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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-13
(45)【発行日】2023-11-21
(54)【発明の名称】テレメトリー一体化システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/18 20060101AFI20231114BHJP
   A61B 5/00 20060101ALI20231114BHJP
   A61B 5/01 20060101ALI20231114BHJP
   A61B 5/02 20060101ALI20231114BHJP
   A61B 5/0245 20060101ALI20231114BHJP
   A61B 5/0533 20210101ALI20231114BHJP
   A61B 5/1455 20060101ALI20231114BHJP
   A61B 5/16 20060101ALI20231114BHJP
   A61B 5/256 20210101ALI20231114BHJP
【FI】
A61B5/18
A61B5/00 N
A61B5/01 100
A61B5/02 G
A61B5/0245 C
A61B5/0245 100B
A61B5/0533
A61B5/1455
A61B5/16 100
A61B5/256 210
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020570659
(86)(22)【出願日】2019-03-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-07-08
(86)【国際出願番号】 IB2019051841
(87)【国際公開番号】W WO2019171314
(87)【国際公開日】2019-09-12
【審査請求日】2022-03-04
(31)【優先権主張番号】102017000132925
(32)【優先日】2018-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】520346859
【氏名又は名称】フォーミュラ センター イタリア エッセ.エッレ.エッレ.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベンディッティ、ダビデ
(72)【発明者】
【氏名】ベンディッティ、ガエタノ
【審査官】磯野 光司
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第03015055(EP,A1)
【文献】特表2015-531954(JP,A)
【文献】KATSIS, C. D. et al.,Toward Emotion Recognition in Car-Racing Drivers: A Biosignal Processing Approach,IEEE Transactions on Systems, Man, and Cybernetics - Part A: Systems and Humans,2008年05月,Vol.38, No.3,pp.502-512,DOI:10.1109/TSMCA.2008.918624
【文献】LIN, Y. et al.,An Intelligent Noninvasive Sensor for Driver Pulse Wave Measurement,IEEE Sensors Journal,2007年05月,Vol.7, No.5,pp.790-799,DOI:10.1109/JSEN.2007.894923
【文献】TOMOI, Daisuke et al.,Estimation of stress during car race with factor analysis,2015 International Symposium on Micro-NanoMechatronics and Human Science (MHS),2015年,pp.1-5,DOI:10.1109/MHS.2015.7438258
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/02-5/0295
A61B 5/06-5/398
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の測定値の一体化された/機能的な検出のためのシステムであって、前記システムは、
a) 車両のドライバーによって着用可能なウェアラブル・パーツ(200)と;
b) 前記ウェアラブル・パーツ(200)の中に一体化された複数のセンサー(101~106)であって、前記複数のセンサー(101~106)は、以下のドライバー・パラメーター:呼吸パラメーター、心臓パラメーター、発汗パラメーター、および、車両ドライビング・ホイールに働かされる圧力のパラメーターを供給するように構成されている、複数のセンサー(101~106)と;
c) 前記ドライバー・パラメーターを処理するための、および、前記ドライバー・パラメーターを前記ドライバーの心理物理学的な状態に相関付けるためのプロセッサー(306)と
を含み、
前記ウェアラブル・パーツ(200)は、アンダーシャツ/下着(201)および2つのグローブ(202)から構成されており、
前記複数のセンサーは、前記ドライバーの皮膚のガルバニック反応(GSR)を測定することによって、前記皮膚の電気インピーダンスおよび発汗を検出するためのセンサー(103)を含み、
前記システムは、前記発汗の絶対的な大きさの他に、電気分解および解糖の前記一体化された検出を提供するように構成されており、検出されるべき活動に関して必要とされる栄養補助食品を適切に決定するようになっている、システム。
【請求項2】
前記複数のセンサーは、
前記下着(201)の内部パーツに縫い込まれた胸椎バンドの中に挿入されている呼吸速度センサー(101)と;
フォトプレチスモグラフィー技法を使用する、光学式心拍数センサータイプの心拍数センサー(102)と;
前記下着(201)の内側に縫い込まれたテキスタイル電極を備えたECGセンサー(106)と
を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記複数のセンサー(204)は、前記ドライバーの手の掌および指の上の前記グローブ(202)の内側に挿入された複数の圧力センサーを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記システムは、少なくとも1つのデジタルタイプ体温センサー(105)をさらに含み、前記少なくとも1つのデジタルタイプ体温センサー(105)は、外部熱流に対抗するサーマル・シールドを伴って前記下着(201)に固定されており、電圧変動から皮膚温度についての測定値を取得することを可能にするようになっている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記システムは、前記アンダーシャツ/下着(201)の内側または外側に挿入されたGPSモジュールをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記システムは、トレーニング、テスト、レースなどのような、実施される活動の間に起こり得る異なる条件/状況の下で、前記状態、心理物理学的な反応を理解するために、ドライバー・パラメーター、前記GPSによって提供される位置、および、機内標準テレメトリーのデータを処理するためのソフトウェア・モジュールをさらに含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記システムは、
・ 前記複数のセンサー(101~106)に接続されている、信号を調整するための回路(301)と;
・ 前記回路(301)に接続されているアナログ/デジタル・コンバーター(302)と;
ジオ周波数(RF)タイプの前記アナログ/デジタル・コンバーター(302)に接続されているトランスミッター(303)と;
・ 前記トランスミッター(303)から信号を受信するためのレシーバー(304)と;
・ 前記レシーバー(304)に接続されているコンピューター・インターフェース(305)と
をさらに含み、
d) 前記プロセッサー(306)は、前記ドライバー・パラメーターを処理し、ドライバーの心理物理学的な状態を示すドライバー・ストレス・インデックスを提供するようになっている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記プロセッサーは、加重平均にしたがって前記ドライバー・パラメーターを処理することによって、前記ドライバー・ストレス・インデックスを計算するように構成されている、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記発汗パラメーターは、前記ガルバニック反応に関連付けられる相動的成分を考慮している、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人間テレメトリーの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
スポーツ競技大会の文脈において、人間テレメトリーは、比較的に新しい分野であり、それは、人間の活動に関する物理的な大きさを遠隔から測定するためのより全体的な分野において成長している。とりわけ、カー・レーシングを参照すると、それは、ドライバーの心理物理学的な状態に関係付けられ得るドライバーの生物力学的なパラメーターを獲得し、貯蔵し、および、遠隔から送信する方式に関係付けられ、ドライバーの挙動、診断、および安全に関する有用な情報を取得するようになっている。
【0003】
Katsis C. D. et al. in “Toward Emotion recognition in Car-Racing Drivers: biosignal Processing approach”, IEE Transactions on Systems, Man and Cybernetics. Part A: Systems and Humans, IEEE Service Center, Piscataway, NJ, US, vol. 38, no. 3; 01/05/2008, pages 502-512, XP011226354は、カー・レースにおけるドライバーの感情的な状態を推定するためのシステムを説明している。
【0004】
文献EP-A-3015055は、車両ドライバーの心理的パラメーターをモニタリングするためのシステムを説明している。
【0005】
本出願人は、車両ドライバーに適用される公知のタイプ人間テレメトリー・システムが、ドライバーの心理物理学的な状態を決定する際に満足のいくものではないということを観察した。
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、先行技術の不利益を克服する改善された「ウェアラブル」人間テレメトリー・システムを提供することから構成されている。
【0007】
本発明は、レーシングから安全領域までの自動車分野に適用され得る。
【0008】
システムの主な使用の1つは、ドライバーがトレーニングまたはレースをするときに、モーター・スポーツ・ドライバーの物理的なパラメーターをモニタリングすることからなる。システムの安全オプティクスの中のさらなる用途は、ドライバー・トレーニング・センターの中のそのようなシステムの広範な使用に関係付けられる可能性がある。
【0009】
そのうえ、本発明は、例によれば、取得された実験結果についての分析的な数値検討を含み、それは、ウェアラブル・センサーによって獲得されるデータを、機内標準テレメトリーからのデータに相関付けるのに有用である。そのような検討に基づいて、ドライバーの現在の状態および車両の機械的な性能の両方を考慮することによって、異なるドライビング条件の下でドライバー挙動を最適化すること、および、レーシング戦略をより良好に推定することが可能であることとなる。
【0010】
ドライバーの心理物理学的な状態により関係付けられるドライバー・パラメーターについての予備的な分析によって、図1に示されているように、センシングされるべき以下の大きさが選択された:呼吸速度、心拍数およびECG、皮膚の電気インピーダンスおよび発汗、ドライビング・ホイールにかかる圧力。加えて、トラックの上の位置が、有利には、GPS技法によってセンシングされる。
【0011】
本発明の目的は、請求項1に定義されているような、および、従属請求項に定義されているその好適な実施形態によって定義されているような、複数の測定値の一体化された/機能的な検出のためのシステムを提供することである。
【0012】
本発明の構造的なおよび動作的な特質は、以下の詳細な説明からより良好に理解され得り、以下の詳細な説明において、そのいくつかの好適な非限定的な実施形態を表す添付の図面が参照されている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明によるテレメトリー・システムを例示的に示しており、システム自身によって取得可能なパラメーターを示す図である。
図2】テレメトリー・システムによって使用される複数のセンサーを例示的に示す図である。
図3】センサーからの信号を処理および送信するための回路を例示的に示す図である。
図4】処理および送信回路によって送信されたパラメーターを受信するように適合されているレシーバーおよびパーソナル・コンピューターを例示的に示す図である。
図5】検出可能なパラメーターの相関関係処理を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
テレメトリー・システム(全体的に図1から図5に示されている)は、下着/(場合によっては、耐火性の)アンダーシャツ201および2つのグローブ202によって形成される2つのパーツを有するウェアラブル・パーツ200を含み、それは、ドライバーの通常の活動と干渉しないために小型化されたデバイスによって適切に機器を装備されている。
【0015】
とりわけ図1および図2を参照すると、テレメトリー・システムに関して使用されるセンサーの選択が説明されている。
【0016】
呼吸速度: 決定された時間範囲の中の呼吸行為の数(呼吸速度)を測定することが、圧電式ウェアラブル・センサー101によって行われ、圧電式ウェアラブル・センサー101は、下着201の内部パーツに縫い込まれた胸椎バンドの中に挿入されている。
【0017】
心拍数およびECG: 心拍数は、フォトプレスチモグラフィー技法(PPG)または同様のものを使用して、光学式心拍センサー102(Pulse Sensor Amped)によって測定される。センサー102は、身体の最も血管の発達したパーツの中に設置されなければならない。ECGは、テキスタイル電極106を提供されたセンサーを使用することによってセンシングされ、テキスタイル電極106は、耐火性の下着201の内側に縫い込まれており、ドライバー胸部に接触して緊密に位置決めされている。
【0018】
呼吸速度は、心拍数によって推定され得るということが観察される。
【0019】
皮膚の電気インピーダンスおよび発汗: 皮膚の電気インピーダンスおよび発汗をセンシングすることは、Galvanic Skin Response(GSR)を測定することによって行われ、Galvanic Skin Response(GSR)は、ストレスおよび/または発汗を発生させる事象に起因するこの皮膚の電気特性の変化として定義される。小型センサーGSR103が、ドライバー下着201のカフスの中に挿入され得る。
【0020】
Galvanic Skin Response(GSR)(いくつかの皮膚電気反応のうちの1つとして定義される)は、人体の発汗変動によって引き起こされる皮膚の電気的特質(たとえば、コンダクタンス)の連続的な変動の測定を表している。GSR分析に関する従来の仮定は、皮膚抵抗が皮膚汗腺の関数として変化するという仮説に基づいている。人体発汗は、自律神経系(ANS)によって調節される;とりわけ、自律神経系の交感神経枝(SNS)が高度に励起されるときには、結果的に、皮膚汗腺の活動が増加し、そして、それは、皮膚コンダクタンスを増加させ、その逆もまた同様である。したがって、皮膚コンダクタンスは、交感神経系反応の尺度であることが可能である。人間の中のこの系は、感情的な挙動の調節の中に直接的に暗示される。
【0021】
人間の皮膚は、良好な電気伝導体であり、低い電流が皮膚に供給されているときには、伝導度変化が測定され得る。コンダクタンスは、2つの成分によって特徴付けられる:持続的(tonic)および相動的(phasic)。
【0022】
持続的成分は、GSR信号の遅い変動(10分の数秒から数分)の原因である。GSR信号の中において、持続的レベルは、一般的に、背景活動レベルであると考えられ、急速なGSR反応がその上部に現れる。持続的レベルは、皮膚電気抵抗の絶対的な値を表しており、生物の神経系の全体的な活性化状態のインデックスである。それは、人が休息してリラックスしている場合にはより高くなり、対照的に、人が疲れて神経質になっている場合には、それは、皮膚発汗を増加させ、皮膚電気抵抗を低下させる。
【0023】
相動的成分は、皮膚コンダクタンス反応として知られるGSR信号の比較的に急速な変動(数秒のオーダー)の原因であり、純粋に感情的で感覚的な活動によって引き起こされる、GSR信号の中に観察される急速な変動またはピークを表している。本説明によれば、少なくとも相動的成分が提供される。
【0024】
ドライビング・ホイールに働かされる圧力: ドライビング・ホイールの上のグリップは、伸縮計のタイプのいくつかの圧力センサー104または同様のものを(掌および指の上の)ドライバーのグローブ202の内側に挿入することによって検出される。
【0025】
トラックの中の位置: トラックの中の車の位置は、GPSモジュールによって検出され、GPSモジュールは、少なくとも30Hzの獲得周波数を有しており、スーツの内側にまたは乗客コンパートメントの中に挿入されている。
【0026】
体温: ウェアラブル・デバイスによって体温を測定することは、多くの異なる方式で行われ得る。デジタル温度センサー105が提供されており、デジタル温度センサー105は、外部熱流に対抗するサーマル・シールドを伴って下着201に適切に固定されており、電圧変動から皮膚温度測定値を取得することを可能にする。
【0027】
そのうえ、例によれば、システムは、発汗の絶対的な大きさの他に、電気分解および解糖の一体化された検出を提供するように構成されており、検出の活動対象に関して必要とされる栄養補助食品の適合された決定を得るようになっている。
【0028】
とりわけ、システムは、グルコースを検出およびモニタリングするための装置を提供され得る。
【0029】
半連続的な方式でグルコース濃度を測定する(連続的なグルコース・モニタリング、CGM)ためのウェアラブル・デバイスが知られている。とりわけ、CGMデバイスは、最小侵襲性デバイスおよび非侵襲性デバイス(依然として実験中である)の中に分類される。
【0030】
現在市場にある最小侵襲性デバイスは、間質液の中で入手可能なグルコース濃度に比例する電流信号を測定するために小さい針を使用し、針は、通常、皮下組織の中に挿入される。CGMセンサーは、たとえば、Dexcom,Medtronic,Abbot,Senseonicsによって市販されている。
【0031】
物理的活動(骨格筋の使用に関係付けられる)は、休息している人間に必要とされるものよりも大きいエネルギー入力を必要とするということが観察される。しかし、有酸素の物理的活動:たとえば長距離レースなどにおいて、筋線維の中程度の収縮速度を伴う連続的な繰り返しの動きを伴う活動、無酸素の物理的活動:たとえばモーター・スポーツ・レースなどにおいて、筋肉線維の高い収縮速度によって特徴付けられる非常に強烈な活動の間を区別することが必要とされる。
【0032】
有酸素の物理的活動において、筋肉のエネルギー消費が実質的に増加する可能性があるとしても、血糖値は変化しない。
【0033】
無酸素の活動において、無酸素の解糖、換言すれば、酸素なしの高速エネルギー生産が存在している。その理由は、エピネフリンが重要な役割を有するからである。その結果は、血糖低下作用である。その理由は、筋肉細胞に放出されるグルコースの量が増加させられ、血液に放出される量がそれに対応して低減されるからである。レース・トライアル直前の基礎血糖値が低すぎる場合には、恐らく、ドライバーは、場合によっては、血糖低下発作に曝されることとなる。
【0034】
たとえば、実験的なテストにおいて、モーター・スポーツ・ドライバーの血糖値が、レース・トライアルの間に記録された。そのような記録の間の基礎グルコース・レベルが公称値をすでに下回っていたということが観察された。レースの前にフルーツ・ジュースを飲むことが、レースの間のグルコース濃度損失を補償するのに十分な血糖増加につながり、このように、低過ぎる血糖値が防止された。
【0035】
また、グルコース・レベルを測定することは、嫌気性代謝の存在下におけるエネルギー消費に相関付けられるということが観察される。一般的に、エネルギーは、脂肪と炭水化物の混合物によって提供される。しかし、無酸素のスポーツ活動において、筋肉および肝臓の中に主に見出される貯蔵糖類(グリコーゲン)を実質的に使用することによって取得されるATP(アデノシン三リン酸)のようなエネルギーを生産するプロセスがトリガーされる。この情報および心拍数は、テーブルによって、使用されたエネルギー基質を評価することを可能にする。
【0036】
図3を参照すると、すべてのセンサー101~106(および、場合によっては、グルコース・センサー)は、ワイヤーおよび/またはワイヤレスによって、前処理-送信電子カード300に接続されており、電子カード300は、信号調整モジュール301および変換モジュール302を含み、変換モジュール302は、調製された信号のアナログ/デジタル変換を実施する。
【0037】
そのうえ、前処理-送信電子カード300は、送信モジュール303(ラジオ周波数および長距離、ならびに/またはBluetooth(登録商標)モジュール)を含み、送信モジュール303は、電子カード300自身の外側にデジタル・フォーマットでセンサー信号を送信するように構成されている。送信モジュール303に対する代替例として、または、送信モジュール303に加えて、電子カード300は、適切な記憶デバイスを含むことが可能であるか、または、適切な記憶デバイスに接続され得り、記憶デバイスは、車両がピットに戻ったときにデータをダウンロードすることを可能にする。
【0038】
有利には、システムは、サーキットの上のデータ位置決めのために適切なGPSに接続されている。
【0039】
前処理-送信電子カード300は、たとえば、スーツ201の中に作製されたポケットの内側に設置されており、受信インターフェース・カード310にデジタル・フォーマット・センサー・データを送達するようになっており、受信インターフェース・カード310は、受信モジュール304(たとえば、長距離RFモジュール)およびインターフェース・カード305を含み、たとえばパーソナル・コンピューター306などのような電子コンピューターを伴っている。
【0040】
送信された信号は、ラジオ周波数受信モジュール304(パーソナル・コンピューター306に接続されている)によって獲得される。
【0041】
システムは、取得されたデータを示すためのスクリーン表示ソフトウェア(図5)を含む。ドライビング・セッションの中で起こり得る異なる状況/状態におけるドライバーの心理物理学的な状態に性能を相関付ける手順は、人間-機内テレメトリー・データを獲得する方法から開発された(図5)。
【0042】
とりわけ、性能およびドライバーの心理物理学的な状態を、説明されているパラメーター検出の間に車両によって辿られる経路またはサーキットに沿ったその位置に関連付けることが可能である。
【0043】
とりわけ、ストレスは、少なくとも以下のパラメーターの加重平均を計算することによって評価される:発汗パラメーター、心臓パラメーター、ドライビング・ホイールに働かされる圧力に関するパラメーター、および、たとえば、また、呼吸パラメーター。有利には、ストレスは、センサーGSR103によって提供される信号から取得される、信号GSRの相動的成分を表す発汗パラメーターの上記に引用された加重平均を考慮に入れることによって評価される。そのうえ、そのような加重平均は、グルコースに関するパラメーターも考慮に入れる。
【0044】
最後に、現在のセンサーおよびデバイスに供給するために必要とされるバッテリー(たとえば、再充電可能なLiPoバッテリー)が、スーツ201または車の内側に設置されている。
図1
図2
図3
図4
図5