(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-14
(45)【発行日】2023-11-22
(54)【発明の名称】食品生成支援装置、情報処理装置、食品生成装置、食品の生産方法、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20231115BHJP
A23L 5/00 20160101ALI20231115BHJP
【FI】
G06Q50/10
A23L5/00
(21)【出願番号】P 2019144298
(22)【出願日】2019-08-06
【審査請求日】2022-06-13
(73)【特許権者】
【識別番号】309007911
【氏名又は名称】サントリーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】向井 惇
【審査官】久宗 義明
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-361998(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0220592(US,A1)
【文献】国際公開第2016/019413(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0330097(US,A1)
【文献】特開2000-250887(JP,A)
【文献】特表2018-518732(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0293638(US,A1)
【文献】特開2015-206585(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
A23L 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品の材料に含まれる
2以上の各化学成分の量を要素とするベクトルに対して、次元圧縮処理を行い取得された第一ベクトルであり、2以上の各特徴量の量を特定す
る特徴量特定情報
を要素とする第一ベクトルと
、前記材料を特定する材料識別子とを有する2以上の材料情報が格納される材料情報格納部と、
特徴量の集合を識別する特徴量レシピ識別子
を受け付ける特徴量レシピ識別子情報受付部と、
食品に含まれるN(Nは2以上)個の各化学成分の量を要素とするベクトルに対して、次元圧縮処理を行い取得された(N-1)以下の数の各特徴量を要素とする第二ベクトルと、特徴量レシピ識別子との対応を示す2以上の対応情報を含む対応表格納部を参照し、前記特徴量レシピ識別子情報受付部が受け付けた特徴量レシピ識別子と対になる前記第二ベクトルを取得し、かつ前記材料情報格納部に格納されている2以上の材料情報を参照し、前記
第二ベクトルが有する2以上の各特徴量の2以上の特徴量特定情報を満たす2以上の材料と当該材料の量を決定する決定部と、
前記決定部が決定した2以上の各材料を特定する材料識別子に対応付けて、各材料の量に関する材料量特定情報を出力する材料量特定情報出力部とを具備する食品生成支援装置。
【請求項2】
前記材料は、生物に由来する物質である請求項
1記載の食品生成支援装置。
【請求項3】
特徴量レシピ識別子と、材料識別子と材料の量を特定する材料量特定情報との組である1以上の材料量組情報を有するレシピ情報を受け付けるレシピ情報受付部と、
前記レシピ情報が有する1以上の各材料量組情報が有する材料識別子と対になる1以上の各特徴量の量を特定する1以上の特徴量特定情報を前記材料情報格納部から取得し、当該1以上の特徴量特定情報と、前記レシピ情報が有する1以上の各材料量組情報が有する特徴量レシピ識別子とを有する対応情報を構成し、蓄積する対応情報蓄積部とをさらに具備する請求項1
または請求項
2記載の食品生成支援装置。
【請求項4】
食品に含まれるN(Nは2以上)個の各化学成分の量を要素とするベクトルに対して、次元圧縮処理を行い取得された(N-1)以下の数の各特徴量を要素とする第二ベクトルと、特徴量の集合を識別する特徴量レシピ識別子との対応を示す2以上の対応情報を含む対応表格納部を具備する情報処理装置から、前記特徴量レシピ識別子情報受付部が受け付けた特徴量レシピ識別子を用いて、2以上の各特徴量に対応付いた特徴量特定情報を受信する特徴量特定情報受信部をさらに具備し、
前記決定部は、
前記材料情報格納部に格納されている2以上の材料情報を参照し、前記特徴量特定情報受信部が受信した2以上の各特徴量特定情報を満たす2以上の材料と当該材料の量を決定する請求項1から請求項
3いずれか一項に記載の食品生成支援装置。
【請求項5】
食品の材料に含まれる1以上の各特徴量の量を特定する1以上の特徴量特定情報と前記材料を特定する材料識別子とを有する2以上の材料情報が格納される材料情報格納部と、
特徴量レシピ識別子と、2以上の各特徴量に対応付いた特徴量特定情報との対応を示す2以上の対応情報を含む対応表が格納される対応表格納部と、
特徴量レシピ識別子と、材料識別子と材料の量を特定する材料量特定情報との組である1以上の材料量組情報を有するレシピ情報を受信するレシピ情報受信部と、
前記レシピ情報が有する1以上の各材料量組情報が有する材料識別子と対になる1以上の各特徴量の量を特定する1以上の特徴量特定情報を前記材料情報格納部から取得し、当該1以上の特徴量特定情報と、前記レシピ情報が有する1以上の各材料量組情報が有する特徴量レシピ識別子とを有する対応情報を構成し、前記対応表格納部に蓄積する対応情報蓄積部とを具備する情報処理装置。
【請求項6】
特徴量レシピ識別子を受信する特徴量レシピ識別子受信部と、
前記特徴量レシピ識別子と対になる2以上の各特徴量に対応付いた特徴量特定情報を前記対応表格納部から取得する特徴量特定情報取得部と、
前記特徴量特定情報取得部が取得した2以上の特徴量特定情報を送信する特徴量特定情報送信部とをさらに具備する請求項
5記載の情報処理装置。
【請求項7】
請求項1から請求項4いずれか一項に記載の食品生成支援装置と、
2以上の材料を格納する材料格納庫と、
前記食品生成支援装置が出力した2以上の各材料の量を特定する量特定情報を受け付ける量特定情報受付部と、
前記量特定情報受付部が受け付けた2以上の各材料の量特定情報が特定する量の材料を前記材料格納庫から取り出す材料取出機構と、
前記材料取出機構が取り出した2以上の材料を用いて、食品を生成する食品生成部とを具備する食品生成装置。
【請求項8】
前記材料は、パウダーまたは液体であり、
前記食品は飲料である請求項
7記載の食品生成装置。
【請求項9】
食品の材料に含まれる2以上の各化学成分の量を要素とするベクトルに対して、次元圧縮処理を行い取得された第一ベクトルであり、2以上の各特徴量の量を特定する特徴量特定情報を要素とする第一ベクトルと、前記材料を特定する材料識別子とを有する2以上の材料情報が格納される材料情報格納部と、食品に含まれるN(Nは2以上)個の各化学成分の量を要素とするベクトルに対して、次元圧縮処理を行い取得された(N-1)以下の数の各特徴量を要素とする第二ベクトルと、特徴量レシピ識別子との対応を示す2以上の対応情報を含む対応表格納部と、特徴量レシピ識別子情報受付部と、決定部と、材料量特定情報出力部とにより実現される食品の生産方法であって、
前記特徴量レシピ識別子情報受付部が、
特徴量の集合を識別する特徴量レシピ識別子
を受け付ける特徴量レシピ識別子情報受付ステップと、
前記決定部が、前記材料情報格納部に格納されている2以上の材料情報を参照し、前記
第二ベクトルが有する2以上の各特徴量の2以上の特徴量特定情報を満たす2以上の材料と当該材料の量を決定する決定ステップと、
前記材料量特定情報出力部が、前記決定ステップで決定された2以上の各材料を特定する材料識別子に対応付けて、各材料の量に関する材料量特定情報を出力する材料量特定情報出力ステップとを具備する食品の生産方法。
【請求項10】
食品の材料に含まれる1以上の各特徴量の量を特定する1以上の特徴量特定情報と前記材料を特定する材料識別子とを有する2以上の材料情報が格納される材料情報格納部と、特徴量レシピ識別子情報と、2以上の各特徴量に対応付いた特徴量特定情報との対応を示す2以上の対応情報を含む対応表が格納される対応表格納部と、レシピ情報受信部と、対応情報蓄積部とにより実現される情報処理方法であって、
前記レシピ情報受信部が、特徴量レシピ識別子情報と、材料識別子と材料の量を特定する材料量特定情報との組である1以上の材料量組情報を有するレシピ情報を受信するレシピ情報受信ステップと、
前記対応情報蓄積部が、前記レシピ情報が有する1以上の各材料量組情報が有する材料識別子と対になる1以上の各特徴量の量を特定する1以上の特徴量特定情報を前記材料情報格納部から取得し、当該1以上の特徴量特定情報と、前記レシピ情報が有する1以上の各材料量組情報が有する特徴量レシピ識別子情報とを有する対応情報を構成し、前記対応表格納部に蓄積する対応情報蓄積ステップとを具備する情報処理方法。
【請求項11】
食品の材料に含まれる
2以上の各化学成分の量を要素とするベクトルに対して、次元圧縮処理を行い取得された第一ベクトルであり、2以上の各特徴量の量を特定す
る特徴量特定情報
を要素とする第一ベクトルと
、前記材料を特定する材料識別子とを有する2以上の材料情報が格納される材料情報格納部と、
食品に含まれるN(Nは2以上)個の各化学成分の量を要素とするベクトルに対して、次元圧縮処理を行い取得された(N-1)以下の数の各特徴量を要素とする第二ベクトルと、特徴量レシピ識別子との対応を示す2以上の対応情報を含む対応表格納部とにアクセス可能なコンピュータを、
特徴量の集合を識別する特徴量レシピ識別子
を受け付ける特徴量レシピ識別子情報受付部と、
前記材料情報格納部に格納されている2以上の材料情報を参照し、前記
第二ベクトルが有する2以上の各特徴量の2以上の特徴量特定情報を満たす2以上の材料と当該材料の量を決定する決定部と、
前記決定部が決定した2以上の各材料を特定する材料識別子に対応付けて、各材料の量に関する材料量特定情報を出力する材料量特定情報出力部として機能させるためのプログラム。
【請求項12】
食品の材料に含まれる1以上の各特徴量の量を特定する1以上の特徴量特定情報と前記材料を特定する材料識別子とを有する2以上の材料情報が格納される材料情報格納部と、特徴量レシピ識別子情報と、2以上の各特徴量に対応付いた特徴量特定情報との対応を示す2以上の対応情報を含む対応表が格納される対応表格納部とにアクセス可能なコンピュータを、
特徴量レシピ識別子情報と、材料識別子と材料の量を特定する材料量特定情報との組である1以上の材料量組情報を有するレシピ情報を受信するレシピ情報受信部と、
前記レシピ情報が有する1以上の各材料量組情報が有する材料識別子と対になる1以上の各特徴量の量を特定する1以上の特徴量特定情報を前記材料情報格納部から取得し、当該1以上の特徴量特定情報と、前記レシピ情報が有する1以上の各材料量組情報が有する特徴量レシピ識別子情報とを有する対応情報を構成し、前記対応表格納部に蓄積する対応情報蓄積部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品の味や風味等を再現することを支援する食品生成支援装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、茶カテキン類を食品衛生上安全に工業規模で製造することを目的とし、茶中に含まれる糖類、アミノ酸などの夾雑物、カフェイン、カテキン酸化重合物を液抽出工程を用いることなく除去し、低コストで高純度の茶カテキン類を製造する方法があった(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術においては、お茶等の飲料を含む食品の味や風味等を再現することが困難であった。
【0005】
さらに具体的には、例えば、食品を生成するための元になる材料は、天然物を含むことが多く、かかる天然物の品質にはばらつきがあるので、固定的な比率での複数の材料の使用では、食品の味や風味等を再現することが困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本第一の発明の食品生成支援装置は、食品の材料に含まれる1以上の各特徴量の量を特定する1以上の特徴量特定情報と材料を特定する材料識別子とを有する2以上の材料情報が格納される材料情報格納部と、2以上の各特徴量に対応付いた2以上の特徴量特定情報を特定する特徴量レシピ識別子情報を受け付ける特徴量レシピ識別子情報受付部と、材料情報格納部に格納されている2以上の材料情報を参照し、特徴量レシピ識別子情報受付部が受け付けた特徴量レシピ識別子情報により特定される2以上の各特徴量の2以上の特徴量特定情報を満たす2以上の材料と材料の量を決定する決定部と、決定部が決定した2以上の各材料を特定する材料識別子に対応付けて、各材料の量に関する材料量特定情報を出力する材料量特定情報出力部とを具備する食品生成支援装置である。
【0007】
かかる構成により、食品の味や風味等を再現することを支援できる。
【0008】
また、本第二の発明の食品生成支援装置は、第一の発明に対して、2以上の特徴量特定情報の集合を識別する特徴量レシピ識別子と、特徴量に対応付いた特徴量特定情報を含む2以上の特徴量組情報との対応を示す2以上の対応情報を含む対応表が格納される対応表格納部をさらに具備し、決定部は、特徴量レシピ識別子情報受付部が受け付けた特徴量レシピ識別子情報である特徴量レシピ識別子に対応する2以上の特徴量の2以上の特徴量特定情報を対応表格納部から取得する特徴量特定情報取得手段と、特徴量特定情報取得手段が取得した2以上の特徴量特定情報を満たす2以上の材料と材料の量を決定する決定手段とを具備する食品生成支援装置である。
【0009】
かかる構成により、食品の味や風味等を再現することを支援できる。
【0010】
また、本第三の発明の食品生成支援装置は、第一または第二の発明に対して、特徴量は、食品に含まれる化学成分に基づくものである食品生成支援装置である。
【0011】
かかる構成により、食品の味や風味等を再現することを支援できる。
【0012】
また、本第四の発明の食品生成支援装置は、第三の発明に対して、2以上の各特徴量は、食品に含まれる化学成分の次元を圧縮したものである食品生成支援装置である。
【0013】
かかる構成により、処理コストを抑えて、食品の味や風味等を再現することを支援できる。
【0014】
また、本第五の発明の食品生成支援装置は、第一から第四いずれか1つの発明に対して、材料は、生物に由来する物質である食品生成支援装置である。
【0015】
かかる構成により、食品の味や風味等を再現することを支援できる。
【0016】
また、本第六の発明の食品生成支援装置は、第一から第五いずれか1つの発明に対して、特徴量レシピ識別子と、材料識別子と材料の量を特定する材料量特定情報との組である1以上の材料量組情報を有するレシピ情報を受け付けるレシピ情報受付部と、レシピ情報が有する1以上の各材料量組情報が有する材料識別子と対になる1以上の各特徴量の量を特定する1以上の特徴量特定情報を材料情報格納部から取得し、1以上の特徴量特定情報と、レシピ情報が有する1以上の各材料量組情報が有する特徴量レシピ識別子とを有する対応情報を構成し、蓄積する対応情報蓄積部とをさらに具備する食品生成支援装置である。
【0017】
かかる構成により、特徴量に基づくレシピを登録できる。
【0018】
また、本第七の発明の食品生成支援装置は、第一から第六いずれか1つの発明に対して、特徴量レシピ識別子と、2以上の各特徴量に対応付いた特徴量特定情報との対応を示す2以上の対応情報を含む対応表が格納される対応表格納部を具備する情報処理装置から、特徴量レシピ識別子情報受付部が受け付けた特徴量レシピ識別子を用いて、2以上の各特徴量に対応付いた特徴量特定情報を受信する特徴量特定情報受信部をさらに具備し、決定部は、材料情報格納部に格納されている2以上の材料情報を参照し、特徴量特定情報受信部が受信した2以上の各特徴量特定情報を満たす2以上の材料と材料の量を決定する食品生成支援装置である。
【0019】
かかる構成により、特徴量レシピを管理する情報処理装置から特徴量特定情報を得ることができる。
【0020】
また、本第八の発明の情報処理装置は、食品の材料に含まれる1以上の各特徴量の量を特定する1以上の特徴量特定情報と材料を特定する材料識別子とを有する2以上の材料情報が格納される材料情報格納部と、特徴量レシピ識別子と、2以上の各特徴量に対応付いた特徴量特定情報との対応を示す2以上の対応情報を含む対応表が格納される対応表格納部と、特徴量レシピ識別子と、材料識別子と材料の量を特定する材料量特定情報との組である1以上の材料量組情報を有するレシピ情報を受信するレシピ情報受信部と、レシピ情報が有する1以上の各材料量組情報が有する材料識別子と対になる1以上の各特徴量の量を特定する1以上の特徴量特定情報を材料情報格納部から取得し、1以上の特徴量特定情報と、レシピ情報が有する1以上の各材料量組情報が有する特徴量レシピ識別子とを有する対応情報を構成し、対応表格納部に蓄積する対応情報蓄積部とを具備する情報処理装置である。
【0021】
かかる構成により、特徴量レシピを登録できる。
【0022】
また、本第九の発明の情報処理装置は、第八の発明に対して、特徴量レシピ識別子を受信する特徴量レシピ識別子受信部と、特徴量レシピ識別子と対になる2以上の各特徴量に対応付いた特徴量特定情報を対応表格納部から取得する特徴量特定情報取得部と、特徴量特定情報取得部が取得した2以上の特徴量特定情報を送信する特徴量特定情報送信部とをさらに具備する情報処理装置である。
【0023】
かかる構成により、特徴量レシピを管理、利用できる。
【0024】
また、本第十の発明の食品生成装置は、第一から第六いずれか1つの発明に対して、2以上の材料を格納する材料格納庫と、食品生成支援装置が出力した2以上の各材料の量を特定する量特定情報を受け付ける量特定情報受付部と、量特定情報受付部が受け付けた2以上の各材料の量特定情報が特定する量の材料を材料格納庫から取り出す材料取出機構と、材料取出機構が取り出した2以上の材料を用いて、食品を生成する食品生成部とを具備する食品生成装置である。
【0025】
かかる構成により、食品の味や風味等を再現した食品を得ることができる。
【0026】
また、本第十一の発明の食品生成装置は、第十の発明に対して、材料は、パウダーまたは液体であり、食品は飲料である食品生成装置である。
【0027】
かかる構成により、食品の味や風味等を再現した飲料を得ることができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明による食品生成支援装置によれば、食品の味や風味等を再現することを支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】実施の形態1における食品生成支援装置1のブロック図
【
図2】同食品生成支援装置1の動作例について説明するフローチャート
【
図3】同決定処理の例について説明するフローチャート
【
図4】同対応情報構成処理の例について説明するフローチャート
【
図7】実施の形態2における情報システムAの概念図
【
図10】同情報処理装置2の動作例について説明するフローチャート
【
図11】同食品生成支援装置3の動作例について説明するフローチャート
【
図12】実施の形態3における食品生成装置4のブロック図
【
図13】上記実施の形態におけるコンピュータシステムの概観図
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、食品生成支援装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0031】
(実施の形態1)
本実施の形態において、単位量あたりの材料に含まれる1以上の特徴量の量と材料を特定する材料識別子とを有する2以上の材料情報が格納されている状況において、食品の2以上の特徴量を特定する特徴量レシピ識別子情報を受け付け、特徴量レシピ識別子情報に対応する2以上の材料の量を取得し、出力する食品生成支援装置について説明する。なお、特徴量レシピ識別子情報は、例えば、嗜好、感情等を特定する情報である。また、特徴量は、例えば、食品に含まれる化学成分に基づくものであり、例えば、食品に含まれる化学成分、または化学成分の次元を圧縮したもの等である。また、材料は、通常、生物に由来する物質である。
【0032】
図1は、本実施の形態における食品生成支援装置1のブロック図である。食品生成支援装置1は、格納部11、受付部12、処理部13、および出力部14を備える。
【0033】
格納部11は、材料情報格納部111、および対応表格納部112を備える。受付部12は、特徴量レシピ識別子情報受付部121、およびレシピ情報受付部122を備える。処理部13は、決定部131、および対応情報蓄積部132を備える。決定部131は、特徴量特定情報取得手段1311、および決定手段1312を備える。出力部14は、材料量特定情報出力部141を備える。
【0034】
格納部11には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、後述する材料情報、後述する対応表である。
【0035】
材料情報格納部111には、材料に関する2以上の材料情報が格納される。材料は、生物に由来する物質であることは好適である。生物に由来する物質は、例えば、植物、動物、植物から取得される物質、動物から取得される物質である。材料は、固体、液体、気体等、問わない。材料は、例えば、パウダー、液である。
【0036】
材料情報は、食品を作るための材料に関する情報である。材料情報は、1以上の特徴量特定情報と材料識別子とを有する。材料情報は、例えば、材料識別子と1以上の特徴量組情報を有しても良い。材料情報は、例えば、材料識別子と1以上の各特徴量特定情報を要素とするベクトルでも良い。
【0037】
特徴量特定情報は、材料に含まれる1以上の各特徴量の量を特定する情報である。特徴量特定情報は、単位量の材料に含まれる一の特徴量の量でも良いし、材料に含まれる2以上の特徴量のうちの一の特徴量の比率を示す情報等でも良い。特徴量の量は、例えば、重さ、体積等であり、例えば、グラム、ミリグラム、ミリリットル等である。
【0038】
材料識別子は、材料を特定する情報である。材料識別子は、例えば、材料名、ID等である。
【0039】
特徴量は、食品に含まれる化学成分に基づくものである。特徴量は、例えば、材料に含まれる化学成分、材料に含まれる香気成分、材料に含まれる呈味成分、材料に含まれる化学成分等を次元圧縮したベクトルの要素である。
【0040】
対応表格納部112は、対応表が格納される。対応表は、2以上の対応情報を含む。対応情報は、特徴量レシピ識別子と、2以上の特徴量特定情報との対応を示す情報である。対応情報は、例えば、特徴量レシピ識別子と2以上の各特徴量特定情報を要素とするベクトルとを有する。なお、特徴量組情報は、特徴量識別子と特徴量特定情報との組である。特徴量レシピ識別子とは、特徴量の集合を識別する情報である。特徴量レシピ識別子は、例えば、ユーザの状況を特定する情報、ユーザの感情や嗜好を特定する情報、顧客または顧客の属性を特定する名称、外部情報(天気、気温、日付)を特定する名称等である。ユーザの状況を特定する情報は、例えば、「疲れている」、「悲しい」、「元気を出したい」、「眠いときにオススメのお茶」である。ユーザの感情や嗜好を特定する情報は、例えば、「私好みのお茶」、「落ち着きたい時のお茶」、「濃いめのお茶」である。顧客または顧客の属性を特定する名称は、例えば、「高齢者に効くお茶」、「女性向け紅茶」、「Aさんのいつもの緑茶」である。外部情報を特定する名称は、例えば、「夏用お茶」、「熱帯夜対策向けお茶」である。特徴量レシピ識別子は、ID等でも良く、特徴量の集合を識別できる情報であれば良い。
【0041】
受付部12は、各種の指示や情報等を受け付ける。各種の指示や情報等とは、例えば、後述する特徴量レシピ識別子情報である。
【0042】
各種の指示や情報等の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。受付部12は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0043】
ここで、受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
【0044】
特徴量レシピ識別子情報受付部121は、特徴量レシピ識別子情報を受け付ける。特徴量レシピ識別子情報は、例えば、特徴量レシピ識別子である。特徴量レシピ識別子情報は、例えば、2以上の特徴量特定情報や、2以上の特徴量組情報等でも良い。
【0045】
レシピ情報受付部122は、レシピ情報を受け付ける。レシピ情報は、食品のレシピに関する情報である。レシピ情報は、特徴量レシピ識別子と、1以上の材料量組情報を有する。材料量組情報は、材料識別子と材料量特定情報との組である。材料量特定情報は、材料の量を特定する情報である。材料量特定情報は、材料の量を示す材料量情報、または2以上の材料の集合のうちの一の材料の比率を示す材料比率情報である。
【0046】
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、決定部131が行う処理である。
【0047】
決定部131は、材料情報格納部111に格納されている2以上の材料情報を参照し、受付部12が受け付けた特徴量レシピ識別子情報により特定される2以上の各特徴量の2以上の特徴量特定情報を満たす2以上の材料と材料の量を決定する。
【0048】
決定することは、例えば、2以上の材料量組情報を取得することである。材料量組情報は、材料識別子と材料の量を特定する材料量特定情報との組の情報である。
【0049】
決定部131は、例えば、受付部12が受け付けた特徴量レシピ識別子と対になる2以上の特徴量特定情報を対応表から取得する。そして、決定部131は、取得した2以上の特徴量特定情報を満たす2以上の材料量組情報を取得する。材料量特定情報は、例えば、材料の量、比率を示す情報である。材料量特定情報は、例えば、材料の量に関する情報を要素とするベクトルである。
【0050】
特徴量レシピ識別子情報受付部121が受け付けた特徴量レシピ識別子情報が特徴量レシピ識別子である場合、特徴量特定情報取得手段1311は、当該特徴量レシピ識別子情報に対応する2以上の特徴量の2以上の特徴量特定情報を対応表格納部112から取得する。
【0051】
また、特徴量レシピ識別子情報受付部121が受け付けた特徴量レシピ識別子情報が2以上の特徴量特定情報を含む場合、特徴量特定情報取得手段1311は、受け付けられた2以上の特徴量特定情報を取得する。
【0052】
決定手段1312は、特徴量特定情報取得手段1311が取得した2以上の特徴量特定情報を満たす2以上の材料と材料の量を決定する。決定手段1312は、材料情報格納部111に格納されている2以上の材料情報を参照し、特徴量特定情報取得手段1311が取得した2以上の特徴量特定情報を満たす材料識別子と材料量特定情報との組を1組以上、取得する。
【0053】
決定手段1312は、例えば、2以上の各材料の量を変数とし、2以上の各材料に対応する1以上の各特徴量の量をパラメータとし、2以上の各特徴量の量を解答とする連立方程式を構成し、方程式を解く処理を行い、2以上の各材料の量と材料識別子とを取得する。
【0054】
また、決定手段1312は、例えば、2以上の各材料に対応する1以上の各特徴量の量を要素とする行列を取得し、当該行列の逆行列を算出し、当該逆行列と2以上の各特徴量の量を要素とするベクトルとを乗算し、2以上の各材料の量と材料識別子とを算出する。
【0055】
なお、決定手段1312の材料と材料の量の決定のアルゴリズムは問わない。
【0056】
対応情報蓄積部132は、レシピ情報受付部122が受け付けたレシピ情報が有する1以上の各材料量組情報が有する材料識別子と対になる1以上の各特徴量の量を特定する1以上の特徴量特定情報を材料情報格納部111から取得する。また、対応情報蓄積部132は、レシピ情報受付部122が受け付けたレシピ情報が有する1以上の各材料量組情報が有する特徴量レシピ識別子を取得する。そして、対応情報蓄積部132は、取得した特徴量レシピ識別子と、取得した1以上の特徴量特定情報とを有する対応情報を構成し、蓄積する。なお、対応情報蓄積部132が対応情報を蓄積する先は、対応表格納部112でも、図示しない外部の装置でも良い。
【0057】
出力部14は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、材料量特定情報である。
ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。
【0058】
材料量特定情報出力部141は、決定部131が決定した2以上の各材料を特定する材料識別子に対応付けて、各材料の量に関する材料量特定情報を出力する。材料量特定情報出力部141は、特徴量レシピ識別子情報受付部121が受け付けた特徴量レシピ識別子と、材料識別子と材料量特定情報との組を1組以上、出力することは好適である。
【0059】
格納部11、材料情報格納部111、および対応表格納部112は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0060】
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。
【0061】
受付部12、特徴量レシピ識別子情報受付部121および、レシピ情報受付部122は、例えば、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0062】
処理部13、決定部131、対応情報蓄積部132、特徴量特定情報取得手段1311、および決定手段1312は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0063】
出力部14、および材料量特定情報出力部141は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。出力部14等は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0064】
次に、食品生成支援装置1の動作例について、
図2のフローチャートを用いて説明する。
【0065】
(ステップS201)特徴量レシピ識別子情報受付部121は、特徴量レシピ識別子情報を受け付けたか否かを判断する。特徴量レシピ識別子情報を受け付けた場合はステップS202に行き、特徴量レシピ識別子情報を受け付けなかった場合はステップS204に行く。
【0066】
(ステップS202)決定部131は、2以上の材料の配合を決定する決定処理を行う。決定処理の例について、
図3のフローチャートを用いて説明する。
【0067】
(ステップS203)材料量特定情報出力部141は、ステップS202で取得された2以上の材料量組情報を出力する。
【0068】
(ステップS204)レシピ情報受付部122は、レシピ情報を受け付けたか否かを判断する。レシピ情報を受け付けた場合はステップS205に行き、レシピ情報を受け付けなかった場合はステップS201に戻る。
【0069】
(ステップS205)対応情報蓄積部132は、ステップS204で受け付けられたレシピ情報を用いて、対応情報を構成する処理を行う。かかる対応情報構成処理の例について、
図4のフローチャートを用いて説明する。
【0070】
(ステップS206)対応情報蓄積部132は、ステップS205で構成された対応情報を蓄積する。
【0071】
なお、
図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0072】
次に、ステップS202の決定処理の例について、
図3のフローチャートを用いて説明する。
【0073】
(ステップS301)特徴量特定情報取得手段1311は、受け付けられた特徴量レシピ識別子情報に対応する2以上の特徴量特定情報を対応表格納部112から取得する。
【0074】
(ステップS302)決定手段1312は、2以上の各材料に対応する特徴量特定情報を材料情報格納部111から取得する。
【0075】
(ステップS303)決定手段1312は、ステップS301で取得された2以上の特徴量特定情報とステップS302で取得した2以上の各材料に対応する特徴量特定情報とを用いて、ステップS301で取得された2以上の特徴量特定情報を満足するための2以上の各材料の量に関する材料量特定情報を算出するための演算式を構成する。
【0076】
(ステップS304)決定手段1312は、ステップS303で構成した演算式を実行し、2以上の各材料に対応する材料量特定情報を取得する。つまり、決定手段1312は、材料識別子と材料量特定情報との組である2以上の材料量組情報を取得する。上位処理にリターンする。
【0077】
次に、ステップS205の対応情報構成処理の例について、
図4のフローチャートを用いて説明する。
【0078】
(ステップS401)対応情報蓄積部132は、カウンタiに1を代入する。
【0079】
(ステップS402)対応情報蓄積部132は、受け付けられたレシピ情報の中に、i番目の材料量特定情報が存在するか否かを判断する。i番目の材料量特定情報が存在する場合はステップS403に行き、i番目の材料量特定情報が存在しない場合はステップS405に行く。
【0080】
(ステップS403)対応情報蓄積部132は、i番目の材料量特定情報に対応する材料識別子と対になる1以上の特徴量組情報を材料情報格納部111から取得する。なお、特徴量組情報は、特徴量識別子と特徴量特定情報とを有する。
【0081】
(ステップS404)対応情報蓄積部132は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS402に戻る。
【0082】
(ステップS405)対応情報蓄積部132は、カウンタjに1を代入する。
【0083】
(ステップS406)対応情報蓄積部132は、ステップS403で取得された特徴量識別子の中で、j番目の種類の特徴量識別子が存在するか否かを判断する。j番目の種類の特徴量識別子が存在する場合はステップS407に行き、j番目の種類の特徴量識別子が存在しない場合はステップS411に行く。なお、j番目の種類の特徴量識別子は、異なるj番目の特徴量識別子である。
【0084】
(ステップS407)対応情報蓄積部132は、ステップS403で取得された特徴量組情報の中から、j番目の種類の特徴量識別子と対になる特徴量特定情報をすべて取得する。
【0085】
(ステップS408)対応情報蓄積部132は、ステップS407で取得したすべての特徴量特定情報を加算し、j番目の種類の特徴量識別子と対になる特徴量特定情報を算出する。
【0086】
(ステップS409)対応情報蓄積部132は、j番目の種類の特徴量識別子とステップS408で算出した特徴量特定情報を対応付けた特徴量組情報を構成し、一時蓄積する。
【0087】
(ステップS410)対応情報蓄積部132は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS406に戻る。
【0088】
(ステップS411)対応情報蓄積部132は、受け付けられたレシピ情報から特徴量レシピ識別子を取得する。
【0089】
(ステップS412)対応情報蓄積部132は、ステップS411で取得した特徴量レシピ識別子と、ステップS409で蓄積した特徴量組情報とを有する対応情報を構成する。上位処理にリターンする。
【0090】
なお、
図4のフローチャートにおいて、ステップS409で蓄積したN(Nは、2以上)個の特徴量組情報に対して、処理部13は、次元圧縮処理を行い、(N-1)以下の数の特徴量組情報を取得しても良い。かかる次元圧縮は、例えば、多変量解析、なかでも主成分分析等により実現される。多変量解析、主成分分析等の技術は公知技術であるので、詳細な説明を省略する。
【0091】
以下、本実施の形態における食品生成支援装置1の具体的な動作について説明する。
【0092】
今、材料情報格納部111には、
図5に示す材料情報管理表が格納されている。材料情報管理表は、材料情報を管理する表である。材料情報管理表は、材料識別子と、当該材料識別子で識別される材料の基本単位(例えば、1g)に含まれる1以上の各特徴量の量を示す特徴量情報を有するレコードが1以上、格納されている。
図5において、M
1、M
2、M
3は、材料識別子である。また、E
1、E
2、E
3、E
4は、特徴量識別子である。また、
図5において、材料「M
1」は、特徴量「E
1」をa
11含み、特徴量「E
2」をa
12含み、特徴量「E
3」をa
13含み、特徴量「E
4」をa
14含むことが分かる。なお、a
11からa
14の量の単位は問わないことは言うまでもない。なお、
図5において、ここでは、説明の簡単化のため、M
1、M
2、M
3の各材料は、特徴量E
1、E
2、E
3、E
4のみを含むとする。
【0093】
また、対応表格納部112には、
図6に示す対応表が格納されている。対応表は、特徴量レシピ識別子と、特徴量特定情報(ここでは、ベクトル)を有する。
図6において、特徴量レシピ識別子「疲れている時のお茶」は、特徴量「E
1」をb
1含み、特徴量「E
2」をb
2含み、特徴量「E
3」をb
3含み、特徴量「E
4」をb
4含んでいることが分かる。なお、b
1からb
4等の、
図6の表の属性値は、量でも比率でも良い。
【0094】
かかる状況において、以下の2つの具体例を説明する。具体例1は、特徴量レシピ識別子を受け付け、材料量組情報を出力する処理である。具体例2は、受け付けたレシピ情報を用いて、対応情報を登録する処理である。
【0095】
(具体例1)
ユーザは、特徴量レシピ識別子「疲れている時のお茶」を食品生成支援装置1に対して入力した、とする。すると、特徴量レシピ識別子情報受付部121は、特徴量レシピ識別子「疲れている時のお茶」を受け付ける。
【0096】
次に、特徴量特定情報取得手段1311は、受け付けられた特徴量レシピ識別子情報「疲れている時のお茶」に対応する特徴量特定情報(E
1:b
1,E
2:b
2,E
3:b
3,E
4:b
4)を
図6の対応表から取得する。
【0097】
次に、決定手段1312は、2以上の各材料(ここでは、M
1、M
2、M
3)に対応する特徴量特定情報「M
1:a
11,a
12,a
13,a
14」、「M
2:a
21,a
22,a
23,a
24」、「M
3:a
31,a
32,a
33,a
34」を材料情報管理表(
図5)から取得する。
【0098】
次に、決定手段1312は、取得された2以上の特徴量特定情報と取得した2以上の各材料に対応する特徴量特定情報とを用いて、取得された2以上の特徴量特定情報を満足するための2以上の各材料の量に関する材料量特定情報を算出するための演算式を構成する。例えば、決定手段1312は、数式1に示す方程式を構成する。
【0099】
【数1】
なお、数式1において、x,y,zは、各々、材料M
1、M
2、M
3に対応する材料量特定情報である。
【0100】
また、決定手段1312は、例えば、数式2に示す演算式を構成しても良い。
【0101】
【数2】
なお、数式2において、x,y,zは、各々、材料M
1、M
2、M
3に対応する材料量特定情報である。
【0102】
そして、決定手段1312は、数式1または数式2を実行し、材料M1、M2、M3に対応する材料量特定情報r1,r2,r3を取得した、とする。次に、決定手段1312は、3つの材料量組情報(M1,r1)(M2,r2)(M3,r3)を構成する。
【0103】
次に、材料量特定情報出力部141は、特徴量レシピ識別子「疲れている時のお茶」と取得された3つの材料量組情報(M1,r1)(M2,r2)(M3,r3)とを出力する。
【0104】
(具体例2)
今、ユーザAは、特徴量識別子「Aの一番茶」と、材料量組情報(M1,i1)(M2,i2)とを有するレシピ情報を食品生成支援装置1に対して、入力した、とする。すると、レシピ情報受付部122は、かかるレシピ情報を受け付ける。
【0105】
次に、対応情報蓄積部132は、1番目の材料量特定情報に対応する材料識別子「M
1」と対になる特徴量組特定情報「M
1:a
11,a
12,a
13,a
14」を
図5の材料情報管理表から取得する。また、対応情報蓄積部132は、2番目の材料量特定情報に対応する材料識別子「M
2」と対になる特徴量組特定情報「M
2:a
21,a
22,a
23,a
24」を
図5の材料情報管理表から取得する。なお、
【0106】
次に、対応情報蓄積部132は、特徴量「E
1」の量について、「a
11×i
1+a
21×i
2」を演算し、取得する。また、対応情報蓄積部132は、特徴量「E
2」の量について、「a
12×i
1+a
22×i
2」を演算し、取得する。また、対応情報蓄積部132は、特徴量「E
3」の量について、「a
13×i
1+a
23×i
2」を演算し、取得する。さらに、対応情報蓄積部132は、特徴量「E
4」の量について、「a
14×i
1+a
24×i
2」を演算し、取得する。そして、対応情報蓄積部132は、特徴量識別子「Aの一番茶」と、特徴量組情報「E
1:a
11×i
1+a
21×i
2」「E
2:a
12×i
1+a
22×i
2」「E
3:a
13×i
1+a
23×i
2」「E
4:a
14×i
1+a
24×i
2」とを取得する。そして、対応情報蓄積部132は、特徴量レシピ識別子と特徴量組情報とを有する対応情報「Aの一番茶|(E
1:a
11×i
1+a
21×i
2,E
2:a
12×i
1+a
22×i
2,E
3:a
13×i
1+a
23×i
2,E
4:a
14×i
1+a
24×i
2)」を構成する。次に、対応情報蓄積部132は、構成された対応情報を、
図6の対応表に蓄積する。
【0107】
以上、本実施の形態によれば、食品の味や風味等を再現することを支援できる。
【0108】
また、本実施の形態によれば、処理コストを抑えて、食品の味や風味等を再現することを支援できる。
【0109】
また、本実施の形態によれば、レシピ情報を受け付け、対応情報を登録できる。
【0110】
また、本実施の形態によれば、特徴量レシピを管理する情報処理装置から特徴量特定情報を得ることができる。
【0111】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における食品生成支援装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、食品の材料に含まれる1以上の各特徴量の量を特定する1以上の特徴量特定情報と前記材料を特定する材料識別子とを有する2以上の材料情報が格納される材料情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、2以上の各特徴量に対応付いた2以上の特徴量特定情報を特定する特徴量レシピ識別子情報を受け付ける特徴量レシピ識別子情報受付部と、前記材料情報格納部に格納されている2以上の材料情報を参照し、前記特徴量レシピ識別子情報受付部が受け付けた特徴量レシピ識別子情報により特定される2以上の各特徴量の2以上の特徴量特定情報を満たす2以上の材料と当該材料の量を決定する決定部と、前記決定部が決定した2以上の各材料を特定する材料識別子に対応付けて、各材料の量に関する材料量特定情報を出力する材料量特定情報出力部として機能させるためのプログラムである。
【0112】
(実施の形態2)
本実施の形態において、特徴量レシピ識別子を受信したサーバである情報処理装置が管理している対応表を用いて2以上の特徴量特定情報を取得し、当該情報処理装置から2以上の特徴量特定情報を端末である食品生成支援装置3に送信し、食品生成支援装置3で受信した2以上の特徴量特定情報から2以上の材料量特定情報を取得する場合について説明する。
【0113】
図7は、本実施の形態における情報システムAの概念図である。情報システムAは、情報処理装置2、および1または2以上の食品生成支援装置3を具備する。また、情報処理装置2と、1以上の各食品生成支援装置3とは、インターネット、専用回線等のネットワークを経由して、通信可能である。また、情報処理装置2は、ここではいわゆるサーバ装置である。情報処理装置2は、例えば、クラウドサーバやASPサーバであるが、そのタイプや設置場所は問わない。食品生成支援装置3は、スマートフォンやタブレット端末や携帯電話等の携帯端末、いわゆるパソコン、実施の形態3で説明する食品生成装置の中に含まれる機構等であり、そのタイプは問わない。
【0114】
図8は、本実施の形態における情報システムAのブロック図である。また、
図9は、食品生成支援装置3のブロック図である。
【0115】
情報システムAを構成する情報処理装置2は、サーバ格納部21、サーバ受信部22、サーバ処理部23、およびサーバ送信部24を備える。サーバ格納部21は、材料情報格納部111、および対応表格納部112を備える。サーバ受信部22は、レシピ情報受信部221、および特徴量レシピ識別子受信部222を備える。サーバ処理部23は、対応情報蓄積部231、および特徴量特定情報取得部232を備える。サーバ送信部24は、特徴量特定情報送信部242を備える。
【0116】
食品生成支援装置3は、格納部31、受付部12、受信部32、処理部13、出力部14、および送信部35を備える。格納部31は、材料情報格納部111を備える。受付部12は、特徴量レシピ識別子情報受付部121を備える。受信部32は、特徴量特定情報受信部321を備える。処理部13は、決定部131を備える。決定部131は、特徴量特定情報取得手段1311、決定手段1312を備える。出力部14は、材料量特定情報出力部141を備える。
【0117】
情報処理装置2を構成するサーバ格納部21には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、材料情報、対応表である。
【0118】
サーバ受信部22は、各種の情報や指示等を受信する。各種の情報や指示等とは、例えば、レシピ情報、特徴量レシピ識別子である。
【0119】
レシピ情報受信部221は、レシピ情報を受信する。レシピ情報受信部221は、例えば、図示しない端末装置、または食品生成支援装置3からレシピ情報を受信する。なお、レシピ情報は、例えば、特徴量レシピ識別子と1以上の材料量組情報を有する。
【0120】
特徴量レシピ識別子受信部222は、特徴量レシピ識別子を受信する。特徴量レシピ識別子受信部222は、例えば、図示しない端末装置、または食品生成支援装置3から特徴量レシピ識別子情報を受信する。
【0121】
サーバ処理部23は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、対応情報蓄積部231、特徴量特定情報取得部232が行う処理である。
【0122】
対応情報蓄積部231は、レシピ情報が有する1以上の各材料量組情報が有する材料識別子と対になる1以上の各特徴量の量を特定する1以上の特徴量特定情報を材料情報格納部111から取得する。また、対応情報蓄積部231は、レシピ情報が有する1以上の各材料量組情報が有する特徴量レシピ識別子を取得する。そして、対応情報蓄積部231は、取得した1以上の特徴量特定情報と特徴量レシピ識別子とを有する対応情報を構成し、当該対応情報を対応表格納部112に蓄積する。なお、対応情報蓄積部231の処理は、対応情報蓄積部132の処理と同様である。
【0123】
特徴量特定情報取得部232は、特徴量レシピ識別子と対になる2以上の各特徴量に対応付いた特徴量特定情報を対応表格納部112から取得する。
【0124】
サーバ送信部24は、各種の情報を送信する。各種の情報とは、例えば、2以上の特徴量特定情報、2以上の特徴量組情報である。特徴量組情報は、特特徴量識別子と特徴量特定情報との組である。
【0125】
特徴量特定情報送信部242は、特徴量特定情報取得部232が取得した2以上の特徴量特定情報を送信する。なお、ここでの送信とは、例えば、食品生成支援装置3への送信である。
【0126】
食品生成支援装置3を構成する格納部31には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、食品生成支援装置3を識別する装置識別子である。
【0127】
受付部12は、各種の指示や情報等を受け付ける。各種の指示や情報等とは、例えば、特徴量レシピ識別子である。
【0128】
各種の指示や情報等の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。受付部12は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0129】
特徴量レシピ識別子情報受付部121は、特徴量レシピ識別子情報を受け付ける。ここでは、特徴量レシピ識別子情報は、通常、特徴量レシピ識別子である。
【0130】
受信部32は、各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、2以上の特徴量特定情報、2以上の特徴量組情報である。
【0131】
特徴量特定情報受信部321は、特徴量レシピ識別子情報受付部121が受け付けた特徴量レシピ識別子を用いて取得された2以上の特徴量特定情報を情報処理装置2から受信する。なお、特徴量特定情報とは、例えば、特徴量組情報、特徴量特定情報のベクトルである。
【0132】
送信部35は、特徴量レシピ識別子情報受付部121により受け付けられた特徴量レシピ識別子を情報処理装置2に送信する。
【0133】
サーバ格納部21、および格納部31は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0134】
サーバ格納部21等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報がサーバ格納部21等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報がサーバ格納部21等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報がサーバ格納部21等で記憶されるようになってもよい。
【0135】
サーバ受信部22、レシピ情報受信部221、特徴量レシピ識別子受信部222、受信部32、および特徴量特定情報受信部321は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0136】
サーバ処理部23、対応情報蓄積部231、および特徴量特定情報取得部232は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。サーバ処理部23の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0137】
サーバ送信部24、特徴量特定情報送信部242、および送信部35は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0138】
受付部12、および特徴量レシピ識別子情報受付部121は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0139】
次に、情報システムAの動作について説明する。まず、情報処理装置2の動作例について、
図10のフローチャートを用いて説明する。
【0140】
(ステップS1001)特徴量レシピ識別子受信部222は、特徴量レシピ識別子を受信したか否かを判断する。特徴量レシピ識別子を受信した場合はステップS1002に行き、特徴量レシピ識別子を受信しなかった場合はステップS1004に行く。
【0141】
(ステップS1002)特徴量特定情報取得部232は、ステップS1001で受信した特徴量レシピ識別子と対になる2以上の特徴量特定情報を、対応表格納部112から取得する。
【0142】
(ステップS1003)特徴量特定情報送信部242は、ステップS1002で取得された2以上の特徴量特定情報を送信する。
【0143】
(ステップS1004)レシピ情報受信部221は、レシピ情報を受信したか否かを判断する。レシピ情報を受信した場合はステップS1005に行き、レシピ情報を受信しなかった場合はステップS1001に戻る。
【0144】
(ステップS1005)対応情報蓄積部132は、ステップS1004で受け付けられたレシピ情報を用いて、対応情報を構成する処理を行う。かかる対応情報構成処理の例について、
図4のフローチャートを用いて説明した。
【0145】
(ステップS1006)対応情報蓄積部132は、ステップS1005で構成された対応情報を対応表格納部112に蓄積する。
【0146】
なお、
図10のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0147】
次に、食品生成支援装置3の動作例について、
図11のフローチャートを用いて説明する。
図11のフローチャートにおいて、
図3のフローチャートと同一のステップについて、説明を省略する。
【0148】
(ステップS1101)特徴量レシピ識別子情報受付部121は、特徴量レシピ識別子を受け付けたか否かを判断する。特徴量レシピ識別子を受け付けた場合はステップS1102に行き、特徴量レシピ識別子を受け付けなかった場合はステップS1101に戻る。
【0149】
(ステップS1102)送信部35は、ステップS1101で受け付けられた特徴量レシピ識別子を情報処理装置2に送信する。
【0150】
(ステップS1103)特徴量特定情報受信部321は、2以上の特徴量特定情報を情報処理装置2から受信したか否かを判断する。2以上の特徴量特定情報を受信した場合はステップS302に行き、2以上の特徴量特定情報を受信しなかった場合はステップS1103に戻る。
【0151】
(ステップS1104)材料量特定情報出力部141は、取得された材料量組情報を出力する。ステップS1101に戻る。
【0152】
なお、
図11のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0153】
以上、本実施の形態によれば、食品生成支援装置3等の端末が、特徴量レシピを管理する情報処理装置2から特徴量特定情報を得ることができる。
【0154】
また、本実施の形態によれば、情報処理装置2に格納されている特徴量レシピを、2以上の端末で利用できる。
【0155】
さらに、本実施の形態によれば、特徴量レシピを情報処理装置2に登録できる。
【0156】
なお、本実施の形態における情報処理装置2のプログラムは、食品の材料に含まれる1以上の各特徴量の量を特定する1以上の特徴量特定情報と前記材料を特定する材料識別子とを有する2以上の材料情報が格納される材料情報格納部と、特徴量レシピ識別子情報と、2以上の各特徴量に対応付いた特徴量特定情報との対応を示す2以上の対応情報を含む対応表が格納される対応表格納部とにアクセス可能なコンピュータを、特徴量レシピ識別子情報と、材料識別子と材料の量を特定する材料量特定情報との組である1以上の材料量組情報を有するレシピ情報を受信するレシピ情報受信部と、前記レシピ情報が有する1以上の各材料量組情報が有する材料識別子と対になる1以上の各特徴量の量を特定する1以上の特徴量特定情報を前記材料情報格納部から取得し、当該1以上の特徴量特定情報と、前記レシピ情報が有する1以上の各材料量組情報が有する特徴量レシピ識別子情報とを有する対応情報を構成し、前記対応表格納部に蓄積する対応情報蓄積部として機能させるためのプログラムである。
【0157】
また、本実施の形態における食品生成支援装置3のプログラムは、食品の材料に含まれる1以上の各特徴量の量を特定する1以上の特徴量特定情報と前記材料を特定する材料識別子とを有する2以上の材料情報が格納される材料情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、2以上の各特徴量に対応付いた2以上の特徴量特定情報を特定する特徴量レシピ識別子を受け付ける特徴量レシピ識別子情報受付部と、当該特徴量レシピ識別子を情報処理装置に送信する送信部と、情報処理装置から前記特徴量レシピ識別子情報受付部が受け付けた特徴量レシピ識別子を用いて、2以上の各特徴量に対応付いた特徴量特定情報を受信する特徴量特定情報受信部と、前記材料情報格納部に格納されている2以上の材料情報を参照し、前記特徴量特定情報受信部が受信した2以上の各特徴量特定情報を満たす2以上の材料と当該材料の量を決定する決定部と、前記決定部が決定した2以上の各材料を特定する材料識別子に対応付けて、各材料の量に関する材料量特定情報を出力する材料量特定情報出力部として機能させるためのプログラムである。
【0158】
(実施の形態3)
本実施の形態において、食品生成支援装置1または食品生成支援装置3が出力した2以上の各材料の量特定情報に応じた量の材料を材料格納庫から取得し、食品を生成する食品生成装置について説明する。
【0159】
図12は、本実施の形態における食品生成装置4のブロック図である。食品生成装置4は、材料格納庫41、量特定情報受付部42、材料取出機構43、および食品生成部44を備える。
【0160】
材料格納庫41は、2以上の材料を格納する。なお、材料は、例えば、パウダーまたは液体であることは好適である。
【0161】
量特定情報受付部42は、食品生成支援装置1または食品生成支援装置3が出力した2以上の量特定情報を受け付ける。
【0162】
材料取出機構43は、量特定情報受付部42が受け付けた2以上の各材料の量特定情報が特定する量の材料を材料格納庫41から取り出す。
【0163】
食品生成部44は、材料取出機構43が取り出した2以上の材料を用いて、食品を生成する。ここで、生成とは、混合する処理を含んでも良いし、材料取出機構43が取り出した材料を受けるだけでも良い。生成とは、2以上の材料から食品ができれば良い。
【0164】
以上、本実施の形態によれば、味や風味等を再現した食品を得ることができる。
【0165】
なお、食品生成装置4は、食品生成支援装置1または食品生成支援装置3を含んでも良い。
【0166】
また、
図13は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の食品生成支援装置1等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
図13は、このコンピュータシステム300の概観図であり、
図14は、システム300のブロック図である。
【0167】
図13において、コンピュータシステム300は、CD-ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
【0168】
図14において、コンピュータ301は、CD-ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、CD-ROMドライブ3012等に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0169】
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の食品生成支援装置1等の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM3101に記憶されて、CD-ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD-ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0170】
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の食品生成支援装置1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0171】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0172】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0173】
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0174】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0175】
以上のように、本発明にかかる食品生成支援装置は、食品の味や風味等を再現することを支援できるという効果を有し、食品生成支援装置等として有用である。
【符号の説明】
【0176】
1、3 食品生成支援装置
2 情報処理装置
4 食品生成装置
11、31 格納部
12 受付部
13 処理部
14 出力部
21 サーバ格納部
22 サーバ受信部
23 サーバ処理部
24 サーバ送信部
32 受信部
35 送信部
41 材料格納庫
42 量特定情報受付部
43 材料取出機構
44 食品生成部
111 材料情報格納部
112 対応表格納部
121 特徴量レシピ識別子情報受付部
122 レシピ情報受付部
131 決定部
132、231 対応情報蓄積部
141 材料量特定情報出力部
221 レシピ情報受信部
222 特徴量レシピ識別子受信部
232 特徴量特定情報取得部
242 特徴量特定情報送信部
321 特徴量特定情報受信部
1311 特徴量特定情報取得手段
1312 決定手段