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特許7384588情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-13
(45)【発行日】2023-11-21
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20231114BHJP
【FI】
G06Q10/06
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019137305
(22)【出願日】2019-07-25
(65)【公開番号】P2021022078
(43)【公開日】2021-02-18
【審査請求日】2022-06-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(72)【発明者】
【氏名】遲野井 宏
(72)【発明者】
【氏名】岩本 健宏
【審査官】塩田 徳彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-022716(JP,A)
【文献】特表2014-515511(JP,A)
【文献】特開2017-117364(JP,A)
【文献】国際公開第2018/087912(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用中の什器を判別する判別部と、
前記判別部が判別した使用中の前記什器をユーザーが使用した評価を示す情報である使用評価情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記使用評価情報と、ユーザー識別情報と、什器識別情報と、什器位置情報とを関連付けた情報である什器使用結果情報を蓄積する蓄積部と、
前記蓄積部が蓄積した前記什器使用結果情報を分析することによって、一又は複数のユーザーの各々の前記什器の利用傾向を導出する分析部と
を備え
前記分析部は、ユーザーの評価結果を表した画像を導出する、情報処理装置。
【請求項2】
前記分析部は、ユーザー周辺の空間のユーザーの評価結果の分布を表した画像を導出する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記分析部が導出した一又は複数の前記ユーザーの各々の前記什器の前記利用傾向を用いた学習によって、学習モデルを生成する学習部
を備える、請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記分析部が導出した一又は複数の前記ユーザーの各々の前記什器の前記利用傾向を用いた学習によって生成された学習モデルを用いて、ユーザーに提示する什器を導出する導出部
を備える、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得部は、ユーザーが什器を使用して行う作業の種類を示す情報である作業種類情報と、ユーザーが什器を使用して行う業務の種類を示す情報である業務種類情報と、ユーザーの特性を示す情報であるユーザー特性情報と、什器を利用する他のユーザーのユーザー識別情報との少なくとも一つをさらに取得し、
前記蓄積部は、前記什器使用結果情報に、前記作業種類情報と、前記業務種類情報と、前記ユーザー特性情報と、他のユーザーの前記ユーザー識別情報との少なくとも一つとを関連付けて蓄積する、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、使用中の前記什器をユーザーが使用したときの環境を示す情報である使用環境情報をさらに取得し、
前記蓄積部は、前記什器使用結果情報に、前記使用環境情報を関連付けて蓄積する、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
什器識別情報と什器位置情報とを含む什器情報と、ユーザー位置情報とを受け付ける受付部
を備え、
前記判別部は、前記受付部が受け付けた一又は複数の前記什器情報の各々に含まれる什器位置情報と、一又は複数の前記ユーザー位置情報とに基づいて、使用中の前記什器を判別する、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記受付部は、一又は複数の前記什器の各々に取り付けられた発信器が送信する無線信号に基づいて導出された什器位置情報を含む前記什器情報と、一又は複数の前記ユーザーが携帯する端末装置の各々が送信する電波に基づいて導出されたユーザー位置情報とのうち、いずれか一方又は両方を受け付ける、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記什器には、椅子と、机とのいずれか一方又は両方が含まれる、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の、情報処理装置。
【請求項10】
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の情報処理装置と、
一又は複数の什器の各々に取り付けられた発信器と、
一又は複数の前記発信器の各々が送信する無線信号に基づいて什器位置情報を含む什器情報を導出し、導出した一又は複数の前記什器情報を、前記情報処理装置へ送信する処理装置と
を備える情報処理システム。
【請求項11】
使用中の什器を判別するステップと、
前記判別するステップで判別した使用中の前記什器をユーザーが使用した評価を示す情報である使用評価情報を取得するステップと、
前記取得するステップで取得した前記使用評価情報と、ユーザー識別情報と、什器識別情報と、什器位置情報とを関連付けた情報である什器使用結果情報を蓄積するステップと、
前記蓄積するステップで蓄積した前記什器使用結果情報を分析することによって、一又は複数のユーザーの各々の前記什器の利用傾向を導出するステップと
ユーザーの評価結果を表した画像を導出するステップと
を有する、情報処理装置が実行する情報処理方法。
【請求項12】
情報処理装置のコンピュータに、
使用中の什器を判別するステップと、
前記判別するステップで判別した使用中の前記什器をユーザーが使用した評価を示す情報である使用評価情報を取得するステップと、
前記取得するステップで取得した前記使用評価情報と、ユーザー識別情報と、什器識別情報と、什器位置情報とを関連付けた情報である什器使用結果情報を蓄積するステップと、
前記蓄積するステップで蓄積した前記什器使用結果情報を分析することによって、一又は複数のユーザーの各々の前記什器の利用傾向を導出するステップと
ユーザーの評価結果を表した画像を導出するステップと
を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、アクティビティベースドワーキング(ABW: Activity Based Working)が導入されることが多くなってきている。アクティビティベースドワーキングは、仕事内容に合わせて働く場所や机などを選ぶ働き方をいう。例えば、アクティビティベースドワーキングは、集中作業を、静かな部屋で行い、打ち合わせを、ソファ等で行うなどフレキシブルに場所を選んで働くことをいう。アクティビティベースドワーキングは、机を共有して使うことを意味することもあるが、机を共有して使うことは必須ではない。
【0003】
オフィスの利用形態を把握する技術に関して、オフィスなどの解析対象エリアの新規構成、もしくは再構成を提案するために必要な、現在の解析対象エリア内の利用状況の情報を出力する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、解析対象エリア内を移動する人が携帯する端末から発信される端末IDと、当該端末IDが発信された際に端末が存在する位置を示す位置IDと、当該位置IDで示される位置に人が存在する時刻とを取得し、端末IDと位置IDと時刻との組み合わせを、それらを取得するたびに蓄積する。そして、蓄積された複数の端末IDと位置IDと時刻との組み合わせの情報に基づいて、解析対象エリア内に設けられた複数の小エリアそれぞれにおける人の利用状況を解析して出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-118727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前述した技術では、オフィスや公共施設等における執務空間などの解析対象エリア内に設けられた複数の小エリアそれぞれにおける人の利用状況が解析される。このため、前述した技術では、解析対象エリア内に設置されている椅子などの什器の利用状況は解析できない。
また、前述した技術では、ユーザーは、働く場所や机などを選択できる。しかし、ユーザーは、働く場所や机などを、そのときの気分で選択することが多く、適切に選択することは難しい。
上記事情に鑑み、本発明の実施形態は、什器の利用状況を、ユーザー毎に解析できる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、情報処理装置は、使用中の什器を判別する判別部と、前記判別部が判別した使用中の前記什器をユーザーが使用した評価を示す情報である使用評価情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記使用評価情報と、ユーザー識別情報と、什器識別情報と、什器位置情報とを関連付けた情報である什器使用結果情報を蓄積する蓄積部と、前記蓄積部が蓄積した前記什器使用結果情報を分析することによって、一又は複数のユーザーの各々の前記什器の利用傾向を導出する分析部とを備える。
【0007】
上述の情報処理装置によれば、前記分析部が導出した一又は複数の前記ユーザーの各々の前記什器の前記利用傾向を用いた学習によって、学習モデルを生成する学習部を備えるようにしてもよい。
【0008】
上述の情報処理装置によれば、前記分析部が導出した一又は複数の前記ユーザーの各々の前記什器の前記利用傾向を用いた学習によって生成された学習モデルを用いて、ユーザーに提示する什器を導出する導出部を備えるようにしてもよい。
【0009】
上述の情報処理装置によれば、前記取得部は、ユーザーが什器を使用して行う作業の種類を示す情報である作業種類情報と、ユーザーが什器を使用して行う業務の種類を示す情報である業務種類情報と、ユーザーの特性を示す情報であるユーザー特性情報と、什器を利用する他のユーザーのユーザー識別情報との少なくとも一つをさらに取得し、前記蓄積部は、前記什器使用結果情報に、前記作業種類情報と、前記業務種類情報と、前記ユーザー特性情報と、他のユーザーの前記ユーザー識別情報との少なくとも一つとを関連付けて蓄積するようにしてもよい。
【0010】
上述の情報処理装置によれば、前記取得部は、使用中の前記什器をユーザーが使用したときの環境を示す情報である使用環境情報をさらに取得し、前記蓄積部は、前記什器使用結果情報に、前記使用環境情報を関連付けて蓄積するようにしてもよい。
【0011】
上述の情報処理装置によれば、什器識別情報と什器位置情報とを含む什器情報と、ユーザー位置情報とを受け付ける受付部を備え、前記判別部は、前記受付部が受け付けた一又は複数の前記什器情報の各々に含まれる什器位置情報と、一又は複数の前記ユーザー位置情報とに基づいて、使用中の前記什器を判別するようにしてもよい。
【0012】
上述の情報処理装置によれば、前記受付部は、一又は複数の前記什器の各々に取り付けられた発信器が送信する無線信号に基づいて導出された什器位置情報を含む前記什器情報と、一又は複数の前記ユーザーが携帯する端末装置の各々が送信する無線信号に基づいて導出されたユーザー位置情報とのうち、いずれか一方又は両方を受け付けるようにしてもよい。
【0013】
上述の情報処理装置によれば、前記什器には、椅子と、机とのいずれか一方又は両方が含まれるようにしてもよい。
【0014】
本発明の第2の態様によれば、情報処理システムは、前述した情報処理装置と、一又は複数の什器の各々に取り付けられた発信器と、一又は複数の前記発信器の各々が送信する無線信号に基づいて什器位置情報を含む什器情報を導出し、導出した一又は複数の前記什器情報を、前記情報処理装置へ送信する処理装置とを備える。
【0015】
本発明の第3の態様によれば、情報処理装置が実行する情報処理方法は、使用中の什器を判別するステップと、前記判別するステップで判別した使用中の前記什器をユーザーが使用した評価を示す情報である使用評価情報を取得するステップと、前記取得するステップで取得した前記使用評価情報と、ユーザー識別情報と、什器識別情報と、什器位置情報とを関連付けた情報である什器使用結果情報を蓄積するステップと、前記蓄積するステップで蓄積した前記什器使用結果情報を分析することによって、一又は複数のユーザーの各々の前記什器の利用傾向を導出するステップとを有する。
【0016】
本発明の第4の態様によれば、プログラムは、情報処理装置のコンピュータに、使用中の什器を判別するステップと、前記判別するステップで判別した使用中の前記什器をユーザーが使用した評価を示す情報である使用評価情報を取得するステップと、前記取得するステップで取得した前記使用評価情報と、ユーザー識別情報と、什器識別情報と、什器位置情報とを関連付けた情報である什器使用結果情報を蓄積するステップと、前記蓄積するステップで蓄積した前記什器使用結果情報を分析することによって、一又は複数のユーザーの各々の前記什器の利用傾向を導出するステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の実施形態によれば、什器の利用状況を、ユーザー毎に解析できる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】第1実施形態の情報処理システムの一例を示す図である。
図2】本実施形態の情報処理システムに含まれる椅子の一例を示す図である。
図3】本実施形態の情報処理システムに含まれる端末装置と処理装置と情報処理装置との一例を示すブロック図である。
図4】発信器の位置を導出する方法を説明するための図である。
図5】識別情報対応テーブルの一例を示す図である。
図6】椅子使用結果情報の一例を示す図である。
図7A】利用状況表示画像を示す情報の一例を示す図である。
図7B】利用状況表示画像を示す情報の一例を示す図である。
図8】本実施形態の情報処理システムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
図9】第1実施形態の変形例の情報処理システムの一例を示す図である。
図10】実施形態の変形例の情報処理システムの天板付什器の一例を示す図である。
図11】実施形態の変形例の情報処理システムに含まれる処理装置と情報処理装置との一例を示すブロック図である。
図12】識別情報対応テーブルの一例を示す図である。
図13】什器使用結果情報の一例を示す図である。
図14】利用状況表示画像を示す情報の一例を示す図である。
図15】実施形態の変形例の情報処理システムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
図16】実施形態の変形例の情報処理システムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
図17】第2実施形態の情報処理システムに含まれる情報処理装置の一例を示すブロック図である。
図18】本実施形態の情報処理システムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
図19】第2実施形態の変形例の情報処理システムに含まれる情報処理装置の一例を示すブロック図である。
図20】実施形態の変形例の情報処理システムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本実施形態の情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムを、図面を参照しつつ説明する。以下で説明する実施形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施形態は、以下の実施形態に限られない。
なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
また、本願でいう「XXに基づいて」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含む。また、「XXに基づいて」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含む。「XX」は、任意の要素(例えば、任意の情報)である。
【0020】
(第1実施形態)
(情報処理システム)
図1は、第1実施形態の情報処理システムの一例を示す図である。
第1実施形態の情報処理システム10は、一又は複数の什器と、一又は複数の端末装置と、情報処理装置100と、処理装置200とを備える。本実施形態では、什器の一例として、椅子を適用する場合について説明を続ける。
情報処理システム10は、椅子1-1、椅子1-2、・・・、椅子1-k(kは、k>0の整数)と、端末装置30-1、・・・、端末装置30-m(mは、m>0の整数)と、情報処理装置100と、処理装置200とを備える。
情報処理装置100と、処理装置200との間は、インターネットなどのネットワーク50を介して、有線又は無線で接続される。本実施形態では、情報処理装置100と、処理装置200との間が、有線で接続される場合について説明を続ける。
椅子1-1、椅子1-2、・・・、椅子1-kと、情報処理装置100と、処理装置200との各々の設置場所の一例は、オフィスや公共施設等における執務空間である。ここで、オフィスや公共施設等における執務空間は、フロアを一又は複数に区分けすることによって形成される。椅子1-1、椅子1-2、・・・、椅子1-kと、情報処理装置100と、処理装置200とのうち、情報処理装置100が、オフィスや公共施設等における執務空間から離れた場所に設置されてもよい。本実施形態では、一例として、椅子1-1、椅子1-2、・・・、椅子1-kと、情報処理装置100と、処理装置200との各々が、オフィスや公共施設等における執務空間に設置されている場合について説明を続ける。また、オフィスや公共施設等における執務空間の一例として、オフィスについて説明を続ける。
【0021】
椅子1-1には、発信器7a-1が取り付けられている。発信器7a-1は、発信器7a-1の識別情報を含む無線信号を送信する。発信器7a-1が送信する無線信号の一例は、ビーコン信号である。椅子1-2には、発信器7a-2が取り付けられている。発信器7a-2は、発信器7a-2の識別情報を含む無線信号を送信する。発信器7a-2が送信する無線信号の一例は、ビーコン信号である。椅子1-kには、発信器7a-kが取り付けられている。発信器7a-kは、発信器7a-kの識別情報を含む無線信号を送信する。発信器7a-kが送信する無線信号の一例は、ビーコン信号である。以下、一例として、発信器7a-1、発信器7a-2、・・・、発信器7a-kの各々が、ビーコン信号を送信する場合について説明を続ける。
オフィスには、ユーザーH1、・・・、ユーザーHm(mは、m>0の整数)が在室している。ユーザーH1は、端末装置30-1を携帯する。端末装置30-1は、発信器7b-1を実装している。端末装置30-1は、端末装置30-1の識別情報を含む無線信号を送信する。端末装置30-1が送信する無線信号の一例は、ビーコン信号である。また、端末装置30-1は、ユーザーH1が椅子1-1から椅子1-kのいずれかの椅子を使用中である場合に、ユーザーH1が端末装置30-1に入力した評価を示す情報である使用評価情報と、端末装置30-1の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする使用評価報告を作成する。端末装置30-1は、作成した使用評価報告を、情報処理装置100へ送信する。ここで、使用評価情報は、椅子の使い心地を評価した結果と、在席している位置の雰囲気を評価した結果とのいずれか一方又は両方を含む。
ユーザーHmは、端末装置30-mを携帯する。端末装置30-mは、発信器7b-mを実装している。端末装置30-mは、端末装置30-mの識別情報を含む無線信号を送信する。端末装置30-mが送信する無線信号の一例は、ビーコン信号である。また、端末装置30-mは、ユーザーHmが椅子1-1から椅子1-kのいずれかの椅子を使用中である場合に、ユーザーHmが端末装置30-mに入力した使用評価情報と、端末装置30-mの識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする使用評価報告を作成する。端末装置30-mは、作成した使用評価報告を、情報処理装置100へ送信する。以下、一例として、端末装置30-1、・・・、端末装置30-mの各々が、ビーコン信号を送信する場合について説明を続ける。
【0022】
処理装置200は、椅子1-1に取り付けられた発信器7a-1が送信するビーコン信号を受信し、受信したビーコン信号に含まれる発信器7a-1の識別情報を取得する。処理装置200は、発信器7a-1が送信するビーコン信号を受信した時刻情報を取得する。処理装置200は、受信したビーコン信号に基づいて、AoA(Angle of Arrival)方式によって、発信器7a-1の位置を導出する。つまり、処理装置200は、発信器7a-1の位置を導出することによって、椅子1-1の位置を導出する。処理装置200は、発信器7a-1の識別情報と発信器7a-1が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7a-1の位置情報とを含む椅子情報を作成し、作成した椅子情報を、情報処理装置100に送信する。
処理装置200は、椅子1-2に取り付けられた発信器7a-2が送信するビーコン信号を受信し、受信したビーコン信号に含まれる発信器7a-2の識別情報を取得する。処理装置200は、発信器7a-2が送信するビーコン信号を受信した時刻情報を取得する。処理装置200は、受信したビーコン信号に基づいて、AoA方式によって、発信器7a-2の位置を導出する。つまり、処理装置200は、発信器7a-2の位置を導出することによって、椅子1-2の位置を導出する。処理装置200は、発信器7a-2の識別情報と発信器7a-2が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7a-2の位置情報とを含む椅子情報を作成し、作成した椅子情報を、情報処理装置100に送信する。
処理装置200は、椅子1-kに取り付けられた発信器7a-kが送信するビーコン信号を受信し、受信したビーコン信号に含まれる発信器7a-kの識別情報を取得する。処理装置200は、発信器7a-kが送信するビーコン信号を受信した時刻情報を取得する。処理装置200は、受信したビーコン信号に基づいて、AoA方式によって、発信器7a-kの位置を導出する。つまり、処理装置200は、発信器7a-kの位置を導出することによって、椅子1-kの位置を導出する。処理装置200は、発信器7a-kの識別情報と発信器7a-kが送信するビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7a-kの位置情報とを含む椅子情報を作成し、作成した椅子情報を、情報処理装置100に送信する。
【0023】
処理装置200は、端末装置30-1に実装された発信器7b-1が送信するビーコン信号を受信し、受信したビーコン信号に含まれる端末装置30-1の識別情報を取得する。処理装置200は、端末装置30-1が送信するビーコン信号を受信した時刻情報を取得する。処理装置200は、受信したビーコン信号に基づいて、AoA方式によって、端末装置30-1の位置を導出する。つまり、処理装置200は、端末装置30-1の位置を導出することによって、ユーザーH1の位置を導出する。処理装置200は、端末装置30-1の識別情報と端末装置30-1が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と端末装置30-1の位置情報とを含むユーザー情報を作成し、作成したユーザー情報を、情報処理装置100に送信する。
処理装置200は、端末装置30-mに実装された発信器7b-mが送信するビーコン信号を受信し、受信したビーコン信号に含まれる端末装置30-mの識別情報を取得する。処理装置200は、端末装置30-mが送信するビーコン信号を受信した時刻情報を取得する。処理装置200は、受信したビーコン信号に基づいて、AoA方式によって、端末装置30-mの位置を導出する。つまり、処理装置200は、端末装置30-mの位置を導出することによって、ユーザーHmの位置を導出する。処理装置200は、端末装置30-mの識別情報と端末装置30-mが送信するビーコン信号を受信した時刻情報と端末装置30-mの位置情報とを含むユーザー情報を作成し、作成したユーザー情報を、情報処理装置100に送信する。
【0024】
情報処理装置100は、端末装置30-1から端末装置30-mのいずれかが送信した使用評価報告を受信する。情報処理装置100は、処理装置200が送信した一又は複数の椅子情報と、一又は複数のユーザー情報とを受信する。情報処理装置100は、受信した一又は複数の椅子情報と、一又は複数のユーザー情報とを受け付ける。情報処理装置100は、受け付けた一又は複数の椅子情報の各々に含まれる発信器の識別情報を取得し、取得した発信器の識別情報に関連付けて記憶されている椅子識別情報を取得する。情報処理装置100は、取得した椅子識別情報と、椅子情報に含まれる発信器の位置情報とを関連付ける。情報処理装置100は、椅子に取り付けられた発信器の位置情報と、一又は複数のユーザー情報の各々に含まれる端末装置の位置情報とに基づいて、使用中の椅子を判別する。情報処理装置100は、使用中の椅子に該当する椅子の椅子識別情報とその椅子識別情報に関連付けられる発信器の位置情報とを取得する。
また、情報処理装置100は、その椅子を使用しているユーザーのユーザー情報に含まれる端末装置の識別情報と端末装置の位置情報とを取得する。また、情報処理装置100は、取得した端末装置の識別情報を含む使用評価報告を取得し、取得した使用評価報告に含まれる使用評価情報を取得する。情報処理装置100は、取得した使用評価情報と、椅子識別情報と、発信器の位置情報と、端末装置の識別情報と、端末装置の位置情報とを関連付けた情報である椅子使用結果情報を蓄積する。情報処理装置100は、蓄積した椅子使用結果情報を分析することによって、一又は複数のユーザーの各々の椅子の利用傾向を導出する。
【0025】
また、情報処理装置100は、受け付けた一又は複数の椅子情報の各々に含まれる発信器の識別情報と発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを取得し、取得した発信器の識別情報に関連付けて記憶されている椅子識別情報を取得する。情報処理装置100は、取得した椅子識別情報と、椅子情報に含まれる発信器の位置情報と発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを関連付ける。情報処理装置100は、発信器の位置情報と発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、一又は複数のユーザー情報の各々に含まれる端末装置の位置情報と端末装置が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とに基づいて、使用中の椅子を判別する。情報処理装置100は、使用中の椅子に該当する椅子の椅子識別情報とその椅子識別情報に関連付けられる発信器の位置情報と発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを取得する。
また、情報処理装置100は、その椅子を使用しているユーザーのユーザー情報に含まれる端末装置の識別情報と端末装置が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と端末装置の位置情報とを取得する。
また、情報処理装置100は、取得した端末装置の識別情報を含む使用評価報告を取得し、取得した使用評価報告に含まれる使用評価情報を取得する。情報処理装置100は、取得した使用評価情報と、椅子識別情報と、発信器の位置情報と、発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、端末装置の識別情報と、端末装置の位置情報と、端末装置が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを関連付けた情報である椅子使用結果情報を蓄積する。情報処理装置100は、蓄積した椅子使用結果情報を分析することによって、一又は複数のユーザーの各々の椅子の利用傾向を、時刻毎に導出する。
以下、情報処理装置100が、使用評価情報と、椅子識別情報と、発信器の位置情報と、発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、端末装置の識別情報と、端末装置の位置情報と、端末装置が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを関連付けた情報である椅子使用結果情報を蓄積する場合について説明を続ける。
【0026】
椅子1-1、椅子1-2、・・・、椅子1-kのうち、任意の椅子を、椅子1と記載する。発信器7a-1、発信器7a-2、・・・、発信器7a-kのうち、任意の発信器を、発信器7aと記載する。発信器7aの一例は、ブルートゥースローエナジー(BLE: Bluetooth Low Energy)の通信規格にしたがって通信可能な発信器である。
ユーザーH1、・・・、ユーザーHmのうち、任意のユーザーを、ユーザーHと記載する。端末装置30-1、・・・、端末装置30-mのうち、任意の端末装置を、端末装置30と記載する。端末装置30の一例は、スマートフォン、携帯端末、パーソナルコンピュータ、タブレット端末装置、腕時計型端末装置、眼鏡型端末装置、その他の情報処理機器である。発信器7b-1、発信器7b-2、・・・、発信器7b-mのうち、任意の発信器を、発信器7bと記載する。発信器7bの一例は、ブルートゥースローエナジーの通信規格にしたがって通信可能な発信器である。
以下、情報処理システム10に含まれる椅子1と、処理装置200と、情報処理装置100とについて、詳細に説明する。
【0027】
(椅子1)
図2は、実施形態の情報処理システムに含まれる椅子の一例を示す図である。
椅子1は、フロア等の載置面上に載置される脚部2と、脚部2の上縁部に設置される支基3と、支基3の上部に取り付けられて着座者の臀部及び腿部を支持する座4と、支基3に取り付けられて座4の後部側で着座者の背部を支持する背もたれ5とを備えている。
脚部2は、下端にキャスタ2aを有する多肢脚2bと、多肢脚2bの中央部より起立する脚柱2cとを備えている。支基3は椅子1における支持構造体の主要部を構成している。座4は、支基3に支持された支持枠部の上面および外周面を覆うように取付けられた例えばメッシュシート状の面材8を備えている。背もたれ5の両側部に取り付けられた肘掛け6は、背もたれ5を介して支基3に支持されており、着座者の肘部が載置される。
背もたれ5は、略四角形枠状に形成された例えば硬質合成樹脂よりなる背フレームBFと、この背フレームBFの表面、すなわち前面に張設した例えばメッシュシート状の面材11とを備えている。
背もたれ5の背フレームBFは、左右両側に間隔を開けて対向して配設された一対の側枠杆13と、側枠杆13の上端同士を連結する上枠杆14と、側枠杆13の下端同士を連結する下枠杆15とで形成されている。側枠杆13は上枠杆14及び下枠杆15に交差する方向、例えば略直交する方向に延びている。
上枠杆14は両側の側枠杆13との接続部から後方に後退すると共に中間部が略円弧状に湾曲形成されており、全体に面材11及び側枠杆13の後ろ側に配設されている。下枠杆15は略直線状または略円弧状に形成されており、下枠杆15には、背フレームBFを支基3に連結するための連結片(図示なし)が一体形成されている。連結片は、下枠杆15の両側部から前方に延びる一対の前向き杆(図示なし)とその接続部(図示なし)とで連結されている。接続部は連結部材(図示なし)を介して背フレームBFを支基3に連結するための部材である。
左右に配設された側枠杆13は、その長手方向において下枠杆15に連結される下端部の近傍が上下端部より前方に突出する略くの字状に形成されているが、この部分はなくてもよい。各側枠杆13には、その外周側縁部に断面略U字状の第一係合凹部18が長手方向に沿って形成されており、更に下枠杆15にも連続して形成されている。発信器7aは、椅子1の背もたれ5に、取り付けられている。
【0028】
図3は、本実施形態の情報処理システムに含まれる端末装置と処理装置と情報処理装置との一例を示すブロック図である。図3には、端末装置30と、処理装置200と、情報処理装置100とに加えて、椅子1が示されている。
(端末装置30)
図3を参照して、端末装置30について説明する。
端末装置30は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、又はタブレットコンピュータ等の装置によって実現される。
端末装置30は、例えば、発信器7bと、通信部31と、情報処理部33と、記憶部34と、操作部35と、表示部36とを備える。
発信器7bについては、前述したので、ここでの説明は省略する。
通信部31は、通信モジュールによって実現される。通信部31はネットワーク50を介して、外部の通信装置と通信する。通信部31は、無線LAN、ブルートゥース(登録商標)又はLTE(登録商標)などの通信方式で通信してもよい。また、例えば、通信部31は、有線LANで通信してもよい。具体的には、通信部31は、情報処理部33が出力した使用評価報告を取得し、取得した使用評価報告を、情報処理装置100へ送信する。
【0029】
記憶部34は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、またはこれらのうち複数が組み合わされたハイブリッド型記憶装置などにより実現される。記憶部34の一部または全部は、端末装置30の一部として設けられる場合に代えて、NAS(Network Attached Storage)や外部のストレージサーバなど、端末装置30のプロセッサがネットワーク50を介してアクセス可能な外部装置により実現されてもよい。記憶部34には、情報処理部33により実行されるプログラム34aと、アプリ34bとが記憶される。
【0030】
プログラム34aは、例えば、オペレーティングシステムであり、ユーザーやアプリケーションプログラムとハードウェアの中間に位置し、ユーザーやアプリケーションプログラムに対して標準的なインターフェースを提供すると同時に、ハードウェアなどの各リソースに対して効率的な管理を行う。
アプリ34bは、端末装置30に、ユーザーが入力した使用評価情報を受け付けされるモジュールを含む。アプリ34bは、端末装置30に、受け付させた使用評価情報と、使用評価情報を受け付けさせた時刻情報と、端末装置30の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする使用評価報告を作成させるモジュールを含む。アプリ34bは、端末装置30に、作成させた使用評価報告を情報処理装置100に送信させるモジュールを含む。
【0031】
操作部35は、入力デバイスを備え、ユーザーの操作を受け付ける。この入力デバイスには、キーボード等の文字情報を入力するデバイス、マウス、タッチパネル等のポインティングデバイス、釦、ダイヤル、ジョイスティック、タッチセンサ、タッチパッド等が含まれる。例えば、操作部35は、ユーザーが入力した使用評価情報を受け付け、受け付けた使用評価情報を、情報処理部33へ出力する。使用評価情報は、オフィスにユーザーがいる場合に、そのオフィスのうち、ユーザー周辺の空間(スペース)に対する評価であってもよい。例えば、ユーザー周辺の空間に対する評価として、よい印象を持っていることを示す情報であるポジティブと、よい印象を持っていないことを示す情報であるネガティブとのいずれかが含まれてもよい。
表示部36は、CPUなどのプロセッサによって制御され、画像、GUI(Graphical User Interface)などを表示する。この一例では、操作部35は、タッチパネルである。
【0032】
情報処理部33は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサが記憶部34に格納されたプログラム34aと、アプリ34bとを実行することにより実現される機能部(以下、ソフトウェア機能部と称する)である。なお、情報処理部33の全部または一部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)などのハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウェア機能部とハードウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。
情報処理部33は、例えば、受付部33aと、作成部33bとを備える。
受付部33aは、ユーザーが操作部35を操作することによって入力される情報を受け付ける。受付部33aが受け付ける情報の一例は、使用評価情報である。受付部33aは、受け付けた使用評価情報と、使用評価情報を受け付けた時刻情報とを、作成部33bへ出力する。
作成部33bは、受付部33aが出力した使用評価情報と、使用評価情報を受け付けた時刻情報とを取得する。作成部33bは、取得した使用評価情報と、使用評価情報を受け付けた時刻情報と、端末装置30の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする使用評価報告を作成する。作成部33bは、作成した使用評価報告を、通信部31へ出力する。
【0033】
(処理装置200)
図3を参照して、処理装置200について説明する。
処理装置200は、探知器(Locator)、パーソナルコンピュータ、スマートフォン又はタブレットコンピュータ等の装置によって実現される。
処理装置200は、例えば、受信部205と、通信部210と、情報処理部230と、記憶部240とを備える。
受信部205は、通信モジュールによって実現される。受信部205は、椅子1に取り付けられた発信器7aが送信したビーコン信号を受信する。受信部205は、発信器7aが送信したビーコン信号を受信した時刻情報を取得する。受信部205は、受信したビーコン信号と取得した時刻情報とを、情報処理部230に出力する。
受信部205は、端末装置30が送信したビーコン信号を受信する。受信部205は、端末装置30が送信したビーコン信号を受信した時刻情報を取得する。受信部205は、受信したビーコン信号と取得した時刻情報とを、情報処理部230に出力する。
受信部205は、ビーコン信号を受信した場合に、ビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定し、ビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果を、情報処理部230に出力する。受信部205は、例えばBLEなどの通信方式で、ビーコン信号を受信してもよい。
通信部210は、通信モジュールによって実現される。通信部210は、ネットワーク50を介して、外部の通信装置と通信する。通信部210は、例えば有線LAN(Local Area Network)などの通信方式で通信してもよい。また、通信部210は、例えば無線LAN、ブルートゥース(登録商標)又はLTE(登録商標)などの通信方式で通信してもよい。具体的には、通信部210は、情報処理部230が出力した椅子情報と、ユーザー情報とを、情報処理装置100へ送信する。
【0034】
記憶部240は、例えば、RAM、ROM、HDD、フラッシュメモリ、またはこれらのうち複数が組み合わされたハイブリッド型記憶装置などにより実現される。記憶部240の一部または全部は、処理装置200の一部として設けられる場合に代えて、NASや外部のストレージサーバなど、処理装置200のプロセッサがネットワーク50を介してアクセス可能な外部装置により実現されてもよい。記憶部240には、処理装置200により実行されるプログラム241と、アプリ242とが記憶される。
【0035】
プログラム241は、例えば、オペレーティングシステムであり、ユーザーやアプリケーションプログラムとハードウェアの中間に位置し、ユーザーやアプリケーションプログラムに対して標準的なインターフェースを提供すると同時に、ハードウェアなどの各リソースに対して効率的な管理を行う。
アプリ242は、処理装置200に、発信器7aが送信したビーコン信号と、端末装置30が送信したビーコン信号とを受信させるモジュールを含む。アプリ242は、処理装置200に、発信器7aが送信したビーコン信号を受信した時刻情報と、端末装置30が送信したビーコン信号を受信した時刻情報とを取得させるモジュールを含む。
アプリ242は、処理装置200に、発信器7aが送信したビーコン信号が到達した角度を測定させるモジュールを含む。アプリ242は、処理装置200に、発信器7aが送信したビーコン信号が到達した角度の測定結果に基づいて、発信器7aの位置を導出させるモジュールを含む。アプリ242は、処理装置200に、発信器7aが送信したビーコン信号に含まれる発信器7aの識別情報を取得させるモジュールを含む。アプリ242は、処理装置200に、取得させた発信器7aの識別情報と発信器7aが送信したビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7aの位置の導出結果とを含む椅子情報を作成させるモジュールを含む。アプリ242は、処理装置200に、作成させた椅子情報を、情報処理装置100へ送信させるモジュールを含む。
アプリ242は、処理装置200に、端末装置30が送信したビーコン信号が到達した角度を測定させるモジュールを含む。アプリ242は、処理装置200に、端末装置30が送信したビーコン信号が到達した角度の測定結果に基づいて、端末装置30の位置を導出させるモジュールを含む。アプリ242は、処理装置200に、端末装置30が送信したビーコン信号に含まれる端末装置30の識別情報を取得させるモジュールを含む。アプリ242は、処理装置200に、取得させた端末装置30の識別情報と端末装置30が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と端末装置30の位置の導出結果とを含むユーザー情報を作成させるモジュールを含む。アプリ242は、処理装置200に、作成させたユーザー情報を、情報処理装置100へ送信させるモジュールを含む。
【0036】
情報処理部230は、例えば、CPUなどのプロセッサが内部に記憶されたプログラムを実行することにより実現されるソフトウェア機能部である。なお、情報処理部230の全部または一部は、LSI、ASIC、またはFPGAなどのハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウェア機能部とハードウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。
情報処理部230は、例えば、受付部232と、導出部234と、作成部236とを備える。
受付部232は、受信部205が出力したビーコン信号とビーコン信号を受信した時刻情報とそのビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを取得する。ここで、ビーコン信号には、発信器7aが送信したビーコン信号と、端末装置30が送信したビーコン信号とが含まれる。
受付部232は、発信器7aが送信したビーコン信号と発信器7aが送信したビーコン信号を受信した時刻情報とそのビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを受け付ける。受付部232は、受け付けた発信器7aが送信したビーコン信号と発信器7aが送信したビーコン信号を受信した時刻情報とそのビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを導出部234へ出力する。
受付部232は、端末装置30の発信器7bが送信したビーコン信号と端末装置30が送信したビーコン信号を受信した時刻情報とそのビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを受け付ける。受付部232は、受け付けた端末装置30が送信したビーコン信号と端末装置30が送信したビーコン信号を受信した時刻情報とそのビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを導出部234へ出力する。
【0037】
導出部234は、受付部232が出力した発信器7aが送信したビーコン信号と発信器7aが送信したビーコン信号を受信した時刻情報とそのビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを取得する。導出部234は、取得した発信器7aが送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果に基づいて、発信器7aの位置を導出する。
ここで、導出部234が、ビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果に基づいて、発信器7aの位置を導出する方法について説明する。
図4は、発信器の位置を導出する方法を説明するための図である。図4に示されるように、水平面をX軸とY軸とによって表し、X軸とY軸とに直交する方向をZ軸によって表す。図4では、発信器7aが、水平面よりも高い位置(例えば、椅子1の背もたれ5)に取り付けらえていることを示している。仮に、発信器7aが水平面に存在する場合には、発信器7aはX軸とY軸とによって構成される平面であるXY平面上に位置する。
処理装置200によって、発信器7aから送信されるビーコン信号の到来方向が測定される。到来方向は、アジマス方向の角度αと、エレベーション方向の角度βとを含む。アジマス方向の角度αは、処理装置200の受信部205と、発信器7aとを結ぶ直線AをXY平面に投影した直線A’とY軸とがなす角度である。エレベーション方向の角度βは、直線AとZ軸とがなす角度である。導出部234は、角度αと、角度βと、処理装置200が設置された高さを示す情報とを用いて、発信器7aの位置を推定できる。具体的には、仮に、発信器7aが水平面に存在する場合には、導出部234は、直線Aと水平面との交点の位置に発信器7aが存在すると推定する。仮に、発信器7aが陸上に存在する場合には、導出部234は、直線Aと地面との交点に椅子1が存在すると判定できる。その場合には、導出部234は、直線Aと椅子1との交点の位置(X0,Y0,Z0)に発信器7aが存在すると推定する。例えば、発信器7aの位置の一例は、経度と、緯度と、高さとによって表されてもよい。図3に戻り説明を続ける。
導出部234は、発信器7aが送信したビーコン信号と、発信器7aが送信したビーコン信号を受信した時刻情報と、導出した発信器7aの位置を示す情報とを、作成部236に出力する。
導出部234は、受付部232が出力した端末装置30が送信したビーコン信号と端末装置30が送信したビーコン信号を受信した時刻情報とそのビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを取得する。導出部234は、取得したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果に基づいて、端末装置30の位置を導出する。
導出部234は、端末装置30が送信したビーコン信号と、端末装置30が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と導出した端末装置30の位置を示す情報とを、作成部236に出力する。
【0038】
作成部236は、導出部234が出力した発信器7aが送信したビーコン信号と、発信器7aが送信したビーコン信号を受信した時刻情報と、導出した発信器7aの位置を示す情報とを取得する。作成部236は、取得したビーコン信号に含まれる発信器7aの識別情報を取得し、取得した発信器7aの識別情報と、発信器7aが送信したビーコン信号を受信した時刻情報と、発信器7aの位置を示す情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする椅子情報を作成する。作成部236は、作成した椅子情報を、通信部210へ出力する。
作成部236は、導出部234が出力した端末装置30が送信したビーコン信号と、端末装置30が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と、導出した端末装置30の位置を示す情報とを取得する。作成部236は、取得したビーコン信号に含まれる端末装置30の識別情報を取得し、取得した端末装置30の識別情報と、端末装置30が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と、端末装置30の位置を示す情報とを含み、情報処理装置100を宛先とするユーザー情報を作成する。作成部236は、作成したユーザー情報を、通信部210へ出力する。
【0039】
(情報処理装置100)
情報処理装置100は、パーソナルコンピュータ、サーバ、スマートフォン、タブレットコンピュータ又は産業用コンピュータ等の装置によって実現される。情報処理装置100は、例えば、通信部110と、無線通信部115と、情報処理部130と、記憶部140と、操作部150と、表示部160とを備える。
通信部110は、通信モジュールによって実現される。通信部110はネットワーク50を介して、外部の通信装置と通信する。通信部110は、有線LANで通信してもよい。具体的には、通信部110は、処理装置200が送信した椅子情報と、ユーザー情報とを受信し、受信した椅子情報と、ユーザー情報とを、情報処理部130に出力する。
無線通信部115は、通信モジュールによって実現される。無線通信部115はネットワーク50を介して、外部の通信装置と通信する。無線通信部115は、無線LAN、ブルートゥース(登録商標)又はLTE(登録商標)などの通信方式で通信してもよい。具体的には、無線通信部115は、端末装置30が送信した使用評価報告を受信し、受信した使用評価報告を、情報処理部130に出力する。
【0040】
記憶部140は、例えば、RAM、ROM、HDD、フラッシュメモリ、またはこれらのうち複数が組み合わされたハイブリッド型記憶装置などにより実現される。記憶部140の一部または全部は、情報処理装置100の一部として設けられる場合に代えて、NASや外部のストレージサーバなど、情報処理装置100のプロセッサがネットワーク50を介してアクセス可能な外部装置により実現されてもよい。記憶部140には、情報処理部130により実行されるプログラム141と、アプリ142とが記憶される。また、記憶部140には、識別情報対応テーブル143と、椅子使用結果情報144とが記憶される。
【0041】
プログラム141は、例えば、オペレーティングシステムであり、ユーザーやアプリケーションプログラムとハードウェアの中間に位置し、ユーザーやアプリケーションプログラムに対して標準的なインターフェースを提供すると同時に、ハードウェアなどの各リソースに対して効率的な管理を行う。
アプリ142は、情報処理装置100に、端末装置30が送信した使用評価報告を受信させるモジュールを含む。アプリ142は、情報処理装置100に、処理装置200が送信した椅子情報と、ユーザー情報とを受信させるモジュールを含む。
アプリ142は、情報処理装置100に、受信させた椅子情報に含まれる発信器7aの識別情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを取得させるモジュールを含む。アプリ142は、情報処理装置100に、取得させた発信器7aの識別情報に関連付けて記憶されている椅子識別情報を、識別情報対応テーブル143から取得させるモジュールを含む。アプリ142は、情報処理装置100に、取得した椅子識別情報と、椅子情報に含まれる発信器7aの位置情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを関連付けさせるモジュールを含む。
アプリ142は、情報処理装置100に、椅子情報に含まれる発信器7aの位置情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、ユーザー情報に含まれる端末装置30の位置情報と端末装置30が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とに基づいて、使用中の椅子1を判別させるモジュールを含む。アプリ142は、情報処理装置100に、使用中の椅子1に該当する椅子識別情報とその椅子識別情報に関連付けられる発信器7aの位置情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを取得させるモジュールを含む。アプリ142は、情報処理装置100に、使用中のその椅子1を使用しているユーザーのユーザー情報に含まれる端末装置30の識別情報と端末装置30の位置情報と端末装置30が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを取得させるモジュールを含む。
【0042】
アプリ142は、情報処理装置100に、取得させた端末装置30の識別情報を含む使用評価報告を取得させ、取得させた使用評価報告に含まれる使用評価情報を取得させるモジュールを含む。
アプリ142は、情報処理装置100に、取得させた使用評価情報と、椅子識別情報と、発信器7aの位置情報と、発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、端末装置30の識別情報と、端末装置30の位置情報と、端末装置30が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを関連付けた情報である椅子使用結果情報を蓄積させるモジュールを含む。アプリ142は、情報処理装置100に、蓄積させた椅子使用結果情報を分析させることによって、一又は複数のユーザーの各々の椅子の利用傾向を、時刻毎に導出させるモジュールを含む。
識別情報対応テーブル143について説明する。
図5は、識別情報対応テーブルの一例を示す図である。識別情報対応テーブル143は、発信器7aの識別情報(発信器識別情報)と、椅子識別情報とを関連付けたテーブル形式の情報である。図5に示される例では、発信器識別情報「****」と椅子識別情報「++++」とが関連付けられ、発信器識別情報「〇〇〇〇」と椅子識別情報「――――」とが関連付けられている。図3に戻り説明を続ける。
【0043】
椅子使用結果情報144について説明する。
図6は、椅子使用結果情報の一例を示す図である。椅子使用結果情報144は、使用評価情報と、椅子識別情報(椅子1の識別情報)と、発信器位置情報(発信器7aの位置を示す情報)と、ビーコン受信時刻情報(発信器7aが送信したビーコン信号を受信した時刻情報)と、端末装置識別情報(端末装置30の識別情報)と、端末装置位置情報(端末装置30の位置情報)と、ビーコン受信時刻情報(端末装置30が送信したビーコン信号を受信した時刻情報)とを関連付けたテーブル形式の情報である。
図6に示される例では、使用評価情報「****」と、椅子識別情報(椅子1の識別情報)「++++」と、発信器位置情報(発信器7aの位置を示す情報)「〇〇〇〇」と、ビーコン受信時刻情報(発信器7aが送信したビーコン信号を受信した時刻情報)「□□□□」と、端末装置識別情報(端末装置30の識別情報)「――――」と、端末装置位置情報(端末装置30の位置情報)「△△△△」と、ビーコン受信時刻情報(端末装置30が送信したビーコン信号を受信した時刻情報)「XXXX」とが関連付けられている。ここで、発信器位置情報(発信器7aの位置を示す情報)と、端末装置位置情報(端末装置30の位置情報)との一例は、経度と、緯度と、高さとによって表される。図3に戻り説明を続ける。
【0044】
操作部150は、入力デバイスを備え、ユーザーの操作を受け付ける。この入力デバイスには、キーボード等の文字情報を入力するデバイス、マウス、タッチパネル等のポインティングデバイス、釦、ダイヤル、ジョイスティック、タッチセンサ、タッチパッド等が含まれる。
表示部160は、CPUなどのプロセッサによって制御され、画像、GUI(Graphical User Interface)などを表示する。この一例では、操作部150は、タッチパネルである。
【0045】
情報処理部130は、例えば、CPUなどのプロセッサが記憶部140に格納されたプログラム141と、アプリ142とを実行することにより実現されるソフトウェア機能部である。なお、情報処理部130の全部または一部は、LSI、ASIC、またはFPGAなどのハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウェア機能部とハードウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。
情報処理部130は、例えば、受付部132と、分析部134と、判別部136と、取得部138とを備える。
受付部132は、通信部110が出力した椅子情報を取得し、取得した椅子情報を受け付ける。受付部132は、受け付けた椅子情報を、分析部134へ出力する。受付部132は、通信部110が出力したユーザー情報を取得し、取得したユーザー情報を受け付ける。受付部132は、受け付けたユーザー情報を、判別部136へ出力する。
【0046】
分析部134は、受付部132が出力した椅子情報を取得し、取得した椅子情報に含まれる発信器7aの識別情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを取得する。分析部134は、取得した発信器7aの識別情報に関連付けて記憶されている椅子識別情報を、記憶部140に記憶されている識別情報対応テーブル143から取得する。分析部134は、取得した椅子識別情報と、椅子情報に含まれる発信器7aの位置情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを関連付ける。分析部134は、椅子識別情報と、発信器7aの位置情報とを関連付けた情報である椅子位置情報とを、判別部136へ出力する。
判別部136は、受付部132が出力したユーザー情報と、分析部134が出力した椅子位置情報とを取得する。判別部136は、取得したユーザー情報に含まれる端末装置30の位置情報と端末装置30が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、椅子位置情報に含まれる発信器7aの位置情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報とに基づいて、使用中の椅子を判別する。
例えば、判別部136は、端末装置30が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報との差が時間閾値以内である端末装置30の位置情報と、発信器7aの位置情報とに基づいて、椅子1にユーザーHが在席しているか否かを判別する。例えば、判別部136は、端末装置30の位置と発信器7aの位置との間の距離が距離閾値以下である場合に、その発信器7aが取り付けられている椅子1にユーザーHが在席していることによって使用中であると判別する。ここで、時間閾値は、発信器7aがビーコン信号を送信するタイミングと、端末装置30がビーコン信号を送信するタイミングとに基づいて、予め設定される。距離閾値は、ユーザーHが椅子1に在席したときの端末装置30の位置と発信器7aの位置との間の距離に基づいて、予め設定される。ここで、椅子1の近傍を通過するユーザーが、その椅子1を使用していると誤検出してしまうことを回避する観点からは、判別部136は、端末装置30の位置と発信器7aの位置との間の距離が、所定の期間の間継続して、距離閾値以下であると判別した場合に、椅子1にユーザーHが在席していると判別してもよい。
判別部136は、ユーザーHが在席していると判別された椅子1の椅子識別情報とその椅子識別情報に関連付けられる発信器7aの位置情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、ユーザーHが保持している端末装置30の識別情報とその端末装置30の位置情報と端末装置30が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを関連付けた情報である使用椅子情報を作成する。判別部136は、作成した使用椅子情報を、分析部134へ出力する。
取得部138は、無線通信部115が出力した使用評価報告を取得し、取得した使用評価報告を、分析部134へ出力する。
【0047】
分析部134は、判別部136が出力した使用椅子情報を取得する。分析部134は、取得部138が出力した使用評価報告を取得する。分析部134は、取得した一又は複数の使用椅子情報から、使用評価報告に含まれる端末装置30の識別情報を含むものを判別する。分析部134は、判別した使用椅子情報に含まれる椅子識別情報と発信器7aの位置情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、端末装置30の識別情報と端末装置30の位置情報と端末装置30が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、使用評価報告に含まれる使用評価情報とを関連付けた情報である椅子使用結果情報を、記憶部140の椅子使用結果情報144に蓄積する。
分析部134は、記憶部140に記憶された椅子使用結果情報144に基づいて、ユーザー毎に、椅子1の利用傾向を分析する。例えば、分析部134は、椅子使用結果情報144に基づいて、オフィスのうち、ユーザー周辺の空間のユーザーの評価結果の分布が導出されてもよい。例えば、各空間の評価結果は、ポジティブと判断した割合で表されてもよい。このように構成することによって、分析部134は、ユーザー毎に、よい印象を持っている空間と、よい印象を持っていない空間とを導出できる。ここで、オフィスは、所定の領域であり、所定の領域は、フロア全体であってもよいし、フロアを複数に区分けすることによって形成された空間(エリア)であってもよいし、エリアをさらに複数の区分けすることによって形成された部屋であってもよい。
分析部134は、オフィスの任意の空間において、よい印象を持っている空間と、よい印象を持っていない空間とを表した画像である利用状況表示画像を、表示部160に表示させる。
【0048】
図7Aは、利用状況表示画像を示す情報の一例を示す図である。図7Aに示される例では、部屋Rの利用状況表示画像が示されている。図7Aでは、椅子1は白丸で表され、ユーザーHの評価結果は色付きの丸で表されている。図7Aに示される例では、丸の中の色が薄い色から黒色となるにしたがって、よい印象を持っている空間からよい印象を持っていない空間へと変化する。利用状況表示画像によれば、部屋Rには、椅子1-1から椅子1-10の十脚の椅子と、テーブルTが含まれている。ユーザーHは、部屋Rの任意の空間において、椅子1-3と椅子1-4と椅子1-5との周辺の空間に対してよい印象を持っており、椅子1-1と椅子1-7と椅子1-8と椅子1-9と椅子1-9との周辺に空間に対してはよくない印象を持っていることが分かる。
図7Bは、利用状況表示画像を示す情報の一例を示す図である。図7Bに示される例では、執務室Oの利用状況表示画像が示されている。図7Bでも、図7Aと同様に、椅子1は白丸で表され、ユーザーHの評価結果は色付きの丸で表されている。
利用状況表示画像によれば、執務室Oには、部屋R1と、部屋R2とが含まれる。部屋R1には、椅子1-1から椅子1-8の八脚に椅子と、テーブルT1が含まれている。部屋R2には、椅子1-9から椅子1-16の八脚に椅子と、テーブルT2が含まれている。
執務室Oにおいて、部屋R1と部屋R2以外の空間には、椅子1-17から椅子1-24が含まれている。椅子1-17から椅子1-24のうち、椅子1-17から椅子1-20に囲まれた領域に、テーブルT3が設置され、椅子1-21から椅子1-25に囲まれた領域に、テーブルT4とテーブルT5とが設置されている。
図7Bに示される例では、丸の中の色が薄い色から黒色となるにしたがって、よい印象を持っている空間からよい印象を持っていない空間へと変化する。利用状況表示画像によれば、部屋R1と部屋R2とにおいて、同様の印象を持っていることが分かる。
【0049】
情報処理システムの動作について説明する。
図8は、本実施形態の情報処理システムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
(ステップS1)
発信器7a-1は、発信器7a-1の識別情報を含むビーコン信号を作成し、作成したビーコン信号を送信する。発信器7a-2から発信器7a-k-1の各々は、発信器7a-2の識別情報から発信器7a-k-1を含むビーコン信号を作成し、作成したビーコン信号を送信する。発信器7a-kは、発信器7a-kの識別情報を含むビーコン信号を作成し、作成したビーコン信号を送信する。
(ステップS2)
処理装置200の受信部205は、発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号を受信する。受信部205は、発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報を取得し、受信したビーコン信号と取得した時刻情報とを、情報処理部230へ出力する。また、受信部205は、発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定し、発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果を、情報処理部230に出力する。
受付部232は、受信部205が出力した発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号と発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを取得する。受付部232は、発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号と発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを受け付ける。受付部232は、受け付けた発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号と発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを導出部234へ出力する。
導出部234は、受付部232が出力した発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号と発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを取得する。導出部234は、発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果に基づいて、発信器7a-1から発信器7a-kの各々の位置を導出する。導出部234は、発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号と、発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と、導出した発信器7a-1から発信器7a-kの各々の位置を示す情報とを、作成部236に出力する。
【0050】
(ステップS3)
作成部236は、導出部234が出力した発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号と、発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と、導出した発信器7a-1から発信器7a-kの各々の位置を示す情報とを取得する。作成部236は、取得した各ビーコン信号に含まれる発信器7aの識別情報を取得し、取得した発信器7aの識別情報と、発信器7aが送信したビーコン信号を受信した時刻情報と、発信器7aの位置を示す情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする椅子情報を作成する。作成部236は、作成した椅子情報を、通信部210へ出力する。
(ステップS4)
通信部210は、情報処理部230が出力した椅子情報を取得し、取得した椅子情報を、情報処理装置100へ送信する。
(ステップS5)
端末装置30-1の発信器7b-1は、端末装置30-1の識別情報を含むビーコン信号を作成し、作成したビーコン信号を送信する。発信器7b-2から発信器7b-m-1の各々は、端末装置30-2の識別情報から端末装置30-m-1の各々を含むビーコン信号を作成し、作成したビーコン信号を送信する。発信器7b-mは、端末装置30-mの識別情報を含むビーコン信号を作成し、作成したビーコン信号を送信する。
【0051】
(ステップS6)
処理装置200の受信部205は、発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号を受信する。受信部205は、発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報を取得し、受信したビーコン信号と取得した時刻情報とを、情報処理部230へ出力する。また、受信部205は、発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定し、発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果を、情報処理部230に出力する。
受付部232は、受信部205が出力した発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号と発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを取得する。受付部232は、発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号と発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを受け付ける。受付部232は、受け付けた発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号と発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを導出部234へ出力する。
導出部234は、受付部232が出力した発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号と発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを取得する。導出部234は、発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果に基づいて、端末装置30-1から端末装置30-mの各々の位置を、導出する。導出部234は、発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号と、発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と、導出した端末装置30-1から端末装置30-mの各々の位置を示す情報とを、作成部236に出力する。
【0052】
(ステップS7)
作成部236は、導出部234が出力した発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号と、発信器7b-1から発信器7b-mの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と、導出した発信器7b-1から発信器7b-mの各々の位置を示す情報とを取得する。作成部236は、取得した各ビーコン信号に含まれる端末装置30の識別情報を取得し、取得した端末装置30の識別情報と、発信器7bが送信したビーコン信号を受信した時刻情報と、端末装置30の位置を示す情報とを含み、情報処理装置100を宛先とするユーザー情報を作成する。作成部236は、作成したユーザー情報を、通信部210へ出力する。
(ステップS8)
通信部210は、情報処理部230が出力したユーザー情報を取得し、取得したユーザー情報を、情報処理装置100へ送信する。
(ステップS9)
情報処理装置100の通信部110は、処理装置200が送信した椅子情報とユーザー情報とを受信し、受信した椅子情報とユーザー情報とを、情報処理部130へ出力する。
受付部132は、通信部110が出力した椅子情報を取得し、取得した椅子情報を受け付ける。受付部132は、受け付けた椅子情報を、分析部134へ出力する。分析部134は、受付部132が出力した椅子情報を取得し、取得した椅子情報に含まれる発信器7aの識別情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを取得する。分析部134は、取得した発信器7aの識別情報に関連付けて記憶されている椅子識別情報を、記憶部140に記憶されている識別情報対応テーブル143から取得する。
【0053】
(ステップS10)
分析部134は、取得した椅子識別情報と、椅子情報に含まれる発信器7aの位置情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを関連付ける。分析部134は、椅子識別情報と、発信器7aの位置情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを関連付けた情報である椅子位置情報を、判別部136へ出力する。
受付部132は、通信部110が出力したユーザー情報を取得し、取得したユーザー情報を受け付ける。受付部132は、受け付けたユーザー情報を、判別部136へ出力する。
判別部136は、受付部132が出力したユーザー情報と、分析部134が出力した椅子位置情報とを取得する。判別部136は、取得したユーザー情報に含まれる端末装置30の位置情報と端末装置30が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、椅子位置情報に含まれる発信器7aの位置情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報とに基づいて、使用中の椅子を判別する。判別部136は、ユーザーHが在席していると判別された椅子1の椅子位置情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、ユーザーHのユーザー情報とを関連付けた情報である使用椅子情報を作成する。使用椅子情報には、椅子識別情報と、発信器7aの位置情報と、発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、端末装置30の識別情報と、端末装置30の位置情報と、端末装置30が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とが含まれる。判別部136は、作成した使用椅子情報を、分析部134へ出力する。
(ステップS11)
端末装置30-1の操作部35は、ユーザーの操作を受け付け、受け付けたユーザーの操作を示す情報を、情報処理部33へ出力する。受付部33aは、ユーザーが操作部35を操作することによって入力される情報を受け付ける。受付部33aは、受け付けた使用評価情報と、使用評価情報を受け付けた時刻情報とを、作成部33bへ出力する。作成部33bは、受付部33aが出力した使用評価情報と、使用評価情報を受け付けた時刻情報とを取得する。作成部33bは取得した使用評価情報と、使用評価情報を受け付けた時刻情報と、端末装置30-1の識別情報を含み、情報処理装置100を宛先とする使用評価報告を作成する。作成部33bは、作成した使用評価報告を、通信部31へ出力する。通信部31は、作成部33bが出力した使用評価報告を取得し、取得した使用評価報告を、情報処理装置100へ送信する。
【0054】
(ステップS12)
分析部134は、判別部136が出力した使用椅子情報を取得する。分析部134は、取得部138が出力した使用評価報告を取得する。分析部134は、取得した一又は複数の使用椅子情報から、使用評価報告に含まれる端末装置30の識別情報を含むものを判別する。分析部134は、判別した使用椅子情報に含まれる椅子識別情報と発信器7aの位置情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、端末装置30の識別情報と端末装置30の位置情報と端末装置30が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、使用評価報告に含まれる使用評価情報とを関連付けた情報である椅子使用結果情報を、記憶部140の椅子使用結果情報144に蓄積する。
(ステップS13)
分析部134は、記憶部140に記憶された椅子使用結果情報144に基づいて、ユーザー毎に、椅子1の利用傾向を分析する。例えば、分析部134は、椅子使用結果情報144に基づいて、オフィスのうち、ユーザー周辺の空間のユーザーの評価結果の分布が導出されてもよい。このように構成することによって、分析部134は、ユーザー毎に、よい印象を持っている空間と、よい印象を持っていない空間とを導出できる。
(ステップS14)
分析部134は、オフィスの任意の空間において、よい印象を持っている空間と、よい印象を持っていない空間とを表した画像である利用状況表示画像を、表示部160に表示させる。
図8に示されるシーケンスチャートでは、端末装置30-1が、使用評価報告を送信する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、端末装置30-1から端末装置30-mのうちの任意の端末装置が、使用評価報告を送信してもよい。
【0055】
前述した実施形態では、椅子1の背凭れ5に、発信器7aが取り付けられている場合について説明したが、この例に限られない。例えば、座4に発信器7aが取り付けられてもよいし、支基3に発信器7aが取り付けられてもよいし、脚部2に発信器7aが取り付けられてもよい。
前述した実施形態では、情報処理システム10に、処理装置200が一台含まれる場合について説明したが、この例に限られない。例えば、情報処理システム10に、複数の処理装置200が含まれてもよい。この場合に、情報処理装置100は、複数の処理装置200の各々が送信したユーザー情報と椅子情報とを処理してもよい。このように構成することによって、情報処理装置100は、複数の処理装置200の各々が設置されたオフィス毎に、利用状況表示画像を、時刻毎に作成できるとともに、オフィスの利用状況を示す指標を導出できる。
前述した実施形態では、情報処理システム10に、情報処理装置100が一台含まれる場合について説明したが、この例に限られない。例えば、情報処理システム10に、複数の情報処理装置100が含まれてもよい。このように構成することによって、情報処理装置100の処理負荷を低減できる。
前述した実施形態では、情報処理装置100は、処理装置200が送信した椅子情報に含まれる発信器7aの位置情報と、ユーザー情報に含まれる端末装置30の位置情報とに基づいて、使用中の椅子を判別する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、端末装置30は、発信器7aとの間の距離が閾値未満となった場合に、端末装置30の識別情報と、端末装置30の位置情報と、発信器7aとの間の距離が閾値未満となった時刻情報とを含むビーコン信号を送信してもよい。また、例えば、発信器7aは、端末装置30との間の距離が閾値未満となった場合に、発信器7aの識別情報と、発信器7aの位置情報と、端末装置30との間の距離が閾値未満となった時刻情報とを含むビーコン信号を送信してもよい。処理装置200は、ビーコン信号を受信し、受信したビーコン信号に基づいて、前述した処理を行ってもよい。つまり、処理装置200は、端末装置30と、発信器7aとのいずれか一方が送信したビーコン信号に基づいて処理を行うようにしてもよい。また、例えば、情報処理装置100は、使用時の椅子の座面の高さや前後位置、リクライニングの状態等の情報を、センサー等を用いて取得し、什器情報として活用して什器の利用状況の分析に用いてもよい。
【0056】
前述した実施形態では、情報処理装置100の受付部132が、端末装置30が送信した使用評価報告を受け付け、受け付けた使用評価報告を、分析部134に出力する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、受付部132は、使用評価報告に、使用評価情報に加え、ユーザーが椅子を使用して行う作業の種類を示す情報である作業種類情報と、ユーザーが椅子を使用して行う業務の種類を示す情報である業務種類情報と、ユーザーの特性を示す情報であるユーザー特性情報と、椅子を利用する他のユーザーのユーザー識別情報と、バイタルセンサによって取得されるデータとの少なくとも一つをさらに含めてもよい。ここで、作業種類情報には、単純作業、思考する作業、打ち合わせ、休憩などが含まれてもよい。この場合、分析部134は、椅子使用結果情報に、作業種類情報と、業務種類情報と、ユーザー特性情報と、他のユーザーのユーザー識別情報との少なくとも一つをさらに含めて、記憶部140の椅子使用結果情報144に蓄積してもよい。
前述した実施形態では、情報処理装置100の受付部132が、端末装置30が送信した使用評価報告を受け付け、受け付けた使用評価報告を、分析部134に出力する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、受付部132は、使用評価報告に、使用評価情報に加え、使用中の椅子をユーザーが使用したときの環境を示す情報である使用環境情報をさらに含めてもよい。ここで、環境を示す情報には、気温、湿度、空調の位置などが含まれる。この場合、分析部134は、椅子使用結果情報に、使用環境情報をさらに含めて、記憶部140の椅子使用結果情報144に蓄積してもよい。
【0057】
実施形態の情報処理システムによれば、情報処理装置100は、使用中の什器(実施形態では、椅子1)を判別する判別部と、判別部が判別した使用中の什器をユーザーが使用した評価を示す情報である使用評価情報を取得する取得部と、取得部が取得した使用評価情報と、ユーザー識別情報(実施形態では、端末装置30の識別情報)と、什器識別情報(実施形態では、発信器7aの識別情報)と、什器位置情報(実施形態では、発信器7aの位置情報)とを関連付けた情報である什器使用結果情報(実施形態では、椅子使用結果情報)を蓄積する蓄積部(実施形態では、記憶部140の椅子使用結果譲歩144)と、蓄積部が蓄積した什器使用結果情報を分析することによって、一又は複数のユーザーの各々の什器の利用傾向を導出する分析部とを備える。このように構成することによって、使用評価情報と、ユーザー識別情報と、什器識別情報と、什器位置情報とを関連付けた情報である什器使用結果情報を蓄積できるため、各ユーザーの什器の利用傾向を導出できる。
また、取得部は、ユーザーが什器を使用して行う作業の種類を示す情報である作業種類情報と、ユーザーが什器を使用して行う業務の種類を示す情報である業務種類情報と、ユーザーの特性を示す情報であるユーザー特性情報と、什器を利用する他のユーザーのユーザー識別情報との少なくとも一つをさらに取得する。蓄積部は、器使用結果情報に、前記作業種類情報と、業務種類情報と、ユーザー特性情報と、他のユーザーのユーザー識別情報との少なくとも一つとを関連付けて蓄積する。このように構成することによって、さらに詳細な情報を蓄積できる。
また、取得部は、使用中の什器をユーザーが使用したときの環境を示す情報である使用環境情報をさらに取得する。蓄積部は、什器使用結果情報に、使用環境情報を関連付けて蓄積する。このように構成することによって、さらに詳細な情報を蓄積できる。
【0058】
(第1実施形態の変形例)
(情報処理システム)
図9は、第1実施形態の変形例の情報処理システムの一例を示す図である。
実施形態の変形例の情報処理システム10は、一又は複数の什器と、一又は複数の端末装置と、情報処理装置100と、処理装置200とを備える。本実施形態の変形例では、什器の一例として、椅子と天板付什器とを適用する場合について説明を続ける。
情報処理システム10は、椅子1-1、椅子1-2、・・・、椅子1-k(kは、k>0の整数)と、端末装置30-1、・・・、端末装置30-m(mは、m>0の整数)と、天板付什器20-1、天板付什器20-2、・・・、天板付什器20-n(nは、n>0の整数)と、情報処理装置100と、処理装置200とを備える。
天板付什器20-1、天板付什器20-2、・・・、天板付什器20-nとの各々の設置場所の一例は、オフィスである。本実施形態の変形例では、天板付什器20-1、天板付什器20-2、・・・、天板付什器20-nとの各々が、オフィスに設置されている場合について説明を続ける。
【0059】
天板付什器20-1には、発信器7c-1が取り付けられている。発信器7c-1は、発信器7c-1の識別情報を含む無線信号を送信する。発信器7c-1が送信する無線信号の一例は、ビーコン信号である。天板付什器20-2には、発信器7c-2が取り付けられている。発信器7c-2は、発信器7c-2の識別情報を含む無線信号を送信する。発信器7c-2が送信する無線信号の一例は、ビーコン信号である。天板付什器20-nには、発信器7c-nが取り付けられている。発信器7c-nは、発信器7c-nの識別情報を含む無線信号を送信する。発信器7c-nが送信する無線信号の一例は、ビーコン信号である。以下、一例として、発信器7c-1、発信器7c-2、・・・、発信器7c-nの各々が、ビーコン信号を送信する場合について説明を続ける。
【0060】
処理装置200は、天板付什器20-1に取り付けられた発信器7c-1が送信するビーコン信号を受信し、受信したビーコン信号に含まれる発信器7c-1の識別情報を取得する。処理装置200は、発信器7c-1が送信するビーコン信号を受信した時刻情報を取得する。処理装置200は、受信したビーコン信号に基づいて、AoA方式によって、発信器7c-1の位置を導出する。つまり、処理装置200は、発信器7c-1の位置を導出することによって、天板付什器20-1の位置を導出する。処理装置200は、発信器7c-1の識別情報と発信器7c-1が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7c-1の位置情報とを含む天板付什器情報を作成し、作成した天板付什器情報を、情報処理装置100に送信する。
処理装置200は、天板付什器20-2に取り付けられた発信器7c-2が送信するビーコン信号を受信し、受信したビーコン信号に含まれる発信器7c-2の識別情報を取得する。処理装置200は、発信器7c-2が送信するビーコン信号を受信した時刻情報を取得する。処理装置200は、受信したビーコン信号に基づいて、AoA方式によって、発信器7c-2の位置を導出する。つまり、処理装置200は、発信器7c-2の位置を導出することによって、天板付什器20-2の位置を導出する。処理装置200は、発信器7c-2の識別情報と発信器7c-2が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7c-2の位置情報とを含む天板付什器情報を作成し、作成した天板付什器情報を、情報処理装置100に送信する。
処理装置200は、天板付什器20-nに取り付けられた発信器7c-nが送信するビーコン信号を受信し、受信したビーコン信号に含まれる発信器7c-nの識別情報を取得する。処理装置200は、発信器7c-nが送信するビーコン信号を受信した時刻情報を取得する。処理装置200は、受信したビーコン信号に基づいて、AoA方式によって、発信器7c-nの位置を導出する。つまり、処理装置200は、発信器7c-nの位置を導出することによって、天板付什器20-nの位置を導出する。処理装置200は、発信器7c-nの識別情報と発信器7c-nが送信するビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7c-nの位置情報とを含む天板付什器情報を作成し、作成した天板付什器情報を、情報処理装置100に送信する。
【0061】
情報処理装置100は、処理装置200が送信した一又は複数の天板付什器情報を受信する。情報処理装置100は、受信した一又は複数の天板付什器情報を受け付ける。情報処理装置100は、受け付けた一又は複数の天板付什器情報の各々に含まれる発信器の識別情報と発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを取得し、取得した発信器7cの識別情報に関連付けて記憶されている天板付什器識別情報を取得する。
情報処理装置100は、取得した天板付什器識別情報と、天板付什器に取り付けられた発信器の位置情報と、その発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを関連付けた情報である天板付什器位置情報を作成する。
情報処理装置100は、一又は複数の天板付什器位置情報の各々に含まれる天板付什器識別情報と、発信器の位置情報と、その発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、一又は複数のユーザー情報の各々に含まれる端末装置の識別情報と、端末装置の位置情報と、ビーコン信号を受信した時刻情報とに基づいて、使用中の椅子と天板付什器とを判別する。
情報処理装置100は、使用中の椅子に該当する椅子の椅子識別情報とその椅子識別情報に関連付けられる発信器の位置情報とその発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを取得する。
【0062】
情報処理装置100は、使用中の天板付什器に該当する天板付什器の天板付什器識別情報とその天板付什器識別情報に関連付けられる発信器の位置情報とその発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを取得する。
情報処理装置100は、椅子と天板付什器とを使用しているユーザーのユーザー情報に含まれる端末装置の識別情報と端末装置の位置情報とその端末装置が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを取得する。
情報処理装置100は、その端末装置の識別情報を含む使用評価報告を取得し、取得した使用評価報告に含まれる使用評価情報を取得する。
情報処理装置100は、取得した使用評価情報と、椅子識別情報と、椅子に取り付けられた発信器の位置情報と、その発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、端末装置の識別情報と、端末装置の位置情報と、その端末装置が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、天板付什器の識別情報と、天板付什器に取り付けられた発信器の位置情報と、その発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを関連付けた情報である什器使用結果情報を蓄積する。
情報処理装置100は、蓄積した什器使用結果情報を分析することによって、一又は複数のユーザーの各々の椅子と天板付什器との利用傾向を、時刻毎に導出する。情報処理装置100は、一又は複数のユーザーの各々の椅子と天板付什器との利用傾向の導出結果を表示する。
【0063】
天板付什器20-1、天板付什器20-2、・・・、天板付什器20-nのうち、任意の天板付什器を、天板付什器20と記載する。発信器7c-1、発信器7c-2、・・・、発信器7c-nのうち、任意の発信器を、発信器7cと記載する。発信器7cの一例は、ブルートゥースローエナジーの通信規格にしたがって通信可能な発信器である。
以下、情報処理システム10に含まれる椅子1と、天板付什器20と、端末装置30と、処理装置200と、情報処理装置100とのうち、第1実施形態とは異なる天板付什器20と、処理装置200と、情報処理装置100とについて、詳細に説明する。
【0064】
(天板付什器20)
図10は、実施形態の情報処理システムの天板付什器の一例を示す図である。
天板付什器20は、電動で天板の高さを調整可能なテーブルである。天板付什器20は、矩形の平板状の天板24と、天板24を支持する支持構造体(図示なし)と、支持構造体(支持枠体)を床面から支持する左右方向に離間して配置された一対の脚体(支持脚体)22とを備える。
支持構造体は、天板24を支持すると共に補強するための部材である。支持構造体は、例えば、平面視で矩形に組まれた枠体である。支持構造体の上面側には、天板24が載置される。支持構造体の下面側において左右側に、一対の脚体22が設けられる。天板付什器20には、発信器7cが取り付けられている。発信器7cは、発信器7cの識別情報を含むビーコン信号を送信する。
【0065】
図11は、実施形態の変形例の情報処理システムに含まれる処理装置と情報処理装置との一例を示すブロック図である。図10には、処理装置200と、情報処理装置100とに加えて、椅子1と、端末装置30と、天板付什器20とが示されている。
(処理装置200)
図11を参照して、処理装置200について説明する。
受信部205は、前述した機能に加えて、以下の機能を有する。受信部205は、天板付什器20に取り付けられた発信器7cが送信したビーコン信号を受信する。受信部205は、発信器7cが送信したビーコン信号を受信した時刻情報を取得し、受信したビーコン信号と取得した時刻情報とを、情報処理部230に出力する。
通信部210は、前述した機能に加えて、以下の機能を有する。通信部210は、情報処理部230が出力した天板付什器情報を、情報処理装置100へ送信する。
アプリ242は、前述したモジュールに加えて、以下のモジュールを含む。アプリ242は、処理装置200に、発信器7cが送信したビーコン信号を受信させるモジュールを含む。アプリ242は、処理装置200に、発信器7cが送信したビーコン信号を受信した時刻情報を取得させるモジュールを含む。アプリ242は、処理装置200に、発信器7cが送信したビーコン信号が到達した角度を測定させるモジュールを含む。アプリ242は、処理装置200に、発信器7cが送信したビーコン信号が到達した角度の測定結果に基づいて、発信器7cの位置を導出させるモジュールを含む。アプリ242は、処理装置200に、発信器7cが送信したビーコン信号に含まれる発信器7cの識別情報を取得させるモジュールを含む。アプリ242は、処理装置200に、取得させた発信器7cの識別情報と発信器7cが送信したビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7cの位置の導出結果とを含む天板付什器情報を作成させるモジュールを含む。アプリ242は、作成させた天板付什器情報を、情報処理装置100へ送信させるモジュールを含む。
【0066】
受付部232は、前述した機能に加えて、以下の機能を有する。
受付部232は、受信部205が出力したビーコン信号とビーコン信号を受信した時刻情報とそのビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを取得する。ここで、ビーコン信号には、発信器7cが送信したビーコン信号が含まれる。受付部232は、発信器7cが送信したビーコン信号と発信器7cが送信したビーコン信号を受信した時刻情報とそのビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを受け付ける。受付部232は、受け付けた発信器7cが送信したビーコン信号と発信器7cが送信したビーコン信号を受信した時刻情報とそのビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを導出部234へ出力する。
【0067】
導出部234は、前述した機能に加えて、以下の機能を有する。
導出部234は、受付部232が出力した発信器7cが送信したビーコン信号と発信器7cが送信したビーコン信号を受信した時刻情報とそのビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを取得する。導出部234は、取得した発信器7cが送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果に基づいて、発信器7cの位置を導出する。導出部234は、発信器7cが送信したビーコン信号と、発信器7cが送信したビーコン信号を受信した時刻情報と、導出した発信器7cの位置を示す情報とを、作成部236に出力する。
作成部236は、導出部234が出力した発信器7cが送信したビーコン信号と、発信器7cが送信したビーコン信号を受信した時刻情報と、導出した発信器7cの位置を示す情報とを取得する。作成部236は、取得したビーコン信号に含まれる発信器7cの識別情報を取得し、取得した発信器7cの識別情報と、発信器7cが送信したビーコン信号を受信した時刻情報と、発信器7cの位置を示す情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする天板付什器情報を作成する。作成部236は、作成した天板付什器情報を、通信部210へ出力する。
【0068】
(情報処理装置100)
通信部110は、前述した機能に加えて、以下の機能を有する。通信部110は、処理装置200が送信した天板付什器情報を受信し、受信した天板付什器情報を、情報処理部130に出力する。
記憶部140には、識別情報対応テーブル143の代わりに、識別情報対応テーブル143aが記憶され、椅子使用結果情報144の代わりに什器使用結果情報144aが記憶される。
アプリ142は、前述したモジュールに加えて、以下のモジュールを有する。
アプリ142は、情報処理装置100に、処理装置200が送信した天板付什器情報を受信させるモジュールを含む。アプリ142は、情報処理装置100に、受信させた天板付什器情報に含まれる発信器7cの識別情報と、発信器7cが送信したビーコン信号を受信した時刻情報とを取得させるモジュールを含む。アプリ142は、情報処理装置100に、取得させた発信器7cの識別情報に関連付けて記憶されている天板付什器識別情報を、識別情報対応テーブル143aから取得させるモジュールを含む。アプリ142は、情報処理装置100に、取得した天板付什器識別情報と、天板付什器情報に含まれる発信器7cの位置情報と、発信器7cが送信したビーコン信号を受信した時刻情報とを関連付けた天板付什器位置情報を作成させるモジュールを含む。
【0069】
アプリ142は、情報処理装置100に、一又は複数の天板付什器位置情報の各々に含まれる天板付什器識別情報と、発信器の位置情報と、その発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、一又は複数のユーザー情報の各々に含まれる端末装置の識別情報と、端末装置の位置情報と、ビーコン信号を受信した時刻情報とに基づいて、使用中の椅子と天板付什器とを判別させるモジュールを含む。
アプリ142は、情報処理装置100に、使用中の椅子に該当する椅子の椅子識別情報とその椅子識別情報に関連付けられる発信器の位置情報とその発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを取得させるモジュールを含む。
アプリ142は、情報処理装置100に、使用中の天板付什器に該当する天板付什器の天板付什器識別情報とその天板付什器識別情報に関連付けられる発信器の位置情報とその発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを取得させるモジュールを含む。
アプリ142は、情報処理装置100に、椅子と天板付什器とを使用しているユーザーのユーザー情報に含まれる端末装置の識別情報と端末装置の位置情報とその端末装置が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを取得させるモジュールを含む。
アプリ142は、情報処理装置100に、その端末装置の識別情報を含む使用評価報告を取得させ、取得させた使用評価報告に含まれる使用評価情報を取得させるモジュールを含む。
アプリ142は、情報処理装置100に、取得させた使用評価情報と、椅子識別情報と、椅子に取り付けられた発信器の位置情報と、その発信器が送信するビーコン信号を受信させた時刻情報と、端末装置の識別情報と、端末装置の位置情報と、その端末装置が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、天板付什器の識別情報と、天板付什器に取り付けられた発信器の位置情報と、その発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを関連付けた情報である什器使用結果情報を蓄積させるモジュールを含む。
【0070】
識別情報対応テーブル143aについて説明する。
図12は、識別情報対応テーブルの一例を示す図である。識別情報対応テーブル143aは、発信器7aの識別情報と発信器7cの識別情報(発信器識別情報)と、椅子識別情報と天板付什器識別情報(什器識別情報)とを関連付けたテーブル形式の情報である。図12に示される例では、発信器識別情報「****」と什器識別情報「++++」とが関連付けられ、発信器識別情報「〇〇〇〇」と什器識別情報「――――」とが関連付けられている。
什器使用結果情報144aについて説明する。
図13は、什器使用結果情報の一例を示す図である。什器使用結果情報144aは、使用評価情報と、椅子識別情報(椅子1の識別情報)と、発信器位置情報(発信器7aの位置を示す情報)と、ビーコン受信時刻情報(発信器7aが送信したビーコン信号を受信した時刻情報)と、端末装置識別情報(端末装置30の識別情報)と、端末装置位置情報(端末装置30の位置情報)と、ビーコン受信時刻情報(端末装置30が送信したビーコン信号を受信した時刻情報)と、天板付什器識別情報(発信器7cの識別情報)と、天板付什器位置情報(発信器7cの位置情報)と、ビーコン受信時刻情報(発信器7cが送信したビーコン信号を受信した時刻情報)と、を関連付けたテーブル形式の情報である。
図13に示される例では、使用評価情報「****」と、椅子識別情報(椅子1の識別情報)「++++」と、発信器位置情報(発信器7aの位置を示す情報)「〇〇〇〇」と、ビーコン受信時刻情報(発信器7aが送信したビーコン信号を受信した時刻情報)「□□□□」と、端末装置識別情報(端末装置30の識別情報)「――――」と、端末装置位置情報(端末装置30の位置情報)「△△△△」と、ビーコン受信時刻情報(端末装置30が送信したビーコン信号を受信した時刻情報)「XXXX」と、天板付什器識別情報(発信器7cの識別情報)「*+*+」と、天板付什器位置情報(発信器7cの位置情報)「〇□〇□」と、ビーコン受信時刻情報(発信器7cが送信したビーコン信号を受信した時刻情報)「X-X-」とが関連付けられている。ここで、発信器位置情報(発信器7aの位置を示す情報)と、端末装置位置情報(端末装置30の位置情報)と、天板付什器位置情報(発信器7cの位置情報)との一例は、経度と、緯度と、高さとによって表される。図11に戻り説明を続ける。
【0071】
受付部132は、前述した機能に加えて、以下の機能を有する。受付部132は、通信部110が出力した天板付什器情報を取得し、取得した天板付什器情報を受け付ける。受付部132は、受け付けた天板付什器情報を、分析部134へ出力する。
分析部134は、受付部132が出力した天板付什器情報を取得し、取得した天板付什器情報に含まれる発信器7cの識別情報と発信器7cが送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを取得する。分析部134は、取得した発信器7cの識別情報に関連付けて記憶されている天板付什器識別情報を、記憶部140に記憶されている識別情報対応テーブル143aから取得する。分析部134は、取得した天板付什器識別情報と、天板付什器情報に含まれる発信器7cの位置情報と発信器7cが送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを関連付ける。分析部134は、天板付什器識別情報と、発信器7cの位置情報と、発信器7cの位置情報とを関連付けた情報である天板付什器位置情報を、判別部136へ出力する。
判別部136は、受付部132が出力したユーザー情報と、分析部134が出力した天板付什器位置情報とを取得する。判別部136は、取得したユーザー情報に含まれる端末装置30の位置情報と端末装置30が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、椅子位置情報に含まれる発信器7aの位置情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、天板付什器位置情報に含まれる発信器7cの位置情報と発信器7cが送信するビーコン信号を受信した時刻情報とに基づいて、使用中の椅子と天板付什器とを判別する。
【0072】
例えば、判別部136は、端末装置30が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7cが送信するビーコン信号を受信した時刻情報との各々の差が時間閾値以内である端末装置30の位置情報と、発信器7aの位置情報と、発信器7cの位置情報とに基づいて、椅子1にユーザーHが在席し、天板付什器20を使用しているか否かを判別する。例えば、判別部136は、端末装置30の位置と発信器7aの位置との間の距離が第1距離閾値以下である場合に、その発信器7aが取り付けられている椅子1にユーザーHが在席していることによって使用中であると判別する。
また、判別部136は、端末装置30の位置と発信器7cの位置との間の距離が第2距離閾値以下である場合に、その発信器7cが取り付けられている天板付什器20をユーザーHが使用中であると判別する。ここで、時間閾値は、発信器7aがビーコン信号を送信するタイミングと、端末装置30がビーコン信号を送信するタイミングとに基づいて、予め設定される。第1距離閾値は、ユーザーHが椅子1に在席したときの端末装置30の位置と発信器7aの位置との間の距離に基づいて、予め設定される。第2距離閾値は、ユーザーHが椅子1に在席し、天板付什器20を使用しているときの端末装置30の位置と発信器7cの位置との間の距離に基づいて、予め設定される。
判別部136は、ユーザーHが在席し、且つ天板付什器20を使用していると判別された椅子1の椅子識別情報とその椅子識別情報に関連付けられる発信器7aの位置情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、ユーザーHが保持している端末装置30の識別情報とその端末装置30の位置情報と端末装置30が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、天板付什器20の識別情報とその天板付什器20に取り付けられている発信器7cの位置情報とその発信器7cが送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを関連付けた情報である使用什器情報を作成する。判別部136は、作成した使用什器情報を、分析部134へ出力する。
【0073】
分析部134は、判別部136が出力した使用什器情報を取得する。分析部134は、取得部138が出力した使用評価報告を取得する。分析部134は、取得した一又は複数の使用什器情報から、使用評価報告に含まれる端末装置30の識別情報を含むものを判別する。分析部134は、判別した使用什器情報に含まれる椅子識別情報と、発信器7aの位置情報と、発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、端末装置30の識別情報と、端末装置30の位置情報と、端末装置30が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、天板付什器20の識別情報と、発信器7cの位置情報と、発信器7cが送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、使用評価報告に含まれる使用評価情報とを関連付けた情報である什器使用結果情報を、記憶部140の什器使用結果情報144aに蓄積する。
分析部134は、記憶部140に記憶された什器使用結果情報144aに基づいて、ユーザー毎に、椅子1と天板付什器20との利用傾向を分析する。例えば、分析部134は、什器使用結果情報144aに基づいて、オフィスのうち、ユーザー周辺の空間のユーザーの評価結果の分布が導出されてもよい。このように構成することによって、分析部134は、ユーザー毎に、よい印象を持っている空間と、よい印象を持っていない空間とを導出できる。
分析部134は、オフィスの任意の空間において、よい印象を持っている空間と、よい印象を持っていない空間とを表した画像である利用状況表示画像を、表示部160に表示させる。
【0074】
図14は、利用状況表示画像を示す情報の一例を示す図である。図14に示される例では、部屋Rの利用状況表示画像が示されている。図14では、椅子1は白丸で表され、ユーザーHの評価結果は色付きの丸で表されている。図14に示される例では、丸の中の色が薄い色から黒色となるにしたがって、よい印象を持っている空間からよい印象を持っていない空間へと変化する。利用状況表示画像によれば、部屋Rには、椅子1-1から椅子1-8の八脚の椅子と、天板付什器20-1から天板付什器20-4の四台の天板付什器が含まれている。さらに、部屋Rには、ユーザーHは、部屋Rの任意の空間において、椅子1-1と椅子1-2と椅子1-3と椅子1-4との周辺の空間に対してよい印象を持っており、椅子1-5と椅子1-7と椅子1-8との周辺に空間に対してはよくない印象を持っていることが分かる。ある時刻の執務室Oの利用状況表示画像については、図7Bを適用できる。
【0075】
情報処理システムの動作について説明する。
図15図16とは、実施形態の変形例の情報処理システムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
ステップS21からステップS29は、図8のステップS1からステップS9を適用できる。図16を参照し引き続き説明する。
(ステップS30)
発信器7c-1は、発信器7c-1の識別情報を含むビーコン信号を作成し、作成したビーコン信号を送信する。発信器7c-2から発信器7c-n-1の各々は、発信器7c-2の識別情報から発信器7c-n-1を含むビーコン信号を作成し、作成したビーコン信号を送信する。発信器7c-nは、発信器7c-nの識別情報を含むビーコン信号を作成し、作成したビーコン信号を送信する。
(ステップS31)
処理装置200の受信部205は、発信器7c-1から発信器7c-nの各々が送信したビーコン信号を受信する。受信部205は、発信器7c-1から発信器7c-nの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報を取得し、受信したビーコン信号と取得した時刻情報とを、情報処理部230へ出力する。また、受信部205は、発信器7c-1から発信器7c-nの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定し、発信器7c-1から発信器7c-nの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果を、情報処理部230に出力する。
受付部232は、受信部205が出力した発信器7c-1から発信器7c-nの各々が送信したビーコン信号と発信器7c-1から発信器7c-nの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7c-1から発信器7c-nの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを取得する。受付部232は、発信器7c-1から発信器7c-nの各々が送信したビーコン信号と発信器7c-1から発信器7c-nの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7c-1から発信器7c-nの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを受け付ける。受付部232は、受け付けた発信器7c-1から発信器7c-nの各々が送信したビーコン信号と発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7a-1から発信器7a-kの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを導出部234へ出力する。
導出部234は、受付部232が出力した発信器7c-1から発信器7c-nの各々が送信したビーコン信号と発信器7c-1から発信器7c-nの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7c-1から発信器7c-nの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果とを取得する。導出部234は、発信器7c-1から発信器7c-nの各々が送信したビーコン信号が受信部205に到達した角度を測定した結果に基づいて、発信器7c-1から発信器7c-nの各々の位置を導出する。導出部234は、発信器7c-1から発信器7c-nの各々が送信したビーコン信号と、発信器7c-1から発信器7c-nの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と、導出した発信器7c-1から発信器7c-nの各々の位置を示す情報とを、作成部236に出力する。
【0076】
(ステップS32)
作成部236は、導出部234が出力した発信器7c-1から発信器7c-nの各々が送信したビーコン信号と、発信器7c-1から発信器7c-nの各々が送信したビーコン信号を受信した時刻情報と、導出した発信器7c-1から発信器7c-nの各々の位置を示す情報とを取得する。作成部236は、取得した各ビーコン信号に含まれる発信器7cの識別情報を取得し、取得した発信器7cの識別情報と、発信器7cが送信したビーコン信号を受信した時刻情報と、発信器7cの位置を示す情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする天板付什器情報を作成する。作成部236は、作成した天板付什器情報を、通信部210へ出力する。
(ステップS33)
通信部210は、情報処理部230が出力した天板付什器情報を取得し、取得した天板付什器情報を、情報処理装置100へ送信する。
(ステップS34)
情報処理装置100の通信部110は、処理装置200が送信した天板付什器情報を受信し、受信した天板付什器情報を、情報処理部130へ出力する。
受付部132は、通信部110が出力した天板付什器情報を取得し、取得した天板付什器情報を受け付ける。受付部132は、受け付けた天板付什器情報を、分析部134へ出力する。分析部134は、受付部132が出力した天板付什器情報を取得し、取得した天板付什器情報に含まれる発信器7cの識別情報を取得する。分析部134は、取得した発信器7cの識別情報に関連付けて記憶されている天板付什器識別情報を、記憶部140に記憶されている識別情報対応テーブル143aから取得する。
【0077】
(ステップS35)
分析部134は、取得した天板付什器識別情報と、天板付什器情報に含まれる発信器7cの位置情報と発信器7cが送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを関連付ける。分析部134は、天板付什器識別情報と、発信器7cの位置情報と、発信器7cの位置情報とを関連付けた情報である天板付什器位置情報を、判別部136へ出力する。受付部132は、通信部110が出力したユーザー情報を取得し、取得したユーザー情報を受け付ける。受付部132は、受け付けたユーザー情報を、判別部136へ出力する。
判別部136は、受付部132が出力したユーザー情報と、分析部134が出力した椅子位置情報と天板付什器位置情報とを取得する。判別部136は、取得したユーザー情報に含まれる端末装置30の位置情報と端末装置30が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、椅子位置情報に含まれる発信器7aの位置情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、天板付什器位置情報に含まれる発信器7cの位置情報と発信器7cが送信するビーコン信号を受信した時刻情報とに基づいて、使用中の椅子と天板付什器とを判別する。
判別部136は、ユーザーHが在席していると判別された椅子1の椅子位置情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、ユーザーHが使用していると判別された天板付什器20の天板付什器位置情報と発信器7cが送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、ユーザーHのユーザー情報とを関連付けた情報である使用什器情報を作成する。使用什器情報には、椅子識別情報と、発信器7aの位置情報と、発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、端末装置30の識別情報と、端末装置30の位置情報と、端末装置30が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、天板付什器識別情報と、発信器7cの位置情報と、発信器7cが送信するビーコン信号を受信した時刻情報とが含まれる。判別部136は、作成した使用什器情報を、分析部134へ出力する。
【0078】
(ステップS36)
端末装置30-1の操作部35は、ユーザーの操作を受け付け、受け付けたユーザーの操作を示す情報を、情報処理部33へ出力する。受付部33aは、ユーザーが操作部35を操作することによって入力される情報を受け付ける。受付部33aは、受け付けた使用評価情報と、使用評価情報を受け付けた時刻情報とを、作成部33bへ出力する。
作成部33bは、受付部33aが出力した使用評価情報と、使用評価情報を受け付けた時刻情報とを取得する。作成部33bは取得した使用評価情報と、使用評価情報を受け付けた時刻情報と、端末装置30-1の識別情報を含み、情報処理装置100を宛先とする使用評価報告を作成する。作成部33bは、作成した使用評価報告を、通信部31へ出力する。通信部31は、作成部33bが出力した使用評価報告を取得し、取得した使用評価報告を、情報処理装置100へ送信する。
(ステップS37)
分析部134は、判別部136が出力した使用什器情報を取得する。分析部134は、取得部138が出力した使用評価報告を取得する。分析部134は、取得した一又は複数の使用什器情報から、使用評価報告に含まれる端末装置30の識別情報を含むものを判別する。分析部134は、判別した使用評価情報に含まれる椅子識別情報と発信器7aの位置情報と発信器7aが送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、端末装置30の識別情報と端末装置30の位置情報と端末装置30が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、天板付什器20の識別情報と天板付什器20の位置情報と天板付什器20が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、使用評価報告に含まれる使用評価情報とを関連付けた情報である什器使用結果情報を、記憶部140の什器使用結果情報144aに蓄積する。
(ステップS38)
分析部134は、記憶部140に記憶された什器使用結果情報144aに基づいて、ユーザー毎に、什器の利用傾向を分析する。例えば、分析部134は、什器使用結果情報144aに基づいて、オフィスのうち、ユーザー周辺の空間のユーザーの評価結果の分布が導出されてもよい。このように構成することによって、分析部134は、ユーザー毎に、よい印象を持っている空間と、よい印象を持っていない空間とを導出できる。
(ステップS39)
分析部134は、オフィスの任意の空間において、よい印象を持っている空間と、よい印象を持っていない空間とを表した画像である利用状況表示画像を、表示部160に表示させる。
図16に示されるシーケンスチャートでは、端末装置30-1が、使用評価報告を送信する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、端末装置30-1から端末装置30-mのうちの任意の端末装置が、使用評価報告を送信してもよい。
【0079】
前述した実施形態の変形例では、天板付什器20の天板24に、発信器7cが取り付けられている場合について説明したが、この例に限られない。例えば、支持構造体に発信器7cが取り付けられてもよいし、脚体22に発信器7cが取り付けられてもよい。
前述した実施形態では、什器の一例として、天板付什器20を適用した場合について説明したが、この例に限られない。例えば、什器を天板昇降式什器とし、使用時の天板高さの情報を、センサー等を用いて取得し、什器情報として活用して什器の利用状況の分析に用いてもよい。
前述した実施形態の変形例では、情報処理装置100は、ユーザーが使用中の椅子1と天板付什器20とを判別し、判別した結果に基づいて、什器使用結果情報を蓄積する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、情報処理装置100は、ユーザーが使用中の天板付什器20を判別し、判別した結果に基づいて、天板付什器使用結果情報を蓄積してもよい。この場合に、情報処理装置100は、使用中の天板付什器20に該当する天板付什器20の天板付什器識別情報とその天板付什器識別情報に関連付けられる発信器の位置情報とを取得する。
また、情報処理装置100は、その天板付什器を使用しているユーザーのユーザー情報に含まれる端末装置の識別情報と端末装置の位置情報とを取得する。また、情報処理装置100は、取得した端末装置の識別情報を含む使用評価報告を取得し、取得した使用評価報告に含まれる使用評価情報を取得する。情報処理装置100は、取得した使用評価情報と、天板付什器識別情報と、発信器の位置情報と、端末装置の識別情報と、端末装置の位置情報とを関連付けた情報である天板付什器使用結果情報を蓄積する。情報処理装置100は、蓄積した天板付什器使用結果情報を分析することによって、一又は複数のユーザーの各々の天板付什器の利用傾向を導出する。
【0080】
情報処理装置100は、オフィスでの一又は複数の使用中の天板付什器20の各々の利用状況の分析結果を表示する。この場合に、情報処理装置100は、ユーザーが、椅子1と天板付什器20とのいずれか一方又は両方の利用状況の分析結果を表示してもよい。具体的には、分析部134は、受付部132が出力した天板付什器情報を取得し、取得した天板付什器情報に含まれる発信器7cの識別情報を取得する。分析部134は、取得した発信器7cの識別情報に関連付けて記憶されている天板付什器情報を、記憶部140に記憶されている識別情報対応テーブル143aから取得する。分析部134は、取得した天板付什器情報と、天板付什器情報に含まれる発信器7cの位置情報とを関連付ける。分析部134は、天板付什器識別情報と、発信器7cの位置情報とを関連付けた情報である天板付什器位置情報を、判別部136へ出力する。
判別部136は、受付部132が出力したユーザー情報と、分析部134が出力した天板付什器位置情報とを取得する。判別部136は、取得したユーザー情報に含まれる端末装置30の位置情報と端末装置30が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、椅子位置情報に含まれる発信器7cの位置情報と発信器7cが送信するビーコン信号を受信した時刻情報とに基づいて、使用中の天板付什器を判別する。
例えば、判別部136は、端末装置30が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と発信器7cが送信するビーコン信号を受信した時刻情報との差が時間閾値以内である端末装置30の位置情報と、発信器7cの位置情報とに基づいて、天板付什器20にユーザーHが在席しているか否かを判別する。例えば、判別部136は、端末装置30の位置と発信器7cの位置との間の距離が距離閾値以下である場合に、その発信器7cが取り付けられている天板付什器20にユーザーHが在席していることによって使用中であると判別する。ここで、時間閾値は、発信器7cがビーコン信号を送信するタイミングと、端末装置30がビーコン信号を送信するタイミングとに基づいて、予め設定される。距離閾値は、ユーザーHが天板付什器20を使用しているときの端末装置30の位置と発信器7cの位置との間の距離に基づいて、予め設定される。ここで、天板付什器20の近傍を通過するユーザーが、その天板付什器20を使用していると誤検出してしまうことを回避する観点からは、判別部136は、端末装置30の位置と発信器7cの位置との間の距離が、所定の期間の間継続して、距離閾値以下であると判別した場合に、天板付什器20をユーザーHが使用していると判別してもよい。
【0081】
実施形態の変形例の情報処理システムによれば、情報処理装置100は、使用中の什器(実施形態では、椅子1と天板付什器20)を判別する判別部と、判別部が判別した使用中の什器をユーザーが使用した評価を示す情報である使用評価情報を取得する取得部と、取得部が取得した使用評価情報と、ユーザー識別情報(実施形態では、端末装置30の識別情報)と、什器識別情報(実施形態では、発信器7aの識別情報と天板付什器20の識別情報)と、什器位置情報(実施形態では、発信器7aの位置情報と天板付什器20の識別情報)とを関連付けた情報である什器使用結果情報を蓄積する蓄積部(実施形態では、記憶部140の什器使用結果情報144a)と、蓄積部が蓄積した什器使用結果情報を分析することによって、一又は複数のユーザーの各々の什器の利用傾向を導出する分析部とを備える。このように構成することによって、一又は複数の什器情報を取得し、取得した一又は複数の什器情報の各々に含まれる什器識別情報と、什器位置情報とを取得できるため、一又は複数の什器の各々の利用状況を分析できる。このため、什器の利用状況を解析できる。
また、什器には、椅子と、天板付什器とのいずれか一方又は両方が含まれる。このように構成することによって、椅子、天板付什器などの什器の利用状況を解析できる。
【0082】
(第2実施形態)
(情報処理システム)
第2実施形態の情報処理システムの一例は、図1を適用できる。第2実施形態の情報処理システム10aは、一又は複数の什器と、一又は複数の端末装置と、情報処理装置100aと、処理装置200とを備える。本実施形態では、什器の一例として、椅子を適用する場合について説明を続ける。情報処理システム10aは、情報処理システム10と比較して、情報処理装置100の代わりに、情報処理装置100aを備える点で異なる。
情報処理装置100aと、処理装置200との間は、インターネットなどのネットワーク50を介して、有線又は無線で接続される。本実施形態では、情報処理装置100aと、処理装置200との間が、有線で接続される場合について説明を続ける。
情報処理装置100aは、端末装置30-1から端末装置30-mのいずれかが送信した使用評価報告を受信する。情報処理装置100aは、処理装置200が送信した一又は複数の椅子情報と、一又は複数のユーザー情報とを受信する。情報処理装置100aは、受信した一又は複数の椅子情報と、一又は複数のユーザー情報とを受け付ける。情報処理装置100aは、受け付けた一又は複数の椅子情報の各々に含まれる発信器の識別情報と発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを取得し、取得した発信器の識別情報に関連付けて記憶されている椅子識別情報を取得する。情報処理装置100aは、取得した椅子識別情報と、椅子情報に含まれる発信器の位置情報と発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを関連付ける。
【0083】
情報処理装置100aは、発信器の位置情報と発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、一又は複数のユーザー情報の各々に含まれる端末装置の位置情報と端末装置が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とに基づいて、使用中の椅子を判別する。情報処理装置100aは、使用中の椅子に該当する椅子の椅子識別情報とその椅子識別情報に関連付けられる発信器の位置情報と発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを取得する。
また、情報処理装置100は、その椅子を使用しているユーザーのユーザー情報に含まれる端末装置の識別情報と端末装置が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と端末装置の位置情報とを取得する。また、情報処理装置100は、その椅子を使用しているユーザーが携帯している端末装置の識別情報を含む使用評価報告を取得し、取得した使用評価報告に含まれる使用評価情報を取得する。情報処理装置100は、取得した使用評価情報と、椅子識別情報と発信器の位置情報と発信器が送信するビーコン信号を受信した時刻情報と、端末装置の識別情報と端末装置の位置情報と端末装置が送信するビーコン信号を受信した時刻情報とを関連付けた情報である椅子使用結果情報を蓄積する。情報処理装置100は、蓄積した椅子使用結果情報を分析することによって、一又は複数のユーザーの各々の椅子の利用傾向を、時刻毎に導出する。
また、情報処理装置100は、時刻毎に、一又は複数のユーザーの各々の椅子の利用傾向を導出した結果を用いた学習によって、学習モデルを生成する。
以下、情報処理システム10aに含まれる椅子1と、端末装置30と、処理装置200と、情報処理装置100aとのうち、第1実施形態と異なる情報処理装置100aについて、詳細に説明する。
【0084】
(情報処理装置100a)
図17は、本実施形態の情報処理システムに含まれる情報処理装置との一例を示すブロック図である。
情報処理装置100aは、パーソナルコンピュータ、サーバ、スマートフォン、タブレットコンピュータ又は産業用コンピュータ等の装置によって実現される。
情報処理装置100aは、例えば、通信部110と、無線通信部115と、情報処理部130aと、記憶部140aと、操作部150と、表示部160とを備える。
記憶部140aは、例えば、RAM、ROM、HDD、フラッシュメモリ、またはこれらのうち複数が組み合わされたハイブリッド型記憶装置などにより実現される。記憶部140aの一部または全部は、情報処理装置100aの一部として設けられる場合に代えて、NASや外部のストレージサーバなど、情報処理装置100aのプロセッサがネットワーク50を介してアクセス可能な外部装置により実現されてもよい。記憶部140aには、情報処理部130aにより実行されるプログラム141と、アプリ142aとが記憶される。また、記憶部140aには、識別情報対応テーブル143と、椅子使用結果情報144とが記憶される。
アプリ142aは、第1実施形態で説明したアプリ142が有するモジュールに加えて、以下のモジュールを有する。アプリ142aは、情報処理装置100aに時刻毎に、一又は複数のユーザーの各々の椅子の利用傾向を導出させた結果を用いた学習によって、学習モデルを生成させるモジュールを含む。
【0085】
情報処理部130aは、例えば、CPUなどのプロセッサが記憶部140aに格納されたプログラム141と、アプリ142aとを実行することにより実現されるソフトウェア機能部である。なお、情報処理部130aの全部または一部は、LSI、ASIC、またはFPGAなどのハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウェア機能部とハードウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。
情報処理部130aは、例えば、受付部132と、分析部134と、判別部136と、取得部138と、学習部139とを備える。
学習部139は、分析部134から、ユーザー毎に、椅子1の利用傾向を分析した結果を取得し、取得したユーザー毎に、椅子1の利用傾向を分析した結果を用いた学習によって、学習モデルを生成する。例えば、学習部139は、オフィスのうち、ユーザー周辺の空間のユーザーの評価結果の分布を用いた学習によって、オフィスのうち、ユーザー周辺の空間と、ユーザーの評価結果との関係を表す学習モデルを学習によって生成する。
【0086】
情報処理システムの動作について説明する。
図18は、本実施形態の情報処理システムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
ステップS41からステップS53は、第1実施形態で説明した図7のステップS1からステップS13を適用できる。
(ステップS54)
情報処理装置100aの学習部139は、分析部134から、ユーザー毎に、椅子1の利用傾向を分析した結果を取得し、取得したユーザー毎に、椅子1の利用傾向を分析した結果を用いた学習によって、学習モデルを生成する。
前述した実施形態では、情報処理システム10aに、処理装置200が一台含まれる場合について説明したが、この例に限られない。例えば、情報処理システム10aに、複数の処理装置200が含まれてもよい。この場合に、情報処理装置100aは、複数の処理装置200の各々が送信したユーザー情報と椅子情報とを処理してもよい。このように構成することによって、情報処理装置100aは、複数の処理装置200の各々が設置されたオフィス毎に、利用状況表示画像を、時刻毎に作成できる。
前述した実施形態では、情報処理装置100aは、処理装置200が送信した椅子情報に含まれる発信器7aの位置情報と、ユーザー情報に含まれる端末装置30の位置情報とに基づいて、使用中の椅子を判別する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、端末装置30は、発信器7aとの間の距離が閾値未満となった場合に、端末装置30の識別情報と、端末装置30の位置情報と、発信器7aとの間の距離が閾値未満となった時刻情報とを含むビーコン信号を送信してもよい。
また、例えば、発信器7aは、端末装置30との間の距離が閾値未満となった場合に、発信器7aの識別情報と、発信器7aの位置情報と、端末装置30との間の距離が閾値未満となった時刻情報とを含むビーコン信号を送信してもよい。処理装置200は、ビーコン信号を受信し、受信したビーコン信号に基づいて、前述した処理を行ってもよい。つまり、処理装置200は、端末装置30と、発信器7aとのいずれか一方が送信したビーコン信号に基づいて処理を行うようにしてもよい。
第2実施形態と、第1実施形態の変形例とが組み合わされてもよい。この場合に、学習部139は、分析部134から、ユーザー毎に、椅子1と天板付什器20とのいずれか一方又は両方の利用傾向を分析した結果を取得し、取得したユーザー毎に、椅子1と天板付什器20とのいずれか一方又は両方の利用傾向を分析した結果を用いた学習によって、学習モデルを生成する。例えば、学習部139は、オフィスのうち、ユーザー周辺の空間のユーザーの評価結果の分布を用いた学習によって、オフィスのうち、ユーザー周辺の空間と、ユーザーの評価結果との関係を表す学習モデルを学習によって生成する。
【0087】
実施形態の情報処理システムによれば、情報処理装置100aは、使用中の什器(実施形態では、椅子1)を判別する判別部と、判別部が判別した使用中の什器をユーザーが使用した評価を示す情報である使用評価情報を取得する取得部と、取得部が取得した使用評価情報と、ユーザー識別情報(実施形態では、端末装置30の識別情報)と、什器識別情報(実施形態では、発信器7aの識別情報)と、什器位置情報(実施形態では、発信器7aの位置情報)とを関連付けた情報である什器使用結果情報を蓄積する蓄積部(実施形態では、記憶部140aの椅子使用結果情報144)と、蓄積部が蓄積した什器使用結果情報を分析することによって、一又は複数のユーザーの各々の什器の利用傾向を導出する分析部とを備える。このように構成することによって、使用評価情報と、ユーザー識別情報と、什器識別情報と、什器位置情報とを関連付けた情報である什器使用結果情報を蓄積できるため、各ユーザーの什器の利用傾向を導出できる。
また、分析部が導出した一又は複数のユーザーの各々の什器の利用傾向を用いた学習によって、学習モデルを生成する学習部を備える。このように構成することによって、一又は複数のユーザーの各々の什器の利用傾向を用いた学習によって、オフィスのうち、ユーザー周辺の空間と、ユーザーの評価結果との関係を導出できる。
【0088】
(第2実施形態の変形例)
(情報処理システム)
実施形態の変形例の情報処理システムの一例は、図1を適用できる。
情報処理装置100aは、生成した学習モデルを記憶する。情報処理装置100aは、ユーザーが座席の提示を要求した場合に、記憶した学習モデルを用いて、ユーザーに提示する椅子を導出する。
以下、情報処理システム10aに含まれる椅子1と、端末装置30と、処理装置200と、情報処理装置100aとのうち、第2実施形態と異なる情報処理装置100aについて、詳細に説明する。
(情報処理装置100a)
図19は、第2実施形態の情報処理システムに含まれる情報処理装置との一例を示すブロック図である。
情報処理装置100aは、第2実施形態の情報処理装置100aと比較して記憶部140aに、学習モデル145を記憶する点と、情報処理部130に、導出部137を備える点で異なる。
学習モデル145は、ユーザー毎に、椅子1の利用傾向を分析した結果を用いた学習によって導出されたものであり、オフィスのうち、ユーザー周辺の空間と、ユーザーの評価結果との関係を表したモデルである。
学習部139は、生成した学習モデルを、記憶部140aの学習モデル145に記憶する。
端末装置30において、ユーザーが操作部35に対して、座席を提示することを要求する操作を行った場合に、操作部35は、情報処理部33に、座席を提示することを要求する情報を出力する。受付部33aは、操作部35が出力した座席を提示することを要求する情報を取得し、取得した座席を提示することを要求する情報を、作成部33bへ出力する。作成部33bは、受付部33aが出力した座席を提示することを要求する情報を取得し、取得した座席を提示することを要求する情報に基づいて、端末装置30の識別情報と、座席を提示することを要求する情報とを含み、情報処理装置100aを宛先とする情報である座席提示要求を作成する。作成部33bは、作成した座席提示要求を、通信部31へ出力する。通信部31は、作成部33bが出力した座席提示要求を、情報処理装置100aへ送信する。
情報処理装置100aの通信部110は、端末装置30が送信した座席提示要求を受信し、受信した座席提示要求を、情報処理部130へ出力する。
導出部137は、通信部110が出力した座席提示要求を取得し、取得した座席提示要求に含まれる端末装置30の識別情報と、座席を提示することを要求する情報とを取得する。導出部137は、取得した座席を提示することを要求する情報と、端末装置30の識別情報に基づいて、記憶部140aに記憶された学習モデル145を用いて、ユーザーに提示する椅子を示す情報を取得する。導出部137は、導出した椅子を示す情報を含み、座席提示要求を送信した端末装置30を宛先とする座席提示要求を作成する。導出部137は、作成した座席提示要求を、通信部110に出力する。
通信部110は、導出部137が出力した座席提示応答を取得し、取得した座席提示応答を、端末装置30へ送信する。
端末装置30の通信部31は、情報処理装置100aが送信した座席提示応答受信し、受信した座席提示応答を、情報処理部33へ出力する。情報処理部33は、通信部31が出力した座席提示応答を取得し、取得した座席提示応答に含まれる椅子を示す情報を、表示部36に表示する。
【0089】
情報処理システムの動作について説明する。
図20は、実施形態の変形例の情報処理システムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
(ステップS61)
情報処理装置100aの学習部139は、生成した学習モデルを、記憶部140aの学習モデル145に記憶する。
(ステップS62)
端末装置30-1において、ユーザーが操作部35に対して、座席を提示することを要求する操作を行った場合に、操作部35は、情報処理部33に、座席を提示することを要求する情報を出力する。受付部33aは、操作部35が出力した座席を提示することを要求する情報を取得し、取得した座席を提示することを要求する情報を、作成部33bへ出力する。作成部33bは、受付部33aが出力した座席を提示することを要求する情報を取得し、取得した座席を提示することを要求する情報に基づいて、端末装置30の識別情報と、座席を提示することを要求する情報とを含み、情報処理装置100aを宛先とする情報である座席提示要求を作成する。作成部33bは、作成した座席提示要求を、通信部31へ出力する。通信部31は、作成部33bが出力した座席提示要求を、情報処理装置100aへ送信する。
(ステップS63)
情報処理装置100aにおいて、通信部110は、端末装置30が送信した座席提示要求を受信し、受信した座席提示要求を、情報処理部130へ出力する。導出部137は、通信部110が出力した座席提示要求を取得し、取得した座席提示要求に含まれる端末装置30の識別情報と、座席を提示することを要求する情報とを取得する。導出部137は、取得した座席を提示することを要求する情報と、端末装置30の識別情報に基づいて、記憶部140aに記憶された学習モデル145を用いて、ユーザーに提示する椅子を示す情報を取得する。
(ステップS64)
導出部137は、導出した椅子を示す情報を含み、座席提示要求を送信した端末装置30を宛先とする座席提示要求を作成する。
(ステップS65)
導出部137は、作成した座席提示要求を、通信部110に出力する。通信部110は、導出部137が出力した座席提示応答を取得し、取得した座席提示応答を、端末装置30へ送信する。
第2の実施形態に変形例において、ユーザーに提示する座席の数は、一つでもよいし、複数でもよい。
第2の実施形態の変形例において、学習部139が省略されてもよい。
第2実施形態の変形例と、第1実施形態の変形例とが組み合わされてもよい。この場合に、学習モデル145は、ユーザー毎に、椅子1と天板付什器20とのいずれか一方又は両方の利用傾向を分析した結果を用いた学習によって導出されたものであり、オフィスのうち、ユーザー周辺の空間と、ユーザーの評価結果との関係を表したモデルである。学習部139は、生成した学習モデルを、記憶部140aの学習モデル145に記憶する。
導出部137は、通信部110が出力した座席提示要求を取得し、取得した座席提示要求に含まれる端末装置30の識別情報と、座席と天板付什器とのいずれか一方又は両方を提示することを要求する情報とを取得する。導出部137は、取得した座席と天板付什器とのいずれか一方又は両方を提示することを要求する情報と、端末装置30の識別情報とに基づいて、記憶部140aに記憶された学習モデル145を用いて、ユーザーに提示する椅子と天板付什器とのいずれか一方を示す情報を取得する。導出部137は、導出した椅子と天板付什器とのいずれか一方又は両方を示す情報を含み、座席提示要求を送信した端末装置30を宛先とする座席提示要求を作成する。導出部137は、作成した座席提示要求を、通信部110に出力する。
【0090】
実施形態の変形例の情報処理システムによれば、情報処理装置100aは、使用中の什器(実施形態では、椅子1)を判別する判別部と、判別部が判別した使用中の什器をユーザーが使用した評価を示す情報である使用評価情報を取得する取得部と、取得部が取得した使用評価情報と、ユーザー識別情報(実施形態では、端末装置30の識別情報)と、什器識別情報(実施形態では、発信器7aの識別情報)と、什器位置情報(実施形態では、発信器7aの位置情報)とを関連付けた情報である什器使用結果情報を蓄積する蓄積部と、蓄積部が蓄積した什器使用結果情報を分析することによって、一又は複数のユーザーの各々の什器の利用傾向を導出する分析部とを備える。このように構成することによって、使用評価情報と、ユーザー識別情報と、什器識別情報と、什器位置情報とを関連付けた情報である什器使用結果情報を蓄積できるため、各ユーザーの什器の利用傾向を導出できる。
また、分析部が導出した一又は複数のユーザーの各々の什器の利用傾向を用いた学習によって生成された学習モデルを用いて、ユーザーに提示する什器を導出する導出部を備える。このように構成することによって、ユーザーにとって最適な座席を提示できる。
【0091】
以上、実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組合せを行うことができる。これら実施形態は、発明の範囲や要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
なお、上述した処理装置200、情報処理装置100、情報処理装置100aは、コンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、各機能ブロックの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録する。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、CPUが実行することで実現してもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器などのハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROMなどの可搬媒体のことをいう。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスクなどの記憶装置を含む。
【0092】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、短時間の間、動的にプログラムを保持するものを含んでいてもよい。短時間の間、動的にプログラムを保持するものは、例えば、インターネットなどのネットワークや電話回線などの通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線である。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」には、サーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。また、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。また、上記プログラムは、プログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。プログラマブルロジックデバイスは、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)である。
【0093】
なお、上述の処理装置200、情報処理装置100、情報処理装置100aは内部にコンピュータを有している。そして、上述した処理装置200、情報処理装置100、情報処理装置100aの各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。
ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリなどをいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0094】
1、1-1、・・・、1-k…椅子、7a、7a-1、・・・、7a-k、7b、7b-1、・・・、7b-m、7c、7c-1、・・・、7c-n…発信器、10、10a…情報処理システム、20、20-1、・・・、20-n…天板付什器、30、30-1、・・・、30-m…端末装置、50…ネットワーク、100、100a…情報処理装置、110…通信部、130、130a…情報処理部、132…受付部、134…分析部、136…判別部、137…導出部、138…取得部、139…学習部、140、140a…記憶部、141…プログラム、142、142a…アプリ、143、143a…識別情報対応テーブル、144…椅子使用結果情報、144a…什器使用結果情報、145…学習モデル、150…操作部、160…表示部、200…処理装置、205…受信部、210…通信部、230…情報処理部、232…受付部、234…導出部、236…作成部、240…記憶部、241…プログラム、242…アプリ、30…端末装置、31…通信部、33…情報処理部、33a…受付部、33b…作成部、34…記憶部、34a…プログラム、34b…アプリ、35…操作部、36…表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
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