(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-14
(45)【発行日】2023-11-22
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20231115BHJP
【FI】
A63F7/02 320
(21)【出願番号】P 2021139529
(22)【出願日】2021-08-30
【審査請求日】2022-10-07
(73)【特許権者】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】110002158
【氏名又は名称】弁理士法人上野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 輝彦
(72)【発明者】
【氏名】平 勇輝
(72)【発明者】
【氏名】大内 章史
【審査官】上田 正樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-119943(JP,A)
【文献】特開2019-141347(JP,A)
【文献】特開2015-150314(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
当否抽選結果が当たりとなることを目指して遊技する遊技状態として、通常遊技状態および当該通常遊技状態よりも有利な特別遊技状態を設定することが可能な遊技状態設定手段と、
当否抽選結果が当たりとなることにより複数種の特典のうちのいずれかが付与される特典付与手段と、
複数種の前記特典のそれぞれに対応付けられた要素を含む特典画像を表示することで、所定期間に付与された前記特典の履歴を示す表示手段と、
を備え、
前記特別遊技状態にて当否抽選結果が当たりとなることにより付与された前記特典を表す前記特典画像に、前記特別遊技状態が開始されてから当該特典が付与されるまでに実行された当否抽選の回数を示す抽選回数値が付随して表示され
、
前記特別遊技状態にて当否抽選結果が当たりとなることにより付与された前記特典を表す前記特典画像がN個(Nは2以上である)表示され、当該N個の前記特典画像のそれぞれに付随して表示された前記抽選回数値の総和がSであるときに、N/Sに相当する確率を表す確率表示がなされることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
特典(大当たり)の履歴を示す特典画像が表示される遊技機が公知である(例えば、下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、斬新な特典画像が表示される遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる遊技機は、当否抽選結果が当たりとなることを目指して遊技する遊技状態として、通常遊技状態および当該通常遊技状態よりも有利な特別遊技状態を設定することが可能な遊技状態設定手段と、当否抽選結果が当たりとなることにより複数種の特典のうちのいずれかが付与される特典付与手段と、複数種の前記特典のそれぞれに対応付けられた要素を含む特典画像を表示することで、所定期間に付与された前記特典の履歴を示す表示手段と、を備え、前記特別遊技状態にて当否抽選結果が当たりとなることにより付与された前記特典を表す前記特典画像は、前記特別遊技状態が開始されてから当該特典が付与されるまでに実行された当否抽選の回数を示す抽選回数値を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明にかかる遊技機は、特別遊技状態が開始されてから特典が付与されるまでに実行された当否抽選の回数が把握できる斬新な特典画像が表示されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】表示領域に表示された装飾図柄および保留図柄を示した図である。
【
図3】本実施形態にかかる遊技機のスペック(遊技状態等)を説明するための図である。
【
図4】(a)は時間画像を説明するための図であり、(b)は結果画像にて示される特別遊技期間に要した実際の時間(最終的な結果)を示した図である。
【
図5】対象期間、特別遊技期間、遊技停止期間の関係を説明するための図である。
【
図6】遊技停止期間への移行条件、遊技停止期間の解除条件を説明するための図である。
【
図8】具体例1-2-1を説明するための図である。
【
図9】具体例1-2-2を説明するための図である。
【
図10】具体例1-2-2(
図9とは異なる例)を説明するための図である。
【
図11】具体例1-2-3を説明するための図である。
【
図12】具体例1-3-1を説明するための図である。
【
図13】具体例1-3-2を説明するための図である。
【
図14】具体例1-3-3を説明するための図である。
【
図16】(a)(b)は特殊遊技状態にて表示される特殊画像を説明するための図であり、(b)は非特殊遊技状態においては特殊画像が表示されないことを説明するための図である。
【
図21】特典画像(特典履歴)を説明するための図である。
【
図22】(a)は具体例3-1を、(b)は具体例3-2を説明するための図である。
【
図23】(a)は具体例3-3を、(b)は具体例3-4を、(c)は具体例3-5を説明するための図である。
【
図27】具体例4-3、4-4を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
1)遊技機の基本構成
以下、本発明にかかる遊技機1(ぱちんこ遊技機)の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、
図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。なお、以下の説明において画像というときは、静止画だけでなく、動画を含むものとする。
【0009】
遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。
【0010】
遊技領域902には、表示装置91、始動領域904、大当たり領域21、アウト口などが設けられている。表示装置91の表示領域911は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認可能な部分である。また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
【0011】
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動領域904や大当たり領域21等の入賞領域に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
【0012】
なお、遊技機1の枠体、遊技球を貯留する下皿や上皿など、本発明に関係のない遊技機1の構成要素は説明を省略する。これらについては公知の遊技機と同様の構造のものが適用できる。
【0013】
2)スペック
以下、本実施形態にかかる遊技機1のスペックについて説明する。なお、特に明示した場合を除き、以下で説明するスペックは、遊技者が指示通り遊技した場合についてのものであり、指示に沿わない不適当な遊技を行った場合のものではない。
【0014】
当否抽選は、図示されない制御基板に設けられた当否抽選手段が始動領域904への遊技球の入賞を契機として実行する。本実施形態では、始動領域904として、第一始動領域904a(いわゆる「特
図1」の始動領域)と第二始動領域904b(いわゆる「特
図2」の始動領域)が設けられている(
図1参照)。始動領域904への遊技球の入賞を契機として乱数源から数値(当否抽選情報)が取得され、当該数値が予め定められた当たりの数値と同じである場合には当たりとなり、異なる場合にははずれとなる。以下、第一始動領域904aに遊技球が進入することを契機として取得される当否抽選情報を第一当否抽選情報とし、それに基づく当否抽選を第一当否抽選と称し、第二始動領域904bに遊技球が進入することを契機として取得される当否抽選情報を第二当否抽選情報とし、それに基づく当否抽選を第二当否抽選と称することもある。
【0015】
本実施形態では、公知の遊技機と同様に、表示装置91の表示領域911に表示される装飾図柄80(
図2参照)の組み合わせによって当否抽選結果を遊技者に報知する。具体的には、複数種の装飾図柄80を含む装飾図柄群80g(左装飾図柄群80gL、中装飾図柄群80gC、右装飾図柄群80gR)が変動を開始し、最終的に各装飾図柄群80gから一の装飾図柄80が選択されて停止する。当否抽選に当選している場合には各装飾図柄群80gから選択されて停止した装飾図柄80の組み合わせは所定の当たり組み合わせ(例えば、同じ装飾図柄80の三つ揃い)となる。はずれである場合にはそれ以外(当たり組み合わせ以外)の組み合わせとなる。装飾図柄80は、数字とキャラクタ等が組み合わされたものとしてもよい。
【0016】
なお、表示領域911の外縁近傍に、目立たないように各種情報を示す画像(いわゆる「小図柄」等)が表示されるようにしてもよい(各図においては当該画像の図示を省略する)。遊技者は、この種の画像を意識せずに遊技を楽しむことが可能となっている。つまり、基本的には、装飾図柄80を見て当否抽選結果を把握することが可能である。
【0017】
本実施形態では、当否抽選情報が取得された順に対応する当否抽選結果を報知するための変動中演出(対応する当否抽選結果を報知する装飾図柄80の変動が開始されてから、当否抽選結果に応じた組み合わせで停止するまでの演出をいう。以下、一の変動中演出を、単に「変動」や「回転」と称することもある)が実行される。新たな当否抽選情報が取得された際、それよりも先に取得された当否抽選情報に対応する変動中演出が実行されている場合には、当該新たに取得された当否抽選情報は保留情報として記憶手段(図示せず)に記憶される。本実施形態では、第一始動領域904aに遊技球が進入することによって取得される第一保留情報(いわゆる「特
図1保留」)および第二始動領域904bに遊技球が進入することによって取得される第二保留情報(いわゆる「特
図2保留」)の最大の記憶数はそれぞれ四つである。なお、第一保留情報と第二保留情報の両方が記憶手段に記憶されている場合には、第二保留情報に対応する当否抽選結果の報知が優先して実行される(いわゆる「特
図2優先消化」である)。ただし、特
図1優先消化とすることを否定するわけではない。
【0018】
記憶手段に保留情報が記憶されていることは、保留図柄12として表示領域911に表示される(
図2参照)。本実施形態では、後述する通常遊技状態においては記憶手段に記憶されている第一保留情報の存在が、後述する特別遊技状態においては記憶手段に記憶されている第二保留情報の存在が保留図柄12として表示される。通常遊技状態と特別遊技状態とで、保留図柄12の態様が異なる構成としてもよい。ただし、遊技状態によらず、第一保留情報および第二保留情報のいずれもが保留図柄12として表示される構成としてもよい。
【0019】
また、本実施形態では、変動中演出は実行されているものの、対応する当否抽選結果の報知が完了していない当否抽選情報の存在を示す変動中図柄11(いわゆる「当該変動保留」に相当する図柄である。対応する当否抽選結果の報知が完了していないものを総称して「保留」とするのであれば、当該変動中図柄11も「保留図柄12」の一種であるとみなすこともできる)が表示領域911に表示される(
図2参照)。本実施形態では、後述する通常遊技状態においては第一当否抽選情報に対応する変動中図柄11が、後述する特別遊技状態においては第二当否抽選情報に対応する変動中図柄11が表示される。通常遊技状態と特別遊技状態とで、変動中図柄11の態様が異なる構成としてもよい。ただし、遊技状態によらず、第一当否抽選情報および第二当否抽選情報のいずれもが変動中図柄11として表示される構成としてもよい。
【0020】
本実施形態では、「当たり」の態様として、大当たりおよび小当たりがある。詳細を後述するように、小当たりを経由しても大当たりを獲得することができる。すなわち、本実施形態にかかる遊技機1は、いわゆる一種二種混合機である。大当たり(小当たり経由を含む)を獲得した場合には、大当たり領域21が所定条件成立まで開放される複数のラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行される(遊技者に「特典」が付与される)。大当たり遊技自体は周知であるため詳細な説明を省略する。
【0021】
大当たり獲得を目指して遊技する遊技状態は、大きく、通常遊技状態および当該通常遊技状態よりも遊技者に特別遊技状態に区分けされる(
図3(a)参照)。通常遊技状態は、原則として、遊技領域902における表示装置91の左側を遊技球が流下するように遊技球を発射すべき(「左打ち」を行うべき)遊技状態である。左打ちした場合には、第一始動領域904aに遊技球が進入する可能性はあるものの、第二始動領域904bに遊技球が進入する可能性はない。すなわち、通常遊技状態(後述する残保留チャンスを除く)は、第一当否抽選により大当たり獲得を目指す状態である。本実施形態では、第一当否抽選の大当たり当選確率は約1/319であり、それ以外ははずれとなる。すなわち、第一当否抽選にて小当たりに当選する可能性はない。第一当否抽選にて小当たりに当選する可能性はある設定としてもよいが、小当たり経由の大当たり獲得(詳細は後述)は実質的に不可能な設定とされる。
【0022】
特別遊技状態は、遊技領域902における表示装置91の右側を遊技球が流下するように遊技球を発射すべき(「右打ち」を行うべき)遊技状態である。右打ちした場合には、第二始動領域904bに遊技球が進入する可能性はあるものの、第一始動領域904aに遊技球が進入する可能性はない。第二始動領域904bは常態において閉鎖された(遊技球が進入不可能な)領域である(
図1参照)。右打ちされた遊技球が進入する可能性がある領域として普通始動領域905(
図1参照)が設けられており、当該普通始動領域905に遊技球が進入することを契機として実行される普通抽選に当選した場合に第二始動領域904bが開放される(遊技球が進入可能となる)。特別遊技状態は、当該普通抽選に当選する確率が高く、継続的に右打ちを行っていれば頻繁に第二始動領域904bが開放される。なお、通常遊技状態は、当該普通抽選に当選する確率が極めて低く、通常遊技状態にて右打ちしても第二始動領域904bが開放されることはほとんどない。よって、通常遊技状態にて右打ちすることは遊技者にとって「損」となる。第二始動領域904bに遊技球が進入した場合には所定数の賞球が得られるから、特別遊技状態は、(通常遊技状態に比して)遊技者はあまり持ち球を減らさずに遊技することができる高ベース状態(通常遊技状態は低ベース状態)であるといえる。
【0023】
このように、特別遊技状態は、第二始動領域904bに遊技球が進入することを契機として実行される第二当否抽選を経て大当たり獲得を目指す状態である。本実施形態では、第二当否抽選の大当たり当選確率は約1/319(第一当否抽選の大当たり確率と同じ)であり、小当たり当選確率は約1/19であり、それ以外ははずれとなる。後述するように、本実施形態では、小当たり当選時にはほぼ確実に大当たりが得られるように構成されている。つまり、「小当たり当選=大当たり当選」である構成とされている。したがって、特別遊技状態は、第二当否抽選により、直接大当たりに当選する(いわゆる「直当たり」する)か、小当たりに当選することで大当たり獲得を目指す遊技状態であるといえる。「小当たり当選=大当たり当選」であるのであるから、特別遊技状態における実質的な大当たり確率は、「大当たり当選確率(約1/319)+小当たり当選確率(約1/19)=約1/17.9」である(大当たりと小当たりの合算確率が実質的な大当たり当選確率である)。つまり、通常遊技状態の大当たり確率は約1/319(以下、低確率(抽選)と称することもある)であり、特別遊技状態の大当たり確率は約1/17.9(高確率(抽選)と称することもある)であるという点において、特別遊技状態は通常遊技状態よりも有利であるといえる。上述した通り、通常遊技状態は低ベース状態であり、特別遊技状態は高ベース状態であるから、通常遊技状態は「低ベース・低確率」状態であり、特別遊技状態は「高ベース・高確率」状態であるともいえる。
【0024】
小当たりに当選した場合には、小当たり領域22が開放される小当たり遊技が実行される。小当たり領域22内には特典領域221(V領域)が設けられており(
図1参照)、当該特典領域221に遊技球が進入した場合には大当たり(大当たり遊技)獲得となり、大当たり領域21が開放される大当たり遊技が実行される。本実施形態では、小当たり領域22に進入した遊技球はもれなく特典領域221に進入するように設定されている。また、小当たり遊技が実行されている最中に継続的に右打ちを行っていれば、ほぼ確実に小当たり領域22に遊技球が進入する。小当たり当選時には右打ちを促す指示が表示領域911に表示されるため、それに従っておりさえすれば、ほぼ確実に(球詰まり等の異常が起こらない限り)、特典領域221に遊技球が進入して大当たりが獲得できる。したがって、本実施形態では小当たりに当選することは、実質的に大当たり当選であるといえる。
【0025】
大当たり遊技は、複数のラウンド遊技を含むものであるところ、小当たり経由での大当たり遊技において、小当たり遊技は1ラウンド目の遊技とみなされる。例えば、小当たり経由の5ラウンド大当たりは、1ラウンド目は小当たり領域22が開放されるラウンド遊技であり、2~5ラウンド目は大当たり領域21が開放されるラウンド遊技となる。一方、「直当たり」の5ラウンド大当たりは、1~5ラウンド目の全てが大当たり領域21が開放されるラウンド遊技となる。なお、本実施形態では、小当たり領域22(その内部の特典領域221)を大当たり領域21とは別に設けているが、大当たり領域21が小当たり領域22を兼ねる構成としてもよい。すなわち、大当たり領域21内に特典領域221が設けられており、小当たり当選時には、(小当たり領域22を兼ねる)大当たり領域21が開放されるとともにその内部に設けられた特典領域221に遊技球が進入するような設定としてもよい。
【0026】
本実施形態では、特別遊技状態として、第一特別遊技状態および第二特別遊技状態が設定されている(
図3(a)参照)。第一特別遊技状態および第二特別遊技状態は、いずれも所定回数連続して第二当否抽選の結果がはずれとなることを契機として終了する(通常遊技状態に移行する)ものであるが、当該回数(以下、「継続回数」と称する。当該「継続回数」はいわゆる「時短回数」である)が異なるものである。第一特別遊技状態は継続回数40回、第二特別遊技状態は継続回数200回に設定されている。継続回数が多い第二特別遊技状態の方が、第一特別遊技状態よりも遊技者にとって有利であるといえる。
【0027】
大当たり(小当たり経由で獲得したものを含む)として、第一大当たりおよび第二大当たりが設定されている。第一大当たりは、大当たり遊技終了後の遊技状態が第一特別遊技状態となるものである。第二大当たりは、大当たり遊技終了後の遊技状態が第二特別遊技状態となるものである(
図3(a)参照)。上述した通り、第二特別遊技状態の方が第一特別遊技状態よりも継続回数が多く遊技者にとって有利であるため、大当たり遊技終了後の遊技状態についてみれば、第一大当たりよりも第二大当たりの方が遊技者にとって喜ばしい大当たりであるといえる。
【0028】
本実施形態では、第一当否抽選にて当選した大当たり(第一当否抽選の大当たり振り分け)は全て第一大当たりとなるようにされている(
図3(b-1)参照)。つまり、通常遊技状態(後述する残保留チャンスを除く)にて大当たりを獲得した場合には第一大当たりとなり、その大当たり遊技終了後第一特別遊技状態に移行することになる(
図3(a)参照)。通常遊技状態にて当選する大当たりは一般的に「初当たり」と称されるところ、当該「初当たり」後には第一特別遊技状態に移行するということである。ただし、「初当たり」となる大当たり遊技終了後に再び通常遊技状態に移行するような大当たり(通常大当たり)が含まれる大当たり振り分けとしてもよい。また、「初当たり」に、第二大当たりが含まれる大当たり振り分けとしてもよい。
【0029】
一方、第二当否抽選にて当選した大当たり(第二当否抽選の大当たり振り分け)は、第一大当たり(95%)または第二大当たり(5%)となるように設定されている(
図3(b-2)参照)。つまり、特別遊技状態にて大当たりを獲得した(小当たり経由の獲得を含む)場合には、その大当たり遊技終了後に第一特別遊技状態に移行することもあれば、第二特別遊技状態に移行することもあることになる(
図3(a)参照)。なお、いずれの大当たりに当選した場合であっても、大当たり遊技終了後に特別遊技状態に移行することには変わりはないため、特別遊技状態での当選はいわゆる「連荘」ということになる。
【0030】
なお、第一大当たりや第二大当たりに当選して実行される大当たり遊技のラウンド数(ラウンド振分)はどのようなものであってもよい。本実施形態では、ラウンド数が異なる三種の大当たり(3ラウンド大当たり、5ラウンド大当たり、10ラウンド大当たりの三種)が設定されている。
【0031】
上述した通り、第一特別遊技状態は継続回数40回であり、第二特別遊技状態は継続回数200回である。つまり、基本的には、第一特別遊技状態は、40回連続してはずれとなる前までに約1/17.9の高確率抽選に当選することを目指す遊技状態であり、第二特別遊技状態は、200回連続してはずれとなる前までに約1/17.9の高確率抽選に当選することを目指す遊技状態であるといえる。ただし、本実施形態では、記憶手段に第二保留情報が最大四つまで記憶されるため、特別遊技状態が終了して通常遊技状態に移行しても最大四回の第二当否抽選(約1/17.9の高確率抽選)を受けることができる。以下の説明においては、特別遊技状態が終了した後の、当該第二保留情報に基づく抽選を「残保留抽選」と称し、残保留抽選が受けられる状態(期間)を「残保留チャンス」と称する(
図3(a)参照)。残保留チャンスは、厳密には、通常遊技状態にある期間であるが、特別遊技状態と同様に高確率抽選を受けられる期間であるため、遊技者には特別遊技状態が継続しているように見せられる。そして、残保留チャンスで第二当否抽選を経て大当たりを獲得できた場合には、再び特別遊技状態に移行することになるため、本実施形態では残保留チャンスでの当選も「連荘」として取り扱われる。
【0032】
なお、本実施形態では、特別遊技状態の最終変動(第一特別遊技状態であれば開始から40回転目、第二特別遊技状態であれば開始から200回転目の変動)は、所定時間超とされ、当該変動においては第二保留情報を四つ取得する(「保留満タン」にする)ための右打ちを継続するように指示がなされる。当該指示に従って右打ちしていれば、四つの第二保留情報がほぼ確実に取得できるため、特別遊技状態が終了しても四回の高確率抽選を受けることができる。よって、実質的な「連荘」の条件は、第一特別遊技状態は44回連続してはずれとなる前までに約1/17.9の高確率抽選に当選することになり、第二特別遊技状態は204回連続してはずれとなる前までに約1/17.9の高確率抽選に当選することになる。よって、第一特別遊技状態の場合、いわゆる(連荘)継続率は約92%となる。一方、第二特別遊技状態の場合、いわゆる(連荘)継続率は約99.999%となる。つまり、第二特別遊技状態は、残保留チャンスを含めて大当たり獲得できずに終了する(いわゆる「スルー」が発生する)確率がほとんどなく、実質的には次回大当たり(連荘)確定の状態であるといえる。
【0033】
本実施形態では、残保留チャンスでも大当たりが獲得できなかった場合には、初当たりを含め、特別遊技状態に移行したことによって得られた出玉や連荘数を表示する結果画像が表示される(当該結果画像は、後述する時間画像30により示された実際の時間も表示される)(
図4(b)参照)。当該結果画像が表示された後、左打ちを促す画像が表示される。つまり、第一当否抽選による大当たり(初当たり)獲得を目指す状態(残保留チャンス終了後の通常遊技状態)に移行する。
【0034】
このように、本実施形態では、特別遊技状態に移行することになる初当たり獲得後、残保留チャンスにて大当たりが獲得できなかったことが確定する(四回の残保留抽選のうちの最後がはずれとなったことが報知された)時点までが一の「連荘(状態)」とされる。特別遊技状態は「○○RUSH」と名付けられており、四回の残保留抽選のうちの最後がはずれとなるまでが、一連の「○○RUSH」状態であるということである。
【0035】
なお、このようなスペックとするのはあくまで一例であり、各種確率等は適宜変更可能である。また、以下で説明する事項は、上記スペックでなければ成立し得ないものを除き、異なるスペックの遊技機にも適用することが可能であるものとする。例えば、公知のST機(回数切り確変機)であってもよい。すなわち、第一特別遊技状態や第二特別遊技状態の「継続回数」が「ST回数」であり、特別遊技状態での実質的な大当たり確率(小当たりを含めた大当たり確率)が確変中の大当たり確率と読み替えた構成としてもよい。また、以下で説明する事項の一部は、公知の確変ループ機にも適用することが可能である。
【0036】
4)時間画像
本実施形態では、「○○RUSH」に要した実際の時間(リアルタイム)を表示するための時間画像30が表示領域911に表示される(
図4(a)参照)。すなわち、連荘状態中(連荘に期待ができる状態中)における出玉の増加速度や時間あたりの大当たりの獲得回数等(いわゆる(連荘の)「消化速度」)の目安を遊技者に示すために、実際の時間の経過を表す時間画像30を表示する。なお、メインの表示装置91(装飾図柄80が表示される表示装置91)とは異なる装置に時間画像30が表示されるようにしてもよい。また、時間画像30により表される時間の単位はどのようなものであってもよい。本実施形態では、百分の一秒単位で時間経過が表される(百分の一秒単位でカウントされる)。また、時間画像30を説明するための図面以外の図面においては、時間画像30の図示を省略する(
図16以降は時間画像30の図示を省略している)。
【0037】
時間画像30により実際の時間経過が表される期間は、基本的には、開始条件の成立から終了条件の成立までである(以下の説明においては、当該開始条件の成立から終了条件の成立までの期間を対象期間と称する)。すなわち、開始条件の成立からカウントが開始され、終了条件の成立をもってカウントが停止(終了)する。時間画像30は特別遊技状態に移行することが必要になる連荘状態中(連荘に期待ができる状態中)における実際の経過時間を示すものであるから、開始条件は特別遊技状態に移行しなければ成立しない条件とされ、終了条件は特別遊技状態が終了しなければ成立しない条件とされる。上述した通り、残保留抽選が全てはずれとなった場合には結果画像が表示されることになるが、当該結果画像は、カウント停止時点での時間画像30の値(計測されたトータルの時間)を含む。これにより、遊技者は連荘状態の消化に要した実際の時間を知ることができる。
【0038】
本実施形態では、通常遊技状態(残保留チャンス中を除く)にて獲得した第一大当たりの大当たり遊技終了後、第一特別遊技状態が開始されることが開始条件の成立とされる(
図3、
図5参照)。つまり、いわゆる初当たり後の特別遊技状態が開始されることが開始条件の成立とされる。ただし、特別遊技状態に移行することが決まった状態で成立するのであれば、それ以外の条件を開始条件としてもよい。例えば、通常遊技状態(残保留チャンス中を除く)にて獲得した第一大当たり(初当たり)の大当たり遊技が開始されることが開始条件の成立とされた構成としてもよい。このようにすれば、時間画像30が表す時間には、「初当たり」となる大当たり遊技に要した時間も含まれることになる。
【0039】
また、本実施形態では、残保留チャンスにて残保留抽選の最後(四回目)がはずれとなることが終了条件とされている(
図3、
図5参照)。つまり、残保留抽選にて当選することは「連荘継続」として設定されているから、当該残保留抽選の全てが非当選であることが確定したこと(残保留抽選の最後の変動が終了したこと)をもって実際の時間の計測が終了する。上述した通り、残保留チャンスは厳密には通常遊技状態中にあるが、残保留チャンスに移行することは特別遊技状態が終了しなければ(第一特別遊技状態であれば40回、第二特別遊技状態であれば200回連続してはずれとならなければ)生じないのであるから、「残保留抽選の全てがはずれとなる」という条件は、「特別遊技状態が終了しなければ成立しない条件」に含まれることになる。なお、このようにするのは、残保留抽選により連荘が継続することにある程度期待が持てる(約1/17.9で当選する)スペックであるからである。残保留抽選が低確率抽選となるようなスペックとする(例えば、残保留抽選が1/319で実行されるようなスペックとする)のであれば、特別遊技状態が終了すること(特別遊技状態の最後の変動がはずれとなること)が終了条件として設定された構成としてもよい。つまり、いわゆる「連荘」が終了したとするタイミングはスペックに応じて変化するところ、当該「連荘」が終了したとするタイミングに到達することが終了条件の成立として設定されたものとすればよい。どのようなスペックであっても、通常遊技状態よりも有利な特別遊技状態が終了しなければ、当該タイミングに到達することはない(終了条件が成立することはない)といえる。
【0040】
対象期間中は、基本的には(後述する特別遊技期間は)実際の時間経過のカウントが継続される。対象期間は、特別遊技状態にて変動中演出が実行されている最中(
図4(a-1)参照)や、大当たり遊技が実行されている最中(
図4(a-2)参照)を含む。つまり、変動中演出中および大当たり遊技中の一方から他方へ推移するに際しても時間のカウントは継続される。
【0041】
具体的には、対象期間における特別遊技期間と判断される期間中は時間のカウントが継続される。特別遊技期間は、対象期間における遊技停止期間を除いた期間である(
図5参照)。つまり、実際の時間経過が計測される期間には、遊技停止期間が含まれない。なお、特別遊技期間中であっても、一時的に時間画像30が表示されない状況が発生してもよい。例えば、所定の映像が表示される等の所定の演出が実行されている最中は、時間画像30を表示することがふさわしくない(時間画像30が表示されることで当該演出が阻害されてしまう)として当該演出が実行されている最中は時間画像30が表示されないようにしてもよい。なお、このような時間画像30が表示されない状態にあっても、(遊技停止期間中でなければ)遊技機1内部では実際の時間の計測は継続している。例えば、上記所定の演出が実行されており時間画像30が表示されない時間がちょうど10秒であるとすれば、時間画像30が消去された時点から10秒経過した状態で時間画像30が再び表示されることになる。つまり、特別遊技期間は、基本的には時間画像30が表示され、場合によっては時間画像30が表示されない状態となるものの、当該時間画像30の表示の有無にかかわらず時間のカウントは継続される期間である。よって、時間画像30が表す時間は、特別遊技期間の実際の長さを表したものであるといえる。詳細を後述する遊技停止期間は対象期間における遊技者が遊技を停止していると判断される期間であるため、特別遊技期間は対象期間における遊技者が遊技を行っていると判断される期間であるということもできる。
【0042】
遊技停止期間は、遊技者が遊技を停止していると判断される期間である。この遊技停止期間中は、時間のカウントが停止される。したがって、対象期間にて継続的に遊技者が遊技を行っていれば、遊技停止期間は生じない。この場合は、「対象期間(の長さ)=特別遊技期間(の長さ)」ということになる。上述した通り、時間画像30は、基本的には対象期間(連荘状態中)に要した実際の時間を遊技者に示すものであるところ、当該対象期間中に遊技者が遊技を一時的に停止したときにその時間も含めて時間のカウントを継続してしまうと連荘状態での実際の時間を表したものといえなくなる(「ずれ」が大きくなってしまう)から、本実施形態では遊技停止期間は時間のカウントが停止されるようにしている。
【0043】
本実施形態では、以下のように遊技停止期間中であるか否かを判断する。以下の説明にて、遊技停止期間に移行したと判断される条件(遊技停止期間が開始される条件)を移行条件と、遊技停止期間が終了したと判断される条件(遊技停止期間が終了し、特別遊技期間が再開される条件)を解除条件と称する。
【0044】
まず、少なくとも変動中演出が実行されている最中は、遊技が継続していると判断する(特別遊技期間であると判断する)。また、大当たり遊技が実行されている最中も、遊技が継続していると判断する(特別遊技期間であると判断する)。変動中演出が実行されていない期間を「非変動期間」とする(非変動期間は大当たり遊技が実行されていない期間であるとする)と、遊技停止期間であるためには少なくとも非変動期間である必要がある。つまり、移行条件は、非変動期間でなければ成立しないものとされる必要がある。
【0045】
本実施形態では、ある変動中演出(
図6(a)参照)が終了し、非変動期間となって(
図6(b)参照)から新たな変動中演出が開始されずに規定時間(例えば3秒)経過することを契機として遊技停止期間に移行した(
図6(c)参照)と判断する。つまり、いわゆる非変動状態(いわゆる「保留切れ」の状態)が規定時間(規定時間≠0)続いたことをもって移行条件が成立したと判断する。非変動状態が一定程度続くということは、遊技者が遊技を一時的に停止している蓋然性が高い(遊技者に有利な「連荘状態中」であるため、遊技者が遊技を完全に止めたことは想定しづらく、「一時的」な停止であることが通常である)ため、時間のカウントを停止する。なお、規定時間の長さは適宜設定とすることができる。非変動期間に移行するのは、「保留切れ」となった場合であり、遊技者が継続的に遊技していても当該「保留切れ」となりうることから、「保留切れ」となってから規定時間経過するまでは遊技停止期間に移行しないようにして、継続的な遊技を行っている状態で発生した「保留切れ」なのか、遊技を一時的に停止したために発生した「保留切れ」なのかが区別されるようにしている。なお、本実施形態では、遊技停止期間では時間画像30は表示されない(
図6(c)参照)。
【0046】
本実施形態では、変動中演出が実行(開始)されることを遊技停止期間の解除条件としている。つまり、遊技停止期間に移行したということは非変動状態にあるということであるため、変動中演出が開始されて非変動状態が終了したと判断されたことをもって遊技停止期間が終了する(特別遊技期間に移行する)ようにしている。特別遊技状態(右打ち状態)であるから、通常であれば第二始動領域904bに遊技球が進入することを契機として時間のカウントが再開される(
図6(d)参照)ということになる。
【0047】
このように、本実施形態では、特別遊技期間中(連荘状態中)の実際の時間の経過が時間画像30により表されるものであるところ、当該特別遊技期間には遊技停止期間が含まれないものとされるため、一時的に遊技を停止した場合であっても時間画像30が表す時間が現実の遊技時間に近いものとなる(一時的に遊技を停止した場合であってもある程度正確な「消化速度」を把握することができる)。
【0048】
以下、上記時間画像30(遊技停止期間)に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0049】
〇具体例1-1
上記実施形態では、遊技停止期間中は時間画像30が表示されないことを説明したが、遊技停止期間において時間画像30が表示される(
図7(b)参照)構成とする。遊技停止期間中は、時間のカウントが停止されるのであるから、遊技停止期間にて表示される時間画像30は、当然(カウントが)「止まった」状態にあるものとなる。このように、遊技停止期間中に「止まった」状態にある時間画像30が表示されるようにすることで、遊技停止期間中は時間の計測が停止している状態にあることを分かりやすく遊技者に示すことが可能となる。
【0050】
遊技停止期間中であれば常に時間画像30が表示されていなければならないわけではない。すなわち、遊技停止期間中にて、時間画像30が表示される状態(
図7(b)参照)と、表示されない状態(
図7(c)参照)とが生じ得る構成としてもよい。例えば、遊技停止期間となりうる非変動期間は、所定の待機映像(遊技機1の紹介等を行ういわゆるデモムービー。当該待機映像は内容および長さが一定とされ、非変動状態が解消されることで出力が停止される)が表示される状態であるところ、当該待機映像が表示されている間は時間画像30が表示されず、当該待機映像が表示されていない間は時間画像30が表示されるという構成としてもよい。この種の待機映像は、ある変動中演出が終了して非変動期間となってから非変動期間のまま所定時間経過したときに表示が開始されることが一般的であるところ、遊技停止期間の開始(時間のカウントの停止)は、待機映像の表示が開始されるタイミングよりも前となるように設定とするとよい。すなわち、ある変動中演出(
図7(a)参照)が終了して非変動期間となってから、規定時間(例えば3秒)経過後に時間のカウントが停止されて、当該停止された時間画像30が表示された状態(
図7(b)参照)となった後、さらに所定時間(例えば12秒)経過後に待機映像の表示が開始され、時間画像30が非表示となる(
図7(c)参照)、という流れとなることが好ましい。このようにすることで、待機映像が表示されて時間画像30が非表示となるよりも前に、カウントアップしていた時間画像30が停止するという事象の発生を遊技者が把握することができる。
【0051】
〇具体例1-2
遊技停止期間への移行条件を、例えば以下のようなものとすることもできる。
【0052】
(イ)具体例1-2-1
上記実施形態では、ある変動中演出が終了して非変動期間となってから非変動期間のまま規定時間(規定時間≠0である)経過することが遊技停止期間への移行条件(移行条件を構成する要件)として設定されていることを説明したが、ある変動中演出が終了して非変動期間となることが移行条件とされた構成(規定時間=0である構成)としてもよい(
図8参照)。
【0053】
特別遊技状態は、普通抽選に当選して第二始動領域904bが頻繁に開放する高ベース状態ため、第二始動領域904bを狙って継続的に遊技球を発射していれば(右打ちしていれば)、「保留切れ」が生じる(変動が途切れる)ことはほとんどない。これに鑑みれば、非変動期間に移行したということは遊技が一時的に停止されたと判断できるとして、非変動期間に移行してすぐに(移行すると略同時に)時間のカウントが停止される構成としてもよい。
【0054】
(ロ)具体例1-2-2
移行条件の成立のために(移行条件を構成する要件として)、「発射装置908の操作がなされていないこと」が必要である構成とする。遊技者が遊技を停止している場合、発射装置908の操作がなされていないということであるから、当該発射装置908の操作がなされていない(非操作状態にある)ことが遊技停止期間への移行のために必要な要件である設定とする。上記実施形態のように、「非変動期間に移行してから非変動期間のまま規定時間経過すること」を要件の一つとするのであれば、「非変動期間に移行してから非変動期間のまま規定時間経過し、かつ、発射装置908が非操作状態であること」が遊技停止期間への移行条件である構成(
図9参照)とする。
【0055】
上記具体例1-2-1のように、非変動期間に移行することそのものを要件の一つとするのであれば、「非変動期間に移行し、かつ、発射装置908が非操作状態であること」が遊技停止期間への移行条件である構成(
図10参照;
図9の例のように、非変動期間に移行してから規定時間経過の要件がない構成)とする。これにより、非変動期間に移行しただけでは遊技停止期間には移行しない構成となる。発射装置908の操作がなされた状態のまま非変動期間に移行した場合には、その後発射装置908が非操作状態となることを契機として遊技停止期間に移行することになる。
【0056】
遊技者が継続的に遊技球を発射しているにもかかわらず、第二始動領域904bに遊技球が進入せず、変動中演出が実行されない状態(「保留切れ」の状態)となる可能性もある。本例(
図9、
図10の例)のようにすることで、遊技者が遊技球を発射している場合(発射装置908を操作している場合)には遊技停止期間に移行しないことになるため、遊技しているにもかかわらず時間のカウントが停止されるといった状況が発生しないようにすることができる。
【0057】
なお、発射装置908の操作がなされているか否かの判断手法は種々考えられる。例えば、発射装置908が有する発射ハンドル(発射装置908および発射ハンドル自体の構造は周知であるためその説明は省略する)にはタッチセンサが設けられているところ、当該タッチセンサがONである場合は操作状態にあり、OFFである場合には非操作状態であるというように判断することが考えられる。これとは異なり、発射ハンドルが原位置にない場合(原位置から所定量回動している場合)は操作状態にあり、原位置にある場合は非操作状態であるというように判断することも考えられる。
【0058】
(ハ)具体例1-2-3
移行条件の成立のために(移行条件を構成する要件として)、「操作手段」の操作が必要である構成とする。つまり、非変動期間にて操作手段70の規定操作がなされることを契機として遊技停止期間に移行する構成(
図11参照)とする。操作手段70は、遊技者が操作可能な位置に設けられたものであればよい。本実施形態では、演出用の押ボタンが対象の操作手段70とされている。また、規定操作はどのようなものであってもよいが、誤操作を防ぐために単純な単発操作ではないことが好ましい。二以上の操作手段を所定の態様で操作すること(二以上の操作手段の組み合わせ操作。例えば二つの操作手段の同時操作等)が「操作手段の規定操作」とされた構成としてもよい。表示領域911には、操作手段70の規定操作により時間画像30のカウントが停止すること、および、規定操作の具体的態様を遊技者が理解できる画像(停止説明画像38)が表示されるようにするとよい(
図11(b)参照)。本例のようにすることで、遊技者の意思により、時間のカウントを停止させることができる。
【0059】
〇具体例1-3
遊技停止期間の解除条件を、例えば以下のようなものとすることもできる。
【0060】
(イ)具体例1-3-1
発射装置908が操作状態となること(操作状態・非操作状態については既述)が解除条件である設定とする。発射装置908が操作状態となっているということは遊技が再開されているということであるから、それをもって時間のカウントが再開されるようにする(
図12参照)。本例のようにする場合、発射装置908が操作状態になった時点よりも後に新たな始動入賞(第二始動領域904bへの遊技球の進入)が発生することになるから、新たな変動中演出が開始されるよりも前に時間のカウントが再開されることになる。
【0061】
(ロ)具体例1-3-2
遊技球が所定の領域に進入したことが解除条件である設定とする。なお、上記実施形態は、遊技球が始動領域904(第二始動領域904b)に進入したこと(新たな変動中演出が開始されること)が解除条件とされた構成であるから、ここでいう「所定の領域」は始動領域904を除く。例えば、ガイドレール903(厳密にはガイドレール903によって構成される遊技球発射通路)の出口を「所定の領域」として設定し(当該出口にセンサを設け)、遊技球が当該出口を通過したことが検出されたことを契機として時間のカウントが再開されるようにする(
図13参照)。すなわち、最初の遊技球が遊技領域902に進入したことをもって、遊技が再開されたと判断し、時間のカウントが再開されるようにする。
【0062】
(ハ)具体例1-3-3
遊技者が操作可能な操作手段70の規定操作(上述した移行条件成立のために必要な規定操作と同じ操作であってもよいし、異なる操作であってもよい)が解除条件である設定とする(
図14参照)。当該規定操作はどのようなものであってもよいが、誤操作を防ぐために単純な単発操作ではないことが好ましい。二以上の操作手段を所定の態様で操作すること(二以上の操作手段の組み合わせ操作。例えば二つの操作手段の同時操作等)が「操作手段の規定操作」とされた構成としてもよい。このようにすることで、遊技者の意思により、時間のカウントを再開させることができる。表示領域911には、操作手段70の規定操作により時間画像30のカウントが再開されること、および規定操作の具体的態様を遊技者が理解できる画像(再開説明画像39)が表示されるようにするとよい(
図14(a)参照)。上記具体例1-2-3のような構成とともに用いることで、時間画像30のカウント開始およびカウント停止のいずれもが、遊技者が任意に決定できるものとなる。
【0063】
なお、本例のようにする場合、遊技者が操作手段70を規定操作せず、時間のカウントが再開されない状況が生じてしまうおそれがある。この場合には、それとは別の要件が成立したときに時間のカウントが再開されるようにすればよい。例えば、上記実施形態にて説明したように、変動中演出が開始されることを契機として時間のカウントが再開されるようにすればよい。つまり、「操作手段の規定操作」および「変動中演出の開始」のいずれか早い方が発生したことを契機として時間のカウントが再開されるようにすればよい。
【0064】
〇具体例1-4
上記実施形態のように遊技停止期間中に時間のカウントが停止される設定(カウント停止設定)と、開始条件の成立から終了条件の成立までカウントが継続される(対象期間=特別遊技期間となる)設定(カウント継続設定)を切替可能な構成とする。すなわち、遊技停止期間と判断される期間中はカウントを停止するようにするか、遊技停止期間の判断にかかわらず(遊技停止期間か否かの判断を行わず)一旦カウントが開始された後は終了条件の成立までカウントが止まらないようにするかのいずれかを選択可能であるものとする。
【0065】
「カウント停止設定」および「カウント継続設定」のどちらを選択するかは、遊技者が任意に行うことができるようにするとよい。例えば、開始条件の成立が決まった(特別遊技状態の移行が決まった)後、時間のカウントが開始されるよりも前に、「カウント停止設定」および「カウント継続設定」のどちらを設定するかを遊技者に選択させる演出が発生するようにする(
図15参照)。上記実施形態のように、いわゆる初当たり後の特別遊技状態の開始から時間のカウントが開始される構成とするのであれば、当該初当たりの大当たり遊技中に上記選択させる演出が発生するようにすればよい。遊技者によっては、休憩等している期間を含めて経過時間を把握したいと考える可能性があるから、このような期間を含めて経過時間が計測される「カウント継続設定」が選択できるようにする。
【0066】
時間の計測が開始された後(開始条件の成立後)、「カウント停止設定」および「カウント継続設定」の一方から他方へ切り替えることが可能な構成としてもよい。
【0067】
〇具体例1-5
遊技者が任意に時間画像30をリセットする(「0」にする)ことが可能である設定とする。遊技者によっては、任意の時点からの時間計測を望む可能性があるため、それを可能にする。このようにすることで、例えば、休憩していた遊技者が遊技を再開する際、当該再開時点からの経過時間を表示させることが可能となる。リセット操作の具体的態様はどのようなものであってもよいから説明を省略する。遊技停止期間に移行したときには、時間画像30のリセット操作を説明する画像が表示されるようにしてもよい。
【0068】
5)画像消去演出
上述した通り、本実施形態では、特別遊技状態として、第一特別遊技状態と、第二特別遊技状態とが設定されている。このうち、第二特別遊技状態に移行した場合には、204回(第二特別遊技状態終了までの200回+残保留チャンス分の4回)連続してはずれとなる前までに約1/17.9の高確率抽選に当選した場合に連荘となるものである。当該、第二特別遊技状態(200回)と残保留チャンス(4回)を合わせた状態を特殊遊技状態とすると、特殊遊技状態は、いわゆる(連荘)継続率は約99.999%であり、実質的には連荘確定の遊技状態であるといえる。つまり、連荘終了までに受けることができる当否抽選の回数X(本実施形態ではX=204回)が、当選確率(本実施形態に約1/17.9)を基準とすれば極めて多く、X回連続してはずれとなる事象(連荘終了となること)が発生する確率が極めて低いといえる。このように、継続率が99%以上であり、移行した場合に連荘終了となることが極めて稀である(連荘終了となる確率が1%未満である)遊技状態、すなわち実質的に次回の当たりが約束されている遊技状態が特殊遊技状態であるとする。
【0069】
一方、第一特別遊技状態に移行した場合には、44回(第一特別遊技状態終了までの40回+残保留チャンス分の4回)連続してはずれとなる前までに約1/17.9の高確率抽選に当選した場合に連荘となるものである。いわゆる(連荘)継続率は約92%であり、次回の当たりが約束されているとはいえないため、第一特別遊技状態(40回)と残保留チャンス(4回)を合わせた状態は非特殊遊技状態(特殊遊技状態には該当しない)であるとする。このような非特殊遊技状態においては、詳細を後述する特殊画像40(次回の当たりが約束されていることを示唆する画像)が表示されない(
図16(c)参照)。
【0070】
特殊遊技状態(第二特別遊技状態)に移行した場合には、実質的に次回の当たりが約束されているから、それを示唆する特殊画像40(
図16参照)が表示装置91の表示領域911に表示される。なお、メインの表示装置91とは別の表示装置に特殊画像40が表示されるものとしてもよい。本実施形態における特殊画像40は、「V」を表した装飾文字である。「V」は当たりを表すものとして用いられていることから、当該「V」を表示することで、実質的に次回の当たりが約束されていることを遊技者に示唆する。上述した通り、本実施形態では、特別遊技状態は「○○RUSH」と名付けられているところ、第二特別遊技状態に移行する際(第二特別遊技状態の冒頭)には、「○○RUSH」に加え特殊画像40「V」が表示される(「○○RUSH」に「V」が付随した態様とされる)(
図16(a)参照)ことで、これから第二特別遊技状態(特殊遊技状態)が開始されることが示される。その後、第二特別遊技状態(残保留チャンス分を含む)である特殊遊技状態の変動中においても、当該「V」が表示され続ける(
図16(b)参照)。
【0071】
なお、このように次回の当たりが約束されていることを遊技者が感じるようなものであれば、特殊画像40の態様は種々考えられる。例えば、当たり(特典)の名称を表すものとして一般的に用いられている「BONUS」を含む画像を特殊画像40として表示することが考えられる。また、当たり確定演出としてレインボー(虹色)の画像を表示することが一般的に行われているため、レインボーの画像を含むものを特殊画像40として表示することが考えられる。さらに、特殊遊技状態は最大X=204回の高確率抽選を受ける機会が付与されるものであり、当該Xの値は厳密には有限であるが、204回連続してはずれとなることは極めて稀であり、実質的には次回当たりまで高確率抽選を受けることができる遊技状態であるように遊技者には見えるため、当該高確率抽選を受けることができる回数が無限大(∞)であることを示す画像が特殊画像40として表示されるようにしてもよい。
【0072】
なお、少なくとも第二特別遊技状態にあるときには、当否抽選結果がはずれとなる度に減少する残りの高確率抽選の回数(残回数)は表示されない(
図16(b)参照)。204回連続してはずれとなるよりも前に当たりとなることはほぼ確実であるから、残回数を表示する必要はないものとする。一方、本実施形態では、第一特別遊技状態では、当否抽選結果がはずれとなる度に減少する残回数が表示される(
図16(c)参照。なお、当該図面以外の図面においては、残回数の図示を省略している)。当該残回数は、残保留チャンス分(4回分)を含めた回数を示すもの(「44」からはずれとなる度に減少するもの)としてもよいし、残保留チャンスを除いた回数を示すもの(「40」からはずれとなる度に減少する)としてもよい。
【0073】
このように、特殊遊技状態は、実質的に次回の当たりが約束されていることを示す特殊画像40が表示されるものであるが、X回(204回)連続してはずれとなること(いわゆる「スルー」すること)が起こりえないわけではない。本実施形態では、特殊遊技状態に移行したものの、X回連続して当否抽選結果がはずれとなることが決まった際には、特殊画像40が表示装置91の表示領域911から消去される画像消去演出が発生する。
【0074】
本実施形態では、画像消去演出は、特殊遊技状態に移行してから(すなわち第二特別遊技状態に移行してから)X回目の変動中演出が実行されている最中に発生する。つまり、特殊遊技状態が開始されてから204回目の変動中演出(以下、最終変動と称することもある)にて発生する。当該最終変動は、残保留チャンスの4回目の変動であるともいえる。少なくとも最終変動が開始された時点においては、当該最終変動に対応する当否抽選結果(以下、最終当否抽選結果と称することもある)が内部的には把握できているから、当該最終当否抽選結果がはずれである場合(すなわち連荘終了となる場合)には最終変動にて特殊画像40を消去する画像消去演出を発生させる。本実施形態では、最終変動が終了する時点よりも前に、画像消去演出が終了する(特殊画像40の表示領域911からの消去が完了する)ようにされる。
【0075】
画像消去演出は、表示領域911に表示されていた特殊画像40が、当該表示領域911外まで移動したかのようにみせる演出である。本実施形態では、画像消去演出発生前の特殊画像40(常態における特殊画像40の態様。具体的には特殊遊技状態での最終変動以外の変動における特殊画像40の態様)は、表示領域911の外縁近傍に小さく表示されている(
図17(a)参照)。画像消去演出においては、一旦当該特殊画像40を拡大しつつ表示領域911の中央に表示する(
図17(b)参照)。その後、特殊画像40を小さくさせながら表示領域911外まで移動させる(
図17(c)(d)参照)。このように、一旦特殊画像40を大きく表示した上で、表示領域911外まで移動させるようにすることで、特殊画像40が消去されたことに遊技者が気づかないといった状況となってしまうおそれが低減される。
【0076】
このように、特殊画像40は、実質的に次回の当たりが約束されていることを示唆するものであるが、それが実現されなかったことを遊技者に強調して示すための画像消去演出を発生させる。何の脈略もなく(本実施形態のような画像消去演出を発生させることなく)特殊遊技状態(最終変動)が終了してしまうと、遊技機1が故障したのではないかと遊技者が考えてしまうおそれがあるから、画像消去演出を発生させることで、極めて稀な事象である「X回連続して高確率抽選にはずれたこと」が生じた(いわゆる「スルー」が生じた)ということを明確に示し、遊技者が故障等の疑念を抱いてしまわないようにしている。
【0077】
以下、上記画像消去演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0078】
〇具体例2-1
上記実施形態では、第二特別遊技状態と残保留チャンスを合わせた状態を、高確率抽選である第二当否抽選を受けることができる(高確率抽選回数を最大204回受けることができる)点で通常遊技状態よりも有利な特殊遊技状態としたものであるが、第二特別遊技状態を特殊遊技状態とした制御としてもよい。残保留チャンスが無いとしても、第二特別遊技状態(200回)にて高確率抽選に当選する確率は99%以上であるため、第二特別遊技状態それ単独でも実質的に次回の当たりが約束されているといえるからである。
【0079】
このような構成とする場合には、特殊遊技状態である第二特別遊技状態が開始されてから200回目の変動を最終変動とし(特殊遊技状態が終了する抽選回数X=200とし)、最終当否抽選結果がはずれであることが決まった場合には、当該最終変動にて画像消去演出を発生させるようにする(
図18(a)~(c)参照)。
【0080】
本例のような構成とし、かつ、上記実施形態における残保留チャンスが設けられた設定とした場合には、画像消去演出が発生した後、残保留チャンスが実行されることになる(
図18(d)参照)。つまり、画像消去演出が発生しても、残保留分の抽選(上記実施形態では4回)で高確率抽選(上記実施形態では約1/17.9)に当選すれば「連荘」となる遊技性が実現される。つまり、第二特別遊技状態の最終変動にて画像消去演出が発生することで、実質的に約束されていた次回の当たりが消滅した(「約束」がなくなった)ことが示されるものの、残保留分のチャンスは残る、という遊技性が実現される。
【0081】
本例のような構成とし、かつ、上記実施形態における残保留チャンスが設けられていない設定としてもよい。端的にいえば、残保留分の抽選は、通常遊技状態と同じ(低確率抽選)であり、大当たりの獲得にそれほど期待がもてない設定とするのであれば、
図18(a)~(c)のように最終変動にて画像消去演出が発生した後、図示しないが低確率抽選での大当たり獲得を目指す状態に移行することになる。一般的なST機は、このような構成とすればよい。
【0082】
〇具体例2-2
上記実施形態では、特殊遊技状態の最終変動にて画像消去演出を発生させることを説明したが、特殊遊技状態の終了が決まった時点(特殊遊技状態が開始されてからX回連続してはずれとなることが決まった時点)であれば、最終変動が開始されるよりも前に画像消去演出を発生させてもよい。具体的には、上記実施形態のように所定数を限度として保留情報を記憶することが記憶可能な記憶手段を備えているのであれば、当該保留情報に対応する当否抽選結果を「先読み」することで最終変動前に特殊遊技状態の終了が把握できるから、最終変動前に画像消去演出を発生させることができる。上記実施形態のように、第二保留情報(高確率抽選に対応する保留)を最大四つ記憶することができるのであれば、最終変動の四つ前の変動中に画像消去演出を発生させることも可能となる。
【0083】
〇具体例2-3
画像消去演出と見せかけ、画像消去演出ではない演出(以下、疑似画像消去演出と称する)が発生しうるものとする。上述した通り、画像消去演出は、特殊遊技状態が終了することが決まった(特殊遊技状態が開始されてからX回連続してはずれとなることが決まった)際に発生するものであるところ、疑似画像消去演出(
図19参照)は、特殊遊技状態が終了するように見せかけ、それが覆されるような演出とする。例えば、上記実施形態にて説明したように特殊遊技状態の最終変動にて画像消去演出が発生するものとする。この場合において、最終変動に対応する最終当否抽選結果が当たりである場合には疑似画像消去演出が発生するものとする。すなわち、最終当否抽選結果が当たりであることを示す演出として疑似画像消去演出が発生するものとする。
【0084】
疑似画像消去演出は、画像消去演出であるかのように見せるものであるから、特殊画像40を用いたものとされる。疑似画像消去演出は、演出の途中まで画像消去演出と同様の態様とすることが好ましい。例えば、上述した通り画像消去演出は、特殊画像40が小さくなりつつ表示領域911外まで移動して消去されたようにみせる演出であるところ、疑似画像消去演出は、特殊画像40が表示領域911外縁近傍まで移動していくものの(
図19(a)(b)参照)、表示領域911の外縁で跳ね返り、そのまま表示領域911に残る(
図19(c)参照)、といった演出態様とすることが考えられる。すなわち、特殊画像40が表示領域911外縁近傍まで移動していくまでの演出態様(
図19(a)(b)の演出態様)は、画像消去演出と疑似画像消去演出とで同じとされる。このようにすることで、疑似画像消去演出が発生する場合であっても、遊技者には途中まで特殊画像40が消去されるように見える(画像消去演出が発生するように見える)演出形態となる。
【0085】
本例のようにすることで、特殊画像40が消去されて特殊遊技状態が終了するかのように見せかけ、それが覆されて当たりであることが報知されるという意外性のある遊技性が実現される。
【0086】
〇具体例2-4
上記実施形態における画像消去演出は、特殊画像40が表示領域911外まで移動したかのようにみせる演出であることを説明したがそれはあくまで一例である。最終的に、特殊画像40が消去されるという結果に至るものであればよい。ただし、何の脈絡もなく突然特殊画像40が消去される(常態にある特殊画像40が突然消去される)ものとすると、それに遊技者が気づかないおそれがあるから、消去されるよりも前に何らかのアクション(強調演出)が発生するようにするとよい。当該アクションの一例としては、上記実施形態にて説明したように、特殊画像40の態様を、常態における態様(画像消去演出が発生していない状態での態様(
図16(b)の態様)、すなわち最終変動以外の変動中における特殊画像40の態様)と異ならせること(例えば特殊画像40を常態よりも大きくすること)が考えられる。
【0087】
当該アクションの別例としては、特殊画像40に作用する画像(作用画像45)が表示されるものとすることが考えられる。例えば、特殊画像40を「切る」かのような画像が作用画像45として表示され(
図20(b)参照)、その結果特殊画像40が消去される(
図20(c)参照)ものとする。このような作用画像45が別途表示されるようにすることで、特殊画像40が消去されたことに遊技者が気づかないおそれが低減されることとなる。
【0088】
6)特典画像(特典履歴)
本実施形態では、特別遊技状態(残保留チャンスを含む)にて獲得した大当たり遊技中に、特別遊技状態(以下、特典画像60の説明においては残保留チャンスを含む)にて獲得した大当たり(特典)の履歴を示すための特典画像60を含む特典履歴が表示される(
図21参照。なお、特典画像60(特典履歴)を説明するための図面以外の図面においては、特典画像60の図示を省略する)。つまり、高確率抽選を経て獲得した大当たりの履歴を示すための特典画像60を含む特典履歴が表示される。特典画像60は、対応する大当たりの獲得順に並べて表示される(「折り返して表示される」ことも当該「並べて表示される」に含まれることとする)。当該特典履歴は、連荘終了(残保留チャンス終了)をもってリセットされる。初当たり後に獲得した大当たりの数分の特典画像60が表示されるため、当該特典画像60の数を数えることで、連荘数を把握することができる。なお、「初当たり」分については、特典画像60として表示されるようにしてもよいし、特典画像60として表示されないようにしてもよい。
図21に示したのは「初当たり」分の特典画像60が表示される例である(一番左の特典画像60「小」が初当たり分の特典画像60である)。また、大当たり遊技中以外の状態においても(例えば特別遊技状態での変動中演出中においても)特典履歴が表示されるようにしてもよい。
【0089】
特典画像60は、大当たり(特典)の種類を判別するための要素を含む。本実施形態では、大当たりとして3ラウンド大当たり、5ラウンド大当たり、10ラウンド大当たりの三種に当選しうるところ、3ラウンド大当たりについては「小」の文字が、5ラウンド大当たりについては「中」の文字が、10ラウンド大当たりについては「大」の文字が各大当たり固有の要素として対応付けられている(相対的なラウンド数の多少を、「小」「中」「大」の文字で表したものである)(
図21参照)。よって、特典画像60を見ることで、過去の大当たりが何ラウンド大当たりであったかを遊技者が把握可能となる。なお、それに代えて、またはそれ以外の大当たりの種類を区別する要素が含まれる構成としてもよい。例えば、大当たりとして、大当たり遊技終了後の遊技状態が通常遊技状態となる「通常大当たり」と、それよりも有利な特別遊技状態となる「特別大当たり」と、が設定された構成とする場合において、通常大当たりか特別大当たりかを遊技者が区別できる要素を特典画像60が含む構成としてもよい(本実施形態では、「通常大当たり」は設定されていないため、特典画像60は当該要素を含まない)。また、遊技者が享受する実質的な利益(出玉の期待値)には影響を与えない要素が大当たりの種類を区別する要素として設定された構成としてもよい。例えば、遊技者が享受する実質的な利益が同じであっても、当たりを報知した演出(リーチ演出)の種類、当たりを報知した装飾図柄80の種類、当たりに対応づけられたキャラクタの種類等に応じて大当たりの種類が異なり、各種大当たりに対応づけられた特典画像60の態様が異なる構成としてもよい。
【0090】
本実施形態では、特典画像60に抽選回数値61が付随して表示される(
図21参照)。本実施形態では、特典画像60は抽選回数値61を含むものとされる。なお、「特典画像60に抽選回数値61が付随」とは、本実施形態のように特典画像60が抽選回数値61を含む態様のみならず、対応する特典画像60に近接させて抽選回数値61が表示される態様も含まれるものとする。つまり、特典画像60(特典画像60が表す特典)と抽選回数値61の対応関係が遊技者に把握可能であればよい。二以上の特典画像60が表示された状態においては、ある抽選回数値61は、二以上の特典画像60のうち、対応する特典画像60に最も近い箇所に表示されることになる。
【0091】
抽選回数値61は、特別遊技状態が開始されてから当否抽選結果が当たりとなる(対応する特典画像60が表す特典が付与される)までに実行された当否抽選の回数(すなわち変動回数)である。例えば、特別遊技状態が開始されてから20変動目(20回転目)に当否抽選結果が当たりとなった場合には、それによって獲得した大当たりを表す特典画像60には「20」の抽選回数値61が付随するものとされる。抽選回数値61は、「当否抽選の回数」を表すものであるから、1以上の自然数となる。また、連荘となったときに特典画像60が表示されるのであるから、抽選回数値61の最大値は、特別遊技状態に移行することによって受けることができる最大の抽選回数(高確率抽選での抽選回数)ということになる。すなわち、第一特別遊技状態(残保留チャンスを含む)であれば「44」が最大値となり、第二特別遊技状態(残保留チャンスを含む)であれば「204」が最大値となる。
【0092】
「初当たり」に対応する特典画像60が表示される場合であっても、当該特典画像60は抽選回数値61を含まないものとされるとよい(
図21参照)。初当たりの抽選は低確率抽選(約1/319)であり、高確率抽選ではないから(その他の特典画像60に対応する大当たりと抽選確率が異なるから)である。つまり、表示される抽選回数値61は、全て同じ当選確率(高確率抽選;約1/17.9)の当否抽選で当選したものであり、互いに比較可能なものとされる。初当たりの抽選は低確率抽選(約1/319)であり、高確率抽選での抽選回数と比較することにそれほど意味はないし、「初当たり」に対応する特典画像60に抽選回数が表示されると紛らわしくなるから、当該「初当たり」に対応する特典画像60に抽選回数が表示されないようにすることが好ましい。ただし、「初当たり」に対応する特典画像60に抽選回数が表示されるようにすることを否定するわけではない。
【0093】
また、本実施形態では、第一特別遊技状態および第二特別遊技状態のいずれであっても当該抽選回数値61が表示される。ただし、第二特別遊技状態は、実質的に次回の当たりが約束されたものであって、遊技者はいわゆる「スルー」することをそれほど気にしていないであろうから、第二特別遊技状態にて獲得した大当たりに対応する特典画像60は抽選回数値61を含まないものとしてもよい。すなわち、第一特別遊技状態(残保留チャンスを含む)にて獲得した大当たりに対応する特典画像60に抽選回数値61が付随して表示されるものとしてもよい。
【0094】
このような抽選回数値61を特典画像60に付随して表示するとすることで、各大当たりがどの程度の抽選回数で当選しているかを把握することができる。例えば、高確率抽選での当選確率(約1/17.9)を踏まえ、当該当選確率以上の確率で当選しているのかどうか(いわゆる「引き」が強いかどうか)を考える等しつつ遊技を楽しむことができる。
【0095】
以下、上記特典画像60(特典履歴)に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0096】
〇具体例3-1
特別遊技状態(残保留チャンスを含む)にて当否抽選結果が当たりとなることにより付与された大当たりを表す特典画像60、すなわち抽選回数値61が付随する特典画像60(抽選回数値61を含まない「初当たり」の特典画像60を除く)がN個(Nは2以上であるとする)表示されている状態にて、各特典画像60に付随する抽選回数値61の総和Sが表示される(総和表示61Tが表示される)ものとする(
図22(a)参照)。このようにすることで、N個の大当たり(特典)獲得のために、特別遊技状態(残保留チャンスを含む)にて受けた高確率抽選(約1/17.9)のトータルの回数を容易に把握できる。
【0097】
〇具体例3-2(具体例3-1をさらに具体化した例)
特別遊技状態(残保留チャンスを含む)にて当否抽選結果が当たりとなることにより付与された大当たりを表す特典画像60、すなわち抽選回数値61が付随する特典画像60がN個(Nは2以上であるとする)表示されている状態にて、N/Sの表示(以下、確率表示65と称することもある)がなされるものとする。当該確率表示65は、N個の大当たり(特典)獲得に至るまでの、実際の当選確率である。例えば、抽選回数値61が付随する特典画像60が2個である状態(N=2である状態)であって、当該二つの特典画像60の抽選回数値61が、「25」、「32」であるとすれば、確率表示65として「2/57」が表示されるものとする(
図22(b-1)参照)。このような確率表示65がなされることで、スペック上の当選確率(高確率抽選;当選確率約1/17.9)と比較して、確率以上に当選しているかどうかを容易に把握することができる。
【0098】
なお、確率表示65は、スペック上の当選確率と比較しやすいような表記とされるものとしてもよい。例えば、上記例であれば、「1/28.5」というように、分子が1になるように表記されるものとしてもよい(
図22(b-2)参照)。これにより、スペック上の当選確率と分母の大小を比較することで、確率以上に当選しているかがより容易に把握できる。このように、確率表示65の「N/S」は、NやSの値をそのまま表示されなければならないわけではなく、約分等された値(分数)が表示されるものとしてもよい。
【0099】
〇具体例3-3
抽選回数値61が表す抽選回数は、当選確率1/P(いわゆる確率分母=P)の抽選回数であるものとする。これを前提とし、抽選回数値<Pの条件を満たす特典画像60(条件充足画像60a)と、当該条件を満たさない特典画像60(条件非充足画像60b)とが区別できるような態様の差が設定されているものとする(
図23(a)参照)。上記実施形態に即していえば、抽選回数値<17.9の条件を満たす特典画像60(すなわち抽選回数値が17以下である特典画像60)が条件充足画像60aであり、当該条件を満たさない特典画像60(すなわち抽選回数値が18超である特典画像60)が条件非充足画像60bということになる。
【0100】
条件充足画像60aと条件非充足画像60bとは、表示領域911に表される強調要素(遊技者が視覚的に認識可能な要素)により区別できるものとする。強調要素としては種々考えられる。例えば、条件充足画像60aを、条件非充足画像60bよりも明るく表示し(条件充足画像60aの明度を条件非充足画像60bよりも高くする)、両者が明確に区別できるようにしてもよい(
図23(a)参照)。図示しないが、別例として、条件充足画像60aを、条件非充足画像60bよりも大きく表示し、両者が明確に区別できるようにすることが考えられる。
【0101】
条件充足画像60aに対応する大当たり(特典)は、スペック上の当選確率よりも少ない抽選回数で当選したものを示し、条件非充足画像60bに対応する大当たり(特典)は、スペック上の当選確率よりも少ない抽選回数で当選したものを示す。本例では、スペック上の当選確率よりも少ない抽選回数で当選した条件充足画像60aが強調されるため、確率以上に当選しているかどうか(確率分母よりも少ない抽選回数で当選しているかどうか)を容易に把握することができる。
【0102】
〇具体例3-4(具体例3-3をさらに具体化した例)
抽選回数値<Pの条件を満たす特典画像60、すなわち条件充足画像60aが二以上連続していることを示す連続表示がなされるものとする。すなわち、スペック上の当選確率よりも少ない抽選回数での当選が連続した(連荘した)場合には、それを連続表示により強調するものとする。連続表示の具体的態様はどのようなものであってもよい。例えば、連続する条件充足画像60aを囲むような画像(連続強調表示67)が表示されるものとすることが考えられる(
図23(b)参照)。本例のようにすることで、スペック上の当選確率よりも少ない抽選回数での当選が連続していることが分かりやすくなる。なお、本例のようにする場合には、上述した強調要素が無い構成としてもよい。
【0103】
〇具体例3-5(具体例3-3をさらに具体化した例)
抽選回数値<Pの条件を満たし、かつ、特定の種類の大当たりに対応する特典画像60が条件充足画像60aとされ、それ以外の特定画像は条件非充足画像60bとされる設定とする。例えば、抽選回数値<Pの条件を満たし、かつ、10ラウンド大当たり(ラウンド数が最大の大当たり)に対応する特典画像60が条件充足画像60aとされるものとする(
図23(c)参照)。このようにすることで、スペック上の当選確率よりも少ない抽選回数で当選し、かつ、当該大当たりで得られる利益の期待値が所定基準を超える特定画像が、他と明確に区別できるよう強調されるという構成となる。
【0104】
〇具体例3-6
上記実施形態が表す抽選回数値61は、同じ当選確率(約1/17.9)での抽選回数を示すものであることを説明したが、二以上の異なる当選確率が設定されている場合には以下のようにすればよい。なお、このような構成は、当選確率が低確率の高ベース状態(いわゆる時短状態)と、当選確率が高確率の高ベース状態(いわゆる確変状態)が設定された確変ループ機等に適用することができる。すなわち、当選確率が低確率の高ベース状態にて大当たりを獲得することも「連荘」扱いとされるものに適用することができる。
【0105】
当選確率が低確率である状態で獲得した大当たりに対応する特典画像60の抽選回数値61(以下、低確率用回数値61aと称する)と、当選確率が高確率である状態で獲得した大当たりに対応する特典画像60の抽選回数値61(以下、高確率用回数値61bと称する)とが態様が異なるものとする。例えば、低確率用回数値61aは「青」の文字で、高確率用回数値61bは「赤」の文字で表されたものとする(
図24参照)。当選確率が異なれば抽選回数値61の期待値が異なることは当然であるから、当選確率が異なることを抽選回数値61の態様の違いにより把握できるようにするとよい。
【0106】
なお、図示しないが、本例のようにする場合、「初当たり」に対応する特典画像60についても、抽選回数値61が表示されるようにしてもよい。通常は「初当たり」は当選確率が低確率である状態での当選であるから、当該初当たりに対応する特典画像60には低確率用回数値61aが付随することになる。
【0107】
7)回数音演出
上述した通り、初当たりの当選後、終了条件成立(連荘終了となる条件成立)までに大当たりを獲得することが「連荘」となる。当該終了条件成立までに獲得した大当たりの回数(当たりの回数)を「連荘回数」とする。なお、当該連荘回数には、「初当たり」を含めてもよいし、含めなくてもよい。「初当たり」を含めるのであれば、「初当たり」が連荘1回目、初当たり後の次に獲得した大当たり(次の当たり)が連荘2回目、ということになる。「初当たり」を含めないのであれば、初当たり後の次に獲得した大当たり(次の当たり)が連荘1回目、ということになる。なお、本実施形態では、「初当たり」を連荘回数に含めている。連荘回数は、終了条件成立によりリセットされる。
【0108】
初当たりの当選後、大当たり(特典)獲得が決まる度に回数音演出が実行される。回数音演出は、回数画像68の表示とともに実行される(
図25(a)参照)。回数画像68は、大当たり遊技の冒頭(1ラウンド遊技の開始前または1ラウンド遊技中)に表示領域911に表示される。当該回数画像68は、連荘回数を示す「数字」を含む。本実施形態では、回数画像68として「大当たり T回目」の回数画像68が表示される(「T」が連荘回数を示す数字である)。当該回数画像68の態様はあくまで一例であり、連荘回数を示す数字を含むものであればよい。例えば、本実施形態では、特別遊技状態が「○○RUSH」と称されるものであるから、「RUSH T回目」といった画像が回数画像68として表示されるようにしてもよい。なお、回数音演出が、「回数画像68の表示とともに実行される」とは、回数画像68が表示されている期間と、回数音が出力されている期間の少なくとも一部が重複していればよいものとする。
【0109】
回数音演出は、回数画像68が含む数字(T)、すなわち連荘回数と同数の単位音が連なる回数音をスピーカ75(音出力手段)から出力する演出である(
図25(b)参照)。単位音は予め定められた態様(メロディ(なお、単音も「メロディ」の概念に含まれるものとする))のものである。当該単位音が連荘回数分連なる(複数の単位音が連なる場合、単位音同士の間に空白期間はない)ものが回数音とされている。単位音の出力時間の長さ(以下、単に「長さ(長い)」というときは当該出力時間の長さをいうものとする)は一定であるため、連荘回数が多くなるほど回数音は長くなる。単位音の長さをLとすれば、回数音の全体の長さはL×Tとなる。単位音が長いと回数音全体の長さが長くなりすぎるため、単位音は1秒未満の長さとすることが好ましい。
【0110】
連荘回数が多くなるほど回数音が長くなる(連荘回数が多くなりすぎると回数音演出を実行する時間がなくなる)ため、回数音演出が発生することになる連荘回数の上限(Tの上限)となる規定回数が定められている。本実施形態では、規定回数=10(T=10)が上限とされている。つまり、10連荘となるまでは回数音演出が発生する。したがって、最も長い回数音は単位音が10連続で出力されるもの(L×10の長さのもの)である。
【0111】
連荘回数(T)=1の時に回数音演出が実行されない(Tが2以上かつ上限値以下にあるときに回数音演出を発生させる)設定としてもよいし、連荘回数(T)=1の時でも回数音演出実行される(Tが1以上かつ上限値以下であるときに回数音演出を発生させる)設定としてもよい。連荘は、大当たりが連続するという意味であり、連荘回数=1は連荘が発生していないとするのであれば前者のような設定とすればよい。一方、単位音が一回のみ出力される(単位音=回数音となる)演出が発生しないと、単位音がどのようなものか明確に把握することができないから、連荘回数=1のときに単位音が一回のみ出力されるようにして、遊技者に単位音を把握させるようにすることを重視するのであれば後者のような設定とすればよい。
【0112】
このような回数音演出が実行されることにより、連荘回数が増えていくことを単位音の増加により体感することができるという面白みのある遊技性が実現される。
【0113】
以下、上記回数音演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0114】
〇具体例4-1
上述した通り、回数音演出が発生することになる上限(規定回数)が定められるところ、当該規定回数を、初当たり後特別遊技状態に移行したときの平均連荘回数(U)に基づき定めるものとする。つまり、平均連荘回数は特別遊技状態の継続率(上記実施形態では、第一特別遊技状態が継続率約92%、第二特別遊技状態が継続率約99.999%であり、第二当否抽選の大当たり振り分けが
図3(b-2)であること)に基づき算出できるものであるから、詳細な説明を省略する。そして、少なくとも実際の連荘回数(T)が平均連荘回数(U)に到達する前まで(T<Uである間)は回数音演出が実行されるものとする。換言すれば、規定回数は、平均連荘回数以上の値に設定されるということである。例えば、平均連荘回数が15.6回であるとすれば、規定回数は16以上の自然数のいずれかとされるから、少なくとも実際の連荘回数(T)が15回に到達するまでは回数音演出が実行されるものなる。
【0115】
これとは異なり、平均連荘回数以上となる一回前までの大当たりまで回数音演出が実行される(上記平均連荘回数が15.6回である例でいえば、規定回数=15とされ、実際の連荘回数(T)が15回に到達するまでは回数音演出が実行される)ものとしてもよい。
【0116】
平均連荘回数は、遊技機1のスペックを表すものとして雑誌やインターネット等により公表されており、遊技者が一つの目標(目安)とするものである。よって、当該平均連荘回数到達に近づくにつれて単位音が増加していくようにし、遊技者の気持ちを盛り上げるようにする。
【0117】
〇具体例4-2
連荘回数が規定回数を超えた際には、回数音ではなく特別音が出力される特別音演出が実行されるものとする。例えば、上記実施形態のように規定回数=10に設定されているのであれば、連荘回数10回目までは回数画像68の表示とともに回数音が出力される(回数音演出が実行される)(
図26(a)参照)ものの、連荘回数11回目以降では、回数画像68の表示とともに特別音が出力される(特別音演出が実行される)(
図26(b)参照)ものとする。特別音は、回数音とは全く異なる態様(単位音のメロディを含まない態様)とすることが好ましい。このようにすることで、連荘回数が予め定められた規定回数を超えたときには、特別音により強調される(祝福される)という遊技性が実現される。
【0118】
上記具体例4-1にて説明したように、規定回数を平均連荘回数(U)に基づいて定めるのであれば、平均連荘回数に到達する前までは回数音が出力され、平均連荘回数に到達した時に特別音が出力されるような設定とすることで、平均連荘回数以上となったことが特別音により強調されるという遊技性が実現されることになる。
【0119】
特別音を回数音と全く異なる態様(単位音のメロディを含まない態様)とするのはあくまで一例である。全く異なるメロディの特別音を用意する負担を低減するためであれば、連荘回数が規定回数に到達した際の回数音を特別音として使用する構成としてもよい。上記実施形態のように規定回数=10に設定されているのであれば、連荘回数が10回に到達したときの回数音は単位音が10連続で出力されるものとなるところ、連荘回数11回目以降には当該回数音(単位音が10連続で出力されるもの;
図10(c)参照)が特別音として出力されるものとする(すなわち、連荘回数10回目以降は、同じ音が出力されるものとする)。このような構成とした場合、単位音を規定回数超(上記例では単位音を11以上含む)含む回数音が出力されることはない。
【0120】
なお、特別音が出力されるのは、規定回数に到達したときだけである設定としてもよい。例えば、規定回数=10に設定されているのであれば、連荘回数が10回に到達したときに特別音が出力され、連荘回数11回目以降は回数音が出力されるものとしてもよい。平均連荘回数を超える最も小さい自然数を規定回数とする(例えば、上記具体例4-1にて説明した例のように、平均連荘回数が15.6回である場合にて、規定回数=16回とする)のであれば、平均連荘回数以上となった大当たり獲得時にのみ特別音が出力され、それ以降は再び回数音が出力されるという構成となる。
【0121】
〇具体例4-3
上記実施形態では、回数音を構成する単位音は予め定められた態様のものである(全て同じ態様である)ことを説明したが、一の回数音を構成する複数の単位音のうちの一部の単位音が、他の単位音と異なる構成としてもよい。
【0122】
また、態様が異なる単位音同士は、少なくとも一部が共通する要素(メロディ)を含むものとすることが好ましい。例えば、第一種単位音を「メロディA」を含むものとし(
図27(a-1)参照)、第二種単位音は「メロディA」と「メロディB」とを含む(メロディAとBは連続し、メロディA≠メロディBである)ものとする(
図27(a-2)参照)。「メロディB」の分、第一種単位音よりも第二種単位音の方が長いことになる。当該第一種単位音と第二種単位音は「メロディA」という共通する要素を含む。共通する要素(メロディ)を全く含まない二種以上の単位音を含む回数音が出力されてしまうと、遊技者が「連荘回数分単位音が連続している」というように回数音を捉えられない可能性があるから、各種単位音が共通する要素を含むものとし、少なくとも当該共通する要素については「連荘回数分」が出力される構成とする(上記例でいえば、少なくとも「メロディA」については連荘回数分出力されることになる)。
【0123】
〇具体例4-4(具体例4-3をさらに具体化した例)
一の回数音を構成する複数の単位音のうち、最初の単位音(以下、最初単位音と称することもある)と、最後の単位音(以下、最終単位音と称することもある)のうちの少なくともいずれか一方を、他の単位音と異なる態様とする。上記具体例4-3にて説明したように、第一種単位音と第二種単位音が設定されているものとするのであれば、「最初単位音および最後単位音の少なくとも一方が第一種単位音、それ以外が第二種単位音である」回数音(以下、回数音Pとする;
図27(b-1)参照)とするか、または、「最初単位音および最後単位音の少なくとも一方が第二種単位音、それ以外が第一種単位音である」回数音(以下、回数音Qとする;
図27(b-2)参照)とする(
図27(b)に示した例は、最初単位音が、他の単位音と態様が異なる例である)。回数音の最初や最後は最も目立つ箇所であるといえるため、最初単位音や最後単位音の態様を、その他の単位音とは異ならせた構成とする。
【0124】
本例のようにする場合、「最初単位音および最後単位音の少なくとも一方が第一種単位音、それ以外が第二種単位音である」回数音P(
図27(b-1)参照)とするよりも、「最初単位音および最後単位音の少なくとも一方が第二種単位音、それ以外が第一種単位音である」回数音Q(
図27(b-2)参照)とすることがより好ましい。上述した通り、第二種単位音は、第一種単位音よりも「長い」単位音であり、より目立つものであるといえる。よって、当該「目立つ」第二種単位音を、回数音の最初や最後で出力されるようにすることが好ましい。また、「長い」単位音である第二種単位音を、最初や最後以外の箇所で出力されるようにしてしまうと、回数音全体が長くなってしまう(例えば、T=10の場合の回数音では、少なくとも2~9番目の単位音として「長い」単位音である第二種単位音が出力されることになるため、当該回数音が著しく長くなってしまう)から、第二種単位音は最初や最後に限定して出力されるようにすることが好ましいといえる。
【0125】
〇具体例4-5
上記実施形態における回数音演出は、連荘の発生(大当たり(特典)の獲得)が決まったことを契機として実行されるものであることを説明したが、連荘(大当たりの獲得)以外の事象(特定事象)の発生を契機として実行されるものとしてもよい。すなわち、特定事象の発生が決まり、所定の終了条件の成立前における当該特定事象の発生回数を示す回数画像68が表示されるとともに、当該回数画像68が含む数字に応じた回数音が出力されるものであればよい。
【0126】
特定事象としては、例えば、いわゆる「連続演出」を挙げることができる(「連続演出」自体は周知であるから詳細な説明を省略する。「疑似連続演出」(疑似連)や、「先読み連続演出」等が知られている)。連続演出が発生する度に、その発生回数(連続回数)を示す数字を含む回数画像68が表示され、当該回数画像68の表示とともに連続回数と同数の単位音を含む回数音が出力されるものとする(
図28参照;当該図には「疑似連」の例を示した)。
【0127】
〇具体例4-6
上記実施形態における回数音演出は、回数画像68の表示を前提として発生するものであるが、回数画像68が表示されずに発生するものとしてもよい。ただし、回数画像68が表示されない(回数画像68が含む「数字」が表示されない)と、連荘回数と同数の単位音が出力されていることに遊技者が気付きにくくなるため、上記実施形態のように回数画像68の表示を前提として回数音演出が実行されるようにするとよい。
【0128】
8)以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
【0129】
上記実施形態にて説明した事項は、ぱちんこ遊技機特有の構成を利用した点を除いて、回胴式遊技機等その他の遊技機にも適用することが可能である。
【0130】
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
【0131】
・手段1-1
当否抽選結果が当たりとなることを目指して遊技する遊技状態として、通常遊技状態および当該通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、前記特別遊技状態に移行しなければ成立しない開始条件の成立から、前記特別遊技状態が終了しなければ成立しない終了条件の成立までの期間である対象期間に含まれる特別遊技期間に要した実際の時間を示す時間画像を表示する表示手段と、を備え、前記対象期間中に遊技者が遊技を停止していると判断される遊技停止期間が生じる場合、前記特別遊技期間には当該遊技停止期間が含まれないようにされることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、開始条件の成立から終了条件の成立までに要した実際の時間を、現実の遊技時間に近づけることが可能である。
【0132】
・手段1-2
当否抽選結果を報知する装飾図柄が変動を開始してから当否抽選結果を報知する態様で停止するまでの変動中演出が実行されていない非変動期間の少なくとも一部が、前記遊技停止期間とされることを特徴とする手段1-1に記載の遊技機。
非変動期間は、遊技者が遊技していない可能性があるから、その少なくとも一部で時間の計測が停止されるようにするとよい。
【0133】
・手段1-3
ある前記変動中演出が終了し、前記非変動期間となってから新たな前記変動中演出が開始されずに規定時間経過することが、前記遊技停止期間に移行する要件の一つとされていることを特徴とする手段1-2に記載の遊技機。
非変動期間となってから規定時間経過した場合には、遊技者が遊技していない蓋然性が高いとして、時間の計測が停止されるようにするとよい。
【0134】
・手段1-4
遊技者が操作可能な操作手段を備え、前記非変動期間にて、前記操作手段の規定操作がなされることが、前記遊技停止期間に移行する要件の一つとされていることを特徴とする手段1-2に記載の遊技機。
このようにすることで、非変動期間にて、遊技者が意図して時間の計測を停止させることが可能となる。
【0135】
・手段1-5
遊技球を発射する際に操作される発射装置を備え、前記非変動期間にて、前記発射装置の操作がなされていないことが、前記遊技停止期間に移行する要件の一つとされていることを特徴とする手段1-2に記載の遊技機。
遊技者が遊技を停止しているということは、発射装置が操作されていないということになるため、遊技停止期間に移行する要件として発射装置が操作されていないことを設定してもよい。
【0136】
・手段1-6
前記遊技停止期間では、変化が停止した状態にある前記時間画像が表示されることを特徴とする手段1-1から手段1-5のいずれかに記載の遊技機。
このようにすることで、遊技停止期間にて、時間のカウントが停止しているということを遊技者が把握できる。
【0137】
・手段2-1
通常遊技状態よりも有利な遊技状態として、X回連続して当否抽選結果がはずれとなることを契機として終了する特殊遊技状態が設定された遊技機であって、前記特殊遊技状態は、前記X回連続して当否抽選結果がはずれとなるよりも前に当否抽選結果が当たりとなることがほとんどであることに基づき、実質的に次回の当たりが約束されていることを示唆する特殊画像が表示装置に表示されるものであり、前記特殊遊技状態に移行したものの、前記X回連続して当否抽選結果がはずれとなることが決まった際には、前記特殊画像が前記表示装置から消去される画像消去演出が発生することを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、遊技機の故障等により特殊遊技状態にて当たりが獲得できなかったと遊技者が勘違いしてしまうおそれを低減することが可能である。
【0138】
・手段2-2
当否抽選結果を報知する装飾図柄が変動を開始してから当否抽選結果を報知する態様で停止するまでの変動中演出が実行されるものであり、前記画像消去演出は、前記特殊遊技状態に移行してから前記X回目の変動中演出が実行されている最中に発生することを特徴とする手段2-1に記載の遊技機。
このようにすることで、X回目の変動中演出の終了をもって特殊遊技状態が終了することを分かりやすく示すことができる。
【0139】
・手段2-3
前記画像消去演出は、前記表示装置の表示領域に表示されていた前記特殊画像が、当該表示領域外まで移動したかのようにみせる演出であることを特徴とする手段2-1または手段2-2に記載の遊技機。
このようにすることで、「次回の当たりが約束されていた」状況が終了してしまったことが強調される。
【0140】
・手段2-4
当否抽選結果が当たりとなる確率が前記特殊遊技状態と同じであり、Y回連続して当否抽選結果がはずれとなることを契機として終了する非特殊遊技状態が設定されており、前記非特殊遊技状態においては、前記表示装置に前記特殊画像は表示されないことを特徴とする手段2-1から手段2-3のいずれかに記載の遊技機。ただし、X>Yとする。
特殊画像は次回の当たりが約束されていることを示唆する画像であるため、非特殊遊技状態においては表示されないものである。
【0141】
・手段3-1
当否抽選結果が当たりとなることを目指して遊技する遊技状態として、通常遊技状態および当該通常遊技状態よりも有利な特別遊技状態を設定することが可能な遊技状態設定手段と、当否抽選結果が当たりとなることにより複数種の特典のうちのいずれかが付与される特典付与手段と、複数種の前記特典のそれぞれに対応付けられた要素を含む特典画像を表示することで、所定期間に付与された前記特典の履歴を示す表示手段と、を備え、前記特別遊技状態にて当否抽選結果が当たりとなることにより付与された前記特典を表す前記特典画像に、前記特別遊技状態が開始されてから当該特典が付与されるまでに実行された当否抽選の回数を示す抽選回数値が付随して表示されることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、特典獲得までに要した特別遊技状態での抽選回数を容易に把握することができるという斬新な特典履歴が表示される。
【0142】
・手段3-2
前記特別遊技状態にて当否抽選結果が当たりとなることにより付与された前記特典を表す前記特典画像がN個(Nは2以上である)表示されている状態にて、当該N個の前記特典画像のそれぞれに付随して表示された前記抽選回数値の総和Sが表示されることを特徴とする手段3-1に記載の遊技機。
このようにすることで、N個の特典獲得のために、特別遊技状態にて受けたトータルの抽選回数を容易に把握することができる。
【0143】
・手段3-3
前記特別遊技状態にて当否抽選結果が当たりとなることにより付与された前記特典を表す前記特典画像がN個(Nは2以上である)表示されている状態にて、N/Sの表示がなされることを特徴とする手段3-2に記載の遊技機。
このようにすることで、N個の特典獲得に至るまでの実際の当選確率を容易に把握することができる。
【0144】
・手段3-4
前記特別遊技状態における当否抽選の当選確率は1/Pであり、前記抽選回数値<Pの条件を満たす前記特典を表す前記特典画像と、当該条件を満たさない前記特典を表す前記特典画像と、を区別する強調要素が表示されることを特徴とする手段3-1から手段3-3のいずれかに記載の遊技機。
このようにすることで、実際の当選確率がスペック上の当選確率よりも高いか低いかを容易に判別することができる。
【0145】
・手段3-5
前記抽選回数値<Pの条件を満たす前記特典画像が連続していることを示す連続表示がなされることを特徴とする手段3-4に記載の遊技機。
このようにすることで、スペック上の当選確率よりも高い確率での当選が連続しているのを容易に把握することができる。
【0146】
・手段4-1
所定の終了条件の成立前に発生することが決まった特定事象の発生回数を表す数字を含む回数画像を表示する表示手段と、前記表示手段に前記回数画像が表示される際、当該回数画像が含む数字と同数の単位音が連なる回数音を出力する回数音演出を実行する音出力手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、特定事象の発生が増えていくことに伴って、回数音が含む単位音の数が増加するという面白みのある遊技性が実現される。
【0147】
・手段4-2
当否抽選に当選することが特典付与の条件とされており、前記特定事象の発生回数は、前記終了条件の成立前に得られることが決まった前記特典の回数である連荘回数であることを特徴とする手段4-1に記載の遊技機。
このようにすることで、単位音の増加により連荘回数が増えていくことが盛り上げられる遊技性が実現される。
【0148】
・手段4-3
前記回数音演出は、前記連荘回数が規定回数に到達するまでは実行されるものであり、前記連荘回数が前記規定回数を超えた際には、前記表示手段に表示される前記回数画像は当該連荘回数を表す数字を含むものの、前記回数音に代えて前記音出力手段から特別音が出力される特別音演出が実行されることを特徴とする手段4-1または手段4-2に記載の遊技機。ただし、前記規定回数は、前記連荘回数の平均回数以上であるものとする。
このようにすることで、連荘回数が平均以上となったことが、特別音により強調される(祝福される)という遊技性が実現される。
【0149】
・手段4-4
前記特別音は、前記連荘回数が前記規定回数に到達した際に前記音出力手段から出力される前記回数音と同じであることを特徴とする手段4-3に記載の遊技機。
このようにすることで、特別音として「専用の音」を別途用意する必要がなくなる。
【0150】
・手段4-5
前記回数音演出として、第一種単位音、および、当該第一種単位音とは異なる第二種単位音を含む前記回数音が出力される場合があり、前記第一種単位音および前記第二種単位音は共通する要素を含むものであることを特徴とする手段4-1から手段4-4のいずれかに記載の遊技機。
このように、回数音を構成する単位音の態様を異ならせてもよい。ただし、異なる単位音であっても互いに「共通する要素」を含むものとすれば、当該「共通する要素」の出力回数が、回数画像が含む数値と一致することになる。
【0151】
・手段4-6
前記第一種単位音よりも前記第二種単位音の方が出力時間は長く、複数の前記単位音を含む前記回数音のうち、最初の前記単位音および最後の前記単位音の少なくともいずれか一方が前記第二種単位音とされ、それ以外が前記第一種単位音とされることを特徴とする手段4-5に記載の遊技機。
最初の単位音や最後の単位音は「目立つ」から、より出力時間が長い単位音が最初や最後に出力されるようにするとよい。
【符号の説明】
【0152】
1 遊技機
11 変動中図柄
12 保留図柄
21 大当たり領域
22 小当たり領域
221 特典領域
30 時間画像
38 停止説明画像
39 再開説明画像
40 特殊画像
45 作用画像
60 特典画像
61 抽選回数値
61a 低確率用回数値
61b 高確率用回数値
61T 総和表示
60a 条件充足画像
60b 条件非充足画像
65 確率表示
67 連続強調表示
68 回数画像
70 操作手段
75 スピーカ
80 装飾図柄
904 始動領域(904a 第一始動領域 904b 第二始動領域)
908 発射装置
91 表示装置
911 表示領域