(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-14
(45)【発行日】2023-11-22
(54)【発明の名称】トランスデューサー配置
(51)【国際特許分類】
H04R 1/00 20060101AFI20231115BHJP
H04R 9/02 20060101ALI20231115BHJP
【FI】
H04R1/00 310G
H04R9/02 101C
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021099529
(22)【出願日】2021-06-15
(62)【分割の表示】P 2020543401の分割
【原出願日】2018-10-15
【審査請求日】2021-06-15
【審判番号】
【審判請求日】2023-05-16
(32)【優先日】2017-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(32)【優先日】2018-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(73)【特許権者】
【識別番号】520137969
【氏名又は名称】ピーエス オーディオ デザイン オサケユキチュア
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ソロネン,ペトリ
(72)【発明者】
【氏名】カヤヌス,ヴェサ
(72)【発明者】
【氏名】ルーッカネン,ペッテリ
(72)【発明者】
【氏名】カンカーンパー,ハッリ
【合議体】
【審判長】千葉 輝久
【審判官】樫本 剛
【審判官】木方 庸輔
(56)【参考文献】
【文献】特許第6915167(JP,B2)
【文献】特開2013-93716(JP,A)
【文献】特開2001-231097(JP,A)
【文献】国際公開第2016/079385(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気入力信号に従って振動を生成するための配置であって、前記配置は、以下の:
基部;
少なくとも1つの支持部材によって前記基部に関して支持された表面;
前記表面と結合され、かつ第1の永久磁石を含む第1の永久磁石配置;
前記基部と結合され、かつ磁性材料を含み、空洞を形成するカップ形状であるフレーム;
前記第1の永久磁石と前記フレームとの間に配置され、且つ前記フレームと結合されるように構成される第2の永久磁石であって、前記フレームの1又はそれ以上の部分は、前記第2の永久磁石のエッジ領域にわたり少なくとも一方向に延在し、ここで、前記第1の永久磁石は前記第2の永久磁石と前記表面との間にある;
ここで、前記第2の永久磁石は、さらに、前記第1の永久磁石と距離をおいて対向するように構成され、それにより、前記第1の永久磁石と前記第2の永久磁石との間の磁気相互作用が、前記表面に第1の力を生じされる、
ここで、前記フレームは、前記フレームに結合された前記第2の永久磁石の極の極性と同じ極性の前記第2の永久磁石によって磁化されるように構成され、前記フレームの前記1又はそれ以上の部分と前記第1の永久磁石配置との間に磁気相互作用を生じさせて、前記表面に前記第1の力と反対方向の第2の力を生じさせ;
電気入力信号を受信するための入力部と結合し、かつ、表面を変位させて振動を発生させるために、電気入力信号に応じて磁界を発生させるように構成されたコイルであって、前記コイルは、表面を変位させて振動を発生させるために、電気入力信号に応じて磁界を発生させるように構成される;
を含む配置。
【請求項2】
前記コイルは、前記第2の永久磁石を取り囲むように配置される、請求項1に記載の配置。
【請求項3】
前記コイルは、前記フレームの前記1又はそれ以上の部分と前記第1の永久磁石配置との間に位置するように構成される、請求項2に記載の配置。
【請求項4】
前記第1及び第2の永久磁石の同じ極性が互いに向き合うように構成される、請求項1~4のいずれか一項に記載の配置。
【請求項5】
前記第2の永久磁石に面するように構成される前記第1の永久磁石の表面の表面積は、前記第1の永久磁石に面するように構成される前記第2の永久磁石の表面の表面積よりも大きい、請求項1~4のいずれか一項に記載の配置。
【請求項6】
前記第2の力は、前記第1の永久磁石と前記フレームの前記1つ以上の部分との間の磁気相互作用によって少なくとも引き起こされるように構成される、請求項5に記載の配置。
【請求項7】
前記第1の永久磁石配置は、前記フレームの前記1つ以上の部分と前記第1の永久磁石配置との間に前記磁気相互作用を生成するために、前記フレームの前記1つ以上の部分に面するように構成された第3の永久磁石をさらに含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の配置。
【請求項8】
前記第3の永久磁石は、前記第1の永久磁石を取り囲むように構成される、請求項7に記載の配置。
【請求項9】
前記第1の永久磁石配置は、磁性材料を含む第2のフレームを含み、前記第2のフレームは、前記第1の永久磁石配置と、前記第2の永久磁石と結合された前記フレームの前記1つ以上の部分との間の前記磁気相互作用によって引き起こされた前記第2の力を増大させるために、前記第1の永久磁石配置の1つ以上の永久磁石によって磁化されるように構成されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の配置。
【請求項10】
当該配置は、前記電気入力信号に従ってオーディオ出力を生成するためのものである、請求項1~9のいずれかに記載の配置。
【請求項11】
当該配置は、前記電気入力信号に従って触覚フィードバックを生成するためのものである、請求項1~10のいずれかに記載の配置。
【請求項12】
前記コイルは、前記第2の永久磁石の周りにループされるように構成される、請求項1~11のいずれか一項に記載の配置。
【請求項13】
前記第1の力と前記第2の力は、前記コイルに電気入力信号がないときには、互いに補い合う実質的に等しい大きさであり、かつ、
前記コイルが電気入力信号を受信する場合、前記コイルによって生成された磁界が、前記電気入力信号によって生じた前記コイル内の電流の方向に応じて、反発的又は誘引的な追加の力を生み出すように構成される、請求項1~12のいずれか一項に記載の配置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
本発明は、電気エネルギーを振動に変換する、トランスデューサー、例えばラウドスピーカー、に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
トランスデューサーはエネルギーを1つの形態から別の形態に変換することがあり、かつ前記ラウドスピーカー等の装置に適用される。ラウドスピーカーは音を出すためにさまざまな場所で広く用いられている。特許文献1は、ラウドスピーカー装置を開示している。前記ラウドスピーカー装置は、表面に結合された第1の磁石と、基部に結合された第2の磁石とを備える。前記ラウドスピーカー装置は、少なくとも1つの支持部材をさらに備える。前記第1の磁石、前記第2の磁石及び前記支持部材は、前記表面を平衡状態に保つ。前記第1の磁石及び前記第2の磁石は、互いに対向するように配置され、かつコイルは、電気信号が前記コイルに供給されるときに力を生成するために前記磁石の間に配置される。前記力は前記表面の平衡状態を壊す。例えば、記載された配置(arrangement)に適用可能でありうるさらなる解決策を提供することは有益でありうる。例えば、平衡状態を可能にするさらなる解決策が有益でありうる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
一態様では、独立請求項の主題が提供される。
いくつかの実施形態は、従属請求項に記載されている。
一態様では、電気入力信号に従って振動を生成する配置(an arrangement)が提供される。当該配置は、以下:
装置(an apparatus)の表面と結合されるように構成された第1の永久磁石と;
前記装置(the apparatus)の基部と結合するように構成された第2の永久磁石であって、前記第1及び第2の永久磁石は、互いに向き合うように、かつ前記表面に第1の力を生じさせるように構成されている、第2の永久磁石と;
電気入力信号を受信する入力と結合されたコイルであって、振動を生成する前記表面を変位させる(displace)ために、前記電気入力信号に従って磁場を生成するように構成されたコイルと;
を含む。ここで、当該配置(the arrangement)は、:
前記表面と結合されるように、かつ少なくとも部分的に前記第1の永久磁石を取り囲むように構成された第1の磁性体と;
前記基部と結合されるように、かつ前記第2の永久磁石を少なくとも部分的に取り囲むように構成された第2の磁性体と;
をさらに含む。ここで、前記第1及び第2の磁性体のうち少なくとも1つは永久磁石を含み、前記第1及び第2の磁気磁性体は、互いに向き合うように配置されるように、かつ前記第1の力と比較して反対方向を有する前記表面に、第2の力を生じるように構成される。
一実施形態では、前記コイルは、前記第1及び第2の永久磁石の間に配置されるように構成される。
一実施形態では、前記コイルは、前記第1の永久磁石及び第2の永久磁石のうち1つの周りに配置されるように構成される。
一実施形態では、当該配置(arrangement)は、前記電気入力信号に従ってオーディオ出力を生成するものである。
一実施形態では、前記第2の磁性体は永久磁石を含む。
一実施形態では、前記第1の磁性体は永久磁石を含む。
一実施形態では、前記第1の永久磁石の第1の極は第2の永久磁石に面している。及びここで、前記第1の永久磁石の第2の極は、前記第2の磁性体に面する前記第1の磁性体を磁化するため、前記第1の磁性体に固定されている。
一実施形態では、前記第1の磁性体は前記第1の永久磁石を取り囲み、かつ前記第2の磁性体は前記第2の永久磁石を取り囲む、及びここで、前記第1の磁性体、前記第2の磁性体のうち少なくとも1つは、軸方向に磁化された永久リング磁石を含む。
一実施形態では、前記コイルは、前記電気入力信号に従って第1の磁場を生成するように構成された第1のコイルである。当該配置は、前記第1及び第2の磁性体の間に配置され、かつ電気入力信号に従って第2の磁場を生成するように構成された第2のコイルをさらに含む。
一実施形態では、当該配置は、:
前記第1のコイルに入力される前記電気入力信号の位相が、前記第2のコイルに入力される前記電気入力信号の位相と比較して実質的に180度異なるように、前記電気入力信号の位相をシフトする手段、
をさらに含む。
一実施形態では、前記第1のコイルの巻線は、前記第2のコイルの巻線と反対である。
一実施形態では、当該配置は、:
磁性材料を含み、かつ前記第1の永久磁石と前記第1の磁性体の永久磁石との間、及び/又は前記第2の永久磁石と前記第2の磁性体の永久磁石との間に配置される、少なくとも1つのさらなる要素、
をさらに含む。
一実施形態では、前記少なくとも1つのさらなる要素は、前記第1の磁性体及び/又は前記第2の磁性体に含まれる軸方向に磁化された永久リング磁石のコアを含む。
一実施形態では、前記少なくとも1つのさらなる要素は、前記第1の永久磁石及び/又は前記第2の永久磁石のための空洞を含む。
一実施形態では、前記第1及び第2の力は実質的に等しい大きさである。
一態様では、以下:
表面;
基部;及び
電気入力信号に従って振動を生成する前記配置(arrangement)のうち少なくとも1つ;
を含む装置(an apparatus)が提供される。
一態様では、電気入力信号に従って振動を生成する配置(an arrangement)を製造する方法が提供される。当該方法は、:
第1の永久磁石を装置の表面と結合すること;
第2の永久磁石を前記装置の基部に結合することであって、前記第1及び第2の永久磁石は、互いに向き合うように、かつ前記表面に第1の力を生じさせるように構成されること;
前記第1及び第2の永久磁石の間にコイルを配置することであって、前記コイルは、振動を発生させる前記表面を変位させるために前記電気入力信号に従って磁場を生成するように構成されること;
を含む。
当該方法は:
第1の磁性体を前記表面と結合することであって、それにより前記第1の磁性体が前記第1の永久磁石を少なくとも部分的に取り囲むようにすること;
第2の磁性体を前記基部と結合することであって、それにより前記第2の磁性体が前記第2の永久磁石を少なくとも部分的に取り囲むようにすること;
をさらに含む。ここで、前記第1及び第2の磁性体のうち少なくとも1つは永久磁石を含み、前記第1及び第2の磁性体は互いに向き合うように、かつ前記第1の力と比較して反対方向を有する前記表面に第2の力を生じさせるように構成されてる。
以下において、本発明は、添付の図面を参照して好ましい実施形態によってより詳細に説明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態を適用しうる配置(arrangement)の断面図を示す。
【
図4】
図4A及び4Bは、いくつかの実施形態を示す図である。
【
図5】
図5A及び5Bは、いくつかの実施形態の断面図を示す。
【
図6】
図6A及び6Bは、いくつかの実施形態による一配置の上面図を示す。
【
図7】
図7A、7B及び7Cは、いくつかの実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
詳細な説明
以下の実施形態は例示である。本明細書では「1つの(an)」、「1つの(one)」、又は「いくつかの(some)」実施形態を参照する場合があるが、これは、各参照が同じ実施形態に対して行われること、又は特定の機能が1つの実施形態にのみ適用されることを必ずしも意味しない。異なる実施形態の単一の特徴を組み合わせて、他の実施形態を提供してよい。
【0007】
特許文献1は、その全体が参照として本明細書に組み込まれている。
【0008】
図1は、触覚出力(例えば、触覚フィードバック)又は音声出力(例えば、音声フィードバック)等の振動を生成する配置10を示す。
図1を参照すると、当該配置10は、:
機械的に変位するように配置された表面102と、
前記表面102に結合された第1の磁石110と、
前記表面102を支持する少なくとも1つの支持部材108と、
基部104と、
前記基部に結合された第2の磁石120と;
を含む。ここで、
図1に示すように、前記第2の磁石120は前記第1の磁石110に面するように配置される。当該配置10は、前記第1及び第2の磁石110、120の間に配置されたコイル122と、前記コイル122と電気的に結合された入力130(例えば、信号ポート)とをさらに含んでよい。ここで、電気信号は、前記信号ポート130と前記コイル122との間を移動するように構成される。前記第1の磁石110と前記第2の磁石120との間の磁場は、前記表面102に力を生じる。ここで、前記表面102及び前記少なくとも1つの支持部材108を含むエンティティは、前記表面102を力の平衡状態にさせる、前記磁場によって生じる力に対する反力として作用する支持反力を提供する、少なくとも1つの弾性要素を含む。及びここで、前記コイル122内の前記電気信号は、前記表面102の機械的変位に比例し、その場合、前記力の平衡状態は、前記コイル122内の前記電気信号か、又は前記力の平衡状態の位置からの前記表面102の前記機械的変位のいずれかによって破壊される。すなわち、電気信号が前記入力130を介して前記コイル122に供給されると、前記力の平衡が崩れる可能性がある。したがって、前記表面102は、前記電気入力信号に従って(矢印103で示されるように)振動させられうる。さらに、前記表面102は、前記少なくとも1つの支持部材108によって支持されてよいこと、例えば、前記表面102は、領域(複数可)101からの前記少なくとも1つの支持部材と結合されうることに留意されたい。例えば、前記表面102は、したがって、前記基部104に対して支持されうる(例えば、部材(複数可)108は、前記基部104に含まれうる)。例えば、当該配置10は、前記電気入力信号に従って音声出力を生成するものであってよい。音声出力は、人間の耳によって検出可能な音、すなわち人間が聞くことができる音を意味する及び/又は含むことができる。いくつかの例では、それは、動物(複数可)及び/又は音声センサー(例えば、マイクロフォン)によって検出可能である音を指す場合がある。例えば、前記音声出力は、音楽、スピーチ、音響効果等を含みうる。また、前記表面102及び前記基部104は、携帯電話、テレビ、コンピュータ、音楽プレーヤー、又はユーザ装置の他のいかなるタイプ等の装置の一部でありうることも指摘される。例えば、前記基部104は、前記装置のフレームの少なくとも一部を形成しうる。例えば、前記表面102は、当該装置(例えば、電子装置)のスクリーンでありうるか、又はそれに含まれうる。例えば、提供するソリューションは自動車産業(例えば自動車等)に適用可能でありうる。例えば、前記表面102は、車のインテリアパネル等の車のパネルを含みうる(例えば、ドアパネル、天井又はルーフパネル、壁パネル、フレームパネル、又は車のインテリアの他のいくつかのパーツ)。例えば、表面102は、車のディスプレイを含みうる。例えば、表面102は、ウェアラブル電子装置等のウェアラブル装置に含まれてよい。例えば、表面102は、時計又は手首装置等のポータブル電子装置に含まれてよい(例えば、表面102は、そのような装置のディスプレイ)。例えば、前記表面102は車載用ディスプレイ(car display)を含みうる。例えば、前記表面102は、ウェアラブル電子装置等のウェアラブル装置に含まれてよい。例えば、前記表面102は、時計又は手首装置等の携帯型電子装置を含みうる(例えば、表面102は、そのような装置のディスプレイに含まれうる)。
【0009】
図1の当該配置10に適用可能でありうるさらなる解決策が提供される。前記さらなる解決策は、ここでより詳細に議論される。
図2は一実施形態を図示する。
図2を参照すると、電気入力信号に従って振動を生成する配置(an arrangement)100が示されている。当該配置100は、以下:
装置(an apparatus)の前記表面102と結合するように構成された前記第1の永久磁石110と;
前記装置の前記基部104と結合するように構成された前記第2の永久磁石120であって、前記第1及び第2の永久磁石110、120は、互いに向き合うように配置されるように、かつ前記表面102に第1の力を生じさせるように構成されること、と;
前記第1及び第2の永久磁石110、120の間に配置され、かつ電気入力信号を受信するために前記入力130と結合された前記コイル122であって、(例えば、
図1において矢印103で示される)振動を生成する前記表面102を変位させるために、前記電気入力信号に従って磁場を生成するように構成される前記コイル122と;
を含む。当該配置100はさらに、前記表面102と結合するように構成された第1の磁性体210と、前記基部104と結合するように構成された第2の磁性体220とを含む。前記第1及び第2の磁性体210、220は、向き合うように配置されるように、かつ前記第1の力と比較して、反対方向を有する前記表面102に第2の力を生じるように構成される(すなわち、前記第1及び第2の永久磁石110、120によって前記表面102に生じる力)。したがって、
図1で説明した前記力の平衡状態を取得するため、前記第2の力をさらに用いることができる。これにより、追加の利点が得られる。例えば、前記反対に働く力(counterforce)が前記表面102のエッジ領域から加えられる解決策と比較して、より均一な方法で前記反対の力(opposing force)が前記表面に印加されるため、前記表面102のひずみは減少するかもしれない。そのような反対に働く力により、前記表面102が曲げられる可能性があり、これは、説明されるように、前記磁性体210、220を用いると低減されうる。別の利点は、より強力な永久磁石110、120の使用でありうる。なぜなら、前記より強力な永久磁石に反対に働く力を提供しうるためである。前記表面102の前記曲げはまた、反対に働く力を生成する可能性があること、及びいくつかの実施形態では前記反対に働く力の少なくとも一部を提供するために用いうることも指摘される。例えば、
図11、12、13、14、15、及び/又は16を参照して説明された解決策を利用して、同様の又は同じ効果を達成しうる。
【0010】
代替の一実施形態では、前記コイル122は、前記永久磁石110、120の間に配置される(placement)代わりに、前記磁性体210、220の間に配置される(placed)。
【0011】
図1及び
図2に示されるように、前記永久磁石110、120は、互いに距離を置いて配置されてよい。同様に、前記磁性体210、220は、互いに距離を置いて配置されてよい。これにより、前記表面102が前記コイル122の信号に従って振動しうる。前記表面102は、前記基部104から少なくともいくつかの領域から距離を置いてよいことも指摘される。つまり前記表面102は、振動してよいように、吊り下げ可能に配置され、予め張力をかけられ、及び/又は他の方法で配置される。
【0012】
前記解決策をさらに強化するために、前記第1及び第2の磁性体210、220の配置(placement)は、前記第1の磁性体210が少なくとも部分的に前記第1の永久磁石110を取り囲み(encircles)及び/又は包囲し(surrounds)、かつ前記第2の磁性体220が少なくとも部分的に前記第2の永久磁石120を取り囲み(encircles)及び/又は包囲する(surrounds)ようにできる。前記取囲み(encircling)は、前記磁性体210、220が前記対応する磁石を完全に包囲するか、又は少なくとも前記磁石各々の反対側まで延在されてよい(すなわち、永久磁石110、120が前記磁性体210、220各々の少なくとも2つの部分の間に配置される)。前記磁性体210、220が、前記永久磁石110、120各々を少なくとも部分的に取り囲むピースから作られることも可能であり、これは、前記磁性体210、220のすべての部分が必ずしも磁性ではないことを意味する。
【0013】
前記第1及び第2の磁性体210、220間の磁気相互作用によって生じる前記第2の力(反対に働く力(counterforce)ともいう)を達成する可能性はいくつかある。一例では、前記第1及び第2の磁性体210、220のうち少なくとも1つは、永久磁石である(例えば、一方は永久磁石であり、かつ他方は磁性材料を含むか、又は両方が永久磁石である)。
【0014】
図2に示すように、前記第1の磁性体210は前記第1の永久磁石110から距離を置いて配置しうることに留意されたい。同様に、前記第2の磁性体220と前記第2の永久磁石120との間に特定のギャップがありうる。それらの間の前記ギャップを用いて、例えば、前記第2の永久磁石120と前記第1の磁性体210との間の磁力の相互作用を低減しうる。同様に、前記ギャップは、前記第1の永久磁石110と前記第2の磁性体220との間の磁力の相互作用を低減しうる。したがって、前記ギャップを用いると、提供される解決策をさらに改善しうる。前記第1の磁性体210と前記第1の永久磁石110との間、及び/又は前記第2の磁性体220と前記第2の永久磁石120との間の前記距離若しくはギャップは、例えば、少なくとも1ミリメートル(mm)、5mm、1センチメートル(cm)、2cm、3cm、4cm、5cm、10cm以上でありうる。前記ギャップは、エアギャップ若しくは他のいかなるガスを指す場合があり、又はいくつかの実質的に非磁性の材料を含む場合がある。後述のように、前記磁石と磁性体との間に磁性材料を用いてよい。
【0015】
磁石又は磁性体の前記表面102又は前記基部104との前記結合は、前記磁石又は磁性体を前記表面102又は基部104に固定すること又は取り付けることをいう場合があることに留意されたい。このような固定は、例えば、接着剤(glue)及び/又はネジ、を用いて達成されうる。いくつかの例では、前記異なる磁石(複数可)及び/又は磁性体(複数可)が、前記表面102及び/又は前記基部104上に印刷されてよい。したがって、前記結合には、印刷(例えば、電子印刷)を含んでよい。さらに、前記永久磁石110、120の間の前記コイル122の当該配置(arrangement)は、前記コイル122を前記第2の永久磁石120と、又は前記第1の永久磁石110と結合すること(例えば、固定すること又は取り付けること)を含むことができる。しかし、それが前記永久磁石110、120のいずれにも物理的に接触しないように、前記永久磁石110、120の間に前記コイル122を配置するために、別個の要素を用いてよい。例えば、前記要素(複数可)は、当該配置の前記基部104又は他のいくつかの部分に取り付けられてよく、かつ前記永久磁石110、120の間の領域に達してよい。同様に、用いられうるさらなるコイル(例えば、コイル722)が取り付けられてよい。
【0016】
また、前記表面102は、複数の異なる解決策により前記基部104に対して支持されてよい。例えば、前記表面102を支持するため、1つ以上の弾性及び/又は可撓性要素を用いうる。1つの例では、前記1つ以上の弾性及び/又は可撓性要素は、前記表面102と前記基部104との間に配置されるばね(複数可)を含む。しかしながら、前記反対に働く力が前記磁性体210、220を用いて部分的又は完全に達成されうるので、これらは、必ずしも必要ではない。したがって、これらの1つ以上の弾性及び/又は可撓性要素は、これ以上詳細に論議されない。前記表面102は、前記基部104に対して少なくとも1つの領域101から支持されうることで十分でありうる(例えば、前記表面102のエッジ領域101、例えばスクリーン等)。前記領域(複数可)101上の支持することは、少なくとも部分的に弾性であってよく、及び/又は前記表面102が前記入力130を介して入力された前記電子信号に従って前記基部104に対して前記エッジ領域から前記コイル122へ移動することもできるようにクリアランス(clearance)を含んでよい。
【0017】
一実施形態では、前記提供される配置(arrangement)は、前記要素310と320との間に配置された1つ以上の弾性要素(例えば、ばね)を含む(例えば、前記反対に働く力を提供するために両方の要素に固定された)。同様に、2つの磁石(例えば、磁石110、120)のみが用いられる場合、前記ばねは、前記磁石と結合される(例えば、固定される)基部の間に配置されてよい。したがって、例えば、磁石110は、1つの基部を含むか、又は1つの基部と結合されてよい。したがって、例えば、磁石120は、1つの基部を含むか、又は1つの基部と結合されてよい。したがって、前記ばね又は同様の要素を前記基部に接続しうる。したがって、説明したように、当該配置は当初必ずしも前記表面102及び前記基部104が必要ないが、当該配置はすでに平衡状態にあるように構成されている場合があるため、当該配置は、最小限の労力で前記表面102及び前記基部104を含むそのようなシステム又は装置(apparatus)に配置されてよい。
【0018】
また、前記表面102は剛性でありうる(すなわち、屈曲がほとんどないか、又は全くない、例えば、柔軟性がない)ことも指摘される。前記表面102は、例えば、平面を含みうる。前記表面102は、例えば、金属、木材、ガラス、及び/又はプラスチックを含みうる。一実施形態では、前記表面102の厚さは、少なくとも1mm、2mm、3mm、又は5mmである。一実施形態では、前記表面102の厚さは少なくとも1cmである。一実施形態では、前記表面102の厚さは少なくとも2cmである。一実施形態では、前記表面102の厚さは少なくとも5cmである。
【0019】
図3は、一実施形態による当該配置100を示す。
図3を参照すると、前記第1及び第2の磁性体210、220はそれぞれ永久磁石211、221を含む。永久磁石の数は必ずしも2つに限定されないが、少なくともいくつかの例では2つで十分でありうる(例えばリング磁石)。
図3の例では、前記第1及び第2の永久磁石110、120は、前記磁石110、120を互いに離れるような反発力を生じる。しかしながら、前記第1及び第2の磁性体210、220(又はより正確にはそれらの永久磁石211、221)は、それらが互いに引き合うように配置される。したがって、前記表面102への全体的な力は、前記2つの反発力及び引く力の合計でありうる。当然のことながら、前記力は逆に配置されてよい(すなわち、永久磁石110、120が互いに引き合い、かつ永久磁石211、221が互いに反発する)。
【0020】
先に、前記磁性体210と前記永久磁石110との間、及び同様に前記磁性体220と前記永久磁石120との間にギャップがありうることが説明された。一実施形態では、当該配置100は、磁性材料を含む少なくとも1つのさらなる要素310、320をさらに含む。例えば、第1のさらなる要素310は、前記第1の永久磁石110の間に、かつ前記第1の磁性体210の前記永久磁石211の間に配置されうる。例えば、第2のさらなる要素320は、前記第2の永久磁石120と、前記第2の磁性体220の前記永久磁石221との間に配置されうる。前記少なくとも1つのさらなる要素310、320は、前記磁石211、110の間、及び前記磁石221、120の間のバッファとして機能しうる。ここでのバッファは、上記ギャップを用いて減少した前記磁気相互作用は、前記永久磁石間の前記少なくとも1つのさらなる要素310、320を用いてさらに減少されうることを意味しうる。したがって、前記ギャップ(複数可)の必要はなく、及びしたがって、より小さな装置を実現しうる。しかしながら、前記少なくとも1つのさらなる要素310、320に加えて、前記磁石間の前記1又はそれ以上ギャップが用いられてよい。例えば、前記少なくとも1つのさらなる要素310、320は、鉄等の、強磁性材料及び/又はフェリ磁性材料(複数可)を含み、並びに/あるいはそれらから作製される。
【0021】
一実施形態では、前記第1の磁性体210は、前記第1の要素310に結合される(例えば、取り付け又は固定される)。
【0022】
一実施形態では、前記第2の磁性体220は、前記第2の要素320に結合される(例えば、取り付け又は固定される)。
【0023】
一実施形態では、前記第1の永久磁石110は、前記第1の要素310に結合される(例えば、取り付け又は固定される)。
【0024】
一実施形態では、前記第2の永久磁石120は、前記第2の要素320に結合される(例えば、取り付け又は固定される)。
【0025】
一実施形態では、前記少なくとも1つのさらなる要素310、320は、前記第1の磁性体210及び/又は前記第2の磁性体220に含まれる軸方向に磁化された永久リング磁石のコアを含む。例えば、前記第1の要素310は、軸方向に磁化された永久リング磁石221の前記コアを形成しうる。例えば、前記第2の要素310は、軸方向に磁化された永久リング磁石221の前記コアを形成しうる。
【0026】
一実施形態では、前記少なくとも1つのさらなる要素310、320は、前記第1の永久磁石110及び/又は前記第2の永久磁石120のための空洞を含む。これは、前記第1の永久磁石110が前記リング磁石211の前記コアを形成する前記第1の要素310の空洞内に配置されてよい
図3に示されうる。同様に、前記第2の永久磁石120は、前記リング磁石221の前記コアを形成する前記第2の要素320の空洞内に配置されてよい。前記コイル122は、前記少なくとも1つのさらなる要素310、320の前記領域に到達してよい(例えば、要素310と320との間)。ただし、これは必ずしも必要ではない。
【0027】
図4A及び4Bは、前記永久磁石及び/又は磁性体の異なる配置のいくつかの例を示す。例えば、
図4Aを参照すると、永久磁石110、120のN極が互いに対向するように配置されている場合、他方がS極を提供し、かつ前記他方が互いに対向するN極を提供するように、前記磁性体210、220は配置されうる。したがって、前記第1の力及び前記第2の力は、反対方向でありうる。
図4Bを参照すると、前記第2の永久磁石120が反転され(flipped)、及びしたがって、前記磁石110、120の間に引っ張り力が存在する。したがって、それらの間の前記反対の力を達成するために、磁前記性磁性体210、220のうちの少なくとも1つを配置することが必要な場合がある。
【0028】
永久磁石211、221の使用は、すべての場合に必要とは限らない。そのような構成の例は、いくつかの実施形態を示す
図5A及び5Bに示されうる。
図5A及び5Bを参照すると、前記第1の磁性体210又は前記第2の磁性体220は、1つの要素510又は520を含むことができる。前記要素(複数可)510、520は、強磁性材料及び/又はフェリ磁性材料等の及び/又は磁性材料から作製されてよい。したがって、前記第1及び第2の磁性体210、220の他方が永久磁石を含む場合、前記要素510、520は、両方の磁性体210、220が永久磁石を含む状況と同様に、前記反対に働く力を提供するために用いられうる。
【0029】
一実施形態では(
図5Aを参照)、前記第1の永久磁石110の第1の極前記は第2の永久磁石120に面し、ここで、前記第1の永久磁石110の第2の極は、前記第2の磁性体220に対面する、前記第1の磁性体210(又はより具体的には前記要素510)を磁化するため、前記第1の磁性体210に固定される。そのような場合、前記第2の磁性体220は、例えば、永久磁石を含みうる(例えば、
図5Aに示される、永久磁石221)。
【0030】
一実施形態では(
図5Bを参照)、前記第2の永久磁石120の第1の極は前記第1の永久磁石110に面するように配置され、ここで、前記第2の永久磁石120の第2の極は、前記第1の磁性体210に対面する、前記第2の磁性体220(又はより具体的には前記要素520)を磁化するため、前記第2の磁性体220に固定される。このような場合、前記第1の磁性体210は、例えば、永久磁石を含むことができる(例えば、
図5Bに示されるような永久磁石211)。例えば、第1の極は北であり得、第2の極は南でありうる。逆に、第1の極は南であり得、第2の極は北でありうる。図において(例えば、
図5A及び5B)、一方の磁極(例えば、第1の極)は、バックスラッシュを含むパターン塗りつぶしで示され得、かつ他方の磁極(例えば、第2の極)は、スラッシュ又は斜線(solidus)を含むパターン塗りつぶしで示される。
【0031】
図5A及び
図5Bに示されるように、前記磁性体210、220が前記永久磁石110、120を用いて磁化される場合、前記磁性体210、220は、磁化された要素510、520と呼ばれてよい(すなわち、磁性体210は要素510であり、かつ磁性体220は要素520である)。したがって、領域512、522は、それらが反対に働く力を提供しうるように磁化されてよい。例えば、
図5Aを参照すると、第1及び第2の永久磁石110、120の同じ極が互いに面している場合、前記領域512は、前記第1の永久磁石110の対向する極(すなわち、前記第2の永久磁石120に面する前記極に対向する)で磁化されうるので、前記磁化要素510は、前記領域512から前記磁石221に引き寄せられる。同様に、
図5Bの前記領域(複数可)522は、同じ原理に従って磁化されてよい。したがって、例えば、
図5Aでは、領域512は、それらが第2の極を表すように磁化されてよい(すなわち、バックスラッシュで満たされた部分)。
【0032】
さらに、前記要素510、520は、前記永久磁石110、120のための空洞を含むことができることに留意されたい。前記空洞は、前記1つ又は複数の延長(elongating)領域512、522が前記永久磁石110、120と直接接触しないようなものであってよいことに留意されたい(
図5Bに示すとおり)。したがって、前記永久磁石110、120の1つの極のみが前記要素510、520と直接接触するように、及びしたがって前記要素510、520が、必要な極(すなわち、前記永久磁石110、120と接触している同じ極)で磁化されうるように、前記要素510、520及び前記永久磁石110、120は、配置されうる。
【0033】
図6A及び6Bは、いくつかの実施形態による当該配置100の鳥瞰図を示す。
図6Aを参照すると、磁性体610は、永久磁石630を取り囲んでいる。磁性体610は、第1の磁性体210及び第2の磁性体220の一方又は両方を指しうる。対応して、永久磁石630は、永久磁石630の一方又は両方を指しうる。上述のように、包囲する磁性体610は完全に又は部分的に磁性であってよいことに留意する必要がある。
【0034】
一実施形態では、前記磁性体610は、軸方向に磁化された永久リング磁石を含む。すなわち、前記リング磁石は、前記永久磁石630を取り囲んでよい。
【0035】
一実施形態では、
図6Aを参照すると、前記磁性体610と前記永久磁石630との間に1つのさらなる磁気要素620を配置しうる。前記さらなる要素620は、
図3の前記要素310及び前記要素320の一方又は両方を指すことができる。一実施形態によると、前記要素620は、前記軸方向に磁化された永久リング磁石のコアを形成する(すなわち、要素610を含んだか、又は形成する)。前記要素620は、前記永久磁石630のための空洞又はスロットをさらに含みうる。したがって、前記永久磁石630は前記要素620に埋め込まれてよく、かつ前記要素620は前記リング磁石に埋め込まれてよい(すなわち、要素610を含んだか、又は形成する)。
【0036】
図6Bを参照すると、
図5A及び5Bに関して図示及び説明されている状況が示されてよい。すなわち、前記永久磁石630は、前記永久磁石630によって磁化されうる1つの要素640(例えば、強磁性材料を含む)によって取り囲まれうる。上述のように、前記永久磁石630と前記要素640との間にギャップ650が存在しうる。前記ギャップ650は、前記永久磁石630が前記永久磁石630の1つの極のみを介して前記要素640と接触することを可能にする。前記要素640は、
図5A及び5Bの前記要素510及び要素520の一方又は両方を指しうる。
【0037】
一実施形態では、前記永久磁石630は、ディスク磁石、すなわち軸方向に磁化された永久ディスク磁石630、である。
【0038】
例えば、前記要素620は、円筒形空洞を備えたシリンダーであってよい。ここで、前記ディスク磁石630は、前記円筒形空洞内に配置されてよい。前記空洞はさらに、長方形であってよい。ここで、前記磁石630はしたがって長方形であってよい。前記磁性体610は、前記要素620を取り囲んでよい。一実施形態では、前記磁性体610は、円筒形の空洞を有する(又はいくつかの他の形態の)シリンダー(又はいくつかの他の形態)であり、ここで、前記要素620は、前記磁性体610によって形成された空洞内に配置されてよい。
【0039】
図7A~7Cは、いくつかの実施形態を図示する。一実施形態では、当該配置100は、前記第1の磁性体210と第2の磁性体220との間に配置され、かつ電気入力信号に従って第2の磁場を生成するように構成される第2のコイル722をさらに含む。前記コイル122(現在、第1のコイル122という)及び前記第2のコイル722は、同じ入力130と、又は異なる入力と結合されうる。したがって、当該配置100は、振動を生成するために前記表面102を変位させるために、異なる磁場を生成するために複数の異なる方法で用いられてよい。前記入力130及び/又は他のいかなる入力を介した入力がない場合、前記表面102は力の平衡状態にある可能性がある。しかしながら、前記コイル(複数可)122、722に入力が提供されると、前記平衡状態が壊れる可能性がある。前記第2のコイル722は、前記第2の磁性体220と結合しうる。しかし、前記第2のコイル722は、前記第1の磁性体210に結合しうるか、さもなければ前記磁性体210、220の間に配置しうる。
【0040】
ここで、一実施形態では、前記コイル122、722は、同じ入力130に接続される(例えば、
図7A)。すなわち、同じ、同一の、又は同様の電気入力信号が、両方のコイル122、722に同時に入力されてよい。代替の実施形態では、異なる電気信号が両方のコイル122、722に入力されてよい、及び/又は前記入力信号(複数可)は、異なる時間間隔で入力されてよい。
【0041】
配置100の一実施形態によると、前記コイル122、722及び/又は前記入力130は、前記コイル122、722によって生成された磁場の両方が、実質的に同じ方向である(例えば、前記基部104に向かって、又は前記基部104から外側に向かって)力を前記表面102に生じるように配置される。これを達成する複数の異なる方法がありうる。しかしながら、用いられうる少なくとも2つの解決策がありうる。
【0042】
図7Bを参照すると、当該配置100は、前記第1のコイル122に入力される前記電気入力信号の位相が、前記第2のコイル722に入力される電気入力信号の位相と比較して、実質的に180度異なるように、電気入力信号の位相をシフトする移相器(phase shifter)720をさらに含む。すなわち、前記信号が前記コイル122、722に入力される前に、同じか又は同様の信号が入力として用いられる場合、前記コイルへの入力信号が互いに対して逆位相になるように、前記信号を処理するか又は変更しうる(例えば、アナログ処理及び/又はデジタル処理)。そのような処理の一例は、前記第2のコイル722への入力信号の位相を遅延させることでありうる。
【0043】
図7Cを参照すると、前記第1のコイル122の巻線は、前記第2のコイル722の巻線と反対であってよい。例えば、前記第1のコイル122の前記巻線が方向750である場合、前記第2のコイル722の前記巻線は反対方向760でありうる。したがって、同じ位相を有する入力信号が、両方のコイル122、722に入力される場合、前記コイルは、(少なくとも)実質的に異なる方向への磁場を提供する。すなわち、同じ若しくは同一の入力信号が、両方のコイル122、722に入力されるように構成される。説明全体を通して、入力信号又は電気入力信号のような語句が用いられることに留意されたい。これは、交流(AC)成分を有する電気入力信号を指す場合がある。前記信号は、直流(DC)成分があってもなくてもよい。しかしながら、公知のように、コイル内の前記交流は磁場を生じうる。これは一般に電磁石機能という。
【0044】
前記コイル(複数可)122、722は、前記磁石110、120と前記磁性体210、220との間に配置されうる。その結果、前記入力信号(複数可)によって前記表面に生じる主要な力成分は、前記基部に向かって、又は前記基部から離れる方向に実質的に直交する。例えば、前記巻線は、前記コイル122、722の上面図を図示する
図7Cに示されるように、前記磁石120又は磁性体220上に配置されうる。
【0045】
一実施形態では、前記コイル122、722は、鉄心等のコアを有する。前記コイル122又は前記第2のコイル722が前記磁石120上に又は前記磁性体220上に配置されるとき、前記コアは、前記磁石120又は前記磁性体220に直交しうる。
【0046】
一実施形態では、前記第1及び第2の力は実質的に等しい大きさである。すなわち、前記磁性体210、220及び前記永久磁石110、120は、前記力が実質的に等しくなるように配置され、寸法決めされ、かつ構成されてよい。したがって、前記表面102が力の平衡状態にあるとき、前記表面102へのひずみはさらに低減されうる。前記力の大きさが等しくない場合、前記平衡状態は、弾性要素(例えば、108)を用いて、及び/又は前記湾曲表面102によって生じるばね力に依存して、達成されうる。
【0047】
一実施形態では、前記コイル722は、前記第2の磁性体220の永久磁石又は前記第1の磁性体210の永久磁石に取り付けられる。例えば、前記第1及び第2の磁性体210、220の両方で永久磁石を利用する実施形態では(例えば
図3)、並びに1つの永久磁石及び1つの磁化要素を利用する実施形態では(例えば
図5A及び5B)、前記コイル722は用いられうる。
【0048】
さらに、
図7Cには示されていないが、前記コイル122、722は、他の端部から接地電位に接続され得、その結果、1つ以上の閉電気回路が形成されうることに留意されたい。これは、当業者の能力の範囲内であると考えられるため、これ以上は説明しない。
【0049】
図8は一実施形態を図示する。図を参照すると、装置(an apparatus)800が示されている。前記装置800は、前記表面102(例えば、前記装置800のディスプレイ)及び前記基部104(
図8には示されていない)を含みうる。さらに、前記装置800は、上で及び/又は下で説明されるように、少なくとも1つの配置(arrangement)100を含むことができる。前記配置100は、
図8では配置810A及び810Bとして図示されている。前記装置800において前記配置(複数可)100を用いることにより、追加の振動要素及び/又はスピーカを用いる必要がない。したがって、例えば、前記装置内に表示のためのより多くの空間が存在しうる。これは、例えば、携帯電話、テレビ等にとって有益な機能でありうる。
【0050】
図9は、電気入力信号に従って振動を生成する配置100を製造する方法のフロー図を図示している。当該方法は、
第1の永久磁石を装置の表面と結合すること(ブロック902);
第2の永久磁石を前記装置の基部に結合することであって、前記第1及び第2の永久磁石は、互いに向き合うように、かつ前記表面に第1の力を生じさせるように構成されること(ブロック904);
前記第1及び第2の永久磁石の間にコイルを配置することであって、前記コイルは、振動を発生させる前記表面を変位させるために前記電気入力信号に従って磁場を生成するように構成されること(ブロック906);
第1の磁性体を前記表面と結合することであって、それにより前記第1の磁性体が前記第1の永久磁石を少なくとも部分的に取り囲むようにすること(ブロック908);
第2の磁性体を前記基部と結合することであって、それにより前記第2の磁性体が前記第2の永久磁石を少なくとも部分的に取り囲むようにすること(ブロック910);
を含む。ここで、前記第1及び第2の磁性体のうち少なくとも1つは永久磁石を含み、前記第1及び第2の磁性体は互いに向き合うように、かつ前記第1の力と反対方向に前記表面に第2の力を生じさせるように構成される。
【0051】
図10は、一実施形態による前記配置100を図示する。図に示されるように、前記配置100は、必ずしも前記表面102及び前記基部104を含まない。しかし、前記配置100は、前記配置100が前記表面102に及び前記基部104に取り付け可能であるように配置されてよい。
図10には4つの永久磁石(すなわち、110、120、211、221)が示されているが、前記解決策は、より少ない永久磁石を利用する解決策に同様に適用可能でありうる(例えば、
図5A及び5B)。例えば、前記磁石120及び221は、前記要素320を介して互いに取り付けられてよく、かつ前記コイル122は、前記形成された第1のエンティティに取り付けられてよい。第2のエンティティは、前記要素310を介して前記磁石211及び110を互いに取り付けることによって形成されうる。211次いで、前記第2のエンティティは、例えば、前記表面102に、かつ前記第1のエンティティは、前記基部104に取り付けられうる。場合によっては、前記取り付けは逆であってよい(すなわち、前記第1のエンティティは前記表面102に取り付けられてよい)。前記コイル722が
図10の実施形態で用いられることも可能である(すなわち、
図7A~7Cの例)。また、前記ばね又は他の弾性要素(用いる場合)は、前記第1のエンティティと第2のエンティティとの間に直接配置しうる(例えば、前記エンティティ間に取り付ける)。したがって、前記第1のエンティティと第2のエンティティを含む組み立て体を、振動を得るための装置(例えば音発生装置)の表面及び基部に容易に取り付けることができる。
【0052】
この用途で用いられる場合、強磁性材料は、コバルト、鉄、ニッケル、ガドリニウム、ジスプロシウム、パーマロイ、アワルワ鉱(awaruite)、ワイラカイト、及びマグネタイトのうち少なくとも1つを含むことができる。いくつかの実施形態では、前記強磁性材料は、前記材料のうち2つ以上を含む。例えば、上記の永久磁石は、記載された材料から作製されてよく、及び/又は記載された材料を含んでよい。
【0053】
一実施形態では、前記第1の磁石110及び/又は前記第2の磁石120は、ネオジム及び/又はフェライトから作製、及び/又はネオジム及び/又はフェライトを含む。そのような場合、前記第1及び/又は第2の磁石110、120のkJ/m2値は、例えば、250~400kJ/m2の間でありうる。同様に、上記の他の永久磁石は、前記材料(複数可)を含みうる。
【0054】
一態様では、電気入力信号に従って振動を生成する配置100が提供される。当該配置は、以下:
第1の永久磁石110を含む第1の永久磁石配置(arrangement)と;
磁性材料を含むフレーム1110と;
前記第1の永久磁石110と前記フレーム1110との間に配置されるように、かつ前記フレーム1110と結合されるように構成される第2の永久磁石120であって、前記フレーム1110の1つ以上の部分は、前記第2の永久磁石120のエッジ領域にわたって少なくとも一方向に延在し、前記第2の永久磁石120は、前記第1の永久磁石110と距離をおいて対向するようにさらに構成され、それにより、前記第1の永久磁石110と前記第2の永久磁石120との間の磁気相互作用が、装置(an apparatus)の表面102に第1の力を生じる、ここで、前記第1の力と比較して反対方向を有する前記表面1110に第2の力を生じさせるために、前記フレーム1110の前記1つ以上の部分と前記第1の永久磁石配置との間に磁気相互作用を生じるために、前記第2の永久磁石120によって磁化されるように、前記フレーム1110は構成される、第2の永久磁石120と;
電気入力信号を受信する入力と結合されたコイル122であって、前記コイルは、振動を生成する前記表面を変位させるために、前記電気入力信号に従って磁場を生成するように構成された、コイル122と;
を含む。
【0055】
説明したように、前記フレーム1110の前記1つ以上の部分は、前記第2の永久磁石120のエッジ領域にわたって少なくとも一方向に延在しうる。したがって、例えば、前記第2の永久磁石120が前記フレーム1110上にある場合、前記第2の永久磁石120に対して配置される前記フレーム1110の前記表面の表面積は、前記フレーム1110に対して配置される前記第2の永久磁石120の前記表面の表面積より大きくてよい、すなわち、前記永久磁石120の前記エッジにわたり、少なくとも一方向に延在しうる。したがって、例えば、前記フレーム1110の前記1つ以上の部分は、
図15の上面図で見ることができる。前記フレーム1110はまた、例えば、円形又は他のいかなる形状であってよい。
【0056】
図11、12、13、14、15、及び16は、いくつかの実施形態を図示している。前記フレーム1110は、例えば、磁性体210若しくは220、又は要素310、320でありうるか、又はそれらに含まれうる。したがって、前記フレームは、例えば、前記磁化された要素310、320と同様でありうる。しかしながら、一実施形態では、前記フレーム1110(及びそのようなものが用いられる場合は、前記第2のフレーム1120、すなわち1120は必要ではないかもしれないが有用でありうる)は磁石若しくは永久磁石ではないが、例えば、永久磁石(例えば、磁石120)を用いることによって磁化しうる、磁性材料を含む要素である。例えば、前記第2の永久磁石120は、前記フレーム1110を磁化するために前記フレーム1110と物理的に結合されてよい。
【0057】
図11、12、及び13は、前記コイル122が、前記第2の永久磁石120を取り囲むように配置されるように構成されるいくつかの実施形態を示す。すなわち、前記コイル122は必ずしも前記永久磁石110、120の間にあるのではない。しかしながら、そのような解決策を利用しうる。前記永久磁石120を前記コイル122で取り囲むことは、例えば、前記磁石110、120間の空間を減少させるという利点を提供しうる。したがって、前記第1の力が増加する可能性があり、したがって、より効率的な解決策が提供されうる。一実施形態では、前記コイル122は、前記第2の永久磁石の周りにループするように構成される。前記コイル122を前記永久磁石120の周囲又は前記第1の永久磁石110の周囲に配置することは、上記の他の解決策でも用いうる。
【0058】
一実施形態では、前記第1の永久磁石配置は前記表面102と結合され、かつ前記フレーム1110は前記装置の前記基部104と結合される。ただし、これは逆の場合もある。つまりフレーム1110は、前記表面102と結合されてよく、かつ前記第1の永久磁石配置は、前記基部104と結合されてよい。
【0059】
図11、12、及び13に示されるように、前記フレーム1110の形状は異なりうる。例えば、それは、
図12及び13に示されるように単に平面又はプレートでありうるか、又は
図11に示されるように前記第2の永久磁石120及び/又は前記コイル122のための空洞を提供しうる。両方の場合、前記第2の力は、前記第1の永久磁石110と前記フレーム1110との間の磁気相互作用によって生じる。すなわち、これは、前記第2の永久磁石120によって覆われていない領域で起こりうる。例えば、入力信号が前記コイル122に提供されない場合でも、前記磁気相互作用は前記コイル122を介して起こりうる。例えば、前記第2の永久磁石120の前記エッジにわたって延在する前記フレーム1110の前記パーツは、前記フレーム1110に取り付けられた前記第2の永久磁石120の極と同じ極性で磁化されてよい。
【0060】
一実施形態では、前記コイル122は、少なくとも一方向に前記第2の永久磁石120の前記エッジ領域にわたって延在する前記フレーム1110の前記1つ以上の部分と、前記第1の永久磁石配置との間に位置する。これは、例えば、
図11、12、及び13で見ることができる。
【0061】
一実施形態では、前記第1及び第2の永久磁石110、120の同じ極性が互いに対向するように配置される。したがって、例えば、N若しくはS極性が互いに対向してよく、それによって、前記表面102を前記基部104から遠ざけるような反発する力を生成する。しがたって例えば、S極が互いに対向するように配置される場合、前記第2の永久磁石120は、N極性で前記フレーム1110を磁化する。したがって、前記フレーム1110の前記1つ以上の部分と、前記第1の永久磁石構成との間の磁気相互作用により、吸引力が生じうる(すなわち、表面が前記基部104に向かって引っ張られる)。説明されるように、これは、前記第1の力に平衡力を提供しうる。ただし、前記第1及び第2の力は必ずしも同じ大きさではない。一実施形態では、前記第1及び第2の力は実質的に等しい。
【0062】
さらに
図11、12、及び13を参照すると、一実施形態では、前記第2の永久磁石120に面する前記第1の永久磁石110の表面の表面積は、前記第1の永久磁石110に面する前記第2の永久磁石120の表面の表面積よりも大きい。これらのさらなる例は、円形磁石110、120が用いられる
図15及び16に見出しうる。ただし、他のいかなる形状の磁石をも用いうる。このアプローチを用いると、前記第2の力が前記第1の永久磁石110と前記フレーム1110との間の相互作用によって生じうる。それらは少なくともいくつかの部分で互いに直接向き合っている可能性があるためである。前記コイル122は、前記第1の永久磁石110と前記フレーム1110との間に配置されてよく、これにより、前記表面102を振動させる前記コイル122の機能をさらに強化しうる。
【0063】
一実施形態では、前記第2の力は、前記第1の永久磁石110と、前記フレーム1110の前記1つ以上の部分との間の磁気相互作用によって、少なくとも生じる。例えば、
図11、12、及び13における例である。
【0064】
一実施形態では、前記コイル122は、前記フレーム1110の前記1つ以上の部分と前記第1の永久磁石110との間に直接置かれる。再び、例は、
図11、12、及び13において見ることができる。
【0065】
図14は一実施形態を図示している。
図14を参照すると、前記フレーム1110の前記1つ以上の部分と前記第1の永久磁石配置との間に磁気相互作用を生成するため、前記第1の永久磁石配置は、前記フレーム1110の前記1つ以上の部分(すなわち、前記第2の永久磁石120の前記エッジ領域にわたって延在する部分(複数可)に面するように構成される第3の永久磁石1410をさらに含む。
【0066】
一実施形態では、前記第3の永久磁石1410は、前記第1の永久磁石110を取り囲むように構成される。例えば、前記第3の磁石1410は、永久リング磁石であってよい。
【0067】
前記第3の永久磁石1410が前記第2の永久磁石120と直接磁気的に相互作用することがさらに可能である。したがって、例えば、これは、さらなる引張力を生成するか、又は前記第2の力の大きさを高めうる。
【0068】
したがって、例えば、前記第1の永久磁石配置は、すべてがともに結合された、反対の磁気分極を有する2つの永久磁石110、1410及び1つの鉄製のカップ(例えば、フレーム1120)を含みうる。前記第2の永久磁石120は、前記第1の永久磁石110により反発力(すなわち、第1の力)を、及び前記第3の磁石1410により吸引力(すなわち、第2の力)を生成しうる。
【0069】
例えば、磁石と鉄製のカップ(フレーム1110及び/又は1120は鉄製のカップということもある)の寸法及び材料は、前記コイル122に電気入力信号がない場合(例えばスピーチコイル)、これらの反発力と吸引力が、設計された中心位置で上下方向に互いに相殺されるように選択される。電気入力信号により、前記表面に追加の力が発生する。この力は、電流の方向に応じて反発性又は吸引性になる可能性があり、したがって、前記コイル122内の交流は、電気入力信号に従って表面部分を上下方向に振動させる。
【0070】
図14の例示的な実施形態では、前記第1の永久磁石110には、前記フレーム1110との実質的な磁気相互作用を必ずしもない。したがって、前記第2の力は、前記第3及び第2の永久磁石1410、120の間、及びおそらく前記フレーム1110の前記1つ以上の部分と前記第3の永久磁石1410との間の相互作用によって生じうる。
【0071】
一実施形態では、前記フレームは、前記コイル122及び前記第2の永久磁石130のためのK空洞を含む。これについての例は、例えば、
図11に見ることができる。
【0072】
一実施形態では、前記第1の永久磁石配置は、磁性材料を含む第2のフレーム1120を含む。前記第2のフレーム1120は、前記第1の永久磁石配置と、前記第2の永久磁石120と結合されている前記フレーム1110の前記の1つ以上の部分との間の前記磁気相互作用によって生じる前記第2の力を増大させるために、前記第1の永久磁石配置の1つ以上の永久磁石(例えば110)によって磁化されるように構成される。これについての例は、
図11、12、及び14に見ることができる。
図13に示されるように、前記第2のフレーム1120の使用は必要でないかもしれない。しかしながら、前記第2のフレーム1120を用いて、例えば、前記第2の力の構成可能性をさらに向上させうる。
【0073】
上記のように、
図15及び16は、前記配置100の一方の部分に円形の第2の永久磁石120及び前記配置100の他方の部分に円形の第1の永久磁石110を示すいくつかの実施形態を図示しうる。同様に、コイル122及びフレーム1110が示される。さらに、前記第2のフレーム1120が用いられる場合、それは
図16に図示されるように配置されうる。したがって、例えば、前記第2のフレーム1120は、少なくとも片側が見えるように、前記第1の永久磁石110を受容/収容する空洞を提供しうる。同様のハウジングが、前記第1のフレーム1110を用いることによって、前記第2の永久磁石120及び前記コイル122のために配置されうる。
【0074】
添付図面による例を参照して本発明を説明してきたが、本発明はそれに限定されないが、添付の特許請求の範囲内でいくつかの方法で変更できることは明らかである。したがって、すべての単語及び表現は広く解釈されるべきであり、それらは、実施形態を限定するためではなく、例示するものである。技術が進歩するにつれて、本発明の概念が様々な方法で実装されうることは、当業者には明らかであろう。本発明及びその実施形態は、上記の例に限定されず、特許請求の範囲内で変化しうる。
【0075】
1.電気入力信号に従って振動を生成する配置であって、当該配置は、以下:
第1の永久磁石を含む第1の永久磁石配置と;
磁性材料を含むフレームと;
前記第1の永久磁石と前記フレームとの間に配置されるように、かつ前記フレームと結合されるように構成される第2の永久磁石であって、前記フレームの1つ以上の部分は、前記第2の永久磁石のエッジ領域にわたって少なくとも一方向に延在し、
前記第2の永久磁石は、前記第1の永久磁石と距離をおいて対向するようにさらに構成され、それにより、前記第1の永久磁石と前記第2の永久磁石との間の磁気相互作用が、装置の表面に第1の力を生じる、
ここで、前記第1の力と比較して反対方向を有する前記表面に第2の力を生じさせるために、前記フレームの前記1つ以上の部分と前記第1の永久磁石配置との間に磁気相互作用を生じるために、前記第2の永久磁石によって磁化されるように、前記フレーム1110は構成される、
第2の永久磁石120と;
電気入力信号を受信する入力と結合されたコイルであって、前記コイルは、振動を生成する前記表面を変位させるために、前記電気入力信号に従って磁場を生成するように構成された、コイルと;
を含む配置。
2.前記コイルは、前記第2の永久磁石を取り囲むように配置されるように構成される、1に記載の配置。
3.前記コイルは、前記フレームの前記1つ以上の部分と前記第1の永久磁石配置との間に位置するように構成される、請求項2に記載の配置。
4.前記第1の永久磁石配置が、前記表面と結合されるように構成され、かつ前記フレームが、前記装置の基部と結合されるように構成される、1から3のいずれかに記載の配置。
5.前記第1及び第2の永久磁石の同じ極性が互いに向き合うように構成される、1から4のいずれかに記載の配置。
6.前記第2の永久磁石に面するように構成される前記第1の永久磁石の表面の表面積は、前記第1の永久磁石に面するように構成される前記第2の永久磁石の表面の表面積よりも大きい、1~5のいずれか一項に記載の配置。
7.前記第2の力は、前記第1の永久磁石と前記フレームの前記1つ以上の部分との間の磁気相互作用によって少なくとも生じるように構成される、請求項6に記載の配置。
8.前記コイルが、前記フレームの前記1つ以上の部分と前記第1の永久磁石との間に直接位置されるように構成される、6又は7に記載の配置。
9.前記第1の永久磁石配置は、前記フレームの前記1つ以上の部分と前記第1の永久磁石配置との間に前記磁気相互作用を生成するために、前記フレームの前記1つ以上の部分に面するように構成された第3の永久磁石をさらに含む、1~8のいずれか一項に記載の配置。
10.前記第3の永久磁石は、前記第1の永久磁石を取り囲むように構成される、1~9のいずれか一項に記載の配置。
11.前記フレームが、前記コイル及び前記第2の永久磁石のための空洞を含む、1~10のいずれか一項に記載の配置。
12.前記第1の永久磁石配置は、磁性材料を含む第2のフレームを含み、前記第2のフレームは、前記第1の永久磁石配置と、前記第2の永久磁石と結合された前記フレームの前記1つ以上の部分との間の前記磁気相互作用によって引き起こされた前記第2の力を増大させるために、前記第1の永久磁石配置の1つ以上の永久磁石によって磁化されるように構成されている、1~11のいずれか一項に記載の配置。
13.当該配置は、前記電気入力信号に従ってオーディオ出力を生成するものである、1~12のいずれかに記載の配置。
14.当該配置は、前記電気入力信号に従って触覚フィードバックを生成するものである、1~13のいずれかに記載の配置。
15.前記コイルは、前記第2の永久磁石の周りにループされるように構成される、1~14のいずれか一項に記載の配置。
16.表面;及び
1~15のいずれか一項に記載の1つ以上の配置;
を含む装置。