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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-14
(45)【発行日】2023-11-22
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20231115BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2020032589
(22)【出願日】2020-02-28
(65)【公開番号】P2021132986
(43)【公開日】2021-09-13
【審査請求日】2021-03-24
【審判番号】
【審判請求日】2022-08-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】奥田 康人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 臣
(72)【発明者】
【氏名】加藤 良太
(72)【発明者】
【氏名】倉本 悠司
【合議体】
【審判長】長崎 洋一
【審判官】小林 俊久
【審判官】澤田 真治
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-58434(JP,A)
【文献】特開2015-208586(JP,A)
【文献】特開2017-209163(JP,A)
【文献】特許第6647639(JP,B1)
【文献】特開2018-68742(JP,A)
【文献】特開2010-42106(JP,A)
【文献】特開2016-171884(JP,A)
【文献】特開2019-103632(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
図柄変動ゲームの実行を保留可能であり、特定当りとなる図柄変動ゲームの終了後に特定当り遊技が付与され、特別当りとなる図柄変動ゲームの終了後に特別当り遊技が付与される遊技機において、
演出を実行する演出実行手段を備え、
前記特別当り遊技が付与された場合は、前記特定当り遊技が付与された場合に比して有利度が高く、
前記演出には、実行が保留されている図柄変動ゲームを対象として実行可能な特定演出があり、
前記特別当り遊技が付与されているときには、前記特定演出が実行され
前記特定当り遊技が付与されているとき、実行が保留されている図柄変動ゲームの中に前記特別当りとなる図柄変動ゲームがあるときは、実行が保留されている図柄変動ゲームの中に前記特別当りとなる図柄変動ゲームがないときよりも前記特定演出の実行確率が高く、
前記特定演出を実行することを決定した場合、当該特定演出が実行されて当該特定演出が終了したとしても当該特定演出の対象となった実行が保留されている図柄変動ゲームが終了するまでは、新たに前記特別当りとなる図柄変動ゲームの実行が保留されたとしても新たに前記特定演出が実行されることを規制し、
前記演出には、前記特別当り遊技が付与されているときにおいて、実行が保留されている図柄変動ゲームを対象として実行可能な特別演出があり、
前記特定当り遊技が付与されているときには、前記特別演出が実行されず、
前記特別当り遊技が付与されているとき、実行が保留されている図柄変動ゲームの中に前記特定当りとなる図柄変動ゲームがあっても、実行が保留されている図柄変動ゲームの中に前記特別当りとなる図柄変動ゲームがないときには、前記特別演出が実行されず、
前記特別当り遊技が付与されているとき、実行が保留されている図柄変動ゲームの中に前記特別当りとなる図柄変動ゲームがあれば、実行が保留されている図柄変動ゲームの中に前記特定当りとなる図柄変動ゲームがないときであっても、前記特別演出が実行され、
前記特定演出が実行されたときの前記演出実行手段の表示内容は、前記特別演出が実行されたときの前記演出実行手段の表示内容と異なることを特徴とする遊技機
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技機には、例えば、特許文献1に記載された遊技機のように、図柄変動ゲームの実行を保留可能であって、実行が保留されている図柄変動ゲームを対象とした演出を実行するものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-340038号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
今日では、実行が保留されている図柄変動ゲームを対象とした演出について、さらに工夫を凝らすことによって、興趣の向上を図ることが望まれている。
本発明の目的は、興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、図柄変動ゲームの実行を保留可能であり、特定当りとなる図柄変動ゲームの終了後に特定当り遊技が付与され、特別当りとなる図柄変動ゲームの終了後に特別当り遊技が付与される遊技機において、演出を実行する演出実行手段を備え、前記特別当り遊技が付与された場合は、前記特定当り遊技が付与された場合に比して有利度が高く、前記演出には、実行が保留されている図柄変動ゲームを対象として実行可能な特定演出があり、前記特別当り遊技が付与されているときには、前記特定演出が実行され、前記特定当り遊技が付与されているとき、実行が保留されている図柄変動ゲームの中に前記特別当りとなる図柄変動ゲームがあるときは、実行が保留されている図柄変動ゲームの中に前記特別当りとなる図柄変動ゲームがないときよりも前記特定演出の実行確率が高く、前記特定演出を実行することを決定した場合、当該特定演出が実行されて当該特定演出が終了したとしても当該特定演出の対象となった実行が保留されている図柄変動ゲームが終了するまでは、新たに前記特別当りとなる図柄変動ゲームの実行が保留されたとしても新たに前記特定演出が実行されることを規制し、前記演出には、前記特別当り遊技が付与されているときにおいて、実行が保留されている図柄変動ゲームを対象として実行可能な特別演出があり、前記特定当り遊技が付与されているときには、前記特別演出が実行されず、前記特別当り遊技が付与されているとき、実行が保留されている図柄変動ゲームの中に前記特定当りとなる図柄変動ゲームがあっても、実行が保留されている図柄変動ゲームの中に前記特別当りとなる図柄変動ゲームがないときには、前記特別演出が実行されず、前記特別当り遊技が付与されているとき、実行が保留されている図柄変動ゲームの中に前記特別当りとなる図柄変動ゲームがあれば、実行が保留されている図柄変動ゲームの中に前記特定当りとなる図柄変動ゲームがないときであっても、前記特別演出が実行され、前記特定演出が実行されたときの前記演出実行手段の表示内容は、前記特別演出が実行されたときの前記演出実行手段の表示内容と異なることを要旨とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、興趣の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】パチンコ遊技機の正面図。
図2】遊技盤の正面図。
図3】大当り抽選の当選確率、小当り抽選の当選確率及びはずれの確率を示す図。
図4】大当りの種類を示す図。
図5】(a)及び(b)は、演出表示装置における第1特定図柄変動ゲームに係る特定図柄が表示される領域と、演出表示装置における第2特定図柄変動ゲームに係る特定図柄が表示される領域と、を示す図。
図6】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。
図7】先読みコマンドを示す図。
図8】持ち球の変化を示す図。
図9】第2特別図柄変動ゲームが当りとなったことに基づいて当り遊技が生起され、第1特別図柄変動ゲームの実行に関する制御が中断される一例を示すタイミングチャート。
図10】大当り遊技において特別演出が実行されるときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図。
図11】(a)及び(b)は、小当り遊技において特定演出が実行されるときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図。
図12】小当り遊技が付与されるときに特定演出が実行される場合と第1大当り遊技が付与されるときに特別演出が実行される場合と、が実行される一例を示すタイミングチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、遊技機の実施形態について説明する。本明細書における上、下、左、右、前(表)及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10(以下、遊技機10と示す)は、枠体11を備えている。枠体11は、外枠12と、中枠13と、前枠14と、を備えている。外枠12は、設置設備(所謂、島設備)に固定される。中枠13は、外枠12の開口前面側に開閉可能に支持されている。中枠13には、遊技盤20を含む遊技盤ユニットが固定される。前枠14は、遊技盤20の前面を覆うように、中枠13の前面側に開閉可能に支持されている。前枠14には、前枠14の開口部14aの全体を覆い、遊技盤20を保護する保護ガラスが支持されている。遊技機10において、中枠13及び前枠14は、外枠12に開閉可能に支持されている。遊技機10は、前枠14の前面側に、発射ハンドル16を備えている。遊技機10では、発射ハンドル16の操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技媒体としての遊技球が発射される。即ち、遊技機10は、発射ハンドル16を操作することにより、遊技球の発射強度を調整可能に構成されている。
【0011】
遊技機10は、前枠14の前面側に、装飾ランプ17を備えている。装飾ランプ17は、内蔵された発光体を点灯、点滅及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を実行する。遊技機10は、前枠14の前面側に、音を出力するスピーカ18を備えている。スピーカ18は、人の声、効果音、楽曲などの音を出力する演出(以下、音演出と示す)を実行する。
【0012】
図2に示すように、遊技盤20の前面側には、正面視において略円形の遊技領域21が画成されている。遊技盤20は、発射ハンドル16の操作によって発射された遊技球を、遊技領域21へ案内する案内通路21aを備えている。遊技盤20は、遊技領域21へ打ち出された遊技球が案内通路21aへ逆戻りすることを防止する逆戻り防止弁21bを備えている。発射ハンドル16の操作によって発射された遊技球は、案内通路21aで案内され、案内通路21aの最下流に位置する逆戻り防止弁21bを通過して遊技領域21に到達する。そして、遊技領域21に到達した遊技球は、遊技領域21を流下する。
【0013】
遊技機10は、情報表示パネル22を備えている。情報表示パネル22は、第1特別図柄表示部22aを備えている。第1特別図柄表示部22aは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第1特別図柄を確定停止表示させる第1特別図柄変動ゲーム(以下
、第1特別ゲームと示す)を表示する。情報表示パネル22は、第2特別図柄表示部22bを備えている。第2特別図柄表示部22bは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第2特別図柄を確定停止表示させる第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)を表示する。以下の説明では、第1特別ゲームと第2特別ゲームを纏めて、「特別図柄変動ゲーム」又は「特別ゲーム」と示す場合がある。このように、特別ゲームには、第1特別ゲームと、第2特別ゲームと、がある。特別ゲームは、図柄変動ゲームに相当する。特別図柄は、後述する内部抽選の結果を報知するための図柄である。
【0014】
本明細書において「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味している。本明細書において「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味している。特別図柄表示部22a,22bにおいて確定停止表示可能な特別図柄には、大当り図柄と、小当り図柄と、はずれ図柄と、がある。特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者は、大当りを認識可能である。特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者は、小当りを認識可能である。特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、遊技者は、はずれを認識可能である。
【0015】
本実施形態において、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に実行可能に構成されている。遊技機10は、第1特別ゲームの実行中であっても第2特別ゲームを実行可能に構成されているとともに、第2特別ゲームの実行中であっても第1特別ゲームを実行可能に構成されている。このため、遊技機10では、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの両方が並行して実行される場合がある。
【0016】
また、遊技機10では、大当り抽選に当選すると、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示され、その後、大当り遊技が生起(付与)される。遊技機10では、大当り抽選に当選した場合(大当り抽選にて大当りに当選した場合)、大当りとなる特別ゲームの終了後に大当り遊技が生起(付与)される。また、遊技機10では、小当り抽選に当選すると、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示され、その後、小当り遊技が生起(付与)される。遊技機10では、小当り抽選に当選した場合(小当り抽選にて小当りに当選した場合)小当りとなる特別ゲームの終了後に小当り遊技が生起(付与)される。本実施形態では、小当りが特定当りに相当し、小当り遊技が特定当り遊技に相当する。
【0017】
遊技機10では、第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合、第2特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示され、第2特別ゲームが終了する。同様に、遊技機10では、第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合、第1特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示され、第1特別ゲームが終了する。また、遊技機10では、第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示された場合、第1特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示され、第1特別ゲームが終了する。一方、遊技機10では、第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、第2特別ゲームは終了せず、第2特別ゲームの実行が継続される。同様に、遊技機10では、第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、第1特別ゲームが終了せず、第1特別ゲームの実行が継続される。
【0018】
情報表示パネル22は、第1特別保留表示部22cを備えている。第1特別保留表示部22cは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1特別保留数と示す)を認識可能に表示する。情報表示パネル22は、第2特別保留表示部22dを備えている。第2特別保留表示部22dは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されてい
る第2特別ゲームの回数(以下、第2特別保留数と示す)を認識可能に表示する。
【0019】
情報表示パネル22は、普通図柄表示部22eを備えている。普通図柄表示部22eは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に普通図柄を確定停止表示させる普通図柄変動ゲーム(以下、普通ゲームと示す)を表示する。普通図柄表示部22eに確定停止表示可能な普通図柄には、普通当りの場合に確定停止表示される普通当り図柄と、普通はずれの場合に確定停止表示される普通はずれ図柄と、が少なくともある。遊技機10では、普通当り抽選に当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が確定停止表示された後、該普通当りの普通ゲームの終了後に普通当り遊技が生起(付与)される。また、情報表示パネル22は、普通保留表示部22fを備えている。普通保留表示部22fは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を認識可能に表示する。
【0020】
その他、例えば、情報表示パネル22は、遊技球の発射強度に関する報知を行う右打ち表示部を備えていてもよい。また、情報表示パネル22は、大当り遊技中のラウンド遊技の回数を表示するラウンド数表示部を備えていてもよい。これらの複数の表示部は、同一の部材に設ける必要はなく、異なる部材に別々に設けられていてもよい。
【0021】
遊技機10は、遊技盤20のうち、遊技領域21の略中央に、各種の装飾が施されたセンター枠23を備えている。センター枠23は、開口部23aを備えている。遊技機10は、演出表示装置25を備えている。例えば、演出表示装置25は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置であってもよい。演出表示装置25は、画像が表示される表示領域25rを備えている。演出表示装置25は、センター枠23の開口部23aを介して、遊技者が表示領域25rを視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。演出表示装置25は、所定のキャラクタや文字を模した画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行する。本実施形態では、演出表示装置25が、演出を実行する演出実行手段として機能する。
【0022】
遊技機10は、第1始動口26を備えている。第1始動口26は、遊技領域21のうちセンター枠23の下方に位置している。第1始動口26は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。遊技機10は、第1始動口26に入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1(図6に示す)を備えている。例えば、第1始動口26には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技盤20から外部へ排出する)球通路が連設されており、その球通路に第1始動センサSE1が配設されている。第1始動センサSE1により遊技球が検知されると、第1特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。第1始動センサSE1により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、3球の遊技球が賞球として付与される。本実施形態では、第1始動口26への遊技球の入球を契機として第1特別ゲームを実行可能に構成されている。
【0023】
遊技機10は、第1始動口26とは異なる第2始動口27を備えている。第2始動口27は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。遊技機10は、第2始動口27に入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2(図6に示す)を備えている。例えば、第2始動口27には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第2始動センサSE2が配設されている。第2始動センサSE2により遊技球が検知されると、第2特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。第2始動センサSE2により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、1球の遊技球が賞球として付与される。このように、本実施形態では、第2始動口27への遊技球の入球を契機として第2特別ゲームを実行可能に構成されている。第2始動口27は、開閉部材としての第1可変部材28を有する。第1可変部材28は、遊技球を第2始動口27へ入球させ易い、又は入球させることができる開状態と、遊
技球を第2始動口27へ入球させ難い(又は、入球させることができない)閉状態と、に動作可能である。第1可変部材28は、第1アクチュエータA1(図6に示す)から動力を受けて動作する。以下、第1可変部材28が開状態となることを「第2始動口27が開放される」と示し、第1可変部材28が閉状態となることを「第2始動口27が閉鎖される」と示す場合がある。このように、遊技機10は、遊技球が入球可能な始動口を備えている。そして、遊技機10において始動口には、第1始動口と、開閉部材を有する第2始動口と、がある。
【0024】
本実施形態では、第1始動口26へ遊技球が入球し、第1特別ゲームの始動条件が成立した場合には、大当り抽選が行われるものの、小当り抽選は行われない。一方、本実施形態では、第2始動口27へ遊技球が入球し、第2特別ゲームの始動条件が成立した場合には、大当り抽選が行われ、当該大当り抽選に非当選した場合には小当り抽選が行われる。以上のように、遊技機10では、第1始動口と第2始動口のうち少なくとも第2始動口への遊技球の入球を契機に、小当り抽選が行われる場合がある。
【0025】
遊技機10は、第1大入賞口29を備えている。第1大入賞口29は、遊技領域21のうちセンター枠23の右方に位置している。遊技機10は、第1大入賞口29に入球した遊技球を検知する第1カウントセンサSE3(図6に示す)を備えている。例えば、第1大入賞口29には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第1カウントセンサSE3が配設されている。第1カウントセンサSE3により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。第1カウントセンサSE3により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、15球の遊技球が賞球として付与される。第1大入賞口29は、第2可変部材30を有する。第2可変部材30は、遊技球を第1大入賞口29へ入球させることができる開状態と、遊技球を第1大入賞口29へ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第2可変部材30は、第2アクチュエータA2(図6に示す)から動力を受けて動作する。第2可変部材30が開状態となる場合には、第1大入賞口29への遊技球の入球が許容される。第2可変部材30が閉状態となる場合には、第1大入賞口29への遊技球の入球が許容されない。以下、第2可変部材30が開状態となることを「第1大入賞口29が開放される」と示し、第2可変部材30が閉状態となることを「第1大入賞口29が閉鎖される」と示す場合がある。
【0026】
遊技機10は、第2大入賞口31を備えている。第2大入賞口31は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。遊技機10は、第2大入賞口31に入球した遊技球を検知する第2カウントセンサSE4(図6に示す)を備えている。例えば、第2大入賞口31には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第2カウントセンサSE4が配設されている。第2カウントセンサSE4により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。第2カウントセンサSE4により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、15球の遊技球が賞球として付与される。第2大入賞口31は、第3可変部材32を有する。第3可変部材32は、遊技球を第2大入賞口31へ入球させることができる開状態と、遊技球を第2大入賞口31へ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第3可変部材32は、第3アクチュエータA3(図6に示す)から動力を受けて動作する。第3可変部材32が開状態となる場合には、第2大入賞口31への遊技球の入球が許容される。第3可変部材32が閉状態となる場合には、第2大入賞口31への遊技球の入球が許容されない。以下、第3可変部材32が開状態となることを「第2大入賞口31が開放される」と示し、第3可変部材32が閉状態となることを「第2大入賞口31が閉鎖される」と示す場合がある。
【0027】
遊技機10は、ゲート33を備えている。ゲート33は、遊技領域21のうちセンター枠23の右方に位置している。ゲート33には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口が開口されている。ゲート口には、入球し、通過する遊技球を
検知するゲートセンサSE5(図6に示す)が配設されている。ゲートセンサSE5により遊技球が検知されると、普通ゲームの始動条件が成立し得る。
【0028】
遊技機10は、第1一般入賞口34及び第2一般入賞口35を備えている。第1一般入賞口34は、遊技領域21のうちセンター枠23の左下方に位置している。第2一般入賞口35は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。第1一般入賞口34及び第2一般入賞口35は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。遊技機10は、第1一般入賞口34に入球した遊技球を検知する第1一般センサSE6(図6に示す)と、第2一般入賞口35に入球した遊技球を検知する第2一般センサSE7(図6に示す)と、を備えている。例えば、第1一般入賞口34には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第1一般センサSE6が配設されている。第1一般センサSE6により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。第1一般センサSE6により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、4球の遊技球が賞球として付与される。第2一般センサSE7により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。第2一般センサSE7により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、4球の遊技球が賞球として付与される。一般入賞口34,35は、普通入賞口ともいわれる。
【0029】
遊技機10は、アウト口36を備えている。本実施形態において、第1始動口26や第2始動口27、第1大入賞口29、第2大入賞口31、第1一般入賞口34、第2一般入賞口35へ入球しなかった遊技球は、アウト口36から機外へと排出される(遊技盤20から外部へ排出される)。なお、遊技機10は、釘(遊技釘)や風車など、遊技領域21を流下する遊技球の挙動に変化を与える遊技構成部材を備えている。
【0030】
遊技機10は、通路部材37と、通路部材38と、を備えている。通路部材37及び通路部材38は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。通路部材37には、第2始動口27が位置している。第2始動口27の第1可変部材28は、通路部材37の上面を構成する部材となっている。通路部材37には、第2大入賞口31が位置している。第2大入賞口31の第3可変部材32は、通路部材37の上面を構成する部材となっている。遊技領域21において通路部材38は、当該通路部材38の下面と通路部材37の上面の距離が遊技球の直径よりも長い距離を空けて配置されている。そして、遊技領域21では、通路部材37及び通路部材38によって、流下通路39が形成される。流下通路39において、第2始動口27は、第2大入賞口31よりも上流に位置している。流下通路39において、第2始動口27へ入球しなかった全ての遊技球は、第2大入賞口31へと誘導される。流下通路39の最上流部の入球口39aから遊技球が入球して第2始動口27及び第2大入賞口31の何れにも入球しなかった場合、入球口39aから入球した遊技球は流下通路39の最下流部の排出口39bから排出される。
【0031】
通路部材38は、当該通路部材38の下面であって、第2始動口27の第1可変部材28と流下通路39を形成する箇所に、複数の第1突起部38aを有する。流下通路39を流下(通過)する遊技球が第1突起部38aと衝突する場合、当該遊技球の流下速度(通過速度)が低下する。即ち、第1突起部38aは、第2始動口27の第1可変部材28の上面を流下する遊技球の流下速度を抑制する機能を有している。また、通路部材38は、当該通路部材38の下面であって、第2大入賞口31の第3可変部材32と流下通路39を形成する箇所に、複数の第2突起部38bを有する。流下通路39を流下する遊技球が第2突起部38bと衝突する場合、当該遊技球の流下速度が低下する。即ち、第2突起部38bは、第2大入賞口31の第3可変部材32の上面を流下する遊技球の流下速度を抑制する機能を有している。
【0032】
次に、本実施形態において、遊技球が流下する経路について説明する。
上記のように構成された遊技機10は、遊技領域21において遊技球が流下する経路として、遊技球の発射強度に応じた複数通りの経路を有している。遊技球が流下する経路は、遊技球が流下する領域として把握することもできる。複数通りの経路には、センター枠23(演出表示装置25)の左側を通ってアウト口36へと至る第1経路R1と、センター枠23(演出表示装置25)の右側を通ってアウト口36へと至る第2経路R2と、がある。第1経路R1と第2経路R2は、一部が重複してもよく、全部が重複していなくてもよい。以下の説明では、遊技盤20を正面視したときに遊技領域21を左右に二等分する中心線CLよりも左側に位置する領域を左側領域R1aと示し、中心線CLよりも右側に位置する領域を右側領域R2aと示す。左側領域R1aを流下する経路は第1経路R1に相当し、右側領域R2aを流下する経路は第2経路R2に相当する。
【0033】
遊技者は、発射ハンドル16を操作して遊技球の発射強度を調整することで、左側領域R1a及び右側領域R2aに遊技球を打ち分け、第1始動口26や第2始動口27、第1大入賞口29、第2大入賞口31、ゲート33、第1一般入賞口34、第2一般入賞口35へ遊技球を入球させることが可能となる。具体的に、発射強度を弱めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、左打ち)、遊技球は、左側領域R1aに流下案内され易く、第1始動口26や第1一般入賞口34へ入球する可能性がある。一方、発射強度を強めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、右打ち)、遊技球は、右側領域R2aに流下案内され易く、第2始動口27や第1大入賞口29、第2大入賞口31、ゲート33、第2一般入賞口35へ入球する可能性がある。したがって、第1経路R1上には、第1始動口26及び第1一般入賞口34があり、第2経路R2上には、第2始動口27、第1大入賞口29、第2大入賞口31、ゲート33及び第2一般入賞口35があるといえる。
【0034】
本実施形態において遊技球は、第1経路R1上を流下する場合、第2経路R2上を流下する場合に比して、第2始動口27や第1大入賞口29、第2大入賞口31、ゲート33、第2一般入賞口35へ入球する可能性が低い。本実施形態において遊技球は、第2経路R2上を流下する場合、第1経路R1上を流下する場合に比して、第1始動口26や第1一般入賞口34へ入球する可能性が低い。以下の説明では、遊技球の発射強度のうち遊技球が第1経路R1上を流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「左打ち」と示す場合がある。また、遊技球の発射強度のうち遊技球が第2経路R2上を流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「右打ち」と示す場合がある。
【0035】
右側領域R2aにおいてゲート33は、第2始動口27、第1大入賞口29、第2大入賞口31及び第2一般入賞口35よりも上流側に配置されている。右側領域R2aにおいて第1大入賞口29は、第2始動口27、第2大入賞口31及び第2一般入賞口35よりも上流側に配置されている。右側領域R2aにおいて第2始動口27は、第2大入賞口31よりも上流側に配置されている。
【0036】
次に、遊技機10の遊技状態について説明する。
遊技機10は、大当り確率が異なる遊技状態として、低確率状態と、高確率状態と、を備えている。大当り確率は、内部抽選として行われる大当り抽選において大当りに当選する確率である。高確率状態は、低確率状態に比して、大当り確率が高い遊技状態である。高確率状態では、大当りに当選する可能性が低確率状態に比して高まる。なお、高確率状態は、所謂、「確率変動状態(確変状態)」である。これに対して、低確率状態は、所謂、「非確率変動状態(非確変状態)」である。
【0037】
図3に示すように、遊技機10では、第1始動口26への入球を契機に行われる大当り抽選の当選確率と、第2始動口27への入球を契機に行われる大当り抽選の当選確率とは、何れも低確率状態であるときには同じ当選確率(「1/300」)となる。同様に、第1始動口26への入球を契機に行われる大当り抽選の当選確率と、第2始動口27への入
球を契機に行われる大当り抽選の当選確率とは、何れも高確率状態であるときには同じ当選確率(「10/300」)となる。遊技機10では、低確率状態と高確率状態の何れであるかによって小当りとなる確率(小当り抽選の当選確率)は異ならない。なお、遊技機10では、第1始動口26への入球を契機に小当り抽選が行われない。そして、遊技機10では、第2始動口27への入球を契機に小当りとなる確率は、「289/300」となる。このように、非確変状態であるときに第2始動口への入球を契機に小当りとなる確率は、確変状態であるときに第2始動口への入球を契機に小当りとなる確率と同一である。
【0038】
また、非確変状態であるときに第1始動口26へ遊技球が入球した場合には、「1/300」の当選確率で大当り抽選が行われ、小当り抽選が行われないことから、はずれとなる確率は「299/300」となる。また、確変状態であるときに第1始動口26へ遊技球が入球した場合には、「10/300」の当選確率で大当り抽選が行われ、小当り抽選が行われないことから、はずれとなる確率は「290/300」となる。一方、非確変状態であるときに第2始動口27へ遊技球が入球した場合には、「1/300」の当選確率で大当り抽選が行われ、「289/300」の当選確率で小当り抽選が行われることから、はずれとなる確率は「10/300」となる。また、確変状態であるときに第2始動口27へ遊技球が入球した場合には、「10/300」の当選確率で大当り抽選が行われ、「289/300」の当選確率で小当り抽選が行われることから、はずれとなる確率は「1/300」となる。以上のように、第2始動口27へ遊技球が入球した場合、非確変状態であるとき及び確変状態であるときの何れにおいても、第2特別ゲームが小当りとなる確率は、第2特別ゲームが大当りとなる確率に比して高い。
【0039】
遊技機10は、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち少なくとも第2特別ゲームの変動時間が異なる遊技状態として、非変動短縮状態と、変動短縮状態と、がある。変動短縮状態は、非変動短縮状態に比して、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち少なくとも第2特別ゲームの変動時間が短くなる(又は、短くなり易い)遊技状態である。なお、「少なくとも第2特別ゲームの変動時間が短くなる(又は、短くなり易い)」とは、第2特別ゲームの変動時間が必ず短いことに限らず、第2特別ゲームの変動時間が短くなる場合もあれば長くなる場合があってもよく、第2特別ゲームの変動時間の平均時間が短くなることを意図する。因みに、遊技機10では、変動短縮状態であるとき、非変動短縮状態であるときに比して、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの何れも変動時間が短くなる(又は、短くなり易い)。また、変動短縮状態であるときは、変動短縮機能が作動しているときといわれることもある。また、非変動短縮状態であるときは、変動短縮機能が作動していないとき(又は、非作動であるとき)といわれることもある。
【0040】
遊技機10では、非変動短縮状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、所定の変動時間(例えば、4分や8分)を超える。具体的に、本実施形態において、非変動短縮状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、少なくとも小当りの場合及びはずれの場合、10分となる。例えば、非変動短縮状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、大当りとなった場合に限って、所定の変動時間を超えない(例えば、1分)ようにしてもよい。一方、本実施形態において、変動短縮状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、所定の変動時間を超えない。したがって、本実施形態では、変動短縮状態に制御されている場合であって小当りとなる場合に第2特別ゲームが実行されるときの当該第2特別ゲームの変動時間は、非変動短縮状態に制御されている場合であって小当りとなる場合に第2特別ゲームが実行されるときの当該第2特別ゲームの変動時間よりも短い。
【0041】
遊技機10は、普通当り遊技が生起された場合の第1可変部材28の開放時間が異なる遊技状態として、非開放延長状態と、開放延長状態と、がある。開放延長状態は、非開放延長状態に比して、普通当り遊技が生起された場合の第1可変部材28の開放時間が長い
遊技状態である。開放延長状態では、非開放延長状態に比して、第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高い。即ち、開放延長状態は、非開放延長状態に比して開閉部材としての第1可変部材28の開閉に関する有利度が高い。因みに、普通当り遊技が生起された場合の第1可変部材28の開放時間を異ならせる方法としては、1回の普通当り遊技において第1可変部材28が開状態となる回数を異ならせる方法や、第1可変部材28が開状態となったときの開放時間や1回の普通当り遊技において第1可変部材28が開状態となる合計の開放時間を異ならせる方法などがある。開放延長状態であるときは、開放延長機能が作動しているときといわれることもある。非開放延長状態であるときは、開放延長機能が作動していないとき(又は、非作動であるとき)といわれることもある。
【0042】
その他、遊技状態としては、普通当り抽選の当選確率が異なる遊技状態を制御可能に構成してもよい。例えば、普通当り高確率状態と普通当り低確率状態を遊技状態として制御可能に構成し、普通当り高確率状態は、普通当り低確率状態に比して、普通当り抽選において普通当りに当選する確率が高い遊技状態としてもよい。また、開放延長状態に制御されているときに普通当り高確率状態に制御され、非開放延長状態に制御されているときに普通当り低確率状態に制御されるように構成してもよい。
【0043】
また、遊技状態としては、普通ゲームの変動時間が異なる遊技状態を制御可能に構成してもよい。例えば、普通短縮状態と非普通短縮状態を遊技状態として制御可能に構成し、普通短縮状態は、非普通短縮状態に比して、普通ゲームの変動時間が短くなり易い遊技状態としてもよい。なお、「普通ゲームの変動時間が短くなり易い」とは、普通ゲームの変動時間が必ず短いことに限らず、普通ゲームの変動時間が短くなる場合もあれば長くなる場合があってもよく、普通ゲームの変動時間の平均時間が短くなることを意図する。
【0044】
そして、遊技機10において制御される遊技状態としては、「低確率状態、非変動時間短縮状態、非開放延長状態」と、「低確率状態、変動時間短縮状態、開放延長状態」と、「高確率状態、変動時間短縮状態、開放延長状態」と、「高確率状態、変動時間短縮状態、非開放延長状態」と、がある。以下の説明では、「低確率状態、非変動時間短縮状態、非開放延長状態に制御される遊技状態」を「通常低確状態」、「低確率状態、変動時間短縮状態、開放延長状態に制御される遊技状態」を「特定低確状態」と示す場合がある。また、以下の説明では、「高確率状態、変動時間短縮状態、開放延長状態に制御される遊技状態」を「特定高確状態」、「高確率状態、変動時間短縮状態、非開放延長状態に制御される遊技状態」を「特殊状態」と示す場合がある。即ち、本実施形態では、遊技状態には、通常低確状態と、特定低確状態と、特定高確状態と、特殊状態と、がある。本実施形態における特殊状態は、小当りラッシュ(小当りRUSH)や小当りラッシュ状態ともいわれる。本実施形態では、通常低確状態が通常状態に相当し、特殊状態が第1遊技状態に相当する。また、本実施形態では、特定低確状態及び特定高確状態のうち少なくとも一方が第2遊技状態に相当する。本実施形態における第2遊技状態は、開放延長状態に制御される遊技状態ともいえる。
【0045】
次に、遊技機10における大当りについて説明する。
遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄は、第1大当り図柄と、第2大当り図柄と、第3大当り図柄と、に分類されている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当りの種類が定められている。具体的に、第1大当り図柄には第1大当り、第2大当り図柄には第2大当り、第3大当り図柄には第3大当りがそれぞれ定められている。以下、第1大当りに基づく大当り遊技を「第1大当り遊技」、第2大当りに基づく大当り遊技を「第2大当り遊技」、第3大当りに基づく大当り遊技を「第3大当り遊技」という。遊技機10では、大当り抽選に当選し、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて第1大当り図柄が確定停止表示されると、その後、第1大当り遊技が生起(付与)される。即ち、遊技機10では、大当り抽選に当選し
、大当り図柄が第1大当り図柄であった場合、第1大当りとなる特別ゲームの終了後に第1大当り遊技が生起される。本実施形態では、第1大当りが特別当りに相当し、第1大当り遊技が特別当り遊技に相当する。遊技機10では、大当り抽選に当選し、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて第2大当り図柄が確定停止表示されると、その後、第2大当り遊技が生起される。即ち、遊技機10では、大当り抽選に当選し、大当り図柄が第2大当り図柄であった場合、第2大当りとなる特別ゲームの終了後に第2大当り遊技が生起される。遊技機10では、大当り抽選に当選し、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて第3大当り図柄が確定停止表示されると、その後、第3大当り遊技が生起される。即ち、遊技機10では、大当り抽選に当選し、大当り図柄が第3大当り図柄であった場合、第3大当りとなる特別ゲームの終了後に第3大当り遊技が生起される。
【0046】
大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング期間にわたって、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング演出の終了後に、第1大入賞口29が開放されるラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技において第1大入賞口29は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1の開放遊技終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2の開放遊技終了条件が成立する迄の間、開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング期間にわたって、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング演出の終了に伴って終了される。
【0047】
図4に示すように、各大当りには、ラウンド遊技の回数(図4では、ラウンド回数と示す)が定められている。具体的に、第1大当りには、ラウンド遊技の回数として「10回」が定められている。また、第2大当り及び第3大当りには、ラウンド遊技の回数として「4回」が定められている。
【0048】
各大当りには、大当り遊技終了後の遊技状態が定められている。具体的に、第1大当りには、大当り遊技終了後の遊技状態を特殊状態に制御することが定められている。遊技機10では、特殊状態に制御された後、特殊状態の終了条件が成立した場合に特殊状態が終了する。特殊状態の終了条件には、大当り抽選に当選した場合に成立する終了条件がある。遊技機10では、特殊状態に制御された後、大当り遊技が生起された場合、特殊状態が終了する。なお、遊技機10では、特殊状態に制御されているときに小当り抽選に当選しても特殊状態が終了しない。
【0049】
第2大当りには、大当り遊技終了後の遊技状態を特定高確状態に制御することが定められている。遊技機10では、特定高確状態に制御された後、特定高確状態の終了条件が成立した場合に特定高確状態が終了する。特定高確状態の終了条件には、大当り抽選に当選した場合に成立する終了条件がある。遊技機10では、特定高確状態に制御された後、大当り遊技が生起された場合、特定高確状態が終了する。なお、遊技機10では、特定高確状態に制御されているときに小当り抽選に当選しても特定高確状態が終了しない。
【0050】
第3大当りには、大当り遊技終了後の遊技状態を特定低確状態に制御することが定められている。遊技機10では、特定低確状態に制御された後、特定低確状態の終了条件が成立した場合に特定低確状態が終了する。特定低確状態の終了条件には、大当り抽選に当選した場合に成立する終了条件がある。遊技機10では、特定低確状態に制御された後、大当り遊技が生起された場合、特定低確状態が終了する。なお、遊技機10では、特定低確状態に制御されているときに小当り抽選に当選しても特定低確状態が終了しない。また、特定低確状態の終了条件には、第3大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく100回の特別ゲームが終了した場合に成立する終了条件がある。遊技機10では、第3大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく100回の特別ゲームが終了し
た場合、特定低確状態が終了し、通常低確状態に制御される。
【0051】
次に、遊技機10における小当りについて説明する。
小当り遊技では、第2大入賞口31が開放され、第2大入賞口31への遊技球の入球が許容される。小当り遊技では、所定の開放態様で第2大入賞口31が開状態となる。小当り遊技において第2大入賞口31は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1の開放遊技終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2の開放遊技終了条件が成立する迄の間、所定の開放態様で開放される。例えば、小当り遊技では、「0.6秒開放した後に0.5秒閉鎖し、その後、1.2秒開放する開放態様」で第2大入賞口31が開状態となる。このように、小当り遊技では、少なくとも1回は第2大入賞口31が、当該第2大入賞口31へ遊技球を入球させることが容易な時間だけ開放される。以上のように、大当り遊技では、第1大入賞口29が開放されることによって第1大入賞口29への遊技球の入球が許容される一方、小当り遊技では、第2大入賞口31が開放されることによって第2大入賞口31への遊技球の入球が許容される。
【0052】
本実施形態における演出表示装置25が実行可能な表示演出には、演出用の図柄(以下、演出図柄と示す)が複数列で変動表示され、最終的に演出図柄の組み合わせが確定停止表示される演出図柄変動ゲーム(以下、演出ゲームと示す)がある。遊技機10は、演出図柄を用いた演出ゲームを実行可能に構成されている。演出図柄は、キャラクタや模様などの装飾が施された図柄であって、「装飾図柄」や「飾り図柄」ともいわれる。演出ゲームは、第1列、第2列及び第3列の図柄列をそれぞれ縦方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。第1列の演出図柄は所謂第1図柄であり、第2列の演出図柄は所謂第2図柄であり、第3列の演出図柄は所謂第3図柄である。以下の説明では、「第1列」を「左列」と示すとともに「第1図柄」を「左図柄」と示し、「第2列」を「中列」と示すとともに「第2図柄」を「中図柄」と示し、「第3列」を「右列」と示すとともに「第3図柄」を「右図柄」と示す。本実施形態において各列では、原則として、[1]~[8]の数字を模した演出図柄が所定の順序で変動表示される。
【0053】
演出ゲームは、特別ゲームと連動して行われる。即ち、本実施形態では、実行中の図柄変動ゲームに対応する演出ゲームを実行可能に構成されている。具体的に、演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。このように、遊技機10は、特別ゲームの実行中に演出ゲームを実行可能に構成されている。そして、演出ゲームでは、対応した特別ゲームにて確定停止表示された特別図柄に応じた演出図柄の組み合わせが確定停止表示される。特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて大当りの図柄組み合わせが確定停止表示される。例えば、大当りの図柄組み合わせは、[777]などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。また、特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて、小当りの図柄組み合わせが確定停止表示される。例えば、小当りの図柄組み合わせは、[123]や[426]などのように、少なくとも一部の列の演出図柄が他の列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。また、特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて、はずれの図柄組み合わせが確定停止表示される。例えば、はずれの図柄組み合わせは、[323]や[426]などのように、少なくとも一部の列の演出図柄が他の列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。因みに、小当りの図柄組み合わせは、はずれの図柄組み合わせと一部又は全部が共通する図柄組み合わせであってもよい。例えば、小当りの図柄組み合わせとはずれの図柄組み合わせで共通する図柄組み合わせが演出ゲームにて確定停止表示された場合には、小当りとはずれの何れであるかを演出図柄から特定し難くできる。一方、小当りの図柄組み合わせは、はずれの図柄組み合わせと異なる図柄組み合わせであってもよい。この場合、演出図柄から小当りとはずれの何れであるかを特定し易くできる。なお、演出ゲームにおいては、演出図柄が確定停止表示される前に一旦停止表示される。本明細書に
おいて「一旦停止表示」とは、例えば、「ゆれ変動状態」など、確定停止表示とは異なることを示す状態を意味している。
【0054】
演出ゲームでは、演出図柄の表示態様がリーチ態様となり(リーチが形成され)、リーチ演出(単に、リーチともいわれる)が行われる場合がある。リーチ態様は、複数列のうち特定の列(例えば、左列と右列)に同一の数字を模した演出図柄が一旦停止表示されており、且つ特定の列とは異なる列(例えば、中列)の演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。リーチ演出には、登場させるキャラクタや演出図柄の動作が異なる複数種類のリーチ演出があってもよい。例えば、リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、ノーマルリーチ演出の開始後に行われるスーパーリーチ演出と、がある。そして、特別ゲームの実行中、スーパーリーチ演出が実行される場合には、ノーマルリーチ演出のみが実行される場合に比して、大当り期待度が高くなるようにしてもよい。なお、本実施形態におけるリーチ演出は、特別ゲームの実行中に実行される。このように、本実施形態において、演出には、リーチ演出がある。
【0055】
また、遊技機10では、演出表示装置25において、演出ゲームとは別に、特定図柄が変動表示され、最終的に特定図柄が確定停止表示される特定図柄変動ゲーム(以下、特定ゲームと示す)が実行される。このように、遊技機10は、特定図柄を用いた特定ゲームを実行可能に構成されている。本実施形態における特定ゲームは、一列の特定図柄が変動して実行される。特定ゲームには、実行中の第1特別ゲームに対応する第1特定図柄変動ゲーム(以下、第1特定ゲームと示す)と、実行中の第2特別ゲームに対応する第2特定図柄変動ゲーム(以下、第2特定ゲームと示す)と、がある。具体的に、第1特定ゲームは、第1特別ゲームの開始に伴って開始され、第1特別ゲームの終了に伴って終了される。同様に、第2特定ゲームは、第2特別ゲームの開始に伴って開始され、第2特別ゲームの終了に伴って終了される。そして、特定ゲームでは、特別ゲームにて確定停止表示された特別図柄に応じた特定図柄が確定停止表示される。例えば、特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示される場合には、特定ゲームにおいて特定図柄による大当り図柄(例えば、[7])が確定停止表示される。また、特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示される場合には、特定ゲームにおいて特定図柄による小当り図柄(例えば、[1])が確定停止表示される。また、特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示される場合には、特定ゲームにおいて特定図柄によるはずれ図柄(例えば、[4])が確定停止表示される。なお、特定図柄は、例えば、所定の図形を模した図柄であってもよいし、所定の文字を模した図柄であってもよい。
【0056】
図5(a)及び図5(b)に示すように、演出表示装置25では、第1特定領域Z1に第1特定ゲームに係る特定図柄が表示され、当該第1特定ゲームに係る特定図柄によって第1特定ゲームが実行される。同様に、演出表示装置25では、第2特定領域Z2に第2特定ゲームに係る特定図柄が表示され、当該第1特定ゲームに係る特定図柄によって第2特定ゲームが実行される。第1特定ゲームに係る特定図柄は、第4図柄ともいわれる。第2特定ゲームに係る特定図柄は、第5図柄ともいわれる。
【0057】
このように、遊技機10では、演出表示装置25において、演出ゲームと、特定ゲームと、が実行される。演出ゲームは、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち何れかの特別ゲームに対応して実行される。具体的に、遊技機10では、遊技状態に応じて、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち何れかの特別ゲームに対応して演出ゲームが実行されるように構成されている。遊技機10では、通常低確状態であるとき、第1特別ゲームに対応した演出ゲームが実行される。また、遊技機10では、特定低確状態、特定高確状態及び特殊状態のうち何れかの遊技状態であるとき、第2特別ゲームに対応した演出ゲームが実行される。なお、特定ゲームは、遊技状態によらず、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち何れの特別ゲームにも対応して実行されるように構成されている。
【0058】
図5(b)に示すように、特殊状態であるとき、演出表示装置25では、第2特別ゲームの開始に伴い演出ゲームが開始され、各演出図柄が変動表示されている。なお、図5(b)では、第1特別ゲームが実行されていない一方、第2特別ゲームが実行されているものとする。因みに、特殊状態であるとき、演出表示装置25では、第1特別ゲームが開始されても演出ゲームは開始されない。つまり、特殊状態では、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されず、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。なお、上記では、特殊状態であるときの演出ゲームについて例示したが、特定低確状態及び特定高確状態であるときの演出ゲームについても同じ構成となっている。このように、特殊状態、特定低確状態及び特定高確状態では、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない一方、実行中の第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。
【0059】
一方、遊技機10では、通常低確状態であるとき、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行され、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない。つまり、通常低確状態では、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されず、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。このように、通常低確状態では、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない一方、実行中の第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。
【0060】
図5(b)では、特殊状態であるときにおいて、第1特別ゲームが実行されていない一方、第2特別ゲームが実行されているときの演出表示装置25の表示内容の一例を示している。図5(b)に示すように、特殊状態であるときには、第1特別ゲームが実行されていないときであっても、第2特別ゲームが実行されているとき、第2特定領域Z2において第2特定ゲームが実行され、且つ、実行中の第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。このとき、第1特別ゲームが実行されていないことから、第1特定領域Z1には特定図柄が確定停止表示され続ける。因みに、特殊状態であるときにおいて、演出表示装置25では、第1特別ゲームが実行された場合、第1特定領域Z1において第1特定ゲームが実行されるものの、実行中の第1特別ゲームに対応する演出ゲームは実行されない。ここでは、特殊状態における特定ゲームについて例示したが、通常低確状態、特定低確状態及び特定高確状態の何れであるときであっても同様、演出表示装置25では、第1特別ゲームの実行中に第1特定領域Z1において第1特定ゲームが実行され、第2特別ゲームの実行中に第2特定領域Z2において第2特定ゲームが実行される。そして、本実施形態において、特殊状態、通常低確状態、特定低確状態及び特定高確状態では、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第1特別ゲームに対応する第1特定ゲームが実行され、且つ、実行中の第2特別ゲームに対応する第2特定ゲームが実行される。
【0061】
次に、遊技機10の電気的構成について説明する。
図6に示すように、遊技機10は、主制御部としての主基板40を備えている。主基板40は、各種の処理を行い、該処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)などの制御情報を出力する。遊技機10は、副制御部としての副基板41を備えている。副基板41は、主基板40が出力する制御情報に基づき所定の処理を行う。例えば、副基板41は、装飾ランプ17による発光演出、スピーカ18による音演出及び演出表示装置25による表示演出を実行させるための処理を行う。主基板40及び副基板41は、遊技盤20の裏側に配設されている。遊技盤ユニットには、主基板40及び副基板41が含まれる。遊技機10において主基板40及び副基板41は、機内部に配設されているともいえる。主基板40は、副基板41と接続されている。
【0062】
まず、主基板40について説明する。
主基板40は、主CPU40aと、主ROM40bと、主RAM40cと、を備えている。主CPU40aは、主ROM40bの制御プログラム(主制御プログラム)を実行することにより、各種の処理を行う。
【0063】
主ROM40bは、主制御プログラムや、所定の抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。例えば、主ROM40bは、大当り抽選にて用いられる大当り判定値を記憶している。大当り判定値には、高確大当り判定値と、共通大当り判定値と、がある。なお、遊技機10において、低確率状態であるときの大当り抽選では共通大当り判定値と高確大当り判定値のうち共通大当り判定値のみが用いられる一方、高確率状態であるときの大当り抽選では共通大当り判定値と高確大当り判定値の両方が用いられる。例えば、主ROM40bは、大当り抽選に当選した場合に大当り図柄を決定するために用いられる大当り図柄判定値を記憶している。大当り図柄判定値には、第1大当り図柄判定値と、第2大当り図柄判定値と、第3大当り図柄判定値と、がある。詳細については後述するが、遊技機10では、大当り図柄を決定するにあたって、取得した乱数の値が第1大当り図柄判定値と一致する場合には大当りの種類として第1大当りが決定されることとなる。同様に、遊技機10では、大当り図柄を決定するにあたって、取得した乱数の値が第2大当り図柄判定値と一致する場合には大当りの種類として第2大当りが決定されることとなる。また、遊技機10では、大当り図柄を決定するにあたって、取得した乱数の値が第3大当り図柄判定値と一致する場合には大当りの種類として第3大当りが決定されることとなる。その他、主ROM40bは、演出抽選に用いられる演出判定値を記憶している。演出抽選では、リーチ演出を実行するかについての決定が行われる。このため、演出抽選は、リーチ抽選ともいえる。
【0064】
その他、例えば、主ROM40bは、複数種類の変動パターンを記憶している。複数種類の変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの変動時間(特別ゲームの変動時間)が対応付けられている。変動パターンは、特別ゲームの変動時間を特定可能な情報といえる。変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの間に行われる演出ゲームの演出内容のうち一部又は全てを特定可能な情報であってもよい。変動パターンには、例えば、大当り変動パターンと、小当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的に演出図柄による大当り図柄を確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。小当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで最終的に演出図柄による小当り図柄が確定停止表示される演出内容が対応付けられている。なお、小当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が対応付けられた変動パターンがあってもよい。はずれ変動パターンには、はずれリーチなし変動パターンと、はずれリーチあり変動パターンと、がある。はずれリーチなし変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで最終的に演出図柄によるはずれ図柄を確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。はずれリーチあり変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。
【0065】
変動パターンには、変動短縮状態であるときに決定可能な変動パターンと、非変動短縮状態であるときに決定可能な変動パターンと、がある。変動短縮状態であるときに決定可能な変動パターンと非変動短縮状態であるときに決定可能な変動パターンは、一部又は全部が異なる。変動短縮状態であるときに決定可能な変動パターンに定められた変動時間は、非変動短縮状態であるときに決定可能な変動パターンに定められた変動時間に比して、短い(又は、短いことが多い)。遊技機10では、変動短縮状態であるときに決定可能な
1又は複数の変動パターンが定められた変動パターンテーブルの中から変動パターンが決定されることによって変動短縮状態が実現される。同様に、遊技機10では、非変動短縮状態であるときに決定可能な1又は複数の変動パターンが定められた変動パターンテーブルの中から変動パターンが決定されることによって非変動短縮状態が実現される。
【0066】
また、変動パターンには、第1特別ゲームを実行するときに決定可能な第1特別ゲーム用の変動パターンと、第2特別ゲームを実行するときに決定可能な第2特別ゲーム用の変動パターンと、がある。第1特別ゲーム用の変動パターンと第2特別ゲーム用の変動パターンは、一部又は全部が異なる。因みに、遊技機10において第1特別ゲームは、大当りとなる場合がある一方、小当りとなる場合がない。したがって、遊技機10は、第1特別ゲーム用の小当り変動パターンを備えていない。
【0067】
以上のように、変動パターンには、非変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用の大当り変動パターンと、変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用の大当り変動パターンと、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の大当り変動パターンと、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の大当り変動パターンと、がある。また、変動パターンには、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の小当り変動パターンと、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の小当り変動パターンと、がある。また、変動パターンには、非変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれリーチなし変動パターンと、変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれリーチなし変動パターンと、がある。また、変動パターンには、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれリーチなし変動パターンと、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれリーチなし変動パターンと、がある。また、変動パターンには、非変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれリーチあり変動パターンと、変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれリーチあり変動パターンと、がある。また、変動パターンには、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれリーチあり変動パターンと、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれリーチあり変動パターンと、がある。
【0068】
主RAM40cは、遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主RAM40cが記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。主基板40は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数生成回路を主基板40に搭載することによりハードウェア乱数として生成してもよく、主CPU40aが所定の制御周期毎に乱数の値を更新することによりソフトウェア乱数として生成してもよい。
【0069】
主基板40には、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、第1カウントセンサSE3、第2カウントセンサSE4、ゲートセンサSE5、第1一般センサSE6及び第2一般センサSE7が接続されている。主CPU40aは、ポートを介して、各種のセンサSE1~SE7が出力する検知信号を入力可能に構成されている。主基板40には、情報表示パネル22が接続されている。主CPU40aは、駆動回路を介して、情報表示パネル22の表示内容を制御可能となっている。主基板40には、第1アクチュエータA1、第2アクチュエータA2及び第3アクチュエータA3が接続されている。主CPU40aは、駆動回路を介して、第1アクチュエータA1の動作、第2アクチュエータA2の動作、第3アクチュエータA3の動作を制御可能となっている。
【0070】
次に、副基板41について説明する。
副基板41は、副CPU41aと、副ROM41bと、副RAM41cと、を備えている。例えば、副CPU41aは、副ROM41bの制御プログラム(副制御プログラム)を実行することにより、各種の処理(例えば、演出に関する処理)を行う。副ROM41bは、副制御プログラムや、抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している
。副ROM41bは、演出表示装置25における表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出データを記憶している。副ROM41bは、装飾ランプ17における発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出データを記憶している。副ROM41bは、スピーカ18における音演出の態様(内容)を特定可能な音演出データを記憶している。
【0071】
副RAM41cは、遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副RAM41cが記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。副基板41は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数生成回路を副基板41に搭載することによりハードウェア乱数として生成してもよく、副CPU41aが所定の制御周期毎に乱数の値を更新することによりソフトウェア乱数として生成してもよい。
【0072】
副基板41には、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25が接続されている。副CPU41aは、駆動回路を介して、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25を制御可能となっている。
【0073】
以下、主CPU40aや副CPU41aが実行する制御内容を説明する。まず、主CPU40aが行う各種処理について説明する。
最初に、主CPU40aが行う特別図柄入力処理について説明する。
【0074】
特別図柄入力処理において主CPU40aは、第1特別図柄入力処理を行う。また、主CPU40aは、第1特別図柄入力処理を終えると、第2特別図柄入力処理を行う。そして、特別図柄入力処理において主CPU40aは、第2特別図柄入力処理を終えると、特別図柄入力処理を終了する。
【0075】
第1特別図柄入力処理において主CPU40aは、第1始動センサSE1からの検知信号を入力したかに基づいて、第1始動口26に遊技球が入球したかを判定する(以下、第1入力判定と示す)。第1入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU40aは、第1特別図柄入力処理を終了する。一方、第1入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている第1特別保留数が上限数(本実施形態では、4)未満であるかを判定する(以下、第1保留判定と示す)。第1保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU40aは、第1特別図柄入力処理を終了する。
【0076】
第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU40aは、第1特別保留数に1加算して更新する。また、主CPU40aは、更新後の第1特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。主CPU40aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第1保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU40aは、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM40cに記憶させる。このとき、主CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報であること及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第1特別ゲーム用の乱数情報を主RAM40cに記憶させておくことで、第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。遊技機10は、第1特別ゲームの実行を保留可能に構成されている。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。なお、例えば、乱数は、大当り抽選及び小当り抽選に用いる当り抽選乱数、大当り図柄の決定に用いる図柄乱数、変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数、演出抽選(リーチ抽選)に用いる演出抽選乱数などである。その後、第1特別図柄入力処理において主CPU40aは、先読みコマンド生成処理を行う。そして、第1特別図柄入力処理において主CPU40aは、先読みコマンド生成処理を終えると、第1特別図柄入力処理を終了する。第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理については、後述する第
2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理と併せて、後ほど説明する。
【0077】
第2特別図柄入力処理において主CPU40aは、第2始動センサSE2からの検知信号を入力したかに基づいて、第2始動口27に遊技球が入球したかを判定する(以下、第2入力判定と示す)。第2入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている第2特別保留数が上限数(本実施形態では、4)未満であるかを判定する(以下、第2保留判定と示す)。第2保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。
【0078】
第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU40aは、第2特別保留数に1加算して更新する。主CPU40aは、更新後の第2特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。また、主CPU40aは、更新後の第2特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第2保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU40aは、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM40cに記憶させ、特別図柄入力処理を終了する。このとき、主CPU40aは、第2特別ゲーム用の乱数情報であること及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主RAM40cに記憶させておくことで、第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。遊技機10は、第2特別ゲームの実行を保留可能に構成されている。以上のように、遊技機10は、特別ゲーム(図柄変動ゲーム)の実行を保留可能に構成されている。その後、第2特別図柄入力処理において主CPU40aは、先読みコマンド生成処理を行う。そして、第2特別図柄入力処理において主CPU40aは、先読みコマンド生成処理を終えると、第2特別図柄入力処理を終了する。
【0079】
ここで、第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理と、第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理と、について説明する。
まず、先読みコマンド生成処理において生成される先読みコマンドについて説明する。
【0080】
図7に示すように、先読みコマンド生成処理において生成される先読みコマンドは、先読みコマンドSC1~SC12に分類される。先読みコマンドSC1は、当り抽選乱数の値が共通大当り判定値と一致する値であって、且つ、図柄乱数の値が第1大当り図柄判定値と一致する場合に生成される。先読みコマンドSC2は、当り抽選乱数の値が共通大当り判定値と一致する値であって、且つ、図柄乱数の値が第2大当り図柄判定値と一致する場合に生成される。先読みコマンドSC3は、当り抽選乱数の値が共通大当り判定値と一致する値であって、且つ、図柄乱数の値が第3大当り図柄判定値と一致する場合に生成される。先読みコマンドSC4は、当り抽選乱数の値が高確大当り判定値と一致する値であって、図柄乱数の値が第1大当り図柄判定値と一致する値であり、且つ、演出抽選乱数の値が演出判定値と一致する値である場合に生成される。先読みコマンドSC5は、当り抽選乱数の値が高確大当り判定値と一致する値であって、図柄乱数の値が第1大当り図柄判定値と一致する値であり、且つ、演出抽選乱数の値が演出判定値と一致しない(図7では、不一致と示す)値である場合に生成される。先読みコマンドSC6は、当り抽選乱数の値が高確大当り判定値と一致する値であって、図柄乱数の値が第2大当り図柄判定値と一致する値であり、且つ、演出抽選乱数の値が演出判定値と一致する値である場合に生成される。先読みコマンドSC7は、当り抽選乱数の値が高確大当り判定値と一致する値であって、図柄乱数の値が第2大当り図柄判定値と一致する値であり、且つ、演出抽選乱数の値が演出判定値と一致しない値である場合に生成される。先読みコマンドSC8は、当り抽選乱数の値が高確大当り判定値と一致する値であって、図柄乱数の値が第3大当り図柄判定値と一致する値であり、且つ、演出抽選乱数の値が演出判定値と一致する値である場合に生成される。先読みコマンドSC9は、当り抽選乱数の値が高確大当り判定値と一致
する値であって、図柄乱数の値が第3大当り図柄判定値と一致する値であり、且つ、演出抽選乱数の値が演出判定値と一致しない値である場合に生成される。
【0081】
先読みコマンドSC10は、当り抽選乱数の値が全ての当り判定値と一致しない値であって、且つ、演出抽選乱数の値が演出判定値と一致する値である場合に生成される。なお、ここでいう「当り抽選乱数の値が全ての当り判定値と一致しない値である場合」とは、第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理と第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理で異なる。第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において「当り抽選乱数の値が全ての当り判定値と一致しない値である場合」とは、当り抽選乱数の値が共通大当り判定値、高確大当り判定値及び小当り判定値の何れとも一致しない場合を意味する。一方、第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において「当り抽選乱数の値が全ての当り判定値と一致しない値である場合」とは、当り抽選乱数の値が共通大当り判定値及び高確大当り判定値の何れとも一致しない場合を意味する。先読みコマンドSC11は、当り抽選乱数の値が全ての当り判定値と一致しない値であって、且つ、演出抽選乱数の値が演出判定値と一致しない値である場合に生成される。先読みコマンドSC12は、第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理に限って生成され得る。先読みコマンドSC12は、当り抽選乱数の値が小当り判定値と一致する値である場合に生成される。本実施形態では、第1始動口26への入球を契機として大当り抽選は行われるものの、第1始動口26への入球を契機として小当り抽選は行われない。したがって、第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理では、当り抽選乱数の値が小当り判定値と一致するかについての判断は行われず、先読みコマンドSC12が生成されない。
【0082】
先読みコマンド生成処理において主CPU40aは、特別図柄入力処理において取得した乱数の値に基づき、先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。具体的に、第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において主CPU40aは、第1特別図柄入力処理において取得した当り抽選乱数、図柄乱数及び演出抽選乱数のうち少なくとも一部の乱数の値に基づいて先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。また、第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において主CPU40aは、第1特別ゲームに対応する先読みコマンドであることを特定可能な先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。また、第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において主CPU40aは、第1特別保留数を特定可能な先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。例えば、第1特別保留数が「3」であるときに第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において先読みコマンドSC1に分類される先読みコマンドを生成する場合、主CPU40aは、第1特別ゲームに対応することを特定可能であって、且つ、第1特別保留数が「3」であることを特定可能な先読みコマンドSC1を生成する。
【0083】
同様に、第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において主CPU40aは、第2特別図柄入力処理において取得した当り抽選乱数、図柄乱数及び演出抽選乱数のうち少なくとも一部の乱数の値に基づいて先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。また、第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において主CPU40aは、第2特別ゲームに対応する先読みコマンドであることを特定可能な先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。また、第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において主CPU40aは、第2特別保留数を特定可能な先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。
【0084】
以下、先読みコマンド生成処理における先読みコマンドの生成に係る制御について説明する。なお、以下の説明において「取得した乱数」とは、第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理であれば第1特別図柄入力処理において取得した乱数を意味し、
第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理であれば第2特別図柄入力処理において取得した乱数を意味する。
【0085】
先読みコマンド生成処理において主CPU40aは、取得した当り抽選乱数の値が共通大当り判定値と一致する場合、先読みコマンドSC1~SC3のうち何れかに分類される先読みコマンドを生成する。具体的に、主CPU40aは、取得した図柄乱数の値が第1大当り図柄判定値と一致する場合、先読みコマンドSC1に分類される先読みコマンドを生成する。主CPU40aは、取得した図柄乱数の値が第2大当り図柄判定値と一致する場合、先読みコマンドSC2に分類される先読みコマンドを生成する。主CPU40aは、取得した図柄乱数の値が第3大当り図柄判定値と一致する場合、先読みコマンドSC3に分類される先読みコマンドを生成する。
【0086】
先読みコマンド生成処理において主CPU40aは、取得した当り抽選乱数の値が高確大当り判定値と一致する場合、先読みコマンドSC4~SC9のうち何れかに分類される先読みコマンドを生成する。特に、主CPU40aは、取得した図柄乱数の値が第1大当り図柄判定値と一致する場合、先読みコマンドSC4,SC5のうち何れかに分類される先読みコマンドを生成する。具体的に、主CPU40aは、取得した演出抽選乱数の値が演出判定値と一致する場合、先読みコマンドSC4に分類される先読みコマンドを生成する。一方、主CPU40aは、取得した演出抽選乱数の値が演出判定値と一致しない場合、先読みコマンドSC5に分類される先読みコマンドを生成する。また、主CPU40aは、取得した図柄乱数の値が第2大当り図柄判定値と一致する場合、先読みコマンドSC6,SC7のうち何れかに分類される先読みコマンドを生成する。具体的に、主CPU40aは、取得した演出抽選乱数の値が演出判定値と一致する場合、先読みコマンドSC6に分類される先読みコマンドを生成する。一方、主CPU40aは、取得した演出抽選乱数の値が演出判定値と一致しない場合、先読みコマンドSC7に分類される先読みコマンドを生成する。また、主CPU40aは、取得した図柄乱数の値が第3大当り図柄判定値と一致する場合、先読みコマンドSC8,SC9のうち何れかに分類される先読みコマンドを生成する。具体的に、主CPU40aは、取得した演出抽選乱数の値が演出判定値と一致する場合、先読みコマンドSC8に分類される先読みコマンドを生成する。一方、主CPU40aは、取得した演出抽選乱数の値が演出判定値と一致しない場合、先読みコマンドSC9に分類される先読みコマンドを生成する。
【0087】
先読みコマンド生成処理において主CPU40aは、取得した当り抽選乱数の値が全ての当り判定値と一致しない場合、先読みコマンドSC10,SC11のうち何れかに分類される先読みコマンドを生成する。具体的に、第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において主CPU40aは、取得した当り抽選乱数の値が共通大当り判定値及び高確大当り判定値の何れとも一致しない場合、先読みコマンドSC10,SC11のうち何れかに分類される先読みコマンドを生成する。一方、第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において主CPU40aは、取得した当り抽選乱数の値が共通大当り判定値、高確大当り判定値及び小当り判定値の何れとも一致しない場合、先読みコマンドSC10,SC11のうち何れかに分類される先読みコマンドを生成する。主CPU40aは、取得した演出抽選乱数の値が演出判定値と一致する場合、先読みコマンドSC10に分類される先読みコマンドを生成する。一方、主CPU40aは、取得した演出抽選乱数の値が演出判定値と一致しない場合、先読みコマンドSC11に分類される先読みコマンドを生成する。第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において主CPU40aは、取得した当り抽選乱数の値が小当り判定値と一致する場合、先読みコマンドSC12に分類される先読みコマンドを生成する。
【0088】
次に、主CPU40aが行う特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において主CPU40aは、当り遊技(大当り遊技、小当り遊技)中
ではないかを判定する。当り遊技中である場合、主CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、当り遊技中ではない場合、主CPU40aは、第1実行中判定を行う。第1実行中判定において主CPU40aは、第1特別ゲームの実行中であるかを判定する。そして、第1実行中判定において第1特別ゲームの実行中であると判定する場合、主CPU40aは、第2実行中判定を行う。第2実行中判定において主CPU40aは、第2特別ゲームの実行中であるかを判定する。一方、第1実行中判定において第1特別ゲームの実行中でないと判定する場合、主CPU40aは、第1保留判定を行う。第1保留判定において主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている第1特別保留数が1以上であるかを判定する。第1保留判定において第1特別保留数が1以上でないと判定する場合、主CPU40aは、第2実行中判定を行う。一方、第1保留判定において第1特別保留数が1以上であると判定する場合、主CPU40aは、第1特別ゲームの実行に係る第1特別図柄開始処理を行う。第1特別図柄開始処理を行った後、主CPU40aは、第2実行中判定を行う。
【0089】
第2実行中判定において第2特別ゲームの実行中であると判定する場合、主CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、第2実行中判定において第2特別ゲームの実行中でないと判定する場合、主CPU40aは、第2保留判定を行う。第2保留判定において主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている第2特別保留数が1以上であるかを判定する。第2保留判定において第2特別保留数が1以上でないと判定する場合、主CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、第2保留判定において第2特別保留数が1以上であると判定する場合、主CPU40aは、第2特別ゲームの実行に係る第2特別図柄開始処理を行う。第2特別図柄開始処理を行った後、主CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0090】
ここで、第1特別図柄開始処理について説明する。
第1特別図柄開始処理において主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている第1特別保留数を1減算して更新する。主CPU40aは、更新後の第1特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU40aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な第1保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RAM40cから読み出す。主CPU40aは、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RAM40cから消去する。そして、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報のうち低確率状態と高確率状態の何れであるかを特定可能な情報(以下、確率状態フラグと示す)を参照して大当り抽選処理を行う。
【0091】
大当り抽選処理において主CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な当り抽選乱数の値と、主ROM40bに記憶されている大当り判定値と、に基づき大当り抽選を行う。主CPU40aは、高確率状態であれば共通大当り判定値及び高確大当り判定値を用いて大当り抽選を行う一方、低確率状態であれば共通大当り判定値を用いて大当り抽選を行う。主CPU40aは、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致するかを判定し、大当り抽選を行う。本実施形態では、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致する場合に大当り抽選に当選した(大当りに当選した)ものとし、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致しない場合に大当り抽選に非当選した(当選しなかった)ものとする。そして、大当り抽選に当選した場合、主CPU40aは、大当り抽選処理を終了し、大当りゲーム処理を実行する。一方、大当り抽選に非当選した場合、主CPU40aは、大当り抽選処理を終了し、はずれゲーム処理を実行する。
【0092】
ここで、第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理について、説明する。
主CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な図柄乱数と、主ROM40bに記憶されている大当り図柄判定値と、に基づき大当り図柄を決定する。主CPU40aは
、図柄乱数の値と第1大当り図柄判定値が一致した場合、第1大当り図柄に決定する。主CPU40aは、図柄乱数の値と第2大当り図柄判定値が一致した場合、大当り図柄を第2大当り図柄に決定する。主CPU40aは、図柄乱数の値と第3大当り図柄判定値が一致した場合、大当り図柄を第3大当り図柄に決定する。また、主CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、大当り変動パターンを決定する。このとき、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報のうち非変動短縮状態と変動短縮状態の何れであるかを特定可能な情報(以下、短縮状態フラグと示す)を参照する。そして、主CPU40aは、非変動短縮状態であれば、非変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用の大当り変動パターンを決定する。一方、主CPU40aは、変動短縮状態であれば、変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用の大当り変動パターンを決定する。これにより、主CPU40aは、変動短縮状態であるとき、非変動短縮状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU40aは、大当りゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な制御情報(以下、図柄コマンドと示す)及び決定した変動パターンを特定可能な制御情報(以下、変動パターンコマンドと示す)を出力バッファに格納する。そして、主CPU40aは、第1特別図柄開始処理を終了する。
【0093】
次に、第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理について、説明する。
主CPU40aは、はずれ図柄を決定する。また、主CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な演出抽選乱数の値と、主ROM40bに記憶されている演出判定値と、に基づき演出抽選を行う。主CPU40aは、演出抽選乱数の値と演出判定値が一致する場合に演出抽選に当選したものとし、演出抽選乱数の値と演出判定値が一致しない場合に演出抽選に非当選した(当選しなかった)ものとする。主CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、演出抽選に当選した場合にははずれリーチあり変動パターンを決定する一方、演出抽選に非当選した場合にははずれリーチなし変動パターンを決定する。このとき、主CPU40aは、短縮状態フラグを参照する。そして、主CPU40aは、非変動短縮状態であって、且つ、演出抽選に当選した場合には、非変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれリーチあり変動パターンを決定する。一方、主CPU40aは、非変動短縮状態であって、且つ、演出抽選に非当選した場合には、非変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれリーチなし変動パターンを決定する。また、主CPU40aは、変動短縮状態であって、且つ、演出抽選に当選した場合には、変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれリーチあり変動パターンを決定する。一方、主CPU40aは、変動短縮状態であって、且つ、演出抽選に非当選した場合には、変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれリーチなし変動パターンを決定する。これにより、主CPU40aは、変動短縮状態であるとき、非変動短縮状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU40aは、はずれゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド及び、決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU40aは、第1特別図柄開始処理を終了する。
【0094】
次に、第2特別図柄開始処理について説明する。
第2特別図柄開始処理において主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている第2特別保留数を1減算して更新する。主CPU40aは、更新後の第2特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU40aは、更新後の第2特別保留数を特定可能な第2保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主CPU40aは、第2特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RAM40cから読み出す。なお、主CPU40aは、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RAM40cから消去する。そして、主CPU40aは、確率状態
フラグを参照して大当り抽選処理を行う。
【0095】
第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において主CPU40aは、前述した第1特別図柄開始処理における大当り抽選処理と同様の制御を行う。但し、第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において大当り抽選に当選した場合、主CPU40aは、大当り抽選処理を終了し、大当りゲーム処理を実行する。一方、第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において大当り抽選に非当選した場合、主CPU40aは、大当り抽選処理を終了し、小当り抽選処理を実行する。
【0096】
第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理について、説明する。
主CPU40aは、前述した第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理と同様の制御を行う。但し、主CPU40aは、非変動短縮状態であれば、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の大当り変動パターンを決定する。一方、主CPU40aは、変動短縮状態であれば、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の大当り変動パターンを決定する。これにより、主CPU40aは、変動短縮状態であるとき、非変動短縮状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU40aは、大当りゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド及び、決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU40aは、第2特別図柄開始処理を終了する。
【0097】
小当り抽選処理において主CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な当り抽選乱数の値(大当り抽選処理にて用いた当り抽選乱数の値)と、主ROM40bに記憶されている小当り判定値と、に基づき小当り抽選を行う。主CPU40aは、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致するかを判定し、小当り抽選を行う。本実施形態では、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致する場合に小当り抽選に当選した(小当りに当選した)ものとし、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致しない場合に小当り抽選に非当選した(当選しなかった)ものとする。そして、小当り抽選に当選した場合、主CPU40aは、小当り抽選処理を終了し、小当りゲーム処理を実行する。一方、小当り抽選に非当選した場合、つまり、大当り抽選にて大当りに当選せずに小当り抽選にて小当りに当選しなかった場合、主CPU40aは、小当り抽選処理を終了し、はずれゲーム処理を実行する。
【0098】
小当りゲーム処理について、説明する。
主CPU40aは、小当り図柄を決定する。また、主CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、小当り変動パターンを決定する。このとき、主CPU40aは、短縮状態フラグを参照する。そして、主CPU40aは、非変動短縮状態であれば、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の小当り変動パターンを決定する。一方、主CPU40aは、変動短縮状態であれば、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の小当り変動パターンを決定する。これにより、主CPU40aは、変動短縮状態であるとき、非変動短縮状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU40aは、小当りゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド及び、決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU40aは、第2特別図柄開始処理を終了する。
【0099】
第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主CPU40aは、前述した第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理と同様の制御を行う。但し、第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主CPU40aは、非変動短縮状態であって、且つ、演出抽選に当選した場合には、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用
のはずれリーチあり変動パターンを決定する。一方、第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主CPU40aは、非変動短縮状態であって、且つ、演出抽選に非当選した場合には、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれリーチなし変動パターンを決定する。また、第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主CPU40aは、変動短縮状態であって、且つ、演出抽選に当選した場合には、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれリーチあり変動パターンを決定する。一方、第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主CPU40aは、変動短縮状態であって、且つ、演出抽選に非当選した場合には、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれリーチなし変動パターンを決定する。これにより、主CPU40aは、変動短縮状態であるとき、非変動短縮状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。はずれゲーム処理にて特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU40aは、はずれゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド及び、決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU40aは、第2特別図柄開始処理を終了する。
【0100】
以下の説明では、第1特別図柄開始処理において出力バッファに格納される変動パターンコマンドを第1変動パターンコマンドと示し、第2特別図柄開始処理において出力バッファに格納される変動パターンコマンドを第2変動パターンコマンドと示す場合がある。第1変動パターンコマンドは、第1特別ゲームに係る変動パターンを特定可能な制御情報といえる。一方、第2変動パターンコマンドは、第2特別ゲームに係る変動パターンを特定可能な制御情報といえる。
【0101】
第1特別図柄開始処理を終了すると、主CPU40aは、第1特別図柄開始処理とは別の処理を行い、第1特別ゲームを実行させる。具体的に、第1特別図柄開始処理を終了すると、主CPU40aは、第1特別図柄開始処理に基づく第1特別ゲームを開始させるように制御する。即ち、主CPU40aは、第1特別図柄表示部22aに所定の図柄を変動表示させるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU40aは、第1特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間を計時する。そして、主CPU40aは、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、第1特別図柄開始処理に基づく第1特別ゲームを終了させるように制御する。即ち、主CPU40aは、第1特別図柄表示部22aに第1特別図柄開始処理において決定した特別図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU40aは、第1特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、演出図柄による図柄組み合わせや特定ゲームによる特定図柄を確定停止表示させるための第1ゲーム終了コマンドを出力バッファに格納する。本実施形態では、主CPU40aが第1特別ゲームを実行させる制御が第1特別図柄変動ゲームの実行に関する第1制御に相当する。主CPU40aは、第1制御を開始することにより第1特別ゲームを開始させるように制御し、第1制御を終了することにより第1特別ゲームを終了させるように制御する。因みに、主CPU40aは、第1特別ゲームの実行中、第2特別ゲームが大当りとなって第2特別図柄表示部22bに大当り図柄を確定停止表示させた場合、実行中の第1特別ゲームを強制終了させ、第1特別図柄表示部22aにはずれ図柄を確定停止表示させる。即ち、第1特別ゲームの実行中、大当りとなる第2特別ゲームが終了した場合、主CPU40aは、第1制御を中断して、実行中の第1特別ゲームを強制終了させる。また、主CPU40aは、第1特別ゲームの実行中、第2特別ゲームが小当りとなって第2特別図柄表示部22bに小当り図柄を確定停止表示させた場合、実行中の第1特別ゲームを強制終了させ、第1特別図柄表示部22aにはずれ図柄を確定停止表示させる。即ち、第1特別ゲームの実行中、小当りとなる第2特別ゲームが終了した場合、主CPU40aは、第1制御を中断して、実行中の第1特別ゲームを強制終了させる。
【0102】
第2特別図柄開始処理を終了すると、主CPU40aは、第2特別図柄開始処理とは別の処理を行い、第2特別ゲームを実行させる。具体的に、第2特別図柄開始処理を終了すると、主CPU40aは、第2特別図柄開始処理に基づく第2特別ゲームを開始させるように制御する。即ち、主CPU40aは、第2特別図柄表示部22bに所定の図柄を変動表示させるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU40aは、第2特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間を計時する。そして、主CPU40aは、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、第2特別図柄開始処理に基づく第2特別ゲームを終了させるように制御する。即ち、主CPU40aは、第2特別図柄表示部22bに第2特別図柄開始処理において決定した特別図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU40aは、第2特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、演出図柄による図柄組み合わせや特定ゲームによる特定図柄を確定停止表示させるための第2ゲーム終了コマンドを出力バッファに格納する。本実施形態では、主CPU40aが第2特別ゲームを実行させる制御が第2特別図柄変動ゲームの実行に関する第2制御に相当する。主CPU40aは、第2制御を開始することにより第2特別ゲームを開始させるように制御し、第2制御を終了することにより第2特別ゲームを終了させるように制御する。因みに、主CPU40aは、第2特別ゲームの実行中、第1特別ゲームが大当りとなって第1特別図柄表示部22aに大当り図柄を確定停止表示させた場合、実行中の第2特別ゲームを強制終了させ、第2特別図柄表示部22bにはずれ図柄を確定停止表示させる。即ち、第2特別ゲームの実行中、小当りとなる第1特別ゲームが終了した場合、主CPU40aは、第2制御を中断して、実行中の第2特別ゲームを強制終了させる。以上のように、主CPU40aは、第1特別ゲームの実行に関する第1制御と、第2特別ゲームの実行に関する第2制御と、を行うことが可能である。そして、本実施形態では、主CPU40aが特別ゲームを実行させる制御が図柄変動ゲームの実行に関する制御に相当し、主CPU40aによって図柄変動ゲームの実行に関する制御を行うことが可能なゲーム制御手段としての機能が実現される。
【0103】
次に、主CPU40aが行う大当り処理について説明する。
主CPU40aは、大当りの特別ゲームの終了後、大当り処理を行う。主CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。そして、主CPU40aは、大当りの特別ゲームの終了後、特定した種類の大当り遊技を生起させる制御を開始する。したがって、主CPU40aは、大当り処理を実行することにより、大当り遊技を生起する。このように、遊技機10では、大当りに当選した後、大当り遊技が生起される。なお、大当り遊技を生起させることは、大当り遊技を付与することに相当する。主CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄が第1大当り図柄であった場合、第1大当りの特別ゲームの終了後に第1大当り遊技を付与する。このように、遊技機10では、特別図柄開始処理で決定された大当り図柄が第1大当り図柄であった場合、第1大当りとなる特別ゲームの終了後に第1大当り遊技が付与される。主CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄が第2大当り図柄であった場合、第2大当りの特別ゲームの終了後に第2大当り遊技を付与する。主CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄が第3大当り図柄であった場合、第3大当りの特別ゲームの終了後に第3大当り遊技を付与する。
【0104】
大当り処理において主CPU40aは、オープニングコマンドを出力バッファに格納する。主CPU40aは、オープニングコマンドを出力バッファに格納すると、オープニング時間を計時する。また、主CPU40aは、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主CPU40aは、開放態様(開放パターン)にしたがって、第1大入賞口29が開放するように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主CPU40aは、ラウンド遊技を開始させた後、第1の開放遊技終了条件又は第2の開放遊技終了条件が成立すると、第1大入賞口29が閉鎖され
るように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主CPU40aは、ラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主CPU40aは、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンドコマンドを出力バッファに格納する。また、主CPU40aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディングコマンドを出力バッファに格納する。主CPU40aは、エンディングコマンドを出力バッファに格納すると、エンディング時間を計時する。そして、主CPU40aは、エンディング時間が経過すると、大当り処理を終了する。
【0105】
次に、主CPU40aが行う小当り処理について説明する。
主CPU40aは、小当りの特別ゲームの終了後、小当り処理を行う。小当り処理において主CPU40aは、小当りの特別ゲームの終了後、小当り遊技を生起させる制御を開始する。したがって、主CPU40aは、小当り処理を実行することにより、小当り遊技を生起する。このように、遊技機10では、小当りに当選した後、小当り遊技が生起される。なお、小当り遊技を生起させることは、小当り遊技を付与することに相当する。即ち、主CPU40aは、小当りの特別ゲームの終了後に小当り遊技を付与する。このように、遊技機10では、小当りとなる特別ゲームの終了後に小当り遊技が付与される。小当り遊技を生起させる場合、主CPU40aは、小当り遊技が生起されることを示す制御情報(以下、小当り生起コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0106】
小当り処理において小当り遊技を生起させる場合、主CPU40aは、0.6秒を上限として第2大入賞口31が開放した後、0.5秒第2大入賞口31が閉鎖し、その後、1.2秒を上限として第2大入賞口31が開放するように第3アクチュエータA3を制御する。小当り遊技を生起させた後、主CPU40aは、第1の開放遊技終了条件又は第2の開放遊技終了条件が成立したことを契機に、第2大入賞口31が閉鎖されるように第3アクチュエータA3を制御し、小当り処理を終了する。
【0107】
次に、主CPU40aが行う遊技状態処理について説明する。
主RAM40cには、遊技状態を特定可能な情報が記憶されている。遊技状態を特定可能な情報には、前述したように、低確率状態と高確率状態のうち何れであるかを特定可能な確率状態フラグがある。遊技状態を特定可能な情報には、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかを特定可能な情報(以下、延長状態フラグと示す)がある。遊技状態を特定可能な情報には、前述したように、短縮状態フラグがある。本実施形態では、低確率状態と高確率状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、変動短縮状態と非変動短縮状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、を別けたが、一部又は全部の情報を共通の情報としてもよい。例えば、単一の情報から、低確率状態と高確率状態のうち何れであるかと、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかと、変動短縮状態と非変動短縮状態のうち何れであるかと、を特定可能に構成してもよい。
【0108】
低確率状態に制御する場合、主CPU40aは、低確率状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定する。低確率状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定した場合、主CPU40aは、低確率状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。高確率状態に制御する場合、主CPU40aは、高確率状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定する。高確率状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定した場合、主CPU40aは、高確率状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。また、非開放延長状態に制御する場合、主CPU40aは、非開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定する。非開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定した場合、主CPU40aは、非開放延長状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。開放延長状態に制御する場合、主CPU40aは、開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定する。開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定した場合、主CPU40aは、開
放延長状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。また、非変動短縮状態に制御する場合、主CPU40aは、非変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定する。非変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定した場合、主CPU40aは、非変動短縮状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。変動短縮状態に制御する場合、主CPU40aは、変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定する。変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定した場合、主CPU40aは、変動短縮状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。
【0109】
主CPU40aは、第1大当りの終了後、高確率状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定するとともに、非開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定し、変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定する。主CPU40aは、第2大当りの終了後、高確率状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定するとともに、開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定し、変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定する。主CPU40aは、第3大当りの終了後、低確率状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定するとともに、開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定し、変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定する。主CPU40aは、第3大当りの終了後、所定回数としての100回を、開放延長状態に制御する特別ゲームの残り回数を特定可能な延長残回数情報として主RAM40cに記憶する。主RAM40cに記憶されている延長残回数情報が1以上である場合、主CPU40aは、特別ゲームが終了する毎に、延長残回数情報を1減算し、延長残回数情報を更新する。また、更新後の延長残回数情報が0に達した場合、主CPU40aは、非開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定し、非変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定する。
【0110】
主CPU40aは、確率状態フラグには低確率状態を特定可能な値、延長状態フラグには非開放延長状態を特定可能な値、短縮状態フラグには非変動短縮状態を特定可能な値がそれぞれ設定される遊技状態となった場合、通常低確状態であることを特定可能な情報(以下、通常低確情報と示す)を主RAM40cに記憶する。主CPU40aは、確率状態フラグには低確率状態を特定可能な値、延長状態フラグには開放延長状態を特定可能な値、短縮状態フラグには変動短縮状態を特定可能な値がそれぞれ設定される遊技状態となった場合、特定低確状態であることを特定可能な情報(以下、特定低確情報と示す)を主RAM40cに記憶する。また、主CPU40aは、確率状態フラグには高確率状態を特定可能な値、延長状態フラグには開放延長状態を特定可能な値、短縮状態フラグには変動短縮状態を特定可能な値がそれぞれ設定される遊技状態となった場合、特定高確状態であることを特定可能な情報(以下、特定高確情報と示す)を主RAM40cに記憶する。主CPU40aは、確率状態フラグには高確率状態を特定可能な値、延長状態フラグには非開放延長状態を特定可能な値、短縮状態フラグには変動短縮状態を特定可能な値がそれぞれ設定される遊技状態となった場合、特殊状態であることを特定可能な情報(以下、特殊状態情報と示す)を主RAM40cに記憶する。
【0111】
因みに、主CPU40aは、大当り遊技を生起する場合、低確率状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグ、非開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグ、非変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグにそれぞれ設定する。したがって、特殊状態であるときに大当り遊技が生起される場合には、特殊状態が終了し、大当り遊技が生起されることとなる。本実施形態では、特殊状態であるときに大当り遊技が生起される場合、つまり、特殊状態であるときに大当り抽選に当選した場合、特殊状態が終了する。そして、特定低確状態であるときに大当り遊技が生起される場合には、特定低確状態が終了し、大当り遊技が生起されることとなる。本実施形態では、特定低確状態であるときに大当り遊技が生起される場合、つまり、特定低確状態であるときに大当り抽選に当選した場合、特定低確状態が終了する。また、特定高確状態であるときに大当り遊技が生起される場合には、特定高確状態が終了し、大当り遊技が生起されることとなる。本実施形態では、特
定高確状態であるときに大当り遊技が生起される場合、つまり、特定高確状態であるときに大当り抽選に当選した場合、特定高確状態が終了する。以上のように、本実施形態では、遊技状態処理を主CPU40aが行うことによって、遊技状態を制御する遊技状態制御手段としての機能が実現される。
【0112】
次に、主CPU40aが行う普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において、主CPU40aは、ゲートセンサSE5から検知信号を入力したかに基づいて、遊技球がゲート33を通過(入球)したかを判定する。遊技球がゲート33を通過していない場合、主CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球がゲート33を通過した場合、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている普通保留数が上限数(本実施形態では、4)未満であるかを判定する。普通保留数が上限数未満ではない場合、主CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている普通保留数を1加算して更新する。この場合、主CPU40aは、更新後の普通保留数を表示するように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU40aは、更新後の普通保留数を特定可能な制御情報(以下、普通保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。次に、主CPU40aは、主基板40内で生成している普通当り抽選乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM40cに記憶させる。この場合、主CPU40aは、普通ゲーム用の乱数情報であること及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。その後、主CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。
【0113】
次に、主CPU40aが行う普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において、主CPU40aは、普通ゲームの実行条件が成立しているかを判定する。主CPU40aは、普通当り遊技中ではなく、且つ普通ゲーム中ではない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中、又は普通ゲーム中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通ゲームの実行条件が成立している場合、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている普通保留数が1以上であるかを判定する。普通保留数が1以上ではない場合、主CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。普通保留数が1以上である場合、主CPU40aは、主RAM40cに記憶されている普通保留数を1減算して更新する。この処理において、主CPU40aは、更新後の普通保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU40aは、更新後の普通保留数を特定可能な普通保留数コマンドを出力バッファに格納する。
【0114】
次に、主CPU40aは、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RAM40cから読み出す。なお、主CPU40aは、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RAM40cから消去する。続いて、主CPU40aは、読み出した普通ゲーム用の乱数情報と、主ROM40bに記憶されている普通当り判定値とをもとに、普通当りに当選とするかを判定する。この処理は、普通当りか否かの普通当り抽選(普通当り判定)に相当する。例えば、普通当り高確率状態及び普通当り低確率状態に制御可能に構成する場合、主CPU40aは、普通当り高確率状態において、普通当り低確率状態に比して、普通当りに当選する確率が高くなるように、普通当り抽選を行うとよい。普通当りに当選した場合、主CPU40aは、普通ゲームで確定停止表示させる普通当り図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定した後、普通図柄開始処理を終了する。普通当り抽選に非当選した場合、主CPU40aは、普通ゲームで確定停止表示させる普通はずれ図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定した後、普通図柄開始処理を終了する。例えば、普通短縮状態及び非普通短縮状態に制御可能に構成する場合、主CPU40aは、普通短縮状態において、非普通短縮状態に比して、普通ゲームの変動時間として短い時間を決定する(又は、普通ゲームの変動時間として短い時間を決定し易い)ようにしてもよい。なお、主CPU40aは、普通ゲームの変動時間が定められた普通変動パタ
ーンを決定することによって、普通ゲームの変動時間を決定するように構成してもよい。この普通変動パターンは、主ROM40bに記憶するようにしてもよい。
【0115】
そして、主CPU40aは、普通図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主CPU40aは、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。
【0116】
次に、主CPU40aが行う普通当り処理について説明する。
普通当りの普通ゲームの終了後、主CPU40aは、普通当り処理を行う。普通当り処理において主CPU40aは、開放延長状態及び非開放延長状態の何れであるかに応じて、普通当り遊技を生起させる制御を開始する。したがって、主CPU40aは、普通当り処理を行うことにより、普通当りを生起する。このように、遊技機10では、普通当りに当選した後に普通当り遊技が生起される。なお、普通当り遊技を生起させることは、普通当り遊技を付与することに相当する。普通当り処理において主CPU40aは、開放延長状態である場合、開放延長状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放されるように、第1アクチュエータA1を制御する。また、主CPU40aは、非開放延長状態である場合、非開放延長状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放されるように、第1アクチュエータA1を制御する。
【0117】
本実施形態において、開放延長状態であるときの開放態様は、非開放延長状態であるときの開放態様に比して、1回の普通当り遊技において第2始動口27が開放される回数が多く、且つ、第2始動口27が開放される合計時間が長い。したがって、開放延長状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放される場合には、非開放延長状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放される場合に比して、第2始動口27へ遊技球を入球させることが容易である。即ち、開放延長状態であるときは、非開放延長状態であるときに比して、第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高い。
【0118】
次に、副CPU41aが行う各種処理について説明する。
最初に、副CPU41aが行う先読みコマンドの入力に係る処理について説明する。
先読みコマンドを入力した場合、副CPU41aは、入力した先読みコマンドを副RAM41cに記憶する。具体的に、副CPU41aは、入力した先読みコマンドが第1特別ゲームと第2特別ゲームのうち何れに対応する先読みコマンドであるかを特定し、第1特別ゲームに対応する先読みコマンドと第2特別ゲームに対応する先読みコマンドに別けて、副RAM41cに記憶する。このとき、副CPU41aは、先読みコマンドから特定可能な第1特別保留数又は第2特別保留数に応じて、先読みコマンドの記憶順序が特定可能となるように、副RAM41cに記憶する。また、第1特別ゲームが終了した場合、副CPU41aは、副RAM41cに記憶されている第1特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち最先に記憶された先読みコマンドを消去する。同様に、第2特別ゲームが終了した場合、副CPU41aは、副RAM41cに記憶されている第2特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち最先に記憶された先読みコマンドを消去する。
【0119】
次に、副CPU41aが行う演出ゲーム処理について説明する。
副CPU41aは、演出ゲームが行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副CPU41aは、通常低確状態である場合、第1変動パターンコマンドを入力すると、演出ゲームを実行させる制御を行う。なお、副CPU41aは、通常低確状態である場合、第2変動パターンコマンドを入力しても演出ゲームを実行させる制御を行わない。一方、副CPU41aは、特定低確状態、特定高確状態及び特殊状態のうち何れかである場合、第2変動パターンコマンドを入力すると、演出ゲームを実行させる制御を行う。なお、副CPU41aは、特定
低確状態、特定高確状態及び特殊状態のうち何れかである場合、第1変動パターンコマンドを入力しても演出ゲームを実行させる制御を行わない。このように、副CPU41aは、通常低確状態であるときは第1特別ゲームに基づく演出ゲームを実行させる。このため、遊技機10では、通常低確状態に制御されているときであって、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない一方、実行中の第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。また、副CPU41aは、特定低確状態、特定高確状態及び特殊状態のうち何れかであるときは第2特別ゲームに基づく演出ゲームを実行させる。このため、遊技機10では、特定低確状態、特定高確状態及び特殊状態のうち何れかに制御されているときであって、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない一方、実行中の第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。
【0120】
演出ゲームを実行させる制御を行うにあたって、副CPU41aは、図柄コマンド及び変動パターンコマンドに基づいて、演出ゲームにおいて最終的に確定停止表示させる演出図柄による図柄組み合わせを決定する。副CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄が大当り図柄である場合、大当りの演出図柄組み合わせを決定する。副CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄が小当り図柄である場合、小当りの演出図柄組み合わせを決定する。副CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄がはずれ図柄である場合、はずれの演出図柄組み合わせを決定する。副CPU41aは、リーチ条件が成立していることにより演出ゲームにおいてリーチ演出を行う場合には、リーチを含むはずれの演出図柄組み合わせを決定するとよい。本実施形態では、はずれ変動パターンの中でもはずれリーチあり変動パターンが指定された場合にリーチ条件が成立する。
【0121】
副CPU41aは、変動パターンコマンドを入力すると、演出図柄を変動表示させるように、演出表示装置25を制御する。つまり、副CPU41aは、演出ゲームを開始させる。変動パターンコマンドは、変動パターンに基づく演出ゲームの開始を指示する制御情報といえる。副CPU41aは、変動パターンコマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、例えば、大当り予告演出などの演出が実行されるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。また、副CPU41aは、所定のタイミングにおいて、決定した演出図柄による図柄組み合わせを一旦停止表示させる。その後、副CPU41aは、ゲーム終了コマンドの入力を契機に、演出図柄組み合わせを確定停止表示させる。なお、副CPU41aは、ゲーム終了コマンドとは関係なく、変動パターンから特定可能な変動時間を計時し、該変動時間の経過を契機に演出図柄組み合わせを確定停止表示させてもよい。
【0122】
次に、副CPU41aが行う特定ゲーム処理について説明する。
副CPU41aは、特定ゲームが行われるように演出表示装置25を制御する。具体的に、通常低確状態、特定低確状態、特定高確状態及び特殊状態のうち何れの遊技状態においても、副CPU41aは、第1変動パターンコマンドを入力すると、第1特別ゲームに基づく第1特定ゲームを実行させる制御を行う。また、通常低確状態、特定低確状態、特定高確状態及び特殊状態のうち何れの遊技状態においても、副CPU41aは、第2変動パターンコマンドを入力すると、第2特別ゲームに基づく第2特定ゲームを実行させる制御を行う。遊技機10では、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、第1特定ゲーム及び第2特定ゲームが同時に実行される。本実施形態では、通常低確状態、特定低確状態、特定高確状態及び特殊状態のうち何れに制御されているときであっても、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第1特別ゲームに対応する第1特定ゲームが実行され、実行中の第2特別ゲームに対応する第2特定ゲームが実行される。
【0123】
特定ゲームを実行させる制御を行うにあたって、副CPU41aは、図柄コマンド及び変動パターンコマンドに基づいて、特定ゲームにおいて最終的に確定停止表示させる特定図柄を決定する。副CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄が大当り図柄である場合、大当りの特定図柄を決定する。副CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄が小当り図柄である場合、小当りの特定図柄を決定する。副CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄がはずれ図柄である場合、はずれの特定図柄を決定する。なお、大当り図柄の種類に応じて特定ゲームにおいて確定停止表示させる特定図柄の種類を異ならせても良い。
【0124】
また、副CPU41aは、第1変動パターンコマンドを入力すると、第1特定領域Z1における特定図柄を変動表示させ、第1特定ゲームが開始されるように、演出表示装置25を制御する。また、副CPU41aは、第1ゲーム終了コマンドの入力を契機に、第1特定領域Z1に特定図柄を確定停止表示させ、第1特定ゲームが終了されるように、演出表示装置25を制御する。同様に、副CPU41aは、第2変動パターンコマンドを入力すると、第2特定領域Z2における特定図柄を変動表示させ、第2特定ゲームが開始されるように、演出表示装置25を制御する。また、副CPU41aは、第2ゲーム終了コマンドの入力を契機に、第2特定領域Z2に特定図柄を確定停止表示させ、第2特定ゲームが終了されるように、演出表示装置25を制御する。
【0125】
次に、副CPU41aが行う当り演出処理について説明する。
副CPU41aは、大当り遊技中、大当り演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU41aは、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU41aは、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU41aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。
【0126】
また、副CPU41aは、小当り遊技中、小当り演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。本実施形態における小当り演出は、小当りの特別ゲームの終了時における演出図柄を演出表示装置25に表示させ続ける内容となっている。本実施形態における小当り演出は、小当りの特別ゲームの終了時における特定図柄を演出表示装置25に表示させ続ける内容となっている。
【0127】
次に、副CPU41aが行う状態処理について説明する。
副RAM41cには、遊技状態を特定可能な情報が記憶されている。副RAM41cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報には、低確率状態と高確率状態のうち何れであるかを特定可能な情報(以下、副用確率状態フラグと示す)がある。副RAM41cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報には、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかを特定可能な情報(以下、副用延長状態フラグと示す)がある。副RAM41cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報には、変動短縮状態と非変動短縮状態のうち何れであるかを特定可能な情報(以下、副用短縮状態フラグと示す)がある。本実施形態では、低確率状態と高確率状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、変動短縮状態と非変動短縮状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、を別けたが、一部又は全部の情報を共通の情報としてもよい。例えば、単一の情報から、低確率状態と高確率状態のうち何れであるかと、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかと、変動短縮状態と非変動短縮状態のうち何れであるかと、を特定可能に構成してもよい。
【0128】
低確率状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副CPU41aは、低確率状態を特定可能な値を副用確率状態フラグに設定する。高確率状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副CPU41aは、高確率状態を特定可能な値を副用確率状態フラグに設定する。非開放延長状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副CPU41aは、非開放延長状態を特定可能な値を副用延長状態フラグに設定する。開放延長状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副CPU41aは、開放延長状態を特定可能な値を副用延長状態フラグに設定する。非変動短縮状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副CPU41aは、非変動短縮状態を特定可能な値を副用短縮状態フラグに設定する。変動短縮状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副CPU41aは、変動短縮状態を特定可能な値を副用短縮状態フラグに設定する。
【0129】
副CPU41aは、副用確率状態フラグには低確率状態を特定可能な値、副用延長状態フラグには非開放延長状態を特定可能な値、副用短縮状態フラグには非変動短縮状態を特定可能な値がそれぞれ設定される遊技状態となった場合、通常低確状態であることを特定可能な情報(以下、副通常低確情報と示す)を副RAM41cに記憶する。副CPU41aは、副用確率状態フラグには低確率状態を特定可能な値、副用延長状態フラグには開放延長状態を特定可能な値、副用短縮状態フラグには変動短縮状態を特定可能な値がそれぞれ設定される遊技状態となった場合、特定低確状態であることを特定可能な情報(以下、副特定低確情報と示す)を副RAM41cに記憶する。また、主CPU40aは、副用確率状態フラグには高確率状態を特定可能な値、副用延長状態フラグには開放延長状態を特定可能な値、副用短縮状態フラグには変動短縮状態を特定可能な値がそれぞれ設定される遊技状態となった場合、特定高確状態であることを特定可能な情報(以下、副特定高確情報と示す)を副RAM41cに記憶する。副CPU41aは、副用確率状態フラグには高確率状態を特定可能な値、副用延長状態フラグには非開放延長状態を特定可能な値、副用短縮状態フラグには変動短縮状態を特定可能な値がそれぞれ設定される遊技状態となった場合、特殊状態であることを特定可能な情報(以下、副特殊情報と示す)を副RAM41cに記憶する。
【0130】
副CPU41aは、オープニングコマンドを入力すると、副RAM41cに記憶されている当り状態フラグに、大当り遊技中であることを特定可能な値を設定する。副CPU41aは、エンディングコマンドを入力してから変動パターン指定コマンドを入力すると、副RAM41cに記憶されている当り状態フラグに、当り遊技中ではないことを特定可能な値を設定する。副CPU41aは、小当り生起コマンドを入力すると、副RAM41cに記憶されている当り状態フラグに、小当り遊技中であることを特定可能な値を設定する。副CPU41aは、小当り生起コマンドを入力した後に変動パターン指定コマンドを入力すると、当り遊技中でないことを特定可能な値を設定する。副CPU41aは、副RAM41cに記憶されている当り状態フラグを参照することにより、大当り遊技中であるか、小当り遊技中であるか、当り遊技中でないか(大当り遊技中でなく、小当り遊技中でないか)を特定できる。
【0131】
ここで、図8に基づき、遊技機10において、各遊技状態における遊技時間に対する持ち球の変化について説明する。
遊技機10では、第2始動口27へ遊技球を入球させれば、大当りとならなくても高い確率で小当りとなる。なお、上述したように、遊技機10では、非確変状態であるときに第2始動口への入球を契機に小当りとなる確率と、確変状態であるときに第2始動口への入球を契機に小当りとなる確率とは同一である。よって、第2特別ゲームが小当りとなる確率は、通常低確状態であるときと、特定低確状態であるときと、特定高確状態であるときと、特殊状態であるときと、のうち何れにおいても同じである。そして、右打ちすれば、ゲート33へ遊技球を入球させることができるとともに、第2始動口27へ遊技球を入球させることができるため、小当り抽選が生起されて賞球を獲得するチャンスが発生する
。しかし、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲームの変動時間は、変動短縮状態であるときの第2特別ゲームの変動時間よりも大幅に長くなるため、実際に小当り遊技が生起されて賞球を獲得するチャンスが到来するまでの時間も大幅に長くなる。本実施形態でいえば、第2始動口27へ遊技球を入球させて第2特別ゲームの実行が開始してから、10分程度の時間が経過してから、ようやく第2大入賞口31が開放されることになる。
【0132】
そして、非変動短縮状態であるときに右打ちする場合、単位所定時間あたりに消費される遊技球の個数(遊技球の発射個数)が、単位所定時間あたりにおいて獲得可能な遊技球の個数を上回る。さらに、右打ちする場合、第1始動口26へ遊技球が入球しないことから、単位所定時間あたりに実行される特別ゲームの回数が大幅に少なくなる。このため、非変動短縮状態であるときは、左打ちすることが好ましい状況となる。一方、変動短縮状態であるときは、非変動短縮状態であるときよりも、第2特別ゲームの変動時間が短くなる。これにより、変動短縮状態であるときは、非変動短縮状態であるときよりも、単位時間あたりに小当りとなる回数が多くなり易く、単位時間あたりに小当り遊技が付与される頻度が高くなり易い。即ち、本実施形態では、特殊状態であるときには、通常低確状態であるときよりも単位時間あたりに小当り遊技が付与される頻度が高くなる。また、本実施形態では、特定低確状態及び特定高確状態であるときには、通常低確状態であるときよりも単位時間あたりに小当り遊技が付与される頻度が高くなる。このため、変動短縮状態であるときは、右打ちすることが好ましい状況となる。
【0133】
因みに、遊技機10では、流下通路39において、第2大入賞口31よりも上流側に第2始動口27が設けられている。そして、本実施形態では、開放延長状態であるとき、入球口39aから入球した遊技球の多くが第2始動口27へ入球し、小当り遊技が生起されたとしても第2大入賞口31へ遊技球が入球し難い。特に、第2始動口27が閉鎖されていたとしても、第1突起部38aによって流下通路39を流下する遊技球の流下速度が低下することで、第2始動口27が閉鎖されているときに入球口39aへ入球した遊技球であっても、第2始動口27へ入球する可能性が高まる。一方、本実施形態では、非開放延長状態であるとき、開放延長状態であるときに比して、入球口39aから入球した遊技球のうち第2始動口27へ入球せずに第2大入賞口31へ入球する遊技球が多くなり易い。特に、第2大入賞口31が閉鎖されていたとしても、第2突起部38bによって流下通路39を流下する遊技球の流下速度が低下することで、第2始動口27へ入球しなかった遊技球が第2大入賞口31へ入球する可能性が高まる。
【0134】
そして、図8に示すように、遊技機10によれば、特殊状態に制御されているとき、単位時間あたりに小当りとなる回数が多くなることにより、単位所定時間あたりに消費される遊技球の個数よりも単位所定時間あたりに獲得可能な遊技球の個数の方が多くなる。このように、遊技機10では、特殊状態に制御されている場合、右打ちすれば、大当り遊技が生起されなくても、小当り遊技の生起によって所持している遊技球(持ち球)を増加させることが可能となる。このように、遊技機10において、少なくとも非開放延長状態及び変動短縮状態に制御されているときは、少なくとも非開放延長状態及び非変動短縮状態に制御されているときに比して、小当り遊技が生起されたときの有利度が高いといえる。また、遊技機10において、少なくとも非開放延長状態及び変動短縮状態に制御されているときは、少なくとも開放延長状態及び変動短縮状態に制御されているときに比して、小当り遊技が生起されたときの有利度が高い。このため、特殊状態は、通常低確状態、特定低確状態及び特定高確状態に比して、有利度が高いといえる。そして、本実施形態では、少なくとも非開放延長状態及び変動短縮状態に制御されているとき、単位所定時間あたりにおける遊技球の発射個数よりも獲得可能な遊技球の個数が多くなることで、小当り遊技が生起されたときの有利度が高いといえる。即ち、特殊状態において小当り遊技が付与された場合は、通常低確状態、特定低確状態及び特定高確状態において小当り遊技が付与された場合に比して、遊技球の獲得に関する期待度が高いといえる。
【0135】
遊技機10において、通常低確状態に制御されている場合には、左打ちすることが好ましいため、左打ちすることが想定される。しかし、通常低確状態に制御されている場合には、左打ちしたとしても、持ち球を増やすことはできず、遊技を継続するほど持ち球は減少していく。
【0136】
また、遊技機10において、特定低確状態及び特定高確状態のうち何れかに制御されている場合には、右打ちすることが好ましいため、右打ちすることが想定される。しかし、特定低確状態及び特定高確状態のうち何れかに制御されている場合には、通常低確状態に比して単位時間あたりに小当りに当選する回数が多くなるものの、右打ちしたとしても、持ち球を増やすことはできず、遊技を継続するほど持ち球は減少していく。即ち、特定低確状態及び特定高確状態のうち何れかであるときには、通常低確状態であるときよりも単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数が多くなるものの持ち球が増加しない。但し、特定低確状態及び特定高確状態のうち何れかに制御されている場合には、右打ちして第2始動口27へ容易に遊技球を入球させることができるため、通常低確状態に制御されている場合に比して、遊技を継続するときの持ち球の減少が抑えられる。このため、特定低確状態は、通常低確状態に比して、有利度が高いといえる。また、特定高確状態は、通常低確状態に比して、有利度が高いといえる。
【0137】
一方、特殊状態に制御されている場合には、右打ちすることが好ましいため、右打ちすることが想定される。そして、特殊状態に制御されている場合には、右打ちすることで、単位所定時間あたりに小当り遊技が生起されて第2大入賞口31へ遊技球を入球させることができる機会が多くなるため、持ち球を増やすことができ、遊技を継続するほど持ち球が増加する。このように、本実施形態において、特殊状態では、通常低確状態に比して単位時間あたりに小当りに当選する回数が多くなり、持ち球を増加させることができる。即ち、特殊状態であるときには、通常低確状態であるときよりも単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数が多くなることによって持ち球を増加させることが可能である。このように、遊技機10は、単位時間あたりに小当りに当選する回数が多くなることによって持ち球を増加させることができる特殊状態に制御可能に構成されている。
【0138】
遊技機10において、特殊状態に制御されているときには、大当りとなることを期待させつつ、特殊状態に制御される期間が長くなることも期待させることができる。遊技機10では、特殊状態に制御されてから当該特殊状態が終了するまでの間に、持ち球を平均900個増加させることができる。因みに、遊技機10では、第1大当り遊技が生起された場合、当該大当り遊技中に、持ち球を平均750個増加させることができる。また、遊技機10では、第2大当り遊技が生起された場合及び第3大当り遊技が生起された場合、当該大当り遊技中に、持ち球を平均300個増加させることができる。このように、遊技機10では、1回の第1大当り遊技の方が、1回の第2大当り遊技又は1回の第3大当り遊技よりも、持ち球の増加に関する期待値が高い。
【0139】
そして、遊技機10では、1回の大当り遊技よりも、特殊状態が開始してから当該特殊状態が終了するまでの方が、持ち球の増加に関する期待値が高い。遊技機10では、第1大当り遊技の終了後に特殊状態に制御される。一方、遊技機10では、第2大当り遊技の終了後に特定高確状態に制御され、第3大当り遊技の終了後に特定低確状態に制御される。上述したように、特殊状態において小当り遊技が付与された場合は、特定低確状態又は特定高確状態において小当り遊技が付与された場合に比して、持ち球を増加させる期待値が高い。即ち、第1大当り遊技の終了後の遊技における持ち球の増加に関する期待値は、第2大当り遊技の終了後又は第3大当り遊技の終了後における持ち球の増加に関する期待値に比して高い。
【0140】
なお、遊技機10では、特殊状態において、1回の小当り遊技が生起された場合、当該小当り遊技中に、持ち球を平均30個増加させることができる。遊技機10では、第1大当り遊技が生起された場合、当該大当り遊技中に、持ち球を平均750個増加させることができるため、1回の第1大当り遊技の方が、1回の小当り遊技よりも、持ち球の増加に関する期待値が高い。このため、第1大当り遊技が付与された場合は、小当り遊技が付与された場合に比して有利度が高いといえる。
【0141】
次に、第1特別ゲームの実行中、第2始動口27への入球を契機に行われた当り抽選(大当り抽選及び小当り抽選)に当選して当り遊技(大当り遊技及び小当り遊技)が生起される場合に、当該当り遊技を生起させることが、実行中の第1特別ゲームよりも優先されることについて、説明する。
【0142】
図9に示すように、第1特別ゲームの実行中、当り抽選にて大当り又は小当りに当選した第2特別ゲームがタイミングt11において終了したものとする。この場合、本来であれば変動パターンに基づき変動時間T1まで行われる第1特別図柄変動ゲームは、タイミングt11が到来した時点に相当する変動時間T2で強制的にはずれとなって終了し、実行中であった第1特別ゲームは中止される。即ち、遊技機10では、第1特別ゲームの実行中、大当り又は小当りとなる第2特別ゲームが終了した場合、第1制御が中断され、実行中の第1特別ゲームが強制的にはずれとなって終了する。そして、タイミングt11より生起された当り遊技がタイミングt12にて終了すると、第1特別保留数が「1以上」であれば、第1特別ゲームが実行される。このように、遊技機10では、当り遊技の終了後、第1特別保留数が「1以上」であれば、中断された第1制御が開始され、第1特別ゲームが開始する。同様に、タイミングt12にて当り遊技が終了すると、第2特別保留数が「1以上」であれば、第2特別ゲームが実行される。なお、タイミングt11において強制的に終了された第1特別ゲームと、当り遊技終了後に実行が開始される第1特別ゲームと、は異なる第1特別ゲームとなる。
【0143】
ここで、遊技機10で実行される特別演出について説明する。
特別演出は、演出表示装置25において実行可能に構成されている。特別演出は、大当り遊技中において実行可能である。一方、特別演出は、小当り遊技中において実行不能である。本実施形態では、大当り遊技中のエンディング期間において、特別演出を実行可能に構成されている。遊技機10では、実行が保留されている特別ゲームを対象として特別演出が実行される。即ち、本実施形態では、大当り遊技中において、実行が保留されている特別ゲームを対象として特別演出を実行可能に構成されている。具体的に、本実施形態では、実行が保留されている第1特別ゲーム及び実行が保留されている第2特別ゲームのうち実行が保留されている第2特別ゲームを対象として特別演出を実行可能に構成されている。即ち、遊技機10は、大当り遊技中において、実行が保留されている第2特別ゲームを対象として特別演出を実行可能に構成されている。そして、遊技機10では、大当り遊技中、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがあるかに応じて特別演出が実行される。具体的に、遊技機10では、大当り遊技中において、特別演出の対象である第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがあるときに特別演出が実行される。一方、遊技機10では、大当り遊技中において、特別演出の対象である第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがないときには特別演出が実行されない。
【0144】
遊技機10では、大当り遊技中において、実行が保留されている第2特別ゲームの中に小当りとなる第2特別ゲームがあっても、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがなければ、特別演出が実行されない。即ち、遊技機10では、実行が保留されている第2特別ゲームの中に小当りとなる第2特別ゲームがあっても、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがない
ときには、特別演出が実行されない。このように、遊技機10では、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがあれば、実行が保留されている第2特別ゲームの中に小当りとなる第2特別ゲームがないときであっても、特別演出が実行される。また、遊技機10では、大当り遊技中において、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第2大当り又は第3大当りとなる第2特別ゲームがあっても、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがなければ、特別演出が実行されない。即ち、遊技機10では、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第2大当り又は第3大当りとなる第2特別ゲームがあっても、第1大当りとなる第2特別ゲームがないときには、特別演出が実行されない。このように、遊技機10では、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがあれば、第2大当り又は第3大当りとなる第2特別ゲームがないときであっても、特別演出が実行される。特別演出は、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがあることを報知する演出といえる。
【0145】
図10は、第1大当り遊技中において、特別演出が実行されたときの演出表示装置25の表示内容の一例を示したものである。図10に示すように、大当り遊技中、最終回のラウンド遊技が終了した後、エンディング演出及び特別演出が実行される。演出表示装置25では、特別演出の実行に伴い特別画像SD1が表示される。本実施形態の特別画像SD1は、「侍」のキャラクタを模した画像と「Vでござる!!」という台詞の画像によって構成される。本実施形態では、エンディング期間内の少なくとも一部の期間において特別画像SD1が演出表示装置25に表示され、特別演出が実行される。
【0146】
副CPU41aが行う特別演出に関する処理について説明する。
副CPU41aは、エンディングコマンドを入力すると、副RAM41cに記憶された先読みコマンドに基づいて特別演出の実行有無について決定する。具体的に、副CPU41aは、エンディングコマンドを入力したとき、第2特別ゲームに対応する先読みコマンドが副RAM41cに記憶されていない場合、特別演出を実行することを決定しない。即ち、副CPU41aは、エンディングコマンドを入力したときに、第2特別保留数が0の場合、特別演出を実行することを決定しない。特別演出を実行することを決定しないことは、特別演出を実行しないことを決定することに相当する。副CPU41aは、第1大当り遊技中及び第2大当り遊技中、エンディングコマンドを入力したとき、第2特別ゲームに対応する先読みコマンドが副RAM41cに記憶されている場合、当該先読みコマンドの中に先読みコマンドSC1,SC4,SC5のうち何れかに分類される先読みコマンドであるか判定する。また、副CPU41aは、第3大当り遊技中、エンディングコマンドを入力したとき、第2特別ゲームに対応する先読みコマンドが副RAM41cに記憶されている場合、当該先読みコマンドの中に先読みコマンドSC1に分類される先読みコマンドであるか判定する。つまり、副CPU41aは、大当り遊技中、エンディングコマンドを入力すると、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがあるか判定する。
【0147】
そして、第1大当り遊技中及び第2大当り遊技中において、副CPU41aは、副RAM41cに記憶された第2特別ゲームに対応する先読みコマンドの中に先読みコマンドSC1,SC4,SC5のうち何れかに分類される先読みコマンドがある場合、特別演出を実行することを決定する。例えば、第1大当り遊技中及び第2大当り遊技中において第2特別ゲームに対応する先読みコマンドの中に先読みコマンドSC1,SC4,SC5のうち何れかに分類される先読みコマンドがある場合、抽選によって、特別演出を実行することが決定されるように構成してもよい。また、第3大当り遊技中において、副CPU41aは、副RAM41cに記憶された第2特別ゲームに対応する先読みコマンドの中に先読みコマンドSC1に分類される先読みコマンドがある場合、特別演出を実行することを決定する。例えば、第3大当り遊技中において第2特別ゲームに対応する先読みコマンドの
中に先読みコマンドSC1に分類される先読みコマンドがある場合、抽選によって、特別演出を実行することが決定されるように構成してもよい。
【0148】
特別演出を実行することを決定した場合、副CPU41aは、特別演出が実行されるように制御する。このように、本実施形態では、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがある場合、特別演出が実行される。特別演出を実行させた場合、副CPU41aは、エンディング時間が経過すると、特別演出が終了されるように制御を行う。
【0149】
一方、第1大当り遊技中及び第2大当り遊技中において、副CPU41aは、副RAM41cに記憶された第2特別ゲームに対応する先読みコマンドの中に先読みコマンドSC1,SC4,SC5のうち何れかに分類される先読みコマンドがない場合、特別演出を実行することを決定しない。また、第3大当り遊技中において、副CPU41aは、副RAM41cに記憶された第2特別ゲームに対応する先読みコマンドの中に先読みコマンドSC1に分類される先読みコマンドがない場合、特別演出を実行することを決定しない。このように、本実施形態では、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがない場合、特別演出が実行されない。
【0150】
次に、遊技機10で実行される特定演出について説明する。
特定演出は、演出表示装置25において実行可能に構成されている。特定演出は、小当り遊技中において実行可能である。一方、特定演出は、第1大当り遊技中、第2大当り遊技中及び第3大当り遊技中の何れにおいても実行不能である。また、特定演出は、特定低確状態及び特定高確状態のうち何れかにおいて小当り遊技が付与されたとき、当該小当り遊技中において実行可能である。一方、特定演出は、通常低確状態において小当り遊技が付与されても、当該小当り遊技中において実行不能である。また、特定演出は、特殊状態において小当り遊技が付与されても、当該小当り遊技中において実行不能である。そして、特定演出は、小当り遊技が開始してから終了するまでの期間内のうち少なくとも一部の期間において実行される。遊技機10では、実行が保留されている特別ゲームを対象として特定演出が実行される。即ち、本実施形態では、小当り遊技中において、実行が保留されている特別ゲームを対象として特定演出を実行可能に構成されている。具体的に、本実施形態では、実行が保留されている第1特別ゲーム及び実行が保留されている第2特別ゲームのうち実行が保留されている第2特別ゲームを対象として特定演出を実行可能に構成されている。このように、遊技機10は、特定低確状態及び特定高確状態のうち何れかにおいて小当り遊技が付与されたとき、当該小当り遊技中に、実行が保留されている第2特別ゲームを対象として特定演出を実行可能に構成されている。一方、遊技機10は、通常低確状態において小当り遊技が付与されたとき、特定演出を実行不能に構成されている。また、遊技機10は、特殊状態において小当り遊技が付与されたとき、特定演出を実行不能に構成されている。
【0151】
遊技機10では、小当り遊技中、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがあるかに応じて特定演出が実行される。具体的に、遊技機10では、小当り遊技中において、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがあるとき、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがないときに比して、特定演出が実行され易い。具体的に、本実施形態では、特定演出を実行するかについて決定する特定演出抽選の当選確率が、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがあるとき、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがないときに比して、高く定められている。因みに、本実施形態では、特定演出抽選に当選することで特定演出を実行することが決定される一方、特定演出抽選に非当選することで特定演出を実行することが決定されない。特定演出を実行することが決定されないことは、特定演出を実
行しないことが決定されることに相当する。
【0152】
遊技機10では、特定低確状態及び特定高確状態のうち何れかにおいて小当り遊技が付与されたとき、実行が保留されている第2特別ゲームの中に小当りとなる第2特別ゲームがあるか否かによって特定演出抽選の当選確率は変わらない。このように、特定演出は、小当り遊技中において、実行が保留されている第2特別ゲームの中に小当りとなる第2特別ゲームがあるかによらず実行可能である。また、遊技機10では、特定低確状態及び特定高確状態のうち何れかにおいて小当り遊技が付与されたとき、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第2大当り又は第3大当りとなる第2特別ゲームがあるか否かによって特定演出抽選の当選確率は変わらない。このように、特定演出は、小当り遊技中において、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第2大当り又は第3大当りとなる第2特別ゲームがあるかによらず実行可能である。
【0153】
以上のように、遊技機10では、小当り遊技中において、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがあるときと、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがないときと、の何れにおいても特定演出が実行される場合がある。即ち、特定演出は、小当り遊技中において、特定演出の対象である第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがある場合と、特定演出の対象である第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがない場合と、のうち何れにおいても実行可能である。特定演出は、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがあることを示唆する演出といえる。
【0154】
本実施形態における特定演出は、複数種類ある。本実施形態では、特定演出の種類によって、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがある期待度が異なる。なお、以下の説明では、「実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがある期待度」を単に「特定演出による第1大当り期待度」と示す場合がある。特定演出による第1大当り期待度は、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがない場合に実行される確率と、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがある場合に実行される確率と、の割合によって算出することができる。
【0155】
特定演出には、第1の特定演出と、第2の特定演出と、第3の特定演出と、がある。第3の特定演出は、第1の特定演出及び第2の特定演出に比して、特定演出による第1大当り期待度が高い。第2の特定演出は、第1の特定演出に比して、特定演出による第1大当り期待度が高い。特定演出は、1段階目の演出が実行された後、2段階目の演出が実行されるようになっている。本実施形態では、第1の特定演出~第3の特定演出における1段階目の演出は共通しており、同じ演出態様の演出となる。一方、本実施形態では、第1の特定演出~第3の特定演出における2段階目の演出は共通しておらず、それぞれ異なる演出態様の演出となる。
【0156】
図11(a)に示すように、特定演出が実行される場合、演出表示装置25には、特定画像LD1が表示され、1段階目の演出が実行される。本実施形態の特定画像LD1は、「巻物」を模した画像に「殿!この先・・・」という文字情報を含む画像によって構成される。その後、特定画像LD1が消去され、図11(b)に示すように、特定演出が実行される場合、演出表示装置25には、特定画像LD1とは異なる特定画像LD2が表示され、2段階目の演出が実行される。図11(b)に示す特定画像LD2は、「巻物」を模した画像に「激熱!?です」という文字情報を含む画像としているが、特定演出の種類によって、特定画像LD2に含まれる文字情報が異なる。即ち、本実施形態における特定演出は、複数種類があり、特定演出の種類によらず同一の演出(1段階目の演出)と、特定演出の種類によって異なる演出(2段階目の演出)と、が実行される。
【0157】
特定低確状態であるとき及び特定高確状態であるときにおいて、副CPU41aが行う特定演出に関する処理について説明する。
副CPU41aは、小当り生起コマンドを入力したときに、副RAM41cに記憶された第2特別ゲームに対応する先読みコマンドに基づいて特定演出の実行有無について決定する。具体的に、副CPU41aは、副RAM41cに記憶された第2特別ゲームに対応する先読みコマンドがない場合、特定演出を実行することを決定しない。即ち、副CPU41aは、小当り生起コマンドを入力したときに、第2特別保留数が0の場合、特定演出を実行することを決定しない。特定演出を実行することを決定しないことは、特定演出を実行しないことを決定することに相当する。
【0158】
特定高確状態において、副CPU41aは、小当り生起コマンドを入力したとき、第2特別ゲームに対応する先読みコマンドが副RAM41cに記憶されている場合、当該先読みコマンドの中に先読みコマンドSC1,SC4,SC5のうち何れかに分類される先読みコマンドであるか判定する。また、特定低確状態において、副CPU41aは、小当り生起コマンドを入力したとき、第2特別ゲームに対応する先読みコマンドが副RAM41cに記憶されている場合、当該先読みコマンドの中に先読みコマンドSC1に分類される先読みコマンドであるか判定する。つまり、副CPU41aは、小当り生起コマンドを入力すると、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる特別ゲームがあるか判定する。副CPU41aは、特定高確状態において第2特別ゲームに対応する先読みコマンドの中に先読みコマンドSC1,SC4,SC5のうち何れかに分類される先読みコマンドがあると判定した場合、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがあるときの当選確率で特定演出抽選を行う。同様に、副CPU41aは、特定低確状態において第2特別ゲームに対応する先読みコマンドの中に先読みコマンドSC1に分類される先読みコマンドがあると判定した場合、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがあるときの当選確率で特定演出抽選を行う。一方、副CPU41aは、特定高確状態において第2特別ゲームに対応する先読みコマンドの中に先読みコマンドSC1,SC4,SC5のうち何れかに分類される先読みコマンドがないと判定した場合、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがないときの当選確率で特定演出抽選を行う。同様に、副CPU41aは、特定低確状態において第2特別ゲームに対応する先読みコマンドの中に先読みコマンドSC1に分類される先読みコマンドがないと判定した場合、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがないときの当選確率で特定演出抽選を行う。特定演出抽選は、例えば、副基板41内で生成している乱数を特定演出抽選に用いる乱数の値として副CPU41aが取得し、当該乱数の値と、副ROM41bに記憶されている判定値と、を用いて行われるように構成してもよい。
【0159】
特定演出抽選に当選した場合、副CPU41aは、第1の特定演出~第3の特定演出の中から特定演出の種類を決定する。副CPU41aは、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがあると判定している場合、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがあるときの選択率で特定演出の種類を決定する。一方、副CPU41aは、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがないと判定している場合、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがないときの選択率で特定演出の種類を決定する。例えば、副基板41内で生成している乱数を特定演出抽選に用いる乱数の値として副CPU41aが取得し、当該乱数に基づき、特定演出の種類が決定されるように構成してもよい。そして、特定演出の種類を決定した後、副CPU41aは、決定した種類の特定演出が実行されるように制御する。このとき、副CPU41aは、1段階目の演出を実行させた後、2段階目の演出を実行させる。
【0160】
以上のように、本実施形態において、特定演出は、実行が保留された第2特別ゲームの中に第1大当りとなる特別ゲームがあるかについて示唆する演出である。一方、本実施形態において、特別演出は、実行が保留された第2特別ゲームの中に第1大当りとなる特別ゲームがあることを報知する演出である。そして、本実施形態において、特定演出が実行されたときの演出表示装置25の表示内容は、特別演出が実行されたときの演出表示装置25の表示内容と異なる。
【0161】
ここで、図12に基づき、特定低確状態及び特定高確状態のうち何れかにおいて、第2特別ゲームが終了して小当り遊技が付与されるときに特定演出が実行される場合と、第2特別ゲームが終了して第1大当り遊技が付与されるときに特別演出が実行される場合と、について説明する。
【0162】
図12に示すように、第1特別ゲームの実行中、小当りとなる第2特別ゲームがタイミングt21で終了して小当り遊技が付与されたものとする。タイミングt21において、第2特別ゲームが終了して小当り遊技が付与されることに基づいて、第1制御が中断され、実行中の第1特別ゲームが中止される。このとき、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがあり、それに基づいて、特定演出を実行させることが決定されたとする。そして、小当り遊技中、タイミングt22において特定演出が開始し、タイミングt23において特定演出が終了する。因みに、タイミングt23よりも前のタイミングで小当り遊技が終了する場合には、タイミングt23よりも前の小当り遊技が終了するタイミングで特定演出が終了することとなる。本実施形態における特定演出は、小当り遊技が付与されたときに、実行が保留されている第2特別ゲームを対象として実行可能な演出であって、特定演出の対象となる第2特別ゲームの中に第1大当りとなる特別ゲームがあるかに応じて実行される。このため、タイミングt22において実行される特定演出は、タイミングt21の時点で実行が保留されている第2特別ゲームを対象として実行される。本実施形態では、特定低確状態及び特定高確状態のうち何れかにおいて、第1特別ゲームが実行されているときであって、小当りとなる第2特別ゲームが終了して小当り遊技が付与されるとき、第1制御が中断され、当該第1制御が中断されているときに、実行が保留されている第2特別ゲームを対象として特定演出を実行可能に構成されている。本実施形態では、第1特別ゲームが実行されているときであって、小当りとなる第2特別ゲームが終了して小当り遊技が付与されるとき、第1制御が中断され、当該第1制御が中断されているときに、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがあるかに応じて特定演出が実行される。なお、上述したように、遊技機10では、通常低確状態及び特殊状態のうち何れかにおいて小当り遊技が付与されるとき、特定演出が実行されない。即ち、本実施形態では、通常低確状態及び特殊状態のうち何れかにおいて、第1特別ゲームが実行されているときであって、小当りとなる第2特別ゲームが終了して小当り遊技が付与されるとき、第1制御が中断され、当該第1制御が中断されているときに、特定演出を実行不能に構成されている。
【0163】
特定演出は、小当り遊技中のみ実行可能であって、大当り遊技中では実行不能である。即ち、本実施形態では、第1大当り遊技が付与されているときには、特定演出が実行されない一方、小当り遊技が付与されているときには、実行が保留されている特別ゲームの中に第1大当りとなる特別ゲームがあるかに応じて特定演出が実行される。そして、本実施形態では、第1特別ゲームが実行されているときであって、第1大当りとなる第2特別ゲームが終了して第1大当り遊技が付与されるとき、第1制御が中断され、当該第1制御が中断されているときに、特定演出を実行不能である。
【0164】
また、タイミングt24において小当り遊技が終了した後、第1特別保留数が1以上であれば、第1制御が開始され、第1特別ゲームが開始される。同様に、タイミングt24において小当り遊技が終了した後、第2特別保留数が1以上であれば、第2制御が開始さ
れ、第2特別ゲームが開始される。そして、タイミングt25において、タイミングt21において実行が保留されていた第1大当りとなる第2特別ゲームの実行が開始されたとする。因みに、タイミングt25において実行が開始された第2特別ゲームの実行中であるタイミングt26において、はずれとなる第1特別ゲームが終了したとしても、第2制御が中断されることなく、第2特別ゲームが継続して実行される。その後、タイミングt25において実行が開始された第1大当りとなる第2特別ゲームがタイミングt27において終了したとき、第1特別ゲームの実行中であれば、第2特別ゲームが終了して第1大当り遊技が付与されることに基づいて、第1制御が中断され、実行中の第1特別ゲームが中止される。このとき、実行が保留されている第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがあり、それに基づいて、特別演出を実行させることが決定されたとする。そして、第1大当り遊技中、タイミングt28において特別演出が開始し、タイミングt29において特別演出が終了する。特別演出は、エンディング期間が開始されたときに、実行が保留されている第2特別ゲームを対象として実行可能な演出であって、特別演出の対象となる第2特別ゲームの中に第1大当りとなる特別ゲームがあるかに応じて実行される。このため、タイミングt28において実行される特定演出は、タイミングt28の時点で実行が保留されている第2特別ゲームを対象として実行される。つまり、第1大当り遊技中であってタイミングt28よりも前に実行が保留された第2特別ゲームであっても、特別演出の対象となり得る。このように、本実施形態では、第1特別ゲームが実行されているときであって、第1大当りとなる第2特別ゲームが終了して第1大当り遊技が付与されるとき、第1制御が中断され、当該第1制御が中断されているときに、実行が保留されている第2特別ゲームを対象として特別演出を実行可能に構成されている。
【0165】
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)第1特別ゲーム及び第2特別ゲームが同時に実行されているときに、小当りとなる第2特別ゲームが終了して小当り遊技が付与されるとき、第1特別ゲームの実行に関する第1制御を中断して特定演出が実行される。このように、第1制御が中断している状況において特定演出が実行されることにより、実行が保留されている第2特別ゲームに注目させることができ、興趣の向上を図ることができる。ところで、第2特別ゲームが終了して小当り遊技が付与されるときに、第1特別ゲームの実行に関する第1制御が中断することにより特別ゲームに対する興趣が低下する虞があるが、特定演出が実行されることによって興趣の低下を抑制することができる。
【0166】
(2)特殊状態は、特定低確状態及び特定高確状態に比して有利度が高い。このため、特殊状態であるときには、特定低確状態及び特定高確状態であるときに比して遊技に対する期待感が高揚し易い。このような特殊状態では、第2特別ゲームが小当りとなり、第1制御が中断されているときに、特定演出が実行されない。一方、特定低確状態及び特定高確状態は、特殊状態に比して有利度が低いため遊技に対する期待感が高揚し難い。このような特殊状態に比して有利度が低い特定低確状態及び特定高確状態において、第2特別ゲームが小当りとなって第1制御が中断されているときに、特定演出が実行されることにより効果的に興趣の向上を図ることができる。これにより、特殊状態であるときと、特定低確状態であるときと、特定高確状態であるときと、の何れにおいても遊技者を楽しませ、興趣の向上を図ることができる。
【0167】
(3)特定低確状態及び特定高確状態では、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない一方、実行中の第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。このため、特定低確状態及び特定高確状態において、小当りとなる第2特別ゲームが終了して小当り遊技が付与されることについて理解し易くさせることができる。これにより、特定演出が実行されることについて注目させ易くすることができ、興趣の向上を図ることができる。さらに、特定低確状態又は特定高確状態であるときには、特定演出の対象である第2特別ゲームに対
応する演出ゲームが実行されるため、演出ゲームへの注目度を高め、興趣の向上を図ることができる。
【0168】
(4)特定低確状態及び特定高確状態では、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第1特別ゲームに対応する第1特定ゲームが実行され、且つ、実行中の第2特別ゲームに対応する第2特定ゲームが実行される。また、特定低確状態及び特定高確状態では、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームが同時に実行されているとき、実行中の第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されない一方、実行中の第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。このため、特定ゲームによって第1特別ゲーム及び第2特別ゲームが実行中であることを理解させつつ、演出ゲームによって小当りとなる第2特別ゲームが終了して小当り遊技が付与されることについて理解し易くさせることができる。よって、実行中の特別ゲームについて遊技者に理解させ易くすることができるとともに、小当り遊技が付与されて特定演出が実行されることについて注目させ易くすることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0169】
(5)第1大当り遊技が付与されているときには、特定演出が実行されない。例えば、小当り遊技が付与された場合には、第1大当り遊技が付与された場合よりも有利度が低いため、第1大当り遊技が付与された場合に比して遊技者の気分を高揚させ難い。しかし、小当り遊技が付与されているときには、第1大当り遊技が付与されたときには実行されない特定演出を実行することが可能である。このため、小当り遊技が付与されたときには、第1大当り遊技に比して有利度が低いものの、「特定演出が実行される」という第1大当り遊技が付与されたときには得ることができない特典を得ることができるため、興趣の向上を図ることができる。
【0170】
(6)第1特別ゲーム及び第2特別ゲームを同時に実行することが可能であるにも関わらず、第2特別ゲームが大当りとなったときには、第1制御を中断して特別演出を実行する。第1制御が中断している状況において特別演出が実行されることにより、実行が保留されている第2特別ゲームに注目させることができ、興趣の向上を図ることができる。そして、特定演出が実行されたときの演出表示装置25の表示内容は、特別演出が実行されたときの演出表示装置25の表示内容と異なる。このため、実行が保留されている第2特別ゲームを対象とした演出の表示内容について、多種多様な演出を実行することができ、興趣の向上を図ることができる。
【0171】
(7)特定演出は、小当りに比して有利度が高い第1大当りとなる第2特別ゲームがあるかに応じて実行されるため、実行が保留されている第2特別ゲームにより注目させることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0172】
(8)小当り遊技が付与されているとき、実行が保留された特別ゲームの中に第1大当りとなる特別ゲームがあるかに応じて特定演出が実行される。このため、第1大当り遊技が付与された場合に比して有利度が低い小当り遊技が付与された場合であっても、特定演出が実行されることにより、実行が保留されている特別ゲームの中に有利度が高い第1大当り遊技が付与されることについて期待感を高揚させることができ、興趣の向上を図ることができる。そして、小当り遊技が付与されているときに有利度が高い第1大当り遊技が付与されるかに応じて特定演出が実行されるため、小当り遊技の付与に加えて、さらに有利度が高い第1大当り遊技も付与されることについて期待感を高揚させることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0173】
(9)特定演出は、実行が保留されている図柄変動ゲームの中に第1大当りとなる特別ゲームがあるか応じて実行される。一方、特定演出は、実行が保留されている特別ゲームの中に小当りとなる特別ゲームがあるかによらず実行される。このように、有利度が低い
小当り遊技が付与されているときに、同じく有利度が低い小当り遊技が付与されるかに応じて特定演出が実行されずに、有利度が高い第1大当り遊技が付与されるかに応じて特定演出が実行される。例えば、有利度が低い小当り遊技が付与されているときに、有利度が低い小当り遊技が付与されるかに応じて演出が実行されても、現時点における状況と同じ状況に再びなるかに応じた演出になるため、特定演出に対する興趣を向上させ難い。一方、有利度が低い小当り遊技が付与されているときに、有利度が高い第1大当り遊技が付与されるかに応じて演出が実行される場合には、現時点における状況よりも遊技納状況になるかに応じた演出になるため、特定演出に対する興趣を向上させ易い。
【0174】
(10)特別演出は、実行が保留されている特別ゲームの中に小当りとなる特別ゲームがあっても、第1大当りとなる特別ゲームがないときには実行されない。一方、特別演出は、実行が保留されている特別ゲームの中に第1大当りとなる特別ゲームがあれば、小当りとなる特別ゲームがないときであっても実行される。このように、実行が保留されている特別ゲームの中に小当りとなる特別ゲームがあるかによらず特別演出が実行される。一方、実行が保留されている特別ゲームの中に第1大当りがあれば特別演出が実行される。例えば、小当り遊技に比して有利度が高い第1大当り遊技が付与されているときにおいて、実行が保留されている特別ゲームの中に小当りとなる特別ゲームがあるときに特別演出が実行されても、小当り遊技は第1大当り遊技に比して有利度が低いため気分を高揚させ難い。一方、実行が保留されている特別ゲームの中に第1大当りとなる特別ゲームがあるときに特別演出がされると、有利度が高い第1大当り遊技の付与されているときにおいて、さらに加えて有利度が高い第1大当り遊技も付与されることについて期待感を高揚させることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0175】
(11)特殊状態において小当り遊技が付与された場合は、特定低確状態及び特定高確状態において小当り遊技が付与された場合に比して、遊技球の獲得に関する期待度が高い。このように遊技球の獲得に関する期待度が低い特定低確状態及び特定高確状態に限って、特殊状態では実行されない特定演出が実行される。遊技球の獲得に関する期待度が低い特定低確状態及び特定高確状態において、実行が保留されている第2特別ゲームの中に大当りとなる第2特別ゲームがあるかに応じて特定演出が実行されることにより興趣の低下を抑制することができる。
【0176】
(12)特殊状態、特定低確状態及び特定高確状態であるときには、通常低確状態であるときよりも単位時間あたりに小当り遊技が付与される頻度が高い。また、特殊状態において小当り遊技が付与された場合は、特定低確状態及び特定高確状態において小当り遊技が付与された場合に比して、遊技球の獲得に関する期待度が高い。このような遊技球の獲得に関する期待度が高い特殊状態では、特定低確状態及び特定高確状態に比して小当り遊技が付与されることにより気分が高揚し易い。一方、遊技球の獲得に関する期待度が低い特定低確状態及び特定高確状態では、特殊状態に比して小当り遊技が付与されることにより気分が高揚し難く、さらに、小当り遊技が高い頻度で付与されることにより興趣が低下する虞がある。このような特定低確状態及び特定高確状態で小当り遊技が付与されたときにおいて、実行が保留されている第2特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームがあるかに応じて特定演出が実行されるため、興趣の低下を抑制することができる。
【0177】
(13)特定演出は、大当りの中で最も有利度が高い大当りである第1大当りとなる第2特別ゲームがあるかに応じて実行されるため、実行が保留されている第2特別ゲームにより注目させることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0178】
上述した実施形態は、以下のように変更して実施することができる。なお、上述した各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0179】
・特定演出及び特別演出は、演出表示装置25に代えて又は加えて装飾ランプ17で行ってもよい。また、特定演出及び特別演出は、演出表示装置25に代えて又は加えてスピーカ18で行ってもよい。
【0180】
・遊技機10は、大当り遊技中において、実行が保留されている第1特別ゲーム及び実行が保留されている第2特別ゲームのうち一方又は両方を対象として特別演出を実行可能に構成されていてもよい。例えば、遊技機10は、大当り遊技中において、特別演出の対象である第1特別ゲームの中に第1大当りとなる第1特別ゲームがあるときに特別演出を実行可能に構成してもよい。
【0181】
・遊技機10は、小当り遊技中において、実行が保留されている第1特別ゲーム及び実行が保留されている第2特別ゲームのうち一方又は両方を対象として特定演出を実行可能に構成されていてもよい。即ち、遊技機10は、第1特別ゲームが実行されているときであって、小当りとなる第2特別ゲームが終了して小当り遊技が付与されるとき、第1制御が中断され、当該第1制御が中断されているときに、実行が保留されている第1特別ゲームを対象として特定演出を実行可能であってもよい。また、遊技機10は、第1特別ゲームが実行されているときであって、小当りとなる第2特別ゲームが終了して小当り遊技が付与されるとき、第1制御が中断され、当該第1制御が中断されているときに、実行が保留されている第1特別ゲームの中に第1大当りとなる第1特別ゲームがあるかに応じて特定演出を実行可能であってもよい。
【0182】
・第1始動口26への遊技球の入球を契機に小当り抽選が行われる場合があるように構成してもよい。主CPU40aは、第2特別ゲームの実行中、第1特別ゲームが小当りとなって第1特別図柄表示部22aに小当り図柄を確定停止表示させた場合、実行中の第2特別ゲームを強制終了させ、第2特別図柄表示部22bにはずれ図柄を確定停止表示させてもよい。例えば、遊技機10は、第2特別ゲームが実行されているときであって、小当りとなる第1特別ゲームが終了して小当り遊技が付与されるとき、第2制御が中断され、当該第2制御が中断されているときに、実行が保留されている第1特別ゲームを対象として特定演出を実行可能であってもよい。また、遊技機10は、第2特別ゲームが実行されているときであって、小当りとなる第1特別ゲームが終了して小当り遊技が付与されるとき、第2制御が中断され、当該第2制御が中断されているときに、実行が保留されている第2特別ゲームを対象として特定演出を実行可能であってもよい。なお、第1始動口26への遊技球の入球を契機に小当りとなる確率は、任意に設定してもよい。また、遊技機10は、通常低確状態において、第1特別ゲームが終了して小当り遊技が付与されるとき、当該小当り遊技中に特定演出を実行させてもよい。なお、遊技機10は、通常低確状態において、第2特別ゲームが終了して小当り遊技が付与されるとき、当該小当り遊技中に特定演出を実行させなくてもよい。
【0183】
・特別演出は、エンディング演出に代えて実行してもよい。即ち、遊技機10は、特別演出が実行されるときには、エンディング演出は実行されず、エンディング演出に代えて特別演出を実行させてもよい。
【0184】
・特別演出は、複数種類の大当り遊技のうち一部の大当り遊技(例えば、第1大当り遊技)が付与されているときに限って実行可能であってもよい。例えば、特別演出を第1大当り遊技中のみで実行可能に構成する場合、第1大当り遊技が付与されることへの注目度がより高くなり、興趣の向上を図ることができる。その他、例えば、第1大当り遊技~第3大当り遊技のうち第2大当り遊技中及び第3大当り遊技中で特別演出を実行可能に構成してもよい。このように構成する場合、第1大当り遊技よりも有利度が低い第2大当り遊技及び第3大当り遊技を楽しませることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0185】
・特別演出は、エンディング期間内でなくても、例えば、オープニング期間に実行してもよく、ラウンド遊技中に実行してもよい。ラウンド遊技中に特別演出を実行する場合、予め定めた特定のラウンドで実行してもよく、抽選により特別演出を実行するラウンド遊技を決定してもよい。この場合、大当り遊技における最終回のラウンド遊技に近いラウンド遊技ほど、実行が保留されている特別ゲームの数が多いことが想定され、特別演出が実行されることへの注目度を高めることができる。この結果、大当り遊技が進行するほど、特別演出が実行されることへの注目度を徐々に高め、興趣の向上を図ることができる。また、複数回のラウンド遊技にわたって、特別演出が実行されるようにしてもよい。また、大当り遊技の種類に応じて、特別演出を実行させるタイミングを異ならせてもよい。例えば、第1大当り遊技中はオープニング期間内に特別演出を実行させ、第2大当り遊技中及び第3大当り遊技中はエンディング期間内に特別演出を実行させてもよい。
【0186】
・遊技機10は、実行が保留されている特別ゲームの中に第1大当りとなる特別ゲームがなくても、実行が保留されている特別ゲームの中に第2大当りとなる特別ゲームがある場合に特別演出を実行可能に構成してもよい。同様に、実行が保留されている特別ゲームの中に第1大当りとなる特別ゲームがなくても、実行が保留されている特別ゲームの中に第3大当りとなる特別ゲームがある場合に特別演出を実行可能に構成してもよい。
【0187】
・特別演出の対象である第2特別ゲームの中に、第1大当りとなる第2特別ゲームが「1」あるときと、第1大当りとなる第2特別ゲームが「2以上」あるときと、で特別演出の内容を異ならせてもよい。
【0188】
・特定演出を実行することを決定した場合、特定演出を実行することを決定したときにおける特定演出の対象である第2特別ゲームが全て終了するまで、新たに特定演出を実行することを規制してもよい。例えば、2回分の第2特別ゲームの実行が保留されているときに特定演出を実行することを決定した場合、小当り遊技の終了後から2回の第2特別ゲームが終了するまでは、特定演出を実行することを決定しないようにしてもよい。
【0189】
・特定演出の対象である第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがないときにおいて、第2大当りとなる第2特別ゲームがあるときと、第3大当りとなる第2特別ゲームがあるときと、小当りとなる第2特別ゲームがあるときと、はずれとなる第2特別ゲームがあるときと、で特定演出抽選の当選確率を異ならせてもよい。例えば、「はずれ<小当り<第3大当り<第2大当り」の順で特定演出抽選の当選確率を高くしてもよい。また、特定演出の対象である第2特別ゲームの中に第1大当りとなる第2特別ゲームがあるときには、必ず特定演出が実行されるように構成してもよい。
【0190】
・特殊状態において、小当りとなる第2特別ゲームが終了し、小当り遊技が生起された場合、当該小当り遊技中に上記実施形態における小当り演出及び特定演出とは異なる演出を実行してもよい。例えば、特殊状態において、小当り遊技中に第2大入賞口31に遊技球が入球したことを契機に、演出表示装置25に「+15」の文字情報を含む画像を表示させ、15球の遊技球の付与が報知されるようにしてもよい。一方、通常低確状態、特定低確状態及び特定高確状態において、小当りとなる第2特別ゲームが終了し、小当り遊技が生起された場合、当該小当り遊技中に上記の「小当り演出及び特定演出とは異なる演出」を実行しなくてもよい。
【0191】
・主CPU40aは、大当りとなる第2特別ゲームに実行中に第1特別ゲームを開始するとき、当該第1特別ゲームを強制的にはずれとしてもよい。同様に、主CPU40aは、大当りとなる第1特別ゲームに実行中に第2特別ゲームを開始するとき、当該第2特別ゲームを強制的にはずれとしてもよい。また、主CPU40aは、小当りとなる第2特別
ゲームに実行中に第1特別ゲームを開始するとき、当該第1特別ゲームを強制的にはずれとしてもよい。同様に、主CPU40aは、小当りとなる第1特別ゲームに実行中に第2特別ゲームを開始するとき、当該第2特別ゲームを強制的にはずれとしてもよい。また、主CPU40aは、大当りとなる第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームを開始するとき、当該第2特別ゲームを強制的にはずれにしてもよい。このように、「強制的にはずれ」とする場合、主CPU40aは、当り抽選を行った後に強制的にはずれとしてもよいし、当り抽選を行わずに強制的にはずれとしてもよい。
【0192】
・特定演出の種類は、上記実施形態に記載した3種類に限られるものではなく、2種類以下であってもよいし、4種類以上であってもよい。また、特定演出の態様を変更してもよく、例えば、特定演出が複数種類あったとしても、一部の演出(上記実施形態でいえば、1段階目の演出)を共通化しなくてもよい。
【0193】
・例えば、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合、前記一方の特別ゲームを中断し、大当り遊技の終了後に、中断していた前記一方の特別ゲームの実行が再開されるようにしてもよい。同様に、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示された場合、前記一方の特別ゲームを中断し、小当り遊技の終了後に、中断していた前記一方の特別ゲームの実行が再開されるようにしてもよい。また、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、前記一方の特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出され、当該一方の特別ゲームが終了するように構成してもよい。その他、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、前記一方の特別ゲームを中断し、前記他方の特別ゲーム終了後の変動インターバルが経過した後、中断していた前記一方の特別ゲームの実行が再開されるようにしてもよい。
【0194】
・特定低確状態、特定高確状態及び特殊状態のうち何れかの遊技状態に制御されている場合に、第1特別ゲームが大当りとなる場合、第2特別ゲームの実行中であっても当該第2特別ゲームに基づく演出ゲームの実行を中止し、演出表示装置25では、所定の大当り報知演出が実行されるようにしてもよい。所定の大当り報知演出は、演出表示装置25に「好機変動中」などの文字情報を含む画像が表示される演出であってもよい。
【0195】
・変動時間短縮状態であるときには、非変動短縮状態であるときに比して、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち第2特別ゲームの変動時間のみ短くなる(又は、短くなり易くなる)ように構成してもよい。このとき、例えば、変動時間短縮状態であるときには、非変動短縮状態であるときに比して、第1特別ゲームの変動時間が長くなる(又は、長くなり易くなる)ように構成してもよい。
【0196】
・特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された後、ゲート33に遊技球が入球したことを契機に大当り遊技が付与されるように構成してもよい。この場合、大当り図柄が確定停止表示された後、ゲート33に遊技球が入球するまでの間、大当り遊技の付与待ち状態となるように構成してもよい。このとき、演出表示装置25では、ゲート33に遊技球を入球させることを促す演出が実行されるように構成してもよい。ここでは、ゲート33を例に挙げたが、ゲート33とは別の入球口へ遊技球が入球したことを契機に大当り遊技が付与されるように構成してもよい。ゲート33とは別の入球口は、遊技球の入球を契機に賞球の払出条件が成立する入球口であってもよいし、賞球の払出条件も成立しなければ特別ゲームや普通ゲームなどのゲームの始動条件も成立しない入球口であってもよい。また、同様に、特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示された後、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されたときと同様、ゲート33への遊技球の入球を契機に、小当
り遊技が付与されるように構成してもよい。
【0197】
・特殊状態、特定低確状態及び特定高確状態のうち何れかに制御されている場合、第1特別ゲームに基づく演出ゲームが実行されるように構成してもよい。また、通常低確状態に制御されている場合、第2特別ゲームに基づく演出ゲームが実行されるように構成してもよい。例えば、第1特別ゲームに基づく演出ゲーム及び第2特別ゲームに基づく演出ゲームが実行される場合、演出表示装置25の異なる表示領域内において各演出ゲームが別々に実行されるようにしてもよいし、異なる表示装置において各演出ゲームが別々に実行されるように構成してもよい。
【0198】
・上記実施形態における消費される遊技球の個数(遊技球の発射個数)は、遊技領域21へ発射された遊技球の個数であって、有効球の個数ともいえる。上記実施形態における払い出される遊技球の個数は、賞球として払い出される遊技球の個数であって、賞球個数ともいえる。この賞球個数は、全て入賞口へ入球したときの賞球個数であってもよいし、一部の入賞口への入球を契機に払い出される賞球を除いた賞球個数であってもよい。
【0199】
・高確率状態に制御可能なパチンコ遊技機として、次に大当り遊技が付与されるまで高確率状態に制御する仕様や、転落抽選に当選するまで高確率状態に制御する仕様(転落機)、予め定めた回数分の図柄変動ゲームが終了するまで高確率状態に制御する仕様(ST機)がある。また、高確率状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に高確率状態に制御する仕様(V確変機)がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。また、V確変機は、単数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。V確変機は、特定のラウンド遊技で開放される大入賞口(V入賞口)と特定のラウンド遊技以外のラウンド遊技で開放される大入賞口からなる複数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。各実施形態は、何れの仕様のV確変機に具体化してもよい。上記実施形態は、小当りラッシュに制御可能な遊技機でなくてもよい。
【0200】
・上記実施形態において、副基板41をサブ統括制御基板とし、副基板41とは別に演出表示装置25を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプ17を専門に制御する発光制御基板、スピーカ18を専門に制御する音制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて副基板としてもよい。
【0201】
・上記実施形態において、単一の基板に主基板40の主CPU40aと副基板41の副CPU41aとを搭載してもよい。また、上記の別例において、表示制御基板、発光制御基板、及び音制御基板を任意に組み合わせて単数の基板又は複数の基板としてもよい。
【0202】
本実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)第1始動口と、前記第1始動口とは異なる第2始動口と、図柄変動ゲームの実行に関する制御を行うことが可能なゲーム制御手段と、を備え、図柄変動ゲームには、前記第1始動口への遊技球の入球を契機として実行可能な第1特別図柄変動ゲームと、前記第2始動口への遊技球の入球を契機として実行可能な第2特別図柄変動ゲームと、があり、前記ゲーム制御手段は、前記第1特別図柄変動ゲームの実行に関する第1制御と、前記第2特別図柄変動ゲームの実行に関する第2制御と、を行うことが可能であり、前記第1特別図柄変動ゲーム及び前記第2特別図柄変動ゲームは、同時に実行することが可能であり、前記第1特別図柄変動ゲームが実行されているときであって、前記特定当りとなる前記第2特別図柄変動ゲームが終了して前記特定当り遊技が付与されるとき、前記第1制御が中断され、当該第1制御が中断されているときに、実行が保留されている前記第2特別図柄変動ゲームの中に前記特別当りとなる前記第2特別図柄変動ゲームがあるかに応じて前
記特定演出を実行可能である。
【0203】
(ロ)第1始動口と、前記第1始動口とは異なる第2始動口と、図柄変動ゲームの実行に関する制御を行うことが可能なゲーム制御手段と、を備え、図柄変動ゲームには、前記第1始動口への遊技球の入球を契機として実行可能な第1特別図柄変動ゲームと、前記第2始動口への遊技球の入球を契機として実行可能な第2特別図柄変動ゲームと、があり、前記ゲーム制御手段は、前記第1特別図柄変動ゲームの実行に関する第1制御と、前記第2特別図柄変動ゲームの実行に関する第2制御と、を行うことが可能であり、前記第1特別図柄変動ゲーム及び前記第2特別図柄変動ゲームは、同時に実行することが可能であり、前記第1特別図柄変動ゲームが実行されているときであって、前記特定当りとなる前記第2特別図柄変動ゲームが終了して前記特定当り遊技が付与されるとき、前記第1制御が中断され、当該第1制御が中断されているときに、実行が保留されている前記第1特別図柄変動ゲームの中に前記特別当りとなる前記第1特別図柄変動ゲームがあるかに応じて前記特定演出を実行可能である。
【0204】
(ハ)遊技状態を制御する遊技状態制御手段を備え、前記遊技状態には、第1遊技状態と、第2遊技状態と、があり、前記第1遊技状態は、前記第2遊技状態に比して有利度が高く、前記第1遊技状態では、前記第1特別図柄変動ゲームが実行されているときであって、前記特定当りとなる前記第2特別図柄変動ゲームが終了して前記特定当り遊技が付与されるとき、前記第1制御が中断され、当該第1制御が中断されているときに、前記特定演出を実行不能である一方、前記第2遊技状態では、前記第1特別図柄変動ゲームが実行されているときであって、前記特定当りとなる前記第2特別図柄変動ゲームが終了して前記特定当り遊技が付与されるとき、前記第1制御が中断され、当該第1制御が中断されているときに、実行が保留されている前記第2特別図柄変動ゲームの中に前記特別当りとなる前記第2特別図柄変動ゲームがあるかに応じて前記特定演出を実行可能である。
【符号の説明】
【0205】
10…遊技機(パチンコ遊技機)、25…演出表示装置、26…第1始動口、27…第2始動口、40a…主CPU、41a…副CPU。
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