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特許7385379電子カルテ検索装置及び電子カルテシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-14
(45)【発行日】2023-11-22
(54)【発明の名称】電子カルテ検索装置及び電子カルテシステム
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/60 20180101AFI20231115BHJP
   G06F 16/248 20190101ALI20231115BHJP
   G06F 16/2457 20190101ALI20231115BHJP
【FI】
G16H10/60
G06F16/248
G06F16/2457
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019106612
(22)【出願日】2019-06-07
(65)【公開番号】P2020191053
(43)【公開日】2020-11-26
【審査請求日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】P 2019091227
(32)【優先日】2019-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.[集会名] 新製品発表記者会見(「共通基盤システム」発表会) [開催場所] 東京都中央区京橋1丁目10番7号 KPR八重洲ビル11階Oルーム [開催日] 平成30年11月14日 2.[発行者名] 株式会社薬事日報社 [刊行物名] 薬事日報 平成30年11月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】599020519
【氏名又は名称】株式会社イーエムシステムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110002697
【氏名又は名称】めぶき弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100104709
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 誠剛
(72)【発明者】
【氏名】國光 宏昌
【審査官】甲斐 哲雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-122961(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力部と、表示部と、前記入力部と前記表示部とを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
患者を特定する情報、受診日に関する情報及び診療に関する情報を記憶した電子カルテを集めた電子カルテデータベースから、前記入力部からの入力内容に従って電子カルテを検索する検索条件を設定する検索条件設定手段と、
前記検索条件設定手段で設定された検索条件により検索された電子カルテを検索カルテとして表示させるように前記表示部を制御する表示制御手段と、
を有する電子カルテ検索装置であって、
前記検索条件設定手段は、異なる検索項目による検索条件の設定が可能で、
前記表示制御手段は、前記検索条件に対応する表示態様で表示させた前記検索カルテを一覧表示させるように、前記表示部を制御し、
前記制御部は、
前記検索条件設定手段が、検索条件を、第1の検索条件又は第2の検索条件として設定し、前記第1の検索条件で検索された検索カルテと同じ検索カルテが前記第2の検索条件によっても検索された場合、
前記表示制御手段は、前記第1の検索条件によって検索された前記検索カルテと、前記第2の検索条件によって検索された前記同じ検索カルテと、をそれぞれの検索条件に対応する表示態様で一覧表示させるように前記表示部を制御することを特徴とする電子カルテ検索装置。
【請求項2】
請求項に記載の電子カルテ検索装置において、
前記表示制御手段は、
前記第1の検索条件によって検索された前記検索カルテと、前記第2の検索条件によって検索された前記同じ検索カルテと、を列方向に連続して並べて表示させるように前記表示部を制御することを特徴とする電子カルテ検索装置。
【請求項3】
請求項1~のいずれかに記載の電子カルテ検索装置において、
前記検索条件設定手段は、病名、マーク、マーカー、ワード/記号及び診療行為の少なくとも1つ以上を検索項目とするように検索条件を設定することを特徴とする電子カルテ検索装置。
【請求項4】
請求項に記載の電子カルテ検索装置において、
前記検索条件設定手段は、前記病名、前記マーク、前記マーカー、前記ワード/記号及び前記診療行為の少なくとも2つ以上を検索項目とするように検索条件を設定することを特徴とする電子カルテ検索装置。
【請求項5】
請求項1~のいずれかに記載の電子カルテ検索装置において、
前記検索条件設定手段は、少なくとも1つの前記検索項目について、当該検索項目に関する検索内容を登録した検索内容の中から選択して検索内容とするように検索条件を設定することを特徴とする電子カルテ検索装置。
【請求項6】
請求項に記載の電子カルテ検索装置において、
前記検索条件設定手段は、少なくとも1つの前記検索項目について、当該検索項目に関する検索内容の追加登録を許容し、前記追加登録を含め、登録した検索内容の中から選択して検索内容とするように検索条件を設定することを特徴とする電子カルテ検索装置。
【請求項7】
請求項またはに記載の電子カルテ検索装置において、
前記検索条件設定手段は、前記検索条件の検索項目として病名が選択される場合、初診又は再診を選択した上で病名を検索条件として設定するように検索条件を設定することを特徴とする電子カルテ検索装置。
【請求項8】
請求項またはに記載の電子カルテ検索装置において、
前記検索条件設定手段が前記検索項目として前記マークを設定した場合、
前記表示制御手段は、前記検索カルテの内容欄にマークのみを表示させるように前記表示部を制御することを特徴とする電子カルテ検索装置。
【請求項9】
請求項またはに記載の電子カルテ検索装置において、
前記検索条件設定手段が前記検索項目として前記マーカーを設定した場合、
前記表示制御手段は、前記検索カルテの内容欄に、前記検索カルテの記載部分のうち前記マーカーが付されている記載部分を表示させるように前記表示部を制御することを特徴とする電子カルテ検索装置。
【請求項10】
請求項またはに記載の電子カルテ検索装置において、
前記検索条件設定手段が前記検索項目として前記ワード/記号を設定した場合、
前記表示制御手段は、前記検索カルテの内容欄に、前記検索カルテの記載部分のうち前記ワード/記号を明示させるように前記表示部を制御することを特徴とする電子カルテ検索装置。
【請求項11】
請求項またはに記載の電子カルテ検索装置において、
前記検索条件設定手段が前記検索項目として診療行為を設定した場合、
前記表示制御手段は、前記検索カルテの内容欄に前記診療行為の内容を表示させるように前記表示部を制御することを特徴とする電子カルテ検索装置。
【請求項12】
請求項1~11に記載の電子カルテ検索装置において、
前記表示制御手段は、
前記検索カルテを列方向に沿って受診日順にかつ受診日毎に分けて一覧表示させるように前記表示部を制御することを特徴とする電子カルテ検索装置。
【請求項13】
電子カルテデータベースと、
請求項1~12のいずれかに記載の電子カルテ検索装置と
を備えた電子カルテシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子カルテ検索装置及び電子カルテシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、「カルテ」(「カルテ」とは、医師(歯科医師を含む)が診療経過を記載した診療録をいう)は、紙に記載した診療録を意味していた。最近、診療録を電子的データに置き換えた「電子カルテ」が徐々に普及してきている。電子カルテは電子的データにより構成されているため、コンピュータを使用した検索ができ、紙カルテより検索が容易であるが、電子カルテを集めた電子カルテデータベース内にある電子カルテデータは膨大であり、医師等が、診療の参考にしたり、症例研究等をおこなうため、電子カルテデータベースを検索して求める(見たい)カルテを抽出(ピックアップ)することは容易でない。
【0003】
検索の改善を試みた電子カルテシステムとしては、患者IDや病歴データを記憶する病歴データベースと、患者IDを含むカルテデータを記憶するカルテデータベースとを設け、検索条件として入力された病名を含む病歴を病歴データベース内で検索し、見つかった病歴データ毎にカルテデータベースを検索する電子カルテシステムの提案がある(特開2009-80719号公報)。
【0004】
このシステムでは、図22に示されるように、例えば、「インフルエンザ」で「高熱」のカルテを見たいとき、「病名」で「インフルエンザ」を検索してリストを作成した後で、「症状」で「高熱」を検索することにより、「病名」が「インフルエンザ」で、「症状」が「高熱」のカルテ一覧を作成して表示する。図22に図示されるように、「患者」三洋花子さん(患者ID等の患者を特定する情報)、病名「インフルエンザ」、症状「高熱が続き、喉が渇く」、受診日(2016/10/12、2016/10/16)、その下に、「患者」山田五郎さんについて、病名「インフルエンザ」、症状「高熱、咳が止まらない」のように表示される。
このような電子カルテシステムは、電子カルテの検索が比較的容易な点で優れている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2009-80719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、診療実績の積み重ねに伴い、電子カルテの数は増大する一方であるが、前述した公報に記載された提案のシステムでは単一の病歴しか検索できないため、電子カルテを検索して抽出する際、必ずしも利便性が高くない。
【0007】
そこで、本発明は、電子カルテを検索し抽出するのに利便性の高い電子カルテ検索装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[1]本発明の電子カルテ検索装置は、入力部と、表示部と、前記入力部と前記表示部とを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、患者を特定する情報、受診日に関する情報及び診療に関する情報を記憶した電子カルテを集めた電子カルテデータベースから、前記入力部からの入力内容に従って電子カルテを検索する検索条件を設定する検索条件設定手段と、前記検索条件設定手段で設定された検索条件により検索された電子カルテを検索カルテとして表示させるように前記表示部を制御する表示制御手段と、を有する電子カルテ検索装置であって、前記検索条件設定手段は、異なる検索項目による検索条件の設定が可能で、前記表示制御手段は、前記検索条件に対応する表示態様で表示させた前記検索カルテを一覧表示させるように、前記表示部を制御することを特徴とする。
【0009】
ここで、「電子カルテ」とは、電子的データで記録された診療録をいう。電子カルテは、原則として、患者が受診した日毎に作成される。例えば、同じ患者が、初診診療を受けた場合と、同じ病気で異なる日に再診診療を受けた場合には、受診日が異なるため、電子カルテは各々作成される。
「患者を特定する情報」とは、患者の氏名、健康保険証番号等の、患者が誰であるかを特定する情報とをいう。
「受診日に関する情報」とは、初診における受診日、再診における受診日等の情報をいう。
「診療に関する情報」とは、病名(傷病名)、主訴の情報(患者が頭痛がすると訴えた情報等)、処置の情報(医師が風邪と診断した情報等)、処置の情報(処方した薬等)等の診療に関係した情報とをいう。
これら「患者を特定する情報」、「受診日に関する情報」及び「診療に関する情報」については図5を用いて後述する。
「検索項目」とは、検索の区分けをいう。
「検索条件」とは、検索する際の前提、制約乃至検索をするために必要な事柄等をいう。
「検索条件設定手段」とは、検索条件を設定する手立てをいう。
「表示制御手段」とは、表示を制御する手立てをいう。
「検索カルテ」とは、検索により検索された(抽出された)電子カルテをいう。
「表示態様」とは、アンダーラインを引く、太文字にする、マーカーを引く等で表示する表示の状態、有様あるいは様子をいう。「表示態様」については、図7(B)、図9(B)、図11(B)、図13(B)、図15(B)、図18等を用いて後述する。
「一覧表示」とは、検索カルテ(群)の全体がわかるようにした簡明な表示をいう。
【0010】
本発明の電子カルテ検索装置は、検索条件設定手段が、異なる検索項目による検索条件の設定が可能で、表示制御手段は、検索条件に対応する表示態様で表示させた検索カルテを一覧表示させるように、表示部を制御することから、検索条件に対応する表示態様で表示された検索カルテが一覧表示されるようになるため、電子カルテを検索し抽出するのに利便性が高い。
【0011】
[2]本発明の電子カルテ検索装置においては、前記制御部は、前記検索条件設定手段が、検索条件を、第1の検索条件又は第2の検索条件として設定し、前記第1の検索条件で検索された検索カルテと同じ検索カルテが前記第2の検索条件によっても検索された場合、前記表示制御手段は、前記第1の検索条件によって検索された前記検索カルテと、前記第2の検索条件によって検索された前記同じ検索カルテと、をそれぞれの検索条件に対応する表示態様で一覧表示させるように前記表示部を制御することが好ましい。
【0012】
このようにすると、第1の検索条件によって検索された検索カルテと、第2の検索条件によって検索された同じ検索カルテと、がそれぞれの検索条件に対応する表示態様で一覧表示されるようになるため、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0013】
[3]本発明の電子カルテ検索装置においては、表示制御手段は、第1の検索条件によって検索された検索カルテと、第2の検索条件によって検索された同じ検索カルテと、を列方向に連続して並べて表示させるように表示部を制御することが好ましい。
【0014】
このようにすると、第1の検索条件によって検索された検索カルテと、第2の検索条件によって検索された同じ検索カルテと、が列方向に連続して並べて表示されるため、それぞれの検索条件に対応する表示態様で表示した同じ検索カルテが列方向に連続して並べて表示されことから、検索結果が見やすく、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0015】
[4]本発明の電子カルテ検索装置においては、検索条件設定手段は、病名、マーク、マーカー、ワード/記号及び診療行為の少なくとも1つ以上を検索項目とするように検索条件を設定することが好ましい。
【0016】
ここで、「病名」とは、病気の名をいう。病気には疾患と外傷の両者を含む。
「マーク」とは、人間により作られた、記号・符号・しるし・標章・図案等のことをいう。本願では、主として電子カルテ自体に付与されたマークをいう。
「マーカー」とは、目印、標識等をいう。例えば、電子カルテ中のある語彙に電子的に黄色でした色付けによる目印である。
「ワード/記号」とは、ワード又は記号をいう。ワードとは、言葉及び単語をいう。記号とは、文字やマーク、絵等をいう。電子カルテ中の主訴所見、処置等で記載されているワード又は記号である。
「診療行為」とは、医師が患者に対しておこなった診療の行為で、電子カルテに記載された行為をいう。
【0017】
このように、検索するのに便利な、病名、マーク、マーカー、ワード/記号及び診療行為の少なくとも1つ以上を検索項目とするように検索条件を設定さすることにより、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0018】
[5]本発明の電子カルテ検索装置においては、前記検索条件設定手段は、前記病名、前記マーク、前記マーカー、前記ワード/記号及び前記診療行為の少なくとも2つ以上を検索項目とするように検索条件を設定することが好ましい。
【0019】
このように、検索するのに便利な、病名、マーク、マーカー、ワード/記号及び診療行為の少なくとも2つ以上を検索項目とするように検索条件を設定することにより、同時に異なる観点からの検索が可能となるため、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0020】
[6]本発明の電子カルテ検索装置においては、前記検索条件設定手段は、少なくとも1つの前記検索項目について、当該検索項目に関する検索内容を登録した検索内容の中から選択して検索内容とするように検索条件を設定することが好ましい。
【0021】
このようにすると、検索項目に関する検索内容を登録した検索内容の中から選択して検索内容とするように検索条件を設定することが可能となるため、検索の度に検索内容を新たに作成することが不要となり、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0022】
[7]本発明の電子カルテ検索装置においては、前記検索条件設定手段は、少なくとも1つの前記検索項目について、当該検索項目に関する検索内容の追加登録を許容し、前記追加登録を含め、登録した検索内容の中から選択して検索内容とするように検索条件を設定することが好ましい。
【0023】
このように、検索項目について、当該検索項目に関する検索内容の追加登録を許容し、追加登録を含め、登録した検索内容の中から選択して検索内容とするように検索条件を設定すると、容易に検索内容の拡張や変更が可能となるため、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0024】
[8]本発明の電子カルテ検索装置においては、前記検索条件設定手段は、前記検索条件の検索項目として病名が選択される場合、初診又は再診を選択した上で病名を検索条件として設定するように検索条件を設定することが好ましい。
【0025】
ここで、「初診」とは、診療(診察)を受ける医院に初めて来院した場合をいう。前回の診療と同一症状であっても治癒、中止等した後で来院した場合も含まれる。「再診」とは、二度目以降の診療をいう。
【0026】
このように、検索条件の検索項目として病名が選択される場合、初診又は再診を選択した上で病名を検索条件として設定するように検索条件を設定すると、初診又は再診に絞っての病名による検索カルテの絞り込みが容易で、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0027】
[9]本発明の電子カルテ検索装置においては、前記検索条件設定手段が前記検索項目として前記マークを設定した場合、前記表示制御手段は、前記検索カルテの内容欄にマークのみを表示させるように前記表示部を制御することが好ましい。
【0028】
ここで、「検索カルテの内容欄」とは、検索の結果抽出された検索カルテの内容を表示する欄である。実施形態1等の実施形態では、後述する図7(B)、図9(B)、図11(B)、図13(B)、図15(B)、図18図20に示される一覧表示部13中に表示される検索カルテの「内容」欄をいう。
【0029】
このように、検索条件設定手段が検索項目としてマークを設定した場合、表示制御手段が、検索カルテの内容欄にマークのみを表示させるように表示部を制御すると、マークを見ることで、視覚的に素早く検索カルテの検索内容を把握できるため、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
また、マークのみを表示させると、患者等の医師や医療スタッフ以外の者患者にはマークの意味は分からないため、患者に伝えることを控えたい情報を、電子カルテを検索する医師や医療スタッフ等の医療関係者に密かに伝えることが可能となる。
例えば、「現時点では完全な治療方法を見つけるのは困難」「症状が重篤」といった情報を、その意味を説明しないマークで表示すれば、医師等は内容を理解できる一方、検索カルテを偶然患者が見てもその意味がわからず、患者が絶望感を抱く等のトラブルが生じるリスクを低減することが可能となる。
【0030】
[10]本発明の電子カルテ検索装置においては、前記検索条件設定手段が前記検索項目として前記マーカーを設定した場合、前記表示制御手段は、前記検索カルテの内容欄に、前記検索カルテの記載部分のうち前記マーカーが付されている記載部分を表示させるように前記表示部を制御することが好ましい。
【0031】
ここで、「前記検索カルテの記載部分のうち前記マーカーが付されている記載部分を表示させる」とは、マーカーが付された状態そのままで表示することが好ましいが、必ずしも全く同じ状態での表示である必要はない。マーカーの色や太さ等が、マーカーが付けられたのと同様な状態であることが好ましい。マーカーの色や太さが異なっていてもよい。マーカー字体が付されていなくてもよい。色については表示部や色再現ソフト等が異なると完全に同じ色で表示することが困難であることが多いが、同色系統の色であることが好ましい。しかしながら、マーカーが付されていると認識できる態様でよい。
【0032】
このように、検索項目としてマーカーを設定した場合、検索カルテの内容欄に、検索カルテの記載部分のうちマーカーが付されている記載部分を表示させると、マーカーが付いていることや、マーカーを付けた内容を一目で把握できるため、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0033】
[11]本発明の電子カルテ検索装置においては、前記検索条件設定手段が前記検索項目として前記ワード/記号を設定した場合、前記表示制御手段は、前記検索カルテの内容欄に、前記検索カルテの記載部分のうち前記ワード/記号を明示させるように前記表示部を制御することが好ましい。
【0034】
ここで、「明示」とは、明らかに示す趣旨で、例えば、ワード/記号を太くする、斜めにする、ワード/記号を赤青等の文字、記号とする、ワード/記号の箇所を色付きとする、アンダーラインを付ける、反転表示する、ハイライト表示する、等で表示することをいう。
【0035】
このように、検索項目としてワード/記号を設定した場合、検索カルテの内容欄に、検索カルテの記載部分のうちワード/記号を明示させると、検索したワード/記号が一目でわかるため、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0036】
[12]本発明の電子カルテ検索装置においては、前記検索条件設定手段が前記検索項目として診療行為を設定した場合、前記表示制御手段は、前記検索カルテの内容欄に前記診療行為の内容を表示させるように前記表示部を制御することが好ましい。
【0037】
ここで、診療とは、医師や医師の下で医療スタッフがおこなう診察や治療等をいう。診療行為とは、診療をする行為をいう。医療機関ではなく自宅や施設などを訪れて行う診察や治療である往診も含まれる。
「診療行為の内容」とは、「継続観察が必要、念のためレントゲンを撮る」等の診療行為を記録した内容をいう。
【0038】
このように、検索項目として診療行為を設定した場合、検索カルテの内容欄に診療行為の内容を表示させるようにすると、診療行為が一目でわかるため、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0039】
[13]本発明の電子カルテ検索装置においては、前記表示制御手段は、前記検索カルテを列方向に沿って受診日順にかつ受診日毎に分けて一覧表示させるように前記表示部を制御することが好ましい。
【0040】
このようにすると、検索カルテが列方向に沿って受診日順にかつ受診日毎に分けて一覧表示されるようになるため、一覧表示が見やすくなり、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0041】
[14]本発明の電子カルテシステムは、電子カルテデータベースと、上記の電子カルテ検索装置と、を備えたことを特徴とする。
【0042】
本発明の電子カルテシステムによれば、電子カルテデータベースと、上記の電子カルテ検索装置と、を備えることから、電子カルテを検索し抽出するのに利便性が高い電子カルテシステムを提供できる。
【0043】
[15]本発明の電子カルテ検索方法は、患者を特定する情報、受診日に関する情報及び診療に関する情報を記憶した電子カルテを集めた電子カルテデータベースから、前記電子カルテの検索条件を設定し、前記検索条件により検索された電子カルテを検索カルテとして一覧表示する電子カルテ検索方法であって、異なる検索項目から検索条件を設定する検索条件設定ステップと、前記検索条件に対応する表示態様で表示させた前記検索カルテを一覧表示させるステップと、を含むことを特徴とする。
【0044】
本発明の電子カルテ検索方法は、異なる検索項目から検索条件を設定する検索条件設定ステップと、前記検索条件に対応する表示態様で表示させた前記検索カルテを一覧表示させるステップと、を含むことから、検索条件に対応する表示態様で表示された検索カルテが一覧表示されるようになるため、電子カルテを検索し抽出するのに利便性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】実施形態1に係る電子カルテ検索装置1、電子カルテ検索方法及び電子カルテシステム2(以下、「電子カルテ検索装置1、電子カルテ検索方法及び電子カルテシステム2」を「電子カルテ検索装置1等」という)の概要を説明するための図である。
図2】実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で用いる電子カルテの記録方式例を説明するための図である。
図3】実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等を模式的に説明するための図である。
図4】実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等の検索フローを説明するための図である。
図5】実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で用いる電子カルテの記録例を説明するための図である。
図6】実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で用いる検索項目を説明するための図である。
図7】実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、検索項目「病名」により検索する場合について説明するための図である。図7(A)は検索条件表示、図7(B)は一覧表示、図7(C)は選択された電子カルテの詳細表示を説明するための図である。
図8】実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、検索項目「病名」により検索する場合の手順について説明するためのフローチャートである。
図9】実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、検索項目「マーク」により検索する場合について説明するための図である。図9(A)は検索条件表示、図9(B)は一覧表示、図9(C)は選択された電子カルテの詳細表示を説明するための図である。
図10】実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、検索項目「マーク」により検索する場合の手順について説明するためのフローチャートである。
図11】実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、検索項目「マーカー」により検索する場合について説明するための図である。図11(A)は検索用表示、図11(B)は一覧表示、図11(C)は選択された電子カルテの詳細表示を説明するための図である。
図12】実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、検索項目「マーカ―」により検索する場合の手順について説明するためのフローチャートである。
図13】実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、検索項目「ワード/記号」により検索する場合について説明するための図である。図13(A)は検索用表示、図13(B)は一覧表示、図13(C)は選択された電子カルテの詳細表示を説明するための図である。
図14】実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、検索項目「ワード/記号」により検索する場合の手順について説明するためのフローチャートである。
図15】実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、検索項目「診療行為」により検索する場合について説明するための図である。図15(A)は検索条件表示、図15(B)は一覧表示、図15(C)は選択された電子カルテの詳細表示を説明するための図である。
図16】実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、検索項目「診療行為」により検索する場合の手順について説明するためのフローチャートである。
図17】実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、複数の検索項目により検索する場合について、検索条件表示を説明するための図である。
図18】実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、複数の検索項目により検索した場合の一覧表示について説明するための図である。
図19】実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、複数の検索項目により検索する場合の手順について説明するためのフローチャートである。
図20】他の実施形態に係る電子カルテ検索装置1等を説明するための図である。
図21】他の実施形態に係る電子カルテ検索装置、電子カルテ検索方法及び電子カルテシステム(以下、「電子カルテ検索装置、電子カルテ検索方法及び電子カルテシステム」を「電子カルテ検索装置等」という)を説明するための図である。
図22】従来技術を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下、本発明の電子カルテ検索装置、電子カルテ検索方法及び電子カルテシステム(電子カルテ検索装置等)について、図面を用いて実施形態に基づき説明する。なお、各図面は模式図であり、必ずしも実際の構造、構成、外観、電気的接続、システム、表示等を厳密に反映したものではない。
【0047】
[実施形態1]
[電子カルテ検索装置等の概要]
図1は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等の概要を説明するための図である。なお、以下、電子カルテ検索装置1を中心に説明するが、この説明は同時に電子カルテ検索方法及び電子カルテシステム2についての説明も兼ねるものである。
【0048】
図1に示すように、電子カルテシステム2は、主として、電子カルテデータベース17と、電子カルテ検索装置1と、これらを電気的に結ぶネットワーク16とを備える。
電子カルテ検索装置1は、入力部11と、表示部Dと、制御部15と、を備える。表示部Dは、検索条件表示部12と、一覧表示部13と、電子カルテ表示部14とを備える。表示部Dは液晶の表示部とした。
【0049】
制御部15は、内部バス154で接続されたCPU(Central Prosessing Unit、中央制御装置)151と、ROM(Read Only Memory、読み出し専用のメモリー)152と、RAM(Random Access Memory、任意に読み書きできるメモリー)153とを有する。ROM152には電子カルテ検索装置1の入力部11や表示部を制御するためのプログラム(電子カルテ検索装置1を制御するために組まれた一連の命令)が格納されている。制御部15では、CPU151がROM152からプログラムを読み出し、処理データをRAM153で一時的に読み書きする等して電子カルテの検索処理を行う。
【0050】
制御部15の内部バス154は、インターフェース155を介して電子カルテシステム2のネットワーク16に接続されている。ネットワーク16は電子カルテデータベース17と接続されている。電子カルテデータベース17は電子カルテ情報を格納するメモリーである。ネットワーク16は、有線又は無線の通信回線でインターネット、イントラネット等を構成する。ネットワーク16には必要に応じて印刷装置18が接続される。
【0051】
制御手部15は、表示部D内に点線で示す、電子カルテの検索条件を制御する検索条件設定手段156と、表示部の表示を制御する表示制御手段157とを有する。ハードウエアと意味合いが異なるため点線で示している。
【0052】
電子カルテデータベース17は、電子カルテ記憶装置あるいは電子カルテ記憶メモリーともいう。患者を特定する情報、受診日に関する情報及び診療に関する情報を記憶した電子カルテを集めて記憶しデータベースとしたものである。ハードディスク装置、光ディスク装置、半導体メモリー装置等で構成される。サーバーやクラウドストーリッジであってもよい。
【0053】
なお、図1(及び図3)では省略して図示しているが、入力部11、表示部D(12、13、14)、電子カルテデータベース17及び印刷装置18はそれぞれインターフェースを有し、インターフェースを介してネットワーク16と結ばれている。
【0054】
[電子カルテの記録方式例]
図2は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で用いる電子カルテ171の記録方式例を説明するための図である。
電子カルテ171の記録方式は、「患者」欄に、患者の氏名、生年月日、男女の別が入力される。
「保険」欄には、加入している保険の種類(全国健康保険協会、組合管掌健康保険、共済組合、船員保険、国民健康保険等の種類)、保険番号等が入力される。
「患者番号」欄には、当診療機関又は当診療機関が属する診療ネットワークで付与する患者の番号が入力される。
「初診/再診」欄には、初診か再診か、いずれであるかが入力される。
「主訴」欄には、患者が医者に申し立てる症状のうちの、主要なものが入力される。
「所見」欄には、医師が見た事柄や、見た結果の判断や意見が入力される。
「傷病名」欄には、疾患や外傷の名称が入力される。「傷病」とは、疾患と外傷を総称した呼称である。
「検査」欄には、患者から採取した血液や尿、便、細胞などを調べる「検体検査」、心電図や脳波など患者を直接調べる「生理機能検査」等の検査内容が入力される。
「処置」欄には、傷病に対し、対策を立て適切な方法をもって事にあたる内容、あるいは傷や病気などの手当て、治療内容を入力する。
「処方」欄には、医師が患者の病状に応じて選定した医薬品名、服用方法及び服用期間等(薬名、用法・用量及び使用期間等)を入力する。
【0055】
[電子カルテ検索装置等の模式的説明図]
図3は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等を模式的に説明するための図である。表示部Dは、検索条件表示部12と、一覧表示部13と、電子カルテ表示部14と、を有する。入力部11は、キーボード111とマウス112を有する。これらはネットワーク16に接続されている。
【0056】
[電子カルテ検索装置1等の検索フロー]
図4は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等の検索フローを説明するための図である。検索フロー(検索処理)は、CPU151が、ROM152に格納されたプログラムを読み込み、プログラムに沿って処理する流れを示すフローである。
【0057】
電子カルテ171を検索するには、検索条件表示部12に検索条件を入力部11から入力すると、入力部11の入力に沿って、制御部15の検索条件設定手段156が検索条件を設定する(ステップ:S101)。
ここで、「検索条件設定手段」156とは、ROM152に格納されたプログラムを読み込み、検索条件の制御(検索条件の設定等)をする機能を実行するCPU151(制御部15)をいう。
検索条件設定手段156は、検索条件が、入力部11からの検索条件入力が一覧表示部13に「適切に設定(入力)されているか」を判断する(ステップ:S102)。
【0058】
適切に設定されていない場合(NOの場合)、検索条件設定手段156は、表示部に、検索条件の設定が適切でないとの警告を表示させる(ステップ:S103)。そして、ステップS101に戻る。
適切に設定されている場合(YESの場合)、制御部15(CPU151)は、検索条件設定手段156により設定された検索条件に従って、電子カルテデータベース17(電子カルテ171)を各検索項目について検索する(ステップ:S104)。
【0059】
制御部15(CPU151)は、まず、検索する各検索項目に該当する電子カルテ171の一覧表示用データを収集する(ステップ:S105)。
【0060】
次に、CPU151(制御部15)は、検索条件として設定された全ての検索項目について検索を終了したか否かを判断する(ステップ:S106)。
CPU151(制御部15)が、検索条件で設定された全ての検索項目について検索が終了していないと(NOの場合)、次の検索対象を残りの検索項目として(ステップ:S107)、ステップ104に戻る。
【0061】
CPU151(制御部15)が、検索条件で設定された全ての検索項目について検索が終了した、と判断すると(YESの場合)、制御部15の表示制御手段157が、表示部Dに、検索でヒットした検索カルテ群を一覧表示部13で、一覧表示させる(ステップ:S108)。
ここで、「表示制御手段」157とは、ROM152に格納されたプログラムを読み込み、表示部Dの表示を制御する機能を実行するCPU151(制御部15)をいう。
次に、入力部11からの入力により、一覧表示中から詳細を見たいカルテからが選択される(ステップS109)と、CPU151(制御部15)は、表示部Dに、一覧中から選択された検索カルテ(電子カルテ171)を電子カルテ表示部14上で詳細表示させる(ステップS110)。
別の電子カルテ171をみたい場合は、ステップ109に戻る。
【0062】
なお、これらの判断、指示、制御等は、制御部15(CPU151)が行う。
【0063】
[電子カルテの入力例]
図5は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で用いる電子カルテ171の記録例を説明するための図である。図2の電子カルテ171の記録方式の例に沿って説明する。
【0064】
「患者」欄に、患者の氏名「高橋一」、生年月日「2000年1月1日」、男女の別「男」が記録されている。
「保険」欄に、健康保険の種類「健保」、保険番号「AP-300」が記録されている。
「患者番号」欄には、当診療機関又は当診療機関が属する診療ネットワークで付与する患者番号「3016」が記録されている。
「初診/再診」欄には、「初診」であると記録されている。
「主訴」欄には、患者が医者に申し立てる症状のうちの、主要なもの「前日から具合が悪い。今日もまだノドが痛い」が記録されている。
「前日から」にはマーカーが付けられている。マーカーは医師が任意で好きな箇所に付ける。この電子カルテ171で注意したい箇所に付ける。キーボード111やマウス112を使ってマーカーを付ける範囲を指定して、色を選んで付けることができる。
「所見」欄には、医師が見た事柄や、見た結果の判断や意見である、「前日から風邪をひいた。投薬する。継続観察が必要。念のためレントゲンをとる」が記録されている。
「傷病名」欄には、「風邪」と記録されている。
「検査」欄には、「内容 体温測定 レントゲン撮影 結果 37.5℃ レントゲン画像」が記録されており、画像が添付されている。
「処置」欄には、「喉にルゴールを塗る。投薬し経過を見る」が記録されている。
「処方」欄には、「ロキソニン錠60mg 1日3回/食後 3日間」が記録されている。
この他に「マーク」欄や、「備考」欄が設けられているが空欄になっている。
「マーク」欄は、特に注意したい事柄についてマークを入力して記録する欄である。
「備考」欄には、自由な事柄を記載(記録)できる。
【0065】
この例に沿って説明すると、「患者を特定する情報」とは、「患者」欄の患者の氏名、生年月日、男/女別等の患者を特定する情報をいう。「患者を特定する情報」としては、「保険」欄に健康保険の番号がある場合は健康保険番号を含めることができる。医院で独自に患者に番号を付与している場合は、医院が独自に番号を付与した「患者番号」欄の番号を含めることができる。
「受診日に関する情報」とは、「受診日」欄の受診日等の受診日に関連した情報である。
「診療情報」とは、患者の診療に関する情報で、「主訴」欄、「所見」欄、「傷病名」欄、「検査」欄、「処置」欄、「処方」欄の診療に関する情報である。「備考」欄に診療に関する情報が記録される場合は、「備考」欄のこれらの情報も含まれる。
「初診 再診」欄の情報については、「受診に関する情報」又は「診療に関する情報」のいずれか、あるいは双方に含めてよい。
【0066】
[検索項目]
図6は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で用いる検索項目を説明するための図である。
電子カルテ171を検索する場合、制御部15(CPU151)は、表示部Dに、検索条件表示部12上で検索条件設定画面121を表示させる。
検索条件設定画面121には、検索要否欄1221、検索項目欄1222及び検索(・表示)内容欄1223を設けて表示させる。
検索項目欄1222には検索項目を表示する。
検索(・表示)内容欄1223には、最初に各検索項目で検索した場合の検索結果の表示案内を表示させる。案内表示を見て、入力部11から検索内容を入力する。「検索(・表示)内容」欄1223としたのは、検索内容を設定する欄であるが、その設定によって一覧表示中の表示がどのようになるかが、欄中に説明書きされ、それに沿って検索カルテが表示されるからである。「検索(・表示)内容」欄1223は、「検索内容」欄1223とも称される。
【0067】
入力部11からの入力により、検索要否欄1221で、検索項目欄1222の各検索項目の検索を「する/しない」のいずれかが選択されると、検索条件設定手段156はその選択に沿って検索条件を設定する。
入力部11からの入力により、検索項目欄1222に、検索対象の項目が選択されると、検索条件設定手段156はその選択に沿って検索条件を設定する。
入力部11からの入力により、検索(・表示)内容欄1223に、検索項目に対応する検索内容が入力されると、検索条件設定手段156はその選択に沿って検索条件を設定する。
【0068】
検索項目「病気」の場合は、入力部11からの入力により、検索(・表示)内容欄1223に具体的な病名が入力され、検索要否欄1221の「(検索)する/しない」が「する」で選択されると、検索条件設定手段156はその入力に沿って検索条件を設定する。CPU151(制御部15)は設定された「病名」の検索条件で、電子カルテデータベース17内を検索する。表示制御手段157は、表示部Dに、検索で抽出された検出カルテ(群)を一覧表示させる。
【0069】
なお、検索条件表示部12の検索条件設定画面121上に「初診/再診/全て」の選択ボタンを設け、「病気」の検索対象を、初診時の電子カルテとする、再診時の電子カルテとする、初診再診に関係なく全ての電子カルテを検索対象とする、の選択ができるようにしてもよい。検索対象が絞れ、検索の利便性に優れる。
このように、検索条件の検索項目として病名が選択される場合、検索条件設定手段156が、初診又は再診を選択した上で病名を検索条件として設定するように検索条件を設定すると、初診又は再診に絞っての病名による検索カルテの絞り込みが容易で、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
「マーク」「マーカー」「ワード/記号」「診療行為」の場合も同様である。
検索条件の検索項目として「マーク」「マーカー」「ワード/記号」「診療行為」が選択される場合、検索条件設定手段156が、初診又は再診を選択した上でこれらを検索条件として設定するように検索条件を設定すると、初診又は再診に絞っての「マーク」等による検索カルテの絞り込みが容易で、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0070】
検索項目「マーク」の場合は、入力部11からの入力により、検索(・表示)内容欄1223に具体的なマークが入力され、検索要否欄1221の「(検索)する/しない」で「する」が選択されると、検索条件設定手段156はその入力に沿って検索条件を設定する。CPU151(制御部15)は設定されたマークの検索条件で、電子カルテデータベース17内を検索する。表示制御手段157は、表示部Dに、検索で抽出された「マーク」の検索条件で、検出カルテ(群)を一覧表示させる。
【0071】
検索項目「マーカ―」の場合は、入力部11からの入力により、検索(・表示)内容欄1223に具体的なマーカ―を入力され、検索要否欄1221の「(検索)する/しない」で「する」が選択されると、検索条件設定手段156はその入力に沿って検索条件を設定する。CPU151(制御部15)は設定された「マーカー」の検索条件で、電子カルテデータベース17内を検索する。表示制御手段157は、表示部Dに、検索で抽出された検出カルテ(群)を一覧表示させる。
検索(・表示)内容欄1223に案内表示されているように、表示制御手段157は、表示部Dに、「電子カルテ171中の主訴及び所見欄に(検索対象の)マーカーを引いた箇所を含む内容を(一覧中に)表示(する)(マーカー付きで表示する)」よう表示制御する。
【0072】
検索項目「ワード/記号」の場合は、入力部11からの入力により、検索(・表示)内容欄1223に具体的なワード/記号を入力され、検索要否欄1221の「(検索)する/しない」が「する」で選択されると、検索条件設定手段156はその入力に沿って検索条件を設定する。CPU151(制御部15)は設定された「ワード/記号」の検索条件で、電子カルテデータベース17内を検索する。表示制御手段157は、表示部Dに、検索で抽出された検出カルテ(群)を一覧表示させる。
検索(・表示)内容欄1223に案内表示されているように、表示制御手段157は、表示部Dに、「検索しようとするワード又は記号に一致する内容を電子カルテ171から抽出して表示する(下線付き)」よう表示制御する。
【0073】
検索項目「診療行為」の場合は、入力部11からの入力により、検索(・表示)内容欄1223に具体的な診療行為が入力され、検索要否欄1221の「(検索)する/しない」が「する」で選択されると、検索条件設定手段156はその入力に沿って検索条件を設定する。CPU151(制御部15)は設定された「診療行為」の検索条件で、電子カルテデータベース17内を検索する。表示制御手段157は、表示部Dに、検索で抽出された検出カルテ(群)を一覧表示させる。
検索(・表示)内容欄1223に案内表示されているように、表示制御手段157は、表示部Dに、検索行為に(検索行為として)登録されている電子カルテ171を(検索して)(一覧)表示」するよう表示制御する。
【0074】
[検索項目「病名」での検索]
図7は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、検索項目「病名」により検索する場合について説明するための図である。図7(A)は検索条件表示、図7(B)は一覧表示、図7(C)は選択された電子カルテの詳細表示を説明するための図である。
【0075】
電子カルテ検索装置1等で、検索条件設定手段156は、検索条件の検索項目として病名を検索条件として設定できる。
更に、検索条件設定手段156は、検索条件の検索項目として病名が選択される場合、初診又は再診を選択した上で病名を検索条件として設定してもよい。
【0076】
ここで、検索条件を設定する場合、図7(A)に示すように、制御部15(CPU151)は、表示部Dに、検索条件表示部12上で検索条件設定画面121を表示させる。
検索項目欄1222で、「検索項目」は「病名」である。入力部11からの入力により、「検索要否」欄1221の「検索要否」の「(検索)する/しない」は「する」に設定する。
【0077】
検索(・表示)内容欄1223には、検索しようとする入力内容あるいは検索した電子カルテを一覧表示する場合の表示内容の案内「初診時の・・」が表示されているが、ここにマウス112を置いてマウス112の左ボタンをクリックすると、プルダウンメニュー1224が出る。プルダウンメニュー1224では、「選択」と「検索内容」とが表示される。「検索内容」には、「全て」「風邪」「インフルエンザ」・・「(空欄)」がメニュー表示される。マウス112の右ボタンをクリックすると、「検索内容」欄で指定したメニューが選択され、「選択」欄に選択印「〇」が出る。
【0078】
「プルダウンメニュー」とは、メニューの表示方法の一種で、マウス112のクリック等の操作によって複数のメニュー項目を表示させるタイプの表示方法である。のことである。「プルダウン」、「プルダウン表示」、「ドロップダウン」等ともいわれる。
プルダウンメニューにより、通常の状態ではメニューの内容を非表示状態にしておくことができるため表示領域を節約できる。マウス112のクリック等の操作によって、プルダウンメニューの中の項目を一覧で表示させることができる。その中の項目の選択も可能である。
【0079】
「検索内容」の「全て」は、病名に関係なく検索対象となる。プルダウンメニュー1224で表示されている「風邪」「インフルエンザ」のような病名は登録されている病名である。検索条件設定手段156は、少なくとも1つまたは2つの検索項目について、当該検索項目に関する検索内容を登録した検索内容の中から選択して検索内容とするように検索条件を設定することができる。検索条件設定手段156は、少なくとも1つの検索項目について、当該検索項目に関する検索内容を登録した検索内容の中から選択して検索内容とするように検索条件を設定することができると、検索の度に検索内容を新たに作成することが不要で、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高い。ここでは、検索項目の病名について、登録された病名中から選択すると、検索条件を設定する際の労力が軽減され、検索が容易である。入力部11からの入力により、「風邪」が選択されると、検索条件設定手段156はその入力に沿って検索条件を設定する。制御部15(CPU151)は、病名が「風邪」となっている電子カルテ171を検索する。
【0080】
検索条件設定手段156は、少なくとも1つまたは2つの検索項目について、当該検索項目に関する検索内容の追加登録を許容し、前記追加登録を含め、登録した検索内容の中から選択して検索内容とするように検索条件を設定することができる。検索条件設定手段156が、少なくとも1つの検索項目について、当該検索項目に関する検索内容の追加登録を許容し、追加登録を含め、登録した検索内容の中から選択して検索内容とするように検索条件を設定できると、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高い。
【0081】
ここでは、「(空欄)」が選択された場合は、検査項目病名について、「病名」を新たに登録できる。例えば、プルダウンメニュー1224中に「偏頭痛」がない場合、入力部11からの入力により、「(空欄)」を選択して「偏頭痛」を入力してキーボード111のエンターキーを押して登録する。そして、入力部11からの入力により、プルダウンメニュー1224中で「偏頭痛」が選択されると、検索条件設定手段156はその入力に沿って検索条件を設定する。制御部15(CPU151)は、「病名」が「偏頭痛」病名が「風邪」となっている電子カルテ171を検索する。
【0082】
図7(A)に示す内容で設定された検索条件で制御部15(CPU151)が検索した検索カルテ群について、表示制御手段157は、表示部Dに、図7(B)に示すように、一覧表示部13で一覧表示画面131により検索カルテ群の一覧を表示させる。
「検索条件」が、病名「風邪」で検索された検索カルテ群が一覧表示部13で一覧表示される。1行毎に検索カルテが表示される。列方向に異なる検索カルテが表示される。
・・「検索条件」「内容」に沿って、各検索カルテの内容を行方向に表示した検索カルテ表示行を、各検索カルテ毎に列方向に並べて一覧表示する。表示項目中には、検索条件を表示する検索条件表示項目「検索条件」と、検索条件で検索した検索カルテを項目別に表示する項目別表示項目「受診日」「患者」・・「内容」と、があり、項目別表示項目中の少なくとも1つの項目別表示項目は、検索カルテの内容を各検索条件に対応する表示態様、「内容」欄に「病名)風邪」、で表示する。この「内容」欄が検索カルテの「内容」欄である。
図示するように、「行方向」は横方向で、「列方向」は縦方向である。
【0083】
ここで、「検索カルテ表示行」とは、検索により抽出された各電子カルテ(検索カルテ)の内容を行方向の複数の表示項目に沿って表示した並びをいう。
「表示項目」とは、表示の区分けをいう。
「行」「列」とは、文字、表示項目、表示内容等の横又は縦の並び乃至並んでいるさまをいう。本願では文字、表示項目、表示内容等の横の並びを「行」、縦の並びを「列」という。「行方向」とは横方向をいい、「列方向」とは縦方向をいう。
【0084】
検索カルテの1番目には、受診日「2018.02.01」、患者「高橋一」、診療科「内科」、医師「田中一郎」、検索条件「病名)風邪」、内容「病名)風邪」、が行方向で1行で表示される。
検索カルテの2番目には、受診日「2018.02.05」、患者「森田恵」、診療科「内科」、医師「田中一郎」、検索条件「病名)風邪」、内容「病名)風邪」、と行方向で1行で表示される。
このように1つの検索カルテが1行で行方向に表示される。複数の検索カルテは列方向に表示される。
【0085】
この中で詳細を見たい検索カルテを、選択欄を入力部11で選択すると選択欄に「〇」の選択表示がされる。
【0086】
図7(B)の検索カルテ群中で、詳細を見たい検索カルテ(電子カルテ171)が入力部11で選択されると、表示制御手段157は表示部に図7(C)のように電子カルテ171の詳細を表示させる。電子カルテ171の詳細は電子カルテ表示部14上で電子カルテ表示画面141により表示される。
【0087】
入力部11により、一覧表示された検索カルテ群の中の1番目の検索カルテが選択された場合、表示制御手段157は、表示部に、選択された検索カルテの詳細を電子カルテ表示部14上で表示させる。これにより、医師は選択された検索カルテ(電子カルテ171)の詳細を見ることができる。選択された検索カルテは、図5に示した電子カルテ171が上部から表示されるが、図7(C)では、選択された検索カルテについて検索条件との対応関係がわかるように、検索対象箇所を中心に図示している。電子カルテ171が長い場合には画面をスクロールしたり複数頁にして全体を表示することも可能である。
【0088】
なお、電子カルテ171が長く、画面上に全体を表示できない場合、図7(C)のように,13検索条件の、傷病名「風邪」を中心としてその前後を優先的に表示すると、より都合がよい。例えば、「主訴」「所見」「傷病名」「検査」のように、「傷病名」を中心として表示すると、検索してみたい内容を中心とした箇所を優先的に(最初に)見ることができ都合がよい。
【0089】
図8は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、検索項目「病名」により検索する場合の手順について説明するためのフローチャートである。図7の例を含め説明する。
【0090】
まず、検索条件設定画面121で、入力部11からの入力で、「検索要否」の「(検索)する/しない」を「する」に設定し、「検索項目」を「病名」とする(ステップS201)。
【0091】
次に、検索(・表示)内容欄をプルダウンメニュー1224を表示し、登録済の病名中に検索しようとする病名があるか見る(ステップS202)。例えば、プルダウンした登録済の病名中に「風邪」があるかを見る。
【0092】
プルダウンメニュー1224の登録済の病名中に検索しようとする病名がない場合(「なし」の場合)、プルダウンメニュー1224で表示した空欄中に検索しようとする病名(例えば「風邪」)を入力部11から入力して登録する(ステップS203)。そして、ステップS202に戻る。
プルダウンメニュー1224で表示した登録済の病名中に検索しようとする病名がある場合(「ある」の場合)、検索条件設定手段156はその病名で検索条件を設定し、CPU151(制御部15)は設定された検索条件で電子カルテデータベース17を検索する(ステップS204)。例えば、「風邪」で検索する。
【0093】
次に、表示制御手段157は、表示部に、検索で抽出された検索カルテ(群)を一覧表示させる(ステップS205)。検索カルテ(群)は一覧表示部13に一覧表示される。一覧表示部13では、検索項目欄1222に病名「風邪」、内容欄に「病名)風邪」(風邪の下には、アンダーライン)のように、各検索カルテの内容を行方向に表示する。このような検索カルテ表示行を、各検索カルテ毎に列方向に並べて一覧表示する。
なお、病名が複数ある場合、主病名には主病名であることがわかるように「主」」を表示する。
【0094】
次に、入力部11により、一覧表示部13の一覧表示中から詳細を見たい検索カルテが選択される(ステップS206)。
【0095】
表示制御手段157は、表示部に、選択された検索カルテの詳細を表示させる。選択された検索カルテ(電子カルテ171)は、詳細は電子カルテ表示部14で表示される(ステップS207)。
【0096】
次に、入力部11の入力により、別の電子カルテ171(検索カルテ)の詳細を見る手順に移るかをCPU151が判断する(ステップS208)。
別の電子カルテ171(検索カルテ)の詳細を見る手順に移る場合(YESの場合)、ステップS206に戻る。
別の電子カルテ171(検索カルテ)の詳細を見ない場合(NOの場合)、一連の検索は終了する(ステップS209)。
【0097】
このように、検索条件設定手段156が、検索条件の検索項目として病名を検索条件として設定するように検索条件を設定できると、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高い。
更に、検索条件設定手段156が、検索条件の検索項目として病名が選択される場合、初診又は再診を選択した上で病名を検索条件として設定するように検索条件を設定すると、初診又は再診に絞っての病名による検索カルテの絞り込みが容易で、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0098】
[検索項目「マーク」での検索]
図9は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、検索項目「マーク」により検索する場合について説明するための図である。図9(A)は検索条件表示、図9(B)は一覧表示、図9(C)は選択された電子カルテの詳細表示を説明するための図である。
【0099】
検索条件を設定する場合、図9(A)に示されるように、制御部15(CPU151)は、表示部Dに、検索条件表示部12上で検索条件設定画面121を表示させる。
検索項目欄1222で、「検索項目」は「マーク」である。入力部11からの入力により、検索要否欄1221の「検索要否」の「(検索)する/しない」は「する」に設定する。
【0100】
検索(・表示)内容欄1223には、検索しようとする入力内容あるいは検索した電子カルテ171を一覧表示する場合の表示内容の案内「マークのある・・」が表示されているが、ここにマウス112を置いてマウス112の左ボタンをクリックすると、プルダウンメニュー1224が出る。プルダウンメニュー1224では、「選択」と「検索内容」とが表示される。検索条件設定手段156はその入力に沿って検索条件を設定する。制御部15(CPU151)は、病名が「風邪」となっている電子カルテ171を検索する。
【0101】
検索内容欄には、「全て」「(三角の旗のマーク)難病」「(四角の旗のマーク)伝達事項有」・・「(空欄)」がプルダウンメニュー1224が表示される。マウス112の右ボタンをクリックすると、選択欄で選択印「〇」が出て選択される。「全て」は、マークの種類に関係なく、マークの付いた全ての電子カルテ171が検索対象となる。三角の旗のマークは難病であることを意味する。四角の旗のマークは伝達事項があることを意味する。
【0102】
このように、検索条件設定手段156が検索項目としてマークを設定した場合、表示制御手段157が、検索カルテの内容欄にマークを表示させるように表示部Dを制御すると、視覚的に素早く検索カルテの検索内容を把握でき電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
また、検索条件設定手段156が検索項目としてマークを設定した場合、表示制御手段157が、検索カルテの内容欄にマークのみを表示させるように表示部Dを制御すると、マークを見ることで、視覚的に素早く検索カルテの検索内容を把握できすため、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。また、マークのみを表示させると、患者等の医師や医療スタッフ以外の者患者にはマークの意味は分からないため、患者に伝えることを控えたい情報を、電子カルテを検索する医師や医療スタッフ等の医療関係者に密かに伝えることが可能となる。
【0103】
例えば、医師が電子カルテ171に入力しながら、あるいは電子カルテ171を見ながら患者を診察する場合、患者が表示された電子カルテ171を見てしまった場合、「難病」と書かれていると患者は希望を失ってしまう場合がある。「余命3か月」「(現代の医療では)治療方法なし」のような場合も同様である。「(四角の旗のマーク):図面参照」は「伝達事項あり」を意味する。込み入った内容で、電子カルテ171に記載するのが難しかったり、簡単な記載では充分に伝えられない場合である。「伝達事項あり」と書かれているのを患者が見ると、誤解を生じる場合もあるが、マークであるとそのようなリスクを低減できる。
なお、医師(更には医療スタッフ等)の便宜のため、マーク表示箇所にマウス112を置くと、マークから吹き出しが出てマークの意味を小さな窓1230で表示するツールチップを用意しておくと便利である。
【0104】
電子カルテ171中には医院で決めたルールに沿って特定の電子カルテ171にマークが記録されている場合がある。検索対象のマークは登録しておくとよい。マークを登録されたマーク中から選択すると検索が容易である。都度マークを入力して検索する必要がないからである。
【0105】
「(空欄)」を選択すると、新たに登録できる。例えば、インフルエンザで重症化した場合は新たなマークを付けることにした場合、電子カルテ171に新たなマークを付けて記録しておく。入力部11からの入力により、プルダウンメニュー1224中から「(空欄)」を選択して「(新たなマーク:図示省略)」を入力してキーボード111のエンターキーを押して登録する。そして、入力部11からの入力により、プルダウンメニュー1224中で「(新たなマーク:図示省略)」が選択されると、検索条件設定手段156はその入力に沿って検索条件を設定する。制御部15(CPU151)は、インフルエンザで重症化した場合の電子カルテを検索する。
【0106】
図9(A)に示す内容で設定された検索条件で制御部15(CPU151)が検索した検索カルテ群について、表示制御手段157は、表示部Dに、図9(B)に示すように、一覧表示部13で一覧表示画面131により検索カルテ群の一覧を表示させる。
【0107】
「検索条件」をマーク「(四角の旗のマーク):図面参照」で設定して検索すると、表示制御手段157は、当該マークが付けられた検索カルテ群を一覧表示部13に一覧表示させる。1行毎に検索カルテが表示される。列方向に異なる検索カルテが表示される。
・・「検索条件」「内容」に沿って、各検索カルテの内容を行方向に表示した検索カルテ表示行を、各検索カルテ毎に列方向に並べて一覧表示する。項目別表示項目中の少なくとも1つの項目別表示項目は、検索カルテの内容を各検索条件に対応する表示態様、「内容」欄に「(四角の旗のマーク):図面参照」、で表示する。
【0108】
検索カルテの1番目には、受診日「2018.03.01」、患者「小林次郎」、診療科「小児科」、医師「宮坂有」、検索条件「マーク」、内容「(四角の旗のマーク):図面参照」、が行方向に1行で表示される。医師(更には医療スタッフ等)が、マークにマウス112を置くと、ツールチップにより、マークから吹き出しが出て、小さな窓1230で、四角の旗のマークが「伝達事項有」の意味であることを表示する。
検索カルテの2番目には、受診日「2018.04.01」、患者「島田正」、診療科「整形外科」、医師「三井望」、検索条件「マーク」、内容「(三角の旗のマーク)」、が行方向に1行で表示される。医師(更には医療スタッフ等)が、マークにマウス112を置くと、ツールチップにより、マークから吹き出しが出て、小さな窓1230で、三角の旗のマークが「難病」の意味であることを表示する。
内容欄には、マークの他に、主訴所見の先頭から30~50文字程度を表示する。
このように1つの検索カルテが1行で行方向に表示される。複数の検索カルテは列方向に表示される。
【0109】
この中で詳細を見たい検索カルテが、入力部11により、選択欄で選択されると選択欄に「〇」の選択表示がされる。
【0110】
図9(B)の検索カルテ群中で、詳細を見たい検索カルテ(電子カルテ171)が入力部11で選択されると、表示制御手段157は表示部に図9(C)のように電子カルテ171の詳細を表示させる。電子カルテ171の詳細は電子カルテ表示部14上で電子カルテ表示画面141により表示される。
【0111】
入力部11により、一覧表示された検索カルテ群の中の1番目の検索カルテが選択された場合、表示制御手段157は、表示部に、選択された検索カルテの詳細を電子カルテ表示部14上で表示させる。これにより、医師は選択された検索カルテ(電子カルテ171)の詳細を見ることができる。選択された検索カルテは、図5に示した電子カルテ171が上部から表示されるが、図9(C)では、選択された検索カルテについて検索条件との対応関係がわかるように、検索対象箇所を中心に図示している。電子カルテ171が長い場合には画面をスクロールしたり複数頁にして全体を表示することも可能である。
【0112】
なお、電子カルテ171の表示が長く、画面上に全体を表示できない場合、検索条件の、マーク「(四角の旗のマーク)」を中心としてその前後が優先的に表示されるようにすると、より都合がよい。例えば、電子カルテ171の末尾に近い箇所に「マーク」欄がある場合、「マーク」欄を含め、その周辺が最初に表示されるようにすると、検索してみたい内容を中心とした箇所を優先的に(最初に)見ることができ、より都合がよい。例えば、マーク欄に「(四角の旗のマーク)」が表示され、ツールチップにより小さな窓1230で「伝達事項有」の意味であることが表示され、その下の備考欄(備考欄には「主治医変更の場合、留意事項を伝える」と入力されている)も表示されるようにすると、より都合がよい。
【0113】
図10は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、検索項目「マーク」により検索する場合の手順について説明するためのフローチャートである。図9の例を含め説明する。
【0114】
まず、検索条件設定画面121で、入力部11からの入力で、「検索要否」の「(検索)する/しない」を「する」に設定し、「検索項目」を「マーク」とする(ステップS301)。
【0115】
次に、検索(・表示)内容欄1223をプルダウンメニュー1224を表示し、登録済のマーク中に検索しようとするマークがあるか見る(ステップS302)。例えば、プルダウンメニュー表示した登録済の病名中に「(四角の旗のマーク:図面参照)」があるかを見る。
プルダウンメニュー表示した登録済のマーク中に検索しようとするマークがない場合(「なし」の場合)、プルダウンメニュー表示した空欄中に検索しようとするマークを入力部11から入力して登録する(ステップS303)。そして、ステップS302に戻る。
プルダウメニュー表示した登録済の病名中に検索しようとするマークがある場合(「ある」の場合)、検索条件設定手段156はそのマークで検索条件を設定し、CPU151(制御部15)は設定された検索条件で電子カルテデータベース17を検索する(ステップS204)。例えば、「(四角の旗のマーク:図面参照)」を検索条件として検索する。
【0116】
次に、表示制御手段157は、表示部に、検索で抽出された検索カルテ(群)を一覧表示させる(ステップS305)。検索カルテ(群)は一覧表示部13に一覧表示される。一覧表示部13では、検索項目欄1222に「マーク」、内容欄に「(四角の旗のマーク:図面参照)」のように、各検索カルテの内容を行方向に表示する。このような検索カルテ表示行を、各検索カルテ毎に列方向に並べて一覧表示する。
【0117】
次に、入力部11により、一覧表示部13の一覧表示中から詳細を見たい検索カルテが選択される(ステップS306)。
表示制御手段157は、表示部に、選択された検索カルテの詳細を表示させる。選択された検索カルテ(電子カルテ171)は、詳細は電子カルテ表示部14で表示される(ステップS307)。
【0118】
次に、入力部11の入力により、別の電子カルテ171(検索カルテ)の詳細を見る手順に移るかをCPU151が判断する(ステップS308)。
別の電子カルテ171(検索カルテ)の詳細を見る手順に移る場合(YESの場合)、ステップS306に戻る。
別の電子カルテ171(検索カルテ)の詳細を見ない場合(NOの場合)、一連の検索は終了する(ステップS309)。
【0119】
[検索項目「マーカー」での検索]
図11は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、検索項目「マーカー」により検索する場合について説明するための図である。図11(A)は検索用表示、図11(B)は一覧表示、図11(C)は選択された電子カルテ171の詳細表示を説明するための図である。
【0120】
電子カルテ検索装置1等で、検索条件設定手段156が検索項目としてマーカーを設定した場合、表示制御手段157は、検索カルテの内容欄に、検索カルテの記載部分のうち前記マーカーが付されている記載部分を表示させるように表示部Dを制御することができる。
【0121】
ここで、検索条件を設定する場合、図11(A)に示されるように、制御部15(CPU151)は、表示部Dに、検索条件表示部12上で検索条件設定画面121を表示させる。
検索項目欄1222で、「検索項目」は「マーカ―」である。入力部11からの入力により、検索要否欄1221の「検索要否」の「(検索)する/しない」は「する」に設定する。
【0122】
検索(・表示)内容欄1223には、検索しようとする入力内容あるいは検索した電子カルテ171を一覧表示する場合の表示内容の案内「電子カルテ中の・・」が表示されているが、ここにマウス112を置いてマウス112の左ボタンをクリックすると、プルダウンメニュー1224が出る。プルダウンメニュー1224では、「選択」と「検索内容」とが表示される。「検索内容」には、「全て」「1ケ月前から」「数日前から」「前日から」・・「(空欄)」がメニュー表示される。マウス112の右ボタンをクリックすると、「検索内容」欄で指定したメニューが選択され、「選択」欄に選択印「〇」が出る。
【0123】
「全て」は、マーカ―の内容に関係なく、マーカ―の付いた全ての電子カルテ171が検索による抽出対象となる。
プルダウンメニュー1224が表示されている「1ケ月前から」「数日前から」「前日から」・・は、この箇所にマーカーが引かれ登録されているマーカーである。このように登録された病名中から選択すると、検索条件を設定する際の労力が軽減され、検索が容易である。入力部11からの入力により、「前日から」が選択されると、検索条件設定手段156はその入力に沿って検索条件を設定する。制御部15(CPU151)は、「前日から」にマーカーが引かれている電子カルテ171を検索する。例えば、主訴又は所見欄に「前日から具合が悪い」と記載され、「前日から」にマーカーが引かれている電子カルテ171があると検索により抽出される。
【0124】
新たな表現箇所にマーカーを引いて、その電子カルテ171を検索したい場合、入力部11からの入力により、プルダウンメニュー1224の表示中から「(空欄)」を選択して、新たに「(新たなマーカ―表示)」を入力してキーボード111のエンターキーを押して登録する。
そして、入力部11からの入力により、プルダウンメニュー1224中で登録済の「(新たなマーカ―表示)」が選択されると、検索条件設定手段156はその入力に沿って検索条件を設定する。制御部15(CPU151)は、「(新たなマーカ―表示)」(登録済)の電子カルテ171を検索する。
【0125】
図11(A)に示す内容で設定された検索条件で制御部15(CPU151)が検索した検索カルテ群について、表示制御手段157は、表示部Dに、図11(B)に示すように、一覧表示部13で一覧表示画面131により検索カルテ群の一覧を表示させる。
【0126】
「検索条件」を、マーカ―「前日から」で検索すると、表示制御手段157は、表示部Dに、当該マーカ―が付けられた検索カルテ群を一覧表示部13で一覧表示させる。1行毎に検索カルテが表示される。列方向に異なる検索カルテが表示される。
【0127】
・・「検索条件」「内容」に沿って、各検索カルテの内容を行方向に表示した検索カルテ表示行を、各検索カルテ毎に列方向に並べて一覧表示する。項目別表示項目中の少なくとも1つの項目別表示項目は、検索カルテの内容を各検索条件に対応する表示態様で表示する。例えば、「内容」欄に「主訴)前日から具合が悪い」(「前日から」にはマーカーが引かれた状態)、で表示する。
マーカーの色は、原則として電子カルテ171に引かれた色を使用する。
【0128】
検索カルテの1番目には、受診日「2018.02.01」、患者「高橋一」、診療科「内科」、医師「田中一郎」、検索条件「マーカー」、内容「主訴)前日から具合が悪い」(「前日から」にはマーカーが引かれた状態)、が行方向で1行で表示される。
検索カルテの2番目には、受診日「2018.02.05」、患者「森田恵」、診療科「内科」、医師「田中一郎」、検索条件「マーカー」、内容「主訴)前日から具合が悪い」(「前日から」にはマーカーが引かれた状態)、が行方向で1行で表示される。
このように1つの検索カルテが1行で行方向に表示される。複数の検索カルテは列方向に表示される。
【0129】
この中で詳細を見たい検索カルテが、入力部11により、選択欄で選択されると選択欄に「〇」の選択表示がされる。
【0130】
図11(B)の検索カルテ群中で、詳細を見たい検索カルテ(電子カルテ171)が入力部11で選択されると、表示制御手段157は表示部に図11(C)のように電子カルテ171の詳細を表示させる。電子カルテ171の詳細は電子カルテ表示部14上で電子カルテ表示画面141により表示される。
【0131】
入力部11により、一覧表示された検索カルテ群の中の1番目の検索カルテが選択された場合、表示制御手段157は、表示部に、選択された検索カルテの詳細を電子カルテ表示部14上で表示させる。これにより、医師は選択された検索カルテ(電子カルテ171)の詳細を見ることができる。選択された検索カルテは、図5に示した電子カルテ171が上部から表示されるが、図11(C)では、選択された検索カルテについて検索条件との対応関係がわかるように、検索対象箇所を中心に図示している。電子カルテ171が長い場合には画面をスクロールしたり複数頁にして全体を表示することも可能である。
【0132】
なお、電子カルテ171の表示が長く、画面上に全体を表示できない場合、検索条件の、マーカ―「前日から」を中心としてその前後が優先的に表示されるようにすると、より都合がよい。例えば、電子カルテ171の先頭に近い箇所に、マーカー検索対象の「主訴」欄や「所見」欄がある場合、「主訴」欄や「所見」欄を中心とする表示がされる。最初の画面は、受診日「2018.02.01」、初診再診「初診」、主訴「前日から具合が悪い。今日もまだノドが痛い」、所見「前日に風邪をひいた。投薬する。継続観察が必要。念のためレントゲンを撮る」(「前日から」にはマーカーが引かれている)、傷病名「風邪」、のように、マーカーで検索した箇所を中心に表示されるようにすると都合がよい。
【0133】
[検索項目「マーカー」での検索]
図12は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、検索項目「マーカ―」により検索する場合の手順について説明するためのフローチャートである。
【0134】
まず、検索条件設定画面121で、入力部11からの入力で、「検索要否」の「(検索)する/しない」を「する」に設定し、「検索項目」を「マーク」とする(ステップS401)。
【0135】
次に、検索(・表示)内容欄をプルダウンメニュー1224で表示し、登録済のマーカ―中に検索しようとするマーカ―があるか見る(判断する、ステップS402)。例えば、CPU151(制御部15)は、電子カルの主訴欄又は所見欄中に「前日から」があり、更に「前日から」にマーカーが引かれているかみる(判断する)。あるいは、電子カルテ171にマーカーが引かれているか見て、更に「前日から」にマーカーが引かれているかをみる(判断する)。
プルダウンメニュー1224で表示した登録済のマーク中に検索しようとするマーカ―がない場合(「なし」の場合)、プルダウンメニュー1224の空欄中に検索しようとする内容のマーカ―「前日から」を入力して登録する(ステップS403)。そして、ステップS402に戻る。
【0136】
プルダウンメニュー1224の登録済の病名中に検索しようとするマーカーがある場合(「ある」の場合)、検索条件設定手段156はそのマーカーで検索条件を設定し、CPU151(制御部15)は設定された検索条件で電子カルテデータベース17を検索する(ステップS404)。
例えば、CPU151(制御部15)は設定された検索条件の「前日から」にマーカーが付いている電子カルテ171を検索する。
【0137】
次に、表示制御手段157は、表示部に、検索で抽出された検索カルテ(群)を一覧表示させる(ステップS405)。検索カルテ(群)は一覧表示部13に一覧表示される。・・検索項目欄1222に「マーカ―」、内容欄に「主訴)前日から具合が悪い」(「前日から」にはマーカーが付いている)のように、マーカー付きで表示する。
このような検索カルテ表示行を、各検索カルテ毎に列方向に並べて一覧表示する。
【0138】
次に、入力部11により、一覧表示部13の一覧表示中から詳細を見たい検索カルテが選択される(ステップS406)。
【0139】
表示制御手段157は、表示部に、選択された検索カルテの詳細を表示させる。選択された検索カルテ(電子カルテ171)は、詳細は電子カルテ表示部14で表示される(ステップS407)。
【0140】
次に、入力部11の入力により、別の電子カルテ171(検索カルテ)の詳細を見る手順に移るかをCPU151が判断する(ステップS408)。
別の電子カルテ171(検索カルテ)の詳細を見る手順に移る場合(YESの場合)、ステップS406に戻る。
【0141】
別の電子カルテ171(検索カルテ)の詳細を見ない場合(NOの場合)、一連の検索は終了する(ステップS409)。
【0142】
このように、検索条件設定手段156が検索項目としてマーカーを設定した場合、表示制御手段157が、検索カルテの内容欄に、検索カルテの記載部分のうちマーカーが付されている記載部分を表示させるように表示部Dを制御すると、マーカーが付いていることや、マーカーを付けた内容を一目で把握できるため、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0143】
[検索項目「ワード/記号」での検索]
図13は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、検索項目「ワード/記号」により検索する場合について説明するための図である。図13(A)は検索用表示、図13(B)は一覧表示、図13(C)は選択された電子カルテ171の詳細表示を説明するための図である。
【0144】
電子カルテ検索装置1等で、検索条件設定手段156が検索項目としてワード/記号を設定した場合、表示制御手段157は、検索カルテの内容欄に、検索カルテの記載部分のうちワード/記号を明示させるように表示部Dを制御する。
「明示」とは、明らかに示す趣旨で、例えば、ワード/記号を太くする、斜めにする、ワード/記号を赤青等の文字、記号とする、ワード/記号の箇所を色付きとする、アンダーラインを付ける、反転表示とする等で表示することをいう。
【0145】
ここで、検索条件を設定する場合、図13(A)に示すように、制御部15(CPU151)は、表示部Dに、検索条件表示部12上で検索条件設定画面121を表示させる。
検索項目欄1222で、「検索項目」は「ワード/記号」である。入力部11からの入力により、検索要否欄1221の「検索要否」の「(検索)する/しない」は「する」に設定する。なお、「ワード/記号」とは、ワード乃至記号の意味である。
【0146】
検索(・表示)内容欄1223には、検索しようとする入力内容あるいは検索した電子カルテ171を一覧表示する場合の表示内容の案内「検索しようとする・・」が表示されているが、ここにマウス112を置いてマウス112の左ボタンをクリックすると、プルダウンメニュー1224が出る。プルダウンメニュー1224では、「選択」と「検索内容」とが表示される。「検索内容」欄には、「ロキ」「ロキソニン」・・「(空欄)」がプルダウンメニュー1224で表示される。マウス112の右ボタンをクリックすると、「検索内容」欄で指定したメニューが選択され、「選択」欄に選択印「〇」が出る。
【0147】
検索しようとするワード/記号が登録されていない場合、新たに登録できる。例えば、「ロキソニン錠」の記載のあるカルテを検索したいが、登録されているワード/記号中で「ロキソニン錠」を検索できるワード/記号がない場合、入力部11からの入力により、プルダウンメニュー1224中から「(空欄)」を選択して、キーボード111から新たに「ロキ」(又は「ロキソニン」又は「ロキソニン錠」)を入力して、キーボード111のエンターキーを押して登録する。そして、入力部11からの入力により、プルダウンメニュー1224中で「ロキ」が選択されると、検索条件設定手段156はその入力に沿って検索条件を設定する。制御部15(CPU151)は、「ロキ」のワード/記号が記録されている電子カルテ171を検索する。
【0148】
図13(A)に示す内容で設定された検索条件で制御部15(CPU151)が検索した検索カルテ群について、表示制御手段157は、表示部Dに、図13(B)に示すように、一覧表示部13で一覧表示画面131により検索カルテ群の一覧を表示させる。
「検索条件」を、ワード/記号「ロキ」で検索すると、「ロキ」のワード/記号のある検索カルテ群が一覧表示される。1行毎に検索カルテが表示される。列方向に異なる検索カルテが表示される。
・・「検索条件」「内容」に沿って、各検索カルテの内容を行方向に表示した検索カルテ表示行を、各検索カルテ毎に列方向に並べて一覧表示する。項目別表示項目中の少なくとも1つの項目別表示項目は、検索カルテの内容を各検索条件に対応する表示態様で表示する。例えば、「内容」欄の「ロキソニン錠 60mg・・」の「ロキ」は太文字で表示する。
【0149】
なお、主訴所見欄に検索対象のワード/記号がある場合、原則として検索対象のワード/記号を含むセンテンスの句点又は改行までを表示する。検索対象のワード/記号は太字にする(アンダーラインを引いたり、文字の色を変更してもよい)。語彙や記号のまとまりで、句読点のない場合もセンテンスと同様にする。センテンス抽出時に、検索対象のワード/記号の前は最大文字数を決めておく。例えば、最大10~30文字とする。内容欄は、最大40~60程度の文字数とする。表示しきれない場合には、スクロールバーを表示する。
【0150】
検索カルテの1番目には、受診日「2018.02.01」、患者「高橋一」、診療科「内科」、医師「田中一郎」、検索条件「ワード/記号」、内容「ロキソニン錠 60mg 風邪で・・」(「ロキ」部分は太文字)、が行方向で1行で表示される。
検索カルテの2番目には、受診日「2018.02.18」、患者「角田三」、診療科「整形外科」、医師「三井望」、検索条件「ワード/記号」、内容「ロキソニン錠 60mg 腰痛・・」(「ロキ」部分は太文字)、が行方向で1行で表示される。
検索カルテの3番目には、受診日「2018.03.01」、患者「小林次郎三」、診療科「小児科」、医師「宮坂有」、検索条件「ワード/記号」、内容「ロキソニン錠 60mg インフルエンザ・・」(「ロキ」部分は太文字)、が行方向で1行で表示される。
このように1つの検索カルテが1行で行方向に表示される。複数の検索カルテは列方向に表示される。
【0151】
この中で詳細を見たい検索カルテが、入力部11により、選択欄で選択されると選択欄に「〇」の選択表示がされる。
【0152】
図13(B)の検索カルテ群中で、詳細を見たい検索カルテ(電子カルテ171)が入力部11で選択されると、表示制御手段157は表示部に図13(C)のように電子カルテ171の詳細を表示させる。電子カルテ171の詳細は電子カルテ表示部14上で電子カルテ表示画面141により表示される。
【0153】
一覧表示された検索カルテ群の中の1番目の検索カルテが選択された場合、選択されたカルテが表示される。医師は選択されたカルテの詳細を見ることができる。選択されたカルテは図5に示した電子カルテ171であるが、図13(C)では、選択されたカルテについて検索との対応関係がわかるように、検索対象箇所を中心に図示している。カルテが長い場合には画面をスクロールしたり複数頁にして全体を表示するも可能である。
【0154】
なお、電子カルテ171の表示が長く、画面上に全体を表示できない場合、図13(C)のように,検索条件の、ワード/記号「ロキ」を中心としてその前後が優先的に表示されるようにすると、より都合がよい。例えば、電子カルテ171の中央箇所に「ロキ」を含むワード/記号がある場合、「ロキ」を含むワード/記号を含む箇所とその周辺が最初に表示されるようにする。「処方」欄の「ロキソニン錠 60mg 1日3錠/食後 3日間」が表示画面の中央部に表示され、その前の「処置」欄の「喉にルゴールを塗る 投薬し経過を見る」や、「処方」欄の下の「マーク」欄や「備考」欄も併せて表示されるようにすると.より都合がよい。
【0155】
図14は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、検索項目「ワード/記号」により検索する場合の手順について説明するためのフローチャートである。図13の例を含め説明する。
【0156】
まず、検索条件設定画面121で、「検索要否」の「(検索)する/しない」を「する」に設定し、「検索項目」を「ワード/記号」とする(ステップS501)。
【0157】
次に、検索(・表示)内容欄1223をプルダウンメニュー1224で表示し、登録済のワード/記号中に検索しようとするワード/記号があるか見る(ステップS502)。例えば、電子カルの主訴欄又は所見欄中に「ロキ」があるか見る。
プルダウンメニュー1224で表示した登録済のワード/記号中に検索しようとするワード/記号「ロキ」がない場合(「なし」の場合)、プルダウンメニュー1224の空欄中に検索しようとする内容のワード/記号「ロキ」を入力して登録する(ステップS503)。そして、ステップS502に戻る。
プルダウンメニュー1224の登録済の病名中に検索しようとするワード/記号がある場合(「ある」の場合)、検索条件設定手段156はその病名で検索条件を設定し、CPU151(制御部15)は設定された検索条件で電子カルテデータベース17を検索する(ステップS504)。例えば、ワード/記号「ロキ」のある電子カルテ171を検索する。
【0158】
次に、表示制御手段157は、表示部に、検索で抽出された検索カルテ(群)を一覧表示させる(ステップS205)。検索カルテ(群)は一覧表示部13に一覧表示される。一覧表示部13では、検索項目欄1222に「ワード/記号」、内容欄に「ロキ」として、「ロキ」を太文字にして表示する。
このような検索カルテ表示行を、各検索カルテ毎に列方向に並べて一覧表示する。
【0159】
次に、入力部11により、一覧表示部13の一覧表示中から詳細を見たい検索カルテが選択される(ステップS506)。
【0160】
表示制御手段157は、表示部に、選択された検索カルテの詳細を表示させる。選択された検索カルテ(電子カルテ171)は、詳細は電子カルテ表示部14で表示される(ステップS507)。
【0161】
次に、別の電子カルテ171(検索カルテ)を見るか判断する(ステップS508)。
別の電子カルテ171(検索カルテ)を見る場合(YESの場合)、ステップS506に戻る。
別の電子カルテ171(検索カルテ)を見ない場合(NOの場合)、終了する(ステップS509)。
【0162】
このように、検索条件設定手段156が検索項目としてワード/記号を設定した場合、表示制御手段157が、検索カルテの内容欄に、検索カルテの記載部分のうちワード/記号を明示させるように表示部Dを制御すると、検索したワード/記号が一目でわかり、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0163】
[検索項目「診療行為」での検索]
図15は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、検索項目「診療行為」により検索する場合について説明するための図である。図15(A)は検索条件表示、図15(B)は一覧表示、図15(C)は選択された電子カルテの詳細表示を説明するための図である。
【0164】
電子カルテ検索装置1等で、検索条件設定手段156が検索項目として診療行為を設定した場合、表示制御手段157は、検索カルテの内容欄に診療行為の内容を表示させるように表示部Dを制御する。「診療行為の内容」とは、「継続観察が必要」「来院のたびに〇〇の検査をする」等の診療行為を記録した内容をいう。
【0165】
ここで、検索条件を設定する場合、図15(A)に示されるように、制御部15(CPU151)は、表示部Dに、検索条件表示部12上で検索条件設定画面121を表示させる。
【0166】
検索項目欄1222で、「検索項目」は「診療行為」である。入力部11からの入力により、検索要否欄1221の「検索要否」の「(検索)する/しない」は「する」に設定する。
【0167】
検索(・表示)内容欄1223には、検索しようとする入力内容あるいは検索した電子カルテ171を一覧表示する場合の表示内容の案内「診療行為に・・」が表示されているが、ここにマウス112を置いてマウス112の左ボタンをクリックすると、プルダウンメニュー1224が出る。プルダウンメニュー1224では、「選択」と「検索内容」とが表示される。「検索内容」には、「継続観察が必要」「来院のたびに〇〇の検査をする」・・「(空欄)」がメニュー表示される。マウス112の右ボタンをクリックすると、「検索内容」欄で指定したメニューが選択され、「選択」欄に選択印「〇」が出る。
【0168】
検索しようとするワード/記号が登録されていない場合、新たに登録すればよい。例えば、診療行為「解熱剤を処方する」のあるカルテを検索したいが、プルダウンメニュー1224中に表示されている登録済の診療行為中で「解熱剤を処方する」がない場合、入力部11からの入力により、プルダウンメニュー1224から「(空欄)」を選択して、新たに「解熱剤を処方する」を入力してキーボード111のエンターキーを押して登録する。そして、入力部11からの入力により、プルダウンメニュー1224中で「解熱剤を処方する」が選択されると、検索条件設定手段156はその入力に沿って検索条件を設定する。制御部15(CPU151)は、「解熱剤を処方する」のワード/記号のある電子カルテ171を検索する。
【0169】
図15(A)に示す内容で設定された検索条件で制御部15(CPU151)が検索した検索カルテ群について、表示制御手段157は、表示部Dに、図15(B)に示すように、一覧表示部13で一覧表示画面131により検索カルテ群の一覧を表示させる。
【0170】
「検索条件」を、診療行為「解熱剤を処方する」で検索すると、診療行為「解熱剤を処方する」のある検索カルテ群が一覧表示部13一覧表示される。1行毎に検索カルテが表示される。列方向に異なる検索カルテが表示される。
【0171】
・・「検索条件」「内容」に沿って、各検索カルテの内容を行方向に表示した検索カルテ表示行を、各検索カルテ毎に列方向に並べて一覧表示する。項目別表示項目中の少なくとも1つの項目別表示項目は、検索カルテの内容を各検索条件に対応する表示態様で表示する。
例えば、「内容」欄の「解熱剤を処方する」の「 」内の文字や記号は他の文字や記号と異なる色で表示する(「 」内は赤文字として他の箇所は黒文字とするように色を変える)。
【0172】
検索カルテの1番目には、受診日「2018.02.01」、患者「高橋一」、診療科「内科」、医師「田中一郎」、検索条件「診療行為」、内容「継続観察が必要。念のためレントゲン・・」(「継続観察が必要」の文字は赤文字で、「念のためレントゲン・・」は黒太文字)、が行方向で1行で表示される。
検索カルテの2番目には、受診日「2018.03.01」、患者「小林次郎」、診療科「小児科」、医師「宮坂有」、検索条件「診療行為」、内容「継続観察が必要。インフルエンザ・・」(「継続観察が必要」は赤文字。「インフルエンザ・・」は黒文字)、が行方向で1行で表示される。
このように1つの検索カルテが1行で行方向に表示される。複数の検索カルテは列方向に表示される。
【0173】
この中で詳細を見たい検索カルテが、入力部11により、選択欄で選択されると選択欄に「〇」の選択表示がされる。
【0174】
図15(B)の検索カルテ群中で、詳細を見たい検索カルテ(電子カルテ171)が入力部11で選択されると、表示制御手段157は表示部に図15(C)のように電子カルテ171の詳細を表示させる。電子カルテ171の詳細は電子カルテ表示部14上で電子カルテ表示画面141により表示される。
【0175】
入力部11により、一覧表示された検索カルテ群の中の1番目の検索カルテが選択された場合、表示制御手段157は、表示部に、選択された検索カルテの詳細を電子カルテ表示部14上で表示させる。これにより、医師は選択された検索カルテ(電子カルテ171)の詳細を見ることができる。選択された検索カルテは、図5に示した電子カルテ171が上部から表示されるが、図15(C)では、選択された検索カルテについて検索条件との対応関係がわかるように、検索対象箇所を中心に図示している。電子カルテ171が長い場合には画面をスクロールしたり複数頁にして全体を表示することも可能である。
【0176】
なお、電子カルテ171の表示が長く、画面上に全体を表示できない場合、図15(C)のように、検索条件の、診療行為「継続観察が必要」を中心としてその前後が優先的に表示されるようにすると、より都合がよい。例えば、電子カルテ171の上部箇所に診療行為「継続観察が必要」がある場合、その箇所とその周辺が最初に表示される。この例では、「所見」欄の「前日に風邪をひいた。投薬する。継続観察が必要。念のためレントゲンをとる」(「継続観察が必要」は赤文字。「前日に・・投薬する」「念のためレントゲンをとる」は黒文字)が表示画面の中央部に表示され、その前の「主訴」欄の「前日から具合が悪い。今日もまだノドが痛い」(「前日から」にはマーカーが引かれている)や、「所見」欄の下の「傷病名」欄「風邪」も併せて表示されるようにするすると、より良い都合がよい。
【0177】
図16は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、検索項目「診療行為」により検索する場合の手順について説明するためのフローチャートである。図15の例を含め説明する。
【0178】
まず、検索条件設定画面121で、入力部11からの入力で、「検索要否」の「(検索)する/しない」を「する」に設定し、「検索項目」を「診療行為」とする(ステップS601)。
【0179】
次に、検索(・表示)内容欄1223をプルダウンメニュー1224で表示し、登録済の診療行為中に検索しようとする診療行為があるか見る(ステップS602)。例えば、「継続観察が必要」があるか見る。
プルダウンメニュー1224で表示した登録済の診療行為中に検索しようとする診療行為「継続観察が必要」がない場合(「なし」の場合)、プルダウンメニュー1224で表示した空欄中に検索しようとする内容の診療行為「継続観察が必要」を入力部11から入力して登録する(ステップS603)。そして、ステップS602に戻る。
プルダウンメニュー1224で表示した登録済の診療行為中に検索しようとする診療行為がある場合(「ある」の場合)、検索条件設定手段156はその診療行為で検索条件を設定し、CPU151(制御部15)は設定された検索条件で電子カルテデータベース17を検索する(ステップS204)。例えば、診療行為「継続観察が必要」のある電子カルテ171を検索する。
【0180】
次に、表示制御手段157は、表示部に、検索で抽出された検索カルテ(群)を一覧表示させる(ステップS605)。検索カルテ(群)は一覧表示部13に一覧表示される。一覧表示部13では、検索項目欄1222に「診療行為」、内容欄に「継続観察が必要」として、「継続観察が必要」を赤文字(他は黒文字)にして表示する。各検索カルテの内容を行方向に表示する。このような検索カルテ表示行を、各検索カルテ毎に列方向に並べて一覧表示する。
【0181】
次に、入力部11により、一覧表示部13の一覧表示中から詳細を見たい検索カルテが選択される(ステップS606)。
【0182】
表示制御手段157は、表示部に、選択された検索カルテの詳細を表示させる。選択された検索カルテ(電子カルテ171)は、詳細は電子カルテ表示部14で表示される(ステップS607)。
【0183】
次に、別の電子カルテ171(検索カルテ)を見るか判断する(ステップS608)。
別の電子カルテ171(検索カルテ)を見る場合(YESの場合)、ステップS606に戻る。
別の電子カルテ171(検索カルテ)を見ない場合(NOの場合)、終了する(ステップS609)。
【0184】
このように、検索条件設定手段156が検索項目として診療行為を設定した場合、表示制御手段157が、検索カルテの内容欄に診療行為の内容を表示させるように表示部Dを制御すると、診療行為が一目でわかるため、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0185】
[複数の検索項目での検索]
図17は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、複数の検索項目により検索する場合について、検索条件表示を説明するための図である。
【0186】
検索条件を設定する場合、図17に示すように、制御部15(CPU151)は、表示部Dに、検索条件表示部12上で検索条件設定画面121を表示させる。
【0187】
検索項目欄1222で、「検索項目」は「病名」「マーク」「マーカー」「ワード/記号」「診療行為」の5つである。入力部11からの入力により、検索要否欄1221の「検索要否」の「(検索)する/しない」は、「病名」は「(検索)する」、「マーク」は「(検索)しない」、「マーカーは「(検索)する」、「ワード/記号は「(検索)する」、「診療行為」は「(検索)しない」に設定した。
「検索要否」1221と、「選択」1224とは、どちらを先に入力/選択してもよい。一度入力/選択した内容を後で変更することもできる。
【0188】
「(検索)する」とした「検索内容」について内容の条件設定をする。
各検索項目の、検索(・表示)内容欄1223には、検索しようとする入力内容あるいは検索した電子カルテ171を一覧表示する場合の表示内容の案内「初診時の・・」が表示されているが、ここにマウス112を置いてマウス112の左ボタンをクリックすると、プルダウンメニュー1224が出る。プルダウンメニュー1224では、「選択」と「検索内容」とが表示される。マウス112の右ボタンをクリックすると、「検索内容」欄で指定したメニューが選択され、「選択」欄に選択印「〇」が出る。
検索項目「病名」ではプルダウンメニュー1224で表示された検索内容「全て」「風邪」「インフルエンザ」・・中、「風邪」を選択した。
検索項目「マーカー」ではプルダウンメニュー1224で表示された検索内容「全て」「1ケ月前から」「数日前から」「前日から」・・中、「前日から」を選択した。
検索項目「ワード/記号」ではプルダウンメニュー1224で表示された検索内容「ロキ」「ロキソニン」・・中、「ロキ」を選択した。
【0189】
図18は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、複数の検索項目により検索した場合の一覧表示について説明するための図である。
図17に示す内容で設定された検索条件で制御部15(CPU151)が検索した検索カルテ群について、表示制御手段157は、表示部Dに、図18に示すように、一覧表示部13で一覧表示画面131により検索カルテ群の一覧を表示させる。
【0190】
一覧表示部13では「検索条件」で検出された検索カルテ群が一覧表示されている。1行毎に検索カルテが表示される。列方向に異なる検索カルテが表示される。
・・「検索条件」「内容」に沿って、各検索カルテの内容を行方向に表示した検索カルテ表示行を、各検索カルテ毎に列方向に並べて一覧表示する。項目別表示項目中の少なくとも1つの項目別表示項目は、検索カルテの内容を各検索条件に対応する表示態様で表示する。
【0191】
検索カルテの1番目には、受診日「2018.02.01」、患者「高橋一」、診療科「内科」、医師「田中一郎」、検索条件の検索項目「病名」、検索内容「風邪」、内容(検索結果)「病名)風邪」(「風邪」にはアンダーライン)、が行方向に1行で表示されている。
検索カルテの2番目には、1番目の検索カルテと同じ検索カルテが、受診日「2018.02.01」、患者「高橋一」、診療科「内科」、医師「田中一郎」、検索条件の検索項目「マーカー」、検索内容「前日から」、内容(検索結果)「主訴)前日から具合が悪い・・」(「前日から」にはマーカー付き)、が行方向に1行で表示される。
検索カルテの3番目には、1番目及び2番目の検索カルテと同じ検索カルテが、受診日「2018.02.01」、患者「高橋一」、診療科「内科」、医師「田中一郎」、検索条件の検索項目「ワード/記号」、検索内容「ロキ」、内容(検索結果)「処方)ロキソニン錠 60mg・・」(「ロキ」は太字)、が行方向に1行で表示されている。
検索カルテの4番目には、1~3番目の検索カルテと異なる検索カルテが、受診日「2018.02.05」、患者「森田恵」、診療科「内科」、医師「田中一郎」、検索条件の検索項目「病名」、検索内容「風邪」、内容(検索結果)「病名)風邪、偏頭痛」(「風邪」にはアンダーライン)、として行方向に1行で表示されている。
検索カルテの5番目には、1~4番目の検索カルテと異なる検索カルテが、受診日「2018.02.05」、患者「角田二」、診療科「整形外科」、医師「田中一郎」、検索条件の検索項目「ワード/記号」、検索内容「ロキ」、内容(検索結果)「処方)ロキソニン錠 60mg・・」(「ロキ」は太字)、として行方向に1行で表示されている。
検索カルテの6番目には、1~5番目の検索カルテと異なる検索カルテが、受診日「2018.03.01」、患者「小林次郎」、診療科「小児科」、医師「宮田有」、検索条件の検索項目「マーカー」、検索内容「前日から」、内容(検索結果)「所見)前日からの発熱が下がった」(「前日から」にはマーカー付き)、として行方向に1行で表示されている。
検索カルテの7番目には、6番目の検索カルテと同じ検索カルテが、受診日「2018.03.01」、患者「小林次郎」、診療科「小児科」、医師「宮田有」、検索条件の検索項目「ワード/記号」、検索内容「ロキ」、内容(検索結果)「処方)ロキソニン錠・・」(「ロキ」は太字)、として行方向に1行で表示されている。
【0192】
受診日の境の枠線は太くなっている(3番目と4番目との境、4番目と5番目との境、5番目と6番目との境の枠線)。
異なる受診日で分けることで、一覧中の表示態様は異なるが同じカルテが並んでいても、それらが同じカルテであることを判別しやすくできる。
【0193】
図17の一覧表示中で詳細を見たい検索カルテが、入力部11により、選択欄で選択されると選択欄に「〇」の選択表示がされる。
図17の検索カルテ群中で、詳細を見たい検索カルテ(電子カルテ171)が入力部11で選択されると、表示制御手段157は表示部に電子カルテ171の詳細を表示させる。電子カルテ171の詳細は電子カルテ表示部14上で電子カルテ表示画面141により表示される。
例えば、一覧表示された検索カルテ群の中の1番目と6番目の検索カルテを選択すると、それらを1つずつ電子カルテ表示部14上で詳細表示してみることができる。これらの表示については既に説明したので説明を省略する。
【0194】
図19は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、複数の検索項目により検索する場合の手順について説明するためのフローチャートである。図17及び図18の検索を例にして説明する。
【0195】
まず、検索条件設定画面121で、入力部11からの入力で、5つの「検索項目」について「検索要否」の「(検索)する/しない」を設定する(ステップS701)。なお、デフォルトでは「しない」に設定されているため、検索する項目だけ「する」に変更すればよい。
【0196】
次に5つの「検索項目」について「(検索)する」に設定されているものがあるか判断する(ステップS702)。
【0197】
次に5つの「検索項目」の全てについて「(検索)する」に設定されているものがない場合には検索はしない(NO)ので検索は終了する。
【0198】
次に5つの「検索項目」のいずれか1つでも「(検索)する」に設定されているものがある場合、検索(・表示)内容欄をプルダウンメニュー1224を表示して登録されている検索内容中に検索しようとしている検索(対象)内容があるか判断する(ステップS703)。
検索内容がない場合(「なし」の場合)、検索しようとする内容を登録する(ステップS704)。そしてステップS703に戻る。
検索内容がある場合(「ある」の場合)、検索条件設定手段156はその病名で検索条件を設定し、CPU151(制御部15)は設定された検索条件で電子カルテデータベース17を検索する(ステップS705)。
そして、CPU151(制御部15)は検索で抽出(ヒット)した検索カルテから一覧表示用データを収集する(ステップS706)。
【0199】
次に、「(検索)する」としているが検索していない検索項目があるか判断する(ステップS707)。
「(検索)する」としているが検索していない検索項目がある場合(未検索項目が「ある」の場合)、まだ検索していない検索項目を設定する(ステップS707)。そして、ステップS703に戻る。
「(検索)する」としている検索項目の全てについて検索してある場合(未検索項目が「ない」の場合)、表示制御手段157は、表示部に、「(検索)する」と設定した全ての検索項目の検索結果をまとめて検索で抽出された検索カルテ(群)を一覧表示させる(ステップS709)。検索カルテ(群)は一覧表示部13に一覧表示される。検索カルテ表示行を、各検索カルテ毎に列方向に並べて一覧表示する。
【0200】
次に、入力部11により、一覧表示部13の一覧表示中から詳細を見たい検索カルテが選択される(ステップS710)。
【0201】
表示制御手段157は、表示部に、選択された検索カルテの詳細を表示させる。選択された検索カルテ(電子カルテ171)は、詳細は電子カルテ表示部14で表示される(ステップS711)。
【0202】
次に、別の電子カルテ171(検索カルテ)を見るか判断する(ステップS712)。
別の電子カルテ171(検索カルテ)を見る場合(YESの場合)、ステップS710に戻る。
別の電子カルテ171(検索カルテ)を見ない場合(NOの場合)、終了する(ステップS713)。
【0203】
このように、検索条件設定手段156が、異なる検索項目による検索条件の設定を可能とし、表示制御手段157が、検索条件に対応する表示態様で表示させた検索カルテを一覧表示させるように表示部Dを制御すると、電子カルテを検索し抽出するのに利便性が高い。
【0204】
また、制御部15で、検索条件設定手段156が、検索条件を、第1の検索条件又は第2の検索条件として設定し、第1の検索条件で検索された検索カルテと同じ検索カルテが第2の検索条件によっても検索された場合、表示制御手段157が、第1の検索条件によって検索された検索カルテと、第2の検索条件によって検索された同じ検索カルテと、をそれぞれの検索条件に対応する表示態様で一覧表示させるように表示部Dを制御すると、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0205】
また、表示制御手段157が、第1の検索条件によって検索された検索カルテと、第2の検索条件によって検索された同じ検索カルテと、を列方向に連続して並べて表示させるように表示部Dを制御すると、同じ検索カルテがそれぞれの検索条件に対応する表示態様で並べて表示されるため、検索結果が見やすく、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0206】
また、検索条件設定手段156が、検索するのに便利な、病名、マーク、マーカー、ワード/記号及び診療行為の少なくとも1つ以上を検索項目とするように検索条件を設定することにより、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0207】
また、検索条件設定手段156が、検索するのに便利な、病名、マーク、マーカー、ワード/記号及び診療行為の少なくとも2つ以上を検索項目とするように検索条件を設定することにより、同時に異なる観点からの検索ができるため、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0208】
また、検索条件設定手段156が、少なくとも1つの検索項目について、当該検索項目に関する検索内容を登録した検索内容の中から選択して検索内容とするように検索条件を設定すると、検索の度に検索内容を新たに作成することが不要であり、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0209】
また、表示制御手段157が、検索カルテを列方向に沿って受診日順にかつ受診日毎に分けて一覧表示させるように表示部を制御すると、一覧表示が見やすいため、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高くなる。
【0210】
また、異なる検索項目から検索条件を設定する検索条件設定ステップと、前記検索条件に対応する表示態様で表示させた前記検索カルテを一覧表示させるステップと、を含む電子カルテ検索方法とすると、電子カルテを検索し抽出するのに利便性が高い。
【0211】
また、異なる検索項目から検索内容を設定する検索条件設定ステップと、各カルテの内容を、行方向に並べた複数の表示項目に沿って表示した検索カルテ表示行を、列方向に並べて一覧表示するとともに、検索カルテ行は、複数の表示項目中の少なくとも1つの表示項目で、検索カルテの内容を各検索条件に対応する表示態様で表示させると、複数の異なる条件で検索して、その検索結果をより的確に同時に一覧表示することにより、電子カルテを検索する際の利便性が、より一層高くなる。
【0212】
[実施形態2]
実施形態2に係る電子カルテ検索装置等(図示せず)は、基本的には実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等と同様の構成を有するが、検索条件表示部12及び一覧表示部13の構成が実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等とは異なる。すなわち、実施形態2に係る電子カルテ検索装置等においては、検索条件表示部12及び一覧表示部13をそれぞれ別個の表示装置で構成するのではなくて、1つの表示装置で構成している。
【0213】
このようにすると、検索条件設定表示と一覧表示とが1つの表示部Dで表示され、電子カルテの詳細表示は別の表示部で見ることが可能となるため、検索しやすく、また検索した電子カルテが見やすい。
【0214】
なお、実施形態2に係る電子カルテ検索装置等は、図1図19に示す実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等と同じ符号は同じ意味を有する。実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等が有する効果のうち、実施形態2に係る電子カルテ検索装置1等に該当する効果については同様の効果を有する。
以下の実施形態も同様であり、実施形態1と同様の効果を有することや、同様の効果を奏する旨の記載は省略する。
【0215】
[実施形態3]
図20は、他の実施形態に係る電子カルテ検索装置等を説明するための図である。
実施形態3に係る電子カルテ検索装置等は、基本的には図1~19に示す実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等と同様であるが、実施形態3に係る電子カルテ検索装置等は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、図20に示すように、検索条件表示部12と、一覧表示部13と、電子カルテ表示部14と、を1つの表示部Dとした点で、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等と異なる。
【0216】
図20に示すように、表示部Dの約半分(右半分)を検索条件表示部12と、検索結果を一覧表示する一覧表示部13との兼用の表示領域とし、残りの約半分(左半分)を電子カルテ表示部14の表示領域とした。図20では、右半分の表示領域で、一覧表示部13の表示画面が手前にあり、検索条件表示部12の表示画面の大半が後ろ側になっている。検索条件表示部12と一覧表示部13の表示画面の手前側と後ろ側の切り替えする場合は、後ろ側の一部見えている表示画面上(あるいは上部に見えているタブ)にマウス112を置いてクリックすることで手前側と後ろ側の画面を切り替えできる。
このようにすると、表示部D全体を小型化できる。
【0217】
[実施形態4]
実施形態4は、複数の電子カルテ検索装置1と、電子カルテデータベース(メモリー)17と、を備えた電子カルテシステム2とする電子カルテシステムの実施形態である。
実施形態4に係る電子カルテシステムは、基本的には図1~19に示す実施形態1に係る電子カルテシステム2と同様であるが、実施形態4に係る電子カルテシステムは、実施形態1に係る電子カルテシステム2で、電子カルテ検索装置1を複数とし、複数の電子カルテ検索装置1がネットワーク16に接続する点で、実施形態1に係る電子カルテシステム2と異なる。
このようにすると、複数の電子カルテ検索装置1で検索できるため、電子カルテを検索し抽出するのに、より一層利便性が高い。
【0218】
[実施形態5]
図21は、他の実施形態に係る電子カルテ検索装置等を説明するための図である。
実施形態5の電子カルテ検索装置等(図21参照)は、基本的には図1~19に示す実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等と同様であるが、実施形態5に係る電子カルテ検索装置等は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、図13図17等で図示した「ワード/記号」の検索条件表示画面を図21(説明は後述する)のようにした点で、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等と異なる。
【0219】
実施形態5の電子カルテ検索装置等では、検索条件を設定する場合、制御部15(CPU151)は、表示部Dに、検索条件表示部12上で、図21に示す検索条件設定画面121を表示させる。
【0220】
検索条件表示部12の検索条件設定画面121には、検索項目設定欄1241等が設けられ、検索する項目が何であるか、及びその検索項目について検索条件をどのように設定する等を表示して設定できるようにされている。
検索項目設定欄1241は、検索項目を設定する欄である。この例では、検索項目設定欄1241には、「抽出ワード/記号設定」の表示がされており、検索項目が「抽出ワード/記号」であること、及びこの画面がその検索内容を設定する画面であることを示している。
検索項目設定欄1241の下には、当該検索項目に関する検索条件選択欄1242、有効/無効状態欄1243、登録内容欄(登録抽出ワード/記号欄)1244及び登録(更新)日欄1245が設けられている。
【0221】
検索条件選択欄1242は、1行ずつ行方向(横方向)に表示された検索条件を選択するか否かを選択する欄である。入力部11からの入力により、検索条件選択欄1242で、選択/非選択のいずれかを選ぶことができる。選択を選ぶと「〇」の表示がされる。「〇」の表示は、検索条件として選択する(選択された、あるいは設定する、設定された)、の意味である。
【0222】
有効/無効状態欄1243では、入力部11からの入力により、登録内容欄(登録抽出ワード/記号欄)1244に表示されている登録内容(登録された、登録抽出対象ワード/記号)の登録を有効な状態にするか(検索条件として設定できる状態にするか)、無効な状態にするか(一旦登録したが、現在は検索条件として設定できない無効な状態にするか)を設定できる(有効/無効状態欄1243の中で、有効又は無効を設定できる)。そして、その状態(有効/無効)を表示する。
【0223】
登録内容欄(登録抽出ワード/記号欄)1244では、入力部11からの入力により、検索対象(抽出対象)の「ワード/記号」を登録できる。登録されたワード/記号は、登録内容欄(登録抽出ワード/記号欄)1244に表示される。「(患者共通)」とは、「登録抽出ワード/記号」が特定の患者だけでなく、どの患者にも共通して検索対象(抽出対象)とすることができる、との意味である。
【0224】
登録(更新)日欄1245は、「登録抽出ワード/記号」を登録又は更新した日を示す。登録とは、「ワード/記号」を、ある「ワード/記号」を登録内容欄(登録抽出ワード/記号欄)1244に新たに載せることをいう。更新とは、登録したワード/記号を新しく改めることをいう。
【0225】
図21の例では、左から、検索条件選択欄1242、有効/無効状態欄1243、登録内容欄(登録抽出ワード/記号欄)1244、登録(更新)日欄1245の順で欄が並んでいる。
一番上の行は、左から順に「〇」「有効」「初診」「2019.01.22(火)」と表示されている。ワード/記号「初診」が、2019年1月22日(火)に登録又は更新されたこと、検索対象とできる「有効」な状態であること、検索対象(抽出対象)として選択したことを表示している。
二番目の行は、左から順に「(空欄)」「有効」「再診」「2019.01.22(火)」と表示されている。ワード/記号「再診」が、2019年1月22日(火)に登録又は更新されたこと、検索対象とできる「有効」な状態であること、検索対象(抽出対象)として選択していないことを表示している。
【0226】
三番目の行は、左から順に「(空欄)」「無効」「糖尿病」「2018.12.13(木)」と表示されている。ワード/記号「糖尿病」が、2018年12月13日(木)に登録又は更新されたこと、しかし検索対象とできる「有効」な状態ではなく「無効」な状態であること、検索対象(抽出対象)として選択していないことを表示している。
登録内容欄(登録抽出ワード/記号欄)1244の「糖尿病」は、有効/無効状態欄1243の「状態」が「無効」であるから、検索条件選択欄1242で検索対象(抽出対象)として選択しようとしても選択できない。この場合、有効/無効状態欄1243をマウス112で選んで右クリックすることで、「有効」と「無効」とを変更できる。
【0227】
登録内容欄(登録抽出ワード/記号欄)1244に新しい抽出ワード/記号を登録したい場合は、登録内容欄(登録抽出ワード/記号欄)1244中の「(新しい抽出ワード/記号を登録)」欄(箇所)をマウス112で選択し、キーボード111、マウス112等から新たに登録したい「ワード」又は「記号」を入力して登録する。有効/無効状態欄1243は「有効」とする。登録(更新)日欄1245には登録日(更には日時)が自動的に記録される。検索条件選択欄1242で選択にすると、新たに登録した「ワード/記号」で検索できる。
【0228】
なお、登録内容欄(登録抽出ワード/記号欄)1244中の「(新しい抽出ワード/記号を登録)」欄の表示方法(配置方法)には、いくつかの方法がある。
【0229】
1つ目は、既に登録された「登録抽出ワード/記号」が複数ある場合に、その一番下に「(新しい抽出ワード/記号を登録)」欄を表示(配置)する方法である。このようにすると、新たに登録する場合、複数の「登録抽出ワード/記号」の最後の次の欄を選べばよいため、分かりやすい。
【0230】
2つ目は、既に登録された「登録抽出ワード/記号」が複数あり、全部を一度に表示できない場合であっても、表示画面をスクロール等しなくても、「(新しい抽出ワード/記号を登録)」欄が表示されている状態にする方法である。
【0231】
この方法にはいくつかのやり方がある。
例えば、既に登録された「登録抽出ワード/記号」が複数あり、全部を一度に表示できない場合、複数の「登録抽出ワード/記号」で画面下の「登録抽出ワード/記号」(スクロールしないで表示されているもの)に「(新しい抽出ワード/記号を登録)」欄を入れて表示(配置)する。「登録抽出ワード/記号」が20あり、10までしか一度に表示できない場合、10番目に「(新しい抽出ワード/記号を登録)」欄を入れて、「登録抽出ワード/記号」の10~20番目は、11~21番目に配置する如き方法である。
このようにすると、登録済のワード/記号が先の方に表示されると同時に、「(新しい抽出ワード/記号を登録)」欄が表示されるため、これら両者を一度に見れるため便利である。
【0232】
あるいは、「(新しい抽出ワード/記号を登録)」欄は、登録内容欄(登録抽出ワード/記号欄)1244の最初(一番目)に配置するようにしてもよい。
このようにすると、「(新しい抽出ワード/記号を登録)」欄は常に三頭に表示されるため、「(新しい抽出ワード/記号を登録)」欄を探すのが容易である。
【0233】
なお、新たに登録(更新)しようとする「抽出ワード/記号」が既に登録されている場合、制御部15が、「既に登録されており、新たな登録はできません」旨の警告をするのが好ましい。メッセージ表示、マーク表示、あるいは音声等による警告である。
【0234】
登録内容欄(登録抽出ワード/記号欄)1244に表示されている既に登録済の「ワード/記号」は更新することができる。
更新するには、登録内容欄(登録抽出ワード/記号欄)1244をマウス112で選んで右クリックすることで更新できる。
例えば、図21の上から5行目の登録内容欄(登録抽出ワード/記号欄)1244の「頭痛」をマウス112で選んで右クリックすると、「編集/削除」の窓が表示され(図面省略)、登録済の「頭痛」を「編集」したり「削除」したりすることを選択できる。「編集」を選ぶと「頭痛」の編集が可能となる。「偏頭痛」と編集し、登録(更新)日欄1245をマウス112で選んで右クリックすると「登録(更新)する/しない」の窓が表示される(図面省略)。「登録(更新)する」を選択すると、「頭痛」は「偏頭痛」に更新される。
【0235】
[実施形態6]
実施形態6の電子カルテ検索装置等は、基本的には図1~19に示す実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等と同様であるが、実施形態6に係る電子カルテ検索装置等は、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等で、図7(B)、図9(B)、図11(B)、図13(B)、図15(B)、図18等で図示して説明した検索カルテ表示行を、各検索カルテ毎、複数行(2又は3行)にした点で、実施形態1に係る電子カルテ検索装置1等と異なる。
【0236】
このようにすると、各検索カルテについて、より多くの内容を表示できる。
【0237】
以上、本発明を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態において実施することが可能である。
例えば、下記に示すような変形も可能である。
[変形例]
【0238】
(1)上記した実施形態1~6においては、表示部D(12、13、14)として液晶表示装置を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、液晶表示装置の代わりに有機EL表示装置を用いてもよい。このようにすると、視認性に優れる。
【0239】
(2)上記した実施形態1等では、入力部11に、図3に示すキーボード111を使用した(図3参照)が、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、キーボード111の代わりにタッチキーを用いてもよい。このようにすると、入力部11の小型化が可能となる。
【0240】
(3)上記した実施形態5では、検索条件を設定する場合、検索項目が「抽出ワード/記号」において、図21に示す検索条件設定画面121を表示させ検索条件を設定したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、検索項目「ワード/記号」の代わりに、検索項目「病名」、「マーク」、「マーカー」あるいは「診療行為」において、図21に示す検索条件設定画面121と同様の表示をさせて検索条件を設定してもよい。この場合、検索項目「病名」、「マーク」、「マーカー」及び「診療行為」において、登録内容欄1244は、それぞれ「登録抽出ワード/記号」の代わりに、「登録病名」「登録マーク」「登録マーカー」「登録診療行為」となる。
このようにすると、検索項目「病名」、「マーク」、「マーカー」あるいは「診療行為」においても、検索項目「抽出ワード/記号」と同様な操作での検索条件の設定が可能となる。
【符号の説明】
【0241】
1…電子カルテ検索装置、2…電子カルテシステム、11…入力部、12…検索用表示部、13…一覧表示部、14…電子カルテ表示部、15…制御部、16…ネットワーク(通信回線)、17…電子カルテデータベース(電子カルテ記憶装置)、18…印刷装置、111…キーボード、112…マウス、121…検索条件設定画面、131…一覧表示画面、141…電子カルテ表示画面、151…CPU、152…ROM、153…RAM、154…内部バス、155…インターフェース、156…検索条件設定手段、157…表示制御手段、171…電子カルテ、1221…検索要否欄、1222…検索項目欄、1223…検索(・表示)内容欄、1224…プルダウンメニュー、1230…ツールチップを使用した小さな窓、1241…検索項目設定欄、1242…検索条件選択欄、1243…有効/無効状態欄、1244…登録内容欄(登録抽出ワード/記号欄)、1245…登録(更新)日欄、D…表示部
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