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特許7385705マルチプロファイルアダプターアセンブリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-14
(45)【発行日】2023-11-22
(54)【発明の名称】マルチプロファイルアダプターアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F25B 45/00 20060101AFI20231115BHJP
   F16L 25/14 20060101ALI20231115BHJP
   F25B 1/00 20060101ALI20231115BHJP
   F25B 41/40 20210101ALI20231115BHJP
【FI】
F25B45/00 F
F16L25/14
F25B1/00 396A
F25B1/00 396Z
F25B41/40 E
【請求項の数】 14
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022077727
(22)【出願日】2022-05-10
(65)【公開番号】P2022176133
(43)【公開日】2022-11-25
【審査請求日】2022-06-21
(31)【優先権主張番号】63/188,580
(32)【優先日】2021-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/292,163
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/328,337
(32)【優先日】2022-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/728,572
(32)【優先日】2022-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592184245
【氏名又は名称】スペクトロニクス・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】SPECTRONICS CORPORATION
【住所又は居所原語表記】265 Spagnoli Road #100, Melville, NY 11747 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・デュール
(72)【発明者】
【氏名】ガブリエル・ダッシュ
【審査官】笹木 俊男
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0210199(US,A1)
【文献】特開2015-059637(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 1/00 ~ 49/04
B60H 1/00 ~ 3/06
F16L 1/00 ~ 59/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空調システムの異なる形状のアクセスフィッティングに加圧流体源を接続するためのマルチプロファイルアダプターアセンブリであって、
加圧流体源に取り外し可能に取り付けるための一端に外側ポートを有するコネクターハウジング、他端にある内側ポート、及び前記外側ポートから前記内側ポートに加圧流体の流れを流すために、前記外側ポートと前記内側ポートとの間に延びる内部導管、を含むインジェクターコネクターと、
前記インジェクターコネクターに接続された内側ハウジングであって、第1開口部、一方で前記第1開口部と連通し他方で制限チャネルに連通するメインチャンバー、前記メインチャンバーから第2開口部まで延びる前記制限チャネル、空調システムのアクセスフィッティングを受け入れるように構成された空洞を含む前記第2開口部を含む、内側ハウジングと、
前記インジェクターコネクターの前記導管から前記内側ハウジングへの加圧流体の流れを許容するために、前記インジェクターコネクター及び/又は前記内側ハウジングに配置された一方向弁と、
2つの離間された側壁及び前記側壁を接続する底部を有するアダプターであって、前記内側ハウジングは前記側壁の間に配置され、空調システムの第1アクセスフィッティングの一部と係合するように構成された第1輪郭、及び空調システムの第2アクセスフィッティングの一部と係合するように構成された第2輪郭を含み、前記第1及び第2アクセスフィッティングは異なるサイズ又は形状を有する、アダプターと
を備え、
前記内側ハウジング及びアダプターは、前記アダプターアセンブリが前記第1アクセスフィッティングに接続するように構成されているか又は前記第2アクセスフィッティングに接続するように構成されているかに応じて、前記内側ハウジングの前記空洞に対する前記第1輪郭及び第2輪郭の位置を変更するために、相対的に移動可能である、
マルチプロファイルアダプターアセンブリ。
【請求項2】
前記内側ハウジング内で変位可能であり、前記第2開口部の前記空洞内に延びるように構成されたシャフトをさらに備える、
請求項1に記載のマルチプロファイルアダプターアセンブリ。
【請求項3】
前記第1アクセスフィッティングはR-134aアクセスフィッティングであり、前記第1輪郭はR-134aアクセスフィッティングと係合するサイズ及び形状とされており、前記第2アクセスフィッティングはR-1234yfアクセスフィッティングであり、前記第2輪郭はR-1234yfアクセスフィッティングと係合するサイズ及び形状とされている、
請求項2に記載のマルチプロファイルアダプターアセンブリ。
【請求項4】
前記側壁は端壁に接続されており、前記第1及び第2輪郭は前記端壁上又は前記端壁内に配置された階段状プロファイルであり、前記第1輪郭は前記第1アクセスフィッティングの前記一部と相補的な表面輪郭を規定し、前記第2輪郭は前記第2アクセスフィッティングの前記一部と相補的な表面輪郭を規定し、前記第1輪郭は前記第1アクセスフィッティングを前記アダプターの前記底部に対して第1高さに配置するように構成されており、前記第2輪郭は前記第2アクセスフィッティングを前記アダプターの前記底部に対して第2高さに配置するように構成されている、
請求項2に記載のマルチプロファイルアダプターアセンブリ。
【請求項5】
前記内側ハウジングは、前記内側ハウジングの両側に形成され、前記底部上の前記内側ハウジングの位置を変えることができるように前記アダプターに形成されたスロット内でスライドするように構成された、2つの離間された突起を含む、
請求項4に記載のマルチプロファイルアダプターアセンブリ。
【請求項6】
前記内側ハウジングは、前記内側ハウジングの上部及び底部から外側に突出するスタンドオフを含み、前記内側ハウジングの片側の前記スタンドオフは、前記内側ハウジングの反対側にある前記スタンドオフよりも前記内側ハウジングからさらに突出しており、前記スタンドオフは、前記アダプターの前記底部に対して2つの異なる高さに前記内側ハウジングを配置するように構成されており、1つの位置は、前記第1高さと同じ高さに前記第2開口部の前記空洞のセンターを配置し、他の位置は、前記第2高さと同じ高さに前記空洞の前記センターを配置する、
請求項4に記載のマルチプロファイルアダプターアセンブリ。
【請求項7】
前記アダプターの前記側壁は、前記内側ハウジングに枢動可能に取り付けられており、前記アダプターは前記アダプターの端部に少なくとも1つの端壁を含み、前記端壁は前記側壁に接続し、前記端壁は、湾曲されているとともに、前記内側ハウジングの前記第2開口部から離間されており、前記端壁はスロット付き開口部を含み、前記第1輪郭及び前記第2輪郭は、前記スロット付き開口部上に配置され、前記第1輪郭は、前記第2輪郭とは異なる前記スロット付き開口部上の位置にあり、前記空洞のセンターに対する前記第1輪郭及び前記第2輪郭の位置は、前記内側ハウジングに対する前記アダプターの枢動によって選択され、使用中、適用可能な前記アクセスフィッティングに取り外し可能に前記内側ハウジングを固定するように、前記第2輪郭は、第2アクセスフィッティングの特徴と係合するように構成され、前記第1輪郭は、第1アクセスフィッティングの特徴と係合するように構成される、
請求項1に記載のマルチプロファイルアダプターアセンブリ。
【請求項8】
前記内側ハウジングは、前記内側ハウジングが前記アダプターに対して回転できるように、前記側壁に枢動可能に取り付けられており、
前記アダプターは2つの端壁を含み、前記アダプターの各端に1つの端壁があり、各端壁は前記側壁に接続し、一方の端壁は前記第1輪郭を含む開口部を有し、他方の端壁は前記第2輪郭を含む開口部を有し、
前記内側ハウジングは、前記アダプターアセンブリを第1アクセスフィッティングに接続することが望まれるとき、前記内側ハウジングの前記空洞を前記第1輪郭に隣接して配置するように枢動され、前記内側ハウジングは、前記アダプターアセンブリを第2アクセスフィッティングに接続することが望まれるとき、前記内側ハウジングの前記空洞を前記第2輪郭に隣接して配置するように枢動される、
請求項2に記載のマルチプロファイルアダプターアセンブリ。
【請求項9】
各側壁は、前記内側ハウジング上に形成された突起を受け入れるサイズの開口を含み、前記開口は、前記内側ハウジングが前記アダプターに対して枢動することを許容するように、前記突起が回転又はスライドすることを許容する、
請求項1から4までのいずれか1項又は請求項6に記載のマルチプロファイルアダプターアセンブリ。
【請求項10】
前記インジェクターコネクターの前記内側ポートは、前記内側ハウジングの前記第1開口部内にねじ込まれている、
請求項1から8までのいずれか1項に記載のマルチプロファイルアダプターアセンブリ。
【請求項11】
前記インジェクターコネクターは、前記内側ポートに配置されるとともに、流体シールを提供するために前記内側ハウジングの一部と係合するように配置されたシールを含み、前記内側ハウジングは前記空洞内にシールを含む、
請求項1から8までのいずれか1項に記載のマルチプロファイルアダプターアセンブリ。
【請求項12】
前記一方向弁は、ポペットヘッドに取り付けられたセンターシャフトを含むポペットピストンを有するポペット弁であり、前記ポペットヘッドは、ヘッドを通して延びる複数の開口部を有し、前記センターシャフトは、前記ポペットヘッドが前記チャンバー内に配置された状態で、前記内側ハウジングの前記制限チャネル内にスライド可能に配置され、前記ポペットヘッドと前記内側ポート内の前記導管の端部との間には、シーリングボールが配置されており、前記シーリングボールは、流体が前記導管を通り前記内側ハウジングに流れ込むことを防ぐように、前記導管を閉じるサイズとされており、前記ポペットヘッドは、前記シーリングボールの少量の動きを許容するように、前記ポペットヘッドと前記導管との間に前記シーリングボールをトラップする、
請求項1又は請求項3から8までのいずれか1項に記載のマルチプロファイルアダプターアセンブリ。
【請求項13】
前記インジェクターコネクターの前記内側ポートが前記内側ハウジングの前記第1開口部内にねじ込まれ、前記シャフトは、前記インジェクターコネクターを前記内側ハウジングに対してねじ込むことによって、前記第2開口部の前記空洞内で変位可能である、
請求項2からまでのいずれか1項又は請求項8に記載のマルチプロファイルアダプターアセンブリ。
【請求項14】
空調システムのアクセスフィッティングに加圧流体源を接続する方法であって、
請求項1に記載のマルチプロファイルアダプターアセンブリを提供するステップと、
前記インジェクターコネクターに加圧流体源を接続するステップと、
前記第2開口部の前記空洞に空調システムのアクセスフィッティングを挿入するステップと、
アクセスフィッティングのタイプに応じて、前記アダプターの前記第1輪郭及び前記第2輪郭のいずれか一方が前記アクセスフィッティングに接触するように、前記アダプターを移動させるステップと、
前記アクセスフィッティングを開くステップと、
加圧流体を前記流体源から前記内側ハウジングを通して前記アクセスフィッティングに流すステップと、
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加圧流体システム用のアダプターに関し、より具体的には、空調システム等で加圧流体を受け取るための2つ以上の異なるタイプのアクセスフィッティングに接続するためのアダプターアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、空調市場で使用されている主な冷媒は、R-134a及びR-1234yfの2つである。これらの冷媒は互換性がない。このように、相互汚染を防ぐために、空調システムのアクセスフィッティングは、使用されている冷媒のタイプによって異なる。2つのタイプのアクセスフィッティングの寸法の違いは、一方と連動するように設計されたカプラーが他方に接続できないであろうことを意味する。そのため、サービス技術者は、冷媒のタイプごとに1つずつ、2セットの機器を有することが要求される。
【0003】
蛍光染料は、一般的に、漏れの検出を支援するために空調システムに追加される。これらの染料は通常、システムサービス又はアクセスフィッティングを通してシステムに導入される。染料R-134a及びR-1234yfの両方の冷媒と互換性のある蛍光染料の場合、これらの染料は通常、2本のホース(1本のホースはR-134aタイプのアクセスフィッティングに接続し、もう1本のホースはR-1234yfタイプのアクセスフィッティングに接続する)でサービス技術者に提供されなければならない。これは、サービス技術者にとって不便であり無駄である。
【0004】
様々なアクセスフィッティングへの加圧源に接続する安価なアダプターアセンブリが必要である。
【発明の概要】
【0005】
空調システムの異なる形状のアクセスフィッティングに加圧流体源を接続するためのマルチプロファイルアダプターアセンブリ。アダプターアセンブリは、加圧流体源に取り外し可能に取り付けるための一端に外側ポートを有するコネクターハウジング、他端にある内側ポートを有するインジェクターコネクターを含む。内部導管が、外側ポートから内側ポートに加圧流体の流れを流すために、外側ポートと内側ポートとの間に延びる。
【0006】
内側ハウジングが、インジェクターコネクターに接続されている。内側ハウジングは、第1開口部と、ハウジングの内側にあり、一方で第1開口部と連通し、他方から延びる制限チャネルを有するメインチャンバーとを含む。制限チャネルは、第2開口部まで延びる。第2開口部は、空調システムのアクセスフィッティングを受け入れるように構成された空洞を含む。
【0007】
一方向弁が、インジェクターコネクターの導管から内側ハウジングへの加圧流体の流れを許容し、反対方向への逆流を防ぐために、インジェクター及び/又は内側ハウジングに配置されている。
【0008】
2つの離間された側壁及び側壁を接続する底部を有するアダプターが提供される。内側ハウジングは側壁の間に配置されている。アダプターは、空調システムの第1アクセスフィッティングの一部と係合するように構成された第1輪郭、及び空調システムの第2アクセスフィッティングの一部と係合するように構成された第2輪郭を含む。第1及び第2アクセスフィッティングは、異なるサイズ又は形状を有する。
【0009】
内側ハウジング及びアダプターは、アダプターアセンブリが第1アクセスフィッティングに接続するように構成されているか又は第2アクセスフィッティングに接続するように構成されているかに応じて、中央セクションの空洞に対する第1輪郭及び第2輪郭の位置を変更するために、相対的に移動可能である。
【0010】
好ましくは、シャフトが、内側ハウジング内で変位可能であり、第2開口部の空洞内に延びるように構成されている。
【0011】
一実施形態では、第1アクセスフィッティングはR-134aアクセスフィッティングであり、第1輪郭はR-134aアクセスフィッティングと係合するサイズ及び形状とされている。第2アクセスフィッティングはR-1234yfアクセスフィッティングであり、第2輪郭はR-1234yfアクセスフィッティングと係合するサイズ及び形状とされている。
【0012】
一実施形態では、アダプターの側壁は、端壁に接続されている。第1及び第2輪郭は、端壁上又は端壁内に配置された階段状プロファイルである。第1輪郭は第1アクセスフィッティングの一部と相補的な表面輪郭を規定し、第2輪郭は第2アクセスフィッティングの一部と相補的な表面輪郭を規定する。第1輪郭は第1アクセスフィッティングをアダプターの底部に対して第1高さに配置するように構成されている。第2輪郭は第2アクセスフィッティングをアダプターの底部に対して第2高さに配置するように構成されている。
【0013】
一実施形態では、内側ハウジングは、ハウジングの両側に形成され、底部上の内側ハウジングの位置を変えることができるようにアダプターに形成されたスロット内でスライドするように構成された、2つの離間された突起を含む。
【0014】
センターハウジングは、ハウジングの上部及び底部から外側に突出するスタンドオフを含んでいてよい。ハウジングの片側のスタンドオフは、ハウジングの反対側にあるスタンドオフよりもハウジングからさらに突出している。スタンドオフは、アダプターの底部に対して2つの異なる高さにセンターハウジングを配置するように構成されており、1つの位置は、第1高さと同じ高さに第2空洞のセンターを配置し、他の位置は、第2高さと同じ高さに第2空洞のセンターを配置する。
【0015】
一実施形態では、アダプターの側壁は、内側ハウジングに枢動可能に取り付けられている。端壁は、湾曲されているとともに、内側ハウジングの第2開口部から離間されている。端壁はスロット付き開口部を含み、第1輪郭及び第2輪郭はスロット付き開口部上に配置されている。第1輪郭は、第2輪郭とは異なるスロット付き開口部上の位置にある。空洞のセンターに対する第1輪郭及び第2輪郭の位置は、内側ハウジングに対するアダプターの枢動によって選択される。使用中、適用可能なアクセスフィッティングに取り外し可能に内側ハウジングを固定するように、第2輪郭は、第2アクセスフィッティングの特徴と係合するように構成され、第1輪郭は、第1アクセスフィッティングの特徴と係合するように構成される。
【0016】
一実施形態では、センターハウジングは、センターハウジングがアダプターに対して回転できるように、アダプターの側壁に枢動可能に取り付けられている。好ましくは、アダプターは2つの端壁を含み、アダプターの各端に1つの端壁がある。端壁は側壁に接続されている。端壁は第1輪郭を含む開口部を有し、他方の端壁は第2輪郭を含む開口部を有している。使用中、センターハウジングは、アダプターアセンブリを第1アクセスフィッティングに接続することが望まれるとき、センターハウジングの空洞を第1輪郭に隣接して配置するように枢動され、センターハウジングは、アダプターアセンブリを第2アクセスフィッティングに接続することが望まれるとき、センターハウジングの空洞を第2輪郭に隣接して配置するように枢動される。
【0017】
好ましくは、各側壁は、センターハウジング上に形成された突起を受け入れるサイズの開口を含み、開口は、センターハウジングがアダプターに対して枢動することを許容するように、突起が回転又はスライドすることを許容する。
【0018】
好ましくは、インジェクターコネクターの第2ポートは、センターハウジングの第1開口部内にねじ込まれている。
【0019】
好ましくは、インジェクターコネクターは、内側ポートに配置されるとともに、流体シールを提供するために内側ハウジングの一部と係合するように配置されたシールを含む。好ましくは、内側ハウジングは、アクセスフィッティングと係合するための空洞内にシールを含む。
【0020】
一実施形態では、一方向弁は、ポペットヘッドに取り付けられたセンターシャフトを含むポペットピストンを有するポペット弁である。ポペットヘッドは、ヘッドを通して延びる複数の開口部を有する。センターシャフトは、ポペットヘッドがチャンバー内に配置された状態で、内側ハウジングの制限チャネル内にスライド可能に配置されている。ポペットヘッドと内側ポート内の導管の端部との間には、シーリングボールが配置されている。シーリングボールは、内側ハウジングと導管との間の流体の流れを防ぐために、導管を閉じるサイズとされている。ポペットヘッドは、シーリングボールの少量の動きを許容するように、ポペットヘッドと導管との間にシーリングボールをトラップする。
【0021】
好ましくは、インジェクターコネクターの第2ポートがセンターハウジングの第1開口部内にねじ込まれ、シャフトは、インジェクターコネクターを内側ハウジングに対してねじ込むことによって、第2開口部の空洞内で変位可能である。
【0022】
空調システムのアクセスフィッティングに加圧流体源を接続する方法が開示されている。この方法は、(i)インジェクターコネクターに加圧流体源を接続すること、(ii)第2開口部の空洞に空調システムのアクセスフィッティングを挿入すること、(iii)アクセスフィッティングのタイプに応じて、アダプターの第1輪郭及び第2輪郭のいずれか一方がアクセスフィッティングに接触するように、アダプターを移動させること、(iv)アクセスフィッティングを開くこと、及び(v)加圧流体を流体源から内側ハウジングを通してアクセスフィッティングに流すことを伴う。
【0023】
本発明の前述及び他の特徴及び本発明の利点は、添付の図に示されるように、好ましい実施形態の以下の詳細な説明に照らしてより明らかになるであろう。認識されるように、本発明は、すべて本発明から逸脱することなく、様々な点で修正することができる。従って、図面及び説明は、本質的に例示的なものと見なされるべきであり、限定的なものとして見なされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明を説明する目的で、図面は、現在好ましい本発明の形態を示している。しかしながら、本発明は、図面に示される正確な配置及び手段に限定されないと理解されるべきである。
【0025】
図1図1は、本発明の実施形態によるマルチプロファイルアダプターアセンブリの分解斜視図である。
図1A図1Aは、図1のアダプターアセンブリの分解側面図である。
図2図2は、図1のアダプターアセンブリで使用するためのインジェクターコネクターの斜視図である。
図2A図2Aは、図2のインジェクターコネクターの正面図である。
図2B図2Bは、図2のインジェクターコネクターの側面図である。
図2C図2Cは、図2のインジェクターコネクターの背面図である。
図2D図2Dは、図2Bの線2D-2Dに沿って取られた図2のインジェクターコネクターの断面図である。
図3図3は、図1のアダプターアセンブリで使用するための内側ハウジングの斜視図である。
図3A図3Aは、図3の内側ハウジングの正面図である。
図3B図3Bは、図3の内側ハウジングの側面図である。
図3C図3Cは、図3の内側ハウジングの背面図である。
図3D図3Dは、図3の内側ハウジングの上面図である。
図4図4は、図1のアダプターアセンブリで使用するためのアダプターの斜視図である。
図4A図4Aは、図4のアダプターの正面図である。
図4B図4Bは、図4のアダプターの側面図である。
図4C図4Cは、図4のアダプターの背面図である。
図4D図4Dは、図4のアダプターの上面図である。
図4E図4Eは、図4Dのアダプターの一部の拡大図である。
図4F図4Fは、図4Dのアダプターの一部の別の拡大図である。
図5図5は、図1のアダプターアセンブリで使用するためのポペットの斜視図である。
図5A図5Aは、図5のポペットの側面図である。
図5B図5Bは、図5のポペットの底面図である。
図5C図5Cは、図5のポペットの上面図である。
図5D図5Dは、図5Aの線5D-5Dに沿って取られた図5のポペットの断面図である。
図6A図6Aは、本発明の別の実施形態によるマルチプロファイルアダプターアセンブリの上面斜視図である。
図6B図6Bは、図6Aのマルチプロファイルアダプターアセンブリの背面斜視図である。
図6C図6Cは、図6Aのマルチプロファイルアダプターアセンブリの背面図である。
図6D図6Dは、図6Aのマルチプロファイルアダプターアセンブリの側面図である。
図7図7は、本発明の別の実施形態によるマルチプロファイルアダプターアセンブリの上面斜視図である。
図7A図7Aは、図7のマルチプロファイルアダプターアセンブリの側面図である。
図8図8は、R-1234yfアクセスフィッティングで使用するために配置されたセンターハウジングを有する、図7のマルチプロファイルアダプターアセンブリの上面斜視図である。
図8A図8Aは、図8のアダプターアセンブリの上面図である。
図8B図8Bは、図8のアダプターアセンブリの側面図である。
図8C図8Cは、図8のアダプターアセンブリの正面図である。
図9図9は、R-134aアクセスフィッティングで使用するために配置されたセンターハウジングを有する、図7のマルチプロファイルアダプターアセンブリの上面斜視図である。
図9A図9Aは、図9のアダプターアセンブリの上面図である。
図9B図9Bは、図9のアダプターアセンブリの側面図である。
図9C図9Cは、図9のアダプターアセンブリの正面図である。
図10A図10Aは、流体源をR-134aアクセスフィッティングに接続するように配置された本発明の別の実施形態によるマルチプロファイルアダプターアセンブリの上面斜視図である。
図10B図10Bは、インジェクターコネクターが緩められた図10Aのマルチプロファイルアダプターアセンブリの上面斜視図である。
図10C図10Cは、図10Aのマルチプロファイルアダプターアセンブリの上面斜視図であり、センターハウジングがアダプター内で横方向にスライドしたことを示している。
図10D図10Dは、図10Aのマルチプロファイルアダプターアセンブリの上面斜視図であり、アダプターに対して枢動されているセンターハウジングを示している。
図10E図10Eは、図10Aのマルチプロファイルアダプターアセンブリの上面斜視図であり、アダプターに対して枢動されているセンターハウジングを示している。
図10F図10Fは、図10Aのマルチプロファイルアダプターアセンブリの上面斜視図であり、アダプターに対して枢動されているセンターハウジングを示している。
図10G図10Gは、図10Aのマルチプロファイルアダプターアセンブリの上面斜視図であり、アダプターに対して締め付けられたインジェクターコネクターと、流体源をR-1234yfアクセスフィッティングに接続するように配置されたアダプターアセンブリとを示している。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図を参照すると、本発明は、標準的なホース、インジェクター又は他の流体源(図示せず)に接続可能であるとともに、HVACシステムのR-134a及びR-1234yfプロファイルの両方等の異なるアクセスフィッティングにアダプターアセンブリを取り付けることを許容するコンポーネントを含む、アダプターアセンブリ10に関する。R-134a及びR1234yfアクセスフィッティングは、その全体が参照により本明細書に組み込まれるSAE J639規格によって規定されたプロファイル(形状及びサイズ等)を有している。自動車以外のHVACアプリケーションの場合、アクセスフィッティングは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるSAE J512及びSAE J513規格に管理されている。アセンブリ10は、ホース、インジェクター、又は他の流体源(図示せず)に取り付けるインジェクターコネクター12を含む。一実施形態では、流体源は、染料インジェクター又は加圧染料注入(インジェクション)システム等の蛍光染料を供給する。本発明は、冷媒、シーラント又はオイル等、HVAC又は自動車用A/Cシステムに注入するための他の流体源に接続されることもできる。インジェクターコネクター12は、一方向弁、例えばポペット弁又はポペット弁デプレッサ16を含む内側ハウジング14に取り付けられている。内側ハウジング14は、以下でより詳細に説明されているように異なるアクセスフィッティングと係合するように構成されたアダプター18に接続されている。
【0027】
インジェクターコネクター12は、ホース又はインジェクターから内側ハウジング14への流体(例えば蛍光染料)の流れを流すように構成されている。インジェクターコネクター12は、コネクターハウジング20、外側ポート22、及び内側ポート24を含む。外側ポート22と内側ポート24との間には、内部導管26が延びている。外側ポート22は、外側ポート22をホース又はインジェクターに固定することを助けるためのネジ28又はとげ(barbs)を含んでいてよい。ネジ30は、以下で説明するように、内側ハウジング14に形成された嵌合ネジと接続するために、内側ポート24の外側に形成されていてよい。内側ポート24は、環状シール34が配置されている凹んだ環状部分32を含む。
【0028】
図3図3A図3Dを参照すると、内側ハウジング14は第1開口38を含み、第1開口38は、好ましくは内側ポート24上のネジ30と噛み合う内部ネジ40を含む。内側ハウジング14は、使用中にホースからインジェクターコネクターを通して流体の流れを受け取るように、第1開口38と連通するメインチャンバー42を含む。チャンバー42の反対側の端部は、チャンバー42から第2開口部44まで延びる制限チャネル44を含む。第2開口部は、空洞46を含む。空洞46内には、ゴム又はエラストマーシール70(図1及び図1A)が圧入されている。内側ハウジングは、ハウジング14の両側に形成され、ハウジングから横方向に外側に突出する2つの離間された突起又はこぶ48を含む。
【0029】
ポペット弁デプレッサ16は、ポペットヘッド54に取り付けられたセンターシャフト52を有するポペットピストン50を含む。複数の開口部56がヘッド54を通って延びている。任意の適切な数が使用されることができるが、好ましくは6つの等間隔の開口部56がある。センターシャフト52は、ポペットヘッド54がチャンバー42内に配置された状態で、内側ハウジング14の制限チャネル44のセンター内にスライド可能に配置されている。制限チャネル44は、センターシャフト52よりも大きな通路を提供するようなサイズ又は形状とされている。図示の実施形態では、センターシャフト52が制限チャネル44に配置されるとき、センターシャフト52の側面に放射状に配置された通路44Aが存在する。制限チャネル44及びセンターシャフト52の構成は、流体が、開口部56を通過し、センターシャフト52の周りの制限チャネル44の部分(例えば図3A及び図3Cの4つの通路44A)を通過することができるようになっている。
【0030】
ポペットヘッド54と、内側ポート24の内側の導管26の端部に形成された半球形シート26A(図2D参照)との間には、シーリングボール58が配置されている。シーリングボール58は、流体が導管26を通り内側ハウジングに流れ込むことを防ぐように、シート26Aに着座されたときに導管26を閉じる又はシールするサイズとされている。ポペットヘッド54は、好ましくは、締まり嵌めによって内側ポート24の内側に取り付けられる。従って、ポペットヘッド54は、シーリングボールの少量の動きのみを許容するように、ポペットヘッド54とシート26Aとの間にシーリングボール58をトラップする。加圧流体が導管26に沿って供給されるときに少量の変位でインジェクターコネクター12上に保持されるように、シーリングボール58がシート26A内にスナップされ得ることが想定される。代替的に、ポペットヘッド54をシーリングボール58に対して付勢して、注入圧力が加えられるまで導管26のシーリングを維持するために、ポペット弁デプレッサ16とセンターハウジング14との間にスプリングが含まれ得る。
【0031】
ポペット弁の機能の1つは、流体源から内側ハウジング14への流れを許容及び防止することに加えて、アクセスフィッティングを鋭く(acuate)することである。例えば、インジェクターコネクター12のノブ20を回して、インジェクターコネクター12を内側ハウジング14内にねじ込むとき、これは、内側ハウジング内にポペット弁がさらに移動することを引き起こす。より具体的には、ノブを回すと、ポペット弁16のセンターシャフト52が、アクセスフィッティングのバルブコアに接触して押し下げられるまで、制限チャネル44を通って延びる。これにより、アクセスフィッティングが開き、それによってアクセスフィッティングへの流入及び流出を潜在的に可能にする。しかしながら、この時点ではポペット弁は作動していない。(例えば、バルブを開くことによるか、又は流体源でインジェクターを作動させることによって)加圧流体がインジェクターコネクター12に流入することを許容しているとき、加圧流体は、ポペットヘッド54の裏側に作用している(アクセスフィッティングから来る)圧力に打ち勝ち、シーリングボール58及びポペットヘッド54を半球形シート26Aから遠ざけるように動かし、それにより、一方向弁を開き、加圧流体がアクセスフィッティングに流入することを許容することを引き起こす。上記のように、使用中にアクセスフィッティングを開く(すなわちコアバルブを押す)ための機能が組み込まれている場合、センターハウジング14への流体の流れを制御するために、他の一方向バルブがインジェクターコネクター12に使用され得る。例えば、インジェクターコネクター12は、その上に形成され、内側ハウジングの制限チャネル44を通って延びるシャフトを有することができる。従って、ノブをひねるとシャフトがコアバルブ内まで延びる。
【0032】
図4及び図4A図4Fを参照すると、アダプター18の実施形態が示されている(示されている寸法はmm単位である)。アダプター18は、2つの離間された側壁60を含む。側壁間の間隔は、アダプター18が内側ハウジング14に対して横方向にスライドできるように、内側ハウジング14の側面に適合するサイズとされている。各側壁60は、内側ハウジング14上の突起48を受け入れるサイズとされている2つのスロット62を含む。スロット62は、以下でより詳細に説明するように、内側ハウジング14に対するアダプター18の横方向の動きを制御するためのガイドとして機能する。側壁60間の間隔は、アダプター18の一端で狭くなり、R-134aフィッティング及びR-1234yfフィッティング等の対応するアクセスフィッティングと嵌合又は係合するようにそれぞれ設計された第1及び第2輪郭61,63を含む。一実施形態では、第1及び第2輪郭61,63は、両方の側壁60の内面に形成された階段状プロファイル64を規定する(図4E及び図4Fを参照)。階段状プロファイルは、R-134a及びR-1234yfアクセスフィッティングの対応するプロファイルと係合するように設計されている。
【0033】
代替的に、又は階段状プロファイルの一部として、アダプター18は、その上部67Aの近くでより広く、下部67Bでより狭い、概してU字形のスロット開口部を有する端壁67を含んでいてよい。下部67Bはアクセスフィッティングの一方を受け入れるために十分であるが他方を受け入れない幅とされており、その結果、上部67Aは第1輪郭61(又は階段状プロファイル64の一部を有する第1輪郭の一部)を規定し、下部67Bは第2輪郭63(又は階段状プロファイル64の一部を有する第2輪郭の一部)を規定する。
【0034】
アダプターアセンブリ10は、使用中のその動作の説明によってより明確に理解されるであろう。インジェクターコネクター12の外側ポート22は、蛍光染料、シーラント、オイル又は他の流体の供給に接続されるホース又はインジェクターに取り付けられる。内側ハウジング14の第2開口部44及びシール70は、適切なアクセスフィッティングに対して配置される。アダプター18は、ハウジング14に対して横方向に(図示の実施形態では内側ハウジングに向かって上向きに)スライドされ、その結果、適切な第1及び第2輪郭61,63が適用可能なアクセスフィッティングの対応する特徴と係合し、従ってアダプターアセンブリ10をアクセスフィッティングに確実に取り付ける。蛍光染料、シーラント、オイル又は他の流体が(圧力によって)インジェクターコネクター12に注入されたとき、それは導管26に沿って開口部26Aに流れる。加圧流体は、シーリングボール58を半球形シート26Aからポペットヘッド54に対して押し付ける。これにより、蛍光染料、シーラント、油又は他の流体の流れが、シーリングボール58の周りを通り、ポペットヘッド54の開口部56を通過して、チャンバー42に入る。チャンバー42に一度入ると、流体は、制限チャネル44の通路44Aを通過して、アクセスフィッティングに入る。
【0035】
図6A図6Dを参照すると、アダプターアセンブリ100の代替の実施形態が示されている。この実施形態では、ほとんどの構成要素は同じである。しかしながら、アダプターが内側ハウジングにスライド可能に取り付けられる代わりに、この実施形態では、アダプター118は、内側ハウジング14に枢動可能に取り付けられている。アダプター118は、底部121を介して互いに接続された2つの離間された側壁120を含む。各側壁120は、内側ハウジング14から延びるピン123に枢動可能に取り付けられている。湾曲した端壁122は、各側壁120に取り付けられるとともに、内側ハウジング14から離間されている。端壁122は、図4におけるスロット開口部と同様のU字形スロット開口部125を含み、それは、下部がアクセスフィッティングの一方を受け入れるために十分であるが他方を受け入れない幅とされるように、その上部の近くでより広く、下部でより狭くされている。上部は第1輪郭を規定し、下部は第2輪郭を規定している。
【0036】
内側ハウジング14の第2開口部44及びシール70がアクセスフィッティングに対して配置されたとき、アダプターは、端壁122のスロット付き開口部125がアクセスフィッティングの周りをスライドするように枢動し、次にアクセスフィッティングをシール70と係合した状態に固定するように、設けられる。端壁122の湾曲及び側壁120の枢動は、アダプター118の枢動に応じて、スロット付き開口部が異なるアクセスフィッティングと係合するように構成されている。
【0037】
ここで、図7及び図7A図8図8A図8C図9及び図9A~9Cを参照すると、アダプターアセンブリ200の代替の実施形態が示されている。この実施形態では、アダプター18に対するセンターハウジング14の向きは、アダプターアセンブリ200とアクセスフィッティングとの間の接続を決定する。インジェクターコネクター12、センターハウジング14及びアダプター18は、上述の第1実施形態と同様であり、従って、詳細には論じない。この実施形態では、センターハウジング14は、ハウジング14の上部及び底部から外側に突出するスタンドオフ又は脚部202を含む。より具体的には、ハウジング14の片側のスタンドオフ202(複数可)は、ハウジング14の反対側にあるスタンドオフ202(複数可)よりもハウジング14からさらに突出している。これにより、第2空洞46及びシール70がアダプター18に対して適切な高さで配置され、対応するアクセスフィッティングと嵌合する。
【0038】
具体的には、図8及び図8A図8Cに関連して、ハウジング14の片側は、R-1234yfアクセスフィッティングと係合するように方向付けられているとともに構成されていることをユーザーに示すために、「R-1234yfサイドアップ」等のマーキング又は他の表示を含んでいてよい。ハウジング14のこの側は、上向きの短いスタンドオフ202Aと、底部にあるより高いスタンドオフ202Bとを含む。ハウジング14は、その突起48がスロット62内にあるようにアダプター18にスナップされる。これにより、第2空洞46のセンターが、アダプター18の底部に対して第1高さH1に位置する。この高さは、第2空洞がR-1234yfアクセスフィッティングと係合するように配置されるように構成されている。
【0039】
ここで図9及び図9A図9Cに目を向けると、その反対側が上を向くようにハウジング14が配置されて示されている。ハウジング14のこの側は、R-134aアクセスフィッティングと係合するように方向付けられているとともに構成されていることをユーザーに示すために、「R-134aサイドアップ」等のマーキング又は他の表示を含んでいてよい。ハウジングのこの側は、上向きの高いスタンドオフ202Bと、底部にある短いスタンドオフ202Aとを含む。従って、ハウジング14が、その突起48がスロット62内にあるようにアダプター18にスナップされたとき、結果として、第2空洞46のセンターが、アダプター18の底部に対して第1高さH1よりも小さい第2高さH2に位置する。この高さは、第2空洞がR-134aアクセスフィッティングと係合するように配置されるように構成されている。
【0040】
ここで、図10A図10Gを参照すると、アダプターアセンブリ300の別の実施形態が示されている。アダプターアセンブリ300は、2つの離間された側壁318A,318Bを備えたアダプター318を含む。側壁間の間隔は、以下で説明するようにセンターハウジング314がアダプター318に対して回転(枢動)できるように、センターハウジング314を受け入れるようなサイズとされている。各側壁318A,318Bは、センターハウジング314上に形成された突起352を受け入れるサイズとされているスロット又は穴350を含む。スロット350は、センターハウジング314の横方向の動きを制御し、センターハウジング314がアダプター318に対して回転(枢動)することを可能にするためのガイドとして機能する。アダプター318は、側壁318A,318Bの内面に、及び/又はアダプター318の端壁320A,310Bの一部として、第1及び第2階段状プロファイル318C,318Dを含む。階段状プロファイルの1つ(例えば318C)はR-1234yfアクセスフィッティングの対応するプロファイルと係合するように構成され、他の階段状プロファイル(例えば318D)はR-134aアクセスフィッティングの対応するプロファイルと係合するように構成されている。
【0041】
インジェクターコネクター312は、上述のインジェクターコネクターに類似しており、ホース又はインジェクター(図示せず)に接続するように構成された外側ポート312Aを含む。インジェクターコネクター312の反対側はネジ端312Cを有しており、ネジ端312Cは、センターハウジング314の第1開口部314Aにねじ込み、上記の実施形態で論じたようにセンターハウジング314を通って延びる、使用中にアクセスフィッティングを作動させる(開く)ためのシャフト322を並進させるように構成されている。インジェクターコネクター312は、シャフト322を並進させるために、センターハウジング314の第1開口部の内外にネジ端312Cを回転させることを容易にするノブ312Bも含む。センターハウジング314の反対側の端部は、以下で説明するように適切なアクセスフィッティングと係合するように構成された第2開口部314Bを含む。シャフト322は、アクセスフィッティングを作動させる(開く)ことが望まれるとき、第2開口部314Bの空洞内に延びる(図10Aを参照)。
【0042】
アダプターアセンブリ300は、使用中のその動作の説明によってより明確に理解されるであろう。アダプター318は、使用されている冷媒のタイプに応じて、ユーザーがアダプター318に対してセンターハウジング314を回転(枢動)させることを許容する設計されている。図10Aに示されるように、アダプターアセンブリ300は、センターハウジング314の向きに基づいて示されるように、R-134a冷媒を受け入れるように配置されている。ハウジング314の側面は、R-134aアクセスフィッティングと係合するように方向付けられているとともに構成されていることをユーザーに示すために、「R-134aサイドアップ」等のマーキング又は他の表示を含んでいてよい。図10Gは、その反対側が上を向くように配置されたセンターハウジング314を示している。ハウジング314のその側面は、R-1234yfアクセスフィッティングと係合するように方向付けられているとともに構成されていることをユーザーに示すために、「R-1234yfサイドアップ」等のマーキング又は他の表示を含んでいてよい。
【0043】
ユーザーがR-134a冷媒を使用していて、図10Aに示すようにアダプターアセンブリが配置されていると仮定すると、ユーザーは外側ポート312Aを流体供給のホース又はインジェクターに接続する。この配置では、第2階段状プロファイル(例えば318D)は、第2開口部314Bに隣接して配置されるとともに、R-134aアクセスフィッティングの対応するプロファイルと係合するように構成される。従って、第2階段状プロファイルは、第2開口部314BがR-134aアクセスフィッティングと係合することを可能にする。インジェクターコネクター312がセンターハウジング314内に十分にねじられるとき、シャフト322はアクセスフィッティングを開くであろう。従って、加圧供給を開くか又はインジェクターを使用して流体を注入することにより、流体が供給され得る。
【0044】
R-1234yf冷媒を供給することが望まれるとき、ユーザーは、センターハウジング314を緩める(図10B)ように、ノブ312Bを回す(アセンブリがアクセスフィッティングに取り付けられている場合はアクセスフィッティングを閉じる)。次に、ユーザーは、センターハウジング314をアダプター318から横方向にスライドさせて離す(図10C)(すなわち突起352がスロット350内でスライドする)。次に、「R-1234yfサイドアップ」の表示を含むハウジング314の側面が上を向く(図10F)まで、ハウジング314がアダプター318に対して回転され得る(すなわち突起352がスロット350内で回転する)(図10D図10E)。ユーザーは、ハウジング314をスロット350内で下向きにスライドさせる。ユーザーは、アダプター318及び第2開口部314BをR-1234yfアクセスフィッティングに接続し、次にノブ312Bを締めて、ネジ端312Cをセンターハウジング314内にねじ込み、内部シャフト322にアクセスフィッティングを開かせる。ノブ312Bがアダプター318の端部に接触すると、それは、インジェクターコネクター312及びセンターハウジング314をアダプター318内にロックする。インジェクターコネクター312及びセンターハウジング314をアダプター318内にロックするために他の機構を使用され得ることは容易に明らかである。
【0045】
この段階で、ユーザーは、外側ポート312Aをホース又はインジェクターに接続できる。この配置では、第1階段状プロファイル(例えば318C)は、第2開口部314Bに隣接して配置され、R-1234yfアクセスフィッティングの対応するプロファイルと係合するように構成されている。従って、第1階段状プロファイルは、第2開口部314BがR-1234yfアクセスフィッティングと係合されることを許容する。次に、上記のように流体が供給され得る。
【0046】
コネクター及び内側ハウジングは2つの別個の構成要素として示されているが、それらは一体型ユニットとして形成されることができ、一方向弁はいずれかの端に配置されることができると考えられる。
【0047】
上記の議論は、R-134a及びR-1234yfアクセスフィッティングに取り付けるための本発明の使用を説明している。しかしながら、本発明を使用して、異なるタイプのアクセスフィッティングを取り付けることができることは容易に明らかであるはずである。例えば、自動車システムでは、異なるアクセスフィッティングが、R-152a冷媒等の異なる冷媒源のために使用され得る。第1及び第2輪郭は、異なるアクセスフィッティングと嵌合するか又は異なるアクセスフィッティングと係合する補完的な形状を含むように変更されるであろう。
【0048】
アクセスフィッティングと係合するためのアダプター上の輪郭のある表面の代わりに、例えば住宅又は商業用A/Cシステムで使用されるもの等のネジ端をアクセスフィッティングが有する場合、アダプターが嵌合ネジ(又は、より好ましくは半ネジ)を含むことができることが、さらに想定される。例えば、図10Aを参照すると、アダプター318は、表面318C上の第1セットの半ネジと、表面318D上の第2セットの半ネジとを含むことができ、第1及び第2セットは異なる直径又はネジサイズを有する。
【0049】
本発明の原理の理解を促進する目的で、図面に示されている好ましい実施形態を参照し、これらの実施形態を説明するために特定の言語を使用している。しかしながら、この特定の言語によって本発明の範囲を制限することは意図されておらず、本発明は、当業者に通常生じるであろうすべての実施形態を包含すると解釈されるべきである。
【0050】
本明細書に示されて説明される特定の実装は、本発明の例示的な例であり、他の方法で本発明の範囲を制限することを意図するものではない。本明細書で提供されるありとあらゆる例、又は例示的な言語(例えば「等」)の使用は、単に本発明をよりよく明らかにすることを意図しており、別段の請求がない限り、本発明の範囲を制限するものではない。多くの修正及び適合は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、この分野の当業者には容易に明らかであろう。
【0051】
本発明を説明する文脈での(特に以下の特許請求の範囲の文脈での)「a」及び「an」及び「the」という用語及び同様の指示対象の使用は、本明細書に別段の記載があるか、又は文脈によって明らかに矛盾する場合を除き、単数形及び複数形の両方をカバーすると解釈される。「備える(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」及び「含む(containing)」という用語は、特に断りのない限り、非限定的な用語(すなわち「含むが、これに限定されない」を意味する)として解釈される。「接続された」という用語は、例え何かが介在している場合であっても、部分的又は全体的に含まれている、取り付けられている、又は結合されていると解釈される。
【0052】
本明細書における値の範囲の列挙は、本明細書に別段の記載がない限り、範囲内にある個別のそれぞれの値を個別に参照する略記法として役立つことを意図しているにすぎず、個別のそれぞれの値は、本明細書に個別に記載されているかのように仕様に組み込まれる。
【0053】
「約」又は「概算」等の用語は、仕様で特に規定又は制限されていない限り、参照される数値用語又は量に対してプラスマイナス5%~10%の変動を規定すると理解されるべきである。
【0054】
本明細書に記載のすべての方法は、本明細書に別段の指示がない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実施され得る。本明細書で提供されるありとあらゆる例、又は例示的な言語(例えば「等」)の使用は、単に本発明の実施形態をよりよく明らかにすることを意図しているにすぎず、別段の請求がない限り、本発明の範囲に制限を課さない。様々な実施形態及び要素は、必要に応じて任意の適切な方法で交換又は組み合わせることができる。
【0055】
前方、後方、上及び底、上下等の方向の使用は、図面に示されている実施形態を参照しており、従って限定的なものと見なされるべきではない。もちろん、図面の実施形態を逆転又は反転させると、用語の一貫した反転又は反転が生じる。
【0056】
明細書のいかなる文言も、クレームされていない要素を本発明の実施に不可欠であるとして示すと解釈されるべきではない。
【0057】
本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明に対して様々な修正及び変形を行うことができることは、当業者には明らかであろう。本発明を開示された特定の形態に限定する意図はないが、逆に、その意図は、添付の特許請求の範囲で定義されるように、本発明の精神及び範囲内にあるすべての修正、代替構造、及び同等物を網羅することである。従って、本発明は、それらが添付の特許請求の範囲及びそれらの同等物の範囲内にあるという条件で、本発明の修正及び変形をカバーすることが意図されている。
図1
図1A
図2
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
図7A
図8
図8A
図8B
図8C
図9
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図10F
図10G