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7385065操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システム
<図1>
  • -操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システム 図1
  • -操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システム 図2
  • -操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システム 図3
  • -操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システム 図4
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  • -操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システム 図6
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  • -操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システム 図8
  • -操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システム 図9
  • -操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システム 図10
  • -操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システム 図11
  • -操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システム 図12
  • -操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システム 図13
  • -操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システム 図14
  • -操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システム 図15
  • -操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システム 図16
  • -操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システム 図17
  • -操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システム 図18
  • -操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システム 図19
  • -操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システム 図20
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-13
(45)【発行日】2023-11-21
(54)【発明の名称】操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システム
(51)【国際特許分類】
   H01H 13/02 20060101AFI20231114BHJP
   H01H 13/62 20060101ALI20231114BHJP
【FI】
H01H13/02 C
H01H13/62
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2023019554
(22)【出願日】2023-02-11
(62)【分割の表示】P 2019034994の分割
【原出願日】2019-02-27
(65)【公開番号】P2023054079
(43)【公開日】2023-04-13
【審査請求日】2023-02-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000000309
【氏名又は名称】IDEC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103241
【弁理士】
【氏名又は名称】高崎 健一
(72)【発明者】
【氏名】藤谷 繁年
(72)【発明者】
【氏名】吉井 英二
【審査官】内田 勝久
(56)【参考文献】
【文献】実開昭57-014929(JP,U)
【文献】特開2001-023472(JP,A)
【文献】特開2000-164062(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 13/00 - 13/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作支援機能付き非常停止スイッチであって、
接点の状態を切り替えるための非常停止ボタンと、
前記接点が切り替わる側に前記非常停止ボタンを付勢する第1の付勢手段と、
前記非常停止ボタンを非操作位置でロックするロック解除可能なロック部材を有するロック機構と、
前記非常停止ボタンの遠隔操作に基づき、前記非常停止ボタンに対するロック状態が解除される側に前記ロック部材を誘導することにより、前記第1の付勢手段の付勢力の作用で前記非常停止ボタンを作動させる作動部と、
前記非常停止ボタンの操作に連動して移動する操作軸とを備え、
前記作動部が、前記操作軸と交差する位置に設けられ、前記ロック部材を前記操作軸と交差する方向にスライド移動させるように作用している、
ことを特徴とする操作支援機能付き非常停止スイッチ
【請求項2】
請求項1において、
前記ロック部材が、前記操作軸と交差する方向に延びる支軸を有しており、前記作動部が前記支軸に作用している
ことを特徴とする操作支援機能付き非常停止スイッチ
【請求項3】
請求項1において、
前記ロック機構が、前記ロック部材をロック側に付勢する第2の付勢手段を有している
ことを特徴とする操作支援機能付き非常停止スイッチ
【請求項4】
請求項1において、
前記作動部が前記非常停止ボタンの操作方向と交差する位置に設けられている
ことを特徴とする操作支援機能付き非常停止スイッチ
【請求項5】
請求項1において、
前記作動部が前記ロック部材を前記非常停止ボタンの操作方向と交差する方向に移動させている
ことを特徴とする操作支援機能付き非常停止スイッチ
【請求項6】
請求項1において、
当該非常停止ボタンが筐体を有し、前記非常停止ボタンの操作方向が前記筐体の長手方向であり、前記作動部が前記筐体の短手方向に配置されている
ことを特徴とする操作支援機能付き非常停止スイッチ
【請求項7】
請求項1において、
前記ロック機構の前記ロック部材が、前記操作軸の一部と係合することで前記操作軸の移動をロックしている
ことを特徴とする操作支援機能付き非常停止スイッチ
【請求項8】
請求項1において、
前記接点が、前記操作軸の移動方向に移動する可動接点と、当該非常停止スイッチの筐体の側に固定された固定接点とを有している
ことを特徴とする操作支援機能付き非常停止スイッチ
【請求項9】
請求項1において、
前記接点が、前記操作軸の移動方向と交差する方向に移動可能な接点を有している
ことを特徴とする操作支援機能付き非常停止スイッチ
【請求項10】
請求項1において、
前記第1の付勢手段による付勢力が前記非常停止ボタンの操作方向に作用している
ことを特徴とする操作支援機能付き非常停止スイッチ
【請求項11】
請求項1において、
前記非常停止ボタンの操作後における前記第1の付勢手段の付勢力が、前記非常停止ボタンの操作前における前記第1の付勢手段の付勢力よりも小さくなるように設定されている
ことを特徴とする操作支援機能付き非常停止スイッチ
【請求項12】
請求項1に記載の操作支援機能付き非常停止スイッチと、
前記非常停止ボタンを遠隔操作するための遠隔操作部と、
を備えた操作支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非常停止ボタンの操作支援を行える操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、非常停止スイッチは、操作者が押し込み操作可能な押しボタン(操作スイッチ)と、押しボタンの押し込み操作によりスライド移動する操作軸と、操作軸の移動に応じて接断される接点とを備えている(特開2001-35302号公報の図1参照)。非常停止スイッチの操作時には、操作軸の移動により接点がOFF状態となることで装置の電気回路が遮断されて、装置が緊急停止するようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の非常停止スイッチは、押しボタン操作の際に操作者が非常停止スイッチのすぐ近くにいる必要があり、非常停止スイッチから離れた場所からでは操作できなかった。そのため、非常停止スイッチから離れた場所からでも操作を行える操作支援機能付きの非常停止スイッチの要請があった。
【0004】
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、非常停止ボタンの操作支援を行うことができ、これにより、操作性を向上でき、安全性を向上できる操作支援機能付き非常停止スイッチおよび操作支援システムを提供することにある。さらに、本発明は、構造を簡略化できる操作支援機能付き非常停止スイッチを提供しようとしている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る操作支援機能付き非常停止スイッチは、接点の状態を切り替えるための非常停止ボタンと、接点が切り替わる側に非常停止ボタンを付勢する第1の付勢手段と、非常停止ボタンを非操作位置でロックするロック解除可能なロック部材を有するロック機構と、非常停止ボタンの遠隔操作に基づき、非常停止ボタンに対するロック状態が解除される側にロック部材を誘導することにより、第1の付勢手段の付勢力の作用で非常停止ボタンを作動させる作動部と、非常停止ボタンの操作に連動して移動する操作軸とを備えており、作動部が、操作軸と交差する位置に設けられ、ロック部材を操作軸と交差する方向にスライド移動させるように作用している。
【0006】
本発明によれば、非常停止ボタンに対してなされた遠隔操作に基づき、作動部は操作スイッチ非常停止ボタンに対するロック状態が解除される側にロック部材を誘導する。すると、非常停止ボタンに対する第1の付勢手段の付勢力の作用により、非常停止ボタンが作動して接点の状態が切り替わる。
【0007】
このようにして、非常停止ボタンから離れた場所からでも操作を行うことができ、非常停止ボタンの操作支援を行えるようになる。その結果、操作性を向上でき、安全性を向上できる。しかも、この場合には、非常停止ボタンに作用していた第1の付勢手段の付勢力を利用して非常停止ボタンを作動させるので、構造を簡略化できる。
【0008】
本発明においては、ロック部材が、操作軸と交差する方向に延びる支軸を有しており、作動部が支軸に作用している。また、本発明においては、ロック機構が、ロック部材をロック側に付勢する第2の付勢手段を有している。
【0009】
本発明においては、作動部が非常停止ボタンの操作方向と交差する位置に設けられているので、非常停止スイッチ非常停止ボタンの操作方向に長尺化するのを防止できる。
【0010】
本発明においては、作動部がロック部材を非常停止ボタンの操作方向と交差する方向に移動させている。
【0011】
本発明においては、非常停止ボタンが筐体を有し、非常停止ボタンの操作方向が筐体の長手方向であり、作動部が筐体の短手方向に配置されているので、非常停止スイッチが筐体の長手方向に長尺化するのを防止できる。
【0012】
本発明においては、ロック機構のロック部材が、操作軸の一部と係合することで操作軸の移動をロックしている。この場合には、ロック部材が操作軸の一部と係合してロックすることで、操作軸を介して非常停止ボタンが非操作位置でロックされる。
【0013】
本発明においては、接点が、操作軸の移動方向に移動する可動接点と、非常停止スイッチの筐体の側に固定された固定接点とを有している。この場合には、非常停止ボタンの操作にともなって操作軸が移動すると、可動接点が操作軸の移動方向に移動し、その結果、可動接点が固定設定に対して接点状態が切り替えられることになる。
【0014】
本発明においては、接点が、操作軸の移動方向と交差する方向に移動可能な接点を有している。この場合には、非常停止ボタンの操作にともなって操作軸が移動すると、接点が操作軸の移動方向と交差する方向に移動して接点状態が切り替えられることになる。
【0015】
本発明においては、第1の付勢手段による付勢力が非常停止ボタンの操作方向に作用している。これにより、非常停止ボタンの操作時には、接点状態の切替えをより確実に行えるようになる。
【0016】
本発明においては、非常停止ボタンの操作後における第1の記付勢手段の付勢力が、非常停止ボタンの操作前における第1の付勢手段の付勢力よりも小さくなるように設定されている。これにより、非常停止ボタンの操作後は、付勢手段が所有していた弾性エネルギーが低下しており、付勢手段の弾性エネルギーは、非常停止ボタンの操作前における弾性エネルギーよりも小さくなっている。その結果、非常停止ボタンの操作後に万一非常停止ボタンが破損した場合でも、接点が切替え前の状態に再び戻ることはなく、これにより、安全性を一層向上できる。
【0018】
本発明に係る操作支援システムは、請求項1に記載の操作支援機能付き非常停止スイッチと、非常停止ボタンを遠隔操作するための遠隔操作部とを備えている。
【0019】
本発明においては、遠隔操作部により非常停止ボタンが遠隔操作されると、当該遠隔操作に基づき、作動部が、非常停止ボタンに対するロック状態が解除される側にロック部材を誘導する。すると、非常停止ボタンに対する第1の付勢手段の付勢力の作用により、非常停止ボタンが作動して接点の状態が切り替わる。このようにして、非常停止ボタンから離れた場所からでも操作を行うことができ、非常停止ボタンの操作支援を行えるようになる。その結果、操作性を向上でき、安全性を向上できる。しかも、この場合には、非常停止ボタンに作用していた第1の付勢手段の付勢力を利用して非常停止ボタンを作動させるので、非常停止スイッチの構造を簡略化でき、ひいては操作支援システム全体の構造を簡略化できる。
【発明の効果】
【0020】
以上のように本発明によれば、操作スイッチから離れた場所からでも操作を行うことができ、操作スイッチの操作支援を行えるようになるので、操作性を向上でき、安全性を向上できる。さらに、本発明によれば、第1の付勢手段の付勢力を利用して操作スイッチを作動させるので、操作スイッチユニットの構造を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施例による操作支援機能付き操作スイッチユニットとしての非常停止スイッチを備えた操作支援システムの一例を示す全体斜視図である。
図2】前記操作支援システム(図1)の平面図である。
図3】前記操作支援システム(図1)の側面図である。
図4】前記非常停止スイッチ(図1)の縦断面概略構成図であって、非常停止スイッチの非操作時(操作前)の状態を示している。
図5】前記非常停止スイッチ(図1)の縦断面概略構成図であって、非常停止スイッチの遠隔操作途中の状態を示している。
図6】前記非常停止スイッチ(図1)の縦断面概略構成図であって、非常停止スイッチの操作時(手動操作時/遠隔操作時つまり操作後)の状態を示している。
図7】前記操作支援システム(図1)の概略ブロック構成図である。
図8】前記非常停止スイッチ(図4)の第1の変形例を示す図であって、前記非常停止スイッチ(図4)のセーフティロック機構(登録商標)に設けられた連動機構の概略構成図であって、非常停止スイッチの非操作時(操作前)の状態を示している。
図9図8のIX矢視図である。
図10図8の状態から連動機構が駆動された状態を示す概略構成図であって、非常停止スイッチの操作時(手動操作時/遠隔操作時つまり操作後)の状態を示している。
図11図10を簡略化して示す図である。
図12】前記非常停止スイッチ(図4)の第2の変形例を示す図であって、非常停止スイッチの非操作時(操作前)の状態を示している。
図13】前記非常停止スイッチ(図4)の第2の変形例を示す図であって、非常停止スイッチの遠隔操作途中の状態を示しており、前記実施例の図5に相当している。
図14】前記非常停止スイッチ(図4)の第2の変形例を示す図であって、非常停止スイッチの操作時(手動操作時/遠隔操作時つまり操作後)の状態を示しており、前記実施例の図6に相当している。
図15】前記非常停止スイッチ(図4)の第3の変形例を示す図であって、非常停止スイッチの非操作時(操作前)の状態を示している。
図16】前記非常停止スイッチ(図4)の第3の変形例を示す図であって、非常停止スイッチの遠隔操作途中の状態を示しており、前記実施例の図5に相当している。
図17】前記非常停止スイッチ(図4)の第3の変形例を示す図であって、非常停止スイッチの操作時(手動操作時/遠隔操作時つまり操作後)の状態を示しており、前記実施例の図6に相当している。
図18】前記非常停止スイッチ(図4)の第4の変形例を示す図であって、非常停止スイッチの非操作時(操作前)の状態を示している。
図19】前記非常停止スイッチ(図4)の第4の変形例を示す図であって、非常停止スイッチの遠隔操作途中の状態を示しており、前記実施例の図5に相当している。
図20】前記非常停止スイッチ(図4)の第4の変形例を示す図であって、非常停止スイッチの(手動操作時/遠隔操作時つまり操作後)の状態を示しており、前記実施例の図6に相当している。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図6は、本発明の一実施例による操作支援機能付き非常停止スイッチ(操作スイッチユニット)およびこれを備えた操作支援システムを説明するための図である。図1ないし図3は操作支援システム全体を示し、図4ないし図6は非常停止スイッチの概略構造を示し、図7は操作支援システムの概略ブロック構成を示している。
【0023】
図1ないし図3に示すように、この操作支援システム1は、ロボットRを備えている。ロボットRの近くには作業者(操作者)Pが位置しており、ロボットRは、作業者Pと協調(協働)して作業を行う協調(協働)ロボットである。ロボットRは、稼動時には、たとえばサブテーブルT’上のワークWをロボットアームRaの先端のハンドによりピックアップし、それを作業テーブルTの上に載置されたトレイt内の所定の位置に順次入れていくといった作業を行う。一方、作業者Pは、ロボットRの稼動時には、たとえばワークWをサブテーブルT’上の空いた位置に順次配置していくといった作業を行う。
【0024】
作業テーブルT上には、たとえばプログラマブル表示器50が配置されている。プログラマブル表示器50は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等のディスプレイを有し、ロボットRの制御プログラムを格納している。テーブルTの側面たとえば左右の各側面および背面には、それぞれセーフティレーザスキャナ51が配置されている。各セーフティレーザスキャナ51は、作業者Pやその他の人の接近を検知するためのものである。テーブルTの前面には、ロボットRを緊急停止させるための操作支援機能付き非常停止スイッチ(操作スイッチユニット)2が配置されている。作業者Pの一方の腕の手首には、携帯型(ウェアラブル)無線端末(遠隔操作部)4が装着されている。無線端末4は、作業者Pが非常停止スイッチ2の非常停止ボタン(操作スイッチ)21を遠隔操作するためのものであって、作業者Pがもう一方の指や手で操作可能な押しボタン40と、押しボタン40を保持しつつ、作業者Pの手首の周りに巻回されるバンド45とを備えている。テーブルTの近傍には、グラフィカルライト53が設置されている。グラフィカルライト53は、ロボットアームRaの先端のハンドが次に移動してくる場所に光を照射することで、作業者PにロボットR側の予告情報を知らせるためのものである。サブテーブルT’上には、ワークWに付されたワーク情報である2次元コードを読み取るための2次元コードスキャナ54が配置されている。
【0025】
次に、非常停止スイッチ2の内部構造について、図4ないし図6を用いて説明する。
図4は非常停止スイッチの非操作時(操作前)の状態を、図5は非常停止スイッチの遠隔操作途中の状態を、図6は非常停止スイッチの操作時(手動操作時/遠隔操作時つまり操作後)の状態をそれぞれ示している。これらの図では、図示の便宜上ハッチングを省略している。
【0026】
図4ないし図6に示すように、非常停止スイッチ2は、ケース(筐体)20と、ケース20の一端側に設けられ、ケース20に軸方向に移動可能に支持されるとともに、作業者Pが押し込み操作(手動操作)するための押圧面(手動操作面)21aを有する非常停止ボタン(操作スイッチ)21と、非常停止ボタン21の押圧面21aと逆側の裏面に連結され、非常停止ボタン21の操作に連動して移動するように設けられるとともに、ケース20の内部において軸方向に延びる軸部(操作軸)22と、軸部22の先端に取り付けられ、軸部22とともに移動することで軸部22の移動方向に移動する可動接点23と、ケース20の内壁面に固定され、可動接点23に対向配置されるとともに、可動接点23に対して接離する固定接点24とを備えている。
【0027】
この例では、非常停止スイッチ2の接点は各々一対の可動接点23および固定接点24から構成されている。非常停止ボタン21は非常停止スイッチ2の一端側に配置され、接点は非常停止スイッチ2の他端側に配置されている。非常停止ボタン21は接点状態を切り替えるように設けられている。各固定接点24にはそれぞれ端子片35、35が接続されている。
【0028】
非常停止スイッチ2の軸部22は、その略中央において外周側に張り出すフランジ部22aを有している。一方、ケース20の内壁面には、内周側に張り出す張出し部20aが設けられている。張出し部20aは、軸方向の所定の間隔を隔ててフランジ部22aに対向配置されている。フランジ部22aおよび張出し部20a間には、コイルばね(第1の付勢手段)25が圧縮状態で配設されている。コイルばね25の一端は、フランジ部22aに当接して係止されることで軸部22の移動とともに移動するようになっている。コイルばね25の他端は、張出し部20aに当接して係止されることでケース20の側に係止されている。コイルばね25は、フランジ部22aおよび張出し部20aに対して弾性反発力(付勢力)を作用させている。この弾性反発力により、可動接点23は固定接点24から離れる方向(接点開離方向または接点が切り替わる側(図4ないし図6の右側)、すなわち非常停止ボタン21のON状態からOFF状態の側)に常時付勢されている。コイルばね25の設置により、万一スイッチが破損した場合でも、接点をOFF状態のままにして非常停止状態を維持できるというセーフティポテンシャル(登録商標)構造が実現されている。
【0029】
この例では、コイルばね25の軸線は軸部22の軸線と一致しており、コイルばね25の弾性反発力は、非常停止ボタン21の押し込み方向(操作方向)に作用している。また、図4に示す非常停止スイッチ2の非操作時(操作前)においては、コイルばね25は張出し部20aおよびフランジ部22a間で最大圧縮された状態におかれており、コイルばね25の弾性反発力は最大であって、最大の弾性エネルギーを保有している。これに対して、図5に示す非常停止スイッチ2の遠隔操作途中の状態および図6に示す非常停止スイッチ2の操作時においては、コイルばね25は図4の状態から軸方向に伸びていて、コイルばね25の弾性反発力は減少しており、コイルばね25が保有する弾性エネルギーも減少している。
【0030】
軸部22は、非常停止ボタン21の近傍において外周側に突出する突部22bを有している。突部22bの縦断面は台形形状をしており、一対の傾斜面を有している。一方、ケース20の内部には、一対の係合部材(ロック部材)26、26’が設けられている。各係合部材26、26’ は、対応する各突部22bの各傾斜面と係合し得る一対の傾斜面を有している。また、ケース20の内部には、各係合部材26、26’にそれぞれ対応するばね(第2の付勢手段)27、27’が配設されており、各ばね27、27’の一端は、対応する各係合部材26、26’の背面に圧接し、他端はケース20の内壁面に圧接している。これにより、各係合部材26、26’は、ばね(第2の付勢手段)27、27’の弾性反発力により、対応する各突部22bの側に付勢されている。
【0031】
図4に示す非操作時の状態では、突部22bの図示右側の傾斜面に係合部材26、26’の図示左側の傾斜面が係合しており、軸部22を介して非常停止ボタン21を非操作位置でロックしている。このように、各係合部材26、26’は、軸部22の一部と係合することで軸部22の移動をロックしている。このとき、各ばね27、27’は、それぞれ対応する各係合部材26、26’をロック側に付勢している。図6に示す操作時(手動操作時および遠隔操作時)の状態では、突部22bの図示左側の傾斜面に係合部材26、26’の図示右側の傾斜面が係合している。このように、非常停止ボタン21が押し込まれるためには、軸部22の各突部22bがそれぞれ対応する各係合部材26、26’を確実に乗り越える必要があり、したがって、これら突部22b、係合部材26、26’およびばね27、27’により、非常停止ボタン21が確実に操作されない限り接点が開離しないという、非常停止スイッチ2のセーフティロック(登録商標)機構(ロック機構)2A、2A’が構成されている。このように、ロック機構2A、2A’の各係合部材26、26’はロック解除可能である。なお、図5に示す状態は、遠隔操作時において、図4に示す状態から図6に示す状態に移行する途中の状態を示している(詳細は後述)。
【0032】
一方の係合部材26の背面には、軸部22の移動方向つまり非常停止ボタン21の操作方向と交差する方向(この例では、直交する方向)に延びる支軸26aの一端が取り付けられている。支軸26aはばね27を挿通して延びている。支軸26aの他端には、電磁アクチュエータ(作動部)3が設けられており、支軸26aは、電磁アクチュエータ3のソレノイド本体(電磁コイル部)30を挿通して延びている。ソレノイド本体30は、支軸26aを軸方向スライド可能に保持している。また、ケース20の外壁面には、無線端末4からの遠隔信号を受信する(すなわち遠隔操作を検知する)受信部(検知部)32と、受信部32に受信(検知)された遠隔信号に基づいて電磁アクチュエータ3の駆動を制御する制御回路33とが設けられている。制御回路33は、リード線34により電磁アクチュエータ3に接続されている。電磁アクチュエータ3は、非常停止ボタン21の操作方向と交差する位置(この例では、直交する位置)に設けられており、係合部材26を非常停止ボタン21の操作方向と交差する方向(この例では、直交する方向)に付勢している。より具体的には、非常停止ボタン21の操作方向がケース20の長手方向(図4左右方向)であるのに対し、電磁アクチュエータ3はケース20の短手方向(同図上下方向)に配置されている。
【0033】
次に、操作支援システム1の概略ブロック構成を図7に示す。
同図に示すように、操作支援システム1は、各種プログラミングやデータ入力、出力表示等を行うパソコン(PC)100およびこれに接続されたプログラマブルコントローラ(PLC)101と、PLC101に接続されたプログラマブル表示器(PDD)50とを備えている。PLC101/PDD50には、ロボット制御プログラムが格納されている。また、PLC101およびPDD50には、レーザスキャナ(LS)51、2次元コードスキャナ54、非常停止スイッチ2、アクチュエータやモータを含むロボット駆動部102、グラフィカルライト53、および非常停止ランプ/ブザー103が接続されている。なお、本発明による操作支援システムの構成はこれに限定されず、PC100、PLC101またはPDD50のいずれかを省略するようにしてもよい。
【0034】
無線端末4は、この例では、複数の無線端末4、4…から構成されている(図7では2つの無線端末4、4のみ図示)。無線端末4はたとえば無線モジュールを内蔵しており、当該無線モジュールは、押しボタン40と、送信部41と、受信部42と、表示部43と、これらが接続された制御回路44とを備えている。同様に、無線端末4に内蔵された無線モジュールは、押しボタン40と、送信部41と、受信部42と、表示部43と、これらが接続された制御回路44とを備えている。無線端末4、4は、たとえばいずれもロボットRの近くで作業する作業者P、Pによりそれぞれ所持されるか、あるいは、無線端末4は、たとえばロボットRの近くで作業する作業者Pにより所持され、無線端末4は、たとえばロボットRから離れた位置で作業者Pを監督する監督者により所持される。
【0035】
送信部41、41は、押しボタン40、40が押し込まれた際に、非常停止スイッチ2を無線で操作するための操作(停止)信号を送信するためのものであり、それぞれ非常停止スイッチ2の受信部32に対して無線で通信可能に設けられている。受信部42(または42)は、別の無線端末4(または4)の送信部41(または41)から送信された停止信号を受信するためのものである。すなわち、無線端末4、4の各送信部41、41および各受信部42、42は、無線で相互に通信可能に設けられている。表示部43、43は、押しボタン40、40を押した際の照光(たとえば点灯)表示や、他者が先にボタンを押し込んだ際の照光(たとえば点滅)表示、電波強度のレベルの表示、バッテリー切れの際や無線通信不可時のアラーム表示等を行うためのものである。なお、本実施例で用いられる無線の種類としては、たとえば、Wi-Fi(登録商標)通信、BLUETOOTH(登録商標)通信、ZIGBEE(登録商標)通信、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信、WiMAX(登録商標)通信、赤外線通信等がある。
【0036】
次に、本実施例の作用効果について説明する。
ロボットRの稼動時には、ロボットRは、PLC101/PDD50に格納されたロボット制御プログラムにしたがって運転される。作業者Pは、所定の手順にしたがってワークWをサブテーブルT’上に載せる等の作業を行い、ロボットRは作業者Pと協調作業を行う。このとき、非常停止スイッチ2は、図4に示すように、非常停止ボタン21が押し込まれていない非操作時の状態にあって、可動接点23および固定接点24は接触しており、接点がON状態となっている。
【0037】
ロボットRの稼動中に作業者Pが非常停止スイッチ2の非常停止ボタン21を押し込み操作(手動操作)すると、非常停止ボタン21とともに(つまり非常停止ボタン21の操作に連動して)軸部22が押し込まれる。すると、軸部22の移動にともない、軸部22の突部22bの一方の傾斜面がこれと係合する各係合部材26、26’の一方の傾斜面をばね27、27’の弾性反発力に抗して乗り越え(このとき、各ばね27、27’が圧縮されて各係合部材26、26’が縮退し、その後、各ばね27、27’の弾性反発力により各係合部材26、26’が伸長して)、図4に示す状態から図6に示す状態に移行する。このとき、軸部22の突部22bの他方の傾斜面が各係合部材26、26’の他方の傾斜面と係合している。また、軸部22とともに可動接点23が移動することにより、可動接点23が固定接点24から開離して接点がON状態からOFF状態に移行し、その結果、ロボットRの運転が停止する。
【0038】
この場合、一方の係合部材26の縮退時には、係合部材26に連結された支軸26aが電磁コイル3のソレノイド本体30の内部を移動するが、このとき、ソレノイド本体30には電流が供給されておらず、そのため、支軸26aの移動の際の摺動抵抗はなく、支軸26aの移動はスムーズに(すなわち、負荷なく)行われる。したがって、作業者Pによる非常停止スイッチ2の押し込み操作の際には、電磁アクチュエータ3を備えていない従来の非常停止スイッチの操作と全く同様にして行うことが可能である。
【0039】
次に、非常停止ボタン21を図6の状態から図4の状態に戻す復帰動作の際には、作業者Pが非常停止ボタン21を掴んで手前側に引っ張る(すなわち、手動で操作する)ことにより行う。このとき、軸部22の移動にともない、軸部22の突部22bの他方の傾斜面がこれと係合する各係合部材26、26’の他方の傾斜面を各ばね27、27’の弾性反発力に抗して乗り越え、その結果、図6に示す状態から図4に示す状態に移行する。図4の状態では、軸部22の突部22bの一方の傾斜面が係合部材26の一方の傾斜面と係合している。また、軸部22とともに可動接点23が移動することにより、可動接点23が固定接点24と接触して接点がOFF状態からON状態に移行し、その結果、ロボットRの運転が再開される。
【0040】
なお、非常停止ボタン21の復帰動作に関しては、たとえばプッシュロック・ターンリセット機構のようなロック機構を採用することにより、非常停止ボタン21の押し込み操作時に内部のロック機構(図示せず)により保持されたロック状態が非常停止ボタン21をたとえばひねる(つまり回転させる)ことにより解除されるようにしてよい。
【0041】
その一方、ロボットRの稼動中に作業者Pが無線端末4(4または4)の押しボタン40(40または40)を押し込み操作すると、無線端末4(4または4)の送信部(41または41)から操作(停止)信号が送信される(図7参照)。無線端末4(4または4)から送信された操作信号は、非常停止スイッチ2の受信部32により受信され、制御回路33に入力されて、制御回路33から電磁アクチュエータ3のソレノイド本体30に電流が供給される。
【0042】
すると、支軸26aが電磁アクチュエータ3のソレノイド本体30の内部に引き込まれ、これにともなって、係合部材26がばね27のばね力に抗して図示下側に移動し、係合部材26の傾斜面と軸部22の突部22bの傾斜面との間に隙間が形成される。この場合、電磁アクチュエータ3は、非常停止ボタン21に対するロック状態が解除される側に係合部材26を誘導している。このとき、軸部22の突部22bには係合部材26’の傾斜面のみが係合しているだけなので、ばね25の弾性反発力の作用により、軸部22の突部22bの一方の傾斜面がこれと係合する係合部材26’の一方の傾斜面をばね27’の弾性反発力に抗して乗り越え(このとき、ばね27’が圧縮されて係合部材26’が縮退し、その後、ばね27’の弾性反発力により係合部材26’が伸長して)、図4に示す状態から図5に示す状態に移行する。このとき、軸部22の突部22bの他方の傾斜面が係合部材26’の他方の傾斜面と係合している。一方、係合部材26の他方の傾斜面と軸部22の突部22bの他方の傾斜面との間には隙間が形成されたままである。この場合においても、軸部22とともに可動接点23が移動することにより、可動接点23が固定接点24から開離して接点がON状態からOFF状態に移行し、その結果、ロボットRの運転が停止する。その後、電磁アクチュエータ3への電流供給を停止することにより、図5に示す状態から図6に示す状態に移行する。このとき、係合部材26の他方の傾斜面が軸部22の突部22bの他方の傾斜面と係合している。
【0043】
このとき、非常停止ボタン21は、軸部22とともに移動することで押し込まれた状態にあり、作業者Pが非常停止ボタン21を押し込み操作して作動させた場合と全く同じ状態におかれている。なお、非常停止ボタン21を図6の状態から図4の状態に戻す復帰動作の際には、非常停止ボタン21を手動で押し込み操作した場合と同様にして、作業者Pが非常停止ボタン21を掴んで手前側に引っ張る(すなわち、手動で操作する)ことにより行う。あるいは、上述したように、プッシュロック・ターンリセット機構のようなロック機構を採用することにより、非常停止ボタン21の押し込み操作時に内部のロック機構により保持されたロック状態が非常停止ボタン21をたとえばひねる(つまり回転させる)ことにより解除されるようにしてよい。
【0044】
このような本実施例によれば、無線端末4による非常停止スイッチ2に対する遠隔操作が非常停止スイッチ2の受信部32で検知され、その遠隔操作に基づいて非常停止スイッチ2が作動して、接触状態に置かれていた可動接点23および固定接点24を開離させるので、非常停止スイッチ2から離れた場所からでも非常停止スイッチ2を操作することができる。これにより、作業者Pが非常停止ボタン21を直接押すことができない状況下において、非常停止ボタン21の操作支援を行えるようになって、操作性を向上でき、安全性を向上できる。しかも、この場合には、非常停止スイッチ2においてセーフティポテンシャル(登録商標)構造を構成しているばね25のばね力を利用して非常停止ボタン21を作動させるので、構造を簡略化できる。さらに、電磁アクチュエータを軸部22の軸線上に配置して軸部22を電磁アクチュエータにより直接移動させる場合に比べて、ケース20ひいてはスイッチ全体が長手方向に長尺化するのを防止でき、スイッチ全体を短胴化できる。
【0045】
さらに、本実施例によれば、コイルばね25による弾性反発力が非常停止ボタン21の押し込み方向に作用しているので、非常停止ボタン21の押し込み操作により可動接点23が固定接点24から強制的に開離される際、コイルばね25の弾性反発力が非常停止ボタン21の押し込み方向と同じ方向に作用し、その結果、より確実に可動接点23を固定接点24から開離させることができる。
【0046】
しかも、本実施例によれば、非常停止スイッチ2の操作後におけるコイルばね25の弾性反発力が、非常停止スイッチ2の操作前におけるコイルばね25の弾性反発力よりも減少している。これにより、非常停止スイッチ2の操作後は、コイルばね25が所有していた弾性エネルギーが低下しており、コイルばね25の接点開離後の弾性エネルギーは接点開離前の弾性エネルギーよりも小さくなっている。その結果、非常停止スイッチ2の操作後に万一スイッチが破損した場合でも、可動接点23および固定接点24が再び接触状態に戻ることはなく、これにより、安全性を一層向上できる。
【0047】
また、本実施例においては、最も好ましい例として、コイルばね25による弾性反発力の作用方向が非常停止ボタン21の押し込み方向と一致している例を示したが、両方向は完全に一致していなくてもよい。たとえば、コイルばね25の弾性反発力が軸部22の軸方向に対して角度をなして斜めに作用している場合であっても、当該弾性反発力の軸方向成分が非常停止ボタン21の押し込み方向と一致することになるので、ある程度の効果は期待できる。
【0048】
なお、本実施例においては、図4の非操作時の状態から図5の遠隔操作途中の状態まで移行するためには、図4の状態から係合部材26が縮退することにより軸部22の突部22bに係合部材26’のみが係合している状態(つまり片側ロック状態)において、ばね25の付勢力がこの片側ロック状態をロック解除し得るように、ばね25、27’の諸元や突部22bおよび係合部材26’の傾斜面の角度等を設計しておく必要がある。なお、可動接点23および固定接点24の接点溶着等が原因で軸部22を移動できない万一の場合に備えて、ブザーやスピーカー、表示灯を設置し、音声や光により周囲の作業者に知らせるようにしてもよい。
【0049】
〔第1の変形例〕
前記実施例では、遠隔操作の際に軸部22の突部22bに対して一方の係合部材26のみの係合状態(ロック状態)を解除するようにしたことにより、構造を簡略化してスイッチ全体を小型化した例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。一方の係合部材26のロック解除側への移動時にその移動に連動して他方の係合部材26’を同様にロック解除側に移動させるように構成してもよい。
【0050】
図8ないし図11は、本発明の第1の変形例を示しており、このような連動機構を説明するための図である。これらの図において、前記実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。図8図9は各係合部材26、26’によるロック時の状態を、図10図11は各係合部材26、26’によるロック解除時の状態をそれぞれ示している。図9図8のIX矢視図であり、図11図10中から一部の部品を省略して示す図である。
【0051】
図8図9に示すように、係合部材26の支軸26aの端部には、電磁アクチュエータ3の上方に向かって斜め上方に延びるステー60の一端が連結されており、ステー60の他端には、支軸26aと平行に延びるラックプレート61の一端が連結されている。ラックプレート61の内側面にはラック歯61aが形成されている。他方、係合部材26’の背面には、支軸26aと同軸に配置された支軸26a’の一端が取り付けられている。支軸26a’の他端には、同様に、電磁アクチュエータ3の上方に向かって斜め上方に延びるステー60’の一端が連結されており、ステー60’の他端には、支軸26aと平行に延びるラックプレート61’の一端が連結されている。ラックプレート61’の内側面にはラック歯61a’が形成されている。各ラックプレート61、61’は同一平面上にあって、各ラック歯61a、61a’は所定の間隔を隔てて対向配置されている。各ラック歯61a、61a’の間には、これら双方と噛み合うピニオン7が配置されており、ピニオン7は軸7aに回転自在に軸支されている。
【0052】
この第1の変形例によれば、遠隔操作時に電磁アクチュエータ3に電流が供給されると、図10図11に示すように、支軸26aが矢印a方向に移動し、これにともない、ステー60を介してラックプレート61が矢印a方向に移動する。すると、ラックプレート61のラック歯61aと噛み合うピニオン7が矢印b方向に回転する。これにより、ピニオン7と噛み合うラック歯61a’を有するラックプレート61’が矢印c方向に移動し、これにともない、ステー60’を介して支軸26a’が矢印c方向に移動する。その結果、各係合部材26、26’が互いに離れる側に移動して、各係合部材26、26’によるロック状態が解除されることになる。これにより、軸部22がコイルばね25の弾性反発力により接点開離側にスムーズに(何ら抵抗なく)移動して、接点が切り替わる。軸部22の移動後は、電磁アクチュエータ3への電流供給を停止すると、各ばね27、27’の弾性反発力により、支軸26aが矢印a方向と逆方向に移動し、これにともない、ステー60を介してラックプレート61が矢印a方向と逆方向に移動する。すると、ラックプレート61のラック歯61aと噛み合うピニオン7が矢印b方向と逆方向に回転する。これにより、ピニオン7と噛み合うラック歯61a’を有するラックプレート61’が矢印c方向と逆方向に移動し、これにともない、ステー60’を介して支軸26a’が矢印c方向と逆方向に移動する。その結果、各係合部材26、26’が互いに接近する側に移動して、各係合部材26、26’が軸部22の突部22bの傾斜面に係合することになる。
【0053】
なお、この第1の変形例において、手動操作時に非常停止ボタン21が押し込まれると、軸部22の各突部22bが対応する各係合部材26、26’に圧接し、各ばね27、27’のばね力に抗して各係合部材26、26’を縮退させる。これにより、各ステー60、60’を介して各ラックプレート61、61’がそれぞれ矢印a、c方向に移動して、ピニオン7を矢印b方向に回転させる。そして、各突部22bが対応する各係合部材26、26’を乗り越えると、各ばね27、27’の弾性反発力により各係合部材27、27’が伸長し、このとき、各ステー60、60’を介して各ラックプレート61、61’がそれぞれ矢印a、c方向と逆方向に移動して、ピニオン7を矢印b方向と逆方向に回転させる。このようにして、手動操作がスムーズに行われる。
【0054】
〔第2の変形例〕
前記実施例および前記第1の変形例では、一方の係合部材26の側にのみ電磁アクチュエータ3が設けられた例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。他方の係合部材26’の側にも電磁アクチュエータを設けるようにしてもよい。
【0055】
図12ないし図14は本発明の第2の変形例を示しており、これらの図において、前記実施例および前記第1の変形例と同一符号は同一または相当部分を示している。図12図13図14は前記実施例の図4図5図6にそれぞれ対応している。これらの図に示すように、係合部材26’の背面には、軸部22の移動方向つまり非常停止ボタン21の操作方向と交差する方向(この例では、直交する方向)に延びる支軸26a’の一端が取り付けられている。支軸26a’はばね27’を挿通して延びている。支軸26a’の他端には、電磁アクチュエータ(作動部)3’が設けられており、支軸26a’は、電磁アクチュエータ3’のソレノイド本体(電磁コイル部)30’を挿通して延びている。ソレノイド本体30’は、支軸26a’を軸方向スライド可能に保持している。また、ケース20の外壁面には、無線端末4からの遠隔信号を受信する(すなわち遠隔操作を検知する)受信部(検知部)32’と、受信部32’に受信(検知)された遠隔信号に基づいて電磁アクチュエータ3’の駆動を制御する制御回路33’とが設けられている。制御回路33’は、リード線34’により電磁アクチュエータ3’に接続されている。電磁アクチュエータ3’は、非常停止ボタン21の操作方向と交差する位置(この例では、直交する位置)に設けられており、係合部材26’を非常停止ボタン21の操作方向と交差する方向(この例では、直交する方向)に付勢している。より具体的には、非常停止ボタン21の操作方向がケース20の長手方向(図12左右方向)であるのに対し、電磁アクチュエータ3’はケース20の短手方向(同図上下方向)に配置されている。
【0056】
この第2の変形例においては、遠隔操作時には、無線端末4(4または4)(図7)から送信された操作信号は、非常停止スイッチ2の受信部32、32’により受信されて制御回路33、33’に入力され、制御回路33、33’から電磁アクチュエータ3、3’のソレノイド本体30、30’に電流が供給される。これにより、前記第1の変形例と同様に、双方の係合部材26、26’が縮退して、各係合部材26、26’によるロック状態が解除される。これにより、軸部22がコイルばね25の弾性反発力により接点開離側にスムーズに(何ら抵抗なく)移動して、接点が切り替わる(図12図13図14参照)。また、手動操作時に非常停止ボタン21が押し込まれると、前記実施例および前記第1の変形例と同様に、各係合部材26、26’が縮退・伸長して軸部22の各突部22bが各係合部材26、26’を乗り越えることにより、接点が切り替わる(図12図14参照)。
【0057】
〔第3の変形例〕
前記実施例ならびに前記第1および第2の変形例では、可動接点23が軸部22の移動方向に移動するように構成された例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。図15ないし図17は、本発明の第3の変形例による非常停止スイッチを示している。図15は非常停止スイッチの非操作時(操作前)の状態を、図16は非常停止スイッチの遠隔操作途中の状態を、図17は非常停止スイッチの操作時(手動操作時/遠隔操作時つまり操作後)の状態をそれぞれ示している。図15図16図17は前記実施例の図4図5図6にそれぞれ対応しており、図15ないし図17において、前記実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。
【0058】
図15ないし図17に示すように、この第3の変形例では、軸部22の先端部の形状がストレートではなく、クランク状に形成されている。すなわち、軸部22の先端部は、軸方向に直線状に延びる第1の軸部22Aと、第1の軸部22Aの先端から軸方向と斜めに交差する方向に延びる第2の軸部22Bと、第2の軸部22Bの先端から第1の軸部22Aと平行に延びる第3の軸部22Cとから構成されており、これら第1ないし第3の軸部22A~22Cは一体に連設されている。この構成により、第1の軸部22Aと第2の軸部22Bとの間には段差部(または傾斜部/係合凹部)22bが形成され、第2の軸部22Bと第3の軸部22Cとの間には段差部(または傾斜部/係合凹部)22bが形成されている。この例では、段差部22bは単一の傾斜面から構成され、段差部22bは交差する2つの傾斜面から構成されている。
【0059】
一方、軸部22の先端部を挟んで第1の接点28および第2の接点28が対向配置されている。第1、第2の接点28、28は、第1の軸部22Aおよび第3の軸部22Cの軸方向と交差(この例では直交)する方向、すなわち、軸部22の移動方向と交差(この例では直交)する方向に移動可能に設けられており、その移動によって接点が切り替わるように構成されている。各接点28、28にはそれぞれ端子片35,35が接続されている。第1の接点28はたとえば傾斜面からなる突出部(または傾斜部/係合凸部)を有しており、当該突出部は軸部22の段差部22bと当接しつつ係合し得るように設けられている。同様に、第2の接点28は傾斜面からなる突出部(または傾斜部/係合凸部)を有しており、当該突出部は軸部22の段差部22bと当接し得るように設けられている。第1の接点28はばね29の弾性反発力により軸部22の側に向かって付勢されており、同様に、第2の接点28はばね29の弾性反発力により軸部22の側に向かって付勢されている。
【0060】
図15に示すように、非常停止スイッチ2の非操作時の状態においては、第1の接点28は、ばね29の弾性反発力により軸部22の側に伸長しており、突出部が段差部22bと当接し係合していてON状態にある。これに対して、第2の接点28は、ばね29の弾性反発力に抗してケース20の側に縮退しており、突出部が第3の軸部22Cの外周面と当接していてOFF状態にある。このように、第1の接点28がONでかつ第2の接点28がOFFのとき、非常停止スイッチ2の接点はONになる。
【0061】
図16および図17に示すように、非常停止スイッチ2の遠隔操作途中の状態および操作時(手動操作時および遠隔操作時つまり操作後)の状態においては、第1の接点28は、ばね29の弾性反発力に抗してケース20の側に縮退しており、突出部が第1の軸部22Aの外周面と当接していてOFF状態にある。これに対して、第2の接点28は、ばね29の弾性反発力により軸部22の側に伸長しており、突出部が第1の軸部22Aの外周面と当接していてON状態にある。このように、第1の接点28がOFFでかつ第2の接点28がONのとき、非常停止スイッチ2の接点はOFFになる。なお、第1、第2の接点28、28のON/OFFの切替えは、上述したものには限定されず、逆であってもよい。
【0062】
〔第4の変形例〕
前記実施例ならび前記第1ないし第3の変形例では、電磁アクチュエータ3(および3’)により支軸26a(および26a’)を介して係合部材26(および26’)をロック解除側に直接移動させるようにした例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。
【0063】
図18ないし図20は、本発明の第4の変形例による非常停止スイッチを示している。図18は非常停止スイッチの非操作時(操作前)の状態を、図19は非常停止スイッチの遠隔操作途中の状態を、図20は非常停止スイッチの操作時(手動操作時/遠隔操作時つまり操作後)の状態をそれぞれ示している。図18図19図20は前記実施例の図4図5図6にそれぞれ対応しており、図18ないし図20において、前記実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。
【0064】
図18ないし図20に示すように、係合部材26をロック側に付勢するばね27は、一端が係合部材26の背面に圧接しているが、他端はケース20内において係合部材26の背面に対して接近・離反可能に設けられた移動ベース81に支持されている。移動ベース81は、ケース20に形成された開口を挿通してケース外部まで延びており、その端部には、移動ベース81と直交する移動ベース82が一体に設けられている。移動ベース82にはラック歯(図示せず)が形成されている。ケース20の外壁面には、モータ(作動部)8が取り付けられており、モータ8の出力軸にはピニオン80が固定されている。ピニオン80は移動ベース82のラック歯と噛み合っている。この構成により、モータ8を駆動すると、ピニオン80と噛み合う移動ベース82を介して移動ベース81が移動するようになっている。なお、モータ8は正逆転可能であるが、モータ8には、出力軸側から外力が作用した際に出力軸の回転を防止する回転防止機構(図示せず)が設けられている。これにより、ばね27の弾性反発力により移動ベース81が係合部材26から離れる側に付勢されている状態下でも移動ベース81が移動しないようになっている。
【0065】
また、ケース20の外壁面には、受信部(検知部)32と、受信部32に受信(検知)された遠隔信号に基づいてモータ8の駆動を制御する制御回路33とが設けられている。制御回路33は、リード線34によりモータ8に接続されている。モータ8は、非常停止ボタン21の操作方向と交差する位置(この例では、直交する位置)に設けられており、係合部材26を非常停止ボタン21の操作方向と交差する方向(この例では、直交する方向)に誘導している。より具体的には、非常停止ボタン21の操作方向がケース20の長手方向(図18左右方向)であるのに対し、モータ8はケース20の短手方向(同図上下方向)に配置されている。
【0066】
非常停止ボタン21の手動操作時(押込み操作時)には、前記実施例と同様に、軸部22の突部22bが、各ばね27、27’の弾性反発力に抗して各係合部材26、26’を乗り越える(このとき、各ばね27、27’が圧縮されて各係合部材26、26’が縮退し、その後、各ばね27、27’の弾性反発力により各係合部材26、26’が伸長する)ことにより、図18に示す状態から図20に示す状態に移行する。これにより、軸部22とともに移動した可動接点23が固定接点24から開離して接点がON状態からOFF状態に移行する。この場合、係合部材26の縮退時には、移動ベース81は移動せず元の位置に留まったままなので、非常停止スイッチ2の手動操作時には、モータ8を備えていない従来の非常停止スイッチの操作と全く同様にして行うことが可能である。
【0067】
次に、非常停止ボタン21を図20の状態から図18の状態に戻す復帰動作の際には、前記実施例と同様に、非常停止ボタン21を手前側に引っ張ることで軸部22が押込み操作時とは逆方向に移動し、それにともなって、軸部22の突部22bが、各ばね27、27’の弾性反発力に抗して各係合部材26、26’を乗り越える(このとき、各ばね27、27’が圧縮されて各係合部材26、26’が縮退し、その後、各ばね27、27’の弾性反発力により各係合部材26、26’が伸長する)ことにより、図20に示す状態から図18に示す状態に戻る。これにより、軸部22とともに移動した可動接点23が固定接点24と接触して接点がOFF状態からON状態に移行する。
【0068】
その一方、非常停止ボタン21の遠隔操作時には、無線端末4(4または4)から送信された操作信号は、非常停止スイッチ2の受信部32により受信されて制御回路33に入力され、制御回路33からモータ8に電流が供給される。これにより、モータ8が正転方向に回転してピニオン80が回転し、これと噛み合う移動ベース82が移動することで、移動ベース81が係合部材26から離れる側に移動する(図19参照)。これにより、ばね27が伸長し、その結果、ばね27が係合部材26の背面に及ぼす弾性反発力が低下する。すると、ばね25の弾性反発力の作用により、軸部22の突部22bがこれと係合する各係合部材26、26’を乗り越え、これにより、軸部22が移動して可動接点23が固定接点24から開離し、接点がON状態からOFF状態に移行する(図18図19参照)。この場合、モータ8は、係合部材26を直接移動させている訳ではないが、ばね27の弾性反発力を低下させることで係合部材26をロック解除側に誘導(またはロック解除側への移動を誘発)しているといえる。その後、モータ8を逆転方向に回転させることにより、移動ベース81を係合部材26に接近する側に移動させる(図20参照)。
【0069】
このような第4の変形例によれば、前記実施例と同様に、無線端末4による非常停止スイッチ2に対する遠隔操作が非常停止スイッチ2の受信部32で検知され、その遠隔操作に基づいて非常停止スイッチ2が作動して、接触状態に置かれていた可動接点23および固定接点24を開離させるので、非常停止スイッチ2から離れた場所からでも非常停止スイッチ2を操作することができる。これにより、作業者Pが非常停止ボタン21を直接押すことができない状況下において、非常停止ボタン21の操作支援を行えるようになって、操作性を向上でき、安全性を向上できる。しかも、この場合には、非常停止スイッチ2においてセーフティポテンシャル(登録商標)構造を構成しているばね25のばね力を利用して非常停止ボタン21を作動させるので、構造を簡略化できる。さらに、モータ8を軸部22の延長線上に配置して軸部22をモータ8により直接移動させる場合に比べて、ケース20ひいてはスイッチ全体が長手方向に長尺化するのを防止して、スイッチ全体を短胴化できる。
【0070】
〔第5の変形例〕
前記実施例では、操作スイッチユニットとして非常停止スイッチを例にとって説明したが、本発明の適用はこれらに限定されるものではなく、一旦停止等のその他の停止スイッチでもよい。また、速度切り替えによる速度制御等を行うセレクタスイッチやレバースイッチ、カムスイッチ、フットスイッチ等の離散値を扱うスイッチでもよい。したがって、無線端末4(4、4)の送信部41、41から送信される信号は、停止信号に限らず、その他の操作信号全般を含む。なお、これらのスイッチ類においては、操作スイッチの作動のみならず復帰に関しても、電磁アクチュエータ等を用いて無線で遠隔操作するようにしてもよい。
【0071】
〔第6の変形例〕
前記実施例では、遠隔操作部として無線端末4を、検知部として受信部32をそれぞれ例にとって説明したが、本発明の適用はこれに限定されない。遠隔操作部および検知部は、以下のような組合せでもよい。すなわち、光信号と光電センサとの組合せ、音声信号とマイクとの組合せ、映像信号とカメラとの組合せ、ワイヤ等の線状/棒状の長尺部材を操作するレバー等の操作器具と長尺部材の先端の動きに追随する可動部材との組合せ、圧搾エアを噴出するノズルとノズルからの圧搾エアを受ける受圧部材、BB弾等の弾丸を発射するガンとガンから発射された弾丸を受ける的部材等。
【0072】
〔その他の変形例〕
上述した各実施例および各変形例はあらゆる点で本発明の単なる例示としてのみみなされるべきものであって、限定的なものではない。本発明が関連する分野の当業者は、本明細書中に明示の記載はなくても、上述の教示内容を考慮するとき、本発明の精神および本質的な特徴部分から外れることなく、本発明の原理を採用する種々の変形例やその他の実施例を構築し得る。
【0073】
〔他の適用例〕
前記各実施例および各変形例では、本発明による非常停止スイッチが適用される装置として協調ロボットを例にとって説明したが、本発明は、協調ロボット以外の産業用ロボットにも適用可能である。また、ロボットとしては、垂直多関節ロボットに限定されるものではなく、スカラロボットやパラレルリンクロボット等のその他のロボットでもよく、無人搬送車(AGV:automated guided vehicle)でもよい。さらに、本発明の適用は、FA(ファクトリーオートメーション)の分野(製造業)に限らず、たとえばパワーショベル等の特殊車両を含む産業車両や工事車両の分野(建設・土木業)でもよく、飲食業や食品業、医療、流通の分野でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明は、操作スイッチの操作支援を行うことができる操作支援機能付き操作スイッチユニットおよび操作支援システムに有用である。
【符号の説明】
【0075】
1: 操作支援システム

2: 非常停止スイッチ(操作スイッチユニット)
21: 非常停止ボタン(操作スイッチ)
22: 軸部(操作軸)
23: 可動接点
24: 固定接点
25: コイルばね(第1の付勢手段)
26、26’: 係合部材(ロック部材)
27、27’: ばね(第2の付勢手段)
28、28: 接点
2A、2A’: セーフティロック機構(ロック機構)

3、3’: 電磁アクチュエータ(作動部)
32、32’: 受信部(検知部)

4: 無線端末(遠隔操作部)

8: モータ(作動部)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0076】
【文献】特開2001-35302号公報(図1参照)
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