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特許7385246包装関連装置の稼働状態表示装置及び包装関連装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-14
(45)【発行日】2023-11-22
(54)【発明の名称】包装関連装置の稼働状態表示装置及び包装関連装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 57/18 20060101AFI20231115BHJP
   G05B 19/418 20060101ALI20231115BHJP
   B65B 57/00 20060101ALI20231115BHJP
   B65B 9/213 20120101ALI20231115BHJP
【FI】
B65B57/18
G05B19/418 Z
B65B57/00 A
B65B57/00 H
B65B9/213
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019143398
(22)【出願日】2019-08-02
(65)【公開番号】P2021024614
(43)【公開日】2021-02-22
【審査請求日】2022-06-17
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和1年7月9日に開催されたFOOMA JAPAN 2019国際食品工業展
(73)【特許権者】
【識別番号】000148162
【氏名又は名称】株式会社川島製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100111659
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 聡
(72)【発明者】
【氏名】勝 大樹
(72)【発明者】
【氏名】梓澤 祐
(72)【発明者】
【氏名】山本 博久
(72)【発明者】
【氏名】窪井 宏行
(72)【発明者】
【氏名】中澤 健太
【審査官】西塚 祐斗
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-157092(JP,A)
【文献】特開2002-249102(JP,A)
【文献】特開2005-037468(JP,A)
【文献】再公表特許第2016/171213(JP,A1)
【文献】特開昭61-178160(JP,A)
【文献】特開2007-148942(JP,A)
【文献】特開2018-169827(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 57/18
G05B 19/418
B65B 57/00
B65B 9/213
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装関連装置本体の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
前記包装関連装置本体の構成部分を覆う装置カバーに取り付けられた発光部と、該発光部の発光色の色調を調整する発光色調整手段を有し、前記包装関連装置本体の外部から前記発光色が視認できる発光装置と、
前記運転状態検出手段が検出した運転状態に基づいて前記包装関連装置本体の稼働状態を判断する稼働状態判断手段と、
前記稼働状態判断手段の判断結果に基づいて前記発光色調整手段に与える色情報を含む発光情報を生成する発光情報生成手段と
を備え、
前記装置カバーの内側は複数の発光エリアに区画され、前記複数の発光エリアの各々は、前記包装関連装置本体を複数の部位に分割した該複数の部位の各々を覆い、前記発光部は前記複数の発光エリアごとに取り付けられたことを特徴とする包装関連装置の稼働状態表示装置。
【請求項2】
前記運転状態検出手段は、前記包装関連装置本体の運転ボタンと停止ボタンの動作を検出する運転・停止ボタン検出手段、前記包装関連装置本体の動作異常を検出する動作異常検出手段及び前記包装関連装置本体に供給される包材の検出する包材検出手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の包装関連装置の稼働状態表示装置。
【請求項3】
前記発光装置は、発光パターンを変更する発光パターン変更手段をさらに備え、
前記発光情報生成手段は、さらに発光パターン変更手段に与える発光パターン情報を生成することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の包装関連装置の稼働状態表示装置。
【請求項4】
前記発光装置は、三原色の発光ダイオードを組み合わせた発光部を備え、前記発光色調整手段は、前記発光部の三原色の発光ダイオードの各々の発光強度を変えて前記発光色を調整することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載した包装関連装置の稼働状態表示装置。
【請求項5】
包装関連装置本体と、
前記包装関連装置本体の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
前記包装関連装置本体の構成部分を覆う装置カバーに取り付けられた発光部と、該発光部の発光色の色調を調整する発光色調整手段を有し、前記包装関連装置本体の外部から前記発光色が視認できる発光装置と、
前記運転状態検出手段が検出した運転状態に基づいて前記包装関連装置本体の稼働状態を判断する稼働状態判断手段と、
前記稼働状態判断手段の判断結果に基づいて前記発光色調整手段に与える色情報を含む発光情報を生成する発光情報生成手段と
を備え、
前記装置カバーの内側は複数の発光エリアに区画され、前記複数の発光エリアの各々は、前記包装関連装置本体を複数の部位に分割した該複数の部位の各々を覆い、前記発光部は前記複数の発光エリアごとに取り付けられたことを特徴とする包装関連装置。
【請求項6】
前記発光装置が一定の色調で発光する状態に切り換える発光状態切換手段をさらに備えたことを特徴とする請求項記載の包装関連装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、稼働状態を作業者に知らせる包装関連装置の稼働状態表示装置及び包装関連装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
包装関連装置には、筒状に成形された包材の中に被包装品を順次充填し、シールや切断等を施して包装体を製造するピロー包装機、被包装品を裁断された包装材で包むようにして包装するラッピング包装機、包装材料で1個または複数個の被包装品をおおう上包み包装機、製品を箱詰め等する箱詰め装置等があり、ピロー包装機には、包材を上下方向(縦方向)に送って被包装品を充填する縦ピロー包装機と、包材を左右方向(横方向)に送って被包装品を充填する横ピロー包装機等がある。
このような包装関連装置を稼働させて生産を行う場合、作業者は、装置が稼働している間に常時装置を監視しているわけではなく、装置の前や近くにおいて、次の製品に切り換える準備や生産予定の確認等の種々の作業を行う。
そして、作業者が装置の前や近くで種々の作業をしているときに、装置が動作異常等を検知して自動的に運転を停止した場合、作業者は直ぐに対応して装置の運転を再開させる必要がある。
このため、包装関連装置が、正常に運転しているのか、動作異常等により運転を停止しているのか、準備により運転を停止してるのか等の稼働状態を作業者に知らせるシステム、装置が必要となる。
【0003】
この場合、生産機械の分野では、機械の稼働状態を作業者に知らせる種々のシステムが提案されている。
例えば、特許文献1(特開2003-91306号公報)では、NC装置で制御されるNC工作機械と、そのNC工作機械の所定の場所に設けられたオペレータコールランプと、そのオペレータコールランプの点灯信号を分岐入力し、パソコン用信号に変換する信号変換器と、その信号変換器で変換された前記パソコン用信号を入力するパソコンとからなり、前記パソコンは、前記パソコン用信号を保存するためのメモリと、そのメモリに保存された前記パソコン用信号を解析する手段と、その解析した結果を表示する手段とを有した機械稼働状態監視システムが開示されている。
この特許文献1の機械稼働状態監視システムにおいては、NC工作機械の状態を作業者に知らせるため、緑、黄、赤の3色および3段に積み重ねられ構成されたオペレータコールランプが設けられている。
しかしながら、特許文献1のオペレータコールランプは、遠くから見ることのできるようにNC工作機械の高所に取り付けられていることから、機械の前や近くで作業をしている作業者にとっては却って見づらく、機械が非常停止してオペレータコールランプが点灯しているのに作業者が気づかず、対応が遅れて生産阻害が大きくなるという問題がある。
また、特許文献1のオペレータコールランプでは、NC工作機械が何らかの原因により異常となり非常停止した場合に赤色のランプが点灯するが、機械のどの部分に異常が生じているのかまでは知ることができず、作業者にとって、異常が生じている部分を確認する作業が必要となり、対応が遅れるという問題がある。
【0004】
次に、特許文献2(特開2018-92499号公報)には、製造作業を行う少なくともひとつの製造作業機と、 前記製造作業機に関する作業機情報を光源の点滅パターンに変換する第1信号変換部と、携帯端末とを備え、前記製造作業機は、前記作業機情報を収集する収集部と、前記第1信号変換部によって変換された前記点滅パターンで発光する発光部とを有し、前記携帯端末は、前記発光部から発光された前記点滅パターンを認識する認識部と、前記認識部が認識した前記点滅パターンを前記作業機情報に変換する第2信号変換部と、前記第2信号変換部が変換した前記作業機情報を表示する表示部とを有する作業機情報取得システムが開示されている。
この特許文献2の作業機情報取得システムにおいては、部品実装装置の稼動状況に応じて各ランプを点灯させて作業者に稼動状況を報知するために、上から赤ランプ、黄ランプ、緑ランプを積層した構造の報知灯が設けられている。
しかしながら、特許文献2の報知灯は、部品実装装置の上面(外側)に配設されていることから、特許文献1のオペレータコールランプと同様に、装置の前や近くで作業をしている作業者にとっては却って見づらく、装置が非常停止して赤ランプが点灯しているのに作業者が気づかず、対応が遅れて生産阻害が大きくなるという問題がある。
また、特許文献2の作業機情報取得システムでは、実装記憶部に記憶される作業情報(部品実装装置の設備情報、異常情報、稼働情報等)が光源の点滅パターンに変換され、報知灯が変換された点滅パターンで点滅するが、報知灯の点滅パターンに対応する作業情報は、携帯端末のカメラで読み取って解析されて携帯端末に表示されないと判別できず、特許文献1のオペレータコールランプと同様に、報知灯のランプの点灯からは、装置のどの部分に異常が生じているのかまでは知ることができず、作業者にとって、異常が生じている部分を確認する作業が必要となり、対応が遅れるという問題がある。
さらに、特許文献2の作業機情報取得システムでは、部品実装装置の内側の天井付近には、メンテナンス作業時に装置内部を照らす照明灯が配設され、この照明灯も報知灯と同じように実装記憶部に記憶される作業情報を変換した点滅パターンで発光するが、この照明灯は、安全カバーを開けないと発光せず、装置の前や近くで作業をしている作業者に装置の稼動状況を知らせることはできない。
【0005】
ところで、特許文献1のNC工作機械や特許文献2の部品実装装置は、包装関連装置とは異なる分野の生産機械であるが、包装関連装置の分野においても、機械の稼働状況を作業者に知らせるシステムが提案されている。
例えば、特許文献3(特開昭61-178160号公報)には、工場内において複数の設備機器間を被加工物が順次移送されて必要な加工が行われる生産ラインの上記各設備機器に、それらの稼動状態を検出する各種センサを設けると共に、上記ラインの周辺の作業者が容易に認識可能な位置に、そのラインの周辺のいずれの位置からも容易に視認できる程度の大きさの文字または記号によって必要事項を表示する大型表示装置を設け、上記各センサに接続してそれらのセンサから生産ラインの稼動状態についての情報が入力されるコンピュータに、上記各センサからの情報がライン内設備機器のトラブルを示す場合に、そのトラブルの場所と内容を上記大型表示装置に表示する機能、及び上記ラインの稼動時間または稼動回数を積算して、定期的に製品の抜取検査及びラインの点検を行うことを上記大型表示装置に表示する機能を持たせた生産ラインの監視システムが開示されている。
しかしながら、特許文献3の生産ラインの監視システムでは、生産ラインの稼動状態が、ラインの周辺のいずれの位置からも容易に視認できる程度の大きさの文字または記号によって大型表示装置に表示されるが、そのような大型表示装置は高価となって現実的でないばかりか、そのような大型表示装置を設けると、大型表示装置によって作業者の視界が妨げられ、却って、装置の稼動状況を目視で監視するのを妨げるという問題がある。
また、特許文献4(特開2013-71761号公報)には、LED照明器具をセンターシール装置に設置し、LED照明器具を点灯することにより、機械稼働中に安全カバー越しにセンターシール装置における包装材の状態を明瞭に点検・監視できる機能を備えた横型製袋充填包装機が開示されている。
しかしながら、特許文献4のLED照明器具は、安全カバーの内部に配設されたセンターシール装置を照らして、安全カバーの透明部を通して包装材の状態を点検・監視できるようにするためのもので、包装機の稼動状況を作業者に知らせることはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2003-91306号公報
【文献】特開2018-92499号公報
【文献】特開昭61-178160号公報
【文献】特開2013-71761号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、包装関連装置において、装置の外側上部にランプ等を取り付けることなく、簡易な手段で、装置の前や近くで作業をしている作業者に対して、装置の稼働状態を容易かつ迅速に知らせることができ、さらに、装置の各部位の稼働状態も知らせることができ、装置の稼働状態に応じた対応を迅速にとれるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、包装関連装置本体の運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記包装関連装置本体の構成部分を覆う装置カバーに取り付けられた発光部と、該発光部の発光色の色調を調整する発光色調整手段を有し、前記包装関連装置本体の外部から前記発光色が視認できる発光装置と、前記運転状態検出手段が検出した運転状態に基づいて前記包装関連装置本体の稼働状態を判断する稼働状態判断手段と、前記稼働状態判断手段の判断結果に基づいて前記発光色調整手段に与える色情報を含む発光情報を生成する発光情報生成手段とを備え、前記装置カバーの内側は複数の発光エリアに区画され、前記複数の発光エリアの各々は、前記包装関連装置本体を複数の部位に分割した該複数の部位の各々を覆い、前記発光部は前記複数の発光エリアごとに取り付けられた包装関連装置の稼働状態表示装置を提供して、上記課題を解決するものである。
【0009】
請求項2の発明は、前記運転状態検出手段は、前記包装関連装置本体の運転ボタンと停止ボタンの動作を検出する運転・停止ボタン検出手段、前記包装関連装置本体の動作異常を検出する動作異常検出手段及び前記包装関連装置本体に供給される包材の検出する包材検出手段を備えた包装関連装置の稼働状態表示装置を提供して、上記課題を解決するものである。
【0010】
請求項3の発明は、前記発光装置は、発光パターンを変更する発光パターン変更手段をさらに備え、前記発光情報生成手段は、さらに発光パターン変更手段に与える発光パターン情報を生成する包装関連装置の稼働状態表示装置を提供して、上記課題を解決するものである。
【0012】
請求項の発明は、前記発光装置は、三原色の発光ダイオードを組み合わせた発光部を備え、前記発光色調整手段は、前記発光部の三原色の発光ダイオードの各々の発光強度を変えて前記発光色を調整する包装関連装置の稼働状態表示装置を提供して、上記課題を解決するものである。
【0013】
請求項の発明は、包装関連装置本体と、前記包装関連装置本体の運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記包装関連装置本体の構成部分を覆う装置カバーに取り付けられた発光部と、該発光部の発光色の色調を調整する発光色調整手段を有し、前記包装関連装置本体の外部から前記発光色が視認できる発光装置と、前記運転状態検出手段が検出した運転状態に基づいて前記包装関連装置本体の稼働状態を判断する稼働状態判断手段と、前記稼働状態判断手段の判断結果に基づいて前記発光色調整手段に与える色情報を含む発光情報を生成する発光情報生成手段とを備え、前記装置カバーの内側は複数の発光エリアに区画され、前記複数の発光エリアの各々は、前記包装関連装置本体を複数の部位に分割した該複数の部位の各々を覆い、前記発光部は前記複数の発光エリアごとに取り付けられた包装関連装置を提供して、上記課題を解決するものである。
【0014】
請求項の発明は、前記発光装置が一定の色調で発光する状態に切り換える発光状態切換手段をさらに備えた包装関連装置を提供して、上記課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明の包装関連装置の稼働状態表示装置においては、装置の外側上部にランプ等を取り付けることなく、簡易な手段で、装置の前や近くで作業をしている作業者に対して、装置の稼働状態を容易かつ迅速に知らせることができ、装置の稼働状態に応じた対応を迅速にとれるようにするという効果を奏し、さらに、装置の各部位の稼働状態も知らせることができるという効果を奏する。
【0016】
請求項2に記載の発明の包装関連装置の稼働状態表示装置においては、さらに、装置の稼働状態を詳細に知らせることができるという効果を奏する。
【0017】
請求項3に記載の発明の包装関連装置の稼働状態表示装置においては、請求項2と同様の効果を奏する。
【0019】
請求項に記載の発明の包装関連装置の稼働状態表示装置においては、さらに、種々の色で装置の稼働状態を知らせることができるという効果を奏する。
【0020】
請求項に記載の包装関連装置においては、装置の外側上部にランプ等を取り付けることなく、簡易な手段で、装置の前や近くで作業をしている作業者に対して、装置の稼働状態を容易かつ迅速に知らせることができ、装置の稼働状態に応じた対応を迅速にとれるようにするという効果を奏し、さらに、装置の各部位の稼働状態も知らせることができるという効果を奏する。
【0021】
請求項に記載の包装関連装置においては、さらに、発光装置が包装関連装置の内部を照らす点検用の照明として機能し、装置の点検作業が容易に行えるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の包装関連装置が横ピロー包装機である場合の制御部分の構成を示すブロック図である。
図2】横ピロー包装機本体10の概略構成を表した正面図と平面図である。
図3】稼働状態判断部31aが横ピロー包装機本体10の稼働状態を判断するための稼働状態判断テーブルを説明する説明図である。
図4】発光情報生成部31bが発光装置41~43に与える発光情報を生成するための発光情報生成テーブルを説明する説明図である。
図5】発光部41aの構成図である。
図6】発光エリアAR1における装置カバー60の左側面図である。
図7】横ピロー包装機本体10の稼働状態に対応した横ピロー包装機制御部20、操作パネル30及び発光装置41~43の動作を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[ピロー包装機(横ピロー包装機)の構成]
図1は、本発明の包装関連装置が横ピロー包装機である場合の制御部分の構成を示すブロック図である。
図1において、1は本発明の包装関連装置となる横ピロー包装機、10は横ピロー包装機本体、20は横ピロー包装機制御部、21は演算制御部、21aは動作制御部、21bは運転・停止ボタン検出部、21cは動作異常検出部、21dは包材検出部、22は記憶部、23は送受信部、30は操作パネル、31はコンピュータ、31aは稼働状態判断部、31bは発光情報生成部、31cは発光状態切換部、33は送受信部、34は入力表示部、41~43は発光装置、41a、42a、43aは発光部、41b、42b、43bはLEDコントローラ、50は集線装置、AR1~AR3は発光エリア、L1~L5は通信回線である。
横ピロー包装機1の制御部分は、横ピロー包装機本体10に接続された横ピロー包装機制御部20と、横ピロー包装機制御部20に通信回線L1、L2を介して接続された操作パネル30と、横ピロー包装機制御部20と操作パネル30に通信回線L2、L3、L4を介して接続された発光装置40(第1発光装置41、第2発光装置42、第3発光装置43)から構成されている。
横ピロー包装機制御部20は、演算制御部21、記憶部22及び送受信部23を備え、操作パネル30は、コンピュータ31、送受信部33及び入力表示部34を備えている(詳細は後述する)。
発光装置41~43は、発光エリアAR1~AR3に設置され、発光部41a、42a、43aとLEDコントローラ41b、42b、43bを備えている(詳細は後述する)。
集線装置50は、通信回線L1、L2、L3、L4、L5からの送信信号をどの通信回線に接続するかを識別して、各通信回線L1、L2、L3、L4、L5の接続の切換えを行う。
【0024】
[横ピロー包装機本体10]
図2は、横ピロー包装機本体10の概略構成を表した図であり、同図(a)は正面図、同図(b)は平面図である。
図2において、11は包材(包装材料)供給部、11aはシャフト、12は包材送り部、12aは駆動ローラ、12bは押えローラ、12cはテンションアーム、12dはテンションローラ、13は被包装品供給部、13aは供給コンベア、14は製筒部、14aは製筒器(フォーマ)、15は紙引き部、15aは駆動ローラ、15bは押えローラ、16はセンターシール部、16a、16bはセンターシールブロック、17は目付け部、17a、17bは目付けローラ、18はエンドシール・切断部、18a、18bはエンドシールブロック、19は包装体排出部、19aは排出コンベア、60は装置カバー、grはガイドローラ、MRは巻取り包材、Fiは包材(フィルム)、CPは被包装品、TFは筒状包材、Pcは包装体、csはセンターシール部分、esはエンドシール部分であり、装置カバー60をニ点鎖線で表し、発光エリアAR1~AR3を破線で表す。
横ピロー包装機本体10は、包材(包装材料)供給部11、包材送り部12、被包装品供給部13、製筒部14、紙引き部15、センターシール部16、目付け部17、エンドシール・切断部18、包装体排出部19等から構成される。
【0025】
包材供給部11は、シャフト11aに取り付けられた巻取り包材MRを繰り出す巻取り包材供給装置(図示せず)等を備え、巻取り包材MRから包材Fiを繰り出す。
包材送り部12は、駆動ローラ12aと押えローラ12bで包材Fiを挟み込み、モータ(図示せず)により駆動ローラ12aを回転させて、包材Fiを一定長さだけ送り出し、テンションアーム12cに取り付けられたテンションローラ12dにより、包材Fiを製筒部14に案内する。
被包装品供給部13は、ベルトコンベア13a上に被包装品(製品)CPを載せ、筒状包材TFの中に被包装品CPを充填する。
製筒部14は、製筒器(フォーマ)14aにより包材Fiを筒状包材TFに成形(製筒)する。
紙引き部15は、駆動ローラ15aと押えローラ15bで筒状包材TFの重ね合せされた端部を挟み込み、モータ(図示せず)により駆動ローラ15aを回転させて、筒状包材TFを一定長さだけ送り出す。
センターシール部16は、ヒータ(図示せず)で加熱したセンターシールブロック16a、16bで重ね合せされた筒状包材TFの端部を挟み込み、筒状包材TFにセンターシールcsを施す。
目付け部17は、目付けローラ17a、17bで筒状包材TFのセンターシールcsを挟み込み、モータ(図示せず)により一方の目付けローラ17aを回転させてセンターシールcsに目付けを施す。
エンドシール・切断部18は、エンドシール・切断位置P4において、ヒータ(図示せず)で加熱したエンドシールブロック18a、18bで筒状包材TFの先端部を挟み込んでエンドシールを施してエンドシール部分esを形成し、エンドシール部分esの中央部を切断して、被包装品CPが詰め込まれた包装体Pcを生成する。
包装体排出部19は、包装体Pcを排出コンベア19aにより排出する。
装置カバー60は、包材供給部11と包材送り部12の一部等を除く横ピロー包装機本体10を覆い、包材送り部12の一部と製筒部14を覆う部分の内側が発光エリアAR1となり、紙引き部15、センターシール部16及び目付け部17を覆う部分が発光エリアAR2となり、エンドシール・切断部18と包装体排出部19を覆う部分が発光エリアAR3となる。
【0026】
[横ピロー包装機制御部20]
図1に示すように、横ピロー包装機制御部20は、演算制御部21、記憶部22及び送受信部23を備え、演算制御部21は動作制御部21a、運転・停止ボタン検出部21b、動作異常検出部21c、包材検出部21dを備え、記憶部22は製品パラメータテーブル(図示せず)を備えている。
動作制御部21aは、操作パネル30で設定された製品について、記憶部22の製品パラメータテーブルに登録されたパラメータ(横ピロー包装機本体10が生産する製品毎に設定された生産能力、袋長さ、製品長さ、ヒータ温度等を表す数値)、または、送受信部23から送られてくるパラメータに基づいて、横ピロー包装機本体10の駆動機器、例えば、包材送り部12のモータ、センターシール部16やエンドシール・切断部18の各種ヒータの動作を制御する。
運転・停止ボタン検出部21bは、横ピロー包装機本体10の運転ボタンと停止ボタンが押されたときの動作を検出し、検出した動作信号を送受信部23に送る。
動作異常検出部21cは、横ピロー包装機本体10の駆動機器等の動作異常を検出した場合、例えば、駆動ローラ12a、15aのモータや排出コンベア19aに許容値以上の電流が供給されたことを検出した場合、警報信号を生成してそれを送受信部23に送る。
包材検出部21dは、包材供給部11に設けられた光センサ(図示せず)により、巻取り包材MRから包材Fiが繰り出されているか否かを検出し、包材Fiが繰り出されていないことを検出した場合、警報信号を生成してそれを送受信部23に送る。
また、動作異常検出部21cが動作異常を検出したり、包材検出部21dが包材Fiが繰り出されていないことを検出したときは、直ちに、動作制御部21aが横ピロー包装機本体10の運転を停止させる。
そして、運転・停止ボタン検出部21b、動作異常検出部21c及び包材検出部21dより、本発明の運転状態検出部が構成される。
記憶部22は、製品パラメータテーブル等を記憶し、製品パラメータテーブルには、No.(登録番号)毎に、製品名とそのパラメータ(生産能力、袋長さ、製品長さ、ヒータ温度等を表す数値)が登録されている。
送受信部23は、運転・停止ボタン検出部21bからの動作信号、動作異常検出部21cと包材検出部21dからの警報信号等を通信回線L1、L2、集線装置50を介して操作パネル30に送信し、また、操作パネルから送信されるパラメータ等を受信して動作制御部21a等に送る。
【0027】
[操作パネル30]
操作パネル30は、図1に示すようにコンピュータ31、送受信部33及び入力表示部34を備えている。
コンピュータ31は、演算処理部や記憶部を備え、横ピロー包装機本体10に対応した専用のプログラムが組み込まれ、各種処理を行うと共に操作パネル30を統括的に制御する。
そして、コンピュータ31の演算処理部は、稼働状態判断部31a、発光情報生成部31b及び発光状態切換部31cを備えている。
稼働状態判断部31aは、運転・停止ボタン検出部21bからの動作信号、動作異常検出部21cからの警報信号及び包材検出部21dからの警報信号に基づいて包装関連装置本体10の稼働状態を判断する。
発光情報生成部31bは、稼働状態判断部31aの判断結果に基づいて、発光装置41~43のLEDコントローラ41b、42b、43bに与える発光情報(色情報と発光パターン情報)を生成する。
発光状態切換部31cは、発光装置41~43が、発光情報生成部31bからの発光情報により発光する状態から、一定の色調で発光する状態に切り換えるための発光情報を生成する。
送受信部33は、コンピュータ31から送られてくる各種データを通信回線L1、L2、集線装置50を介して横ピロー包装機制御部20の送受信部23に送信し、横ピロー包装機制御部20の送受信部23からL1、L2、集線装置50を介して送信される各種データを受信してコンピュータ31に送る。
また、送受信部33は、コンピュータ31から送られてくる発光情報を通信回線L3~L5、集線装置50を介して発光装置40に送信する(詳細は後述する。)。
入力表示部34は、タッチパネル式の表示画面を有し、コンピュータ31に組み込まれた専用プログラムによって作成された各種画面を表示する。
【0028】
図3は、稼働状態判断部31aが横ピロー包装機本体10の稼働状態を判断するための稼働状態判断テーブルを説明する説明図であり、稼働状態判断テーブルは、コンピュータ31の記憶部に記憶されている。
図3の稼働状態判断テーブルにおいて、「状態No.」は、稼働状態の種類を表し、本実施形態では、「1」~「8」の8種類が設定されている。
「運転ボタン動作信号」は、運転ボタンが押されたときの運転・停止ボタン検出部21bからの動作信号であり、「1」は運転ボタンが押されて横ピロー包装機本体10が運転状態にある場合を表し、「0」は運転ボタンが押されずに横ピロー包装機本体10が停止状態にある場合を表している。
「停止ボタン動作信号」は、停止ボタンが押されたときの運転・停止ボタン検出部21bからの動作信号であり、「1」は停止ボタンが押されて横ピロー包装機本体10が運転状態から停止状態になった場合を表し、「0」は停止ボタンが押されずに横ピロー包装機本体10が運転状態または停止状態にある場合を表している。
「動作異常の警報信号」は、動作異常検出部21cからの警報信号であり、「AR1」、「AR2」、「AR2」は、動作異常が生じた発光エリア(場所)である。
すなわち、「AR1」の欄の「1」は、発光エリアAR1に設置された動作異常検出部21cからの警報信号がある場合を表し、「AR2」の欄の「1」は、発光エリアAR2に設置された動作異常検出部21cからの警報信号がある場合を表し、「AR3」の欄の「1」は、発光エリアAR3に設置された動作異常検出部21cからの警報信号がある場合を表し、「0」は警報信号がない場合を表している。
「包材の警報信号」は、包材検出部21dからの警報信号であり、「1」は警報信号がある場合、「0」は警報信号がない場合を表している。
「稼働状態」は、包装関連装置本体10の稼働状態であり、「準備中」は、次に生産する製品の生産の準備を行っている状態を表している。
稼働状態の「停止1」は、運転ボタンが押されて横ピロー包装機本体10が運転状態にあるときに、停止ボタンが押されて横ピロー包装機本体10が運転を停止している状態を表している。
稼働状態の「停止2」は、運転ボタンが押されて横ピロー包装機本体10が運転状態にあるときに、動作異常検出部21cが異常を検知し、あるいは、包材検出部21dが包材Fiが繰り出されていないことを検知して、警報信号を送受信部23に送ると共に、運転停止信号を横ピロー包装機本体10に送り、横ピロー包装機本体10が運転を停止している状態を表している。
稼働状態の「待機中」は、運転ボタンが押されて横ピロー包装機本体10が運転状態にあるときに、何らかの原因により、例えば、被包装品が供給されず、横ピロー包装機本体10が生産を行わずに待機している状態を表している。
稼働状態の「運転中」は、運転ボタンが押されて横ピロー包装機本体10が正常に運転して生産を行っている状態を表している。
【0029】
「稼働状態コード」は、稼働状態を表すコードであり、「準備中」は「00」、「停止1」は「10」、「停止2」は「11」と「12」、「待機中」は「20」、「運転中」は「21」を示し、「AR1」、「AR2」、「AR2」は、発光エリア(場所)である。
すなわち、状態No.「1」の「準備中」、状態No.「2」の「停止1」、状態No.「7」の「待機中」、状態No.「8」の「運転中」は、「AR1」、「AR2」、「AR2」の稼働状態コードはすべて同じであり、状態No.「3」~「6」の「停止2」は、警報信号の場所によって稼働状態コードが異なり、「動作異常の警報信号」が「1」の発光エリア(場所)の稼働状態コードは「11」となり、「動作異常の警報信号」が「0」の発光エリア(場所)の稼働状態コードは「12」となる。
例えば、「動作異常の警報信号」のうち「AR1」が「1」で、「AR2」と「AR3」が「0」の場合は、「AR1」の「稼働状態コード」が「11」で、「AR2」と「AR3」の「稼働状態コード」が「12」となる。
また、「包材の警報信号」が「1」の場合は、「AR1」の「稼働状態コード」が「11」で、「AR2」と「AR3」の「稼働状態コード」が「12」となる。
そして、稼働状態判断部31aは、運転・停止ボタン検出部21b、動作異常検出部21c及び包材検出部21dからの信号から、図3の稼働状態判断テーブルに基づいて、横ピロー包装機本体10の稼働状態を判断し、判断結果として稼働状態コードを出力する。
例えば、状態No.が「1」の場合、すなわち、運転ボタン動作信号、停止ボタン動作信号、動作異常の警報信号、包材の警報信号が全て「0」の場合は、稼働状態コード「00」を出力する。
なお、稼働状態判断部31aにおける横ピロー包装機本体10の稼働状態の判断は、図3に示す稼働状態判断テーブルによるものに限定されず、稼働状態判断テーブルと同じ内容の専用プログラムにより行ってもよい。
【0030】
図4は、発光情報生成部31bが発光装置41~43に与える発光情報を生成するための発光情報生成テーブルを説明する説明図であり、発光情報生成テーブルは、コンピュータ31の記憶部に記憶されている。
図4の発光情報生成テーブルにおいて、「稼働状態コード」は、稼働状態判断部31aが出力する稼働状態コード(稼働状態判断テーブルの「稼働状態コード」)である。
「色調」は、稼働状態コードに対応するカラー名である。
「色コード」は、色を表示するためにそのRGB値を十六進法で表記したコード(文字列)であり、「色調」に対応する。
「色情報」は、「色コード」に対応するRGB値であり、各RGB値は、8ビット(0~255)の値で表される。
「発光パターン情報」は、発光がどの程度連続するかのパターンを表し、「01」は連続して発光するパターンであり、「09」は点滅しながら発光するパターンである。
発光情報生成部31bは、図4の発光情報生成テーブルを使用し、稼働状態判断部31aが出力する発光エリアAR1~AR3についての稼働状態コードに基づいて、色情報と発光パターン情報からなる発光情報を生成し、発光エリアAR1~AR3の発光情報を送受信部33に送る。
具体的には、稼働状態コード「00」(準備中)の場合は、黄色が連続して発光する発光情報を生成し、稼働状態コード「10」(停止1)の場合は、赤紫が点滅して発光する発光情報を生成し、稼働状態コード「11」(停止2)の場合は、赤が点滅して発光する発光情報を生成し、稼働状態コード「12」(停止2)の場合は、赤が連続して発光する発光情報を生成し、稼働状態コード「20」(待機中)の場合は、青が連続して発光する発光情報を生成し、稼働状態コード「21」(運転中)の場合は、緑が連続して発光する発光情報を生成する
なお、発光情報生成部31bが生成する発光情報は、図4に示す発光情報生成テーブルによるものに限定されず、発光情報生成テーブルと同じ内容の専用プログラムにより行ってもよい。
【0031】
次に、発光状態切換部31cが生成する発光情報について説明する。
操作パネル30の入力表示部34には、発光装置41~43の発光状態を切り換えるための切換スイッチ(図示せず)が表示されるようになっており、この切換スイッチがタッチされると、発光状態切換部31cが、一定の色調、例えば、白色光で連続的に発光する発光情報を生成し、生成した発光情報を送受信部33に送る。
具体的には、発光状態切換部31cは、RGB値がすべて「255」となる色情報と「01」の発光パターン情報からなる発光情報を生成する。
この場合、発光状態切換部31cが生成する発光情報は、発光エリアAR1~AR3すべての発光状態を切り換えるものであってもよく、各発光エリアAR1~AR3毎にその発光状態を切り換えるものであってもよい。
この発光状態切換部31cからの発光状態により、発光装置41~43が、白色光等の一定の色調で連続的に発光して、横ピロー包装機1の点検用の照明として機能する。
【0032】
[発光装置]
発光装置41は、図1に示すように、発光エリアAR1に多数配置された発光部41aとLEDコントローラ41bを備えている。
図5は、発光部41aの構成図であり、図において、41a1は赤色LED(発光ダイオード)、41a2は緑色LED、41a3は青色LED、41a4はLED駆動回路である。
発光部41aは、赤色LED41a1、緑色LED41a2、青色LED41a3及びLED駆動回路41a4から構成される。
赤色LED41a1、緑色LED41a2、青色LED41a3は、アナードとカソードがLED駆動回路41a4に接続され、LED駆動回路41a4から供給される電流により各々赤色、緑色、青色に発色する。
LED駆動回路41a4は、電源、抵抗等を備え、LEDコントローラ41bに接続され、赤色LED41a1、緑色LED41a2、青色LED41a3に電流を供給する。
LEDコントローラ41bは、発光部41aにおいてLED駆動回路41a4から赤色LED41a1、緑色LED41a2、青色LED41a3の各々に供給される電流を制御し、各赤色LED41a1、緑色LED41a2、青色LED41a3の発光強度を変えて、発光部41aの色調を調整する機能を備えている。
発光装置42は、発光エリアAR2に多数配置された発光部42aとLEDコントローラ42bを備え、発光部42aの構成は図5の発光部41aと同じ構成であり、LEDコントローラ42bの機能は、LEDコントローラ41bと同じである。
発光装置43も、発光エリアAR3に多数配置された発光部43aとLEDコントローラ43bを備え、発光部43aの構成は図5の発光部41aと同じ構成であり、LEDコントローラ43bの機能も、LEDコントローラ41bと同じである。
そして、LEDコントローラ41b、42b、43bは送受信部(図示せず)を備え、通信回線C3~C4、集線装置50、通信回線C2を介して操作パネル30の送受信部34を通信接続され、操作パネル30側から送信される発色情報に従って、LEDコントローラ41b、42b、43bが、発光部41a、42a、43aの発光色の色調及び発光パターンを調整する。
【0033】
[装置カバー]
図6は、発光エリアAR1における装置カバー60の左側面図であり、図において、61a、61bは上部フレーム、62a、62bは下部フレーム、63a~63cは透明板、GLは床面であり、透明板63a~63cを灰色で表す
装置カバー60は、上部フレーム61a、61b、下部フレーム62a、62b、透明板63a~63c等から構成され、上部フレーム61aと下部フレーム62aの間に透明板63aが取り付けられ、上部フレーム61bと下部フレーム62bの間に透明板63bが取り付けられ、上部フレーム61aと上部フレーム61bの間に透明板63cが取り付けられ、下部フレーム62a、62bは、床面GLに固定されている。
そして、発光エリアAR1において、透明板63aと透明板63bの内側に、上下方向に6個の発光部41aが左右方向に数列取り付けられ、透明板63cの内側に、前後方向に6個の発光部41aが左右方向に数列取り付けられている。
発光エリアAR2、AR3においても、発光エリアAR1と同様にして、装置カバー60の透明板(図示せず)の内側に多数の発光部42a、43aが取り付けられている。
このようにして、各発光エリアAR1、AR2、AR3においては、装置カバー60の内側に多数の発光部41a、42a、43aが取り付けられ、各発光エリア毎に発光部41a、42a、43aの発光色の色調と発光パターンが調整される。
【0034】
[横ピロー包装機本体の稼働状態に対応した発光装置の動作]
図7は、横ピロー包装機本体10の稼働状態に対応した横ピロー包装機制御部20、操作パネル30及び発光装置41~43の動作を示したフローチャートであり、以下、図7のフローチャートに基づいて、横ピロー包装機本体10の稼働状態に対応した各装置の動作について説明する。
今横ピロー包装機本体10は正常に運転を行っており、稼働状態は、稼働状態判断テーブル(図3)の状態No.8であり、発光装置41~43の発光部41a~43aはすべて連続的に緑色に発光している状態において、発光エリアAR1にある駆動機器、例えば、駆動ローラ12aのモータに動作異常が生じたとする。
まず、横ピロー包装機制御部20において、動作異常検出部21cが駆動ローラ12aのモータに動作異常が生じたこと(許容値以上の電流が供給されたこと)を検出し、警報信号を生成して送受信部23に送り、送受信部23から通信回線L1、集線装置50、通信回線L2を介して操作パネル30に警報信号を送信する(S1)。
また、動作異常検出部21cが動作異常を検出したときは、直ちに、動作制御部21aが横ピロー包装機本体10の運転を停止させる。
次いで、操作パネル30において、送受信部33が警報信号を受信して、受信した警報信号をコンピュータ31に送る。
コンピュータ31では、稼働状態判断部31aが、動作異常検出部21cからの警報信号(発光エリアAR1で動作異常が生じたことによる警報信号)から、図3の稼働状態判断テーブルに基づいて、横ピロー包装機本体10の稼働状態を判断し、判断結果として稼働状態コードを出力する(S2)。
具体的には、稼働状態判断部31aが、横ピロー包装機本体10の稼働状態は、稼働状態判断テーブルの状態No.3であると判断し、判断結果として、発光エリアAR1の稼働状態コード「11」、発光エリアAR2の稼働状態コード「12」、発光エリアAR3の稼働状態コード「12」を出力する。
次いで、発光情報生成部31bが、図4の発光情報生成テーブルを使用し、稼働状態判断部31aからの稼働状態コード(発光エリアAR1~AR3についての稼働状態コード)に基づいて、色情報と発光パターン情報からなる発光情報を生成する(S3)。
具体的には、発光情報生成部31bが、発光エリアAR1の稼働状態コード「11」に対応する色情報として、色コードF00のRGB値(R値「255」、G値「0」、B値「0」)、発光パターン情報「09」を生成し、発光エリアAR1、R2の稼働状態コード「12」に対応する色情報として、色コードF00のRGB値(R値「255」、G値「0」、B値「0」)、発光パターン情報「01」を生成する。
【0035】
発光情報生成部31bが生成した発光エリアAR1~AR3の発光情報は、送受信部33に送られ、送受信部33から通信回線L2、集線装置50、通信回線L3~L5を介して発光装置41~43に送信される(S4)。
具体的には、発光情報生成部31bが生成した発光情報のうち、発光エリアAR1の発光情報(R値「255」、G値「0」、B値「0」の色情報と発光パターン情報「09」)は、発光装置41に送信され、発光エリアAR2の発光情報(R値「255」、G値「0」、B値「0」の色情報と発光パターン情報「01」)は、発光装置42に送信され、発光エリアAR3の発光情報(R値「255」、G値「0」、B値「0」の色情報と発光パターン情報「01」)は、発光装置43に送信される。
次いで、発光装置41~43において、LEDコントローラ41b~43bが、送受信部33から送信される発光エリアAR1~AR3の発光情報を受信し、発光部41a~43aの発光色の色調及び発光パターンを調整する(S5)。
具体的には、LEDコントローラ41bが発光エリアAR1の発光情報に基づいて、発光部41aが赤色(R値「255」、G値「0」、B値「0」)に発光し、点滅して発光するように調整し、LEDコントローラ42bが発光エリアAR2の発光情報に基づいて、発光部42aが赤(R値「255」、G値「0」、B値「0」)に発光し、連続して発光するように調整し、LEDコントローラ43bが発光エリアAR3の発光情報に基づいて、発光部43aが赤(R値「255」、G値「0」、B値「0」)に発光し、連続して発光するように調整する。
そして、発光部41a~43aが、LEDコントローラ41b~43bで調整された色調・パターンで発光し(S6)、処理を終了する。
具体的には、発光部41aが赤色に点滅して発光し、発光部42aと発光部43aが赤色に連続して発光する。
【0036】
以上のように、発光エリアAR1にある駆動ローラ12aのモータに動作異常が生じて横ピロー包装機本体10の運転が停止した場合、発光エリアAR1が赤色に点滅して発光し、発光エリアAR2と発光エリアAR3が赤色に連続して発光するため、横ピロー包装機本体10の近くで作業をしている作業者は、直ちに、横ピロー包装機本体10が動作異常により停止し、発光エリアAR1に動作異常が生じていることに気づき、迅速に運転を再開する措置をとることができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明の包装関連装置の稼働状態表示装置は、包装関連装置において、装置の外側上部にランプ等を取り付けることなく、簡易な手段で、装置の前や近くで作業をしている作業者に対して、装置の稼働状態を容易かつ迅速に知らせることができ、さらに、装置の各部位の稼働状態も知らせることができ、装置の稼働状態に応じた対応を迅速にとることができ、ピロー包装機、ラッピング包装機、上包み包装機、箱詰め装置等に利用できる。
【符号の説明】
【0038】
1 横ピロー包装機
10 横ピロー包装機本体
11 包材(包装材料)供給部
11a シャフト
12 包材送り部
12a 駆動ローラ
12b 押えローラ
12c テンションアーム
12d テンションローラ
13 被包装品供給部
13a 供給コンベア
14 製筒部
14a 製筒器(フォーマ)
15 紙引き部
15a 駆動ローラ
15b 押えローラ
16 センターシール部
16a、16b センターシールブロック
17 目付け部
17a、17b 目付けローラ
18 エンドシール・切断部
18a、18b エンドシールブロック
19 包装体排出部
19a 排出コンベア
20 横ピロー包装機制御部
21 演算制御部
21a 動作制御部
21b 運転・停止ボタン検出部
21c 動作異常検出部
21d 包材検出部、
22 記憶部
23 送受信部
30 操作パネル
31 コンピュータ
31a 稼働状態判断部
31b 発光情報生成部、
31c 発光状態切換部
33 送受信部
34 入力表示部
41、42、43 発光装置
41a、42a、43a 発光部
41a1 赤色LED
41a2 緑色LED
41a3 青色LED
41a4 LED駆動回路
41b、42b、43b LEDコントローラ
50 集線装置
60 装置カバー
AR1、AR2、AR3 発光エリア
L1~L5 通信回線
CL 通信回線
gr ガイドローラ
MR 巻取り包材
Fi 包材(フィルム)
CP 被包装品
TF 筒状包材
Pc 包装体
cs センターシール部分
es エンドシール部分
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7