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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-14
(45)【発行日】2023-11-22
(54)【発明の名称】半導体パッケージ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/07 20060101AFI20231115BHJP
   H01L 25/065 20230101ALI20231115BHJP
   H01L 25/18 20230101ALI20231115BHJP
   H01L 21/60 20060101ALI20231115BHJP
【FI】
H01L25/08 C
H01L21/60 311Q
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2019103826
(22)【出願日】2019-06-03
(65)【公開番号】P2020010021
(43)【公開日】2020-01-16
【審査請求日】2022-04-05
(31)【優先権主張番号】10-2018-0080463
(32)【優先日】2018-07-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】金 熙正
(72)【発明者】
【氏名】柳 周鉉
(72)【発明者】
【氏名】姜 芸炳
(72)【発明者】
【氏名】李 種昊
【審査官】井上 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-536693(JP,A)
【文献】特開2012-109572(JP,A)
【文献】特開2002-080617(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 25/07
H01L 21/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板と、
前記第1基板上に実装される第1半導体構造物と、
前記第1基板上に実装され、前記第1半導体構造物と離隔される第2半導体構造物と、
前記第1半導体構造物、前記第2半導体構造物、及び前記第1基板を覆う放熱部材と、
前記第1半導体構造物と前記放熱部材との間、そして前記第2半導体構造物と前記放熱部材との間に介在される熱境界物質膜と、を含み、
前記第1半導体構造物は、前記第2半導体構造物に隣接する第1側壁と前記第1側壁とは反対側の第2側壁を有し、
前記熱境界物質膜は、前記第1半導体構造物と前記第2半導体構造物との間に介在される第1熱境界物質部分と前記第2側壁の外に突出された第2熱境界物質部分を含み、
前記第1基板の上面から前記第1熱境界物質部分の最下端までの第1距離は、前記第1基板の上面から前記第2熱境界物質部分の最下端までの第2距離より小さく、
前記第1熱境界物質部分の断面は、変曲点を有する、半導体パッケージ。
【請求項2】
前記第1基板と前記第1半導体構造物との間に介在された第1アンダーフィル膜と、
前記第1アンダーフィル膜が前記第1側壁の外に突出された第1アンダーフィル突出部と、を含み、
前記第1熱境界物質部分は、前記第1アンダーフィル突出部と離隔される請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項3】
前記第1基板の上面から前記第1アンダーフィル突出部の上端までの第3距離は、第1基板の上面から前記第1半導体構造物の上面までの第4距離の50%以下である請求項2に記載の半導体パッケージ。
【請求項4】
前記第2半導体構造物は、前記第1半導体構造物に隣接する第3側壁と前記第3側壁とは反対側の第4側壁を有し、
前記熱境界物質膜は、前記第4側壁の外に突出された第3熱境界物質部分を含み、
前記第1基板の上面から前記第3熱境界物質部分の最下端までの第5距離は、前記第1距離より大きい請求項2に記載の半導体パッケージ。
【請求項5】
前記第1基板と前記第2半導体構造物との間に介在された第2アンダーフィル膜と、
前記第2アンダーフィル膜が前記第3側壁の外に突出された第2アンダーフィル突出部と、を含み、
前記第1熱境界物質部分は、前記第2アンダーフィル突出部と離隔される請求項4に記載の半導体パッケージ。
【請求項6】
前記第2アンダーフィル突出部は、前記第1アンダーフィル突出部と接する請求項5に記載の半導体パッケージ。
【請求項7】
前記第1基板の上面から前記第2アンダーフィル突出部の上端までの第6距離は、前記第1基板の上面から前記第2半導体構造物の上面までの第7距離の50%以下である請求項5に記載の半導体パッケージ。
【請求項8】
前記第1半導体構造物と前記第2半導体構造物との間で提供されるギャップ領域をさらに含み、
前記ギャップ領域の上限は、前記第1半導体構造物又は前記第2半導体構造物の上面の中で低い高さに対応され、前記ギャップ領域の下限は、前記第1基板の上面に対応され、前記ギャップ領域の一側は、前記第1側壁に対応され、前記ギャップ領域の他側は、前記第3側壁に対応され、
前記ギャップ領域内に位置する前記第1熱境界物質部分、前記第1アンダーフィル突出部及び前記第2アンダーフィル突出部の体積の合計は、前記ギャップ領域の全体体積の90%以下である請求項5に記載の半導体パッケージ。
【請求項9】
前記第1半導体構造物と前記第2半導体構造物との間で前記第1熱境界物質部分、前記第1アンダーフィル突出部、及び前記第2アンダーフィル突出部に占有されない空き空間が存在し、
前記空き空間の体積は、前記第1熱境界物質部分、前記第1アンダーフィル突出部、及び前記第2アンダーフィル突出部の体積の合計の10%以上である請求項5に記載の半導体パッケージ。
【請求項10】
前記第1基板の下に配置される第2基板をさらに含み、
前記放熱部材は、前記第2基板に付着される請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項11】
前記放熱部材と前記第2基板との間に介在される接着膜をさらに含み、
前記接着膜は、前記熱境界物質膜と同一な物質を含む請求項10に記載の半導体パッケージ。
【請求項12】
前記第1半導体構造物と前記第2半導体構造物は、各々独立に半導体チップ又はサブ半導体パッケージである請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項13】
前記第1半導体構造物の上面は、前記第2半導体構造物の上面より低く位置し、
前記変曲点は、前記第2半導体構造物より前記第1半導体構造物にさらに隣接する請求項に記載の半導体パッケージ。
【請求項14】
前記第1半導体構造物又は第2半導体構造物は、サブパッケージ基板とこの上に実装される少なくとも1つの半導体チップを含み、
前記熱境界物質膜は、前記半導体チップの上面と接する請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項15】
第1基板と、
前記第1基板上に実装される第1半導体構造物と、
前記第1基板上に実装され、前記第1半導体構造物と離隔される第2半導体構造物と、
前記第1半導体構造物、前記第2半導体構造物、及び前記第1基板を覆う放熱部材と、
前記第1半導体構造物と前記放熱部材との間、そして前記第2半導体構造物と前記放熱部材との間に介在される熱境界物質膜と、を含み、
前記第1半導体構造物は、前記第2半導体構造物に隣接する第1側壁と前記第1側壁とは反対側の第2側壁を有し、
前記熱境界物質膜は、前記第1側壁に隣接する第1熱境界物質部分と前記第2側壁に隣接する第2熱境界物質部分を含み、
前記第1熱境界物質部分は、前記第2熱境界物質部分より厚く、
前記第1熱境界物質部分の断面は、変曲点を有する、半導体パッケージ。
【請求項16】
前記第1基板と前記第1半導体構造物との間に介在された第1アンダーフィル膜と、
前記第1アンダーフィル膜が前記第1側壁の外に突出された第1アンダーフィル突出部と、を含み、
前記第1熱境界物質部分は、前記第1アンダーフィル突出部と離隔される請求項15に記載の半導体パッケージ。
【請求項17】
前記第2半導体構造物は、前記第1半導体構造物に隣接する第3側壁を有し、
当該半導体パッケージは、
前記第1基板と前記第2半導体構造物との間に介在された第2アンダーフィル膜と、
前記第2アンダーフィル膜が前記第3側壁の外に突出された第2アンダーフィル突出部と、を含み、
前記第1熱境界物質部分は、前記第2アンダーフィル突出部と離隔される請求項16に記載の半導体パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体パッケージ及びその製造方法に係る。
【背景技術】
【0002】
半導体パッケージは集積回路チップを電子製品に使用するのに適合な形態に具現したものである。通常的に半導体パッケージは印刷回路基板PCB上に半導体チップを実装し、ボンディングワイヤ乃至バンプを利用してこれらを電気的に連結することが一般的である。電子産業の発達に応じて半導体パッケージの信頼性及び耐久性を向上させるための多様な研究が進行されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許第8,409,930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は信頼性が向上された半導体パッケージ及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を達成するための本発明の実施形態に係る半導体パッケージは第1基板と、前記第1基板上に実装される第1半導体構造物と、前記第1基板上に実装され、前記第1半導体構造物と離隔される第2半導体構造物と、前記第1半導体構造物、前記第2半導体構造物及び前記第1基板を覆う放熱部材と、前記第1半導体構造物と前記放熱部材との間そして前記第2半導体構造物と前記放熱部材との間に介在される熱境界物質膜と、を含み、前記第1半導体構造物は前記第2半導体構造物に隣接する第1側壁と前記第1側壁とは反対側の第2側壁を有し、前記熱境界物質膜は前記第1半導体構造物と前記第2半導体構造物との間に介在される第1熱境界物質部分と前記第2側壁の外に突出された第2熱境界物質部分を含み、前記第1基板の上面から前記第1熱境界物質部分の最下端までの第1距離は前記第1基板の上面から前記第2熱境界物質部分の最下端までの第2距離より小さい。
【0006】
本発明の一実施様態に係る半導体パッケージは第1基板と、前記第1基板上に実装される第1半導体構造物と、前記第1基板上に実装され、前記第1半導体構造物と離隔される第2半導体構造物と、前記第1半導体構造物、前記第2半導体構造物及び前記第1基板を覆う放熱部材と、前記第1半導体構造物と前記放熱部材との間そして前記第2半導体構造物と前記放熱部材との間に介在される熱境界物質膜と、を含み、前記第1半導体構造物は前記第2半導体構造物に隣接する第1側壁と前記第1側壁とは反対側の第2側壁を有し、前記熱境界物質膜は前記第1側壁に隣接する第1熱境界物質部分と前記第2側壁に隣接する第2熱境界物質部分を含み、前記第1熱境界物質部分は前記第2熱境界物質部分より厚い。
【0007】
本発明の他の実施様態に係る半導体パッケージはパッケージ基板と、前記パッケージ基板上に実装され、前記パッケージ基板の上面に対して平行である方向に互いに離隔される第1半導体構造物及び第2半導体構造物と、前記第1半導体構造物、前記第2半導体構造物及び前記パッケージ基板を覆う放熱部材と、前記第1半導体構造物と前記放熱部材との間そして前記第2半導体構造物と前記放熱部材との間に介在される熱境界物質膜と、を含み、前記熱境界物質膜の厚さは位置に応じて異なり、前記第1半導体構造物と前記第2半導体構造物との間で最も厚い。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る半導体パッケージではアンダーフィル膜と熱境界物質膜とが互いに離隔されてアンダーフィル膜と熱境界物質膜との間の物性差によるクラックのような不良を防止し、信頼性を向上させることができる。
【0009】
また、本発明に係る半導体パッケージの製造方法はクラックのような不良を防止して歩留りを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係る半導体パッケージの平面図である。
図2図1をII-II’線に沿って切断した断面図である。
図3図2の‘III’部分を拡大した図面である。
図4図2の一部分を示す斜視図である。
図5図1をV-V’線に沿って切断した断面図である。
図6図2の断面を有する半導体パッケージを製造する過程を示す図面である。
図7】本発明の実施形態に係る半導体パッケージの断面図である。
図8図7の‘VIII’部分を拡大した図面である。
図9】本発明の実施形態に係る半導体パッケージの平面図である。
図10】本発明の実施形態に係る半導体パッケージの平面図である。
図11図9又は図10をXI-XI’線に沿って切断した断面図である。
図12】本発明の実施形態に係る半導体パッケージ断面図である。
図13】本発明の実施形態に係って図12の‘XIII’部分を拡大した図面である。
図14】本発明の実施形態に係って図12の‘XIII’部分を拡大した図面である。
図15】本発明の実施形態に係る半導体パッケージの断面図である。
図16】本発明の実施形態に係る半導体パッケージの断面図である。
図17】本発明の実施形態に係る半導体パッケージの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明をより具体的に説明するために本発明の実施形態を添付図面を参照しながら、より詳細に説明する。
【0012】
図1は本発明の実施形態に係る半導体パッケージの平面図である。図2図1をII-II’線に沿って切断した断面図である。図3図2の‘III’部分を拡大した図面である。図4図2の一部分を示す斜視図である。図5図1をV-V’線に沿って切断した断面図である。
【0013】
図1乃至図5を参照すれば、本実施形態に係る半導体パッケージ100は第1基板10を含む。第1基板10の上に第2基板30が実装される。第2基板30の上に第1半導体チップ50が実装される。第2基板30の上に第2半導体チップ60が実装される。第2半導体チップ60は第1半導体チップ50と第1方向Xに離隔される。第1半導体チップ50、第2半導体チップ60、第2基板30、及び第1基板10は放熱部材80で覆われる。放熱部材80の下面と第1基板10との間には接着膜82が介在される。放熱部材80と第1半導体チップ50との間、そして放熱部材80と第2半導体チップ60との間には熱境界物質(サーマルインタフェース材料)膜70が介在される。
【0014】
具体的に、第1基板10は、例えば印刷回路基板である。第1基板10はパッケージ基板と称される。第1基板10は第1コア部11、第1コア部11の上面に配置される第1基板上部導電パターン13、第1コア部11の上面を覆う第1基板上部保護膜17、第1コア部11の下面に配置される第1基板下部導電パターン15、そして第1コア部11の下面を覆う第1基板下部保護膜19を含む。第1基板上部導電パターン13は第1基板下部導電パターン15と電気的に連結される。第1基板下部導電パターン15には外部連結端子22が付着される。外部連結端子22はソルダボールである。外部連結端子22は錫及び鉛の中で少なくとも1つを含む。
【0015】
第1コア部11はエポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこれらにガラス繊維及び/又は無機フィラーのような補強剤が含浸された樹脂(例えば、プリプレグ(Prepreg))、及び/又は光硬化性樹脂等が使用されるが、特別にこれに限定されることではない。第1基板上部保護膜17と第1基板下部保護膜19は感光性ソルダレジスト(Photosensitive Solder Resist、PSR)膜である。前記感光性ソルダレジストは感光性高分子を含む。感光性高分子は感光性ポリイミド(photosensitive polyimide、PSPI)、ポリベンゾオキサゾール(polybenzoxazole、PBO)、フェノール系ポリマー(phenolic polymer)、及びベンゾシクロブテン(benzocyclobutene、BCB)系ポリマーの中で少なくとも1つを含む。前記感光性ソルダレジストは無機フィラーをさらに含む。第1基板上部導電パターン13と第1基板下部導電パターン15は銅、アルミニウム、及び金の中で少なくとも1つを含む。
【0016】
第2基板30はインターポーザ基板と称されてもよい。第2基板30は第2コア部31、第2コア部31の上面に配置される第2基板上部導電パターン33、第2コア部31の上面を覆う第2基板上部保護膜37、第2コア部31の下面に配置される第2基板下部導電パターン35、そして第2コア部31の下面を覆う第2基板下部保護膜39を含む。
【0017】
第2コア部31は、例えばシリコンを含む。第2基板上部保護膜37と第2基板下部保護膜39は感光性ソルダレジスト(Photosensitive Solder Resist、PSR)膜である。前記感光性ソルダレジストは感光性高分子を含む。感光性高分子は感光性ポリイミド(photosensitive polyimide、PSPI)、ポリベンゾオキサゾール(polybenzoxazole、PBO)、フェノール系ポリマー(phenolic polymer)、及びベンゾシクロブテン(benzocyclobutene、BCB)系ポリマーの中で少なくとも1つを含む。前記感光性ソルダレジストは無機フィラーをさらに含む。第2基板上部導電パターン33と第2基板下部導電パターン35は銅、アルミニウム、及び金の中で少なくとも1つを含む。
【0018】
第1基板10と第2基板30は第1内部連結端子26によって互いに電気的に連結される。第1内部連結端子26は第1基板上部導電パターン13と第2基板下部導電パターン35を電気的に連結させる。第1内部連結端子26はソルダボール、導電バンプ、及び導電ピラーの中で少なくとも1つである。第1内部連結端子26は銅、錫、及び鉛の中で少なくとも1つを含む。第1基板10と第2基板30との間には第1アンダーフィル膜24が介在される。
【0019】
第1半導体チップ50は第1チップボディー51、第1チップボディー51の下面に配置される第1チップ導電パッド53、及び第1チップボディー51の下面を覆う第1チップ保護膜55を含む。第1チップボディー51は半導体基板に配置される複数のトランジスタと配線を含む。第1チップ導電パッド53はアルミニウムや銅のような金属を含む。第1チップ保護膜55はシリコン窒化膜やポリイミドで形成されることができる。第1チップ導電パッド53は第2内部連結端子40によって第2基板上部導電パターン33の一部と電気的に連結される。第2内部連結端子40はソルダボール、導電バンプ、及び導電ピラーの中で少なくとも1つである。第2内部連結端子40は銅、錫、及び鉛の中で少なくとも1つを含む。第1半導体チップ50と第2基板30との間には第2アンダーフィル膜42が介在される。第1半導体チップ50は第2半導体チップ60に隣接する第1チップ右側壁50srと、第1チップ右側壁50srとは反対側の第1チップ左側壁50slを含む。また、図1で第1半導体チップ50は第1チップ右側壁50srと第1チップ左側壁50slを連結する第1チップ前側壁50sfと、第1チップ前側壁50sfとは反対側の第1チップ後側壁50sbをさらに含む。第1半導体チップ50の上面50uは第2基板30の上面から第1距離D1を有する。
【0020】
第2半導体チップ60は第2チップボディー61、第2チップボディー61の下面に配置される第2チップ導電パッド63、及び第2チップボディー61の下面を覆う第2チップ保護膜65を含む。第2チップボディー61は半導体基板に配置される複数のトランジスタと配線を含む。第2チップ導電パッド63はアルミニウムや銅のような金属を含む。第2チップ保護膜65はシリコン窒化膜やポリイミドで形成される。第2チップ導電パッド63は第3内部連結端子44によって第2基板上部導電パターン33の一部と電気的に連結される。第3内部連結端子44はソルダボール、導電バンプ、及び導電ピラーの中で少なくとも1つである。第3内部連結端子44は銅、錫、及び鉛の中で少なくとも1つを含む。第2半導体チップ60と第2基板30との間には第3アンダーフィル膜46が介在される。第2半導体チップ60は第1半導体チップ50に隣接する第2チップ左側壁60slと、第2チップ左側壁60slとは反対側の第2チップ右側壁60srを含む。また、図1で第2半導体チップ60は第2チップ右側壁60srと第2チップ左側壁60slを連結する第2チップ前側壁60sfと、第2チップ前側壁60sfとは反対側の第2チップ後側壁60sbをさらに含む。第2半導体チップ60の上面60uは第2基板30の上面から第2距離D2を有する。
【0021】
第1距離D1は第2距離D2と同一である。即ち、第1半導体チップ50の上面50uの高さは第2半導体チップ60の上面60uの高さと同一である。
【0022】
第1半導体チップ50と第2半導体チップ60は各々独立にシステムLSI(large scale integration)、ロジック回路、CIS(CMOS imaging sensor)等のようなイメージセンサー、フラッシュメモリ、DRAM、SRAM、EEPROM、PRAM、MRAM、ReRAM、HBM(high bandwidth memory)、HMC(hybrid memory cubic)等のようなメモリ素子、MEMS(microelectromechanical system)素子、又はASIC(Application-Specific Integrated Circuit、注文形半導体)の中から選択される1つである。
【0023】
第1乃至第3アンダーフィル膜24、42、46は熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂を含む。また、第1乃至第3アンダーフィル膜24、42、46は有機フィラー又は無機フィラーをさらに含むことができる。第2アンダーフィル膜42は第3アンダーフィル膜46と離隔される。第2アンダーフィル膜42は第1半導体チップ50の第1チップ右側壁50srの外に突出された第2アンダーフィル突出部42aを含む。第3アンダーフィル膜46は第2半導体チップ60の第2チップ左側壁60slの外に突出された第3アンダーフィル突出部46aを含む。
【0024】
放熱部材80は金属板である。熱境界物質膜70は熱硬化性樹脂膜を含む。熱境界物質膜70は前記熱硬化性樹脂膜内に分散されたフィラー粒子をさらに含む。前記フィラー粒子はシリカ、アルミナ、亜鉛酸化物、及び窒化ホウ素の中で少なくとも1つを含む。熱境界物質膜70は第1乃至第6熱境界物質部分70a~70fを含む。第1乃至第6熱境界物質部分70a~70fは一体形になされる。第1熱境界物質部分70aは放熱部材80と第1半導体チップ50の上面50uとの間に介在される。第2熱境界物質部分70bは放熱部材80と第2半導体チップ60の上面60uとの間に介在される。第3熱境界物質部分70cは第1半導体チップ50の第1チップ右側壁50srと第2半導体チップ60の第2チップ左側壁60slとの間に介在される。第3熱境界物質部分70cの上端は第1半導体チップ50の上面50u又は第2半導体チップ60の上面60uと同一の高さである。第4熱境界物質部分70dは第3熱境界物質部分70cと放熱部材80との間に介在される。第4熱境界物質部分70dは第1熱境界物質部分70aと第2熱境界物質部分70bとの間に介在される。第5熱境界物質部分70eは第1半導体チップ50の第1チップ左側壁50slの外に突出される。第6熱境界物質部分70fは第2半導体チップ60の第2チップ右側壁60srの外に突出される。
【0025】
図1で第5熱境界物質部分70eは延長されて第1チップ前側壁50sfの外に突出される。また、第5熱境界物質部分70eは第1チップ後側壁50sbの外に突出される。第6熱境界物質部分70fは延長されて第2チップ前側壁60sfの外に突出される。第6熱境界物質部分70fは第2チップ後側壁60sbの外に突出される。第4熱境界物質部分70dは延長されて第1熱境界物質部分70aと第6熱境界物質部分70fとの間に介在される。第3熱境界物質部分70cは第1半導体チップ50と第6熱境界物質部分70fとの間に介在される。
【0026】
第2基板30の上面から第3熱境界物質部分70cの最下端までの第3距離D3は第2基板30の上面から第5熱境界物質部分70eの最下端までの第4距離D4より小さい。第2基板30の上面から第6熱境界物質部分70fの最下端までの第5距離D5は第3距離D3より大きい。第3距離D3は第4距離D4と第5距離D5より小さい。第4距離D4は第5距離D5と同一であるか、或いは類似である。第3乃至第5距離D3、D4、D5は全て第1距離D1と第2距離D2より小さい。第1半導体チップ50と第2半導体チップ60との間の間隔、即ち第6距離D6は望ましくは1mm以下である。熱境界物質膜70は位置に応じて異なる厚さを有することができる。例えば、第5熱境界物質部分70eの下端から放熱部材80までの最短距離である第7距離D7は第3熱境界物質部分70cの下端から放熱部材80までの最短距離である第8距離D8より小さい。熱境界物質膜70は第1半導体チップ50と第2半導体チップ60との間で最も厚く放熱部材80と第1半導体チップ50との間又は放熱部材80と第2半導体チップ60との間で最も薄い。第1半導体チップ50と第2半導体チップ60との間で熱境界物質膜70の厚さは第3熱境界物質部分70cの厚さと第4熱境界物質部分70dの厚さの合計に対応されることができる。
【0027】
図2乃至図5を参照すれば、第1半導体チップ50と第2半導体チップ60との間にはギャップ領域AR1が提供される。ギャップ領域AR1の上端は第1半導体チップ50の上面50u又は第2半導体チップ60の上面60uの高さによって限定される。ギャップ領域AR1の下端は第2基板30の上面によって限定される。ギャップ領域AR1の一側は第1半導体チップ50の第1チップ右側壁50srによって限定される。ギャップ領域AR1の他側は第2半導体チップ60の第2チップ左側壁60slによって限定される。
【0028】
ギャップ領域AR1内で第3熱境界物質部分70c、第2アンダーフィル突出部42a、及び第3アンダーフィル突出部46aで占有されない空き空間AG1が存在する。第3熱境界物質部分70cは空き空間AG1によって第2アンダーフィル突出部42a及び第3アンダーフィル突出部46aと離隔される。即ち、第3熱境界物質部分70cと第2アンダーフィル突出部42aとの間、そして第3熱境界物質部分70cと第3アンダーフィル突出部46aとの間に空き空間AG1が存在する。
【0029】
熱境界物質膜70は第2及び第3アンダーフィル膜42、46と互いに異なる物性(例えば、熱膨張係数及び弾性係数)を有する。半導体パッケージ100を製造する工程で常温から約200℃までの温度変化が発生する。仮に、ギャップ領域AR1内で熱境界物質膜70が第2及び第3アンダーフィル突出部42a、46aの中でいずれか1つでも接するようになれば、物性差によってストレスが発生して第2及び第3アンダーフィル膜42、46の中で少なくともいずれか1つにクラックが発生されることがある。例えば、第2及び第3アンダーフィル膜42、46の中で少なくともいずれか1つと第2基板30との間の界面にクラックが発生することがある。このようにクラックが発生された場合、後続の半導体パッケージのテスト過程で受ける急激な温度変化によってクラックの程度は著しく増大する可能性があり、結果的に第2内部連結端子40及び第3内部連結端子44の中で少なくとも一部が第2基板上部導電パターン33から分離されてバンプオープン(bump open)問題が発生してしまい得る。
【0030】
しかし、本発明では第3熱境界物質部分70cが空き空間AG1によって第2アンダーフィル突出部42a及び第3アンダーフィル突出部46aと離隔されているので、温度変化が発生してもこれらの間にストレスが発生されず、クラック問題を防止することができる。したがって、半導体パッケージ100の信頼性を向上させることができる。
【0031】
ギャップ領域AR1内に位置する第3熱境界物質部分70c、第2アンダーフィル突出部42a、及び第3アンダーフィル突出部46aの体積の合計はギャップ領域AR1の全体体積の望ましくは90%以下である。第1半導体チップ50と第2半導体チップ60との間のギャップ領域AR1で空き空間AG1の体積は第3熱境界物質部分70c、第2アンダーフィル突出部42a、及び第3アンダーフィル突出部46aの体積の合計の10%以上である。このような条件を満足する場合、半導体パッケージの製造工程とテスト過程で熱によって熱境界物質膜70、第2アンダーフィル膜42、及び第3アンダーフィル膜46が膨脹しても、空き空間AG1が存在し、第3熱境界物質部分70cが第2アンダーフィル突出部42a及び第3アンダーフィル突出部46aと離隔されているので、これによって信頼性が向上された半導体パッケージ100を提供することができる。
【0032】
図6図2の断面を有する半導体パッケージを製造する過程を示す図面である。図6を参照すれば、第1基板10を準備する。第1基板10は第1コア部11、第1コア部11の上面に配置される第1基板上部導電パターン13、第1コア部11の上面を覆う第1基板上部保護膜17、第1コア部11の下面に配置される第1基板下部導電パターン15、そして第1コア部11の下面を覆う第1基板下部保護膜19を含む。第1内部連結端子26を介在して第1基板10上に第2基板30を付着する。第2基板30は第2コア部31、第2コア部31の上面に配置される第2基板上部導電パターン33、第2コア部31の上面を覆う第2基板上部保護膜37、第2コア部31の下面に配置される第2基板下部導電パターン35、そして第2コア部31の下面を覆う第2基板下部保護膜39を含む。
【0033】
第1基板10と第2基板30との間に第1アンダーフィル膜24を形成する。第1アンダーフィル膜24は熱硬化性又は光硬化性樹脂液を第1基板10と第2基板30との間に注入した後、前記樹脂液を硬化させて形成される。第2基板30上に第2内部連結端子40を介在して第1半導体チップ50を実装する。第1半導体チップ50と第2基板30との間に第2アンダーフィル膜42を形成する。第2アンダーフィル膜42も熱硬化性又は光硬化性樹脂液を第2基板30と第1半導体チップ50との間に注入した後、前記樹脂液を硬化させて形成される。第2アンダーフィル膜42の一部は第1半導体チップ50の第1チップ右側壁50srの外に突出されて第2アンダーフィル突出部42aを形成する。第2基板30に第3内部連結端子44を介在して第2半導体チップ60を実装する。
【0034】
図6の状態で第1半導体チップ50と第2半導体チップ60との間の点線で表示された空間がギャップ領域AR1に該当される。図6でギャップ領域AR1内に第2アンダーフィル突出部42aが存在する。
【0035】
後続的に図2を参照して、第2半導体チップ60と第2基板30との間に第3アンダーフィル膜46を形成する。第1半導体チップ50の上面50uと第2半導体チップ60の上面60u上に熱境界物質膜形成用樹脂液をコーティングした状態で放熱部材80で覆い、治具(jig)等で押した状態で約200℃の熱を加えて前記樹脂液を硬化させて熱境界物質膜70を形成する。この時、前記樹脂液が押さえられ、第1半導体チップ50と第2半導体チップ60の縁の外に押し出されて行き得る。したがって、第3乃至第6熱境界物質部分70c、70d、70e、70fが形成される。半導体パッケージが高集積化されることに応じて第1半導体チップ50と第2半導体チップ60との間の間隔が狭くなり、第1半導体チップ50の縁に押し出された樹脂液と第2半導体チップ60の縁に押し出された樹脂液が合わされて、第1半導体チップ50と第2半導体チップ60との間で熱境界物質膜70は相対的に厚くなり得る。したがって、図2のような構造の半導体パッケージ100が形成される。放熱部材80の下端は接着膜82によって第1基板10の上面に付着される。接着膜82は熱境界物質膜70と同一な物質を含む。接着膜82は熱境界物質膜70と同時に形成される。後続的に第1基板下部導電パターン15に外部連結端子22を付着する。
【0036】
本発明では第3熱境界物質部分70cが空き空間AG1によって第2アンダーフィル突出部42a及び第3アンダーフィル突出部46aと離隔されて、上のように温度変化が発生してもこれらの間にストレスが発生されないので、クラック問題を防止することができる。したがって、半導体パッケージ100の信頼性を向上させ、不良を減らして歩留りを向上させることができる。
【0037】
図7は本発明の実施形態に係る半導体パッケージの断面図である。図8図7の’VIII’部分を拡大した図面である。
【0038】
図7及び図8を参照すれば、本実施形態に係る半導体パッケージ101で第2アンダーフィル突出部42aは延長されて第1半導体チップ50の第1チップ右側壁50srと接する。第3アンダーフィル突出部46aは延長されて第2半導体チップ60の第2チップ左側壁60slと接する。また、第2アンダーフィル突出部42aは第3アンダーフィル突出部46aと接する。第2基板30の上面から第2アンダーフィル突出部42aの上端は第9距離D9を有する。第9距離D9は第1距離D1の50%以下である。第2基板30の上面から第3アンダーフィル突出部46aの上端は第10距離D10を有する。第10距離D10は第1距離D1の50%以下である。第3熱境界物質部分70cは図2の半導体パッケージ100においてよりギャップ領域AR1内で多い体積を占める。このような条件を満足する場合、半導体パッケージの製造工程とテスト過程で熱によって熱境界物質膜70、第2アンダーフィル膜42、及び第3アンダーフィル膜46が膨脹しても、空き空間AG1が存在し、第3熱境界物質部分70cが第2アンダーフィル突出部42a及び第3アンダーフィル突出部46aと離隔されているので、これによって信頼性が向上された半導体パッケージ100を提供することができる。その他の構成は図1乃至図5を参照して説明したことと同一/類似である。
【0039】
図9及び図10は本発明の実施形態に係る半導体パッケージの平面図である。図11図9又は図10をXI-XI’線に沿って切断した断面図である。
【0040】
図9及び図11を参照すれば、本実施形態に係る半導体パッケージ102では第2基板30の中心部上に第1半導体チップ50が実装され、第1半導体チップ50の両横に第2半導体チップ60a、60bが配置される。第2半導体チップ60a、60bは第1サブ半導体チップ60aと第2サブ半導体チップ60bを含む。第3熱境界物質部分70cは第1サブ半導体チップ60aと第1半導体チップ50との間、そして第2サブ半導体チップ60bと第1半導体チップ50との間に配置される。第1サブ半導体チップ60aと第2サブ半導体チップ60bは互いに同一な機能をするか、互いに異なる機能をすることができる。その他の構成は図1乃至図5を参照して説明したことと同一/類似である。
【0041】
図10及び図11を参照すれば、本実施形態に係る半導体パッケージ103では第2基板30の中心部上に第1半導体チップ50が実装され、第1半導体チップ50の両横に第2半導体チップ60a、60b、60c、60dが配置される。第2半導体チップ60a、60b、60c、60dは第1サブ半導体チップ60a、第2サブ半導体チップ60b、第3サブ半導体チップ60c、及び第4サブ半導体チップ60dを含む。第1サブ半導体チップ60aと第3サブ半導体チップ60cは第1半導体チップ50の一側に隣接するように配置される。第2サブ半導体チップ60bと第4サブ半導体チップ60dは第1半導体チップ50の他側に隣接するように配置される。第2半導体チップ60a、60b、60c、60dは互いに離隔される。第2半導体チップ60a、60b、60c、60dは互いに同一な機能をするか、互いに異なる機能をすることができる。その他の構成は図1乃至図5を参照して説明したことと同一/類似である。
【0042】
図12は本発明の実施形態に係る半導体パッケージ断面図である。図13及び図14は本発明の実施形態に係って図12の‘XIII’部分を拡大した図面である。
【0043】
図12及び図13を参照すれば、本実施形態に係る半導体パッケージ104では第1距離D1と第2距離D2が異なる。例えば、第1距離D1は第2距離D2より小さい。この時、ギャップ領域AR1の上端は第1半導体チップ50の上面50uの高さによって限定される。
【0044】
反対に仮に第2距離D2が第1距離D1より小さければ、この時のギャップ領域AR1の上端は第2半導体チップ60の上面60uの高さによって限定される。この時、第4熱境界物質部分70dは第2半導体チップ60の第2チップ左側壁60slの上部を覆う。その他の構成は図1乃至図5を参照して説明したことと同一/類似である。
【0045】
図14を参照すれば、第3熱境界物質部分70cの断面は変曲点PAを有する。又は第3熱境界物質部分70cの下面は溝を有する。これは第1距離D1と第2距離D2が互いに異なるので、放熱部材80で覆い、押す時、熱境界物質膜70形成用樹脂液が押さえる程度が異なって形成される。第1距離D1が第2距離D2より小さい場合、変曲点PAは第2半導体チップ60よりは第1半導体チップ50に近く位置する。これと反対に、第1距離D1が第2距離D2より大きい場合、変曲点PAは第1半導体チップ50よりは第2半導体チップ60に近く位置する。その他の構成は図12及び図13を参照して説明したことと同一/類似である。
【0046】
図15乃至図17は本発明の実施形態に係る半導体パッケージの断面図である。
【0047】
図15を参照すれば、本実施形態に係る半導体パッケージ105では第2基板30上に第1半導体チップ50と離隔されるように第2サブ半導体パッケージ160が第3内部連結端子44を介在して実装される。第2サブ半導体パッケージ160は第2サブパッケージ基板162とこの上に順に積層された複数の第2サブ半導体チップ164を含む。第2サブ半導体チップ164は内部に貫通電極166を含む。第2サブ半導体チップ164はフリップチップボンディング方式に積層される。第2サブ半導体チップ164の側壁と第2サブパッケージ基板162の上面は第2サブモールド膜165で覆われる。第2サブ半導体チップ164の中で最上端に位置する第2サブ半導体チップ164の上面は第2サブモールド膜165の上面と共面をなす。熱境界物質膜70の第2熱境界物質部分70bは最上端に位置する第2サブ半導体チップ164と直接接する。したがって、第2サブ半導体チップ164で発生された熱を熱境界物質膜70を通じて外部へ迅速に放出させることができる。その他の構成は図1乃至図5を参照して説明したことと同一/類似である。
【0048】
図16を参照すれば、本実施形態に係る半導体パッケージ106では第2基板30上に第2サブ半導体パッケージ160と離隔されるように第1サブ半導体パッケージ150が第2内部連結端子40を介在して実装される。第1サブ半導体パッケージ150は第1サブパッケージ基板151、この上にワイヤボンディング方式に実装された第1サブ半導体チップ153、及びこれを覆う第1サブモールド膜154を含む。その他の構成は図15を参照して説明したことと同一/類似である。
【0049】
図17を参照すれば、本実施形態に係る半導体パッケージ107では図2の構造で第2基板30無しで第1基板10上に第1半導体チップ50が第2内部連結端子40を介在して直接実装される。また、第2基板30無しで第1基板10上に第2半導体チップ60が第3内部連結端子44を介在して直接実装される。その他の構成は図1乃至図5を参照して説明したことと同一/類似である。
【0050】
図2の第1半導体チップ50と図16の第1サブ半導体パッケージ150は第1半導体構造物とも称されることができる。図2の第2半導体チップ60と図15及び図16の第2サブ半導体パッケージ160は第2半導体構造物とも称されることができる。
【0051】
以上、添付された図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は本発明がその技術的思想や必須的な特徴を変形せずに他の具体的な形態に実施できることは理解するべきである。したがって、以上で記述した実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないものとして理解しなければならない。
【符号の説明】
【0052】
10 第1基板
11 第1コア部
13 第1基板上部導電パターン
15 第1基板下部導電パターン
17 第1基板上部保護膜
19 第1基板下部保護膜
22 外部連結端子
24 第1アンダーフィル膜
26 第1内部連結端子
30 第2基板
31 第2コア部
33 第2基板上部導電パターン
35 第2基板下部導電パターン
37 第2基板上部保護膜
39 第2基板下部保護膜
40 第2内部連結端子
42 第2アンダーフィル膜
44 第3内部連結端子
46 第3アンダーフィル膜
50 第1半導体チップ
51 第1チップボディー
53 第1チップ導電パッド
55 第1チップ保護膜
60 第2半導体チップ
61 第2チップボディー
63 第2チップ導電パッド
65 第2チップ保護膜
70 熱境界物質(サーマルインタフェース材料)膜
80 放熱部材
82 接着膜
100 半導体パッケージ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17