理装置は、
被請求者への請求金額を含む請求情報を取得すると、判断時刻に応じて有効であるか、または無効であるかが定まるワンタイム情報を生成するワンタイム情報生成手段と、
前記請求金額及び前記ワンタイム情報を含む決済要求情報を生成し、前記決済要求情報を示すコードを生成して前記被請求者が管理する被請求者端末に送信するコード生成手段と、
店舗の精算装置から前記コードまたは前記決済要求情報を取得し、当該決済要求情報、又は当該コードが示す前記決済要求情報の認証処理を行い、当該認証処理の結果を前記精算装置に送信する認証手段と、
前記認証手段が前記認証処理の結果を前記精算装置に送信した後、前記請求金額が精算されたことを示す精算完了情報を当該精算装置から取得すると、前記請求情報に関する精算が終了したことを示す収納情報を外部の装置に送信する収納処理手段と、
を備え、
前記ワンタイム情報生成手段は、その時の時刻を用いて前記ワンタイム情報を生成し、
前記認証手段は、
前記コードまたは前記決済要求情報を前記精算装置から取得した時刻を用いて、前記ワンタイム情報生成手段と同じ方法で認証用のワンタイム情報を生成し、
前記認証用のワンタイム情報と前記決済要求情報に含まれる前記ワンタイム情報が予め定められた関係性を有していた時に、認証が成功したと判断し、
前記精算装置は、
前記被請求者端末から前記コードを取得し、前記コード、又は前記コードに示される前記決済要求情報を前記請求処理装置に送信する第1送信手段と、
を備え
、
前記精算装置は、さらに、前記請求処理装置から前記認証処理の結果を取得すると、当該結果が認証成功を示していた場合に前記請求金額の精算処理を行い、当該精算処理が完了したことを示す精算完了情報を前記請求処理装置に送信する精算処理手段を備
える精算システム。
【請求項6】
請求処理装置と、
店舗に設置される精算装置と、
を備え、
前記請求処理装置は、
被請求者への請求金額を含む請求情報を取得すると、判断時刻に応じて有効であるか、または無効であるかが定まるワンタイム情報を生成するワンタイム情報生成手段と、
前記請求金額及び前記ワンタイム情報を含む決済要求情報を生成し、前記決済要求情報を示すコードを生成して前記被請求者が管理する被請求者端末に送信するコード生成手段と、
を備え、
前記精算装置は、
前記被請求者端末から前記コードを取得するコード取得手段と、
前記コードを取得した時刻を用いて、前記ワンタイム情報生成手段と同じ方法で認証用のワンタイム情報を生成する認証用情報生成手段と、
前記認証用のワンタイム情報と前記コードに含まれる前記ワンタイム情報が予め定められた関係性を有していた時に、前記請求金額の精算処理を行い、当該精算処理が完了したことを示す精算完了情報を前記請求処理装置に送信する精算処理手段を備え、
前記請求処理装置は、さらに、前記請求金額が精算されたことを示す精算完了情報を当該精算装置から取得すると、前記請求情報に関する精算が終了したことを示す収納情報を外部の装置に送信する収納処理手段を備える精算システム。
【請求項7】
コンピュータが、
被請求者への請求金額を含む請求情報を取得すると、判断時刻に応じて有効であるか、または無効であるかが定まるワンタイム情報を生成
するワンタイム情報生成工程、
前記請求金額及び前記ワンタイム情報を含む決済要求情報を生成し、前記決済要求情報を示すコードを生成して前記被請求者が管理する被請求者端末に送信する
コード生成工程、
店舗の精算装置から前記コードまたは前記決済要求情報を取得し、当該決済要求情報、又は当該コードが示す前記決済要求情報の認証処理を行い、当該認証処理の結果を前記精算装置に送信する認証工程、
前記認証工程において前記認証処理の結果を前記精算装置に送信した後、前記請求金額が精算されたことを示す精算完了情報を当該精算装置から取得すると、前記請求情報に関する精算が終了したことを示す収納情報を外部の装置に送信する収納処理工程、
を実行し、
前記ワンタイム情報生成工程は、その時の時刻を用いて前記ワンタイム情報を生成し、
前記認証工程は、
前記コードまたは前記決済要求情報を前記精算装置から取得した時刻を用いて、前記ワンタイム情報生成工程と同じ方法で認証用のワンタイム情報を生成し、
前記認証用のワンタイム情報と前記決済要求情報に含まれる前記ワンタイム情報が予め定められた関係性を有していた時に、認証が成功したと判断する請求処理方法。
【請求項8】
コンピュータ
を、
被請求者への請求金額を含む請求情報を取得すると、判断時刻に応じて有効であるか、または無効であるかが定まるワンタイム情報を生成
するワンタイム情報生成手段と、
前記請求金額及び前記ワンタイム情報を含む決済要求情報を生成し、前記決済要求情報を示すコードを生成して前記被請求者が管理する被請求者端末に送信
するコード生成手段と、
店舗の精算装置から前記コードまたは前記決済要求情報を取得し、当該決済要求情報、又は当該コードが示す前記決済要求情報の認証処理を行い、当該認証処理の結果を前記精算装置に送信する認証手段と、
前記認証手段が前記認証処理の結果を前記精算装置に送信した後、前記請求金額が精算されたことを示す精算完了情報を当該精算装置から取得すると、前記請求情報に関する精算が終了したことを示す収納情報を外部の装置に送信する収納処理手段と、
として機能させ、
前記ワンタイム情報生成手段は、その時の時刻を用いて前記ワンタイム情報を生成し、
前記認証手段は、
前記コードまたは前記決済要求情報を前記精算装置から取得した時刻を用いて、前記ワンタイム情報生成手段と同じ方法で認証用のワンタイム情報を生成し、
前記認証用のワンタイム情報と前記決済要求情報に含まれる前記ワンタイム情報が予め定められた関係性を有していた時に、認証が成功したと判断するプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求処理装置、精算システム、請求処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年は、商品を購入したりサービスを受けたりした場所とは異なる店舗で、商品やサービスの対価を支払うこと、いわゆる収納代行が行われている。一例として、電気料金の請求書がユーザに送られると、そのユーザは、その請求書を用いることで、コンビニエンスストアなどの店舗で電気料金を支払うことができる。
【0003】
なお、特許文献1には、店舗で購入する商品の代金や店舗で受けたサービスの代金を支払う方法の一例が記載されている。この例において、まず顧客は、クレジットカードに関する情報を予めサーバに登録しておく。そして顧客は、店舗で決済を行う場合、顧客端末を介してサーバに接続することにより、クレジットカードを用いた決済を実行する。さらに特許文献1には、サーバから顧客端末にワンタイムパスワードが送信されること、及び、このワンタイムパスワードが店舗の装置を介してサーバに送信されることにより決済が実行されることも記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は、例えば収納代行において、セキュリティを向上させつつ、被請求者及び/又は店舗の負荷の増加を抑制することを検討した。本発明の目的の一例は、店舗で収納代行を行う場合などにおいて、セキュリティを向上させつつ、被請求者及び/又は店舗の負荷の増加を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、被請求者への請求金額を含む請求情報を取得すると、そのときの時刻を用いてワンタイム情報を生成するワンタイム情報生成手段と、
前記請求金額及び前記ワンタイム情報を含む決済要求情報を生成し、前記決済要求情報を示すコードを生成して前記被請求者が管理する被請求者端末に送信するコード生成手段と、
店舗の精算装置から前記コードまたは前記決済要求情報を取得し、当該決済要求情報、又は当該コードが示す前記決済要求情報の認証処理を行い、当該認証処理の結果を前記精算装置に送信する認証手段と、
前記認証手段が前記認証処理の結果を前記精算装置に送信した後、前記請求金額が精算されたことを示す精算完了情報を当該精算装置から取得すると、前記請求情報に関する精算が終了したことを示す収納情報を外部の装置に送信する収納処理手段と、
、
前記ワンタイム情報生成手段は、その時の時刻を用いて前記ワンタイム情報を生成し、
前記認証手段は、
前記コードまたは前記決済要求情報を前記精算装置から取得した時刻を用いて、前記ワンタイム情報生成手段と同じ方法で認証用のワンタイム情報を生成し、
前記認証用のワンタイム情報と前記決済要求情報に含まれる前記ワンタイム情報が予め定められた関係性を有していた時に、認証が成功したと判断する請求処理装置が提供される。
【0007】
本発明によれば、
請求処理装置と、
店舗に設置される精算装置と、
を備え、
前記請求処理装置は、
被請求者への請求金額を含む請求情報を取得すると、判断時刻に応じて有効であるか、または無効であるかが定まるワンタイム情報を生成するワンタイム情報生成手段と、
前記請求金額及び前記ワンタイム情報を含む決済要求情報を生成し、前記決済要求情報を示すコードを生成して前記被請求者が管理する被請求者端末に送信するコード生成手段と、
店舗の精算装置から前記コードまたは前記決済要求情報を取得し、当該決済要求情報、又は当該コードが示す前記決済要求情報の認証処理を行い、当該認証処理の結果を前記精算装置に送信する認証手段と、
前記認証手段が前記認証処理の結果を前記精算装置に送信した後、前記請求金額が精算されたことを示す精算完了情報を当該精算装置から取得すると、前記請求情報に関する精算が終了したことを示す収納情報を外部の装置に送信する収納処理手段と、
を備え、
前記ワンタイム情報生成手段は、その時の時刻を用いて前記ワンタイム情報を生成し、
前記認証手段は、
前記コードまたは前記決済要求情報を前記精算装置から取得した時刻を用いて、前記ワンタイム情報生成手段と同じ方法で認証用のワンタイム情報を生成し、
前記認証用のワンタイム情報と前記決済要求情報に含まれる前記ワンタイム情報が予め定められた関係性を有していた時に、認証が成功したと判断し、
前記精算装置は、
前記被請求者端末から前記コードを取得し、前記コード、又は前記コードに示される前記決済要求情報を前記請求処理装置に送信する第1送信手段と、
を備え、
前記精算装置は、さらに、前記請求処理装置から前記認証処理の結果を取得すると、当該結果が認証成功を示していた場合に前記請求金額の精算処理を行い、当該精算処理が完了したことを示す精算完了情報を前記請求処理装置に送信する精算処理手段を備える精算システムが提供される。
【0008】
本発明によれば、
請求処理装置と、
店舗に設置される精算装置と、
を備え、
前記請求処理装置は、
被請求者への請求金額を含む請求情報を取得すると、判断時刻に応じて有効であるか、または無効であるかが定まるワンタイム情報を生成するワンタイム情報生成手段と、
前記請求金額及び前記ワンタイム情報を含む決済要求情報を生成し、前記決済要求情報を示すコードを生成して前記被請求者が管理する被請求者端末に送信するコード生成手段と、
を備え、
前記精算装置は、
前記被請求者端末から前記コードを取得するコード取得手段と、
前記コードを取得した時刻を用いて、前記ワンタイム情報生成手段と同じ方法で認証用のワンタイム情報を生成する認証用情報生成手段と、
前記認証用のワンタイム情報と前記コードに含まれる前記ワンタイム情報が予め定められた関係性を有していた時に、前記請求金額の精算処理を行い、当該精算処理が完了したことを示す精算完了情報を前記請求処理装置に送信する精算処理手段を備え、
前記請求処理装置は、さらに、前記請求金額が精算されたことを示す精算完了情報を当該精算装置から取得すると、前記請求情報に関する精算が終了したことを示す収納情報を外部の装置に送信する収納処理手段を備える精算システムが提供される。
【0009】
本発明によれば、コンピュータが、
被請求者への請求金額を含む請求情報を取得すると、判断時刻に応じて有効であるか、または無効であるかが定まるワンタイム情報を生成するワンタイム情報生成工程、
前記請求金額及び前記ワンタイム情報を含む決済要求情報を生成し、前記決済要求情報を示すコードを生成して前記被請求者が管理する被請求者端末に送信するコード生成工程、
店舗の精算装置から前記コードまたは前記決済要求情報を取得し、当該決済要求情報、又は当該コードが示す前記決済要求情報の認証処理を行い、当該認証処理の結果を前記精算装置に送信する認証工程、
前記認証手段が前記認証処理の結果を前記精算装置に送信した後、前記請求金額が精算されたことを示す精算完了情報を当該精算装置から取得すると、前記請求情報に関する精算が終了したことを示す収納情報を外部の装置に送信する収納処理工程、
を実行し、
前記ワンタイム情報生成工程は、その時の時刻を用いて前記ワンタイム情報を生成し、
前記認証工程は、
前記コードまたは前記決済要求情報を前記精算装置から取得した時刻を用いて、前記ワンタイム情報生成工程と同じ方法で認証用のワンタイム情報を生成し、
前記認証用のワンタイム情報と前記決済要求情報に含まれる前記ワンタイム情報が予め定められた関係性を有していた時に、認証が成功したと判断する、請求処理方法が提供される。
【0010】
本発明によれば、コンピュータを、
被請求者への請求金額を含む請求情報を取得すると、判断時刻に応じて有効であるか、または無効であるかが定まるワンタイム情報を生成するワンタイム情報生成手段と、
前記請求金額及び前記ワンタイム情報を含む決済要求情報を生成し、前記決済要求情報を示すコードを生成して前記被請求者が管理する被請求者端末に送信するコード生成手段と、
店舗の精算装置から前記コードまたは前記決済要求情報を取得し、当該決済要求情報、又は当該コードが示す前記決済要求情報の認証処理を行い、当該認証処理の結果を前記精算装置に送信する認証手段と、
前記認証手段が前記認証処理の結果を前記精算装置に送信した後、前記請求金額が精算されたことを示す精算完了情報を当該精算装置から取得すると、前記請求情報に関する精算が終了したことを示す収納情報を外部の装置に送信する収納処理手段と、
として機能させ、
前記ワンタイム情報生成手段は、その時の時刻を用いて前記ワンタイム情報を生成し、
前記認証手段は、
前記コードまたは前記決済要求情報を前記精算装置から取得した時刻を用いて、前記ワンタイム情報生成手段と同じ方法で認証用のワンタイム情報を生成し、
前記認証用のワンタイム情報と前記決済要求情報に含まれる前記ワンタイム情報が予め定められた関係性を有していた時に、認証が成功したと判断する、プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、店舗で収納代行を行う場合などにおいて、セキュリティを向上させつつ、被請求者及び/又は店舗の負荷の増加を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
【0013】
【
図1】第1実施形態に係る請求処理システムの使用環境を説明するための図である。
【
図2】請求処理装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図3】決済要求情報記憶部が記憶している情報の一例をテーブル形式で示す図である。
【
図5】請求処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【
図6】精算処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】
図6のステップS90で行われる認証処理の第1例を示している。
【
図8】
図6のステップS90で行われる認証処理の第2例を示している。
【
図9】第2実施形態における請求処理装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図10】第2実施形態における精算装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図11】第2実施形態に係る精算処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0015】
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係る請求処理システムの使用環境を説明するための図である。本実施形態において、請求処理システムは請求処理装置10及び精算装置30を有しており、被請求者端末20、請求者装置40、及び決済代行装置50と共に使用される。請求処理装置10及び精算装置30は、被請求者端末20の使用者(以下、被請求者と記載)が請求者装置40の管理者(以下、請求者と記載)に支払うべき対価を、被請求者とは関連のない店舗で精算する際(例えばいわゆる収納代行が行われる際)に使用される。
【0016】
被請求者が請求者から物品を購入した場合やサービスを受けた場合、請求者装置40は、請求書に相当する情報(以下、請求情報と記載)を生成する。請求情報は、少なくとも請求金額及び請求者を特定する情報(以下、請求者特定情報と記載)を含んでいる。請求者装置40は、この請求情報を、決済代行装置50を介して請求処理装置10に送信する。ここで請求者装置40は、請求処理装置10に直接請求情報を送信してもよい。
【0017】
請求処理装置10は、請求情報を受信すると、有効期限付きの情報であるワンタイム情報(例えばワンタイムパスワード)を生成する。ワンタイム情報は、判断時刻に応じて有効であるか、または無効であるかが定まる情報である。例えば、ワンタイム情報は有効期限である時刻を値とした情報でもよいし、時刻に類する値(任意の文字数列など)でもよい。このワンタイム情報及び請求金額を含むコードを生成する。このコードは、バーコードであってもよいし、2次元コードであってもよい。そして請求処理装置10は、このコードを被請求者端末20に送信する。被請求者端末20は、被請求者が保持している携帯端末である。被請求者端末20の一例は、いわゆるスマートフォン又はタブレット端末であるが、これに限定されない。
【0018】
精算装置30は店舗に設置されており、請求者装置40が生成した精算情報に基づいた精算処理を、コードを用いて行う。ここで行われる処理の詳細については、フローチャート等を用いて後述する。なお、精算装置30が設置されている店舗の一例は、コンビニエンスストアやスーパーマーケットであるが、これらに限定されない。
【0019】
図2は、請求処理装置10の機能構成の一例を示す図である。請求処理装置10は、ワンタイム情報生成部110及びコード生成部120を備えている。
【0020】
ワンタイム情報生成部110は、決済代行装置50(又は請求者装置40)から請求情報を取得すると、ワンタイム情報を生成する。例えば、ワンタイム情報生成部110は、時刻を用いてワンタイム情報を生成する。ワンタイム情報は、予め定められた桁数の文字数字列であるが、これに限定されない。
【0021】
コード生成部120は、請求情報に含まれる請求金額及びワンタイム情報を含む決済要求情報を生成する。コード生成部120は、さらにこの決済要求情報を示すコードを生成し、このコードを被請求者端末20に送信する。
【0022】
本実施形態において、コード生成部120は、ワンタイム情報生成部110が生成したワンタイム情報、及びそのワンタイム情報に対応する決済情報を、互いに対応付けて決済要求情報記憶部130に記憶させる。決済要求情報記憶部130は、請求処理装置10の一部であってもよいし、請求処理装置10の外部に位置していてもよい。
【0023】
本実施形態において、請求処理装置10は、さらに認証部140及び収納処理部150を備えている。認証部140及び収納処理部150は、請求情報に基づいた精算処理を行うために設けられている、
【0024】
具体的には、認証部140は、精算装置30から、コード生成部120が被請求者端末20に送信したコード、またはこのコードをデコードした情報(すなわち決済要求情報)を取得し、当該コードが示す決済要求情報又は当該決済要求情報の認証処理を行う。そして認証部140は、この認証処理の結果を精算装置30に送信する。
【0025】
収納処理部150は、認証部140が認証処理の結果を精算装置30に送信した後、請求金額が精算されたことを示す情報(以下、精算完了情報と記載)をその精算装置30から取得する。そして収納処理部150は、請求情報に関する精算が終了したことを示す収納情報を、決済代行装置50を介して請求者装置40に送信する。なお、ワンタイム情報生成部110が請求情報を請求者装置40から直接取得していた場合、収納処理部150は、収納情報を直接請求者装置40に送信する。
【0026】
なお、認証部140及び収納処理部150は、ワンタイム情報生成部110及びコード生成部120とは異なる装置の少なくとも一部であってもよい。
【0027】
図3は、決済要求情報記憶部130が記憶している情報の一例をテーブル形式で示す図である。上記したように、決済要求情報記憶部130は、請求情報を、その請求情報に対応するワンタイム情報に紐づけて記憶している。ここでワンタイム情報は、そのワンタイム情報の有効期限を特定可能な情報とともに記憶されていてもよい。本図に示す例において、請求情報は、少なくとも取引識別情報(図では取引IDと記載)、請求者識別情報、請求金額、被請求者識情報、およびその他の情報を含んでいる。ここで、その他の情報の一例は、決済代行装置50の管理者(すなわち決済代行業者)を特定する情報、被請求者端末20に表示される情報(例えば請求金額や請求タイトルなど)、及び端末が満たすべき条件(例えばOSのバージョンや表示部のピクセル数)の少なくとも一つである。そして決済要求情報は、取引識別情報、請求者識別情報、請求金額、及びワンタイム情報を含んでいる。ただし、決済要求情報は請求者識別情報を含んでいなくてもよい。また決済要求情報は、取引IDを含んでいなくてもよい。
【0028】
図4は、精算装置30の機能構成の一例を示す図である。本図に示す例において、精算装置30は、例えばPOSを構成する端末であり、商品の登録機能及び精算機能を有している。そして精算装置30は、コード取得部310及び精算部320を備えている。
【0029】
コード取得部310は、商品登録機能の少なくとも一部であるとともに、被請求者端末20からコードを取得する。一例として、コード取得部310は、被請求者端末20の画面に表示されたコードを読み取る。そしてコード取得部310は、読み取ったコード、又はこのコードをデコードした情報(すなわち決済要求情報)を請求処理装置10に送信する。
【0030】
精算部320は、精算機能の少なくとも一部であるとともに、請求処理装置10から、コード取得部310が送信したコード(又は決済要求情報)の認証結果を取得すると、認証結果が認証成功を示していた場合に、コードに含まれる請求金額の精算処理を行う。そして精算部320は、この精算処理が完了したことを示す精算完了情報を請求処理装置10に送信する。
【0031】
図5は、請求処理装置10のハードウェア構成例を示す図である。請求処理装置10は、バス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060を有する。
【0032】
バス1010は、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1020などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0033】
プロセッサ1020は、CPU(Central Processing Unit) やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0034】
メモリ1030は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0035】
ストレージデバイス1040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置である。ストレージデバイス1040は請求処理装置10の各機能(例えばワンタイム情報生成部110、コード生成部120、認証部140、及び収納処理部150)を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1020がこれら各プログラムモジュールをメモリ1030上に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能が実現される。また、ストレージデバイス1040は決済要求情報記憶部130としても機能する。
【0036】
入出力インタフェース1050は、請求処理装置10と各種入出力機器とを接続するためのインタフェースである。
【0037】
ネットワークインタフェース1060は、請求処理装置10をネットワークに接続するためのインタフェースである。このネットワークは、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)である。ネットワークインタフェース1060がネットワークに接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。請求処理装置10は、例えば、ネットワークインタフェース1060を介して被請求者端末20、精算装置30、及び決済代行装置50(又は請求者装置40)と接続する。
【0038】
図6は、請求処理装置10及び精算装置30を用いた精算処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、例えば、精算装置30がある店舗に被請求者がいるときに行われる。
【0039】
まず決済代行装置50(又は請求者装置40)は、請求処理装置10に請求情報を送信する。ここで決済代行装置50は、例えば被請求者端末20から、取引IDを、その取引IDに対応する精算を行う旨を示す情報及び被請求者端末20の通信先情報とともに取得したときに、その取引IDに対応する請求情報及び端末識別情報を請求処理装置10に送信してもよい。
【0040】
請求処理装置10のワンタイム情報生成部110は、請求情報を取得する(ステップS10)と、そのときの時刻、すなわちこの請求情報を取得した時刻を用いてワンタイム情報を生成する(ステップS20)。ステップS10において、請求処理装置10は、コード送信時に被請求者端末20を特定するために必要な情報(例えばアドレスや端末識別情報:以下、通信先情報と記載)も取得する。
【0041】
なお、精算処理が開始するタイミングすなわちワンタイム情報生成部110がワンタイム情報を生成するタイミングは、この例に限定されない。例えば請求処理装置10が、予め決済代行装置50から請求情報を取得しておき、この請求情報を決済要求情報記憶部130に記憶しておくこともある。この場合、コード生成部120は、被請求者端末20から、取引IDを、その取引IDに対応する精算を行う旨を示す情報及び被請求者端末20の通信先情報とともに取得したときに、その取引IDに対応する請求情報を決済要求情報記憶部130から読み出すとともに、そのときの時刻を用いてワンタイム情報を生成する。
【0042】
次いでコード生成部120は、決済要求情報を生成する(ステップS30)。決済要求情報は、上記したように、少なくとも、ワンタイム情報生成部110が生成したワンタイム情報及び請求金額を含んでいる。そしてコード生成部120は、決済要求情報をコード化し(ステップS40)、このコードを、通信先情報を用いて被請求者端末20に送信する(ステップS50)。
【0043】
被請求者端末20は、請求処理装置10から受信したコードをその被請求者端末20の画面に表示する(ステップS60)。次いで精算装置30のコード取得部310は、被請求者端末20の画面からコードを読み取り(ステップS70)、必要に応じでこのコードをデコードする。そしてコード取得部310は、読み取ったコード、又はこのコードをデコードした情報(すなわち決済要求情報)を、精算装置30が設置されている店舗を識別する情報(以下、店舗識別情報と記載)、及び精算装置30を識別する情報(以下、精算装置識別情報と記載)とともに請求処理装置10に送信する(ステップS80)。
【0044】
請求処理装置10の認証部140は、精算装置30からコードまたは決済要求情報を、店舗識別情報及び精算装置識別情報とともに取得すると、受信したコードまたは決済要求情報に含まれるワンタイム情報の認証処理を行う(ステップS90)。この認証処理の詳細例については後述する。そして認証部140は、認証結果を精算装置30に送信する(ステップS100)。
【0045】
精算装置30の精算部320は、請求処理装置10から認証結果を取得し、この認証結果が認証に成功したことを示していた場合、精算処理を行う(ステップS110)。具体的には、精算部320は、決済要求情報に含まれる請求金額を表示し、その金額の支払いを被請求者に促す。被請求者は、この金額の支払いを実行する。ここで被請求者は、電子マネーやクレジットカードで支払いを行ってもよいし、現金で支払いを行ってもよい。
【0046】
精算が完了すると、精算装置30を操作する人は、精算完了を示す入力を行う。すると、精算部320は、精算完了情報を請求処理装置10に送信する(ステップS120)。精算完了情報は、決済要求情報のうち必要な情報(例えば取引識別情報、請求者識別情報、及び請求金額の少なくとも一つ)、店舗識別情報、及び精算が行われた日時を示す情報(以下、精算日時情報と記載)を含んでいる。精算完了情報は、決済要求情報のすべてを含んでいてもよい。
【0047】
請求処理装置10の収納処理部150は、精算装置30から精算完了情報を取得すると、ステップS10で取得した請求情報に関する精算が終了したことを示す情報すなわち収納情報を生成し、この収納情報を外部の装置、例えば請求者装置40又は決済代行装置50に送信する(ステップS130)。収納情報が決済代行装置50に送信された場合、決済代行装置50は、この収納情報を請求者装置40に送信する。
【0048】
ここで、収納情報は、例えば取引識別情報、店舗識別情報、及び精算日時情報も含んでいる。これにより、請求者は、請求者装置40が受信した収納情報を確認することにより、決済が行われた店舗及び日時を認識することができる。
【0049】
また、収納処理部150は、精算完了情報の残りの情報の少なくとも一つ、例えば請求者識別情報及び請求金額の少なくとも一方を収納情報に含めてもよい。さらに、収納処理部150は、精算完了情報に含まれる取引識別情報に対応する情報の少なくとも一部を決済要求情報記憶部130から読み出し、この情報を収納情報に含めてもよい。例えば収納処理部150は、請求情報に含まれているが決済要求情報に含まれていない情報(例えば被請求者識別情報、及び
図3に示したその他の情報)を収納情報に含めてもよい。
【0050】
なお、ワンタイム情報生成部110がワンタイム情報を生成してから認証部140がコードまたは決済要求情報をするまでの時間が長かった場合、認証部140による認証は失敗となる。この場合すなわち請求処理装置10から取得した認証結果が認証に失敗したことを示していた場合、精算部320は、その旨を精算装置30の表示装置に表示させる。すると、被請求者は、被請求者端末20を操作して、請求処理装置10にコードを要求する。この際、被請求者端末20は、取引識別情報を請求処理装置10に送信する。すると、
図6のステップS10以降の処理が再び行われる。ただしステップS10において、請求処理装置10のワンタイム情報生成部110は、被請求者端末20から受信した取引識別情報に対応する請求情報を決済要求情報記憶部130から読み出す。
【0051】
図7は、
図6のステップS90で行われる認証処理の第1例を示している。認証部140は、精算装置30からコード(又は決済要求情報)を取得した時刻を用いて、ワンタイム情報生成部110と同じ方法で認証用のワンタイム情報を生成する(ステップS200)。そして認証部140は、認証用のワンタイム情報と、精算装置30から取得したコード(又は決済要求情報)に含まれるワンタイム情報とが予め定められた関係性を有していた場合(ステップS210:Yes)、ワンタイム情報の認証に成功したとする(ステップS220)。一方、認証部140は、これら2つのワンタイム情報が基準を満たしていなかった場合(ステップS210:No)、ワンタイム情報の認証に失敗したとする(ステップS230)。なお、ステップS210における「予め定められた関係性」の一例は、2つのワンタイム情報が一致することである。
【0052】
図8は、
図6のステップS90で行われる認証処理の第2例を示している。本図に示す例において、認証部140は、決済要求情報記憶部130に記憶されている情報を用いて認証処理を行う。
【0053】
まず認証部140は、精算装置30から取得したコード(または決済要求情報)に含まれる取引識別情報を特定し、この取引識別情報に対応するワンタイム情報及びその有効期限を決済要求情報記憶部130から読み出す(ステップS200)。そして認証部140は、精算装置30から取得したワンタイム情報及び決済要求情報記憶部130から読み出したワンタイム情報が一致し(ステップS212:Yes)、かつ現在日時が有効期限内の場合(ステップS214:Yes)、ワンタイム情報の認証に成功したとする(ステップS220)。一方、認証部140は、これら2つのワンタイム情報が一致しなかった場合(ステップS212:No)、及び、一致していたが現在日時が有効期限を過ぎていた場合(ステップS214:No)、ワンタイム情報の認証に失敗したとする(ステップS230)。
【0054】
以上、本実施形態によれば、請求処理装置10が被請求者端末20に送信するコードは、決済要求情報を含んでいる。この決済要求情報は、ワンタイム情報と共に請求金額も含んでいる。このため、精算装置30は、このコードを取得することにより、ワンタイム情報及び請求金額を同時に取得することができる。したがって、店舗で収納を行う場合などにおいて、セキュリティを向上させつつ、被請求者及び/又は店舗の負荷の増加を抑制することができる。
【0055】
[第2実施形態]
本実施形態に係る請求処理装置10及び精算装置30は、ワンタイム情報の認証処理を精算装置30が行う点を除いて、第1実施形態と同様の構成である。また、被請求者端末20、請求者装置40、及び決済代行装置50が行う処理も、第1実施形態と同様である。
【0056】
図9は、本実施形態における請求処理装置10の機能構成の一例を示す図である。本図に示す請求処理装置10は、認証部140を有していない点を除いて
図2に示した請求処理装置10と同様である。
【0057】
図10は、本実施形態における精算装置30の機能構成の一例を示す図である。本図に示す精算装置30は、認証用情報生成部330を有している点を除いて
図4に示した精算装置30と同様である。認証用情報生成部330は、認証用のワンタイム情報を生成する。このワンタイム情報の生成処理は、
図7のステップS200において請求処理装置10の認証部140が行う処理と同様である。
【0058】
図11は、本実施形態における請求処理装置10及び精算装置30を用いた精算処理を示すフローチャートである。本図において、ステップS70までの処理、及びステップS110以降の処理は、
図6を用いて説明した処理と同様である。
【0059】
ステップS70において精算装置30のコード取得部310がコード情報を取得すると、精算装置30の認証用情報生成部330は認証用のワンタイム情報を生成する。そしてこのワンタイム情報を用いて認証処理を行う(ステップS92)。ここで行われる認証処理は、
図7に示した処理と同様である。そして認証に成功した場合、精算部320は精算処理を行う(ステップS110)。
【0060】
本実施形態によっても、第1実施形態と同様に、店舗で収納を行う場合などにおいて、セキュリティを向上させつつ、被請求者及び/又は店舗の負荷の増加を抑制することができる。
【0061】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0062】
また、上述の説明で用いた複数のフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、各実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。各実施形態では、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の各実施形態は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
【0063】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限られない。
1.被請求者への請求金額を含む請求情報を取得すると、判断時刻に応じて有効であるか、または無効であるかが定まるワンタイム情報を生成するワンタイム情報生成手段と、
前記請求金額及び前記ワンタイム情報を含む決済要求情報を生成し、前記決済要求情報を示すコードを生成して前記被請求者が管理する被請求者端末に送信するコード生成手段と、
を備える請求処理装置。
2.上記1に記載の請求処理装置において、
店舗の精算装置から前記コードまたは前記決済要求情報を取得し、当該決済要求情報、又は当該コードが示す前記決済要求情報の認証処理を行い、当該認証処理の結果を前記精算装置に送信する認証手段と、
前記認証手段が前記認証処理の結果を前記精算装置に送信した後、前記請求金額が精算されたことを示す精算完了情報を当該精算装置から取得すると、前記請求情報に関する精算が終了したことを示す収納情報を外部の装置に送信する収納処理手段と、
を備える請求処理装置。
3.上記2に記載の請求処理装置において、
前記ワンタイム情報生成手段は、その時の時刻を用いて前記ワンタイム情報を生成し、
前記認証手段は、
前記コードまたは前記決済要求情報を前記精算装置から取得した時刻を用いて、前記ワンタイム情報生成手段と同じ方法で認証用のワンタイム情報を生成し、
前記認証用のワンタイム情報と前記決済要求情報に含まれる前記ワンタイム情報が予め定められた関係性を有していた時に、認証が成功したと判断する請求処理装置。
4.上記2に記載の請求処理装置において、
前記コード生成手段は、前記ワンタイム情報を、当該ワンタイム情報の有効期限を示す情報とともに記憶手段に記憶させ、
前記認証手段は、前記記憶手段に記憶されている前記ワンタイム情報と、前記精算装置から取得した前記決済要求情報に含まれる前記ワンタイム情報が一致し、かつ、現在の日時が有効期限内であったときに、認証が成功したと判断する請求処理装置。
5.上記2~4のいずれか一項に記載の請求処理装置において、
前記精算完了情報は前記店舗を識別する店舗識別情報及び精算が行われた日時を示す精算日時情報を含んでおり、
前記収納情報は、前記店舗識別情報及び前記精算日時情報を含んでいる請求処理装置。
6.上記2~5のいずれか一項に記載の請求処理装置において、
前記請求情報は、前記請求金額とは異なる他の情報を含んでおり、
前記収納処理手段は、前記収納情報に前記他の情報を含める請求処理装置。
7.上記2~6のいずれか一項に記載の請求処理装置において、
前記精算完了情報は前記決済要求情報を含んでいる請求処理装置。
8.請求処理装置と、
店舗に設置される精算装置と、
を備え、
前記請求処理装置は、
被請求者への請求金額を含む請求情報を取得すると、判断時刻に応じて有効であるか、または無効であるかが定まるワンタイム情報を生成するワンタイム情報生成手段と、
前記請求金額及び前記ワンタイム情報を含む決済要求情報を生成し、前記決済要求情報を示すコードを生成して前記被請求者が管理する被請求者端末に送信するコード生成手段と、
を備え、
前記精算装置は、
前記被請求者端末から前記コードを取得し、前記コード、又は前記コードに示される前記決済要求情報を前記請求処理装置に送信する第1送信手段と、
を備え、
前記請求処理装置は、さらに、前記精算装置から前記コードまたは前記決済要求情報を取得すると、当該決済要求情報、又は当該コードが示す前記決済要求情報の認証処理を行い、当該認証処理の結果を前記精算装置に送信する認証手段を備え、
前記精算装置は、さらに、前記請求処理装置から前記認証処理の結果を取得すると、当該結果が認証成功を示していた場合に前記請求金額の精算処理を行い、当該精算処理が完了したことを示す精算完了情報を前記請求処理装置に送信する精算処理手段を備え、
前記請求処理装置は、さらに、前記認証手段が前記認証処理の結果を前記精算装置に送信した後、前記請求金額が精算されたことを示す精算完了情報を当該精算装置から取得すると、前記請求情報に関する精算が終了したことを示す収納情報を外部の装置に送信する収納処理手段を備える精算システム。
9.請求処理装置と、
店舗に設置される精算装置と、
を備え、
前記請求処理装置は、
被請求者への請求金額を含む請求情報を取得すると、判断時刻に応じて有効であるか、または無効であるかが定まるワンタイム情報を生成するワンタイム情報生成手段と、
前記請求金額及び前記ワンタイム情報を含む決済要求情報を生成し、前記決済要求情報を示すコードを生成して前記被請求者が管理する被請求者端末に送信するコード生成手段と、
を備え、
前記精算装置は、
前記被請求者端末から前記コードを取得するコード取得手段と、
前記コードを取得した時刻を用いて、前記ワンタイム情報生成手段と同じ方法で認証用のワンタイム情報を生成する認証用情報生成手段と、
前記認証用のワンタイム情報と前記コードに含まれる前記ワンタイム情報が予め定められた関係性を有していた時に、前記請求金額の精算処理を行い、当該精算処理が完了したことを示す精算完了情報を前記請求処理装置に送信する精算処理手段を備え、
前記請求処理装置は、さらに、前記請求金額が精算されたことを示す精算完了情報を当該精算装置から取得すると、前記請求情報に関する精算が終了したことを示す収納情報を外部の装置に送信する収納処理手段を備える精算システム。
10.コンピュータが、
被請求者への請求金額を含む請求情報を取得すると、判断時刻に応じて有効であるか、または無効であるかが定まるワンタイム情報を生成し、
前記請求金額及び前記ワンタイム情報を含む決済要求情報を生成し、前記決済要求情報を示すコードを生成して前記被請求者が管理する被請求者端末に送信する、請求処理方法。
11.上記10に記載の請求処理方法において、
前記コンピュータは、
店舗の精算装置から前記コードまたは前記決済要求情報を取得し、当該決済要求情報、又は当該コードが示す前記決済要求情報の認証処理を行い、当該認証処理の結果を前記精算装置に送信し、
前記認証処理の結果を前記精算装置に送信した後、前記請求金額が精算されたことを示す精算完了情報を当該精算装置から取得すると、前記請求情報に関する精算が終了したことを示す収納情報を外部の装置に送信する、請求処理方法。
12.上記11に記載の請求処理方法において、
前記コンピュータは、
その時の時刻を用いて前記ワンタイム情報を生成し、
前記コードまたは前記決済要求情報を前記精算装置から取得した時刻を用いて、前記ワンタイム情報を生成するときと同じ方法で認証用のワンタイム情報を生成し、
前記認証用のワンタイム情報と前記決済要求情報に含まれる前記ワンタイム情報が予め定められた関係性を有していた時に、認証が成功したと判断する請求処理方法。
13.上記11に記載の請求処理方法において、
前記コンピュータは、
前記ワンタイム情報を、当該ワンタイム情報の有効期限を示す情報とともに記憶手段に記憶させ、
前記記憶手段に記憶されている前記ワンタイム情報と、前記精算装置から取得した前記決済要求情報に含まれる前記ワンタイム情報が一致し、かつ、現在の日時が有効期限内であったときに、認証が成功したと判断する請求処理方法。
14.上記11~13のいずれか一項に記載の請求処理方法において、
前記精算完了情報は前記店舗を識別する店舗識別情報及び精算が行われた日時を示す精算日時情報を含んでおり、
前記収納情報は、前記店舗識別情報及び前記精算日時情報を含んでいる請求処理方法。
15.上記11~14のいずれか一項に記載の請求処理方法において、
前記請求情報は、前記請求金額とは異なる他の情報を含んでおり、
前記コンピュータは、前記収納情報に前記他の情報を含める請求処理方法。
16.上記11~15のいずれか一項に記載の請求処理方法において、
前記精算完了情報は前記決済要求情報を含んでいる請求処理方法。
17.コンピュータに、
被請求者への請求金額を含む請求情報を取得すると、判断時刻に応じて有効であるか、または無効であるかが定まるワンタイム情報を生成させるワンタイム情報生成機能と、
前記請求金額及び前記ワンタイム情報を含む決済要求情報を生成し、前記決済要求情報を示すコードを生成して前記被請求者が管理する被請求者端末に送信させるコード生成機能と、
を持たせるプログラム。
18.上記17に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
店舗の精算装置から前記コードまたは前記決済要求情報を取得し、当該決済要求情報、又は当該コードが示す前記決済要求情報の認証処理を行い、当該認証処理の結果を前記精算装置に送信する認証機能と、
前記認証機能が前記認証処理の結果を前記精算装置に送信した後、前記請求金額が精算されたことを示す精算完了情報を当該精算装置から取得すると、前記請求情報に関する精算が終了したことを示す収納情報を外部の装置に送信する収納処理機能と、
を持たせるプログラム。
19.上記18に記載のプログラムにおいて、
前記ワンタイム情報生成機能は、その時の時刻を用いて前記ワンタイム情報を生成し、
前記認証機能は、
前記コードまたは前記決済要求情報を前記精算装置から取得した時刻を用いて、前記ワンタイム情報生成機能と同じ方法で認証用のワンタイム情報を生成し、
前記認証用のワンタイム情報と前記決済要求情報に含まれる前記ワンタイム情報が予め定められた関係性を有していた時に、認証が成功したと判断するプログラム。
20.上記18に記載のプログラムにおいて、
前記コード生成機能は、前記ワンタイム情報を、当該ワンタイム情報の有効期限を示す情報とともに記憶手段に記憶させ、
前記認証機能は、前記記憶手段に記憶されている前記ワンタイム情報と、前記精算装置から取得した前記決済要求情報に含まれる前記ワンタイム情報が一致し、かつ、現在の日時が有効期限内であったときに、認証が成功したと判断するプログラム。
21.上記18~20のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記精算完了情報は前記店舗を識別する店舗識別情報及び精算が行われた日時を示す精算日時情報を含んでおり、
前記収納情報は、前記店舗識別情報及び前記精算日時情報を含んでいるプログラム。
22.上記18~21のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記請求情報は、前記請求金額とは異なる他の情報を含んでおり、
前記収納処理機能は、前記収納情報に前記他の情報を含めるプログラム。
23.上記18~22のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記精算完了情報は前記決済要求情報を含んでいるプログラム。
【0064】
この出願は、2020年3月13日に出願された日本出願特願2020-044227号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0065】
10 請求処理装置
20 被請求者端末
30 精算装置
40 請求者装置
50 決済代行装置
110 ワンタイム情報生成部
120 コード生成部
130 決済要求情報記憶部
140 認証部
150 収納処理部
310 コード取得部
320 精算部
330 認証用情報生成部