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特許7384997ランダムアクセスメッセージ伝送方法、装置及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-13
(45)【発行日】2023-11-21
(54)【発明の名称】ランダムアクセスメッセージ伝送方法、装置及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/16 20090101AFI20231114BHJP
   H04W 74/08 20090101ALI20231114BHJP
   H04W 48/10 20090101ALI20231114BHJP
【FI】
H04W52/16
H04W74/08
H04W48/10
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022505459
(86)(22)【出願日】2019-08-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-30
(86)【国際出願番号】 CN2019099066
(87)【国際公開番号】W WO2021022411
(87)【国際公開日】2021-02-11
【審査請求日】2022-02-01
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】劉 洋
【審査官】長谷川 未貴
(56)【参考文献】
【文献】Huawei, HiSilicon,Discussion on 2-step RACH procedure,3GPP TSG RAN WG1 #97 R1-1906051,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1906051.zip>,2019年05月03日
【文献】Qualcomm Incorporated,Procedures for Two-Step RACH,3GPP TSG RAN WG1 #97 R1-1907256,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1907256.zip>,2019年05月04日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
DB名 3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランダムアクセスメッセージ伝送方法であって、基地局によって実行され、
指定された電力差区間を端末に構成するステップと、
前記端末によって第1の送信電力に従って送信された第1のランダムアクセスメッセージを受信するステップであって、前記第1の送信電力は前記第1のランダムアクセスメッセージの物理ランダムアクセスチャンネル(PRACH)における第1の電力及び前記第1のランダムアクセスメッセージの物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)における第2の電力を含み、前記第1の電力と前記第2の電力との間の電力差が前記指定された電力差区間内にあるステップと
前記第1のランダムアクセスメッセージの受信中に、前記指定された電力差区間に基づいて前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償するステップと、を含み、
前記指定された電力差区間を端末に構成するステップは、
前記指定された電力差区間を指示するシステムメッセージを物理ブロードキャストチャンネルを介して送信するステップを含む
ことを特徴とするランダムアクセスメッセージ伝送方法。
【請求項2】
ランダムアクセスメッセージ伝送方法であって、端末によって実行され、
基地局によって構成された指定された電力差区間を取得するステップと、
第1の送信電力に従って前記基地局に第1のランダムアクセスメッセージを送信するステップであって、前記第1の送信電力は前記第1のランダムアクセスメッセージの物理ランダムアクセスチャンネル(PRACH)における第1の電力及び前記第1のランダムアクセスメッセージの物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)における第2の電力を含み、前記第1の電力と前記第2の電力との間の電力差が前記指定された電力差区間内にあるステップと、を含み、
前記基地局によって構成された指定された電力差区間を取得するステップは、
前記基地局によって物理ブロードキャストチャンネルを介して送信されたシステムメッセージを受信するステップと、
前記システムメッセージによって指示された前記指定された電力差区間を取得するステップと、を含む、
ことを特徴とするランダムアクセスメッセージ伝送方法。
【請求項3】
ランダムアクセスメッセージ伝送装置であって、基地局に適用され、
指定された電力差区間を端末に構成するように構成される差区間構成モジュールと、
前記端末によって第1の送信電力に従って送信された第1のランダムアクセスメッセージを受信するように構成されるメッセージ受信モジュールであって、前記第1の送信電力は前記第1のランダムアクセスメッセージの物理ランダムアクセスチャンネル(PRACH)における第1の電力及び前記第1のランダムアクセスメッセージの物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)における第2の電力を含み、前記第1の電力と前記第2の電力との間の電力差が前記指定された電力差区間内にあるメッセージ受信モジュールと、
前記第1のランダムアクセスメッセージの受信中に、前記指定された電力差区間に基づいて前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償するように構成される補償モジュールと、を含み、
前記差区間構成モジュールが、前記指定された電力差区間を指示するシステムメッセージを物理ブロードキャストチャンネルを介して送信するように構成される
ことを特徴とするランダムアクセスメッセージ伝送装置。
【請求項4】
ランダムアクセスメッセージ伝送装置であって、端末に適用され、
基地局によって構成された指定された電力差区間を取得するように構成される差区間取得モジュールと、
第1の送信電力に従って前記基地局に第1のランダムアクセスメッセージを送信するように構成される第1の送信モジュールであって、前記第1の送信電力は前記第1のランダムアクセスメッセージの物理ランダムアクセスチャンネル(PRACH)における第1の電力及び前記第1のランダムアクセスメッセージの物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)における第2の電力を含み、前記第1の電力と前記第2の電力との間の電力差が前記指定された電力差区間内にある第1の送信モジュールと、を含み、
前記差区間取得モジュールが、
前記基地局によって物理ブロードキャストチャンネルを介して送信されたシステムメッセージを受信するように構成されるシステムメッセージ受信サブモジュールと、
前記システムメッセージによって指示された前記指定された電力差区間を取得するように構成される差区間取得サブモジュールと、を含む
ことを特徴とするランダムアクセスメッセージ伝送装置。
【請求項5】
ランダムアクセスメッセージ伝送装置であって、基地局に適用され、
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、
指定された電力差区間を端末に構成し、
前記端末によって第1の送信電力に従って送信された第1のランダムアクセスメッセージを受信するように構成され、前記第1の送信電力は前記第1のランダムアクセスメッセージの物理ランダムアクセスチャンネル(PRACH)における第1の電力及び前記第1のランダムアクセスメッセージの物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)における第2の電力を含み、前記第1の電力と前記第2の電力との間の電力差が前記指定された電力差区間内にあり、
前記第1のランダムアクセスメッセージの受信中に、前記指定された電力差区間に基づいて前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償し、
前記指定された電力差区間を端末に構成することは、
前記指定された電力差区間を指示するシステムメッセージを物理ブロードキャストチャンネルを介して送信することを含む
ことを特徴とするランダムアクセスメッセージ伝送装置。
【請求項6】
ランダムアクセスメッセージ伝送装置であって、端末に適用され、
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、
基地局によって構成された指定された電力差区間を取得し、
第1の送信電力に従って前記基地局に第1のランダムアクセスメッセージを送信するように構成され、前記第1の送信電力は前記第1のランダムアクセスメッセージの物理ランダムアクセスチャンネル(PRACH)における第1の電力及び前記第1のランダムアクセスメッセージの物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)における第2の電力を含み、前記第1の電力と前記第2の電力との間の電力差が前記指定された電力差区間内にあり、
前記基地局によって構成された指定された電力差区間を取得することは、
前記基地局によって物理ブロードキャストチャンネルを介して送信されたシステムメッセージを受信することと、
前記システムメッセージによって指示された前記指定された電力差区間を取得することと、を含む
ことを特徴とするランダムアクセスメッセージ伝送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信技術の分野に関し、特に、ランダムアクセスメッセージ伝送方法、装置及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
セルラー移動通信技術において、モバイルデータの通信需要の増大に対応するために、セルラー移動通信技術は、新しいエアインターフェース(New Radio、NR)システムに発展してきた。
【0003】
NRシステムにおいて、端末は、2段階ランダムアクセス方式によって基地局にアクセスを開始することができる。関連技術では、NRシステムにおける端末が2段階ランダムアクセスを開始する最初のステップは、第1のランダムアクセスメッセージ(MsgA)を基地局に送信することであり、ここで、MsgAは、物理ランダムアクセスチャンネル(Physical Random Access Channel、PRACH)及び物理アップリンク共有チャンネル(Physical Uplink Shared Channel、PUSCH)に関連し、それに応じて、基地局は、第1のランダムアクセス情報のPRACHに基づいて後続の自動利得制御(Automatic Gain Control、AGC)推定を行うことができる。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、ランダムアクセスメッセージ伝送方法、装置及び記憶媒体を提供する。前記技術案は以下の通りである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施例の第1の態様によれば、ランダムアクセスメッセージ伝送方法を提供し、前記方法は基地局によって実行され、前記方法は、
端末に指定された電力差区間を構成するステップと、
前記端末によって第1の送信電力に従って送信された第1のランダムアクセスメッセージを受信するステップであって、前記第1の送信電力は前記第1のランダムアクセスメッセージの物理ランダムアクセスチャンネル(PRACH)における第1の電力及び前記第1のランダムアクセスメッセージの物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)における第2の電力を含み、前記第1の電力と前記第2の電力との間の電力差が前記指定された電力差区間内にあるステップと、を含む。
【0006】
可能な一実現形態において、前記端末に指定された電力差区間を構成するステップは、
前記指定された電力差区間を指示するシステムメッセージを物理ブロードキャストチャンネルを介して送信するステップを含む。
【0007】
可能な一実現形態において、前記方法は、
前記第1のランダムアクセスメッセージの受信中に、前記指定された電力差区間に基づいて前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償するステップをさらに含む。
【0008】
可能な一実現形態において、前記第1のランダムアクセスメッセージの受信中に、前記指定された電力差区間に基づいて前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償するステップは、
前記第1のランダムアクセスメッセージに含まれている電力関係指示情報を取得するステップであって、前記電力関係指示情報は、前記第1の電力と前記第2の電力との間の大小関係を指示するステップと、
前記第1のランダムアクセスメッセージの受信中に、前記指定された電力差区間及び前記電力関係指示情報に基づいて、前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償するステップと、を含む。
【0009】
可能な一実現形態において、前記第1のランダムアクセスメッセージに含まれている電力関係指示情報を取得するステップは、
前記第1のランダムアクセスメッセージにおけるアップリンク制御情報(UCI)から前記電力関係指示情報を取得するステップを含む。
【0010】
可能な一実現形態において、前記第1のランダムアクセスメッセージにおけるアップリンク制御情報(UCI)から前記電力関係指示情報を取得するステップは、
前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおけるアップリンク制御情報(UCI)から前記電力関係指示情報を取得するステップを含む。
【0011】
可能な一実現形態において、前記方法は、
前記第1のランダムアクセスメッセージのPRACHにおけるコンテンツの解析に成功し、前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおけるコンテンツの解析に失敗した場合、前記端末に指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージをリターンするステップをさらに含み、
ここで、前記指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージには第2の電力調整指示が含まれ、前記第2の電力調整指示は、前記第1の送信電力を調整して、前記第1のランダムアクセスメッセージを再送信するための第2の送信電力を取得するように前記端末に指示する。
【0012】
本開示の実施例の第2の態様によれば、ランダムアクセスメッセージ伝送方法を提供し、前記方法は端末によって実行され、前記方法は、
基地局によって構成された指定された電力差区間を取得するステップと、
第1の送信電力に従って前記基地局に第1のランダムアクセスメッセージを送信するステップであって、前記第1の送信電力は前記第1のランダムアクセスメッセージの物理ランダムアクセスチャンネル(PRACH)における第1の電力及び前記第1のランダムアクセスメッセージの物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)における第2の電力を含み、前記第1の電力と前記第2の電力との間の電力差が前記指定された電力差区間内にあるステップと、を含む。
【0013】
可能な一実現形態において、前記基地局によって構成された指定された電力差区間を取得するステップは、
前記基地局によって物理ブロードキャストチャンネルを介して送信されたシステムメッセージを受信するステップと、
前記システムメッセージによって指示された前記指定された電力差区間を取得するステップと、を含む。
【0014】
可能な一実現形態において、前記第1のランダムアクセスメッセージには、前記第1の電力と前記第2の電力との間の大小関係を指示する電力関係指示情報が含まれている。
【0015】
可能な一実現形態において、前記電力関係指示情報は、前記第1のランダムアクセスメッセージに含まれているアップリンク制御情報(UCI)にある。
【0016】
可能な一実現形態において、前記電力関係指示情報は、前記第1のランダムアクセスメッセージにおけるPUSCHに含まれているアップリンク制御情報(UCI)にある。
【0017】
可能な一実現形態において、再送信条件を満たす場合、第2の送信電力を取得し、
前記第2の送信電力によって前記第1のランダムアクセスメッセージを再送信し、
ここで、前記第2の送信電力は、前記第1のランダムアクセスメッセージのPRACHにおける第3の電力及び前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおける第4の電力を含み、前記第3の電力と前記第4の電力との間の電力差が前記指定された電力差区間にあり、前記第3の電力が前記第1の電力以上であり、前記第4の電力が前記第2の電力より大きい。
【0018】
可能な一実現形態において、前記第2の送信電力を取得するステップは、
システムシグナリングによって構成された指示である第1の電力調整指示を取得するステップと、
前記第1の電力調整指示に基づいて前記第1の送信電力を調整して、前記第2の送信電力を取得するステップと、を含む。
【0019】
可能な一実現形態において、前記第2の送信電力を取得するステップは、
前記再送信条件が、前記第1のランダムアクセスメッセージの送信後の指定時間内に前記基地局によってリターンされた第2のランダムアクセスメッセージが受信されていないことである場合、システムシグナリングによって構成された指示である第1の電力調整指示を取得するステップと、
前記第1の電力調整指示に基づいて前記第1の送信電力を調整して、前記第2の送信電力を取得するステップと、を含む。
【0020】
可能な一実現形態において、前記第2の送信電力を取得するステップは、
前記再送信条件が、前記第1のランダムアクセスメッセージの送信後の指定時間内に前記基地局によってリターンされた指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージが受信されていることである場合、前記指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージに含まれている指示である第2の電力調整指示を取得するステップと、
前記第2の電力調整指示に基づいて前記第1の送信電力を調整して、前記第2の送信電力を取得するステップと、を含む。
【0021】
可能な一実現形態において、前記方法は、
再送信条件を満たすとき、前記第1の電力が前記第1のランダムアクセスメッセージのPRACHにおける電力最大値に達した場合、または、前記第2の電力が前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおける電力最大値に達した場合、前記第1のランダムアクセスメッセージの送信ビームを切り替えるステップをさらに含む。
【0022】
本開示の実施例の第3の態様によれば、ランダムアクセスメッセージ伝送装置を提供し、前記装置は基地局に適用され、前記装置は、
端末に指定された電力差区間を構成するように構成される差区間構成モジュールと、
前記端末によって第1の送信電力に従って送信された第1のランダムアクセスメッセージを受信するように構成されるメッセージ受信モジュールであって、前記第1の送信電力は前記第1のランダムアクセスメッセージの物理ランダムアクセスチャンネル(PRACH)における第1の電力及び前記第1のランダムアクセスメッセージの物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)における第2の電力を含み、前記第1の電力と前記第2の電力との間の電力差が前記指定された電力差区間内にあるメッセージ受信モジュールと、を含む。
【0023】
可能な一実現形態において、前記差区間構成モジュールは、前記指定された電力差区間を指示するシステムメッセージを物理ブロードキャストチャンネルを介して送信するように構成される。
【0024】
可能な一実現形態において、前記装置は、
前記第1のランダムアクセスメッセージの受信中に、前記指定された電力差区間に基づいて前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償するように構成される補償モジュールをさらに含む。
【0025】
可能な一実現形態において、前記補償モジュールは、
前記第1のランダムアクセスメッセージに含まれている電力関係指示情報を取得するように構成される指示情報取得サブモジュールであって、前記電力関係指示情報は、前記第1の電力と前記第2の電力との間の大小関係を指示する指示情報取得サブモジュールと、
前記第1のランダムアクセスメッセージの受信中に、前記指定された電力差区間及び前記電力関係指示情報に基づいて、前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償するように構成される補償サブモジュールと、を含む。
【0026】
可能な一実現形態において、前記指示情報取得サブモジュールは、前記第1のランダムアクセスメッセージにおけるアップリンク制御情報(UCI)から前記電力関係指示情報を取得するように構成される。
【0027】
可能な一実現形態において、前記指示情報取得サブモジュールは、前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおけるアップリンク制御情報(UCI)から前記電力関係指示情報を取得するように構成される。
【0028】
可能な一実現形態において、前記装置は、
前記第1のランダムアクセスメッセージのPRACHにおけるコンテンツの解析に成功し、前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおけるコンテンツの解析に失敗した場合、前記端末に指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージをリターンするように構成されるメッセージ送信モジュールをさらに含み、
ここで、前記指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージには第2の電力調整指示が含まれ、前記第2の電力調整指示は、前記第1の送信電力を調整して、前記第1のランダムアクセスメッセージを再送信するための第2の送信電力を取得するように前記端末に指示する。
【0029】
本開示の実施例の第4の態様によれば、ランダムアクセスメッセージ伝送装置を提供し、前記装置は端末に適用され、前記装置は、
基地局によって構成された指定された電力差区間を取得するように構成される差区間取得モジュールと、
第1の送信電力に従って前記基地局に第1のランダムアクセスメッセージを送信するように構成される第1の送信モジュールであって、前記第1の送信電力は前記第1のランダムアクセスメッセージの物理ランダムアクセスチャンネル(PRACH)における第1の電力及び前記第1のランダムアクセスメッセージの物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)における第2の電力を含み、前記第1の電力と前記第2の電力との間の電力差が前記指定された電力差区間内にある第1の送信モジュールと、を含む。
【0030】
可能な一実現形態において、前記差区間取得モジュールは、
前記基地局によって物理ブロードキャストチャンネルを介して送信されたシステムメッセージを受信するように構成されるシステムメッセージ受信サブモジュールと、
前記システムメッセージによって指示された前記指定された電力差区間を取得するように構成される差区間取得サブモジュールと、を含む。
【0031】
可能な一実現形態において、前記第1のランダムアクセスメッセージには、前記第1の電力と前記第2の電力との間の大小関係を指示する電力関係指示情報が含まれている。
【0032】
可能な一実現形態において、前記電力関係指示情報は、前記第1のランダムアクセスメッセージに含まれているアップリンク制御情報(UCI)にある。
【0033】
可能な一実現形態において、前記電力関係指示情報は、前記第1のランダムアクセスメッセージにおけるPUSCHに含まれているアップリンク制御情報(UCI)にある。
【0034】
可能な一実現形態において、前記装置は、
再送信条件を満たす場合、第2の送信電力を取得するように構成される電力取得モジュールと、
前記第2の送信電力によって前記第1のランダムアクセスメッセージを再送信するように構成される第2の送信モジュールと、をさらに含み、
ここで、前記第2の送信電力は、前記第1のランダムアクセスメッセージのPRACHにおける第3の電力及び前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおける第4の電力を含み、前記第3の電力と前記第4の電力との間の電力差が前記指定された電力差区間にあり、前記第3の電力が前記第1の電力以上であり、前記第4の電力が前記第2の電力より大きい。
【0035】
可能な一実現形態において、前記電力取得モジュールは、
システムシグナリングによって構成された指示である第1の電力調整指示を取得するように構成される第1の指示取得サブモジュールと、
前記第1の電力調整指示に基づいて前記第1の送信電力を調整して、前記第2の送信電力を取得するように構成される第1の調整サブモジュールと、を含む。
【0036】
可能な一実現形態において、前記電力取得モジュールは、
前記再送信条件が、前記第1のランダムアクセスメッセージの送信後の指定時間内に前記基地局によってリターンされた第2のランダムアクセスメッセージが受信されていないことである場合、システムシグナリングによって構成された指示である第1の電力調整指示を取得するように構成される第2の指示取得サブモジュールと、
前記第1の電力調整指示に基づいて前記第1の送信電力を調整して、前記第2の送信電力を取得するように構成される第2の調整サブモジュールと、を含む。
【0037】
可能な一実現形態において、前記電力取得モジュールは、
前記再送信条件が、前記第1のランダムアクセスメッセージの送信後の指定時間内に前記基地局によってリターンされた指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージが受信されていることである場合、前記指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージに含まれている指示である第2の電力調整指示を取得するように構成される第3の指示取得サブモジュールと、
前記第2の電力調整指示に基づいて前記第1の送信電力を調整して、前記第2の送信電力を取得するように構成される第3の調整サブモジュールと、を含む。
【0038】
可能な一実現形態において、前記装置は、
再送信条件を満たすとき、前記第1の電力が前記第1のランダムアクセスメッセージのPRACHにおける電力最大値に達した場合、または、前記第2の電力が前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおける電力最大値に達した場合、前記第1のランダムアクセスメッセージの送信ビームを切り替えるように構成されるビーム切り替えモジュールをさらに含む。
【0039】
本開示の実施例の第5の態様によれば、ランダムアクセスメッセージ伝送装置を提供し、前記装置は端末に適用され、前記装置は、
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、
基地局によって構成された指定された電力差区間を取得し、
第1の送信電力に従って前記基地局に第1のランダムアクセスメッセージを送信するように構成され、前記第1の送信電力は前記第1のランダムアクセスメッセージの物理ランダムアクセスチャンネル(PRACH)における第1の電力及び前記第1のランダムアクセスメッセージの物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)における第2の電力を含み、前記第1の電力と前記第2の電力との間の電力差が前記指定された電力差区間内にある。
【0040】
本開示の実施例の第6の態様によれば、ランダムアクセスメッセージ伝送装置を提供し、前記装置は基地局に適用され、前記装置は、
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、
端末に指定された電力差区間を構成し、
前記端末によって第1の送信電力に従って送信された第1のランダムアクセスメッセージを受信するように構成され、前記第1の送信電力は前記第1のランダムアクセスメッセージの物理ランダムアクセスチャンネル(PRACH)における第1の電力及び前記第1のランダムアクセスメッセージの物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)における第2の電力を含み、前記第1の電力と前記第2の電力との間の電力差が前記指定された電力差区間内にある。
【0041】
本開示の実施例の第7の態様によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、実行可能な命令が含まれ、基地局におけるプロセッサは、前記第1の態様又は第1の態様のいずれかの選択的な実現形態に記載のランダムアクセスメッセージ伝送方法を実現するように、前記実行可能な命令を呼び出す。
【0042】
本開示の実施例の第8の態様によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、実行可能な命令が含まれ、端末におけるプロセッサは、前記第2の態様又は第2の態様のいずれかの選択的な実現形態に記載のランダムアクセスメッセージ伝送方法を実現するように、前記実行可能な命令を呼び出す。
【発明の効果】
【0043】
本開示の実施例によって提供される技術案は以下の有益な効果を含むことができる。
端末が2段階ランダムアクセスにおけるMsgAを送信するとき、基地局の構成に応じて、MsgAのPRACHにおける第1の電力と当該MsgAのPUSCHにおける第2の電力との間の差を制御して、当該第1の電力と当該第2の電力との間の電力差が指定された電力差区間内になるようにし、基地局がMsgAにおけるPRACHの受信状況に基づいてMsgAにおけるPUSCHの受信電力を補償する場合、結果のばらつきが大きいという状況を回避し、基地局によるMsgAにおけるPUSCHの受信性能を向上させることができる。
【0044】
なお、以上の一般的な説明及び以下の詳細な説明は例示的なものであり、本開示を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0045】
本出願の実施例における技術案をより明確に説明するために、以下、実施例の説明において使用する必要がある図面を簡単に説明するが、以下の説明における図面は本出願のいくつかの実施例にすぎず、当業者であれば、創造的な労力を払わず、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできることは自明である。
図1】本開示の実施例によって提供される無線通信システムの概略構成図である。
図2】本開示の実施例によって提供されるランダムアクセスメッセージ伝送方法の方法フローチャートである。
図3】本開示の実施例によって提供されるランダムアクセスメッセージ伝送方法の方法フローチャートである。
図4】本開示の実施例によって提供されるランダムアクセスメッセージ伝送方法の方法フローチャートである。
図5】本開示の実施例によって提供されるランダムアクセスメッセージ装置のブロック図である。
図6】本開示の実施例によって提供されるランダムアクセスメッセージ装置のブロック図である。
図7】例示的な一実施例によって示される端末の概略構成図である。
図8】例示的な一実施例によって示される基地局の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
ここで、例示的な実施例を詳細に説明し、その例を図面に示す。以下の説明が図面に関する場合、別段の表示がない限り、異なる図面における同じ数字は同じ又は類似の要素を表す。以下の例示的な実施例に説明される実施形態は、本開示と一致するすべての実施形態を表すものではない。むしろ、添付された特許請求の範囲に説明され、本開示のいくつかの態様と一致する装置及び方法の例にすぎない。
【0047】
なお、本明細書で言及される「いくつかの」とは1つ又は複数を意味し、「複数」とは2つ以上を意味する。「及び/又は」は、関連対象の関連関係を説明し、3つの関係が存在し得ることを表し、例えば、A及び/又はBは、Aが個別に存在する、A及びBが同時に存在する、Bが個別に存在するという3つの状況を表すことができる。文字「/」は、一般的に、前後の関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0048】
無線通信技術分野の発展につれて、モバイルデータは急速に増加し、急速に増加するモバイルデータの通信需要を満たすために、業界内では新しいエアインターフェース(NR)技術とも呼ばれる第5世代移動通信技術(Fifth-generation、5G)技術の2段階ランダムアクセスの標準化研究が展開されている。
【0049】
図1を参照して、本開示の実施例によって提供される無線通信システムの概略構成図が示され、図1に示すように、移動通信システムは、セルラー移動通信技術に基づく通信システムであり、当該移動通信システムはいくつかの端末110及びいくつかの基地局120を含むことができる。
【0050】
ここで、端末110は、ユーザに音声及び/又はデータ接続を提供する機器を指し得る。端末110は、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network、RAN)を介して1つ又は複数のコアネットワークと通信することができ、端末110は、モノのインターネット端末であってもよく、例えば、センサデバイス、携帯電話(又は「セルラー」電話と呼ばれる)及びモノのインターネット端末を備えたコンピュータであってもよく、例えば、固定式、携帯式、ポケット式、ハンドヘルド式、コンピュータ内蔵式又は車載式の装置であってもよい。例えば、ステーション(Station、STA)、加入者ユニット(subscriber unit)、加入者ステーション(subscriber station)、移動局(mobile station)、モバイル(mobile)、遠隔局(remote station)、アクセスポイント、遠隔端末(remote terminal)、アクセス端末(access terminal)、ユーザ端末(user terminal)、ユーザエージェント(user agent)、ユーザデバイス(user device)又はユーザ装置(user equipment、UE)である。あるいは、端末110は、無人航空機の機器であってもよい。
【0051】
基地局120は、無線通信システムにおけるネットワーク側機器であってもよい。ここで、当該無線通信システムは、5Gシステムであってもよく、新しいエアインターフェース(new radio、NR)システムとも呼ばれる。あるいは、当該無線通信システムは、5Gシステムの次世代のシステムであってもよい。
【0052】
ここで、基地局120は、5Gシステムにおいて集中分散アーキテクチャを採用する基地局(gNB)であってもよい。基地局120が集中分散アーキテクチャを採用する場合、一般的に、集中ユニット(central unit、CU)及び少なくとも2つの分散ユニット(distributed unit、DU)を含む。集中ユニットには、パケットデータコンバージェンスプロトコル(Packet Data Convergence Protocol、PDCP)層、無線リンク層制御プロトコル(Radio Link Control、RLC)層、メディアアクセス制御(Media Access Control、MAC)層のプロトコルスタックが設けられており、分散ユニットには、物理(Physical、PHY)層プロトコルスタックが設けられており、本出願の実施例は、基地局120の具体的な実現形態を限定しない。
【0053】
基地局120と端末110との間は、無線エアインターフェースを介して無線接続を確立することができる。異なる実施形態において、当該無線エアインターフェースは、第5世代移動通信ネットワーク技術(5G)規格に基づく無線エアインターフェース、例えば、当該無線エアインターフェースはニューラジオであってもよく、あるいは、当該無線エアインターフェースは、5Gの次世代の移動通信ネットワーク技術規格に基づく無線エアインターフェースであってもよい。
【0054】
選択的に、上記の無線通信システムは、ネットワーク管理機器130を含むこともできる。
【0055】
いくつかの基地局120は、それぞれネットワーク管理機器130に接続されている。ここで、ネットワーク管理機器130は、無線通信システムにおけるコアネットワーク機器であってもよく、例えば、当該ネットワーク管理機器130は、進化したパケットコアネットワーク(Evolved Packet Core、EPC)におけるモビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity、MME)であってもよい。あるいは、当該ネットワーク管理機器は、他のコアネットワーク機器、例えば、サービングゲートウェイ(Serving GateWay、SGW)、パブリックデータネットワークゲートウェイ(Public Data Network GateWay、PGW)、ポリシー及び課金ルール機能ユニット(Policy and Charging Rules Function、PCRF)又はホーム契約者サーバ(Home Subscriber Server、HSS)などであってもよい。ネットワーク管理機器130の実現形態については、本出願の実施例では限定しない。
【0056】
NRシステムにおいて、端末が2段階ランダムアクセスを選択した場合、基地局に第1のランダムアクセスメッセージ(MsgA)を送信することができ、基地局は、当該MsgAの受信に成功した後、端末に第2のランダムアクセスメッセージ(MsgBとも呼ばれる)をリターンすることができる。ここで、端末から基地局に送信されたMsgAは、PRACHにおいて送信されたコンテンツとPUSCHにおいて送信されたコンテンツとからなり、両者は、時分割多重(Time Division Multiplexing、TDM)技術を採用して伝送される。したがって、可能な一実現形態において、基地局は、端末によって送信されたMsgAを受信するとき、MsgAにおけるPRACHの受信状況(例えば、検出されたPRACHの電力)に基づいて、MsgAにおけるPUSCHの受信電力をAGC推定することができる。
【0057】
しかしながら、MsgAのPRACHにおける送信電力とMsgAのPUSCHにおける送信電力とが一定の電力差がある可能性があるため、前記電力差が大きい場合、基地局がMsgAにおけるPUSCHの受信電力をAGC推定した結果が不正確になり、MsgAにおけるPUSCHの受信性能に影響を与え、復調に失敗することもある。
【0058】
上記の問題を回避するために、本開示の実施例はランダムアクセスメッセージ伝送方法を提供し、図2を参照して、本開示の実施例によって提供されるランダムアクセスメッセージ伝送方法の方法フローチャートが示され、当該ランダムアクセスメッセージ伝送方法は、図1に示す無線通信システムに適用され、図1における端末によって実行されてもよく、当該方法は以下のステップを含むことができる。
【0059】
ステップ201において、基地局によって構成された指定された電力差区間を取得する。
【0060】
ステップ202において、第1の送信電力に従って基地局に第1のランダムアクセスメッセージを送信し、当該第1の送信電力は当該第1のランダムアクセスメッセージの物理ランダムアクセスチャンネル(PRACH)における第1の電力及び当該第1のランダムアクセスメッセージの物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)における第2の電力を含み、当該第1の電力と当該第2の電力との間の電力差が指定された電力差区間内にある。
【0061】
ここで、上記の第1のランダムアクセスメッセージは2段階ランダムアクセスにおけるMsgAであってもよい。
【0062】
選択的に、基地局によって構成された指定された電力差区間を取得するステップは、
基地局によって物理ブロードキャストチャンネルを介して送信されたシステムメッセージを受信するステップと、
システムメッセージによって指示された当該指定された電力差区間を取得するステップと、を含む。
【0063】
選択的に、当該第1のランダムアクセスメッセージには、当該第1の電力と当該第2の電力との間の大小関係を指示する電力関係指示情報が含まれている。
【0064】
選択的に、当該電力関係指示情報は、当該第1のランダムアクセスメッセージに含まれているアップリンク制御情報(UCI)にある。
【0065】
選択的に、当該電力関係指示情報は、当該第1のランダムアクセスメッセージにおけるPUSCHに含まれているアップリンク制御情報(UCI)にある。
【0066】
選択的に、再送信条件を満たす場合、第2の送信電力を取得し、
当該第2の送信電力によって当該第1のランダムアクセスメッセージを再送信し、
ここで、当該第2の送信電力は、当該第1のランダムアクセスメッセージのPRACHにおける第3の電力及び当該第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおける第4の電力を含み、当該第3の電力と当該第4の電力との間の電力差が当該指定された電力差区間にあり、当該第3の電力が当該第1の電力以上であり、当該第4の電力が当該第2の電力より大きい。
【0067】
選択的に、当該第2の送信電力を取得するステップは、
システムシグナリングによって構成された指示である第1の電力調整指示を取得するステップと、
当該第1の電力調整指示に基づいて当該第1の送信電力を調整して、当該第2の送信電力を取得するステップと、を含む。
【0068】
選択的に、当該第2の送信電力を取得するステップは、
当該再送信条件が、当該第1のランダムアクセスメッセージの送信後の指定時間内に当該基地局によってリターンされた第2のランダムアクセスメッセージが受信されていないことである場合、システムシグナリングによって構成された指示である第1の電力調整指示を取得するステップと、
当該第1の電力調整指示に基づいて当該第1の送信電力を調整して、当該第2の送信電力を取得するステップと、を含む。
【0069】
選択的に、当該第2の送信電力を取得するステップは、
当該再送信条件が、当該第1のランダムアクセスメッセージの送信後の指定時間内に当該基地局によってリターンされた指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージが受信されていることである場合、当該指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージに含まれている指示である第2の電力調整指示を取得するステップと、
当該第2の電力調整指示に基づいて当該第1の送信電力を調整して、当該第2の送信電力を取得するステップと、を含む。
【0070】
選択的に、当該方法は、
再送信条件を満たすとき、当該第1の電力が当該第1のランダムアクセスメッセージのPRACHにおける電力最大値に達した場合、または、当該第2の電力が当該第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおける電力最大値に達した場合、当該第1のランダムアクセスメッセージの送信ビームを切り替えるステップをさらに含む。
【0071】
以上のようにして、本開示の実施例に係る技術案は、端末が2段階ランダムアクセスにおけるMsgAを送信するとき、基地局の構成に応じて、MsgAのPRACHにおける第1の電力と当該MsgAのPUSCHにおける第2の電力との間の差を制御して、当該第1の電力と当該第2の電力との間の電力差が指定された電力差区間内になるようにし、基地局がMsgAにおけるPRACHの受信状況に基づいてMsgAにおけるPUSCHの受信電力を補償する場合、結果のばらつきが大きいという状況を回避し、基地局によるMsgAにおけるPUSCHの受信性能を向上させることができる。
【0072】
図3を参照して、本開示の実施例によって提供されるランダムアクセスメッセージ伝送方法の方法フローチャートが示され、当該ランダムアクセスメッセージ伝送方法は、図1に示す無線通信システムに適用され、図1における基地局によって実行されてもよく、当該方法は以下のステップを含むことができる。
【0073】
ステップ301において、端末に指定された電力差区間を構成する。
【0074】
ステップ302において、端末によって第1の送信電力に従って送信された第1のランダムアクセスメッセージを受信し、当該第1の送信電力は当該第1のランダムアクセスメッセージの物理ランダムアクセスチャンネル(PRACH)における第1の電力及び当該第1のランダムアクセスメッセージの物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)における第2の電力を含み、当該第1の電力と当該第2の電力との間の電力差が指定された電力差区間内にある。
【0075】
選択的に、端末に指定された電力差区間を構成するステップは、
当該指定された電力差区間を指示するシステムメッセージを物理ブロードキャストチャンネルを介して送信するステップを含む。
【0076】
選択的に、当該方法は、
当該第1のランダムアクセスメッセージの受信中に、当該指定された電力差区間に基づいて当該第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償するステップをさらに含む。
【0077】
選択的に、当該第1のランダムアクセスメッセージの受信中に、当該指定された電力差区間に基づいて当該第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償するステップは、
当該第1のランダムアクセスメッセージに含まれている電力関係指示情報を取得するステップであって、当該電力関係指示情報は、当該第1の電力と当該第2の電力との間の大小関係を指示するステップと、
当該第1のランダムアクセスメッセージの受信中に、当該指定された電力差区間及び当該電力関係指示情報に基づいて、当該第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償するステップと、を含む。
【0078】
選択的に、当該第1のランダムアクセスメッセージに含まれている電力関係指示情報を取得するステップは、
当該第1のランダムアクセスメッセージにおけるアップリンク制御情報(UCI)から当該電力関係指示情報を取得するステップを含む。
【0079】
選択的に、当該第1のランダムアクセスメッセージにおけるアップリンク制御情報(UCI)から当該電力関係指示情報を取得するステップは、
当該第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおけるアップリンク制御情報(UCI)から当該電力関係指示情報を取得するステップを含む。
【0080】
選択的に、当該方法は、
当該第1のランダムアクセスメッセージのPRACHにおけるコンテンツの解析に成功し、当該第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおけるコンテンツの解析に失敗した場合、当該端末に指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージをリターンするステップをさらに含み、
ここで、当該指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージには第2の電力調整指示が含まれ、当該第2の電力調整指示は、当該第1の送信電力を調整して、当該第1のランダムアクセスメッセージを再送信するための第2の送信電力を取得するように当該端末に指示する。
【0081】
以上のようにして、本開示の実施例に係る技術案は、基地局と端末との間で2段階ランダムアクセスにおけるMsgAを伝送するとき、MsgAのPRACHにおける第1の電力と当該MsgAのPUSCHにおける第2の電力との間の差を制御して、当該第1の電力と当該第2の電力との間の電力差が指定された電力差区間内になるようにし、基地局がMsgAにおけるPRACHの受信状況に基づいてMsgAにおけるPUSCHの受信電力を補償する場合、結果のばらつきが大きいという状況を回避し、基地局によるMsgAにおけるPUSCHの受信性能を向上させることができる。
【0082】
図4を参照して、本開示の実施例によって提供されるランダムアクセスメッセージ伝送方法が示され、当該方法は、図1に示す無線通信システムに適用され、図1における端末及び基地局によって実行されてもよく、当該方法は以下のステップを含むことができる。
【0083】
ステップ401において、基地局が端末に指定された電力差区間を構成し、端末が基地局によって構成された当該指定された電力差区間を取得する。
【0084】
本開示の実施例において、端末が基地局にランダムアクセスを開始する前に、基地局は、端末に1つの2段階ランダムアクセスにおけるPRACHとPUSHとの送信電力の間の指定された電力差Gapの区間を構成するか、又は上記のGapの最大値を設定することができる。
【0085】
ここで、上記のPRACH及びPUSHの送信電力は各リソースエレメント(Resource Element、RE)におけるエネルギー(Energy Per RE、EPRE)であってもよい。
【0086】
選択的に、基地局は、端末に指定された電力差区間を構成する場合、物理ブロードキャストチャンネルを介して当該指定された電力差区間を指示するシステムメッセージを送信することができる。それに応じて、端末は、基地局によって構成された当該指定された電力差区間を取得する場合、基地局によって物理ブロードキャストチャンネルを介して送信されたシステムメッセージを受信し、システムメッセージによって指示された当該指定された電力差区間を取得することができる。
【0087】
例えば、例示的な一技術案において、基地局は、区間指示情報が含まれているマスターシステム情報ブロック(Master Information Block、MIB)を物理ブロードキャストチャンネルを介して送信することができる。端末は、基地局へのアクセスを開始する前に、先ず基地局によって物理ブロードキャストチャンネルを介して送信されたマスターシステム情報ブロックを検出し、当該マスターシステム情報ブロックに含まれている区間指示情報を取得し、当該区間指示情報に基づいて上記の指定された電力差区間を取得する。
【0088】
可能な一実現形態において、上記の区間指示情報には、上記の指定された電力差区間、すなわち、上記のGap区間又はGapの最大値が直接含まれることができる。
【0089】
別の可能な一実現形態において、上記の区間指示情報には、上記の指定された電力差区間の識別子情報が含まれることができ、端末は、上記の区間指示情報に含まれている識別子情報を取得した後、識別子情報に基づいてローカルに記憶されている電力差区間セットから対応する指定された電力差区間をクエリする。
【0090】
例えば、端末には、システムによって予め構成された複数のGap区間又は複数のGapの最大値を含む電力差区間セットが予め構成されて記憶されてもよく、端末は、上記の区間指示情報に含まれている識別子情報を取得した後、識別子情報に基づいて電力差区間セットをクエリし、対応するGap区間又はGapの最大値を取得する。
【0091】
ここで、上記の電力差区間セットは、システムがRRCシグナリングによって端末内に予め構成してもよく、または、上記の電力差区間セットは、プロトコルによって定義されてもよい。
【0092】
可能な一実施形態において、上記のGapの値は、システムがRRCシグナリングによって構成してもよい。
【0093】
ステップ402において、端末が第1の送信電力に従って基地局に第1のランダムアクセスメッセージを送信し、当該第1の送信電力は当該第1のランダムアクセスメッセージの物理ランダムアクセスチャンネル(PRACH)における第1の電力及び当該第1のランダムアクセスメッセージの物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)における第2の電力を含み、当該第1の電力と当該第2の電力との間の電力差が指定された電力差区間内にある。
【0094】
ここで、第1のランダムアクセスメッセージは、MsgAであってもよく、MsgAは、PRACH及びPUSCHの2つの部分を含み、ここで、MsgAにおけるPRACHには、主にランダムアクセスのプリアンブルシーケンスが含まれており、MsgAにおけるPUSCHの部分には、UEの識別子(すなわち、UE ID)が含まれていてもよく、例えば、上記のUE IDは、C-RNTI、一時的なC-RNTI、及びRA-RNTIのうちの1つであってもよい。
【0095】
選択的に、上記のMsgAにおけるPUSCH部分には、アップリンク制御情報(Uplink Control Information、UCI)がさらに含まれていてもよい。
【0096】
選択的に、MsgAにおけるPUSCH部分には、タイミング進行量(Timing Advance、TA)などのタイミング情報が含まれていてもよい。
【0097】
例示的な一技術案において、UEは、基地局に対してダウンリンクで送信された同期信号ブロック(Synchronizing Signal Block、SSB)の測定電力に基づいてパス損失を推定し、PRACH及びPUSCHの受信電力に基づいて送信電力を計算し、MsgAを送信し、MsgAを送信するとき、UEは、PRACH及びPUSCHにおける送信電力差が上記のGap内にあることを確保する。
【0098】
可能な一実施形態において、当該第1のランダムアクセスメッセージには、当該第1の電力と当該第2の電力との間の大小関係を指示する電力関係指示情報が含まれている。
【0099】
本開示の実施例において、基地局側のAGC推定の精度をさらに向上させるために、端末が上記のMsgAを送信するとき、MsgAに第1の電力と当該第2の電力との間の大小関係の指示情報が含まれていてもよい。
【0100】
選択的に、当該第1のランダムアクセスメッセージにUCIが含まれている場合、当該UCIには当該電力関係指示情報が含まれていてもよい。例えば、上記の第1のランダムアクセスメッセージにおけるUCIは、第1のランダムアクセスメッセージにおけるPUSCHに含まれていることができる。
【0101】
つまり、本開示の実施例において、端末と基地局との間で通信する場合、物理アップリンク制御チャンネル(Physical Uplink Control Channel、PUCCH)にUCIが含まれていることに加えて、端末は、第1のランダムアクセスメッセージにもUCIを導入し、例えば、第1のランダムアクセスメッセージにおけるPUSCHにUCIを導入することができ、当該UCIには、上記の電力関係指示情報が含まれていることができる。
【0102】
例えば、UEは、上記のGap状況を示すように、MsgAにおけるPUSCHのUCIに1bitの指示情報が含まれていることができる。例えば、当該指示情報は、PUSCHの電力がPRACHの電力より大きいかまたは小さいかを指示することができる。
【0103】
ステップ403において、基地局が、当該端末によって第1の送信電力に従って基地局に送信された第1のランダムアクセスメッセージを受信する。
【0104】
本開示の実施例において、MsgAにおけるPRACHのコンテンツが時間領域においてPUSCHのコンテンツよりも前にあるので、基地局は、先ずMsgAにおけるPRACHを検出してから、MsgAにおけるPUSCHを検出することができる。
【0105】
ステップ404において、基地局が、前記第1のランダムアクセスメッセージの受信中に、当該指定された電力差区間に基づいて当該第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償する。
【0106】
例示的な一技術案において、基地局は、AGCの方式によって、当該指定された電力差区間に基づいて当該第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償することができる。
【0107】
ここで、基地局が第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償する過程は、基地局が第1のランダムアクセスメッセージを受信する過程中に実行されてもよく、すなわち、基地局は、端末によって送信された第1のランダムアクセスメッセージにおけるPRACH(すなわち、プリアンブルシーケンス)を検出した後、PRACHの検出状況(例えば、当該PRACHの受信電力)に基づいて、上記の指定された電力差区間と組み合わせて、後続に第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおけるコンテンツを受信するときに、PUSCHの受信電力を補償することができる。
【0108】
例えば、本開示の実施例において、基地局は、先ずMsgAにおけるPRACHを検出した後、MsgAにおけるPUSCHをよりよく受信するように、検出されたMsgAにおけるPRACHの電力に基づいて、上記の指定された電力差区間と組み合わせて、MsgAにおけるPUSCHをAGC推定することができる。
【0109】
選択的に、当該第1のランダムアクセスメッセージの受信中、当該指定された電力差区間に基づいて当該第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償する時、基地局は、当該第1のランダムアクセスメッセージに含まれている電力関係指示情報を取得することができ、当該電力関係指示情報は、当該第1の電力と当該第2の電力との間の大小関係を指示し、そして、当該第1のランダムアクセスメッセージの受信中、当該指定された電力差区間及び当該電力関係指示情報に基づいて、当該第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償する。
【0110】
例えば、上記のGapを「-A、A」とすると、基地局は、当該Gap区間及びPUSCH電力とPRACH電力との間の大小関係を組み合わせて、受信されたPRACHに基づいてPUSCHのAGC推定の結果をより正確に調整することができる。
【0111】
選択的に、当該第1のランダムアクセスメッセージに含まれている電力関係指示情報を取得する時に、基地局は、当該第1のランダムアクセスメッセージにおけるアップリンク制御情報(UCI)から当該電力関係指示情報を取得することができる。例えば、上記のUCIがPUSCHに含まれている場合、基地局は当該第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおけるUCIから当該電力関係指示情報を取得することができる。
【0112】
ここで、上記の電力関係指示情報の第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおける位置はシステムによって構成されてもよく、又はプロトコルによって定義されてもよい。
【0113】
選択的に、本開示の実施例において、基地局が当該第1のランダムアクセスメッセージのPRACHにおけるコンテンツの解析に成功し、当該第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおけるコンテンツの解析に失敗した場合、当該端末に指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージをリターンする。
【0114】
ここで、当該指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージには第2の電力調整指示が含まれ、当該第2の電力調整指示は、当該第1の送信電力を調整して、当該第1のランダムアクセスメッセージを再送信するための第2の送信電力を取得するように当該端末に指示する。
【0115】
本開示の実施例において、基地局がMsgAの受信に成功した場合、MsgBを発行し、基地局がMsgAのPRACH及びPUSCHを受信しなかった場合、UEは再送信する。MsgAの再送信時に採用される送信電力を指示するために、基地局はMsgAに対する解析状況に応じて、MsgBにおいてUEによるMsgAの送信電力の調整方式を指示する。例えば、基地局がMsgAのPRACHを受信したが、PUSCHの解析に成功しなかった場合、基地局は、構成されたMsgBリソースにおいてMsg2タイプのMsgBをUEにフィードバックし、当該Msg2タイプのMsgBには上記の第2の電力調整指示が含まれていることができる。
【0116】
ステップ405において、再送信条件を満たす場合、端末が第2の送信電力を取得する。
【0117】
ここで、当該第2の送信電力は、当該第1のランダムアクセスメッセージのPRACHにおける第3の電力及び当該第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおける第4の電力を含み、当該第3の電力と当該第4の電力との間の電力差が当該指定された電力差区間にあり、当該第3の電力が当該第1の電力以上であり、当該第4の電力が当該第2の電力より大きい。
【0118】
本開示の実施例において、上記の再送信条件は、当該第1のランダムアクセスメッセージの送信後の指定時間内に当該基地局によってリターンされた第2のランダムアクセスメッセージが受信されていないこと、または、当該第1のランダムアクセスメッセージの受信後の指定時間内に当該基地局によってリターンされた指定タイプの第2のランダムアクセスメッセージ(すなわち、上記のMsg2タイプのMsgB)が受信されていることであってもよい。
【0119】
ここで、上記のUEがMsgAを再送信する場合、UEは、MsgAにおけるPRACH及びPUSCHの送信電力の同期的な向上を維持することができ、PRACH又はPUSCHの電力を個別に向上させることもでき、両者の差が上記のGap範囲を超えない。
【0120】
選択的に、第2の送信電力を取得する場合、基地局は、システムがRRCシグナリングによって構成した指示である第1の電力調整指示を取得し、当該第1の電力調整指示に基づいて当該第1の送信電力を調整して、当該第2の送信電力を取得することができる。
【0121】
可能な一実現形態において、上記の再送信条件がいずれであるかに関わらず、MsgAを送信する場合、UEは、システムが予め構成した第1の電力調整指示に基づいて、前回の送信に使用された第1の送信電力を調整することができ、当該調整は、MsgAにおけるPRACH及びPUSCHの送信電力の同期的な向上を維持してもよいし、PRACH又はPUSCHの電力を個別に向上させてもよい。
【0122】
ここで、上記の第1の電力調整指示は、システムシグナリングによって構成されてもよく、例えば、端末がシステムにアクセスする前に、システムがRRCシグナリングによって構成してもよく、又は上記の第1の電力調整指示は、基地局がブロードキャストシグナリングによって構成してもよい。
【0123】
選択的に、第2の送信電力を受信するとき、当該再送信条件が、当該第1のランダムアクセスメッセージの送信後の指定時間内に当該基地局によってリターンされた第2のランダムアクセスメッセージが受信されていないことである場合、端末は、システムシグナリングによって構成された指示である第1の電力調整指示を取得し、当該第1の電力調整指示に基づいて当該第1の送信電力を調整して、当該第2の送信電力を取得する。
【0124】
当該再送信条件が、当該第1のランダムアクセスメッセージの送信後の指定時間内に当該基地局によってリターンされた指定タイプの第2のランダムアクセスメッセージが受信されていることである場合、端末は、当該指定タイプの第2のランダムアクセスメッセージに含まれている指示である第2の電力調整指示を取得し、当該第2の電力調整指示に基づいて当該第1の送信電力を調整して、当該第2の送信電力を取得する。
【0125】
別の実現形態において、UEは、予め構成された第1の電力調整指示及び基地局がMsgBによって構成した第2の電力調整指示を同時にサポートし、具体的な再送信条件に基づいてどの電力調整指示を選択するかを決定する。例えば、UEが基地局によってリターンされたいずれかのタイプのMsgBを受信しなかった場合、予め構成された第1の電力調整指示を採用して第1の送信電力を調整することができ、UEが基地局によってフィードバックされたMsg2タイプのMsgBを受信した後、Msg2タイプのMsgBに含まれている第2の電力調整指示に基づいて第1の送信電力を調整して、当該第2の送信電力を取得することができる。つまり、UEは、MsgA(すなわち、PRACH+PUSCH)を再送信する時、指示に基づいてMsgAにおけるPRACH及びPUSCHの送信電力を同期的に向上させるか、又は指示に基づいてMsgAにおけるPUSCH電力を個別に向上させるとともに、MsgAにおけるPRACHとPUSCHとの送信電力間の差が上記のGap区間内にあることを確保することができる。
【0126】
ここで、第2の電力調整指示の情報は以下の表1に示すことができる。
【表1】
【0127】
表1に示すように、上記の第2の電力調整指示がRetransmission of MsgAである場合、UEは、MsgAにおけるPRACHとPUSCHとの送信電力を同期的に増加させることができ、つまり、上記の第1の電力及び第2の電力に対してそれぞれ同じ電力を増加させ、上記の第3の電力及び第4の電力を取得する。
【0128】
上記の第2の電力調整指示がRetransmission of PUSCHである場合、UEは、MsgAにおけるPRACHの送信電力をそのまま維持し、MsgAにおけるPUSCHの送信電力とPRACHの送信電力との間の差が上記のGap区間を超えるまで、MsgAにおけるPUSCHの送信電力を個別に増加させることができる。
【0129】
選択的に、再送信条件を満たすとき、当該第1の電力が当該第1のランダムアクセスメッセージのPRACHにおける電力最大値に達した場合、または、当該第2の電力が当該第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおける電力最大値に達した場合、当該第1のランダムアクセスメッセージの送信ビームを切り替える。
【0130】
本開示の実施例において、UEがMsgAを再送信するPUSCH又はPRACHの送信電力が最大値に達した場合、UEは、beamを交換して送信する必要があり、beamを交換した後に上記のGap区間が変わらない。
【0131】
ステップ406において、端末が、当該第2の送信電力によって当該第1のランダムアクセスメッセージを再送信する。
【0132】
本開示の実施例において、端末は、上記の第2の送信電力を受信した後、第2の送信電力に従って第1のランダムアクセスメッセージを再送信することができる。
【0133】
以上のようにして、本開示の実施例に示す技術案は、基地局と端末との間で2段階ランダムアクセスにおけるMsgAを送信するとき、基地局の構成によってMsgAのPRACHにおける第1の電力と当該MsgAのPUSCHにおける第2の電力との間の差を制御して、当該第1の電力と当該第2の電力との間の電力差が指定された電力差区間内になるようにし、基地局がMsgAにおけるPRACHの受信状況に基づいてMsgAにおけるPUSCHの受信電力を補償する場合、結果のばらつきが大きいという状況を回避し、基地局によるMsgAにおけるPUSCHの受信性能を向上させることができる。
【0134】
また、本開示の実施例に示す技術案は、端末がMsgAにおいてPRACHとPUSCHとの送信電力間の大小関係を指示することができ、基地局がMsgAにおけるPRACHの受信状況に基づいて、MsgAにおけるPUSCHのAGC推定をより正確に行い、基地局によるMsgAにおけるPUSCHの受信性能をさらに向上させることができる。
【0135】
以下は本開示の装置の実施例であり、本開示の方法の実施例を実行するために使用することができる。本開示の装置の実施例に開示されていない詳細については、本開示の方法の実施例を参照されたい。
【0136】
図5は、例示的な一実施例によって示されるランダムアクセスメッセージ伝送装置のブロック図であり、図5に示すように、当該ランダムアクセスメッセージ伝送装置は、ハードウェア又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって図1に示す無線通信システムにおける端末の全部又は一部として実現されて、図2又は図4のいずれかに示す実施例における端末によって実行されるステップを実行する。当該ランダムアクセスメッセージ伝送装置は、
基地局によって構成された指定された電力差区間を取得するように構成される差区間取得モジュール501と、
第1の送信電力に従って基地局に第1のランダムアクセスメッセージを送信するように構成される第1の送信モジュール502であって、前記第1の送信電力は前記第1のランダムアクセスメッセージの物理ランダムアクセスチャンネル(PRACH)における第1の電力及び前記第1のランダムアクセスメッセージの物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)における第2の電力を含み、前記第1の電力と前記第2の電力との間の電力差が前記指定された電力差区間内にある第1の送信モジュール502と、を含むことができる。
【0137】
選択的に、前記差区間取得モジュール501は、
前記基地局によって物理ブロードキャストチャンネルを介して送信されたシステムメッセージを受信するように構成されるシステムメッセージ受信サブモジュールと、
前記システムメッセージによって指示された前記指定された電力差区間を取得するように構成される差区間取得サブモジュールと、を含む。
【0138】
選択的に、前記第1のランダムアクセスメッセージには、前記第1の電力と前記第2の電力との間の大小関係を指示する電力関係指示情報が含まれている。
【0139】
選択的に、前記電力関係指示情報は、前記第1のランダムアクセスメッセージに含まれているアップリンク制御情報(UCI)にある。
【0140】
選択的に、前記電力関係指示情報は、前記第1のランダムアクセスメッセージにおけるPUSCHに含まれているアップリンク制御情報(UCI)にある。
【0141】
選択的に、前記装置は、
再送信条件を満たす場合、第2の送信電力を取得するように構成される電力取得モジュール503と、
前記第2の送信電力によって前記第1のランダムアクセスメッセージを再送信するように構成される第2の送信モジュール504と、をさらに含み、
ここで、前記第2の送信電力は、前記第1のランダムアクセスメッセージのPRACHにおける第3の電力及び前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおける第4の電力を含み、前記第3の電力と前記第4の電力との間の電力差が前記指定された電力差区間にあり、前記第3の電力が前記第1の電力以上であり、前記第4の電力が前記第2の電力より大きい。
【0142】
選択的に、前記電力取得モジュール503は、
システムシグナリングによって構成された指示である第1の電力調整指示を取得するように構成される第1の指示取得サブモジュールと、
前記第1の電力調整指示に基づいて前記第1の送信電力を調整して、前記第2の送信電力を取得するように構成される第1の調整サブモジュールと、を含む。
【0143】
選択的に、前記電力取得モジュール503は、
前記再送信条件が、前記第1のランダムアクセスメッセージの送信後の指定時間内に前記基地局によってリターンされた第2のランダムアクセスメッセージが受信されていないことである場合、システムシグナリングによって構成された指示である第1の電力調整指示を取得するように構成される第2の指示取得サブモジュールと、
前記第1の電力調整指示に基づいて前記第1の送信電力を調整して、前記第2の送信電力を取得するように構成される第2の調整サブモジュールと、を含む。
【0144】
選択的に、前記電力取得モジュール503は、
前記再送信条件が、前記第1のランダムアクセスメッセージの送信後の指定時間内に前記基地局によってリターンされた指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージが受信されていることである場合、前記指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージに含まれている指示である第2の電力調整指示を取得するように構成される第3の指示取得サブモジュールと、
前記第2の電力調整指示に基づいて前記第1の送信電力を調整して、前記第2の送信電力を取得するように構成される第3の調整サブモジュールと、を含む。
【0145】
選択的に、前記装置は、
再送信条件を満たすとき、前記第1の電力が前記第1のランダムアクセスメッセージのPRACHにおける電力最大値に達した場合、または、前記第2の電力が前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおける電力最大値に達した場合、前記第1のランダムアクセスメッセージの送信ビームを切り替えるように構成されるビーム切り替えモジュール505をさらに含む。
【0146】
図6は、例示的な一実施例によって示されるランダムアクセスメッセージ伝送装置のブロック図であり、図6に示すように、当該ランダムアクセスメッセージ伝送装置は、ハードウェア又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって図1に示す無線通信システムにおける基地局の全部又は一部として実現され、図3又は図4のいずれかに示す実施例における基地局によって実行されるステップを実行する。当該ランダムアクセスメッセージ伝送装置は、
端末に指定された電力差区間を構成するように構成される差区間構成モジュール601と、
前記端末によって第1の送信電力に従って送信された第1のランダムアクセスメッセージを受信するように構成されるメッセージ受信モジュール602であって、前記第1の送信電力は前記第1のランダムアクセスメッセージの物理ランダムアクセスチャンネル(PRACH)における第1の電力及び前記第1のランダムアクセスメッセージの物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)における第2の電力を含み、前記第1の電力と前記第2の電力との間の電力差が前記指定された電力差区間内にあるメッセージ受信モジュール602と、を含む。
【0147】
選択的に、前記差区間構成モジュールは、前記指定された電力差区間を指示するシステムメッセージを物理ブロードキャストチャンネルを介して送信するように構成される。
【0148】
選択的に、前記装置は、
前記第1のランダムアクセスメッセージの受信中に、前記指定された電力差区間に基づいて前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償するように構成される補償モジュール603をさらに含む。
【0149】
選択的に、前記補償モジュール603は、
前記第1のランダムアクセスメッセージに含まれている電力関係指示情報を取得するように構成される指示情報取得サブモジュールであって、前記電力関係指示情報は、前記第1の電力と前記第2の電力との間の大小関係を指示する指示情報取得サブモジュールと、
前記第1のランダムアクセスメッセージの受信中に、前記指定された電力差区間及び前記電力関係指示情報に基づいて、前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償するように構成される補償サブモジュールと、を含む。
【0150】
選択的に、前記指示情報取得サブモジュールは、前記第1のランダムアクセスメッセージにおけるアップリンク制御情報(UCI)から前記電力関係指示情報を取得するように構成される。
【0151】
選択的に、前記指示情報取得サブモジュールは、前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおけるアップリンク制御情報(UCI)から前記電力関係指示情報を取得するように構成される。
【0152】
選択的に、前記装置は、
前記第1のランダムアクセスメッセージのPRACHにおけるコンテンツの解析に成功し、前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおけるコンテンツの解析に失敗した場合、前記端末に指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージをリターンするように構成されるメッセージ送信モジュール604をさらに含み、
ここで、前記指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージには第2の電力調整指示が含まれ、前記第2の電力調整指示は、前記第1の送信電力を調整して、前記第1のランダムアクセスメッセージを再送信するための第2の送信電力を取得するように前記端末に指示する。
【0153】
なお、上記の実施例によって提供される装置は、その機能を実現するとき、上記の各機能モジュールの区分だけを例に挙げて説明し、実際の応用においては、実際のニーズに応じて上記の機能の割当てを異なる機能モジュールで行うこと、すなわち、機器のコンテンツ構成を異なる機能モジュールに分割して、上述した機能の全部又は一部を完成させることができる。
【0154】
上記の実施例における装置については、各モジュールが操作を実行する具体的な形態は、当該方法に関連する実施例において詳細に説明されたが、ここでは詳しく説明しない。
【0155】
本開示の例示的な一実施例はランダムアクセスメッセージ伝送装置を提供し、本開示の上記の図2又は図4に示す実施例における端末によって実行される全部又は一部のステップを実現することができ、当該ランダムアクセスメッセージ伝送装置は、プロセッサと、プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
ここで、前記プロセッサは、
基地局によって構成された指定された電力差区間を取得し、
第1の送信電力に従って基地局に第1のランダムアクセスメッセージを送信するように構成され、前記第1の送信電力は、前記第1のランダムアクセスメッセージの物理ランダムアクセスチャンネル(PRACH)における第1の電力及び前記第1のランダムアクセスメッセージの物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)における第2の電力を含み、前記第1の電力と前記第2の電力との間の電力差が指定された電力差区間内にある。
【0156】
選択的に、前記基地局によって構成された指定された電力差区間を取得することは、
前記基地局によって物理ブロードキャストチャンネルを介して送信されたシステムメッセージを受信することと、
前記システムメッセージによって指示された前記指定された電力差区間を取得することと、を含む。
【0157】
選択的に、前記第1のランダムアクセスメッセージには、前記第1の電力と前記第2の電力との間の大小関係を指示する電力関係指示情報が含まれている。
【0158】
選択的に、前記電力関係指示情報は、前記第1のランダムアクセスメッセージに含まれているアップリンク制御情報(UCI)にある。
【0159】
選択的に、前記電力関係指示情報は、前記第1のランダムアクセスメッセージにおけるPUSCHに含まれているアップリンク制御情報(UCI)にある。
【0160】
選択的に、再送信条件を満たす場合、第2の送信電力を取得し、
前記第2の送信電力によって前記第1のランダムアクセスメッセージを再送信し、
ここで、前記第2の送信電力は、前記第1のランダムアクセスメッセージのPRACHにおける第3の電力及び前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおける第4の電力を含み、前記第3の電力と前記第4の電力との間の電力差が前記指定された電力差区間にあり、前記第3の電力が前記第1の電力以上であり、前記第4の電力が前記第2の電力より大きい。
【0161】
選択的に、前記第2の送信電力を取得することは、
システムシグナリングによって構成された指示である第1の電力調整指示を取得することと、
前記第1の電力調整指示に基づいて前記第1の送信電力を調整して、前記第2の送信電力を取得すること、を含む。
【0162】
選択的に、前記第2の送信電力を取得することは、
前記再送信条件が、前記第1のランダムアクセスメッセージの送信後の指定時間内に前記基地局によってリターンされた第2のランダムアクセスメッセージが受信されていないことである場合、システムシグナリングによって構成された指示である第1の電力調整指示を取得することと、
前記第1の電力調整指示に基づいて前記第1の送信電力を調整して、前記第2の送信電力を取得することと、を含む。
【0163】
選択的に、前記第2の送信電力を取得することは、
前記再送信条件が、前記第1のランダムアクセスメッセージの送信後の指定時間内に前記基地局によってリターンされた指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージが受信されていることである場合、前記指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージに含まれている指示である第2の電力調整指示を取得することと、
前記第2の電力調整指示に基づいて前記第1の送信電力を調整して、前記第2の送信電力を取得することと、を含む。
【0164】
選択的に、前記プロセッサは、さらに、
再送信条件を満たすとき、前記第1の電力が前記第1のランダムアクセスメッセージのPRACHにおける電力最大値に達した場合、または、前記第2の電力が前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおける電力最大値に達した場合、前記第1のランダムアクセスメッセージの送信ビームを切り替えるように構成される。
【0165】
本開示の例示的な一実施例はランダムアクセスメッセージ伝送装置を提供し、本開示の上記の図3又は図4に示す実施例における基地局によって実行される全部又は一部のステップを実現することができ、当該ランダムアクセスメッセージ装置は、プロセッサと、プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
ここで、前記プロセッサは、
端末に指定された電力差区間を構成し、
端末によって第1の送信電力に従って送信された第1のランダムアクセスメッセージを受信するように構成され、前記第1の送信電力は前記第1のランダムアクセスメッセージの物理ランダムアクセスチャンネル(PRACH)における第1の電力及び前記第1のランダムアクセスメッセージの物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)における第2の電力を含み、前記第1の電力と前記第2の電力との間の電力差が前記指定された電力差区間内にある。
【0166】
選択的に、前記端末に指定された電力差区間を構成することは、
前記指定された電力差区間を指示するシステムメッセージを物理ブロードキャストチャンネルを介して送信することを含む。
【0167】
選択的に、前記プロセッサは、
前記第1のランダムアクセスメッセージの受信中に、前記指定された電力差区間に基づいて前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償するように構成される。
【0168】
選択的に、前記第1のランダムアクセスメッセージの受信中に、前記指定された電力差区間に基づいて前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償することは、
前記第1のランダムアクセスメッセージに含まれている電力関係指示情報を取得することであって、前記電力関係指示情報は、前記第1の電力と前記第2の電力との間の大小関係を指示することと、
前記第1のランダムアクセスメッセージの受信中に、前記指定された電力差区間及び前記電力関係指示情報に基づいて、前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHチャンネルの受信電力を補償することと、を含む。
【0169】
選択的に、前記第1のランダムアクセスメッセージに含まれている電力関係指示情報を取得することは、
前記第1のランダムアクセスメッセージにおけるアップリンク制御情報(UCI)から前記電力関係指示情報を取得することを含む。
【0170】
選択的に、前記第1のランダムアクセスメッセージにおけるアップリンク制御情報(UCI)から前記電力関係指示情報を取得することは、
前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおけるアップリンク制御情報(UCI)から前記電力関係指示情報を取得することを含む。
【0171】
選択的に、前記プロセッサは、
前記第1のランダムアクセスメッセージのPRACHにおけるコンテンツの解析に成功し、前記第1のランダムアクセスメッセージのPUSCHにおけるコンテンツの解析に失敗した場合、前記端末に指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージをリターンするように構成され、
ここで、前記指定されたタイプの第2のランダムアクセスメッセージには第2の電力調整指示が含まれ、前記第2の電力調整指示は、前記第1の送信電力を調整して、前記第1のランダムアクセスメッセージを再送信するための第2の送信電力を取得するように前記端末に指示する。
【0172】
以上は主に端末及び基地局を例として、本開示の実施例によって提供される技術案を説明した。なお、端末及び基地局は上記の機能を実現するために、各機能を実行することに対応するハードウェア構造及び/又はソフトウェア構造を含む。本開示によって開示された実施例に説明される各例のモジュール及びアルゴリズムステップを組み合わせて、本開示の実施例はハードウェア、またはハードウェアとコンピュータソフトウェアとの組み合わせ方式によって実現することができる。ある機能が一体ハードウェアによって実行されるか、又はコンピュータソフトウェアがハードウェアを駆動することによって実行されるかは、技術案の特定の応用及び設計制約条件に依存する。当業者であれば、各特定の応用に対して異なる方法を使用して説明される機能を実現することができるが、この実現は本開示の実施例の技術案の範囲を超えていると見なすものではない。
【0173】
図7は、例示的な一実施例によって示される端末の概略構成図である。
【0174】
端末700は、通信ユニット704及びプロセッサ702を含む。ここで、プロセッサ702は、コントローラであってもよく、図7では「コントローラ/プロセッサ702」として表される。通信ユニット704は端末が他のネットワーク機器(例えば、基地局など)と通信することをサポートするために使用される。
【0175】
さらに、端末700は、端末700のプログラムコード及びデータを記憶するためのメモリ703をさらに含むことができる。
【0176】
なお、図7には、端末700の簡素化された設計のみが示される。実際の応用において、端末700は、任意の数のプロセッサ、コントローラ、メモリ、通信ユニットなどを含むことができ、本開示の実施例を実現することができるすべての端末はいずれも本開示の実施例の保護範囲内にある。
【0177】
図8は、例示的な一実施例によって示される基地局の概略構成図である。
【0178】
基地局800は、通信ユニット804及びプロセッサ802を含む。ここで、プロセッサ802もコントローラであってもよく、図8では「コントローラ/プロセッサ802」として表される。通信ユニット804は、基地局が他のネットワーク機器(例えば、端末、他の基地局、ゲートウェイなど)と通信することをサポートするために使用される。
【0179】
さらに、基地局800は、基地局800のプログラムコード及びデータを記憶するためのメモリ803をさらに含むことができる。
【0180】
なお、図8には、基地局800の簡素化された設計のみが示される。実際の応用において、基地局800は、任意の数のプロセッサ、コントローラ、メモリ、通信ユニットなどを含むことができ、本開示の実施例を実施することができるすべての基地局はいずれも本開示の実施例の保護範囲内にある。
【0181】
当業者であれば、上記の1つ又は複数の例において、本開示の実施例に説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はそれらの任意の組合せによって実現できることを理解することができる。ソフトウェアを使用して実現する場合、これらの機能は、コンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されてもよく、又はコンピュータ読み取り可能な媒体上の1つ又は複数の命令又はコードとして伝送されてもよい。コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ記憶媒体と通信媒体とを含み、通信媒体は、コンピュータプログラムをある場所から別の場所に伝送することを容易にする任意の媒体を含む。記憶媒体は、汎用又は専用のコンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体とすることができる。
【0182】
本開示の実施例は、上記の端末用のコンピュータソフトウェア命令を記憶するためのコンピュータ記憶媒体をさらに提供し、前記コンピュータ記憶媒体は、上記のランダムアクセスメッセージ送信方法を実行するために設計されたプログラムを含む。
【0183】
本開示の実施形例は、上記の基地局用のコンピュータソフトウェア命令を記憶するためのコンピュータ記憶媒体をさらに提供し、前記コンピュータ記憶媒体は、上記のランダムアクセスメッセージ送信方法を実行するために設計されたプログラムを含む。
【0184】
当業者であれば、明細書を考慮して本明細書に開示された開示を実践した後、本開示の他の実施形態を容易に想到し得る。本開示は、本開示のあらゆる変形、用途又は適応的な変化をカバーすることを意図し、これらの変形、用途又は適応的な変化は、本開示の一般的な原理に従い、本開示に開示されていない当分野における周知技術又は慣用的な技術手段を含む。明細書及び実施例は、例示的なものとしてのみ見なされ、本開示の真の範囲及び精神は、本開示の請求項によって示される。
【0185】
本開示は、以上に説明され、図面に示された正確な構造に限定されず、その範囲を逸脱することなく、様々な修正及び変更が可能であることを理解すべきである。本開示の範囲は、添付された特許請求の範囲のみによって限定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8