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特許7384807コンベヤシステムを監視するための装置及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-13
(45)【発行日】2023-11-21
(54)【発明の名称】コンベヤシステムを監視するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 45/12 20060101AFI20231114BHJP
   B65G 43/02 20060101ALI20231114BHJP
【FI】
B65G45/12 B
B65G43/02 Z
【請求項の数】 38
(21)【出願番号】P 2020534918
(86)(22)【出願日】2018-12-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-22
(86)【国際出願番号】 US2018067133
(87)【国際公開番号】W WO2019126664
(87)【国際公開日】2019-06-27
【審査請求日】2021-12-21
(31)【優先権主張番号】62/610,015
(32)【優先日】2017-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/733,367
(32)【優先日】2018-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517226430
【氏名又は名称】フレキシブル・スチール・レーシング・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】デブリーズ,ブレット イー.
(72)【発明者】
【氏名】ジーリンガー,トッド エー.
(72)【発明者】
【氏名】ダイケマ,カート アラン
(72)【発明者】
【氏名】モールカー,デイビッド エイドリアン
【審査官】須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】実開平02-037121(JP,U)
【文献】特開2013-011312(JP,A)
【文献】特開2017-096836(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0230466(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 45/12
B65G 43/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベヤベルトシステムのコンベヤベルトクリーナを監視するためのセンサ装置であって、コンベヤベルトクリーナは、細長い支持部と、前記細長い支持部に動作可能に搭載されると共にコンベヤベルトと係合するように構成されたクリーナブレードと、を含み、前記センサ装置は
記細長い支持部に搭載されるように構成されたセンサモジュールと、
前記センサモジュールの加速度センサであって、コンベヤベルトの動作中に前記細長い支持部上に搭載された前記センサモジュールとともに前記細長い支持部が振動する際に前記細長い支持部の加速度を検出するように構成された、加速度センサと、
前記センサモジュールの通信回路であって、前記細長い支持部の振動による前記検出された加速度に関連付けられたデータを通信ハブへ無線通信するように構成された、通信回路と、
前記センサモジュールのバッテリであって、前記センサ及び前記通信回路に電力を提供するための、センサと、
前記細長い支持部の前記検出された加速度に関連付けられた前記データを用いて前記コンベヤベルトシステムの前記クリーナブレードに関連する少なくとも1つの特性を予測するように構成されたプロセッサと、
を備える、センサ装置。
【請求項2】
前記コンベヤベルトシステムの前記クリーナブレードに関連する前記少なくとも1つの特性は前記クリーナブレードの残存寿命を含む、請求項に記載のセンサ装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記コンベヤベルトの少なくとも1つの特性を予測するように構成されている、請求項に記載のセンサ装置。
【請求項4】
前記プロセッサに動作可能に結合され、前記コンベヤベルトクリーナの少なくとも1つの物理的特性を表す識別データを受信するように構成された通信インタフェースを更に備え、
前記プロセッサは、前記識別データに基づいて、前記コンベヤベルトクリーナの前記物理的動作を表すアルゴリズムの少なくとも一部を選択するように構成されている、請求項に記載のセンサ装置。
【請求項5】
前記センサモジュールの第2のプロセッサを更に備え、
前記第2のプロセッサは、前記センサ及び前記通信回路に動作可能に結合され、
前記通信回路は、前記通信ハブ及びネットワークを介して前記プロセッサを含むリモートコンピュータと通信するように構成され、
前記第2のプロセッサは、前記通信回路に、前記細長い支持部の前記検出された加速度を表すデータを前記リモートコンピュータへ通信させるように構成されている、請求項に記載のセンサ装置。
【請求項6】
前記クリーナブレードは、複数のクリーナブレードを含み、
前記コンベヤベルトシステムの前記クリーナブレードに関連する前記少なくとも1つの特性は、前記クリーナブレードの各々に関連する少なくとも1つの特性を含む、前記コンベヤベルトシステムと組み合わせた請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項7】
前記コンベヤベルトクリーナは、前記細長い支持部と、前記コンベヤベルトを横切って延出するよう前記細長い支持部を支持し位置決めするように構成された1対のマウントと、を含み、
前記センサモジュールは、前記細長い支持部を受容して前記センサモジュールを前記細長い支持部に搭載することを可能とするような大きさの開口を有する筐体を含み、
前記筐体は、前記細長い支持部が前記1対のマウントによって前記コンベヤベルトを横切って延出するよう支持され位置決めされている間に、前記細長い支持部に搭載されるよう構成されている、前記コンベヤベルトクリーナと組み合わせた請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項8】
前記センサモジュールは、筐体を含み、
前記センサは、前記筐体内にある、請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項9】
前記通信ハブは、複数のセンサモジュールからデータを無線で受信するように構成され
ている、前記通信ハブと組み合わせた請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項10】
前記通信ハブは、セルラ通信プロトコルによって通信するように構成されている、前記通信ハブと組み合わせた請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項11】
前記センサ及び前記通信回路に動作可能に結合された前記センサモジュールのプロセッサを更に備え、
前記プロセッサは、前記通信回路に、前記細長い支持部の前記検出された加速度に関連付けられた前記データを前記通信ハブへ通信させるように構成されている、請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記細長い支持部の位置を予測するために前記検出された加速度を使用するように構成されている、請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記細長い支持部の位置の変化、前記細長い支持部が進行する回転距離、又は、それらの少なくとも1つの組み合わせ、を決定するために、前記加速度センサによる前記検出された加速度に関連する前記データを使用するように構成されている、請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項14】
前記センサモジュールは、前記細長い支持部に前記センサモジュールを固定するよう動作可能なクランプを含む、請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項15】
前記センサモジュールは、前記細長い支持部を受容して前記センサモジュールを前記細長い支持部に搭載することを可能とするような大きさの開口と、前記開口の周りに延出する内面を有する前記センサモジュールのクランプ部と、を含み、
前記クランプ部は、前記内面を前記細長い支持部の外面に対してクランプすると共に前記センサモジュールを前記細長い支持部に固定するように構成されている、請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項16】
前記センサモジュールは、前記細長い支持部を受容して前記センサモジュールを前記細長い支持部に搭載することを可能とするような大きさの開口と、前記開口の周りに延出するスリーブ部と、を含み、
前記スリーブ部は、ギャップによって分離した1対の端部を有し、
前記センサモジュールは、前記ギャップを狭めて前記センサモジュールを前記細長い支持部にクランプするように動作可能なクランピング部材を含む、請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項17】
前記センサモジュールは、前記細長い支持部を受容して前記センサモジュールを前記細長い支持部に搭載することを可能とするような大きさの開口を有し、
前記開口は、円形であり、
前記センサモジュールは、前記円形開口の周りに延出する環状内面を含み、
前記センサモジュールを前記細長い支持部に搭載した状態において、前記環状内面は、前記細長い支持部の円筒形外面に対してクランプされるように構成されている、請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項18】
前記センサモジュールは、インジケータを含む、請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項19】
前記センサモジュールは、温度センサを含む、請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項20】
前記センサ及び前記通信回路に動作可能に結合された前記センサモジュールのプロセッサを更に備え、
前記プロセッサは、前記通信回路に、前記細長い支持部の前記検出された加速度に関連付けられた前記データを、前記通信ハブを介してリモートコンピュータへ通信させるように構成されている、請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項21】
前記センサモジュールは、C字形の筐体を含む、請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項22】
前記センサモジュールは、前記センサモジュールを前記細長い支持部に固定するためのバンドを含む、請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項23】
前記センサモジュールは、マイクロフォンを含む、請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項24】
前記通信回路は、前記細長い支持部の前記検出された加速度に関連付けられた前記データを無線周波数通信によって前記通信ハブへ無線で通信するように構成されている、請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項25】
コンベヤベルトシステムのコンベヤベルトクリーナを監視するためのセンサ装置であって、コンベヤベルトクリーナは、細長い支持部と、前記細長い支持部に動作可能に搭載されると共にコンベヤベルトと係合するように構成されたクリーナブレードと、を含み、前記センサ装置は、
前記細長い支持部に搭載されるように構成されたセンサモジュールと、
前記センサモジュールのセンサであって、前記細長い支持部の少なくとも1つの特徴を検出するように構成された、センサと、
前記センサモジュールの通信回路であって、前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴に関連付けられたデータを通信ハブへ無線通信するように構成された、通信回路と、
前記センサモジュールのバッテリであって、前記センサ及び前記通信回路に電力を提供するための、センサと、
前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴を用いて前記コンベヤベルトシステムの少なくとも1つの特性を予測するように構成されたプロセッサと、
第2のコンベヤベルトシステムの第2のコンベヤベルトクリーナの第2の細長い支持部の振動履歴データを記憶するように構成されたメモリと、を備え、
前記プロセッサは、少なくとも部分的に、前記少なくとも1つの特徴を前記第2のコンベヤベルトシステムの前記振動履歴データと比較することによって、前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴を用いて前記コンベヤベルトシステムの前記少なくとも1つの特性を予測するように構成されている、センサ装置。
【請求項26】
コンベヤベルトシステムのコンベヤベルトクリーナを監視するためのセンサ装置であって、コンベヤベルトクリーナは、細長い支持部と、前記細長い支持部に動作可能に搭載されると共にコンベヤベルトと係合するように構成されたクリーナブレードと、を含み、前記センサ装置は、
前記細長い支持部に搭載されるように構成されたセンサモジュールと、
前記センサモジュールのセンサであって、前記細長い支持部の少なくとも1つの特徴を検出するように構成された、センサと、
前記センサモジュールの通信回路であって、前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴に関連付けられたデータを通信ハブへ無線通信するように構成された、通信回路と、
前記センサモジュールのバッテリであって、前記センサ及び前記通信回路に電力を提供するための、センサと、
前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴を用いて前記コンベヤベルトシステムの少なくとも1つの特性を予測するように構成されたプロセッサと、
前記コンベヤベルトクリーナの前記細長い支持部の振動履歴データを記憶するように構成されたメモリと、を備え、
前記プロセッサは、少なくとも部分的に、前記少なくとも1つの特徴を前記振動履歴データと比較することによって、前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴を用いて前記コンベヤベルトシステムの前記少なくとも1つの特性を予測するように構成されている、センサ装置。
【請求項27】
コンベヤベルトシステムのコンベヤベルトクリーナを監視するためのセンサ装置であって、コンベヤベルトクリーナは、細長い支持部と、前記細長い支持部に動作可能に搭載されると共にコンベヤベルトと係合するように構成されたクリーナブレードと、を含み、前記センサ装置は、
前記細長い支持部に搭載されるように構成されたセンサモジュールと、
前記センサモジュールのセンサであって、前記細長い支持部の少なくとも1つの特徴を検出するように構成された、センサと、
前記センサモジュールの通信回路であって、前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴に関連付けられたデータを通信ハブへ無線通信するように構成された、通信回路と、
前記センサモジュールのバッテリであって、前記センサ及び前記通信回路に電力を提供するための、センサと、
前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴を用いて前記コンベヤベルトシステムの少なくとも1つの特性を予測するように構成されたプロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、少なくとも部分的に、前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴の基本周波数を計算し、前記基本周波数を前記コンベヤベルトシステムの前記少なくとも1つの特性に関連付けることによって、前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴を用いて前記コンベヤベルトシステムの前記少なくとも1つの特性を予測するように構成されている、センサ装置。
【請求項28】
コンベヤベルトシステムのコンベヤベルトクリーナを監視するためのセンサ装置であって、コンベヤベルトクリーナは、細長い支持部と、前記細長い支持部に動作可能に搭載されると共にコンベヤベルトと係合するように構成されたクリーナブレードと、を含み、前記センサ装置は、
前記細長い支持部に搭載されるように構成されたセンサモジュールと、
前記センサモジュールのセンサであって、前記細長い支持部の少なくとも1つの特徴を検出するように構成された、センサと、
前記センサモジュールの通信回路であって、前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴に関連付けられたデータを通信ハブへ無線通信するように構成された、通信回路と、
前記センサモジュールのバッテリであって、前記センサ及び前記通信回路に電力を提供するための、センサと、
前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴を用いて前記コンベヤベルトシステムの少なくとも1つの特性を予測するように構成されたプロセッサと、を備え、
前記少なくとも1つの特徴は、前記細長い支持部の加速度、前記細長い支持部の回転速度、又はそれらの組み合わせを含み、
前記コンベヤベルトシステムの前記少なくとも1つの特性は、ブレード張力、前記クリーナブレードが前記コンベヤベルトに係合しているか否か、前記クリーナブレードがチャタリングしているか否か、又はそれらの組み合わせを含む、センサ装置。
【請求項29】
コンベヤベルトシステムを監視する方法であって、前記コンベヤベルトシステムは、コンベヤベルトと、前記コンベヤベルトに係合するように構成されたクリーナブレードを有するコンベヤベルトクリーナと、を含み、前記コンベヤベルトクリーナは、細長い支持部と、前記コンベヤベルトを横切って延出するよう前記細長い支持部を支持する1対のマウントと、を含み、前記方法は、
前記細長い支持部が前記マウントによって支持されて前記コンベヤベルトを横切って延出している間に、前記細長い支持部にセンサモジュールを搭載することと、
前記センサモジュールのバッテリによって前記センサモジュールの加速度センサ及び通信回路に電力を供給することと、
前記細長い支持部に搭載された前記センサモジュールの前記加速度センサを用いて、コンベヤベルトの動作中に前記細長い支持部上に搭載された前記センサモジュールとともに前記細長い支持部が振動する際に前記細長い支持部の加速度を検出することと、
前記細長い支持部に搭載された前記センサモジュールの通信回路を用いて、前記細長い支持部の振動による前記検出された加速度に関連付けられたデータを通信ハブへ無線で通信することと、
前記細長い支持部の前記検出された加速度に関連付けられた前記データを用いて、前記コンベヤベルトシステムの前記クリーナブレードに関連する少なくとも1つの特性を予測することと、
を含む、方法。
【請求項30】
前記細長い支持部の前記検出された加速度に関連する前記データを用いて、前記コンベヤベルトの少なくとも1つの特性を予測することを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記細長い支持部は、1対の反対側の端部と、それらの間に延出している軸と、を含み、
前記細長い支持部に前記センサモジュールを搭載することは、前記マウントのうち1つよりも軸方向外側にある前記細長い支持部の前記端部のうち1つに又はこの1つの端部に隣接して前記センサモジュールを搭載することを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記コンベヤベルトクリーナの少なくとも1つの物理的特性を表す識別データを受信することと、
前記識別データに基づいて、前記コンベヤベルトクリーナを表すアルゴリズムの少なくとも一部を選択することと、を更に含み、
前記細長い支持部の前記検出された加速度に関連する前記データを用いて前記コンベヤベルトシステムの前記クリーナブレードに関連する前記少なくとも1つの特性を予測することは、前記アルゴリズムの選択された少なくとも一部を用いて前記少なくとも1つの特性を決定することを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記クリーナブレードは、複数のクリーナブレードを含み、
前記細長い支持部の前記検出された加速度に関連する前記データを用いて前記コンベヤベルトシステムの前記クリーナブレードに関連する前記少なくとも1つの特性を予測することは、前記ブレードの各々に関連する少なくとも1つの特性を予測することを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
前記通信ハブからネットワークを介してリモートコンピュータへ前記データを通信することを更に含む、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
コンベヤベルトシステムを監視する方法であって、前記コンベヤベルトシステムは、コンベヤベルトと、前記コンベヤベルトに係合するように構成されたクリーナブレードを有するコンベヤベルトクリーナと、を含み、前記コンベヤベルトクリーナは、細長い支持部と、前記コンベヤベルトを横切って延出するよう前記細長い支持部を支持する1対のマウントと、を含み、前記方法は、
前記細長い支持部が前記マウントによって支持されて前記コンベヤベルトを横切って延出している間に、前記細長い支持部にセンサモジュールを搭載することと、
前記センサモジュールのバッテリによって前記センサモジュールのセンサ及び通信回路に電力を供給することと、
前記細長い支持部に搭載された前記センサモジュールのセンサを用いて、前記細長い支持部の少なくとも1つの特徴を検出することと、
前記細長い支持部に搭載された前記センサモジュールの通信回路を用いて、前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴に関連付けられたデータを通信ハブへ無線で通信することと、
前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴を用いて前記コンベヤベルトシステムの少なくとも1つの特性を予測することと、
第2のコンベヤベルトシステムの第2のコンベヤベルトクリーナの細長い支持部の振動履歴データを記憶することと、を含み、
前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴を用いて前記コンベヤベルトシステムの前記少なくとも1つの特性を予測することは、前記少なくとも1つの特徴を前記第2のコンベヤベルトシステムの前記振動履歴データと比較することを含む、方法。
【請求項36】
コンベヤベルトシステムを監視する方法であって、前記コンベヤベルトシステムは、コンベヤベルトと、前記コンベヤベルトに係合するように構成されたクリーナブレードを有するコンベヤベルトクリーナと、を含み、前記コンベヤベルトクリーナは、細長い支持部と、前記コンベヤベルトを横切って延出するよう前記細長い支持部を支持する1対のマウントと、を含み、前記方法は、
前記細長い支持部が前記マウントによって支持されて前記コンベヤベルトを横切って延出している間に、前記細長い支持部にセンサモジュールを搭載することと、
前記センサモジュールのバッテリによって前記センサモジュールのセンサ及び通信回路に電力を供給することと、
前記細長い支持部に搭載された前記センサモジュールのセンサを用いて、前記細長い支持部の少なくとも1つの特徴を検出することと、
前記細長い支持部に搭載された前記センサモジュールの通信回路を用いて、前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴に関連付けられたデータを通信ハブへ無線で通信することと、
前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴を用いて前記コンベヤベルトシステムの少なくとも1つの特性を予測することと、
前記コンベヤベルトクリーナの前記細長い支持部の振動履歴データを記憶することと、を含み、
前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴を用いて前記コンベヤベルトシステムの前記少なくとも1つの特性を予測することは、前記少なくとも1つの特徴を前記振動履歴データと比較することを含む、方法。
【請求項37】
コンベヤベルトシステムを監視する方法であって、前記コンベヤベルトシステムは、コンベヤベルトと、前記コンベヤベルトに係合するように構成されたクリーナブレードを有するコンベヤベルトクリーナと、を含み、前記コンベヤベルトクリーナは、細長い支持部と、前記コンベヤベルトを横切って延出するよう前記細長い支持部を支持する1対のマウントと、を含み、前記方法は、
前記細長い支持部が前記マウントによって支持されて前記コンベヤベルトを横切って延出している間に、前記細長い支持部にセンサモジュールを搭載することと、
前記センサモジュールのバッテリによって前記センサモジュールのセンサ及び通信回路に電力を供給することと、
前記細長い支持部に搭載された前記センサモジュールのセンサを用いて、前記細長い支持部の少なくとも1つの特徴を検出することと、
前記細長い支持部に搭載された前記センサモジュールの通信回路を用いて、前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴に関連付けられたデータを通信ハブへ無線で通信することと、
前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴を用いて前記コンベヤベルトシステムの少なくとも1つの特性を予測することと、を含み、
前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴を用いて前記コンベヤベルトシステムの前記少なくとも1つの特性を予測することは、前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴の基本周波数を計算することと、前記基本周波数を前記コンベヤベルトシステムの前記少なくとも1つの特性に関連付けることと、を含む、方法。
【請求項38】
コンベヤベルトシステムを監視する方法であって、前記コンベヤベルトシステムは、コンベヤベルトと、前記コンベヤベルトに係合するように構成されたクリーナブレードを有するコンベヤベルトクリーナと、を含み、前記コンベヤベルトクリーナは、細長い支持部と、前記コンベヤベルトを横切って延出するよう前記細長い支持部を支持する1対のマウントと、を含み、前記方法は、
前記細長い支持部が前記マウントによって支持されて前記コンベヤベルトを横切って延出している間に、前記細長い支持部にセンサモジュールを搭載することと、
前記センサモジュールのバッテリによって前記センサモジュールのセンサ及び通信回路に電力を供給することと、
前記細長い支持部に搭載された前記センサモジュールのセンサを用いて、前記細長い支持部の少なくとも1つの特徴を検出することと、
前記細長い支持部に搭載された前記センサモジュールの通信回路を用いて、前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴に関連付けられたデータを通信ハブへ無線で通信することと、
前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴を用いて前記コンベヤベルトシステムの少なくとも1つの特性を予測することと、を含み、
前記センサモジュールの前記センサを用いて前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴を検出することは、前記細長い支持部の加速度を検出すること、前記細長い支持部の回転速度を検出すること、又はそれらの組み合わせを含み、
前記細長い支持部の前記少なくとも1つの特徴を用いて前記コンベヤベルトシステムの前記少なくとも1つの特性を予測することは、前記クリーナブレードのブレード張力、前記クリーナブレードが前記コンベヤベルトに係合しているか否か、前記クリーナブレードがチャタリングしているか否か、又はそれらの組み合わせを予測することを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
[0001] 本出願は、米国特許法第119条(e)のもとで、2017年12月22日に出願された米国仮出願第62/610,015号、及び2018年9月19日に出願された米国仮出願第62/733,367号に対する利益を主張する。これらは双方とも援用により全体が本願に含まれる。
【0002】
[0002] 本開示はコンベヤシステムに関し、更に具体的には、コンベヤシステムのコンポーネントの監視に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] コンベヤシステムは、材料又は物体をある位置から別の位置へ運搬するために利用される。コンベヤシステムの1つのタイプであるコンベヤベルトシステムは、一連のローラと、それらの上を下流ベルト進行方向及び経路に進むよう配置されたコンベヤベルトと、を含むことがある。ローラには、駆動ローラ又はプーリ及びアイドラローラの双方が含まれる。駆動ローラは駆動モータのような電源に接続されている。駆動モータは駆動ローラを回転させ、次いで駆動ローラはコンベヤベルトに作用する。例えばコンベヤシステムは、ヘッドローラ、被駆動テールローラ、ヘッドローラとテールローラとの間のアイドラローラ、及び、これらのローラの周囲にループを形成するコンベヤベルトを含み得る。コンベヤベルトは、概ねアイドラローラよりも上方にある上側搬送路(top run)と、概ねアイドラローラよりも下方にある戻り搬送路(return run)と、を有する。被駆動テールローラはコンベヤベルトに係合し、コンベヤベルト上側搬送路を長手方向の下流ベルト進行方向及び経路に駆動する。アイドラローラは、コンベヤベルトの上側搬送路の下面に接触して、コンベヤベルトの上側搬送路の上面によって運ばれる材料の重量を支持する。アイドラローラは、コンベヤベルトの上側搬送路の下面との摩擦係合に応じて回転し、また、容易に回転するためのころ軸受を含むことができる。
【0004】
[0004] コンベヤベルトは、ベルトによって運ばれる不均一な荷重のような理由で、ローラの一方側又は他方側の方へ横方向に蛇行又はミストラックする(mistrack)場合がある。コンベヤシステムは、コンベヤローラ上の実質的に中心にあるベルトの正しい進行経路にベルトの方向を戻すことによってベルトのミストラッキングに対処するコンベヤベルト追跡デバイスを含むことができる。追跡デバイスには、少なくとも1つのローラを含み、このローラに沿ってベルトが進行するものがある。この少なくとも1つのローラはベルトのミストラッキングに応じて旋回するので、この旋回ローラがコンベヤベルトを正しい進行方向の方へ戻すように作用する。例示的な追跡デバイスが米国特許第8,556,068号及び米国特許出願第2016/0264358号に記載されている。これらは双方とも援用により全体が本願に含まれる。
【0005】
[0005] コンベヤベルトシステムは、石炭又は骨材等の様々な搬送材料を運搬するために用いることができる。使用中に、搬送材料からの残留物がコンベヤベルト上に蓄積する可能性がある。残留物は小さい粒子及び/又は液体を含むことがあり、これがベルトに付着して、搬送材料の残りがベルトから降ろされた後コンベヤベルト表面に接触したままとなることがある。コンベヤベルトクリーナを用いて、この残留物及びデブリを除去することができる。コンベヤベルトクリーナは、ベルトを横切る方向に延出する支持棒のような細長い支持部材に搭載された1つ以上のスクレーパブレードを含むことがあり、スクレーパブレードはコンベヤベルトの表面と係合するようにバイアスされている。コンベヤベルトが進行経路に沿って移動すると、スクレーパブレードが残留物をこすり取る。棒の両端部はベルトの外側を越えて延出し、棒及びこれに搭載されたスクレーパブレードをベルトの方へバイアスしてスクレーパブレードを弾性係合させる弾性搭載機構を介して、コンベヤベルトを支持する構造に搭載されている。弾性係合によって、スクレーパブレードは、コンベヤベルトのスプライスのようなコンベヤベルトの凹凸からそれることが可能となる。コンベヤベルトのスプライスは、ヒンジピンにより相互に噛み合わせて接合されたコンベヤベルトの端部に固定された機械的締結具(fastener)を含み得る。また、スプライスは、ベルトの外面よりも上方に延出してコンベヤベルトが回転するたびにベルトと係合しているスクレーパブレードに接触する締結具プレート、リベット、及び/又はステープルを有する金属製締結具も含み得る。別のタイプのコンベヤベルトスプライスは、コンベヤベルトの端部を接合しコンベヤベルトを横切って延出する固体プレート締結具である。固体プレート締結具は、コンベヤベルトの外面から上向きにも延出し、コンベヤベルトと係合しているスクレーパブレードに衝突する可能性がある。コンベヤベルトクリーナの弾性係合によって、スクレーパブレードは、機械的締結具に損傷を与えることなくスプライスからそれることができる。
【0006】
[0006] いくつかのコンベヤベルトシステムでは、搬送対象の材料をベルト上に降ろすことによって荷積みが行われる。例えば石炭又は骨材を搬送するためのコンベヤシステムは、コンベヤベルトの経路に沿ったインパクトエリア又は荷積みゾーンを含み、ここで石炭又は骨材がコンベヤベルト上に降ろされる。荷降ろしは、コンベヤベルトの上側搬送路の上面に載るよりも数フィート以上前に石炭又は骨材を落とすことを含み得る。インパクトベッドが、これらの荷積みゾーンに沿ったコンベヤベルトの上側搬送路の下面を支持して、その上に降ろされた材料からの衝撃の一部を吸収する。インパクトベッドは、荷積みゾーンに沿った上側搬送路の下面に接触するプラットフォーム及び/又はバーを含む。プラットフォーム及び/又はバーは典型的に、衝撃を受けた場合にプラットフォーム及び/又はバーが弾性的に変形できるエラストマ材料で形成されている。インパクトベッドは、荷積みゾーンに沿って概ねU字形構成でベルトを支持するように隆起した側部を含み得る。これによって材料のこぼれ落ちが低減する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
[0007] コンベヤベルトシステムのコンポーネントは、経時的にすり減っていくか、又はシステムの1つ以上のコンポーネントの破損によって壊れる可能性がある。例えばコンベヤベルトクリーナのスクレーパブレードは、経時的にすり減っていき、コンベヤベルトとの係合が望ましい程度よりも弱くなる恐れがある。スクレーパブレード及びアイドラローラの現在の監視方法は、ブレード又はアイドラローラにワイヤ又はセンサを埋め込むことによってスクレーパブレードの状態を直接監視することを含む。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[0008] 本開示の一態様によれば、コンベヤベルトクリーナを備えたコンベヤベルトシステムを含む装置が提供される。コンベヤベルトクリーナは、細長い支持部と、コンベヤベルトを横切って延出するよう細長い支持部を位置決めするように構成された1対のマウントと、を有する。コンベヤベルトクリーナは、細長い支持部に動作可能に搭載されると共にコンベヤベルトと係合するように構成されたクリーナブレードを含む。装置は更に、細長い支持部がコンベヤベルト動作中に振動する際の細長い支持部の少なくとも1つの特徴を検出するように構成されたセンサを含む。装置のプロセッサは、細長い支持部の少なくとも1つの特徴を用いてコンベヤベルトシステムの少なくとも1つの特性を予測するように構成されている。このように、コンベヤベルトシステムのコンポーネントの少なくとも1つの特性を、直接的にコンポーネントでなく細長い支持部の振動を検知することによって予測できる。これにより、コンベヤベルトシステムに関する所望の情報を提供すると同時にセンサを保護する。
【0009】
[0009] 一実施形態において、装置は細長い支持部に搭載されるように構成された筐体を含み、センサは筐体内にある。筐体によって、コンベヤベルトクリーナの交換を必要とすることなく、既存のコンベヤベルトクリーナの細長い支持部にセンサを搭載することが可能となる。更に、筐体は細長い支持部に搭載するよう構成されているので、既存のクリーナブレードを使い続けることができ、これによって設置が簡略化する。
【0010】
[0010] 一実施形態において、細長い支持部は、1対の反対側の端部とそれらの間に延出している軸とを含む。センサは、マウントのうち1つよりも軸方向外側にある細長い支持部の端部のうち1つにある。コンベヤベルトによって搬送される材料は、一般的にコンベヤベルトクリーナのマウント間にある経路に沿って搬送される。センサはマウントのうち1つよりも軸方向外側にあるので、コンベヤベルトによって処理されている材料の経路の外側にある。これにより、コンベヤベルトから落ちる可能性のある粉塵及び小さい岩のような粒子にセンサが露呈されるのを低減することで、センサを保護する。いくつかの実施形態において、装置は、少なくとも1つの特徴を、無線ネットワークを介してプロセッサを含むリモートコンピュータへ通信するように構成された通信インタフェースを含む。1つのマウントよりも軸方向外側にあるセンサは、コンベヤベルトシステムの支持構造からの電磁干渉を低減することができる。
【0011】
[0011] 本開示の別の態様によれば、コンベヤベルトシステムを監視するための方法が提供される。コンベヤベルトシステムは、コンベヤベルトと、コンベヤベルトに係合するように構成されたクリーナブレードを有するコンベヤベルトクリーナと、を含む。コンベヤベルトクリーナは、細長い支持部と、コンベヤベルトを横切って延出するよう細長い支持部を位置決めするように構成された1対のマウントと、を含む。方法は、細長い支持部に関連付けられたセンサを用いて、細長い支持部がコンベヤベルト動作中に振動する際の細長い支持部の少なくとも1つの特徴を検出することを含む。方法は更に、細長い支持部の少なくとも1つの特徴を用いてコンベヤベルトシステムの少なくとも1つの特性を予測することを含む。このように、コンベヤベルトシステムのコンポーネントの少なくとも1つの特性を、コンポーネントの特性自体を測定する必要なく予測することができる。クリーナブレードのようなコンベヤベルトシステムのいくつかのコンポーネントはすり減るので定期的に交換されるが、この方法は、経時的にすり減る可能性のあるコンベヤベルトシステムのクリーナブレード又は他のコンポーネントが交換されるにもかかわらず、コンベヤベルトシステムの継続的な監視を可能とする。
【0012】
[0012] また、主題の開示は、コンベヤベルトクリーナを監視するための装置も提供する。装置は、筐体と、コンベヤベルトクリーナの支持棒に固定されるように構成された筐体の搭載部と、支持棒がコンベヤベルトの動作中に振動する際の支持棒の少なくとも1つの特徴を検出するように構成された筐体内のセンサと、を含む。コンベヤベルトクリーナの支持棒は業界においてある程度標準化されており、搭載部は支持棒に固定されるよう構成されているので、この装置は、1つの製造業者からの様々なモデルのコンベヤベルトクリーナ又は様々な製造業者からのコンベヤベルトクリーナに固定することができる。これによって、ユーザが装置をコンベヤベルトクリーナに設置すること又はコンベヤベルトクリーナを点検することが容易になる。
【0013】
[0013] 装置は、ネットワークを介してリモートコンピュータと通信するように構成された筐体内の通信回路を含む。装置は更に、筐体内にあり、センサ及び通信回路と動作可能に結合されたプロセッサを含む。プロセッサは、通信回路に、支持棒の少なくとも1つの特徴に関連付けられたデータをリモートコンピュータへ通信させるように構成されている。通信されたデータは、コンベヤベルトクリーナ、コンベヤベルト、又はそれらの組み合わせを監視するため、リモートコンピュータによって使用することができる。一実施形態において、リモートコンピュータは通信回路からデータを受信し、このデータを用いて、コンベヤベルトクリーナ、コンベヤベルトクリーナ、又はそれらの組み合わせの少なくとも1つの特性を予測する。
【0014】
[0014] 別の態様によれば、コンベヤベルトクリーナの支持棒にセンサモジュールを接続するための装置が提供される。装置は、センサモジュールを受容するための外面を有する本体と、支持棒の開口内に収まり、支持棒の内面に沿って延出するような大きさの搭載部と、を含む。装置は更に、搭載部に動作可能に結合され、搭載部を支持部の内面と係合させるように移動可能なアクチュエータを含む。搭載部を支持棒に固定した状態で、コンベヤベルトの動作中に装置の本体は支持棒と共に振動する。センサモジュールは、コンベヤベルト動作中に本体が支持棒と共に振動する際の本体の少なくとも1つの特性を検知できる。このため、センサモジュールを支持棒に直接搭載することが現実的でない場合に、本体の少なくとも1つの特徴を用いて、関連付けられたコンベヤベルトシステムの少なくとも1つの特性を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1A】[0015] コンベヤベルトと、コンベヤベルトクリーナと、コンベヤベルトクリーナに関連付けられてベルトクリーナの特性に関する信号を無線ネットワークを介して送信するように構成されたセンサと、を含むコンベヤシステムの斜視図である。
図1B】[0016] 図1Aのコンベヤシステムのコンベヤベルト及びコンベヤベルトクリーナのうち1つの斜視図である。
図1C】[0017] コンベヤベルトクリーナを有する上部コンベヤシステムと、インパクトベッドを有する下部コンベヤシステムと、上部コンベヤシステムから下部コンベヤシステムの荷積みゾーンのインパクトベッドに降ろした材料を誘導するための移送シュートシステムと、を含む別のコンベヤシステムの斜視図である。
図2A】[0018] 図1Aのコンベヤベルトクリーナのうち1つの支持棒に搭載されてベルトクリーナの1つ以上の特性を監視するためのセンサモジュールの斜視図である。
図2B】[0019] 図2Aのセンサの断面図である。
図3】[0020] 無線ゲートウェイ及びクラウドコンピューティングシステムを介した図1Aのコンベヤシステムのセンサと制御システムとの無線通信を示すネットワーク図である。
図4】[0021] 無線ゲートウェイ、クラウドストレージ、及び、追加のパラメータを制御システムに提供するための第2のクラウドコンピューティングシステムを介した、図1Aのコンベヤシステムのセンサと制御システムとの無線通信を示すネットワーク図である。
図5】[0022] 図1Aのコンベヤシステム内のセンサによって測定されたデータに基づいてユーザに情報を提供するアプリケーションを表示するコンピュータモニタの図である。
図6】[0023] 図1Aのコンベヤシステム内のセンサによって測定されたデータに基づいてユーザに情報を提供するアプリケーションを表示するコンピュータモニタの図である。
図7】[0024] 図1Aのコンベヤシステム内のセンサによって測定されたデータに基づいてユーザに情報を提供するアプリケーションを表示するコンピュータモニタの図である。
図8】[0025] 図1Aのコンベヤシステム内のセンサによって測定されたデータに基づいてユーザに情報を提供する電子メールを表示するコンピュータモニタの図である。
図9】[0026] 図1Aのコンベヤシステム内のセンサによって測定されたデータに基づいてユーザに情報を提供する電子メールを表示するコンピュータモニタの図である。
図10】[0027] 図1Aのコンベヤシステム内のセンサによって測定されたデータに基づいてユーザに情報を提供するアプリケーションを表示するスマートフォンの斜視図である。
図11】[0028] センサを有し、図1A又は図1Cのコンベヤシステムで用いるのに適した追跡デバイスの斜視図である。
図12】[0029] センサを有し、図1A又は図1Cのコンベヤシステムで用いるのに適した別の追跡デバイスの斜視図である。
図13A】[0030] 図1A又は図1Cのコンベヤシステムで用いるのに適した自己完結型(self-contained)センサモジュールの斜視図である。
図13B】[0030] 図1A又は図1Cのコンベヤシステムで用いるのに適した自己完結型センサモジュールの断面図である。
図13C】[0030] 図1A又は図1Cのコンベヤシステムで用いるのに適した自己完結型センサモジュールの分解組立図である。
図14】[0031] 電源コードを有する図13のセンサモジュールの斜視図である。
図15】[0032] 図1A又は図1Cのコンベヤシステムで用いるのに適し、コンベヤベルトシステムのコンベヤベルトクリーナのうち1つの支持棒内に収まるような大きさの本体部材を有するセンサモジュールの斜視図である。
図16A】[0033] 図1Aのコンベヤシステムの一次ベルトクリーナの斜視図である。
図16B】[0034] 図1Aのコンベヤシステムの二次ベルトクリーナの斜視図である。
図17A】[0035] 図1A又は図1Cのコンベヤシステムのコンベヤベルトの状態を監視するための方法を示す。
図17B】[0035] 図1A又は図1Cのコンベヤシステムのコンベヤベルトの状態を監視するための方法を示す。
図17C】[0035] 図1A又は図1Cのコンベヤシステムのコンベヤベルトの状態を監視するための方法を示す。
図18】[0036] 移動を検出するためのセンサを含むセンサモジュールのセンサ回路のブロック図である。
図19】[0037] 図18のセンサ回路と通信するための通信ハブのブロック図である。
図20A】[0038] 図1A又は図1Cのコンベヤシステムで用いられるコンベヤベルトクリーナのテンションブラケットに搭載されたセンサモジュールの斜視図である。
図20B】[0039] 図20Aのテンションブラケット及びセンサモジュールアセンブリの分解組立図である。
図21】[0040] 図2Aから図2Bのセンサモジュールによって様々なベルトクリーナ張力で測定された加速度振幅対時間を示すグラフ群である。
図22】[0041] センサモジュールがセルラ通信ネットワークを介して通信する図1Aのコンベヤシステムの斜視図である。
図23】[0042] コンベヤシステムの補助デバイスを監視するためのシステムのブロック図である。
図24A】[0043] コンベヤベルトクリーナの支持棒に搭載されてコンベヤベルトクリーナの1つ以上の特徴を監視するためのセンサモジュールの正面図である。
図24B】[0044] 図24Aのセンサモジュールの後面図である。
図25】[0045] 図24A及び図24Bのセンサのためのセットアップ方法を示すフロー図である。
図26】[0046] コンベヤベルトクリーナに接続されたセンサモジュールの斜視図であり、センサモジュールの筐体上部と筐体下部との間にクランプされたコンベヤベルトクリーナの支持棒が示されている。
図27】[0047] 図26のセンサモジュールの分解斜視図であり、筐体下部の区画内に受容された回路基板、回路基板支持部、及びバッテリが示されている。
図28】[0048] 図26のセンサモジュールをセットアップするために用いられているスマートフォン、及びリモートサーバに情報を伝達しているセンサモジュールの概略図である。
図29】[0049] コンベヤベルトクリーナの支持棒の開口内に収まるような大きさの離間したアーチ状壁と、図26のセンサモジュールを取り付けることができる円筒形外面と、を有する本体を含む棒延長器の斜視図である。
図30】[0050] 図29のライン30-30で切り取った断面図であり、棒延長器の拡張器(spreader)とねじ切り係合している棒延長器のアクチュエータボルトを示している。
図31】[0051] 図29のライン31-31で切り取った拡張器の断面図であり、本体のアーチ状壁を相互に離間させると共に棒延長器を支持棒に固定するための傾斜面を有する拡張器のカム壁を示している。
図32】[0052] 図29のライン31-31で切り取った棒延長器の断面図であり、コンベヤベルトクリーナの支持棒に接続された棒延長器を示し、コンベヤベルトクリーナは、支持棒上のセンサモジュールの配置を制限する支持棒端部のマウントを有する。
図33】[0053] 図32と同様の図であるが、アクチュエータボルトを締めたことによりウェッジが本体の方へ引き込まれ、本体のアーチ状壁が支持棒の内面に対して付勢されている。
図34】[0054] コンベヤベルトクリーナの支持棒に搭載された加速度計からのデータを示すグラフであり、関連付けられたコンベヤベルトシステムの動作条件の変化による加速度計からの信号の周波数領域応答の変化を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[0055] 本開示の一態様によれば、コンベヤベルトを監視するための装置が提供される。この装置は、コンベヤベルトに関連付けられた1つ以上のセンサと、アイドラローラ、クリーナ、トラッカ、及び/又はインパクトベッドのようなコンベヤシステムの補助デバイスと、を含み得る。1つ以上のセンサは、多数の手法で補助デバイスに関連付けることができる。それらの手法は例えば、補助デバイスと一体化すること、補助デバイスに搭載すること、及び/又は補助デバイスに近接してコンベヤベルトを支持する構造のフレーム部材に搭載すること等である。
【0017】
[0056] 補助デバイスは、比較的短い予想寿命の部分すなわち交換可能な部分と、比較的長い予想寿命の部分すなわち永続的な部分と、を含み得る。本明細書では「永続的」と呼ぶが、永続的な部分は経時的に劣化する可能性があり、交換することができる。永続的な部分は、「交換可能な部分」よりも長い予測寿命を有すると共に長持ちするように設計されている。例えば、ベルトクリーナの交換可能な部分はベルトクリーナのスクレープブレードであり、ベルトクリーナの永続的な部分は、ベルトクリーナの筐体や、ベース部材又は支持棒のような細長い剛性搭載構造である。別の例として、永続的な部分は、補助デバイスが搭載されるコンベヤシステムのフレームの一部である。
【0018】
[0057] 装置の1つ以上のセンサは、1つ以上の補助デバイスの1つ又は複数の永続的な部分に搭載する、一体化する、及び/又は近接させることができる。センサは、加速度のような補助デバイスの1つ以上の特徴を検出する。加速度の原因は例えば、コンベヤベルトクリーナのスクレーパブレードにスプライスが衝突する等、補助デバイスの一部に対するガタガタと振動する衝撃である。また、センサは、例えば光学センサを用いてコンベヤベルトの戻り搬送路上の繰り戻し(carry-back)を検出する等、コンベヤベルトの1つ以上の特徴を検出することができる。また、センサは音を検出することも可能である。音を用いて、ベルトが走行しているか否かを検出することができる。ベルト上のデブリ、クリーナとの衝突、又はローラのうち1つにおける軸受の故障を示す可能性のある特定の音を監視することができる。センサは、温度及び湿度のような1つ以上の周囲条件も検出できる。センサは、補助デバイスの1つ以上のコンポーネントの温度も検出できる。
【0019】
[0058] 装置はプロセッサを含むことができ、検出された1つ以上の特徴に対応する測定データはプロセッサに送信される。プロセッサは、測定データに基づいて、すり減った又は破損した補助デバイスのようなコンベヤシステムにおける故障状態(fault condition)を識別する。1つの形態において、プロセッサはセンサに直接接続されたローカルプロセッサである。別の形態において、プロセッサは、有線及び/又は無線の通信ネットワークを介して1つ以上のセンサからデータを受信するリモートコンピューティングデバイスである。いくつかの形態において、各センサモジュールはルータ等の通信ハブと直接通信する。別の形態において、センサモジュールはメッシュネットワークを形成し、このネットワーク内で第1のセンサモジュールは第2のセンサモジュールのための通信リレーとして機能し、第2のセンサモジュールは第3のセンサモジュールのための通信リレーとして機能する等となっている。センサモジュールが通信リレーとして動作可能であるため、システムの通信ハブと直接通信することが困難であるセンサモジュールがプロセッサにデータを提供できる。例えば、通信ハブを地下鉱山の入口部分に位置決めすることができる。第1のセンサモジュールは通信ハブに最も近く、第2及び第3のセンサモジュールは徐々に鉱山の奥に配置される。第2及び第3のセンサモジュールは鉱山の岩による干渉のため通信ハブと直接通信できない可能性があるが、第3のセンサモジュールからのデータは第2のセンサモジュールによって第1のセンサモジュールにリレーされ、第1のセンサモジュールは次いでこの情報を通信ハブにリレーすることができる。同様に、第2のセンサモジュールからのデータは第1のセンサモジュールによって通信ハブにリレーすることができる。言い換えると、センサモジュールのうち1つ以上は、GSM(Global System for Mobile Communications)カードのようなセルラ通信カードを含み、セルラネットワークを介して通信を行う。
【0020】
[0059] 1つの手法において、プロセッサは、測定データを最小閾値、最大閾値、又は許容可能値範囲と比較することによって故障状態を識別する。例えば、アイドラローラの加速度を検出する加速度計からのデータが最大閾値と比較される。加速度が最大閾値を超える場合、プロセッサは故障を識別する。大きい加速度は、アイドラが回転していないこと、又は何らかの状態もしくは状態セットによってアイドラローラに近接してコンベヤベルトが振動していることを示し得るからである。別の例において、プロセッサは、コンベヤベルトクリーナの加速度を測定するよう構成された加速度計からデータを受信し、加速度値を許容可能な加速度値範囲と比較する。測定された加速度値が小さすぎる場合、プロセッサは故障を識別することができる。小さい加速度値は、コンベヤベルトクリーナのスクレーパブレードがコンベヤベルトに係合していない結果として発生し得るからである。測定された加速度値が大きすぎる場合、プロセッサは故障状態を識別することができる。大きい加速度値は、例えばブレードが過度にすり減った場合のように、スクレーパブレードがコンベヤ上の残留物をこすり取らずに残留物の上に載っている結果として発生し得るからである。
【0021】
[0060] 1つの形態において、プロセッサは、ある時間期間にわたって1つ以上のセンサからのデータ出力を監視して、コンベヤシステムの故障を示す可能性のある傾向を識別する。例えばプロセッサは、トラッカの加速度を検出する加速度計からのデータを用いて、トラッカが行う補正アクションの頻度を識別できる。プロセッサが、補正アクションの頻度が閾値を超えていると判定した場合、プロセッサは故障状態を識別する。補正アクションの頻度は、何らかの状態又は状態セットによってコンベヤベルトが連続的に1方向にドリフトしていることを示し得るからである。1つの形態において、装置は、1つ以上のセンサからのデータ出力を記憶するよう構成されたメモリを含む。プロセッサはメモリに動作可能に結合されており、例えばセンサデータ出力における履歴傾向を決定するため、センサデータ出力に関する情報をメモリから検索することができる。
【0022】
[0061] また、装置は、プロセッサに動作可能に結合されると共に、識別した故障状態をユーザに表示するため構成されたユーザインタフェースも含むことができる。いくつかの形態において、ユーザインタフェースは、監視されたコンベヤベルトシステムから遠隔で使用できるリモートコンピューティングデバイスである。プロセッサは、監視されたコンベヤベルトシステムを含む設備内にローカルコンピュータを含むことができ、ユーザインタフェースは、ユーザによって動作されるリモートコンピューティングデバイスを含むことができる。例えばユーザインタフェースは、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、又はタブレットコンピュータを含み得る。ユーザインタフェースがスマートフォン又はタブレットコンピュータ等の携帯用デバイスである場合、ローカルコンピュータは、故障状態の際に電子メール又は通知等のアラートを携帯用デバイスに送信することができる。
【0023】
[0062] 図1A図1B、及び図1Cを参照すると、コンベヤシステム100、100Aが提供されている。コンベヤシステム100、100Aは、コンベヤベルト102と、インパクトベッド110、ベルトクリーナ120、アイドラローラ130、駆動ローラ135、及びトラッカ140のような多くの補助デバイスと、を含む。コンベヤシステム100、100Aは、いくつかの例として、より大きいコンベヤシステムのコンポーネントであるか、共通の位置にある別個のシステムであるか、又は別個の位置にある別個のシステムである可能性がある。図3を参照すると、コンベヤシステム100、100Aは、コンベヤシステム100、100Aの1つ以上のコンポーネントの1つ以上の特徴を監視するための監視システム10を含む。監視システム10は、コンベヤシステム100、100Aの1つ以上のコンポーネントに位置決めされたセンサモジュール112、122、132、142を含む。センサモジュール112、122、132、142の各々は、1つ以上のセンサ及び通信モジュールを含む。センサモジュール112、122、132、142は、1つ以上のコンポーネントの1つ以上の状態を、例えばそのコンポーネント又は部分の移動に基づいて検出するように構成されている。監視システム10はクラウドコンピューティングシステム105等のリモートリソースを含み、これは、センサ112、122、132、142からのデータを処理して、対応する補助デバイス及びコンベヤベルト102の1つ以上の特徴を決定する、及び/又は補助デバイス及びコンベヤベルト102の残存寿命のような特性を予測する。クラウドコンピューティングシステム105は、コンベヤシステム100の他の特性を予測するように動作できる。他の特性は例えば、ベルトが走行しているか否か、ベルトが走行している時間はどのくらいか、補助デバイスはベルト102と適正に係合しているか、繰り戻しの量、及びベルト102上の材料の有無である。クラウドコンピューティングシステム105は、クラウドコンピューティング機能を提供する1つ以上のリモートサーバを含み得る。
【0024】
[0063] センサモジュール112、122、132、142は、ゲートウェイ104を介してクラウドコンピューティングシステム105と通信する。ゲートウェイ104は、センサモジュール112、122、132、142をインターネットに接続するインターネットルータ又は通信塔(cellular tower)である。クラウドからの情報は、コンピュータ107(図3を参照のこと)又はスマートフォン106を介してユーザによって見られる。コンピュータ107は、コンベヤシステム100を制御するよう構成されたコンピュータ等、制御システム101の一部である。図3にはデスクトップコンピュータ107及びスマートフォン106が示されているが、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートウォッチ、及びAR(拡張現実)眼鏡のような他のコンピューティングデバイスを利用してもよい。
【0025】
[0064] 図1A及び図1Bを参照すると、システム100のアイドラローラ130及び駆動ローラ135はフレーム103に回転可能に結合されている。コンベヤベルト102は、経路に沿ってフレーム103に対して進行するように複数のアイドラローラ120及び駆動ローラ135の周りに延出している連続ベルトである。ベルトクリーナ120の各々は、ベルト102の外面102Oと係合するようにバイアスされた複数のスクレーパブレード124等のクリーナブレードを含む。ベルトクリーナ120は、プレクリーナ又は一次ベルトクリーナ120A及び二次ベルトクリーナ120Bを含む。一次ベルトクリーナ120Aは、ベルト102から材料を除去すると共にコンベヤベルト102から材料を降ろすのを支援するように、ヘッド又は駆動プーリ135に位置決めされている。二次ベルトクリーナ120Bは、コンベヤベルト102の戻り搬送路に沿って位置決めされて、コンベヤベルト102の追加のクリーニングを行うと共に材料の「繰り戻し」を制限する。言い換えると、二次ベルトクリーナ120Bは、材料がコンベヤベルト102のテール駆動ローラ135へ戻らずにコンベヤベルト102から降ろされることを保証する。
【0026】
[0065] いくつかの形態において、一次ベルトクリーナ120Aは回転してベルト102と係合するように構成されている。いくつかの形態において、二次ベルトクリーナ120Bは、ベルト102の表面に対して実質的に垂直な線形方向に垂直移動してベルト102と係合するように構成されている。
【0027】
[0066] 一次ベルトクリーナ120Aの一例が図16Aに示されている。ベルトクリーナ120Aは、支持棒126のような細長い支持部に搭載された1つ以上のスクレーパブレード124を含む。スクレーパブレード124は、スチール、カーバイド、又はウレタンのように多種多様な材料で作製できる。スクレーパブレード124は、エラストマ又はポリマー本体部のような弾性本体部とカーバイド先端部のような硬いブレード先端部とを有するスクレーパブレードアセンブリとすることができる。また、各スクレーパブレードアセンブリは、支持棒126にボルト留めされたU字形の金属製ブラケットのようなベースも含み得る。本体部は、スクレーパブレードをコンベヤベルトに対して弾性的にバイアスし、弾性的に変形して、ベルト上の締結具のようなコンベヤベルト102の欠陥(imperfection)からスクレーパブレードをそらすことができる。支持棒126は、マウント1603、1604に接続された端部1626、1627と、端部1626、1627に着脱可能に接続された中間部1625と、を含む。着脱可能な接続によって、中間部1625及びこれに接続されたスクレーパブレード124を保守のため容易に取り外すことができる。マウント1603、1604は、溶接又は締結具等によってコンベヤベルト102のフレーム103に固定するよう構成されている。
【0028】
[0067] マウント1626、1627によって、支持棒126を方向126A、126Bに制御しながら回転させることができる。マウント1603、1604の各々は、支持棒126に固定されたカラー1671を有するテンションブラケット1670及びばね1601を含む。ばね1601は、スクレーパブレード124をコンベヤベルト120に対して弾性的にバイアスする。マウント1603、1604によって、コンベヤベルト102の締結具がスクレーパブレード124に当たるといったスクレーパブレード124に対する衝撃に応じて支持棒126は方向126Aに回転可能となる。支持棒126が方向126Aに回転すると、テンションブラケット1670はばね1601を圧縮する。圧縮されたばね1601は次いでテンションブラケット1670を初期位置に戻す方へ付勢し、これによりスクレーパブレード124は戻って再びコンベヤベルト102と係合する。
【0029】
[0068] いくつかの形態において、スクレーパブレード1624は、センサモジュール122と通信するためのRFIDチップ1629等の通信回路を含む。図2Bを参照すると、センサモジュール122は、RFIDセンサ1803(図18を参照のこと)等のRFIDリーダを有するセンサ回路123を含み、これは、1つ以上のスクレーパブレード124のRFIDチップ1629を読み取ることによって1つ以上のスクレーパブレード124を識別する。1つの形態において、RFIDチップ1629(図16Aを参照のこと)は近距離チップ又は非給電(non-powered)チップである。RFIDリーダ127は、RFIDチップ1629に電流を誘導する磁界を生成する。誘導された電流を用いてコードを送信する。いくつかの形態において、制御システム101は、センサモジュール122からのデータ解析において、スクレーパブレード124のモデル及び/又はスクレーパブレード124が形成されている材料のようなスクレーパブレード124に関する識別情報を用いる。例えば、カーバイドスクレーパブレードは、標準的な使用時にウレタンスクレーパブレードよりも振動することが予想され得る。この代わりに又はこれに加えて、RFIDチップ1629の検知を用いて、スクレーパブレード1624の存在を検出する。RFIDチップ1629が検出されない場合、センサモジュール122は、スクレーパブレード124が存在しないことを示す信号を制御システム101に送信する。更に制御システム101は、RFIDチップ1629の読み取りに基づいて、間違ったスクレーパブレード1624が設置されているか否かを判定するように構成できる。
【0030】
[0069] 二次ベルトクリーナ120Bの一例が図16Bに示されている。ベルトクリーナ120Bは、支持棒1688のような細長い支持部に搭載された1つ以上のスクレーパブレード1684を含む。スクレーパブレード1684は、スチール、カーバイド、又はウレタンのように多種多様な材料で作製できる。支持棒1688は、マウント1663、1664に接続された端部1686、1687と、端部1686、1687に接続された中間部1685と、を含む。スクレーパブレード1684は中間部1685に着脱可能に接続されているので、スクレーパブレード1684を保守のため容易に取り外すことができる。マウント1663、1664は、溶接又は締結具等によってコンベヤベルト102のフレーム103に固定するよう構成されている。
【0031】
[0070] マウント1663、1664によって、支持棒1688を方向1661A及び1661Bに制御しながら線形移動させることができる。1対のばね1661が、支持棒1688を、従ってスクレーパブレード1684を、ベルト102に近付く方向1661Bに付勢する。マウント1663、1664によって、コンベヤベルト102の損傷した締結具がスクレーパブレード1684に当たるといったスクレーパブレード1684に対する衝撃に応じて支持棒1688は方向1661Aに移動可能となる。支持棒1688が方向1661Aに移動すると、ばね1661が圧縮する。圧縮されたばね1661は次いで支持棒1688を方向1661Bに付勢して、再びベルト102と係合させる。以下で記載されるように、1つ以上のセンサモジュール122を支持棒1688に結合してスクレーパブレード124の移動を検出することができる。他のベルトクリーナが、米国特許第7,093,706号、第7,347,315号、第8,757,360号、及び第9,586,765号に記載されている。これらは全て援用により全体が本願に含まれる。
【0032】
[0071] マウント1663、1664は方形の筐体1636及びスリーブ部材1638を含み、これらによって支持棒1688の長手方向軸1688Aを中心とした支持棒1688の制御された回転を可能とする。端部1686、1687は方形の筐体1636を貫通し、スリーブ部材1638に固定されている。矩形の筐体1636の内壁とスリーブ部材1638の外壁との間に弾性部材1640が位置決めされている。動作時、スクレーパブレード124とベルト102との摩擦により支持棒1688が回転する。弾性部材1640はこの回転に抵抗し、スリーブ部材1638を図示されている位置の方へバイアスして、スクレーパブレード1684とベルト102との間の係合を維持するようになっている。
【0033】
[0072] 図1Cに戻ると、コンベヤシステム100Aは、上ベルト102U及び下ベルト102Lを含む2つのベルト102を有する。上ベルト102Uは、センサモジュール122を有するベルトクリーナ120によってクリーニングされる。上ベルト102Uによって搬送された材料は、シュート108内へ放出される。シュート108は、放出された材料を下ベルト102Lの荷積みゾーンへ誘導する。下ベルト102Lは、荷積みゾーンでインパクトベッド110によって支持されている。
【0034】
[0073] スクレーパ120、インパクトベッド110、及び他の補助デバイスは、コンベヤシステム100Aのフレーム203によって支持され、ベルト102に係合する。1つの形態において、センサモジュール112、122、132及び/又は142は、フレーム103と対応する補助デバイスとの結合部に近接してフレーム103に結合されている。補助デバイスの部分の移動によってフレーム103は振動し、センサモジュール112、122、132、及び/又は142はこの振動を測定する。
【0035】
[0074] 図1Aを参照すると、コンベヤシステム100は更に、複数のセンサモジュール112、122、132、及び142と無線で通信する無線ルータ等の通信ハブ104を含む。センサモジュール112、122、132、及び142と通信ハブ104との間の無線通信は、多種多様な通信プロトコルのうち任意のものを利用できる。例えばセンサモジュール112、122、132、142は、6LowPAN、IPv4/Ipv6、RPL、QUIC、Aeron、uIP、DTLS、ROLL/RPL、NanoIP、CNN、及びTSMP等のインフラストラクチャプロトコル、EPC、uCode、Ipv6、及びURI等の識別プロトコル、Wifi、Bluetooth(商標)、DigiMesh、ANT、NFC、WirelessHart、IEEE802.15.4、Zigbee、EnOcean、WiMax、及びLPWAN等の通信/転送プロトコル、Physical Web、mDNS、HyperCat、UpnP、及びDNS-SD等の発見プロトコル、MQTT、MQTT-SN、Mosquitto、IMB MessageSight、STOMP、XMPP、XMPP-IoT、CoAP、AMQP、Websocket and Node等のデータプロトコル、TR-069及びOMA-DM等のデバイス管理プロトコル、セマンティックJSON-LD及びWeb Thing Model、及び/又は、Alljoyn、IoTivity、Weave、及びHomekit等のマルチレイヤフレームワークプロトコルを用いることができる。
【0036】
[0075] いくつかの形態において、通信ハブ104は、図1Aに示されているようなクラウドベースのコンピューティングシステム105等の外部データ処理システムと通信する。クラウドベースのコンピューティングシステム105は、通信されたデータを記憶する、及び/又は通信されたデータを処理して、更に処理又は記憶するため通信ハブ104へ戻すようリレーするか又は別のコンピュータシステムにリレーすることができる。例えばクラウドベースのコンピューティングシステム105は、クラウドベースのコンピューティングシステム105内の仮想マシン上で実行すると共に通信ハブ104によってクラウドベースのコンピューティングシステム105に通信されたデータを処理するよう構成された1つ以上のデータ処理アプリケーションを含み得る。この代わりに又はこれに加えて、通信ハブ104は、センサモジュール112、122、132、及び142からのデータを、制御室コンピュータ、又は例えばコンベヤシステム100のユーザが持っているスマートフォンもしくはタブレットのような携帯用コンピュータ等、1つ以上のオンサイトコンピュータに送信する。また、センサモジュール112、122、132、及び142は、上記で列挙したもの等の1つ以上の通信プロトコルを用いて1つ以上のオンサイトコンピュータに直接データを送信することも可能である。更に、センサモジュール112、122、132、142は、1つ以上のオンサイトコンピュータ、通信ハブ104、及び/又はクラウドベースのコンピューティングシステム105にデータを送信する前に、相互に又は他のセンサとの間でデータを送信することも可能である。通信ハブ104は、クラウドベースのコンピューティングシステム105、オンサイトコンピュータ、又は別の外部デバイスと通信する場合、同一のプロトコル又は異なるプロトコルを使用できる。
【0037】
[0076] 図18は、上述したセンサモジュール112、122、132、及び142の一部として利用できるセンサ回路1800を示す。センサ回路1800は、メモリ1804、通信モジュール1806、及び1つ以上のセンサ1807Aと通信可能に結合されたプロセッサ1802を含む。メモリユニット1804は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、固体メモリ、又は磁気ディスクベースのメモリ等、非一時的(non-transitory)コンピュータ可読メモリである。
【0038】
[0077] 直接電気接続(例えば有線接続)及び/又はバッテリ等の電源1801が、プロセッサ1802、メモリ1804、通信モジュール1806、及びセンサ1807Aに電力を供給する。センサモジュール112、122、132、及び142は、直接電気接続が切断された場合はバッテリで動作し、直接電気接続が切断されたことを示すアラートを送信するように構成できる。いくつかの形態において、電源1801は、運動エネルギを電気エネルギに変換してバッテリを充電できるフライホイール、振子、緩衝装置、又はロータリーダンパ等の1つ以上の慣性制動機構を含む充電器又は発電機を含む。例えば、センサモジュール112、122、132、及び142がコンベヤシステム100、100Aの動作に起因して振動すると、センサ1807Aのバッテリが充電される。
【0039】
[0078] 1つの形態において、1つ以上のセンサ1807Aは、ジャイロスコープ1807、加速度計1808、及び磁力計1809を含む。センサ1807Aは、対応する補助デバイスの移動を検出する。検出された移動を表すデータがプロセッサ1802に送信される。プロセッサ1802は受信したデータをメモリ1804に書き込む。これに加えて又はこの代わりに、プロセッサ1802は、上記で列挙した規格のうち1つ以上を用いて、検出された移動を表すデータを外部デバイスに無線送信するように通信モジュール1806を動作させる。
【0040】
[0079] センサモジュール112、122、132、及び142は例えば、1つ、2つ、又は3つの軸を有するデジタル又はアナログの加速度計1808、1つ、2つ、又は3つの軸を有するデジタル又はアナログのジャイロスコープ1807、及び/又はMEMS磁界センサのような磁力計1809を含むことができる。このため、センサモジュール112、122、132、及び142は、3軸、6軸、又は9軸の検知を有し得る。加速度計は、コンベヤベルトシステムの補助デバイス110、120、及び130に加わっている1つ以上の静的又は動的な力を測定するように構成できる。ジャイロスコープは、例えば空間内での支持棒126(図16Aを参照のこと)の方向126A、126Bへの回転のような補助デバイス110、120、及び130の部分の回転の数及び速度を決定するために使用できる。磁力計は、例えば地球磁場に対する支持棒126の方向126A、126Bへの回転等、補助デバイス110、120、及び130の部分の絶対角度測定値を与えることができる。センサモジュール112、122、132、及び142は更に、検知データを処理するためのプロセッサと、検知データを記憶及び処理するための1つ以上のメモリと、様々な外部デバイスと通信するための1つ以上の通信モジュールと、を含み得る。1つ以上の通信モジュールは、上記で列挙したプロトコルのうち1つ以上を用いて外部デバイスと通信することができる。
【0041】
[0080] 1つの形態において、メモリユニット1804は、センサ1807、1808、及び1809によって出力されたデータを処理するためのルーチンを記憶する。プロセッサ1802は、記憶されたルーチンを実行してデータを処理する。ルーチンの結果は通信モジュール1806によって送信される。
【0042】
[0081] 1つの形態において、通信モジュール1806は、有線又は無線接続を介してデータを通信ハブ104(図1Aを参照のこと)に送信する。図19に移ると、通信ハブ104は、プロセッサ1902、メモリ1904、第1の通信モジュール1906、及び第2の通信モジュール1908を含む。第1の通信モジュール1906は、通信モジュール1806と同じ通信プロトコルを用いて通信を行う。第1の通信モジュール1906は、複数のローカルセンサ回路1800の通信モジュール1806からデータを受信する。受信されたデータは第1の通信モジュール1906からプロセッサ1902に送信される。
【0043】
[0082] プロセッサ1902は、受信したデータをリモートリソースに送信するように第2の通信モジュール1908を動作させる。1つの形態において、リモートリソースはリモートオンサイトコンピュータである。別の形態において、リモートリソースはオフサイトであり、例えばクラウドベースのサーバシステムである。データは次いで以下で記載されるように処理及び/又は表示される。
【0044】
[0083] 1つの形態において、通信モジュール1806はセルラ通信モジュールである。通信モジュール1806は、GSM等の標準的なセルラ通信プロトコルによって通信するよう構成されている。図22は、センサモジュール122がセルラ通信モジュール1806を含むコンベヤシステム100を示す。センサモジュール122は、携帯電話塔2201を介してインターネット105を通じて中央制御システム101と通信する。いくつかの形態において、通信モジュール1806は、LTE CAT-M1又はNB-IoT等の低電力ワイドエリアネットワークを通じて通信するように構成されている。通信モジュール1806は、2Gセルラ通信等のフォールバック通信プロトコルを含む。
【0045】
[0084] 1つの形態において、センサ回路1800の通信モジュール1806はRFIDセンサ1803を含む。RFIDセンサ1803は、近くのRFIDチップを検出するように構成されている。RFIDチップは、補助デバイス110、120、130、及び140の交換可能な部分に結合することができる。RFIDセンサ1803は、RFIDチップを検出することによって交換可能な部分の存在を検出する。この代わりに又はこれに加えて、RFIDセンサ1803はRFIDチップから識別情報を受信する。例えばRFIDセンサ1803は、上述したRFIDチップ1629を検出してスクレーパブレード1624の型番を識別することができる。プロセッサ1802又は中央制御システム101は、この識別情報を用いて、センサ1807Aからのデータと比較を行う記憶値を選択する。
【0046】
[0085] いくつかの形態において、RFIDセンサ1803は、例えばセンサモジュール122上のボタンが押されたときのように特定のときにのみRFIDチップを検出する。これにより、RFIDセンサ1803が常にスキャンを行う場合に比べ、RFIDセンサ1803が使用する電力量は低減する。動作時、新しい摩耗コンポーネント又は交換可能コンポーネントが設置された場合、RFIDセンサ1803を起動してRFIDチップを検出するためにユーザはボタンを押す。また、交換可能コンポーネントが補助デバイスにまだ存在するか否かを制御システム101が決定できるように、RFIDセンサ1803は定期的に動作してRFIDチップを検出することも可能である。
【0047】
[0086] センサモジュール112、122、132、及び142は、データを連続的に検知するが、処理する必要のあるデータ量を低減するためデータの一部のみを送信するように構成できる。例えば、センサモジュール122は加速度計1808を含み、検知データを毎秒サンプリングし、サンプリングしたデータを処理のためクラウドベースのコンピューティングシステム105に送信することができる。固定間隔でデータをサンプリングすることにより、システムユーザはデータコストを制御できる。しかしながら、時々、以下で詳しく検討される様々な故障状態の多くのうち1つを確認するために追加のサンプルが使用されることがある。この場合、クラウドベースのコンピューティングシステム105又はコンピュータのような別の外部デバイスは、故障状態が存在することを確認するため、特定のセンサモジュール112、122、132、142のサンプリングレートを一時的に増大させ得る。一般に、センサモジュール112、122、132、及び142のサンプリングレートは、特定の状況での要求に応じて増大又は低減させることができる。いくつかの形態において、センサモジュール112、122、132、及び142は、含まれるセンサ1807Aに対して毎秒30サンプルのような一定のサンプリングレートを維持するが、データを内部で処理して、センサモジュール112、122、132、及び142が送信するデータ量を低減する。例えば、検出値をある時間期間にわたって平均して、その時間期間について単一の値を得ることができる。別の手法は、高速フーリエ変換を用いて検出値の数及び/又は複雑さを低減させることである。
【0048】
[0087] 補助デバイス110、120、130、140の各々は、フレーム又は本体等の永続的な部分と、通常はコンベヤベルト102に係合するよう構成された交換可能な部分と、を含む。いくつかの形態において、永続的な部分は、補助デバイス110、120、130、140が搭載されるフレーム103の一部である。センサモジュール112、122、132、及び142を補助デバイス110、120、130、140の永続的な部分に結合することで、交換可能な部分を交換する際にこれらセンサモジュールを交換する必要をなくすことができる。
【0049】
[0088] 図1Bに戻ると、ベルトクリーナ120は、支持棒126及び1つ以上の交換可能スクレーパブレード124を有する。スクレーパブレード124は、ベルト102の外側搬送表面102Oに対して付勢されて、搬送材料が降ろされた後にベルト102にくっ付いたままであるデブリ又は残留物を除去する。スクレーパブレード124とベルト102及び/又はベルト102によって搬送される材料からのデブリとの摩擦によって、経時的にスクレーパブレード124はすり減る。また、ベルト102は1つ以上のスプライスを含む。スプライスは典型的にベルト102の外面102Oに対して隆起している。スプライスは多くの場合、ステープル、リベット、又は他の締結部材によってベルトに結合された締結具を含む。スクレーパブレード124とベルト102との係合によってスクレーパブレード124はスプライスに衝突し、これもスクレーパブレード124のすり減り又は損傷の一因となる。スクレーパブレード124が過度にすり減るか又は損傷した場合、ベルト102を効果的にクリーニングしなくなるので、交換する必要がある。
【0050】
[0089] 図1B及び図16Aを参照すると、一次クリーナ120Aの支持棒126はマウント1603、1604でフレーム103に接続されている。支持棒126は摩耗コンポーネントでなく、スクレーパブレード124の数倍の予想寿命を有する。図2Bに示されているように、センサモジュール122は、支持棒126に接続するよう適合された筐体125と、筐体125内のセンサ回路123と、を含む。センサ回路123は上述した回路1800と実質的に同様である。
【0051】
[0090] 図2A図2Bを参照すると、筐体125は搭載部又はプラグ部157を含み、これは、支持棒126の開口156内に少なくとも部分的に延出してこれと差し込み嵌合(plug fit)を形成するような大きさ及び形状である。プラグ部157は、実質的に円形の開口156内に確実に嵌合する実質的に円形の断面を有する。支持棒126が異なる形状の開口156を有する形態では、プラグ部157も同様に、開口156に結合する異なる形状の断面を有する。筐体125は更に、支持棒126の外側に保持されるよう構成された外側部158を含む。外側部158及びプラグ部157はそれらの間に、支持棒126の一部を受容する環状くぼみ159を画定する。外側部158はスリーブ158Aを含み、これは、支持棒126の端部126Eを取り囲み、支持棒126上にセンサモジュール122を堅固に保持する。更に、支持棒126にセンサモジュール122を固定するため、締結具、バンド、及び/又はロック部材を使用できる。
【0052】
[0091] 筐体124は、過酷な及び/又は屋外の環境に耐えるように構成されている。筐体は、白のような明るい色を有することで、太陽光によるセンサモジュール122の加熱を低減できる。筐体124は、剛性材料で形成することで、コンベヤシステム100、100Aの過酷な環境における破損のリスクを低減できる。例示的な材料には、剛性複合物、金属合金、金属、又はプラスチックが含まれる。更に、センサ回路123をポッティング材料(potting material)に埋め込んで、振動による損傷の可能性及び/又はセンサモジュール122が受ける衝撃を低減することができる。
【0053】
[0092] 図2Bを参照すると、筐体125は、少なくとも部分的にプラグ部157内に位置決めされた空洞121を含む。空洞121はセンサ回路123を収容するような大きさである。1つの形態では、バッテリ129のような電源も空洞121内に位置決めされている。あるいは、筐体125は、センサ回路123及びバッテリ129のために別個の内部空洞121を含む。1つの形態において、空洞121は少なくとも部分的にくぼみ159の端部を越えて外側部158内まで延出し、センサ回路123のアンテナ128が端部126Eを越えて位置決めされるようになっている。このため、アンテナ128を介して送信及び/又は受信される無線信号は支持棒126によって遮断されない。
【0054】
[0093] 動作時、スクレーパブレード124は、走行中のベルト102をこする際に振動する。スクレーパブレード124の振動は次いで、支持棒126と、支持棒126の端部126Eに嵌合されて固定されたセンサモジュール122と、を振動させる。スクレーパブレード124は、過度に鈍くなった場合、ベルト102上のデブリをこすり取らずにデブリ上を滑る。これによってスクレーパ120は、スクレーパ120が正しく動作している場合に比べ、支持棒126の回転する角度量が異なること等によって異なる移動を生じる、及び/又は周波数及び/又は振動が増大すること等の異なる振動を生じる。あるいは、スクレーパブレード124は、ベルト102と係合しなくなるまですり減るか、破損するか、又は押し返される可能性がある。これによってスクレーパ120は、適正な動作状態にある場合に比べて振動が少なくなるか又は全くなくなる。
【0055】
[0094] 1つの形態において、センサ回路123は、スクレーパ120の振動をセンサ回路123に記憶された許容可能範囲と比較するよう構成されたプロセッサ171を含む。振動が許容可能範囲外である場合、1つ以上の故障が検出され、プロセッサ171は送信器172を介してアンテナ128を用いて故障を示す信号を送信する。センサ回路123に記憶された許容可能範囲は、外部デバイスとの通信によって更新することができる。別の形態では、センサ回路123は加速度計等のセンサ173から未加工データを送信し、クラウドベースのコンピューティングシステム105又は中央制御コンピュータ等の異なる位置にあるプロセッサが処理を実行する。
【0056】
[0095] センサ回路123を用いて、コンベヤシステム100の1つ以上のコンポーネントの1つ以上の特性を予測することができる。例えば1つ以上の特性は、コンベヤベルト102が移動しているか否かを含み得る。コンベヤベルト102が移動している場合、センサモジュール122は振動し、加速度のような支持棒126の少なくとも1つの特徴をセンサ回路123の加速度計によって検出することができる。センサ123が低周波数又は低振幅の振動を検出した場合、これはベルト102が荷積みされた状態で走行していることを示し得る。
【0057】
[0096] センサ回路123を用いて、コンベヤベルトシステム100のコンポーネントの他の特性を予測することができる。例えば、センサ回路123を用いて、クリーナ120がベルト102と係合しているか又は後退しているかを検出できる。1つの形態では、センサ回路123の加速度計173によって検出される振動に基づいて係合を検出する。図16Aのベルトクリーナ120Aのようにベルトクリーナ120が回転してベルト102と係合する形態では、支持棒126の回転に基づいて係合を検出できる。センサ回路123は、支持棒126の回転速度又は位置のような特徴を、ジャイロスコープセンサ又は水銀スイッチ等のレベルセンサによって検出することができる。いくつかの形態において、センサ回路123は、移動履歴を追跡することによって加速度計を用いて回転又は向きを検出する。加速度計を用いて向きを追跡する場合、センサ回路123を定期的に較正して複合的なエラーを低減できる。別の例において、センサ回路123は、支持棒126がばね1601により充分に回転したときを検出するよう構成されたリミットスイッチによって、スクレーパブレード124がベルト102から後退するときを予測する。
【0058】
[0097] センサ回路123は、支持棒126の向きの特徴を用いて、スクレーパブレード124の摩耗レベルのようなスクレーパブレード124の特性を予測することも可能である。スクレーパブレード124がすり減るにつれて、ベース部材126を更に回転させて、スクレーパブレード124をベルト102と係合した状態に保つ。
【0059】
[0098] また、センサ回路123は、線形バイアスコンベヤベルトクリーナ120B(図16Bを参照のこと)の線形位置を用いて、コンベヤクリーナ120のスクレーパブレード124の係合及び摩耗の特性を予想することも可能である。フレーム103に対する支持棒126の位置は、支持棒126がどのくらいベルト102の方へ付勢されているかを示す。この距離はスクレーパブレード124が摩耗するにつれて変化する。支持棒126が進行可能距離の端部に達した場合、スクレーパブレード124はベルト102と適正に係合しなくなるまで摩耗している。
【0060】
[0099] センサ回路123のセンサ173は加速度計を含み得る。センサ回路123は、加速度計を用いてコンベヤシステム100のチャタリング(chatter)を予測することができる。1つ以上の部品(アイドラローラ又は駆動ローラ等)の凸凹によって生じるシステム内の動きであるチャタリングは、加速度計により検出される振動を用いて予測できる。凸凹によって部品は不規則に動き、これがベルト102を動かす。次いでベルト102はスクレーパブレード124を動かし、これが支持棒126を動かす。加速度計は、チャタリングの大きさと周波数の双方を検出することができる。
【0061】
[00100] 1つのベルトクリーナ120の有効性は、これがベルト102と係合するように付勢される張力によって決まる可能性がある。1つの形態において、センサ回路123は、支持棒126の周波数応答に基づいてベルトクリーナ120の張力を予測できる。例えば、ベルトクリーナ120が高い張力下にあり、スクレーパブレード124が衝撃によってコンベヤベルト102から離れる方へ押された場合、ベルトクリーナ120は支持棒126を迅速に元の位置へ戻し、スクレーパブレード124をコンベヤベルト102と再び係合させる。これに対し、ベルトクリーナ120が低い張力下にある場合、ベルトクリーナ120はよりゆっくり支持棒126を元の位置に戻し、スクレーパブレード124をコンベヤベルト102と再び係合させる。
【0062】
[00101] いくつかの形態において、センサ回路123のセンサ173は、ベルト102のミストラッキングを予測するために使用されるジャイロスコープ及び加速度計を含み得る。ベルト102のミストラッキングによって、非対称な力が加わった結果、スクレーパブレード124のねじれが生じる可能性がある。ジャイロスコープ及び/又は加速度計は、スクレーパブレード124のねじれを示す支持棒126が振動する際の支持棒126の特徴を検出することができる。同様に、不均一にすり減ったスクレーパブレード124はベルトクリーナ120のねじれ又は他の動きを発生させる可能性があり、これをセンサ回路123のジャイロスコープ及び加速度計によって検出することができる。
【0063】
[00102] また、センサ回路123を用いてコンベヤシステム100の他の特性を予測することも可能である。他の特性は例えば、(ベルトクリーナ120の別の部分がベルト102に接触したままであるのに)スクレーパブレード124が見つからないか否か、ベルトクリーナ120のうち1つが見つからないか否か、スクレーパブレード124が欠けているか否か(及び/又はスクレーパブレードを欠けさせる可能性のある衝撃イベント)、コンベヤベルト102がバタバタ揺れている(flap)か否か、及び、コンベヤベルト102の予測される残存寿命である。
【0064】
[00103] また、センサ回路123は、スクレーパブレード124がコンベヤベルト102のスプライスに接触した場合の支持棒126の移動を検出することも可能である。1つの形態では、スプライスは全てのサイクルでベルト102の同じ位置にあるので、中央制御システム101は支持棒126の移動パターンに基づいてスプライスを識別する。ベルトスプライスによって生じたスクレーパブレード124の移動を識別することで、中央制御システム101は、この移動が、例えば鈍くなったか又は損傷したスクレーパブレード124等、上述した他の特徴のうち1つに起因すると見なすことを回避できる。
【0065】
[00104] 図21は、コンベヤシステム100のベルト102がベルトスプライスを有する場合の、センサ回路123のセンサ173の加速度計からの例示的なデータを表示している。4つのグラフ2101、2102、2103、及び2104はそれぞれ、ベルトクリーナの張力が0%、50%、100%、及び150%である場合の加速度振幅対時間を示す。ベルトクリーナの張力は、スクレーパブレード124がベルト102に対して付勢される力の量をターゲット張力の割合として示す。ターゲット張力は、スクレーパブレード124の材料、ベルト102の材料、及び搬送される材料に基づいて変動する。グラフ2101に示されているように、スクレーパブレード124が張力下にない場合、スプライスによる衝撃2110は一定の間隔又は振幅で発生しない。しかしながら、グラフ2102、2103、及び2104に示されているように、スクレーパブレード124が張力下にある場合、コンベヤベルトの実質的に全ての回転でスプライスはスクレーパブレードに衝突し、従って一定の間隔で衝撃が発生する。中央制御システム101は、加速度振幅対時間データを処理して一定の間隔で生じる加速度を識別する。いくつかの形態において、中央制御システム101は、コンベヤベルト102の速度及び長さを表す値を用いて、1回転に1度発生する加速度イベントを識別する。これらのイベントは、スプライスのようなベルト102の欠陥により発生するものとして識別される。いくつかの形態では、記憶された値が、スプライスの衝撃によるベルトクリーナ120の加速度の予測振幅を表す。中央制御システム101は、これらの記憶された値を用いて、加速度イベント2110をスプライスによる衝撃として識別する。
【0066】
[00105] 図21は、張力が変化する際の衝撃による加速度の振幅変化を示す。いくつかの形態において、中央制御システム101は、記録データを記憶された値と比較することにより、加速度計データを処理してベルトクリーナ120の張力を予測する。グラフ2101では、0%張力における衝撃2110は平均振幅が0.55m/sであった。グラフ2102を見ると、50%張力における衝撃2110は平均振幅が0.71m/sであった。グラフ2103では、100%張力における衝撃2110は平均振幅が0.94m/sであった。最後に、グラフ2104では、150%張力における衝撃2110は平均振幅が1.4m/sであった。スプライス材料、ブレード材料、コンベヤ速度、環境因子のような多くの他の要因に基づいて、精密な振幅は変化する。しかしながら、張力が高くなると衝撃による加速度が大きくなるという傾向により、中央制御システム101は、これらの他の変数を考慮に入れた場合の張力を推定することができる。グラフ2104で見られるように、最初の5つの衝撃2110は平均振幅が約3m/sであった。5つ目の衝撃の後、平均振幅は約1m/sに低下した。この突然の振幅低下は、ブレード124の損傷又はスプライスを示す可能性がある。いくつかの形態において、中央制御システム101は、グラフ2104で示されるような突然の振幅変化にフラグを立て、ユーザにアラートを送信する。
【0067】
[00106] 図1A及び図1Bに戻ると、アイドラローラ130及び駆動ローラ135はフレーム103に対して着脱可能かつ回転可能に搭載されている。ローラ130、135は、ローラ130、135の外面とベルト102との摩擦、及び/又はローラ130、135のころ軸受の摩耗の結果として、比較的短い予想寿命を有し得る。このため、ローラ130、135はコンベヤシステム100の寿命中に複数回交換される可能性がある。1つの形態では、アイドラローラ130に近接してフレーム103にセンサモジュール132が搭載されている。アイドラローラ130に沿ってベルト102が移動すると、ローラ130及び付近のフレーム103の部分は振動する。センサモジュール132は、アイドラローラ130のうち1つの振動を測定するよう構成された加速度計を含む。内部軸受が故障した場合、アイドラローラ130は回転を停止する、すなわち動かなくなる可能性がある。動かなくなったアイドラローラ130は、予想よりも大きい振動量を測定することによって検出できる。センサモジュール132又は中央コンピュータのいずれかにおけるプロセッサは、測定振動データを記憶された範囲と比較し、測定された振動が記憶された値よりもいくぶん激しい場合、ローラ130が損傷しているか又は動かなくなった可能性があることを示すアラートを送信できる。
【0068】
[00107] コンベヤベルト102の外縁の近くで上側搬送路を支持しているローラ130は、ローラ130の外側端部が内側端部よりも高くなるように角度が付いている。この構成によってベルト102の側部は部分的に巻き上がり、ベルト102にU字形又は槽状の断面が与えられる。槽状の断面は、ベルト102からこぼれ落ちる材料の量を低減する。
【0069】
[00108] 図1Cに戻ると、インパクトベッド110は、材料がシュート108を通ってコンベヤベルト102L上に落ちる場所に、コンベヤベルト102Lの上側搬送路201の内面102Iを支持するための1つ以上の弾性支持部又はインパクトバー114を有する。1つの形態において、インパクトバー114はフレーム116に搭載され、フレーム116はフレーム203に移動可能に取り付けられている。フレーム116はばねを介してフレーム203に取り付けることができ、ばねは、フレーム116及びインパクトバー114を下方に変位させて衝撃を吸収し、次いでインパクトバー114の元の位置に戻る。更に、インパクトバー114は、ナイロン又はテフロンで作製されたベルト接触上層とフレーム116に搭載された弾性下層とを含む積層構造を有し得る。弾性下層は例えばエラストマ材料で作製すればよい。弾性下層によってインパクトバー114は圧縮して材料の衝撃力の一部を吸収することができる。衝撃力が除去されると、インパクトバー114の弾性下層の圧縮は解除され得る。インパクトバー114は、搬送される材料の衝撃及びベルト102からの摩擦によって経時的にすり減る交換可能な部材であり得る。インパクトバー114はフレーム116に取り外し可能に結合されて、フレーム116を交換することなくインパクトバー114を交換できるようになっている。インパクトバーは米国特許第7,815,040号に記載されている。これは援用により全体が本願に含まれる。
【0070】
[00109] 動作時、シュート108を通ってベルト102の外面102Oに落とされた材料により、ベルト102並びにインパクトベッド110のインパクトバー114及びフレーム116は下方に変位する。インパクトベッド110はインパクトバー114及びフレーム116を減速し、次いでインパクトバー114及びフレーム116を初期位置の方へ戻るよう上方へバイアスする。インパクトベッド110は、フレーム116に搭載されたセンサモジュール112を含むことができる。センサモジュール112はセンサモジュール122と実質的に同様であり、上記で検討したセンサ回路123、1800と同様のセンサ回路を含む。センサモジュール112のセンサ回路は、加速度計1808と同様の加速度計及び通信モジュール1806と同様の通信モジュールを含み得る。センサモジュール112は、プロセッサ1802と同様のプロセッサを含み得る。センサモジュール112のプロセッサ及び/又はセンサモジュール112の外部のコンピューティングデバイス内のプロセッサは、加速度計からのデータを記憶されたベースライン値と比較する。いくつかの形態において、1又は複数のプロセッサは、コンベヤベルト102L上に落とされた荷重のタイミング及び重量を表す追加データを用いて、予想されるインパクトベッド110の移動を計算する。フレーム116の移動が予想値範囲よりもいくぶん大きい場合、1又は複数のプロセッサはインパクトベッド110が故障状態であると判定し、アラートがユーザに送信される。
【0071】
[00110] 図11を参照すると、コンベヤシステム100、100Aは、1つ以上のベルトトラッカ140を用いて、コンベヤベルト102、102U、102Lを所定の経路に沿って進行している状態に保つことができる。ベルトトラッカ140は、コンベヤベルト102、102U、及び102Lの下面を支持するための旋回フレーム1146に搭載されたアイドラローラ1144と、サイドローラ1145A、1145Bと、を含む。旋回フレーム1146は、コンベヤベルト102、102U、102Lを横切る方向に延出する支持部1147に旋回接続されている。支持部1147は、コンベヤベルト102、102U、102Lに関連付けられたフレーム103に接続されたマウント1103によって支持されている。フレーム1146と支持部1103との旋回接続により、フレーム1146は軸1146Aを中心として旋回できる。
【0072】
[00111] ベルト102、102U、102Lが横方向102Bにクリープした場合、ベルト102、102U、102Lはサイドローラ1145Aに接触して、フレーム1146をコンベヤフレーム103に対して旋回させる。フレーム1146の旋回により、サイドローラ1145Aはコンベヤフレーム103に対して上方に、コンベヤベルト102、102U、102Lの進行方向下流へ移動する。アイドラローラ1144もフレーム1146に搭載されているので、サイドローラ1145Aの近くのアイドラローラ1146の端部1148もコンベヤフレーム103に対して上方に、下流へと移動する。これと反対に、コンベヤベルト102、102U、102Lがサイドローラ1145に接触することによるフレーム1146の旋回により、サイドローラ1145B及びサイドローラ1145の近くのアイドラローラ1144の端部1149は、コンベヤフレーム103に対して下方に、上流へ移動する。フレーム1146及び関連付けられたローラ1144、1145A、1145Bの旋回によって、ベルト102、102U、102Lは中央位置の方へ戻るように方向を変えるか又はそのように付勢される。
【0073】
[00112] 経時的に、アイドラローラ1144及びサイドセンサローラ1145A、1145Bはすり減っていく可能性があり、外面1143は比較的短い予想寿命を有する。フレーム1146の方が実質的に長い予想寿命を有する。ベルトトラッカ140は、旋回フレーム1146に結合されたセンサモジュール142を含み得る。センサモジュール142はセンサモジュール122と実質的に同様であり、センサ回路1800と同様のセンサ回路を含み得る。センサモジュール142のセンサ回路は、プロセッサ、無線送信器、及び加速度計のようなセンサを含み得る。センサモジュール142のセンサは、フレーム1146の旋回の方向及びフレーム1146の旋回運動の大きさを検出する。センサモジュール142のプロセッサ、及び/又は外部コンピューティングデバイスのリモートプロセッサは、例えば周波数、方向、及び加速度等、フレーム1146の旋回の1つ以上の特徴を経時的に解析する。フレーム1146の旋回の周波数が1方向で高いことは、コンベヤシステム100、100Aの問題によってベルト102、102U、102Lが連続的にクリープしていることを示し得る。あるいは、旋回が極めて小さいか又は存在しないことは、フレーム1146と支持部1147との間の旋回接続が動かなくなったこと等、追跡デバイス1140の故障を示し得る。いくつかの形態において、センサモジュール142は追跡デバイス1140の振動を検知する。大きい振動は、ローラ1144がもはや自由に回転しなくなっていることを示し得る。
【0074】
[00113] 図12は、ベルトトラッカ140の代わりに使用できるベルトトラッカ1240を示す。ベルトトラッカ1240は多くの点でベルトトラッカ140と同様である。ベルトトラッカ1240は、旋回フレーム1246に取り外し可能に結合された2つのアイドラローラ1244A、1244Bを含む。フレーム1246は支持部1247に旋回接続され、支持部1247はマウント1203を介してコンベヤフレーム103に接続されている。ベルト102がローラ1244A、1244Bのうち1つに対して横方向にクリープした場合、フレーム1246は軸1246Aを中心に旋回して、一方のローラ1244A、1244Bをコンベヤベルト102、102U、102Lの下流ベルト進行方向に移動させる。また、軸1246Aを中心としたフレーム1246の旋回により、一方のローラ1244A、1244Bは他方のローラ1244A、1244Bよりも持ち上がるように傾斜し得る。旋回したローラ1244A、1244Bは、ベルト102、102U、102Lを望ましい中央位置の方へバイアスする。また、ベルトトラッカ1240は旋回フレーム1246に搭載されたセンサモジュール142Aも含み得る。センサモジュール142Aはベルトトラッカ140のセンサモジュール142と同様である。
【0075】
[00114] 図3を参照すると、監視装置10は、コンベヤシステム100、100Aの1つ以上のコンポーネントの1つ以上の特徴を監視するために相互接続されたデバイスのネットワークを提供することができる。例えば、インパクトベッド110、ベルトクリーナ120、アイドラローラ130、及びベルトトラッカ140に関連付けられたセンサモジュール112、122、132、142は、無線通信ハブ104にデータを送信する。次いで無線通信ハブ104は、センサモジュール112、122、132、142からのデータをクラウドベースのコンピューティングシステム105等のリモートコンピュータに送信する。1つの形態において、無線通信ハブ104は、センサモジュール112、122、132、142からのデータをスマートフォン106等の1つ以上の携帯用コンピューティングデバイスに通信することができる。更に無線通信ハブ104は、センサモジュール112、122、132、142にデータを提供して、例えばセンサモジュール112、122、132、142の閾値の調整、又はソフトウェアもしくはファームウェアの更新を行うことができる。
【0076】
[00115] 監視装置10は、クラウドベースのコンピューティングシステム105からデータを受信すると共に対応する情報を1つ以上のコンピュータ107に提供する中央制御システム101を含む。制御システム101は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのメモリ(例えばRAM、固体ディスク、又は磁気ディスクのような非一時的コンピュータ可読メモリ)、及び、クラウドベースのコンピューティングシステム105と通信するよう構成された通信回路(例えばWiFi回路、イーサネット回路、又はセルラ通信回路)を含む。制御システム101の少なくとも1つのメモリは、磁気ディスクのような非一時的コンピュータ可読媒体である。コンピュータ107は、スクリーン、スピーカ等を含み得る。コンピュータ107は、視覚、聴覚、及び/又は触覚による手法の使用等、様々な手法を用いてユーザに情報を提供できる。1つの形態において、コンピュータ107は1つ以上のコンピュータスクリーンを含み、このコンピュータスクリーン上に、例えばインターネットブラウザを介して、センサモジュール112、122、132、142からのデータに対応する情報が視覚的に提示される。
【0077】
[00116] 制御システム101は、センサモジュール112、122、132、142からのデータを処理して、インパクトベッド110、コンベヤベルトクリーナ120、及びアイドラローラ130のようなコンベヤシステム100、100Aの1つ以上のコンポーネントの1つ以上の特徴を決定する。1つの形態において、センサモジュール112、122、及び132は加速度計を含む。制御システム101は、センサ112、122、及び132からのデータを経時的に記憶し、このデータを外挿して、インパクトベッド110、コンベヤベルトクリーナ120、及びアイドラローラ130の残存動作寿命を推定する。例えばコンベヤベルト120のスクレーパブレード124が鈍くなると、コンベヤベルトクリーナ120の支持棒126が移動する回転距離は増大する。特定の時点で、スクレーパブレード124を研ぐか又は交換することが必要となる。制御システム101は、センサモジュール122のセンサ回路123からのデータを外挿して、いつスクレーパブレード124を交換するか又は研ぐことが必要となるかを推定する。この推定を用いて、コンベヤベルトクリーナ120が破損する前に修理するよう保守のスケジュールを決定し、これにより、故障したコンベヤベルトクリーナ120がコンベヤシステム100、100Aに更に損傷を加えるリスクを低減する。制御システム101は同様に、インパクトベッド110、アイドラローラ130、及び駆動ローラ135のような他の補助デバイスにいつ保守が必要となるかの推定を、関連付けられたセンサモジュール112、122、132、142からのデータに基づいて決定することができる。
【0078】
[00117] いくつかの形態において、制御システム101は、関連付けられたコンベヤシステム100、100Aと同一の設備の制御室に提供される。あるいは制御システム101は、コンベヤシステム100、100Aの設備から地理的に遠隔の位置にある。地理的に遠隔とは、制御システム101が関連付けられたコンベヤシステム100、100Aから1又は複数マイル、2マイル以上、3マイル以上、又は数百マイル離れていること、更には異なる大陸上にあることも意図される。制御システム101は、コンベヤシステム100、100Aの設備から遠隔に位置する場合、地理的に分散した位置にあるコンベヤシステムを監視することができる。
【0079】
[00118] 図5から図10を参照すると、制御システム101のコンピュータ107の例示的なコンピュータスクリーンの図が与えられ、センサモジュール112、122、132、及び142からのデータに対応する情報をユーザに表示することができる様々な方法を示している。図5から図7に示されているように、制御システム101は、複数の補助デバイスに関する一定のリアルタイム情報を表示できる。図8から図10に示されているように、制御システム101は、所定の時点又は特定の条件が満たされた場合のように、定期的に通信を提供する。これらの通信をユーザにプッシュすることで、ユーザが自分のデスクトップコンピュータの前にいない場合であってもその条件をユーザに通知できる。あるいは、ユーザは、スマートフォン106(図10を参照のこと)を用いてステータス情報を要求することによって通信をユーザにプルすることができる。いくつかの形態において、制御システム101は、一定のリアルタイム情報を表示し、特定の条件が発生した場合にユーザに通信を提供する。
【0080】
[00119] 図5から図7を参照すると、コンピュータ107は、コンベヤシステム100、100Aの補助デバイスの残存寿命を表示している状態で示されている。図5には、各補助デバイスに関する情報を有する表500が表示されている。この情報は、位置552及び識別番号554のような識別情報、設置日556、及び、日単位又は週単位の推定残存寿命558を含む。いくつかの形態において、表は、すぐに保守が必要なデバイスに注意を向けるため色分けされている。例えば、現在故障状態であるデバイスは赤色で示され、残存寿命の短いデバイスは黄色又はオレンジ色で示される。
【0081】
[00120] 図6に移ると、コンピュータ107は、各補助デバイスの残存寿命の割合を示す棒グラフ600を表示している。表500と同様、グラフ600は、識別情報652及び654、設置日656、及び残存寿命の割合を示すバー658を含む。いくつかの形態において、バー658は、現在保守の必要があるか又は今後すぐに保守が必要となる補助デバイスに注意を向けるため上記のように色分けされている。
【0082】
[00121] 図7は、1つ以上のコンベヤシステム100、100Aが位置決めされている設備又は作業現場のマップ700又は衛星画像を示す。マップ700上で、センサモジュールを有する補助デバイスの位置にインジケータ750が位置決めされている。ユーザが補助デバイスのうち1つのインジケータ750をクリックするか、又はインジケータ750上にマウスポインタを置くと、制御システム101は、例えば対応する補助デバイスの識別情報及び残存寿命のような表500又はグラフ600内の情報等、その補助デバイスに関する追加情報を表示する。インジケータ750は現在のステータスを示すため色分けされており、例えば良好の場合は緑色、残存寿命が短い場合は黄色、故障の場合は赤色である。
【0083】
[00122] 1つの形態において、制御システム101は追加情報を用いて補助デバイスの残存寿命を推定又は予測することができる。図4を参照すると、上記で検討した監視装置10と多くの点で同様であり、制御システム101、コンピュータ107、無線通信ハブ104、クラウドベースのコンピューティングシステム105、及びセンサモジュール112、122、132、142のような同じコンポーネントの多くを含む監視装置400が提供されている。監視装置400は更にクラウドベースのコンピューティングシステム105を含み、ここから追加データが制御システム101に送信される。例示的なデータは、例えば走行中又は停止中のようなベルトの状態、ベルトの速度、搬送されている材料の重量、及び気象条件を含む。気象条件及び他の環境因子は、コンベヤシステム100、100A上に又はその近くに位置付けられた雨検出器、温度センサ、及び湿度センサ等の環境センサに基づいて決定できる。この代わりに又はこれに加えて、環境情報は、コンベヤシステム100、100Aの位置に基づいてインターネットから制御システム101により検索される。制御システム101は、システム105からの追加情報に基づいて、測定データを比較する値を変更する。例えば制御システム101は、ベルト102の移動が高速になると、スクレーパ120及びアイドラローラ130の移動量が増えると予想する。別の例として、制御システム101は更に、ベルトに積まれている荷重が重くなると、インパクトベッド110の移動量が増大すると予想する。
【0084】
[00123] いくつかの形態において、クラウドベースのコンピューティングシステム105は、コンベヤシステム100の今後のスケジュールを記憶しているメモリを含む。スケジュールは、コンベヤシステム100の動作時間、動作速度、及び材料の重量を含む。制御システム101は、コンベヤシステムのスケジュールされた作業負荷に基づいて補助デバイスのうち1つ以上の推定残存寿命を計算する。
【0085】
[00124] 上述のように摩耗を識別することに加えて、監視装置400は、センサモジュール112、122、132、142からのデータを利用して異常傾向を識別する。例えば、センサモジュール142の加速度計からのデータは、コンベヤベルトトラッカ140の移動を測定し、この移動を履歴データ及び/又は記憶された閾値と比較して、ベルト102が予想補正頻度に比べて現在どのくらいの頻度で補正されているかを決定する。コンベヤベルトトラッカ140による補正頻度の増大は、何かがコンベヤベルト102を横方向にクリープさせているか又は引っ張っていることを示す。制御システム101は、コンピュータ107又はスマートフォン106のいずれかによってユーザにアラートを出す。次いでコンベヤシステム100の保守を実行することで、引っ張りによってベルト102及び/又はコンベヤベルトトラッカ140が通常より早く摩耗する前に引っ張りの原因を識別して補正することができる。
【0086】
[00125] 図8から図10を参照すると、制御システム101は、制御システム101からユーザへの電子メールアラート800、900又はテキストアラート1000の形態で通信を提供することができる。図9等のいくつかの形態において、電子メールアラート800、900又はテキストアラート1000は、動作情報を伝えるため定期的に送信される。例えば電子メールアラート900のグラフ960は、複数のベルト102の各々が所定の時間枠において経験した使用量を示す。また、通信は、例えばセンサモジュールによって識別された故障量及び/又は修理もしくは交換対象の補助デバイスの数のような保守情報も含み得る。更に別の例では、提供される情報は、複数のデバイスの現在の残存寿命を示す表500又はチャート600を含む。
【0087】
[00126] 補助デバイスが故障したか又は所定の残存寿命レベルに達した場合、制御システム101は電子メールアラート800又はテキストアラート1000を送信することができる。例えば制御システム101は、上述のようにいくつかのデバイスの寿命を予測することができ、予想される故障の1週間前に保守担当者に電子メール又はテキストを送信する。更に制御システム101は、故障が発生した場合、コンベヤシステム100、100Aをシャットダウンして更なる損傷を回避できるように、管理者又は監督者に電子メール又はテキストを送信することができる。
【0088】
[00127] 図13Aから図13Cは、支持棒1306のようなコンベヤベルトクリーナ120のベース部材に結合するよう構成された筐体1304の内部にセンサ回路1302を有するセンサモジュール1305を示す。センサモジュール1305は上記で検討したセンサモジュール122と多くの点で同様に動作し、センサ回路1302はセンサ回路1800と同様である。センサモジュール1305は、センサ回路1302を収容する外側延出突起を備えた概ね環状の形状を有する筐体1304を含む。筐体1304は、中央開口1307と、支持棒1306の端部1306Eを受容するよう構成された中央開口1307の周りに延出する環状スリーブ部1381と、を有する。1つの形態において、スリーブ部1381は、スリーブ部1381の全長に延出しているスリット1311を含む。筐体1304のスリーブ部1381はスリット1311によって偏向することで、様々なサイズの支持棒1306にぴったりフィットすることができる。1つの形態において、筐体1304は、支持棒1306の内部をクリーニングできるように、例えば中央開口1307を介して支持棒1306の内部へのアクセスを可能とする。
【0089】
[00128] 1つの形態において、センサモジュール1305は支持棒1306の端部1306Eに搭載される。別の形態において、センサモジュール1305は支持棒1306上でより奥へスライドされる。支持棒1306に沿ったセンサモジュール1305の位置は、センサモジュール1305の移動、及びそれに関連してセンサモジュール1305によって与えられるデータに影響し得る(effect)。例えば支持棒1306の遠位端部1306Eは、支持棒1306をコンベヤフレーム103に接続する関連付けられたマウントに近い支持棒1306の部分よりも、移動振幅が大きい可能性がある。また、支持棒1306の高調波もセンサモジュール1305の移動に影響を与え得る。センサモジュール1305が、振動が最小限に抑えられる構造上の位置である支持棒1306の高調波ノードに近接して位置決めされた場合、センサモジュール1305は、高調波ノードから離れているセンサモジュール1305よりも振動が少なくなる。
【0090】
[00129] 1つの形態において、筐体1304は、センサモジュール1305を支持棒1306に固定するよう構成された結合アセンブリ1382を含む。1つの形態において、結合アセンブリ1382は、筐体1304のボルト貫通孔1308A及び支持棒1306のボルト孔1308Bを通って延出するよう構成されたボルト1318のような締結具を含む。結合アセンブリ1382は、ボルト1318のねじ切り軸に係合するナット1319も含み得る。ボルト1318にナット1319を締めると、支持棒1306の周りにスリーブ部1381がクランプされ、スリット1311の幅が狭くなり、支持棒1306にセンサモジュール1305が固定される。これによって支持棒1306に筐体1304がクランプされ、支持棒1306を中心とした筐体1304の回転及び支持棒1306の長さに沿った筐体1304の軸方向の移動に抵抗する。別の形態では、孔1308A、1308Bのうち少なくとも1つはボルト1318とねじ切り係合するようにねじ切りされている。
【0091】
[00130] 1つの形態において、筐体1304は少なくとも1つの実質的に平坦な側面1304Fを有する。センサモジュール1305をベース部材1306から取り外した場合、センサモジュール1305をその実質的に平坦な側面1304Fで置いて、センサモジュール1305を置いている表面が転がること又は転がり落ちることの発生例を低減できる。
【0092】
[00131] 図13Bを参照すると、センサ回路1302は通信モジュールを含み、いくつかの実施形態ではプロセッサも含む。センサモジュール1305は更にバッテリ1309のような電源を含む。この代わりに又はこれに加えて、電源を図14のケーブル1409のような電力ケーブルとすることも可能である。いくつかの形態において、バッテリ1309は、センサ回路1302及び他の電子コンポーネントを収容するために使用される区画とは別の筐体1304の区画内に保持される。この分離は、バッテリの移動、バッテリの過熱、又はバッテリの破裂の際に電子機器を保護する。1つの形態において、センサモジュール1305のセンサ回路1302は、無線接続における干渉を低減するため支持棒1306の外側に配置されたアンテナを含む無線通信回路を含む。
【0093】
[00132] いくつかの形態において、センサモジュール1305は、センサモジュール1305の1つ以上の状態を表示するよう構成されたインジケータ1301を含む。表示される例示的な状態は、バッテリ寿命、信号強度又は接続性、及び較正を含む。センサモジュール1305はボタン1303のような手作業入力を含むことができる。ボタン1303を用いて、例えば無線接続のリセット、センサモジュール1305の1つ以上のセンサのリセット、及びインジケータ1301を用いた監視状態の表示等、センサモジュール1305の1つ以上の機能を制御できる。
【0094】
[00133] センサモジュール1305は特定の用途向けに構成することができる。例えばセンサモジュール1305が屋外に設置される場合、筐体1304が白のような明るい色を有することで太陽光によるセンサモジュール1305の加熱を低減できる。筐体1304は剛性材料で形成して、コンベヤシステム100、100Aの過酷な環境における破損のリスクを低減する。例示的な材料には、剛性複合物、金属合金、金属、及び/又はプラスチックが含まれる。筐体1304は厚い壁の構造にすることでロバスト性を提供できる。筐体1304の1つ以上の部分を密閉して材料の進入に抵抗することができる。好適な形態において、筐体1304は少なくとも54の保護等級(「IP」(ingress protection) rating)を有する(防塵5級、防水4級)。より好適な形態では、筐体1304はIP66等級を有する。
【0095】
[00134] 図15を参照すると、上記で検討したセンサモジュール1405と多くの点で同様のセンサモジュール1505が提供されている。センサモジュール1405、1505の1つの相違点は、センサモジュール1505が含む筐体1504が、少なくとも部分的に支持棒1306の開口1306O内へ延出していることである。筐体1504は、支持棒1306の開口1306Oと嵌合してこれと差し込み嵌合を形成するような大きさ及び構成の第1の部分又はプラグ部1507を含む。筐体1504は更に、半径方向にプラグ部1507の外面を越えて延出する第2の部分又はフランジプレート部1508を含み、フランジ部1508は挿入中に止め部となって、センサモジュール1505が支持棒1306内へ完全に挿入されるのを防ぐようになっている。
【0096】
[00135] 筐体1504の挿入部1507を支持棒1306内へ挿入することで、アセンブリが占める空間が低減すると共に、支持棒1306の内部にあるセンサモジュール1505の部分に追加の保護が与えられる。センサモジュール1505は、センサ回路1800と同様のセンサ回路を含み、例えば1又は複数のセンサ、電源、アンテナ、1又は複数のプロセッサのような同様のコンポーネントを含み、従って、上述したセンサモジュール112、122、132、及び142として使用できる。センサモジュール122と同様、1つの形態では、センサモジュール1505のアンテナは支持棒1306との干渉を低減するため支持棒1306の外側に位置決めされる。
【0097】
[00136] 図20Aから図20Bはベルトクリーナ2020の一部を示し、これは、コンベヤベルトに対してベルトクリーナ2020のスクレーパブレードを弾性的に付勢するための支持棒2006及びマウント2069を含む。各マウント2069はテンションブラケット2070及びセンサモジュール2005を含む。テンションブラケット2070は止めねじ又はボルト2081によって支持棒2006に結合されて、支持棒2006の長手方向中心軸2006Aを中心とした支持棒2006の回転によりテンションブラケット2070が回転するようになっている。
【0098】
[00137] テンションブラケット2070は、支持棒2006の端部に適合するよう構成されたスリーブ部2071等の第1の部分と、そこから半径方向に延出するウィング部2072等の第2の部分と、を含む。ボルト2081は環状部2071を貫通している。いくつかの形態において、支持棒2006及びスリーブ部2071は、支持棒2006に対するテンションブラケット2070の回転を抑える鍵孔と鍵の係合(slot and key engagement)を有する。
【0099】
[00138] ウィング部2072はスロット2074等の開口を含む。各マウント2069は更に、アパーチャ2074を貫通するボルト2082と、ボルト2082の一部に沿って延出するばね2001と、を含む。ばね2001はウィング部2072と係合して、テンションブラケット2070に対してバイアス力を与え、支持棒2006にトルクを加える。1つの形態において、マウント2069は、ボルト2082と係合するナット及びワッシャ等の止め部2083を含み、テンションブラケット2070が軸2006Aを中心として回転できる距離を限定する。ボルト2082は更に、コンベヤフレーム103に結合するよう構成された取り付け構造2084を含む。
【0100】
[00139] センサモジュール2005はテンションブラケット2070に搭載されている。テンションブラケット2070のようなベルトクリーナ2020の重要コンポーネントにセンサモジュール2005を搭載すると、保守後に不注意でセンサモジュール2005をベルトクリーナ2020から取り外したままにする可能性が低下する。図20Bに移ると、テンションブラケット2070はくぼみ2073を画定する壁2079を含む。センサモジュール2005は、くぼみ2073内に受容されるような形状及び大きさのベース部2011を有する筐体2004を含む。筐体2004は更に、壁2079の上に載るよう構成されたフランジ2007を有する細長い上部2007を含む。ねじ又はボルト2008等の締結具がフランジ2007を貫通して壁2079内へ達し、センサモジュール2005をテンションブラケット2070に解放可能に固定する。ストラップ又は溶接のような他の手法も使用できる。
【0101】
[00140] センサモジュール2005は、上述したセンサモジュール122、1305、及び1405と実質的に同様である。筐体2004は、センサ回路1800と同様のセンサ回路を収容する内部空洞を含む。センサ回路は、センサ、無線通信回路、並びにジャイロスコープ及び加速度計のような1つ以上のセンサを含む。プロセッサはセンサからデータを受信し、受信したデータを上述のような無線通信回路を介して送信する。また、センサモジュール2005は電源も含み得る。1つの形態において、電源は1つ以上のバッテリである。バッテリは筐体2004内に位置決めされる。いくつかの形態において、バッテリはセンサ回路とは別個の空洞内にある。
【0102】
[00141] 動作時、加速度計及び/又はジャイロスコープは、軸2006Aを中心としたテンションブラケット2070の回転を測定する。この回転から、制御システム101のプロセッサ等のプロセッサは、ベルトクリーナ2020及びコンベヤシステム100のステータスを決定する。例えばテンションブラケット2070の向きを用いて、上述したようにスクレーパブレードの摩耗の状態を決定することができる。
【0103】
[00142] 上述したセンサモジュール122、1305、1405とは異なり、センサモジュール2005は支持棒2006の端部を越えるまでは延出しない場合がある。これによりベルトクリーナアセンブリ2020の全長が短くなる。また、支持棒2006の端部からセンサモジュール2005を移動させると、何かが支持棒2006の端部にぶつかったときの衝撃からセンサモジュール2005を保護することができる。1つの形態において、センサモジュール2005は、支持棒2006の端部及びその内部に対するアクセスを阻止することも抑制することもない。
【0104】
[00143] いくつかの形態では、既存のベルトクリーナがセンサモジュール2005によって改造される。既存のテンションブラケットは、センサモジュール2005を有するテンションブラケット2070と交換される。スリーブ部2071は既存の支持棒2006に結合するよう構成されているので、支持棒2006は交換も変更も行う必要はない。
【0105】
[00144] 図20Bを参照すると、1つの形態では、センサモジュール2005に関連付けられたセンサの部分2091及び2092間の距離によってベルトクリーナ2020の張力を測定することができる。センサ部分2091及び2092は、ばね2001の反対側の端部に近接して位置決めされている。ばね2001の長さを用いて、このばねにより加えられている力を計算できるので、センサ部分2091及び2092間の距離が検出される。いくつかの形態において、センサ部分2901及び2902はそれぞれ止め部2083及びボルト2082に位置決めされている。センサ部分2091は検知コンポーネントであり、センサ部分2092は被検知コンポーネントであり得る。いくつかの形態において、被検知部分2092は永久磁石又は電磁石を含み、検知部分2091は、被知対象部分2092が生成する磁界を検出するよう構成されたセンサを含む。検出される磁界の強度はそれらの間の距離に対応する。
【0106】
[00145] いくつかの形態において、センサモジュール2005は不正使用防止(anti-tampering)センサ又はスイッチを含む。不正使用防止スイッチは、センサモジュール2005がテンションブラケット2070から取り外されたときを検出するよう構成されている。センサモジュール2005が取り外されると、センサモジュール2005のプロセッサは、中央制御システム101及び/又はユーザデバイスにアラートを送信するよう無線通信回路を動作させる。一実施形態において、不正使用防止センサ又はスイッチは、センサモジュール2005がテンションブラケット2070から取り外されたときに動作する磁器計、リードスイッチ、又は機械的スイッチである。
【0107】
[00146] この代わりに又はこれに加えて、クラウドコンピューティングシステム105はセンサモジュール2005からのセンサデータを用いて不正使用を識別する。例えば加速時の大きいスパイクがあり、その後のデータが予想加速度値と一致しないことは、センサモジュール2005がベルトクリーナ2020から払い落とされたことを示す。クラウドコンピューティングシステム105は中央制御システム101にアラートを送信し、センサモジュール2005が再びベルトクリーナ2020上に設置されたことがユーザ入力によって示されるまで、不正使用されたセンサモジュール2005からのデータ処理を停止する。
【0108】
[00147] センサモジュール2005はベルトクリーナ2020に結合されている。他の形態において、センサモジュール2005は、同様のくぼみ2073を有する他の補助デバイスに結合することができる。
【0109】
[00148] 図2Aから図2B図13Aから図15、及び図20Aから図20Bにおける支持棒は円筒形に示されているが、センサモジュール1305、1505、122の筐体1304、1504、125の形状を変更することによって異なる形状の支持棒を利用できることは理解されよう。例えば筐体1304、1504、125は、方形管、平鋼(flat iron)、又は山形鋼(angle iron)のベース部材に結合するような形状及び構成にすることができる。
【0110】
[00149] 図17Aから図17Cを参照すると、工場でコンベヤシステム100、100Aのベルト102の状態を監視するための方法が提供されている。ユーザは、スマートフォン106又はタブレットコンピュータのような他のモバイルコンピューティングデバイスでコンベヤ監視アプリケーション1700を開く。タブレット又はスマートフォン106はカメラを含む。次いでユーザは、検査対象のコンベヤベルト102の識別番号のような工場内の自分の位置を入力する。1つの手法においてユーザは、図17Bに示されているように、コンベヤシステム100に又はその近くに取り付けられたバーコード、RFIDタグ、又はQRコード1701をスマートフォン106でスキャンすることにより、位置及び/又はコンベヤベルト102の識別情報を入力する。
【0111】
[00150] 図17Cに移ると、ユーザは、ベルト102の戻り搬送路の外面102Oの1枚以上の写真を撮影する及び/又は映像を記録する。次いで、写真及び/又は映像をスマートフォン106によってクラウドベースのコンピューティングシステム105及び/又は制御システム101に送信する。制御システム101のプロセッサは、その写真又は映像を記憶されたサンプル画像と比較して、ベルト102における摩耗の兆候を識別する。いくつかの形態において、プロセッサは、識別された摩耗の兆候に基づいてベルトの残存寿命を推定し、この推定を上記で検討したコンピュータ107を用いて送信表示する及び/又はこの推定をスマートフォン106に送信する。この代わりに又はこれに加えて、制御システム101は、摩耗の兆候を記憶された最大値と比較して、ベルト102が摩耗量の閾値を超えている場合に1人以上のユーザにアラートを出す。また、写真又は映像を用いてベルトの戻り側の繰り戻しを識別することができる。繰り戻しは、ベルト102にくっ付いたままであるためベルト102によってコンベヤベルトの戻り側を上側搬送路201の先頭まで戻る材料である(図1Cを参照のこと)。
【0112】
[00151] いくつかの形態において、コンベヤベルトの写真及び/又は映像は、メモリに記憶される及び/又は電子メールもしくはマルチメディアメッセージ等により遠隔検査官に送信されて、遠隔検査官が物理的にベルトの位置へ行くことなくベルトの状態を決定できるようになっている。いくつかの形態において、遠隔検査官は、繰り戻しの状態及び/又は量に基づいてベルトに数字スコアを割り当てる。ベルトの写真及び/又は映像は対応するスコアと共にデータベースに記憶される。コンベヤベルトの今後の写真及び/又は映像は、中央制御システム101によってデータベースに記憶されたものと比較され、スコアを概算する。経時的に、比較するサンプルが増えるにつれてデータベースは大きくなり、従って概算はいっそう正確になる。
【0113】
[00152] 図23は、上記で検討したシステム10、400と多くの点で同様の、コンベヤコンポーネント2340の状態を監視するためのシステム2300を示す。コンベヤコンポーネント2340は、ベルトクリーナ、アイドラローラ、ベルトトラッカ、又はインパクトベッド等、上述した補助デバイスのうち1つである。センサ2308は、コンベヤコンポーネント2340の1つ以上の特徴を検出するように構成されている。1つの形態において、センサ2308は、コンベヤコンポーネント2340の振動及び/又は移動を検出するようコンベヤコンポーネント2340上に又はその近くに搭載された加速度計を含む。例えばセンサ2308は、ベルトクリーナの支持棒に搭載された加速度計を含むことができ、ベルトクリーナの1つ以上のスクレープブレードと、コンベヤベルトのスプライスのようなコンベヤベルトの表面に沿った欠陥、凸凹、又は中断(interruption)との衝突を検出するように構成されている。
【0114】
[00153] センサ2308は、補助デバイスにより生じた音を検出するよう構成されたマイクロフォンを含むことができる。補助デバイスにより生じる音の変化は、補助デバイスの1つ以上の特徴の変化を示し得る。例えばマイクロフォンは、スクレーパブレードによるチャタリング又はアイドラローラにおける故障した軸受の音を検出できる。別の例としてマイクロフォンは、シュートが搬送製品でいっぱいになるにつれて発生する、シュート内を材料が落ちていく音の変化を検出できる。
【0115】
[00154] センサ2308は、測定された特徴を表すデータをコントローラ又はプロセッサ回路2302に出力する。一実施形態では、センサ2308及びプロセッサ回路2302は上記で検討したものと同様のセンサモジュールのコンポーネントである。別の実施形態では、センサ2308はコンベヤコンポーネント2340に関連付けられ、プロセッサ回路2302はセンサ2308と通信している別個のデバイスと共に含まれる。
【0116】
[00155] プロセッサ回路2302はメモリ2304及びプロセッサ2322を含む。メモリ2304は、コンベヤコンポーネント2340の1つ以上の特徴を表すセンサ2308からのデータを記憶することができる。プロセッサ2322は、センサ2308からのデータに対して動作を実行するよう構成されている。この動作は、データを処理してコンベヤコンポーネント2340の1つ以上の特徴を決定するステップ2320と、1つ以上の特徴を1つ以上の閾値と比較するステップ2321と、を含む。いくつかの形態において、閾値は、例えば製造中、セットアップ中、又は設置中にプロセッサ回路2302にアップロードされ、メモリ2304に記憶される。代替的な形態において、閾値は、測定されたパラメータ及び/又は履歴センサデータに基づいてプロセッサ回路2302によって計算される。
【0117】
[00156] 1つ以上の特徴を1つ以上の閾値と比較するステップ2321は、特徴が閾値よりも大きいか、閾値未満であるか、又は上限閾値と下限閾値との間の範囲外であるかを判定することを含み得る。1つ以上の特徴が閾値を超えている場合、プロセッサ回路2302は、無線送受信器2310及び/又はブルートゥース送受信器2312等の通信回路2311を利用してクラウドベースのコンピューティングシステム105等のリモートコンピューティングデバイスに信号を出力する。無線送受信器2310は、無線通信を利用してクラウドベースのコンピューティングシステム105とインターネットを介して通信する。無線送受信器2310は、上述のようにWi-Fi又はセルラ通信を用いてインターネットに接続できる。ブルートゥース送受信器2312は、Bluetooth(商標)又はBLE送受信器等の短距離無線送信器又は送受信器である。ブルートゥース送受信器2312は、モバイルデバイス106等の付近の無線デバイスと通信を行う。
【0118】
[00157] いくつかの形態において、通信回路2311が出力したデータは暗号化又は保護されている。1つの形態において、システム2300は、トランスポートレイヤセキュリティ1.2(TLS1.2)のような高度に安全なデータ伝送を利用する。
【0119】
[00158] クラウドベースのコンピューティングシステム105は、センサ2308からの履歴データを記憶する。クラウドベースのコンピューティングシステム105は、データを処理して傾向を識別する(2322)。この傾向を用いて、コンベヤコンポーネント2340の残存動作寿命のような特性を予測する。ユーザは、コンピュータ107のユーザインタフェースを介してクラウドベースのコンピューティングシステム105に記憶された情報にアクセスできる。一実施形態において、コンピュータ107は、コンピュータ107の1つ以上のスクリーンに表示されたウェブサイトを介してクラウドベースのコンピューティングシステム105からのデータをユーザに提供する。別の実施形態において、コンピュータ107は、電子メールクライアント等を介してクラウドベースのコンピューティングシステム105からメッセージを受信する。更に別の例において、コンピュータ107は、クラウドベースのコンピューティングシステム105に記憶された情報との通信を容易にするソフトウェアを含む。コンピュータ107を用いて、ユーザは、センサ2308からの未加工データ及び未加工データから計算されたデータの双方を見ることができる。計算されたデータは例えば、コンポーネント2340の予測残存寿命及び/又は閾値を超える読み取りの発生例である。いくつかの形態において、コンピュータ107は、コンベヤコンポーネント2340のための部品を注文する及び/又はコンベヤコンポーネント2340の保守をスケジュールするユーザからの入力を受信する。
【0120】
[00159] クラウドベースのコンピューティングシステム105は、複数のコンベヤコンポーネント2340に関するセンサモジュール2308からのデータを記憶する。例えば、同一のコンベヤベルトに関連した複数のコンポーネント2340からのセンサデータを用いて、どのコンポーネント2340を調整する必要があるかを識別できる。一例として、クラウドベースのコンピューティングシステム105が、センサモジュール2308によって、ベルト速度と上流及び下流のベルトクリーナ間の距離を知った場合、クラウドベースのコンピューティングシステム105は、スプライスが上流ベルトクリーナに衝撃を与えた後の下流ベルトクリーナに対する衝撃を予測するための時間枠を決定できる。上流ベルトクリーナに対するスプライスの衝撃よりも下流ベルトクリーナに対するスプライスの衝撃の方が充分に大きい場合、下流ベルトクリーナに過剰な張力がかかっている可能性があり、クラウドベースのコンピューティングシステム105は保守作業員に下流ベルトクリーナの調整を指示することができる。
【0121】
[00160] 更に、複数のコンベヤコンポーネントからのセンサモジュール2308のデータを一緒に処理して、更に大きい傾向を識別することができる(2322)。例えば、同一のコンベヤベルトに関連付けられた複数のコンポーネント2340からのセンサデータを用いて、故障したスプライス、破れ、又は汚れたベルトのようなコンベヤベルトの故障を識別できる。更に、複数のコンポーネント2340からのデータを用いて、コンポーネント2340の予測摩耗率を生成し、より正確な残存動作寿命予測を与える。
【0122】
[00161] モバイルデバイス106は、ユーザ2331がプロセッサ回路2302からのデータにアクセスすることを可能とするユーザインタフェースとして機能する。データは、コンベヤコンポーネント2340に関するステータス情報2324を含む。いくつかの形態において、データは更に推奨アクション2323を含む。例えば、センサ2308からの未加工データの処理2320において、プロセッサユニット2302がコンベヤコンポーネント2340に保守が必要であることを決定した場合、推奨アクション情報2323はユーザ2331が行う保守アクションの提案を伝える。1つの説明のための例では、プロセッサユニット2302はセンサ2308からの加速度計データを処理して、コンベヤコンポーネント2340(例えばベルトクリーナ)の張力が記憶された閾値間にあるか否かを判定する。ない場合、プロセッサ回路2302は、ベルトクリーナの張力を調整して設定閾値間にするため、ユーザにベルトクリーナ2340を締めるか又は緩めることを勧める提案をモバイルデバイス106に出力する。
【0123】
[00162] いくつかの形態において、コンベヤコンポーネント2340は自動調整器2330を含む。コンベヤコンポーネント2340がベルトクリーナである例では、自動調整器2330は、ベルトに対してスクレーパブレードを調整するためのアクチュエータである。プロセッサ2322が上述のようにベルトクリーナの張力が所望の範囲内にないことを検出した場合、プロセッサユニット2302は、ベルトクリーナの張力を調整するよう自動調整器2330を動作させることができる。コンベヤコンポーネント2340は、インパクトベッド、ベルトトラッカ、及び供給シュートのような他の補助デバイスを含み得る。
【0124】
[00163] 1つのコンベヤコンポーネント2340の動作が他のコンベヤコンポーネント2340に影響を及ぼす可能性がある。例えばコンベヤコンポーネント2340がベルトクリーナである場合、プロセッサユニット2302は、コンベヤコンポーネント2330のセンサ2308からのデータに基づいて、関連付けられたコンベヤベルトが損傷していることを決定し得る。次いでプロセッサユニット2302は、ベルト上の他のベルトクリーナの自動調整器2330を動作させて、それらのベルトクリーナのスクレーパブレードを損傷したベルトから離れるよう移動させることができる。別の実施形態では、クラウドベースのコンピューティングシステム105は自動調整器2330に制御信号を送信し、1つのコンベヤコンポーネント2340に対する調整に応答して、その1つのコンベヤコンポーネント2340及び他のコンベヤコンポーネント2340の自動調整器2330の動作を制御することができる。
【0125】
[00164] 別の例として、コンベヤコンポーネント2340がベルトクリーナである場合、プロセッサユニット2302は、コンベヤコンポーネント2340のセンサ2308からのデータに基づいて、関連付けられたコンベヤベルトが損傷していることを決定し得る。プロセッサユニット2302は、材料の搬送を停止するように他のコンベヤコンポーネント2340の自動調整器2330を動作させることができる。例えばプロセッサユニット2302は、材料をベルト上に供給する供給シュートを閉鎖する、及び/又は、例えばコンベヤコンポーネント2340によってクリーニングされているベルト、上流コンベヤベルト、及び/又は下流コンベヤベルトのような1つ以上のコンベヤベルトの動作を停止させることができる。
【0126】
[00165] 図24Aから図24Bは、コンベヤシステムの補助デバイスの1つ以上の動作特徴を検出するよう構成されたセンサモジュール2405を示す。センサモジュール2405は、上記で検討したセンサモジュール1305と多くの点で同様である。センサモジュール2405は、コンベヤシステムに取り外し可能に結合するよう構成された筐体2404を有する。筐体2404は、補助デバイスの一部を受容するための貫通開口2407を有する。一実施形態において、開口2407は、上記で検討した支持棒1306のような円筒形支持部材に結合するため円形である。
【0127】
[00166] 筐体2404は、上述したセンサ回路と同様のセンサ回路を封入している。センサ回路はフェースプレート2406で覆われている。フェースプレート2406は複数のねじ2409によってセンサモジュール2405に結合されている。フェースプレート2408は、センサ回路に通信可能に結合されたユーザインタフェース2401を含む。ユーザインタフェース2401は、ボタン2410、2412、2414(図24Bを参照のこと)等の複数のユーザ入力と、ステータスライト2420、2421、2422、2423、2424、2425、2426等の複数の出力と、を有する。
【0128】
[00167] 動作時、センサモジュール2405は、短距離無線通信プロトコルを用いたセットアップ中にスマートフォン又はタブレットコンピュータ等のモバイルデバイスに通信可能に結合される。ペアリングボタン2410によって、センサモジュール2405は、無線接続を確立できるペアリングモードに置かれる。1つの形態では、利用される短距離無線通信プロトコルはBluetooth(商標)又はBLEである。ペアリングボタン2410によって、センサモジュール2405は、デバイスのペアリングのためモバイルデバイスによって検出することができるペアリング信号を出力する。
【0129】
[00168] ペアリングインジケータ2420は、ペアリングプロセス中に情報をユーザに出力する。例えばペアリングボタン2410を押し続けると、センサモジュール2405は一時的にペアリング状態に入り、ペアリング信号が送信される。ペアリング状態の間、ペアリングインジケータ2420は、センサモジュール2405がペアリング信号を出力していることをユーザに示すため点滅する。これに加えて又はこの代わりに、ペアリングインジケータ2420は無線接続が形成されているか否かを示す。例えばペアリングインジケータ2420は、センサモジュール2405が少なくとも1つのモバイルデバイスに無線でペアリングされたときに点灯することができる。
【0130】
[00169] 接続インジケータ2421は、センサモジュール2405とモバイルデバイスとの間の接続が安全であるか否かを示す。例えばモバイルデバイスがセンサモジュール2405とペアリングした後、ユーザはモバイルデバイスでログインしなければならない。通信インジケータ2421は、ログインが確認されてセンサモジュール2405とモバイルデバイスとの間のデータ送信が開始した場合に点灯又は点滅する。
【0131】
[00170] センサモジュール2405は、WiFi又はセルラネットワーク通信を用いてインターネットに接続し、WiFiインジケータ2423及びセルラインジケータ2425を含む。WiFiインジケータ2423はWiFiインターネット接続のステータスを示す。1つの形態において、ローカル無線ネットワーク及びインターネットに対するWiFi接続が確立された場合、WiFiインジケータ2423は緑色のような第1の色である。WiFi接続が存在しない場合、WiFiインジケータ2423は赤色のような第2の色である。いくつかの形態において、ローカル無線ネットワーク(例えば無線ルータ又は無線モデム)に接続されているがインターネットに接続されていない場合、WiFiインジケータ2423は黄色のような第3の色である。別の実施形態では、異なる色でなく異なるタイプの照明が用いられる。例えばWiFiインジケータは、WiFi接続が存在しない場合は点灯せず、インターネット接続が存在する場合は点灯し、ルータ又はモデムに接続されているがインターネットに接続されていない場合は点滅する。
【0132】
[00171] セルラインジケータ2425は、上述したようなLTE CAT-M1、NB-IoT、又はGSM接続のようなセルラネットワーク接続のステータスを示す。セルラインジケータ2425は、WiFiインジケータ2423と実質的に同様に動作する。第1の色又は連続的な点灯のような第1の状態は、センサモジュール2405がセルラネットワーク及びインターネットに接続されていることを示す。第2の色又は点灯なしのような第2の状態は、セルラネットワーク接続が存在しないことを示す。第3の色又は間欠的な点灯のような第3の状態は、通信塔等のセルラネットワークゲートウェイに接続されているがインターネット接続は存在しないことを示す。
【0133】
[00172] 筐体2404は、上記のセンサモジュールにおいて記載されたバッテリと同様の1つ以上のバッテリを含む。筐体2404は、バッテリ区画を覆う着脱可能バッテリプレート2408を含む。バッテリプレート2408を取り外すと、筐体2404の電源区画にアクセスして1又は複数のバッテリを取り外すこと及び交換することが可能となる。1又は複数のバッテリは例えば、塩化チオニールリチウム電池を有するバッテリのような使い捨てバッテリ、充電式バッテリを含み得る。バッテリは、太陽電池から受け取ったエネルギを蓄えることができる。
【0134】
[00173] 図24Aを参照すると、バッテリインジケータ2424はバッテリの充電を示す。バッテリインジケータ2424は、バッテリ残量のおおよその割合を示すライトを含む。例えば、4つ全てのライトが点灯していることはほぼ100%の充電を示し、3つのライトが点灯していることはほぼ75%の充電を示し、2つのライトが点灯していることはほぼ50%の充電を示し、1つのライトが点灯していることはほぼ25%の充電を示す。いくつかの形態において、バッテリインジケータ2424の4つのライトのうち少なくとも1つは少なくとも2つの色で点灯するように動作可能である。1つのライトが第2の色に点灯していることは、10%未満のような非常に少ないバッテリ充電を示す。代替的な実施形態では、異なる色でなく異なる点灯状態が用いられる。例えば、1つの点滅するライトによって10%未満の残量を示す。
【0135】
[00174] バッテリの代わりに又はバッテリに加えて、センサモジュール2405は電源に対する有線接続を含む。有線電源インジケータ2426は、配電線のような電源に対する接続を示す。電源インジケータ2626は、電源に接続された場合に点灯し、接続されていない場合にオフになる。いくつかの形態において、有線電源は、充電ケーブルのように1又は複数のバッテリを充電するため取り外しが可能である。いくつかの充電器は1つ以上の追加のバッテリを含む。例えば1つの形態において、センサモジュール2405は、セットアップ中に使用されるモバイルデバイスへの有線接続を形成するためのポートを含む。ポートは、センサモジュール2405及びモバイルデバイスをUSBコードによって接続できるUSBポートとすればよい。この接続によってモバイルデバイスはデータを通信すると共に、センサモジュール2405の1又は複数のバッテリを充電する。
【0136】
[00175] センサモジュール2405は更に、追加のステータスインジケータ2422を含む。ステータスインジケータ2422は、他のステータス情報を示すために用いられるライトを含む。いくつかの形態において、ステータスインジケータ2422は、赤色、黄色、及び緑色LEDのような多色LEDである。例示的なステータス情報には、凍結したプロセッサ又は損傷したセンサ等のセンサモジュール2405の故障が含まれる。
【0137】
[00176] バッテリ寿命を節約するため、センサモジュール2405はステータス入力2412を含む。ステータス入力を押すと、出力2420、2421、2422、2423、2424、2425、2426は、上述したように点灯してステータスを示す。ステータス入力を解放した後、インジケータ2420、2421、2422、2423、2424、2425、2426はエネルギを節約するためオフになる。いくつかの形態では、ステータス入力2412を解放してからインジケータがオフになるまでに時間遅延がある。
【0138】
[00177] 図24Bを参照すると、センサモジュール2405をオン及びオフにするための電源ボタン2414はセンサモジュール2405の後ろ側にある。センサモジュール2405の後ろ側に電源ボタン2414を有することによって、保守作業員が、電源ボタン2414がペアリングボタン2410又はステータスインジケータボタン2412であると思って電源ボタン2414をうっかり押してしまう可能性が低くなる。
【0139】
[00178] 図25は、本明細書に記載されているセンサモジュールのようなセンサモジュールを有するコンベヤシステムをセットアップする方法2500を示す。設置業者又は保守作業員のようなユーザは、モバイルデバイス106を用いてコンベヤシステムセンサモジュール2522をセットアップする。
【0140】
[00179] 初期ステップとして、サイトオントロジを生成し、クラウドベースのコンピューティングシステム105等のシステムにロードする(2501)。オントロジは、補助デバイスの位置及びアイデンティティ(identity)を含むコンベヤシステムの全体的なレイアウトを示す。各補助デバイスのアイデンティティは、補助デバイスのブランド及び/又はモデル、並びに補助デバイスの1つ以上のコンポーネントのアイデンティティを含み得る。例えばベルトクリーナのアイデンティティは、ベルトクリーナのブランド及びモデル、並びにベルトクリーナのスクレーパブレードのブランド及びモデルを含み得る。ユーザは、補助デバイス及びセンサモジュールの設置及びセットアップに役立てるためオントロジを見ることを許可される(2502)。
【0141】
[00180] セットアップ中、ユーザはベルトクリーナ120に新しいブレードを設置し(2503)、ベルトクリーナ120に適正に張力をかけることができる。ベルトクリーナ120の1つ以上の動作特徴を監視するようなベルトクリーナ120上の位置に、センサモジュール2522のうち1つを設置する(2504)。
【0142】
[00181] 次いで、設置したセンサモジュール2522をオンにする(2505)。ユーザは、上述したインジケータ2420、2421、2422、2423、2424、2425、2426等のインジケータを観察してセンサモジュール2522のステータスをチェックする。センサモジュール2522とモバイルデバイス106との間に短距離無線接続を確立する(2506)。上述のように、例示的な短距離無線接続はBluetooth(商標)又はBLE接続を含む。ユーザは、モバイルデバイス106のユーザインタフェースに、センサモジュール2522へ通信されるログイン情報を与える。ログイン情報は、ユーザがセンサモジュール2522をセットアップするために必要な情報及び無線ネットワークにアクセスするために必要な情報を含み得る。センサモジュール2522はこの情報を用いてインターネット接続を確立する(2507)。インターネット接続は、センサモジュール2522をクラウドベースのコンピューティングシステム105に通信可能に結合する。ユーザは、センサモジュール2522とクラウドベースのコンピューティングシステム105との間に安全な接続を形成するため、パスワード及び/又はIDのような有効化又は認証情報を入力する。
【0143】
[00182] 情報はクラウドベースのコンピューティングシステム105にアップロードされて、センサモジュール2522を特定のコンベヤシステム及びコンベヤシステム内の特定の位置とリンクする(2508)。いくつかの形態において、リンク形成(2808)はオントロジを編集することを含む(2509)。各センサモジュール2522はID番号のような一意の識別子を有し、これによってリンク形成(2508)のため識別することができる。いくつかの形態において、識別子はスキャン可能コード等を用いてセンサモジュール2522の本体に印刷されている。この代わりに又はこれに加えて、識別子はセンサモジュール2522のメモリに記憶され、接続が確立された(2506)後にモバイルデバイス106によってアクセスされる。
【0144】
[00183] クラウドベースのコンピューティングシステム105に対する接続が形成された状態で、センサモジュール2522は上記の方法で説明したようにデータの記録を開始する(2510)。記録されたデータはインターネット接続を介してクラウドベースのコンピューティングシステム105に送信される。クラウドベースのコンピューティングシステム105はデータを記憶し処理する。
【0145】
[00184] ユーザは、コンベヤシステムの各センサモジュール2522についてステップ2503~2509を繰り返すことで、各センサモジュール2522をオントロジ内の特定の位置にリンクすると共にクラウドベースのコンピューティングシステム105に通信可能に結合する。
【0146】
[00185] 保守の間、上述したものと同様の以下のステップによって、センサモジュール2522をコンベヤシステムオントロジ内の位置に再リンクすることができる。ユーザは、例えばバッテリの交換又は再充電のようなセンサモジュール2522の点検を行うため、1つ以上のコンベヤアクセサリから1つ以上のセンサモジュール2522を取り外す。ユーザがセンサモジュール2522をコンベヤアクセサリに再設置する際、モバイルデバイス106とセンサモジュール2522のうち1つとの間に通信リンクが確立される(2506)。一実施形態において、このリンク形成は、モバイルデバイス106とセンサモジュール2522との間のブルートゥースペアリング手順を含む。
【0147】
[00186] リンクされたセンサモジュール2522をコンベヤアクセサリに設置した場合、ユーザは、モバイルデバイス106を用いてコンベヤシステムオントロジ内のセンサモジュール2522の位置を示す。一実施形態において、ユーザは、モバイルデバイス106のタッチスクリーンを用いてコンベヤシステムオントロジ内のセンサモジュール2522の位置を示す。モバイルデバイス106は、位置に関する情報をクラウドベースのコンピューティングシステム105及びモバイルデバイス106のうち少なくとも1つに通信する。
【0148】
[00187] センサモジュール2522が再設置される際、ユーザは各センサモジュール2522に対して設置及びリンク形成手順を繰り返す。センサモジュール2522を設置した場合に各センサモジュール2522の位置を示すことによって、ユーザは、各センサモジュール2522を取り外し前と同じ位置に設置したことを確認する必要はない。これによって保守作業員は、鉱山のような閉じ込められた環境において多くのセンサモジュール2522のバッテリを迅速に交換又は再充電することができる。
【0149】
[00188] 図26を参照すると、上記で検討したセンサモジュールと同様のセンサモジュール2600が提供され、コンベヤベルトクリーナ2604の支持棒2602に搭載されている。支持棒2602は、支持棒2602の開口2603を中心として延出する円筒形側壁を含むことができる。センサモジュール2600は、コンベヤベルトクリーナ2604のマウント2606よりも外側で支持棒2602に搭載されている。マウント2606は、1つ以上のロック締結具2610によって支持棒2602に固定されたスリーブ2608を有する。センサモジュール2600は、支持棒2602を受容するための貫通開口2616を画定する筐体上部2612及び筐体下部2614を有する。筐体上部2612は、エラストマ等の可撓性材料で作製することができるカバー2618を含む。カバー2618は、筐体上部2612及び筐体下部2614をクランプした配置で支持棒2602に固定する締結具2620(図27を参照のこと)を覆うために用いられる。
【0150】
[00189] 筐体上部及び下部2612、2614は、これらを支持棒2602上に位置決めすることを可能とする設置又は初期構成を有する。一実施形態において、初期構成は、相互に完全に分離された筐体上部及び下部2612、2614を含む。別の実施形態において、初期構成では、筐体上部及び下部2612、2614はヒンジによって接続されて離間している。一度筐体上部及び下部2612、2614が支持棒2602上に位置決めされたら、ユーザは筐体上部及び下部2612、2614を再構成して、上部及び下部2612、2614がそれらの間に支持棒2602をクランプするクランピング構成にする。一実施形態において、ユーザは筐体上部及び下部2612、2614を再構成するため、筐体上部及び下部2612、2614の開口2646(図27を参照のこと)に締結具2620を挿入し、締結具2610を締め付ける。支持棒2602は、関連付けられたコンベヤベルトの動作により引き起こされる独特な振動を有するので、支持棒2602にセンサモジュール2600を搭載すると、センサモジュール2600によって測定される明らかな振動が得られる。
【0151】
[00190] 1つの手法において、カバー2618は可撓性であり、筐体上部2612の引っかけ部(catch)2624を受容する開口2622を有する端部2626を含む。カバー2618は、筐体上部2612に固定された端部2626の反対側の端部2627を有する。締結具2620にアクセスするには、カバー2618の端部2626を操作して引っかけ部2624から端部2626の係合を解除し、筐体上部2612から方向2628の方へ移動させる。
【0152】
[00191] センサモジュール2600は、1つ以上のボタン2632を含むことができるユーザインタフェース2630を含む。ユーザは、ボタン2632のうち1つを押すことでセンサモジュール2600のステータスを要求し、ボタン2632のうち別のものを押すことでセンサモジュール2600とスマートフォン等の携帯用電子デバイスとの間の短距離無線リンクを確立することができる。
【0153】
[00192] 図27を参照すると、筐体上部2612は締結具2620を受容するソケット2640を含み、カバー2618はプラグ部2642を含み、プラグ部2642は、ソケット2640に嵌合し、締結具2620のヘッド2644を覆い、締結具2620の駆動構造内への材料の進入に抵抗するような大きさである。また、カバー2618のプラグ部2642はヘッド2644の周りに延出し、締結具2620が延出する筐体上部2612の開口2646内へのデブリの進入に抵抗することができる。筐体上部2612及び筐体下部2614は、支持棒2602の外面2654(図26を参照のこと)と相補的な湾曲又は他の形状であるクランピング部2650、2652を含む。
【0154】
[00193] 筐体下部2614は、回路基板2658、回路基板支持部2660、及びバッテリ2662を受容する区画2656を含む。区画2656は1つ以上の壁2664及びドア2666を含み、ドア2666は、1つ以上の壁2664に係合し区画2656を密閉するシール2668を有する。ドア2666は、例えばドア2666を壁2664に固定するよう動作できる締結具2673を受容するため、更に、センサモジュール2600の電源ボタン2672に対するアクセスを可能とするための開口2670を含む。ドア2666は、開口2670の各々に嵌合すると共に締結具2672又は電源ボタン2672を覆うように構成された保護カバー2678を含む。ドア2666は、ドア2666の本体2676が第1の射出成型材料を用いて形成されると共にシール2668及び保護カバー2678が第2の注入で第2の射出成型材料を用いて形成される2ショットプロセスを用いて形成できる。このように、ドア2666はワンピース構成を有するので、ユーザはシール2668又は保護カバー2678の配置位置を誤ることなく容易にドア2666を壁2654から取り外すと共に壁2654に接続することができる。一実施形態において、筐体上部2612及びドア本体2676を含む筐体下部2614は、ガラス充填ナイロンのような剛性材料で作製されている。シール2668及びカバー2678は、一例として軟質エラストマで作製できる。回路基板支持部2660は、アクリロニトリルブタジエンスチレンプラスチック等の剛性材料で作製できる。
【0155】
[00194] 図27を参照すると、回路基板2658は、プロセッサ2680、通信回路2682、1つ以上のセンサ2684、及びメモリ2686を含む。回路基板支持部2660は回路基板2658を受容し、回路基板2658を筐体下部2614内に確実に搭載する。回路基板2660は更に、バッテリ2662を受容するためのバッテリ区画2690を含む。
【0156】
[00195] 1つ以上のセンサ2682は、支持棒2602の1つ以上の特徴を検出するように構成されている。1つ以上のセンサ2684は、例えば加速度計、ジャイロスコープ、又はそれらの組み合わせを含み得る。センサ2684は例えば、支持棒2602の長さに沿ったZ方向の加速度(支持棒の屈曲によって生じ得る)、Z軸に垂直なX軸方向の加速度、Z軸とX軸の双方に垂直なY軸方向の加速度、並びに、X軸、Y軸、及びZ軸のうち1つ以上を中心とした加速度を測定できる。支持棒2602は、コンベヤベルトの動作により発生して1つ以上のセンサ2684により検出される大きい加速度の小さい変位移動を経験する。支持棒2602は、スプライスがコンベヤベルトクリーナ2604のクリーナブレードに衝突する等の大きい変位イベントも経験し、これも1つ以上のセンサ2684により検出される。
【0157】
[00196] 一例として、支持棒2602の1つ以上の特徴は支持棒2602の向きを含み得る。センサ2684は、重力に対する支持棒2602の向きを検出できる。クリーナブレードがすり減るにつれて、支持棒2602は回転し、センサ2684は重力に対する支持棒2602の向きの変化を検出する。クリーナブレードの残存寿命のようなクリーナブレードの1つ以上の特性を予測できるように、センサモジュール2600は支持棒2602の向きを通信することができる。
【0158】
[00197] 図28を参照すると、センサモジュール2600は、上記で検討したようなセンサモジュールと同じ方法で設置及び動作させることができる。一実施形態において、センサモジュール2600は支持棒2602上に設置され、ユーザはスマートフォン2700等の携帯用電子デバイスをセンサモジュール2600に無線で接続する。スマートフォン2700は、センサモジュール2600に情報を通信する及び/又はセンサモジュール2600から情報を受信することができる。一度接続されたら、スマートフォン2700はセンサモジュール2600のためのリモート制御として動作し、センサモジュール2600に、リモートサーバ2720を含むクラウドコンピューティングシステム2710に情報を通信させる及び/又はクラウドコンピューティングシステム2710から情報を通信させることができる(2708、2730)。
【0159】
[00198] 例えばスマートフォン2700は、通信回路2682によって利用されるブルートゥース等の短距離無線プロトコルを介してセンサモジュール2600に接続できる。1つの手法において、保守作業員のようなユーザは、センサモジュール2600のペアリングボタン2632Aを押してセンサモジュール2600をペアリングモードに置き、スマートフォン2700をセンサモジュール2600とペアリングすることができる。一度スマートフォン2700及びセンサモジュール2600がペアリングされたら、ユーザはスマートフォン2700で実行しているアプリケーションを用いて、表示されているグラフィカルユーザインタフェース2702を使用すること等により、センサモジュール2600が接続されているコンベヤベルトクリーナ2604を識別する情報を入力できる。例えばこの情報は、コンベヤベルトクリーナ2604に関連付けられたコンベヤベルトシステムのアイデンティティ、コンベヤベルトに沿ったコンベヤベルトクリーナ2604の位置、コンベヤベルトクリーナ2602の型番、及びコンベヤベルトクリーナ2602に設置されたスクレーパブレードの型番を含み得る。コンベヤベルトクリーナ2604がクリーナブレードに加えている推定張力、コンベヤベルトによって処理されている材料、コンベヤベルトの材料、及び/又は他の情報のような別の情報も、スマートフォン2700を介して提供することができる。
【0160】
[00199] スマートフォン2700は情報をセンサモジュール2600に通信し(2704)、センサモジュール2600は情報を、例えばセルラネットワーク2712及びインターネット2718等により、リモートサーバ2720に通信する(2708)。通信2708はセンサモジュール2600のためのグローバル一意識別子を含むので、リモートサーバ2720は、受信した情報を、この情報を通信したセンサモジュール2600に関連付けることができる。
【0161】
[00200] センサモジュール2600がスマートフォン2700とセルラネットワーク2712との間の仲介物として動作するので、スマートフォン2700は、遠隔位置では難しい場合があるセルラネットワーク2712との接続を行う必要はない。一実施形態において、センサモジュール2600は、従来の3G又は4Gセルラネットワークよりも遠隔エリアで良好な通信を提供できる4G LTE CAT M規格を用いてセルラネットワーク2712と通信する。別の実施形態において、センサモジュール2600は、ローカル無線ゲートウェイ及びインターネットを介してリモートサーバ2720と通信する。センサモジュール2600がスマートフォン2700とローカル無線ゲートウェイとの間の仲介物として動作するので、スマートフォン2700はローカル無線ゲートウェイに接続する必要はない。保守作業員はセンサモジュール2600をセットアップ又は点検するためローカル無線ゲートウェイに接続する必要がないので、これにより設備の無線ネットワークセキュリティを向上させることができる。
【0162】
[00201] クラウドコンピューティングシステム2710は、上記で検討したクラウドコンピューティングシステムと多くの点で同様であり、リモートサーバ2720を含む。リモートサーバ2720は、プロセッサ2722、通信インタフェース2724、及びメモリ2726を含む。メモリ2726は履歴データベース2728を含み、これは、上記で検討したようにコンベヤベルトクリーナ2604のクリーナブレードの1つ以上の特徴を推定するためコンベヤベルトの動作中にプロセッサ2722によって使用される履歴情報を含む。履歴データベース2728は、支持棒2602が関連付けられたコンベヤベルトの動作によって振動する際の支持棒2602の1つ以上の特徴を表す履歴データを含むことができる。
【0163】
[00202] リモートサーバ2720のプロセッサ2722は、支持棒2602の少なくとも1つの特徴をデータベース2728に記憶された少なくとも1つの特徴と比較することによって、コンベヤベルトクリーナ2604の少なくとも1つの特性を予測する。一実施形態において、プロセッサ2722は、センサ2684によって検出される振動シグネチャに対する変化を監視して、クリーナブレードの少なくとも1つの特性の変化を識別する。支持棒2602の振動を監視している所与のセンサ2684からの信号は多数の異なる周波数を含み、高速フーリエ変換を実行して信号中にどの周波数が存在するかを識別できる。データには他の周波数よりも目立つ特定の周波数が存在し得る。これらの目立つ又は基本周波数は、コンベヤベルトの動作と共に経時的に変動し得る。例えばプロセッサ2722は、検出された基本周波数が、センサモジュール2600を最初に支持棒2602に設置したときに観察されたベースライン周波数から数Hz変化するか否かを観察することができる。プロセッサ2722は、基本周波数の変化が所定の閾値よりも大きい場合、クリーナブレードの少なくとも1つの特性に変化が生じたと判定できる。プロセッサ2722は、通信インタフェース2724に、保守作業員のスマートフォン2700にアラートを送信させることができる。
【0164】
[00203] 例えば図34を参照すると、試験中に取得された、コンベヤベルトクリーナの支持棒に搭載された加速度計からの信号の周波数領域応答のグラフ3000が与えられている。グラフ3000は、周波数領域応答の基本周波数が、関連付けられたコンベヤベルトシステムの動作の変化によってどのように変化するかを示す。例えばコンベヤベルトに材料が載っていて、コンベヤベルトクリーナの張力がゼロ又は許容可能張力の100%であった場合、測定基本周波数は周波数3002で発生する。コンベヤベルト上に材料が存在せず、コンベヤベルトクリーナの張力が0%であった場合、基本周波数は周波数3004で発生する。コンベヤベルト上に材料が存在せず、コンベヤベルトクリーナの張力が100%であった場合、基本周波数は周波数3006で発生する。データベース2728に記憶されたこの履歴データを用いて、プロセッサ2722は、コンベヤベルトの動作中に測定された基本周波数が周波数3004と同様の周波数で発生した場合、ベルト上に材料が存在せず、コンベヤベルトクリーナのクリーナブレードがゼロ%の張力を受けていると予測できる。このようにプロセッサ2722は、支持棒の1つ以上の特徴の履歴データに基づいて、コンベヤベルト及び/又はコンベヤベルトクリーナブレードの1つ以上の特性を予測することができる。
【0165】
[00204] 別の例として、プロセッサ2722は、支持棒2602の加速度の1つ以上の基本周波数の周波数及び/又は振幅の、履歴周波数及び/又は振幅からの逸脱(deviation)を識別することによって、コンベヤベルトクリーナ2604のクリーナブレードのチャタリングを予測できる。この代わりに又はこれに加えて、履歴データベース2728は、同一のコンベヤベルト又は異なるコンベヤベルトに関連付けられた他のコンベヤベルトクリーナの支持棒の1つ以上の特徴を表す履歴データを含み得る。プロセッサ2722は、他のコンベヤベルトクリーナからの履歴データを用いて、支持棒2602の1つ以上の特徴の基本周波数の周波数及び/又は振幅の逸脱によって保守チームへ送信されるアラートがトリガされる前に満足しなければならない逸脱の1つ以上の閾値を生成できる。
【0166】
[00205] プロセッサ2722は、他のソースからのデータを利用してコンベヤベルトクリーナ2604のクリーナブレードの少なくとも1つの特性を予測できる。例えば、通信インタフェース2724はコンベヤベルトクリーナ2604のリニアアクチュエータから位置データを受信できる。プロセッサ2722は、この位置データ及び支持棒2602の検知された少なくとも1つの特徴を用いて、クリーナブレードがコンベヤベルトに係合されているか否かを予測できる。
【0167】
[00206] また、データベース2728は、コンベヤベルトクリーナ2604の物理的挙動をモデル化するために使用される複数のアルゴリズムも含む。アルゴリズムのうち1つ以上は、センサモジュール2600、リモートサーバ2720、又はそれら双方によって使用され得る。例えば、センサモジュール2600から通信2708を介して受信した情報に基づいて、リモートサーバ2720は、センサモジュール2600が搭載されているコンベヤベルトクリーナ2604のタイプに対応した、完全なアルゴリズム又はアルゴリズムの変数のようなアルゴリズムの少なくとも一部を含む通信2730をセンサモジュール2600に送信できる。例えばリモートサーバ2720のプロセッサ2722は、例えばコンベヤベルトクリーナ2604のブランド、コンベヤベルトクリーナ2604のモデル、コンベヤベルトクリーナ2604の大きさ、クリーナブレードのモデル、関連付けられたコンベヤによって搬送されている材料のタイプ、及び/又は他の情報に基づいて、アルゴリズムの少なくとも一部を選択できる。プロセッサ2722は、アルゴリズムのこの少なくとも一部を用いて、1つ以上のセンサ2684から受信したデータに対して初期処理を実行する。センサモジュール2604はこれによってシステムのエッジ処理を提供できる。
【0168】
[00207] 受信したアルゴリズムの少なくとも一部を用いて、センサモジュール2600は、支持棒2602が関連付けられたコンベヤベルトの動作中に振動する際の支持棒2602の1つ以上の特徴を計算することができる。少なくとも1つの特徴は、例えば並進加速度、回転加速度、位置、速度、重力の方向、又はそれらの組み合わせを含み得る。センサモジュール2600は、支持棒2602の少なくとも1つの特徴をリモートサーバ2720に通信することができる。プロセッサ2720は、支持棒2602の少なくとも1つの特徴を用いてコンベヤベルトクリーナ2604のクリーナブレードの少なくとも1つの特性を予測する。少なくとも1つの特性は例えば、クリーナブレードがベルトに係合されているか否か、クリーナブレードに加えられた張力、残留ブレード高、クリーナブレードがチャタリングしているか否か、及び/又はコンベヤベルトクリーナブレードのクッションが損傷しているか否かを含み得る。リモートサーバ2720は、支持棒2620の少なくとも1つの特徴を用いて、コンベヤベルトクリーナ2604に関連付けられたコンベヤベルトの少なくとも1つの特性を予測することも可能である。コンベヤベルトの少なくとも1つの特性は、コンベヤベルト上に材料が存在するか否か、コンベヤベルトが走行しているか否か、コンベヤベルト速度、コンベヤベルトがミストラックしているか否か、又はそれらの組み合わせを含み得る。
【0169】
[00208] 図29を参照すると、支持棒がコンベヤベルトクリーナのマウントを越えるまでは延出しないコンベヤベルトクリーナが存在し得る。こういった状態では、棒延長器2800を用いて、コンベヤベルトの材料処理経路の外側にセンサモジュール2600を搭載するための追加空間を生成できる。棒延長器2800は、外面2806を備えた環状壁2804を有する本体2802を含み、これは、棒延長器2800が接続されている支持棒と同様の又は支持棒とは異なる大きさ及び形状とすることができる。外面2806は、シリンダ、矩形プリズム、又は他の形状に類似させることができ、関連付けられたセンサモジュール2600は外面2806にクランプするよう構成されている。
【0170】
[00209] 図29及び図32を参照すると、棒延長器2800は搭載部2810を含み、これは、搭載部2810が支持棒2811の開口2812内に挿入されるような大きさである設置又は初期構成を有する。これにより、支持棒2811が端部にマウント2813を有するにもかかわらず、棒延長器2800は支持棒2811に接続される。搭載部2810は更に、搭載部2810が支持棒2811の内面2814に係合し、棒延長器2800を支持棒2811に堅固に固定する拡大構成を含む(図33を参照のこと)。
【0171】
[00210] 図29に戻ると、搭載部2810は、ギャップ2824によって分離したアーチ状壁2822のような1つ以上の偏向可能部材2820を含む。各アーチ状壁2822は、ベース部2826及び自由端部2828を含む。搭載部2810は、管状本体2832と、この管状本体2832から半径方向外側に延出している壁2834と、を有する拡張器2830を含む。壁2834は、1つ以上のカム壁2836及び1つ以上の回転防止壁2838を含む。カム壁2836は、壁2822の内面2840に係合して壁2822を相互に離れる方へ付勢するよう構成されている。回転防止壁2838は、拡張器2830が支持棒2811の内面2814に対してアーチ状壁2822を付勢する際に拡張器2830の回転に抵抗するためギャップ2824内に収まるような大きさである。
【0172】
[00211] 図30を参照すると、棒延長器2800は、ヘッド2852及びヘッド2852から延出しているシャンク2854を有するボルト2850等のアクチュエータ2849を含む。棒延長器2800は、環状壁部2804の貫通開口2856を通って延出している横断ピン2854等のベースを含む。横断ピン2854は、シャンク2854が延出する貫通開口2856と、ヘッド2852を受容しヘッド2852の回転を可能とするくぼみ部2858と、を含む。シャンク2854は、拡張器2866の貫通孔2864のねじ筋2862に係合するねじ切り部2860を含む。このため、ヘッド2852の時計回り方向の回転によって拡張器2866は環状壁2804の方へ方向2870に変位する。拡張器2866が方向2870に変位すると、カム壁2836は壁2822の内面2840に係合して壁2822を相互に離れる方へ付勢する。
【0173】
[00212] 図31を参照すると、棒延長器2800の長手方向軸2880は、拡張器2830の貫通孔2864を通って延出している。各カム壁2836は、長手方向軸2880に対して角度2884で延出する傾斜面2882を含む。角度2884は1度~18度の範囲内とすることができ、例えば4度である。
【0174】
[00213] 図32を参照すると、棒延長器2800が支持棒2811に接続された状態で示され、アーチ状壁2822及び拡張器2830は支持棒2811の開口2812内に位置決めされている。棒延長器のショルダ2890が支持棒2811の端面2892に当接するまで、アーチ状壁2822は開口2812内に進入している。アーチ状壁2822は、開口2812の両側に位置決めされたアーチ状壁2822A、2822Bを含む。以下でアーチ状壁2822A、2822Bについて説明するが、他のアーチ状壁2822も同様の作用を受ける。
【0175】
[00214] 最初に、アーチ状壁2822A、2822Bは、外面2894が支持棒2811の内面2814と向かい合うように位置決めされる。壁2822A、2822Bは、壁2822A、2822Bの内面2840の間に初期距離2898を有する。
【0176】
[00215] 図33を参照すると、ユーザがインパクトレンチを用いること等によってボルト2850を締めたので、拡張器2830は方向2870に変位している。カム壁2836の傾斜面2882は壁2822A、2822Bを相互に離れる方へ付勢し、これは壁2822A、2822Bの外面2894を支持棒2811の内面2814と係合させる。1つの手法において、拡張器2830の変位は、壁2822A、2822Bの内面2840の間に、棒延長器2800が初期構成にある場合の距離2898よりも大きい距離2912を生成する。この距離2898の拡大が生じるのは、アーチ状壁2822と支持棒2811の内面2814との間に、棒延長器2800を支持棒2602に接続することを可能とするような大きさの半径方向ギャップ空間が存在し得るからである。拡張器2830の変位によって、自由端2828は半径方向外側へ偏向して半径方向ギャップ内へ入り、支持棒2811の内面2814と接触する。
【0177】
[00216] 拡張器2830の方向2870への移動は、アーチ状壁2822の材料を永続的に変形させ得る。支持棒2811に対する壁2822の変形により、棒延長器2800を支持棒2811に永続的に固定する。次いでユーザは、棒延長器2800にセンサモジュール2600を搭載することができる。
【0178】
[00217] 一実施形態において、棒延長器2800のコンポーネントは、スチール等の1つ以上の剛性金属性材料で作製されている。棒延長器2800の剛性材料と、拡張器2830及びアーチ状壁2822によって与えられる確実な固定によって、棒延長器2800は支持棒2811と実質的に同様に振動することができる。このため、棒延長器がコンベヤベルト動作中に支持棒2811と共に振動すると、センサモジュール2600は棒延長器2800の1つ以上の特徴を測定できる。
【0179】
[00218] 一実施形態において、横断ピン2854は貫通開口2856に圧入されている。別の実施形態において、横断ピン2854は貫通開口2856内に溶接されている。アクチュエータ2849及び拡張器2830は、アクチュエータ2849の移動を拡張器2830の方向2870の変位に変換するため多くの構成を有し得る。例えばアクチュエータ2849は、拡張器2830のシャフト上にねじ切りされたナットを含み得る。ナットを回転させると、シャフト及び拡張器2830は方向2870に変位する。別の実施形態では、拡張器2830を方向2870に変位させるため、アクチュエータ2849を回転させることなく軸方向に変位させることができる。
【0180】
[00219] 本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、上述の実施形態に対して多種多様な変形、変更、及び組み合わせを実行できること、並びに、そのような変形、変更、及び組み合わせが特許請求の範囲内にあると見なされることは、当業者には認められよう。例えば、方法ステップは本明細書において逐次的に提示され記載され得るが、図示され記載されるステップのうち1つ以上を省略すること、反復すること、同時に実行すること、及び/又は図面に示した及び/又は本明細書に記載した順序とは異なる順序で実行することができる。更に、上述した方法を容易にするためのコンピュータ可読命令は、当技術分野において既知である様々な非一時的コンピュータ可読媒体に記憶され得ることは認められよう。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図13C
図14
図15
図16A
図16B
図17A
図17B
図17C
図18
図19
図20A
図20B
図21
図22
図23
図24A
図24B
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34