(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-13
(45)【発行日】2023-11-21
(54)【発明の名称】走行システム、走行方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G05D 1/00 20060101AFI20231114BHJP
【FI】
G05D1/00 B
(21)【出願番号】P 2022199986
(22)【出願日】2022-12-15
(62)【分割の表示】P 2018176954の分割
【原出願日】2018-09-21
【審査請求日】2022-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【氏名又は名称】華山 浩伸
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【氏名又は名称】大久保 雄一
(72)【発明者】
【氏名】井上 翔太
【審査官】田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-154048(JP,A)
【文献】特開平10-146782(JP,A)
【文献】特開2006-268665(JP,A)
【文献】特開2015-131638(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0192728(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/00
G06F 3/048
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作端末に対するユーザーの操作に基づいて移動体を走行させる走行システムであって、
前記操作端末に表示される操作画面に含まれる方向ボタンであって、それぞれに前記移動体の一つの走行方向が割り当てられた複数の方向ボタンにおける前記ユーザーによりタッチされた位置を検出するタッチ位置検出部と、
前記タッチ位置検出部により検出される前記位置に基づいて、前記移動体の走行速度を設定する速度設定部と、
前記速度設定部により設定される前記走行速度に基づいて、前記移動体を、前記ユーザーによりタッチされた前記方向ボタンに対応する前記走行方向に走行させる走行制御部と、
を備え、
前記複数の方向ボタンのそれぞれの領域は、互いに異なる複数の走行速度が割り当てられた複数の部分領域に区画されており、
前記走行制御部は、前記移動体を、前記ユーザーによりタッチされた前記方向ボタンに割り当てられた前記走行方向に、前記方向ボタンの前記複数の部分領域のうち前記ユーザーによりタッチされた部分領域に割り当てられた走行速度で走行させ、
前記複数の方向ボタンは、前記操作端末の所定位置を中心とした外側の方向を前記走行方向として、前記所定位置の周囲に放射状に配置されており、
前記速度設定部は、前記タッチ位置検出部により検出される前記位置が前記方向ボタンを規定する領域のうち外側の位置である程、前記走行速度を高速に設定する、
走行システム。
【請求項2】
前記複数の方向ボタンのそれぞれは、前記所定位置に向かって細くなる第1部分を有している、
請求項1に記載の走行システム。
【請求項3】
前記複数の方向ボタンのそれぞれは、前記第1部分に第1速度が割り当てられており、前記第1部分に対して前記所定位置とは反対側の第2部分に前記第1速度よりも速い第2速度が割り当てられている、
請求項2に記載の走行システム。
【請求項4】
前記複数の方向ボタンのそれぞれは、前記第1部分に第1速度が割り当てられており、前記第1部分に隣接し、前記所定位置とは反対側の第2部分に前記第1速度よりも速い第2速度が割り当てられており、前記第2部分に隣接し、前記所定位置とは反対側の第3部分に前記第2速度よりも速い第3速度が割り当てられている、
請求項2に記載の走行システム。
【請求項5】
前記第1部分は台形形状を有しており、前記第2部分及び前記第3部分のそれぞれは矩形形状を有している、
請求項4に記載の走行システム。
【請求項6】
前記速度設定部は、前記タッチ位置検出部により検出される前記位置が前記方向ボタンを規定する領域のうち前記方向ボタンが示す方向にいく程、前記走行速度を高速に設定する、
請求項1~5のいずれかに記載の走行システム。
【請求項7】
前記複数の方向ボタンのうち前記ユーザーによりタッチされた前記方向ボタンの表示色と、他の前記方向ボタンの表示色とを互いに異ならせる、
請求項1~6のいずれかに記載の走行システム。
【請求項8】
前記移動体を予め設定された走行ルートに従って自動走行させる自動走行モードと、前記移動体を前記操作端末に対する前記ユーザーの操作に基づいて手動走行させる手動走行モードとを切り替える走行モード設定部をさらに備える、
請求項1~7のいずれかに記載の走行システム。
【請求項9】
前記操作画面には、前記移動体の初期位置の設定を指示する操作を受け付ける位置設定ボタンが含まれ、
前記ユーザーにより前記位置設定ボタンがタッチされた場合に、前記移動体を所定の位置に移動させて当該位置を前記初期位置として設定し、
前記初期位置が設定された場合に、前記操作画面を、前記移動体の走行状況を示す走行表示画面に切り替える、
請求項1~8のいずれかに記載の走行システム。
【請求項10】
前記操作画面には、前記移動体の走行モードを自動走行モード又は手動走行モードに切り替える操作を受け付ける走行モードボタンが含まれ、
前記走行制御部は、前記ユーザーにより切り替えられた前記走行モードで前記移動体を走行させる、
請求項1~9のいずれかに記載の走行システム。
【請求項11】
操作端末に対するユーザーの操作に基づいて移動体を走行させる走行方法であって、
前記操作端末に表示される操作画面に含まれる方向ボタンであって、それぞれに前記移動体の一つの走行方向が割り当てられた複数の方向ボタンにおける前記ユーザーによりタッチされた位置を検出するタッチ位置検出ステップと、
前記タッチ位置検出ステップにより検出される前記位置に基づいて、前記移動体の走行速度を設定する速度設定ステップと、
前記速度設定ステップにより設定される前記走行速度に基づいて、前記移動体を、前記ユーザーによりタッチされた前記方向ボタンに対応する前記走行方向に走行させる走行制御ステップと、
を含み、
前記複数の方向ボタンのそれぞれの領域は、互いに異なる複数の走行速度が割り当てられた複数の部分領域に区画されており、
前記走行制御ステップにおいて、前記移動体を、前記ユーザーによりタッチされた前記方向ボタンに割り当てられた前記走行方向に、前記方向ボタンの前記複数の部分領域のうち前記ユーザーによりタッチされた部分領域に割り当てられた走行速度で走行させ、
前記複数の方向ボタンは、前記操作端末の所定位置を中心とした外側の方向を前記走行方向として、前記所定位置の周囲に放射状に配置されており、
前記速度設定ステップにおいて、前記タッチ位置検出ステップにより検出される前記位置が前記方向ボタンを規定する領域のうち外側の位置であるほど、前記走行速度を高速に設定する、走行方法。
【請求項12】
操作端末に対するユーザーの操作に基づいて移動体を走行させる走行プログラムであって、
前記操作端末に表示される操作画面に含まれる方向ボタンであって、それぞれに前記移動体の一つの走行方向が割り当てられた複数の方向ボタンにおける前記ユーザーによりタッチされた位置を検出するタッチ位置検出ステップと、
前記タッチ位置検出ステップにより検出される前記位置に基づいて、前記移動体の走行速度を設定する速度設定ステップと、
前記速度設定ステップにより設定される前記走行速度に基づいて、前記移動体を、前記ユーザーによりタッチされた前記方向ボタンに対応する前記走行方向に走行させる走行制御ステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記複数の方向ボタンのそれぞれの領域は、互いに異なる複数の走行速度が割り当てられた複数の部分領域に区画されており、
前記走行制御ステップにおいて、前記移動体を、前記ユーザーによりタッチされた前記方向ボタンに割り当てられた前記走行方向に、前記方向ボタンの前記複数の部分領域のうち前記ユーザーによりタッチされた部分領域に割り当てられた走行速度で走行させ、
前記複数の方向ボタンは、前記操作端末の所定位置を中心とした外側の方向を前記走行方向として、前記所定位置の周囲に放射状に配置されており、
前記速度設定ステップにおいて、前記タッチ位置検出ステップにより検出される前記位置が前記方向ボタンを規定する領域のうち外側の位置であるほど、前記走行速度を高速に設定する、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送車を走行させるための搬送システム、搬送方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、倉庫、製造ラインなどにおいて、商品、部品などの物品を搬送する搬送車が利用されている。例えば、作業者は、物品が保管されている保管棚から所望の物品を取り出して搬送車の収容部に収容する。搬送車は、予め設定された走行ルートに沿って走行し、目的の場所(搬出口など)で停止する。
【0003】
特許文献1には、作業者が所持する操作端末により、前記搬送車を手動で走行させることが可能な搬送システムが開示されている。前記搬送システムによれば、作業者による遠隔操作が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の搬送システムでは、前記搬送車の走行速度は予め所定の速度に設定されているため、前記搬送車は作業者の操作に応じて一定の速度で走行する。このため、例えば前記走行速度が低速に設定されている場合には、目的地までの距離が長い場合に搬送車の移動時間が長くなり、作業効率が低下する問題が生じる。また例えば前記走行速度が高速に設定されている場合には、人、物に衝突する可能性が高くなったり、操作性が低下したりする問題が生じる。
【0006】
本発明の目的は、簡易な操作により搬送車の走行速度を可変させることが可能な搬送システム、搬送方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一の態様に係る搬送システムは、操作端末に対する作業者の操作に基づいて搬送車を走行させる搬送システムであって、前記操作端末に表示される操作画面に含まれる、前記搬送車の走行方向を示す操作ボタンにおける前記作業者によりタッチされた位置を検出するタッチ位置検出部と、前記タッチ位置検出部により検出される前記位置に基づいて、前記搬送車の走行速度を設定する速度設定部と、前記速度設定部により設定される前記走行速度に基づいて、前記搬送車を、前記作業者によりタッチされた前記操作ボタンに対応する前記走行方向に走行させる走行制御部と、を備える。
【0008】
本発明の他の態様に係る搬送方法は、操作端末に対する作業者の操作に基づいて搬送車を走行させる搬送方法であって、前記操作端末に表示される操作画面に含まれる、前記搬送車の走行方向を示す操作ボタンにおける前記作業者によりタッチされた位置を検出するタッチ位置検出ステップと、前記タッチ位置検出ステップにより検出される前記位置に基づいて、前記搬送車の走行速度を設定する速度設定ステップと、前記速度設定ステップにより設定される前記走行速度に基づいて、前記搬送車を、前記作業者によりタッチされた前記操作ボタンに対応する前記走行方向に走行させる走行制御ステップと、を含む。
【0009】
本発明の他の態様に係るプログラムは、操作端末に対する作業者の操作に基づいて搬送車を走行させるプログラムであって、前記操作端末に表示される操作画面に含まれる、前記搬送車の走行方向を示す操作ボタンにおける前記作業者によりタッチされた位置を検出するタッチ位置検出ステップと、前記タッチ位置検出ステップにより検出される前記位置に基づいて、前記搬送車の走行速度を設定する速度設定ステップと、前記速度設定ステップにより設定される前記走行速度に基づいて、前記搬送車を、前記作業者によりタッチされた前記操作ボタンに対応する前記走行方向に走行させる走行制御ステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、簡易な操作により搬送車の走行速度を可変させることが可能な搬送システム、搬送方法、及びプログラムを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る搬送システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態に係る操作端末の表示部に表示される操作画面の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態に係る操作端末の表示部に表示される走行表示画面の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態に係る搬送システムで実行される手動走行処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、本発明の実施形態に係る操作端末の表示部に表示される操作画面の他の例を示す図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態に係る操作端末の表示部に表示される走行表示画面の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施形態に係る操作端末の表示部に表示される停止表示画面の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、本発明の実施形態に係る操作端末の表示部に表示される停止表示画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、本発明の実施形態に係る操作端末の表示部に表示される操作画面の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。尚、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格を有さない。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係る搬送システムの全体構成を示すブロック図である。
図1で示されるように、搬送システム100は、管理装置1、操作端末2、及び搬送車3を備える。搬送システム100は、操作端末2に対する作業者の操作に基づいて搬送車3を走行させるシステムである。搬送システム100は、1台の搬送車3を備えてもよいし、複数台の搬送車3を備えてもよい。管理装置1、操作端末2、及び搬送車3は、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N1を介して通信可能である。
【0014】
搬送車3は、例えば、無人走行可能な搬送車(Automatic Guided Vehicle)である。管理装置1は、取り扱う物品の場所、数量、重量等を管理したり、搬送車3の運行管理及び通信を行ったりする。
【0015】
操作端末2は、搬送車3を操作する端末装置であって、作業者から各種操作を受け付ける。例えば、操作端末2は、自動走行を開始させる操作、走行速度及び走行方向を指定して搬送車3を手動で走行させる操作(以下、手動走行操作という。)、バッテリの充電を指示する操作、台車との連結を指示する操作、走行ルートを設定(予約、編集など)する操作などを受け付ける。また操作端末2は、前記操作を受け付ける操作画面、搬送車3の走行状況を示す走行表示画面、走行ルートなどを設定する設定画面などの各種画面を表示する。
【0016】
[管理装置]
図1に示されるように、管理装置1は、制御部11、記憶部12、操作表示部13、及び通信I/F14などを備えるサーバーコンピュータである。尚、管理装置1は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピュータシステムであってもよい。また、管理装置1で実行される各種の処理は、一又は複数のプロセッサーによって分散して実行されてもよい。管理装置1は、例えば倉庫に1台設置される。
【0017】
通信I/F14は、管理装置1を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して操作端末2、搬送車3などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0018】
操作表示部13は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0019】
記憶部12は、各種の情報を記憶する半導体メモリ、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)などを含む不揮発性の記憶部である。例えば記憶部12には、制御部11に後述の手動走行処理(
図4参照)を実行させるための手動走行処理プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。
【0020】
また記憶部12には、ピッキング情報が記憶される。前記ピッキング情報は、搬送すべき各物品が、どの保管棚のどの位置に置かれており、それらの物品のうちどの物品を何個、何処へ搬送すべきかを表す情報である。また記憶部12には、物品情報が記憶される。前記物品情報は、保管棚に保管されている各物品の数量、各物品の重量、体積等を表す情報である。
【0021】
また記憶部12には、搬送車3の走行に必要な情報が記憶される。例えば記憶部12には、搬送車3が走行する走行ルートを表すルート情報が記憶される。前記走行ルートは、例えば、搬送車3が走行する床面に磁気テープが貼られたルート、又は、作業者により設定(予約)されたルートに対応する。
【0022】
前記制御プログラムは、USB、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、管理装置1が備えるUSBドライブ、CDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部12に記憶される。また、前記制御プログラムは、外部機器から通信網N1を介してダウンロードされて記憶部12に記憶されてもよい。
【0023】
制御部11は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部11は、前記ROM又は記憶部12に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより管理装置1を制御する。
【0024】
具体的に、制御部11は、
図1に示すように、操作情報取得部111、走行モード設定部112、走行制御部113、タッチ位置判定部114、通知処理部115などの各種の処理部を含む。尚、制御部11は、前記CPUで前記手動走行処理プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部11に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。尚、前記手動走行処理プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0025】
操作情報取得部111は、作業者が操作端末2に対して行った操作に対応する操作情報を、操作端末2から取得する。
【0026】
走行モード設定部112は、操作情報取得部111により取得された前記操作情報に基づいて、搬送車3の走行モードを切り替える。具体的には、作業者が操作端末2において自動走行を開始させる操作を行った場合に、走行モード設定部112は、搬送車3の走行モードを自動走行モードに設定する。また作業者が操作端末2において自動走行を終了させる操作又は手動走行を開始させる操作を行った場合に、走行モード設定部112は、搬送車3の走行モードを手動走行モードに設定する。
【0027】
走行制御部113は、走行モード設定部112により設定された走行モードに基づいて、搬送車3の走行動作を制御する。例えば、前記走行モードが前記自動走行モードに設定された場合に、走行制御部113は、記憶部12に記憶されたルート情報に対応する走行ルートに従って搬送車3を走行させる。具体的には、走行制御部113は、前記走行ルートに応じた走行指示を搬送車3に送信する。
【0028】
また前記走行モードが前記手動走行モードに設定された場合に、走行制御部113は、操作端末2に対する作業者の操作に基づいて搬送車3を走行させる。具体的には、走行制御部113は、操作端末2に対する作業者の操作に応じた走行指示を搬送車3に送信する。
【0029】
タッチ位置判定部114は、前記走行モードが前記手動走行モードに設定された場合に、後述する操作端末2のタッチ位置検出部212から取得する位置情報に基づいて、操作端末2の操作画面D1(
図2参照)に含まれる走行操作ボタンD11において作業者によりタッチされた位置(例えば、領域R1~R3)を判定する。
【0030】
走行制御部113は、タッチ位置判定部114による判定結果に基づいて、搬送車3の走行速度を設定する。すなわち、走行制御部113は、走行操作ボタンD11における作業者のタッチ位置に基づいて、搬送車3の走行速度を可変制御する。また、走行制御部113は、設定した走行速度に基づいて搬送車3を走行させる。走行制御部113は、本発明の速度設定部及び走行制御部の一例である。手動走行モードにおける搬送車3の走行制御の詳細については後述する。
【0031】
通知処理部115は、搬送車3の走行状況などの現在の状況を表す情報を操作端末2に通知する。例えば、通知処理部115は、搬送車3の現在の走行プラン、走行位置(現在走行位置)を表す情報を操作端末2に通知する。
【0032】
[操作端末]
図1に示されるように、操作端末2は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、及び通信I/F24などを備える。操作端末2は、作業者が所持する携帯端末であり、例えばタブレット端末のような情報処理装置である。操作端末2は、搬送車3を遠隔操作するリモートコントローラーとしての機能を備える。
【0033】
通信I/F24は、操作端末2を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して管理装置1及び搬送車3等の外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0034】
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0035】
記憶部22は、各種の情報を記憶するフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部22には、制御部21に後述の手動走行処理(
図4参照)を実行させるための手動走行処理プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記制御プログラムは、USB、CD又はDVD(何れも登録商標)などのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、操作端末2に電気的に接続されるUSBドライブ、CDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。また、前記制御プログラムは、外部機器から通信網N1を介してダウンロードされて記憶部22に記憶されてもよい。
【0036】
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより操作端末2を制御する。
【0037】
具体的に、制御部21は、受付処理部211、タッチ位置検出部212、表示制御部213、報知処理部214などの各種の処理部を含む。尚、制御部21は、前記CPUで前記手動走行処理プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部21に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。尚、前記手動走行処理プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0038】
受付処理部211は、作業者が操作表示部23において行った操作に対応する操作情報を取得する。例えば、受付処理部211は、自動走行を開始させる操作、自動走行を終了させる操作又は手動走行を開始させる操作、搬送車3を手動走行させる操作、バッテリの充電を指示する操作、台車との連結を指示する操作などの操作情報を取得する。受付処理部211は、前記操作情報を取得すると、当該操作情報を管理装置1に送信する。
【0039】
タッチ位置検出部212は、作業者の手指又はタッチペンによりタッチパネル(操作部)においてタッチされた位置を検出する。具体的には、タッチ位置検出部212は、操作表示部23に表示される操作画面D1(
図2参照)に含まれる走行操作ボタンD11における作業者によりタッチされた位置座標を検出する。例えば前記操作部が静電容量方式のタッチパネルの場合、タッチ位置検出部212は、タッチされた位置における結合容量の変化を検出することによって前記位置座標を検出する。タッチ位置検出部212は、検出した前記位置座標の情報(位置情報)を管理装置1に送信する。
【0040】
表示制御部213は、操作表示部23に前記操作画面、前記走行表示画面、前記設定画面などの各種画面を表示させる。また表示制御部213は、管理装置1から取得する走行状況などの現在の状況を表す情報に基づいて、前記走行表示画面を更新する。さらに、表示制御部213は、前記各種画面において、表示される文字、記号、画像などの色、大きさ、配置などの表示態様を制御する。
【0041】
図2は、前記操作画面の一例を示す図である。
図2に示す操作画面D1には、搬送車3を手動で走行させるための操作(遠隔操作)を受け付ける走行操作ボタンD11(前進ボタンD111、後退ボタンD112、左旋回ボタンD113、右旋回ボタンD114)と、バッテリの充電を指示する操作を受け付けるバッテリ操作ボタンD12と、台車との連結を指示する操作を受け付ける連結ボタンD13と、自動走行モード及び手動走行モードを相互に切り替える操作を受け付ける走行モードボタンD14と、搬送車3の初期位置の設定を指示する操作を受け付ける位置設定ボタンD15とが含まれる。また操作画面D1には、バッテリ残量を表すインジケータD121が含まれる。走行操作ボタンD11に含まれる前進ボタンD111、後退ボタンD112、左旋回ボタンD113、及び右旋回ボタンD114のそれぞれは、搬送車3の走行方向を示しており、本発明の方向ボタンの一例である。尚、走行操作ボタンD11に含まれる前進ボタンD111、後退ボタンD112、左旋回ボタンD113、及び右旋回ボタンD114のそれぞれは、中心に向かって細くなる形状を有している。
図2に示す例では、各ボタンD111~D114は、中心側が中心に向かって細くなる台形形状を有している。これにより、各ボタンD111~D114において、中心に向く方向の長さを長くすることができるため、作業者が各ボタンを押し易くなる。
【0042】
例えば作業者が走行モードボタンD14の「スタート」ボタンをタッチ(押下)した場合、管理装置1は、搬送車3の走行モードを自動走行モードに設定し、予め設定された走行ルートに従って搬送車3を走行させる。また作業者が走行モードボタンD14の「ストップ」ボタンをタッチした場合、管理装置1は、搬送車3の走行モードを手動走行モードに設定し、作業者による走行操作ボタンD11の操作に応じて搬送車3を走行させる。
【0043】
また作業者がバッテリ操作ボタンD12の「スタート」ボタンをタッチした場合、管理装置1は、搬送車3を充電場所まで移動させて充電処理を実行させる。
【0044】
また作業者が連結ボタンD13の「連結」ボタンをタッチした場合、管理装置1は、搬送車3を台車に連結させる。例えば、管理装置1は、搬送車3を台車の下に潜り込ませて台車を牽引できるように連結させる。これにより、搬送車3は、台車を牽引しながら走行することが可能となる。
【0045】
また作業者が位置設定ボタンD15をタッチした場合、管理装置1は、搬送車3を所定の位置(初期位置)に移動させて当該位置を初期位置として設定する。初期位置の設定が完了すると、表示制御部213は、例えば、
図2に示す操作画面D1を
図3に示す走行表示画面に切り替える。
【0046】
図3に示す走行表示画面D2には、走行プランの状況を示すプラン表示欄D21と、現在の搬送車3の走行位置を示す位置表示欄D22と、走行プランを予約する操作を受け付けるプラン予約ボタンD23と、走行プランを変更する操作を受け付けるプラン変更ボタンD24と、台車との連結を指示する操作を受け付ける連結ボタンD25と、走行プランによる走行を開始させる操作を受け付けるスタートボタンD26と、走行プランによる走行を一時停止させる操作を受け付ける停止ボタンD27とが含まれる。
【0047】
報知処理部214は、管理装置1の通知処理部115から受信する情報に基づいて、作業者に所定のメッセージを報知する。例えば、報知処理部214は、通知処理部115からバッテリ残量が閾値以下になったことを示す情報を受信すると、充電を促すメッセージを、操作表示部23に表示させたり、音声により出力したりする。また、報知処理部214は、搬送車3に異常が生じた場合に、作業者にエラーメッセージを報知する。
【0048】
[搬送車]
搬送車3は、管理装置1の走行制御部113による指示に応じて走行動作を行う。例えば走行モードが自動走行モードに設定されている場合に、搬送車3は、予め設定された走行ルートに従って走行する。また走行モードが手動走行モードに設定されている場合に、搬送車3は、作業者の走行操作に従って走行する。
【0049】
搬送車3は周知の技術を適用することができる。具体的には、搬送車3は、前進、旋回等の動作を担う駆動機構、磁気テープを検出するラインセンサー、搬送車3の各部へ電力を供給する充電池などを備える。また、搬送車3は、収容された物品の重量を検出する重量センサー、前記物品の体積を検出する体積センサー、物品に貼付された一次元コード又は二次元コードなどを読み取る読取機などを備えてもよい。
【0050】
搬送車3は、例えばラインセンサーの検出結果を管理装置1に送信する。これにより、管理装置1は、搬送車3の走行位置を把握する。また搬送車3は、重量センサー、体積センサー、読取機などの検出結果を管理装置1に送信する。これにより、管理装置1は、搬送車3の物品の収容状態を把握する。
【0051】
次に、手動走行モードにおける搬送車3の走行制御の詳細については説明する。
【0052】
手動走行モードでは、作業者は、
図2に示す操作画面D1において、走行操作ボタンD11を操作して搬送車3を目的の場所に移動させる。管理装置1の走行制御部113は、走行操作ボタンD11において作業者がタッチした位置に基づいて、搬送車3の走行速度を設定する。例えば、作業者が、前進ボタンD111を規定する領域のうち内側の領域R1(本発明の第1領域に対応)をタッチした場合に、走行制御部113は、搬送車3の走行速度を低速(本発明の第1速度に対応)に設定する。また作業者が、前進ボタンD111の中央の領域R2をタッチした場合に、走行制御部113は、搬送車3の走行速度を中速に設定する。また作業者が、前進ボタンD111の外側の領域R3(本発明の第2領域に対応)をタッチした場合に、走行制御部113は、搬送車3の走行速度を高速(本発明の第2速度に対応)に設定する。他の走行操作ボタンD11(後退ボタンD112、左旋回ボタンD113、右旋回ボタンD114)についても同様である。
【0053】
尚、上述の例では、走行制御部113は、走行速度を3段階に切り替える構成としているが、本発明はこれに限定されない。例えば走行制御部113は、走行速度を無段階に変速する構成であってもよい。すなわち、走行制御部113は、作業者が走行操作ボタンD11をタッチする位置が走行操作ボタンD11を規定する領域のうち内側の領域から外側の領域にいく程、高速となるように走行速度を変化させてもよい。
【0054】
また走行操作ボタンD11が搬送車3の走行方向を示す方向ボタンである場合、走行制御部113は、作業者が走行操作ボタンD11をタッチする位置が各走行操作ボタンD11(方向ボタン)を規定する領域のうち走行操作ボタンD11が示す方向にいく程、前記走行速度を高速に設定してもよい。走行制御部113は、上述のようにして設定した走行速度に基づいて搬送車3を走行させる。
【0055】
また操作端末2の表示制御部213は、作業者がタッチしている走行操作ボタンD11(例えば、前進ボタンD111)の表示色を、作業者がタッチしていない走行操作ボタンD11(例えば、後退ボタンD112、左旋回ボタンD113、右旋回ボタンD114)の表示色とは異なる色に変化させてもよい。例えば、作業者が前進ボタンD111をタッチした場合、表示制御部213は、前進ボタンD111を赤色で表示させ、後退ボタンD112、左旋回ボタンD113、及び右旋回ボタンD114を無色又は青色で表示させる。
【0056】
また表示制御部213は、一つの走行操作ボタンD11(例えば、前進ボタンD111)において、タッチした位置に応じて表示色を変化させてもよい。例えば、作業者が前進ボタンD111の領域R1をタッチした場合、すなわち低速走行時において、表示制御部213は、前進ボタンD111を青色で表示させる。また作業者が前進ボタンD111の領域R2をタッチした場合、すなわち中速走行時において、表示制御部213は、前進ボタンD111を黄色で表示させる。また作業者が前進ボタンD111の領域R3をタッチした場合、すなわち高速走行時において、表示制御部213は、前進ボタンD111を赤色で表示させる。このように、表示制御部213は、搬送車3の走行速度に応じて走行操作ボタンD11の表示色を変化させてもよい。
【0057】
[手動走行処理]
次に、
図4を参照しつつ、管理装置1の制御部11及び操作端末2の制御部21によって実行される手動走行処理について説明する。例えば、制御部11,21は、操作端末2に対する作業者の操作に応じて前記手動走行処理プログラムの実行を開始することによって、前記手動走行処理の実行を開始する。尚、前記手動走行処理は、操作端末2における所定操作に応じて途中で終了されることがある。
【0058】
尚、本発明は、前記手動走行処理に含まれる一又は複数のステップを実行する情報処理方法の発明として捉えることができる。
【0059】
また、ここで説明する前記手動走行処理に含まれる一又は複数のステップが適宜省略されてもよい。また、前記手動走行処理における各ステップは、同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは制御部11,21によって前記手動走行処理における各ステップが実行される場合を例に挙げて説明するが、他の実施形態では、複数のプロセッサーによって前記手動走行処理における各ステップが分散して実行されてもよい。
【0060】
ステップS11において、操作端末2の制御部21(タッチ位置検出部212)は、操作端末2の操作表示部23に表示される操作画面D1(
図2参照)において作業者によりタッチされた位置(タッチ位置)を検出する。制御部21は、検出したタッチ位置の位置情報を管理装置1に送信する。
【0061】
次にステップS12において、管理装置1の制御部11(タッチ位置判定部114)は、操作端末2から取得する前記位置情報に基づいて、操作画面D1に含まれる走行操作ボタンD11において作業者によりタッチされた位置を判定する。例えば、制御部11は、前進ボタンD111の領域R1~R3のうち、作業者によりタッチされた領域を判定する。
【0062】
次にステップS13において、制御部11(走行制御部113)は、タッチ位置判定部114による判定結果に基づいて、搬送車3の走行速度を設定する。例えば、タッチ位置判定部114により前記領域R1がタッチされたと判定された場合に、走行制御部113は、走行速度を「低速」に設定する。またタッチ位置判定部114により前記領域R2がタッチされたと判定された場合、走行制御部113は、走行速度を「中速」に設定する。またタッチ位置判定部114により前記領域R3がタッチされたと判定された場合、走行制御部113は、走行速度を「高速」に設定する。
【0063】
次にステップS14において、制御部11(走行制御部113)は、設定した走行速度により搬送車3を走行させる。具体的には、制御部11は、搬送車3に、作業者によりタッチされた走行操作ボタンD11に対応する方向に前記走行速度で走行させる指示を送信する。
【0064】
次にステップS15において、制御部21(表示制御部213)は、走行操作ボタンD11のうち作業者によりタッチされている走行操作ボタンD11(例えば、前進ボタンD111)の表示色を、他の走行操作ボタンD11の表示色と異ならせる。作業者が、走行操作ボタンD11から手を離すと、前記手動走行処理が終了する。作業者が走行操作ボタンD11をタッチする度に前記手動走行処理が繰り返される。
【0065】
本発明の実施形態に係る搬送システム100によれば、搬送車3を作業者の操作に応じた速度で走行させることができるため、作業効率及び操作性を向上させることができる。また、搬送システム100によれば、操作端末2に表示された走行操作ボタンD11のタッチ位置を変えることにより、搬送車3の走行速度を変化させることができる。このため、簡易な操作により搬送車3の走行速度を可変させることが可能となる。
【0066】
本発明に係る搬送システムは上述の実施形態に限定されない。以下、本発明の他の実施形態に係る搬送システム100について説明する。
【0067】
他の実施形態として、走行操作ボタンD11は、
図5に示すように、1つのボタンで構成されてもよい。
図5に示す走行操作ボタンD11は、1つのボタンに直進、後退、左旋回、及び右旋回を指示する4つの領域が割り当てられている。
図2に示す構成と同様に、走行制御部113は、作業者が走行操作ボタンD11をタッチする位置が内側の領域から外側(走行方向側)の領域にいく程、高速となるように走行速度を変化させる。また
図2に示す構成と同様に、表示制御部213は、走行操作ボタンD11のうち作業者によりタッチされている領域の表示色を、他の領域の表示色と異ならせてもよい。
【0068】
次に、操作端末2に表示される他の画面の具体例を以下に示す。
【0069】
図6は、搬送車3が走行中に操作端末2に表示される走行表示画面D3の一例を示す図である。
図6に示す走行表示画面D3には、走行ルート(プラン)の予約状況(予約プランリスト)を示す予約表示欄D31と、現在の搬送車3の走行状況(プラン実行状況)を示す走行状況表示欄D32と、走行ルート(プラン)を予約する操作を受け付けるルート予約ボタンD33と、走行ルート(プラン)を編集する操作を受け付けるルート編集ボタンD34と、リモコン操作画面(
図2の操作画面D1)への移行を受け付けるリモコン操作ボタンD35と、選択された走行ルートを実行(プランを実行)させる操作を受け付けるスタートボタンD36と、当該走行ルートによる走行(プランの実行)を一時停止させる操作を受け付ける停止ボタンD37と、が含まれる。
図6では、「経路96」のプランが実行中であり、搬送車3は「停車場3」を走行中であることを示している。作業者は、
図6に示す走行表示画面D3を確認することにより、搬送車3の現在の状況を把握することができる。
【0070】
図7は、搬送車3が一時停止中に操作端末2に表示される停止表示画面D4の一例を示す図である。
図7に示す停止表示画面D4には、予約表示欄D41と、停止中に受付可能な操作を示す停止操作表示欄D42と、ルート予約ボタンD43と、ルート編集ボタンD44と、リモコン操作ボタンD45と、スタートボタンD46と、停止ボタンD47とが含まれる。
図7では、停止中に受付可能な操作として、台車との連結を指示する操作を受け付ける連結ボタンD421を示している。
【0071】
図7に示す停止表示画面D4において、作業者が「完了」ボタンをタッチすると、
図8に示す停止表示画面D5が表示される。
図8では、「経路3」のプランが実行中であり、搬送車3は「ノードN-2」に停止中であることを示している。
【0072】
図9は、操作画面D1の他の例を示す図である。
図9に示す操作画面D6には、ルート予約ボタンD63と、ルート変更ボタンD64と、リモコン操作ボタンD65と、スタートボタンD66と、停止ボタンD67とが含まれる。尚、プランが予約されている場合は、ルート予約ボタンD63に目的地が表示されてもよい。また搬送車3が停止中の場合は、ルート変更ボタンD64は、ルート編集ボタンとして機能してもよい。また搬送車3が走行中の場合は、ルート変更ボタンD64に搬送車3の現在位置が表示されてもよい。
図9に示すように、操作画面は簡易な画面で構成されてもよい。
【0073】
上述のように搬送車3は周知の技術を適用することができるため、既存の搬送車を適用することもできる。よって、本発明に係る搬送システムは、搬送車3を含まず、管理装置1及び操作端末2で構成されてもよい。また、操作端末2が、管理装置1の各処理部(
図1参照)を備えてもよい。すなわち、本発明に係る搬送システムは、操作端末2のみで構成されてもよい。また、搬送車3が、管理装置1の各処理部を備えてもよい。すなわち、本発明に係る搬送システムは、搬送車3のみで構成されてもよい。
【0074】
操作画面D1に含まれる、バッテリ操作ボタンD12、連結ボタンD13、及び走行モードボタンD14のそれぞれは、作業者の操作により表示及び非表示を切り替えることが可能となっている。
【0075】
前述した実施形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
【符号の説明】
【0076】
1 :管理装置
2 :操作端末
3 :搬送車
11 :制御部
12 :記憶部
13 :操作表示部
14 :通信I/F
21 :制御部
22 :記憶部
23 :操作表示部
24 :通信I/F
96 :経路
100 :搬送システム
111 :操作情報取得部
112 :走行モード設定部
113 :走行制御部
114 :タッチ位置判定部
115 :通知処理部
211 :受付処理部
212 :タッチ位置検出部
213 :表示制御部
214 :報知処理部