(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-14
(45)【発行日】2023-11-22
(54)【発明の名称】アミノ酸吸収促進用組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 36/8998 20060101AFI20231115BHJP
A61P 3/00 20060101ALI20231115BHJP
A61P 3/04 20060101ALI20231115BHJP
A61P 21/00 20060101ALI20231115BHJP
A23L 33/10 20160101ALI20231115BHJP
A61K 135/00 20060101ALN20231115BHJP
【FI】
A61K36/8998
A61P3/00
A61P3/04
A61P21/00
A23L33/10
A61K135:00
(21)【出願番号】P 2019118792
(22)【出願日】2019-06-26
【審査請求日】2022-06-08
(73)【特許権者】
【識別番号】398028503
【氏名又は名称】株式会社東洋新薬
(72)【発明者】
【氏名】川村 弘樹
(72)【発明者】
【氏名】森川 琢海
(72)【発明者】
【氏名】神谷 智康
【審査官】池上 文緒
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-102202(JP,A)
【文献】特開2006-271357(JP,A)
【文献】特開2000-026290(JP,A)
【文献】特開2019-041746(JP,A)
【文献】特開2011-067168(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108477453(CN,A)
【文献】Livestock Science ,2007年,vol.109, issue 1-3,p.19-23
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 36/8998
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
大麦若葉を含有することを特徴とする分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物。
【請求項2】
分枝鎖アミノ酸がロイシンであることを特徴とする、請求項1に記載の吸収促進用組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大麦の茎及び/又は葉を含有する分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、健康に対する関心の高まり等を背景に、種々の健康食品の開発が行われており、健康食品に用いられる様々な素材の研究が行われている。
【0003】
例えば、分枝鎖アミノ酸の1種であるロイシンは、筋肉の合成に重要な役割を果たしていることが知られており、サプリメント等の健康食品に配合されている(特許文献1参照)。しかしながら、分枝鎖アミノ酸の吸収促進に関しては十分に研究がなされていなかった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、優れた分枝鎖アミノ酸吸収促進作用を示す物質を含有する分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願人は、上記課題を解決するために、種々の物質について鋭意検討を積み重ねたところ、驚くべきことに、大麦の茎及び/又は葉(以下、「茎及び/又は葉」を「茎葉」ともいう)が、大麦の茎葉を含有しないと比べて、格段に優れた分枝鎖アミノ酸吸収促進作用を示すことを見出した。本発明は、かかる知見に基づき、完成された発明である。
【0007】
本発明の概要は、以下の通りである。
<1>大麦の茎及び/又は葉を含有することを特徴とする分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物。
<2>分枝鎖アミノ酸がロイシンであることを特徴とする、請求項1に記載の吸収促進用組成物。
<3>大麦の茎及び/又は葉、並びに分枝鎖アミノ酸を含有する経口組成物。
<4>分枝鎖アミノ酸がロイシンであることを特徴とする、<3>に記載の経口組成物。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、大麦の茎葉を含有することにより、効率的に体内へ分枝鎖アミノ酸を吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】Caco-2細胞を用いたロイシン透過率の評価結果を表す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】
[1.大麦の茎及び/又は葉]
本発明で用いられる大麦の茎葉とは、大麦(学名 Hordeum vulgare)から得られる茎及び/又は葉のことを言う。使用できる大麦としては、二条大麦、六条大麦、裸大麦などが挙げられ、これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。大麦の茎葉は、成熟期前、すなわち、分けつ開始期から出穂前に収穫されたもの(大麦若葉)であることが好ましい。
【0012】
本発明で用いられる大麦の茎葉としては、加工物が好ましく、具体的には、粉砕物及びその粉末(粉砕末)、搾汁及びその粉末(搾汁末)、エキス(抽出物)及びその粉末(エキス末)などが挙げられる。なお、本願明細書で「粉末」と言う場合は、粉砕末、搾汁末、エキス末を含むものである。本発明に用いられる大麦の茎葉の粉砕末の製造方法としては特に限定されないが、例えば、大麦の茎葉を切断した後、ブランチング処理を行い、次いで乾燥し、その後粉砕する方法が挙げられる。また、大麦の茎葉の搾汁の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、大麦の茎葉又はその細片化物を圧搾、遠心又はろ過によって搾汁し、粗固形分を除去することにより搾汁を得る方法があげられる。搾汁は、必要に応じて濃縮してもよいし、凍結乾燥や熱風乾燥、噴霧乾燥などの処理を行い、乾燥粉末(搾汁末)とすることもできる。大麦の茎葉のエキス(抽出物)を得る場合、その抽出溶媒は特に限定はされないが、例えば、水、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノールなど)、アセトンなどの溶媒が挙げられ、好ましくは、水および/またはエタノールなどを使用することができる。また、その乾燥粉末を得る場合は、例えば減圧乾燥や噴霧乾燥等、当業者が通常用いる方法によりエキスの溶媒を除去することで得ることができる。
【0013】
本発明においては、加工性や安定性の点から、大麦の茎葉の粉末が好ましく使用され、特に、粉砕末又は搾汁末を用いることが好ましく、粉砕末が特に好ましい。本発明においては、市販品を使用してもよく、また当該分野で公知の方法で製造したものを使用することもできる。大麦の茎葉の粉末は、分枝鎖アミノ酸吸収促進効果の観点から、目開き250μmの篩を90%以上通過するものが好ましく、より好ましくは目開き150μmの篩を90%以上通過するものであり、特に好ましくは目開き106μmの篩を90%以上通過するものであり、とりわけ目開き75μmの篩を90%以上通過するものである。
【0014】
[2.分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物]
本発明は、大麦の茎葉を含有する分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物に関するものである。分枝鎖アミノ酸とは、分枝のある脂肪族側鎖を有するアミノ酸である。具体的には、ロイシン、イソロイシン、バリンが挙げられる。本発明の組成物は、分枝鎖アミノ酸の吸収を促進するが、特に、ロイシンの吸収を促進する。また、本発明の組成物は分枝鎖アミノ酸の吸収促進により、優れた筋肉増強効果や抗肥満効果を発揮し得る。
【0015】
本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物は、大麦の茎葉を含有することによって、分枝鎖アミノ酸吸収促進作用を有するだけでなく、色が鮮やかであることによる見た目の美しさと、風味の良好さとを両立することができるものである。
【0016】
本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物において、大麦の茎葉の含有量は、本発明の課題を解決し得る限り特に限定されないが、例えば、大麦の茎葉の乾燥質量換算で、0.1wt%以上100wt%以下であり、好ましくは1wt%以上90wt%以下であり、より好ましくは3wt%以上85wt%以下であり、さらに好ましくは5wt%以上80wt%以下である。
【0017】
本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物に用いられる大麦の茎葉は、優れた分枝鎖アミノ酸吸収促進作用を有する。例えば、大麦の茎葉を使用することにより、併用した分枝鎖アミノ酸の体内吸収量が増大し、分枝鎖アミノ酸の有する生理活性が増長され得る。
【0018】
本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物は、分枝鎖アミノ酸吸収促進作用を有することから、このような作用を得ることを目的とした種々の形態で利用され得る。本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物は特別な処理を加えることなく種々の目的に利用されてもよい。
【0019】
本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物の固形分中、大麦の茎葉の含有量は、乾燥質量で、下限値としては、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、10質量%以上がなおさらに好ましく、20質量%以上が特に好ましく、上限値としては、99.9質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましく、80質量%以下がさらに好ましい。分枝鎖アミノ酸吸収促進作用を十分に発揮するためには、大麦の茎葉の含有量が0.1質量%以上であることが好ましい。
【0020】
本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物の1日の使用量は特に限定されず、使用態様や使用者の使用内容などに応じて適宜設定され得るが、例えば、大麦の茎葉の質量換算で、使用者の体重を基準として、1~6000mg/kgであり、好ましくは1~4000mg/kgであり、より好ましくは10~3000mg/kgであり、さらに好ましくは10~2000mg/kgである。本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物の1回の使用量についても同様に特に限定されず、例えば、大麦の茎葉の質量換算で、使用者の体重を基準として、0.5~3000mg/kgであり、好ましくは1~2000mg/kgであり、より好ましくは5~1000mg/kgである。
【0021】
また、本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物の1回の使用量は、例えば、大麦の茎葉の質量換算で、0.01~30g、好ましくは0.05~20g、より好ましくは0.1~10g、特に好ましくは0.3~7gとすることができる。同様に、本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物の1日の使用量は、例えば、大麦の茎葉の質量換算で、0.01~100g、好ましくは0.05~70g、より好ましくは0.5~50g、特に好ましくは1~30gとすることができる。
【0022】
本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物は、大麦の茎葉のみを含むものであってもよいし、大麦の茎葉に加えて、その他の成分を含んでもよい。その他の成分としては、例えば、種々の賦形剤、結合剤、滑沢剤、安定剤、希釈剤、増量剤、増粘剤、乳化剤、着色料、香料、添加剤などを挙げることができる。その他の成分の含有量は、本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物の利用形態などに応じて適宜選択することができる。
【0023】
本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物は、分枝鎖アミノ酸吸収促進作用を得ることを目的とした種々の形態で利用され得る。本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物は、例えば、経口用又は非経口用の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物とすることができる。
【0024】
本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物の形態は特に限定されず、任意の形態とすることができる。経口用の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物の形態としては、例えば、経口的な使用に適した形態、具体的には、粉末状、粒状、顆粒状、錠状、液状、ペースト状、ハードカプセルやソフトカプセルのようなカプセル状、カプレット状、タブレット状などの各形態が挙げられる。
【0025】
本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物の包装形態は特に限定されず、剤形などに応じて適宜選択できるが、例えば、PTPなどのブリスターパック;ストリップ包装;ヒートシール;アルミパウチ;プラスチックや合成樹脂などを用いるフィルム包装;バイアルなどのガラス容器;アンプルなどのプラスチック容器などが挙げられる。
【0026】
本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物は、粉末状(粉末、顆粒などの粉の形態)であって、水と混合した混合物を経口的に使用する形態であると、腐敗を防ぎ長期保存に適することから好ましい。また本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物が粉末状やタブレット状などの固体の形態である場合、上述したように、これを水と混合して液状体となし、経口的に使用することができるが、使用者の好みなどに応じて、固体のまま経口的に使用してもよい。
【0027】
また、分枝鎖アミノ酸の生理活性を存分に発揮するためには、本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物は、大麦の茎葉とともに、分枝鎖アミノ酸を含むことが好ましい。分枝鎖アミノ酸としては、アミノ酸そのものを使用することが可能であるし、分枝鎖アミノ酸を含有するタンパク質やペプチドも使用可能である。タンパク質やペプチドとしては、例えば、例えばホエイ、カゼイン、シルク等の動物性タンパク質、大豆、米、エンドウ豆、アーモンド、クランベリー、そら豆、麻の実、ジャガイモ、芋カス等の植物性タンパク質が挙げられる。
【0028】
分枝鎖アミノ酸の由来がタンパク質やペプチドである場合、その平均分子量は特に限定されず、例えば、500~100000以下であり、好ましくは1000~100000である。本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物に配合される分枝鎖アミノ酸の濃度及び量は特に限定されず、例えば、組成物の形態や所望の分枝鎖アミノ酸の生理活性効果に応じて適宜設定できる。分枝鎖アミノ酸の成人1日当たりの使用量の目安は、例えば、0.01g~100gであり、好ましくは0.1g~50gである。
【0029】
本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物が大麦の茎葉とともに、分枝鎖アミノ酸を含む場合、大麦の茎葉:分枝鎖アミノ酸の配合比は1:0.00001~50が好ましく、より好ましくは1:0.00005~10であり、特に好ましくは1:0.0001~5である。
【0030】
また、分枝鎖アミノ酸は、本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物と併用して用いられてもよい。この場合の併用とは、本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物と同時に、又は前後して、分枝鎖アミノ酸を使用する目的で使用することをいう。したがって、本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物と分枝鎖アミノ酸とを含むキットは、筋肉増強作用、抗肥満作用などの用途目的のキットとして有用である。また、本発明の別の態様は、大麦の茎葉を含有する、筋肉増強、抗肥満のための医薬組成物である。特に、本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物と分枝鎖アミノ酸成分とを含むキットは、上記の用途目的のキットとして有用である。
【0031】
本発明の分枝鎖アミノ酸吸収促進用組成物は、従来の大麦の茎葉が有する分枝鎖アミノ酸吸収促進作用に加えて、大麦の茎葉に由来するビタミン類、ミネラル類などを多く含むため、これを使用することは、健康維持に有用である。
【実施例】
【0032】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の課題を解決し得る限り、本発明は種々の態様をとることができる。
【0033】
<Caco-2細胞におけるロイシン透過率の評価>
1.サンプルの調製
被験物質として、以下のものを用いた。
(1)大麦の茎葉として、出穂前に刈り取ったものを洗浄後、裁断、乾燥後に粉砕して得られた大麦茎葉の粉砕末(目開き75μmの篩を90%以上通過するもの;株式会社東洋新薬社製)を用いた。チューブに24mgの大麦茎葉の粉砕末を入れ、バッファー1mLを加えた後にボルテックスを行った。その後、15,000×gで5分間室温にて遠心を行い、上清を回収した。これをフィルター滅菌後、希釈して被験物質とした。
(2)分枝鎖アミノ酸として、L-ロイシン(ナカライテスク社製:20327-46)を用いた。チューブに13.1mgのL-ロイシンを入れ、バッファー1mLを加えて溶解した(100mM)。これをフィルター滅菌後、希釈して被験物質とした。
各被験物質の終濃度を下記に示す。
【0034】
【0035】
2.細胞培養および被験物質の添加
(1)37℃、5%CO2インキュベーター内で、75cm2フラスコを用いて、ヒト大腸癌由来細胞(Caco-2)を培養した。培地は10%FBS-DMEMを用いた。
(2)24-wellプレートに培地を600μl添加し、インサートウェルを移した。
(3)トリプシン処理により浮遊させた細胞を、75cm2フラスコからインサートウェルに4.0×104cells/wellの細胞密度となるように100μl播種した。
(4)37℃、5%CO2インキュベーター内で14日間前培養し、その間は2-3日毎に培地交換を実施した。サンプル添加前の培地交換の際は、インサートウェル外側(基底膜側ウェル)を1000μl、インサートウェル内側(管腔側ウェル)を350μlの10%FBS-DMEMに置換した。
(5)Millicell ERS-2にて電気抵抗値を測定し、1000Ω以上になっているウェルを使用した。また、被験物質を添加する各群の電気抵抗値の平均が同一となるように群分けした。
(6)1回あたり1000μLのバッファーにてインサートウェルの外側を3回、内側を3回洗浄後、1000μLのバッファー入った24-wellプレートに移し、インサートウェルに350μLのバッファーを加えた。
(7)CO2インキュベーター内で30分間培養し、細胞をバッファーに順化させた。
(8)インサートウェル内側のバッファーを175μL除いた後、2倍濃度に調製した被験物質溶液を175μLずつ添加し、CO2インキュベーター内で2時間培養した。
(9)培養後、基底膜側ウェルのサンプルを1.5mLチューブに全量回収した。
【0036】
3.高速液体クロマトグラフィーによるロイシン濃度の測定
上記2(9)で回収した基底膜側ウェルのサンプルをチューブに500μL分注後、遠心エバポレーターを用いてサンプルを乾固した。さらに、400μLのサンプルを同じチューブで乾固した後、200μLの100mM HClを添加し、10分間超音波をかけて溶解した。得られた濃縮液を高速液体クロマトグラフィーによりロイシン濃度を測定した。測定結果を下記の計算式にあてはめ、ロイシン透過率を算出した。
【0037】
【0038】
結果を
図1に示す。ロイシンのみを投与した比較例1では、ロイシンの透過率は1.32%であったのに対し、大麦の茎葉の粉砕末を用いた実施例1では3.86%であり、約3倍ものロイシン透過率向上が認められた。したがって、本願発明の組成物は優れた分枝鎖アミノ酸吸収促進効果を有することが示された。
【0039】
下記成分からなる顆粒剤を製造した。得られた顆粒剤を1日2回、1回あたり3gを水に懸濁して摂取することで、大麦若葉の粉砕末により分枝鎖アミノ酸の吸収が促進され、優れた筋肉増強効果や抗肥満効果が得られる。
【0040】
【0041】
下記成分からなる顆粒剤を製造した。得られた顆粒剤を1日3回、1回あたり3gを水に懸濁して摂取することで、大麦若葉の粉砕末により分枝鎖アミノ酸の吸収が促進され、優れた筋肉増強効果や抗肥満効果が得られる。
【0042】
【0043】
下記成分からなる顆粒剤を製造した。得られた顆粒剤を1日1回、1回あたり5gを水に懸濁して摂取することで、大麦若葉の粉砕末により分枝鎖アミノ酸の吸収が促進され、優れた筋肉増強効果や抗肥満効果が得られる。
【0044】
【0045】
下記成分からなる顆粒剤を製造した。得られた顆粒剤を1日2回、1回あたり3gを水に懸濁して摂取することで、大麦若葉の粉砕末により分枝鎖アミノ酸の吸収が促進され、優れた筋肉増強効果や抗肥満効果が得られる。
【0046】
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の経口組成物は、優れた分枝鎖アミノ酸吸収促進効果を有することから、産業上の有用性は高い。