(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-14
(45)【発行日】2023-11-22
(54)【発明の名称】ヒポキサンチン化合物
(51)【国際特許分類】
C07D 473/18 20060101AFI20231115BHJP
A61K 31/522 20060101ALI20231115BHJP
A61K 31/5377 20060101ALI20231115BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20231115BHJP
A61P 1/00 20060101ALI20231115BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20231115BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20231115BHJP
【FI】
C07D473/18 CSP
A61K31/522
A61K31/5377
A61P43/00 111
A61P1/00
A61P1/04
A61P29/00
(21)【出願番号】P 2019235356
(22)【出願日】2019-12-26
【審査請求日】2022-12-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000104560
【氏名又は名称】キッセイ薬品工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100151231
【氏名又は名称】柳 伸子
(74)【代理人】
【識別番号】100196807
【氏名又は名称】飯塚 雅人
(72)【発明者】
【氏名】河辺 佑介
(72)【発明者】
【氏名】大津寄 悠
(72)【発明者】
【氏名】滝川 靖
(72)【発明者】
【氏名】中村 享資
(72)【発明者】
【氏名】吉田 正子
(72)【発明者】
【氏名】石川 健宏
(72)【発明者】
【氏名】松本 孟
【審査官】早川 裕之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/054825(WO,A1)
【文献】特表2012-517473(JP,A)
【文献】国際公開第2014/030716(WO,A1)
【文献】特表2011-519857(JP,A)
【文献】特表2018-529739(JP,A)
【文献】特開平08-231545(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K 31/
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】
〔式中、
R
1は、水素原子、C
1-6アルキル、シクロプロピル、又は、非置換又は置換基群Aから選択される1から3個の基で置換されたC
6-10アリールであり;
置換基群Aは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルボキシ、ニトロ、アミノカルボニル、アミノスルホニル、C
1-6アルキル、ハロC
1-6アルキル、ヒドロキシC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシC
1-6アルキル、カルボキシC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、ハロC
1-6アルコキシ、モノC
1-6アルキルアミノ、ジC
1-6アルキルアミノ、モノC
1-6アルキルカルボニルアミノ、モノC
1-6アルキルスルホニルアミノ、C
1-6アルキルカルボニル、及び、C
1-6アルキルスルホニルからなる群であり;
R
2は、水素原子、C
1-6アルキル、ヒドロキシC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシC
1-6アルキル、ヒドロキシC
2-6アルコキシC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシC
1-6アルコキシC
1-6アルキル、カルボキシC
1-6アルキル、アミノC
1-6アルキル、モノC
1-6アルキルアミノC
1-6アルキル、ジC
1-6アルキルアミノC
1-6アルキル、又は、以下の(a)~(g)からなる群から選択される基:
【化2】
及び
【化3】
;
(式中、
環V
1は、非置換又は置換基群Bから選択される1から5個の基で置換されたC
6-10アリール、又は、非置換又は置換基群Bから選択される1から4個の基で置換された5又は6員環ヘテロアリールであり;
環V
2は、非置換又は置換基群Cから選択される1から3個の基で置換されたC
6-10アリールであり;
環Wは、非置換又は置換基群Dから選択される1から3個の基で置換された3~8員環ヘテロシクロアルキルであり;
mは、0~3の整数であり;
pは、1~3の整数であり;
qは、0~3の整数であり;
R
5a、R
5b、R
5c及びR
5dは、それぞれ独立して、水素原子又はC
1-6アルキルであり(m及びpが2又は3である場合、2以上のR
5a及びR
5bは互いに異なっていてもよく、qが2又は3である場合、2以上のR
5c及びR
5dは互いに異なっていてもよい);
R
6a及びR
6bは、水素原子、又はフッ素原子であり;
Xは、酸素原子又はメチレンであり;
R
7は、水素原子、C
1-6アルキル、又は、非置換又は置換基群Cから選択される1から3個の基で置換されたC
6-10アリール、C
6-10アリールC
1-6アルキル、若しくはC
6-10アリールカルボニルであり;
置換基群Bは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルボキシ、ニトロ、アミノカルボニル、アミノスルホニル、ペンタフルオロスルファニル、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、ハロC
1-6アルキル、ヒドロキシC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシC
1-6アルキル、アミノC
1-6アルキル、モノC
1-6アルキルアミノC
1-6アルキル、ジC
1-6アルキルアミノC
1-6アルキル、モノヒドロキシC
1-6アルキルアミノC
1-6アルキル、ヒドロキシC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノC
1-6アルキル、モノC
1-6アルコキシC
1-6アルキルアミノC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノC
1-6アルキル、モノカルボキシC
1-6アルキルアミノC
1-6アルキル、カルボキシC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノC
1-6アルキル、カルボキシC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、ハロC
1-6アルコキシ、ヒドロキシC
2-6アルコキシ、C
1-6アルコキシC
1-6アルコキシ、アミノC
1-6アルコキシ、モノC
1-6アルキルアミノC
1-6アルコキシ、ジC
1-6アルキルアミノC
1-6アルコキシ、モノヒドロキシC
1-6アルキルアミノC
1-6アルコキシ、ヒドロキシC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノC
1-6アルコキシ、モノC
1-6アルコキシC
1-6アルキルアミノC
1-6アルコキシ、C
1-6アルコキシC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノC
1-6アルコキシ、モノカルボキシC
1-6アルキルアミノC
1-6アルコキシ、カルボキシC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノC
1-6アルコキシ、カルボキシC
1-6アルコキシ、モノC
1-6アルキルアミノ、ジC
1-6アルキルアミノ、モノC
1-6アルキルカルボニルアミノ、モノC
1-6アルキルスルホニルアミノ、C
1-6アルキルカルボニル、モノC
1-6アルキルアミノカルボニル、ジC
1-6アルキルアミノカルボニル、モノヒドロキシC
1-6アルキルアミノカルボニル、ヒドロキシC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノカルボニル、モノC
1-6アルコキシC
1-6アルキルアミノカルボニル、C
1-6アルコキシC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノカルボニル、モノカルボキシC
1-6アルキルアミノカルボニル、カルボキシC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノカルボニル、C
1-6アルキルスルファニル、C
1-6アルキルスルフィニル、C
1-6アルキルスルホニル、モノC
1-6アルキルアミノスルホニル、ジC
1-6アルキルアミノスルホニル、及び、以下の基Y及びZからなる群であり;
基Yは、非置換又は置換基群Cから選択される1から3個の基で置換された基であり、以下の置換基群から選択される基:
C
6-10アリール、C
6-10アリールオキシ、C
6-10アリールC
1-6アルキル、C
6-10アリールC
1-6アルコキシ、モノC
6-10アリールアミノカルボニル、C
6-10アリール(C
1-6アルキル)アミノカルボニル、モノC
6-10アリールC
1-6アルキルアミノカルボニル、C
6-10アリールC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノカルボニル、モノC
6-10アリールカルボニルアミノ、C
6-10アリールカルボニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノC
6-10アリールC
1-6アルキルカルボニルアミノ、C
6-10アリールC
1-6アルキルカルボニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノC
6-10アリールスルホニルアミノ、C
6-10アリールスルホニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノC
6-10アリールC
1-6アルキルスルホニルアミノ、C
6-10アリールC
1-6アルキルスルホニル(C
1-6アルキル)アミノ、5又は6員環ヘテロアリール、5又は6員環ヘテロアリールオキシ、5又は6員環ヘテロアリールC
1-6アルキル、5又は6員環ヘテロアリールC
1-6アルコキシ、モノ5又は6員環ヘテロアリールアミノカルボニル、5又は6員環ヘテロアリール(C
1-6アルキル)アミノカルボニル、モノ5又は6員環ヘテロアリールC
1-6アルキルアミノカルボニル、5又は6員環ヘテロアリールC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノカルボニル、モノ5又は6員環ヘテロアリールカルボニルアミノ、5又は6員環ヘテロアリールカルボニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノ5又は6員環ヘテロアリールC
1-6アルキルカルボニルアミノ、5又は6員環ヘテロアリールC
1-6アルキルカルボニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノ5又は6員環ヘテロアリールスルホニルアミノ、5又は6員環ヘテロアリールスルホニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノ5又は6員環ヘテロアリールC
1-6アルキルスルホニルアミノ、及び、5又は6員環ヘテロアリールC
1-6アルキルスルホニル(C
1-6アルキル)アミノであり;
置換基群Cは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルボキシ、ニトロ、C
1-6アルキル、ハロC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、及び、ハロC
1-6アルコキシからなる群であり;
基Zは、非置換又は置換基群Dから選択される1から3個の基で置換された基であり、以下の置換基群から選択される基:
C
3-8シクロアルキル、C
3-8シクロアルキルオキシ、C
3-8シクロアルキルC
1-6アルキル、C
3-8シクロアルキルC
1-6アルコキシ、モノC
3-8シクロアルキルアミノカルボニル、C
3-8シクロアルキル(C
1-6アルキル)アミノカルボニル、モノC
3-8シクロアルキルC
1-6アルキルアミノカルボニル、C
3-8シクロアルキルC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノカルボニル、モノC
3-8シクロアルキルカルボニルアミノ、C
3-8シクロアルキルカルボニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノC
3-8シクロアルキルC
1-6アルキルカルボニルアミノ、C
3-8シクロアルキルC
1-6アルキルカルボニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノC
3-8シクロアルキルスルホニルアミノ、C
3-8シクロアルキルスルホニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノC
3-8シクロアルキルC
1-6アルキルスルホニルアミノ、C
3-8シクロアルキルC
1-6アルキルスルホニル(C
1-6アルキル)アミノ、3~8員環ヘテロシクロアルキル、3~8員環ヘテロシクロアルキルC
1-6アルキル、3~8員環ヘテロシクロアルキルC
1-6アルコキシ、モノ3~8員環ヘテロシクロアルキルC
1-6アルキルアミノカルボニル、3~8員環ヘテロシクロアルキルC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノカルボニル、モノ3~8員環ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノ、3~8員環ヘテロシクロアルキルカルボニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノ3~8員環ヘテロシクロアルキルC
1-6アルキルカルボニルアミノ、3~8員環ヘテロシクロアルキルC
1-6アルキルカルボニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノ3~8員環ヘテロシクロアルキルスルホニルアミノ、3~8員環ヘテロシクロアルキルスルホニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノ3~8員環ヘテロシクロアルキルC
1-6アルキルスルホニルアミノ、及び、3~8員環ヘテロシクロアルキルC
1-6アルキルスルホニル(C
1-6アルキル)アミノであり;
置換基群Dは、ヒドロキシ、オキソ、アミノ、カルボキシ、C
1-6アルキル、ハロC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、及び、ハロC
1-6アルコキシからなる群である);
R
3及びR
4は、それぞれ独立して、水素原子又はC
1-6アルキルである〕
で表される化合物〔但し、以下の化合物を除く:
1-(7-([1,1'-ビフェニル]-4-イルメチル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸、
1-(7-((ベンジルオキシ)メチル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸、
1-(7-(4-ヒドロキシベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸、
1-(7-(4-(メチルスルホニル)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸、
1-(7-(4-メトキシベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸、
1-(7-(4-カルボキシベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸、
1-(9-(4-ヒドロキシベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸、
1-(9-(4-メトキシベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸、及び
1-(7-(4-(2-モルホリノエトキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸〕
又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物であって:
R
1が、水素原子であり;
R
2が、以下の(a)~(d)の基からなる群から選択される基:
【化4】
及び
【化5】
(式中、
環V
1、環V
2、X、R
5a、R
5b、R
5c、R
5d、R
6a、R
6b、R
7、p及びqは、請求項1と同じ意味であり;
mは、1~3の整数である);
R
3及びR
4が、水素原子である化合物;
又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項3】
R
2が、以下の(a)で表される基である請求項2に記載の化合物:
【化6】
(式中、
環V
1、R
5a及びR
5bは、請求項1と同じ意味であり;
mは、請求項2と同じ意味である);
又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項4】
請求項3に記載の化合物であって:
置換基群Bが、ハロゲン原子、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシ、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、ハロC
1-6アルコキシ、ヒドロキシC
2-6アルコキシ、C
1-6アルコキシC
1-6アルコキシ、C
1-6アルキルスルホニル、及び、以下の基Y及びZからなる群であり;
基Yが、非置換又は置換基群Cから選択される1から3個の基で置換されたC
6-10アリールであり;
置換基群Cが、ハロゲン原子、ヒドロキシ、カルボキシ、C
1-6アルキル、及び、C
1-6アルコキシからなる群であり;
基Zが、非置換又は置換基群Dから選択される1から3個の基で置換された3~8員環ヘテロシクロアルキルC
1-6アルコキシであり;
置換基群Dが、オキソ又はC
1-6アルキルである化合物;
又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項5】
環V
1が、非置換又は置換基群Bから選択される1から5個の基で置換されたフェニル、又は、非置換又は置換基群Bから選択される1から3個の基で置換されたピリジルである請求項4に記載の化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項6】
mが、1である請求項5に記載の化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項7】
R
5a及びR
5bが、水素原子である請求項6に記載の化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項8】
請求項2に記載の化合物であって:
R
2が、以下の(a)で表される基:
【化7】
(式中、
環V
1は、非置換又は置換基群Bから選択される1から5個の基で置換されたC
6-10アリール、又は、非置換又は置換基群Bから選択される1から3個の基で置換された5又は6員環ヘテロアリールであり;
置換基群Bが、ヒドロキシC
2-6アルコキシ、C
1-6アルコキシC
1-6アルコキシ、及び、以下の基Zからなる群であり;
基Zが、以下の(A)又は(B)であり;
【化8】
【化9】
(式中、
rは、2又は3であり;
R
8は、C
1-6アルキルである);
R
5a及びR
5bが、水素原子であり;
mは、請求項2と同じ意味である);
又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項9】
請求項8に記載の化合物であって、以下の式で表される化合物:
【化10】
〔式中、
R
2は、請求項8と同じ意味である〕
又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項10】
請求項8に記載の化合物であって、以下の式で表される化合物:
【化11】
〔式中、
R
2は、請求項8と同じ意味である〕
又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項11】
以下の化合物からなる群から選択される化合物:
【化12】
及び
【化13】
又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項12】
以下の化合物からなる群から選択される化合物:
【化14】
及び
【化15】
又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項13】
請求項1~12の何れか一項に記載の化合物又はその薬理学的に許容される塩、及び医薬品添加物を含む医薬組成物。
【請求項14】
炎症性腸疾患の治療用医薬組成物である、請求項13に記載の医薬組成物。
【請求項15】
請求項14に記載の医薬組成物であって、炎症性腸疾患が潰瘍性大腸炎又はクローン病である医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬品として有用なヒポキサンチン化合物に関する。さらに詳しく述べれば、本発明は、プロリル水酸化酵素の阻害作用を有し、潰瘍性大腸炎等の炎症性腸疾患の治療剤として有用なヒポキサンチン化合物又はその薬理学的に許容される塩に関する。
【背景技術】
【0002】
炎症性腸疾患(IBD)は、免疫の過剰応答により腸管粘膜に炎症及び潰瘍が生じる慢性疾患である。IBDには、例えば、潰瘍性大腸炎及びクローン病が含まれる。
潰瘍性大腸炎は、原因不明のびまん性非特異性炎症が生じる大腸の疾患である。大腸の粘膜が侵され、粘膜にびらん又は潰瘍を形成することがある。潰瘍性大腸炎は、血便、びらん、潰瘍等が認められる「活動期」と、活動期の所見が消失する「寛解期」に分けることができる。その経過中に再燃と寛解を繰り返すことが多いため、長期間の治療を要する。
潰瘍性大腸炎の治療には、まず5-アミノサリチル酸製剤(5-ASA)が標準薬として用いられる。しかしながら、5-ASAの有効性は50~65%程度であり、5-ASAの投与により寛解が認められる患者は、30~45%程度である。5-ASAの効果が認められない場合、ステロイド剤が用いられる。それらの薬剤に加えて免疫抑制剤、抗TNFα抗体等が潰瘍性大腸炎の治療に用いられることがある。しかしながら、いずれの薬剤にも副作用、慎重な投与が求められる等の課題があり、新たな作用メカニズムを有する潰瘍性大腸炎の治療剤が求められている。
【0003】
IBDの病態において、低酸素誘導因子1α(HIF-1α)が消化管上皮のバリア機能に関連した遺伝子の発現を誘導することが知られている。HIF-1αは、低酸素誘導因子α(HIF-α)のサブタイプの1つである。HIF-αは低酸素の環境下(Hypoxia)で安定化され、低酸素に応答した様々な遺伝子の転写を活性化する。一方、酸素が豊富に存在する環境下(Normoxia)では、HIF-αのプロリン残基がプロリル水酸化酵素(PHDs)によって水酸化され、そのHIF-αはプロテアソーム分解を受ける。
【0004】
PHDsは、PHD1、PHD2及びPHD3の3つのサブタイプが知られている。PHD2阻害剤としてAKB-4924が知られており、AKB-4924は、大腸組織においてHIF-1αを安定化することが報告されている(非特許文献1)。さらに、AKB-4924はトリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)誘発大腸炎モデルにおいて、改善効果が認められている。
【0005】
一方、PHDs阻害剤、例えばRoxadustat及びDaprodustatは、造血作用を有し、貧血治療剤としても開発されている(非特許文献2)。そのため、PHDs阻害剤をIBDの治療剤として用いる場合、造血作用等の全身作用とのきり分けが重要になる。
【0006】
PHDs阻害剤として、例えば、キナゾリノン化合物が特許文献1に記載され、ピラゾロピリミジン化合物が特許文献2に記載されている。また、ヒポキサンチンを含む化合物が特許文献3から6及び非特許文献3に記載又は例示されている。しかしながら、上記文献には、本願発明のヒポキサンチン化合物は、記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】国際公開第2010/093727号
【文献】米国特許出願公開第2015/0239889号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0368247号明細書
【文献】米国特許出願公開第2013/0165426号明細書
【文献】米国特許出願公開第2006/0258651号明細書
【文献】米国特許出願公開第2017/0096435号明細書
【非特許文献】
【0008】
【文献】Ellen Marksら、「Inflamm. Bowel. Dis.」、2015年、第21巻、第2号、p.267-275
【文献】Mun Chiang Chanら、「Molecular Aspects of Medicine」、2016年、第47-48巻、p.54-75
【文献】Takashi Goiら、「Synlett」、2018年、第29巻、第14号p.1867-1870
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、PHD2阻害作用を有し、炎症性腸疾患の治療に有用な新規化合物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、下記式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩に関する。すなわち、本発明は、以下の〔1〕~〔15〕等に関する。
〔1〕式(I):
【化1】
〔式中、
R
1は、水素原子、C
1-6アルキル、シクロプロピル、又は、非置換又は置換基群Aから選択される1から3個の基で置換されたC
6-10アリールであり;
置換基群Aは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルボキシ、ニトロ、アミノカルボニル、アミノスルホニル、C
1-6アルキル、ハロC
1-6アルキル、ヒドロキシC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシC
1-6アルキル、カルボキシC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、ハロC
1-6アルコキシ、モノC
1-6アルキルアミノ、ジC
1-6アルキルアミノ、モノC
1-6アルキルカルボニルアミノ、モノC
1-6アルキルスルホニルアミノ、C
1-6アルキルカルボニル、及び、C
1-6アルキルスルホニルからなる群であり;
R
2は、水素原子、C
1-6アルキル、ヒドロキシC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシC
1-6アルキル、ヒドロキシC
2-6アルコキシC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシC
1-6アルコキシC
1-6アルキル、カルボキシC
1-6アルキル、アミノC
1-6アルキル、モノC
1-6アルキルアミノC
1-6アルキル、ジC
1-6アルキルアミノC
1-6アルキル、又は、以下の(a)~(g)からなる群から選択される基:
【化2】
及び
【化3】
;
(式中、
環V
1は、非置換又は置換基群Bから選択される1から5個の基で置換されたC
6-10アリール、又は、非置換又は置換基群Bから選択される1から4個の基で置換された5又は6員環ヘテロアリールであり;
環V
2は、非置換又は置換基群Cから選択される1から3個の基で置換されたC
6-10アリールであり;
環Wは、非置換又は置換基群Dから選択される1から3個の基で置換された3~8員環ヘテロシクロアルキルであり;
mは、0~3の整数であり;
pは、1~3の整数であり;
qは、0~3の整数であり;
R
5a、R
5b、R
5c及びR
5dは、それぞれ独立して、水素原子又はC
1-6アルキルであり(m及びpが2又は3である場合、2以上のR
5a及びR
5bは互いに異なっていてもよく、qが2又は3である場合、2以上のR
5c及びR
5dは互いに異なっていてもよい);
R
6a及びR
6bは、水素原子、又はフッ素原子であり;
Xは、酸素原子又はメチレンであり;
R
7は、水素原子、C
1-6アルキル、又は、非置換又は置換基群Cから選択される1から3個の基で置換されたC
6-10アリール、C
6-10アリールC
1-6アルキル、若しくはC
6-10アリールカルボニルであり;
置換基群Bは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルボキシ、ニトロ、アミノカルボニル、アミノスルホニル、ペンタフルオロスルファニル、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、ハロC
1-6アルキル、ヒドロキシC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシC
1-6アルキル、アミノC
1-6アルキル、モノC
1-6アルキルアミノC
1-6アルキル、ジC
1-6アルキルアミノC
1-6アルキル、モノヒドロキシC
1-6アルキルアミノC
1-6アルキル、ヒドロキシC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノC
1-6アルキル、モノC
1-6アルコキシC
1-6アルキルアミノC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノC
1-6アルキル、モノカルボキシC
1-6アルキルアミノC
1-6アルキル、カルボキシC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノC
1-6アルキル、カルボキシC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、ハロC
1-6アルコキシ、ヒドロキシC
2-6アルコキシ、C
1-6アルコキシC
1-6アルコキシ、アミノC
1-6アルコキシ、モノC
1-6アルキルアミノC
1-6アルコキシ、ジC
1-6アルキルアミノC
1-6アルコキシ、モノヒドロキシC
1-6アルキルアミノC
1-6アルコキシ、ヒドロキシC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノC
1-6アルコキシ、モノC
1-6アルコキシC
1-6アルキルアミノC
1-6アルコキシ、C
1-6アルコキシC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノC
1-6アルコキシ、モノカルボキシC
1-6アルキルアミノC
1-6アルコキシ、カルボキシC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノC
1-6アルコキシ、カルボキシC
1-6アルコキシ、モノC
1-6アルキルアミノ、ジC
1-6アルキルアミノ、モノC
1-6アルキルカルボニルアミノ、モノC
1-6アルキルスルホニルアミノ、C
1-6アルキルカルボニル、モノC
1-6アルキルアミノカルボニル、ジC
1-6アルキルアミノカルボニル、モノヒドロキシC
1-6アルキルアミノカルボニル、ヒドロキシC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノカルボニル、モノC
1-6アルコキシC
1-6アルキルアミノカルボニル、C
1-6アルコキシC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノカルボニル、モノカルボキシC
1-6アルキルアミノカルボニル、カルボキシC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノカルボニル、C
1-6アルキルスルファニル、C
1-6アルキルスルフィニル、C
1-6アルキルスルホニル、モノC
1-6アルキルアミノスルホニル、ジC
1-6アルキルアミノスルホニル、及び、以下の基Y及びZからなる群であり;
基Yは、非置換又は置換基群Cから選択される1から3個の基で置換された基であり、以下の置換基群から選択される基:
C
6-10アリール、C
6-10アリールオキシ、C
6-10アリールC
1-6アルキル、C
6-10アリールC
1-6アルコキシ、モノC
6-10アリールアミノカルボニル、C
6-10アリール(C
1-6アルキル)アミノカルボニル、モノC
6-10アリールC
1-6アルキルアミノカルボニル、C
6-10アリールC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノカルボニル、モノC
6-10アリールカルボニルアミノ、C
6-10アリールカルボニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノC
6-10アリールC
1-6アルキルカルボニルアミノ、C
6-10アリールC
1-6アルキルカルボニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノC
6-10アリールスルホニルアミノ、C
6-10アリールスルホニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノC
6-10アリールC
1-6アルキルスルホニルアミノ、C
6-10アリールC
1-6アルキルスルホニル(C
1-6アルキル)アミノ、5又は6員環ヘテロアリール、5又は6員環ヘテロアリールオキシ、5又は6員環ヘテロアリールC
1-6アルキル、5又は6員環ヘテロアリールC
1-6アルコキシ、モノ5又は6員環ヘテロアリールアミノカルボニル、5又は6員環ヘテロアリール(C
1-6アルキル)アミノカルボニル、モノ5又は6員環ヘテロアリールC
1-6アルキルアミノカルボニル、5又は6員環ヘテロアリールC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノカルボニル、モノ5又は6員環ヘテロアリールカルボニルアミノ、5又は6員環ヘテロアリールカルボニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノ5又は6員環ヘテロアリールC
1-6アルキルカルボニルアミノ、5又は6員環ヘテロアリールC
1-6アルキルカルボニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノ5又は6員環ヘテロアリールスルホニルアミノ、5又は6員環ヘテロアリールスルホニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノ5又は6員環ヘテロアリールC
1-6アルキルスルホニルアミノ、及び、5又は6員環ヘテロアリールC
1-6アルキルスルホニル(C
1-6アルキル)アミノであり;
置換基群Cは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルボキシ、ニトロ、C
1-6アルキル、ハロC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、及び、ハロC
1-6アルコキシからなる群であり;
基Zは、非置換又は置換基群Dから選択される1から3個の基で置換された基であり、以下の置換基群から選択される基:
C
3-8シクロアルキル、C
3-8シクロアルキルオキシ、C
3-8シクロアルキルC
1-6アルキル、C
3-8シクロアルキルC
1-6アルコキシ、モノC
3-8シクロアルキルアミノカルボニル、C
3-8シクロアルキル(C
1-6アルキル)アミノカルボニル、モノC
3-8シクロアルキルC
1-6アルキルアミノカルボニル、C
3-8シクロアルキルC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノカルボニル、モノC
3-8シクロアルキルカルボニルアミノ、C
3-8シクロアルキルカルボニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノC
3-8シクロアルキルC
1-6アルキルカルボニルアミノ、C
3-8シクロアルキルC
1-6アルキルカルボニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノC
3-8シクロアルキルスルホニルアミノ、C
3-8シクロアルキルスルホニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノC
3-8シクロアルキルC
1-6アルキルスルホニルアミノ、C
3-8シクロアルキルC
1-6アルキルスルホニル(C
1-6アルキル)アミノ、3~8員環ヘテロシクロアルキル、3~8員環ヘテロシクロアルキルC
1-6アルキル、3~8員環ヘテロシクロアルキルC
1-6アルコキシ、モノ3~8員環ヘテロシクロアルキルC
1-6アルキルアミノカルボニル、3~8員環ヘテロシクロアルキルC
1-6アルキル(C
1-6アルキル)アミノカルボニル、モノ3~8員環ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノ、3~8員環ヘテロシクロアルキルカルボニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノ3~8員環ヘテロシクロアルキルC
1-6アルキルカルボニルアミノ、3~8員環ヘテロシクロアルキルC
1-6アルキルカルボニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノ3~8員環ヘテロシクロアルキルスルホニルアミノ、3~8員環ヘテロシクロアルキルスルホニル(C
1-6アルキル)アミノ、モノ3~8員環ヘテロシクロアルキルC
1-6アルキルスルホニルアミノ、及び、3~8員環ヘテロシクロアルキルC
1-6アルキルスルホニル(C
1-6アルキル)アミノであり;
置換基群Dは、ヒドロキシ、オキソ、アミノ、カルボキシ、C
1-6アルキル、ハロC
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、及び、ハロC
1-6アルコキシからなる群である);
R
3及びR
4は、それぞれ独立して、水素原子又はC
1-6アルキルである〕
で表される化合物〔但し、以下の化合物を除く:
1-(7-([1,1'-ビフェニル]-4-イルメチル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸、
1-(7-((ベンジルオキシ)メチル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸、
1-(7-(4-ヒドロキシベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸、
1-(7-(4-(メチルスルホニル)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸、
1-(7-(4-メトキシベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸、
1-(7-(4-カルボキシベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸、
1-(9-(4-ヒドロキシベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸、
1-(9-(4-メトキシベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸、及び
1-(7-(4-(2-モルホリノエトキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸〕
又はその薬理学的に許容される塩。
〔2〕前記〔1〕に記載の化合物であって:
R
1が、水素原子であり;
R
2が、以下の(a)~(d)の基からなる群から選択される基:
【化4】
及び
【化5】
(式中、
環V
1、環V
2、X、R
5a、R
5b、R
5c、R
5d、R
6a、R
6b、R
7、p及びqは、前記〔1〕と同じ意味であり;
mは、1~3の整数である);
R
3及びR
4が、水素原子である化合物;
又はその薬理学的に許容される塩。
〔3〕R
2が、以下の(a)で表される基である前記〔1〕又は〔2〕に記載の化合物:
【化6】
(式中、
環V
1、R
5a及びR
5bは、前記〔1〕と同じ意味であり;
mは、前記〔2〕と同じ意味である);
又はその薬理学的に許容される塩。
〔4〕前記〔1〕~〔3〕の何れかに記載の化合物であって:
置換基群Bが、ハロゲン原子、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシ、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、ハロC
1-6アルコキシ、ヒドロキシC
2-6アルコキシ、C
1-6アルコキシC
1-6アルコキシ、C
1-6アルキルスルホニル、及び、以下の基Y及びZからなる群であり;
基Yが、非置換又は置換基群Cから選択される1から3個の基で置換されたC
6-10アリールであり;
置換基群Cが、ハロゲン原子、ヒドロキシ、カルボキシ、C
1-6アルキル、及び、C
1-6アルコキシからなる群であり;
基Zが、非置換又は置換基群Dから選択される1から3個の基で置換された3~8員環ヘテロシクロアルキルC
1-6アルコキシであり;
置換基群Dが、オキソ又はC
1-6アルキルである化合物;
又はその薬理学的に許容される塩。
〔5〕環V
1が、非置換又は置換基群Bから選択される1から5個の基で置換されたフェニル、又は、非置換又は置換基群Bから選択される1から3個の基で置換されたピリジルである前記〔1〕~〔4〕の何れかに記載の化合物又はその薬理学的に許容される塩。
〔6〕mが、1である前記〔1〕~〔5〕の何れかに記載の化合物又はその薬理学的に許容される塩。
〔7〕R
5a及びR
5bが、水素原子である前期〔1〕~〔6〕の何れかに記載の化合物又はその薬理学的に許容される塩。
〔8〕前記〔1〕又は〔2〕に記載の化合物であって:
R
2が、以下の(a)で表される基:
【化7】
(式中、
環V
1は、非置換又は置換基群Bから選択される1から5個の基で置換されたC
6-10アリール、又は、非置換又は置換基群Bから選択される1から3個の基で置換された5又は6員環ヘテロアリールであり;
置換基群Bが、ヒドロキシC
2-6アルコキシ、C
1-6アルコキシC
1-6アルコキシ、及び、以下の基Zからなる群であり;
基Zが、以下の(A)又は(B)であり;
【化8】
【化9】
(式中、
rは、2又は3であり;
R
8は、C
1-6アルキルである);
R
5a及びR
5bが、水素原子であり;
mは、前期〔2〕と同じ意味である)
又はその薬理学的に許容される塩。
〔9〕前記〔1〕、〔2〕又は〔8〕に記載の化合物であって、以下の式で表される化合物:
【化10】
〔式中、
R
2は、前記〔8〕と同じ意味である〕
又はその薬理学的に許容される塩。
〔10〕前記〔1〕、〔2〕又は〔8〕に記載の化合物であって、以下の式で表される化合物:
【化11】
〔式中、
R
2は、前記〔8〕と同じ意味である〕
又はその薬理学的に許容される塩。
〔11〕以下の化合物からなる群から選択される化合物:
【化12】
及び
【化13】
又はその薬理学的に許容される塩。
〔12〕以下の化合物からなる群から選択される化合物:
【化14】
及び
【化15】
又はその薬理学的に許容される塩。
〔13〕前記〔1〕~〔12〕の何れかに記載の化合物又はその薬理学的に許容される塩、及び医薬品添加物を含む医薬組成物。
〔14〕炎症性腸疾患の治療用医薬組成物である、前記〔13〕に記載の医薬組成物。
〔15〕前記〔14〕に記載の医薬組成物であって、炎症性腸疾患が潰瘍性大腸炎又はクローン病である医薬組成物。
【発明の効果】
【0011】
本発明の化合物は、優れたPHD2阻害作用を有する。したがって、本発明の化合物又はその薬理学的に許容される塩は、炎症性腸疾患の治療剤として有用である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態についてより詳細に説明する。
【0013】
本発明において、各用語は、特に断らない限り、以下の意味を有する。
【0014】
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を意味する。
「C1-6アルキル」とは、炭素数1~6の直鎖状又は分岐状のアルキル基を意味する。例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル等が挙げられる。
「C2-6アルケニル」とは、炭素数2~6の直鎖状又は分岐状のアルケニル基を意味する。例えば、エテニル、プロぺニル、イソプロぺニル、ブテニル等が挙げられる。
「C2-6アルキニル」とは、炭素数2~6の直鎖状又は分岐状のアルキニル基を意味する。例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル等が挙げられる。
「C1-6アルコキシ」とは、炭素数1~6の直鎖状又は分岐状のアルコキシ基を意味する。例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ等が挙げられる。
【0015】
「ハロC1-6アルキル」とは、1~3個の同種又は異種のハロゲン原子で置換されたC1-6アルキルを意味する。例えば、モノフルオロメチル、2-フルオロエチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、3,3,3-トリフルオロプロピル、4,4,4-トリフルオロブチル等が挙げられる。
「ヒドロキシC1-6アルキル」とは、1又は2個の水酸基で置換されたC1-6アルキルを意味する。例えば、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル等が挙げられる。
「C1-6アルコキシC1-6アルキル」とは、1個のC1-6アルコキシで置換されたC1-6アルキルを意味する。例えば、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、エトキシエチル等が挙げられる。
「アミノC1-6アルキル」とは、1又は2個のアミノで置換されたC1-6アルキルを意味する。例えば、アミノメチル、アミノエチル、アミノプロピル等が挙げられる。
「カルボキシC1-6アルキル」とは、1又は2個のカルボキシで置換されたC1-6アルキルを意味する。例えば、カルボキシメチル、カルボキシエチル、カルボキシプロピル等が挙げられる。
【0016】
「ハロC1-6アルコキシ」とは、1~3個の同種又は異種のハロゲン原子で置換されたC1-6アルコキシを意味する。例えば、モノフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ等が挙げられる。
「ヒドロキシC2-6アルコキシ」とは、1又は2個の水酸基で置換された炭素数2~6の直鎖状又は分岐状のアルコキシ基を意味する。例えば、ヒドロキシエトキシ、ヒドロキシプロポキシ等が挙げられる。
「C1-6アルコキシC1-6アルコキシ」とは、1個のC1-6アルコキシで置換されたC1-6アルコキシを意味する。例えば、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、メトキシプロポキシ、エトキシプロポキシ等が挙げられる。
「アミノC1-6アルコキシ」とは、1又は2個のアミノで置換されたC1-6アルコキシを意味する。例えば、アミノエトキシ、アミノプロポキシ等が挙げられる。
「カルボキシC1-6アルコキシ」とは、1又は2個のカルボキシで置換されたC1-6アルコキシを意味する。例えば、カルボキシエトキシ、カルボキシプロポキシ等が挙げられる。
【0017】
「モノC1-6アルキルアミノ」とは、(C1-6アルキル)-NH-で表される基を意味する。
「ジC1-6アルキルアミノ」とは、(C1-6アルキル)2N-で表される基を意味する。
【0018】
「C1-6アルキルカルボニル」とは、(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「C1-6アルキルスルファニル」とは、(C1-6アルキル)-S-で表される基を意味する。
「C1-6アルキルスルフィニル」とは、(C1-6アルキル)-SO-で表される基を意味する。
「C1-6アルキルスルホニル」とは、(C1-6アルキル)-SO2-で表される基を意味する。例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等が挙げられる。
【0019】
「ヒドロキシC2-6アルコキシC1-6アルキル」とは、(ヒドロキシC2-6アルコキシ)-(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「C1-6アルコキシC1-6アルコキシC1-6アルキル」とは、(C1-6アルコキシ)-(C1-6アルコキシ)-(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノC1-6アルキルアミノC1-6アルキル」とは、(C1-6アルキル)-NH-(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「ジC1-6アルキルアミノC1-6アルキル」とは、(C1-6アルキル)2N-(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノヒドロキシC1-6アルキルアミノC1-6アルキル」とは、(ヒドロキシC1-6アルキル)-NH-(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「ヒドロキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキル」とは、(ヒドロキシC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノC1-6アルコキシC1-6アルキルアミノC1-6アルキル」とは、(C1-6アルコキシC1-6アルキル)-NH-(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「C1-6アルコキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキル」とは、(C1-6アルコキシC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノカルボキシC1-6アルキルアミノC1-6アルキル」とは、(カルボキシC1-6アルキル)-NH-(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「カルボキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルキル」とは、(カルボキシC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
【0020】
「モノC1-6アルキルアミノC1-6アルコキシ」とは、(C1-6アルキル)-NH-(C1-6アルコキシ)-で表される基を意味する。
「ジC1-6アルキルアミノC1-6アルコキシ」とは、(C1-6アルキル)2N-(C1-6アルコキシ)-で表される基を意味する。
「モノヒドロキシC1-6アルキルアミノC1-6アルコキシ」とは、(ヒドロキシC1-6アルキル)-NH-(C1-6アルコキシ)-で表される基を意味する。
「ヒドロキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルコキシ」とは、(ヒドロキシC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-(C1-6アルコキシ)-で表される基を意味する。
「モノC1-6アルコキシC1-6アルキルアミノC1-6アルコキシ」とは、(C1-6アルコキシC1-6アルキル)-NH-(C1-6アルコキシ)-で表される基を意味する。
「C1-6アルコキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルコキシ」とは、(C1-6アルコキシC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)- (C1-6アルコキシ)-で表される基を意味する。
「モノカルボキシC1-6アルキルアミノC1-6アルコキシ」とは、(カルボキシC1-6アルキル)-NH-(C1-6アルコキシ)-で表される基を意味する。
「カルボキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノC1-6アルコキシ」とは、(カルボキシC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-(C1-6アルコキシ)-で表される基を意味する。
【0021】
「モノC1-6アルキルカルボニルアミノ」とは、(C1-6アルキル)-CO-NH-で表される基を意味する。
「モノC1-6アルキルスルホニルアミノ」とは、(C1-6アルキル)-SO2-NH-で表される基を意味する。
【0022】
「アミノカルボニル」とは、NH2-CO-で表される基を意味する。
「モノC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、(C1-6アルキル)-NH-CO-で表される基を意味する。
「ジC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、(C1-6アルキル)2N-CO-で表される基を意味する。
「モノヒドロキシC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、(ヒドロキシC1-6アルキル)-NH-CO-で表される基を意味する。
「ヒドロキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル」とは、(ヒドロキシC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「モノC1-6アルコキシC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、(アルコキシC1-6アルキル)-NH-CO-で表される基を意味する。
「C1-6アルコキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル」とは、(C1-6アルコキシC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「モノカルボキシC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、(カルボキシC1-6アルキル)-NH-CO-で表される基を意味する。
「カルボキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル」とは、(カルボキシC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
【0023】
「アミノスルホニル」とは、NH2-SO2-で表される基を意味する。
「モノC1-6アルキルアミノスルホニル」とは、(C1-6アルキル)-NH-SO2-で表される基を意味する。
「ジC1-6アルキルアミノスルホニル」とは、(C1-6アルキル)2N-SO2-で表される基を意味する。
【0024】
「C6-10アリール」とは、フェニル、又はナフチルを意味する。環V1及びV2としては、フェニルが好ましい。
「5又は6員環ヘテロアリール」とは、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1~4個のヘテロ原子を環内に含む5又は6員環の芳香族複素環基を意味する。例えば、ピリジル、フリル、ピロリル、チエニル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,4-トリアゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、又は1,2,4-オキサジアゾリル等が挙げられる。環V1としては、ピリジルが好ましい。
「C3-8シクロアルキル」とは、3~8員環の飽和炭化水素基を意味する。例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が挙げられる。基Zとしては、シクロプロピルが好ましい。
「3~8員環ヘテロシクロアルキル」とは、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1若しくは2個のヘテロ原子を環内に含む3~8員環のヘテロシクロアルキル基を意味する。例えば、アジリジニル、アゼチジニル、モルホリノ、チオモルホリノ、ピロリジニル、ピペリジノ、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル等が挙げられる。基Zとしては、モルホリノ、又はピペラジニルが好ましい。
【0025】
「C6-10アリールオキシ」とは、(C6-10アリール)-O-で表される基を意味する。
「C6-10アリールC1-6アルキル」とは、1個のC6-10アリールで置換されたC1-6アルキルを意味する。例えば、ベンジルが挙げられる。
「C6-10アリールC1-6アルコキシ」とは、1個のC6-10アリールで置換されたC1-6アルコキシを意味する。例えば、ベンジルオキシが挙げられる。
「C6-10アリールカルボニル」とは、(C6-10アリール)-CO-で表される基を意味する。
「モノC6-10アリールアミノカルボニル」とは、(C6-10アリール)-NH-CO-で表される基を意味する。
「C6-10アリール(C1-6アルキル)アミノカルボニル」とは、(C6-10アリール)- N(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「モノC6-10アリールC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、(C6-10アリールC1-6アルキル)-NH-CO-で表される基を意味する。
「C6-10アリールC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル」とは、(C6-10アリールC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「モノC6-10アリールカルボニルアミノ」とは、(C6-10アリール)-CO-NH-で表される基を意味する。
「C6-10アリールカルボニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(C6-10アリール)-CO-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノC6-10アリールC1-6アルキルカルボニルアミノ」とは、(C6-10アリールC1-6アルキル)-CO-NH-で表される基を意味する。
「C6-10アリールC1-6アルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(C6-10アリールC1-6アルキル)-CO-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノC6-10アリールスルホニルアミノ」とは、(C6-10アリール)-SO2- NH-で表される基を意味する。
「C6-10アリールスルホニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(C6-10アリール)-SO2-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノC6-10アリールC1-6アルキルスルホニルアミノ」とは、(C6-10アリールC1-6アルキル)-SO2-NH-で表される基を意味する。
「C6-10アリールC1-6アルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(C6-10アリールC1-6アルキル)-SO2-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
【0026】
「5又は6員環ヘテロアリールオキシ」とは、(5又は6員環ヘテロアリール)-O-で表される基を意味する。
「5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキル」とは、1個の5又は6員環ヘテロアリールで置換されたC1-6アルキルを意味する。例えば、ピリジルエチルが挙げられる。
「5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルコキシ」とは、1個の5又は6員環ヘテロアリールで置換されたC1-6アルコキシを意味する。例えば、ピリジルエトキシが挙げられる。
「モノ5又は6員環ヘテロアリールアミノカルボニル」とは、(5又は6員環ヘテロアリール)-NH-CO-で表される基を意味する。
「5又は6員環ヘテロアリール(C1-6アルキル)アミノカルボニル」とは、(5又は6員環ヘテロアリール)-N(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「モノ5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、(5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキル)-NH-CO-で表される基を意味する。
「5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル」とは、(5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「モノ5又は6員環ヘテロアリールカルボニルアミノ」とは、(5又は6員環ヘテロアリール)-CO-NH-で表される基を意味する。
「5又は6員環ヘテロアリールカルボニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(5又は6員環ヘテロアリール)-CO-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノ5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキルカルボニルアミノ」とは、(5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキル)-CO-NH-で表される基を意味する。
「5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキル)-CO-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノ5又は6員環ヘテロアリールスルホニルアミノ」とは、(5又は6員環ヘテロアリール)-SO2-NH-で表される基を意味する。
「5又は6員環ヘテロアリールスルホニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(5又は6員環ヘテロアリール)-SO2-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノ5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキルスルホニルアミノ」とは、(5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキル)-SO2-NH-で表される基を意味する。
「5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(5又は6員環ヘテロアリールC1-6アルキル)-SO2-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
【0027】
「C3-8シクロアルキルオキシ」とは、(C3-8シクロアルキル)-O-で表される基を意味する。
「C3-8シクロアルキルC1-6アルキル」とは、1個のC3-8シクロアルキルで置換されたC1-6アルキルを意味する。例えば、シクロプロピルエチルが挙げられる。
「C3-8シクロアルキルC1-6アルコキシ」とは、1個のC3-8シクロアルキルで置換されたC1-6アルコキシを意味する。例えば、シクロプロピルエトキシが挙げられる。
「モノC3-8シクロアルキルアミノカルボニル」とは、(C3-8シクロアルキル)-NH-CO-で表される基を意味する。
「C3-8シクロアルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル」とは、(C3-8シクロアルキル)-N(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「モノC3-8シクロアルキルC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、(C3-8シクロアルキルC1-6アルキル)-NH-CO-で表される基を意味する。
「C3-8シクロアルキルC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル」とは、(C3-8シクロアルキルC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「モノC3-8シクロアルキルカルボニルアミノ」とは、(C3-8シクロアルキル)- CO-NH-で表される基を意味する。
「C3-8シクロアルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(C3-8シクロアルキル)-CO-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノC3-8シクロアルキルC1-6アルキルカルボニルアミノ」とは、(C3-8シクロアルキルC1-6アルキル)-CO-NH-で表される基を意味する。
「C3-8シクロアルキルC1-6アルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(C3-8シクロアルキルC1-6アルキル)-CO-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノC3-8シクロアルキルスルホニルアミノ」とは、(C3-8シクロアルキル)-SO2-NH-で表される基を意味する。
「C3-8シクロアルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(C3-8シクロアルキル)-SO2-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノC3-8シクロアルキルC1-6アルキルスルホニルアミノ」とは、(C3-8シクロアルキルC1-6アルキル)-SO2-NH-で表される基を意味する。
「C3-8シクロアルキルC1-6アルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(C3-8シクロアルキルC1-6アルキル)-SO2-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
【0028】
「3~8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキル」とは、1個の3~8員環ヘテロシクロアルキルで置換されたC1-6アルキルを意味する。例えば、3-モルホリノプロポキシが挙げられる。
「3~8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルコキシ」とは、1個の3~8員環ヘテロシクロアルキルで置換されたC1-6アルコキシを意味する。例えば、モルホリノエトキシが挙げられる。
「モノ3~8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、(3~8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキル)-NH-CO-で表される基を意味する。
「3~8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノカルボニル」とは、(3~8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキル)-N(C1-6アルキル)-CO-で表される基を意味する。
「モノ3~8員環ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノ」とは、(3~8員環ヘテロシクロアルキル)-CO-NH-で表される基を意味する。
「3~8員環ヘテロシクロアルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(3~8員環ヘテロシクロアルキル)-CO-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノ3~8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキルカルボニルアミノ」とは、(3~8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキル)-CO-NH-で表される基を意味する。
「3~8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキルカルボニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(3~8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキル)-CO-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノ3~8員環ヘテロシクロアルキルスルホニルアミノ」とは、(3~8員環ヘテロシクロアルキル)-SO2-NH-で表される基を意味する。
「3~8員環ヘテロシクロアルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(3~8員環ヘテロシクロアルキル)-SO2-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
「モノ3~8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキルスルホニルアミノ」とは、(3~8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキル)-SO2-NH-で表される基を意味する。
「3~8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキルスルホニル(C1-6アルキル)アミノ」とは、(3~8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルキル)-SO2-N(C1-6アルキル)-で表される基を意味する。
【0029】
C6-10アリールが、置換基群Aから選択される2から3個の基で置換される場合、それぞれの基は同一でも異なっていてもよい。
C6-10アリールが、置換基群Bから選択される2から5個の基で置換される場合、それぞれの基は同一でも異なっていてもよい。
C6-10アリールが、置換基群Cから選択される2から3個の基で置換される場合、それぞれの基は同一でも異なっていてもよい。
5又は6員環ヘテロアリールが、置換基群Bから選択される2から4個の基で置換される場合、それぞれの基は同一でも異なっていてもよい。
5又は6員環ヘテロアリールが、置換基群Cから選択される2から3個の基で置換される場合、それぞれの基は同一でも異なっていてもよい。
C3-8シクロアルキルが、置換基群Dから選択される2から3個の基で置換される場合、それぞれの基は同一でも異なっていてもよい。
3~8員環ヘテロシクロアルキルが、置換基群Dから選択される2から3個の基で置換される場合、それぞれの基は同一でも異なっていてもよい。
【0030】
C6-10アリール、又は、5又は6員環ヘテロアリールを含む基が、置換基群Cから選択される基で置換される場合、そのC6-10アリール部分、又は、5又は6員環ヘテロアリール部分が置換されることを意味する。
C3-8シクロアルキル、又は、3~8員環ヘテロシクロアルキルを含む基が、置換基群Dから選択される基で置換される場合、そのC3-8シクロアルキル部分、又は、3~8員環ヘテロシクロアルキル部分が置換されることを意味する。
【0031】
本文中、図表中及び表中の以下の略語は、それぞれ以下の意味である。
CDI:カルボニルジイミダゾール
CPME:シクロペンチルメチルエーテル
DIAD:アゾジカルボン酸ジイソプロピル
DIBAL-H:水素化ジイソブチルアルミニウム
DIPEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMAP:4-ジメチルアミノピリジン
DMA:N,N-ジメチルアセトアミド
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
NMP:1-メチル-2-ピロリジノン
MTBE:メチル tert-ブチルエーテル
TBAF:テトラブチルアンモニウムフルオリド
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
Pd2(dba)3:トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
tBuXPhos:2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル
tBuXPhos Pd G3:[(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)-2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート
アミノシリカゲル:アミノプロピル化シリカゲル
ジオールシリカゲル:グリセリルプロピルシリル化シリカゲル
ODSシリカゲル:オクタデシルシリル化シリカゲル
SCXシリカゲル:ベンゼンスルホニルプロピルシリル化シリカゲル
ODSカラムクロマトグラフィー:オクタデシルシリル化シリカゲルカラムクロマトグラフィー
Process:工程
Scheme:スキーム
Ref.No.:参考例番号
Ac:アセチル
Bn:ベンジル
Et:エチル
Me:メチル
tBu:tert-ブチル
SEM:2-(トリメチルシリル)エトキシメチル
TIPS:トリイソプロピルシリル
Tr:トリフェニルメチル
Ex.No.:実施例番号
Physical data:物性値
IC50:50%阻害濃度
1H-NMR:水素核磁気共鳴スペクトル
DMSO-d6:ジメチルスルホキシド-d6
CDCl3:クロロホルム-d1
MeOH-d4:メタノール-d4
MS:質量分析
(表中のMSの値は、エレクトロスプレーイオン化法-大気圧化学イオン化法のマルチイオン化法により測定した。)
【0032】
式(I)で表される化合物の一つの実施態様として、以下の式で表される化合物が挙げられる。
【化16】
式中の記号は、上記〔1〕と同じ意味である。
【0033】
式(I)で表される化合物の一つの実施態様として、以下の式で表される化合物が挙げられる。
【化17】
式中の記号は、上記〔1〕と同じ意味である。
【0034】
式(I)で表される化合物の一つの実施態様として、上記〔1〕に記載の化合物であって、置換基群B、及び基Zが以下の置換基群から選択される基である化合物が挙げられる。
置換基群Bは、ヒドロキシC2-6アルコキシ、C1-6アルコキシC1-6アルコキシ、及び、以下の基Zからなる群であり;
基Zは、非置換又は1から3個のオキソ及びC1-6アルキルで置換された3~8員環ヘテロシクロアルキルC1-6アルコキシである。
【0035】
式(I)で表される化合物において、1つ又はそれ以上の不斉炭素原子が存在する場合、本発明は、各々の不斉炭素原子がR配置の化合物、S配置の化合物及びそれらの任意の組み合わせの化合物も包含する。また、それらのラセミ化合物、ラセミ混合物、単一のエナンチオマー及びジアステレオマー混合物も本発明の範囲に含まれる。
【0036】
式(I)で表される化合物において、シス-トランス異性体が存在する場合、本発明は、そのシス-トランス異性体のいずれも包含する。
【0037】
式(I)で表される化合物において互変異性体が存在する場合、本発明は、その互変異性体の何れも含む。例えば、以下の式(I’)で表される互変異性体が挙げられる。
【化18】
式中の記号は、上記〔1〕と同じ意味である。
【0038】
本発明において、立体化学の決定は、当技術分野で周知の方法で行うこともできる。
【0039】
式(I)で表される化合物は、必要に応じて常法に従い、その薬理学的に許容される塩にすることもできる。このような塩としては、酸付加塩又は塩基との塩を挙げることができる。
【0040】
酸付加塩としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸との酸付加塩、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、プロピオン酸、クエン酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸、酪酸、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、炭酸、安息香酸、グルタミン酸、アスパラギン酸等の有機酸との酸付加塩を挙げることができる。
【0041】
塩基との塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等の無機塩基との塩、N-メチル-D-グルカミン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、トリエチルアミン、ピペリジン、モルホリン、ピロリジン、アルギニン、リジン、コリン等の有機塩基との塩を挙げることができる。
【0042】
式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩が、例えば結晶として存在する場合、本発明は、何れの結晶形も含む。例えば、薬理学的に許容される塩には、水又はエタノール等の医薬品として許容される溶媒との溶媒和物、適当な共結晶形成剤(Coformer)との共結晶等も含まれる。
【0043】
式(I)で表される化合物において、各原子の一部は、それぞれ対応する同位体で置き換わっていてもよい。本発明は、これら同位体で置き換わった化合物も含む。同位体の例としては、それぞれ2H、3H、11C、13C、14C、36Cl、18F、123I、125I、13N、15N、15O、17O、18O、32P、及び35Sで表される水素原子、炭素原子、塩素原子、フッ素原子、ヨウ素原子、窒素原子、酸素原子、リン原子、及び硫黄原子の同位体が挙げられる。一つの実施態様として、式(I)で表される化合物の一部の水素原子が2H(D:重水素原子)で置き換わった化合物が挙げられる。
【0044】
式(I)で表される化合物において、一部の原子が同位体で置き換わった化合物は、市販の同位体が導入されたビルディングブロックを用いて、後述の製造方法と同様な方法で製造することができる。例えば、式(I)で表される化合物の一部の水素原子が重水素原子で置き換わった化合物は、前記方法、及び文献記載の方法(例えば、有機合成化学協会誌、第65巻、12号、1179-1190ページ、2007年参照)を用いて製造することもできる。また、例えば、式(I)で表される化合物の一部の炭素原子が13Cで置き換わった化合物は、上記方法、及び文献記載の方法(例えば、RADIOISOTOPES、第56巻、11号、35-44ページ、2007年参照)を用いて製造することもできる。
【0045】
本発明の式(I)で表される化合物は、例えばスキーム1~7に示す方法若しくはそれに準じた方法、又は文献記載の方法若しくはそれに準じた方法に従い製造することができる。
【0046】
各工程の反応において、原料物質や試薬が市販されている場合には、市販品を用いることができる。
各工程の反応において、反応時間は、使用する原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、特に記載の無い場合、通常30分~14日間である。
各工程の反応において、反応温度は、使用する原料物質や溶媒などにより異なるが、特に記載の無い場合、通常-78℃から還流温度である。
各工程の反応において、圧力は、使用する原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、特に記載の無い場合、通常1気圧~20気圧である。
各工程の反応において、Biotage社製Initiatorなどのマイクロウェーブ反応装置を用いることもできる。マイクロウェーブ反応装置を用いて反応を行う場合、使用する原料物質、溶媒、及び機種などにより異なるが、圧力範囲:1~30bar、出力領域:1~400W、反応温度:室温~300℃、反応時間:1分~1日間の条件下で反応を行うことができる。
【0047】
各工程の反応において、特に記載の無い場合、これらの反応は、無溶媒、または適当な溶媒を用いて行われる。適当な溶媒の例としては、その反応に対して不活性な溶媒が挙げられる。溶媒の具体例としては、各工程に対応する参考例若しくは実施例に記載されている溶媒、又は以下の溶媒が挙げられる。
アルコール類:メタノール、エタノール、tert-ブチルアルコール、2-プロパノールなど;
エーテル類:ジエチルエーテル、THF、1,2-ジメトキシエタン、1,4-ジオキサン、2-メチルオキソラン、CPMEなど;
芳香族炭化水素類:クロロベンゼン、1,2-ジクロロベンゼン、トルエン、キシレンなど;
飽和炭化水素類:シクロヘキサン、n-ヘキサンなど;
アミド類: DMF、DMA、NMPなど;
ハロゲン化炭化水素類:ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、四塩化炭素など;
ニトリル類:アセトニトリルなど;
スルホキシド類:DMSOなど;
芳香族有機塩基類:ピリジンなど;
酸無水物類:無水酢酸など;
有機酸類:ギ酸、酢酸、TFAなど;
エステル類:酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピルなど;
ケトン類:アセトン、メチルエチルケトンなど;
水。
上記溶媒は、二種以上を適当な割合で混合して用いてもよい。
【0048】
各工程の反応において、塩基を用いる場合、これらの反応は、それぞれの反応に適した塩基を用いて行われる。塩基の具体例としては、各工程に対応する参考例若しくは実施例に記載されている塩基、又は以下の塩基が挙げられる。
無機塩基類:水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなど;
有機塩基類:トリエチルアミン、DIPEA、ジエチルアミン、ピリジン、DMAP、2,6-ルチジン、ピペリジンなど;
金属アルコキシド類:ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムtert-ブトキシドなど;
アルカリ金属水素化物類:水素化ナトリウムなど;
金属アミド類:ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドなど;
有機マグネシウム類:メチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムクロリド、アリルマグネシウムブロミド、フェニルマグネシウムブロミドなど;
有機リチウム類:n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウムなど。
【0049】
各工程の反応において、酸又は酸性触媒を用いる場合、これらの反応は、それぞれの反応に適した酸又は酸性触媒を用いて行われる。酸又は酸性触媒の具体例としては、各工程に対応する参考例若しくは実施例に記載されている酸若しくは酸性触媒、又は以下の酸若しくは酸性触媒が挙げられる。
無機酸類:塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸など;
有機酸類:酢酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、p-トルエンスルホン酸、10-カンファースルホン酸など;
ルイス酸:三フッ化ホウ素-ジエチルエーテルコンプレックス、ヨウ化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、チタニウム(IV)クロリドなど。
【0050】
各工程において、官能基の種類により保護基が必要な場合は、常法に従い適宜導入及び除去の操作を組み合わせて実施をすることもできる。保護基の種類、保護、及び脱保護に関しては、例えば、Theodra W. Greene & Peter G. M. Wuts著編、「Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis」、fourth edition、Wiley-Interscience、2006年に記載の方法を挙げることができる。
【0051】
各工程において、芳香族求核置換反応を行う場合、これらの反応は、塩基の存在下で反応を行うことができる。塩基としては、上述の例が挙げられる。
【0052】
各工程において、アルキル化反応を行う場合、これらの反応は、塩基の存在下で反応を行うことができる。塩基としては、上述の例が挙げられる。
【0053】
各工程において、光延反応を行う場合、これらの反応は、アゾジカルボン酸エステル及びホスフィンの存在下で反応を行うことができる。アゾジカルボン酸エステルとしては、DIADなどが挙げられる。ホスフィンとしては、トリフェニルホスフィンなどが挙げられる。
【0054】
各工程において、クロスカップリング反応を行う場合、これらの反応は、パラジウム触媒、ホスフィン配位子及び塩基の存在下で反応を行うことができる。パラジウム触媒としては、Pd2(dba)3などが挙げられる。ホスフィン配位子としては、tBuXPhosなどが挙げられる。塩基としては、上述の例が挙げられる。
【0055】
各工程において、特に記載の無い場合、式中の記号は、前記〔1〕と同じ意味を持つ。PG1は、エチル等の保護基である。PG2は、メチル又はベンジル等の保護基である。PG2aは、ベンジル等の保護基である。PG3は、2-メトキシエトキシメチル又は2-(トリメチルシリル)エトキシメチル等の保護基である。PG4は、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル等の保護基である。L1は、塩素原子等の脱離基である。L2は臭素原子又はヨウ素原子等の脱離基である。「and/or」は、両化合物含む場合、又はどちらか一方の化合物である場合を意味する。
【0056】
式(I)で表される化合物は、例えば、スキーム1に記載の工程1の方法に従い、化合物(1)の保護基を除去することにより、製造することができる。
【化19】
【0057】
式(I)で表される化合物は、例えば、スキーム2に記載の工程2の方法に従い、化合物(2)の保護基を除去することにより、製造することもできる。
【化20】
【0058】
化合物(1)は、例えば、スキーム3に記載の工程3-1~3-3の方法に従い、製造することができる。
【化21】
【0059】
工程3-1
化合物(4a)及び化合物(4b)は、化合物(3)に保護基を導入することにより、製造することができる。
【0060】
工程3-2
化合物(6a)及び化合物(6b)は、それぞれ化合物(4a)又は化合物(4b)と化合物(5)の芳香族求核置換反応を行うことにより、製造することができる。
【0061】
工程3-3
化合物(1)は、化合物(6a)及び化合物(6b)の保護基(PG3)を除去することにより、製造することができる。
【0062】
化合物(3)は、例えば、Bioorganic Medicinal Chemistry 2016, 24(21), p.5534-5545、ACS Medicinal Chemistry Letters 2016 7(5) p.498-501等に記載の方法に従って、製造することができる。
【0063】
化合物(2)は、例えば、スキーム4に記載の方法に従い、化合物(7)と化合物(5)とのクロスカップリング反応により、製造することができる。
【化22】
【0064】
化合物(7)は、例えば、Tetrahedron Lett. 2015, 56(44), p.6019-6021等に記載の方法に従って、製造することができる。
【0065】
化合物(1)は、例えば、スキーム5に記載の工程5の方法に従い、化合物(2a)の保護基(PG
2a)を除去することにより、製造することもできる。
【化23】
【0066】
化合物(2)は、例えば、スキーム6に記載の工程6-1~6-3の方法に従い、製造することもできる。
【化24】
【0067】
工程6-1
化合物(9)は、化合物(8)と化合物(5)とのクロスカップリング反応により、製造することができる。
【0068】
工程6-2
化合物(10)は、化合物(9)の保護基(PG4)を除去することにより、製造することができる。
【0069】
工程6-3
化合物(2)は、化合物(11)を用いて、化合物(10)のアルキル化反応を行うことにより、製造することができる。
【0070】
化合物(8)は、例えば、WO2017/087905等に記載の方法に従って、製造することができる。
【0071】
化合物(2)は、例えば、スキーム7に記載の工程7の方法に従い、化合物(12)を用いて、化合物(10)の光延反応を行うことにより、製造することもできる。
【化25】
【0072】
上記に示したスキームは、本発明の式(I)で表される化合物又はその製造中間体を製造する為の方法の例示である。上記スキームは、当業者の容易に理解され得るようなスキームへの様々な改変が可能である。
【0073】
本発明の式(I)で表される化合物及びその製造中間体は、必要に応じて、当該技術分野の当業者にとって周知の単離及び精製手段である、溶媒抽出、晶析、再結晶、クロマトグラフィー、分取高速液体クロマトグラフィー等により、単離及び精製することもできる。
シリカゲルカラムクロマトグラフィー、アミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー及びジオールシリカゲルカラムクロマトグラフィーとしては、例えば、SNAP Ultra及びSNAP Isolute NH2(バイオタージ)、Hi-Flashカラム(山善)、並びにCHROMATOREX-DIOL(富士シリシア化学)等を用いたフラッシュクロマトグラフィーが挙げられる。
ODSカラムクロマトグラフィーとしては、例えば、分取精製LCシステム(Gilson、流速:30 mL/min、検出:UV at 220 nm)及びカラム:SunFire C18 Prep OBD(5μm 19x50 mm)及びCAPCELL PAK C18 UG80(5 μm 20x50 mm)を用いた分取が挙げられる。
【0074】
本発明の化合物は、優れたPHD2阻害作用を有するので、IBDの治療剤として使用できる(Nature Reviews Drug Discovery, 2014, 13, p.852-869参照)。本発明において、IBDには、例えば、潰瘍性大腸炎、クローン病、腸管型ベーチェット、感染性腸炎、放射線性腸炎、薬剤性腸炎、虚血性腸炎、腸間膜静脈硬化症(静脈硬化性大腸炎)、閉塞性大腸炎、及び膠原病に伴う腸炎が含まれる。好ましくは、本発明の化合物は、潰瘍性大腸炎又はクローン病の治療剤として用いることができる(Inflamm. Bowel. Dis., 2015, 21 (2), p.267-275参照)。
【0075】
本発明において、「治療」には「予防」の意味が含まれる。例えば、潰瘍性大腸炎の治療には、「再燃予防」及び「寛解維持」の意味が含まれる。
【0076】
本発明の化合物の大腸炎に対する治療効果は、試験例2に記載した方法又は当該技術分野において周知の方法に従い確認することができる。例えば、Biol. Pharm. Bull 2004, 27 (10), p.1599-1603等に記載の方法又はそれに準じた方法が挙げられる。
【0077】
一つの実施態様として、HIF-αの安定化によるオフターゲット作用を限定するため、本発明の化合物は、大腸組織に特異的に作用するPHD2阻害剤である。「大腸組織に特異的に作用」とは、例えば、化合物が血中に対して大腸組織で高濃度を示し、全身性の作用(例えば、造血作用)が認められず大腸における治療効果を発揮することを意味する(試験例2及び3参照)。
【0078】
本発明の医薬組成物は、用法に応じ種々の剤型のものが使用される。このような剤型としては、例えば、散剤、顆粒剤、細粒剤、ドライシロップ剤、錠剤、カプセル剤、注射剤、液剤、軟膏剤、坐剤、貼付剤、及び注腸剤を挙げることができる。
【0079】
本発明の医薬組成物は、式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含む。
【0080】
本発明の医薬組成物は、式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩、及び少なくとも1つの医薬品添加物を用いて調製される。これら医薬組成物は、その剤型に応じ製剤学的に公知の手法により、適切な賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、希釈剤、緩衝剤、等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、溶解補助剤等の医薬品添加物と適宜混合、希釈又は溶解することにより調製することもできる。
【0081】
本発明の医薬組成物を治療に用いる場合、式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩の投与量は、患者の年齢、性別、体重、疾患及び治療の程度等により適宜決定される。1日投与量を1回、2回、3回又は4回に分けて投与してもよい。好ましくは、本発明の医薬組成物は、経口投与される。
経口投与の場合、成人に対する投与量は、例えば、0.1~1000mg/日の範囲で定めることができる。一つの実施態様として、経口投与量は、1~500mg/日の範囲で定めることもでき、好ましくは10~200mg/日の範囲である。
非経口投与の場合、成人に対する投与量は、例えば、0.1~1000mg/日で定めることができる。一つの実施態様として、非経口投与量は、0.5~200mg/日の範囲で定めることもでき、好ましくは1~20mg/日の範囲である。
【0082】
一つの実施態様として、本発明の医薬組成物は、PHDs阻害剤以外の他の薬剤と組み合わせて使用することもできる。炎症性腸疾患の治療において組み合わせて使用することができる他の薬剤としては、例えば、5-ASA、ステロイド剤、免疫抑制剤、抗TNFα抗体、ヤヌスキナーゼ阻害剤、及びα4β7インテグリン抗体が挙げられる。
【0083】
式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩と他の薬剤とを組み合わせて使用する場合、これらの有効成分を一緒に含有する製剤、又はこれらの有効成分の個々を別々に製剤化した製剤として投与することができる。別々に製剤化した場合、それらの製剤を別々に、又は同時に投与することができる。また、式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩の投与量は、組み合わせて使用する他の薬剤の投与量に応じて、適宜減量してもよい。
【0084】
式(I)で表される化合物は、適宜プロドラッグに変換して使用してもよい。例えば、式(I)で表される化合物のプロドラッグは、相当するハロゲン化物等のプロドラッグ化試薬を用いて、プロドラッグを構成する基を導入し、精製することにより製造することもできる。プロドラッグを構成する基としては、例えば、「医薬品の開発」(廣川書店、1990年)第7巻 p.163-198に記載の基が挙げられる。
【実施例】
【0085】
以下に、本発明を実施例にもとづいてさらに詳細に説明するが、本発明はその内容に限定されるものではない。
【0086】
下記の実施例に記載された化合物名は、市販の試薬を除き、ChemDraw Professional (PerkinElmer)、MarvinSketch (ChemAxon)等を用いて命名した。
【0087】
参考例1
7-([1,1'-ビフェニル]-4-イルメチル)-2,6-ジクロロ-7H-プリン
2,6-ジクロロプリン(1.89 g)および炭酸カリウム(2.76 g)の DMF(40 mL)懸濁液に、4-(ブロモメチル)-1,1'-ビフェニル(2.72 g)を加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=44/56~65/35)で精製し、表題化合物(0.78 g)を得た。
【0088】
参考例2
7-([1,1'-ビフェニル]-4-イルメチル)-2-クロロ-1,7-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン
参考例1(0.78 g)の THF(4.4 mL)溶液に、1 mol/L 水酸化ナトリウム水溶液(11 mL)を加えた。反応混合物を80℃で2時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に 1 mol/L 塩酸(11 mL)および水(11 mL)を加え、析出した不溶物をろ取した。得られた固体を水で洗浄した後、減圧下、50℃で12時間乾燥し、表題化合物(0.90 g)を得た。
【0089】
参考例3
1-(7-([1,1'-ビフェニル]-4-イルメチル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例2(0.90 g)およびDIPEA(0.85 g)の THF(4 mL)溶液に、氷冷下で1-(クロロメトキシ)-2-メトキシエタン(0.41 g)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=80/20~100/0)で精製した。
得られた化合物(0.56 g)の DMF(3 mL)溶液に、1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(0.21 g)および炭酸セシウム(0.87 g)を加えた。反応混合物を50℃で3時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に水を加えた。析出した不溶物をろ去し、ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=70/30~91/9)で精製した。
得られた化合物(0.32 g)のエタノール(1.5 mL)溶液に、4 mol/L 塩化水素/ジオキサン溶液(1.5 mL)を加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物にジエチルエーテルを加え、不溶物をろ取した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、表題化合物(0.23 g)を得た。
【0090】
参考例4
7-((ベンジルオキシ)メチル)-2,6-ジクロロ-7H-プリン
アルゴン雰囲気下、水素化ナトリウム(50~72%含有、1.2 g)の THF(100 mL)懸濁液に、2,6-ジクロロプリン(4.72 g)の THF(25 mL)溶液を氷冷下で加えた。反応混合物を30分間撹拌した後、ベンジルクロロメチルエーテル(5.87 g)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=23/77~44/56~65/35)で精製し、表題化合物(2.55 g)を得た。
【0091】
参考例5
7-((ベンジルオキシ)メチル)-2-クロロ-1,7-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン
参考例2と同様の方法により、参考例4(2.55 g)から、表題化合物(1.71 g)を得た。
【0092】
参考例6
1-(7-((ベンジルオキシ)メチル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例5(1.71 g)および DIPEA(1.90 g)の THF(29 mL)溶液に、2-(クロロメトキシ)エチルトリメチルシラン(1.18 g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=49/51~70/30)で精製した。
得られた化合物(1.25 g)の DMF(6.0 mL)溶液に、1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(0.46 g)および炭酸セシウム(1.94 g)を加えた。反応混合物を50℃で1時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=51/49~72/28)で精製した。
得られた化合物(0.67 g)のエタノール(3.2 mL)溶液に、4 mol/L 塩化水素/ジオキサン溶液(3.2 mL)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物にジエチルエーテル(6.0 mL)を加え、析出した不溶物をろ取した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄した後、減圧下、乾燥し、表題化合物(0.33 g)を得た。
【0093】
参考例14
6-(ベンジルオキシ)-2-クロロ-9-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-9H-プリン
2,6-ジクロロ-9-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-9H-プリン(2.79 g)、ベンジルアルコール(1.04 g)、DMF(13 mL)および THF(13 mL)の混合物に、氷冷下で水素化ナトリウム(50~72%含有、0.38 g)を加えた。その混合物を同温で30分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=10/90~30/70)で精製し、表題化合物(3.14 g)を得た。
【0094】
参考例15
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
アルゴン雰囲気下、参考例14(1.00 g)、1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(0.54 g)、Pd2(dba)3(0.47 g)、tBuXPhos(0.22 g)、リン酸三カリウム(1.90 g)、tert-ブチルアルコール(4.3 mL)および THF(4.3 mL)の混合物を、90℃で1時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=10/90~60/40)で精製し、表題化合物(0.98 g)を得た。
【0095】
参考例16
1-(6-(ベンジルオキシ)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例15(0.96 g)のエタノール(6.5 mL)溶液に、4 mol/L 塩化水素/ジオキサン溶液(4.8 mL)を加えた。反応混合物を室温で52時間撹拌した。反応混合物にジエチルエーテルを加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.65 g)を得た。
【0096】
参考例17a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(メチルスルホニル)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(メチルスルホニル)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例16(0.19 g)および炭酸カリウム(0.36 g)の DMF(3.5 mL)懸濁液に、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼン(0.16 g)を加えた。反応混合物を室温で14時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/100~10/90)で精製し、表題化合物 17a(0.05 g)および 17b (0.06 g)をそれぞれ得た。
【0097】
参考例18
1-(7-(4-(メチルスルホニル)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17b(0.06 g)および TFA(0.6 mL)の混合物を、50℃で2時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物を氷冷した水に注ぎ、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水およびジエチルエーテルで洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.04 g)を得た。
【0098】
参考例19a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(3-フェノキシプロピル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例19b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(3-フェノキシプロピル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに(3-ブロモプロポキシ)ベンゼンを用いて、参考例16(0.50 g)から、表題化合物19a(0.14 g)および 19b(0.16 g)をそれぞれ得た。
【0099】
参考例20
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(2-ヒドロキシエトキシ)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
(4-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エトキシ)フェニル)メタノール(1.20 g)およびジクロロメタン(14 mL)の混合物に、氷冷下でトリエチルアミン(0.56 g)およびメタンスルホニルクロリド(0.54 g)を加えた。その混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を減圧下、濃縮し、濃縮物Aを得た。
(4-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エトキシ)フェニル)メタノール(1.04 g)およびジクロロメタン(14 mL)の混合物に、氷冷下でトリエチルアミン(0.48 g)およびメタンスルホニルクロリド(0.46 g)を加えた。その混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を減圧下、濃縮し、濃縮物Bを得た。
濃縮物AおよびBをあわせ(2.38 g)、参考例16(2.00 g)、炭酸カリウム(3.79 g)および DMF(18 mL)の混合物に加えた。その混合物を室温で17時間撹拌した後、反応混合物にテトラブチルアンモニウムヨージド(0.41 g)を加えた。その混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン/メタノール=50/50/0~100/0/0~95/0/5)で精製し、表題化合物(0.52 g)を得た。
【0100】
参考例21
1-(6-オキソ-7-(4-(2-(2,2,2-トリフルオロアセトキシ)エトキシ)ベンジル)-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例18と同様の方法により、参考例20(0.52 g)から、表題化合物(0.43 g)を得た。
【0101】
参考例22a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例22b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノール(0.39 g)およびジクロロメタン(4.5 mL)の混合物に、氷冷下でトリエチルアミン(0.18 g)およびメタンスルホニルクロリド(0.19 g)を加えた。その混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を減圧下、濃縮した。
参考例16(0.30 g)およびDMF(2.7 mL)の混合物に、炭酸カリウム(0.57 g)および上記濃縮工程で得られた化合物(0.49 g)を加えた。その混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=40/60~80/20)で精製し、表題化合物 22a(0.10 g)および 22b(0.12 g)をそれぞれ得た。
【0102】
参考例23
1-(6-オキソ-9-(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)ベンジル)-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例22a(0.10 g)およびTFA(0.5 mL)の混合物を、50℃で2時間撹拌した。反応混合物を氷冷した水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣にエタノールを加え、不溶物をろ取した。得られた固体をエタノールで洗浄し、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0103】
参考例24a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(2-モルホリノエチル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例24b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(2-モルホリノエチル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例16(0.31 g)およびDMF(2.8 mL)の混合物に、炭酸カリウム(0.71 g)および4-(2-クロロエチル)モルホリン塩酸塩(0.32 g)を加えた。その混合物を室温で14時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=100/0~90/10)で精製し、表題化合物 24a(0.04 g)および 24b(0.11 g)をそれぞれ得た。
【0104】
参考例32
2-((2-クロロ-6-メトキシ-7H-プリン-7-イル)メチル)安息香酸メチル
窒素雰囲気下、水素化ナトリウム(50~72%含有、0.13 g)およびDMF(4.0 mL)の混合物に、氷冷下で2,6-ジクロロ-9-トリチル-8、9-ジヒドロ-7H-プリン(1.00 g)の DMF(3.0 mL)溶液を加えた。その混合物を20分間撹拌した。反応混合物に2-(ブロモメチル)安息香酸メチル(0.79 g)の DMF(2.0 mL)溶液を加えた。その混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=0/100~21/79)で精製し、2-((2,6-ジクロロ-9-トリチル-8,9-ジヒドロ-7H-プリン-7-イル)メチル)安息香酸メチル(1.32 g)を得た。
得られた化合物(1.32 g)および ジクロロメタン(22 mL)の混合物に、氷冷下で TFA(2.59 g)を加えた。その混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣にジエチルエーテルを加え、不溶物をろ取した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、2-((2,6-ジクロロ-7H-プリン-7-イル)メチル)安息香酸メチル(0.35 g)を得た。
得られた化合物(0.32 g)の THF(5.0 mL)溶液に、氷冷下で28%ナトリウムメトキシド/メタノール溶液(0.19 g)を加えた。その混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水で洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.23 g)を得た。
【0105】
参考例33
1-(6-メトキシ-7-(2-(メトキシカルボニル)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
アルゴン雰囲気下、参考例32(0.23 g)、4-ピラゾールカルボン酸エチル(0.11 g)、Pd2(dba)3(0.02 g)、tBuXPhos(0.03 g)、リン酸三カリウム(0.22 g)およびtert-ブタノール(1.9 mL)の混合物を、100℃で3時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣にジエチルエーテルを加え、不溶物をろ取した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、表題化合物(0.15 g)を得た。
【0106】
参考例34
5-((2-クロロ-6-メトキシ-7H-プリン-7-イル)メチル)-1-(4-メトキシベンジル)ピリジン-2(1H)-オン
1-(4-メトキシベンジル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸(3.28 g)およびTHF(49 mL)の混合物に、CDI(2.46 g)を加えた。その混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物に2.6 mol/L水素化ホウ素ナトリウム水溶液(9.8 mL)を氷冷下で加えた。その混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=3/97~29/71)で精製し、5-(ヒドロキシメチル)-1-(4-メトキシベンジル)ピリジン-2(1H)-オン(2.73 g)を得た。
得られた化合物(2.73 g)およびジクロロメタン(41 mL)の混合物に、氷冷下でトリエチルアミン(1.69 g)およびメタンスルホニルクロリド(1.53 g)を加えた。その混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加えた。有機層を分離し、減圧下、濃縮した。
窒素雰囲気下、水素化ナトリウム(50~72%含有、0.39 g)および DMF(18 mL)の混合物に、氷冷下で2,6-ジクロロ-9-トリチル-8,9-ジヒドロ-7H-プリン(3.00 g)の DMF(12 mL)溶液を加えた。その混合物を同温で20分間撹拌した。反応混合物に上記濃縮工程で得られた化合物(2.85g)の DMF(6.0 mL)溶液を加えた。その混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=60/40~93/7)で精製し、5-((2,6-ジクロロ-9-トリチル-8,9-ジヒドロ-7H-プリン-7-イル)メチル)-1-(4-メトキシベンジル)ピリジン-2(1H)-オン(2.88 g)を得た。
得られた化合物(2.88 g)およびジクロロエタン(29 mL)の混合物に、酢酸(29 mL)を加えた。その混合物を85℃で2時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣にジクロロメタンを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=5/95~31/69)で精製し、5-((2,6-ジクロロ-7H-プリン-7-イル)メチル)-1-(4-メトキシベンジル)ピリジン-2(1H)-オン(1.09 g)を得た。
得られた化合物(1.09 g)および THF(16 mL)の混合物に、氷冷下で 28%ナトリウムメトキシド/メタノール溶液(0.53 g)を加えた。その混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣にジエチルエーテルを加え、不溶物をろ取した。得られた固体をメタノールで洗浄し、表題化合物(0.96 g)を得た。
【0107】
参考例35
2-クロロ-6-メトキシ-7-(ピリジン-2-イルメチル)-7H-プリン
2-(ヒドロキシメチル)ピリジン(1.00 g)およびジクロロメタン(15 mL)の混合物に、氷冷下でトリエチルアミン(1.39 g)およびメタンスルホニルクロリド(1.26 g)を加えた。その混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加えた。有機層を分離し、減圧下、濃縮した。
2,6-ジクロロ-9-トリチル-8,9-ジヒドロ-7H-プリン(3.33 g)および DMF(33 mL)の混合物に、氷冷下で水素化ナトリウム(50~72%含有、0.36 g)を加えた。その混合物を同温で20分間撹拌した。反応混合物に上記濃縮工程で得られた化合物(1.72 g)の DMF(10 mL)溶液を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。
得られた化合物(4.03 g)およびジクロロメタン(81 mL)の混合物に、氷冷下で TFA(17.5 g)を加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合物に10%炭酸カリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=3/97~29/71)で精製し、2,6-ジクロロ-7-(ピリジン-2-イルメチル)-7H-プリン(1.33 g)を得た。
得られた化合物(1.33 g)およびTHF(13 mL)の混合物に、28%ナトリウムメトキシド/メタノール溶液(0.96 g)を加えた。その混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣にジエチルエーテルを加え、不溶物をろ取した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、表題化合物(1.13 g)を得た。
【0108】
参考例36
2-クロロ-6-メトキシ-7-(ピリジン-3-イルメチル)-7H-プリン
2,6-ジクロロ-9-トリチル-9H-プリン(3.00 g)および THF(30 mL)の混合物に、28%ナトリウムメトキシド/メタノール溶液(1.41 g)を加えた。その混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を冷水およびヘキサンで洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、2-クロロ-6-メトキシ-9-トリチル-9H-プリン(2.83 g)を得た。
窒素雰囲気下、得られた化合物(2.83 g)および THF(14 mL)の混合物に、氷冷下で DIBAL-H(1 mol/L ヘキサン溶液、8.5 mL)を加えた。その混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物に硫酸ナトリウム水溶液(14 mL)を氷冷下で加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣に酢酸エチルおよびヘキサンを加え、その混合物を0℃で30分間撹拌した。生じた不溶物をろ取した。得られた固体を、減圧下、50℃で乾燥し、2-クロロ-6-メトキシ-9-トリチル-8,9-ジヒドロ-7H-プリン(2.62 g)を得た。
得られた化合物(1.51 g)、3-(ブロモメチル)ピリジン臭化水素酸塩(2.34 g)、トリエチルアミン(0.96 g)およびDMF(6.0 mL)の混合物に、氷冷下で水素化ナトリウム(50~72%含有、0.31 g)の DMF(3.0 mL)懸濁液を加えた。その混合物を同温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=36/64~57/43)で精製し、2-クロロ-6-メトキシ-7-(ピリジン-3-イルメチル)-9-トリチル-8,9-ジヒドロ-7H-プリン(0.35 g)を得た。
得られた化合物(0.35 g)およびジクロロメタン(3.5 mL)の混合物に、TFA(0.76 g)を加えた。その混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物に10%炭酸カリウム水溶液を加えた。有機層を分離し、減圧下、濃縮した。得られた残渣にジエチルエーテルを加え、不溶物をろ取した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、表題化合物(0.16 g)を得た。
【0109】
参考例37
2-クロロ-6-メトキシ-9-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-9H-プリン
2,6-ジクロロ-9-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-9H-プリン(2.96 g)の THF(30 mL)溶液に、氷冷下でナトリウムメトキシド(5 mol/L メタノール溶液、2.0 mL)を加えた。その混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=10/90~40/60)で精製し、表題化合物(2.73 g)を得た。
【0110】
参考例38
1-(6-メトキシ-9-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例37(2.73 g)、1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(1.82 g)、Pd2(dba)3(1.59 g)、tBuXPhos(0.74 g)、リン酸三カリウム(6.44 g)、tert-ブチルアルコール(15 mL)および THF(15 mL)の混合物を、90℃で1時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=10/90~60/40)で精製し、表題化合物(3.13 g)を得た。
【0111】
参考例39
1-(6-メトキシ-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例38(3.14 g)およびジクロロメタン(31 mL)の混合物に、TFA(8.57 g)を加えた。その混合物を室温で終夜撹拌した後、40℃で8時間撹拌した。反応混合物にTFA(8.57 g)を加えた。その混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に10%炭酸カリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣にジエチルエーテルを加え、不溶物をろ取した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、表題化合物(1.59 g)を得た。
【0112】
参考例40
1-(6-メトキシ-9-(3-(メトキシカルボニル)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例39(0.37 g)、3-(ブロモメチル)安息香酸メチル(0.88 g)およびDMF(3.7 mL)の混合物に、炭酸カリウム(0.89 g)を加えた。その混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/100~9/91)で精製し、表題化合物(0.18 g)を得た。
【0113】
参考例41a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(2-ヒドロキシベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例41b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(2-ヒドロキシベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
(2-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノール(0.38 g)およびジクロロメタン(4.5 mL)の混合物に、氷冷下でトリエチルアミン(0.18 g)およびメタンスルホニルクロリド(0.19 g)を加えた。その混合物を同温で30分間撹拌した。反応混合物に水を加えた。有機層を分離し、減圧下、濃縮した。
参考例16(0.30 g)およびDMF(2.7 mL)の混合物に、炭酸カリウム(0.57 g)および上記濃縮工程で得られた化合物(0.49 g)を加えた。その混合物を室温で3時間撹拌した後、反応混合物にTHF(1.4 mL)および TBAF(約1mol/L THF 溶液、0.8 mL)を加えた。その混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=40/60~100/0)で精製し、表題化合物 41a(0.10 g)および 41b(0.10 g)をそれぞれ得た。
【0114】
参考例42
1-(9-(2-アセトキシベンジル)-6-(ベンジルオキシ)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例41a(0.10 g)およびピリジン(1.0 mL)の混合物に、無水酢酸(0.3 mL)を加えた。その混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=50/50~70/30)で精製し、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0115】
参考例43a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(1-フェニルエチル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例43b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(1-フェニルエチル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに(1-ブロモエチル)ベンゼンを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物43a(0.07 g)および 43b(0.10 g)を得た。
【0116】
参考例44a
6-((6-(ベンジルオキシ)-2-(4-(エトキシカルボニル)-1H-ピラゾール-1-イル)-9H-プリン-9-イル)メチル)ニコチン酸メチル
参考例44b
6-((6-(ベンジルオキシ)-2-(4-(エトキシカルボニル)-1H-ピラゾール-1-イル)-7H-プリン-7-イル)メチル)ニコチン酸メチル
参考例22aおよび22bと同様の方法により、(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノールの代わりに6-(ヒドロキシメチル)ニコチン酸メチルを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物44a(0.09 g)および 44b(0.15 g)を得た。
【0117】
参考例45a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(ジプロピルカルバモイル)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例45b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(ジプロピルカルバモイル)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
4-(クロロメチル)ベンゾイルクロリド(0.25 g)およびジクロロメタン(4.4 mL)の混合物に、氷冷下でトリエチルアミン(0.15 g)およびジプロピルアミン(0.15 g)を加えた。反応混合物を室温で20分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。有機層を分離し、減圧下、濃縮した。
参考例16(0.30 g)およびDMF(2.8 mL)の混合物に、炭酸カリウム(0.57 g)および上記濃縮工程で得られた化合物(0.34 g)を加えた。その混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン/メタノール=80/20/0~100/0/0~95/0/5)で精製し、表題化合物 45a(0.11 g)および 45b(0.11 g)をそれぞれ得た。
【0118】
参考例54a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(2-モルホリノエトキシ)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例54b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(2-モルホリノエトキシ)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例22aおよび22bと同様の方法により、(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノールの代わりに(4-(2-モルホリノエトキシ)フェニル)メタノールを用いて、参考例16(0.25 g)から、表題化合物 54a(0.07 g)および 54b(0.10 g)を得た。
【0119】
参考例55
2,6-ジクロロ-7-(4-メチルベンジル)-7H-プリン
参考例1と同様の方法により、4-(ブロモメチル)-1,1'-ビフェニルの代わりに1-(ブロモメチル)-4-メチルベンゼンを用いて、2,6-ジクロロ-9H-プリン(1.89 g)から、表題化合物(0.78 g)を得た。
【0120】
参考例56
2-クロロ-7-(4-メチルベンジル)-1,7-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン
参考例2と同様の方法により、参考例55(0.78 g)から、表題化合物(0.72 g)を得た。
【0121】
参考例57
1-(7-(4-メチルベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例3と同様の方法により、参考例56(0.52 g)から、表題化合物(0.12 g)を得た。
【0122】
参考例58
4-((2,6-ジクロロ-9H-プリン-9-イル)メチル)ベンゾニトリル
参考例1と同様の方法により、4-(ブロモメチル)-1,1'-ビフェニルの代わりに4-(ブロモメチル)ベンゾニトリルを用いて、2,6-ジクロロ-9H-プリン(1.89 g)から、表題化合物(0.44 g)を得た。
【0123】
参考例59
4-((2-クロロ-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-7H-プリン-7-イル)メチル)ベンゾニトリル
参考例2と同様の方法により、参考例58(0.44 g)から、表題化合物(0.38 g)を得た。
【0124】
参考例60
1-(7-(4-シアノベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例3と同様の方法により、参考例59(0.38 g)から、表題化合物(0.08 g)を得た。
【0125】
参考例61
2,6-ジクロロ-7-(ピリジン-4-イルメチル)-7H-プリン
参考例1と同様の方法により、4-(ブロモメチル)-1,1'-ビフェニルの代わりに4-(クロロメチル)ピリジン塩酸塩を用いて、2,6-ジクロロプリン(1.89 g)から、表題化合物(0.20 g)を得た。
【0126】
参考例62
2-クロロ-7-(ピリジン-4-イルメチル)-1,7-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン
参考例2と同様の方法により、参考例61(0.38 g)から、表題化合物(0.36 g)を得た。
【0127】
参考例63
1-(6-オキソ-7-(ピリジン-4-イルメチル)-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例6と同様の方法により、参考例62(0.36 g)から、表題化合物(0.01 g)を得た。
【0128】
参考例64
1-(9-(4-(メチルスルホニル)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例18と同様の方法により、参考例17a(0.05 g)から、表題化合物(0.03 g)を得た。
【0129】
参考例65a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-((3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)メチル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例65b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-((3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)メチル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに4-(クロロメチル)-3,5-ジメチルイソオキサゾールを用いて、参考例16(0.60 g)から、表題化合物 65a(0.20 g)および 65b(0.19 g)をそれぞれ得た。
【0130】
参考例66
1-(7-((3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)メチル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例18と同様の方法により、参考例65b(0.19 g)から、表題化合物(0.13 g)を得た。
【0131】
参考例67
1-(9-((3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)メチル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例18と同様の方法により、参考例65a(0.20 g)から、表題化合物(0.15 g)を得た。
【0132】
参考例68a
1-(9-ベンジル-6-(ベンジルオキシ)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例68b
1-(7-ベンジル-6-(ベンジルオキシ)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに臭化ベンジルを用いて、参考例16(0.20 g)から、表題化合物 68a(0.04 g)および 68b(0.10 g)をそれぞれ得た。
【0133】
参考例69
1-(9-ベンジル-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例18と同様の方法により、参考例68a(0.04 g)から、表題化合物(0.02 g)を得た。
【0134】
参考例70
1-(7-ベンジル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例18と同様の方法により、参考例68b(0.10 g)から、表題化合物(0.07 g)を得た。
【0135】
参考例71
3-((2-クロロ-6-メトキシ-7H-プリン-7-イル)メチル)安息香酸メチル
参考例32と同様の方法により、2-(ブロモメチル)安息香酸メチルの代わりに3-(ブロモメチル)安息香酸メチルを用いて、2,6-ジクロロ-9-トリチル-8,9-ジヒドロ-7H-プリン(1.00 g)から、表題化合物(0.44 g)を得た
【0136】
参考例72
1-(6-メトキシ-7-(3-(メトキシカルボニル)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例33と同様の方法により、参考例71(0.44 g)から、表題化合物(0.32 g)を得た。
【0137】
参考例73
1-(7-(2-アセトキシベンジル)-6-(ベンジルオキシ)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例42と同様の方法により、参考例41b(0.10 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0138】
参考例74a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(3-メトキシベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例74b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(3-メトキシベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに3-メトキシベンジルクロリドを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物 74a(0.08 g)および 74b(0.09 g)をそれぞれ得た。
【0139】
参考例75a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(3,5-ジメトキシベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例75b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(3,5-ジメトキシベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに1-(ブロモメチル)-3,5-ジメトキシベンゼンを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物 75a(0.09 g)および 75b(0.17 g)をそれぞれ得た。
【0140】
参考例76a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(ナフタレン-2-イルメチル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例76b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(ナフタレン-2-イルメチル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに2-(ブロモメチル)ナフタレンを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物 76a(0.08 g)および 76b(0.19 g)をそれぞれ得た。
【0141】
参考例77a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(2-クロロ-4-メトキシベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例77b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(2-クロロ-4-メトキシベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに1-(ブロモメチル)-2-クロロ-4-メトキシベンゼンを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物 77a(0.11 g)および 77b(0.07 g)をそれぞれ得た。
【0142】
参考例78a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(2-ブロモ-5-メトキシベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例78b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(2-ブロモ-5-メトキシベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに1-ブロモ-2-(ブロモメチル)-4-メトキシベンゼンを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物 78a(0.09 g)および 78b(0.15 g)をそれぞれ得た。
【0143】
参考例79a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(2-フルオロベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例79b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(2-フルオロベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに1-(クロロメチル)-2-フルオロベンゼンを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物 79a(0.08 g)および 79b(0.06 g)をそれぞれ得た。
【0144】
参考例80a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(3-フルオロベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例80b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(3-フルオロベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに1-(クロロメチル)-3-フルオロベンゼンを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物 80a(0.08 g)および 80b(0.09 g)をそれぞれ得た。
【0145】
参考例81a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例81b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに1-(ブロモメチル)-4-(トリフルオロメチル)ベンゼンを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物 81a(0.09 g)および 81b(0.12 g)をそれぞれ得た。
【0146】
参考例82a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-フルオロベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例82b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-フルオロベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに1-(ブロモメチル)-4-フルオロベンゼンを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物 82a(0.04 g)および 82b(0.11 g)をそれぞれ得た。
【0147】
参考例83a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例83b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに1-(ブロモメチル)-3-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物 83a(0.15 g)および 83b(0.17 g)をそれぞれ得た。
【0148】
参考例84a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-フェネチル-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例84b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-フェネチル-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに2-(ブロモエチル)ベンゼンを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物 84a(0.07 g)および 84b(0.08 g)をそれぞれ得た。
【0149】
参考例85a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-((5-(メトキシカルボニル)フラン-2-イル)メチル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例85b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-((5-(メトキシカルボニル)フラン-2-イル)メチル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに5-(クロロメチル)フラン-2-カルボン酸メチルを用いて、参考例16(0.20 g)から、表題化合物 84a(0.10 g)および 84b(0.13 g)をそれぞれ得た。
【0150】
参考例86a
1-(9-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イルメチル)-6-(ベンジルオキシ)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例86b
1-(7-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イルメチル)-6-(ベンジルオキシ)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに3,4-メチレンジオキシベンジルクロリドを用いて、参考例16(0.20 g)から、表題化合物 86a(0.04 g)および 86b(0.05 g)をそれぞれ得た。
【0151】
参考例87a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(2-メトキシベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例87b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(2-メトキシベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例22aおよび22bと同様の方法により、(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノールの代わりに(2-メトキシフェニル)メタノールを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物 87a(0.07 g)および 87b(0.10 g)をそれぞれ得た。
【0152】
参考例88a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(N,N-ジプロピルスルファモイル)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例88b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(N,N-ジプロピルスルファモイル)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例22aおよび22bと同様の方法により、(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノールの代わりに4-(ヒドロキシメチル)-N,N-ジプロピルベンゼンスルホンアミドを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物 88a(0.11 g)および 88b(0.15 g)をそれぞれ得た。
【0153】
参考例89a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(3-(ジメチルアミノ)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例89b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(3-(ジメチルアミノ)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例22aおよび22bと同様の方法により、(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノールの代わりに(3-(ジメチルアミノ)フェニル)メタノールを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物 89a(0.09 g)および 89b(0.11 g)をそれぞれ得た。
【0154】
参考例90a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(2-メトキシ-2-オキソエトキシ)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例90b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(2-メトキシ-2-オキソエトキシ)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例22aおよび22bと同様の方法により、(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノールの代わりに2-(4-(ヒドロキシメチル)フェノキシ)酢酸メチルを用いて、参考例16(0.15 g)から、表題化合物 90a(0.04 g)および 90b(0.06 g)をそれぞれ得た。
【0155】
参考例91a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(2-メトキシエトキシ)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例91b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(2-メトキシエトキシ)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例22aおよび22bと同様の方法により、(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノールの代わりに(4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)メタノールを用いて、参考例16(0.25 g)から、表題化合物 91a(0.08 g)および 91b(0.12 g)をそれぞれ得た。
【0156】
参考例92a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(ピリジン-2-イル)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例92b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(ピリジン-2-イル)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例22aおよび22bと同様の方法により、(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノールの代わりに(4-(ピリジン-2-イル)フェニル)メタノールを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物 92a(0.07 g)および 92b(0.11 g)をそれぞれ得た。
【0157】
参考例93a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-((2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)メチル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例93b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-((2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)メチル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例22aおよび22bと同様の方法により、(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノールの代わりに(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)メタノールを用いて、参考例16(0.20 g)から、表題化合物 93a(0.07 g)および 93b(0.09 g)をそれぞれ得た。
【0158】
参考例94a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(プロピルカルバモイル)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例94b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(プロピルカルバモイル)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例45aおよび45bと同様の方法により、ジプロピルアミンの代わりにプロピルアミンを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物 94a(0.09 g)および 94b(0.17 g)をそれぞれ得た。
【0159】
参考例95a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(エチル(2-メトキシエチル)カルバモイル)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例95b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(エチル(2-メトキシエチル)カルバモイル)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例45aおよび45bと同様の方法により、ジプロピルアミンの代わりにN-(2-メトキシエチル)エチルアミンを用いて、参考例16(0.24 g)から、表題化合物 95a(0.07 g)および 95b(0.15 g)をそれぞれ得た。
【0160】
参考例96a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(3-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)プロピル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例96b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(3-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)プロピル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに2-(3-ブロモプロピル)イソインドリン-1,3-ジオンを用いて、参考例16(0.50 g)から、表題化合物 96a(0.15 g)および 96b(0.18 g)をそれぞれ得た。
【0161】
参考例97
1-(9-(3-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)プロピル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例18と同様の方法により、参考例96a(0.15 g)から、表題化合物(0.12 g)を得た。
【0162】
参考例98
1-(7-(3-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)プロピル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例18と同様の方法により、参考例96b(0.18 g)から、表題化合物(0.14 g)を得た。
【0163】
参考例99a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-((2-メチルチアゾール-4-イル)メチル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例99b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-((2-メチルチアゾール-4-イル)メチル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに4-(クロロメチル)-2-メチルチアゾール塩酸塩を用いて、参考例16(0.20 g)から、表題化合物 99a(0.10 g)および 99b(0.12 g)をそれぞれ得た。
【0164】
参考例100
1-(9-((2-メチルチアゾール-4-イル)メチル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例18と同様の方法により、参考例99a(0.10 g)から、表題化合物(0.08 g)を得た。
【0165】
参考例101
1-(7-((2-メチルチアゾール-4-イル)メチル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例18と同様の方法により、参考例99b(0.12 g)から、表題化合物(0.07 g)を得た。
【0166】
参考例102a
2-((6-(ベンジルオキシ)-2-(4-(エトキシカルボニル)-1H-ピラゾール-1-イル)-9H-プリン-9-イル)メチル)オキサゾール-4-カルボン酸メチル
参考例102b
2-((6-(ベンジルオキシ)-2-(4-(エトキシカルボニル)-1H-ピラゾール-1-イル)-7H-プリン-7-イル)メチル)オキサゾール-4-カルボン酸メチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに2-(クロロメチル)オキサゾール-4-カルボン酸メチルを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物 102a(0.06 g)および 102b(0.10 g)をそれぞれ得た。
【0167】
参考例103
2-((2-(4-(エトキシカルボニル)-1H-ピラゾール-1-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル)メチル)オキサゾール-4-カルボン酸メチル
参考例18と同様の方法により、参考例102a(0.06 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0168】
参考例104
2-((2-(4-(エトキシカルボニル)-1H-ピラゾール-1-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-7H-プリン-7-イル)メチル)オキサゾール-4-カルボン酸メチル
参考例18と同様の方法により、参考例102b(0.10 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0169】
参考例105a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-((1-エチル-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)メチル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例105b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-((1-エチル-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)メチル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例22aおよび22bと同様の方法により、(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノールの代わりに(1-エチル-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)メタノールを用いて、参考例16(0.20 g)から、表題化合物 105a(0.10 g)および 105b(0.11 g)をそれぞれ得た。
【0170】
参考例106a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-((5-(tert-ブトキシカルボニル)-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)メチル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例106b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-((5-(tert-ブトキシカルボニル)-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)メチル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
2-ホルミル-1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボン酸tert-ブチル(0.40 g)およびメタノール(6.3 mL)の混合物に、氷冷下で水素化ホウ素ナトリウム(0.09 g)を加えた。その混合物を同温で10分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下、濃縮した。
得られた化合物(0.26 g)およびジクロロメタン(4.1 mL)の混合物に、氷冷下でトリエチルアミン(0.16 g)およびメタンスルホニルクロリド(0.17 g)を加えた。その混合物を室温で15分間撹拌した。反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を減圧下、濃縮した。
参考例16(0.30 g)およびDMF(2.7 mL)の混合物に、炭酸カリウム(0.57 g)および上記濃縮工程で得られた化合物(0.36 g)を加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン/メタノール=40/60/0~100/0/0~80/0/20)で精製し、表題化合物106a(0.16 g)および106b(0.19 g)をそれぞれ得た。
【0171】
参考例107
2-((2-(4-(エトキシカルボニル)-1H-ピラゾール-1-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル)メチル)-1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボン酸
参考例18と同様の方法により、参考例106(0.16 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0172】
参考例108a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(メトキシメチル)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例108b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(メトキシメチル)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例22aおよび22bと同様の方法により、(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノールの代わりに(4-(メトキシメチル)フェニル)メタノール(0.14 g)を用いて、参考例16(0.20 g)から、表題化合物 108a(0.07 g)および 108b(0.10 g)をそれぞれ得た。
【0173】
参考例109
1-(9-(4-(メトキシメチル)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例18と同様の方法により、参考例108a(0.07 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0174】
参考例110
1-(7-(4-(メトキシメチル)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例18と同様の方法により、参考例108b(0.10 g)から、表題化合物(0.07 g)を得た。
【0175】
参考例111a
1-(9-(4-アセトアミドベンジル)-6-(ベンジルオキシ)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例111b
1-(7-(4-アセトアミドベンジル)-6-(ベンジルオキシ)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例22aおよび22bと同様の方法により、(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノールの代わりにN-(4-(ヒドロキシメチル)フェニル)アセトアミドを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物 111a(0.03 g)および 111b(0.07 g)をそれぞれ得た。
【0176】
参考例112
1-(9-(4-アセトアミドベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例18と同様の方法により、参考例111a(0.03 g)から、表題化合物(0.02 g)を得た。
【0177】
参考例113
1-(7-(4-アセトアミドベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例18と同様の方法により、参考例111b(0.07 g)から、表題化合物(0.03 g)を得た。
【0178】
参考例114a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-((2,2-ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)メチル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例114b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-((2,2-ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)メチル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例22aおよび22bと同様の方法により、(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノールの代わりに(2,2-ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)メタノールを用いて、参考例16(0.20 g)から、表題化合物 114a(0.04 g)および 114b(0.09 g)をそれぞれ得た。
【0179】
参考例115
1-(9-((2,2-ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)メチル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例18と同様の方法により、参考例114a(0.04 g)から、表題化合物(0.03 g)を得た。
【0180】
参考例116
1-(7-((2,2-ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)メチル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例18と同様の方法により、参考例114b(0.09 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0181】
参考例117a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-((2-(ベンジルオキシ)-2-オキソエチル)(メチル)カルバモイル)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例117b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-((2-(ベンジルオキシ)-2-オキソエチル)(メチル)カルバモイル)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例45aおよび45bと同様の方法により、ジプロピルアミンの代わりにN-メチル-グリシンベンジルエステル塩酸塩を用いて、参考例16(0.20 g)から、表題化合物117a(0.09 g)および117b(0.11 g)をそれぞれ得た。
【0182】
参考例118a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(メチル(フェニル)カルバモイル)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例118b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(メチル(フェニル)カルバモイル)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
4-(クロロメチル)ベンゾイルクロリド(0.70 g)およびジクロロメタン(12 mL)の混合物に、氷冷下でトリエチルアミン(0.41 g)、DMAP(0.05 g)およびN-メチルアニリン(0.40 g)を加えた。その混合物を室温で20分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。有機層を分離し、減圧下、濃縮した。
参考例16(0.30 g)およびDMF(2.7 mL)の混合物に、炭酸カリウム(0.57 g)および上記濃縮工程で得られた化合物(0.36 g)を加えた。その混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物に水を加えジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン/メタノール=50/50/0~100/0/0~95/0/5)で精製し、表題化合物 118a(0.18 g)および118b(0.19 g)をそれぞれ得た。
【0183】
参考例119
1-(9-(4-(メチル(フェニル)カルバモイル)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例18と同様の方法により、参考例118a(0.18 g)から、表題化合物(0.13 g)を得た。
【0184】
参考例120
1-(7-(4-(メチル(フェニル)カルバモイル)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例18と同様の方法により、参考例118b(0.19 g)から、表題化合物(0.14 g)を得た。
【0185】
参考例121a
1-(9-(4-(ベンジル(メチル)カルバモイル)ベンジル)-6-(ベンジルオキシ)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例121b
1-(7-(4-(ベンジル(メチル)カルバモイル)ベンジル)-6-(ベンジルオキシ)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例45aおよび45bと同様の方法により、ジプロピルアミンの代わりにN-メチル-1-フェニルメタンアミンを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物 121a(0.13 g)および121b(0.25 g)をそれぞれ得た。
【0186】
参考例122
1-(9-(4-(ベンジル(メチル)カルバモイル)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例18と同様の方法により、参考例121a(0.13 g)から、表題化合物(0.08 g)を得た。
【0187】
参考例123
1-(7-(4-(ベンジル(メチル)カルバモイル)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例18と同様の方法により、参考例121b(0.25 g)から、表題化合物(0.21 g)を得た。
【0188】
参考例124a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-((2-ヒドロキシエチル)(メチル)カルバモイル)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例124b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-((2-ヒドロキシエチル)(メチル)カルバモイル)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例45aおよび45bと同様の方法により、ジプロピルアミンの代わりに2-(メチルアミノ)エタノールを用いて、参考例16(0.30 g)から、表題化合物 124a(0.12 g)および 124b(0.14 g)をそれぞれ得た。
【0189】
参考例125a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(2-メトキシ-2-オキソエチル)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例125b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(2-メトキシ-2-オキソエチル)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに2-(4-(ブロモメチル)フェニル)酢酸メチルを用いて、参考例16(0.20 g)から、表題化合物 125a(0.10 g)および 125b(0.14 g)をそれぞれ得た。
【0190】
参考例126a
1-(9-(3-アセチルベンジル)-6-(ベンジルオキシ)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例126b
1-(7-(3-アセチルベンジル)-6-(ベンジルオキシ)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに1-(3-(クロロメチル)フェニル)エタン-1-オンを用いて、参考例16(0.20 g)から、表題化合物 126a(0.07 g)および 126b(0.11 g)をそれぞれ得た。
【0191】
参考例127a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(3-フェノキシベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例127b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(3-フェノキシベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに1-(クロロメチル)-3-フェノキシベンゼンを用いて、参考例16(0.20 g)から、表題化合物 127a(0.11 g)および 127b(0.15 g)をそれぞれ得た。
【0192】
参考例128a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(メチルチオ)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例128b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(メチルチオ)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに(4-(クロロメチル)フェニル)(メチル)スルファンを用いて、参考例16(0.20 g)から、表題化合物 128a(0.06 g)および 128b(0.09 g)をそれぞれ得た。
【0193】
参考例129a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(3-フルオロ-4-メトキシベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例129b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(3-フルオロ-4-メトキシベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに4-(クロロメチル)-2-フルオロ-1-メトキシベンゼンを用いて、参考例16(0.20 g)から、表題化合物 129a(0.09 g)および 129b(0.07 g)をそれぞれ得た。
【0194】
参考例130a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(ヒドロキシメチル)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例130b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(ヒドロキシメチル)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例17aおよび17bと同様の方法により、1-(クロロメチル)-4-(メチルスルホニル)ベンゼンの代わりに(4-(クロロメチル)フェニル)メタノールを用いて、参考例16(0.20 g)から、表題化合物 130a(0.08 g)および 130b(0.08 g)をそれぞれ得た。
【0195】
参考例131a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(2-(ジプロピルアミノ)エトキシ)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例131b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(2-(ジプロピルアミノ)エトキシ)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例22aおよび22bと同様の方法により、(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノールの代わりに(4-(2-(ジプロピルアミノ)エトキシ)フェニル)メタノールを用いて、参考例16(0.20 g)から、表題化合物 131a(0.04 g)および 131b(0.07 g)をそれぞれ得た。
【0196】
参考例132a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(チオフェン-2-イルメチル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例132b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(チオフェン-2-イルメチル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例22aおよび22bと同様の方法により、(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノールの代わりに2-チオフェンメタノールを用いて、参考例16(0.20 g)から、表題化合物 132a(0.09 g)および 132b(0.11 g)をそれぞれ得た。
【0197】
参考例133a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(3-シクロプロピルベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例133b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(3-シクロプロピルベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例22aおよび22bと同様の方法により、(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノールの代わりに(3-シクロプロピルフェニル)メタノールを用いて、参考例16(0.25 g)から、表題化合物 133a(0.12 g)および 133b(0.14 g)をそれぞれ得た。
【0198】
参考例134a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-((4-フルオロベンジル)オキシ)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例134b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-((4-フルオロベンジル)オキシ)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例22aおよび22bと同様の方法により、(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノールの代わりに(4-((4-フルオロベンジル)オキシ)フェニル)メタノールを用いて、参考例16(0.20 g)から、表題化合物 134a(0.06 g)および 134b(0.05 g)をそれぞれ得た。
【0199】
参考例135a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(3-モルホリノベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例135b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(3-モルホリノベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例22aおよび22bと同様の方法により、(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノールの代わりに(3-モルホリノフェニル)メタノールを用いて、参考例16(0.15 g)から、表題化合物 135a(0.06 g)および 135b(0.08 g)をそれぞれ得た。
【0200】
参考例136a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(エチル(2-モルホリノエチル)カルバモイル)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例136b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(エチル(2-モルホリノエチル)カルバモイル)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例45aおよび45bと同様の方法により、ジプロピルアミンの代わりにN-エチル-2-モルホリノエタン-1-アミンを用いて、参考例16(0.24 g)から、表題化合物 136a(0.08 g)および 136b(0.14 g)をそれぞれ得た。
【0201】
参考例137a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(2-(4-メチル-3-オキソピペラジン-1-イル)エトキシ)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例137b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(2-(4-メチル-3-オキソピペラジン-1-イル)エトキシ)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
4-ヒドロキシベンズアルデヒド(5.04 g)、1,2-ジブロモエタン(31.0 g)、炭酸カリウム(17.1 g)およびアセトニトリル(140 mL)の混合物を、80℃で4時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=10/90~40/60)で精製し、4-(2-ブロモエトキシ)ベンズアルデヒド(5.89 g)を得た。
得られた化合物(5.89 g)およびメタノール(50 mL)の混合物に、氷冷下で水素化ホウ素ナトリウム(1.17 g)を加えた。その混合物を室温で90分間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=50/50~100/0)で精製し、(4-(2-ブロモエトキシ)フェニル)メタノール(5.36 g)を得た。
得られた化合物(0.50 g)、1-メチル-ピペラジン-2-オン(0.50 g)、炭酸カリウム(0.60 g)およびアセトニトリル(7.3 mL)の混合物を、70℃で終夜撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=50/50~100/0)で精製し、4-(2-(4-(ヒドロキシメチル)フェノキシ)エチル)-1-メチルピペラジン-2-オン(0.50 g)を得た。
得られた化合物(0.25 g)、トリエチルアミン(0.11 g)およびジクロロメタン(3.1 mL)の混合物に、氷冷下でメタンスルホニルクロリド(0.12 g)を加えた。反応混合物を同温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を減圧下、濃縮した。
得られた化合物(0.10 g)、参考例16(0.08 g)、炭酸カリウム(0.09 g)およびDMF(2.3 mL)の混合物を、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=50/50~100/0)で精製し、表題化合物 137a(0.03 g)および 137b(0.04 g)をそれぞれ得た。
【0202】
参考例138a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)プロポキシ)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例138b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)プロポキシ)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
4-ヒドロキシベンズアルデヒド(2.18 g)、3-ブロモ-1-プロパノール(2.97 g)、炭酸カリウム(3.69 g)およびアセトニトリル(36 mL)の混合物を、70℃で終夜撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=50/50~100/0)で精製し、4-(3-ヒドロキシプロポキシ)ベンズアルデヒド(2.63 g)を得た。
得られた化合物(2.63 g)、イミダゾール(1.30 g)およびDMF(24 mL)の混合物に、トリイソプロピルシリルクロリド(3.37 g)を加えた。その混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=0/100~10/90)で精製し、4-(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)プロポキシ)ベンズアルデヒド(4.80 g)を得た。
得られた化合物(4.80 g)のメタノール(36 mL)溶液に、氷冷下で水素化ホウ素ナトリウム(0.59 g)を加えた。その混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=20/80~80/20)で精製し、(4-(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)プロポキシ)フェニル)メタノール(4.11 g)を得た。
得られた化合物(0.60 g)、トリエチルアミン(0.22 g)およびジクロロメタン(6.0 mL)の混合物に、氷冷下でメタンスルホニルクロリド(0.22 g)を加えた。その混合物を同温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を減圧下、濃縮した。
得られた化合物(0.61 g)、参考例16(0.42 g)、炭酸カリウム(0.47 g)およびDMF(11 mL)の混合物を、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン/トリエチルアミン=50/50/0.1)で精製し、表題化合物 138a(0.31 g)および138b(0.34 g)をそれぞれ得た。
【0203】
参考例139
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(3-ヒドロキシプロポキシ)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例138b(0.34 g)およびTHF(4.9 mL)の混合物に、TBAF(1 mol/L THF 溶液、0.75 mL)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=99/1~80/20)で精製し、表題化合物(0.08 g)を得た。
【0204】
参考例140
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(3-ヒドロキシプロポキシ)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例138a(0.31 g)のTHF(4.5 mL)溶液に、TBAF(1 mol/L THF 溶液、0.68 mL)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を減圧下、濃縮した。得られた残渣に酢酸エチルを加え、不溶物をろ取した。得られた固体を酢酸エチルで洗浄し、表題化合物(0.21 g)を得た。
【0205】
参考例141
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(3-モルホリノプロポキシ)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例139(0.18 g)、トリエチルアミン(0.07 g)およびジクロロメタン(3.3 mL)の混合物に、氷冷下でメタンスルホニルクロリド(0.07 g)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を減圧下、濃縮した。
得られた化合物(0.20 g)、モルホリン(0.09 g)、ヨウ化ナトリウム(0.05 g)、エタノール(1.7 mL)およびアセトニトリル(1.7 mL)の混合物を、55℃で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール/トリエチルアミン=99/1/0.1~80/20/0.1)で精製し、表題化合物(0.15 g)を得た。
【0206】
参考例142
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例141と同様の方法により、モルホリンの代わりにピロリジンを用いて、参考例139(0.12 g)から、表題化合物(0.09 g)を得た。
【0207】
参考例143
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(3-モルホリノプロポキシ)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例141と同様の方法により、参考例140(0.10 g)から、表題化合物(0.09 g)を得た。
【0208】
参考例144
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例141と同様の方法により、モルホリンの代わりにピロリジンを用いて、参考例140(0.12 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0209】
参考例145a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(3-クロロプロポキシ)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例145b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(3-クロロプロポキシ)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
4-ヒドロキシベンズアルデヒド(2.44 g)、1-ブロモ-3-クロロプロパン(9.45 g)、炭酸カリウム(5.53 g)およびアセトニトリル(40 mL)の混合物を、80℃で4時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=11/89~32/68)で精製し、4-(3-クロロプロポキシ)ベンズアルデヒド(3.66 g)を得た。
得られた化合物(3.66 g)およびメタノール(37 mL)の混合物に、氷冷下で水素化ホウ素ナトリウム(0.70 g)を加えた。その混合物を同温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=25/75~46/54)で精製し、(4-(3-クロロプロポキシ)フェニル)メタノール(2.52 g)を得た。
得られた化合物(0.30 g)および塩化チオニル(1.5 mL)の混合物を、70℃で1時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。
得られた化合物(0.33 g)、参考例16(0.36 g)、炭酸カリウム(0.69 g)および DMF(3.3 mL)の混合物を、室温で60時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ジクロロメタン/メタノール=100/0~91/9)で精製し、表題化合物 145a(0.20 g)および 145b(0.19 g)をそれぞれ得た。
【0210】
参考例146a
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(4-(2-クロロエトキシ)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例146b
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(4-(2-クロロエトキシ)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例145aおよび145bと同様の方法により、1-ブロモ-3-クロロプロパンの代わりに1-ブロモ-2-クロロエタンを用いて、参考例16(1.09 g)から、表題化合物 146a(0.60 g)および146b(0.47 g)をそれぞれ得た。
【0211】
参考例147a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(3-(3-クロロプロポキシ)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例147b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(3-(3-クロロプロポキシ)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
3-ヒドロキシベンズアルデヒド(7.50 g)、1-ブロモ-3-クロロプロパン(29.0 g)、炭酸カリウム(17.0 g)およびDMF(123 mL)の混合物を、室温で終夜撹拌した。反応混合物をセライトろ過した。ろ液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=10/90~30/70)で精製し、3-(3-クロロプロポキシ)ベンズアルデヒド(12.3 g)を得た。
得られた化合物(12.3 g)およびメタノール(120 mL)の混合物に、氷冷下で水素化ホウ素ナトリウム(2.6 g)を加えた。その混合物を同温で20分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=20/80~50/50)で精製し、(3-(3-クロロプロポキシ)フェニル)メタノール(12.4 g)を得た。
得られた化合物(1.65 g)およびジクロロメタン(50 mL)の混合物に、氷冷下でトリエチルアミン(1.21 g)およびメタンスルホニルクロリド(1.26 g)を加えた。その混合物を同温で30分間撹拌した。反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。
得られた化合物(2.30 g)、参考例16(2.00 g)、炭酸カリウム(3.79 g)および DMF(22 mL)の混合物を、室温で15時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=40/60~100/0)で精製し、表題化合物 147a(1.13 g)および 147b(1.60 g)をそれぞれ得た。
【0212】
参考例148a
1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(3-(2-クロロエトキシ)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例148b
1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(3-(2-クロロエトキシ)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例145aおよび145bと同様の方法により、4-ヒドロキシベンズアルデヒドおよび1-ブロモ-3-クロロプロパンの代わりに、それぞれ3-ヒドロキシベンズアルデヒドおよび1-ブロモ-2-クロロエタンを用いて、参考例16(1.45 g)から、表題化合物 148a(0.75 g)および148b(0.80 g)をそれぞれ得た。
【0213】
参考例149
2-クロロ-7-(3-メトキシプロピル)-1,7-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン
2,6-ジクロロ-9-トリチル-8、9-ジヒドロ-7H-プリン(1.00 g)および DMF(5.8 mL)の混合物に、氷冷下で水素化ナトリウム(50~72%含有、0.12 g)を加えた。その混合物を同温で5分間撹拌した後、反応混合物に1-ブロモ-3-メトキシプロパン(0.46 g)を加えた。その混合物を同温で30分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下、濃縮した。
得られた化合物(1.17 g)およびジクロロメタン(7.7 mL)の混合物に、氷冷下で TFA(2.3 mL)を加えた。その混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=50/50~100/0)で精製し、2,6-ジクロロ-7-(3-メトキシプロピル)-7H-プリン(0.33 g)を得た。
得られた化合物(0.33 g)およびTHF(3.2 mL)の混合物に、1 mol/L 水酸化ナトリウム水溶液(6.4 mL)を加えた。その混合物を80℃で3時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に 1 mol/L 塩酸(6.4 mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下、濃縮し、表題化合物(0.22 g)を得た。
【0214】
参考例150
1-(7-(3-メトキシプロピル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
参考例3と同様の方法により、参考例149(0.22 g)から、表題化合物(0.15 g)を得た。
【0215】
参考例151
1-(9-メチル-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
2,6-ジクロロ-9-メチル-9H-プリン(1.50 g)、THF(9.0 mL)およびDMF(9.0 mL)の混合物に、氷冷下でベンジルアルコール(0.96 g)および水素化ナトリウム(50~72%含有、0.36 g)を加えた。その混合物を同温で30分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下、濃縮した。得られた残渣にジエチルエーテルを加え、不溶物をろ取した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、6-(ベンジルオキシ)-2-クロロ-9-メチル-9H-プリン(1.70 g)を得た。
得られた化合物(1.70 g)、1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(1.30 g)、Pd2(dba)3(0.57 g)、tBuXPhos(0.53 g)、リン酸三カリウム(4.60 g)、tert-ブチルアルコール(8.0 mL)および THF(8.0 mL)の混合物を、90℃で2時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下、濃縮した。得られた残渣にジエチルエーテルを加え、不溶物をろ取した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、1-(6-(ベンジルオキシ)-9-メチル-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(1.79 g)を得た。
得られた化合物(1.79 g)およびTFA(9.4 mL)の混合物を、50℃で90分間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物を水に注ぎ、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水およびジエチルエーテルで洗浄し、表題化合物(1.27 g)を得た。
【0216】
参考例152
1-(7-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
2,6-ジクロロ-9-トリチル-8、9-ジヒドロ-7H-プリン(5.40 g)および DMF(31 mL)の混合物に、氷冷下で水素化ナトリウム(50~72%含有、0.65 g)を加えた。その混合物を5分間撹拌した後、反応混合物にヨードメタン(2.12 g)を加えた。その混合物を同温で30分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下、濃縮した。
得られた化合物(5.57 g)およびジクロロメタン(41 mL)の混合物に、氷冷下で TFA(12.5 mL)を加えた。その混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を0.5 mol/L水酸化ナトリウム水溶液で洗浄した後、減圧下、濃縮した。得られた残渣にジエチルエーテルを加え、不溶物をろ取した。得られた固体をエチルエーテルで洗浄し、2,6-ジクロロ-7-メチル-7H-プリン(1.30 g)を得た。
得られた化合物(1.30 g)、THF(8.0 mL)およびDMF(8.0 mL)の混合物に、氷冷下でベンジルアルコール(0.83 g)および水素化ナトリウム(50~72%含有、0.31 g)を加えた。その混合物を同温で30分間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水およびエチルエーテルで洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、6-(ベンジルオキシ)-2-クロロ-7-メチル-7H-プリン(1.46 g)を得た。
得られた化合物(1.46 g)、1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(1.12 g)、Pd2(dba)3(0.49 g)、tBuXPhos(0.45 g)、リン酸三カリウム(3.95 g)、tert-ブチルアルコール(6.6 mL)および THF(6.6 mL)の混合物を、90℃で3時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下、濃縮した。得られた残渣にジエチルエーテルを加え、不溶物をろ取した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、1-(6-(ベンジルオキシ)-7-メチル-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(1.76 g)を得た。
得られた化合物(1.76 g)の TFA(9.4 mL)溶液を、50℃で90分間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物を水に注ぎ、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水およびエチルエーテルで洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.94 g)を得た。
【0217】
参考例153
1-(9-(3-メトキシプロピル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
2,6-ジクロロプリン(1.89 g)、炭酸カリウム(2.76 g)および DMF(40 mL)の混合物に、1-ブロモ-3-メトキシプロパン(1.84 g)を加えた。その混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=40/60~70/30)で精製し、2,6-ジクロロ-9-(3-メトキシプロピル)-9H-プリン(1.42 g)を得た。
得られた化合物(1.42 g)、DMF(9.0 mL)およびDMF(9.0 mL)の混合物に、氷冷下でベンジルアルコール(0.83 g)および水素化ナトリウム(50~72%含有、0.26 g)を加えた。その混合物を同温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=10/90~80/20)で精製し、6-(ベンジルオキシ)-2-クロロ-9-(3-メトキシプロピル)-9H-プリン(1.79 g)を得た。
得られた化合物(1.79 g)、1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(1.13 g)、Pd2(dba)3(0.49 g)、tBuXPhos(0.46 g)、リン酸三カリウム(2.85 g)、tert-ブチルアルコール(9.0 mL)および THF(9.0 mL)の混合物を、90℃で2時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下、濃縮した。得られた残渣にジエチルエーテルを加え、不溶物をろ取した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(3-メトキシプロピル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(1.54 g)を得た。
得られた化合物(1.54 g)および TFA(9.0 mL)の混合物を、50℃で90分間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を0.5 mol/L水酸化ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した後、減圧下、濃縮した。得られた残渣にジエチルエーテルを加え、不溶物をろ取した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、表題化合物(1.18 g)を得た。
【0218】
参考例154
1-(6-メトキシ-9-メチル-8-フェニル-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
2,6-ジクロロ-9-メチル-9H-プリン(3.00 g)およびTHF(70 mL)の混合物に、氷冷下で 28%ナトリウムメトキシド/メタノール溶液(2.85 g)を加えた。その混合物を室温で20分間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣にジエチルエーテルを加え、不溶物をろ取した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、2-クロロ-6-メトキシ-9-メチル-9H-プリン(2.41 g)を得た。
得られた化合物(1.21 g)およびTHF(24 mL)の混合物に、-78℃でn-BuLi(1.6 mol/L n-ヘキサン溶液、4.34 mL)を加えた。その混合物を同温で60分間撹拌した後、反応混合物に1,2-ジブロモ-1,1,2,2-テトラクロロエタン(2.99 g)を加えた。その混合物を室温で19時間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=30/70)で精製し、8-ブロモ-2-クロロ-6-メトキシ-9-メチル-9H-プリン(1.03 g)を得た。
得られた化合物(0.10 g)、フェニルボロン酸(0.05 g)、リン酸三カリウム(0.12 g)、Pd(PPh3)4(0.02 g)、トルエン(1.8 mL)およびメタノール(0.2 mL)の混合物を、100℃で5時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物をセライトろ過し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=13/87)で精製し、2-クロロ-6-メトキシ-9-メチル-8-フェニル-9H-プリン(0.04 g)を得た。
得られた化合物(0.05 g)、1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(0.03 g)、Pd2(dba)3(0.01 g)、tBuXPhos(0.01 g)、リン酸三カリウム(0.07 g)、tert-ブチルアルコール(0.4 mL)および THF(0.4 mL)の混合物を、80℃で3時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に水を加え、セライトろ過した。ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=45/55)で精製し、表題化合物(0.03 g)を得た。
【0219】
参考例155
1-(8-シクロプロピル-6-エトキシ-7-(4-メトキシベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル
アルゴン雰囲気下、2,6-ジクロロ-7-(4-メトキシベンジル)-7H-プリン(2.00 g)およびエタノール(30 mL)の混合物に、炭酸カリウム(1.52 g)を加えた。その混合物を65℃で3時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に水を加え、不溶物をろ取した。得られた固体を水で洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、2-クロロ-6-エトキシ-7-(4-メトキシベンジル)-7H-プリン(1.82 g)を得た。
得られた化合物(1.00 g)およびTHF(20 mL)の混合物に、-78℃でn-BuLi(1 .6 mol/L ヘキサン溶液、1.86 mL)を加えた。その混合物を同温で1時間撹拌した後、反応混合物に1,2-ジブロモ-1,1,2,2-テトラクロロエタン(0.93 g)を加えた。その混合物を室温で60時間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=10/90~30/70)で精製し、8-ブロモ-2-クロロ-6-エトキシ-7-(4-メトキシベンジル)-7H-プリン(0.64 g)を得た。
得られた化合物(0.64 g)、酢酸パラジウム(0.01 g)、トリフェニルホスフィン(0.02 g)、シクロプロピルボロン酸(0.17 g)、リン酸三カリウム(0.69 g)およびトルエン(10 mL)の混合物を、マイクロ波照射下、110℃で3時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下、濃縮した。得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=10/90~40/60)で精製し、2-クロロ-8-シクロプロピル-6-エトキシ-7-(4-メトキシベンジル)-7H-プリン(0.31 g)を得た。
得られた化合物(0.31 g)、1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(0.15 g)、Pd2(dba)3(0.04 g)、tBuXPhos(0.07 g)、ナトリウム tert-ブトキシド(0.09 g)、tert-ブチルアルコール(3.0 mL)およびTHF(3.0 mL)の混合物を、マイクロ波照射下、110℃で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=10/90~50/50)で精製し、表題化合物(0.08 g)を得た。
【0220】
一部の参考例の化学構造式及び物性値を以下の表に示す。
【0221】
【0222】
【0223】
【0224】
【0225】
【0226】
【0227】
【0228】
【0229】
実施例5
1-(6-オキソ-7-(3-フェノキシプロピル)-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例19b(0.16 g)およびTFA(0.8 mL)の混合物を、50℃で3時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物を氷冷した水に注ぎ、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水およびジエチルエーテルで洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥した。得られた固体をODSカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:アセトニトリル/水=2/98~90/10)で精製し、1-(6-オキソ-7-(3-フェノキシプロピル)-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(0.04 g)を得た。
得られた化合物(0.04 g)、THF(0.5 mL)および水(0.5 mL)の混合物に、水酸化リチウム一水和物(0.02 g)を加えた。その混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物に1 mol/L 塩酸(0.54 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水で洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.04 g)を得た。
【0230】
実施例6
1-(6-オキソ-9-(3-フェノキシプロピル)-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例19a(0.14 g)およびTFA(0.8 mL)の混合物を、50℃で2時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物を氷冷した水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下、濃縮した。得られた残渣をODSカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:アセトニトリル/水=2/98~90/10)で精製し、1-(6-オキソ-9-(3-フェノキシプロピル)-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(0.05 g)を得た。
得られた化合物(0.05 g)、THF(0.6 mL)および水(0.6 mL)の混合物に、水酸化リチウム一水和物(0.03 g)を加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物に1 mol/L 塩酸(0.62 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水で洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0231】
実施例7
1-(7-(4-(2-ヒドロキシエトキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例21(0.43 g)、THF(4.1 mL)および水(4.1 mL)の混合物に、水酸化リチウム一水和物(0.17 g)を加えた。その混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物に1 mol/L 塩酸(4.11 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水で洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.24 g)を得た。
【0232】
実施例8
1-(7-(3-ヒドロキシベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例22b(0.12 g)およびTFA(0.5 mL)の混合物を、50℃で2時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物を氷冷した水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。
得られた化合物(0.09 g)、THF(0.8 mL)および水(0.8 mL)の混合物に、水酸化リチウム一水和物(0.07 g)を加えた。その混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物に1 mol/L 塩酸(1.67 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水、ジエチルエーテルおよびエタノールで洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥した。得られた固体をODSカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:アセトニトリル/水=2/98~90/10)で精製し、表題化合物(0.003 g)を得た。
【0233】
実施例9
1-(9-(3-ヒドロキシベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例23(0.05 g)、THF(0.5 mL)および水(0.5 mL)の混合物に、水酸化リチウム一水和物(0.04 g)を加えた。その混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物に1 mol/L 塩酸(0.97 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水で洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.03 g)を得た。
【0234】
実施例10
1-(9-(2-モルホリノエチル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例24a(0.04 g)およびTFA(0.9 mL)の混合物を、50℃で3時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物を減圧下、濃縮した。
得られた化合物(0.03 g)、THF(0.4 mL)および水(0.4 mL)の混合物に、水酸化リチウム一水和物(0.04 g)を加えた。その混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物に1 mol/L 塩酸(0.89 mL)を加えた。その混合物をODSカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:アセトニトリル/水=2/98~90/10)で精製し、表題化合物(0.02 g)を得た。
【0235】
実施例13
1-(7-(2-カルボキシベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例33(0.15 g)および THF(1.3 mL)の混合物に、4 mol/L水酸化リチウム水溶液(1.31 mL)を加えた。その混合物を50℃で4時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に2 mol/L 塩酸(2.80 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水およびジエチルエーテルで洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.13 g)を得た。
【0236】
実施例14
1-(7-((1-(4-メトキシベンジル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例34(0.10 g)、4-ピラゾールカルボン酸エチル(0.04 g)、tBuXPhos Pd G3(0.01 g)、tBuXPhos(0.01 g)、リン酸三カリウム(0.08 g)、CPME(0.8 mL)およびtert-ブタノール(0.2 mL)の混合物を、100℃で3時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ジクロロメタン/メタノール=100/0~50/50)で精製し、1-(6-メトキシ-7-((1-(4-メトキシベンジル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルを得た。
得られた化合物および THF(0.6 mL)の混合物に、4 mol/L 水酸化リチウム水溶液(0.61 mL)を加えた。その混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に MTBE を加え、有機層と水層を分離した。水層に2 mol/L 塩酸(1.28 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水およびジエチルエーテルで洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0237】
実施例15
1-(6-オキソ-7-(ピリジン-2-イルメチル)-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例35(1.13 g)、4-ピラゾールカルボン酸エチル(0.86 g)、Pd2(dba)3(0.09 g)、tBuXPhos(0.19 g)、リン酸三カリウム(1.74 g)、tert-ブタノール(9.0 mL)および 1,4-ジオキサン(2.3 mL)の混合物を、100℃で3時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物をセライトろ過し、ろ液を減圧下、濃縮した。
得られた残渣に、THF(10 mL)および4 mol/L 水酸化リチウム水溶液(10.3 mL)を加えた。その混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチルを加え、有機層と水層を分離した。水層に 2 mol/L 塩酸(20.5 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水およびジエチルエーテルで洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.72 g)を得た。
【0238】
実施例16
1-(6-オキソ-7-(ピリジン-3-イルメチル)-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
アルゴン雰囲気下、参考例36(0.16 g)、4-ピラゾールカルボン酸エチル(0.10 g)、Pd2(dba)3(0.01 g)、tBuXPhos (0.03 g)、リン酸三カリウム(0.18 g)、tert-ブタノール(1.3 mL)および 1,4-ジオキサン(0.3 mL)の混合物を、100℃で3時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物をセライトろ過した。ろ液を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。
得られた残渣に、THF(1.4 mL)および4 mol/L 水酸化リチウム水溶液(1.42 mL)を加えた。その混合物を50℃で2時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に 6 mol/L 塩酸(0.95 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水およびジエチルエーテルで洗浄した後、ODSカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液=2/98~90/10)で精製し、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0239】
実施例17
1-(9-(3-カルボキシベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例13と同様の方法により、参考例40(0.19 g)から、表題化合物(0.15 g)を得た。
【0240】
実施例18
1-(6-オキソ-7-(3-フェニルプロピル)-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例16(0.40 g)、3-フェニルプロパン-1-オール(0.22 g)、トリフェニルホスフィン(0.43 g)およびTHF(3.7 mL)の混合物に、DIAD(1.9 mol/L トルエン溶液、1.2 mL)を加えた。その混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=50/50~100/0)で精製し、1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(3-フェニルプロピル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(化合物18H)および1-(6-(ベンジルオキシ)-9-(3-フェニルプロピル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(化合物18L)をそれぞれ得た。
化合物18H(0.18 g)、THF(1.8 mL)および水(1.8 mL)の混合物に、水酸化リチウム一水和物(0.31 g)を加えた。その混合物を50℃で13時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に 1 mol/L 塩酸(7.38 mL)を加えた。その混合物をODSカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:アセトニトリル/水=2/98~90/10)で精製し、表題化合物(0.02 g)を得た。
【0241】
実施例19
1-(6-オキソ-9-(3-フェニルプロピル)-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例18で得られた化合物18L(0.12 g)、THF(1.2 mL)および水(1.2 mL)の混合物に、水酸化リチウム一水和物(0.82 g)を加えた。その混合物を50℃で終夜撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に 6 mol/L 塩酸(3.29 mL)および水を加えた。その混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣にジクロロメタンを加え、不溶物をろ取した。得られた固体をジクロロメタンおよび水で洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0242】
実施例20
1-(9-(2-ヒドロキシベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例42(0.05 g)、THF(0.5 mL)および水(0.3 mL)の混合物に、水酸化リチウム(0.02 g)を加えた。その混合物を60℃で終夜撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に1 mol/L 塩酸(1.12 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水で洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.03 g)を得た。
【0243】
実施例21
1-(7-(2-モルホリノエチル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例24b(0.11 g)の THF(1.1 mL)溶液に、4 mol/L 水酸化リチウム水溶液(1.1 mL)を加えた。その混合物を50℃で14時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に 6 mol/L 塩酸(0.76 mL)を加えた。その混合物をODSカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:アセトニトリル/水=2/98~90/10)で精製し、表題化合物(0.07 g)を得た。
【0244】
実施例22
1-(6-オキソ-7-(1-フェニルエチル)-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例43b(0.10 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0245】
実施例23
6-((2-(4-カルボキシ-1H-ピラゾール-1-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル)メチル)ニコチン酸
実施例20と同様の方法により、参考例44a(0.09 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0246】
実施例24
1-(9-(4-(ジプロピルカルバモイル)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例45a(0.11 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0247】
実施例25
1-(9-(4-カルボキシベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例117a(0.07 g)から、表題化合物(0.04 g)を得た。
【0248】
実施例26
1-(7-(4-メチルベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例57(0.12 g)から、表題化合物(0.09 g)を得た。
【0249】
実施例27
1-(7-(4-シアノベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例60(0.08 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0250】
実施例28
1-(6-オキソ-7-(ピリジン-4-イルメチル)-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例63(0.01 g)から、表題化合物(0.01 g)を得た。
【0251】
実施例30
1-(9-(4-(メチルスルホニル)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例64(0.03 g)から、表題化合物(0.02 g)を得た。
【0252】
実施例31
1-(7-((3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)メチル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例66(0.13 g)から、表題化合物(0.11 g)を得た。
【0253】
実施例32
1-(9-((3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)メチル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例67(0.15 g)から、表題化合物(0.14 g)を得た。
【0254】
実施例33
1-(9-ベンジル-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例69(0.02 g)から、表題化合物(0.02 g)を得た。
【0255】
実施例34
1-(7-ベンジル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例70(0.07 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0256】
実施例36
1-(7-(3-カルボキシベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例13と同様の方法により、参考例72(0.32 g)から、表題化合物(0.26 g)を得た。
【0257】
実施例37
1-(7-(2-ヒドロキシベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例73(0.08 g)から、表題化合物(0.04 g)を得た。
【0258】
実施例38
1-(7-(3-メトキシベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例74b(0.09 g)、THF(0.6 mL)および水(1.0 mL)の混合物に、水酸化リチウム(0.05 g)を加えた。その混合物を60℃で終夜撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に2 mol/L 塩酸(1.14 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水で洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.07 g)を得た。
【0259】
実施例39
1-(7-(3,5-ジメトキシベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例75b(0.07 g)から、表題化合物(0.11 g)を得た。
【0260】
実施例40
1-(7-(ナフタレン-2-イルメチル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例76b(0.19 g)から、表題化合物(0.12 g)を得た。
【0261】
実施例41
1-(9-(2-クロロ-4-メトキシベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例77a(0.11 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0262】
実施例42
1-(6-オキソ-9-(1-フェニルエチル)-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例43a(0.07 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0263】
実施例43
1-(9-(3-メトキシベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例74a(0.08 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0264】
実施例44
1-(9-(3,5-ジメトキシベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例75a(0.09 g)から、表題化合物(0.08 g)を得た。
【0265】
実施例45
1-(7-(2-クロロ-4-メトキシベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例77b(0.07 g)から、表題化合物(0.04 g)を得た。
【0266】
実施例46
1-(7-(2-ブロモ-5-メトキシベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例78b(0.15 g)から、表題化合物(0.10 g)を得た。
【0267】
実施例47
1-(9-(2-ブロモ-5-メトキシベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例78a(0.09 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0268】
実施例48
1-(9-(2-フルオロベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例79a(0.08 g)から、表題化合物(0.04 g)を得た。
【0269】
実施例49
1-(9-(ナフタレン-2-イルメチル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例76a(0.08 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0270】
実施例50
1-(7-(2-フルオロベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例79b(0.09 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0271】
実施例51
1-(9-(3-フルオロベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例80a(0.08 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0272】
実施例52
1-(7-(3-フルオロベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例80b(0.09 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0273】
実施例53
1-(6-オキソ-9-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例81a(0.09 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0274】
実施例54
1-(6-オキソ-7-(4-(トリフルオロメチル)ベンジル)-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例81b(0.12 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0275】
実施例55
1-(9-(4-フルオロベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例82a(0.04 g)から、表題化合物(0.12 g)を得た。
【0276】
実施例56
1-(6-オキソ-7-(3-(トリフルオロメトキシ)ベンジル)-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例83b(0.17 g)から、表題化合物(0.10 g)を得た。
【0277】
実施例57
1-(6-オキソ-9-フェネチル-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例84a(0.07 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0278】
実施例58
1-(6-オキソ-7-フェネチル-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例84b(0.08 g)から、表題化合物(0.04 g)を得た。
【0279】
実施例59
1-(9-((5-カルボキシフラン-2-イル)メチル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例85a(0.10 g)から、表題化合物(0.07 g)を得た。
【0280】
実施例60
1-(7-((5-カルボキシフラン-2-イル)メチル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例85b(0.13 g)から、表題化合物(0.09 g)を得た。
【0281】
実施例61
1-(7-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イルメチル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例86b(0.04 g)から、表題化合物(0.03 g)を得た。
【0282】
実施例62
1-(7-(2-メトキシベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例87b(0.10 g)から、表題化合物(0.07 g)を得た。
【0283】
実施例63
1-(9-(2-メトキシベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例87a(0.07 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0284】
実施例64
1-(9-(4-(N,N-ジプロピルスルファモイル)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例88a(0.11 g)から、表題化合物(0.07 g)を得た。
【0285】
実施例65
1-(7-(4-(N,N-ジプロピルスルファモイル)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例88b(0.15 g)から、表題化合物(0.11 g)を得た。
【0286】
実施例66
1-(9-(3-(ジメチルアミノ)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例89a(0.09 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0287】
実施例67
1-(7-(3-(ジメチルアミノ)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例89b(0.11 g)から、表題化合物(0.07 g)を得た。
【0288】
実施例68
1-(9-(4-(カルボキシメトキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例90a(0.04 g)から、表題化合物(0.03 g)を得た。
【0289】
実施例69
1-(7-(4-(カルボキシメトキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例90b(0.06 g)から、表題化合物(0.04 g)を得た。
【0290】
実施例70
1-(9-(4-(2-メトキシエトキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例91a(0.08 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0291】
実施例71
1-(7-(4-(2-メトキシエトキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例91b(0.12 g)から、表題化合物(0.08 g)を得た。
【0292】
実施例72
1-(6-オキソ-7-(4-(ピリジン-2-イル)ベンジル)-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例92b(0.11 g)から、表題化合物(0.02 g)を得た。
【0293】
実施例73
1-(6-オキソ-9-(4-(ピリジン-2-イル)ベンジル)-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例92a(0.07 g)から、表題化合物(0.04 g)を得た。
【0294】
実施例74
1-(9-(4-(2-モルホリノエトキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸 塩酸塩
実施例20と同様の方法により、参考例54a(0.07 g)から、表題化合物(0.03 g)を得た。
【0295】
実施例76
1-(9-((2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)メチル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例93a(0.07 g)から、表題化合物(0.04 g)を得た。
【0296】
実施例77
1-(7-((2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)メチル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例93b(0.09 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0297】
実施例78
6-((2-(4-カルボキシ-1H-ピラゾール-1-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-7H-プリン-7-イル)メチル)ニコチン酸
実施例20と同様の方法により、参考例44b(0.15 g)から、表題化合物(0.10 g)を得た。
【0298】
実施例79
1-(7-(4-(ジプロピルカルバモイル)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例45b(0.12 g)から、表題化合物(0.07 g)を得た。
【0299】
実施例80
1-(6-オキソ-9-(4-(プロピルカルバモイル)ベンジル)-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例94a(0.09 g)から、表題化合物(0.07 g)を得た。
【0300】
実施例81
1-(6-オキソ-7-(4-(プロピルカルバモイル)ベンジル)-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例94b(0.17 g)から、表題化合物(0.12 g)を得た。
【0301】
実施例82
1-(9-(4-(エチル(2-メトキシエチル)カルバモイル)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例95a(0.07 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0302】
実施例83
1-(7-(4-(エチル(2-メトキシエチル)カルバモイル)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例95b(0.15 g)から、表題化合物(0.08 g)を得た。
【0303】
実施例84
1-(9-(3-(2-カルボキシベンズアミド)プロピル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例97(0.12 g)から、表題化合物(0.11 g)を得た。
【0304】
実施例85
1-(7-(3-(2-カルボキシベンズアミド)プロピル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例98(0.14 g)から、表題化合物(0.11 g)を得た。
【0305】
実施例86
1-(9-((2-メチルチアゾール-4-イル)メチル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例100(0.08 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0306】
実施例87
1-(7-((2-メチルチアゾール-4-イル)メチル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例101(0.07 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0307】
実施例88
2-((2-(4-カルボキシ-1H-ピラゾール-1-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル)メチル)オキサゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例103(0.06 g)から、表題化合物(0.04 g)を得た。
【0308】
実施例89
2-((2-(4-カルボキシ-1H-ピラゾール-1-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-7H-プリン-7-イル)メチル)オキサゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例104(0.06 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0309】
実施例90
1-(7-((1-エチル-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)メチル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例105b(0.11 g)の TFA(0.8 mL)溶液を、50℃で3時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物を減圧下、濃縮した。
得られた化合物(0.09 g)、THF(1.2 mL)および水(0.8 mL)の混合物に、水酸化リチウム(0.03 g)を加えた。その混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物に1 mol/L 塩酸(1.16 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水およびジエチルエーテルで洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.01 g)を得た。
【0310】
実施例91
1-(9-((5-カルボキシ-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)メチル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例107(0.05 g)から、表題化合物(0.04 g)を得た。
【0311】
実施例92
1-(9-(4-(メトキシメチル)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例109(0.05 g)、THF(0.9 mL)および水(0.6 mL)の混合物に、水酸化リチウム(0.03 g)を加えた。その混合物を60℃で終夜撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に2 mol/L 塩酸(0.68 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水で洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.03 g)を得た。
【0312】
実施例93
1-(7-(4-(メトキシメチル)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例92と同様の方法により、参考例110(0.07 g)から、表題化合物(0.03 g)を得た。
【0313】
実施例94
1-(9-(4-アセトアミドベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例112(0.02 g)、THF(0.3 mL)および水(0.2 mL)の混合物に、水酸化リチウム(0.01 g)を加えた。その混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物に1 mol/L 塩酸(0.26 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体をODSカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液=2/98~90/10)で精製し、表題化合物(0.002 g)を得た。
【0314】
実施例95
1-(7-(4-アセトアミドベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例113(0.03 g)から、表題化合物(0.01 g)を得た。
【0315】
実施例96
1-(9-((2,2-ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)メチル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例92と同様の方法により、参考例115(0.03 g)から、表題化合物(0.01 g)を得た。
【0316】
実施例97
1-(7-((2,2-ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)メチル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例92と同様の方法により、参考例116(0.06 g)から、表題化合物(0.04 g)を得た。
【0317】
実施例98
1-(9-(4-((カルボキシメチル)(メチル)カルバモイル)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例117a(0.09 g)の TFA(0.5 mL)溶液を、50℃で90分間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下,濃縮した。
得られた化合物(0.08 g)、THF(0.7 mL)および水(0.5 mL)の混合物に、水酸化リチウム(0.02 g)を加えた。その混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物に1 mol/L 塩酸(0.71 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水およびジエチルエーテルで洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0318】
実施例99
1-(7-(4-((カルボキシメチル)(メチル)カルバモイル)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例98と同様の方法により、参考例117b(0.11 g)から、表題化合物(0.09 g)を得た。
【0319】
実施例100
1-(9-(4-(メチル(フェニル)カルバモイル)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例119(0.13 g)から、表題化合物(0.10 g)を得た。
【0320】
実施例101
1-(7-(4-(メチル(フェニル)カルバモイル)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例120(0.14 g)から、表題化合物(0.11 g)を得た。
【0321】
実施例102
1-(9-(4-(ベンジル(メチル)カルバモイル)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例94と同様の方法により、参考例122(0.08 g)から、表題化合物(0.02 g)を得た。
【0322】
実施例103
1-(7-(4-(ベンジル(メチル)カルバモイル)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例94と同様の方法により、参考例123(0.21 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0323】
実施例104
1-(9-(4-((2-ヒドロキシエチル)(メチル)カルバモイル)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例124a(0.12 g)の TFA(0.8 mL)溶液を、50℃で3時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物を水(12.0 mL)に注ぎ、酢酸エチルで希釈した。有機層と水層を分離した後、水層に水酸化リチウム(0.07 g)を加えた。その混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に1 mol/L 塩酸(6.21 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水およびジエチルエーテルで洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥した。得られた固体をODSカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液=2/98~90/10)で精製し、表題化合物(0.01 g)を得た。
【0324】
実施例105
1-(7-(4-((2-ヒドロキシエチル)(メチル)カルバモイル)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例104と同様の方法により、参考例124b(0.14 g)から、表題化合物(0.01 g)を得た。
【0325】
実施例106
1-(9-(4-(カルボキシメチル)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例125a(0.10 g)、THF(1.0 mL)および水(0.7 mL)の混合物に、水酸化リチウム(0.05 g)を加えた。その混合物を60℃で終夜撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に1 mol/L 塩酸(2.35 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体をODSカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液=2/98~90/10)で精製し、表題化合物(0.002 g)を得た。
【0326】
実施例107
1-(7-(4-(カルボキシメチル)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例106と同様の方法により、参考例125b(0.14 g)から、表題化合物(0.01 g)を得た。
【0327】
実施例108
1-(9-(3-アセチルベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例126a(0.07 g)から、表題化合物(0.04 g)を得た。
【0328】
実施例109
1-(7-(3-アセチルベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例126b(0.11 g)から、表題化合物(0.04 g)を得た。
【0329】
実施例110
1-(6-オキソ-9-(3-フェノキシベンジル)-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例127a(0.11 g)から、表題化合物(0.08 g)を得た。
【0330】
実施例111
1-(6-オキソ-7-(3-フェノキシベンジル)-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例127b(0.15 g)から、表題化合物(0.10 g)を得た。
【0331】
実施例112
1-(9-(4-(メチルチオ)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例128a(0.06 g)から、表題化合物(0.04 g)を得た。
【0332】
実施例113
1-(7-(4-(メチルチオ)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例128b(0.09 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0333】
実施例114
1-(9-(3-フルオロ-4-メトキシベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例129a(0.09 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0334】
実施例115
1-(7-(3-フルオロ-4-メトキシベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例129b(0.07 g)から、表題化合物(0.04 g)を得た。
【0335】
実施例116
1-(7-(4-(ヒドロキシメチル)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例130b(0.08 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0336】
実施例117
1-(9-(4-(2-(ジプロピルアミノ)エトキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例131a(0.04 g)から、表題化合物(0.02 g)を得た。
【0337】
実施例118
1-(7-(4-(2-(ジプロピルアミノ)エトキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例131b(0.07 g)から、表題化合物(0.02 g)を得た。
【0338】
実施例119
1-(6-オキソ-9-(チオフェン-2-イルメチル)-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例132a(0.09 g)から、表題化合物(0.07 g)を得た。
【0339】
実施例120
1-(6-オキソ-7-(チオフェン-2-イルメチル)-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例20と同様の方法により、参考例132b(0.11 g)から、表題化合物(0.08 g)を得た。
【0340】
実施例121
1-(9-(3-シクロプロピルベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例133a(0.12 g)から、表題化合物(0.08 g)を得た。
【0341】
実施例122
1-(7-(3-シクロプロピルベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例133b(0.14 g)から、表題化合物(0.11 g)を得た。
【0342】
実施例123
1-(7-(4-((4-フルオロベンジル)オキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例134b(0.05 g)から、表題化合物(0.03 g)を得た。
【0343】
実施例124
1-(9-(3-モルホリノべンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例135a(0.06 g)から、表題化合物(0.04 g)を得た。
【0344】
実施例125
1-(7-(3-モルホリノべンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例135b(0.08 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0345】
実施例126
1-(9-(4-(エチル(2-モルホリノエチル)カルバモイル)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例136a(0.08 g)、THF(0.6 mL)および水(0.4 mL)の混合物に、水酸化リチウム(0.03 g)を加えた。その混合物を60℃で終夜撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に2 mol/L 塩酸(0.71 mL)を加えた。その混合物をろ過した後、ろ液から生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水で洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.01 g)を得た。
【0346】
実施例127
1-(7-(4-(エチル(2-モルホリノエチル)カルバモイル)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例126と同様の方法により、参考例136b(0.14 g)から、表題化合物(0.02 g)を得た。
【0347】
実施例128
1-(7-(4-(2-(4-メチル-3-オキソピペラジン-1-イル)エトキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例137b(0.05 g)、THF(0.7 mL)および水(0.4 mL)の混合物に、4 mol/L水酸化リチウム水溶液(0.18 mL)を加えた。その混合物を60℃で終夜撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に酢酸(0.42 mL)を加え、その混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣に水を加え、不溶物をろ取した。得られた固体を水で洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.02 g)を得た。
【0348】
実施例129
1-(9-(4-(2-(4-メチル-3-オキソピペラジン-1-イル)エトキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例128と同様の方法により、参考例137a(0.04 g)から、表題化合物(0.02 g)を得た。
【0349】
実施例130
1-(7-(4-(3-ヒドロキシプロポキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例128と同様の方法により、参考例139(0.09 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0350】
実施例131
1-(9-(4-(3-ヒドロキシプロポキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例128と同様の方法により、参考例140(0.12 g)から、表題化合物(0.08 g)を得た。
【0351】
実施例132
1-(7-(4-(3-モルホリノプロポキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例141(0.15 g)、THF(2.5 mL)および水(0.6 mL)の混合物に、2 mol/L 水酸化ナトリウム水溶液(0.63 mL)を加えた。その混合物を60℃で終夜撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に2 mol/L 塩酸(0.63 mL)を加え、その混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣をODSシリカゲル(溶出溶媒:水/メタノール=100/0~0/100)で精製し、表題化合物(0.09 g)を得た。
【0352】
実施例133
1-(6-オキソ-7-(4-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)ベンジル)-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例132と同様の方法により、参考例142(0.09 g)から、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0353】
実施例134
1-(9-(4-(3-モルホリノプロポキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸 メシル酸塩
参考例143(0.09 g)、THF(1.4 mL)および水(0.7 mL)の混合物に、4 mol/L 水酸化リチウム水溶液(0.36 mL)を加えた。反応混合物を60℃で終夜撹拌した。室温に放冷後、反応混合物にメタンスルホン酸(0.09 mL)を加え、その混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣に水を加え、不溶物をろ取した。得られた固体を水で洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0354】
実施例135
1-(6-オキソ-9-(4-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)ベンジル)-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例134と同様の方法により、参考例144(0.05 g)から、表題化合物(0.03 g)を得た。
【0355】
実施例136
1-(7-(4-(3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロポキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸 二メシル酸塩
参考例145b(0.19 g)、1-メチルピペラジン(0.11 g)、ヨウ化ナトリウム(0.05 g)、アセトニトリル(1.8 mL)およびエタノール(1.8 mL)の混合物を、50℃で終夜撹拌した。室温に放冷後、反応混合物を減圧下、濃縮した。
得られた残渣に、THF(1.2 mL)、エタノール(1.2 mL)および水酸化リチウム(0.04 g)を加えた。その混合物を50℃で15時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物にメタンスルホン酸(0.12 mL)を加えた。その混合物をODSカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液=10/90~90/10)で精製し、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0356】
実施例137
1-(9-(4-(3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロポキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸 メシル酸塩
実施例136と同様の方法により、参考例145a(0.20 g)から、表題化合物(0.02 g)を得た。
【0357】
実施例138
1-(7-(4-(2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸 ギ酸塩
参考例146b(0.23 g)、1-メチルピペラジン(0.09 g)、テトラブチルアンモニウムヨージド(0.03 g)、炭酸カリウム(0.12 g)、アセトニトリル(2.1 mL)およびDMF(2.1 mL)の混合物を、マイクロ波照射下、140℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下、濃縮した。
得られた残渣に、THF(6.0 mL)、水(4.0 mL)および水酸化リチウム(0.05 g)を加えた。その混合物をマイクロ波照射下、110℃で1時間撹拌した。反応混合物に酢酸(0.24 mL)を加えた後、その混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣をODSカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液=10/90~90/10)で精製し、表題化合物(0.11 g)を得た。
【0358】
実施例139
1-(6-オキソ-7-(4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)ベンジル)-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸 ギ酸塩
実施例138と同様の方法により、1-メチルピペラジンの代わりにピロリジンを用いて、参考例146b(0.23 g)から、表題化合物(0.14 g)を得た。
【0359】
実施例140
1-(9-(4-(2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸 ギ酸塩
実施例138と同様の方法により、参考例146a(0.22 g)から、表題化合物(0.08 g)を得た。
【0360】
実施例141
1-(6-オキソ-9-(4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)ベンジル)-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸 ギ酸塩
実施例138と同様の方法により、1-メチルピペラジンの代わりにピロリジンを用いて、参考例146a(0.22 g)から、表題化合物(0.07 g)を得た。
【0361】
実施例142
1-(7-(3-(3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロポキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例147b(0.30 g)、1-メチルピペラジン(0.11 g)、テトラブチルアンモニウムヨージド(0.04 g)、アセトニトリル(0.9 mL)およびDMF(0.9 mL)の混合物を、60℃で終夜撹拌した。室温に放冷後、反応混合物を減圧下、濃縮した。
得られた化合物(0.29 g)、THF(2.7 mL)、エタノール(1.8 mL)および水(1.8 mL)の混合物に、水酸化リチウム(0.07 g)を加えた。その混合物を50℃で14時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に2 mol/L 塩酸(1.40 mL)を加えた。その混合物をODSカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液=10/90~90/10)で精製し、表題化合物(0.07 g)を得た。
【0362】
実施例143
1-(7-(3-(3-モルホリノプロポキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例147b(0.30 g)、モルホリン(0.10 g)、テトラブチルアンモニウムヨージド(0.04 g)、アセトニトリル(0.9 mL)およびDMF(0.9 mL)の混合物を、60℃で終夜撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に水を加え、酢酸エチル/メタノール混合溶媒(95/5)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ジクロロメタン/メタノール=100/0~10/90)で精製し、1-(6-(ベンジルオキシ)-7-(3-(3-モルホリノプロポキシ)ベンジル)-7H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(0.31 g)を得た。
得られた化合物(0.31 g)、THF(2.6 mL)および水(1.7 mL)の混合物に、水酸化リチウム(0.12 g)を加えた。その混合物を60℃で15時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に酢酸(1.78 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水で洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.07 g)を得た。
【0363】
実施例144
1-(6-オキソ-7-(3-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)ベンジル)-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例147b(0.30 g)、ピロリジン(0.08 g)、テトラブチルアンモニウムヨージド(0.04 g)、アセトニトリル(0.9 mL)およびDMF(0.9 mL)の混合物を、60℃で終夜撹拌した。室温に放冷後、反応混合物を減圧下、濃縮した。
得られた残渣に、THF(2.0 mL)、水(1.3 mL)および水酸化リチウム(0.05 g)を加えた。その混合物を室温で15時間撹拌した。反応混合物に酢酸(0.68 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水で洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.12 g)を得た。
【0364】
実施例145
1-(9-(3-(3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロポキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸 メシル酸塩
参考例147a(0.20 g)、1-メチルピペラジン(0.11 g)、ヨウ化ナトリウム(0.06 g)、アセトニトリル(1.8 mL)およびエタノール(1.8 mL)の混合物を、70℃で終夜撹拌した。室温に放冷後、反応混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣をジオールシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ジクロロメタン/メタノール=100/0~36/64)で精製し、1-(9-(3-(3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロポキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(0.23 g)を得た。
得られた化合物(0.19 g)およびTHF(1.5 mL)の混合物に、4 mol/L水酸化リチウム水溶液(0.39 mL)を加えた。その混合物を70℃で終夜撹拌した。反応混合物にメタンスルホン酸(0.10 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体を水で洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.10 g)を得た。
【0365】
実施例146
1-(9-(3-(3-モルホリノプロポキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例147a(0.30 g)、モルホリン(0.14 g)、ヨウ化ナトリウム(0.08 g)、アセトニトリル(2.7 mL)およびエタノール(2.7 mL)の混合物を、70℃で終夜撹拌した。室温に放冷後、反応混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣をジオールシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン/メタノール=60/40/0~100/0/0~60/0/40)で精製し、1-(9-(3-(3-モルホリノプロポキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(0.28 g)を得た。
得られた化合物(0.28 g)、THF(2.8 mL)および水(1.8 mL)の混合物に、水酸化リチウム(0.07 g)を加えた。その混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物にメタンスルホン酸(0.25 mL)を加えた後、その混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣に水を加え、不溶物をろ取した。得られた固体を水で洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.07 g)を得た。
【0366】
実施例147
1-(6-オキソ-9-(3-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)ベンジル)-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例147a(0.30 g)、ピロリジン(0.12 g)、ヨウ化ナトリウム(0.08 g)、アセトニトリル(1.8 mL)およびエタノール(1.8 mL)の混合物を、70℃で65時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣をジオールシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ジクロロメタン/メタノール=100/0~90/10)で精製し、1-(6-オキソ-9-(3-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)ベンジル)-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(0.17 g)を得た。
得られた化合物(0.17 g)、THF(1.7 mL)および水(1.1 mL)の混合物に、水酸化リチウム(0.04 g)を加えた。その混合物を室温で15時間撹拌した。反応混合物に酢酸(0.59 mL)を加え、その混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣をODSカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液=2/98~98/2)で精製し、表題化合物(0.07 g)を得た。
【0367】
実施例148
1-(9-(3-(3-(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)プロポキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例147a(0.20 g)、ピロリジン-3-オール(0.10 g)、ヨウ化ナトリウム(0.16 g)、アセトニトリル(1.8 mL)およびエタノール(1.8 mL)の混合物を、マイクロ波照射下、150℃で30分間撹拌した。反応混合物を減圧下、濃縮した。
得られた化合物(0.19 g)、THF(1.0 mL)、エタノール(1.0 mL)および水(2.0 mL)の混合物に、4 mol/L 水酸化リチウム水溶液(0.46 mL)を加えた。その混合物を、マイクロ波照射下、120℃で30分間撹拌した。反応混合物に酢酸(0.21 mL)を加え、その混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣をODSカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液=10/90~90/10)で精製し、表題化合物(0.10 g)を得た。
【0368】
実施例149
1-(7-(3-(2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例148b(0.20 g)、1-メチルピペラジン(0.15 g)、テトラブチルアンモニウムヨージド(0.08 g)、アセトニトリル(2.0 mL)およびDMF(2.0 mL)の混合物を、マイクロ波照射下、140℃で1時間撹拌した。反応混合物に4 mol/L 塩化水素/ジオキサン溶液(0.56 mL)を加え、その混合物を減圧下、濃縮した。
得られた化合物(0.19 g)、THF(7.5 mL)および水(7.5 mL)の混合物に、水酸化リチウム(0.09 g)を加えた。その混合物をマイクロ波照射下、110℃で2時間撹拌した。反応混合物に2 mol/L 塩酸(1.88 mL)を加え、その混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣をODSカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液=10/90~90/10)で精製し、表題化合物(0.09 g)を得た。
【0369】
実施例150
1-(7-(3-(2-モルホリノエトキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例138と同様の方法により、1-メチルピペラジンの代わりにモルホリンを用いて、参考例148b(0.20 g)から、表題化合物(0.07 g)を得た。
【0370】
実施例151
1-(6-オキソ-7-(3-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)ベンジル)-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例138と同様の方法により、1-メチルピペラジンの代わりにピロリジンを用いて、参考例148b(0.20 g)から、表題化合物(0.07 g)を得た。
【0371】
実施例152
1-(9-(3-(2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例148a(0.20 g)、1-メチルピペラジン(0.23 g)、ヨウ化ナトリウム(0.11 g)、アセトニトリル(1.8 mL)およびエタノール(1.8 mL)の混合物を、マイクロ波照射下、140℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣をジオールシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ジクロロメタン/メタノール=100/0~42/58)で精製した後、ODSカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:アセトニトリル/水=90/10~30/70)で精製し、1-(6-ヒドロキシ-9-(3-(2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(0.11 g)を得た。
得られた化合物(0.11 g)、THF(0.7 mL)、エタノール(0.7 mL)および水(1.5 mL)の混合物に、4 mol/L 水酸化リチウム水溶液(0.46 mL)を加えた。その混合物を70℃で終夜撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に酢酸(0.12 mL)を加え、その混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣をSCXシリカゲル(溶出溶媒:水/2 mol/L アンモニア-メタノール溶液=100/0~0/100)で精製し、表題化合物(0.06 g)を得た。
【0372】
実施例153
1-(9-(3-(2-モルホリノエトキシ)ベンジル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例148a(0.20 g)、モルホリン(0.10 g)、ヨウ化ナトリウム(0.06 g)、アセトニトリル(1.8 mL)およびエタノール(1.8 mL)の混合物を、マイクロ波照射下、150℃で30分間撹拌した。反応混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣をジオールシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ジクロロメタン/メタノール=100/0~61/39)で精製し、1-(6-ヒドロキシ-9-(3-(2-モルホリノエトキシ)ベンジル)-9H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル(0.31 g)を得た。
得られた化合物(0.19 g)、THF(0.7 mL)、エタノール(0.7 mL)および水(1.5 mL)の混合物に、4 mol/L 水酸化リチウム水溶液(0.47 mL)を加えた。その混合物をマイクロ波照射下、120℃で30分間撹拌した。反応混合物に酢酸(0.22 mL)を加え、その混合物を減圧下、濃縮した。得られた残渣をODSカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液=90/10~10/90)で精製し、表題化合物(0.08 g)を得た。
【0373】
実施例154
1-(6-オキソ-9-(3-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)ベンジル)-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例153と同様の方法により、モルホリンの代わりにピロリジンを用いて、参考例148a(0.20 g)から、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0374】
実施例155
1-(7-(3-メトキシプロピル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例150(0.15 g)から、表題化合物(0.10 g)を得た。
【0375】
実施例156
1-(9-メチル-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例151(1.27 g)から、表題化合物(0.78 g)を得た。
【0376】
実施例157
1-(7-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例152(0.65 g)から、表題化合物(0.50 g)を得た。
【0377】
実施例158
1-(9-(3-メトキシプロピル)-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例7と同様の方法により、参考例153(1.18 g)から、表題化合物(0.70 g)を得た。
【0378】
実施例159
1-(9-メチル-6-オキソ-8-フェニル-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
実施例38と同様の方法により、参考例154(0.03 g)から、表題化合物(0.02 g)を得た。
【0379】
実施例160
1-(8-シクロプロピル-7-(4-メトキシベンジル)-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
参考例155(0.17 g)、THF(4.0 mL)および水(4.0 mL)の混合物に、水酸化リチウム(0.09 g)を加えた。その混合物を100℃で2時間撹拌した。室温に放冷後、反応混合物に2 mol/L 塩酸(2.76 mL)を加え、生じた不溶物をろ取した。得られた固体をエタノールおよびジイソプロピルエーテルで洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、表題化合物(0.05 g)を得た。
【0380】
実施例の化学構造式、物性値、及びPHD2阻害活性(試験例1参照)を以下の表に示す。
【0381】
【0382】
【0383】
【0384】
【0385】
【0386】
【0387】
【0388】
【0389】
【0390】
【0391】
【0392】
【0393】
【0394】
【0395】
【0396】
【0397】
【0398】
【0399】
【0400】
【0401】
【0402】
【0403】
【0404】
【0405】
【0406】
【0407】
試験例1 PHD2阻害試験
(1)ヒトPHD2184-418の発現・調製
GenBankアクセッションID:CAC42509で表されるタンパク質の184~418番のアミノ酸残基を含むヒトPHD2184-418を以下の方法で発現・調製した。
ヒトPHD2184-418の発現コンストラクトにN-末端ヒスチジンタグを組み込んだものをpET-30a(+)ベクターに導入し、配列を確認した。このベクターをBL21(DE3)株に導入し、抗生物質を含んだLB培地にて37℃で培養した。培養後、細胞溶解溶液を細胞に加え、超音波破砕により破砕懸濁した。破砕懸濁液を遠心し、上清をNiカラムを用いて精製し、ヒトPHD2184-418を得た。
(2)試験方法
ヒトHIF-1αの556~574番のアミノ酸残基(部分ペプチド)を含むHIF-1α556-574のN-末端にFITC-Ahxが組み込まれたヒトHIF-1α556-574(FITCラベル化HIF-1α556-574)を基質とした。FITCラベル化HIF-1α556-574を用いて、2-oxoglutarateと試験化合物(PHD阻害剤)との競合阻害をFITCラベル化HIF-1α556-574の蛍光偏光の変化により、以下の方法で評価した。
酵素(ヒトPHD2184-418)及び基質を10 mM HEPES、150 mM NaCl、10μM MnCl2・4H2O、2μM 2-oxoglutarate及び0.05% Tween-20を含んだアッセイ緩衝液(pH 7.4)で希釈した。試験化合物をDMSOで希釈した。試験化合物、ヒトPHD2184-418を384ウェルプレート(Corning、黒色、不透明底)にあらかじめ添加し、FITCラベル化HIF-1α556-574を添加することにより反応を開始した。37℃で60分間インキュベーションした後に、PHERAstar FSX(BMG Labtech)にて蛍光偏光(励起波長470 nm、蛍光波長530 nm)を測定した。各ウェルの蛍光偏光を測定し、試験化合物のヒトPHD2結合阻害活性を試験物質無添加群の値に基づいて計算した。
(3)結果
上述の表に示したように、本発明の化合物は、PHD2とHIF-1αとの結合を阻害した。したがって、本発明の化合物は、PHD2阻害剤として有用であることが明らかとなった。
【0408】
試験例2 大腸炎モデルにおける治療効果
(1)TNBS誘発大腸炎モデルラット
TNBSをラットの大腸内に投与することにより大腸局所的に炎症が惹起され、腸管内のバリア機能が破綻し、腸管膜の透過性が亢進することが知られている。そこで、試験化合物の経口投与による腸管膜の透過性抑制作用を薬効の指標として評価した。
(2)試験方法
8週齢のSLC:SD雄性ラット(日本エスエルシー)を用いた。ペントバルビタール麻酔下にて50%エタノールで調整した28 mg/mL TNBSを大腸内の肛門から8 cmの部位に300μL投与し、炎症を惹起させた。溶媒処置群には50%エタノールを300μL投与した。TNBSを投与する前に48時間絶食を行った。翌日から、0.05%メチルセルロース溶液で調製した試験化合物(3 mg/kg)を1日1回経口投与し、計3日間投与した。投与3日後、試験化合物投与4時間後に50 mg/kg FITCを経口投与し、4時間後にイソフルラン麻酔下にて頸静脈から採血を行った。血清を遠心分離し、PHERAstar FSX(BMG Labtech)にて蛍光強度を検出することにより、腸管膜を介して循環血に透過したFITC濃度を測定した。試験化合物の腸菅膜の透過性抑制率を試験物質無添加群の値を0、TNBS未処置群の値を100として計算した。
(3)結果
各試験化合物の腸管膜の透過性抑制率(%,平均値)(Inhibition)を以下に示す。
【表35】
TNBSの投与により亢進したFITCの腸管膜透過性は、本発明の化合物の投与により抑制された。したがって、本発明の化合物は、炎症性腸疾患の治療剤として有用であることが明らかとなった。
【0409】
試験例3 大腸組織における化合物濃度
(1)ラットPK試験
0.05%メチルセルロースで調製した試験化合物(3mg/kg/5mL)を非絶食下ラット(SD、8週齢、雄性、日本エスエルシー)に経口投与した。投与0.25、0.5、1、2、4、6及び8時間後に頸部静脈より採血し、イソフルラン麻酔下で開腹し、大腸を摘出した。遠位大腸5cm程度を採取して切り開き、摘出した大腸をディッシュ上で生理食塩水を用いて洗浄した。洗浄後、大腸を小ばさみでミンスし、その150mg程度をチューブに移した。チューブに100μL生理食塩水を添加し、混合物をシェイクマスター(1000rpm x 30分間)にてホモジナイズした。最終ボリュームとして、4倍量の生理食塩水を添加し、検体を調製した。大腸組織中と血漿中の試験化合物濃度を液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)を用いた定量分析により測定した。
(2)大腸組織と血漿中における化合物濃度
下記表に示すように、本発明の化合物は血漿中濃度に比して、大腸組織における濃度が高いことが明らかとなった。したがって、本発明の好ましい化合物は、大腸組織に特異的に作用するPHD2阻害剤である。
【表36】
表中の記号は、以下の意味である。
Cmax:試験化合物の経口投与における最高血漿中濃度(ng/mL)
AUC:血漿中試験化合物濃度‐時間曲線下面積(ng*min/mL)
Plasma:8時間後の血漿中試験化合物の濃度(ng/mL)
Colon:8時間後の大腸組織における試験化合物の濃度(ng/g)
C / P:上記ColonとPlasmaの比
【産業上の利用可能性】
【0410】
本発明の化合物又はその薬理学的に許容される塩は、炎症性腸疾患の治療剤として有用である。