(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-14
(45)【発行日】2023-11-22
(54)【発明の名称】家具又は家庭用器具の棚のスライド回転機構、及び家具又は家庭用器具
(51)【国際特許分類】
A47B 77/08 20060101AFI20231115BHJP
A47B 46/00 20060101ALI20231115BHJP
A47B 77/10 20060101ALI20231115BHJP
A47L 15/42 20060101ALI20231115BHJP
A47L 15/50 20060101ALI20231115BHJP
F25D 25/02 20060101ALI20231115BHJP
【FI】
A47B77/08 C
A47B46/00 501E
A47B77/10
A47L15/42 B
A47L15/50
F25D25/02 F
(21)【出願番号】P 2020564479
(86)(22)【出願日】2019-05-06
(86)【国際出願番号】 EP2019061555
(87)【国際公開番号】W WO2019219433
(87)【国際公開日】2019-11-21
【審査請求日】2022-04-07
(31)【優先権主張番号】102018111672.1
(32)【優先日】2018-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102018132802.8
(32)【優先日】2018-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】504467554
【氏名又は名称】ポール ヘティッヒ ゲーエムベーハー ウント ツェーオー. カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベクスターメラー, ベンヤミン
(72)【発明者】
【氏名】クルーガー, ダーヴィト
(72)【発明者】
【氏名】ガー, アルノルト
【審査官】河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】独国特許出願公開第102014213986(DE,A1)
【文献】独国特許出願公開第102014114285(DE,A1)
【文献】特表2015-534470(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102016121470(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 67/04
A47B 88/00-88/994
A47B 77/08、77/10
A47B 46/00
A47L 15/00-21/06
F25D 25/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
家具又は家庭用器具の本体(2)から棚(9)を引き出し且つ上昇させる、家具又は家庭用器具の棚(9)のスライド回転機構であって、
本体(2)の少なくとも1つの側壁(21)に回転可能に固定され、側壁(21)の平面に平行な第1の端部を備え、互いに離れて平行に配置された少なくとも2つの回転アーム(41、42)と、
回転アーム(41、42)の各第2の端部にて、側壁(21)の平面に平行となるように回転可能に固定され、本体(2)の内側の下部位置から、少なくとも一部が本体(2)の外側である上昇位置に
回転可能であるスライド機構(3)のガイドレール(31)と、
前記ガイドレール(31)内で線形に変位可能であり、棚(9)が固定される少なくとも1つのスライドレール(32)と、
回転機構(4)の上昇と下降を補助し、側壁(21)の平面に平行にスライドレール(32)に回転可能に固定されるレバーユニット(5)を備えたスライド回転機構において、
前記レバーユニット(5)上に第1の連結ユニット(7)の少なくとも1つの連結要素(7)が配置され、該連結要素は、スライドレール(32)を所定の回転位置に移動させることによって、少なくとも1つの回転アーム(41、42)の第1の連結ユニット(7)の連結要素に対応する要素と連結され得る、スライド回転機構。
【請求項2】
前記スライドレール(32)又は棚(9)に、第2の連結ユニット(8)の少なくとも1つの連結要素が配置されて、スライドレール(32)を所定の回転位置に変位させることによって、連結要素は少なくとも1つの回転アーム(41、42)の第2の連結ユニット(8)の対応する要素に連結される、請求項1に記載のスライド回転機構。
【請求項3】
前記第1の連結ユニット(7)の連結要素は、対応する要素に案内されるスライド要素又は回転要素(71)として構成され、該対応する要素は少なくとも1つの回転アーム(41、42)上に形成されて、スロットガイド(72)として構成されて、前記レバーユニット(5)の回転動作を連続して制御する、請求項1又は2に記載のスライド回転機構。
【請求項4】
前記第2の連結ユニット(8)の連結要素は、対応する要素に案内されるスライド要素又は回転要素(81)として構成され、該対応する要素は少なくとも1つの回転アーム(41、42)上に形成されて、スロットガイド(82)として構成されて、回転機構(4)の回転動作を連続して制御する、請求項2に記載のスライド回転機構。
【請求項5】
前記第1の連結ユニット(7)及び第2の連結ユニット(8)のスロットガイド(72、82)は少なくとも1つの回転アーム(41、42)上に配置された、請求項3又は4に記載のスライド回転機構。
【請求項6】
前記第1の連結ユニット(7)のスロットガイド(72)は、回転アーム(41、42)の第1の回転アームに配置され、前記第2の連結ユニット(8)のスロットガイド(82)は、回転アーム(41、42)の第2の回転アームに配置された、請求項2又は4に記載のスライド回転機構。
【請求項7】
前記第1の連結ユニット(7)の連結要素は、スロットガイド(72)として構成され、少なくとも1つの回転アーム(41、42)上に配置されローラ(71)として構成された対応する要素は前記レバーユニット(5)の回転動作を連続して制御するために案内される、請求項1又は2又は4に記載のスライド回転機構。
【請求項8】
前記レバーユニット(5)は少なくとも1つのレバーアーム(51)を有し、該レバーアーム(51)は側壁(21)の平面に平行なスライドレール(32)上に第1の端部を用いて回転可能に固定され、該レバーアーム(51)上に前記第1の連結ユニット(7)の連結要素又は対応する要素が固定される、請求項1乃至7の何れかに記載のスライド回転機構。
【請求項9】
前記レバーアーム(51)の端部上に、レバーアーム取付け部(34)に接近してジョイントチェーンが回転可能に固定され、レバーアーム(51)から離れたジョイントチェーンの端部上に、ローラ(71)として構成された第1の連結ユニット(7)の対応する要素が回転可能に固定される、請求項8に記載のスライド回転機構。
【請求項10】
前記ジョイントチェーンは、回転可能な関節の方法で互いに結合された少なくとも2つのチェーンリンク(53、54)を有する、請求項9に記載のスライド回転機構。
【請求項11】
前記第2の連結ユニット(8)の連結要素は、少なくとも1つの回転アーム(41、42)上に回転可能に配置されたスライド又は回転要素(81)として構成され、該スライド又は回転要素(81)はレバーアーム取付け部(34)に形成されスロットガイド(82)として構成された対応する要素に案内されて、回転機構(4)の回転動作を連続して制御する、請求項2又は4又は5に記載のスライド回転機構。
【請求項12】
前記第1の連結ユニット(7)又は第2の連結ユニット(8)のスロットガイド(72、82)の少なくとも一部は入口領域(73、83)を有するように形成される、請求項11に記載のスライド回転機構。
【請求項13】
前記第1の連結ユニット(7)又は第2の連結ユニット(8)のスロットガイド(72、82)の少なくとも一部は、部分的に円形に形成される、請求項11又は12に記載のスライド回転機構。
【請求項14】
前記第1の連結ユニット(7)又は第2の連結ユニット(8)のスロットガイド(72、82)の少なくとも一部は、様々な曲線半径を有する曲線として形成される、請求項11乃至13の何れかに記載のスライド回転機構。
【請求項15】
前記第1の連結ユニット(7)のスロットガイド(72)の一部は、死点領域として形成された、請求項7又は12に記載のスライド回転機構。
【請求項16】
前記第1の連結ユニット(7)のスロットガイド(72)の少なくとも一部は、最適な作動力曲線に適合された傾斜を有する、請求項7又は12に記載のスライド回転機構。
【請求項17】
棚(9)が完全に引き出される前にレバーユニット(5)を上昇させないようにするための安全装置、及び/又は上昇及び/又は下降中にレバーユニット(5)を過度に回転させないようにするための安全装置が配備される、請求項1乃至16の何れかに記載のスライド回転機構。
【請求項18】
家具本体(2)とスライド回転機構によって家具本体(2)に固定された少なくとも1つの棚(9)を有して、スライド回転機構を用いて棚(9)は家具本体(2)から引き出されて上昇される家具において、
スライド回転機構は、請求項1乃至17の
何れかに従って構成される、家具。
【請求項19】
使用可能なスペース(22)の内側にスライド回転機構によって固定される少なくとも1つの棚(9)を有して、該スライド回転機構を用いて棚(9)は使用可能なスペースから引き出されて上昇される、食器洗い機(1)又は調理機器又は冷蔵庫である家庭用器具において、
スライド回転機構は、請求項1乃至17の
何れかに従って構成される、家庭用器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文による家具又は家庭用器具の棚のスライド回転機構、及び家具又は家庭用器具に関する。
【背景技術】
【0002】
そのようなスライド回転機構は例えば、底棚、特に食器ラックを昇降させる食器洗い機に使用されて、ユーザの直立位置での棚の積み下ろしを可能にして、背筋と脊柱を和らげる。
一般的なスライド回転機構は、例えばドイツ公開公報102014114285号から公知である。その中に記載されたスライド回転機構は、本質的に、引張りばねの助けを借りて棚の上昇または下降を補助する2つのピボットレバーを有する引き出しガイド及び回転機構を有する。
【0003】
ユーザによるスライド回転機構の動作は、この場合、回転機構の昇降を補助するレバーユニットにより実行される。このレバーユニットを使用することで、より簡単な省力化した棚の昇降が既に可能である。
本発明の目的は、加えられる作動力が更に減らせるような方法でスライド回転機構を改善することにある。
【発明の概要】
【0004】
この目的は、請求項1の特徴を有する家具又は家庭用器具の棚のスライド回転機構によって達成される。
述べた目的は、更に請求項18の特徴を有する家具及び請求項19の特徴を有する家庭用器具によって達成される。
【0005】
本発明によるスライド回転機構は、本体の少なくとも1つの側壁に回転可能に固定され、側壁の平面に平行な第1の端部を備え、互いに離れて平行に配置された少なくとも2つの回転アームを有する、
回転アームの各第2の端部にて、スライド機構のガイドレールが側壁の平面に平行となるように回転可能に固定され、ガイドレールは本体の内側の下部位置から少なくとも一部が本体の外側である上昇位置に回転可能である。
【0006】
スライドレールがガイドレール内で線形に変位可能である。棚がスライドレールに固定される。
スライド回転機構は更にレバーユニットを有し、該レバーユニットは回転機構の上昇と下降を補助し、側壁の平面に平行にスライドレールに回転可能に固定される。
【0007】
第1の連結ユニットの少なくとも1つの連結要素がレバーユニットに配置され、該連結要素は、スライドレールを所定の回転位置に移動させることによって、少なくとも1つの回転アームの第1の連結ユニットの連結要素に対応する要素と連結され得る。
スライド回転機構に一体化されたそのようなレバーユニットを使用して、レバーユニットと少なくとも1つの回転レバーとの単純な結合が、スライドレール及び対応するレバーユニットを単に前方にスライドさせて回転位置または上昇位置にすることによって可能になる。
【0008】
棚を上昇させるのに必要な作動力は、このアプローチによって更に減じられる、何故なら第1の連結ユニットは、用途に固有の持ち上げ移行路と作動移行路の比率の適合化を可能にするためである。
有利な実施形態の変形例は、従属請求項の主題事項である。
【0009】
有利な実施形態の変形例によれば、第2の連結ユニットの少なくとも1つの連結要素が、スライドレール又は棚に配置されて、スライドレールを所定の回転位置に変位させることによって、連結要素は少なくとも1つの回転アームの第2の連結ユニットの対応する要素に連結される。
これにより、上昇及び下降工程の更に正確な連続制御が可能になる。
【0010】
更なる有利な実施形態の変形例によれば、第1の連結ユニットの連結要素は、対応する要素に案内されるスライド要素又は回転要素として、好ましくはスライドピン又はローラとして構成され、該対応する要素は少なくとも1つの回転アーム上に配置、特に形成されて、スロットガイドとして構成されて、前記レバーユニットの回転動作を連続して制御する。
スライド要素又は回転要素及びスロットガイドとしての連結ユニットの要素の構成により、複雑な連結が使用される必要なくして、各要素の簡単な連結が可能になる。
【0011】
連結及び非連結は、追加の作動要素または特別なロック解除動作なしで実行でき、従って、滑らかに連続した連結又は非連結を可能にする。
更なる実施形態の変形例による第2の連結ユニットの連結要素は、対応する要素に案内されるスライド要素又は回転要素として、好ましくはスライドピン又はローラとして構成され、該対応する要素は少なくとも1つの回転アーム上に配置、特に形成されて、スロットガイドとして構成されて、回転機構の回転動作を連続して制御する。或いは、スロットガイドは1つの回転アーム上に配置された別個の要素にも形成され得る。
【0012】
1つの特定の実施形態の変形例によれば、第1の連結ユニット及び第2の連結ユニットのスロットガイドは少なくとも1つの回転アーム上に配置される。
これにより、回転アームの一方を比較的簡単に構成し、他方の回転アームのみにスロットガイドを形成することができる。
【0013】
代替の実施形態の変形例によれば、第1の連結ユニットのスロットガイドは、回転アームの第1の回転アームに配置され、特に形成され、第2の連結ユニットのスロットガイドは、回転アームの第2の回転アームに配置され、特に形成される。
更なる実施形態の変形例によれば、第1の連結ユニットの連結要素はスロットガイドとして構成され、少なくとも1つの回転アーム上に配置されローラとして構成された対応する要素はレバーユニットの回転動作を連続して制御するために案内される。
【0014】
1つの好ましい実施形態の変形例によれば、レバーユニット自体は少なくとも1つのレバーアームを有し、該レバーアームは側壁の平面に平行なスライドレール上に第1の端部を用いて回転可能に固定され、該レバーアーム上に第1の連結ユニットの連結要素又は対応する要素が固定される。
回転アーム、引出しガイド、第1の連結ユニット及び/又はレバーユニットの少なくとも1つはここでは、レバーユニットの制御された連続動作が確実にあるように構成される。特に、棚を早めに上昇させたり、レバーユニットを棚の終端位置を超えて動かしたりすることが従って防止される。
【0015】
回転アーム、引出しガイド、第1の連結ユニット及び/又はレバーユニットは有利なことに、対応するストッパ及び/又はガイド領域を有する。
特に、対応するガイド領域がレバーユニットと回転アームの少なくとも1つに設けられており、棚が早すぎる時期に回転されるのを防ぐ。或いは、ガイド領域の代わりに、対応する要素もガイド領域と相互作用する。
【0016】
更なる好ましい実施形態の変形例によれば、レバーアームの端部上に、レバーアーム取付け部に接近してジョイントチェーンが回転可能に固定され、レバーアームから離れたジョイントチェーンの端部上に、ローラとして構成された第1の連結ユニットの対応する要素が回転可能に固定される。
作動レバーとスロットガイドの間のそのような接続リンクの補助により、作動レバーとスロットガイドを互いに分離する位置及びコースの可能性が提供される。スロットガイドの形成の構成にて、最初に、作動レバーのコースと位置を定義することができ、その後、スロットガイドの適切な位置を決定することができる。スロットガイドと作動レバーの位置を定義した後に、ジョイントチェーンにより、トグルレバー又はドラッグレバーの原理に従って動作するジョイントチェーンを介して、作動レバーをスロットガイドと連結するスライド回転機構の運動学には、依然として十分な自由度が残っている。
【0017】
特に、レバーアームと連結ユニットの対応する要素の間にジョイントチェーンが組み込まれているため、レバーアームの一端に固定されたハンドルが、下部の棚を上げた状態で配置されているため、下部の棚を上昇させたときに、上部の棚の上に配置された食器棚を引き出すことができるように作動レバーの動作は構成される。
この目的から、ジョイントチェーンは回転ジョイントのように互いに連結された2つのチェーンリンクを有するのが好ましい。
【0018】
この実施形態の変形例の更なる改良例によれば、第2の連結ユニットの連結要素は少なくとも1つの回転アーム上に回転可能に配置されたスライド又は回転要素として構成され、該スライド又は回転要素はレバーアーム取付け部に配置され、特に形成されスロットガイドとして構成された対応する要素に案内されて、回転機構の回転動作を連続して制御する。
1つの好ましい実施形態の変形例によれば、第1の連結ユニット及び第2の連結ユニットのスロットガイドの少なくとも一部は入口領域を有するように形成される。
これにより、スロットガイド内のローラの簡単な連結が可能になる。
【0019】
更なる好ましい実施形態の変形例によれば、第2の連結ユニットのスロットガイドの少なくとも一部は、部分的に円形に形成され、棚の上昇及び下降時の正確な連続制御を可能にする。
更なる好ましい実施形態の変形例によれば、第1の連結ユニットのスロットガイドの一部は、死点領域として構成されている。
【0020】
従って、棚を上昇した上端部位置に固定することは、特にこの位置でスライド回転機構をロックする必要なしに、レバーユニットを死点を超えて回転させることによって簡単な方法で可能になる。これは、更なるロック要素なしで、棚が固定された上端位置が達成されることを意味し、更なる解除要素なしで再びそれを残すことも可能である。
【0021】
更なる好ましい実施形態の変形例によれば、第1の連結ユニットのスロットガイドの一部は、最適な作動力曲線に適合された傾斜を有する。これは特に、ユーザがほぼ均一に力を加えて棚を上昇させることを可能にする。
本発明による家具及び本発明による家庭用器具が、上記のスライド回転機構によって区別される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の実施形態の変形例は、添付の図面に基づいて、以下により詳細に説明される。
【
図1】スライド回転機構の第1の実施形態の変形例の斜視図を示し、該スライド回転機構は使用可能なスペース内に引き込まれた下部棚の位置で食器洗い機として構成された家庭用器具に設置されている。
【
図2】
図1に示される位置に棚が固定されているスライド回転機構の側面図を示す。
【
図3】
図1のスライド回転機構の左側面図を示し、
図1に示す位置にて棚を省略している。
【
図4】
図1の家庭用器具及びスライド回転機構に対応した図であり、スライド回転機構を上昇させる前に、下部棚を本体から移動し終えた後である。
【
図5】
図2の家庭用器具及びスライド回転機構に対応した図であり、スライド回転機構を上昇させる前に、下部棚を本体から移動し終えた後である。
【
図6】
図3の家庭用器具及びスライド回転機構に対応した図であり、スライド回転機構を上昇させる前に、下部棚を本体から移動し終えた後である。
【
図7】僅かに修正された実施形態の変形例によるスライド回転機構の
図5に対応する図を示す。
【
図8】僅かに修正された実施形態の変形例によるスライド回転機構の
図6に対応する図を示す。
【
図9】下部棚を僅かに上昇させた位置における
図4に対応した図である。
【
図10】下部棚を僅かに上昇させた位置における
図6に対応した図である。
【
図11】下部棚を完全に上昇させた位置における
図9に対応した図である。
【
図12】下部棚を完全に上昇させた位置における
図10に対応した図である。
【
図13】
図12に示す実施形態の変形例によるスライド回転機構の分解斜視図である。
【
図14】代替の実施形態の変形例の
図1に対応した図であり、2つのスロットガイドが回転アームの1つに配置されている。
【
図15】代替の実施形態の変形例の
図2に対応した図であり、2つのスロットガイドが回転アームの1つに配置されている。
【
図16】代替の実施形態の変形例の
図3に対応した図であり、2つのスロットガイドが回転アームの1つに配置されている。
【
図17】
図14に対応した図であって、スライド回転機構を上昇させる前に、下部棚を本体から移動し終えた後である。
【
図18】
図16に対応した図であって、スライド回転機構を上昇させる前に、下部棚を本体から移動し終えた後である。
【
図19】下部棚を僅かに上昇させた位置における
図17に対応した図である。
【
図20】下部棚を僅かに上昇させた位置における
図18に対応した図である。
【
図21】下部棚を完全に上昇させた位置におけるスライド回転機構の
図19に対応した図である。
【
図22】下部棚を完全に上昇させた位置におけるスライド回転機構の
図20に対応した図である。
【
図24】本発明によるスライド回転機構の更なる実施形態の変形例の
図1に対応した図であり、下部棚が完全に引き込まれている。
【
図25】本発明によるスライド回転機構の更なる実施形態の変形例の
図2に対応した図であり、下部棚が完全に引き込まれている。
【
図26】本発明によるスライド回転機構の更なる実施形態の変形例の
図3に対応した図であり、下部棚が完全に引き込まれている。
【
図27】
図24に対応した図であり、スライド回転機構を上昇させる前に、下部棚を本体から移動し終えた後である。
【
図28】
図26に対応した図であり、スライド回転機構を上昇させる前に、下部棚を本体から移動し終えた後である。
【
図29】下部棚を僅かに上昇させた位置における
図27に対応した斜視図である。
【
図30】下部棚を僅かに上昇させた位置における
図28に対応した斜視図である。
【
図31】下部棚を完全に上昇させた位置における家庭用器具又はスライド回転機構の
図29に対応した図である。
【
図32】下部棚を完全に上昇させた位置における家庭用器具又はスライド回転機構の
図30に対応した図である。
【
図34】本発明によるスライド回転機構の更なる実施形態の変形例の
図1に対応した図であり、下部棚が完全に引き込まれている。
【
図35】本発明によるスライド回転機構の更なる実施形態の変形例の
図2に対応した図であり、下部棚が完全に引き込まれている。
【
図36】本発明によるスライド回転機構の更なる実施形態の変形例の
図3に対応した図であり、下部棚が完全に引き込まれている。
【
図37】
図34に対応した図であり、スライド回転機構を上昇させる前に、下部棚を本体から移動し終えた後である。
【
図38】
図35に対応した図であり、スライド回転機構を上昇させる前に、下部棚を本体から移動し終えた後である。
【
図39】下部棚を僅かに上昇させた位置における
図37に対応した斜視図である。
【
図40】下部棚を僅かに上昇させた位置における
図38に対応した斜視図である。
【
図41】下部棚を完全に上昇させた位置における家庭用器具又はスライド回転機構の
図39に対応した図である。
【
図42】下部棚を完全に上昇させた位置における家庭用器具又はスライド回転機構の
図40に対応した図である。
【
図43】更なる第3の棚を備えた下部棚を完全に上昇させた位置における家庭用器具又はスライド回転機構の
図39に対応した図である。
【
図44】更なる第3の棚を備えた下部棚を完全に上昇させた位置における家庭用器具又はスライド回転機構の
図40に対応した図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下の図面の記載において、頂部、底、左、右、前、後等の用語は、スライド回転機構、棚、回転アーム、レバーユニット、引出しガイド等の夫々の図において、例として選択された図及び位置にのみ関係する。これらの用語は限定的と理解されるべきでなく、即ち、これらの符号は、異なる動作位置又はミラー対称な構成などによって変更され得る。
【0024】
本発明によるスライド回転機構の第1の実施形態の変形例が
図1乃至
図13に示され、ここでは食器ラックの形をした下部棚9は、ここでは食器洗い機1として構成された家庭用器具の内部または使用可能なスペース22から上昇して、押し込まれた下部位置から、使用可能なスペースから引き出され、上向きに回転したローディング及びアンローディング位置に持ち上げることができる。
【0025】
図14乃至
図23は、そのようなスライド回転機構の代替の第2の実施形態の変形例を示し、
図1乃至
図13の変形例のように、第1の回転アーム41及び第2の回転アーム42は下部開始位置には垂直には整列されていない。しかし、むしろ大凡20度で傾いて整列される。
【0026】
この回転アームの41、42の角度付けられた整列により、第1の実施形態の変形例に対し、棚9が上端位置で前方に突出しすぎることなく、より大きな引き出し距離が下部位置で可能になるとの利点が提供される。下部引き出し位置における棚9へのアクセスは、完全に上昇した位置での本体2からの棚9の距離が、第1の実施形態の変形例における位置と異なることなく改善される。更に、角度付けられた整列により、回転経路が変更されている故に、レバーユニット5との衝突を起こすことなく、背の高い物体を棚に置くことができるとの利点が提供される。
【0027】
ガイドレール31とスライドレール32との間の中間レールが考えられるが、必要ではない。引出しガイドの安定性と引出し距離が更なる中間レールによって増加する。
図24乃至
図33は、本発明によるスライド回転機構の第3の実施形態の変形例を示す。
図34乃至
図45は、本発明によるスライド回転機構の第4の実施形態の変形例を示す。
【0028】
全ての変形例は、ガイドレール31及びその中に直線的に変位可能なスライドレール32を有し、その上に下部棚9が固定されている引出しガイド3の基本構造の特徴を共有している。
例えば、
図1、
図14、
図24及び
図34に示すように、下部棚9に加えて、上部棚10が下部棚の上に配置され、該上部棚10はここでは食器洗い機1として構成された家庭用器具の使用可能なスペース22に配置され、食器洗い機1の本体2の使用可能なスペース22から更なる引出しガイド(ここには示されていない)を介して引き出すことができる。
【0029】
同じ構成がまた、家具又は別の家庭用器具、例えばオーブンなどの調理器具又は冷蔵庫に配置された1つの棚9または2つの棚9、10についても考えられる。
図1、
図14、
図24及び
図34に更に示すように、ここに示す食器棚のような棚9を十分に支えることができるように、家具又は家庭用器具の側壁21の夫々にスライド回転機構を配置することが好ましい。
【0030】
しかし、原則として、比較的運搬能力の小さい板状の棚等を固定する場合など、家具や家庭用器具の使用可能なスペースに1つだけのスライド回転機構を配置することも考えられる。
全ての変形例は更に、回転機構4の基本構造の特徴を共有する。
図2、
図15、
図25及び
図35に示す回転機構4は夫々、側壁21に回転可能に固定された2つの回転アーム41、42を有し、該回転アーム41、42は側壁21の平面に平行な第1の端部を有し、互いに平行に離間して配置される。回転アーム41、42は、側壁取付け部43上の夫々の回転ジョイント412、422を介して側壁取付け部43に回転可能に固定される。
【0031】
各引出しガイド3のガイドレール31は、回転ジョイント411、412を介して回転アーム41、42の各第2の端部に固定される。
第2の回転アーム42は、例えば、コイルばねまたはガス圧ばねの形態である力蓄積器6を介して、側壁取付け部43に接続され、第2の回転アーム42を回転させることにより、回転機構4の上昇及び/又は下降は力蓄積器6によって補助されるのが好ましい。更に又は或いは、力蓄積器6はまたダンパを有する。
【0032】
更に、スライド回転機構の全ての実施形態の変形例は、レバーユニット5を有し、該レバーユニット5は、回転機構4の上昇及び下降を支援し、側壁21の平面に平行にスライドレール32に回転可能に固定される。
第1の連結ユニット7の少なくとも1つの連結要素が、前記レバーユニット5上に配置され、スライドレール32を所定の回転位置に移動させることによって、回転アーム41、42の少なくとも1つの第1の連結ユニット7の連結要素に対応する要素と連結することができる。
【0033】
全ての実施形態の変形例は更に、第2の連結ユニット8を有し、第2の連結ユニット8の少なくとも1つの連結要素がスライドレール32又は棚9上に配置されて、連結要素は、スライドレール32を所定の回転位置に移動させることによって、回転アーム41、42の少なくとも1つの第2の連結ユニット8の連結要素に対応する連結要素と結合することができる。
ここに示す実施形態の変形例にて、各連結ユニット7、8はローラ71、81と各ローラ71、81が案内されるスロットガイド72、82を有するのが好ましい。
【0034】
この場合、スロットガイド82の主たる仕事は、回転中に制御されないレールの動作を阻止することである。
スロットガイド72は引き出し動作中にレバーアーム51を案内するための少なくとも1つのスライド面、特に隆起面を有するように構成されるのが有利であり、スロットガイド72又は回転アーム41、42上のレバーアーム51の研削が阻止される。
【0035】
或いは、
図26及び
図33の例に示されるように、少なくとも1つのスライド面423が回転アーム41、42上に配置される。
図2、
図15及び
図25に見られるように、第1の3つの実施形態の変形例において、第2の連結ユニット8のローラ81は、スライドレール32に固定されている。ローラ81はここでは、スライドレール32の引出し方向xの後部領域で、側壁取付け部43の方向に上方に突出するローラ取付け部35上に固定されるのが好ましい。
【0036】
全ての実施形態の変形例は、スライドレール32上に配置されたレバーアーム取付け部34の特徴を共有し、その上にレバーアーム51が回転可能に固定される。
前部領域において、レバーアーム取付け部はストッパ341を有し、ストッパ上でレバーアーム51は下部位置にて停止し、ストッパはレバーアーム51が下降しすぎることを阻止する。この目的から、対応する突起又は対応する曲げ部が、レバーアーム51上に配備されるのが好ましい。
また、全ての実施形態の変形例において、上死点領域を有するスロットガイド72の構成によって、レバーアーム51が上昇端部位置で本体の方向に更に回転することができないことが保証される。レバーユニット5の本体との衝突は従って阻止される。
【0037】
第1の実施形態の変形例の詳細は、
図1乃至
図13に基づいて以下に記載される。
図1乃至
図13に示す第1の実施形態の変形例にて、
図2及び
図3に見られるように、第1の連結ユニット7の連結要素はローラ71として構成され、該ローラ71はレバーユニット5のレバーアーム51の引出し方向xの後部領域にて固定される。
レバーユニット5の前端部は作動ハンドル52として構成される。作動ハンドル52は棚9の両側に配置された各スライド回転機構のレバーアーム51を接続するのが好ましい。
【0038】
この例示的な実施形態にて、レバーアーム51は上部領域における安定性を増加すべく傾いた縁部55を有する。レバーアーム51の上縁部55は、第1の回転アーム41の上に配置されたストッパ413とともに、ガイド領域を形成し、それによって棚9は引出し動作中に上向きに回転することが阻止される。
従って、第1の連結ユニット7のスロットガイド72は、ここでは、回転機構4の第1の回転アーム41上にて第1の回転アーム41の広く具体化された箇所に対応して形成される。
【0039】
スロットガイド72を別個の構成要素として形成し、それを回転アーム41に固定することも考えられる。
本体2の使用可能なスペース22からの下部棚9の引き出し動作中に、ローラ71が第2の回転アーム42を越えてスライドできるようにするため、第2の回転アーム42は、ローラ71の設置高さに対応する回転アーム42の領域にビード424を有し、レバーアーム51は、第2の回転アーム42にぶつかることなく通過することができる。
【0040】
連結要素及び対応する第1の連結ユニット7の対応する要素が互いに作動可能な接続を確立する所定の回転位置は、
図4乃至
図6で示す位置に達する直前であり、棚9は、本体2の使用可能なスペース22から、回転機構4の助けを借りて棚9を持ち上げることができる位置に移動される。
特に
図6に示すように、この位置にて、第1の連結ユニット7のローラ71は第1の連結ユニット7のスロットガイド72内に引き込まれる。同時に、第2の連結ユニット8のローラ81は、第2の連結ユニット8のスロットガイド82内に引き込まれ、該スロットガイド82はここでは第2のレバーアーム42内に形成される。
【0041】
ローラ71、81をスロットガイド72、82に簡単に入れる(thread)ことができるようにするために、スロットガイド72、82は夫々、端面に丸みを帯びた又は漏斗状に形成された入口領域73、83を有するのが好ましい。棚9の完全に引き出された位置に到達する少し前に、入口領域73が、早すぎる旋回に対してレバーアーム51を固定することを引き継ぐ。
入口領域73、83は要件に応じて、ここで異なる長さで寸法が決められる。従って、特に
図3は、比較的短い入口領域83を有する第2の連結ユニット8を示し、一方、
図8に示す代替の変形例では、入口領域83は幾分長く寸法が定められ、それにより、棚9は全体として、本体2の使用可能なスペース22から引出し方向xに幾分遠くまで引き出すことができる。
【0042】
比較的長い入口領域83を有するスロットガイド82の特定の形状故に、棚9は回転中に引出し方向xと反対に移動する。
従って、下部の棚9への良好なアクセスは、上方向への回転中に棚9が食器洗い機1のドア23を超えて突出することなく、スライド回転機構の下部引出し位置で可能になる。
第2の連結ユニット8のスロットガイド82は、入口領域83に隣接する部分円のような形状の部分を有するが(4つ全ての実施形態の変形例において)、第1の実施形態の変形例の第1の連結ユニット7のスロットガイド72は、本質的に垂直に下向きに延びる部分は水平に延びる入口領域73上に延び、その端部で垂直に角度を付けられた死点部分が次に延びるように形成される。
【0043】
スロットガイド82はまた、直線または自由形状の曲線として具体化することができ、これにより、回転中のスライドレール32の走行経路を必要に応じて制御することができる。円形経路として形成することで、2つの回転アーム41、42の1つにスライドレールを固定することのみが生じる。
この死点部分は
図11及び
図12に示されるその上端位置に力を加えること無く、棚9を保持するために使用され、その結果、棚9は、ユーザによるさらなる作動なくして、この位置に留まる。
【0044】
スロットガイド72の形成は主に、最適な作動力曲線に適合された傾斜を指向する。この場合、回転工程中の作動力は、スロットガイド72の形状を用途及び利用可能な回転範囲に意図的に変更することによって最適化することができる。
図9及び
図10は、食器洗い機及び回転機構4の僅かに上昇した位置を示し、第1の連結ユニット7のローラ71は入口領域73から既に次の箇所に入り、一方、第2の連結ユニット8のローラ81は部分的な円のような形状の箇所への移行部に配置されている。
第2の実施形態の変形例の詳細は、
図14乃至
図23に基づいて、以下に記載される。
【0045】
図1乃至
図13に示される変形例とは反対に、
図14乃至
図23に示す変形例では、第2の連結ユニット8のスロットガイド82は、第1の連結ユニット7のスロットガイド72と同じ回転アーム41上に形成されている。
レバーアーム51の縁部55及び第1の回転アーム41上のストッパ413はまた、この変形例では、棚9の引出し中にレバーアーム51の早すぎる上昇に対して保護手段を形成する。
更に、
図14乃至
図16に示すように、回転アーム41、42は、棚9の下降位置に垂直に向けられていないが、むしろ引出し方向に1°から60°、好ましくは10°から30°の角度で傾斜して配置され、これにより、棚9は回転アーム41、42の垂直配置よりも、食器洗い機の本体2の使用可能なスペース22から遠くに移動することができる。
【0046】
棚9及びスライド回転機構の上昇位置ではないが、完全に引き出された位置もここに
図17と
図18に示され、第1の連結ユニット7のローラ71はスロットガイド72の入口領域73に入り、従って、第2の連結ユニット8のローラ81も、第2のスロットガイド82の入口領域83に入る。スロットガイド72は、この実施形態の変形例では、様々な曲線半径を有する曲線として形成される。
図19及び
図20は、棚9の僅かに上昇した位置におけるこのスライド回転機構の第2の実施形態の変形例を示しており、ローラ71、81は第1の連結ユニット7のスロットガイド72の曲線領域と、第2の連結ユニット8のスロットガイド82の部分円のような形状の領域に入っている。
図21及び
図22は、ローラ71、81が夫々のスロットガイド72、82の後端に到達した、スライド回転機構の上昇端部位置を示している。
【0047】
スロットガイド72もまた、この実施形態の変形例では、上昇端部位置において、棚9が追加のロック機構なしに固定位置に留まり、レバーユニット5を作動させることによってのみ再び下降するように形作られる。
様々な曲線半径を有する曲線としてのスロットガイド72の実施形態により、死点領域への変わりやすい遷移を実施することが可能であり、これは、第1の実施形態の変形例よりも有利である。
【0048】
死点と安全な端部位置との間の経路は、死点領域に近いスロットガイド72の個々の構成によって簡単な方法で適合させることができる。
図23は、スライド回転機構を再び分解斜視図で示している。
第3の実施形態の変形例は、
図24乃至
図33に基づいて以下に記載される。
図24乃至
図33に示すスライド回転機構の第3の実施形態の変形例において、第1の連結ユニット7のスロットガイド72は、回転アーム41、42の1つではなく、レバーアーム51の後端に形成される。この実施形態の変形例では、スロットガイド72は、連結要素を表す。
【0049】
このレバーアーム51の後端は、従ってより大きな面積を有するように形成される。
対応する要素としてここで形成されたローラ71は、この場合、第1の回転アーム41上に固定される。
従って、レバーアーム51上に配置され、スロットガイド72として形成された連結要素と、ローラ71として形成され、第1の回転アーム41上に配置された対応する要素との連結は、
図27及び
図28に示す最初に本体2の使用可能スペースから引き出された棚9の位置で行われる。
【0050】
第1の連結ユニット7のスロットガイド72もまた、入口領域73及びその上に隣接する曲線を有するようにここに形成される。
下部の棚の引出し位置に達した後、上昇させる前に、連結ユニット7、8のローラ71、81もまた、ここで入口領域73、83に入り、
図29及び
図30に示すように、レバーアーム51が上昇端部位置でほぼ垂直になり、ローラ71、81がスロットガイド72、82の後端に到達するまで、その後の上昇中に、スロットガイド72、82の夫々の曲線領域内でさらに移動する。
【0051】
この実施形態では、上昇端部位置では、棚9は追加のロック機構なしに固定位置に留まり、レバーユニット5を作動させることによってのみ再び下降するようにスロットガイド72は形作られる。
この実施形態の変形例のスライド回転機構の分解斜視図が
図33に再び示される。
第3の実施形態の変形例のローラ71はまた、棚9の引き出し中に、レバーアーム51の縁部55がガイド面としてローラ71の下に延びるという点で、レバーアーム51の早すぎる回転を防ぐとの更なる機能を有する。
【0052】
図34乃至
図45は、本発明によるスライド回転機構の第4の実施形態の変形例を示す。
本発明によるスライド回転機構の先行する実施形態の変形例とは反対に、
図34乃至
図45に示す実施形態の変形例では、第1の連結ユニットのローラは、ハンドル部52から離れたレバーアーム51の端部に直接固定されていないが、むしろ、レバーアーム51の端部から離れて配置された、レバーアーム51に回転可能に接続されたジョイントチェーンの端部に固定されている。
ここで実施形態の変形例に示すジョイントチェーンは、2つのチェーンリンク53、54からなり、これらは夫々適切に形成された屈曲部を有する角度の付いたウェブとして形成されることが好ましい。2つ以上のそのようなチェーンリンクを互いにリンクして、ジョイントチェーンを形成することも考えられる。
【0053】
第1の連結ユニット7のローラ71は、例えば
図35、
図36又は
図45に示すように、第1のチェーンリンク53から離れた第2のチェーンリンク54の自由端部に回転可能に締結される。
図36、
図38、
図40、
図42及び
図45に示すように、この例示的な実施形態において、第1の連結ユニット7のスロットガイド72はまた、回転機構4の第1の回転アーム41上にて、第1の回転アーム41に対応して広く具体化された箇所に形成又は固定される。
第1の連結ユニット7のローラ71はまた、棚9が
図34に示される引込み位置から
図37に示される引き出されたがまだ上昇されていない位置に移動する間に、スロットガイド72に入れられる。
【0054】
同時に、第2の連結ユニット8のローラ81もまた、この移動中に、第2の連結ユニット8のスロットガイド82の入口領域83に案内される。
この実施形態の変形例にて、第2の連結ユニット8の連結要素は、第1の回転アーム41上に回転可能に配置されたスライド要素又は回転要素81として構成される。
このスライド要素又は回転要素81は、対応する要素内の回転機構4の回転移動の連続した制御のために案内され、該対応する要素はレバーアーム51のレバーアーム取付け部34上に配置され、特に形成又は固定され、スロットガイド82として構成されている。
【0055】
ここに示されているように互いに連結されたチェーンリンク53、54を有するジョイントチェーンは、この場合、トグルレバー又はドラッグレバーの原理に従って作用する。
下部の棚9が上昇した端部位置に動かされる
図41乃至
図44に示す位置において、ジョイントチェーンの端部における第1の連結ユニット7のローラ71の配置、ここでは第2のチェーンリンク54の自由端部における第1の連結ユニット7のローラ71の配置は、完全に上昇した位置において、上昇した下部の棚の上側に十分接近するように動かされ、使用可能なスペース22の最上位領域にて、食器洗い機1又は他の家庭用器具又は家具に任意配置された、例えば食器バスケットとして構成された第3の棚11は、上昇した下部の棚9とともに使用可能なスペース22、即ち水平方向におけるハンドル部52の上方から出るように移動される。
【符号の説明】
【0056】
符号のリスト
1 食器洗い機
2 本体
21 側壁
22 使用可能なスペース
23 ドア
3 引出しガイド
31 ガイドレール
32 スライドレール
34 レバーアーム取付け部
35 ローラ取付け部
4 回転機構
41 第1の回転レバー
411 回転ジョイント
412 回転ジョイント
413 ストッパ
42 第2の回転レバー
421 回転ジョイント
422 回転ジョイント
423 スライド面
424 ビード
43 側壁取付け部
5 レバーユニット
51 レバーアーム
52 ハンドル部
53 第1のチェーンリンク
54 第2のチェーンリンク
55 縁部
6 力蓄積器
7 第1の連結ユニット
71 ローラ
72 スロットガイド
73 入口領域
8 第2の連結ユニット
81 ローラ
82 スロットガイド
83 入口領域
9 棚
10 棚
11 棚
X 引出し方向